(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240305BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20240305BHJP
F21V 7/24 20180101ALI20240305BHJP
F21V 15/01 20060101ALI20240305BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240305BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20240305BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20240305BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20240305BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240305BHJP
【FI】
F21S8/04 310
F21S8/04 110
F21S8/04 130
F21V7/00 330
F21V7/24
F21V15/01 510
F21V23/00 120
F21V23/00 130
F21V23/04 500
F21Y103:10
F21Y113:13
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019137681
(22)【出願日】2019-07-26
【審査請求日】2022-07-11
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】茂木 賢一
(72)【発明者】
【氏名】谷藤 直輝
(72)【発明者】
【氏名】尾形 大輔
(72)【発明者】
【氏名】平野 和樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 洋一
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-054611(JP,A)
【文献】特開2006-108043(JP,A)
【文献】特開2016-058167(JP,A)
【文献】特開2017-091967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 23/00
F21V 23/04
F21V 7/00
F21V 7/24
F21V 15/01
F21Y 103/10
F21Y 113/13
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に装着されるベースと、
前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される光源ユニットと、
前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される電源ユニットと、
前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される無線通信ユニットと
を備え、
前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記光源ユニットに対して前記ベースの表裏方向と直交する直交方向に離間し、
前記光源ユニットは、長尺状をし、
前記光源ユニットは、複数個あり、当該光源ユニットの短手方向に間隔をおいて前記ベースに装着され、
前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記短手方向に隣接する前記光源ユニット間に配され、
前記無線通信ユニットは、前記光源ユニットの点灯に関する点灯信号を受信するアンテナ素子を備え、
前記ベースは、金属板により構成され、前記アンテナ素子に対向する部位に第1の貫通孔を有
し、
前記無線通信ユニットは、通信ケースを有しており、
前記通信ケースは、前記アンテナ素子に対向する領域に第2の貫通孔を有している
照明装置。
【請求項2】
前記通信ケースは、表ケースと裏ケースとからなり、前記表ケースの天板部から前記設置面側に延伸する表延伸部分と前記裏ケースの底板部から前記設置面と反対側に延伸する裏延伸部分とで、前記アンテナ素子が実装された通信基板を挟持する
請求項
1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記ベースに装着される反射板により覆われている
請求項1
又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記反射板は、金属板により構成され、前記無線通信ユニットが装着する部位に開口を有する
請求項
3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記反射板は、当該反射板の前記開口を覆う樹脂製のプレートを備える
請求項
4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記プレートは、前記反射板の前記設置面側である裏面から前記開口に沿って延出して前記開口に嵌合する嵌合部又は前記開口の周辺部に係合する係合部又はヒンジを介して前記反射板に装着する装着部を有する
請求項
