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特許7448049情報処理装置、学習支援方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、学習支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 7/02 20060101AFI20240305BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20240305BHJP
   G09B 5/02 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
G09B7/02
G06Q50/20
G09B5/02
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023024761
(22)【出願日】2023-02-21
(62)【分割の表示】P 2021155030の分割
【原出願日】2021-09-24
(65)【公開番号】P2023060860
(43)【公開日】2023-04-28
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】麻生 麻実
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-115335(JP,A)
【文献】特開2016-110074(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0235564(US,A1)
【文献】特開2004-151292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
G09B 17/00-19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュ通知されたメッセージが当該メッセージに対応するアプリケーションを展開するための操作ボタンとして表示される情報処理装置であって、
前記メッセージにユーザが学習すべき対象を含ませて表示させる表示制御手段と、
前記操作ボタンが操作された場合に、複数のカード又はページのうち前記対象に対応するカード又はページが表示されるように前記アプリケーションを展開する展開手段と、
前記対象に対応したタイミングで少なくとも所定回数だけ前記対象が含まれている前記メッセージのプッシュ通知を繰り返す通知手段と、
を備え、
前記展開手段は、前記操作ボタンの操作に伴なう前記対象に対応したカード又はページでの前記アプリケーションの展開が前記所定回数目 であったときには、前記対象に係る学習問題が前記カード又はページに追加された状態で表示されるように前記アプリケーションを展開する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記対象は、学習言語における単語である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記学習問題は択一式で表示される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定回数は、前記対象の検索履歴または前記対象の閲覧履歴に基づいて設定される、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
プッシュ通知されたメッセージが当該メッセージに対応するアプリケーションを展開するための操作ボタンとして表示される情報処理装置が実行する学習支援方法であって、
前記メッセージにユーザが学習すべき対象を含ませて表示させる表示制御処理と、
前記操作ボタンが操作された場合に、複数のカード又はページのうち前記対象に対応するカード又はページが表示されるように前記アプリケーションを展開する展開処理と、
前記対象に対応したタイミングで少なくとも所定回数だけ前記対象が含まれている前記メッセージのプッシュ通知を繰り返す通知処理と、
を含み、
前記展開処理は、前記操作ボタンの操作に伴なう前記対象に対応したカード又はページでの前記アプリケーションの展開が前記所定回数目 であったときには、前記対象に係る学習問題が前記カード又はページに追加された状態で表示されるように前記アプリケーションを展開する、
ことを特徴とする学習支援方法。
【請求項6】
プッシュ通知されたメッセージが当該メッセージに対応するアプリケーションを展開するための操作ボタンとして表示される情報処理装置のコンピュータを、
前記メッセージにユーザが学習すべき対象を含ませて表示させる表示制御手段、
前記操作ボタンが操作された場合に、複数のカード又はページのうち前記対象に対応するカード又はページが表示されるように前記アプリケーションを展開する展開手段、
前記対象に対応したタイミングで少なくとも所定回数だけ前記対象が含まれている前記メッセージのプッシュ通知を繰り返す通知手段、
として機能させ、
前記展開手段は、前記操作ボタンの操作に伴なう前記対象に対応したカード又はページでの前記アプリケーションの展開が前記所定回数目 であったときには、前記対象に係る学習問題が前記カード又はページに追加された状態で表示されるように前記アプリケーションを展開する、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、学習支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、学生が学習を行なう過程において、解からない単語の訳や語義を調べる場合、電子辞書が広く利用されている。
【0003】
電子辞書であって、ユーザの利用頻度の高い見出し語と当該見出し語に対応する辞書データに基づいて、単語の問題を作成し、単語のテストを実行することで、効果的に単語の学習を行なうことができる電子辞書が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-228044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の電子辞書では、単語ごとに単語のテストの出題頻度や出題タイミングを調整することはできず、効率的な学習ができていなかった。
【0006】
本発明は、上記のような課題に考慮してなされたもので、ユーザがより効率的な学習をすることができる情報処理装置、学習支援方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、プッシュ通知されたメッセージが当該メッセージに対応するアプリケーションを展開するための操作ボタンとして表示される情報処理装置であって、前記メッセージにユーザが学習すべき対象を含ませて表示させる表示制御手段と、前記操作ボタンが操作された場合に、複数のカード又はページのうち前記対象に対応するカード又はページが表示されるように前記アプリケーションを展開する展開手段と、前記対象に対応したタイミングで少なくとも所定回数だけ前記対象が含まれている前記メッセージのプッシュ通知を繰り返す通知手段と、を備え、前記展開手段は、前記操作ボタンの操作に伴なう前記対象に対応したカード又はページでの前記アプリケーションの展開が前記所定回数目であったときには、前記対象に係る学習問題が前記カード又はページに追加された状態で表示されるように前記アプリケーションを展開する、ことを特徴としている。
【0008】
本発明に係る学習支援方法は、プッシュ通知されたメッセージが当該メッセージに対応するアプリケーションを展開するための操作ボタンとして表示される情報処理装置が実行する学習支援方法であって、前記メッセージにユーザが学習すべき対象を含ませて表示させる表示制御処理と、前記操作ボタンが操作された場合に、複数のカード又はページのうち前記対象に対応するカード又はページが表示されるように前記アプリケーションを展開する展開処理と、前記対象に対応したタイミングで少なくとも所定回数だけ前記対象が含まれている前記メッセージのプッシュ通知を繰り返す通知処理と、を含み、前記展開処理は、前記操作ボタンの操作に伴なう前記対象に対応したカード又はページでの前記アプリケーションの展開が前記所定回数目であったときには、前記対象に係る学習問題が前記カード又はページに追加された状態で表示されるように前記アプリケーションを展開する、ことを特徴としている。
【0009】
