(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】管理サーバ及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20240305BHJP
G09B 19/00 20060101ALN20240305BHJP
【FI】
G06Q50/20
G09B19/00 Z
(21)【出願番号】P 2021127801
(22)【出願日】2021-08-03
(62)【分割の表示】P 2020153782の分割
【原出願日】2020-09-14
【審査請求日】2023-09-13
(31)【優先権主張番号】P 2020121619
(32)【優先日】2020-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507234427
【氏名又は名称】公立大学法人岩手県立大学
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】井上 孝之
(72)【発明者】
【氏名】音山 若穂
(72)【発明者】
【氏名】上村 裕樹
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0058372(KR,A)
【文献】特開2011-054003(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0101229(KR,A)
【文献】山鹿 高明,保育施設における効率的保育記録システムの開発,情報処理学会第82回(2020年)全国大会講演論文集(4),2020年02月20日,pp.51-52
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G09B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保育施設が管理する複数の端末装置とネットワークを介して通信可能な管理サーバであって、
制御装置と、
記憶装置と、を備え、
前記制御装置は、
保育の場面を撮像した保育画像を
、当該保育画像を撮影したユーザの情報とともに前記端末装置から受信して前記記憶装置に記憶させる処理と、
お便りの生成に用いられる前記端末装置からの
ユーザ情報を含む指示に基づき、
前記ユーザ情報に対応するユーザが撮影したお便りが未作成の保育画像を子画面化した
画像を含む画像選択画面を表示させるための画像選択画面表示情報を、指示元の前記端末装置に送信する処理と、
お便りの台紙の選択を前記指示元の端末装置から受け付ける処理と、
前記画像選択画面による前記保育画像の選択と前記台紙の選択とを前記指示元の端末装置から取得したことに基づいて、選択された前記台紙に選択された前記保育画像を自動配置したお便り案画面を生成する処理と、を実行する、
ことを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の管理サーバにおいて、
前記制御装置は、
前記お便り案画面を前記指示元の端末装置に表示させて、前記選択された台紙における前記選択された画像の配置の変更を受け付け、
受け付けた前記配置の変更に基づいて前記お便り案画面を再生成する、
ことを特徴とする管理サーバ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の管理サーバにおいて、
前記制御装置は、
前記お便り案画面を前記指示元の端末装置に表示させて、前記台紙の変更を受け付け、
受け付けた前記台紙の変更に基づいて前記お便り案画面を再生成する、
ことを特徴とする管理サーバ。
【請求項4】
保育施設が管理する複数の端末装置とネットワークを介して通信可能な管理サーバに、
保育の場面を撮像した保育画像を
、当該保育画像を撮影したユーザの情報とともに前記端末装置から受信して記憶する機能と、
お便りの生成に用いられる前記端末装置からの
ユーザ情報を含む指示に基づき、
前記ユーザ情報に対応するユーザが撮影したお便りが未作成の保育画像を子画面化した
画像を含む画像選択画面を表示させるための画像選択画面表示情報を、指示元の前記端末装置に送信する機能と、
お便りの台紙の選択を前記指示元の端末装置から受け付ける機能と、
前記画像選択画面による前記保育画像の選択と前記台紙の選択とを前記指示元の端末装置から取得したことに基づいて、選択された前記台紙に選択された前記保育画像を自動配置したお便り案画面を生成する機能と、を
実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保育所等の未就学児の保育施設におけるお便りの電子作成システムに採用して好適なサーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、幼稚園や保育園等の教育・保育機関における様々な業務の効率化・省力化を図るためのシステムが導入される(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、保育園等に設置され先生などの利用者が利用する端末装置と管理サーバとによって構築されたクライアント管理サーバシステムを用いて、保育計画の効率化・省力化が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2018年4月に国の保育所保育指針等が改定されたが、その方針を保育に反映させることは容易ではない。その理由は、保育業務が多忙であり保育士等が研修する時間がなく、保育士等も不足し学校教員のような研修の機会や場に参加しにくい点等にある。
ところで、保育園等では、保育等の担当者は、日々の業務として、保育等の場面を示す保育画像を撮影するとともに、この撮影した画像を用いて保護者向けに最近の園内活動を紹介するお便りを作成する。お便りを作成した担当者に、お便りの保育画像を通じて、「保育指針等に於ける発達の視点」に基づいて、どのような保育環境を提供したかを学習させることが可能となる。その結果、各担当者の保育環境に対する評価能力を向上させることが可能となる。
【0005】
そのような事情に鑑み、本発明は、保育所等の未就学児の保育施設におけるお便りの電子作成システムに採用して好適なサーバ及びプログラムを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、保育施設が管理する複数の端末装置とネットワークを介して通信可能な管理サーバであって、制御装置と、記憶装置と、を備え、前記制御装置は、保育の場面を撮像した保育画像を、当該保育画像を撮影したユーザの情報とともに前記端末装置から受信して前記記憶装置に記憶させる処理と、お便りの生成に用いられる前記端末装置からのユーザ情報を含む指示に基づき、前記ユーザ情報に対応するユーザが撮影したお便りが未作成の保育画像を子画面化した画像を含む画像選択画面を表示させるための画像選択画面表示情報を、指示元の前記端末装置に送信する処理と、お便りの台紙の選択を前記指示元の端末装置から受け付ける処理と、前記画像選択画面による前記保育画像の選択と前記台紙の選択とを前記指示元の端末装置から取得したことに基づいて、選択された前記台紙に選択された前記保育画像を自動配置したお便り案画面を生成する処理と、を実行する。
【0007】
本発明の他の態様は、保育施設が管理する複数の端末装置とネットワークを介して通信可能な管理サーバに、所定の機能を実現させるプログラムであって、保育の場面を撮像した保育画像を、当該保育画像を撮影したユーザの情報とともに前記端末装置から受信して記憶する機能と、お便りの生成に用いられる前記端末装置からのユーザ情報を含む指示に基づき、前記ユーザ情報に対応するユーザが撮影したお便りが未作成の保育画像を子画面化した画像を含む画像選択画面を表示させるための画像選択画面表示情報を、指示元の前記端末装置に送信する機能と、お便りの台紙の選択を前記指示元の端末装置から受け付ける機能と、前記画像選択画面による前記保育画像の選択と前記台紙の選択とを前記指示元の端末装置から取得したことに基づいて、選択された前記台紙に選択された前記保育画像を自動配置したお便り案画面を生成する機能と、前記管理サーバに実現させる。
【0009】
なお、以上の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、プログラム、プログラムを記録した一時的なまたは一時的でない記憶媒体、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、保育所等の未就学児の保育施設におけるお便りの電子作成システムに採用して好適なサーバ及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図4】管理サーバ及び共有サーバのハードウェア構成図である。
【
図7】本発明を利用した園内研修会の様子を示す図である。
【
図8】担当者端末装置又は同僚端末装置の処理のフロー図である。
【
図14】画像消去後の編集画面を例示する図である。
【
図16】グループ化が実行された後の編集画面を例示する図である。
【
図18】付加情報入力モードの処理のフロー図である。
【
図19】強調表示された子画面を含む画面を例示する図である。
【
図21】タイトル・コメント入力画面を例示する図である。
【
図22】お便り作成モードの処理のフロー図である。
【
図26】お便りのプレビュー画面を例示する図である。
【
図28】担当者見解入力モードの処理のフロー図である。
【
図31】同僚見解入力モードの処理のフロー図である。
【
図38】担当者研修モード及び管理者研修モードの処理のフロー図である。
【
図43】アップロード確認モードの処理のフロー図である。
【
図44】お便り案承認モードの処理のフロー図である。
【
図45】管理者見解入力モードの処理のフロー図である。
【
図46】指導コメント閲覧モードの処理のフロー図である。
【
図47】共有化判定モードの処理のフロー図である。
【
図48】管理者閲覧入力モードの処理のフロー図である。
【
図50】統計選択メニュー画面を例示する図である。
【
図51】統計選択メニュー画面を例示する図である。
【
図54】指導要請確認モードの処理のフロー図である。
【
図56】指導者閲覧入力モードの処理のフロー図である。
【
図58】共有検索メニュー画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態]
本実施形態では、保育又は教育(以下、保育等とする)の対象となる対象者を、保育園や幼稚園や託児所(以下、保育園等とする。)などの園児として説明する。この対象者は園児に限らず、管理者の下に成長を管理され得る状態にあるものであれば、保育園等の園児に限られるものでない。例えば、対象者は、小学校の児童などであってもよい。
【0013】
図1のシステム1は、複数の端末装置10と、管理サーバ50と、共有サーバ55と、を含む。複数の端末装置10、管理サーバ50及び共有サーバ55は、ネットワーク5を介して互いに通信可能に接続される。端末装置10は、保育等の担当者によって利用される担当者端末装置10aと、担当者の同僚によって利用される同僚端末装置10bと、保育園等の主任や園長によって利用される管理者端末装置10cと、保育園等の外部に所属する保育等の専門家によって利用される指導者端末装置10dと、園児の保護者等によって利用される外部端末装置10eと、を含む。以下、端末装置10を利用する担当者、同僚、主任、園長、外部の専門家、保護者等を単にユーザという場合がある。なお、ネットワーク5に接続される端末装置10は、
図1に示す台数に限られない。ここで、本明細書での同僚とは、担当者とは異なる者であって、保育園等における管理者、園長が行うような管理業務を主な職務とせずに保育等の業務を主な職務とする者を指す。
【0014】
ネットワーク5は、無線ネットワークであり、例えば、WiFi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)、第4世代移動通信システム(いわゆる、4G)もしくは第5世代移動通信システム(いわゆる、5G)である。なお、ネットワーク5は、有線ネットワークでもよい。
【0015】
図2を用いて、端末装置10のハードウェア構成を説明する。端末装置10は、CPU等の制御装置11と、メモリ等の記憶装置12と、タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力インターフェース13と、液晶ディスプレイなどの表示装置(表示パネル)14と、ネットワーク5に接続するための通信インターフェース15と、カメラ等の撮像装置16と、を含む。端末装置10は、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等によって実現される。本実施形態の担当者端末装置10a及び同僚端末装置10bは、園内に設置した無線LANルータ6と無線接続され園内で撮影した保育画像と入力した文字等をいつでも保育現場から送信可能にした携帯可能なスマートフォンである。本実施形態の担当者端末装置10a及び同僚端末装置10bは、同一の構成を有する。本実施形態の管理者端末装置10c、指導者端末装置10d及び外部端末装置10eは、ケーブルでインターネットの終端装置7に直接接続された卓上のPCである。端末装置10がPCである場合、端末装置10は撮像装置16を有さなくてもよい。また、本実施形態では、管理サーバ50のような専用サーバを外部設置したが、これに限定されず、セキュリティー向上のため専用サーバを外部設置するのではなく、管理端末装置10cをサーバとして兼用し公衆回線を経由することのない構内ネットワークを構成することも可能である。
【0016】
図3を用いて、端末装置10の機能について説明する。
図3を含む各図に示す各機能ブロックは、コンピュータのCPU等の電子素子や機械部品などハードウェア、コンピュータプログラムなどソフトウェア、又はその組み合わせによって実現される。
図3の端末装置10は、端末側生成部21と、端末側受信部22と、端末側送信部23と、ユーザ入力受付部24と、出力部25と、モード処理実行部26と、端末側記憶部27と、を備える。
【0017】
端末側生成部21は、保育等の場面を示す場面情報やその場面情報についての端末装置10のユーザの見解を示す見解情報等を生成する。本実施形態の場面情報は、保育画像である。保育画像は、動画であっても静止画であってもよい。本実施形態の端末側生成部21は、撮像装置16によって撮影することにより保育画像(場面情報)を生成する。また、端末側生成部21は、保育画像について後述する見解入力画面を介して受け付けたユーザ入力に基づいて見解情報を生成する。
【0018】
端末側受信部22は、場面情報、後述する統合情報、見解情報の集計結果等を通信インターフェース15を介して受信する。本実施形態の端末側受信部22は、取得部の例である。
【0019】
端末側送信部23は、場面情報や見解情報等を通信インターフェース15を介して送信する。端末側送信部23は、場面情報及び見解情報の送信により、場面情報と見解情報とを管理サーバ50に処理させる。管理サーバ50は、場面情報及び見解情報の受信を契機として、場面情報及び見解情報の処理を起動する。具体的には、端末装置10は、管理サーバのIPアドレス及びポート番号を指定して場面情報及び見解情報をそれぞれ送信する。ポート番号は管理サーバ50の処理に対応付けられているため、管理サーバ50の処理が起動する。また、管理サーバ50は、統計条件の指定を受けることを契機として、見解情報の集計結果を生成する処理を起動する。本実施形態の端末側送信部23は、サーバ処理起動部の例である。
【0020】
ユーザ入力受付部24は、保育等に関する見解についてのユーザ入力を入力インターフェース13を介して受け付ける。出力部25は、お便り案、各種入力画面、場面情報、統合情報等を担当者等に提示する。本実施形態の出力部25は、表示装置14を介して場面情報とともに統合情報を表示する。
【0021】
モード処理実行部26は、端末装置10の各実行モードの処理を実行する。本実施形態の担当者端末装置10a及び同僚端末装置10bは、撮影・転送モードと、付加情報入力モードと、お便り作成モードと、担当者見解入力モードと、同僚見解入力モードと、検索閲覧モードと、指導要請モードと、担当者研修モードと、応答確認モードと、終了モードとを含む実行モードを有する。本実施形態では、起動時には、保育等の貴重な場面を撮影し逃さないようにするために、担当者端末装置10a及び同僚端末装置10bの実行モードは撮影・転送モードに設定される。
【0022】
本実施形態の管理者端末装置10cは、アップロード確認モードと、お便り案承認モードと、管理者見解入力モードと、指導コメント閲覧モードと、共有化判定モードと、管理者閲覧モードと、統計モードと、管理者研修モードと、終了モードとを含む実行モードを有する。指導者端末装置10dは、指導要請確認モードと、応答閲覧モードと、指導者閲覧入力モードと、終了モードとを含む実行モードを有する。
