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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】配水支援システム
(51)【国際特許分類】
   E03B 1/00 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
E03B1/00 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023186718
(22)【出願日】2023-10-31
【審査請求日】2023-10-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 文夫
(72)【発明者】
【氏名】大野 正夫
(72)【発明者】
【氏名】松本 拓哉
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-066731(JP,A)
【文献】特開2022-096700(JP,A)
【文献】特開2015-114804(JP,A)
【文献】特開2019-168786(JP,A)
【文献】特開2002-047695(JP,A)
【文献】特開2022-123492(JP,A)
【文献】特開2022-121976(JP,A)
【文献】特開2011-180899(JP,A)
【文献】特許第6927286(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03B 1/00
G06Q 50/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタと、
前記モニタと通信可能に接続される制御装置であって、
当該制御装置は、
第1水源と、
前記第1水源から延び、複数の支線を含む配水経路であって、前記複数の支線の各々は、少なくとも1つの需要家に接続される、配水経路と、
前記配水経路に接続される複数の第2水源と、
を含む、所定の地域の配水に関する情報を記憶し、
当該制御装置は、
前記モニタに、第1表示エリア、第2表示エリアおよび第3表示エリアを選択的に表示することと、
前記第1表示エリアに、前記第1水源と、前記配水経路と、前記複数の第2水源の少なくとも一部と、を表示することと、
前記第1表示エリアに、前記配水経路に設定された複数の地点の各々を通過する水量を識別可能に表示することと、
前記第2表示エリアに、複数の期間のうちの1つを選択するためのセレクタと、前記複数の第2水源から供給される水量を設定するためのアジャスタと、を表示することと、
前記第3表示エリアに、前記セレクタによって選択された時期における前記複数の支線の各々の必要水量と、前記アジャスタでの設定による前記複数の支線の各々への供給水量と、を識別可能に表示することと、
を実行するように構成される、制御装置と、
を備える、配水支援システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第1表示エリアにおいて、前記複数の地点の各々を通過する水量を、複数の色によって識別可能に表示するように構成される、請求項1に記載の配水支援システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記第1表示エリアにおいて、前記複数の地点の各々を通過する水量が、当該地点における必要水量よりも小さい場合には、当該地点を赤で表示するように構成される、請求項2に記載の配水支援システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記第2表示エリアにおいて、代かき期または普通期のいずれかを選択するように、前記セレクタを表示するよう構成される、請求項1に記載の配水支援システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記第3表示エリアにおいて、前記複数の支線の各々への供給水量を、棒グラフによって表示するように構成される、請求項1に記載の配水支援システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記第3表示エリアにおいて、前記複数の支線の中から選択された支線のみを表示するように構成される、請求項1に記載の配水支援システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記第3表示エリアにおいて、前記複数の支線の各々に水を供給する1つまたは複数の第2水源を識別可能に示すように、複数の支線の各々への供給水量を表示するように構成される、請求項1に記載の配水支援システム。
【請求項8】
前記制御装置は、
前記モニタに、第4表示エリアを選択的に表示することと、
前記第4表示エリアに、前記第3表示エリアに表示された前記複数の支線の各々への供給水量を達成するために、設定が変更された少なくとも1つの設備を表示することと、
を実行するように構成される、請求項1に記載の配水支援システム。
【請求項9】
前記制御装置は、
前記モニタに、第5表示エリアを選択的に表示することと、