本発明に係るプログラムは、プッシュ通知されたメッセージが当該メッセージに対応するアプリケーションを展開するための操作ボタンとして表示される情報処理装置のコンピュータを、前記メッセージにユーザが学習すべき対象を含ませて表示させる表示制御手段、前記操作ボタンが操作された場合に、複数のカード又はページのうち前記対象に対応するカード又はページが表示されるように前記アプリケーションを展開する展開手段、前記対象に対応したタイミングで少なくとも所定回数だけ前記対象が含まれている前記メッセージのプッシュ通知を繰り返す通知手段、として機能させ、前記展開手段は、前記操作ボタンの操作に伴なう前記対象に対応したカード又はページでの前記アプリケーションの展開が前記所定回数目であったときには、前記対象に係る学習問題が前記カード又はページに追加された状態で表示されるように前記アプリケーションを展開する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザがより効率的な学習をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の情報処理装置、情報処理方法およびプログラムの実施形態に係る学習支援システム1の全体の構成を示す図。
図2】WESサーバ30の電子回路の構成を示すブロック図。
図3】辞書データベース記憶領域32bに記憶される英和辞書の見出し語である英単語と、同英単語の説明情報である訳および例文とを対応付けた辞書データの一部を示す図。
図4】ユーザ管理データ記憶領域32cに記憶されるユーザ情報と検索履歴データ記憶領域32dに記憶される検索履歴データの例を示す図であり、同図(A)はユーザ情報A1とユーザ情報A1に対応する検索履歴データA2の例を示す図、同図(B)はユーザ情報B1とユーザ情報B1に対応する検索履歴データB2の例を示す図。
図5】検索履歴集計データ記憶領域32eに記憶される検索履歴集計データの例を示す図であり、同図(A)はあるユーザ属性(全体)のユーザの範囲に対応した英和辞書の検索履歴に基づく週間検索英単語ランキングを示す図、同図(B)はユーザ属性(T大学志望)のユーザの範囲に対応した英和辞書の検索履歴に基づく週間検索英単語ランキングを示す図。
図6】WESサーバ30の単語帳データ記憶領域32fに記憶される単語帳データの内容を示す図。
図7】利用者端末(通信機器)20の電子回路の構成を示すブロック図。
図8】利用者端末20において復習単語に設定された単語帳データ(22e)の単語をプッシュ通知として表示させるタイミング(プッシュ通知日時)を設定するための基準となる人間の忘却特性を示す図。
図9】WESサーバ30のサーバ制御プログラム32aに従った単語帳生成処理を示すフローチャート。
図10】利用者端末20のWES利用アプリ22bに従った単語帳利用処理を示すフローチャート。
図11】利用者端末20の単語帳利用処理に従った単語帳データ(22e)の表示動作を示す図。
図12】利用者端末20のWES利用アプリ22bに従った復習単語の通知設定処理を示すフローチャート。
図13】利用者端末20のWES利用アプリ22bに従った復習単語通知処理を示すフローチャート。
図14】利用者端末20の復習単語通知処理に従ったプッシュ通知PnとそのタップTa後の表示動作(その1)を示す図。
図15】利用者端末20の復習単語通知処理に従ったプッシュ通知PnとそのタップTa後の表示動作(その2)を示す図。
図16】利用者端末20の復習単語通知処理に従ったプッシュ通知PnとそのタップTa後の表示動作(その3)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0013】
(実施形態の構成)
図1は、本発明の情報処理装置、情報処理方法およびプログラムの実施形態に係る学習支援システム1の全体の構成を示す図である。
【0014】
学習支援システム1は、電子辞書(電子機器)10と、利用者端末(通信機器)20と、インターネットなどの通信ネットワークN上に設けられるWES(Worldwide EducationService)サーバ(サーバ装置)30とを含んで構成される。なおここで言う、WES(Worldwide Education Service)サーバとは、電子辞書やWES利用アプリケーションと、クラウドサービスとをつなげる専用サーバのことを示している。また、電子辞書10と、利用者端末20と、WESサーバ30とは、何れも本発明の情報処理装置になり得る。
【0015】
電子辞書(電子機器)10は、以下に説明する専用の電子辞書10以外に、辞書機能を有するスマートフォン、タブレット端末、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機などとして構成され得る。
【0016】
利用者端末(通信機器)20は、通信機能を有するスマートフォン、タブレット端末、電子辞書、PC、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機などとして構成され得る。
【0017】
利用者端末20には、WESサーバ30を利用するアプリケーションプログラム(ここではWES利用アプリ)がインストールされる。
【0018】
<学習支援システム1の機能>
図1に示す学習支援システム1は、少なくとも以下の機能(10a)(20a)(20b)(20c)(20d)(20e)(20f)(30a)(30b)(30c)を有する。
【0019】
電子辞書10において、辞書ID(辞書識別情報でありユーザ識別情報を兼ねてもよい:辞書<ユーザ>ID)と単語の検索履歴とを含む電子辞書情報を2次元コードQRに符号化して表示させる機能(10a)。
【0020】
利用者端末20において、WES利用アプリに従い、電子辞書10に表示された2次元コードQRを読み取り電子辞書情報(辞書IDと検索履歴を含む)に復号化する機能(20a)、復号化した電子辞書情報にユーザ情報(アプリID:ユーザ識別情報、ユーザ属性情報:職業(学校)/学年/進学志望校、を含む)を加えたデータをWESサーバ30へ送信する機能(20b)。
【0021】
WESサーバ30において、利用者端末20から受信された電子辞書情報(辞書IDと検索履歴を含む)およびユーザ情報(アプリID:ユーザ識別情報、ユーザ属性情報:職業(学校)/学年/進学志望校、を含む)に基づき、全ユーザまたはユーザ属性別の単語の検索ランキングなどを集計する機能(30a)。
【0022】
WESサーバ30において、利用者端末20から受信された電子辞書情報(辞書IDと検索履歴を含む)に基づき、検索履歴の各単語うち、予め設定された数の単語を抽出し、抽出した単語を復習単語とする単語帳を生成し、生成した単語帳を辞書<ユーザ>IDまたはアプリIDに対応付けて記憶する機能(30b)。
【0023】
WESサーバ30において、利用者端末20からの単語帳の要求に応じて、利用者端末20の辞書<ユーザ>IDまたはアプリIDに対応付けられた単語帳のデータを、要求元の利用者端末20へ送信する機能(30c)。
【0024】
利用者端末20において、WESサーバ30から送信された自身の辞書<利用者>IDまたはアプリIDに対応する単語帳のデータを受信して表示させる機能(20c)、受信された単語帳のデータに含まれる各単語(復習単語)のうち、プッシュ通知Pn(図14図16参照)としてユーザに通知するための予め設定された複数の通知条件に基づいて、ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべきと予測される復習単語を効率的に判定し通知の対象とすると共に、通知条件を満たした数に応じた通知回数を設定する機能(20d)。
【0025】
利用者端末20において、通知対象の復習単語を、設定した通知回数で、ユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される通知の日時(プッシュ通知日時)を設定する機能(20e)、通知対象の復習単語をプッシュ通知日時に従いプッシュ通知として表示させることでユーザに通知する機能(20f)。
【0026】
ここで、ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべきと予測される単語(復習単語)を効率的に判定するための予め設定された複数の通知条件の実施例と、通知対象の復習単語をユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される通知の日時(プッシュ通知日時)を設定する手法の実施例については、後述にて詳細に説明する。
【0027】
学習支援システム1によれば、電子辞書10により得られる単語の検索履歴に基づいて、ユーザに応じた復習単語の単語帳を自動生成できる。また、ユーザに応じた単語帳に含まれる復習単語のうち、ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべきと予測される復習単語を通知対象に設定し、ユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される通知の回数と通知の日時に従ってプッシュ通知としてユーザに通知するので、ユーザが覚えたい単語を効率的且つ効果的に復習できる。
【0028】
なお、電子辞書10および利用者端末20がBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信機能を有する場合、電子辞書10の電子辞書情報(辞書IDと検索履歴を含む)は近距離無線通信により利用者端末20へ送信してよい。
【0029】
