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特許7448123ゲームプログラム、情報処理装置の制御方法、および、情報処理装置
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  • 特許-ゲームプログラム、情報処理装置の制御方法、および、情報処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理装置の制御方法、および、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20240305BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20240305BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20240305BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240305BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240305BHJP
【FI】
A63F13/80 E
A63F13/2145
A63F13/426
A63F13/53
A63F13/69
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020169655
(22)【出願日】2020-10-07
(62)【分割の表示】P 2019020199の分割
【原出願日】2014-03-31
(65)【公開番号】P2021006275
(43)【公開日】2021-01-21
【審査請求日】2020-10-07
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成26年2月13日 https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.gree.android.pf.greeapp60341
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】久岡 裕介
(72)【発明者】
【氏名】安達 彰典
(72)【発明者】
【氏名】石川 惠
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】”LINE ポコパン: パチンと弾ける爽快パズルゲーム。線をなぞるようにブロックをなぞろう!無料。”,[online],2013年12月18日,AppBank株式会社,AppBank,[2016年3月23日検索],インターネット<URL: http://www.appbank.net/2013/12/18/iphone-application/720678.php>
【文献】”[キャンディークラッシュサーガ攻略3]“お助けアイテム”の活用法をレクチャー!”,[online],2013年06月25日,KADOKAWA Game Linkage Inc.,ファミ通App,[2021年09月28日検索],インターネット<URL: https://app.famitsu.com/20130625_183662/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
パズルゲームを構成する複数のパズル要素が表示されたパズル表示領域に対して、所定の条件を満たす複数の前記パズル要素が矩形を構成しているか否かを判定する判定機能と、
前記所定の条件を満たす複数の前記パズル要素が矩形を構成していると判定され、且つユーザが前記矩形を構成する前記パズル要素をタップした場合に、前記矩形を構成する前記パズル要素を消去する消去機能と、
前記矩形を構成する前記パズル要素が消去されて形成された領域内に、前記パズル表示領域に表示する敵キャラクタと対戦するキャラクタを表示させる第1表示機能と、
前記消去された前記パズル要素が表示されていた位置を、他の前記パズル要素で埋め合わせる変更機能と、
前記パズルゲームのステージを終了させる終了機能と、を実現させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記判定機能は、複数の前記パズル要素が同一の属性を有するか否かを、前記所定の条件の1つとして判定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記終了機能は、前記パズルゲームを開始してから経過した時間、消去された前記パズル要素の数、または、獲得された特典の数の少なくともいずれか1つに応じて、前記パズルゲームのステージを終了させる、請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記パズルゲームにおいて前記ユーザによって選択されたアイテムに応じた効果を発生させる制御機能をさらに実現させる、請求項1~3のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記制御機能は、前記アイテムが選択されることにより、前記パズル要素の配置を変更する
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記所定の条件を満たした前記パズル要素の数に応じたポイントを付与するポイント付与機能をさらに実現させる、請求項1~5のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1表示機能は、前記ユーザが選択可能な複数のキャラクタのうち、前記ユーザが選択したキャラクタに関連付けられたパラメータの値が所定の閾値を超過していた場合に、前記キャラクタを、前記矩形を構成する複数の前記パズル要素が消去されて形成された領域内に表示する
請求項1~のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記変更機能は、前記所定の条件を満たす前記パズル要素が所定数以上隣接して位置する場合に、前記パズル表示領域のうち、前記所定数以上隣接して位置すると判定された前記パズル要素を除く前記パズル要素の配列をさらに変更し、
前記判定機能は、配列が変更された後の前記パズル要素の配列について、前記所定の条件を満たす前記パズル要素が所定数以上隣接して位置するか否かをさらに判定する