【0023】
なお、上述した各端末装置10の実行モードの詳細は後述する。
【0024】
端末側記憶部27は、撮影した保育画像等の各種情報を記憶する。
【0025】
図4を用いて、管理サーバ及び共有サーバのハードウェア構成について説明する。管理サーバ50は、CPU等の制御装置51と、記憶装置52と、ネットワーク5に接続するための通信インターフェース53と、を備える。管理サーバ50及び共有サーバ55は、例えばクラウドサーバを用いることができる。ここで、クラウドサーバは、例えばデータやソフトウェアの所在を意識することなく、ネットワーク5に接続された装置にそれぞれの機能を持たせ必要に応じて情報を取り出すことができるサーバである。したがって、管理サーバ50及び共有サーバ55は、それぞれ、1つの装置でもよく、複数の装置を含んでもよい。
【0026】
共有サーバ55は、例えば複数の端末装置10間で情報を共有させるための情報処理装置である。共有サーバ55は、管理者端末装置10cから共有情報を取得すると、所定の場所に格納する。共有サーバ55は、例えば外部端末装置10eからアクセス要求を受け付けた場合に、外部端末装置10eに対して共有情報を閲覧させる。
【0027】
図5を用いて、管理サーバ50の機能を説明する。管理サーバ50は、サーバ側生成部61と、サーバ側受信部62と、サーバ側送信部63と、サーバ側記憶部64と、統計処理部65と、を含む。
【0028】
サーバ側生成部61は、各種画面表示情報、統合情報等を生成する。例えば、サーバ側生成部61は、場面情報に対応付けられた見解情報に基づいて、後述の統合情報を生成する。サーバ側受信部62は、端末装置10から送信された場面情報及び見解情報等を通信インターフェース53を介して受信する。サーバ側送信部63は、各種画面表示情報、統合情報等を通信インターフェース53を介して端末装置10に送信する。サーバ側記憶部64は、端末装置10から受信した各種情報を記憶する。例えば、サーバ側記憶部64は、受信した場面情報及び見解情報を対応付けて記憶(または登録)する。また、サーバ側記憶部64は、後述する各種画面における保育画像、各種項目欄、各種コメント欄、各種ボタン等の配置を示すフォーマット情報を予め記憶する。統計処理部65は、後述の統計モードにおける処理を実行する。
【0029】
ところで、保育園等では、保育等の担当者は、日々の業務として、保育等の場面を示す保育画像を撮影するとともに、この撮影した画像を用いて保護者向けに最近の園内活動を紹介するお便りを作成する。
図6に示すように、お便りは、園内活動の場面を撮影した保育画像と、お便りに記載されるコメント(お便りコメント)とを含む。このお便りは、保育園等の掲示板等に張り付けられ、保護者等に配布される。保護者は、このお便りを見て、保育園等での園児の様子を把握することが可能となる。
【0030】
担当者に対する教育の一環として、このお便りを作成する際に、「保育指針等に於ける発達の視点」に基づいて、各担当者に自身が撮影した保育画像の場面が保育環境にどのような影響を与えるのかを評価させることが想定される。ここで、「保育指針等に於ける発達の視点」とは、園内活動において目指す保育の姿が国によって定められたものである。「保育指針等」とは、「保育所保育指針」と「幼稚園教育要領」と「幼稚園連携型認定こども園教育・保育要領」とを指す。「発達の視点」とは、「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」と「5領域」と「3つの視点」を指す。「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」は、健康な心と体、自立心、協調性、道徳性・規範意識の芽生え、社会生活との関わり、思考力の芽生え、自然との関わり・生命の尊重、数量・図形・文字等への関心・感覚、言葉による伝え合い及び豊かな感性と表現を含む評価項目を有する。「5領域」は、健康、人間関係、環境、言葉及び表現を含む評価項目を有する。「3つの視点」は、身体的発達、社会的発達及び精神的発達を含む評価項目を有する。
【0031】
これにより、お便りを作成した担当者に、お便りの保育画像を通じて、「保育指針等に於ける発達の視点」に基づいて、どのような保育環境を提供したかを学習させることが可能となる。その結果、各担当者の保育環境に対する評価能力を向上させることが可能となる。
【0032】
しかし、担当者が「保育指針等に於ける発達の視点」に基づく評価を個別にしただけでは、その評価が適切であるかどうかを担当者が適切に理解できない場合がある。この場合、「保育指針等に於ける発達の視点」に基づく評価を行ったとしても、保育環境に対する評価能力の効果的な向上が期待できない。
【0033】
本発明者らは、保育環境に対する評価能力を効果的に向上させるために、担当者の評価内容が適切かどうかを判断できる客観的な判断基準を提供する必要があると考え、本発明に想到した。
【0034】
本実施形態では、保育画像(場面情報)に対応付けられた複数の見解情報を統合した結果得られる統合情報(例えば
図34~36参照)が提示される。見解情報は「保育指針等に於ける発達の視点」に基づいて定められた複数の項目の内容についての評価結果を見解として含む。本実施形態の統合情報は、保育画像と、その保育画像に対応付けられた複数の見解情報における各項目の内容についての評価結果の統合結果(集計結果)とを含む。
【0035】
本実施形態によると、保育等に関する自己の見解が適切かどうかを他人の見解に基づいて客観的に判断することが可能となる。例えば、保育画像に対する自己の見解と他人の見解と見比べることにより、自己と他人の見解(評価項目)が一致した場合には自身の見解が適切であったと判断できる。また、他人が異なる評価項目を選択した場合には、その保育画像が示す場面において自身が気付かなかった観点を学ぶことができる。また、園長や管理者など、保育に関する経験が豊富な者の意見を容易に取り入れることができるようになる。このように、同僚、管理者又は指導者はどのような見解を入力したのか、なぜ異なる見解を入力したのか、自己の見解は正しいのか、自分の見解を変更する必要があるのか等を検討することが可能となる。その結果、保育等に対する評価能力をより一層向上させることが可能となる。
【0036】
本実施形態は、例えば保育園等で定期的(例えばクラス別で週1回、全体で月1回)に開催される園内研修会において適用することが好ましい。具体的には、
図7に示すように、園内研修会において、担当者、同僚、管理者、園長等が集まって、各評価項目について見解情報を統合した結果得られる統合情報を参照することにより、複数の人の見解を容易に議論することが可能となる。その結果、保育等の研修の内容をより充実させることができ、研修の参加者の能力をより一層向上させることが可能となる。
【0037】
(担当者端末装置及び同僚端末装置の動作)
上記を踏まえて、
図8を用いて、本実施形態の担当者端末装置10a又は同僚端末装置10bの処理S1について説明する。ここで、処理S1に関する説明において、端末装置10は、担当者端末装置10a又は同僚端末装置10bを指すものとする。以下では、特に言及する場合を除き、端末装置10はネットワーク5を介して管理サーバ50に接続されるものとする。
【0038】
端末装置10を起動させると、処理S1はS11に進む。S11で、端末装置10は、撮影・転送モードの処理を実行する。撮影・転送モードの処理の詳細については後述する。なお、後述するように、各実行モードの処理の終了の直前には実行モードが選択され(
図9のS125等)、この選択された実行モードに設定されて各処理が終了する。
【0039】
S12で、端末装置10は、実行モードが撮影・転送モードであるかどうかを判定する。撮影・転送モードである場合(S12のY)、処理S1はS13に進む。撮影・転送モードではない場合(S12のN)、処理S1はS14に進む。S13で、端末装置10は、撮影・転送モードの処理を実行する。S13での撮影・転送モードの処理は、S11と同様である。その後、処理S1はS14に進む。
【0040】
S14で、端末装置10は、実行モードが付加情報入力モードであるかどうかを判定する。付加情報入力モードである場合(S14のY)、処理S1はS15に進む。付加情報入力モードではない場合(S14のN)、処理S1はS16に進む。S15で、端末装置10は、付加情報入力モードの処理を実行する。付加情報入力モードの処理の詳細については後述する。S15の後、処理S1はS16に進む。
【0041】
S16で、端末装置10は、実行モードがお便り作成モードであるかどうかを判定する。お便り作成モードである場合(S16のY)、処理S1はS17に進む。お便り作成モードではない場合(S16のN)、処理S1はS18に進む。S17で、端末装置10は、お便り作成モードの処理を実行する。お便り作成モードの処理の詳細については後述する。S17の後、処理S1はS18に進む。
【0042】
S18で、端末装置10は、実行モードが担当者見解入力モードであるかどうかを判定する。担当者見解入力モードである場合(S18のY)、処理S1はS19に進む。担当者見解入力モードではない場合(S18のN)、処理S1はS20に進む。S19で、端末装置10は、担当者見解入力モードの処理を実行する。担当者見解入力モードの処理の詳細については後述する。S19の後、処理S1はS20に進む。
【0043】
S20で、端末装置10は、実行モードが同僚見解入力モードであるかどうかを判定する。同僚見解入力モードである場合(S20のY)、処理S1はS21に進む。担当者見解入力モードではない場合(S20のN)、処理S1はS22に進む。S21で、端末装置10は、同僚見解入力モードの処理を実行する。同僚見解入力モードの処理の詳細については後述する。S21の後、処理S1はS22に進む。
【0044】
S22で、端末装置10は、実行モードが検索閲覧モードであるかどうかを判定する。検索閲覧モードである場合(S22のY)、処理S1はS23に進む。検索閲覧モードではない場合(S22のN)、処理S1はS24に進む。S23で、端末装置10は、検索閲覧モードの処理を実行する。検索閲覧モードの処理の詳細については後述する。S23の後、処理S1はS24に進む。
【0045】
S24で、端末装置10は、実行モードが指導要請モードであるかどうかを判定する。指導要請モードである場合(S24のY)、処理S1はS25に進む。指導要請モードではない場合(S24のN)、処理S1はS26に進む。S25で、端末装置10は、指導要請モードの処理を実行する。指導要請モードの処理の詳細については後述する。S25の後、処理S1はS26に進む。
【0046】
S26で、端末装置10は、実行モードが担当者研修モードであるかどうかを判定する。担当者研修モードである場合(S26のY)、処理S1はS27に進む。担当者研修モードではない場合(S26のN)、処理S1はS28に進む。S27で、端末装置10は、担当者研修モードの処理を実行する。担当者研修モードの処理の詳細については後述する。S27の後、処理S1はS28に進む。
【0047】
S28で、端末装置10は、後述する応答報知(お便り承認報知、同僚、管理者又は指導コメント発生報知、同僚、管理者又は指導者見解入力報知)を受けたかどうかを判定する。応答報知を受けた場合(S28のY)、処理S1はS29に進む。応答報知を受けていない場合(S28のN)、処理S1はS31に進む。S29で、端末装置10は、実行モードが応答確認モードであるかどうかを判定する。応答確認モードである場合(S29のY)、処理S1はS30に進む。応答確認モードではない場合(S29のN)、処理S1はS31に進む。S30で、端末装置10は、応答確認モードの処理を実行する。応答確認モードの処理の詳細については後述する。S30の後、処理S1はS31に進む。
【0048】
S31で、端末装置10は、終了モードであるかどうかを判定する。終了モードである場合(S31のY)、処理S1は終了する。終了モードではない場合(S31のN)、処理S1はS12に戻る。
【0049】
(撮影・転送モードの処理)
図9を用いて、S11及びS13の撮影・転送モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて詳細に説明する。ます、撮影・転送モードについて説明する。撮影・転送モードは、撮影モードと転送モードとを含む。撮影モードは、保育画像を撮影するモードである。転送モードは、撮影モードにおいて撮影した保育画像を管理サーバ50に転送するモードである。また、撮影モードは、シャッターモードと編集モードとを含む。シャッターモードは、保育画像を撮影するモードである。編集モードは、消去モードとグループ化モードとを含む。消去モードは、撮影ミスした保育画像を消去するモードである。グループ化モードは、検索情報やタイトルやコメントが共通化できる保育画像をグループ化して1枚の保育画像と同等のドキュメントとして扱うためのモードである。撮影モードのみネットワーク5に接続されていない状態でも実行可能であり、他の実行モードはネットワーク5に接続された状態でのみ実行される。
【0050】
S101で、端末装置10は、
図10の撮影画面を表示する。
図10の撮影画面は、日付と、時刻と、担当者名と、モード選択画面に移行するための選択モードボタンと、撮影を実行するための撮影ボタンと、を含む。ここでは、端末装置10の実行モードは、撮影・転送モードにおける撮影モードである。撮影ボタンが操作する度に、画像(本実施形態では保育画像)が撮影される。保育画像は扱いやすさの観点から横長画像が一般的であり、端末装置10の撮影画面を横向きにして通常撮影される。これに限定されず、保育画像は縦長画像であってもよい。
【0051】
S102で、端末装置10は、
図10の撮影画面において選択モードボタンが選択されたかどうかを判定する。選択モードボタンが選択されたと判定された場合(S102のY)、端末装置10は端末装置10のユーザを示すユーザ情報及びモード選択画面要求を管理サーバ50に送信し、本処理はS123に進む。選択モードが選択されないと判定された場合(S102のN)、本処理はS103に進む。
【0052】
S103で、端末装置10は、撮影が実行されたかどうかを判定する。ここでは、
図10の撮影画面において撮影ボタンが操作された場合に、撮影が実行されたと判定される。
図10の撮影画面において撮影ボタンが選択されない状態では、撮影が実行されないとは判定される。撮影が実行されたと判定された場合(S103のY)、本処理はS104に進む。撮影が実行されないと判定された場合(S103のN)、本処理はS102に戻る。
【0053】
S104で、端末装置10は、撮影された保育画像を記憶する。ここでは、撮影された保育画像は撮影情報(担当者名と撮影日時等)に対応付けられて記憶される。その後、S11はS105に進む。
【0054】
S105で、端末装置10は、
図11の画像確認画面を表示する。
図11の画像確認画面は、日付と、時刻と、撮影を実行するための撮影ボタンと、撮影を終了するための撮影終了ボタンと、を含む。次に、S106で、端末装置10は、撮影が終了したかどうかを判定する。ここでは、
図11の画像確認画面において撮影終了ボタンが選択された場合に撮影が終了したと判定される。
図11の画像確認画面において撮影終了ボタンが選択されない状態では、撮影が終了したとは判定されない。撮影が終了しない場合(S106のN)、本処理はS102に戻る。撮影が終了した場合(S106のY)、本処理はS107に進む。
【0055】
S107で、端末装置10の実行モードが編集モードになり、端末装置10は、
図12の編集画面を表示する。
図12の編集画面は、各保育画像と、消去ボタン、グループ化ボタン、転送ボタンと、を含む。
図12の編集画面では、今回の撮影で記憶した保育画像が子画面化された状態で表示される。子画面が多数ある場合、スクロール表示によって全子画面を編集することが可能である。
【0056】
S108で、端末装置10は、実行モードが編集モードにおける消去モードであるかどうかを判定する。ここでは、
図12の編集画面において消去ボタンが選択された場合に、消去モードであると判定される。消去モードである場合(S108のY)、本処理はS109に進む。消去モードではない場合(S108のN)、本処理はS113に進む。
【0057】
S109で、端末装置10は、
図13の消去画面において撮影ミスにより記憶された保育画像の子画面の選択入力を受け付ける。次に、S110で、端末装置10は、選択された子画面を強調表示する。ここでは、
図13に示すように、選択された子画面が例えば薄く彩度変更されて識別表示される。薄く彩度変更された子画面が再度選択されると、元通りに表示される。なお、強調表示の方法は、これに限定されず、子画面枠を太く表示したり、子画面に識別マークを付加するなど、種々の形態が可能である。以下で強調表示する際も同様である。
【0058】
次に、S111で、端末装置10は、保育画像の消去が実行されるかどうかを判定する。ここでは、最終的に薄く表示された子画面が確認され、