また、電子辞書10がWi-Fi(登録商標)などの通信ネットワークNとの通信機能を有する場合、電子辞書10にWES利用アプリをインストールし、電子辞書10が前述した利用者端末20の各機能(20a)(20b)(20c)(20d)(20e)(20f)を併せ持ってよい。
【0030】
また、利用者端末20が辞書機能を有する場合、単語の検索履歴は、利用者端末20自身が生成して保存してよい。また、利用者端末20が辞書機能を有さず、WESサーバ30の辞書機能を利用して辞書データの検索を行なう場合、単語の検索履歴は、WESサーバ30が生成して保存してよい。
【0031】
<WESサーバ30の電子回路>
図2は、WESサーバ30の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0032】
WESサーバ30の電子回路は、コンピュータである制御部(CPU:central processing unit)31と、記憶部32と、記録媒体読取部34と、通信部35(通信制御手段)と、入力部36と、表示部37とを備えている。
【0033】
制御部31(通信制御手段)は、記憶部32に記憶されているサーバ制御プログラム32aに従い、入力部36からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは通信ネットワークN上の利用者端末20からの通信部35による受信信号に応じて回路各部の動作を制御する。
【0034】
サーバ制御プログラム32aは、記憶部32に予め記憶されていてもよいし、あるいはCD-ROMなどの外部記録媒体33から記録媒体読取部34を介して記憶部32に読み込まれて記憶されたものでもよいし、通信ネットワークN上のWebサーバ(この場合、プログラムサーバ)40からダウンロードして記憶部32に読み込まれて記憶されたものであってもよい。
【0035】
サーバ制御プログラム32aは、少なくとも前述の(30a)~(30c)の機能を実行するためのプログラムを含む。
【0036】
記憶部32には、サーバ制御プログラム32aの記憶領域のほか、辞書データベース記憶領域32b、ユーザ管理データ記憶領域32c、検索履歴データ記憶領域32d、検索履歴集計データ記憶領域32e、単語帳データ記憶領域32f、作業データ記憶領域12gが確保される。
【0037】
辞書データベース記憶領域32bには、英和辞書、独和辞書、仏和辞書、国語辞書などの各種の辞書データが、見出し語である単語と同見出し語に対応する訳、語義、例文、解説などの説明情報とを対応付けた辞書データとして記憶される。
【0038】
図3は、辞書データベース記憶領域32bに記憶される英和辞書の見出し語である英単語と、同英単語の説明情報である訳および例文とを対応付けた辞書データの一部を示す図である。
【0039】
ユーザ管理データ記憶領域32cには、WES利用アプリをインストールした利用者端末20のユーザ毎に、ユーザID(ユーザ識別情報:ここではアプリID)に対応付けられて、ユーザの属性(ここでは、職業(学校)、学年、進学志望校など)が記憶される(記憶制御手段)。なおユーザの属性は、例えば年度更新時期などにおいてユーザにより定期的に更新される。
【0040】
検索履歴データ記憶領域32dには、ユーザ管理データ記憶領域32cに記憶されて管理されるユーザID毎に、ユーザが辞書検索した見出し語(単語)とその最新の検索日時、検索回数、閲覧時間(s:秒)が対応付けられて記憶される。閲覧時間は、見出し語を検索して表示させた説明情報をユーザが閲覧した時間に相当し、表示内容をスクロールするなどの操作に伴う時間も含まれる。
【0041】
図4は、ユーザ管理データ記憶領域32cに記憶されるユーザ情報と検索履歴データ記憶領域32dに記憶される検索履歴データの例を示す図であり、同図(A)はユーザ情報A1とユーザ情報A1に対応する検索履歴データA2の例を示す図、同図(B)はユーザ情報B1とユーザ情報B1に対応する検索履歴データB2の例を示す図である。
【0042】
検索履歴集計データ記憶領域32eには、検索履歴データ記憶領域32dに記憶されたユーザ毎の単語の検索履歴に基づき、例えば全期間、年間、月間、週間などの期間を設定して全ユーザまたはユーザ属性別(職業別、学校別、学年別、志望校別など)に集計された単語の検索ランキングが、各単語の検索回数と検索割合(該当する属性のユーザのうちその単語を検索したユーザの割合)を対応付けた検索履歴集計データとして記憶される。
【0043】
図5は、検索履歴集計データ記憶領域32eに記憶される検索履歴集計データの例を示す図であり、同図(A)はあるユーザ属性(全体)のユーザの範囲に対応した英和辞書の検索履歴に基づく週間検索英単語ランキングを示す図、同図(B)はユーザ属性(T大学志望)のユーザの範囲に対応した英和辞書の検索履歴に基づく週間検索英単語ランキングを示す図である。
【0044】
単語帳データ記憶領域32fには、ユーザ管理データ記憶領域32cに記憶されて管理されるユーザID毎に、検索履歴データ記憶領域32dに記憶された検索履歴データに基づき生成されたユーザ固有の単語帳が、予め設定された数(例えば100単語)の単語帳データとして記憶される。
【0045】
図6は、WESサーバ30の単語帳データ記憶領域32fに記憶される単語帳データの内容を示す図である。
【0046】
単語帳データの単語は、例えば、生成の対象となるユーザの検索履歴データに含まれる単語の数が100単語に満たない場合は、検索履歴データに含まれる全ての単語が単語帳の単語(復習単語)として抽出され、検索履歴データに含まれる単語の数が100単語を超えている場合は、検索回数が多い順または閲覧時間が長い順または検索日時が新しい順、すなわちユーザが覚えようとしている優先度の高い100単語が単語帳の単語(復習単語)として抽出される。
【0047】
単語帳データとしては、図6に示すように、検索履歴データ(32d)から抽出された単語と、辞書データベース(32b)から抽出された同単語の説明情報(単語訳、例文)と、検索履歴データ(32d)から抽出された検索日時、検索回数、閲覧時間と、検索履歴集計データ(32e)から抽出されたユーザ属性に対応した検索割合(ここでは同学年のユーザの検索割合および同一志望校のユーザの検索割合)とが、対応付けられて記憶される。単語帳データの単語に対応付けられる検索日時、検索回数、閲覧時間、検索割合は、当該単語に関してのユーザ固有の検索状況を登録した登録情報となる。
【0048】
なお、WESサーバ30にて生成される単語帳データ(32f)は、図6において太枠で囲んで示す範囲の情報を有するが、利用者端末20からの単語帳の要求に応じて当該利用者端末20のユーザに対応する単語帳データ(32f)が同利用者端末20に受信(ダウンロード)されると、後述する利用者端末20の単語帳データ記憶領域22e(取得手段)(図7参照)には、その単語毎に、単語の表示/非表示を設定する情報[表示/非表示]、単語の単語カードを表示させた回数の情報[カード表示回数]、復習単語としてプッシュ通知した際のプッシュ通知のタップ回数の情報[通知後タップ回数]、プッシュ通知を行なった回数の情報[通知回数]、プッシュ通知の日時の情報[通知履歴]、復習単語“1”または非復習単語“0”を設定する情報[復習単語]の各情報が追加された単語帳データ(22e)となって記憶される。[復習単語]の情報は、単語帳データ(22e)に新たに追加された単語についてはデフォルトで“1”(復習単語)に設定される。これらの各情報も単語に関しての登録情報となる。
【0049】
作業データ記憶領域32gには、制御部31による各部の動作の制御に応じて生成または取得される各種のデータが必要に応じて一時的に記憶される。
【0050】
このように構成されたWESサーバ30は、制御部31がサーバ制御プログラム32aに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような各種の機能を実現する。
【0051】
<利用者端末20の電子回路>
図7は、利用者端末(通信機器)20の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0052】
利用者端末20の電子回路は、コンピュータである制御部(CPU)21と、記憶部22と、記録媒体読取部24と、通信部(Wi-Fi(登録商標)通信/移動体通信)25(通信制御手段)と、キー入力部26と、タッチパネル式表示部27と、撮像部28とを備えている。
【0053】
制御部21(通信制御手段)は、記憶部22に記憶された通信端末制御プログラム22aおよびWES利用アプリケーションプログラム(WES利用アプリ)22bに従い回路各部の動作を制御する。通信端末制御プログラム22aは、記憶部22に予め記憶されるか、メモリカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読取部24により読み取って記憶部22に記憶させるか、通信ネットワークN上のWebサーバ(ここではプログラムサーバ)40から通信部25を介してダウンロードして記憶部22に記憶させるか、の何れであってもよい。