請求項1~のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
パズルゲームを構成する複数のパズル要素が表示されたパズル表示領域に対して、所定の条件を満たす複数のパズル要素が矩形を構成しているか否かを判定する判定ステップと、
前記所定の条件を満たす複数のパズル要素が矩形を構成していると判定され、且つユーザが前記矩形を構成する前記パズル要素をタップした場合に、前記矩形を構成する前記パズル要素を消去する消去ステップと、
前記矩形を構成する前記パズル要素が消去されて形成された領域内に、前記パズル表示領域に表示する敵キャラクタと対戦するキャラクタを表示させる表示ステップと、
前記消去された前記パズル要素が表示されていた位置を、他の前記パズル要素で埋め合わせる変更ステップと、
前記パズルゲームのステージを終了させる終了ステップと、を含む、情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
パズルゲームを構成する複数のパズル要素が表示されたパズル表示領域に対して、所定の条件を満たす複数のパズル要素が矩形を構成しているか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす複数のパズル要素が矩形を構成していると判定され、且つユーザが前記矩形を構成する前記パズル要素をタップした場合に、前記矩形を構成する前記パズル要素を消去する消去部と、
前記矩形を構成する前記パズル要素が消去されて形成された域内に、前記パズル表示領域に表示する敵キャラクタと対戦するキャラクタを表示させる表示制御部と、
前記消去された前記パズル要素が表示されていた位置を、他の前記パズル要素で埋め合わせる変更部と、
前記パズルゲームのステージを終了させる終了部と、を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パズルゲームおよび対戦ゲームの進行を処理するゲームプログラム、情報処理装置の制御方法、および情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンやタブレット端末などの電子デバイスが普及するにつれて、家庭用ゲーム機用のゲーム以外にも、上記電子デバイス用のゲームが盛んに開発されている。例えば、下記の非特許文献1に開示されているように、キャラクタ同士を戦わせるゲームが開発されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】パズル&ドラゴンズ(登録商標)、インターネット(URL:http://www.gungho.jp/pad/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図5は、上記の非特許文献1に開示されたゲームに代表される従来のゲームのゲーム画面を示す模式図である。図5に示されるように、従来のゲームは、パズルを表示する領域A1とキャラクタが戦闘する過程を表示する領域A2とを、上記ゲーム画面において分離していた。このため、キャラクタによる戦闘がパズルを解くことの二次的な結果でしかなく、パズルを解くための戦略性・没入感が低かった。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パズルとゲーム媒体の対戦とを連動させた興趣性・戦略性の高いゲームを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、パズルゲームを構成する複数のパズル要素のうち入力面に対して軌跡を描くユーザのタッチ操作で選択されたパズル要素に所定の条件が成立するか否かを判定する判定機能と、前記所定の条件が成立するパズル要素を消去する消去機能と、前記ユーザのパラメータが、当該パラメータに関する所定条件を満たした場合、前記パズル要素が消去された箇所からゲーム媒体を表示させるゲーム媒体表示機能と、前記消去されたパズル要素が表示されていた位置を、他のパズル要素で埋め合わせる変更機能と、前記パズルゲームのステージ毎の終了条件が満たされた場合に、前記パズルゲームを終了させる終了機能と、を実現させる、ゲームプログラム。
【0007】
また、本発明の一態様に係るプログラムにおいて、前記コンピュータを、前記軌跡に応じて決定されるゲーム媒体をさらに表示させる表示出力機能と、前記ゲーム媒体に設定されたパラメータに応じた効果を発生させる生成機能と、をさらに実現させてもよい。
また、本発明の一態様に係るプログラムにおいて、前記判定機能は、前記入力面に対して軌跡を描くタッチ操作によって選択された前記パズル要素が同一の属性を有するか否かを、前記所定の条件の1つとして判定してもよい。
また、本発明の一態様に係るプログラムにおいて、判定機能は、入力面に対して軌跡を描くタッチ操作によって選択されたパズル要素が同一の属性を有するか否かを、所定の条件の1つとして判定してもよい。
【0008】
また、本発明の一態様に係るゲームプログラムにおいて、判定機能は、パズルゲームを開始してから経過した時間、消去されたパズル要素の数、または、獲得された特典の数の少なくともいずれか1つに応じて、パズルゲームのステージを終了させてもよい。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、パズルゲームのユーザによって選択されたアイテムに応じた効果を発生させる制御機能をさらに実現させてもよい。
また、本発明の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータに、所定の条件を満たしたパズル要素の数に応じたポイントを設定する設定機能をさらに実現させてもよい。