図13の消去画面中の消去実行ボタンが選択された場合、保育画像の消去が実行される。消去が実行された場合(S111のY)、本処理はS112に進む。消去が実行されない場合(S111のN)、本処理はS109に戻る。
【0059】
S112で、
図14の編集画面において保育画像が消去され、消去された保育画面を除くように保育画像の子画面の配置が変更される。S113で、端末装置10は、実行モードが編集モードにおけるグループ化モードであるかどうかを判定する。ここでは、
図12又は14の編集画面においてグループ化ボタンが選択された場合に、グループ化モードであると判定される。グループ化モードである場合(S113のY)、本処理はS114に進む。グループ化モードではない場合(S113のN)、本処理はS118に進む。
【0060】
S114で、端末装置10は、
図15のグループ化画面においてグループ化したい保育画像の子画面の選択入力を受け付ける。次に、S115で、端末装置10は、選択された子画面を強調表示する。ここでは、
図15に示すように、選択された子画面に例えば星形の識別マークが表示される。識別マークが表示された子画面を再度選択すれば元通りに表示される。
【0061】
次に、S116で、端末装置10は、保育画像のグループ化が実行されるかどうかを判定する。ここでは、識別マークが表示された子画面が確認されて、
図15のグループ化画面中のグループ化実行ボタンが選択された場合に、保育画像のグループ化が実行される。グループ化が実行された場合(S116のY)、本処理はS117に進む。グループ化が実行されない場合(S116のN)、本処理はS114に戻る。
【0062】
S117で、端末装置10は、
図16に示すように、選択された複数の保育画像を重ね合わせ表示してグループ化し、保育画像の子画面の配置を変更する。重ね合わせられた子画面を選択する度に最表面に表示される保育画像の子画面が入れ替わり、背面の保育画像はいつでも確認できる。
【0063】
S118で、端末装置10は、編集が終了したかどうかを判定する。ここでは、
図12、14、16の編集画面中の転送ボタンが選択された場合、編集が終了したと判定される。編集が終了した場合(S118のY)、端末装置10の実行モードが転送モードに移行し、本処理はS119に進む。編集が終了しない場合(S118のN)、本処理はS108に戻る。
【0064】
S119で、端末装置10は、保育画像及びその撮影情報を管理サーバ50に転送する。これにより、後のS120で保育画像及びその撮影情報を管理サーバ50に記憶(登録)させることが可能となる。ここでは、撮影された保育画像のうち、消去されなかった全ての保育画像を転送する。保育画像がグループ化されている場合、グループ化された保育画像は互いに対応付けられて転送される。なお、転送する際に端末装置10がネットワーク5に接続されていない場合、編集済みの保育画像とその撮影情報は、端末側記憶部に記憶されたまま処理S1は終了する。その後、端末装置10がネットワーク5に接続された状態で新たに撮影されて編集された保育画像および撮影情報と共に、S119において管理サーバ50に転送される。
【0065】
S120で、管理サーバ50は、転送された保育画像及びその撮影情報を対応付けて記憶する。S121で、管理サーバ50は、記憶を完了した旨の記憶完了確認を端末装置10に送信するとともに、主任の管理者端末装置10cに保育画像チェックのためのアップロード報知を行う。S122で、端末装置10は、記憶完了確認の受信に応答して、管理サーバ50に転送した保育画像及びその撮影情報を消去するとともに、ユーザ情報及びモード選択画面要求を管理サーバ50に送信する。
【0066】
S123で、管理サーバ50は、モード選択画面要求に応答して、ユーザ情報に基づいて、ユーザに対応するモード選択画面を表示させるためのモード選択画面表示情報を生成して、端末装置10に送信する。
【0067】
S124で、端末装置10は、モード選択画面表示情報に基づいて、
図17のモード選択画面を表示する。モード選択画面では、撮影・転送モードと、付加情報入力モードと、お便り作成モードと、担当者見解入力モードと、同僚見解入力モードと、検索閲覧モードと、担当者研修モードと、応答確認モードと、終了モードと、をそれぞれ選択するためのモード選択ボタンが表示される。なお、モード選択画面では、応答確認モード以外の実行モードを自由に選択できるが、応答確認モードについてはコメント等の応答報知が来ない限り移行しないようにされる。
【0068】
S125で、端末装置10は、モード選択画面中のモード選択ボタンの選択入力を受け付けると、実行モードをその選択された実行モードに設定する。その後、本処理は終了する。
【0069】
(付加情報入力モードの処理)
図18を用いて、S15の付加情報入力モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。付加情報入力モードは、保育画像に関する付加情報、お便りに利用するタイトル及びお便りに記載するお便りコメント、お便りには記載しない担当者の自由コメントを入力するためのモードである。付加情報入力モードで入力された付加情報は、保育画像を検索する際に端末装置10が指定した検索条件と比較される。検索条件と一致した付加情報に対応付けられた保育画像が検索結果として得られる。
【0070】
S201で、端末装置10は、ユーザ情報及び付加情報入力モード実行指示を管理サーバ50に送信する。S202で、管理サーバ50は、付加情報入力モード実行指示を受けたことに応答して、ユーザ情報とサーバ側記憶部64に記憶された撮影情報とに基づいて、そのユーザによって撮影された保育画像のうち付加情報が未入力の保育画像を検索する。次に、S203で、管理サーバ50は、S202で検索された保育画像を子画面化した画像選択画面を表示させるための画像選択画面表示情報を生成し、端末装置10に送信する。
【0071】
次に、S204で、端末装置10が画像選択画面表示情報を受信すると、端末装置10は、画像選択画面表示情報に基づいて、画像選択画面を表示する。次に、S205で、端末装置10は、画像選択画面において保育画像の選択入力を受け付けると、選択された保育画像を識別するための画像識別情報を管理サーバ50に送信する。S206で、管理サーバ50は、画像識別情報に基づいて、選択された保育画像を記憶する。次に、S207で、管理サーバ50は、選択された保育画像の子画面を強調表示するための強調表示情報を生成し、端末装置10に送信する。
【0072】
次に、S208で、端末装置10が強調表示情報を受信すると、端末装置10は、強調表示情報に基づいて、S205で選択された子画面を強調表示する。ここでは、
図19に示すように、選択された子画面に五角形の識別マークを付加することにより選択された子画面を強調表示する。
【0073】
次に、S209で、端末装置10は、画像選択が完了したかどうかを判定する。ここでは、識別マークが表示された子画面が確認され、
図19の画像選択画面中の完了ボタンが選択された場合、画像選択が完了したと判定される。画像選択が完了したと判定された場合(S209のY)、端末装置10が完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS210に進む。画像選択が完了していないと判定された場合(S209のN)、本処理はS205に戻る。
【0074】
S210で、管理サーバ50は、付加情報入力画面と、タイトル・コメント入力画面とを表示させるための付加情報入力画面等表示情報を生成し、端末装置10に送信する。次に、S211で、端末装置10は、付加情報入力画面等表示情報に基づいて付加入力画面及びタイトル・コメント入力画面を表示する。
【0075】
図20の付加情報入力画面は、S205で選択された保育画像の子画面と、年齢クラス、場面、季節及び保護者公開の有無に関する複数の付加情報入力項目とを有する。各付加情報入力項目は、その内容をプルダウン形式で選択入力可能に構成される。例えば、「年齢クラス」の付加情報入力項目を選択すると、「0歳児」、「1歳児」、「2歳児」、「3歳児」、「4歳児」、「5歳児」、「3歳児未満」、「3歳児以上」、「異年齢」のプルダウンメニューが表示される。「場面」の付加情報入力項目を選択すると、「遊び」、「生活」、「行事」、「その他」のプルダウンメニューが表示される。「季節」の付加情報入力項目を選択すると、「春」、「梅雨」、「夏」、「秋」、「冬」のプルダウンメニューが表示される。「保護者公開」の付加情報入力項目を選択すると、「公開」、「非公開」、「?」のプルダウンメニューが表示される。なお、「?」は、その判断を保留にする際に選択される。
【0076】
図21に示すように、タイトル・コメント入力画面は、S205で選択された保育画像の子画面と、タイトル欄と、担当者コメント欄と、お便りコメント欄と、自由コメント欄と、完了ボタンとを有する。タイトル欄は、タイトルを入力するための入力欄である。例えば、タイトル欄には、15文字以内のキャッチコピーが入力される。担当者コメント欄は、担当者の印象に基づく担当者のコメントを入力するための入力欄である。お便りコメント欄は、お便りに使用したり外部公表する正式なコメントを入力するための入力欄である。自由コメント欄は、自由なコメントを入力するための入力欄である。
【0077】
次に、S212で、端末装置10は、付加情報入力画面において付加情報の入力を受け付けると、入力された付加情報を管理サーバ50に送信する。本実施形態では、付加情報選択画面中の年齢クラス、場面、季節及び保護者公開の有無について選択入力された内容に基づいて付加情報が生成され、管理サーバ50に送信される。S213で、管理サーバ50は、選択された保育画像に対応付けて付加情報を記憶する。次に、S214で、管理サーバ50は、選択入力された付加情報の内容を反映させるように付加情報入力画面を変更するための入力付加情報表示情報を生成し、端末装置10に送信する。S215で、端末装置10は、入力付加情報表示情報に基づいて、選択入力された付加情報の内容を反映させるように付加情報入力画面を変更する。
【0078】
S216で、端末装置10は、付加情報の入力が完了したかどうかを判定する。ここでは、
図20の付加情報入力画面中の完了ボタンが選択された場合に、付加情報の入力が完了したと判定される。付加情報の入力が完了した場合(S216のY)、端末装置10が完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS217に進む。付加情報の入力が完了していない場合(S216のN)、本処理はS212に戻る。
【0079】
次に、S217~S220に進む。S217~S220は、基本的には上述のS212~S215と同様であるため、S212~S215と重複する説明を適宜省略して説明する。S217で、端末装置10は、タイトルの入力を受け付け、タイトルの入力内容を示すタイトル情報を管理サーバ50に送信する。ここでは、プルダウン形式ではなくテキストを入力する形式でタイトルが入力される。
【0080】
S218~S220の後、S221で、端末装置10は、タイトルの入力が完了したかどうかを判定する。ここでは、タイトル欄が選択された状態で
図21に示すタイトル・コメント入力画面中の完了ボタンが選択された場合、タイトルの入力が完了したと判定される。タイトルの入力が完了したと判定された場合(S221のY)、端末装置10が完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS222に進む。タイトルの入力が完了していないと判定された場合(S221のN)、本処理はS217に戻る。
【0081】
S222で、端末装置10は、コメント欄が選択されたかどうかを判定する。コメント欄が選択された場合(S222のY)、本処理はS223に進む。コメント欄が選択されない場合(S222のN)、端末装置10は完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS228に進む。
【0082】
S223~S227は、基本的には上述のS217~S221と同様であるため、S217~S221と重複する説明を適宜省略して説明する。S223で、端末装置10は、コメントの入力を受け付け、コメントの入力内容を示すコメント情報を管理サーバ50に送信する。
【0083】
S224~S226の後、S227で、端末装置10は、コメントの入力が完了したかどうかを判定する。ここでは、コメント欄が選択された状態で
図21に示すタイトル・コメント入力画面中の完了ボタンが選択された場合、コメントの入力が完了したと判定される。コメントの入力が完了したと判定された場合(S227のY)、端末装置10が完了確認情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS228に進む。コメントの入力が完了していないと判定された場合(S227のN)、本処理はS223に戻る。
【0084】
S228で、管理サーバ50は、完了確認情報を受信すると、付加情報、タイトル、コメントが未入力の保育画像があるかどうかを判定する。ここでは、管理サーバがそのユーザが撮影した保育画像のうち、付加情報等が未入力の保育画像を検索することにより、その有無を判定する。未入力の保育画像があると判定された場合(S228のY)、本処理はS229に進む。未入力の保育画像がないと判定された場合(S228のN)、本処理はS230に進む。
【0085】
S229で、端末装置10は、付加情報等の入力を継続するかどうかを判定する。ここでは、付加情報等の入力を継続する旨の選択肢と入力を継続しない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて継続するかどうかが判定される。継続すると判定された場合、本処理はS202に戻る。継続しないと判定された場合、端末装置10はモード選択画面表示要求を管理サーバ50に送信し、本処理はS230に進む。S230~S232は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S232の後、本処理は終了し、処理S1はS17に進む。
【0086】
(お便り作成モードの処理)
図22を用いて、S17のお便り作成モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。お便り作成モードは、保護者向けに最近の園内活動を紹介するお便りを紙ベース又は電子版で保護者の携帯端末等に提供するモードである。このお便りは、保護者に提供される前に、管理者(主任)の事前のチェックを必要とする。そのため、お便り案の作成が終了すると、管理者による事前のチェックのため、管理サーバ50から管理者端末装置10cに対して「お便り案」の完成が報知される。
【0087】
S301で、端末装置10は、ユーザ情報とお便り作成モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。S302で、管理サーバ50は、お便り作成モード実行指示を受けたことに応答して、ユーザ情報に基づいて、そのユーザが撮影した保育画像のうち、お便りが未作成の保育画像を検索する。本実施形態では、管理サーバ50は、非公開や使用禁止とした画像を除いて、担当者が当日に担当クラスについて撮影した保育画像を検索する。
【0088】
S303~S306は、基本的には上述のS203~S206と同様であるため、S203~S206と重複する説明を適宜省略して説明する。S306では、S305で選択された保育画像がお便りに採用される保育画像として記憶される。
【0089】
S307で、サーバは、選択された保育画像、そのタイトル、お便りコメントと、を含むお便り案画面を表示させるためのお便り案画面表示情報を端末装置10に送信する。S308で、端末装置10は、受信したお便り案画面表示情報に基づいて、
図23のお便り案画面を表示する。
図23のお便り案画面では、選択された子画面の上下に、その保育画像に対応するタイトル及びお便りコメントがそれぞれ表示される。次に、本処理はS309に進むが、S309は上述のS209と同様であるため、その説明を省略する。
【0090】
S310で、管理サーバ50は、選択された全ての保育画像の子画面と、それらの保育画像のタイトル及びお便りコメントと、お便りの連絡事項欄と、を表示させるためのお便り一覧画面表示情報を端末装置10に送信する。S311で、端末装置10は、受信したお便り一覧画面表示情報に基づいて、
図24のお便り一覧画面を表示する。
図24のお便り一覧画面では、選択された全ての保育画像の子画面と、それらの保育画像のタイトル及びお便りコメントとが表示されるとともに、その下に連絡事項欄が表示される。
【0091】
S312で、端末装置10は、画像を追加するかどうかを判定する。ここでは、
図24のお便り一覧画面の画像追加ボタンが選択された場合、画像を追加すると判定される。一方で、例えば、
図24のお便り一覧画面の連絡事項欄が選択された場合には、画像を追加すると判定されない。画像を追加する場合(S312のY)、本処理はS303に戻る。画像を追加しない場合(S312のN)、本処理はS313に進む。