【0054】
WES利用アプリ22bは、通信ネットワークN上のWebサーバ(ここではアプリストアのプログラムサーバ)40から通信部25を介してダウンロードして記憶部22に記憶させる。
【0055】
通信端末制御プログラム22aは、利用者端末20の全体を制御するシステムプログラムのほか、記憶部22に記憶された各種のアプリケーションプログラムと連携して、通信ネットワークN上のWESサーバ30およびWebサーバ40を含む外部の通信機器と随時通信接続するためのプログラムを含む。
【0056】
WES利用アプリ22bは、前述の機能(20a)(20b)(20c)(20d)(20e)(20f)を実行するためのプログラムを含む。
【0057】
制御部21には、システムおよびデータバスを介して、記憶部22、記録媒体読取部24、通信部25のほか、電源キーと音量調整キーを含むキー入力部26、タッチパネル式表示部27、および撮像部28などが接続される。
【0058】
記憶部22には、通信端末制御プログラム22aおよびWES利用アプリ22bを記憶するプログラム記憶領域のほか、端末データ記憶領域22c、復習単語通知条件データ記憶領域22d、単語帳データ記憶領域22eおよび作業データ記憶領域22fなどが確保される。
【0059】
端末データ記憶領域22cには、通信ネットワークN上のWESサーバ30およびWebサーバ40を含む外部の通信機器と通信接続するための端末機器番号のほか、電話番号、メールアドレス、ユーザID(ユーザ識別情報:ここではアプリID)、ユーザ属性(職業(学校)/学年/進学志望校)などのデータが、利用者端末20に固有の端末データとして記憶される。
【0060】
復習単語通知条件データ記憶領域22dには、単語帳データ記憶領域22eに記憶される単語帳データ(22e:図6参照)に含まれる各復習単語のうち、ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を、ユーザに通知する復習単語として設定するための条件(復習単語通知条件)が記憶される。
【0061】
復習単語通知条件は、単語帳データ(22e:図6参照)において、各単語に対応付けられている過去の検索および表示に関する登録情報のうち、例えば、[表示/非表示]、[カード表示回数]、[通知後タップ回数]、[検索日時]、[検索回数]、[閲覧時間]、[志望校別検索割合]、の登録情報を対象に、[表示/非表示]は“表示”を示す情報、[検索日時]は予め設定された日時以降の検索日時であることを判定するための閾値となる“日時”(例えば一年前の日時)の情報、[カード表示回数][通知後タップ回数][検索回数]はそれぞれに予め設定された回数以上であることを判定するための閾値となる“回数”の情報、[閲覧時間]は予め設定された時間以上の閲覧時間であることを判定するための閾値となる“時間(s)”の情報、[志望校別検索割合]は予め設定された割合以上の検索割合であることを判定するための閾値となる“割合(%)”の情報、が復習単語の通知条件として記憶される。
【0062】
復習単語通知条件は、WES利用アプリ22bに基づいてデフォルトで設定された後、ユーザによって任意に設定されてよい。
【0063】
すなわち、復習単語通知条件の[表示/非表示]を“表示”の設定にしている単語は、ユーザが覚えていない(覚えたい)単語である可能性が高いことを示し、[検索日時]を例えば一年前の“日時”に設定している単語は、ユーザが最近において覚えようとしている単語である可能性が高いことを示し、[カード表示回数][通知後タップ回数][検索回数]それぞれの“回数”および[閲覧時間]の“時間(s)”は、ユーザがその単語を覚えていない(覚えたい)であろう度合いを示し、[志望校別検索割合]の“割合(%)”は、ユーザがその単語を受験のために覚えるべきであろう度合いを示す。
【0064】
このような復習単語通知条件を満たす復習単語を通知の対象に設定することで、単語帳データ(22e)に含まれる単語うちユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を効率的に通知の対象に設定できる。そして、通知条件を満たした数に応じて復習単語の通知回数を設定することで、ユーザが覚えていない(覚えたい)あるいは覚えるべきであろう度合いが高い単語ほど高頻度でユーザに通知して復習させることができる。
【0065】
単語帳データ記憶領域22e(取得手段)には、図6を参照して前述したように、WESサーバ30からダウンロードされたユーザの単語帳データ(32f)に対し、単語毎の[表示/非表示](デフォルト“表示”)、[カード表示回数]、[通知後タップ回数]、[通知回数](デフォルト“0”)、[通知履歴](デフォルト“ブランク”)、[復習単語](デフォルト“1(復習単語”))の各登録情報を追加した単語帳データ(22e)が記憶される。
【0066】
作業データ記憶領域22fには、制御部21による各部の動作の制御に応じて生成または取得される各種のデータが必要に応じて一時的に記憶される。
【0067】
このように構成された利用者端末20は、制御部21が通信端末制御プログラム22aおよびWES利用アプリ22bに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、後述の動作説明で述べるような各種の機能を実現する。
【0068】
図8は、利用者端末20において通知対象に設定された単語帳データ(22e)の単語をプッシュ通知として表示させるタイミング(プッシュ通知日時)を設定するための基準となる人間の忘却特性を示す図である。
【0069】
実施形態の利用者端末20は、図8に示すような人間の忘却特性に基づいて、復習単語をユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される前回の学習のタイミングからの最適な復習のタイミングに従い、復習単語の通知の日時(プッシュ通知日時)を設定する。
【0070】
ここでは、ユーザが学習した単語について、初回学習日時からの経過に応じて覚えていると予測される割合が、例えば50%~70%の範囲に低下するタイミングである初回学習日時から2日後を1回目R1、1週間後を2回目R2、1か月後を3回目R3のプッシュ通知日時に設定する。
【0071】
人間の忘却特性に基づき復習単語のプッシュ通知日時(1回目R1,2回目R2,3回目R3)を設定すれば、初回の学習以降に復習しない場合(N)では2か月後にユーザが覚えている割合が20%以下に低下してしまうのに対して、復習した場合(R)では覚えている割合を80%以上と、大きな定着率の差Dを持って覚えさせることができる。
【0072】
(実施形態の動作)
次に、実施形態の学習支援システム1の動作について説明する。
【0073】
図9は、WESサーバ30のサーバ制御プログラム32aに従った単語帳生成処理を示すフローチャートである。
【0074】
WESサーバ30において、例えば図1で示したように、利用者端末20から送信された電子辞書情報(辞書IDと検索履歴を含む)およびユーザ情報(アプリID:ユーザ識別情報、ユーザ属性情報:職業(学校)/学年/進学志望校、を含む)が受信されると(ステップS1(Yes))、制御部31は、例えば図4で示したように、受信された検索履歴データをユーザID(ここではアプリID)に対応付けて検索履歴データ記憶領域32dに記憶させて登録する(ステップS2)。
【0075】
この際、制御部31は、受信されたユーザ情報に基づいて、ユーザ管理データ記憶領域32cにユーザIDに対応付けられて記憶されているユーザの属性を更新してよい。
【0076】
制御部31は、検索履歴データ記憶領域32dに記憶されたユーザ毎の単語の検索履歴に基づいて、例えば図5で示したように、年間、月間、週間などの期間を設定して全ユーザまたはユーザ属性別(職業別、学校別、学年別、志望校別など)の単語の検索ランキングを集計し、検索履歴集計データ記憶領域32eに記憶させる。
【0077】
この際、制御部31は、検索履歴集計データ記憶領域32eに既に同じ期間およびユーザ属性の単語の検索ランキングが記憶されている場合には、これを最新の検索ランキングに更新する(ステップS3)。
【0078】
制御部31は、ステップS2にて検索履歴データ記憶領域32dに登録された検索履歴データと、ステップS3にて検索履歴集計データ記憶領域32eに記憶されたユーザ属性別の単語の検索ランキングに基づいて、例えば図6で示したように、予め設定された数(例えば100単語)の単語に、同単語の説明情報(単語訳、例文)と、[検索日時]、[検索回数]、[閲覧時間]、ユーザ属性に対応した[検索割合](ここでは同学年のユーザの検索割合および同一志望校のユーザの検索割合)とを対応付けた単語帳データ(32f)を生成し(ステップS4)、新たに単語帳データ(32f)に含まれる単語を復習単語に設定する(ステップS5)。そして、生成した単語帳データ(32f)をユーザIDに対応付けて単語帳データ記憶領域32fに記憶させて登録する(ステップS6)。
