(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ギターの弦の固定装置
(51)【国際特許分類】
G10D 3/12 20200101AFI20240305BHJP
G10D 1/08 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
G10D3/12
G10D1/08
(21)【出願番号】P 2021135242
(22)【出願日】2021-08-20
【審査請求日】2023-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】521371267
【氏名又は名称】ダイショー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119415
【氏名又は名称】青木 充
(72)【発明者】
【氏名】小山 厚
【審査官】中村 天真
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-043057(JP,A)
【文献】特開昭61-063896(JP,A)
【文献】実開平07-043537(JP,U)
【文献】実開昭59-033093(JP,U)
【文献】実開昭51-024128(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10D 1/00-3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性変形可能な素材によって構成され、ギターの糸巻き軸の直径よりも小径の略円筒形状の本体に、前記略円筒形状の高さ方向に延在するスリットを設け、前記スリットを拡開させることで、前記ギターの糸巻き軸に取り付け可能な本体を有し、
前記本体は、
前記糸巻き軸のシャフト穴を通した弦を前記本体の内側から外側に通す第1の貫通孔と、
前記第1の貫通孔を通した弦を、前記糸巻き軸のシャフト穴方向に戻す第2の貫通孔と、を有すること、
を特徴とするギターの弦の固定装置。
【請求項2】
前記第1の貫通孔の貫通方向の仮想軸線と、前記第2の貫通孔の貫通方向の仮想軸線との交点が、前記本体の断面中心より、前記第1、第2の貫通孔側に位置するよう、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔が形成されている請求項1のギターの弦の固定装置。
【請求項3】
前記第2の貫通孔は、前記第1の貫通孔から、前記本体の周方向に所定距離離間した位置に設けられている請求項1又は2のギターの弦の固定装置。
【請求項4】
さらに、前記本体の内側の面に、前記第2の貫通孔を通した弦を前記本体の側方から引き出すための溝が設けられている請求項1から3いずれか一のギターの弦の固定装置。
【請求項5】
前記ギターの糸巻きに取り付けた状態での前記糸巻きの表面と前記本体との間の段差を縮めるための、前記本体の前記スリットに接続する領域に肉薄部が設けられている請求項1から4いずれか一のギターの弦の固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギターの弦の固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アコースティックギターの愛好者が増えており、その中でも、ガット、ナイロン、フロロカーボンなどの弦が使われるクラッシックギターも広く愛好されている。これらのギターは、ヘッド内の糸巻き軸に設けられたシャフト穴(ペグ穴)に弦を通した後、適切に弦を固定する必要があり、弦の交換作業が難しいことでも知られている。このような事情から、特許文献1に、弦の巻付けを容易化することができるというクラッシックギター用の糸巻具(ペグ)が開示されている。同文献によると、この糸巻具(ペグ)は、巻軸、ウォームギヤ機構及び摘みによって構成される糸巻具(ペグ)の巻軸に回転可能に外筒を外嵌した構成となっている。そして、この外筒に、巻軸の弦挿通孔の孔口と連通する1対の小口を直径方向に対向形成し、上記外筒の小口を上記巻軸の孔口に対し行違い状に移動させることにより、上記弦挿通孔の孔口の開口面積を減縮して弦端を係止することができるとされている。また、特許文献1の
図1の符号21、
図4には、この外筒を割型構造とした変形例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。特許文献1の糸巻具(ペグ)では、外筒が巻軸に回転可能に外嵌された構成であるため、弦挿通孔の孔口の開口面積を減縮した状態を維持できない場合があり、チューニングの狂いが生じる可能性がある。
【0005】