また、本発明の一態様に係るゲームプログラムにおいて、判定機能は、入力面に対するタッチ操作によって選択されたパズル要素に隣接するパズル要素が、所定数以上同一の属性を有するか否かを、所定の条件として判定してもよい。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置の制御方法は、パズルゲームを構成する複数のパズル要素のうち入力面に対して軌跡を描くタッチ操作で選択されたパズル要素に所定の条件が成立するか否かを判定する判定ステップと、所定の条件が成立するパズル要素を消去した後、当該消去されたパズル要素が表示されていた位置を、他のパズル要素で埋め合わせる変更ステップと、パズル要素に代えて、またはパズル要素に重畳させて、障害物を表示させる表示情報を出力する表示出力ステップと、を含む。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、パズルゲームを構成する複数のパズル要素のうち入力面に対して軌跡を描くタッチ操作で選択されたパズル要素に所定の条件が成立するか否かを判定する判定部と、所定の条件が成立するパズル要素を消去した後、当該消去されたパズル要素が表示されていた位置を、他のパズル要素で埋め合わせる変更部と、パズル要素に代えて、またはパズル要素に重畳させて、障害物を表示させる表示情報を出力する表示出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明のゲームプログラム、情報処理装置の制御方法、情報処理装置は、パズルが所定の条件を満たす場合、パズルゲームの画面上に対戦ゲームに用いられるゲーム媒体を表示する。したがって、上記ゲームプログラム等は、上記パズルと上記ゲーム媒体の対戦とを連動させた興趣性・戦略性の高いゲームを提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る携帯端末の要部構成を示すブロック図である。
図2】上記携帯端末が備えた表示部に表示されるゲーム画面例を示す模式図であり、(a)は、軌跡がパズルの上に表示されたゲーム画面の一例を示し、(b)は、当該軌跡の終点にキャラクタが表示されたゲーム画面の一例を示す。
図3】同一の色・模様を有するパズルが、縦横に隣接して所定数以上配列した場合に表示されるゲーム画面の一例を示す模式図である。
図4】上記携帯端末が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図5】従来のゲームのゲーム画面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図4に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
〔携帯端末100の概要〕
図2は、携帯端末100が備えた表示部50に表示されるゲーム画面例を示す模式図であり、(a)は、軌跡1がパズル6の上に表示されたゲーム画面D1を示し、(b)は、当該軌跡1の終点8bにキャラクタ7aが表示されたゲーム画面D2を示す。
【0015】
携帯端末100は、ユーザによるタッチ操作を検知可能な入力面41を備え、キャラクタ(ゲーム媒体)を用いたパズルゲームおよび対戦ゲームの進行を処理する情報処理装置(コンピュータ)である。
【0016】
図2の(a)に示されるように、ユーザが指(スタイラスなどの指示具であってもよい)を使って入力面41をなぞる(入力面41に対して一筆書きのタッチ操作を行う)と、当該入力面41にタッチダウンした位置(入力面41への接触が開始された位置、以下「始点8a」と称する)からタッチアップした位置(入力面41への接触が終了された位置、以下「終点8b」と称する)までを結ぶ軌跡1が複数のパズル6の上に描かれ、当該複数のパズル6が選択された状態になる。
【0017】
上記軌跡1を描くタッチ操作によって選択された複数のパズル6が、同一の色・模様(属性)を有する場合、携帯端末100は、上記複数のパズル6を消去(削除)し、当該複数のパズルとは異なる他のパズル6の配列を変更する。
【0018】
次に、携帯端末100は、軌跡1に含まれるパズル6の数などに応じて所定のポイントを加算する。当該ポイントの累積値が所定のしきい値を超過した場合、携帯端末100は、パズル6と重畳させるように(すなわち、パズルゲームの画面上に)、終点8bの近傍(終点8bを含む所定の領域内)に、対戦ゲームに用いられるキャラクタ7a(ゲーム媒体、第1ゲーム媒体)を表示する(図2の(b)参照)。
【0019】
上記キャラクタ7aは、パズル6の上(パズルゲームの画面上)を所定の方向に移動する敵キャラクタ7b(第2ゲーム媒体)と対戦(戦闘)する。キャラクタ7aが敵キャラクタ7bを退治することによって、ゲーム終了条件(例えば、敵キャラクタ7bがゲーム画面D1の最下部まで進むこと)が満たされることを防ぐことができ、ユーザはゲームを続行することができる。
【0020】
すなわち、携帯端末100は、パズルを表示する領域とキャラクタが対戦する過程を表示する領域とが統合されたゲーム画面D1を表示する(図5に示された従来のゲームのゲーム画面のように、上記2つの領域が分離されない)。これにより、携帯端末100は、パズルとキャラクタの対戦とを連動させた興趣性・戦略性の高いゲームを提供できる。
【0021】
また、携帯端末100は、ユーザに上記2つの領域を往復するように視線を移動させる負担をかけない。これにより、携帯端末100は、ユーザにゲームに対する没入感を与えることができる。
【0022】
前述したように、上記ゲームは、パズルゲームの進行に伴って当該パズルゲームの画面上に表示されるキャラクタ7a(対戦ゲームに用いられるキャラクタ7a)を、当該パズルゲームの画面上を徘徊する(所定の方向に移動する)敵キャラクタ7bと対戦させるゲームである。ただし、上記ゲームの構成および図面に例示されたゲーム画面D1は、本実施の形態を説明するための一例に過ぎず、本発明がこれに限定されるわけではない。
【0023】
同様に、キャラクタ7aおよび敵キャラクタ7bは、パズルゲームの進行に用いられる所定のゲーム媒体(ゲームにおいてユーザに利用される任意の電子データ)でありさえすればよく、その形状、模様、色彩などは、前述した説明および図面によって示される形状等に限定されない。
【0024】
〔携帯端末100の構成〕
図1は、携帯端末100の要部構成を示すブロック図である。図1に示されるように、携帯端末100は、入力部40(入力面41、入力制御部42)、制御部10(パズル判定部11、矩形判定部12、特典生成部13、ポイント付与部14、パズル変更部15、ポイント判定部16、表示出力部17、判定部18)、表示部50、および、記憶部30を備えている。
【0025】
入力部40は、ユーザによるタッチ操作を受け付ける。本実施の形態において、入力部40は、マルチタッチを検知可能なタッチパネルであってよい。入力部40は、入力面41および入力制御部42を含む。
【0026】
入力面41は、ユーザによるタッチ操作によって指定された位置を検知可能なデバイス(例えば、上記タッチパネルに含まれるタッチ面)である。入力面41は、上記指定された位置に対応する座標情報5aを入力制御部42に出力する。
【0027】