【0079】
制御部31は、ユーザ管理データ記憶領域32cにユーザIDが記憶されて管理されているユーザの利用者端末20から単語帳データの取得を要求する信号(単語帳取得要求信号)が受信されると(ステップS7(Yes))、受信された利用者端末20のユーザIDに対応付けられて単語帳データ記憶領域32fに登録されている単語帳データ(32f)を利用者端末20へ送信する(ステップS8)。
【0080】
図10は、利用者端末20のWES利用アプリ22bに従った単語帳利用処理を示すフローチャートである。
【0081】
図11は、利用者端末20の単語帳利用処理に従った単語帳データ(22e)の表示動作を示す図である。
【0082】
利用者端末20において、WES利用アプリ22bが起動されると、制御部21は、例えば、図11(A)に示すように、単語帳初期画面G1aをタッチパネル式表示部27に表示させる(ステップT1)。
【0083】
ここで、制御部21は、単語帳初期画面G1aについて、単語帳データ記憶領域22eに既にWESサーバ30から受信(ダウンロード)されて登録されている単語帳データ(22e)がある場合には、単語帳データ(22e)に含まれる任意の単語の単語カード(英単語)TCaを表示させ、単語帳データ表示処理に移行する(ステップT2(Yes)→T7)。
【0084】
一方、単語帳データ記憶領域22eに単語帳データ(22e)が登録されていない場合には、制御部21は、単語カード(英単語)TCaを含まない単語帳初期画面G1aをタッチパネル式表示部27に表示させる(ステップT2(No))。
【0085】
単語帳初期画面G1aの上段に設けられた単語帳更新ボタンRnが押下(タッチ)されると(ステップT3(Yes))、制御部21は、単語帳データの取得を要求する単語帳取得要求信号をWESサーバ30へ送信する(ステップT4)。
【0086】
単語帳取得要求信号のWESサーバ30への送信に応答して、前述した図9のステップS7,S8の処理に従い、WESサーバ30から送信された単語帳データ(32f)が受信されると(ステップT5)、制御部21は、受信された単語帳データ(32f)に対して、その単語毎に、[表示/非表示](デフォルト“表示:TRUE”)、[カード表示回数](デフォルト“0”)、[通知後タップ回数](デフォルト“0”)、[通知回数](デフォルト“0”)、[通知履歴](デフォルト“ブランク”)、[復習単語](デフォルト“1”)の各登録情報を追加した単語帳データ(22e)を、単語帳データ記憶領域22eに記憶させて登録する(ステップT6)。
【0087】
なお、単語帳データ記憶領域22eに既に単語帳データ(22e)が登録されている場合であって(ステップT1,T2(Yes))、単語帳データ表示処理に移行して任意の単語の単語カード(英単語)TCaまたは単語カード(単語訳)TCbを表示させている状態で(ステップT7)、単語帳更新ボタンRnが押下(タッチ)された場合には(ステップT8(No)→T3(Yes))、制御部21は、WESサーバ30から受信された最新の単語帳データ(32f)を、既に登録されている単語帳データ(22e)にマージして登録する(ステップT4~T6)。
【0088】
例えば、WESサーバ30から受信された最新の単語帳データ(32f)に含まれ、既に登録されている単語帳データ(22e)にある単語については、当該単語に対応付けられて登録されている登録情報のうち、[検索日時]、[検索回数]、[閲覧時間]、[検索割合]の登録情報は、最新の内容に更新されて登録され、[表示/非表示]、[カード表示回数]、[通知後タップ回数]、[通知回数]、[通知履歴]、[復習単語]の登録情報は、その内容のまま登録される。
【0089】
<単語帳データ表示処理(ステップT7)>
例えば、図11(A)に示すように、単語帳初期画面G1aに表示された単語カード(英単語)TCaの領域がタップされると、制御部21は、図11(B)に示すように、単語カード(単語訳)TCbを表示させ、当該単語カード(単語訳)TCbの領域がタップされると、制御部21は、図11(A)で示したように、元の単語カード(英単語)TCaを表示させる。
【0090】
また、単語カード(英単語)TCaまたは単語カード(単語訳)TCbの次ボタンNeがタップされると、制御部21は、単語帳データ(22e)にある次の単語の単語カード(英単語)TCaまたは単語カード(単語訳)TCbを表示させる。これとは逆に、単語カード(英単語)TCaまたは単語カード(単語訳)TCbの前ボタンBaがタッチされると、制御部21は、単語帳データ(22e)にある前の単語の単語カード(英単語)TCaまたは単語カード(単語訳)TCbを表示させる。
【0091】
ユーザは、例えば紙で作った短冊状の単語帳と同様に、単語の単語カードTCa/TCbを捲って操作性よく単語の学習を行なうことができる。
【0092】
また、図11(A)に示すように、単語カード(英単語)TCaに付加された検索情報ボタンFがタッチされると、制御部21は、単語カード(英単語)TCaの単語(ここでは“sear”)に対応付けられて単語帳データ記憶領域22eに記憶されている当該単語“sear”のユーザ自身の検索回数、ユーザ属性に対応した検索割合などの情報を表示させる。
【0093】
ユーザは、単語カードとして表示させた単語について、ユーザ自身が過去に何回辞書で検索して学習しているのか、ユーザと同じ学年や同じ志望校のユーザ(所謂ライバル)がどの程度の割合で辞書で検索して学習しているのかを容易に確認でき、自身の学習に役立てることができる。
【0094】
また、図11(A)に示すように、単語カード(英単語)TCaに付加された単語一覧ボタンLがタッチされると、制御部21は、図11(C)に示すように、単語帳データ(22e)に含まれる単語を一覧にした単語一覧画面G2を表示させる。単語一覧画面G2の各単語の表示エリアには、SHOWボタンShとHIDEボタンHiとがユーザ操作に応じて切り替え可能に設けられ、例えばユーザが覚えた単語はSHOWボタンShからHIDEボタンHiに切り替えることで、単語帳データ(22e)の表示における各単語の表示と非表示とをユーザが任意に設定できる。
【0095】
ここで、SHOWボタンShを表示させている単語は、図6で示した単語帳データ(22e)の[表示/非表示]の登録情報が“表示:TRUE”に設定され、HIDEボタンHiを表示させている単語は、“非表示:FALSE”に設定される。
【0096】
単語帳データ(22e)を表示させている画面において、画面を閉じる操作が行なわれると(ステップT8(Yes))、制御部21は、前述した一連の単語帳利用処理を終了させる。
【0097】
図12は、利用者端末20のWES利用アプリ22bに従った復習単語の通知設定処理を示すフローチャートである。
【0098】
復習単語の通知設定処理(出力制御手段)は、単語帳データ記憶領域22eに記憶された単語帳データ(22e)に含まれる復習単語毎に、当該復習単語をユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語であるかを予め設定された複数の通知条件に基づき判定し、通知条件を満たした復習単語をユーザへの通知の対象に設定すると共に、通知条件を満たした数に応じて通知の回数を設定する処理である。
【0099】
復習単語の通知設定処理は、例えば、前述した単語帳利用処理(図10参照)に従い単語帳データ記憶領域22eに登録される単語帳データ(22e)が更新される度に実行されてよい。
【0100】
利用者端末20において、通知設定処理が起動されると、制御部21は、単語帳データ記憶領域22eに登録された単語帳データ(22e)に含まれる復習単語毎に、当該復習単語に対応付けられた登録情報のうち、予め設定された複数の登録情報(ここでは、[表示/非表示]、[カード表示回数]、[通知後タップ回数]、[検索日時]、[検索回数]、[閲覧時間]、[志望校別検索割合])を読み出す。また、復習単語通知条件データ記憶領域22dに記憶されている復習単語通知条件のうち、予め設定された複数の登録情報に対応する通知条件([表示/非表示]、[カード表示回数]、[通知後タップ回数]、[検索日時]、[検索回数]、[閲覧時間]、[志望校別検索割合])を読み出す(ステップT11)。
【0101】
復習単語通知条件データ記憶領域22dには、前述したように、[表示/非表示]は“表示”を示す情報、[検索日時]は予め設定された日時以降の検索日時であることを判定するための閾値となる“日時”(例えば一年前の日時)の情報、[カード表示回数][通知後タップ回数][検索回数]は予め設定された期間(例えば、過去一年)以内でのそれぞれに予め設定された回数以上であることを判定するための閾値となる“回数”の情報、[閲覧時間]は予め設定された期間以内での予め設定された時間以上の閲覧時間であることを判定するための閾値となる“時間(s)”の情報、[志望校別検索割合]は予め設定された期間以内での予め設定された割合以上の検索割合であることを判定するための閾値となる“割合(%)”の情報が復習単語の通知条件として設定されるが、各通知条件に設定する“日時”“回数”“時間(s)”“割合(%)”のパラメータは、ユーザが単語を覚えたい(覚えていない)あるいは覚えるべき度合いに相当する重み付けの値である。
