(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】センサユニット
(51)【国際特許分類】
G08C 13/02 20060101AFI20240305BHJP
A63B 60/46 20150101ALI20240305BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20240305BHJP
A63B 69/36 20060101ALI20240305BHJP
A63B 69/38 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
G08C13/02
A63B60/46
A63B69/00 505H
A63B69/36 541P
A63B69/38 B
(21)【出願番号】P 2023535169
(86)(22)【出願日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 JP2022021709
(87)【国際公開番号】W WO2023286471
(87)【国際公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】P 2021114731
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧野 純
(72)【発明者】
【氏名】川野 浩嗣
(72)【発明者】
【氏名】能澤 伸幸
(72)【発明者】
【氏名】古樋 知重
(72)【発明者】
【氏名】渡部 貴志
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 雄彦
(72)【発明者】
【氏名】吾郷 健太
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/179423(WO,A1)
【文献】特開2016-22308(JP,A)
【文献】特開平11-178953(JP,A)
【文献】特開平10-272216(JP,A)
【文献】特開2014-193274(JP,A)
【文献】特開2017-86164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 13/02
A63B 60/46
A63B 69/00
A63B 69/36
A63B 69/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイングされることにより変形する被測定物に取り付けられるセンサであって、前記被測定物の変形量に関連する物理量と時刻との関係を示す出力信号を生成するセンサと、
前記センサが取得した前記出力信号に基づいて前記スイングの特徴を示すパラメータである特徴量を生成する特徴量生成回路と、
前記被測定物に取り付けられ、無線通信または有線通信により前記特徴量を外部に送信する通信部と、を備
え、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて演算処理を行うことにより前記特徴量を生成し、
前記被測定物は、ユーザがスイングすることにより変形し、
前記特徴量生成回路は、記憶部を含み、
前記記憶部は、前記被測定物の第1質量および前記被測定物の弾性係数を記憶し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号、前記第1質量および前記弾性係数に基づいて所定時刻の前記ユーザが前記被測定物に加えた第1力を演算し、
前記特徴量は、前記所定時刻の前記第1力を含む、
センサユニット。
【請求項2】
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて抽出処理を行うことにより前記特徴量を生成する、
請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項3】
前記被測定物は、被打撃物を打撃するための部材であり、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃時刻を抽出し、
前記特徴量は、前記打撃時刻を含む、
請求項2に記載のセンサユニット。
【請求項4】
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて所定時刻の前記被測定物のしなり量を演算し、
前記特徴量は、前記所定時刻の前記被測定物のしなり量を含む、
請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項5】
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいてスイング開始時刻を演算し、
前記特徴量は、前記スイング開始時刻を含む、
請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項6】
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて所定時刻のスイング速度を演算し、
前記特徴量は、前記所定時刻の前記スイング速度を含む、
請求項
1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項7】
前記被測定物の形状は、第1方向に延びる形状を含み
、
前記センサは、前記被測定物の前記第1方向周りの捻れを検出し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて前記ユーザが手首を返した時刻を演算し、
前記特徴量は、前記ユーザが手首を返した時刻を含む、
請求項
1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項8】
前記被測定物は、被打撃物を打撃するための部材であり
、
前記記憶部は、前
記第1質量を記憶し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号および前記第1質量に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃位置を演算し、
前記特徴量は、前記打撃位置を含む、
請求項
1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項9】
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃時刻を抽出し、かつ、前記打撃時刻のスイング速度を演算し、かつ、前記出力信号、前記スイング速度、前記打撃位置および前記第1質量に基づいて前記打撃時刻の前記ユーザが受けた第2力を演算し、
前記特徴量は、前記打撃時刻の前記第2力を含む、
請求項
8に記載のセンサユニット。
【請求項10】
前記特徴量生成回路は、前記出力信号および前記打撃時刻の前記第2力に基づいて前記打撃時刻後の前記スイングの状態を判定し、
前記特徴量は、前記判定の結果を含む、
請求項
9に記載のセンサユニット。
【請求項11】
前記記憶部は、前記被打撃物の第2質量を記憶し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃時刻を抽出し、かつ、前記打撃時刻のスイング速度を演算し、かつ、前記出力信号、前記打撃時刻の前記スイング速度、前記打撃位置および前記第2質量に基づいて前記被打撃物の初速または前記被打撃物の運動方向を演算し、
前記特徴量は、前記初速または前記運動方向を含む、
請求項
8に記載のセンサユニット。
【請求項12】
前記記憶部は、前記スイング毎の前記特徴量を記憶し、
前記特徴量生成回路は、前記スイング毎の前記特徴量に基づいて複数の前記スイングのばらつきを演算し、
前記特徴量は、前記ばらつきを含む、
請求項1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項13】
前記被測定物の形状は、第1方向に延びる形状を含む、
請求項1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項14】
前記特徴量生成回路は、前記被測定物に取り付けられる、
請求項1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項15】
前記被測定物は、ゴルフクラブ、バット、ラケットおよびゲーム用コントローラのいずれかである、
請求項1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項16】
前記特徴量のデータ量は、前記出力信号のデータ量より小さい、
請求項1乃至請求項
3のいずれかに記載のセンサユニット。
【請求項17】
スイングされることにより変形する被測定物に取り付けられるセンサであって、前記被測定物の変形量に関連する物理量と時刻との関係を示す出力信号を生成するセンサと、
前記センサが取得した前記出力信号に基づいて前記スイングの特徴を示すパラメータである特徴量を生成する特徴量生成回路と、
前記被測定物に取り付けられ、無線通信または有線通信により前記特徴量を外部に送信する通信部と、を備え、
前記被測定物は、被打撃物を打撃するための部材であり、ユーザがスイングすることにより変形し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて演算処理を行うことにより前記特徴量を生成し、
前記特徴量生成回路は、記憶部を含み、
前記記憶部は、前記被測定物の第1質量を記憶し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号および前記第1質量に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃位置を演算し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃時刻を抽出し、かつ、前記打撃時刻のスイング速度を演算し、かつ、前記出力信号、前記スイング速度、前記打撃位置および前記第1質量に基づいて前記打撃時刻の前記ユーザが受けた第2力を演算し、
前記特徴量は、前記打撃位置および前記打撃時刻の前記第2力を含む、
センサユニット。
【請求項18】
スイングされることにより変形する被測定物に取り付けられるセンサであって、前記被測定物の変形量に関連する物理量と時刻との関係を示す出力信号を生成するセンサと、
前記センサが取得した前記出力信号に基づいて前記スイングの特徴を示すパラメータである特徴量を生成する特徴量生成回路と、
前記被測定物に取り付けられ、無線通信または有線通信により前記特徴量を外部に送信する通信部と、を備え、
前記被測定物は、被打撃物を打撃するための部材であり、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて演算処理を行うことにより前記特徴量を生成し、
前記特徴量生成回路は、記憶部を含み、