入力制御部42は、入力面41から座標情報5aを所定の時間間隔で取得し、一連の座標情報5aを軌跡1としてパズル判定部11に出力する。また、入力制御部42は、入力面41から座標情報5aを取得した場合、当該座標情報5aを矩形判定部12に出力する。
【0028】
制御部10は、携帯端末100が有する機能を統括的に制御する。制御部10は、判定部18(パズル判定部11、矩形判定部12)、特典生成部13、ポイント付与部14、パズル変更部15、ポイント判定部16、および、表示出力部17を含む。
【0029】
判定部(判定機能)18は、タッチ操作によって選択された複数のパズル6が、所定の条件を満たすか否かを判定する。判定部18は、パズル判定部11および矩形判定部12を含む。
【0030】
パズル判定部(判定機能)11は、入力面41に対して軌跡1を描くタッチ操作によって選択された複数のパズル6が、同一の色・模様(属性)を有するか否かを、上記所定の条件の1つとして判定し、当該判定した結果(判定結果3a)を、特典生成部13、ポイント付与部14、およびパズル変更部15に出力する。
【0031】
矩形判定部(判定機能)12は、所定数以上のパズル6が矩形を構成するように配列しているか否かを、上記所定の条件の1つとして判定し、当該判定した結果(判定結果3b)をパズル変更部15に出力する。また、矩形判定部12は、変更後のパズル6の配列(変更情報4cに当該配列に関する情報が含まれる)が所定の矩形を構成するように配列しているか否かをさらに判定する。
【0032】
特典生成部(生成機能)13は、ゲームにおいて所定の効果を与える特典を、入力面41に描かれた軌跡1に応じて生成し、生成された特典に関する情報(特典情報4a)を表示出力部17に出力する。
【0033】
ポイント付与部(付与機能)14は、上記所定の条件を満たしたパズル6の数を条件の1つに含む付与条件に応じて、ポイントを付与する。また、ポイント付与部14は、表示出力部17によってパズル6の上に表示されているキャラクタ7aの数およびユーザのレベルのうちの少なくとも一方を、条件の1つとしてさらに含む付与条件に応じて、ポイントを付与する。ポイント付与部14は、付与されたポイントに関する情報(ポイント情報4b)をポイント判定部16に出力する。
【0034】
パズル変更部(変更機能)15は、パズル判定部11によって所定の条件を満たすと判定された場合、選択されたパズル6を消去し、当該パズル6とは異なる他のパズル6の配列を変更する。例えば、パズル変更部15は、上記パズル6が表示されていた位置を上記他のパズル6で埋め合わせるように、上記パズル6よりも画面上部に表示されている上記他のパズル6を、順次繰り下げて配列する。パズル変更部15は、変更後のパズルの配列に関する情報(変更情報4c)を、表示出力部17に出力する。
【0035】
また、パズル変更部15は、矩形判定部12によって配列していると判定された場合も、パズル6を消去し、矩形を構成するように配列しているパズル6とは異なる他のパズル6の配列を変更する。この場合、パズル変更部15は、変更情報4cを表示出力部17および矩形判定部12に出力する。
【0036】
ポイント判定部(ポイント判定機能)16は、ポイント付与部14によって付与されたポイントの累積値が、所定のしきい値を超過したか否かを判定し、当該判定した結果(判定結果3c)を表示出力部17に出力する。
【0037】
表示出力部(表示機能、表示部)17は、判定部18(パズル判定部11または矩形判定部12)によって所定の条件を満たすと判定された場合、パズルゲームの画面上に対戦ゲームに用いられるキャラクタ7aを表示する。例えば、表示出力部17は、軌跡1の末尾に対応する位置の近傍に、パズル6に重畳させて(すなわち、パズルゲームの画面上に)キャラクタ7aを表示する。なお、上記「末尾に対応する位置」は一例であり、表示出力部17は、軌跡1の任意の位置(例えば、始点、中間点など)の近傍に、パズル6に重畳させてキャラクタ7aを表示することができる。また、表示出力部17は、ポイント判定部16によって超過したと判定された場合、パズル6の上にキャラクタ7aを表示する。
【0038】
また、表示出力部17は、パズル変更部15によって配列を変更された他のパズル6をさらに表示する。表示出力部17は、パズル6を配列したゲーム画面(図2および図3参照)に関する情報(表示情報5b)を生成し、表示部50に出力する。
【0039】
記憶部30は、例えば、ハードディスク、SSD(silicon state drive)、半導体メモリ、DVDなど、任意の記録媒体によって構成される記憶機器であり、携帯端末100を制御可能なゲームプログラムおよびデータを記憶する。
【0040】
表示部50は、ゲーム画面を表示するデバイスである。本実施の形態において、表示部50は、液晶ディスプレイであってよい。なお、図1においては、入力部40および表示部50がそれぞれ有する機能を明示するために、両者を分離して示している。しかし、例えば、入力部40がタッチパネルであり、表示部50が液晶ディスプレイである場合、両者は一体として構成されることが好ましい。
【0041】
〔ゲーム画面の詳細〕
図2の(a)を参照して前述したように、ユーザが入力面41を指でなぞることにより、同一の色・模様を有する複数のパズル6を縦、横、または斜めに繋げる軌跡1を描いた場合、携帯端末100は、上記複数のパズル6を消去(削除)し、他のパズル6の配列を変更する。
【0042】
携帯端末100は、(1)上記パズル6の数、(2)上記パズル6の上に既に表示されている同種類のキャラクタ7aの数、および/または、(3)ユーザのレベルなどに応じて、ポイントをキャラクタ7aごとに加算する。すなわち、図2の(a)に示されるゲーム画面D1の下部に表示されているように、ユーザは複数のキャラクタ7aを選択することができる。携帯端末100は、現在選択されているキャラクタ7aの累積ポイントに対して、上記ポイントを加算する。なお、図2の(a)において、キャラクタ7aの累積ポイントは、ゲージGによって示されている。また、出現したキャラクタ7aの数が、ゲージGの近傍に示されてもよい。
【0043】
ゲージGが満タンになる(累積ポイントが所定のしきい値を超過する)と、携帯端末100は、ユーザが最後になぞった場所(終点8bの近傍)に、現在選択されているキャラクタ7aを表示する(図2の(b)参照)。キャラクタ7aにそれぞれ設定されている射程距離に敵キャラクタ7bが侵入すると、当該キャラクタ7aは、当該敵キャラクタ7bに対して所定のアクションをとる(例えば、敵キャラクタ7bに近づいて剣で斬りつける、遠方から敵キャラクタ7bに向けて矢を放つ、盾で敵キャラクタ7bの進行を押し止める、敵キャラクタ7bを投げ飛ばすなど)。