本発明は、ヘッド内の糸巻き軸に設けられたシャフト穴(ペグ穴)に弦を通すことで弦を取り付けるタイプのギターの弦の交換作業の容易化に貢献できるギターの弦の固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の視点によれば、弾性変形可能な素材によって構成され、ギターの糸巻き軸の直径よりも小径の略円筒形状の本体に、前記略円筒形状の高さ方向に延在するスリットを設け、前記スリットを拡開させることで、ギターの糸巻き軸に取り付け可能な本体を有し、前記本体は、前記糸巻き軸のシャフト穴を通した弦を前記本体の内側から外側に通す第1の貫通孔と、前記第1の貫通孔を通した弦を、前記糸巻き軸のシャフト穴方向に戻す第2の貫通孔と、を有するギターの弦の固定装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ヘッド内の糸巻き軸に設けられたシャフト穴(ペグ穴)に弦を通すことで弦を取り付けるタイプのギターの弦の交換作業の容易化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を軸方向から見た正面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置の貫通孔の穿孔角度及びを説明するための図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を拡開させた状態を示す図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の取り付け手順を説明するための図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の取り付け手順を説明するための図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の取り付け手順を説明するための図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の別の取り付け手順を説明するための図である。
【
図9】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の別の取り付け手順を説明するための図である。
【
図10】本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いてギターに弦を取り付けた状態を示す図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
【
図13】本発明の第4の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
図2は、ギターの弦の固定装置を軸方向から見た正面図である。
図1を参照すると、ギターの糸巻きの直径よりも小径の略円筒形の本体(ギターの弦の固定装置)10が示されている。この本体10は、ポリウレタン、ナイロン、シリコン、硬質ゴムなどの弾性変形可能な素材によって構成されている。
【0010】
また、
図1、
図2に示されるように、本体10は、前記略円筒形状の高さ方向に延在するスリット14が設けられている。そして、前記スリット14を拡開させることで、ギターの糸巻きに取り付け可能となっている(
図4参照)。
【0011】
さらに、本体10には、糸巻きのシャフト穴を通した弦を前記本体の内側から外側に通す第1の貫通孔11が設けられている。さらに、第1の貫通孔11から、本体10の周方向に所定距離離間した位置に第2の貫通孔12が設けられている。この第2の貫通孔12は、第1の貫通孔11を通した弦を、前記糸巻きのシャフト穴方向に戻すために用いられる。さらに、本体10の内側には、本体10の略円筒形状の高さ方向(糸巻き軸20の軸方向)に延在し、第2の貫通孔12の位置で第2の貫通孔12と連通する横溝13が設けられている。
【0012】
図3は、本実施形態のギターの弦の固定装置の貫通孔の穿孔角度及び厚みを説明するための図である。本実施形態のギターの弦の固定装置では、第1の貫通孔11及び前記第2の貫通孔12が、本体10の外周面に対し、貫通孔の壁面が角度θ1、θ2のエッジを形成するように設けられている。この角度θ1、θ2は、90度以下の鋭角であることが好ましい。このような鋭角のエッジは、円周方向の接線に対し直角ではなく、他方の貫通孔に向かって斜めに第1の貫通孔11及び前記第2の貫通孔12をそれぞれ穿孔することで構成することができる。またこのとき、第1の貫通孔11の貫通方向の仮想軸線L1と、前記第2の貫通孔12の貫通方向の仮想軸線L1との交点X1が、前記本体10の外周の中心X2より、前記第1、第2の貫通孔11、12側に位置することになる。第1の貫通孔11及び前記第2の貫通孔12の穿孔角度は、