前記第5表示エリアに、所定の場所から、前記少なくとも1つの設備を回る最短ルートを表示することと、
を実行するように構成される、請求項8に記載の配水支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配水支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水源から複数の需要家に対して、計画通りに水を供給することを支援するシステムが知られている。例えば、特許文献1は、配水網に関する運用支援システムを開示する。このシステムは、配水網における計画と実績との間の差異を求める。また、システムは、送水する設備の各々について、当該設備から、当該設備により送水される需要点までの範囲を、水量、計画および実績に基づいて推定する。また、需要点の各々について、送水元の設備と、当該設備から需要点に送水される水量との関係を、計画および実績の各々について推定する。システムは、上記の差異および関係に基づいて、運用を修正すべき設備から需要点の各々へ送水される送水量が計画に沿うように、運用の修正方針を導出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6927286号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配水事業では、オペレータは、計画通りに水を供給するために、様々な設備の設定を変更することをしばしば要求される。このような変更は、しばしば熟練者を必要とする。また、例えば、設備がオペレータの事業所から離れている場合には、オペレータは、設備が設けられた場所に移動するために、多くの時間を費やす場合がある。したがって、設定の変更による配水状態の変化を容易に把握可能であると、オペレータにとって有益である。これらの点は、特許文献1には開示されていない。
【0005】
本開示は、オペレータが設定の変更による配水状態の変化を把握することができる配水支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る配水支援システムは、モニタと、モニタと通信可能に接続される制御装置であって、当該制御装置は、第1水源と、第1水源から延び、複数の支線を含む配水経路であって、複数の支線の各々は、少なくとも1つの需要家に接続される、配水経路と、配水経路に接続される複数の第2水源と、を含む、所定の地域の配水に関する情報を記憶し、当該制御装置は、モニタに、第1表示エリア、第2表示エリアおよび第3表示エリアを選択的に表示することと、第1表示エリアに、第1水源と、配水経路と、複数の第2水源の少なくとも一部と、を表示することと、第1表示エリアに、配水経路に設定された複数の地点の各々を通過する水量を識別可能に表示することと、第2表示エリアに、複数の期間のうちの1つを選択するためのセレクタと、複数の第2水源から供給される水量を設定するためのアジャスタと、を表示することと、第3表示エリアに、セレクタによって選択された時期における複数の支線の各々の必要水量と、アジャスタでの設定による複数の支線の各々への供給水量と、を識別可能に表示することと、を実行するように構成される、制御装置と、を備える。
【0007】
制御装置は、第1表示エリアにおいて、複数の地点の各々を通過する水量を、複数の色によって識別可能に表示するように構成されてもよい。
【0008】
制御装置は、第1表示エリアにおいて、複数の地点の各々を通過する水量が、当該地点における必要水量よりも小さい場合には、当該地点を赤で表示するように構成されてもよい。
【0009】
制御装置は、第2表示エリアにおいて、代かき期または普通期のいずれかを選択するように、セレクタを表示するよう構成されてもよい。
【0010】
制御装置は、第3表示エリアにおいて、複数の支線の各々への供給水量を、棒グラフによって表示するように構成されてもよい。
【0011】
制御装置は、第3表示エリアにおいて、複数の支線の中から選択された支線のみを表示するように構成されてもよい。
【0012】
制御装置は、第3表示エリアにおいて、複数の支線の各々に水を供給する1つまたは複数の第2水源を識別可能に示すように、複数の支線の各々への供給水量を表示するように構成されてもよい。
【0013】
制御装置は、モニタに、第4表示エリアを選択的に表示することと、第4表示エリアに、第3表示エリアに表示された複数の支線の各々への供給水量を達成するために、設定が変更された少なくとも1つの設備を表示することと、を実行するように構成されてもよい。
【0014】
制御装置は、モニタに、第5表示エリアを選択的に表示することと、第5表示エリアに、所定の場所から、上記の少なくとも1つの設備を回る最短ルートを表示することと、を実行するように構成されてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、オペレータは、設定の変更による配水状態の変化を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、実施形態に係る配水支援システムを示す概略図である。