前記記憶部は、前記被測定物の第1質量および前記被打撃物の第2質量を記憶し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号および前記第1質量に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃位置を演算し、
前記特徴量生成回路は、前記出力信号に基づいて前記被測定物が前記被打撃物を打撃した打撃時刻を抽出し、かつ、前記打撃時刻のスイング速度を演算し、かつ、前記出力信号、前記打撃時刻の前記スイング速度、前記打撃位置および前記第2質量に基づいて前記被打撃物の初速または前記被打撃物の運動方向を演算し、
前記特徴量は、前記打撃位置、ならびに、前記初速もしくは前記運動方向を含む、
センサユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイングされることにより変形する被測定物に取り付けられるセンサであって、被測定物の変形を検出し、出力信号を生成するセンサユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセンサユニットに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のスイング解析装置、スイング解析方法、およびスイング解析システムが知られている。特許文献1に記載のスイング解析装置は、情報入力部と、姿勢算出部と、補正部と、表示制御部と、を備えている。情報入力部は、ゴルフクラブのシャフトに取り付けられたセンサ装置により検出された加速度情報、角速度情報およびシャフトの歪み情報の入力を受け付ける。姿勢算出部は、加速度情報および角速度情報に基づいて、スイング期間のゴルフクラブの姿勢情報を算出する。補正部は、シャフトの歪み情報に基づいてインパクト時におけるゴルフクラブの姿勢情報を補正する。表示制御部は、補正部により補正されたゴルフクラブの姿勢情報をディスプレイに表示させる。このようなスイング解析装置によれば、ゴルフクラブのスイングを解析することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のスイング解析装置において、センサ装置から送信するデータ量を削減したいという要望がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、送信するデータ量を削減できるセンサユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るセンサユニットは、
スイングされることにより変形する被測定物に取り付けられるセンサであって、前記被測定物の変形量に関連する物理量と時刻との関係を示す出力信号を生成するセンサと、
前記センサが取得した前記出力信号に基づいて前記スイングの特徴を示すパラメータである特徴量を生成する特徴量生成回路と、
前記被測定物に取り付けられ、無線通信または有線通信により前記特徴量を外部に送信する通信部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るセンサユニットによれば、送信するデータ量を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係るセンサユニット100のブロック図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るセンサユニット100が取り付けられた被測定物1の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るセンサ10の上面図および断面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、第3の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、第3の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第4の実施形態に係るセンサユニット100cのブロック図である。
【
図11】
図11は、第4の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、第4の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、第5の実施形態に係るセンサ10の上面図および断面図である。
【
図14】
図14は、第5の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、第6の実施形態に係る打撃時刻InTにおける被測定物1のヘッド3および被打撃物4の一例を示す平面図である。
【
図16】
図16は、第6の実施形態に係る打撃時刻InTにおける被測定物1のヘッド3および被打撃物4の一例を示す平面図である。
【
図17】
図17は、第6の実施形態に係る打撃時刻InTにおける被測定物1のヘッド3および被打撃物4の一例を示す平面図である。
【
図18】
図18は、第6の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図19】
図19は、第7の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図20】
図20は、第8の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図21】
図21は、第9の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図22】
図22は、第10の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の第1の実施形態に係るセンサユニット100について、図を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係るセンサユニット100のブロック図である。
図2は、第1の実施形態に係るセンサユニット100が取り付けられた被測定物1の一例を示す図である。
図3は、第1の実施形態に係るセンサ10の上面図および断面図である。
図4は、第1の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
図5は、第1の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。
【0010】
本明細書において、上下方向(第1方向)に延びる軸や部材は、必ずしも上下方向(第1方向)と平行である軸や部材だけを示すものではない。上下方向(第1方向)に延びる軸や部材とは、上下方向(第1方向)に対して±45度の範囲で傾斜している軸や部材のことである。同様に、前後方向に延びる軸や部材とは、前後方向に対して±45度の範囲で傾斜している軸や部材のことである。左右方向に延びる軸や部材とは、左右方向に対して±45度の範囲で傾斜している軸や部材のことである。
【0011】
本実施形態において、
図2に示すように、上下方向、左右方向および前後方向を定義する。より詳細には、被測定物1のシャフト2が延びる方向を上下方向(第1方向)と定義する。被測定物1のヘッド3のフェースが向く方向を左方向と定義する。右方向は、左方向の反対方向である。上下方向および左右方向に直交する方向を前後方向と定義する。なお、被測定物1の実際の使用時における上下方向、左右方向および前後方向は、
図2に示す上下方向、左右方向および前後方向と一致していなくてもよい。
【0012】
本実施形態では、被測定物1は、被打撃物4を打撃するための部材である。本実施形態では、被測定物1は、ゴルフクラブである。被打撃物4は、ゴルフボールである。被測定物1は、スイングされることにより変形する。より詳細には、被測定物1は、ユーザがスイングすることにより変形する。ユーザが被測定物1をスイングする時に、被測定物1は、慣性力や外力により変形する。被測定物1は、例えば、ユーザのスイング時に左右方向に変形する。本実施形態では、被測定物1の形状は、上下方向(第1方向)に延びる形状を含んでいる。
【0013】
センサユニット100は、
図1に示すように、センサ10、特徴量生成回路11および通信部12を備えている。本実施形態では、センサ10、特徴量生成回路11および通信部12は、被測定物1に取り付けられている。本実施形態では、
図2に示すように、被測定物1のシャフト2には、センサ10、特徴量生成回路11および通信部12が固定されている。
【0014】
センサ10は、被測定物1の変形を検出する。また、センサ10は、被測定物1の変形量の微分値と時刻との関係を示す出力信号を生成する。より詳細には、センサ10は、センサ部101およびADコンバータ102を含んでいる。センサ部101は、
図3に示すように、圧電フィルム103、第1電極103F、第2電極103B、チャージアンプ104および電圧増幅回路105を有している。圧電フィルム103は、被測定物1の変形量の微分値に応じた電荷を発生する。
【0015】
圧電フィルム103は、圧電体の一例である。圧電フィルム103は、フィルム形状を有している。したがって、圧電フィルム103は、
図3に示すように、第1主面S1および第2主面S2を有している。本実施形態では、第1主面S1および第2主面S2は、圧電フィルム103が平面に展開された状態で、第1主面S1の法線方向に見て、矩形状を有している。本実施形態では、圧電フィルム103の長手方向は、上下方向である。また、圧電フィルム103の短手方向は、左右方向である。本実施形態では、圧電フィルム103は、PLAフィルムである。
【0016】
圧電フィルム103は、圧電フィルム103の変形量の微分値に応じた電荷を発生する。圧電フィルム103が上下方向に伸張されたときに発生する電荷の極性が、圧電フィルム103が左右方向に伸張されたときに発生する電荷の逆となる特性を有している。具体的には、圧電フィルム103は、キラル高分子から形成されるフィルムである。キラル高分子とは、例えば、ポリ乳酸(PLA)、特にL型ポリ乳酸(PLLA)である。キラル高分子からなるPLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸されて分子が配向する圧電性を有する。圧電フィルム103は、d14の圧電定数を有している。
【0017】
圧電フィルム103の一軸延伸軸ODは、上下方向に対して反時計回りに45度の角度を形成し、左右方向に対して時計回りに45度の角度を形成している。すなわち、圧電フィルム103は、少なくとも一軸方向に延伸されている。この45度は、例えば、45度±10度程度を含む角度を含む。これにより、圧電フィルム103は、圧電フィルム103が上下方向に伸張されるように変形することまたは上下方向に圧縮されるように変形することにより、電荷を発生する。圧電フィルム103は、例えば、上下方向に伸張されるように変形すると正の電荷を発生する。圧電フィルム103は、例えば、上下方向に圧縮されるように変形すると負の電荷を発生する。電荷の大きさは、伸張または圧縮による圧電フィルム103の変形量の微分値に依存する。
