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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】振り出し容器
(51)【国際特許分類】
B65D 83/04 20060101AFI20240305BHJP
B65D 43/16 20060101ALI20240305BHJP
B65D 43/22 20060101ALI20240305BHJP
【ＦＩ】
B65D83/04 G
B65D43/16 300
B65D43/22 100
【請求項の数】
6
(21)【出願番号】P 2020133016
(22)【出願日】2020-08-05
(65)【公開番号】P2022029632
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2023-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】ＴＯＰＰＡＮホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100169063
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 洋平
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 剛史
(72)【発明者】
【氏名】浦川 直也
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】特表２００２－５２１２８４（ＪＰ，Ａ）
【文献】実開昭６１－０８３５１１（ＪＰ，Ｕ）
【文献】実開平４－２１４５９（ＪＰ，Ｕ）
【文献】特開平７－３１５４０４（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０１２－１３６２８２（ＪＰ，Ａ）
【文献】特表２０１３－５２７０８４（ＪＰ，Ａ）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ｂ６５Ｄ ８３／０４－８３／０６
Ｂ６５Ｄ ３９／００－５５／１６
Ｂ６５Ｄ ２５／０４
Ｂ６５Ｄ １／３４
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙を基材とし、それぞれ周縁に縁部を有する容器本体と、中蓋部と、上蓋部と、からなり、
中蓋部は、内容物取り出し用の開口孔を有し、中蓋部縁部が容器本体縁部に接着し、
上蓋部は、容器本体と連結する上蓋連結部でヒンジを介して回動し、中蓋部の開口孔の外面を覆って閉鎖あるいは開口を可能とし、
かつ、上蓋連結部に対向する位置の縁部に容器本体と上蓋部とが互いに係止可能な係止タブと、
上記係止タブの両側に繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部を有するタンパーエビデント用タブと、を容器本体と上蓋部それぞれが有し、
該上蓋部と容器本体のタンパーエビデント用タブ同士が接着可能としたことを特徴とする振り出し容器。
【請求項2】
上蓋連結部や係止タブ、タンパーエビデント用タブと干渉しない位置で、容器本体の縁部一端に中蓋部に連結し回動可能なヒンジを有す中蓋連結部を形成し、該ヒンジを軸に回動して、容器本体縁部に中蓋部縁部が当接して周縁を接着可能としたことを特徴とする請求項１に記載の振り出し容器。
【請求項3】
タンパーエビデント用タブで吊り下げ可能としたことを特徴とする請求項１又は２に記載の振り出し容器。
【請求項4】
係止タブの両側に繋止するタンパーエビデント用タブが繋がって、一体としたことを特徴とする請求項１～３のいずれかに記載の振り出し容器。
【請求項5】
係止タブの両側に繋止するタンパーエビデント用タブが、両側で独立し、それぞれ上蓋部側と容器本体側のタンパーエビデント用タブ同士が接着することを特徴とする請求項１～３のいずれかに記載の振り出し容器。
【請求項6】
容器本体と、中蓋部と、上蓋部とが、縁部内周から６０度未満の傾斜角度で成形したことを特徴とする請求項１～５のいずれかに記載の振り出し容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙を基材とし、粒体、錠体等を収納し、軽量で廃棄し易い振り出し用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
粒体、錠体等を収納し、容易に内容物を振り出して取り出しやすい容器は、射出成形やブロー成形によって製造され、肉厚で強度のある容器が用いられて来た。
容器が肉厚であれば、強度は高いが、石油資源がより多く使用され、人間・社会・地球環境の持続可能な発展であるサステナビリティに悪い、負の要素が高いという問題があった。
容器が肉厚であれば、強度は高いが、石油資源がより多く使用され、人間・社会・地球環境の持続可能な発展であるサステナビリティに悪い、負の要素が高いという問題があった。
【0003】
例えば、特許文献１には、
平面形状が円形の平坦な容器に、平面形状が円形の平坦な蓋体を回動可能として嵌め込み、前記容器の底板と前記蓋体の天板の間に多数個の錠剤の収容空間を形成した錠剤用容器において、
前記容器の周壁の近辺に案内壁を形成して複数個の錠剤が入り込む領域を、前記容器の底板に設けたものとすると共に、前記領域における容器の底板に複数の取出し孔を形成し、さらにこれら取出し孔を下方から閉鎖したり開放したりする開閉体を取り付けたものとし、
前記蓋体の周壁の近辺にこの蓋体の回動操作によって、前記容器の案内壁に重なるようにした案内壁を形成したことを特徴とする錠剤用容器を提案している。
平面形状が円形の平坦な容器に、平面形状が円形の平坦な蓋体を回動可能として嵌め込み、前記容器の底板と前記蓋体の天板の間に多数個の錠剤の収容空間を形成した錠剤用容器において、
前記容器の周壁の近辺に案内壁を形成して複数個の錠剤が入り込む領域を、前記容器の底板に設けたものとすると共に、前記領域における容器の底板に複数の取出し孔を形成し、さらにこれら取出し孔を下方から閉鎖したり開放したりする開閉体を取り付けたものとし、
前記蓋体の周壁の近辺にこの蓋体の回動操作によって、前記容器の案内壁に重なるようにした案内壁を形成したことを特徴とする錠剤用容器を提案している。
【0004】
このような容器は、射出成形金型を起こし、射出成形で製造するので、初期費用が多大に掛かり、かつ、薄くとも０．６～１．５ｍｍ程の肉厚になり、プラスチックの使用重量が多く、サステナビリティに悪い容器になってしまうなどの問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開２０１９－５１９７９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、生産性が高くて安価で、かつ、プラスチックの使用重量が少ない振り出し容器を得ることが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、紙を基材とし、それぞれ周縁に縁部を有する容器本体と、中蓋部と、上蓋部と、からなり、
中蓋部は、内容物取り出し用の開口孔を有し、中蓋部縁部が容器本体縁部に接着し、
上蓋部は、容器本体と連結する上蓋連結部でヒンジを介して回動し、中蓋部の開口孔の外面を覆って閉鎖あるいは開口を可能とし、
かつ、上蓋連結部に対向する位置の縁部に容器本体と上蓋部とが互いに係止可能な係止タブと、
上記係止タブの両側に繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部を有するタンパーエビデント用タブと、を容器本体と上蓋部それぞれが有し、
該上蓋部と容器本体のタンパーエビデント用タブ同士が接着可能としたことを特徴とする振り出し容器である。