5に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信ユニットを備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信で遠隔操作等を行う照明装置が提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1に記載の照明装置は、光源ユニットから発生するノイズの影響を低減するために、光源ユニットをベースの裏面に、無線通信ユニットをベースの裏面にそれぞれ備える。このため、照明装置が表裏方向に厚くなる傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の照明装置は、ノイズの影響を低減できるが、表裏方向の寸法が大きくなる(厚くなる)という課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ノイズの影響を低減すると共に厚みを薄くできる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明装置は、設置面に装着されるベースと、前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される光源ユニットと、前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される電源ユニットと、前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される無線通信ユニットとを備え、前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記光源ユニットに対して前記ベースの表裏方向と直交する直交方向に離間している。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ノイズの影響を低減すると共に厚みが薄くできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る照明装置を示す斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図2】器具カバーを取り外した斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図4】光源ユニットの分解状態を裏側から見た斜視図である。
【
図5】光源ユニットの横断面図であり、(a)は端部の断面を中央側から見た図であり、(b)は中央の断面を見た図である。
【
図6】電源ユニットの分解状態を表側から見た斜視図である。
【
図7】無線通信ユニットの分解状態の斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図8】一部を切り欠いた器具カバーを裏側から見た斜視図である。
【
図9】光源ユニット、電源ユニット及び無線通信ユニットの位置関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
一態様に係る照明装置は、設置面に装着されるベースと、前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される光源ユニットと、前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される電源ユニットと、前記ベースにおける前記設置面と反対側の面に装着される無線通信ユニットとを備え、前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記光源ユニットに対して前記ベースの表裏方向と直交する直交方向に離間している。
別態様に係る照明装置において、前記光源ユニットは、長尺状をし、前記光源ユニットは、複数個あり、当該光源ユニットの短手方向に間隔をおいて前記ベースに装着され、前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記短手方向に隣接する前記光源ユニット間に配されている。これにより、照明装置の短手方向の寸法を小さくできる。
別態様に係る照明装置において、前記ベースは、金属板により構成され、前記無線通信ユニットが装着する部位に開口を有する。これにより、金属板でベースを構成しても、ベールによる無線電波の干渉を低減できる。
別態様に係る照明装置において、前記電源ユニット及び前記無線通信ユニットは、前記ベースに装着される反射板により覆われている。これにより、電源ユニット及び無線通信ユニットが視認されなくなり、意匠性を高めることができる。
別態様に係る照明装置において、前記反射板は、金属板により構成され、前記無線通信ユニットが装着する部位に開口を有する。これにより、金属板で反射板を構成しても、反射板による無線信号の減衰を抑制できる。
別態様に係る照明装置において、前記反射板は、当該反射板の前記開口を覆う樹脂製のプレートを備える。これにより、無線通信ユニットが視認されることがなくなり、意匠性を高めることができる。
【0009】
<実施形態>
1.照明装置の全体構成
照明装置Xは、
図1に示すように、例えば天井等の被取付面(図示省略)に装着される。
照明装置Xは、
図2に示すように、被取付面に装着される器具本体1を備える。ここでの照明装置Xは、器具本体1以外に、器具本体1に装着される器具カバー7を備える。