【0018】
第1電極103Fは、グランド電極である。第1電極103Fは、グランド電位に接続される。第1電極103Fは、
図3に示すように、第1主面S1に設けられている。第1電極103Fは、第1主面S1を覆っている。第1電極103Fは、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、ZnO(酸化亜鉛)等の有機電極、蒸着、メッキによる金属皮膜、銀ペーストによる印刷電極膜である。
【0019】
第2電極103Bは、信号電極である。第2電極103Bは、
図3に示すように、第2主面S2に設けられている。第2電極103Bは、第2主面S2を覆っている。第2電極103Bは、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、ZnO(酸化亜鉛)等の有機電極、蒸着、メッキによる金属皮膜、銀ペーストによる印刷電極膜である。これらにより、圧電フィルム103は、第1電極103Fと第2電極103Bとの間に位置している。
【0020】
チャージアンプ104は、圧電フィルム103が発生した電荷を電圧信号である検出信号SigDに変換する。例えば、チャージアンプ104は、電荷を0.0V~3.0Vの範囲の電圧値に変換する。変換後、チャージアンプ104は、検出信号SigDを電圧増幅回路105に出力する。電圧増幅回路105は、検出信号SigDを増幅して、ADコンバータ102に出力する。
【0021】
ADコンバータ102は、検出信号SigDをAD変換する。これにより、ADコンバータ102は、検出信号SigDをデジタル信号に変換する。具体的には、ADコンバータ102は、ADコンバータ102の分解能に応じて検出信号SigDの変換を行う。例えば、ADコンバータ102の分解能が12bitである場合、ADコンバータ102は、
図4に示すように、検出信号SigDを4096段階のバイナリ値に変換する。以下、デジタル信号に変換された検出信号SigDを出力信号SigOとする。また、ADコンバータ102は、基準電圧を取得する。ADコンバータ102は、基準電圧を基に出力信号SigOの基準値SiVを設定する。例えば、
図4に示すように、ADコンバータ102は、基準値SiVとして、バイナリ値=2048を設定する。そして、ADコンバータ102は、出力信号SigOを特徴量生成回路11に出力する。すなわち、センサ10は、
図4に示すように、被測定物1の変形量の微分値と時刻との関係を示す出力信号SigOを生成する。
【0022】
このようなセンサ10は、図示しない接着層を介して、被測定物1に固定される。具体的には、接着層は、絶縁性を有し、被測定物1と第1電極103Fとを固定する。
【0023】
特徴量生成回路11は、
図1に示すように、抽出回路111および演算回路112を含んでいる。特徴量生成回路11は、センサ10が取得した出力信号SigOに基づいてスイングの特徴を示すパラメータである特徴量Fを生成する。本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて抽出処理を行うことにより特徴量Fを生成する。所定時刻とは、例えば、
図4に示すように、被測定物1が被打撃物4を打撃した時刻である打撃時刻InTまたはユーザが被測定物1のスイングを開始した時刻であるスイング開始時刻SwT等である。本実施形態では、特徴量生成回路11が出力信号SigOに基づいて抽出する所定時刻は、打撃時刻InTである。また、特徴量Fは、打撃時刻InTを含んでいる。
【0024】
被測定物1の左右方向の変形量は、ユーザが被測定物1をスイングする時に被測定物1に加わる左右方向の力FRL1に比例する。すなわち、出力信号SigO-基準値SiVの値DVを時間で積分した値は、ユーザが被測定物1をスイングする時に被測定物1に加わる左右方向の力FRL1に比例する。このように、出力信号SigOは、ユーザが被測定物1をスイングする時に被測定物1に加わる左右方向の力FRL1を間接的に示している。そして、被測定物1が被打撃物4を打撃する瞬間には、被測定物1の変形量の大きさが急激に増大する。換言すれば、被測定物1が被打撃物4を打撃する瞬間には、被測定物1の変形量の微分値が極大値または極小値となる。そこで、特徴量生成回路11は、出力信号SigOの所定期間における極大値の最大値または極小値の最小値を検知することによって、打撃時刻InTを求めることができる。このように、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出することができる。
【0025】
また、出力信号SigOは、被測定物1の左右方向の変形量の微分値に応じた値である。例えば、被測定物1が左右方向に曲がるとき、被測定物1が上下方向に伸縮する。したがって、圧電フィルム103は、上下方向に伸縮する。その結果、圧電フィルム103は、電荷を発生する。本実施形態では、被測定物1の右方向への曲げが増大した場合、圧電フィルム103は、正の電荷を発生する。また、被測定物1の左方向への曲げが増大した場合、圧電フィルム103は、負の電荷を発生する。また、被測定物1は、弾性変形する。換言すれば、被測定物1は、しなる。したがって、被測定物1の左右方向の変形量の微分値を時間で積分した値は、所定時刻の被測定物1の左右方向のしなり量Bである。すなわち、出力信号SigOは、所定時刻の被測定物1の左右方向のしなり量Bを間接的に示している。より詳細には、出力信号SigO-基準値SiVの値DVが正の場合、被測定物1の右方向のしなり量Bが増大(左方向のしなり量Bが減少)していることを示し、出力信号SigO-基準値SiVの値DVが負の場合、被測定物1の右方向のしなり量Bが減少(左方向のしなり量Bが増大)していることを示す。したがって、特徴量生成回路11は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVを時間で積分することにより、所定時刻の被測定物1の左右方向のしなり量Bを演算することができる。これにより、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて所定時刻の被測定物1のしなり量Bを演算することができる。本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて演算処理を行うことにより特徴量Fを生成する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを演算する。また、特徴量Fは、打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを含んでいる。
【0026】
抽出回路111は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出する処理のプログラムを記憶する。抽出回路111は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含んでいる。抽出回路111は、ROMに記憶されたプログラムをRAMに読み出す。これにより、抽出回路111は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出する処理を行う。このような、抽出回路111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
【0027】
演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを演算する処理のプログラムを記憶する。演算回路112は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含んでいる。演算回路112は、ROMに記憶されたプログラムをRAMに読み出す。これにより、演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを演算する処理を行う。このような、演算回路112は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。抽出回路111および演算回路112は、同一のCPUであってもよいし、異なるCPUであってもよい。
【0028】
以下、特徴量生成回路11における打撃時刻InTの抽出および打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図5:ステップS11)。
【0029】
次に、抽出回路111は、打撃時刻InTを抽出する(
図5:ステップS12)。特徴量生成回路11は、例えば、出力信号SigO-基準値SiVの値DVの絶対値が最も大きくなった時刻を打撃時刻InTと判定する。
【0030】
次に、演算回路112は、打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを演算する(
図5:ステップS13)。より詳細には、演算回路112は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVをセンサ10が検出を開始した時刻から打撃時刻InTまでの期間で積分することにより、打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを演算する。
【0031】
次に、特徴量生成回路11は、抽出回路111が抽出した打撃時刻InTおよび演算回路112が演算した打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bに基づいて特徴量Fを生成する(
図5:ステップS14)。
【0032】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図5:ステップS15)。
【0033】
ここで、打撃時刻InTおよび打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bのデータ量は、出力信号SigOのデータ量より小さい。換言すれば、特徴量Fのデータ量は、出力信号SigOのデータ量より小さい。より詳細には、
図4に示すように、出力信号SigOは、複数の時刻と複数の時刻における信号とを含むデータであるのに対し、打撃時刻InTおよび打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bは、一つの時刻または一つの時刻における信号の少なくともいずれかを含むデータであるため、特徴量Fのデータ量は、出力信号SigOのデータ量より小さくなる。
【0034】
通信部12は、無線通信により打撃時刻InTおよび打撃時刻InTの被測定物1のしなり量Bを外部に送信する。換言すれば、通信部12は、特徴量Fを無線通信により外部に送信する。外部は、例えば、スマートフォン等の携帯型無線通信端末である。無線通信とは、例えば、Bluetooth(登録商標)を用いた通信である。