中蓋部は、内容物取り出し用の開口孔を有し、中蓋部縁部が容器本体縁部に接着し、
上蓋部は、容器本体と連結する上蓋連結部でヒンジを介して回動し、中蓋部の開口孔の外面を覆って閉鎖あるいは開口を可能とし、
かつ、上蓋連結部に対向する位置の縁部に容器本体と上蓋部とが互いに係止可能な係止タブと、
上記係止タブの両側に繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部を有するタンパーエビデント用タブと、を容器本体と上蓋部それぞれが有し、
該上蓋部と容器本体のタンパーエビデント用タブ同士が接着可能としたことを特徴とする振り出し容器である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の振り出し容器は、紙を基材とし、安価なプレス金型等で生産できるので、初期費用が低く、かつ、生産性が高く、かつ、人間・社会・地球環境の持続可能な発展であるサステナビリティが高い。
しかも、上蓋部と容器本体が係止タブによって開閉自在とし、かつ、該係止タブの両側にタンパーエビデント用タブを設けることによって、上蓋部をずらして内容物を取り出すことなどができないようにして、確実に未開封の状態を維持していることを担保できる容器になっている。
しかも、上蓋部と容器本体が係止タブによって開閉自在とし、かつ、該係止タブの両側にタンパーエビデント用タブを設けることによって、上蓋部をずらして内容物を取り出すことなどができないようにして、確実に未開封の状態を維持していることを担保できる容器になっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第一実施形態例で、その振り出し容器を組み立てた状態を示す正面図と、側面図とその部分断面図と部分拡大図、およびそれらを形成するシートの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態例で、その振り出し容器の展開図と、断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態例で、その振り出し容器を組み立てる工程を示す図である。
【図4】本発明の第一実施形態例で、そのタンパーエビデント用タブを切り取って開封し、上蓋を開け、内容物を取り出す工程を示す図である。
【図5】本発明の第二実施形態例で、その振り出し容器を組み立てた状態を示す正面図と、その振り出し容器の展開図である。
【図6】本発明の第二実施形態例で、その振り出し容器の展開図と、断面図である。
【図7】本発明の第二実施形態例で、その振り出し容器を組み立てる工程を示す正面図と、その振り出し容器の展開図である。
【図8】本発明の第二実施形態例で、内容物を取り出す工程を示す図である。
【図9】本発明の第三実施形態例で、その振り出し容器を組み立てた正面図と、展開図である。
【図10】本発明の第四実施形態例で、その振り出し容器を組み立てた正面図と、展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の振り出し容器について、詳細に説明する。
図１－１は、本発明の第一実施形態例における振り出し容器１を組み立てた状態を示す正面図で、図１－２、１－３はその側面図、図１－４は、振り出し容器を形成するシートの構成を示す断面図である。
本発明の振り出し容器１は、紙を基材１１としたシートから形成されている。
図１－４に示すような、紙の基材１１内面に、接着層１２を有するシート１０であっても良い。
本発明の振り出し容器に使用するシートは、紙を基材としているが、使用する紙は、縦方向、横方向にも伸びやすい紙を使用したシートによって製造する。
内面同士を接着する接着層１２としては、糊、ホットメルト接着剤、シーラント樹脂層などが考えられる。特に接着層に熱可塑性樹脂のシーラント樹脂層を使用したシートにすると、成形が容易で、安定して製造できるので好ましい。
さらに、透湿を防止したり、光の透過を防いだりするなどの目的で、バリア層１３を設けても良い。また、基材１１の表面に目止め層１４を設け、隣接するバリア層などの平滑な製膜性を向上させても良い。
図１－１は、本発明の第一実施形態例における振り出し容器１を組み立てた状態を示す正面図で、図１－２、１－３はその側面図、図１－４は、振り出し容器を形成するシートの構成を示す断面図である。
本発明の振り出し容器１は、紙を基材１１としたシートから形成されている。
図１－４に示すような、紙の基材１１内面に、接着層１２を有するシート１０であっても良い。
本発明の振り出し容器に使用するシートは、紙を基材としているが、使用する紙は、縦方向、横方向にも伸びやすい紙を使用したシートによって製造する。
内面同士を接着する接着層１２としては、糊、ホットメルト接着剤、シーラント樹脂層などが考えられる。特に接着層に熱可塑性樹脂のシーラント樹脂層を使用したシートにすると、成形が容易で、安定して製造できるので好ましい。
さらに、透湿を防止したり、光の透過を防いだりするなどの目的で、バリア層１３を設けても良い。また、基材１１の表面に目止め層１４を設け、隣接するバリア層などの平滑な製膜性を向上させても良い。
【0011】
本発明の振り出し容器１は、図１－２、１－３に示すように、それぞれ周縁に縁部５を有する容器本体２と、中蓋部３と、上蓋部４と、から構成され、それらが周縁の縁部５を重ねて、使用される。
容器本体２は、中央が凹状となった下収納部２１を有している。
中蓋部３は、組み立てた時に中央が上に凸状となった上収納部３１を有し、該上収納部３１の上端近傍に内容物取り出し用の開口孔３２を有し、中蓋部３の周縁の縁部５は、容器本体２の縁部５上面に全周で接着している。
上蓋部４は、容器本体２の縁部５と、ヒンジ５３を介して回動可能に上蓋連結部５１で連結している。
容器本体２は、中央が凹状となった下収納部２１を有している。
中蓋部３は、組み立てた時に中央が上に凸状となった上収納部３１を有し、該上収納部３１の上端近傍に内容物取り出し用の開口孔３２を有し、中蓋部３の周縁の縁部５は、容器本体２の縁部５上面に全周で接着している。
上蓋部４は、容器本体２の縁部５と、ヒンジ５３を介して回動可能に上蓋連結部５１で連結している。
【0012】
上記上蓋部４と容器本体２は、それぞれ、前記上蓋連結部５１に対向する縁部５の位置に係止可能とする係止タブ６を有している。
この第一実施形態例の係止リブ６は、上蓋部４の上蓋連結部５１に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部６１を有するものである。
掛止用切り込み部６１は、舌状に切り込まれた形状を有し、容器本体２と中蓋部３とが連結している中蓋連結部５２にあるヒンジ５３を介して１８０度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ６となる。
この第一実施形態例の係止リブ６は、上蓋部４の上蓋連結部５１に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部６１を有するものである。
掛止用切り込み部６１は、舌状に切り込まれた形状を有し、容器本体２と中蓋部３とが連結している中蓋連結部５２にあるヒンジ５３を介して１８０度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ６となる。
【0013】
さらに、係止タブ６の両側には、それぞれタンパーエビデント用タブ５４が、左右で独立して設けられている。
第一実施形態例と同じく、タンパーエビデント用タブ５４の根元には脆弱部５４１を有しているが、左右で独立しているので、容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４とが、左右それぞれで独立して接着されている。
容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４は、それぞれのタンパーエビデント用タブ５４に、吊るし孔５４２を設け、フックなどに掛けて展示し易くしている。