照明装置Xにおいて光を出射する側を表側とし、単に「表側」とすることもある。照明装置Xにおいて被取付面が存在する側を裏側とし、単に「裏側」とすることもある。
ここでの器具本体1は、被設置面に装着されるベース2と、ベース2の表面に装着される光源ユニット3と、ベース2の表面に装着される電源ユニット4と、ベース2の表面に装着される無線通信ユニット5とを備える。
【0010】
光源ユニット3は、
図1及び
図2に示すように、長尺状をしている。光源ユニット3の長尺方向を照明装置Xの長さ方向又は単に長さ方向ともいい、光源ユニット3の短手方向を照明装置Xの幅方向又は単に幅方向ともいう。
ここでの電源ユニット4は、光源ユニット3に対してベース2の表裏方向と長さ方向とに直交する、例えば幅方向に離間して設けられている。また、無線通信ユニット5は、光源ユニット3に対してベース2の表裏方向と長さ方向とに直交する、例えば幅方向に離間して設けられている。無線通信ユニット5は、電源ユニット4に対して、例えば、長さ方向に離間して設けられてもよい。この場合、無線通信ユニット5は、光源ユニット3に対してベース2の表裏方向と直交する第1の方向(ここでは、幅方向である)に離間し、電源ユニット4に対してベース2の表裏方向と直交し且つ第1方向とも直交する第2の方向(ここでは長さ方向である)に離間する。
器具カバー7は、少なくとも、光源ユニット3が表側に露出する状態で、ベース2に着脱可能に装着される。
以下、各構成について説明する。
【0011】
2.器具本体
(1)ベース
主に
図3を用いて説明する。
ベース2は、器具本体1を被設置面に装着させる器具本体装着部21と、光源ユニット3を支持する光源ユニット支持部23と、電源ユニット4を支持する電源ユニット支持部25と、無線通信ユニット5を支持する無線通信ユニット支持部27と、器具カバー7を支持するカバー支持部29とをベース本体20に有する。
【0012】
ベース本体20は、例えば、金属板により構成されている。ベース本体20は、浅底の箱状をし、天板201と4つの側板203とから構成されている。ここでの天板201は、長さ方向と幅方向の寸法が略同じ方形状をしている。
【0013】
器具本体装着部21は、
図2に示すように、例えば、被設置面に設けられた吊りボルト211を利用し、吊りボルト211が挿通する貫通孔213により構成されている。吊りボルト211は、貫通孔213の表側でナット215と螺合する。貫通孔213は、言うまでもなく、ナット215が挿通できない大きさに構成されている。
【0014】
光源ユニット支持部23は光源ユニット3を着脱可能に支持するユニット支持具231により構成される。ユニット支持具231は、全体として「コ」字状をし、開口側の両端部が外側拡がりの「く」字状に屈曲している。屈曲部233は、幅方向に弾性変形可能であり、光源ユニット3の光源ユニット装着部37の一対のアーム部371cの貫通孔371d(
図4又は
図5参照)に係合する。なお、ユニット支持具231はねじ235によりベース本体20に固定されている。
【0015】
電源ユニット支持部25は、電源ユニット4をベース本体20の天板201に沿って長手方向にスライドさせた際に電源ユニット4の張出片443gが係合する係合片251と、係合状態にある電源ユニット4の張出片443gの貫通孔443iを挿通するねじ47が螺合するねじ孔253とにより構成されている。なお、ここでは、係合片251が3個あり、3個の係合片251とねじ孔253とが長さ方向に長い矩形状の角部に位置する。これにより、電源ユニット4を強固に固定できる。
【0016】
無線通信ユニット支持部27は、ベース本体20の天板201の貫通孔271により構成されている。ベース本体20は、天板201における無線通信ユニット5が配される部位に貫通孔201aを有している。特に、無線通信ユニット5の通信モジュール51(アンテナ素子511)に対向する部位を含む領域に貫通孔201aを有している。これにより、ベース本体20による無線電波に対する干渉を低減できる。
【0017】
カバー支持部29は、器具カバー7を着脱可能に支持するカバー支持具291に構成される。カバー支持具291は、全体として、表側に平坦部分を有する「V」字状をし、開口側の一端部がベース本体20の天板201の係止孔に係合し、開口側の他端部が天板201に当接する状態でねじ(図示省略)により固定されている。
器具カバー7は、器具カバー装着部75(ばね体751)が天板201とカバー支持具291との間を通って、カバー支持具291の平坦部分293に係合することで、装着される。カバー支持部29は、方形状の天板201の4隅に近い部位に設けられている。
【0018】
(2)光源ユニット
主に、
図4及び
図5を用いて説明する。
光源ユニット3は、光源筐体31の内部に光源モジュール33と反射板35を備え、光源筐体31の外部に光源ユニット装着部37を備える。
光源ユニット3は、
図2の(a)に示すように、複数個ある。ここでは、3個あり、幅方向に間隔(例えば、等間隔である)をおいて配されている。
【0019】
(2-1)筐体
光源筐体31は、両端が塞がれた筒状をし、光源モジュール33と反射板35とを表面に搭載する光源ベース311と、光源ベース311に装着され且つ光源モジュール33と反射板35とを表側から覆う光源表カバー313と、組立状態にある光源ベース311と光源表カバー313との長さ方向の両端を塞ぐ光源端カバー315とから構成される。
【0020】
光源ベース311は、