【0102】
制御部21は、ステップT11において、単語帳データ(22e)から読み出した復習単語に対応付けられた複数の登録情報([表示/非表示]、[カード表示回数]、[通知後タップ回数]、[検索日時]、[検索回数]、[閲覧時間]、[志望校別検索割合])のそれぞれを対象に、復習単語通知条件データ記憶領域22dから読み出したそれぞれの復習単語通知条件を満たすか否かを判定する(ステップT12)(判別手段)。
【0103】
ここで、単語帳データ(22e)から読み出した復習単語の複数の登録情報のうち、少なくとも[表示/非表示]の情報が通知条件である“表示”に設定されていることを含めて、5つ以上の通知条件を満たしたと判定されると(ステップT13(Yes))、制御部21は、当該復習単語を通知の対象としてその通知回数を3回に設定する(ステップT14)。
【0104】
制御部21は、設定した3回の通知回数に対応して当該復習単語をプッシュ通知として表示させる3回のプッシュ通知日時を、図8を参照して前述した人間の忘却特性に基づく最適な復習のタイミング(ここでは、初回学習から2日後;1回目R1,1週間後;2回目R2,1か月後;3回目R3)に従い設定する(ステップT15)。
【0105】
例えば、通知の対象に設定した復習単語の初回学習の日時は、[検索日時]にある辞書での検索日時とし、その2日後の日時を1回目R1、1週間後の日時を2回目R2、1か月後の日時を3回目R3とするようにプッシュ通知日時を設定し、[通知履歴]の情報として記憶させる(ステップT15)。
【0106】
また、単語帳データ(22e)から読み出した復習単語の複数の登録情報のうち、少なくとも[表示/非表示]の情報が通知条件である“表示”に設定されていることを含めて、3つ以上5つ未満の通知条件を満たしたと判定されると(ステップT16(Yes))、制御部21は、当該復習単語を通知の対象としてその通知回数を2回に設定する(ステップT17)。
【0107】
制御部21は、設定した2回の通知回数に対応して当該復習単語をプッシュ通知として表示させる2回のプッシュ通知日時を、図8を参照して前述した人間の忘却特性に基づく最適な復習のタイミング(1回目R1,2回目R2)に従い設定し、[通知履歴]の情報として記憶させる(ステップT15)。
【0108】
また、単語帳データ(22e)から読み出した復習単語の複数の登録情報のうち、少なくとも[表示/非表示]の情報が通知条件である“表示”に設定されていることを含めて、1つ以上3つ未満の通知条件を満たしたと判定されると(ステップT16(No))、制御部21は、当該復習単語を通知の対象としてその通知回数を1回に設定する(ステップT18)。
【0109】
制御部21は、設定した1回の通知回数に対応して当該復習単語をプッシュ通知として表示させる1回のプッシュ通知日時を、前述同様に人間の忘却特性に基づく最適な復習のタイミング(1回目R1)に従い設定し、[通知履歴]の情報として記憶させる(ステップT15)。
【0110】
一方、単語帳データ(22e)から読み出した復習単語の複数の登録情報のうち、何れの登録情報も通知条件を満たしていないと判定されると(ステップT12(No))、制御部21は、単語帳データ(22e)の該当する復習単語に対応付けられた[復習単語]の情報を非復習単語“0”に設定し、同復習単語をユーザへのプッシュ通知の対象から解除する(ステップT19)。
【0111】
この後、ステップT11~T19の処理に従い、単語帳データ記憶領域22eに記憶された単語帳データ(22e)に含まれる復習単語毎に、プッシュ通知の対象とするか否かが判定されると共に、通知の対象として判定された復習単語については通知条件を満たした数に応じた通知回数とそのプッシュ通知日時が設定され、全ての復習単語に対応する処理が行われると、制御部21は、前述した一連の復習単語の通知設定処理を終了させる。
【0112】
これにより、単語帳データ(22e)に含まれる単語うちユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を、ユーザへのプッシュ通知の対象として効率的に設定できると共に、当該ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき度合いである通知条件を満たした数に応じた頻度でプッシュ通知の回数を設定できる。
【0113】
また、復習単語をユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される前回の学習のタイミングからの最適な復習のタイミングに従い、ユーザへの復習単語の復習の日時(プッシュ通知日時)を設定できる。
【0114】
なお、通知条件の数と、通知条件を満たした数に応じて設定する通知回数は、図12を参照して前述した実施例に限らず、より多くの通知条件を満たすことで、より多くの通知回数を設定してもよい。
【0115】
図13は、利用者端末20のWES利用アプリ22bに従った復習単語通知処理を示すフローチャートである。
【0116】
図14は、利用者端末20の復習単語通知処理に従ったプッシュ通知PnとそのタップTa後の表示動作(その1)を示す図である。
【0117】
図15は、利用者端末20の復習単語通知処理に従ったプッシュ通知PnとそのタップTa後の表示動作(その2)を示す図である。
【0118】
図16は、利用者端末20の復習単語通知処理に従ったプッシュ通知PnとそのタップTa後の表示動作(その3)を示す図である。
【0119】
利用者端末20において、制御部21は、単語帳データ記憶領域22eに記憶されている単語帳データ(22e)(図6参照)に含まれる単語のうち、復習単語“1”の単語(通知対象の復習単語)に対応付けられた[通知履歴]に設定されているプッシュ通知日時に従い、例えば、図14(A)または図15(A)または図16(A)に示すように、当該復習単語(ここでは“sear”)のプッシュ通知Pnを、タッチパネル式表示部27に表示させている例えば待ち受け画面GW上に表示させる(ステップT21)(出力制御手段)。制御部21は、プッシュ通知Pnを行なった単語帳データ(22e)の復習単語に対応付けられた[通知回数]をインクリメントして更新する。
【0120】
タッチパネル式表示部27に表示された復習単語のプッシュ通知Pnの領域が、ユーザによりタッチ操作(タップ)Taされると(ステップT22(Yes))、制御部21は、図14(B)に示すように、タップされたプッシュ通知Pnの復習単語(ここでは“sear”)の単語カード(英単語)TCaを展開した単語帳初期画面G1aをタッチパネル式表示部27に表示させる(ステップT23)。制御部21は、タップされたプッシュ通知Pnの復習単語に対応付けられた単語帳データ(22e)の[通知後タップ回数]をインクリメントして更新する。
【0121】
制御部21は、プッシュ通知Pnとして表示させた復習単語に対応する[通知回数]が、予め設定された通知回数nに到達したか判定する(ステップT24)。
【0122】
通知回数nは、例えば、人間の忘却特性に基づき復習単語を繰り返し復習することで、ユーザが覚えている割合が80%以上になると予測される3回目(n=3)に設定してよい。
【0123】
ここで、プッシュ通知Pnとして表示させた復習単語に対応する[通知回数]が、設定された通知回数nに到達していない場合(ステップT24(No))、制御部21は、同復習単語をプッシュ通知として表示させる次回のプッシュ通知日時として、[通知履歴]の情報として記憶されている次のプッシュ通知日時に設定する(ステップT25)。
【0124】
制御部21は、図10を参照して前述した単語帳利用処理での単語帳データ表示処理に移行し、例えば図11で示したように、ユーザ操作に応じて単語カード(英単語)TCaや単語カード(単語訳)TCb、あるいは単語一覧画面G2などを表示させる単語帳データの表示処理を実行する(ステップT7)。
【0125】
一方、ステップT24において、プッシュ通知Pnとして表示させた復習単語に対応する[通知回数]が、設定された通知回数nに到達したと判定された場合(ステップT24(Yes))、制御部21は、図15(B)に示すように、復習単語の単語カード(英単語)TCaを表示させた単語帳初期画面G1aにおいて、当該復習単語(ここでは“sear”)をユーザが覚えたかを確認するための[I know]ボタンOKと[I don’t know]ボタンNGとを設けた習得確認ウインドウCW1を表示させる(ステップT26)(確認手段)。
【0126】
なお、習得確認ウインドウCW1を表示させる替わりに、単語カード(英単語)TCaとして表示させた復習単語の単語訳をユーザに入力させて、当該復習単語をユーザが覚えたかを確認するための単語テストのウインドウ(図示せず)を表示させ、制御部21が、単語テストのウインドウに入力された単語訳の正誤を、単語帳データ(22e)またはWESサーバ30の辞書データベース(32b)に基づき判定し、復習単語の習得確認を行ってもよい。