上記タンパーエビデント用タブ５４は、互いに接着し、前記脆弱部５４１を破断しなければ、振り出し容器１が開封できないようになっている。
第一実施形態例と同じく、タンパーエビデント用タブ５４の根元には脆弱部５４１を有しているが、左右で独立しているので、容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４とが、左右それぞれで独立して接着されている。
容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４は、それぞれのタンパーエビデント用タブ５４に、吊るし孔５４２を設け、フックなどに掛けて展示し易くしている。
上記タンパーエビデント用タブ５４は、互いに接着し、前記脆弱部５４１を破断しなければ、振り出し容器１が開封できないようになっている。
【0014】
本発明の振り出し容器１を製造するには、始めに、シートを図２のような展開図の形状に成形加工し、同時に外形を抜くところから始める。
図２は、本発明の振り出し容器１の第一実施形態例で、図２－１がその展開図、図２－２が展開した状態における断面図である。
本発明の振り出し容器によるシートは、紙を基材としているが、使用する紙は、縦方向、横方向にも伸びやすい紙を使用したシートによって製造する。
図２－１の展開図中央の容器本体２は、図２－２にも示すように、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部２１となっている。
図２は、本発明の振り出し容器１の第一実施形態例で、図２－１がその展開図、図２－２が展開した状態における断面図である。
本発明の振り出し容器によるシートは、紙を基材としているが、使用する紙は、縦方向、横方向にも伸びやすい紙を使用したシートによって製造する。
図２－１の展開図中央の容器本体２は、図２－２にも示すように、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部２１となっている。
【0015】
第一実施形態例の図２－１の展開図では、容器本体２の左側に中蓋部３があって、図２－２に示すように、容器本体２と同じく、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する上収納部３１となっている。上収納部３１には、内容物を振り出し可能な開口孔３２を有している。
【0016】
図２－１の展開図では、容器本体２の右側に上蓋部４があって、容器本体２と同じく、図２－２に示すように、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は組み上げた時に中蓋部３を覆って、開口孔３２を塞ぎ、容器から内容物がこぼれたり、異物が混入したりするなどを防止できるようになっている。この為、上蓋部４は、中蓋部３よりもシートの厚み分、大きな形状に成形される。
【0017】
第一実施形態例では、上記容器本体２と中蓋部３とは、それぞれの縁部５一端が、中蓋連結部５２によって連結している。中蓋連結部５２は、上蓋連結部５１とは１８０度回転
した位置の縁部５にあって、縁部５の一端を伸ばした形状に形成し、かつ、連結部中央を縁部５の面に対し回動可能に加工したヒンジ部５３を有している。
回動可能なヒンジ部５３は、部分拡大図で示すように押圧して薄肉化したり、半抜きとしたり、ミシン目形状に刃を入れたりするなどして、ヒンジ部５３を軸に回動し易くした部分である。
した位置の縁部５にあって、縁部５の一端を伸ばした形状に形成し、かつ、連結部中央を縁部５の面に対し回動可能に加工したヒンジ部５３を有している。
回動可能なヒンジ部５３は、部分拡大図で示すように押圧して薄肉化したり、半抜きとしたり、ミシン目形状に刃を入れたりするなどして、ヒンジ部５３を軸に回動し易くした部分である。
【0018】
同じように、容器本体２と上蓋部４とは、それぞれの縁部５一端が、上蓋連結部５１によって連結している。上蓋連結部５１も、縁部５の一端を伸ばした形状に形成し、かつ、連結部中央を回動可能に加工したヒンジ部５３を有している。
【0019】
また、上蓋部４は、それぞれ、前記上蓋連結部５１に対向する位置の縁部５で、容器本体２と上蓋部４とが互いに係止可能とする位置に、係止タブ６を有している。係止タブ６は、振り出し容器１を開封後、再度、上蓋部４で開口孔３２を被せて閉鎖した状態を保持できるように、その状態で上蓋部４の容器本体２に対する位置で固定を可能とするものである。
第一実施形態例では、上蓋部４の係止タブ６は、上蓋部４の上蓋連結部５１に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部６１を有する係止タブ６である。
掛止用切り込み部６１は、舌状に切り込まれた形状を有し、中蓋連結部５２がヒンジ５３を介して１８０度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ６となる。
第一実施形態例では、上蓋部４の係止タブ６は、上蓋部４の上蓋連結部５１に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部６１を有する係止タブ６である。
掛止用切り込み部６１は、舌状に切り込まれた形状を有し、中蓋連結部５２がヒンジ５３を介して１８０度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ６となる。
【0020】
さらに、本発明の振り込み容器1では、上記係止タブ６の両側に、容器本体２と上蓋部４それぞれに、タンパーエビデント用タブ５４を設けている。
タンパーエビデント用タブ５４が振り出し容器１から切り離されていなければ、容器の未開封である事を担保することができる。
タンパーエビデント用タブ５４の根元には、引き裂いて切り離し可能な脆弱部５４１を有しており、開封する時には、タンパーエビデント用タブ５４を振り出し容器１から引っ張って、脆弱部５４１を切り離すことで、開封可能となる。
第一実施形態例のタンパーエビデント用タブ５４は、左タンパーエビデント用タブ５４と右のタンパーエビデント用タブ５４が独立している。その為、容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４とが、左右で別々に独立して接着される。すなわち、本発明の振り出し容器１では、タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に繋止され、上蓋連結部で折り込まれた時に向かい合った容器本体２と上蓋部４のタブを接着させている。
このタンパーエビデント用タブ５４は、もし、上蓋部４をまくり上げたり、上蓋部をずらしたりして、内容物を取り出そうとする者がいても、取り出すことなどができないようにして、確実に未開封の状態を維持していることを担保できる容器とする為である。
このように、係止タブ６の両側に繋止することで、より高い未開封の証明を達成させることができる。
さらに、第一実施形態例では、左右それぞれのタンパーエビデント用タブ５４に、吊るし孔５４２を設け、フックなどに掛けて展示し易くしている。
タンパーエビデント用タブ５４が振り出し容器１から切り離されていなければ、容器の未開封である事を担保することができる。
タンパーエビデント用タブ５４の根元には、引き裂いて切り離し可能な脆弱部５４１を有しており、開封する時には、タンパーエビデント用タブ５４を振り出し容器１から引っ張って、脆弱部５４１を切り離すことで、開封可能となる。
第一実施形態例のタンパーエビデント用タブ５４は、左タンパーエビデント用タブ５４と右のタンパーエビデント用タブ５４が独立している。その為、容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４とが、左右で別々に独立して接着される。すなわち、本発明の振り出し容器１では、タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に繋止され、上蓋連結部で折り込まれた時に向かい合った容器本体２と上蓋部４のタブを接着させている。