図5に示すように、長さ方向に長い矩形状の平坦部311aと、平坦部311aの幅方向の両端から表側拡がりに表側に延伸する表延伸部311bと、表延伸部311bの延伸先端から裏側狭まりに裏側に延伸する裏延伸部311cとを有している。
平坦部311aは、光源モジュール33を支持するための支持溝311dを表面に有する。なお、光源モジュール33は幅方向に2列で配されるため、支持溝311dが2つある。
【0021】
光源表カバー313は、光源ベース311の平坦部311aと表延伸部311bとを覆う表カバー本体部313aと、表カバー本体部313aの幅方向の両端から光源ベース311の各裏延伸部311cに沿って延伸して裏延伸部311cに嵌合する嵌合延伸部313bと、表カバー本体部313aと嵌合延伸部313bとの連結部分から光源ベース311の表延伸部311bに沿って延伸して表延伸部311bに対向する対向延伸部313cとを有する。
【0022】
光源端カバー315は、端カバー本体部315aと、端カバー本体部315aから延伸して光源ベース311の表延伸部311bと裏延伸部311cとで形成される溝部分に嵌合する嵌合延伸部315bと、端カバー本体部315aから延伸して光源ベース311の表延伸部311bの裏面に当接延伸部315cと、組み立て状態にある光源ベース311と光源表カバー313との内周面に当接する内側当接部315dとを有する。
【0023】
(2-2)光源モジュール
光源モジュール33は、
図5の(b)に示すように、長さ方向に長い光源基板331と、光源基板331の長手方向に沿って実装される複数個のLED素子333とからなる。ここでの光源モジュール33は、複数個あり、幅方向に2列に並設され、長手方向に延伸する。
光源モジュール33は、複数種類(例えば2種類)の発光色のLED素子333を有し、種類ごとに独立した(個別の)導電路に接続されている。つまり、光源モジュール33は、第1発光色を発する第1発光部と、第1発光色と異なる第2発光色を発する第2光源部とを独立して有し、これにより、調色可能とされている。
【0024】
(2-3)反射板
反射板35は、矩形板状をし、
図5に示すように、光源ベース311の表延伸部311bに配される。反射板35の幅方向の一端部は、光源ベース311の支持溝311dを構成する「T」字状の凸部311eにより係止され、反射板35の幅方向の他端部は、光源ベース311の表延伸部311bと光源表カバー313の対向延伸部313cとにより表裏両側から支持される。
【0025】
(2-4)光源ユニット装着部
光源ユニット装着部37は、光源ベース311に設けている光源装着具371により構成される。光源装着具371は、光源ベース311の表延伸部311bと裏延伸部311cとで形成される溝部分に長さ方向から挿入されて溝部分に嵌合する一対の嵌合部371aと、一対の嵌合部371aを幅方向に連結する連結部371bと、連結部371bから裏側に延伸するアーム部371cとを備え、アーム部371cの貫通孔371dにベース2の光源ユニット支持部23の屈曲部233が係合する。
【0026】
(3)電源ユニット
電源ユニット4は、無線通信ユニット5を介して、図外の照明制御装置(コントローラやリモコン)から受信した点灯信号にもとづいて、光源ユニット3に所望の点灯電力を供給する。具体的には、光源ユニット3へ、通常点灯用の点灯電力を供給したり、調光点灯用の調光電力を供給したり、調色点灯用に第1発光部と第2発光部に異なる調色電力を供給したりする。
【0027】
主に
図6を用いて説明する。
電源ユニット4は、複数個の電子部品41を電源基板42に実装してなる電源回路43が電源ケース44内に収容され、ベース2の表面の電源ユニット支持部25に装着される。なお、
図6では、複数の電子部品をブロック状で示している。
電源回路43は、商用電源から受電した電力から点灯電力を生成する点灯電力生成部と、無線通信ユニット5から受信した点灯信号に基づいて点灯電力生成部を制御する点灯制御部とを少なくとも有している。ここでの電源回路43は、点灯制御部用のプログラムや点灯情報等を記憶する記憶部を有する。
点灯電力生成部は、例えばPWM制御を用いて、第1発光部と第2発光部とに供給する電力を生成する。デューティ比の調整は点灯制御部により行われる。点灯制御部は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータで構成され、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに基づいて点灯制御を行ったり、照明制御装置から無線通信ユニット5を介して受信した点灯情報を不揮発性の記憶部に記憶したりする。
なお、電源回路43と光源ユニット3とはケーブル(図示省略)により接続され、電源回路43と無線通信ユニット5とはケーブル(図示省略)により接続される。
【0028】
電源ケース44は、電源回路43が装着される箱状の電源ケース本体441と、電源ケース本体441の開口を塞ぎ且つベース2に装着される電源蓋体443とを備える。ここでの電源ケース44は金属板により構成されているため、電源回路43は絶縁シート45により被覆された状態で収容される。
電源ケース本体441は、電源基板42を底板部(表側の板部)441aに対して間隔をあけて固定するためのねじ孔441bを底板部441aに有している。
電源蓋体443は、電源ケース本体441の開口を塞ぐ天板部443aと、天板部443aの幅方向の両端から表側に延伸して電源ケース本体441の側板部441cに重なる側板部443bと、天板部443aの長さ方向の両端に設けられた側板部443dとを有する。ここでの側板部443dは、電源ケース本体441の側板部441dの屈曲部441eと対向する屈曲部443cを有する。