図3に示したものに限定されず、適宜変更することもできる。例えば、第1の貫通孔11については、本体10の外周面に対し、貫通孔の壁面が鋭角になるように穿孔し、第2の貫通孔12については、本体10の外周面に対し、貫通孔の壁面がほぼ直角になるように穿孔してもよい。
【0013】
また、本実施形態の本体10は、
図3に示されるように、第1、第2の貫通孔11、12周辺の厚みt1を有する肉厚部から、スリット14に向かって厚みが薄くなっていきスリット14付近でt2となるように肉薄部が形成されている。このt2を薄くすることで、弦30を巻き付けた際の段差を小さくすることができる。この肉薄部の効果については後に詳述する。
【0014】
図4は、糸巻き軸20に対し、本体10を拡開させた状態を示す図である。上述のように、本体10は、ポリウレタン、ナイロン、シリコン、硬質ゴムなどの弾性変形可能な素材によって構成されている。このため、
図4に示すように、指などを使って拡開させた状態で、糸巻き軸20に本体10を押し込むことで、本体10が糸巻き軸20を把持した状態にして、取り付けることができる。
【0015】
図5は、本発明の第1の実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の取り付け手順を説明するための図である。まず、ブリッジ側に一端を係止した弦30の他端を、糸巻き20のシャフト穴21を通した後、内側から第1の貫通孔11に通し、外側に引き出す。次に、第1の貫通孔11から引き出した弦30を、外側から第2の貫通孔12に通した後、糸巻き軸のシャフト穴21に戻す。なお、糸巻き軸のシャフト穴21に戻した後の弦30の余り部分が長すぎるようであれば、適切な長さに切断してもよい。
【0016】
図5の状態から、本体10を糸巻き軸20側に押し込むと、
図6に示すように、弦30が糸巻き軸20に固定される。この状態で、弦30に張力が働いたとしても、本体10の外周面と貫通孔の壁面に設けられた角度θ1,θ2のエッジ11a、12aに、弦30が食いこむため、弦30が緩むことはない。また、
図6からも明らかなように、本体10がしっかりと糸巻き軸20を把持しており、かつ、弦30が引っ張られると、本体10自体がその姿勢を保ったまま糸巻き軸20に押し付けられるため、弦30の緩みが抑止される。
【0017】
その後、ペグのつまみを操作すると、
図7に示すように、糸巻き軸20が回転し、チューニングを行うことができる。その間、本体10は、糸巻き軸20を把持した状態を保っているため、弦30が緩むことはない。さらに、前述のとおり、本体10はスリット14付近で厚みがt2となるように形成されているため、糸巻き軸20と、本体10の間の段差は、t2に抑えられていることになる。このため、チューニング時に、弦30を本体10側方の糸巻き軸20の直接巻き付ける場合に、チューニングの狂いが生じにくくなっている。
【0018】
続いて、本実施形態の本体10に設けられた横溝13を用いた弦の固定方法について説明する。
図8は、本実施形態のギターの弦の固定装置を用いた弦の別の取り付け手順を説明するための図である。ブリッジ側に一端を係止した弦30の他端を、糸巻き軸20のシャフト穴21を通した後、内側から第1の貫通孔11に通し、その後、第2の貫通孔12に戻すまでの手順は、
図5を用いた説明と同様である。横溝13を用いる場合、第2の貫通孔12を通した弦30の先端30aをシャフト穴21に戻さずに、横溝13を使って、本体10の側方に引き出す(
図8の(b)の符号30a参照)。
【0019】
その後、ペグのつまみを操作すると、
図7に示すように、糸巻き軸20が回転する。ペグのつまみの操作を続け、糸巻き軸を360度回転させると、弦30は、
図9の太線で示す状態となり、側方に引き出した弦30の先端30aの上に、弦30を巻き付けることが可能となる。これにより、弦30の固定が一層強化される。なお、
図9の例では、側方に引き出した弦の先端30aの上に、弦30を1回巻き付けた状態を示しているが、巻き付け回数に制限はない。また、
図9に表されたように、本実施形態の本体10は、スリット14付近において、厚みがt2となるように形成されているため、当該部分において、本体10と糸巻き軸20の段差は少なくなっている。このため、シャフト穴21から出た弦30が本体10に巻き付いた後、糸巻き軸20に直接巻き付く場合にも、チューニングの狂いは生じにくくなっている。
【0020】
図10は、本実施形態のギターの弦の固定装置を用いてギターに弦を取り付けた状態を示す図である。
図10に表されたとおり、本実施形態のギターの弦の固定装置によれば、ギターの弦30を任意の巻き位置で取り付けることができる。例えば、
図10の例では、1弦と6弦(
図10の上から1、6番目の弦)は、本体10の外側(シャフト穴21の外側)が巻き位置となっている。一方、2~5弦(