図2図2は、配水支援システムが適用される地域の例を示す概略的なマップである。
図3図3は、モニタに表示される第1表示エリアの例を示す概略図である。
図4図4は、モニタに表示される第2表示エリアの例を示す概略図である。
図5図5は、モニタに表示される第3表示エリアの例を示す概略図である。
図6図6は、モニタに表示される第3表示エリアの他の例を示す概略図である。
図7図7は、モニタに表示される第4表示エリアの例を示す概略図である。
図8図8は、モニタに表示される第5表示エリアの例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す具体的な寸法、材料および数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0018】
図1は、実施形態に係る配水支援システム100を示す概略図である。本開示において、配水支援システム100は、単に「システム」とも称され得る。システム100は、制御装置10と、モニタ20と、を備える。
【0019】
制御装置10は、例えば、プロセッサ10a、記憶装置10bおよびコネクタ10c等の構成要素を含み、これらの構成要素はバスを介して互いに接続される。制御装置10は、入力装置等の他の構成要素をさらに含んでもよい。例えば、プロセッサ10aは、CPU(Central Processing Unit)等を含む。例えば、記憶装置10bは、ハードディスク、プログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)、および、ワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)等を含む。制御装置10は、コネクタ10cを介してモニタ20と有線でまたは無線で通信可能に接続される。例えば、制御装置10の動作は、記憶装置10bに記憶されるプログラムをプロセッサ10aで実行することによって、実現されてもよい。例えば、制御装置10は、PC、サーバ、タブレットまたはスマートフォン等のコンピュータであることができる。
【0020】
モニタ20は、制御装置10から出力される様々な情報を表示する。例えば、モニタ20は、液晶パネルまたはタッチパネルであってもよい。本実施形態では、システム100は、単一のモニタ20を備える。他の実施形態では、システム100は、複数のモニタ20を備えてもよい。
【0021】
図2は、配水支援システム100が適用される地域50の例を示す概略図である。制御装置10は、地域50の配水に関する様々な情報を記憶する。例えば、地域50は、土地改良法によって規定される単一または複数の土地改良区を含んでもよい。
【0022】
地域50は、ダム(第1水源)1を含む。例えば、ダム1は、地域50におけるメインの水源である。本実施形態では、地域50は、単一のダム1を含む。他の実施形態では、地域50は、複数のダムを含んでもよい。
【0023】
ダム1からは、本川R1が延びる。本川R1には、頭首工(第2水源)21が設けられる。頭首工21は、本川R1を堰き止めることによって水位を上昇させ、本川R1の水の一部を連絡水路L1に供給するように構成される。連絡水路L1は、第4幹線M4(詳しくは後述)に流れ込む。
【0024】
本川R1には、支川R2が流れ込む。支川R2には、取水樋門(第2水源)22が設けられる。取水樋門22は、支川R2の水の一部を水路L2に供給するように構成される。通常は、取水樋門22は開かれており、支川R2の水の一部が水路L2に供給される。例えば、支川R2が増水した場合には、取水樋門22は閉じられ、水路L2が過度な水を受け入れることを防止する。
【0025】
ダム1からは、配水経路LNが延びる。配水経路LNは、例えば、複数の水路およびパイプラインを含んでもよい。配水経路LNは、地域50に亘って延びる。
【0026】
配水経路LNは、ダム1の下流の位置で分岐する第1幹線M1および第2幹線M2を含む。また、第1幹線M1は、第3幹線M3および第4幹線M4へと分岐する。本開示において、「幹線」とは、配水経路LNのうちの主要な水路を意味する。
【0027】
第3幹線M3には、いくつかの圃場(需要家)Fが直接的に接続される。本開示において、「圃場」とは、農作物を育てる場所を意味し、例えば、水田、畑、果樹園および牧草地のうちの少なくとも1つを含んでもよい。圃場Fは、これらに限定されない。一般的に、地域によっては、多くの圃場が存在し得る。したがって、図2の地域50も、図示されているよりも多くの圃場Fを含み得る。また、本開示において、水の供給を受ける需要家は、圃場Fに限定されない。第3幹線M3は、圃場Fに水を供給する。
【0028】
第3幹線M3には、揚水機場(第2水源)23が設けられる。揚水機場23は、第3幹線M3の一部の水を、ポンプによって別の場所に送るように構成される。本実施形態では、揚水機場23は、第1支線B1に水を送る。
【0029】