【0092】
S313で、端末装置10は、連絡事項の入力を受け付け、連絡事項の入力内容を示す連絡事項情報を管理サーバ50に送信する。S314で、管理サーバ50は、連絡事項表示情報を端末装置10に送信する。S315で、端末装置10は、連絡事項表示情報に基づいて、
図24のお便り一覧画面において、連絡事項欄に入力内容を反映させるとともに、画像追加ボタンを入力完了ボタンに変更する。
【0093】
S316で、端末装置10は、連絡事項の入力が完了したかどうかを判定する。ここでは、
図24のお便り一覧画面中の入力完了ボタンが選択された場合に、連絡事項の入力が完了したと判定される。連絡事項の入力が完了した場合(S316のY)、端末装置10が完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS317に進む。連絡事項の入力が完了していない場合(S316のN)、本処理はS313に戻る。
【0094】
S317で、管理サーバ50は、台紙における保育画像やタイトル・コメント等の配置を選択させるための台紙候補画面表示情報を端末装置10に送信する。S318で、端末装置10は、受信した台紙候補画面表示情報に基づいて、
図25の台紙候補画面を表示する。
図25の台紙候補画面では、それぞれ異なる配置の複数の台紙候補(本実施形態では3つの台紙候補)が表示される。本実施形態では、選択した画像の枚数に応じた数の台紙の候補が表示される。サーバ側記憶部64は、保育画像の選択枚数に合わせて予め作成された台紙画像を予め記憶している。管理サーバ50は、この台紙画像の台紙画像の配置に合わせて保育画像のサイズや位置を自動配置する。
【0095】
S319で、端末装置10は、台紙の選択入力を受け付けると、その台紙を示す台紙情報を管理サーバ50に送信する。S320で、管理サーバ50は、台紙情報に基づいて、選択された台紙を用いたお便りのプレビュー画面を表示させるためのプレビュー画面表示情報を端末装置10に送信する。
【0096】
S321で、端末装置10は、プレビュー画面表示情報に基づいて、
図26のお便りのプレビュー画面を表示する。
図26のお便りのプレビュー画面では、Y2の保育画像が最も大きく表示され、Y5及びY8の保育画像は同じ大きさ且つY2の保育画像よりも小さく表示される。Y5及びY8の保育画像はY2の保育画像の横に表示され、Y5の保育画像の下にY8の保育画像が表示される。
【0097】
S322で、端末装置10は、お便り中の保育画像の配置を変更するかどうかを判定する。ここでは、
図26のお便りのプレビュー画面中の配置変更ボタンが選択された場合には、保育画像の配置を変更すると判定される。一方で、
図26のお便りのプレビュー画面中のお便り完了ボタンや台紙変更ボタンが選択された場合には、保育画像の配置を変更しないと判定される。配置を変更する場合(S322のY)、本処理はS323に進む。配置を変更しない場合(S322のN)、本処理はS326に進む。
【0098】
S323で、端末装置10は、保育画像の配置を変更するシフト操作を受け付けて、そのシフト操作を示すシフト操作情報を管理サーバ50に送信する。ここでは、ある保育画像の子画面を選択し、その選択した位置から他の保育画像の子画面の位置にタッチ操作することにより、シフト操作が入力される。S324で、管理サーバ50は、シフト操作に基づいて、保育画像の配置を変更したお便りのプレビュー画面を表示させるための配置変更画面表示情報を端末装置10に送信する。
【0099】
S325で、端末装置10は、受信した配置変更画面表示情報に基づいて、
図27の配置変更画面を表示する。
図27の配置変更画面では、
図26のお便りのプレビュー画面とは保育画像の配置が変更されている。具体的には、Y8の保育画像が最も大きく表示され、Y2及びY5の保育画像は同じ大きさ且つY8の保育画像よりも小さく表示される。Y2及びY5の保育画像はY8の保育画像の横に表示され、Y2の保育画像の下にY5の保育画像が表示される。
【0100】
S326で、端末装置10は、台紙を変更するかどうかを判定する。ここでは、
図26又は
図27の画面中の台紙変更ボタンが選択された場合には、台紙を変更すると判定される。一方で、
図26又は
図27の画面中のお便り完了ボタンが選択された場合には、台紙を変更しないと判定される。台紙を変更する場合(S326のY)、本処理はS317に戻る。台紙を変更しない場合(S326のN)、端末装置10は、お便り完了情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS327に進む。
【0101】
S327で、管理サーバ50は、作成が完了したお便り案を記憶する。S328で、管理者端末装置10cにお便り案が完成した旨を報知する(以下、お便り案完成報知という)。S329~S331は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。なお、作成したお便り案は、管理者端末装置10cで承認された後に、紙媒体(掲示用)と電子媒体で発行される。修正が必要なお便りについては管理者端末装置側で修正される。電子媒体で発行されるお便りは、該当するクラスの保護者が閲覧できるように設定されている。
【0102】
なお、本実施形態では、担当者が当日に担当クラスについて撮影した保育画像を検索したが、これに限定されず、撮影時期と、対象クラス又は対象年齢とのうちの少なくとも1つに基づいて保育画像が検索されてもよい。
【0103】
お便り作成モードの処理によると、お便りが未作成の保育画像のうち、お便り用の保育画像として採用するのに適切な保育画像を選択することができる。また、選択した保育画像について、お便りに採用するのに最適な台紙や保育画像等の配置を思考錯誤しながら決定することが可能となる。お便り作成モードでは、これらの保育画像の選択作業とお便り案の配置等の決定作業とを一連の処理で実行することができる。その結果、お便り案を効率よく作成することが可能となる。
【0104】
(担当者見解入力モードの処理)
図28を用いて、S19の担当者見解入力モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。担当者見解入力モードは、担当者が撮影した保育画像についての担当者の見解を入力(以下、担当者見解入力という)するモードである。担当者見解入力モードでは、担当者見解入力に加えて、付加情報入力モードのお便りコメント以外の自由なコメントを入力することも可能である。
【0105】
S401~S409は、基本的には上述のS201~S209と同様であるため、S201~S209と重複する説明を適宜省略して説明する。なお、担当者見解入力モードは、付加情報入力後に担当者によって行われる。
【0106】
S401で、端末装置10は、ユーザ情報と担当者見解入力モード実行指示を管理サーバ50に送信する。S402で、管理サーバ50は、担当者見解入力モード実行指示に応答して、ユーザ情報に基づいて担当者の見解が未入力の保育画像を検索する。
【0107】
S403~S409の後、S410で、管理サーバ50は、選択された保育画像に関する見解入力画面を表示させるための見解入力画面表示情報を端末装置10に送信する。S411で、端末装置10は、見解入力画面表示情報に基づいて、見解入力画面を表示する。見解入力画面表示情報は、選択テーブル情報の一例である。見解入力画面は、「評価用インターフェース」及び「選択テーブル」の一例である。
【0108】
図29及び30を用いて、見解入力画面について説明する。
図29及び30の見解入力画面は、「保育指針等に於ける発達の視点」に関する評価項目を有する。具体的には、見解入力画面は、選択された保育画像と、「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」と「5領域」と「3つの視点」とに関する各見解入力項目(評価項目)と、自由コメント欄と、を有する。「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿(以下、10の姿)」は、健康な心と体、自立心、協調性、道徳性・規範意識の芽生え、社会生活との関わり、思考力の芽生え、自然との関わり・生命の尊重、数量・図形・文字等への関心・感覚、言葉による伝え合い及び豊かな感性と表現を含む第1項目群を有する。「5領域」は、健康、人間関係、環境、言葉及び表現を含む第2項目群を有する。「3つの視点」は、身体的発達、社会的発達及び精神的発達を含む第3項目群を有する。また、各項目の下には、その項目が選択された回数の積算値が表示される。本実施形態では、「10の姿」は原則3項目(4項目まで可)が選択できるように設定され、「5領域」は最大2項目を選択できるように設定される。本実施形態の見解入力画面では、第1~第3項目群が全て表示されたが、これに限定されず、これらの少なくとも1つが表示されればよい。なお、「10の姿」の適用対象年齢は原則として3~5歳児である(2歳児に適用してもよい)。「5領域」の適用対象年齢は1~2歳児である。「3つの視点」の適用対象年齢は0歳児である。
【0109】
S412で、端末装置10は、各見解入力項目に対する選択入力を受け付けると、これらの選択入力結果を担当者の見解を示す見解情報として生成し、管理サーバ50に送信する。これにより、後のS414において管理サーバ50に検索された保育画像とユーザ情報と見解情報と後述の積算値とを対応付けて記憶させることが可能となる。本実施形態では、見解入力画面中の該当する見解入力項目が選択入力され、その選択入力結果に基づいて見解情報が生成される。そのため、見解情報は、保育指針等に於ける発達の視点に基づいて定められた複数の項目の内容についての評価結果を見解として含む。
【0110】
S413で、管理サーバ50は、検索された保育画像とユーザ情報(選択操作者の識別情報)と見解情報とを対応付けて記憶する。ここでは、見解入力項目に対する選択入力結果がユーザ情報と対応付けられて記憶または登録される。既に選択された見解入力項目が再度選択された場合には、その見解情報は削除される。見解入力項目に対する選択入力結果は、「評価用インターフェース中の項目に関する評価結果」及び「選択テーブル中より選択操作して得られる選択項目情報」の一例である。なお、ユーザ情報の代わりに、そのユーザが利用する端末装置の識別情報が用いられてもよい。
【0111】
次に、S414で、管理サーバ50は、記憶した見解情報に基づいて、選択された見解入力項目の積算値を1だけ増減させる。この積算値は、「項目毎の選択回数を計数して得られる計数値情報」の一例である。本実施形態では、S414の積算値の増減毎に積算値が記憶される。見解情報に基づいて、選択された見解入力項目について記憶された積算値から1だけ増減することにより、積算値が計数される。これに限定されず、S413で保育画像について記憶された各見解情報における各見解入力項目に対する選択回数をS414毎に計数することにより、積算値が計数されてもよい。本実施形態の「選択された見解入力項目の積算値」は、「肯定的な評価が得られた回数の積算値」の一例である。
【0112】
S415で、管理サーバ50は、入力された見解情報を反映させるように見解入力画面を更新する見解更新情報を端末装置10に送信する。S416で、端末装置10は、見解更新情報に基づいて、選択された見解入力項目の積算値を1だけ増減させてその見解入力項目の表示態様を変更するように見解入力画面を更新する。ここでは、未選択の見解入力項目が選択された場合、積算値を1だけ増加させ、その見解入力項目を強調表示(例えば明るく識別表示)する(
図30参照)。一方で、後述するように、既に選択された見解入力項目が再度選択された場合には、積算値を元に戻し(1だけ増加した状態から1だけ減少させる)、その見解入力項目の強調表示を解除して元に戻す。このようにして、選択された保育画像と、選択された見解入力項目と、選択された保育画像に関する項目毎の積算計数結果とが表示される。
【0113】
S417で、端末装置10は、見解情報の入力が完了したかどうかを判定する。ここでは、
図30の見解入力画面中の決定ボタンが選択された場合に、見解情報の入力が完了したと判定される。なお、この決定ボタンは、見解入力項目が未選択の状態では表示されないが(
図29参照)、この未選択の状態から見解入力項目が選択されると、
図30に示すように表示される。ただし、これに限定されず、この決定ボタンは、常に見解入力画面に表示されていてもよい。見解情報の入力が完了した場合(S417のY)、本処理はS418に進むとともに、端末装置10が完了確認情報を管理サーバ50に送信し、管理サーバ50に担当者による見解情報の入力が完了した旨を報知させる(以下、担当者見解入力報知という)。担当者見解入力報知は、管理者端末装置10cに送信される。見解情報の入力が完了していない場合(S417のN)、本処理はS412に戻る。
【0114】
S418で、端末装置10は、自由コメント欄が選択されたかどうかを判定する。ここでは、自由コメント欄が選択されずに、
図30の見解入力画面中の決定ボタンが再度選択された場合に、自由コメント欄が選択されないと判定される。自由コメント欄が選択された場合(S418のY)、本処理はS419に進む。自由コメント欄が選択されない場合(S418のN)、本処理はS423に進む。
【0115】
S419~S422は、基本的には上述のS217~S220と同様であるため、S217~S220と重複する説明を適宜省略して説明する。S419で、端末装置10は、見解入力画面を介して自由コメントの入力を受け付け、ユーザ情報とコメント情報を管理サーバ50に送信する。このように、必要に応じ自由コメント欄への入力が可能となり、同僚や閲覧者との意見交換が可能になる。S420で、管理サーバ50は、検索された保育画像とユーザ情報とを対応付けてコメント情報を記憶する。
【0116】
S421~S422の後、S423で、端末装置10は、自由コメントの入力が完了したかどうかを判定する。ここでは、見解入力画面中の決定ボタンが選択された場合、自由コメントの入力が完了したと判定される。この決定ボタンは、見解情報の入力の場合と同様に、自由コメント欄が選択された場合に見解情報入力画面に表示されてもよいし、常に表示されていてもよい。自由コメントの入力が完了した場合(S423のY)、端末装置10は入力完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS424に進む。自由コメントの入力が完了していない場合(S423のN)、本処理はS419に戻る。
【0117】
S424~S428は、基本的には上述のS228~S232と同様であるため、S228~S232と重複する説明を適宜省略して説明する。S424では、見解が未入力保育画像の有無が判定される。S426では、見解の入力を継続する場合に本処理がS402に戻る。
【0118】
(同僚見解入力モードの処理)
図31を用いて、S21の同僚見解入力モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。同僚見解入力モードは、同僚が提供した場面情報に対して担当者が同僚として見解を入力(以下、同僚見解入力という)するモードである。同僚見解入力モードでは、同僚見解入力に加えて担当者向けにコメントすることも可能である。この場合、コメント入力した結果は担当者に報知される。なお、同僚見解入力が終了すると、自己の見解を入力した担当者に入力結果を報知するために、管理サーバから担当者の端末装置10に対し「同僚見解入力」の完了が報知される。なお、本実施形態では、同僚見解入力モードは、担当者によって見解情報が入力された後に実行される。これに限定されず、同僚見解入力モードは、担当者による見解情報の入力よりも先に実行されてもよい。
【0119】
S501で、端末装置10は、ユーザ情報と同僚見解入力モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。S502で、管理サーバ50は、同僚見解入力モード実行指示に応答して、特定の保育画像を検索するための検索メニュー画面を表示させるための検索メニュー画面表示情報を端末装置10に送信する。
【0120】
次に、S503で、端末装置10は、検索メニュー画面表示情報に基づいて、
図32の検索メニュー画面を表示する。
図32の検索メニュー画面では、担当者、撮影期間、年齢クラス、場面及び季節の検索項目が表示される。本実施形態では、担当者、年齢クラス、場面及び季節は、プルダウン形式で入力され、撮影期間はテキスト形式で入力される。なお、担当者のプルダウンメニューには、管理サーバ50にユーザ情報が記憶された担当者名が列挙される。検索メニュー画面は、見解情報に関する検索項目を含んでもよい。
【0121】
S504で、端末装置10は、検索条件の入力を受け付けると、その検索条件を管理サーバ50に送信する。S505で、管理サーバ50は、検索条件に該当する保育画像であって、見解情報と対応付けられた保育画像を検索する。
【0122】