【0035】
[効果]
センサユニット100によれば、送信するデータ量を削減することができる。より詳細には、センサ10は、被測定物1の変形量に関連する物理量と時刻との関係を示す出力信号SigOを生成する。出力信号SigOは、特徴量生成回路11に入力される。特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいてスイングの特徴を示すパラメータである特徴量Fを生成する。これにより、出力信号SigOは、複数の時刻および複数の時刻における信号を含むデータであるのに対し、特徴量Fは、一つの時刻または一つの時刻における信号の少なくともいずれかを含むデータである。そのため、特徴量Fのデータ量は、出力信号SigOのデータ量より小さくなる。その結果、センサユニット100によれば、送信するデータ量を削減することができる。
【0036】
センサユニット100によれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて抽出処理を行うことにより特徴量Fを生成する。その結果、センサユニット100によれば、送信するデータ量を削減することができる。
【0037】
センサユニット100によれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて被測定物1が被打撃物4を打撃した打撃時刻InTを抽出する。また、特徴量Fは、打撃時刻InTを含む。その結果、センサユニット100によれば、送信するデータ量を削減することができ、かつ、打撃時刻InTを外部に送信することができる。
【0038】
センサユニット100によれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて演算処理を行うことにより特徴量Fを生成する。その結果、センサユニット100によれば、送信するデータ量を削減することができる。
【0039】
センサユニット100によれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて所定時刻の被測定物1のしなり量Bを演算する。また、特徴量Fは、所定時刻の被測定物1のしなり量Bを含む。その結果、センサユニット100によれば、送信するデータ量を削減することができ、かつ、所定時刻の被測定物1のしなり量Bを外部に送信することができる。
【0040】
[第2の実施形態]
以下に、本発明の第2の実施形態に係るセンサユニット100aについて、図を参照しながら説明する。
図6は、第2の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
図7は、第2の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第2の実施形態に係るセンサユニット100aについては、第1の実施形態に係るセンサユニット100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0041】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTを演算する。また、特徴量Fは、スイング開始時刻SwTを含んでいる。
【0042】
上記のように、出力信号SigOは、ユーザが被測定物1をスイングする時に被測定物1に加わる左右方向の力FRL1を間接的に示している。これにより、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出し、ユーザが被測定物1のスイングを開始した時刻であるスイング開始時刻SwTを演算することができる。例えば、スイング開始時刻SwTは、打撃時刻InTよりも過去の時刻であると推測することができる。
【0043】
抽出回路111および演算回路112は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTを演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11におけるスイング開始時刻SwTの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図7:ステップS21)。
【0044】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTを演算する(
図7:ステップS22)。より詳細には、スイング開始時刻SwTは、例えば、
図6に示すように、打撃時刻InTから基準時間REだけ過去の時刻PTである。基準時間REは、例えば、あらかじめ0.2秒、0.3秒等と設定される。
【0045】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算したスイング開始時刻SwTに基づいて特徴量Fを生成する(
図7:ステップS23)。
【0046】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図7:ステップS24)。
【0047】
以上のようなセンサユニット100aにおいても、センサユニット100と同じ効果を奏する。また、センサユニット100aによれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTを演算する。また、特徴量Fは、スイング開始時刻SwTを含む。その結果、センサユニット100aによれば、スイング開始時刻SwTを外部に送信することができる。
【0048】
[第3の実施形態]
以下に、本発明の第3の実施形態に係るセンサユニット100bについて、図を参照しながら説明する。
図8は、第3の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
図9は、第3の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第3の実施形態に係るセンサユニット100bについては、第1の実施形態に係るセンサユニット100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0049】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて所定時刻のスイング速度SwVを演算する。また、特徴量Fは、所定時刻のスイング速度SwVを含んでいる。
【0050】
被測定物1の左右方向の変形量の微分値を時間で2階積分した値は、所定時刻の被測定物1の左右方向の速度に比例する。すなわち、出力信号SigOは、所定時刻の被測定物1のスイング速度SwVを間接的に示している。より詳細には、例えば、
図8に示すように、センサ10が検出を開始した時刻からスイング開始時刻SwTまでの第1期間T1において、出力信号SigO-基準値SiVの値DVは、ほぼゼロであり、出力信号SigO-基準値SiVの値DVを時間で2階積分した値もほぼゼロである。すなわち、センサ10が検出を開始した時刻からスイング開始時刻SwTまでの第1期間T1において、スイング速度SwVもほぼゼロである。スイング開始時刻SwTからダウンスイング開始時刻DSwTまでの第2期間T2において、出力信号SigOは、スイング開始時刻SwT直後において基準値SiVから徐々に大きくなった後、徐々に小さくなる。ダウンスイング開始時刻DSwTにおいて、出力信号SigO-基準値SiVの値DVを時間で2階積分した値は、ほぼゼロであり、スイング速度SwVもほぼゼロである。ダウンスイング開始時刻DSwTから打撃時刻InTまでの第3期間T3において、出力信号SigOは、ダウンスイング開始時刻DSwT直後に基準値SiVから急激に増大した後、急激に減少する。打撃時刻InTにおいて、出力信号SigOは、極小値となる。このように、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて所定時刻のスイング速度SwVを演算することができる。本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する。
【0051】
抽出回路111および演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11における打撃時刻InTのスイング速度SwVの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図9:ステップS31)。
【0052】
次に、抽出回路111は、打撃時刻InTを抽出する(
図9:ステップS32)。
【0053】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する(
図9:ステップS33)。より詳細には、演算回路112は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVをセンサ10が検出を開始した時刻から打撃時刻InTまでの期間で2階積分することにより、打撃時刻InTにおけるスイング速度SwVを演算する。
【0054】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算した打撃時刻InTのスイング速度SwVに基づいて特徴量Fを生成する(
図9:ステップS34)。
【0055】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図9:ステップS35)。
【0056】
以上のようなセンサユニット100bにおいても、センサユニット100aと同じ効果を奏する。また、センサユニット100bによれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて所定時刻のスイング速度SwVを演算する。また、特徴量Fは、所定時刻のスイング速度SwVを含む。その結果、センサユニット100aによれば、所定時刻のスイング速度SwVを外部に送信することができる。
【0057】
[第4の実施形態]
以下に、本発明の第4の実施形態に係るセンサユニット100cについて、図を参照しながら説明する。
図10は、第4の実施形態に係るセンサユニット100cのブロック図である。
図11は、第4の実施形態に係るADコンバータ102が特徴量生成回路11に出力する出力信号SigOの一例を示す図である。
図12は、第4の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第4の実施形態に係るセンサユニット100cについては、第2の実施形態に係るセンサユニット100aと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0058】
センサユニット100cは、
図10に示すように、記憶部113を含んでいる点において、センサユニット100aと相違する。
【0059】