第3幹線M3からは、第1支線B1が分岐する。本開示において、「支線」とは、幹線から分岐され、幹線から離れた地域に配水するための水路を意味する。上記のように、第1支線B1には、第3幹線M3の揚水機場23から水が供給される。また、第1支線B1には、第1調整池(第2水源)24が設けられる。第1調整池24は、水の不均衡を調整するために、第1支線B1の水を一時的に貯留し、必要なときに第1支線B1に戻すように構成される。また、第1支線B1には、いくつかの圃場Fが接続される。第1支線B1は、圃場Fに水を供給する。
【0030】
第4幹線M4には、上記の連絡水路L1が接続される。第4幹線M4には、連絡水路L1を介して、本川R1の頭首工21から水が供給される。また、連絡水路L1には、水路L2から分岐した水路が接続される。第4幹線M4には、連絡水路L1および水路L2を介して、支川R2の取水樋門22から水が供給される。
【0031】
第4幹線M4からは、第2支線B2が分岐する。第2支線B2には、水路L2から分岐した水路が接続される。第2支線B2には、水路L2を介して、支川R2の取水樋門22から水が供給される。また、第2支線B2には、いくつかの圃場Fが接続される。第2支線B2は、圃場Fに水を供給する。
【0032】
第2幹線M2からは、第3支線B3および第4支線B4が分岐する。第4支線B4の分岐点は、第3支線B3の分岐点よりも下流に位置する。
【0033】
第3支線B3には、第2調整池(第2水源)25が設けられる。第2調整池25は、第1調整池24と同様に、水の不均衡を調整するために、第3支線B3の水を一時的に貯留し、必要なときに第3支線B3に戻すように構成される。また、第3支線B3には、いくつかの圃場Fが接続される。第3支線B3は、圃場Fに水を供給する。
【0034】
第4支線B4には、いくつかの圃場Fが接続される。第4支線B4は、圃場Fに水を供給する。
【0035】
第2幹線M2には、いくつかの圃場Fが直接的に接続される。
【0036】
上記の幹線および支線の各々における各分岐点には、分水工dが設けられる。各分水工dは、分水工dに接続される水路の各々に、設定された比率で水を配分する。
【0037】
幹線および支線の少なくとも一部は、地下水源(第2水源)wに接続される。一般的に、地域によっては、多くの地下水源が存在し得る。したがって、図2の地域50も、図示されているよりも多くの地下水源wを含み得る。地下水源wの水は、ポンプによって対応する水路に供給される。
【0038】
例えば、制御装置10は、ダム1、頭首工21、取水樋門22、揚水機場23、第1調整池24、第2調整池25、分水工d、および、地下水源wに設けられた機器(例えば、流量計、バルブおよびポンプ等)と有線でまたは無線で通信可能に接続されてもよい。制御装置10は、これらの機器から様々なデータを受信してもよい。
【0039】
図3は、モニタ20に表示される第1表示エリアV1の例を示す概略図である。
【0040】
制御装置10は、第1表示エリアV1に、地域50の配水ネットワーク図を示すように構成される。本実施形態では、より良い可視化のために、圃場F、地下水源w、および、一部の分水工dは、第1表示エリアV1から省略される。それ以外の構成要素、例えば、ダム1と、頭首工21、取水樋門22、揚水機場23、第1調整池24および第2調整池25等の第2水源と、幹線M1~M4、支線B1~B4、連絡水路L1および水路L2を含む配水経路LNと、残りの分水工dとが、第1表示エリアV1に表示される。例えば、第1表示エリアV1は、複数の分水工dのうち、それぞれ支線B1~B4の分岐点である第1~第4分水工d1~d4を表示する。第1表示エリアV1は、その他の分水工dを表示してもよい。
【0041】
また、第1表示エリアV1には、還元水(第2水源)26,27が表示される。本開示において、「還元水」とは、圃場で利用され、かつ、蒸発または地下への浸透せずに、排水路または河川に流れ出る水を意味する。第1還元水26は、第2支線B2に供給され、第2支線B2に接続される圃場Fにて反復利用される。第2還元水27は、第4支線B4に供給され、第4支線B4に接続される圃場Fにて反復利用される。
【0042】
第1表示エリアV1では、配水経路LN上に複数の地点Pが設定される。地点Pは、様々な地点に設定されてもよい。例えば、地点Pは、配水経路LNにおいて圃場Fが接続される地点であってもよい。代替的にまたは追加的に、地点Pは、配水経路LNにおいて、流量計が設置される地点であってもよい。代替的にまたは追加的に、地点Pは、配水経路LNにおいて水量が把握されるべき地点であってもよい。
【0043】
第1表示エリアV1は、複数の地点Pの各々における水量を識別可能に表示する。例えば、第1表示エリアV1は、複数の地点Pの各々を通過する水量が、この地点Pにおける必要水量以上であるか否かを識別可能に表示する。
【0044】
より具体的には、圃場Fでの必要水量は、季節によって変わる。したがって、制御装置10は、配水の設定に関して、複数の期間を記憶する。本実施形態では、制御装置10は、代かき期および普通期の2つの期間を記憶する。期間の数は2つに限定されず、3つ以上であってもよい。一般的に、代かき期における圃場(水田)Fでの必要水量は、普通期における必要水量よりも多い。図4を参照して、オペレータは、第2表示エリアV2中の第1セレクタS1によって、代かき期または普通期を選択することができる。
【0045】