S506~S526は、基本的には上述のS403~S423と同様であるため、S403~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S506~S519の後、S520で見解の入力が完了した場合(S520のY)、本処理はS521に進むとともに、端末装置10が完了確認を管理サーバ50に送信し、管理サーバ50に同僚による見解情報の入力が完了した旨を報知させる(以下、同僚見解入力報知という)。同僚見解入力報知は、担当者端末装置10aに送信される。
【0123】
S521~S525の後、S526でコメントの入力が完了した場合(S526のY)、本処理はS527に進むとともに、端末装置10が完了確認情報を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50は、完了確認情報の受信に応答して、選択された保育画像とその保育画像について入力が完了した見解情報とを対応付けて記憶し、同僚によるコメントが発生した旨を報知する(以下、同僚コメント発生報知という)。同僚コメント発生報知は、担当者端末装置10aに送信される。S527~S530は、上述のS425~S428と同様であるため、その説明を省略する。
【0124】
(検索閲覧モードの処理)
図33を用いて、S23の検索閲覧モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。検索閲覧モードは、管理サーバ50に記憶した保育画像を検索して、対応付け情報を自由に閲覧可能にするモードである。対応付け情報は、保育画像と、その保育画像とともに対応付けられて管理サーバ50に記憶された情報(撮影情報、付加情報、見解情報、各コメント等)と、を含む。S601~S612は、基本的には上述のS501~S512と同様であるため、S501~S512と重複する説明を適宜省略して説明する。S601で、端末装置10は、情報閲覧モード実行指示を管理サーバ50に送信する。
【0125】
S602~S612の後、S613で、管理サーバ50は、S612で選択された保育画像についての検索閲覧画面を表示するための検索閲覧画面表示情報を生成して、端末装置10に送信する。S613では、管理サーバ50は、S618での画像識別情報の受信に応答して、画像識別情報によって識別される保育画像に対応付けられた担当者、同僚、管理者、指導者毎の見解情報を統合させる処理を起動する。本実施形態の管理サーバ50は、「10の姿」と、「5領域」と、「3つの視点」との評価項目毎に、保育画像に対応付けられた複数の見解情報において評価項目の内容に対して肯定的な評価が得られた回数の積算値を算出することにより、対応付けられた見解情報を統合する。本実施形態の統合情報の表示フォーマットは、サーバ側記憶部64に記憶されたフォーマット情報に基づいて事前に設定される。
【0126】
S613で、端末装置10は、検索閲覧画面表示情報に基づいて、検索閲覧画面を表示する。検索閲覧画面は、S612で選択された保育画像と、その保育画像についての対応付け情報と、再検索ボタンとを含む。対応付け情報における複数の見解情報は、評価項目毎に統合されることにより統合情報として示される。本実施形態の
図34の統合情報の例では、「10の姿」と、「5領域」と、「3つの視点」との各評価項目の下に、上記積算値が表示される。また、
図34の統合情報では、自己が選択した評価項目(「協調性」、「思考力の芽生え」、「豊かな感性と表現」、「人間関係」)は、強調表示される。
【0127】
図35、36を用いて、統合情報の他の例を説明する。
図35の統合情報の例では、統合情報は、見解情報を生成した端末装置10を利用する者毎に、その者が見解情報の各評価項目の内容に対して肯定的な評価をした項目を示す。具体的には、上述した「10の姿」に関する10個の評価項目について、担当者及び複数の同僚の見解情報として、該当する項目に肯定的な評価として○が付される。また、各評価項目について、肯定的な評価の積算値が「計」の欄に記載される。なお、
図35の例では、管理者や園長の評価は示されてないが、管理者や園長が利用する管理者端末装置10cによって見解情報が生成された場合には、管理者や園長の評価結果が示される。このようにして、端末装置10のユーザ(選択操作者)毎に選択した評価項目が表示される。なお、端末装置10のユーザが識別できれば、端末装置10毎に選択した評価項目が表示されてもよい。
【0128】
図36の統合情報の例では、「10の姿」に関する各評価項目についての見解の積算値の割合を示す円グラフが示される。具体的には、
図36の円グラフの統合情報では、「健康な心と体」、「自立心」、「思考力の芽生え」、「数量・図形」及び「自然との関わり・生命の尊重」が、それぞれ、全体の見解の30%、10%、30%、10%、20%を占めることが示される。
【0129】
統合情報は、保育画像とともに表示されることが好ましい。これにより、保育画像とその評価結果との対応関係が容易に把握できるため、より効果的に保育等の評価能力の向上が図れる。なお、上述のS117で複数の保育画像がグループ化された場合、保育画像は重ね合わせ表示される。
【0130】
S614で、端末装置10は、検索閲覧画面表示情報に基づいて、検索閲覧画面を表示する。S615で、端末装置10は、再検索を実行するかどうかを判定する。ここでは、検索閲覧画面の再検索ボタンが選択された場合に、再検索を実行すると判定される。一方で、検索閲覧画面に表示された終了ボタンが選択された場合に、再検索を実行しないと判定される。再検索を実行すると判定された場合(S615のY)、本処理はS612に戻る。再検索を実行しないと判定された場合(S615のN)、本処理はS616に進む。S616~S618は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S618の後、本処理は終了する。
【0131】
なお、検索閲覧画面に画像再選択ボタンを設け、S614とS615との間に、画像を再選択するかどうかを判定する動作を設けてもよい。この場合、検索閲覧画面に画像再選択ボタンが選択された場合に、画像再選択を実行すると判定される。一方で、検索閲覧画面に表示された終了ボタンが選択された場合に、画像再選択を実行しないと判定される。画像再選択を実行すると判定された場合、本処理はS606に戻ってもよい。画像再選択を実行しないと判定された場合、本処理はS615に進んでもよい。
【0132】
(指導要請モードの処理)
図37を用いて、S25の指導要請モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。指導要請モードは、撮影した保育画像に関して管理者以外の保育等の指導者(専門家)にも指導要請ができるようにしたモードである。
【0133】
S701~S709は、基本的には上述のS401~S409と同様であるため、S401~S409と重複する説明を適宜省略して説明する。S701で、ユーザ情報と指導要請モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。S702で、管理サーバ50は、指導要請モード実行指示に応答して、ユーザ情報に基づいて、そのユーザが撮影した保育画像のうち、指導が未要請の保育画像を検索する。S705では、検索された保育画像のうち、指導を求める保育画像が選択される。
【0134】
S703~S709の後、S710で、管理サーバ50は、S705で選択された保育画像と指導要請コメント欄とを含む指導要請画面を表示させるための指導要請画面表示情報を端末装置10に送信する。S711で、端末装置10は、指導要請画面表示情報に基づいて、指導要請画面を表示する。
【0135】
S712~S716は、基本的には上述のS419~S423と同様であるため、S419~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S712では、指導要請コメント欄に、例えば疑問点や対応策などの指導を求める旨の指導要請コメントが入力される。
【0136】
S716で指導要請コメントの入力が完了したと判定された場合(S716のY)、本処理はS717に進む。S717で、管理サーバ50は、その指導要請を登録する。S718で、管理サーバ50は、指導要請があった旨を指導者端末装置10dに報知するとともに(以下、指導要請報知)、担当者端末装置10aに報知完了情報を送信する。
【0137】
S719で、端末装置10は、指導要請を継続するかどうかを判定する。ここでは、例えば、指導要請画面中に表示された指導要請継続ボタンが選択された場合、指導要請を継続すると判定される。一方で、指導要請画面中に表示された完了ボタンが選択された場合、指導要請を継続しないと判定される。指導要請を継続すると判定された場合(S719のY)、本処理はS702に戻る。指導要請を継続しないと判定された場合(S719のN)、本処理はS720に進む。S720~S722は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S722の後、本処理は終了する。
【0138】
(担当者研修モードの処理)
図38を用いて、S27の担当者研修モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。担当者研修モードは、上述した園内研修会で担当者端末装置10aによって利用されるモードである。S801aで、担当者端末装置10aは、ユーザ情報と担当者研修モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。S802aで、管理サーバ50は、ユーザ情報に基づいて、担当者研修画面を表示するための担当者研修画面表示情報を担当者端末装置10aに送信する。ここでは、後述する管理者研修モードにおいて管理者端末装置10cによって園内研修用に選定された保育画像に対応付けられたユーザと、担当者端末装置10aのユーザ情報によって識別されるユーザとが一致する場合、上記選定された保育画像を含む担当者研修画面が生成される。S803aで、担当者端末装置10aは、担当者研修画面表示情報に基づいて、担当者研修画面を表示する。担当者研修画面は、ユーザ情報に示されるユーザの保育画像のうち、現在園内研修で利用されている保育画像と、その担当者の項目毎の見解情報と、を含む。
【0139】
S804aで、担当者端末装置10aは、見解の入力がなされたかどうかを判定する。見解が入力されたと判定された場合(S804aのY)、本処理はS805aに進む。見解が入力されないと判定された場合(S804aのN)、本処理はS807aに進む。S805a及び806aは、上述のS413及びS414と同様であるため、その説明を省略する。S804a~S806aでは、担当者端末装置10aのユーザは、研修の内容を基に、自己の見解を新たに入力したり、見解を変更することができる。S807a~S809aは、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。なお、本実施形態では、自己の見解情報が表示されたが、これに限定されず、統合情報が表示されてもよい。
【0140】
(応答確認モードの処理)
次に、S30の応答確認モードにおける端末装置10の処理及び端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。応答確認モードは、自己が撮影した保育画像について、主任や同僚からの応答が発生した場合に対応するモードである。
【0141】
まず、
図39を用いて、担当者端末装置10aが管理者端末装置10cから後述のお便り承認報知を受信した場合の応答確認モードの処理について説明する。担当者端末装置10aがお便り承認報知を受信すると、端末装置10にお便り承認報知に関するアイコンが表示され、選択モードにおいて応答確認モードが選択可能になる。選択モードにおいて応答確認モードが選択された場合、S901で、担当者端末装置10aは、承認済みのお便りの閲覧要求を管理サーバ50に送信する。このお便りの閲覧要求は、お便り承認報知の識別情報を含む。
【0142】
S902で、管理サーバ50は、お便りの閲覧要求におけるお便り承認報知の識別情報に基づいて、お便り承認報知の対象となった承認済みのお便りを表示する承認済みお便り表示画面を表示させるための承認済みお便り表示情報を端末装置10に送信する。S903で、端末装置10は、承認済みお便り表示情報に基づいて、承認済みお便り表示画面を表示する。
【0143】
S904で、端末装置10は、承認済みのお便りの確認が完了したかどうかを判定する。ここでは、承認済みお便り表示画面中の確認ボタンが選択されることにより、承認済みのお便りの確認が完了したと判定される。確認が完了したと判定された場合(S904のY)、本処理はS905に進む。確認が完了していないと判定された場合(S904のN)、本処理はS904に戻り、確認が完了するまでS904を繰り返す。
【0144】
S905で、端末装置10は、確認が完了した承認済みのお便りの印刷を指示するお便り印刷指示を管理サーバ50に送信する。S906で、管理サーバ50は、お便り印刷指示に基づいて、確認が完了した承認済みのお便りを印刷させるためのお便り表示情報をプリンタ70に転送し、プリンタ70にこのお便りを印刷させる。ここでは、例えばA3サイズのお便りが印刷される。お便りは園内の掲示版に例えば16時までに掲示される。S907~S909は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S909の後、本処理は終了する。
【0145】
次に、
図40を用いて、担当者端末装置10aが同僚端末装置10b又は管理者端末装置10cから同僚コメント発生報知又は後述の管理者コメント発生報知を受信した場合の応答確認モードの処理について説明する。同僚又は管理者コメント発生報知を受信すると、端末装置10に同僚又は管理者コメント発生報知に関するアイコンが表示され、選択モードにおいて応答確認モードが選択可能になる。選択モードにおいて応答確認モードが選択された場合、S1001で、担当者端末装置10aは、入力されたコメントの閲覧要求を管理サーバ50に送信する。このコメントの閲覧要求は、同僚又は管理者コメント発生報知の識別情報を含む。
【0146】
S1002で、管理サーバ50は、コメントの閲覧要求における同僚又は管理者コメント発生報知の識別情報に基づいて、同僚又は管理者コメント発生報知に対応する報知コメント画面を表示させるための報知コメント画面表示情報を端末装置10に送信する。この報知コメント表示画面は、同僚又は管理者コメント発生報知の対象となったコメントと、そのコメントに対応付けられた保育画像と、応答コメント欄と、応答ボタンとを含む。S1003で、端末装置10は、報知コメント画面表示情報に基づいて、報知コメント画面を表示する。
【0147】
S1004で、端末装置10は、報知されたコメントに応答するかどうかを判定する。ここでは、報知コメント画面中の応答ボタンが選択された場合に、報知されたコメントに応答すると判定される。報知されたコメントに応答すると判定された場合、本処理はS1005に進む。報知されたコメントに応答しないと判定された場合、本処理が終了する。
【0148】
S1005~S1009は、基本的には上述のS419~S423と同様であるため、S419~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S1005~S1009では、応答コメントが入力される。なお、コメントに対する応答コメントは、連続表示できるようにグループ化され、管理サーバ50において紐付け記憶される。S1009で、応答コメントが完了したと判定された場合、端末装置10は応答完了情報を管理サーバ50に送信する。S1010で、管理サーバ50は、応答コメントが発生した旨を同僚コメント又は管理者コメントを入力した同僚端末装置10b又は管理者端末装置10cに報知する(以下、応答コメント発生報知という)。S1011~S1013は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1013の後、本処理は終了する。なお、閲覧終了後も未閲覧のコメントが残っている場合は端末装置10での報知表示のアイコンが消えず、コメントの閲覧要求を再度行うことにより次のコメントを閲覧することができる。
【0149】
次に、
図41を用いて、担当者端末装置10aが同僚見解入力報知、後述の管理者見解入力報知又は指導者見解入力報知(以下、これらをまとめて見解入力報知という)を受信した場合の応答確認モードの処理について説明する。これらの見解入力報知を受信すると、端末装置10にその見解入力報知に関するアイコンが表示され、モード選択画面において応答確認モードが選択可能になる。応答確認モードが選択された場合、S1101で、担当者端末装置10aは、入力された見解の閲覧要求を管理サーバ50に送信する。この見解の閲覧要求は、その見解入力報知の識別情報を含む。
【0150】