センサユニット100cは、記憶部113を含んでいる。本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigO、被測定物1の第1質量m1および被測定物1の弾性係数kに基づいて所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力(第1力)FО1を演算する。また、特徴量Fは、所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力(第1力)FО1を含んでいる。
【0060】
被測定物1の第1質量m1および被測定物1の弾性係数kをあらかじめ記憶部113に入力する。記憶部113は、被測定物1の第1質量m1および被測定物1の弾性係数kを記憶している。
【0061】
被測定物1の左右方向の変形量の微分値を時間で積分した値は、所定時刻の被測定物1の左右方向の加速度に比例する。すなわち、出力信号SigOは、所定時刻の被測定物1のスイング加速度SwAを間接的に示している。また、被測定物1の第1質量m1と所定時刻の被測定物1のスイング加速度SwAとの乗算により、所定時刻の被測定物1に加わる力F1を演算することができる。一方、上記のように、被測定物1は、弾性変形する。被測定物1が弾性変形した場合、被測定物1は、被測定物1が弾性変形した方向と逆方向の反発力を受ける。所定時刻の被測定物1の変形量と被測定物1の弾性係数kとの乗算により、所定時刻の被測定物1のしなりによる反発力F2を演算することができる。所定時刻の被測定物1に加わる力F1と所定時刻の被測定物1のしなりによる反発力F2との和は、所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力FО1である。したがって、特徴量生成回路11は、出力信号SigO、被測定物1の第1質量m1および被測定物1の弾性係数kに基づいてスイング開始時刻SwTのユーザが被測定物1に加えた力(第1力)FО1を演算することができる。
【0062】
抽出回路111および演算回路112は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTのユーザが被測定物1に加えた力FО1を演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11におけるスイング開始時刻SwTのユーザが被測定物1に加えた力FО1の演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図12:ステップS41)。
【0063】
次に、抽出回路111は、打撃時刻InTを抽出する(
図12:ステップS42)。
【0064】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTを演算する(
図12:ステップS43)。
【0065】
次に、演算回路112は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいてスイング開始時刻SwTの被測定物1に加わる力F1を演算する(
図12:ステップS44)。より詳細には、演算回路112は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVをセンサ10が検出を開始した時刻からスイング開始時刻SwTまでの期間で積分することにより、スイング開始時刻SwTのスイング加速度SwAを演算する。演算回路112は、スイング加速度SwAと被測定物1の第1質量m1とを乗算することにより、スイング開始時刻SwTの被測定物1に加わる力F1を演算する。
【0066】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいてスイング開始時刻SwTの被測定物1の左右方向のしなり量Bを演算する(
図12:ステップS45)。より詳細には、演算回路112は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVをスイング開始時刻SwTのセンサ10が検出を開始した時刻からスイング開始時刻SwTまでの期間で積分することにより、スイング開始時刻SwTの被測定物1の左右方向のしなり量Bを演算する。
【0067】
次に、演算回路112は、スイング開始時刻SwTの被測定物1の左右方向のしなり量Bに基づいてスイング開始時刻SwTの被測定物1のしなりによる反発力F2を演算する(
図12:ステップS46)。より詳細には、演算回路112は、スイング開始時刻SwTの被測定物1の左右方向のしなり量Bと被測定物1の弾性係数kとを乗算することにより、スイング開始時刻SwTの被測定物1のしなりによる反発力F2を演算する。
【0068】
次に、演算回路112は、スイング開始時刻SwTの被測定物1に加わる力F1およびスイング開始時刻SwTの被測定物1のしなりによる反発力F2に基づいてスイング開始時刻SwTのユーザが被測定物1に加えた力FО1を演算する(
図12:ステップS47)。より詳細には、演算回路112は、スイング開始時刻SwTの被測定物1に加わる力F1とスイング開始時刻SwTの被測定物1のしなりによる反発力F2との和をスイング開始時刻SwTのユーザが被測定物1に加えた力FО1とする。
【0069】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算したスイング開始時刻SwTのユーザが被測定物1に加えた力FО1に基づいて特徴量Fを生成する(
図12:ステップS48)。
【0070】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図12:ステップS49)。
【0071】
以上のようなセンサユニット100cにおいても、センサユニット100aと同じ効果を奏する。また、センサユニット100cによれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigO、被測定物1の第1質量m1および被測定物1の弾性係数kに基づいて所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力FО1を演算する。また、特徴量Fは、所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力FО1を含む。その結果、センサユニット100cによれば、所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力FО1を外部に送信することができる。
【0072】
[第5の実施形態]
以下に、本発明の第5の実施形態に係るセンサユニット100dについて、図を参照しながら説明する。
図13は、第5の実施形態に係るセンサ10の上面図および断面図である。
図14は、第5の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第5の実施形態に係るセンサユニット100dについては、第1の実施形態に係るセンサユニット100と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0073】
センサユニット100dは、
図13に示すように、圧電フィルム103の一軸延伸軸ODが上下方向に対して反時計回りに45度の角度を形成しておらず、左右方向に対して時計回りに45度の角度を形成していない点において、センサユニット100と相違する。
【0074】
本実施形態では、圧電フィルム103の一軸延伸軸ODは、上下方向に対して反時計回りに0度の角度を形成し、左右方向に対して時計回りに90度の角度を形成している。この0度または90度は、例えば、0度±10度程度を含む角度または90度±10度程度を含む角度を含む。これにより、センサ部101は、上下方向周りの捻れの方向に対して、圧電フィルム103の圧電性の最も高い方向を一致させることができる。本実施形態では、センサ10は、被測定物1の上下方向(第1方向)周りの捻れを検出する。これにより、出力信号SigOは、被測定物1の上下方向周りの捻れ量Tの微分値に応じた値となる。
【0075】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいてユーザが手首を返した時刻RWTを演算する。また、特徴量Fは、ユーザが手首を返した時刻RWTを含んでいる。
【0076】
出力信号SigOは、ユーザが被測定物1をスイングする時に被測定物1に加わる上下方向周りの力を間接的に示している。これにより、出力信号SigOに基づいてユーザが手首を返した時刻RWTを演算することができる。例えば、ユーザが手首を返していない期間は、被測定物1の上下方向周りの捻れは発生せず、被測定物1の上下方向周りの捻れ量Tは、小さい。一方、ユーザが手首を返した場合、被測定物1の上下方向周りの捻れが発生し、被測定物1の上下方向周りの捻れ量Tは、大きくなる。すなわち、特徴量生成回路11は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVを時間で積分した値の絶対値が大きくなる期間にユーザが手首を返した時刻RWTが含まれると推測することができる。
【0077】
抽出回路111および演算回路112は、出力信号SigOに基づいてユーザが手首を返した時刻RWTを演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11におけるユーザが手首を返した時刻RWTの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図14:ステップS51)。
【0078】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいてユーザが手首を返した時刻RWTを演算する(
図14:ステップS52)。より詳細には、演算回路112は、例えば、出力信号SigO-基準値SiVの値DVをセンサ10が検出を開始した時刻から所定時刻までの期間で積分した値の絶対値があらかじめ設定した第1判定値TH1以上であるかを判定する。演算回路112は、あらかじめ設定した判定時間JTのうち1以上の時刻において、出力信号SigO-基準値SiVの値DVをセンサ10が検出を開始した時刻から所定時刻までの期間で積分した値の絶対値が第1判定値TH1以上になった時刻がある場合、判定時間JTのうち最も過去に出力信号SigO-基準値SiVの値DVをセンサ10が検出を開始した時刻から所定時刻までの期間で積分した値の絶対値が第1判定値TH1以上になった時刻をユーザが手首を返した時刻RWTと判定する。
【0079】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算したユーザが手首を返した時刻RWTに基づいて特徴量Fを生成する(
図14:ステップS53)。
【0080】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図14:ステップS54)。