図3に戻り、制御装置10は、選択された期間における、各地点Pにおける必要水量を算出する。例えば、制御装置10は、各期間における、各圃場Fの必要水量を記憶する。例えば、各圃場Fの必要水量は、この圃場Fが加盟する土地改良区に記録される。制御装置10は、土地改良区から提供される必要水量のデータを記憶してもよい。例えば、制御装置10は、各地点Pよりも下流の領域にある圃場Fの必要水量に基づいて、この地点Pにおける必要水量を算出してもよい。
【0046】
制御装置10は、各地点Pを通過する水量を取得する。例えば、各地点Pには、流量計が設置されてもよく、制御装置10は、流量計の計測値を取得してもよい。代替的に、詳しくは後述するように、制御装置10では、配水に関する様々なパラメータ、例えば、第2水源から供給される水量、および、ポンプの稼働率等を設定することができる。制御装置10は、設定された条件において、ダム1から供給される水量、および、各地点Pよりも上流の領域にある第2水源から供給される水量に基づいて、この地点Pを通過する水量を算出してもよい。また、別の代替例として、制御装置10は、地点Pよりも上流の地点を通過する水量と、地点Pよりも上流の地点の必要水量との差に基づいて、地点Pを通過する水量を算出してもよい。さらに別の代替例として、制御装置10は、地点Pよりも上流の地点を通過する水量と、地点Pよりも下流の地点を通過する水量との差に基づいて、地点Pを通過する水量を算出してもよい。
【0047】
例えば、各地点Pを通過する水量が、この地点Pにおける必要水量以上である場合には、制御装置10は、この地点Pを緑(図3では白)で表示する。対照的に、各地点Pを通過する水量が、この地点Pにおける必要水量よりも小さい場合には、制御装置10は、この地点Pを赤(図3では黒)で表示する。すなわち、本実施形態では、制御装置10は、複数の地点Pの各々における水量を2色によって識別可能に表示する。
【0048】
他の実施形態では、制御装置10は、複数の地点Pの各々における水量を3つ以上の色によって識別可能に表示してもよい。例えば、各地点Pを通過する水量が、この地点Pにおける必要水量よりも大きい安全水量以上である場合には、制御装置10は、この地点Pを緑で表示してもよい。また、各地点Pを通過する水量が、この地点Pにおける安全水量よりも小さくかつ必要水量以上である場合には、制御装置10は、この地点Pを黄で表示してもよい。また、各地点Pを通過する水量が、この地点Pにおける必要水量よりも小さい場合には、制御装置10は、この地点Pを赤で表示してもよい。
【0049】
図4は、モニタ20に表示される第2表示エリアV2の例を示す概略図である。
【0050】
制御装置10は、第2表示エリアV2に、第1セレクタS1と、第2セレクタS2と、アジャスタAと、実行ボタンSBと、を表示するように構成される。
【0051】
上記のように、第1セレクタS1では、オペレータは、代かき期または普通期を選択することができる。制御装置10は、各期間における支線B1~B4の必要水量を記憶する。例えば、制御装置10は、土地改良区から提供される圃場Fの必要水量のデータに基づいて、支線B1~B4における必要水量を算出してもよい。
【0052】
第2セレクタS2では、オペレータは、最小化するパラメータを選択することができる。例えば、第2セレクタS2は、最小化するパラメータとして、コスト、水の不足量、および、オペレータの作業量を含む。
【0053】
アジャスタAは、第1アジャスタA1と、第2アジャスタA2と、を含む。
【0054】
例えば、第1アジャスタA1では、地下水源wを除く第2水源の水量を設定可能である。例えば、第1アジャスタA1中の水量は、流量(m/s)で示される。例えば、変更前の欄には、別の画面で入力された初期値が示されてもよい。代替的に、各第2水源には、流量計が設置されてもよく、制御装置10は、各流量計から受信した計測値を、変更前の欄に入力してもよい。例えば、オペレータは、オペレータが水量を初期値から変更したい第2水源についてのみ、所望の値を変更後の欄に入力してもよい。変更後の欄に値が入力されない第2水源については、変更前の値が、変更後の値として使用されてもよい。
【0055】
第2アジャスタA2では、各支線に接続された地下水源wのポンプの稼働率を変更可能である。上記のように、地域によっては、多くの地下水源が存在し得る。したがって、本実施形態では、個々の地下水源wからの水量を設定する代わりに、各支線に接続された全ての地下水源wのポンプの稼働率をまとめて設定可能である。ポンプの稼働率を設定することによって、地下水源wからの水量を設定することができる。ポンプの稼働率は、最大出力に対する割合(%)で示される。例えば、変更前の欄には、別の画面で入力された初期値が示されてもよい。代替的に、制御装置10は、各支線に接続された地下水源wのポンプから受信した稼働率を、変更前の欄に入力してもよい。例えば、オペレータは、オペレータが稼働率を初期値から変更したい支線についてのみ、所望の値を変更後の欄に入力してもよい。
【0056】