S1102で、管理サーバ50は、見解の閲覧要求における見解入力報知の識別情報に基づいて、見解閲覧入力画面を表示するための見解閲覧入力画面表示情報を生成し、担当者端末装置10aに送信する。S1103で、端末装置10は、見解閲覧入力画面表示情報に基づいて、見解閲覧入力画面を表示する。本実施形態の見解閲覧入力画面は、見解入力報知の対象の保育画像と、その保育画像に対応付けられた見解情報を統合した統合情報と、を含む。統合情報において、自己の見解として選択入力した項目は、強調表示される。
【0151】
S1104~S1109は、基本的には上述のS412~S417と同様であるため、S412~S417と重複する説明を適宜省略して説明する。S1104~S1109では、担当者は、他人の見解を参考にしながら、自身の見解を再検討し、その見解を変更することができる。
【0152】
S1109で見解情報の入力が完了したと判定された場合、本処理はS1110に進む。S1110~S1112は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1112の後、本処理は終了する。なお、閲覧終了後も未閲覧の(閲覧要求をしていない)管理者または同僚の見解情報が残っている場合はモード選択画面で端末装置の応答報知のアイコン表示が消えず、再度応答確認モードを選択することにより次の管理者または同僚の見解情報を閲覧することができる。
【0153】
(管理者端末装置の処理)
次に、
図42を用いて、管理者端末装置10cの処理S2について説明する。S41で、管理者端末装置10cが起動されると、S41で、管理者端末装置10cは、モード選択画面を表示し、実行モードの選択入力を受け付けることにより、実行モードを設定する。ここでは、管理者端末装置10cは、管理者端末装置10cが起動時に管理サーバ50にモード選択画面要求を送信して、モード選択画面表示情報を受信する。管理者端末装置10cのモード選択画面には、アップロード確認モード、お便り案承認モード、管理者見解入力モード、指導コメント入力モード、共有化判定モード、管理者閲覧モード、統計モード、研修モード、及び終了モードが表示される。アップロード確認モード、お便り案承認モード、管理者見解入力モード、指導コメント入力モード、共有化判定モードは、各々の報知を受けた場合のみに選択可能になってもよい。
【0154】
S42で、管理者端末装置10cは、アップロード報知を受けたかどうかを判定する。アップロード報知を受けた場合(S42のY)、処理S2はS43に進む。アップロード報知を受けていない場合(S42のN)、処理S2はS45に進む。
【0155】
S43で、管理者端末装置10cは、実行モードがアップロード確認モードであるかどうかを判定する。アップロード確認モードである場合(S43のY)、処理S2はS44に進む。アップロード確認モードではない場合(S43のN)、処理S2はS45に進む。S44で、管理者端末装置10cは、アップロード確認モードの処理を実行する。アップロード確認モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS45に進む。
【0156】
S45で、管理者端末装置10cは、お便り案報知を受けたかどうかを判定する。お便り案報知を受けた場合(S45のY)、処理S2はS46に進む。お便り案報知を受けていない場合(S45のN)、処理S2はS48に進む。
【0157】
S46で、管理者端末装置10cは、実行モードがお便り案承認モードであるかどうかを判定する。お便り案承認モードである場合(S46のY)、処理S2はS47に進む。お便り案承認モードではない場合(S46のN)、処理S2はS48に進む。S47で、管理者端末装置10cは、お便り案承認モードの処理を実行する。お便り案承認モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2は48に進む。
【0158】
S48で、管理者端末装置10cは、担当者見解入力報知を受けたかどうかを判定する。担当者見解入力報知を受けた場合(S48のY)、処理S2はS49に進む。担当者見解入力報知を受けていない場合(S48のN)、処理S2はS51に進む。
【0159】
S49で、管理者端末装置10cは、実行モードが管理者見解入力モードであるかどうかを判定する。管理者見解入力モードである場合(S49のY)、処理S2はS50に進む。管理者見解入力モードではない場合(S49のN)、処理S2はS51に進む。S50で、管理者端末装置10cは、管理者見解入力モードの処理を実行する。管理者見解入力モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS51に進む。
【0160】
S51で、管理者端末装置10cは、指導コメント報知を受けたかどうかを判定する。指導コメント報知を受けた場合(S51のY)、処理S2はS52に進む。指導コメント報知を受けていない場合(S51のN)、処理S2はS54に進む。
【0161】
S52で、管理者端末装置10cは、実行モードが指導コメント入力モードであるかどうかを判定する。指導コメント入力モードである場合(S52のY)、処理S2はS53に進む。指導コメント入力モードではない場合(S52のN)、処理S2はS54に進む。S53で、管理者端末装置10cは、指導コメント入力モードの処理を実行する。指導コメント入力モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS54に進む。
【0162】
S54で、管理者端末装置10cは、後述の共有化推薦報知を受けたかどうかを判定する。共有化推薦報知を受けた場合(S54のY)、処理S2はS55に進む。共有化推薦報知を受けていない場合(S54のN)、処理S2はS57に進む。
【0163】
S55で、管理者端末装置10cは、実行モードが共有化判定モードであるかどうかを判定する。共有化判定モードである場合(S55のY)、処理S2はS56に進む。共有化判定モードではない場合(S55のN)、処理S2はS57に進む。S56で、管理者端末装置10cは、共有化判定モードの処理を実行する。共有化判定モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS57に進む。
【0164】
S57で、管理者端末装置10cは、実行モードが管理者閲覧モードであるかどうかを判定する。管理者閲覧モードである場合(S57のY)、処理S2はS58に進む。管理者閲覧モードではない場合(S57のN)、処理S2はS59に進む。S58で、管理者端末装置10cは、管理者閲覧モードの処理を実行する。管理者閲覧モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS59に進む。
【0165】
S59で、管理者端末装置10cは、実行モードが統計モードであるかどうかを判定する。統計モードである場合(S59のY)、処理S2はS60に進む。統計モードではない場合(S59のN)、処理S2はS61に進む。S60で、管理者端末装置10cは、統計モードの処理を実行する。統計モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS61に進む。
【0166】
S61で、管理者端末装置10cは、実行モードが管理者研修モードであるかどうかを判定する。管理者研修モードである場合(S61のY)、処理S2はS62に進む。管理者研修モードではない場合(S61のN)、処理S2はS63に進む。S62で、管理者端末装置10cは、管理者研修モードの処理を実行する。管理者研修モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S2はS63に進む。
【0167】
S63で、管理者端末装置10cは、実行モードが終了モードであるかどうかを判定する。終了モードである場合(S63のY)、処理S2は終了する。終了モードではない場合(S63のN)、処理S2はS42に戻る。
【0168】
(アップロード確認モードの処理)
図43を用いて、S44のアップロード確認モードにおける管理者端末装置10cの処理及び管理者端末装置10cが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。アップロード確認モードは、アップロードされた保育画像にお便りに使用すべきではない保育画像が含まれてないか確認するためのモードである。S1201で、管理者端末装置10cは、ユーザ情報とアップロード確認モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。S1202で、管理サーバ50は、アップロード確認モード実行指示を受信したことに応答して、ユーザ情報に基づいて、そのユーザが管理する保育画像のうち、そのユーザが未承認の保育画像を検索する。
【0169】
S1203~S1204は、上述のS203~S204と同様であるため、その説明を省略する。S1203~S1204の後、S1205で、管理者端末装置10cは、未承認の保育画像について、承認する旨又は承認しない旨の判定入力を受け付けると、その判定結果を管理サーバ50に送信する。ここでは、非公開園児や喧嘩場面等の不適切画像の映り込みがないかチェックし、お便り用の保育画像に使用しないよう事前チェックする。例えば、画像選択画面中において、保育画像の子画面の下に表示された「承認する」ボタンが選択された場合には、承認する旨の判定がなされる。一方で、保育画像の子画面の下に表示された「承認しない」ボタンが選択された場合には、承認しない旨の判定がなされる。
【0170】
S1206で、管理サーバ50は、保育画像に対する判定結果を記憶する。S1207で、管理サーバ50は、各保育画像について、承認したこと又は承認しないことを示す承認識別情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。S1208で、管理者端末装置10cが承認識別情報を受信すると、管理者端末装置10cは、承認識別情報に基づいて、S1205での判定結果を保育画像の子画面に表示することにより、判定結果を強調表示する。ここでは、各保育画像の子画面に判定結果(「承認する」又は「承認しない」)の識別表示を付加する。
【0171】
S1209で、保育画像の承認可否の判定が完了したかどうかを判定する。ここでは、承認可否の判定が完了した旨の選択肢と承認可否の判定が完了していない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて完了したかどうかが判定される。完了したと判定された場合(S1209のY)、端末装置10は完了確認を管理サーバ50に送信し、本処理はS1210に進む。完了していないと判定された場合、本処理はS1205に戻る。
【0172】
S1210で、管理サーバ50は、未承認の保育画像があるかどうかを判定する。未承認の保育画像がある場合(S1210のY)、本処理はS1202に戻る。未承認の保育画像がない場合(S1210のN)、本処理はS1211に進む。S1211~S1213は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。
【0173】
(お便り案承認モードの処理)
図44を用いて、S47のお便り案承認モードにおける管理者端末装置10cの処理及び管理者端末装置10cが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。お便り案承認モードは、提示されたお便り案を承認するかどうかを決定するためのモードである。S1301で、管理者端末装置10cは、ユーザ情報とお便り案承認モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。S1302で、管理サーバ50は、お便り案承認モード実行指示を受信したことに応答して、ユーザ情報に基づいて、そのユーザが管理するお便り案のうち、そのユーザが未承認のお便り案を検索する。S1303で、管理サーバ50は、S1302で検索されたお便り案を含むお便り案画面を表示させるためのお便り案表示情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。S1304で、管理者端末装置10cは、お便り案表示情報に基づいて、お便り案画面を表示する。お便り案画面は、お便り案の保育画像、タイトル及びコメントと、確認ボタンと、消去する」ボタンと、「消去しない」ボタンと、「承認」ボタンと、「承認しない」ボタンとを含む。
【0174】
S1305で、管理者端末装置10cは、お便り案画面において保育画像が選択されたかどうかを判定する。ここでは、保育画像の選択入力がなされた場合に、保育画像が選択されたと判定される。一方で、お便り案画面中の確認ボタンが選択された場合には、保育画像が選択されないと判定される。保育画像が選択されたと判定された場合(S1305のY)、本処理はS1306に進む。保育画像が選択されないと判定された場合(S1305のN)、本処理はS1319に進む。
【0175】
S1306~S1307は、基本的には上述のS207~S208と同様であるため、その説明を省略する。次に、S1308で、端末装置10は、選択された画像を消去するかどうかを判定する。ここでは、お便り案画面中の「消去する」ボタンが選択された場合、選択された画像を消去すると判定される。一方で、お便り案画面中の「消去しない」ボタンが選択された場合、選択された画像を消去しないと判定される。消去すると判定された場合(S1308のY)、管理者端末装置10cは消去決定情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1309に進む。消去しないと判定された場合(S1308のN)、本処理はS1305に戻る。
【0176】
S1309で、管理サーバ50は、消去決定情報に基づいて、お便り案において、消去が決定された保育画像をブランク(空欄)にするようにブランク付きお便り画面を表示させるブランク付きお便り画面表示情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。このとき、管理サーバ50は上述のS306でのお便りの採用を取り消す。S1310で、管理者端末装置10cは、ブランク付きお便り画面表示情報に基づいて、ブランク付きお便り画面を表示する。S1311で、管理者端末装置10cは、消去した保育画像に対する差し替え用の保育画像の検索指示を管理サーバ50に送信する。
【0177】
S1312で、管理サーバ50は、差し替え用の保育画像の検索指示に応答して、保育画像を検索する。ここでは、消去した保育画像に対応するお便り案を作成したユーザが当日撮影した保育画像であって、お便り案で採用されなかった保育画像が検索される。
【0178】
S1313~S1318で、基本的には上述のS303~S308と同様であるため、S303~S308と重複する説明を適宜省略して説明する。S1316で、管理サーバ50は、S1315で選択された保育画像をお便りの差し替え用保育画像として採用し、これを記憶する。S1317で、管理サーバ50は、ブランク付きお便り画面中のブランクに差し替え用保育画像を表示した修正お便り画面を表示させるための修正お便り画面表示情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。S1318で、管理者端末装置10cは、修正お便り画面表示情報に基づいて、修正お便り画面を表示する。
【0179】
次に、S1319で、管理者端末装置10cは、お便り案画面又は修正お便り画面中のタイトル欄が選択されたかどうかを判定する。タイトル欄が選択されたと判定された場合(S1319のY)、本処理はS1320に進む。タイトル欄が選択されないと判定された場合(S1319のN)、本処理はS1324に進む。
【0180】
S1320~S1323は、基本的には上述のS217~S220と同様であるため、S217~S220と重複する説明を適宜省略して説明する。S1320~S1323においては、タイトルを修正することが可能となる。管理者がタイトルを修正すると、担当者名が管理者に変更される。
【0181】
次に、S1324で、管理者端末装置10cは、お便り案画面又は修正お便り画面中のお便りコメント欄が選択されたかどうかを判定する。お便りコメント欄が選択されたと判定された場合(S1324のY)、本処理はS1325に進む。お便りコメント欄が選択されないと判定された場合(S1324のN)、本処理はS1329に進む。
【0182】
S1325~S1328は、基本的には上述のS223~S226と同様であるため、S223~S226と重複する説明を適宜省略して説明する。S1325~S1328においては、お便りコメントを修正することが可能となる。
【0183】