電源ケース本体441と電源蓋体443とは、屈曲部441e,443cを当接させた状態で、電源ケース本体441の屈曲部441eの貫通孔441fを挿通するねじ46が、電源蓋体443の屈曲部443cのねじ孔443fに螺合することで、組み立てられる。
電源ケース44は、電源蓋体443の側板部443bにおいて幅方向の外側に張り出した張出片443gを、ベース2に対して長さ方向からスライドさせてベース2の電源ユニット支持部25の係合片251に係合させた状態で、張出片443gの貫通孔443iを挿通するねじ47が、ベース2の電源ユニット支持部25のねじ孔253に螺合する。
【0029】
(4)無線通信ユニット
無線通信ユニット5は、照明制御装置から光源ユニット3の点灯に関する点灯信号を受信して電源ユニット4に出力する。無線通信ユニット5は、複数の照明装置Xが1つの照明制御装置により制御されている場合に受信した受信信号が自装置に関するか否か等を判断する。
【0030】
無線通信ユニット5と照明制御装置との通信プロトコルは、既存のプロトコルでもよく、独自に開発されたプロトコルでもよい。既存のプロトコルとしては、例えば、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)、ANT(登録商標)、Wi-SUN(登録商標)、Z-wave(登録商標)、WirelessHART(登録商標)、EnOcean(登録商標)を利用できる。
以下、主に
図7を用いて説明する。
無線通信ユニット5は、照明制御装置と無線通信する無線通信部と、無線通信部が受信した信号が自装置に関する場合に当該信号を電源ユニット4に出力する無線制御部と、自装置に関する識別情報を格納する記憶デバイスとを有する。
無線通信ユニット5は、通信モジュール51を通信ケース52内に収容してなり、ベース2の表面の無線通信ユニット支持部27に装着される。
【0031】
通信モジュール51は、無線通信部と無線制御部とを構成する複数個の電子部品53と、記憶デバイスを装着するためのスロット54と、電源ユニット4に接続されたケーブル551のハーネス553と接続するためのコネクタ555とを通信基板56に備える。なお、複数個の電子部品53は、
図7に示すように、ブロック状で示している。
無線通信部は信号を受信するアンテナ素子511により構成される。
通信制御部は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータで構成され、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに基づいて、受信信号を照合したり、記憶デバイスに対して識別情報の書き換えを行ったり、受信信号に含まれている点灯情報を電源ユニット4に伝達したりする。なお、受信信号には、点灯信号や識別信号等を含む。
記憶デバイスは、記憶素子とコネクタ571とを記憶基板に実装してなり、ケース573内に収容されている。なお、ケース573内に記憶デバイスが収容されたものをドングル57とする。ドングル57のコネクタ571は、通信モジュール51のスロット54に挿抜可能に接続される。
【0032】
通信ケース52は、表ケース521と裏ケース523とからなり、表ケース521の天板部521aから裏側に延伸する表延伸部分521b(
図5の(b)参照)と、裏ケース523の底板部523aから表側に延伸する裏延伸部分523b(
図5の(a)参照)とで通信モジュール51の通信基板56を挟持する。
表ケース521は、裏側が開放する箱状をし、ドングル57を通信ケース52内に受け入れる受入口521cと、受入口521cに案内するガイド部521dとを天板部521aに有し、ケーブル551接続用の欠け部521eと、裏ケース523の側板部523cの係合孔523dに係合する係合凸部521gとを側板部521fに有する。
裏ケース523は、表側が開放する箱状をし、表ケース521との係合用の係合孔523dを側板部523cに有する。裏ケース523は、側板部523cから長さ方向の外方に張り出す張出部523eと、張出部523eと側板部523cとに跨って形成されているボス部523fに設けられたねじ孔523gを有している。ねじ孔523gには、ベース本体20の無線通信ユニット支持部27の貫通孔271を挿通するねじ58(
図2の(b)参照)が螺合し、無線通信ユニット5がベース2に装着される。
裏ケース523は、金属により構成されており、底板部523aであって通信モジュール51のアンテナ素子511に対向する領域を含み且つ当該領域よりも大きい貫通孔523iを有している。貫通孔523iは、ベース本体20の貫通孔201aと対向する状態で設けられている。これにより、ベース2の天板201で無線電波が反射するのを防止でき、反射した無線電波との干渉を低減できる。更に、通信基板56は裏延伸部分523bにより、裏ケース523及びベース2の天板201から離間して支持されているため、裏ケース523やベース2の天板201で反射した無線電波との干渉を低減できる。裏ケース523を樹脂など無線電波との干渉が生じ難い材料で構成してもよい。
【0033】
3.器具カバー
主に
図8を用いて説明する。
器具カバー7は、
図1の(a)に示すように、少なくとも光源ユニット3が表側に露出する状態で、ベース2に着脱可能に装着される。
器具カバー7は、枠体71と、ベース2に装着されている光源ユニット3間を覆う複数個(ここでは、2個である)の器具カバー体73と、器具カバー7をベース2に装着する器具カバー装着部75とを備える。