図10の上から2~5番目の弦)は、本体10の内側(シャフト穴21の内側)が巻き位置となっている。また、弦30を取り外す際は、ペグのつまみを操作して弦30を緩めた後、本体10を糸巻き軸20から取り外し、弦30をシャフト穴21から引き抜くだけでヘッド側の弦30の取り外し作業が完了する。そして、取り外したギターの弦の固定装置は、再度、そのギターや別のギターに弦30を取り付ける際に利用することができる。すなわち、本発明のギターの弦の固定装置は、何度でも再利用することができる。
【0021】
続いて、上記した第1の実施形態をベースに変更を加えたいくつかの実施形態を説明する。
[第2の実施形態]
図11は、本発明の第2の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
図1、
図2に示した第1の実施形態のギターの弦の固定装置との相違点は、横溝13が、本体10aの略円筒形状の側端部から発し、第2の貫通孔12の位置までの長さになっている点である。本実施形態では、弦30の引き出し方向が制限されるが、問題なく弦30を固定することができる。
【0022】
[第3の実施形態]
図12は、本発明の第3の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
図1、
図2に示した第1の実施形態のギターの弦の固定装置との相違点は、本体10bの横溝が省略されている点である。本実施形態では、弦30を横溝から引き出す形態で弦30を固定する方法は取れなくなるが、
図5~
図7に示した方法で問題なく弦30を固定することができる。
【0023】
[第4の実施形態]
図13は、本発明の第4の実施形態のギターの弦の固定装置の斜視図である。
図1、
図2に示した第1の実施形態のギターの弦の固定装置との相違点は、横溝13が省略され、さらに、本体10cの厚みが均一になっている。本実施形態では、本体10cと糸巻き軸20との段差が大きくなるが、例えば、本体10の略円筒形状の高さ(幅)を大きくし、本体10cに弦30を巻きつける形態でチューニングを行うことで、段差による影響を抑えることができる。
【0024】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示した各要素の形状や大きさは、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
【0025】
例えば、上記した各実施形態では、第2の貫通孔12が、第1の貫通孔11から、本体10の周方向に所定距離離間した位置に設けられているものとして説明したが、第2の貫通孔12の位置はこれに限定されない。例えば、第2の貫通孔12が、第1の貫通孔11から、本体10の周方向に所定距離離間した位置よりも、ずれた位置に配置されていてもよい。
【0026】
また、上記した実施形態では、本体10は、ポリウレタン、ナイロン、シリコン、硬質ゴムなどの弾性変形可能な素材によって構成されているものとして説明したが、本体10の素材はこれらに限定されない。本体10は、スリット14により、本体10に着脱可能であり、かつ、その貫通孔11、12により弦を把持可能な各種の素材を用いて構成することができる。
【0027】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点によるギターの弦の固定装置参照)
[第2の形態]
上記したギターの弦の固定装置は、
前記第1の貫通孔の貫通方向の仮想軸線と、前記第2の貫通孔の貫通方向の仮想軸線との交点が、前記本体の断面中心より、前記第1、第2の貫通孔側に位置するよう、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔が形成されている構成を採ることができる。
[第3の形態]
上記したギターの弦の固定装置において、
前記第2の貫通孔は、前記第1の貫通孔から、前記本体の周方向に所定距離離間した位置に設けられている構成を採ることができる。
[第4の形態]
上記したギターの弦の固定装置において、さらに、
前記本体の内側の面に、前記第2の貫通孔を通した弦を前記本体の側方から引き出すための溝が設けられている構成を採ることができる。
[第5の形態]
上記したギターの弦の固定装置において、
前記ギターの糸巻きに取り付けた状態での前記糸巻きの表面と前記本体との間の段差を縮めるための、前記本体の前記スリットに接続する領域に肉薄部が設けられている構成を採ることができる。
【0028】
なお、上記の特許文献および非特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0029】
10、10a~10c 本体(ギターの弦の固定装置)
11a、12a エッジ
11 第1の貫通孔
12 第2の貫通孔
13、13a 横溝
14 スリット
20 糸巻き軸
21 シャフト穴
30 弦
30a 弦の先端