制御装置10は、上記の第1表示エリアV1および第2表示エリアV2に加えて、ダム1の水量、各分水工dにおける配分率、各第2水源の水量、および、他のパラメータの初期値を入力するための初期設定画面を含んでもよい。代替的に、制御装置10は、これらの初期値として、実際の計測値をダム1、各分水工d、各第2水源、および、他の設備から取得してもよい。
【0057】
制御装置10は、実行ボタンSBが押されると、第1セレクタS1、第2セレクタS2、ならびに、第1アジャスタA1および第2アジャスタA2における変更前および変更後の設定を使用して、シミュレーションを実行する。
【0058】
具体的には、制御装置10は、変更前の支線B1~B4への供給水量を計算する。例えば、制御装置10は、ダム1の水量、変更前の第2水源の水量、および、各分水工dにおける配分率に基づいて、各支線への供給水量を計算する。
【0059】
制御装置10は、変更後の支線B1~B4への供給水量を計算する。例えば、制御装置10は、ダム1の水量、および、変更後の第2水源の水量に基づいて、各支線への供給水量が、第1セレクタS1で選択された期間における各支線の必要水量に近付くように、各分水工dにおける配分率を調整しながら、各支線への供給水量を計算する。
【0060】
変更後の支線B1~B4への供給水量を計算する際に、制御装置10は、第2セレクタS2によって選択されたパラメータが最小化されるように、計算を実行する。例えば、コストが選択される場合、制御装置10は、より低い電力消費量を有する分水工dの設定を変更するように、計算を実行する。また、例えば、水の不足量が選択される場合、制御装置10は、必要水量よりも低い水量が供給される全ての支線の不足量の合計が最小化されるように、計算を実行する。また、例えば、オペレータの作業量が選択される場合、制御装置10は、所定の場所(例えば、オペレータの事業所、または、オペレータの現在位置)により近い分水工dの設定を変更するように、計算を実行する。
【0061】
図5は、モニタ20に表示される第3表示エリアV3の例を示す概略図である。
【0062】
第3表示エリアV3は、シミュレーション結果を表示する。制御装置10は、第3表示エリアV3に、記憶された支線B1~B4の必要水量と、算出された支線B1~B4への変更前および変更後の供給水量と、を識別可能に表示するように構成される。
【0063】
具体的には、必要水量は、ライン、例えば、図5では破線で示される。例えば、供給水量は、棒グラフで示される。供給水量は、棒グラフ以外の他のグラフ、または、プロット等で示されてもよい。
【0064】
制御装置10は、各支線に水を供給する1つまたは複数の第2水源を識別可能に示すように、供給水量を表示するように構成される。例えば、第4支線B4を参照すると、第4支線B4は、ダム1、還元水27および地下水源wから水の供給を受け、B4の棒グラフは、これらの水源の各々からの供給水量を識別可能に表示する。
【0065】
図5の例では、制御装置10は、第3表示エリアV3に、全ての支線B1~B4の必要水量および供給水量を表示する。例えば、他の実施形態では、第1表示エリアV1、第2表示エリアV2および第3表示エリアV3の少なくとも1つが、オペレータが複数の支線B1~B4の中から少なくとも1つの支線を選択するように構成されてもよく、制御装置10は、第3表示エリアV3に、選択された支線の必要水量および供給水量のみを表示してもよい。
【0066】
図6は、モニタ20に表示される第3表示エリアV3の他の例を示す概略図である。
【0067】
図6の例では、第3表示エリアV3は、図5の例と同様に、記憶された支線B1~B4の必要水量と、算出された支線B1~B4への変更前および変更後の供給水量と、を表示する。しかしながら、図6の例では、第3表示エリアV3は、水の再配分が実施された支線を識別可能に表示する。例えば、図6の例では、変更前の第4支線B4への水の一部が、変更後の第3支線B3に再配分されたことがわかる。
【0068】
図7は、モニタ20に表示される第4表示エリアV4の例を示す概略図である。
【0069】
第4表示エリアV4は、第3表示エリアV3とは異なる観点で、シミュレーション結果を表示する。制御装置10は、第4表示エリアV4に、第3表示エリアV3に表示された支線B1~B4への供給水量を達成するために、設定が変更された分水工dを表示するように構成される。
【0070】
具体的には、第4表示エリアV4は、計測点、計測水量、目標水量、および、操作する設備を示す。例えば、図7の例では、計測点として、それぞれ支線B1~B4の分岐点である第1~第4分水工d1~d4が示される。計測水量は、各分水工に設置された流量計において計測される水量を示す。なお、計測水量は、各分水工dから対応する支線に配分される水量を示す。目標水量は、第3表示エリアV3に表示された支線B1~B4への供給水量を達成するために、各分水工dから対応する支線に配分する必要がある水量を示す。操作する設備は、各計測点における水量を変更するために操作する必要がある設備を示す。
【0071】