【0034】
(1)枠体
枠体71は、長さ方向に延伸する一対の縦枠部711と、幅方向に延伸して一対の縦枠部711の端部同士を連結する一対の横枠部713とを有し、例えば方形環状をしている。
【0035】
縦枠部711は、表側に位置する縦平坦部分711aと、縦平坦部分711aにおける幅方向の外端から幅拡がりに裏側に延伸する縦外傾斜部分711bと、縦平坦部分711aにおける幅方向の内端から内拡がりに裏側に延伸する縦内傾斜部分711cとを有する。
縦枠部711は、縦平坦部分711a、縦外傾斜部分711b及び縦内傾斜部分711c以外に、縦外傾斜部分711bの裏側端から裏側に立設する縦外立設部分711dと、縦内傾斜部分711cの裏側端からベース本体20近傍まで立設する縦内立設部分711eと、縦内立設部分711eの裏側端から幅方向の内側(縦外傾斜部分711bと反対側)に屈曲してベース本体20と近接又は当接する縦内屈曲部分711fとを有する。
縦内傾斜部分711cは、ベース2に装着されている光源ユニット3の近傍まで延伸している。具体的には、縦内傾斜部分711cは、光源表カバー313の表カバー本体部313aと対向延伸部313cとの結合部分まで延伸する。縦内傾斜部分711cは光源ユニット3からの光を表側に反射させる反射機能を有する。これにより、光源ユニット3の光を有効に利用できる。
縦内立設部分711e及び縦内屈曲部分711fには、配線用の欠け部分711gが形成されている。
【0036】
横枠部713は、表側に位置する横平坦部分713aと、横平坦部分713aにおける長さ方向の外端から外拡がりに裏側に延伸する横外傾斜部分713bと、横平坦部分713aにおける長さ方向の内端からベース本体20近傍まで立設する横内立設部分713cとを有する。
横枠部713は、横平坦部分713a、横外傾斜部分713b及び横内立設部分713c以外に、横外傾斜部分713bの裏側端から裏側に立設する横外立設部分713dと、横内立設部分713cの裏側端から長さ方向の内側(横外傾斜部分713bと反対側)に屈曲してベース本体20と近接又は当接する横内屈曲部分713eとを有する。なお、横内屈曲部分713eは、器具カバー体73が配される領域以外に設けられている。
【0037】
縦枠部711の縦平坦部分711aと、横枠部713の横平坦部分713aとは略面一状に連結され、縦枠部711の縦外傾斜部分711bと、横枠部713の横外傾斜部分713bとの傾斜角度は略同じに構成されている。これにより、枠体71の意匠性を高めることができる。
【0038】
(2)器具カバー体
器具カバー体73は、横断面において、幅方向の略中央を通り且つ表裏方向に延伸する中心線に対して線対称な形状をしている。換言すると、縦枠部711における縦平坦部分711aの幅方向の内側端よりも幅方向の内側部分を、内側端を通り且つ中心軸と平行な仮想線分で反転させた形状と略一致する。これにより、器具カバー7の意匠性を高めることができる。
器具カバー体73は、ベース本体20に装着されている電源ユニット4や無線通信ユニット5を表側から覆う。これにより、電源ユニット4や無線通信ユニット5が露出しなくなり、照明装置Xの意匠性を高めることができる。
器具カバー体73は、幅方向の中央を通る中心線の表端から裏側に傾斜する一対の傾斜部731と、傾斜部731の裏側端から裏側に立設する立設部732とを有する。器具カバー体73は、立設部732の裏側端から幅方向の外側(一対の縦枠部711が存在する側)に屈曲してベース本体20と近接又は当接する屈曲部733とを有する。
器具カバー体73は、金属板により構成されている。傾斜部731は光源ユニット3からの光を表側に反射させる反射機能(反射膜)を有する。これにより、光源ユニット3の光を有効に利用できる。立設部732と屈曲部733とには配線用の欠け部分734が形成されている。
なお、器具カバー体73は、例えば透光性の低い材料により構成し、傾斜部731の表面に反射膜を形成してもよい。
【0039】
器具カバー体73の屈曲部733は、枠体71の横枠部713の横内屈曲部分713eに裏側から係合する。器具カバー体73は、立設部732の長さ方向の両端の屈曲部分732aが横枠部713の横内立設部分713cにねじ止めされて、枠体71(横枠部713)に固定される。
器具カバー体73における一対の傾斜部731の連結部分(中心線)は、器具カバー体73の最も表側に位置しているため、器具カバー体73とベース本体20との間に電源ユニット4や無線通信ユニット5を配する空間を確保しやすい。
複数の器具カバー体73のうち、無線通信ユニット5を覆う器具カバー体73は、無線通信ユニット5に対向する部分に開口を有している。上述の照明制御装置(コントローラやリモコン)は、通常、照明装置Xよりも表側に配置されるため、器具カバー体73に開口を設けることにより、開口部分から無線電波が入射でき、器具カバー体73による無線電波の減衰が抑えられる。
ここでの開口は、傾斜部731に設けられており、樹脂製のプレート77により塞がれている。これにより、無線通信ユニット5が露出しなくなり、無線電波の減衰を低減しつつ器具カバー体73の意匠性を高めることができる。
また、プレート77を傾斜部731に対して着脱可能とすることで、ドングル57の交換を容易に行うことができる。プレート77は、裏面から開口に沿って延出して開口に嵌合する嵌合部や、開口の周辺部に係合する係合部や、ヒンジを介して器具カバー体73に装着する装着部等を有することで、着脱可能とできる。