このタンパーエビデント用タブ５４は、もし、上蓋部４をまくり上げたり、上蓋部をずらしたりして、内容物を取り出そうとする者がいても、取り出すことなどができないようにして、確実に未開封の状態を維持していることを担保できる容器とする為である。
このように、係止タブ６の両側に繋止することで、より高い未開封の証明を達成させることができる。
さらに、第一実施形態例では、左右それぞれのタンパーエビデント用タブ５４に、吊るし孔５４２を設け、フックなどに掛けて展示し易くしている。
【0021】
本発明の振り出し容器１を製造する工程は、第一実施形態例では、まず、シートを図２の展開図の形状に成形加工し、外形を抜いた形状にする。その次に、図３の工程で製造される。
図３－１、図３－２、は、中蓋部連結部５２のヒンジ５３を１８０度回動させ、容器本体２の周縁の縁部５上に、中蓋部３の縁部５を重ね、該容器本体２の縁部５と中蓋部３の縁部５を接着する工程である。
この工程では、下側に凹部となっている容器本体２の下収納部２１に対し、下側に凹部になった中蓋部３の上収納部３１が、１８０度回動して上に凸部になり、それが下収納部２
１に被さるので、大きな収納部が形成される。
容器本体２と中蓋部３の縁部５は、全周囲で接着される。
中蓋部３には開口孔３２があるので、この工程の最後に内容物を充填しても良いし、下収納部２１に先に充填した後、中蓋部３を接着しても良い。
ただ、容器本体２と中蓋部３の縁部５を接着後、充填する方が、多くの内容物を充填できる。
図３－１、図３－２、は、中蓋部連結部５２のヒンジ５３を１８０度回動させ、容器本体２の周縁の縁部５上に、中蓋部３の縁部５を重ね、該容器本体２の縁部５と中蓋部３の縁部５を接着する工程である。
この工程では、下側に凹部となっている容器本体２の下収納部２１に対し、下側に凹部になった中蓋部３の上収納部３１が、１８０度回動して上に凸部になり、それが下収納部２
１に被さるので、大きな収納部が形成される。
容器本体２と中蓋部３の縁部５は、全周囲で接着される。
中蓋部３には開口孔３２があるので、この工程の最後に内容物を充填しても良いし、下収納部２１に先に充填した後、中蓋部３を接着しても良い。
ただ、容器本体２と中蓋部３の縁部５を接着後、充填する方が、多くの内容物を充填できる。
【0022】
図３－３は、上蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に１８０度回動し、容器本体２に中蓋部３が重なった収納部の上に、さらに、上蓋部４を被せる工程である。
上蓋部４を被せることで、中蓋部３の開口孔３２が閉鎖される。
容器本体２と中蓋部３の上に、さらに、上蓋部４を被せると、上蓋部４にあった係止タブ６の舌状に切り込まれた形状の掛止用切り込み部６１先端が、中蓋連結部５２のヒンジ５３で折り曲げられた折り曲げ端部に掛止し、上蓋部で閉鎖した状態を維持可能とすることができる。
上蓋部４を被せることで、中蓋部３の開口孔３２が閉鎖される。
容器本体２と中蓋部３の上に、さらに、上蓋部４を被せると、上蓋部４にあった係止タブ６の舌状に切り込まれた形状の掛止用切り込み部６１先端が、中蓋連結部５２のヒンジ５３で折り曲げられた折り曲げ端部に掛止し、上蓋部で閉鎖した状態を維持可能とすることができる。
【0023】
さらに、第一実施形態例では、容器本体２と中蓋部３とが接着した中蓋連結部５２に、上蓋部４の係止リブ６に引っ掛けて、開口孔３２を閉鎖した状態で、係止タブ６の両側に繋止されたタンパーエビデント用タブ５４を接着する。
容器本体２のタンパーエビデント用タブ５４と上蓋部４のタンパーエビデント用タブ５４とを、強固に接着する。
接着は、タンパーエビデント用タブ５４が、係止タブ６の両側に設けられ、かつ、第一実施形態例では、係止タブ６両側のタンパーエビデント用タブ５４は左右それぞれに独立して接着する。接着時には、上蓋部４側と容器本体２側の吊るし孔５４２が一致する位置で、かつ、脆弱部５４１に掛からないように接着する。
容器本体２のタンパーエビデント用タブ５４と上蓋部４のタンパーエビデント用タブ５４とを、強固に接着する。
接着は、タンパーエビデント用タブ５４が、係止タブ６の両側に設けられ、かつ、第一実施形態例では、係止タブ６両側のタンパーエビデント用タブ５４は左右それぞれに独立して接着する。接着時には、上蓋部４側と容器本体２側の吊るし孔５４２が一致する位置で、かつ、脆弱部５４１に掛からないように接着する。
【0024】
図４は、本発明の第一実施形態例で、そのタンパーエビデント用タブを切り取って開封し、上蓋を開け、内容物を取り出す工程を示す図である。
図４－１は、タンパーエビデント用タブ５４を取り外す工程である。
タンパーエビデント用タブ５４は、容器本体２と上蓋部４が閉鎖した状態を保持する為のタブで、容器本体２と上蓋部４の係止リブ６の両側に設けられているので、上蓋部４を無理やりずらしたり、変形させたりしても、開口孔が露出して、内容物が容易に取り出しできないようにしている機構になっている。
図４－１に図示するように、タンパーエビデント用タブ５４を強く引っ張ると、タンパーエビデント用タブ５４の根元にある脆弱部５４１が破断し、容器本体２や上蓋部４から外すことができる。
タンパーエビデント用タブ５４を取り外しても、まだ容器本体２の係止リブ６に、上蓋部４の係止リブ６が係止し、上蓋部４は閉じている。
図４－１は、タンパーエビデント用タブ５４を取り外す工程である。
タンパーエビデント用タブ５４は、容器本体２と上蓋部４が閉鎖した状態を保持する為のタブで、容器本体２と上蓋部４の係止リブ６の両側に設けられているので、上蓋部４を無理やりずらしたり、変形させたりしても、開口孔が露出して、内容物が容易に取り出しできないようにしている機構になっている。
図４－１に図示するように、タンパーエビデント用タブ５４を強く引っ張ると、タンパーエビデント用タブ５４の根元にある脆弱部５４１が破断し、容器本体２や上蓋部４から外すことができる。
タンパーエビデント用タブ５４を取り外しても、まだ容器本体２の係止リブ６に、上蓋部４の係止リブ６が係止し、上蓋部４は閉じている。
【0025】
図４－２は、上記中蓋連結部５２が折り畳まれたヒンジ５３に係止していた上蓋部４の係止リブ６を外し、外蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に回動し、中蓋部３を覆っている上蓋部４を外す工程である。
上蓋部４を中蓋部３から外すと、中蓋部３の開口孔３２が露出する。
この為、振り出し容器１を傾けるなどすると、開口孔３２から、内容物７を取り出すことができる。
この振り出し容器１は、上蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に回動し、上蓋部４で中蓋部３を覆って、容器本体２と上蓋部４との係止リブ６を再度係止すれば、閉鎖可能となる。
上蓋部４を中蓋部３から外すと、中蓋部３の開口孔３２が露出する。
この為、振り出し容器１を傾けるなどすると、開口孔３２から、内容物７を取り出すことができる。
この振り出し容器１は、上蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に回動し、上蓋部４で中蓋部３を覆って、容器本体２と上蓋部４との係止リブ６を再度係止すれば、閉鎖可能となる。
【0026】
【0027】
第二実施形態例の振り出し容器１も、図５－２、図５－３に示すように、それぞれ周縁に縁部５を有する容器本体２と、中蓋部３と、上蓋部４と、から構成され、それら周縁の縁部５を重ねた状態で使用される。
容器本体２は、中央が凹状となった下収納部２１を有している。