【0127】
また、習得確認ウインドウCW1を表示させる替わりに、例えば、図16(B)に示すように、単語カード(英単語)TCaとして表示させた復習単語の単語訳を3択の回答ボタンA1,A2,A3からユーザに選択させて、当該復習単語をユーザが覚えたかを確認するための単語テストの3択ウインドウCW2を表示させ、制御部21が、単語テストの3択ウインドウCW2にて選択された回答ボタンAnに対応する単語訳の正誤を、単語帳データ(22e)またはWESサーバ30の辞書データベース(32b)に基づき判定し、復習単語の習得確認を行ってもよい。
【0128】
また、ここでは、復習単語の習得確認処理(ステップT26)は、復習単語のプッシュ通知Pnの[通知回数]が、予め設定された通知回数nに到達した場合に実行する構成としたが、プッシュ通知Pnの通知回数に関わらず、ユーザがプッシュ通知Pnをタップする度に実行する構成としてもよい。
【0129】
制御部21による復習単語の習得確認処理(ステップT26)により、図15(B)で示した習得確認ウインドウCW1を表示させた場合ではユーザに[I know]ボタンOKがタッチ操作されるか、または、単語テストのウインドウ(図示せず)を表示させた場合ではユーザに入力された単語訳が正しいと判定されるか、または、図16(B)で示した3択ウインドウCW2を表示させた場合ではユーザにより選択された回答ボタンAnの単語訳が正しいと判定されることで、ユーザが復習単語を覚えた(習得OK)と判定されると(ステップT27(Yes))、制御部21は、単語帳データ(22e)の該当する単語に対応付けられた[復習単語]の情報を非復習単語“0”に設定し、同単語のこれ以降のプッシュ通知Pnを停止させる。また、単語帳データ(22e)の該当する単語に対応付けられた[表示/非表示]の情報を“非表示:FALSE”に設定し、単語帳データ表示処理(ステップT7)に伴う同単語の単語カードTCa/TCbの表示を停止させる(ステップT28)(第1設定解除手段)。
【0130】
この後、制御部21は、図10を参照して前述した単語帳利用処理での単語帳データ表示処理に移行する(ステップT7)。
【0131】
一方、制御部21による復習単語の習得確認処理(ステップT26)により、図15(B)で示した習得確認ウインドウCW1を表示させた場合ではユーザに[I don’t know]ボタンNGがタッチ操作されるか、または、単語テストのウインドウ(図示せず)を表示させた場合ではユーザに入力された単語訳が誤りと判定されるか、または、図16(B)で示した3択ウインドウCW2を表示させた場合ではユーザにより選択された回答ボタンAnの単語訳が誤りと判定されることで、ユーザが復習単語を未だ覚えていない(習得NG)と判定されると(ステップT27(No))、制御部21は、同復習単語をプッシュ通知として表示させる次回のプッシュ通知日時として、[通知履歴]の情報として記憶されている次のプッシュ通知日時に設定する(ステップT25)(タイミング設定手段)。
【0132】
この後、制御部21は、図10を参照して前述した単語帳利用処理での単語帳データ表示処理に移行する(ステップT7)。
【0133】
一方、図14(A)または図15(A)または図16(A)で示したように、復習単語のプッシュ通知Pnを、タッチパネル式表示部27に表示させた後(ステップT21)、プッシュ通知Pnの領域が、ユーザによりタッチ操作(タップ)Taされることなく(ステップT22(No))、一定時間(例えば3分)以上経過した場合(ステップT29(Yes))、制御部21は、プッシュ通知Pnを消去する(ステップT210)。
【0134】
そして、単語帳データ(22e)の該当する単語に対応付けられた[通知回数]から[通知後タップ回数]を減算して得られる、ユーザがプッシュ通知Pnをタップしなかった回数が、予め設定されたm回(例えばm=5)に到達したかを判定する(ステップT211)。
【0135】
ユーザがプッシュ通知Pnをタップしなかった回数が、予め設定されたm回に到達しない場合(ステップT211(No))、制御部21は、復習単語の次回のプッシュ通知日時として、[通知履歴]の情報として記憶されている次のプッシュ通知日時に設定するか、または予め設定された一定期間後に設定し該当する単語の[通知履歴]の情報として追加して記憶させる(ステップT212)。
【0136】
また、ユーザがプッシュ通知Pnをタップしなかった回数が、予め設定されたm回に到達した場合(ステップT211(Yes))、制御部21は、ユーザにとって復習単語のプッシュ通知Pnが不要なものであると判定し、単語帳データ(22e)の該当する単語に対応付けられた[復習単語]の情報を非復習単語“0”に設定し、同単語のこれ以降のプッシュ通知Pnを停止させる。また、単語帳データ(22e)の該当する単語に対応付けられた[表示/非表示]の情報を“非表示:FALSE”に設定し、単語帳データ表示処理(ステップT7)に伴う同単語の単語カードTCa/TCbの表示を停止させる(ステップT213)(第2設定解除手段)。
【0137】
このように、図13図16を参照して説明した復習単語通知処理では、単語帳データ(22e)に含まれる単語うちユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を対象に、当該復習単語をユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される人間の忘却特性に基づく最適な復習のタイミングに従い、復習単語のプッシュ通知Pnを繰り返し実施すると共に、ユーザによってプッシュ通知Pnがタップされた場合には、ユーザが同復習単語を覚えたか覚えていないかの習得確認処理を実施することで、ユーザにとって強制的な学習にならずに、ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を効率的且つ効果的に覚えさせることができる。
【0138】
なお、図10を参照して説明した単語帳利用処理、図12を参照して説明した復習単語の通知設定処理、図13を参照して説明した復習単語通知処理は、何れも利用者端末20または電子辞書10における入出力処理に応答して、WESサーバ30が主体となって実行する構成としてもよい。
【0139】
(実施形態のまとめ)
実施形態の学習支援システム1によれば、ユーザが単語を辞書により検索した検索履歴データ(32d)に基づいて、当該ユーザの単語帳データ(22e)を、検索履歴データ(32d)に含まれる単語(復習単語)に複数の登録情報である[検索日時][検索回数][閲覧時間][検索割合][表示/非表示][カード表示回数][通知後タップ回数]の各情報を対応付けて生成する。そして、単語帳データ(22e)に含まれる復習単語のうち複数の登録情報にそれぞれ対応して予め設定された通知条件を満たした復習単語をユーザへの通知の対象に設定すると共に、通知条件を満たした数に応じた通知回数を設定する。そして、単語帳データ(22e)に通知の対象として設定された復習単語を設定された通知回数でタッチパネル式表示部27にプッシュ通知Pnとして[検索日時]からの人間の忘却特性に応じたタイミングで表示させる。
【0140】
これにより、単語帳データ(22e)に含まれる単語うちユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を、通知条件を満たした数に応じた通知回数を設定して効率的に通知対象に設定できるだけでなく、当該通知対象の復習単語を、ユーザに効率的且つ効果的に覚えて貰えると予測される復習の日時に従ってプッシュ通知Pnとしてユーザに通知するので、ユーザが覚えたい単語を効率的且つ効果的に復習できる。
【0141】
また、実施形態の学習支援システム1によれば、復習単語のプッシュ通知Pnがタップ操作Taに応じて開かれた場合、表示部27にユーザが復習単語を覚えたか否かを確認する表示を、習得確認ウインドウCW1により行うか、または復習単語の単語訳をユーザに入力させる単語テストのウインドウ(図示せず)により行うか、または復習単語の単語訳を3択の回答ボタンA1,A2,A3からユーザに選択させる単語テストの3択ウインドウCW2により行う。そして、ユーザが復習単語を覚えたことを確認した場合、復習単語のプッシュ通知Pnを表示部27に表示させる設定を解除し、ユーザが復習単語を覚えていないことを確認した場合、復習単語のプッシュ通知Pnを表示部27に表示させる次のプッシュ通知日時を設定する。
【0142】
これにより、ユーザが復習単語を覚えたときには、速やかに同復習単語のプッシュ通知Pnを停止させることができ、また、ユーザが復習単語を覚えられないときには、継続して同復習単語のプッシュ通知Pnを効果的なタイミングで表示させることができる。
【0143】
また、実施形態の学習支援システム1によれば、復習単語のプッシュ通知Pnが表示部27に表示された後に当該プッシュ通知Pnがタップ操作Taにより開かれない回数がm回以上である場合、復習単語のプッシュ通知Pnを表示部27に表示させる設定を解除する。