図7の例では、水量を増やす必要がある支線の目標水量に、ハッチングが付される。また、水量を減らす必要がある支線の目標水量に、クロスハッチングが付される。他の実施形態では、例えば、ハッチングおよびクロスハッチングに代えて、水量を変更する必要がある支線の目標水量が、水量を変更する必要がない支線の目標水量と異なる色で表示されてもよい。図7の例では、第3表示エリアV3に表示された支線B3への供給水量を達成するために、第3分水工d3から支線B3に配分する水量を増やす必要があることがわかる。また、第3表示エリアV3に表示された支線B4への供給水量を達成するために、第4分水工d4から支線B4に配分する水量を減らす必要があることがわかる。すなわち、第4表示エリアV4は、それぞれ支線B3,B4への供給水量を達成するために、設定が変更された第3分水工d3および第4分水工d4を識別可能に表示する。
【0072】
図8は、モニタ20に表示される第5表示エリアV5の例を示す概略図である。
【0073】
制御装置10は、第5表示エリアV5に、所定の場所CPから、第4表示エリアV4で抽出された第3分水工d3および第4分水工d4を回る最短ルートSRを表示するように構成される。例えば、制御装置10は、公知のナビゲーションシステムと同様な方法によって、場所CPから第3分水工d3および第4分水工d4を回る最短ルートSRを検索するように構成されてもよい。例えば、システム100が、オペレータの事業所に設置されるPCまたはサーバである場合、場所CPは、オペレータの事業所であってもよい。また、例えば、システム100が、オペレータによって持ち運ばれるタブレットまたはスマートフォンである場合、場所CPは、オペレータの現在位置であってもよい。また、場所CPは、オペレータによって選択されてもよい。
【0074】
制御装置10は、上記の表示エリアV1~V5を、モニタ20に選択的に表示するように構成される。例えば、モニタ20に表示される1つまたは複数の表示エリアは、オペレータによって選択されてもよいし、または、自動的に切り替えられてもよい。
【0075】
例えば、制御装置10は、モニタ20に、第1表示エリアV1および第2表示エリアV2を同時に表示してもよい。この場合、オペレータは、第1表示エリアV1において、配水経路LN上の複数の地点Pを通過する水量を全体的にかつ視覚的に把握しながら、第2表示エリアV2において、アジャスタAで第2水源の水量を設定することができる。
【0076】
また、例えば、制御装置10は、モニタ20に、第2表示エリアV2と、第3表示エリアV3または第4表示エリアV4と、を同時に表示してもよい。この場合、オペレータは、第3表示エリアV3または第4表示エリアV4のシミュレーション結果を見ながら、第2表示エリアV2のアジャスタAで、第2水源の水量を再調整することができる。
【0077】
以上のようなシステム100は、モニタ20と、モニタ20と通信可能に接続される制御装置10と、を備える。制御装置10は、ダム1と、ダム1から延び、複数の支線B1~B4を含む配水経路LNであって、複数の支線B1~B4の各々は、少なくとも1つの圃場Fに接続される、配水経路LNと、配水経路LNに接続される複数の第2水源(頭首工21、取水樋門22、揚水機場23、第1調整池24、第2調整池25、第1還元水26、第2還元水27および複数の地下水源w)と、を含む、地域50の配水に関する情報を記憶する。制御装置10は、モニタ20に、第1表示エリアV1、第2表示エリアV2および第3表示エリアV3を選択的に表示することと、第1表示エリアV1に、ダム1と、配水経路LNと、複数の第2水源のうちの少なくとも一部21,22,23,24,25,26,27と、を表示することと、第1表示エリアV1に、配水経路LNに設定された複数の地点Pの各々を通過する水量を識別可能に表示することと、第2表示エリアV2に、複数の期間のうちの1つを選択するための第1セレクタS1と、複数の第2水源21,22,23,24,25,26,27,wから供給される水量を設定するためのアジャスタAと、を表示することと、第3表示エリアV3に、第1セレクタS1によって選択された時期における複数の支線B1~B4の各々の必要水量と、アジャスタAでの設定による複数の支線B1~B4の各々への供給水量と、を識別可能に表示することと、を実行するように構成される。このような構成によれば、オペレータは、第1表示エリアV1において、配水経路LN上の複数の地点Pを通過する水量を全体的にかつ視覚的に把握しながら、第2表示エリアV2において、アジャスタAで第2水源の水量を設定することができる。また、オペレータは、第3表示エリアV3のシミュレーション結果を見ながら、第2表示エリアV2のアジャスタAで第2水源の水量を再調整することができる。したがって、オペレータは、設定の変更による配水状態の変化を容易に把握することができる。
【0078】
また、システム100では、制御装置10は、第1表示エリアV1において、複数の地点Pの各々を通過する水量を、複数の色によって識別可能に表示するように構成される。このような構成によれば、オペレータは、第1表示エリアV1において、配水経路LN上の複数の地点Pを通過する水量を視覚的に容易に把握することができる。
【0079】
また、システム100では、制御装置10は、第1表示エリアV1において、複数の地点Pの各々を通過する水量が、当該地点Pにおける必要水量よりも小さい場合には、当該地点Pを赤で表示するように構成される。赤色表示はオペレータの注意を引くことができるので、オペレータは対応すべき地点Pを素早く把握することができる。