中蓋部３は、組み立てた時に中央が上に凸状となった上収納部３１を有し、該上収納部３１の上端近傍に内容物取り出し用の開口孔３２を有し、中蓋部３の周縁の縁部５は、容器本体２の縁部５上面に全周で接着している。
上蓋部４は、容器本体２の縁部５と、ヒンジ５３を介して回動可能に上蓋連結部５１で連結している。
容器本体２は、中央が凹状となった下収納部２１を有している。
中蓋部３は、組み立てた時に中央が上に凸状となった上収納部３１を有し、該上収納部３１の上端近傍に内容物取り出し用の開口孔３２を有し、中蓋部３の周縁の縁部５は、容器本体２の縁部５上面に全周で接着している。
上蓋部４は、容器本体２の縁部５と、ヒンジ５３を介して回動可能に上蓋連結部５１で連結している。
【0028】
上記上蓋部４と容器本体２は、それぞれ、前記上蓋連結部５１に対向する位置の縁部５に容器本体２と上蓋部４とが互いに係止可能とする係止タブ６を有している。
また、上記係止タブ６の両側二カ所で繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部５４１を有するタンパーエビデント用タブ５４を、容器本体２と上蓋部４それぞれが有している。
上記容器本体２と上蓋部４とのタンパーエビデント用タブ５４は、互いに接着し、前記脆弱部５４１を破断しなければ、振り出し容器１が開封できないようになっている。
また、上記係止タブ６の両側二カ所で繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部５４１を有するタンパーエビデント用タブ５４を、容器本体２と上蓋部４それぞれが有している。
上記容器本体２と上蓋部４とのタンパーエビデント用タブ５４は、互いに接着し、前記脆弱部５４１を破断しなければ、振り出し容器１が開封できないようになっている。
【0029】
本発明の振り出し容器１を製造するには、始めに、シートを図６のような展開図の形状に成形加工し、同時に外形を抜くところから始める。
図６は、本発明の振り出し容器１の第二実施形態例で、その展開図と展開した状態における断面図である。
図６－１の展開図中央の容器本体２は、図６－２や図６－３に示すように、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部２１となっている。
図６は、本発明の振り出し容器１の第二実施形態例で、その展開図と展開した状態における断面図である。
図６－１の展開図中央の容器本体２は、図６－２や図６－３に示すように、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部２１となっている。
【0030】
第二実施形態例の図６－１の展開図では、容器本体２の奥側に中蓋部３があって、図６－２に示すように、容器本体２と同じく、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する上収納部３１となっている。上収納部３１には、内容物を振り出し可能な開口孔３２を有している。
【0031】
図６－１の展開図では、容器本体２の右側に上蓋部４があって、容器本体２と同じく、図６－３に示すように、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は組み上げた時に中蓋部３を覆って、開口孔３２を塞ぎ、容器から内容物がこぼれたり、異物が混入したりするなどを防止できるようになっている。この為、上蓋部４は、中蓋部３よりもシートの厚み分、大きな形状に成形される。
【0032】
第二実施形態例では、上記容器本体２と中蓋部３とは、それぞれの縁部５一端が、中蓋連結部５２によって連結している。中蓋連結部５２は、上蓋連結部５１とは９０度回転した位置の縁部５にあって、縁部５の一端を伸ばした形状に形成し、かつ、連結部中央を縁部５の面に対し回動可能に加工したヒンジ部５３を有している。
回動可能なヒンジ部５３は、部分拡大図で示すように押圧して薄肉化したり、半抜きとしたり、ミシン目形状に刃を入れたりするなどして、ヒンジ部５３を軸に回動し易くした部分である。
回動可能なヒンジ部５３は、部分拡大図で示すように押圧して薄肉化したり、半抜きとしたり、ミシン目形状に刃を入れたりするなどして、ヒンジ部５３を軸に回動し易くした部分である。
【0033】
同じように、容器本体２と上蓋部４とは、それぞれの縁部５一端が、上蓋連結部５１によって連結している。上蓋連結部５１も、縁部５の一端を伸ばした形状に形成し、かつ、連結部中央を回動可能に加工したヒンジ部５３を有している。
容器本体２に設けられた上記中蓋連結部５２の一端は、上蓋連結部５１の他端とは、干渉
しない位置に設ける。
容器本体２に設けられた上記中蓋連結部５２の一端は、上蓋連結部５１の他端とは、干渉
しない位置に設ける。
【0034】
また、上蓋部４と容器本体２は、それぞれ、前記上蓋連結部５１に対向する位置の縁部５で、容器本体２と上蓋部４とが互いに係止可能とする位置に、係止タブ６を有している。係止タブ６は、振り出し容器１を開封後、再度、上蓋部４で開口孔３２を被せて閉鎖した状態を保持できるように、その状態で上蓋部４の容器本体２に対する位置で固定を可能とするものである。
第二実施形態例では、容器本体２と上蓋部４の係止タブ６が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブとし、それらが係止して、閉鎖状態を維持可能とする形態例である。
第二実施形態例では、容器本体２と上蓋部４の係止タブ６が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブとし、それらが係止して、閉鎖状態を維持可能とする形態例である。
【0035】
さらに、本発明の振り込み容器1では、上記係止タブ６の両側に、容器本体２と上蓋部４それぞれに、タンパーエビデント用タブ５４を設けている。
タンパーエビデント用タブ５４が振り出し容器１から切り離されていなければ、容器の未開封である事を担保することができる。
タンパーエビデント用タブ５４の根元には、引き裂いて切り離し可能な脆弱部５４１を有しており、開封する時には、タンパーエビデント用タブ５４を振り出し容器１から引っ張って、脆弱部５４１を切り離すことで、開封可能となる。
振り出し容器１の第二実施形態例でも、タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に繋止され、上蓋連結部で折り込まれた時に向かい合った容器本体２と上蓋部４のタブを接着させている。このことによって、確実に未開封の状態を維持していることを担保している。このように、係止タブ６の両側に繋止することで、より高い未開封の証明を達成させている。
タンパーエビデント用タブ５４が振り出し容器１から切り離されていなければ、容器の未開封である事を担保することができる。
タンパーエビデント用タブ５４の根元には、引き裂いて切り離し可能な脆弱部５４１を有しており、開封する時には、タンパーエビデント用タブ５４を振り出し容器１から引っ張って、脆弱部５４１を切り離すことで、開封可能となる。
振り出し容器１の第二実施形態例でも、タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に繋止され、上蓋連結部で折り込まれた時に向かい合った容器本体２と上蓋部４のタブを接着させている。このことによって、確実に未開封の状態を維持していることを担保している。このように、係止タブ６の両側に繋止することで、より高い未開封の証明を達成させている。
【0036】
第二実施形態例の振り出し容器１を製造する工程も、まず、シートを図２の展開図の形状に成形加工し、外形を抜き、次に、図７の工程で製造される。
図７－１、図７－２、図７－３は、中蓋部連結部５２のヒンジ５３を軸に１８０度回動させ、容器本体２の周縁の縁部５上に、中蓋部３の縁部５を重ね、該容器本体２の縁部５と中蓋部３の縁部５を接着する工程である。