次に、S1329で、管理者端末装置10cは、お便り案が承認されるかどうかを判定する。ここでは、お便り案画面又は修正お便り画面中の「承認する」ボタンが選択された場合に、お便り案が承認されたと判定される。一方で、お便り案画面又は修正お便り画面中の「承認しない」ボタンが選択された場合に、お便り案が承認されないと判定される。お便り案が承認されると判定された場合(S1329のY)、管理者端末装置10cは、承認完了情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1330に進む。お便り案が承認されないと判定された場合(S1329のN)、本処理はS1305に戻る。
【0184】
S1330で、管理サーバ50は、承認完了情報に応答して、お便り承認報知を担当者端末装置10aに行う。S1331で、管理サーバ50は、未承認のお便り案があるかどうかを判定する。未承認のお便りがある場合(S1331のY)、本処理はS1302に戻る。未承認のお便りがない場合(S1331のN)、本処理はS1332に進む。S1332~S1334は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。
【0185】
(管理者見解入力モードの処理)
図45を用いて、S50の管理者見解入力モードにおける管理者端末装置10cの処理及び管理者端末装置10cが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。管理者見解入力モードは、担当者が提供した保育画像に対する管理者の見解を入力(以下、管理者見解入力という)するモードである。S1401で、管理者端末装置10cは、受信した担当者見解入力報知を識別するための担当者報知識別情報を管理サーバ50に送信する。S1402で、管理サーバ50は、担当者報知識別情報に基づいて、担当者見解入力報知に対応する管理者見解入力画面を表示させるための管理者見解入力画面表示情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。管理者見解入力画面は、その担当者見解入力報知の対象の保育画像と、その保育画像に対応付けられた見解情報を統合した統合情報と、各見解入力項目と、管理者コメント入力欄と、指導要請コメント入力欄と、共有化ボタンと、完了ボタンとを含む。管理者コメント入力欄は、主に主任が指導目的でコメントを記入する欄である。指導要請コメント欄は、外部の指導者に相談等する目的で管理者等がコメントを記入する欄である。S1403で、管理者端末装置10cは、管理者見解入力画面表示情報に基づいて、管理者見解入力画面を表示する。
【0186】
S1404~S1408は、基本的には上述のS412~S416と同様であるため、S412~S416と重複する説明を適宜省略して説明する。S1404~S1408においては、管理者の見解を入力することが可能となる。S1409で、見解の入力が完了すると、本処理はS1410に進むとともに、管理者端末装置10cは完了確認を管理サーバ50に送信し、管理サーバ50に管理者の見解の入力が完了した旨を報知させる(以下、管理者見解入力完了報知という)。管理者見解入力完了報知は、担当者端末装置10aに送信される。
【0187】
S1410~S1415は、基本的には上述のS418~S423と同様であるため、S418~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S1410~S1415においては、管理者コメントを入力することが可能となる。S1415で、管理者コメントの入力が完了すると、本処理はS1416に進むとともに、管理者端末装置10cは完了確認情報を管理サーバ50に送信し、管理サーバ50に管理者コメントが発生した旨を報知させる(以下、管理者コメント発生報知という)。管理者コメント発生報知は、担当者端末装置10aに送信される。
【0188】
S1416~S1421は、基本的には上述のS418~S423と同様であるため、S418~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S1421で、指導要請コメントの入力が完了すると、管理者端末装置10cは、担当者見解入力報知の対象の保育画像について指導を要請する指導要請情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1422に進む。S1422で、管理サーバ50は、指導要請情報の受信に応答して、その対応付け情報について指導要請登録を行うとともに、指導者端末装置10dに対して指導を要請する指導要請報知を行う。
【0189】
S1423で、管理者端末装置10cは、その対応付け情報の一部を共有化するかどうかを判定する。ここでは、管理者見解入力画面中の共有化ボタンが選択された場合に、共有化すると判定される。一方で、管理者見解入力画面中の完了ボタンが選択された場合に、共有化しないと判定される。共有化する場合(S1423のY)、管理者端末装置10cはその対応付け情報の一部を共有化するための共有化指示を管理サーバ50に送信し、本処理はS1424に進む。共有化しない場合(S1423のN)、本処理はS1425に進む。
【0190】
S1424で、管理サーバ50は、共有化指示に基づいて、その共有化指示に対応する対応付け情報を共有化登録するとともに、その対応付け情報の一部から共有情報を生成し、共有サーバ55に転送する。転送された共有情報は、共有サーバ55に格納される。本実施形態では、共有情報は、対応付け情報のうち、保育画像と、タイトルと、付加情報と、お便りコメントと、管理者が入力した見解情報と、を含む。その後、管理サーバ50は共有完了情報を管理者端末装置10cに送信し、本処理はS1425に進む。S1425~S1428は、上述のS425~S428と同様であるため、その説明を省略する。S1428の後、本処理は終了し、処理S2はS51に進む。
【0191】
(指導コメント閲覧モードの処理)
図46を用いて、S53の指導コメント閲覧モードにおける管理者端末装置10cの処理及び管理者端末装置10cが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。S1501で、管理者端末装置10cは、指導コメント報知に対応する指導コメントを閲覧するための指導コメント閲覧要求を管理サーバ50に送信する。S1502で、管理サーバ50は、指導コメント閲覧要求に基づいて、指導応答画面を表示させるための指導応答画面表示情報を管理者端末装置10cに送信する。S1503で、管理者端末装置10cは、指導応答画面表示情報に基づいて、指導応答画面を表示する。指導応答画面は、その指導コメントと、指導コメントに対応付けられた保育画像と、共有推薦欄情報と、応答コメント欄と、を含む。
【0192】
S1504~S1509は、基本的には上述のS418~S423と同様であるため、S418~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S1504~S1509においては、指導コメントに対する応答コメントを入力することが可能となる。S1504で、応答コメント欄が選択されない場合、管理者端末装置10cは、指導コメントの確認の完了を示す確認完了情報を管理サーバ50に送信するとともに、本処理はS1509に進む。S1509で、応答コメントの入力が完了すると、管理者端末装置10cは、応答コメント発生情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1510に進む。
【0193】
S1510で、管理サーバ50は、応答コメント発生情報に応答して、応答コメントが発生した旨を報知する(以下、応答コメント発生報知という)。応答コメント発生報知は、指導者端末装置10dに送信される。S1511で、管理サーバ50は、管理者端末装置10cにおいて閲覧されていない指導コメントがあるかどうかを判定する。閲覧されていない指導コメントがある場合(S1511のY)、本処理はS1502に戻る。閲覧されていない指導コメントがない場合(S1511のN)、本処理はS1512に進む。S1512~S1514は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1514の後、本処理は終了し、処理S2はS54に進む。
【0194】
(共有化判定モードの処理)
図47を用いて、S56の共有化判定モードにおける管理者端末装置10cの処理及び管理者端末装置10cが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。共有化判定モードは、共有化推薦がされた対応付け情報の一部を共有化するかどうかを判定するためのモードである。S1601で、管理者端末装置10cは、共有化判定モード実行指示を管理サーバ50に送信する。S1602で、管理サーバ50は、共有化判定モード実行指示に応答して、共有化推薦画面を表示させるための共有化推薦画面表示情報を管理者端末装置10cに送信する。なお、共有化が推薦された保育画像が複数ある場合には、撮影日時が古い保育画像が優先して表示される。S1603で、管理者端末装置10cは、共有化推薦画面表示情報に基づいて、共有化推薦画面を表示する。共有化推薦画面は、共有化が推薦された対応付け情報と、「共有化する」ボタンと、「共有化しない」ボタンと、を含む。
【0195】
S1604で、管理者端末装置10cは、その対応付け情報の一部を共有化するかどうかを判定する。ここでは、共有化推薦画面中の「共有化する」ボタンが選択された場合に、共有化すると判定される。一方で、共有化推薦画面中の「共有化しない」ボタンが選択された場合に、共有化しないと判定される。共有化すると判定された場合(S1604のY)、その対応付け情報の共有化指示を管理サーバ50に送信するとともに、本処理はS1605に進む。共有化されないと判定された場合(S1604のN)、本処理はS1606に進む。S1605は、上述のS1424と同様であるため、その説明を省略する。S1605の後、本処理はS1606に進む。
【0196】
S1606で、管理者端末装置10cは、共有化の判定を継続するかどうかを判定する。ここでは、共有化判定を継続する旨の選択肢と共有化判定を継続しない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて継続するかどうかが判定される。継続すると判定された場合(S1606のY)、共有化判定継続指示を管理サーバ50に送信し、本処理はS1607に進む。継続しないと判定された場合(S1606のN)、本処理はS1608に進む。
【0197】
S1607で、管理サーバ50は、他に共有化推薦がされた対応付け情報があるかどうかを判定する。他に共有化推薦がされた対応付け情報がある場合(S1607のY)、本処理はS1602に戻る。他に共有化推薦がされた対応付け情報がない場合(S1607のN)、本処理はS1608に進む。S1608~S1610は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1610の後、本処理は終了し、処理S2はS57に進む。
【0198】
(管理者閲覧入力モードの処理)
図48を用いて、S58の管理者閲覧入力モードにおける管理者端末装置10cの処理及び管理者端末装置10cが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。管理者閲覧入力モードは、管理者端末装置10cにおいて、管理サーバ50に記憶した保育画像を検索して、その保育画像についての対応付け情報を自由に閲覧可能にするモードである。S1701~S1714は、基本的には上述のS601~S614と同様であるため、S601~S614と重複する説明を適宜省略して説明する。S1701では、管理者端末装置10cは、ユーザ情報と管理者閲覧入力モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。
【0199】
S1715~S1721は、基本的には上述のS1409~S1415と同様であるため、S1409~S1414と重複する説明を適宜省略して説明する。S1721で管理者コメントが完了したと判定された場合、完了確認情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1722に進む。S1722で、管理サーバ50は、完了確認情報に応答して、管理者コメント発生報知を担当者端末装置10aに送信する。S1723~S1724は、上述のS1604~S1605と同様であるため、その説明を省略する。また、S1725~S1731は、上述のS1416~S1422と同様であるため、その説明を省略する。
【0200】
S1732で、管理者端末装置10cは、指導要請を継続するかどうかを判定する。ここでは、指導要請を継続する旨の選択肢と指導要請を継続しない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて継続するかどうかが判定される。継続すると判定された場合(S1732のY)、本処理はS1706に戻る。継続しないと判定された場合(S1732のN)、本処理はS1733に進む。
【0201】
S1733で、管理者端末装置10cは、再検索を行うかどうかを判定する。ここでは、再検索を行う旨の選択肢と再検索を行わない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて再検索を行うかどうかが判定される。再検索を行うと判定された場合(S1733のY)、本処理はS1702に戻る。再検索を行わないと判定された場合(S1733のN)、管理者端末装置10cは閲覧完了情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1734に進む。S1734~S1736は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1736の後、本処理は終了し、処理S2はS59に進む。
【0202】
(統計モードの処理)
図49を用いて、S60の統計モードにおける管理者端末装置10の処理及び管理者端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。統計モードは、指定した統計条件に該当する保育画像に対応付けられた見解情報の統計をとるモードである。具体的には、指定した統計条件に該当する保育画像の各々についての見解情報において、項目の内容に対して肯定的な評価が得られた回数の項目毎の集計結果(後述の
図52の円グラフ等)が出力される。
【0203】
S1801で、管理者端末装置10cは、統計モード実行指示を管理サーバ50に送信する。S1802で、管理サーバ50は、統計モード実行指示に応答して、統計選択メニュー画面を表示させるための統計選択メニュー画面表示情報を管理者端末装置10cに送信する。
【0204】
S1803で、管理者端末装置10cは、統計選択メニュー画面表示情報に基づいて、
図50の統計選択メニュー画面を表示する。
図52の統計選択メニュー画面は、統計対象Gr(グループ)、比較対象Gr、担当者、比較担当者、統計単位期間、統計開始、統計終了、選択期間、評価視点、統計対象画像及び表示形態に関する項目と、決定ボタンとを含む。本実施形態では、統計対象Gr、比較対象Gr、担当者、比較担当者、統計単位期間、評価視点、統計対象画像及び表示形態に関する項目は、プルダウン形式で入力される。統計開始~統計終了までの期間はテキスト形式で入力される。選択期間は、入力された統計開始~統計終了までの期間を入力された統計単位期間毎に選択する形式で入力される。
【0205】
統計条件のプルダウンメニューについて説明する。統計対象Gr又は比較対象Grの項目が選択されると、「0歳児」、「1歳児」、「2歳児」、「3歳児」、「3歳児A」、「3歳児B」、「4歳児A」、「4歳児B」、「5歳児A」、「5歳児B」、「4歳児」、「5歳児」、「3歳児未満」、「3歳児以上」、「異年齢」のプルダウンメニューが表示される。ここで、「3歳児A」、「3歳児B」等の「A」及び「B」は、クラスを示す。担当者又は比較担当者の項目が選択されると、管理サーバ50にユーザ情報が記憶された担当者名(担当A、担当B・・・等)のプルダウンメニューが表示される。統計単位期間の項目が選択されると、1週間、1ヶ月、1期、1年のプルダウンメニューが表示される。評価視点の項目が選択されると、10の姿、5領域、3つの視点のプルダウンメニューが表示される。統計対象画像の項目が選択されると、全て、2人以上評価、3人以上評価、お便り掲載のプルダウンメニューが表示される。表示形態の項目が選択されると、円グラフ、棒グラフ、帯グラフ、レーザーチャートのプルダウンメニューが表示される。このように、統計条件は、保育画像が生成された時期(撮影時期)に関する時期条件と、保育画像における保育又は教育を受ける対象の分類に関する分類条件とを含む。この分類は、年齢やクラスに限定されず、班や部活動等であってもよい。
【0206】