【0040】
(3)器具カバー装着部
器具カバー装着部75は、ベース本体20に設けられている「V」字状のカバー支持具291(
図3参照)に係合するばね体751と、ばね体751をベース本体20に固定するための固定具753とを備える。
器具カバー装着部75は、ベース本体20のカバー支持具291に対応して複数個(ここでは4個)あり、カバー支持具291の設置位置に対応した枠体71の部位に設けられている。
【0041】
ばね体751は、例えば金属製のバネであり、コイル部751aと、コイル部751aから接線方向に延伸する延伸部751bと、延伸部751bの延伸先端に形成された屈曲部751cとを有して、コイル部751aが回動可能に固定具753に支持されている。
ばね体751の延伸部751bは、裏側に向かって延伸している延伸部751bをカバー支持具291とベース本体20との間の空間に位置合わせし、器具カバー7を裏側に移動させると、ばね体751が回動し、延伸部751bがカバー支持具291に係止する。
【0042】
固定具753は、断面が「L」字状をし、長辺に相当する長板部753aと、短辺に相当する短板部753bとを有する。長板部753aが、ねじを利用して、枠体の71の横枠部713の横内立設部分713cに固定される。短板部753bは、ばね体751のコイル部751aと嵌合する一対の嵌合溝を有する。
【0043】
4.電源ユニット及び無線通信ユニットの位置関係
図9を用いて説明する。
電源ユニット4及び無線通信ユニット5は、幅方向に間隔をおいて配されている光源ユニット3間に配されている。つまり、幅方向に隣接する光源ユニット3間に配されている。
電源ユニット4は、4つの吊りボルト211で形成される4角形の内側に配置されることが重量バランスの観点から望ましい。本実施形態においては、電源ユニット4は複数の光源ユニット3が配設する幅方向の中央位置又は中央に近い位置に設けられている。ここでは、光源ユニット3は、3個あり、幅方向の中央に位置する光源ユニット3に近接する状態で配されている。このように電源ユニット4が幅方向の中央側に位置し、重量バランスのよい照明装置Xが得られる。
電源ユニット4の幅方向の中央を通り長さ方向に延伸する中央線Y4は、隣接する光源ユニット3間であって、その中央を長さ方向に延伸する中央線Yよりも、幅方向の中央に位置する光源ユニット3側に位置する。
【0044】
電源ユニット4は、長さ方向の中央よりも長さ方向の一方側に配されている。つまり、電源ユニット4の長さ方向の中央を通り幅方向に延伸する中央線Z4が、照明装置Xの長さ方向の中央を通り幅方向に延伸する中央線Zよりも一方側に位置する。ここでは、電源ユニット4の長さ方向の他端部4aが、照明装置Xの長さ方向の中央線Zと重なるように配されている。このように電源ユニット4が長さ方向の中央側に位置し、重量バランスのよい照明装置Xが得られる。
また、電源ユニット4は、ベース本体20の表面であって、表側から見て光源ユニット3と重ならないように配されている。これにより、照明装置Xの表裏方向の寸法を小さくできる。
【0045】
無線通信ユニット5は、電源ユニット4が配されている隣接する光源ユニット3間に配されている。これにより、電源ユニット4と無線通信ユニット5との配線が容易に行える。無線通信ユニット5は、電源ユニット4の幅方向の中央を通り長さ方向に延伸する中央線Y4の延長線上又は延長線近傍に配置されることが望ましい。このように配置することにより、電源ユニット4と無線通信ユニット5との間を接続するケーブルを直線的に最短距離又は最短距離に近い状態で配線でき、ケーブルへのノイズの混入を抑制できる。
無線通信ユニット5は、複数の光源ユニット3が配設する幅方向の中央位置又は中央に近い位置に設けられている。ここでは、幅方向の中央に位置する光源ユニット3に近接する状態で配されている。このように無線通信ユニット5が幅方向の中央側に位置し、重量バランスのよい照明装置Xが得られる。
無線通信ユニット5は、隣接する光源ユニット3間の中央を通り長さ方向に延伸する中央線Yよりも、幅方向の中央に位置する光源ユニット3側に位置する。
【0046】
無線通信ユニット5の光源ユニット3の光源基板331からの離間距離は、少なくとも3[mm]以上で、好ましくは6[mm]以上、より好ましくは10[mm]以上である。これにより、光源基板331の導電路を流れる電流により発生するノイズの影響を受け難くできる。また、無線通信ユニット5は、ベース本体20の表面であって、表側から見て光源ユニット3と重ならないように配されている。これにより、照明装置Xの表裏方向の寸法を小さくできる。
【0047】
無線通信ユニット5は、長さ方向の中央を通り幅方向に延伸する中央線Zよりも長さ方向の他方側に配されている。これにより、無線通信ユニット5が電源ユニット4から長さ方向に離れることになり、電源ユニット4から発生するノイズの影響を受け難くできる。無線通信ユニット5は電源ユニット4よりも軽量である。このため、電源ユニット4が照明装置Xの長さ方向の端に配されるよりも、無線通信ユニット5が端に配される方が重量バランスがよい。
無線通信ユニット5の電源ユニット4の電源基板42からの離間距離は、少なくとも3[mm]以上で、好ましくは6[mm]以上、より好ましくは10[mm]以上である。これにより、電源基板42を流れる電流により発生するノイズの影響を受け難くできる。また、無線通信ユニット5は、ベース本体20の表面であって、表側から見て光源ユニット3及び電源ユニット4と重ならないように配されている。これにより、照明装置Xの表裏方向の寸法を小さくできる。