この工程では、下側に凹部となっている容器本体２の下収納部２１に対し、下側に凹部になった中蓋部３の上収納部３１が、１８０度回動して上に凸部になり、それが下収納部２１に被さるので、大きな収納部が形成される。
容器本体２と中蓋部３の縁部５は、全周囲で接着される。
中蓋部３には開口孔３２があるので、この工程の最後に内容物を充填しても良いし、下収納部２１に先に充填した後、中蓋部３を接着しても良い。
ただ、容器本体２と中蓋部３の縁部５を接着後、充填する方が、多くの内容物を充填できる。
図７－１、図７－２、図７－３は、中蓋部連結部５２のヒンジ５３を軸に１８０度回動させ、容器本体２の周縁の縁部５上に、中蓋部３の縁部５を重ね、該容器本体２の縁部５と中蓋部３の縁部５を接着する工程である。
この工程では、下側に凹部となっている容器本体２の下収納部２１に対し、下側に凹部になった中蓋部３の上収納部３１が、１８０度回動して上に凸部になり、それが下収納部２１に被さるので、大きな収納部が形成される。
容器本体２と中蓋部３の縁部５は、全周囲で接着される。
中蓋部３には開口孔３２があるので、この工程の最後に内容物を充填しても良いし、下収納部２１に先に充填した後、中蓋部３を接着しても良い。
ただ、容器本体２と中蓋部３の縁部５を接着後、充填する方が、多くの内容物を充填できる。
【0037】
図７－４は、上蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に１８０度回動し、容器本体２に中蓋部３が重なった収納部の上に、さらに、上蓋部４を被せる工程である。
上蓋部４を被せることで、中蓋部３の開口孔３２が閉鎖される。
容器本体２と中蓋部３の上に、さらに、上蓋部４を被せると、容器本体２と上蓋部４のそれぞれにあった係止タブ６が、図の左側に重ねられる。
この時、第二実施形態例では、容器本体２と上蓋部４の係止タブ６が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブであり、下側にある容器本体２の係止リブ６を、上蓋部４の係止リブ６の上に来るように、引っ掛けて、それらを係止させて、閉鎖状態を維持可能とするようにできる。
上蓋部４を被せることで、中蓋部３の開口孔３２が閉鎖される。
容器本体２と中蓋部３の上に、さらに、上蓋部４を被せると、容器本体２と上蓋部４のそれぞれにあった係止タブ６が、図の左側に重ねられる。
この時、第二実施形態例では、容器本体２と上蓋部４の係止タブ６が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブであり、下側にある容器本体２の係止リブ６を、上蓋部４の係止リブ６の上に来るように、引っ掛けて、それらを係止させて、閉鎖状態を維持可能とするようにできる。
【0038】
さらに、第二実施形態例では、容器本体２の係止リブ６を、上蓋部４の係止リブ６に引っ掛けて、開口孔３２を閉鎖した状態で、係止タブ６の両側に繋止されたタンパーエビデント用タブ５４を接着する。
容器本体２のタンパーエビデント用タブ５４と上蓋部４のタンパーエビデント用タブ５４とを、強固に接着している。
タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に設けられ、かつ、第二実施形態例では、その両側のタンパーエビデント用タブ５４はブリッジ状に繋がっている。
この為、ブリッジ状に繋がったタンパーエビデント用タブ５４を、商品棚のフックなどに引っ掛けることによって、目立つような展示が可能になる。
容器本体２のタンパーエビデント用タブ５４と上蓋部４のタンパーエビデント用タブ５４とを、強固に接着している。
タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に設けられ、かつ、第二実施形態例では、その両側のタンパーエビデント用タブ５４はブリッジ状に繋がっている。
この為、ブリッジ状に繋がったタンパーエビデント用タブ５４を、商品棚のフックなどに引っ掛けることによって、目立つような展示が可能になる。
【0039】
図８は、本発明の第二実施形態例で、そのタンパーエビデント用タブを切り取って開封し、上蓋を開け、内容物を取り出す工程を示す図である。
図８－１は、タンパーエビデント用タブ５４を取り外す工程である。
タンパーエビデント用タブ５４は、容器本体２と上蓋部４が閉鎖した状態を保持する為のタブで、容器本体２と上蓋部４の係止リブ６の両側に設けられているので、上蓋部４を無理やりずらしたり、変形させたりしても、開口孔が露出して、内容物が容易に取り出しできないようにしている機構になっている。
図８－１に図示するように、タンパーエビデント用タブ５４を強く引っ張ると、タンパーエビデント用タブ５４の根元にある脆弱部５４１が破断し、容器本体２や上蓋部４から外すことができる。
タンパーエビデント用タブ５４を取り外しても、まだ容器本体２の係止リブ６に、上蓋部４の係止リブ６が係止し、上蓋部４は閉じている。
図８－１は、タンパーエビデント用タブ５４を取り外す工程である。
タンパーエビデント用タブ５４は、容器本体２と上蓋部４が閉鎖した状態を保持する為のタブで、容器本体２と上蓋部４の係止リブ６の両側に設けられているので、上蓋部４を無理やりずらしたり、変形させたりしても、開口孔が露出して、内容物が容易に取り出しできないようにしている機構になっている。
図８－１に図示するように、タンパーエビデント用タブ５４を強く引っ張ると、タンパーエビデント用タブ５４の根元にある脆弱部５４１が破断し、容器本体２や上蓋部４から外すことができる。
タンパーエビデント用タブ５４を取り外しても、まだ容器本体２の係止リブ６に、上蓋部４の係止リブ６が係止し、上蓋部４は閉じている。
【0040】
図８－２は、上記容器本体２と上蓋部４との係止リブ６を外し、外蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に回動し、中蓋部３を覆っていた上蓋部４を外す工程である。
上蓋部４を中蓋部３から外すと、中蓋部３の開口孔３２が露出する。
この為、振り出し容器１を傾けるなどすると、開口孔３２から、内容物７を取り出すことができる。
外蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に回動し、上蓋部４で中蓋部３を覆って、容器本体２と上蓋部４との係止リブ６を再度係止すれば、閉鎖可能となる。
上蓋部４を中蓋部３から外すと、中蓋部３の開口孔３２が露出する。
この為、振り出し容器１を傾けるなどすると、開口孔３２から、内容物７を取り出すことができる。
外蓋連結部５１のヒンジ５３を軸に回動し、上蓋部４で中蓋部３を覆って、容器本体２と上蓋部４との係止リブ６を再度係止すれば、閉鎖可能となる。
【0041】
図９は、本発明の第三実施形態例で、図９－１がその振り出し容器を組み立てた状態を示す正面図、図９―２がその振り出し容器の展開図である。
第三実施形態例でも、第一実施形態例のように、上蓋部４の上蓋連結部５１に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部６１を有する係止タブ６を設けている。
掛止用切り込み部６１は、舌状に切り込まれた形状を有し、中蓋連結部５２がヒンジ５３を介して１８０度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ６となる。
第三実施形態例でも、第一実施形態例のように、上蓋部４の上蓋連結部５１に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部６１を有する係止タブ６を設けている。
掛止用切り込み部６１は、舌状に切り込まれた形状を有し、中蓋連結部５２がヒンジ５３を介して１８０度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ６となる。
【0042】
さらに、係止タブ６の両側には、それぞれタンパーエビデント用タブ５４が、左右で独立して設けられている。