【0044】
すなわち、ユーザは、パズル6における敵キャラクタ7bの位置と、キャラクタ7aが有するそれぞれの特性とに応じて、最適なキャラクタ7aを選択し、当該キャラクタ7aを表示させるべき位置を考えた上で、消去すべき複数のパズル6を含む軌跡1の描き方を決定する必要がある。したがって、携帯端末100は、パズルとキャラクタの対戦とを連動させた興趣性・戦略性の高いゲームを提供できる。
【0045】
携帯端末100は、敵キャラクタ予告領域Pをゲーム画面D1に設け、当該敵キャラクタ予告領域Pにおいて、パズル6に到来する敵キャラクタ7bの数・種類を、ユーザに予告することができる。これにより、携帯端末100は、次々に到来する敵キャラクタ7bに対して、ユーザに対応を迫ることができるため、当該ユーザにゲームの緊迫感を与えることができる。
【0046】
ユーザは、アイテムボタンBをタップすることによって、所定のアイテムを選択・使用することができる。当該アイテムには、(1)敵キャラクタ7bの動きを止める、(2)パズル6を消しやすいように配置を変更する、(3)敵にダメージを与える、(4)選択可能なキャラクタ7aの数を増やす、(5)パズル6を消すことによって得られるポイントを倍増させる、(6)キャラクタ7aを表示させるための上記所定のしきい値を下げる、(7)キャラクタ7aに経験値を付与するなどの効果を与えるアイテムが含まれる。すなわち、携帯端末100は、ゲームを有利に進めるアイテムをユーザに提供することによって、当該ゲームの敷居を下げ、ユーザの裾野を広げることができる。
【0047】
ユーザの現在のレベルは、レベル表示Lに示される。ユーザがゲームを遊び進めることによって獲得されるスコア(スコア表示Sに示される)に応じて、上記レベルが上昇する。なお、携帯端末100は、過去のスコアまたは他のユーザが獲得したスコアを、ユーザに一覧可能に提示することができる。これにより、携帯端末100は、ゲームに対するユーザの向上心を刺激することができる。
【0048】
現在のステージは、ステージ表示Wに示される。ユーザがゲームを遊び進めることによってステージ数が上昇し、ゲームの難易度が上がる。現在のステージにおける敵キャラクタ7bの残数は、敵残数表示Eに示される。なお、携帯端末100は、ゲームプレイを開始してから経過した時間、消去されたパズル6の数、獲得された特典の数、倒された敵キャラクタ7bの数、所定の敵キャラクタ7bが倒されたことなどを、ステージが終了する条件の1つとすることができる。
【0049】
携帯端末100は、上記レベルが高いほど、パズル6を消したときに得られるポイントが増加するようにしてもよい。同様に、携帯端末100は、消したパズル6の数が多いほど、上記ポイントが増加するようにしてもよいし、パズル6の上に表示されているキャラクタ7aの数が多いほど、上記ポイントが減少するようにしてもよい。これにより、携帯端末100は、上記ゲームの興趣性・戦略性をさらに高めることができる。
【0050】
パズル6の消し方に応じて、それぞれのキャラクタ7aの表示態様が制御されてもよい。例えば、携帯端末100は、ユーザによるタッチ操作によって選択され、所定の条件を満たすと判定されたパズル6に応じて(上記パズル6の消し方に応じて)、キャラクタ7aの種類およびキャラクタ7aの数のうちの少なくとも一方を決定・制御できる。
【0051】
また、携帯端末100は、所定の条件におけるキャラクタ7aの総数を制限することができる。例えば、携帯端末100は、所定の時間(例えば、5分以内)に表示可能なキャラクタ7aの総数に上限を設けてもよいし、1ステージを通して表示可能なキャラクタ7aの総数に上限を設けてもよい。
【0052】
さらに、携帯端末100は、所定の条件における選択可能なキャラクタ7aの種類の数を制限することができる。例えば、携帯端末100は、あるステージにおいて選択可能なキャラクタ7aの種類の数を、5種類に制限することができる。この場合、ユーザは、上記ステージのプレイを開始する前に、使用可能なキャラクタ7aの中から、当該ステージのプレイにおいて選択可能となるキャラクタ7aを指定することができる。
【0053】
さらに、ユーザは、パズル6を消去することによって、敵キャラクタ7bに所定の効果を直接的に与えることができる。例えば、ユーザが所定の組み合わせによってパズル6を消去した場合、敵キャラクタ7bの移動を抑制する、上記パズル6とともに、当該パズル6の上に位置していた敵キャラクタ7bを消去するなどの効果を、当該敵キャラクタ7bに与えることができる。
【0054】
〔パズルの矩形消去〕
図3は、同一の色・模様を有するパズル6が、縦横に隣接して所定数以上配列した場合に表示されるゲーム画面D2を示す模式図である。図3に示されるように、所定数(例えば6つ)以上のパズル6が縦横に隣接して配列したことにより、当該パズル6が矩形2を構成した場合、携帯端末100は、所定のエフェクト(例えば点滅させるなど)をかけて当該パズル6を表示する。この場合、ユーザは入力面41をなぞることなく、上記パズル6をタップする(入力面41に対して終点8bを与える)だけで、当該パズル6を消去することができる。
【0055】
上記消去によって現在選択されているキャラクタ7aの累積ポイントが所定のしきい値を超過し、携帯端末100が上記パズル6の上に当該キャラクタ7aを表示する場合、当該携帯端末100は、当該パズル6が消えた場所(例えば、上記矩形2の中心)からキャラクタ7aを出現させることができる。
【0056】
配列が変更された後のパズルが矩形2を構成するようにさらに配列していることが、矩形判定部12によって判定された場合、パズル変更部15は当該パズル6の配列をさらに変更する。すなわち、最初の消去に連鎖するように、条件を満たしたパズルが次々と消去される。これにより、携帯端末100は、ゲーム画面から一気にパズルが消えていく爽快感を、ユーザに与えることができる。
【0057】
なお、図3に示される矩形2は、上記説明のために便宜上示されたに過ぎない。すなわち、携帯端末100は、実際のゲーム画面において上記矩形2を表示してもよいし、表示しなくてもよい。
【0058】
〔キャラクタの個性〕