【0144】
これにより、ユーザにとって強制的な学習にならずに、ユーザが優先して覚えたいあるいは覚えるべき復習単語を効率的且つ効果的に覚えさせることができる。
【0145】
以上の各実施形態において記載した学習支援システム1による各処理の手法、すなわち、図9のフローチャートに示すWESサーバ30での単語帳生成処理、図10のフローチャートに示す利用者端末20での単語帳利用処理、図12のフローチャートに示す利用者端末20での復習単語の通知設定処理、図13のフローチャートに示す利用者端末20での復習単語通知処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカードなど)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの外部記録装置の媒体に格納して配布することができる。そして、情報処理装置(電子機器)の制御部(CPU)は、この外部記録装置の媒体に記録されたプログラムを記憶装置に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、各実施形態において説明した各種の機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0146】
また、各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から、前記プログラムのデータを情報処理装置(電子機器)に取り込んで記憶装置に記憶させ、前述した各種の機能を実現することもできる。
【0147】
なお、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0148】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0149】
[付記1]
ユーザによって検索された単語に関する複数の登録情報を取得する取得手段と、
前記単語に関する問題を出力する出力制御手段と、
前記単語に関する複数の登録情報それぞれが、前記複数の登録情報それぞれに対応付けて設定されている条件を満たしているか否か判別する判別手段と、
を備え、
前記出力制御手段は、前記判別手段によって前記複数の登録情報それぞれに対応付けて設定されている条件を満たしていると判別された前記登録情報の数に応じて前記単語に関する問題の出力頻度を決定する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【0150】
[付記2]
前記出力制御手段により前記単語に関する問題を出力する出力タイミングは、前記ユーザによって前記単語が検索された日時からの人間の忘却特性に基づいて決定される、
付記1に記載の情報処理装置。
【0151】
[付記3]
表示部を備え、
前記出力制御手段は、前記単語に関する問題を、プッシュ通知として前記表示部に出力させる、
付記1または付記2に記載の情報処理装置。
【0152】
[付記4]
前記取得手段により取得する前記複数の登録情報は、前記単語の検索回数を含み、
前記判別手段により判別する条件は、所定期間内の前記単語の検索回数が所定回数以上であること、を含む、
付記1~3の何れかに記載の情報処理装置。
【0153】
[付記5]
前記取得手段により取得する前記複数の登録情報は、前記単語の閲覧時間を含み、
前記判別手段により判別する条件は、所定期間内の前記単語の閲覧時間が所定時間以上であること、を含む、
付記1~4の何れかに記載の情報処理装置。
【0154】
[付記6]
前記取得手段により取得する前記複数の登録情報は、前記単語の最新検索日時を含み、
前記判別手段により判別する条件は、前記最新検索日時が所定日時より後であること、を含む、
付記1~5の何れかに記載の情報処理装置。
【0155】
[付記7]
前記ユーザを含む全ユーザの属性情報を記憶部に記憶させる記憶制御手段を備え、
前記取得手段により取得する前記複数の登録情報は、前記記憶部に記憶された前記属性情報の中で前記ユーザが属する属性情報に該当するユーザのうち前記単語を検索したユーザの割合を含み、
前記判別手段により判別する条件は、所定期間内の前記ユーザの割合が所定閾値以上であること、を含む、
付記1~6の何れかに記載の情報処理装置。
【0156】
[付記8]
電子辞書と通信するための通信制御手段を備え、
前記ユーザによる前記単語の検索は前記電子辞書で行われ、
前記取得手段は、前記単語に関する複数の登録情報を、前記電子辞書との通信を介して取得する、
付記1~7の何れかに記載の情報処理装置。
【0157】
[付記9]
前記出力制御手段により前記表示部に出力された前記単語に関する問題のプッシュ通知がユーザ操作に応じて開かれた場合、前記表示部に前記ユーザが前記問題の単語を覚えたか否かを確認する表示を行なう確認手段を備える、
付記3に記載の情報処理装置。
【0158】
[付記10]
前記問題の単語を覚えたか否かを確認する表示は、前記問題の単語を覚えたか否かを前記ユーザに入力させて確認する表示である、
付記9に記載の情報処理装置。
【0159】
[付記11]
前記問題の単語を覚えたか否かを確認する表示は、前記問題の単語の単語訳を前記ユーザに入力または選択させて確認する表示である、
付記9に記載の情報処理装置。
【0160】
[付記12]
前記確認手段による確認の結果、
前記ユーザが前記問題の単語を覚えたことを確認した場合、前記単語に関する問題のプッシュ通知を前記表示部に表示させる設定を解除する第1設定解除手段と、
前記ユーザが前記問題の単語を覚えていないことを確認した場合、前記単語に関する問題のプッシュ通知を前記表示部に表示させる次の出力タイミングを設定するタイミング設定手段と、
を備えた付記9~11の何れかに記載の情報処理装置。
【0161】
[付記13]
前記単語に関する問題のプッシュ通知が前記表示部に表示された後に前記プッシュ通知がユーザ操作に応じて開かれない回数が予め設定された回数以上である場合、前記単語に関する問題のプッシュ通知を前記表示部に表示させる設定を解除する第2設定解除手段を備えた、
付記3、9~12の何れかに記載の情報処理装置。
【0162】
[付記14]
情報処理装置の制御部による情報処理方法であって、
ユーザによって検索された単語に関する複数の登録情報を取得し、
前記単語に関する問題を出力し、
前記単語に関する複数の登録情報それぞれが、前記複数の登録情報それぞれに対応付けて設定されている条件を満たしているか否か判別するようにし、
前記判別によって前記複数の登録情報それぞれに対応付けて設定されている条件を満たしていると判別された前記登録情報の数に応じて前記単語に関する問題の出力頻度を決定する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【0163】
[付記15]
情報処理装置のコンピュータを、
ユーザによって検索された単語に関する複数の登録情報を取得する取得手段、
前記単語に関する問題を出力する出力制御手段、
前記単語に関する複数の登録情報それぞれが、前記複数の登録情報それぞれに対応付けて設定されている条件を満たしているか否か判別する判別手段、として機能させ、
前記出力制御手段は、前記判別手段によって前記複数の登録情報それぞれに対応付けて設定されている条件を満たしていると判別された前記登録情報の数に応じて前記単語に関する問題の出力頻度を決定する、
ことを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0164】
1 …学習支援システム
10 …電子辞書
20 …利用者端末
21 …制御部(CPU)(出力制御手段)(判別手段)(通信制御手段)(確認手段)(第1設定解除手段)(タイミング設定手段)(第2設定解除手段)
22 …記憶部
22a…通信端末制御プログラム
22b…WES利用アプリケーションプログラム(WESアプリ)
22c…端末データ記憶領域
22d…復習単語通知条件データ記憶領域
22e…単語帳データ記憶領域(取得手段)
25 …通信部
27 …タッチパネル式表示部
30 …WESサーバ
31 …制御部(CPU)(記憶制御手段)
32 …記憶部
32a…サーバ制御プログラム
32b…辞書データベース記憶領域
32c…ユーザ管理データ記憶領域(ユーザ毎)
32d…検索履歴データ記憶領域(ユーザ毎)
32e…検索履歴集計データ記憶領域
32f…単語帳データ記憶領域(ユーザ毎)
35 …通信部
N …通信ネットワーク
TCa…単語カード(英単語)
TCb…単語カード(単語訳)
Rn …単語帳更新ボタン
L …単語一覧ボタン
Pn …復習単語のプッシュ通知
CW1…復習単語の習得確認ウインドウ
CW2…単語テストの3択ウインドウ
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図10
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