第一実施形態例と同じく、タンパーエビデント用タブ５４の根元には脆弱部５４１を有し、かつ、左右で独立している。
そこで、根元の脆弱部５４１から離れた位置で、容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４とが、左右それぞれで独立して接着されている。しかも、係止タブ６の両側それぞれのタンパーエビデント用タブ５４が、広い大部分の円周範囲で形成されているので、タンパーエビデント用タブ５４を破壊せずに、上蓋部をずらしたり、めくったりして開封することはできず、確実な未開封の担保を得ることができる。
第一実施形態例と同じく、タンパーエビデント用タブ５４の根元には脆弱部５４１を有し、かつ、左右で独立している。
そこで、根元の脆弱部５４１から離れた位置で、容器本体側タンパーエビデント用タブ５４と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ５４とが、左右それぞれで独立して接着されている。しかも、係止タブ６の両側それぞれのタンパーエビデント用タブ５４が、広い大部分の円周範囲で形成されているので、タンパーエビデント用タブ５４を破壊せずに、上蓋部をずらしたり、めくったりして開封することはできず、確実な未開封の担保を得ることができる。
【0043】
図９－２に示すように、第三実施形態例の展開図も、第一実施形態例と同じで、それぞれ周縁に縁部５を有した容器本体２と中蓋部３と上蓋部４が直線状に並んだ形状となっている。
展開図中央の容器本体２は周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部２１となっている。
第二実施形態例との違いは、タンパーエビデント用タブ５４が非常に大きく、かつ、店頭展示用の吊るす機構がない点である。
展開図中央の容器本体２は周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部２１となっている。
第二実施形態例との違いは、タンパーエビデント用タブ５４が非常に大きく、かつ、店頭展示用の吊るす機構がない点である。
【0044】
容器本体２の左側には中蓋部３があって、容器本体２と同じく、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する上収納部３１となっている。上収納部３１には、内容物を振り出し可能な開口孔３２を有している。
【0045】
容器本体２の右側には上蓋部４があって、容器本体２と同じく、周縁に縁部５を有し、縁部５から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、中蓋部３よりもシートの厚み分、大きな形状に成形されていて、その凹部は組み上げた時に中蓋部３を覆うことができる。
【0046】
この第三実施形態例も、タンパーエビデント用タブ５４を脆弱部５４１で切り取って、振り出し容器１を開封した後、再度、上蓋部４で開口孔３２を被せて閉鎖した状態を保持できるように、その状態で上蓋部４の係止リブを、中蓋連結部のヒンジに係止し容器本体２に対して、閉じた状態の位置で固定し、閉鎖状態の維持できる。
【0047】
図１０は、本発明の第四実施形態例で、図１０－１がその振り出し容器を組み立てた状態を示す正面図、図１０―３がその振り出し容器の側面図、図１０―３がその振り出し容器の展開図である。
第四実施形態例は、図１０－１の容器形状に組み立てた状態では、第二実施形態例とほとんど同じ形状である。
しかし、図１０―３の展開図に示すように、中蓋部３と容器本体２との間に中蓋連結部がなく、中蓋部３が容器本体２に繋がっていない。
従って、組み立てる時には、容器本体２に中蓋部３を乗せて、全周の縁部５同士を接着し、内容物を充填後、上蓋連結部５２のヒンジ５３を軸に１８０度回動させ、容器本体２に中蓋部３が重なった収納部の上に、さらに、上蓋部４を被せる工程である。
上蓋部４を被せることで、中蓋部３の開口孔３２が閉鎖される。
このように、第四実施形態例では、中蓋部３が独立して成形できるので、シートの配置が自由に設計できるので、シートの無駄が発生しにくく、効率的な生産が可能である。
さらに、容器本体２と上蓋部４のそれぞれにあった係止タブ６が、図の左側に重ねられる。
この時、第四実施形態例も、第二実施形態例と同じく、容器本体２と上蓋部４の係止タブ６が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブである。この為、下側にある容器本体２の係止リブ６を、上蓋部４の係止リブ６の上に来るように、引っ掛けて、それらを係止させて、閉鎖状態を維持可能とするようにできる。
第四実施形態例は、図１０－１の容器形状に組み立てた状態では、第二実施形態例とほとんど同じ形状である。
しかし、図１０―３の展開図に示すように、中蓋部３と容器本体２との間に中蓋連結部がなく、中蓋部３が容器本体２に繋がっていない。
従って、組み立てる時には、容器本体２に中蓋部３を乗せて、全周の縁部５同士を接着し、内容物を充填後、上蓋連結部５２のヒンジ５３を軸に１８０度回動させ、容器本体２に中蓋部３が重なった収納部の上に、さらに、上蓋部４を被せる工程である。
上蓋部４を被せることで、中蓋部３の開口孔３２が閉鎖される。
このように、第四実施形態例では、中蓋部３が独立して成形できるので、シートの配置が自由に設計できるので、シートの無駄が発生しにくく、効率的な生産が可能である。
さらに、容器本体２と上蓋部４のそれぞれにあった係止タブ６が、図の左側に重ねられる。
この時、第四実施形態例も、第二実施形態例と同じく、容器本体２と上蓋部４の係止タブ６が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブである。この為、下側にある容器本体２の係止リブ６を、上蓋部４の係止リブ６の上に来るように、引っ掛けて、それらを係止させて、閉鎖状態を維持可能とするようにできる。
【0048】
さらに、第四実施形態例でも、容器本体２の係止リブ６を、上蓋部４の係止リブ６に引っ掛けて、開口孔３２を閉鎖した状態で、係止タブ６の両側に繋止されたタンパーエビデント用タブ５４を接着する。
タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に設けられ、かつ、第四実施形態例も、その両側のタンパーエビデント用タブ５４がブリッジ状に繋がっていて、商品棚のフックなどに引っ掛けることによって、吊り下げた展示ができる。
タンパーエビデント用タブ５４は、係止タブ６の両側に設けられ、かつ、第四実施形態例も、その両側のタンパーエビデント用タブ５４がブリッジ状に繋がっていて、商品棚のフックなどに引っ掛けることによって、吊り下げた展示ができる。
【0049】
本発明の振り出し容器は、以上のようなもので、使用するシートは、紙を基材とし、少なくとも内面に接着層を有している。
使用する基材の紙は、プレスで加圧された時に破損しないように、坪量が１００ｇ／ｍ2～５００ｇ／ｍ2、望ましくは１００ｇ／ｍ2～３００ｇ／ｍ2の紙を使用する。１００ｇ／ｍ2未満の紙では、成形時に破れが生じ易く、シワも発生し易い。また、５００ｇ／ｍ2以上の紙では、熱が内部まで伝わりにくいので、量産しにくい問題が生じる。
さらに、坪量と共に、成形時に破れないように、紙の流れ方向、幅方向、共に１０パーセント程度の伸びを有する紙が良い。
使用する基材の紙は、プレスで加圧された時に破損しないように、坪量が１００ｇ／ｍ2～５００ｇ／ｍ2、望ましくは１００ｇ／ｍ2～３００ｇ／ｍ2の紙を使用する。１００ｇ／ｍ2未満の紙では、成形時に破れが生じ易く、シワも発生し易い。また、５００ｇ／ｍ2以上の紙では、熱が内部まで伝わりにくいので、量産しにくい問題が生じる。
さらに、坪量と共に、成形時に破れないように、紙の流れ方向、幅方向、共に１０パーセント程度の伸びを有する紙が良い。
【0050】