ユーザが選択可能なキャラクタ7aには、それぞれ異なるパラメータ(ヒットポイント、攻撃力、防御力、攻撃範囲、移動速度、移動範囲など)が設定されていてよい。また、前述したように、敵キャラクタ7bに対するキャラクタ7aのアクションは、互いに異なっていてよい。これにより、携帯端末100は、ゲームの戦略性をさらに高めることができる。
【0059】
例えば、ユーザは、近づくと危険な敵キャラクタ7bに対して、矢を放つキャラクタ7aを選択し、当該敵キャラクタ7bから遠い位置にキャラクタ7aを表示させることによって、遠隔から攻撃させるという戦略が求められる。あるいは、ヒットポイントが高く、倒すのに長時間を要する敵キャラクタ7bに対して、盾で敵キャラクタ7bの進行を押し止めるキャラクタ7aを使いながら、攻撃力の高いキャラクタ7aに攻撃させるという戦略が求められる。
【0060】
このように、携帯端末100は、パズルを表示する領域とキャラクタが対戦する過程を表示する領域とを統合するように、キャラクタ7aおよび敵キャラクタ7bをパズル6に重畳させて表示するため、パズルとキャラクタの対戦とを連動させた興趣性・戦略性の高いゲームを提供できる。
【0061】
なお、キャラクタ7aを出現させるために必要となるポイントの累積値も、キャラクタ7aごとに異なっていてよい。例えば、強いキャラクタ7aほど、多くの累積ポイントが必要になるようにすることができる。これにより、携帯端末100は、ゲームバランスを適正に維持することができる。
【0062】
同様に、敵キャラクタ7bにも、それぞれ異なるパラメータが設定されていてよい。また、敵キャラクタ7bごとに、移動可能なパズル6の種類が異なっていてもよい。例えば、青色で描画される敵キャラクタ7bは、青色で描画されるパズル6の上のみを移動できるようにすることができる。これにより、携帯端末100は、バリエーションに富んだ敵キャラクタ7bを出現させることができるため、より興趣性・戦略性の高いゲームを提供することができる。
【0063】
〔パズルの消し方に応じた特典〕
携帯端末100は、入力面41に軌跡1を描くタッチ操作に応じて、ゲームにおいて所定の効果を与える特典をユーザに与えることができる。例えば、ゲーム画面の下部に位置するパズル6から、当該ゲーム画面の上部に位置するパズル6までを一直線に結ぶ軌跡1が描かれた場合、携帯端末100は、当該パズル6の上に表示されたキャラクタ7aの移動速度を増加させてよい。
【0064】
あるいは、ゲーム画面の左側に位置するパズル6から、当該ゲーム画面の右側に位置するパズル6までを一直線に結ぶ軌跡1が描かれた場合、携帯端末100は、当該パズル6の上に表示されたキャラクタ7aの攻撃力を増加させてよい。
【0065】
また、携帯端末100は、消去された複数のパズル6の色・模様(属性)に応じて、キャラクタ7aのパラメータを変更してよい。例えば、消去されたパズル6が赤色だった場合、携帯端末100は、当該パズル6の上に表示されたキャラクタ7aの攻撃力を増加させることができる。
【0066】
〔その他の構成〕
携帯端末100は、ゲーム終了条件(例えば、敵キャラクタ7bがゲーム画面の最下部まで進むこと)が満たされそうになった場合、当該ゲーム画面に所定のエフェクトをかけることができる。例えば、携帯端末100は、上記ゲーム画面を点滅させて表示させることができる。これにより、携帯端末100は、ゲームオーバーになりそうな状況であることをユーザに強く認識させ、危機感をることができる。
【0067】
また、携帯端末100は、パズル6に代えて、または当該パズル6に重畳させて、所定の障害物を配列することができる。例えば、携帯端末100は、敵キャラクタ7bの移動を阻害する柵、沼、池、地雷、氷などを配列することができる。
【0068】
この場合、例えば、飛行能力を有する敵キャラクタ7bは、上記障害物が配列されているか否かにかかわらず、パズル6の上を自在に移動できるようにしてよい。また、沼に足を踏み入れた敵キャラクタ7bは、沼に飲み込まれて消滅するようにすることもできる。一方で、魔法を使用可能な敵キャラクタ7bは、飛行能力を有さない敵キャラクタ7bが通行不可能な沼または池を凍らせることによって、上記沼または池を通行可能にするようにすることもできる。ここで、凍った沼または池の上をキャラクタ7aまたは敵キャラクタ7bが移動した場合、その進路がランダムに変化するようにしてよい。さらに、ユーザはタッチ操作を行うことによって、上記障害物の配列を変更することもできる。
【0069】
さらに、上記障害物そのものが、パズル6を構成することもできる。例えば、ユーザが入力面41をなぞることによって、沼を複数つなげるように軌跡1を描いた場合、当該沼を消去することができる。あるいは、柵を複数つなげるように軌跡1を描いた場合、当該柵を強力な柵に変化させることができる。さらに、複数の上記障害物が、同一の座標に存在してもよい。例えば、携帯端末100は、沼の上に橋などの構造物を配置したり、氷の下に沼を配置したりすることができる。
【0070】
このように、様々なバリエーションでパズルおよび/またはキャラクタを構成することによって、携帯端末100は、パズルとキャラクタの対戦とを連動させた、より興趣性・戦略性の高いゲームを提供できる。
【0071】
携帯端末100は、ゲームの進行に応じて、キャラクタ7aに対して経験値を付与することができる。当該経験値の累積値が所定のしきい値を超過した場合、キャラクタ7aのレベルが増加する(キャラクタ7aが成長する)。携帯端末100は、キャラクタ7aのレベルが高いほど、当該キャラクタ7aが有するパラメータ(ヒットポイント、攻撃力、防御力、攻撃範囲、移動速度、移動範囲など)を変化させることができる。
【0072】
これにより、携帯端末100は、キャラクタ7aを育てる楽しみをユーザに与えることができる。したがって、携帯端末100は、ユーザにゲームに対する没入感をさらに与えることができる。
【0073】
〔携帯端末100が実行する処理〕
図4は、携帯端末100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0074】
入力制御部42は、入力面41に対して軌跡1が入力されたか否かを判定する(ステップ1、以下「ステップ」を「S」と略記する)。入力されたと判定された場合(S1においてYES)、入力制御部42は上記軌跡1を取得する(S2)。次に、パズル判定部11は、上記軌跡1によって選択された複数のパズル6が所定の条件を満たしているか否かを判定し(S3、判定ステップ)、満たしていると判定される場合(S3においてYES)、パズル変更部15は、上記軌跡1に含まれる複数のパズル6を消去(削除)し、その他のパズル6の配列を変更する(S5)。