【0081】
以上のようなセンサユニット100dにおいても、センサユニット100と同じ効果を奏する。また、センサユニット100dによれば、センサ10は、被測定物1の上下方向周りの捻れを検出する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいてユーザが手首を返した時刻RWTを演算する。また、特徴量Fは、ユーザが手首を返した時刻RWTを含む。その結果、センサユニット100dによれば、ユーザが手首を返した時刻RWTを外部に送信することができる。
【0082】
[第6の実施形態]
以下に、本発明の第6の実施形態に係るセンサユニット100eについて、図を参照しながら説明する。
図15は、第6の実施形態に係る打撃時刻InTにおける被測定物1のヘッド3および被打撃物4の一例を示す平面図である。
図16は、第6の実施形態に係る打撃時刻InTにおける被測定物1のヘッド3および被打撃物4の一例を示す平面図である。
図17は、第6の実施形態に係る打撃時刻InTにおける被測定物1のヘッド3および被打撃物4の一例を示す平面図である。
図18は、第6の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第6の実施形態に係るセンサユニット100eについては、第4の実施形態に係るセンサユニット100cと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0083】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて被測定物1が被打撃物4を打撃する打撃位置HPを演算する。また、特徴量Fは、打撃位置HPを含んでいる。
【0084】
上記のように、出力信号SigOは、ユーザが被測定物1をスイングする時に被測定物1に加わる力を間接的に示している。これにより、出力信号SigOに基づいて打撃位置HPを演算することができる。例えば、
図15に示すように、上下方向に見て、被測定物1がヘッド3のフェースの中心で被打撃物4を打撃した場合、打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1の方向は、左右方向と平行である。例えば、
図16に示すように、上下方向に見て、被測定物1がヘッド3のフェースの中心より前で被打撃物4を打撃した場合、打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1の方向は、右方向と後方向との間になる。この時、被測定物1は、上下方向に対して時計回り方向に捻れる。これにより、出力信号SigO-基準値SiVの値DVは、正となる。例えば、
図17に示すように、上下方向に見て、被測定物1がヘッド3のフェースの中心より後で被打撃物4を打撃した場合、打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1の方向は、右方向と前方向との間になる。この時、被測定物1は、上下方向に対して反時計回り方向に捻れる。これにより、出力信号SigO-基準値SiVの値DVは、負となる。このように、出力信号SigOに基づいて打撃位置HPを演算することができる。換言すれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigO-基準値SiVの値DVの正負に基づいて打撃位置HPを演算することができる。
【0085】
抽出回路111および演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃位置HPを演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11における打撃位置HPの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図18:ステップS61)。
【0086】
次に、抽出回路111は、打撃時刻InTを抽出する(
図18:ステップS62)。
【0087】
次に、演算回路112は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1を演算する(
図18:ステップS63)。
【0088】
次に、演算回路112は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃位置HPを演算する(
図18:ステップS64)。
【0089】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算した打撃位置HPに基づいて特徴量Fを生成する(
図18:ステップS65)。
【0090】
次に、演算回路112は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図18:ステップS66)。
【0091】
以上のようなセンサユニット100eにおいても、センサユニット100cと同じ効果を奏する。また、センサユニット100eによれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて被測定物1が被打撃物4を打撃する打撃位置HPを演算する。また、特徴量Fは、打撃位置HPを含む。その結果、センサユニット100eによれば、打撃位置HPを外部に送信することができる。
【0092】
なお、センサ10は、被測定物1の上下方向周りの捻れを検出してもよい。また、センサ10が検出する被測定物1の変形方向は、複数の方向であってもよい。これらの場合、特徴量生成回路11は、被測定物1が被打撃物4を打撃する打撃位置HPをより高精度に演算することができる。
【0093】
[第7の実施形態]
以下に、本発明の第7の実施形態に係るセンサユニット100fについて、図を参照しながら説明する。
図19は、第7の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第7の実施形態に係るセンサユニット100fについては、第4の実施形態に係るセンサユニット100cと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0094】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTのユーザが受けた力(第2力)FO2を演算する。また、特徴量Fは、打撃時刻InTのユーザが受けた力(第2力)FO2を含んでいる。
【0095】
上記のように、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1を演算することができる。一方、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTのユーザおよび被測定物1に加わる力F3を演算することができる。より詳細には、例えば、打撃時刻InTから打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTまでの期間にユーザおよび被測定物1が被打撃物4に与える力積は、打撃時刻InTのユーザおよび被測定物1に加わる力F3とΔTとの積に等しいとみなすことができる。また、この力積は、打撃時刻InTのスイング速度SwVと打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTのスイング速度SwV2との差と被測定物1の第1質量m1との積に等しいとみなすことができる。これらにより、特徴量生成回路11は、打撃時刻InTのユーザおよび被測定物1に加わる力F3と打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1との差を打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2とすることができる。
【0096】
抽出回路111および演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出し、かつ、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算し、かつ、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2を演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11における打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2の演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図19:ステップS71)。
【0097】
次に、抽出回路111は、打撃時刻InTを抽出する(
図19:ステップS72)。
【0098】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVおよび打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTのスイング速度SwV2を演算する(
図19:ステップS73)。
【0099】
次に、演算回路112は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃位置HPを演算する(
図19:ステップS74)。
【0100】
次に、演算回路112は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1を演算する(
図19:ステップS75)。
【0101】
次に、演算回路112は、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTのスイング速度SwV2、被測定物1の第1質量m1、微小時間ΔTおよび打撃位置HPに基づいて打撃時刻InTのユーザおよび被測定物1に加わる力F3を演算する(
図19:ステップS76)。
【0102】
次に、演算回路112は、打撃時刻InTにおけるユーザが受けた力FO2を演算する(
図19:ステップS77)。より詳細には、演算回路112は、例えば、打撃時刻InTのユーザおよび被測定物1に加わる力F3と打撃時刻InTの被測定物1に加わる力F1との差を打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2とする。
【0103】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算した打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2に基づいて特徴量Fを生成する(
図20:ステップS78)。
【0104】
次に、演算回路112は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図19:ステップS79)。