内容物が触れる最内層の接着層は、容器本体と中蓋部とを向かい合わせて、それらの縁部同士を融着する為に設けられている。また、内容物と直接接するので、内容物を保護し易い素材が好ましい。そこで、接着層としては、糊、ホットメルト接着剤なども使用できるが、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・アクリレート共重合体などの融着性のある熱可塑性樹脂も使用できる。また、生分解性プラスチックを用いても良い。
【0051】
さらに、内容物を長期に保存できるように、バリア層を基材層と接着層との間に設けても良い。バリア層としては、エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物層やポリエチレンテレフタレート樹脂層、ポリアミド樹脂層などが使用できる。これらのバリア層をポリエチレンフィルムでサンドイッチした層であっても良い。
バリア層を設ける場合には、基材層との間に溶融ポリエチレンをエクストラミネーション機で製膜しながら貼り合わすことが好ましい。
バリア層を設ける場合には、基材層との間に溶融ポリエチレンをエクストラミネーション機で製膜しながら貼り合わすことが好ましい。
【0052】
本発明の振り出し容器の成形は、プレス成形で製造できる。しかし、プレス成形以外、圧空成形や真空圧空成形、熱板圧空成形であっても製造することができる。
このような、本発明の振り出し容器の成形では、成形用の金型を使用し、シートを金型に沿って変形させて、図２に示すような断面形状を作る。
縁部と凹部中央は、ほぼ水平であるが、基材の紙の坪量を的確な範囲で選定していても、断面の形状によって大きな変形を掛けるとシートが破損してしまう恐れがある。
そこで、シートを破損しないように成形するには、さらに、容器本体と、中蓋部と、上蓋部とが、縁部の内周から６０度未満の傾斜角度に設定した形状で、金型を作成し、成形する。
上記傾斜角度は、６０度未満であれば成形可能であるが、基材の紙の強度を安定して保つには、５０度未満が好ましい。さらに、好ましくは、特定の紙質にこだわらずに、高速で生産するには、４０度未満が好ましい。
すなわち、縁部５内側端部から傾斜する角度を６０度以上にした場合には、基材の紙が切れる恐れがある。
傾斜部分の傾斜角度は最大で６０度未満の一定の傾斜であってもかまわないが、最大で６０度未満であれば、傾斜角度を変化させて、球状のような斜面であってもかまわない。
このような、本発明の振り出し容器の成形では、成形用の金型を使用し、シートを金型に沿って変形させて、図２に示すような断面形状を作る。
縁部と凹部中央は、ほぼ水平であるが、基材の紙の坪量を的確な範囲で選定していても、断面の形状によって大きな変形を掛けるとシートが破損してしまう恐れがある。
そこで、シートを破損しないように成形するには、さらに、容器本体と、中蓋部と、上蓋部とが、縁部の内周から６０度未満の傾斜角度に設定した形状で、金型を作成し、成形する。
上記傾斜角度は、６０度未満であれば成形可能であるが、基材の紙の強度を安定して保つには、５０度未満が好ましい。さらに、好ましくは、特定の紙質にこだわらずに、高速で生産するには、４０度未満が好ましい。
すなわち、縁部５内側端部から傾斜する角度を６０度以上にした場合には、基材の紙が切れる恐れがある。
傾斜部分の傾斜角度は最大で６０度未満の一定の傾斜であってもかまわないが、最大で６０度未満であれば、傾斜角度を変化させて、球状のような斜面であってもかまわない。
【0053】
また、バリア層が均一に伸ばされて、きれいな層になるようにするには、金型を融点よりも低いが、ガラス転移点よりも充分に高い温度に昇温して成形することが好ましい。接着層としてポリエチレンなどを使用する場合には、１２０℃前後に金型温度を昇温してプレス成形すると良い。
各容器部分の断面形状は、中央の容器本体の形状と、左の中蓋部の形状とは、深さ方向で異なる形状であっても良い。ただ、右の上蓋部４の形状は、左の中蓋部を一部、あるいは全体を覆うことになるので、中蓋部よりも一回り大きな（深い）形状とする必要がある。ブランクホルダー付きの金型を使用し、容器となる周囲を押さえた状態で、収納部になる部分にコアが挿入して、シートを伸ばすことによって、深絞りのような形状に成形されることが好ましい。
縁部同士やタンパーエビデントタブ同士を融着するには、通常のヒートシールバーを当て
ても良いし、超音波融着機のホーンを当てても良い。円形の縁部が一部繋がらないが、インパルスヒーターであってもかまわない。
各容器部分の断面形状は、中央の容器本体の形状と、左の中蓋部の形状とは、深さ方向で異なる形状であっても良い。ただ、右の上蓋部４の形状は、左の中蓋部を一部、あるいは全体を覆うことになるので、中蓋部よりも一回り大きな（深い）形状とする必要がある。ブランクホルダー付きの金型を使用し、容器となる周囲を押さえた状態で、収納部になる部分にコアが挿入して、シートを伸ばすことによって、深絞りのような形状に成形されることが好ましい。
縁部同士やタンパーエビデントタブ同士を融着するには、通常のヒートシールバーを当て
ても良いし、超音波融着機のホーンを当てても良い。円形の縁部が一部繋がらないが、インパルスヒーターであってもかまわない。
【0054】
本発明の振り出し容器は、以上のようなもので、容器はシートをプレス金型内等に挿入し、プレス、あるいは圧空成形等で成形し、それを取り出した後、容器本体の縁部と中蓋部の縁部とを融着させるだけで製造できるので、高速で製造できると共に、軽く、安価で、大量に製造可能である。
また、廃棄する時も、基材が紙である事から、容易に焼却可能である。
その上、基材が紙なので、容器全体が柔らかく、内容物が輸送時など、振動でつぶれたり、カチカチ音がしたりすることがなく、内容物にとって優しい包装容器になっている。
さらに、タンパーエビデント用タブがあるので、開封した場合に、容易にその確認ができるなど、安全上の配慮も高く、本発明のメリットは大きい。
また、廃棄する時も、基材が紙である事から、容易に焼却可能である。
その上、基材が紙なので、容器全体が柔らかく、内容物が輸送時など、振動でつぶれたり、カチカチ音がしたりすることがなく、内容物にとって優しい包装容器になっている。
さらに、タンパーエビデント用タブがあるので、開封した場合に、容易にその確認ができるなど、安全上の配慮も高く、本発明のメリットは大きい。
【符号の説明】
【0055】
１・・・・・・・・振り出し容器
１０・・・・・・・シート
１１・・・・・・・基材
１２・・・・・・・接着層
１３・・・・・・・バリア層
１４・・・・・・・目止め層
２・・・・・・・・容器本体
２１・・・・・・・下収納部
３・・・・・・・・中蓋部
３１・・・・・・・上収納部
３２・・・・・・・開口孔
４・・・・・・・・上蓋部
５・・・・・・・・縁部
５１・・・・・・・上蓋連結部
５２・・・・・・・中蓋連結部
５３・・・・・・・ヒンジ
５４・・・・・・・タンパーエビデント用タブ
５４１・・・・・・脆弱線
５４２・・・・・・吊るし孔
６・・・・・・・・係止タブ
６１・・・・・・・掛止用切り込み部
６２・・・・・・・舌状部
７・・・・・・・・内容物
１０・・・・・・・シート
１１・・・・・・・基材
１２・・・・・・・接着層
１３・・・・・・・バリア層
１４・・・・・・・目止め層
２・・・・・・・・容器本体
２１・・・・・・・下収納部
３・・・・・・・・中蓋部
３１・・・・・・・上収納部
３２・・・・・・・開口孔
４・・・・・・・・上蓋部
５・・・・・・・・縁部
５１・・・・・・・上蓋連結部
５２・・・・・・・中蓋連結部
５３・・・・・・・ヒンジ
５４・・・・・・・タンパーエビデント用タブ
５４１・・・・・・脆弱線
５４２・・・・・・吊るし孔
６・・・・・・・・係止タブ
６１・・・・・・・掛止用切り込み部
６２・・・・・・・舌状部
７・・・・・・・・内容物
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