【0048】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0049】
<変形例>
1.照明装置
照明装置Xは3個の光源ユニット3を幅方向に並設していたが、1個の光源ユニット3を備えてもよい。この場合、電源ユニット4及び無線通信ユニット5は、表側から見たときに、光源ユニット3と重ならない位置に配されればよい。
照明装置Xは、電源ユニット4及び無線通信ユニット5を光源ユニット3に対して幅方向に離間して備えている。しかしながら、光源ユニットに対して長さ方向に離間して備えてもよい。例えば、複数個の光源ユニット3が長さ方向に間隔をおいて配されている場合、電源ユニット4及び無線通信ユニット5の少なくとも一方を長さ方向に隣接する光源ユニット間に備えてもよい。
照明装置Xは、電源ユニット4及び無線通信ユニット5を光源ユニット3に対して同じ方向に離間して備えていたが、例えば、電源ユニット4を光源ユニット3に対して幅方向に離間して、無線通信ユニットを長さ方向に離間してそれぞれ備えてもよい。
電源ユニット4及び無線通信ユニット5は光源ユニット3に対して幅方向に離間し、本変形例の説明では長さ方向に離間していたが、電源ユニット及び無線通信ユニットはベースの表裏方向と直交する直交方向であればよく、例えば、幅方向に対して傾斜する方向に備えてもよい。
電源ユニット4及び無線通信ユニット5は、光源ユニット3に対して幅方向の同じ側に設けられているが、例えば光源ユニット3の幅方向の両側に間隔をおいて設けられてもよい。
【0050】
照明装置Xは、電源ユニット4と無線通信ユニット5とを、光源ユニット3から離間する方向(例えば幅方向)と直交する方向(例えば長さ方向)に離間して備えているが、例えば、光源ユニットから離間する方向(幅方向)に離間して備えてもよい。この場合、実施形態で説明したような隣接する光源ユニット3間に電源ユニット4と無線通信ユニット5と並設して備えてもよい。
但し、隣接する光源ユニットの間隔を小さい場合、電源ユニットのノイズを考慮すると、光源ユニットに対して電源ユニットが配される方向に直交又は交差する方向に無線通信ユニットを配する方がノイズの影響を受け難くできる場合もある。
【0051】
照明装置Xは、器具カバー7を備えていたが、備えなくてもよい。但し、電源ユニット4、無線通信ユニット5及び配線等に人や異物が接触することや意匠性を考慮すると備える方が好ましい。なお、器具カバーの構造は実施形態で説明した構造に限定するものではない。
【0052】
2.ベース
ベース2は、光源ユニット3、電源ユニット4及び無線通信ユニット5を装着できればよく、形状、構造、ユニットの装着方法等特に限定するものではない。例えば、ベース2は、金属板により構成されているが、樹脂材料等の他の材料により構成されてもよい。
ベース2は、設置面等に装着できればよく、装着方法等は特に限定するものではない。
【0053】
3.光源ユニット
光源ユニットは、複数個LのLED素子と、当該LED素子に電力を供給する導電路(光源基板)とを有していればよく、例えば、光源基板331とLED素子333とを備えるモジュールタイプであってもよいし、光源基板331に換えて、金属板等の導電片を離間させて配した配線体に、LED素子が跨るように実装するような構造であってもよい。
光源ユニットは、LED素子等の発光素子と、発光素子に電力を供給する導電路とを絶縁部材等を介してベースに装着してもよいし、光源ベースのような部材を介してベースに装着してもよく、光源表カバー、光源端カバー等を備えてなくてもよい。なお、光源表カバーに相当する部材を器具カバー7に設けてもよい。
【0054】
4.電源ユニット
電源ユニットは、光源ユニット3のLED素子等の発光素子を点灯させる電力を供給できればよく、形状、構造、ベースへの装着方法等は特に限定するものではない。
例えば、電源回路43をベースに装着して、装着された電源回路を覆うカバーをベースに装着してもよいし、電源回路を覆うカバーを器具カバーで構成するようにしてもよい。
【0055】
5.無線通信ユニット
無線通信ユニットは、少なくとも照明制御装置からの無線信号を受信する機能を有していればよく、例えば、無線通信部を通信ケースに備え、無線制御部を電源ユニット側に備えてもよい。
無線通信ユニットは、例えばアンテナ素子等の無線通信部を備えればよく、形状、構造、ベースへの装着方法等は特に限定するものではない。例えば、通信モジュール51をベースに装着して、装着された通信モジュールを覆うカバーをベースに装着してもよいし、通信モジュールを覆うカバーを器具カバーで構成するようにしてもよい。
無線通信ユニットは、自装置の識別情報を識別する必要がない場合、記憶デバイス(ドングル)を備えなくてもよい。このような例として、照明装置が専用のコントローラにより遠隔操作されるような場合である。
【0056】
<その他>
照明装置Xは、電源ユニット4と無線通信ユニット5とを備えていたが、例えば、電源ユニット4を器具本体の外部に備える照明装置にも適用できる。つまり、無線通信ユニット5を光源ユニット3に対してベースの表裏方向と直交する方向に離間するように配すればよい。これにより、光源ユニット3を流れる電流によるノイズの影響を低減できると共に厚みを薄くできる。
【符号の説明】
【0057】
X 照明装置
1 器具本体
2 ベース
3 光源ユニット
4 電源ユニット
5 無線通信ユニット
7 器具カバー
20 ベース本体