【0105】
以上のようなセンサユニット100fにおいても、センサユニット100cと同じ効果を奏する。また、センサユニット100fによれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTのユーザが受けた力(第2力)FO2を演算する。また、特徴量Fは、打撃時刻InTのユーザが受けた力(第2力)FO2を含む。その結果、センサユニット100fによれば、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2を外部に送信することができる。
【0106】
[第8の実施形態]
以下に、本発明の第8の実施形態に係るセンサユニット100gについて、図を参照しながら説明する。
図20は、第8の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第8の実施形態に係るセンサユニット100gについては、第7の実施形態に係るセンサユニット100fと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0107】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、打撃時刻InTのユーザが受けた力(第2力)FO2に基づいて打撃時刻InT後のスイングの状態を判定する。また、特徴量Fは、打撃時刻InT後のスイングの状態の判定の結果を含んでいる。
【0108】
上記のように、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2を演算することができる。例えば、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2が大きい場合、打撃時刻InTにおいて、被測定物1ではなくユーザが力を受け止めてしまっていると推測することができる。これにより、特徴量生成回路11は、打撃時刻InT後のフォロースルーが振り切れていない、すなわち、フォロースルーの状態が悪い、と判定することができる。一方、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2が小さい場合、打撃時刻InTにおいて、被測定物1が力を受け止めることができていると推測することができる。これにより、特徴量生成回路11は、打撃時刻InT後のフォロースルーが振り切れている、すなわち、フォロースルーの状態が良い、と判定することができる。
【0109】
抽出回路111および演算回路112は、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2に基づいて打撃時刻InT後のスイングの状態を判定する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11における打撃時刻InT後のスイングの状態の判定に係る処理の詳細を説明する。なお、
図20におけるステップS81~ステップS87については、それぞれ、
図19におけるステップS71~ステップS77と同じであるため、説明を省略する。
【0110】
演算回路112は、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2に基づいて打撃時刻InT後のスイングの状態を判定する(
図20:ステップS88)。より詳細には、演算回路112は、例えば、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2があらかじめ設定した第2判定値TH2以上であるかを判定する。打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2がTH2未満である場合、演算回路112は、打撃時刻InT後のスイングの状態が良いと判定する。一方、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2がTH2以上である場合、演算回路112は、打撃時刻InT後のスイングの状態が悪いと判定する。
【0111】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が判定した打撃時刻InT後のスイングの状態の判定結果に基づいて特徴量Fを生成する(
図20:ステップS89)。
【0112】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図20:ステップS90)。
【0113】
以上のようなセンサユニット100gにおいても、センサユニット100fと同じ効果を奏する。また、センサユニット100gによれば、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2に基づいて打撃時刻InT後のスイングの状態を判定する。また、特徴量Fは、打撃時刻InT後のスイングの状態の判定の結果を含む。その結果、センサユニット100gによれば、打撃時刻InT後のスイングの状態の判定の結果を外部に送信することができる。
【0114】
[第9の実施形態]
以下に、本発明の第9の実施形態に係るセンサユニット100hについて、図を参照しながら説明する。
図21は、第9の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第9の実施形態に係るセンサユニット100hについては、第6の実施形態に係るセンサユニット100eと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0115】
センサユニット100hは、記憶部113がスイング毎の特徴量Fを記憶する点において、センサユニット100eと相違する。
【0116】
本実施形態では、特徴量Fは、打撃位置HPを含んでいる。これにより、記憶部113は、スイング毎の打撃位置HPを記憶している。特徴量生成回路11は、スイング毎の特徴量Fに基づいて複数のスイングのばらつきVaを演算する。本実施形態では、特徴量生成回路11は、スイング毎の打撃位置HPに基づいて打撃位置HPのばらつきVaを演算する。また、特徴量Fは、ばらつきVaを含んでいる。
【0117】
演算回路112は、スイング毎の打撃位置HPに基づいて打撃位置HPのばらつきVaを演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11における打撃位置HPのばらつきVaの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11が記憶部113からスイング毎の打撃位置HPを取得することにより開始される。具体的には、まず、演算回路112は、記憶部113からスイング毎の打撃位置HPを取得する(
図21:ステップS91)。
【0118】
次に、演算回路112は、スイング毎の打撃位置HPに基づいて打撃位置HPのばらつきVaを演算する(
図21:ステップS92)。より詳細には、演算回路112は、例えば、打撃位置HPの分散または標準偏差を演算する。
【0119】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算した打撃位置HPのばらつきVaに基づいて特徴量Fを生成する(
図21:ステップS93)。
【0120】
次に、特徴量生成回路11は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図21:ステップS94)。
【0121】
以上のようなセンサユニット100hにおいても、センサユニット100eと同じ効果を奏する。また、センサユニット100hによれば、記憶部113は、スイング毎の特徴量Fを記憶する。また、特徴量生成回路11は、スイング毎の特徴量Fに基づいて複数のスイングのばらつきVaを演算する。また、特徴量Fは、複数のスイングのばらつきVaを含む。その結果、センサユニット100eによれば、複数のスイングのばらつきVaを外部に送信することができる。
【0122】
[第10の実施形態]
以下に、本発明の第10の実施形態に係るセンサユニット100iについて、図を参照しながら説明する。
図22は、第10の実施形態に係る特徴量生成回路11が実行する処理を示すフローチャートである。なお、第10の実施形態に係るセンサユニット100iについては、第7の実施形態に係るセンサユニット100fと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0123】
本実施形態では、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する。また、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被打撃物4の第2質量m2に基づいて被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを演算する。また、特徴量Fは、被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを含んでいる。
【0124】
上記のように、打撃時刻InTから打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTまでの期間にユーザおよび被測定物1が被打撃物4に与える力積は、打撃時刻InTのユーザおよび被測定物1に加わる力F3とΔTとの積に等しいとみなすことができる。一方、この力積は、被打撃物4の第2質量m2と被打撃物4の初速vとの積に等しいとみなすことができる。したがって、特徴量生成回路11は、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwVおよび被打撃物4の第2質量m2に基づいて被打撃物4の初速vを演算することができる。また、特徴量生成回路11は、打撃位置HPおよび被打撃物4の初速vに基づいて被打撃物4の運動方向DMを演算することができる。
【0125】
被打撃物4の第2質量m2をあらかじめ記憶部113に入力する。記憶部113は、被打撃物4の第2質量m2を記憶している。
【0126】
抽出回路111および演算回路112は、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出し、かつ、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算し、かつ、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被打撃物4の第2質量m2に基づいて被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを演算する処理のプログラムを記憶する。以下、特徴量生成回路11における被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMの演算に係る処理の詳細を説明する。本処理は、特徴量生成回路11がセンサ10から出力信号SigOを取得することにより開始される。具体的には、まず、抽出回路111および演算回路112は、センサ10から出力信号SigOを取得する(