【0075】
一方、矩形判定部12は、所定数以上のパズル6が矩形を構成するように配列しているか否かを判定する(S4)。構成していると判定される場合(S4においてYES)、パズル変更部15は、上記矩形に含まれるパズル6を消去し、当該パズル6と異なる他のパズル6の配列を変更する(S5)。
【0076】
ポイント付与部14は、パズル変更部15によって消去されたパズル6の数などに応じてポイントを付与し(S6)、ポイント判定部16は、ポイントの累積値が所定のしきい値を超過しているか否かを判定する(S7)。超過している場合(S7においてYES)、表示出力部17は、ユーザによって現在選択されているキャラクタ7aをパズル6の上に表示する(S8、表示ステップ)。特典生成部13は、ゲームにおいて所定の効果を与える特典を、上記軌跡1に応じて生成できる(S9)。
【0077】
〔ソフトウェアによる実現例〕
携帯端末100の制御ブロック(特に、制御部10)は、集積回路(ICチップ)などに形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、携帯端末100は、各機能を実現するソフトウェアであるゲームプログラムの命令を実行するCPU、上記ゲームプログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と総称する)、上記ゲームプログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記ゲームプログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記ゲームプログラムは、当該ゲームプログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波など)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。本発明は、上記ゲームプログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0078】
具体的には、本発明の実施の形態に係るゲームプログラムは、パズルゲームおよび対戦ゲームの進行を処理するゲームプログラムであって、コンピュータ(携帯端末100)に、判定機能、表示機能、変更機能、付与機能、ポイント判定機能、および、生成機能を実現させる。
【0079】
上記判定機能は、タッチ操作によって選択されたパズルが、所定の条件を満たすか否かを判定する。上記判定機能は、判定部18(パズル判定部11、矩形判定部12)によって実現され得る。詳細については前述した通りである。
【0080】
上記表示機能は、上記判定機能によって所定の条件を満たすと判定された場合、上記パズルゲームの画面上に上記対戦ゲームに用いられるゲーム媒体を表示する。上記表示機能は、表示出力部17によって実現され得る。詳細については前述した通りである。
【0081】
上記変更機能は、上記判定機能によって所定の条件を満たすと判定された場合、パズルを消去(削除)し、当該パズルとは異なる他のパズルの配列を変更する。上記変更機能は、パズル変更部15によって実現され得る。詳細については前述した通りである。
【0082】
上記付与機能は、所定の条件を満たしたパズルの数を条件の1つに含む付与条件に応じて、ポイントを付与する。上記付与機能は、ポイント付与部14によって実現され得る。詳細については前述した通りである。
【0083】
上記ポイント判定機能は、上記付与機能によって付与されたポイントの累積値が、所定のしきい値を超過したか否かをさらに判定する。上記ポイント判定機能は、ポイント判定部16によって実現され得る。詳細については前述した通りである。
【0084】
上記生成機能は、ゲームにおいて所定の効果を与える特典を、入力面に軌跡を描くタッチ操作に応じて生成する。上記生成機能は、特典生成部13によって実現され得る。詳細については前述した通りである。
【0085】
〔付記事項〕
本発明は前述したそれぞれの実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成できる。
【0086】
上記課題を解決するために、本発明のゲームプログラムは、パズルゲームおよび対戦ゲームの進行を処理するゲームプログラムであって、ユーザによるタッチ操作を検知可能な入力面を備えたコンピュータに、前記タッチ操作によって選択されたパズルが、所定の条件を満たすか否かを判定する判定機能と、前記判定機能によって所定の条件を満たすと判定された場合、前記パズルゲームの画面上に前記対戦ゲームに用いられるゲーム媒体を表示する表示機能とを実現させる。
【0087】
ここで、上記ユーザによるタッチ操作とは、当該ユーザが上記入力面に指または指示具(例えば、スタイラスなど)を接触または近接させることによって、上記コンピュータに入力を与える操作をいう。
【0088】
また、本発明のゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記判定機能によって所定の条件を満たすと判定された場合、前記パズルを消去し、当該パズルとは異なる他のパズルの配列を変更する変更機能をさらに実現させ、前記表示機能は、前記変更機能によって配列を変更された他のパズルをさらに表示することができる。
【0089】
また、本発明のゲームプログラムでは、前記判定機能は、前記入力面に対して軌跡を描くタッチ操作によって選択されたパズルが、同一の属性を有するか否かを、前記所定の条件の1つとして判定することができる。
【0090】
また、本発明のゲームプログラムでは、前記表示機能は、前記軌跡の末尾に対応する位置の近傍に、前記パズルに重畳させて前記ゲーム媒体を表示することができる。
【0091】
また、本発明のゲームプログラムでは、前記判定機能は、所定数以上の前記パズルが矩形を構成するように配列しているか否かを、前記所定の条件の1つとして判定することができる。
【0092】
また、本発明のゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記所定の条件を満たしたパズルの数を条件の1つに含む付与条件に応じて、ポイントを付与する付与機能と、前記付与機能によって付与されたポイントの累積値が、所定のしきい値を超過したか否かをさらに判定するポイント判定機能とをさらに実現させ、前記表示機能は、前記ポイント判定機能によって超過したと判定された場合、前記パズルの上に前記ゲーム媒体を表示することができる。