【0080】
また、システム100では、制御装置10は、第2表示エリアV2において、代かき期または普通期のいずれかを選択するように、第1セレクタS1を表示するよう構成される。上記のように、一般的に、代かき期における圃場(水田)Fでの必要水量は、普通期における必要水量よりも多い。したがって、このような構成によれば、オペレータは、異なる水量を必要とする複数の時期について、時期に応じたシミュレーションを実行することができる。
【0081】
また、システム100では、制御装置10は、第3表示エリアV3において、複数の支線B1~B4の各々への供給水量を、棒グラフによって表示するように構成される。このような構成によれば、オペレータは、各支線への供給水量を視覚的に容易に把握することができる。
【0082】
また、システム100では、制御装置10は、第3表示エリアV3において、複数の支線B1~B4の中から選択された支線のみを表示するように構成されてもよい。例えば、このような構成によれば、各オペレータは、複数の支線B1~B4のうち、当該オペレータが扱う支線のみを第3表示エリアV3に表示することができる。したがって、オペレータは、必要な情報を素早く把握することができる。
【0083】
また、システム100では、制御装置10は、第3表示エリアV3において、複数の支線B1~B4の各々に水を供給する1つまたは複数の第2水源を識別可能に示すように、複数の支線の各々への供給水量を表示するように構成される。このような構成によれば、オペレータは、各支線に影響を与える第2水源を容易に把握することができる。
【0084】
また、システム100では、制御装置10は、モニタ20に、第4表示エリアV4を選択的に表示することと、第4表示エリアV4に、第3表示エリアに表示された複数の支線B1~B4の各々への供給水量を達成するために、設定が変更された分水工dを表示することと、を実行するように構成される。このような構成によれば、オペレータは、変更すべき設定を有する分水工dを容易に把握することができる。
【0085】
また、システム100では、制御装置10は、モニタ20に、第5表示エリアV5を選択的に表示することと、第5表示エリアV5に、所定の場所CPから、変更すべき設定を有する分水工dを回る最短ルートを表示することと、を実行するように構成される。このような構成によれば、オペレータの作業時間を短縮することができる。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、制御装置10によって実行される工程は、上記の順番で実行されなくてもよく、技術的に矛盾が生じない限りにおいて、異なる順番で実行されてもよい。
【0087】
例えば、図3を参照して、上記の実施形態では、圃場F、地下水源wおよび一部の分水工dは、第1表示エリアV1において省略される。他の実施形態では、これらが第1表示エリアV1に表示されてもよい。
【0088】
また、例えば、図1を参照して、上記の実施形態では、システム100は、単一のモニタ20を備える。他の実施形態では、例えば、システム100は、2つ以上のモニタを備えてもよく、表示エリアV1~V5を、異なるモニタに表示してもよい
【符号の説明】
【0089】
1 ダム(第1水源)
10 制御装置
20 モニタ
21 頭首工(第2水源)
22 取水樋門(第2水源)
23 揚水機場(第2水源)
24 第1調整池(第2水源)
25 第2調整池(第2水源)
26 第1還元水(第2水源)
27 第2還元水(第2水源)
50 地域
100 配水支援システム
A アジャスタ
B1 第1支線
B2 第2支線
B3 第3支線
B4 第4支線
CP 所定の場所
d 分水工(設備)
d1 第1分水工(設備)
d2 第2分水工(設備)
d3 第3分水工(設備)
d4 第4分水工(設備)
F 圃場(需要家)
LN 配水経路
P 配水経路に設定された地点
S1 第1セレクタ(セレクタ)
SR 最短ルート
V1 第1表示エリア
V2 第2表示エリア
V3 第3表示エリア
V4 第4表示エリア
V5 第5表示エリア
w 地下水源(第2水源)
【要約】
【課題】オペレータが設定の変更による配水状態の変化を把握することができる配水支援システムを提供すること。
【解決手段】配水支援システムの制御装置は、モニタの第1表示エリアに、第1水源と、複数の支線B1~B4を含む配水経路と、配水経路に接続される複数の第2水源の少なくとも一部と、を表示することと、第1表示エリアに、配水経路に設定された複数の地点の各々を通過する水量を識別可能に表示することと、第2表示エリアに、複数の期間のうちの1つを選択するためのセレクタと、複数の第2水源から供給される水量を設定するためのアジャスタと、を表示することと、第3表示エリアV3に、選択された時期における複数の支線B1~B4の各々の必要水量と、アジャスタでの設定による複数の支線B1~B4の各々への供給水量と、を識別可能に表示することと、を実行するように構成される。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8