図22:ステップS101)。
【0127】
次に、抽出回路111は、打撃時刻InTを抽出する(
図22:ステップS102)。
【0128】
次に、演算回路112は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVおよび打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTのスイング速度SwV2を演算する(
図22:ステップS103)。
【0129】
次に、演算回路112は、出力信号SigOおよび被測定物1の第1質量m1に基づいて打撃位置HPを演算する(
図22:ステップS104)。
【0130】
次に、演算回路112は、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃時刻InTの微小時間ΔT後の時刻InT+ΔTのスイング速度SwV2、被測定物1の第1質量m1、被打撃物4の第2質量m2および微小時間ΔTに基づいて被打撃物4の初速vを演算する(
図22:ステップS105)。
【0131】
次に、演算回路112は、打撃位置HPおよび被打撃物4の初速vに基づいて被打撃物4の運動方向DMを演算する(
図22:ステップS106)。
【0132】
次に、特徴量生成回路11は、演算回路112が演算した被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMに基づいて特徴量Fを生成する(
図22:ステップS107)。
【0133】
次に、演算回路112は、特徴量Fを通信部12に出力する(
図22:ステップS108)。
【0134】
以上のようなセンサユニット100iにおいても、センサユニット100fと同じ効果を奏する。また、センサユニット100iによれば、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTを抽出する。また、特徴量生成回路11は、出力信号SigOに基づいて打撃時刻InTのスイング速度SwVを演算する。また、出力信号SigO、打撃時刻InTのスイング速度SwV、打撃位置HPおよび被打撃物4の第2質量m2に基づいて被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを演算する。また、特徴量Fは、被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを含む。その結果、センサユニット100iによれば、被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを外部に送信することができる。
【0135】
なお、センサ10は、被測定物1の上下方向周りの捻れを検出してもよい。また、センサ10が検出する被測定物1の変形方向は、複数の方向であってもよい。これらの場合、特徴量生成回路11は、被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMをより高精度に演算することができる。
【0136】
[その他の実施形態]
本発明に係るセンサユニットは、センサユニット100,100a~100iに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、センサユニット100,100a~100iの構成を任意に組み合わせてもよい。
【0137】
なお、被測定物1は、被打撃物4を打撃するための部材でなくてもよい。
【0138】
なお、被測定物1は、ゴルフクラブに限らず、バット、ラケット、ゲーム用コントローラ、釣り竿、竹刀またはロボットアーム等のいずれかであってもよい。この場合、被測定物1は、スイングされることにより変形する部分を含んでいればよい。
【0139】
なお、被測定物1は、ユーザがスイングすることにより変形する物に限られない。被測定物1は、例えば、ロボットアームのように、被測定物自身がスイングすることにより変形する物であってもよい。
【0140】
なお、被打撃物4は、ゴルフボールに限らず、野球ボールまたはテニスボール等のいずれかであってもよい。
【0141】
なお、センサ10が生成する出力信号SigOは、被測定物1の変形量の微分値と時刻との関係に限られない。センサ10が生成する出力信号SigOは、被測定物1の変形量に関連する物理量と時刻との関係を示してもよい。変形量に関連する物理量は、例えば、変形量または応力等である。
【0142】
なお、センサ10は、被測定物1の変形量または応力を検出してもよい。また、センサ10は、例えば、歪ゲージを含んでいてもよい。センサ10が被測定物1の変形量を検出する場合、特徴量生成回路11は、センサ10が生成する出力信号SigOに基づいて所定時刻の被測定物1のしなり量Bを抽出してもよい。
【0143】
なお、圧電フィルム103は、d31の圧電定数を有していてもよい。d31の圧電定数を有する圧電フィルム103は、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルムである。
【0144】
なお、第1主面S1および第2主面S2は、圧電フィルム103が平面に展開された状態で、第1主面S1の法線方向に見て、矩形状を有していなくてもよい。矩形状とは、矩形および矩形を僅かに変形した形状を含む。矩形を僅かに変形した形状は、例えば、矩形の角に面取りが施された形状である。例えば、第1主面S1および第2主面S2は、圧電フィルム103が平面に展開された状態で、第1主面S1の法線方向に見て、楕円状または正方形状を有していてもよい。
【0145】
なお、センサ10が検出する被測定物1の変形方向は、左右方向に限らず、上下方向または前後方向であってもよく、任意の方向であってもよい。また、センサ10が検出する被測定物1の変形方向は、複数の方向であってもよい。
【0146】
なお、特徴量生成回路11が出力信号SigOに基づいて抽出処理を行うことにより生成する特徴量Fは、打撃時刻InTに限らず、任意の時刻であってもよく、複数の時刻を含んでいてもよい。また、所定時刻は、任意の時刻であってもよく、複数の時刻を含んでいてもよい。例えば、所定時刻は、出力信号SigOが最大値を示した時刻であってもよいし、出力信号SigOが最小値を示した時刻であってもよい。
【0147】
なお、特徴量生成回路11が出力信号SigOに基づいて抽出処理を行うことにより生成する特徴量Fは、所定時刻に限らず、所定時刻の出力信号SigOの値であってもよい。例えば、特徴量Fは、打撃時刻InTの出力信号SigOの値であってもよい。
【0148】
なお、通信部12が特徴量Fを送信する外部は、スマートフォン等の携帯型無線通信端末に限らず、サーバ等の定置型無線通信端末であってもよい。
【0149】
なお、通信部12による外部への特徴量Fの送信は、無線通信に限らず、有線通信であってもよい。有線通信は、例えば、電線や光ファイバ等の通信線路による電気信号の通信である。
【0150】
なお、打撃時刻InTを抽出する方法、スイング開始時刻SwT、所定時刻のスイング速度SwV、所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力FО1、ユーザが手首を返した時刻RWT、打撃位置HP、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2、打撃時刻InT後のスイングの状態の判定、複数のスイングのばらつきVa、被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを演算する方法は、上記に限らず、他の方法であってもよい。例えば、特徴量生成回路11は、人工知能、機械学習、ディープラーニング等に基づいて打撃時刻InTを抽出し、または、スイング開始時刻SwT、所定時刻のスイング速度SwV、所定時刻のユーザが被測定物1に加えた力FО1、ユーザが手首を返した時刻RWT、打撃位置HP、打撃時刻InTのユーザが受けた力FO2または打撃時刻InT後のスイングの状態の判定、複数のスイングのばらつきVa、被打撃物4の初速vまたは被打撃物4の運動方向DMを演算してもよい。
【0151】
なお、複数のスイングのばらつきVaを演算する方法は、スイング毎の特徴量Fの分散または標準偏差に限られず、他の統計的手法であってもよい。他の統計的手法は、例えば、変動係数等であってもよい。
【0152】
なお、センサユニット100iにおいて、特徴量生成回路11は、被打撃物4の初速vを演算し、特徴量Fは、被打撃物4の初速vを含んでいてもよい。また、センサユニット100iにおいて、特徴量生成回路11は、被打撃物4の運動方向DMを演算し、特徴量Fは、被打撃物4の運動方向DMを含んでいてもよい。
【0153】
なお、抽出回路111または演算回路112は、必ずしもCPUでなくてもよい。抽出回路111または演算回路112は、例えば、MPU(Micro Processing unit)等であってもよい。
【0154】
なお、記憶部113は、必ずしもROMを含んでいなくてもよい。記憶部113は、ROMの代わりに、例えば、フラッシュメモリを含んでいてもよい。
【0155】
なお、チャージアンプ104は、電荷を必ずしも0.0V~3.0Vの範囲の電圧値に変換しなくてもよい。チャージアンプ104は、例えば、電荷を0.0V~1.5Vの範囲や0.0V~5.0Vの範囲等に変換してもよい。
【0156】
なお、ADコンバータ102の分解能は、12bitに限らず、12bit以外のbit値であってもよい。ADコンバータ102の分解能は、例えば、10bit,16bit等であってもよい。
【0157】
なお、被測定物1の形状は、上下方向に延びる形状を含んでいなくてもよい。
【0158】
なお、特徴量生成回路11は、被測定物1に取り付けられなくてもよい。
【符号の説明】
【0159】
1:被測定物
2:シャフト
3:ヘッド
4:被打撃物
10:センサ
11:特徴量生成回路
12:通信部
100,100a~100i:センサユニット
101:センサ部
102:ADコンバータ
103:圧電フィルム
103F:第1電極
103B:第2電極
104:チャージアンプ
105:電圧増幅回路
111:抽出回路
112:演算回路
113:記憶部
DM:運動方向
DSwT:ダウンスイング開始時刻
F:特徴量
FО1,FО2,F1~F3,FRL1:力
HP:打撃位置
InT:打撃時刻
JT:判定時間
OD:一軸延伸軸
RE:基準時間
S1:第1主面
S2:第2主面
SiV:基準値
SigD:検出信号
SigO:出力信号
SwA:スイング加速度
SwT:スイング開始時刻
SwV:スイング速度
T1:第1期間
T2:第2期間
T3:第3期間
TH1:第1判定値
TH2:第2判定値
Va:ばらつき
k:弾性係数
m1:第1質量
m2:第2質量
v:初速