【0093】
また、本発明のゲームプログラムでは、前記付与機能は、前記表示機能によって前記パズルの上に表示されている前記ゲーム媒体の数および前記ユーザのレベルのうちの少なくとも一方を、条件の1つとしてさらに含む前記付与条件に応じて、ポイントを付与することができる。
【0094】
また、本発明のゲームプログラムは、前記コンピュータに、前記ゲームにおいて所定の効果を与える特典を、前記入力面に軌跡を描くタッチ操作に応じて生成する生成機能をさらに実現させることができる。
【0095】
また、本発明のゲームプログラムは、前記ユーザに選択可能に提示され、前記パズルゲームの進行に伴って当該パズルゲームの画面上に表示される第1ゲーム媒体であって、前記対戦ゲームに用いられる第1ゲーム媒体を、当該パズルゲームの画面上を所定の方向に移動する第2ゲーム媒体と対戦させるゲームの進行を処理することができる。
【0096】
また、本発明のゲームプログラムでは、前記ゲーム媒体は、それぞれ異なるパラメータがあらかじめ設定されていてよい。
【0097】
また、上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置の制御方法は、ユーザによるタッチ操作を検知可能な入力面を備え、パズルゲームおよび対戦ゲームの進行を処理する情報処理装置の制御方法であって、前記入力面に対するタッチ操作によって選択されたパズルが、所定の条件を満たすか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて所定の条件を満たすと判定した場合、前記パズルゲームの画面上に前記対戦ゲームに用いられるゲーム媒体を表示する表示ステップとを含んでいる。
【0098】
また、上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、ユーザによるタッチ操作を検知可能な入力面を備え、パズルゲームおよび対戦ゲームの進行を処理する情報処理装置であって、前記入力面に対するタッチ操作によって選択されたパズルが、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、前記判定部によって所定の条件を満たすと判定された場合、前記パズルゲームの画面上に前記対戦ゲームに用いられるゲーム媒体を表示する表示部とを備えている。
なお本願発明は、以下の記載によって特定されてもよい。
[1]
コンピュータに、
パズルゲームを構成する複数のパズル要素のうち入力面に対して軌跡を描くタッチ操作で選択されたパズル要素に所定の条件が成立するか否かを判定する判定機能と、
判定機能によって所定の条件が成立すると判定された場合、軌跡上の少なくともいずれかの位置のパズル要素に重畳させてゲーム媒体を表示させる表示出力機能と、
所定の条件が成立するパズル要素を消去した後、当該消去されたパズル要素が表示されていた位置を、他のパズル要素で埋め合わせる変更機能とを実現させる、プログラム。
[2]
判定機能は、入力面に対して軌跡を描くタッチ操作によって選択されたパズル要素が同一の属性を有するか否かを、所定の条件の1つとして判定する、[1]に記載のプログラム。
[3]
コンピュータに、入力面に対して軌跡を描くタッチ操作に応じて、パズルゲームにおいて第1の所定の効果を発生させる生成機能をさらに実現させる、[1]または[2]に記載のプログラム。
[4]
コンピュータに、所定の条件を満たしたパズル要素の数、及び、表示出力機能によって表示されたゲーム媒体の数の少なくともいずれか1つに応じたポイントを設定する設定機能をさらに実現させる、[1]~[3]のいずれか1つに記載のプログラム。
[5]
判定機能は、パズルゲームを開始してから経過した時間、消去されたパズル要素の数、または、獲得された特典の数の少なくともいずれか1つに応じて、パズルゲームのステージを終了させる、[1]~[4]のいずれか1つに記載のプログラム。
[6]
コンピュータに、
パズルゲームのユーザによって選択されたアイテムに応じて、パズルゲームにおいて第2の所定の効果を発生させる制御機能をさらに実現させる、[1]~[5]のいずれか1つに記載のプログラム。
[7]
判定機能は、入力面に対するタッチ操作によって選択されたパズル要素に隣接するパズル要素が、所定数以上同一の属性を有するか否かを、所定の条件として判定する、[1]~[6]のいずれか1つに記載のプログラム。
[8]
パズルゲームを構成する複数のパズル要素のうち入力面に対して軌跡を描くタッチ操作で選択されたパズル要素に所定の条件が成立するか否かを判定する判定ステップと、
判定ステップにて所定の条件が成立すると判定された場合、軌跡上の少なくともいずれかの位置のパズル要素に重畳させてゲーム媒体を表示させる表示出力ステップと、
所定の条件が成立するパズル要素を消去した後、当該消去されたパズル要素が表示されていた位置を、他のパズル要素で埋め合わせる変更ステップとを含む、情報処理装置の制御方法。
[9]
パズルゲームを構成する複数のパズル要素のうち入力面に対して軌跡を描くタッチ操作で選択されたパズル要素に所定の条件が成立するか否かを判定する判定部と、
判定部にて所定の条件が成立すると判定された場合、軌跡上の少なくともいずれかの位置のパズル要素に重畳させてゲーム媒体を表示させる表示出力部と、
所定の条件が成立するパズル要素を消去した後、当該消去されたパズル要素が表示されていた位置を、他のパズル要素で埋め合わせる変更部とを備える、情報処理装置。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、パーソナルコンピュータなど、ユーザの操作によって指定された位置を検知可能な入力面を備えた任意のコンピュータに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0100】
1:軌跡、2:矩形、6:パズル、7a:キャラクタ(ゲーム媒体)、7b:敵キャラクタ(ゲーム媒体)、8b:終点(軌跡の末尾に対応する位置)、11:パズル判定部(判定機能)、12:矩形判定部(判定機能)、13:特典生成部(生成機能)、14:ポイント付与部(付与機能)、15:パズル変更部(変更機能)、16:ポイント判定部(ポイント判定機能)、17:表示出力部(表示機能、表示部)、18:判定部(判定機能)、41:入力面、100:携帯端末(コンピュータ、情報処理装置)
図1
図2
図3
図4
図5