S1804で、管理者端末装置10cは、統計条件の入力を受け付け、入力された統計条件を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50は、統計条件を受け付けたことに応答して、見解情報の集計結果を生成する処理を起動する。S1805で、管理サーバ50は、統計条件を記憶する。S1806で、統計条件において統計単位期間が入力されたかどうかを判定する。入力されたと判定された場合(S1806のY)、本処理はS1807に進む。入力されていないと判定された場合(S1806のN)、本処理はS1809に進む。
【0207】
S1807で、管理サーバ50は、統計期間が指定されているかどうかを判定する。ここでは、統計開始及び統計終了の少なくとも一方に入力がなされている場合に、統計期間が指定されていると判定する。一方で、統計開始及び統計終了の両方に入力がなされていない場合に、統計期間が指定されていないと判定する。統計期間が指定されていると判定された場合(S1807のY)、本処理はS1808に進む。統計期間が指定されていないと判定された場合(S1807のN)、本処理はS1809に進む。
【0208】
S1808で、管理サーバ50は、統計選択メニュー画面中の選択期間を表示内容を生成するための演算を実行する。ここでは、統計条件における統計単位期間、統計開始、統計終了の入力内容に基づいて、選択期間が演算される。S1809で、管理サーバ50は、入力した統計条件を統計条件画面に反映させるための統計条件識別情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。ここでは、本処理がS1808からS1809に移行した場合、その演算結果(生成した選択期間)を反映させるように統計条件識別情報を生成する。S1810で、管理者端末装置10cは、統計条件識別情報に基づいて、入力した統計条件を反映させるように統計選択メニュー画面を変更する。
図51の例では、統計対象Grの項目に5歳児A、統計単位期間の項目に1ヶ月、統計開始に2019年4月、統計開始に2020年3月、評価視点に10の姿、統計対象画像に2人以上、表示形態に円グラフと入力される。また、選択期間は、2019年4月から2020年3月までを1月毎に示し、その中で2019年6月、10月、2020年3月が選択されたことを示すように強調表示される。
【0209】
S1811で、管理者端末装置10cは、統計条件の入力を完了したかどうかを判定する。ここでは、統計選択メニュー画面中の決定ボタンが選択された場合に、統計条件の入力を完了したと判定される。一方で、統計選択メニュー画面中の項目の選択入力があった場合には、統計条件の入力を完了していないと判定される。統計条件の入力を完了したと判定された場合(S1811のY)、統計条件完了情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1812に進む。統計条件の入力を完了していないと判定された場合(S1811のN)、本処理はS1804に戻る。
【0210】
S1812で、管理サーバ50は、統計条件完了情報に応答して、統計条件に該当する各保育画像に対応付けられた見解情報を評価項目毎に積算する。具体的には、管理サーバ50は、統計条件に該当する各保育画像について、その評価項目毎に見解情報において肯定的な評価が得られた回数の積算値を演算する。統計条件において選択期間が指定されている場合には、その選択期間毎に積算値が積算される。
【0211】
S1813で、管理サーバ50は、S1812で演算した積算値を統計条件に合わせた表示形態でグラフ化した集計結果を含む統計結果画面を表示するための統計結果表示情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。統計条件において選択期間が指定されている場合には、統計結果表示情報においてその選択期間毎に積算値がグラフ化される。
【0212】
S1814で、管理者端末装置10cは、統計結果表示情報に基づいて、
図52の統計結果画面を表示する。
図52の統計結果画面では、5歳児A組、2019年度「10の姿」の推移について、6月、10月、3月の「10の姿」に各評価項目についての見解の積算値の割合を示す円グラフが示される。ここで、年度初めの6月と年度末の3月では、園児の成長度合いが異なる。例えば、年度初めの6月よりも年度末の3月のほうがより高度なことを行うことができる。月毎に見解情報の積算値を割合表示することにより、見解情報の積算値の割合の変化を視覚化できるため、園児の成長の傾向や全体の保育の傾向を分析することが可能となる。
【0213】
S1815で、管理者端末装置10cは、統計結果画面の表示を終了する。ここでは、統計結果画面中の終了ボタンが選択された場合に、この表示を終了する。S1816~S1818は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1818の後、本処理は終了し、処理S2はS61に進む。
【0214】
本実施形態では、年齢等や撮影時期等を統計条件として用いて集計結果を生成したが、これに限定されない。例えば、場面(遊び、生活、行事など)や地域等を統計条件としてもよい。
【0215】
(管理者研修モードの処理)
図38を用いて、S62の管理者研修モードにおける管理者端末装置10の処理及び管理者端末装置10が管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。管理者研修モードは、上述の園内研修において管理者端末装置10cによって利用されるモードである。S801c~S814cは、基本的には上述のS501~S514と同様であるため、S501~S514と重複する説明を適宜省略して説明する。S801cで、管理者端末装置10cは、ユーザ情報と管理者研修モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。
【0216】
S813cで、管理サーバ50は、選択された保育画像についての管理者研修画面を表示するための管理者研修画面表示情報を生成し、管理者端末装置10cに送信する。この管理者研修画面表示情報では、他の端末装置10の見解入力(例えば担当者端末装置10aによるS814aでの見解入力)に同期して、その内容が変化する。すなわち、見解入力の変更に応答して、評価項目の積算値がリアルタイムで増減する。S814cで、管理者端末装置10cは、管理者研修画面表示情報に基づいて、管理者研修画面を表示する。本実施形態の管理者研修画面は、S812cで選択された保育画像と、その保育画像についての対応付け情報と、各見解入力項目と、自由コメント欄と、完了ボタンと、を含む。対応付け情報における複数の見解情報は、統合されることにより統合情報として示される。本実施形態の管理者研修モードの統合情報は、
図35のような担当者毎の見解情報を統合した結果を示す。
【0217】
S815cで、管理者端末装置10cは、見解を入力したかどうかを判定する。見解を入力したと判定された場合(S815cのY)、S816cに進む。見解を入力していないと判定された場合、本処理はS818cに進む。S816c~S817cは、基本的には上述のS516~S517と同様であるため、S516~S517と重複する説明を適宜省略して説明する。S817cの後、本処理はS813cに戻る。
【0218】
S818cで、管理者端末装置10cは、他の保育画像を選択するかどうかを判定する。ここでは、管理者研修画面中の画像選択ボタンが選択された場合に、他の保育画像を選択すると判定される。一方で、管理者研修画面中の完了ボタンが選択された場合に、他の保育画像を選択しないと判定される。他の保育画像を選択すると判定された場合(S818cのY)、本処理はS806cに戻る。他の保育画像を選択しないと判定された場合(S818cのN)、本処理はS819cに進む。S819c~S822cは、上述のS1733~S1736と同様であるため、その説明を省略する。S822cの後、本処理は終了し、処理S2はS63に進む。
【0219】
(指導者端末装置の処理)
次に、
図53を用いて、指導者端末装置10dの処理S3について説明する。S71は、基本的には上述のS41と同様であるため、S41と重複する説明を適宜省略して説明する。S71では、指導者端末装置10dのモード選択画面には、指導要請確認モード、応答閲覧モード、指導者閲覧入力モード、及び終了モードが表示される。指導要請確認モード及び応答閲覧モードは、各々の報知を受けた場合のみに選択可能になってもよい。
【0220】
S72で、指導者端末装置10dは、指導要請報知を受けたかどうかを判定する。指導要請報知を受けた場合(S72のY)、処理S3はS73に進む。指導要請報知を受けていない場合(S72のN)、処理S3はS75に進む。
【0221】
S73で、指導者端末装置10dは、実行モードが指導要請確認モードであるかどうかを判定する。指導要請確認モードである場合(S73のY)、処理S3はS74に進む。指導要請確認モードではない場合(S73のN)、処理S3はS75に進む。S74で、指導者端末装置10dは、指導要請確認モードの処理を実行する。指導要請確認モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S3はS75に進む。
【0222】
S75で、指導者端末装置10dは、応答コメント報知を受けたかどうかを判定する。応答コメント報知を受けた場合(S75のY)、処理S3はS76に進む。応答コメント報知を受けていない場合(S75のN)、処理S3はS78に進む。
【0223】
S76で、指導者端末装置10dは、実行モードが応答閲覧モードであるかどうかを判定する。応答閲覧モードである場合(S76のY)、処理S3はS77に進む。応答閲覧モードではない場合(S76のN)、処理S3はS78に進む。S77で、指導者端末装置10dは、応答閲覧モードの処理を実行する。応答閲覧モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S3はS78に進む。
【0224】
S78で、指導者端末装置10dは、実行モードが指導者閲覧入力モードであるかどうかを判定する。指導者閲覧入力モードである場合(S78のY)、処理S3はS79に進む。指導者閲覧入力モードではない場合(S78のN)、処理S3は終了する。S79で、管理者端末装置10cは、指導者閲覧入力モードの処理を実行する。指導者閲覧入力モードの処理の詳細については後述する。その後、処理S3はS80に進む。
【0225】
S80で、指導者端末装置10dは、実行モードが終了モードであるかどうかを判定する。終了モードである場合(S80のY)、処理S3は終了する。終了モードではない場合(S80のN)、処理S3はS72に戻る。
【0226】
(指導要請確認モードの処理)
図54を用いて、S74の指導要請確認モードにおける指導者端末装置10dの処理及び指導者端末装置10dが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。指導要請確認モードは、指導要請を受けたときにその応答をするためのモードである。S1901で、指導者端末装置10は、指導要請確認モード実行指示を管理サーバ50に送信する。S1902で、管理サーバ50は、指導要請確認モード実行指示に応答して、指導要請確認画面を表示するための指導要請確認画面表示情報を生成し、指導者端末装置10dに送信する。S1903で、指導者端末装置10dは、指導要請確認画面表示情報に基づいて、指導要請確認画面を表示する。指導要請確認画面は、指導要請の対象の保育画像と、指導要請コメントと、指導コメント欄と、共有化推薦ボタンと、完了ボタンと、を含む。指導コメント欄は、指導要請を受けた指導者が指導内容や印象等のコメントを記入する欄である。
【0227】
S1904~S1908は、基本的には上述のS419~S423と同様であるため、S419~S423と重複する説明を適宜省略して説明する。S1904~S1908では、指導者による指導コメントが入力される。S1908で、コメントの入力が完了したと判定された場合、指導者端末装置10dが指導コメント完了情報を管理サーバ50に送信し、管理サーバ50に指導コメントが発生した旨を報知させる(以下、指導コメント発生報知という)。指導コメント発生報知は、管理者端末装置10cに送信される。
【0228】
S1909で、指導者端末装置10dは、指導要請の対象の保育画像に関する対応付け情報の一部の共有化を推薦するかどうかを判定する。ここでは、指導要請確認画面中の共有化推薦ボタンが選択された場合に、共有化を推薦すると判定される。一方で、指導要請確認画面中の完了ボタンが選択された場合に、共有化を推薦しないと判定される。共有化を推薦すると判定された場合(S1909のY)、管理者端末装置10cはその対応付け情報の一部の共有化を推薦するための共有化推薦指示を管理サーバ50に送信し、本処理はS1910に進む。共有化を推薦しないと判定された場合(S1909のN)、管理者端末装置10cは、共有非推薦指示を管理サーバ50に送信し、本処理はS1911に進む。
【0229】
S1910で、管理サーバ50は、共有化を推薦した旨を報知する(以下、共有推薦報知という)。共有推薦報知は、管理者端末装置10cに送信される。S1911で、管理サーバ50は、その指導要請について管理者端末装置10cからの応答コメントがあるかどうかを判定する。応答コメントがあると判定された場合(S1911のY)、応答コメント存在情報を指導者端末装置10dに送信し、本処理はS1912に進む。応答コメントがないと判定された場合(S1911のN)、本処理はS1913に進む。
【0230】
S1912で、指導者端末装置10dは、応答コメント存在情報に応答して、指導を継続するかどうかを判定する。ここでは、指導を継続する旨の選択肢と指導を継続しない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて指導を継続するかどうかが判定される。指導を継続すると判定された場合(S1912のY)、本処理はS1902に戻る。指導を継続しないと判定された場合(S1912のN)、指導者端末装置10dは指導非継続情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS1913に進む。S1913~S1915は、上述のS123~S125と同様であるため、その説明を省略する。S1915の後、本処理は終了し、処理S3はS75に進む。なお、本実施形態では、共有化推薦報知は指導者端末装置10dのみが行うが、担当者端末装置10a及び同僚端末装置10bで行うようにしてもよい。
【0231】
(応答閲覧モードの処理)
図55を用いて、S77の応答閲覧モードにおける指導者端末装置10dの処理及び指導者端末装置10dが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。応答閲覧モードは、指導要請について管理者端末装置10cから応答コメントを受けたときにその応答をするためのモードである。S2001~S2008は、基本的には上述のS1901~S1908と同様であるため、S1901~S1908と重複する説明を適宜省略して説明する。S2001で、指導者端末装置10dは、応答閲覧モード実行指示を管理サーバ50に送信する。S2002では、再指導要請画面を表示するための再指導要請画面表示情報が生成され、S2003で再指導要請画面が表示される。再指導要請画面は、応答コメントに関する保育画像と、応答コメントと、再指導コメント欄と、完了ボタンとを含む。S2004~S2007では、再指導コメントが入力される。
【0232】
S2008で、再指導コメントの入力が完了したと判定された場合、再指導コメント完了情報を管理サーバ50に送信し、本処理はS2009に進む。S2009で、管理サーバ50は、再指導コメント完了情報に応答して、再指導コメントが発生した旨を報知する(以下、再指導コメント発生報知という)。再指導コメント発生報知は、管理者端末装置10cに送信される。S2010~S2014は、上述のS1911~S1915と同様であるため、その説明を省略する。S2014の後、本処理は終了し、処理S3はS78に進む。
【0233】
(指導者閲覧入力モードの処理)
図56を用いて、S79の指導者閲覧入力モードにおける指導者端末装置10dの処理及び指導者端末装置10dが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。管理者閲覧入力モードは、指導者端末装置10dにおいて、管理サーバ50に記憶した保育画像を検索して、その保育画像についての対応付け情報を自由に閲覧可能にするモードである。S2101~S2126は、基本的には上述のS501~S526と同様であるため、S501~S526と重複する説明を適宜省略して説明する。S2101で、指導者端末装置10dは、ユーザ情報と指導者閲覧入力モード実行指示とを管理サーバ50に送信する。
【0234】
S2113で、管理サーバ50は、S2112で選択された保育画像についての指導者閲覧入力画面を表示するための指導者閲覧入力画面表示情報を生成し、指導者端末装置10dに送信する。S2114で、指導者端末装置10dは、指導者閲覧入力画面表示情報に基づいて、指導者閲覧入力画面を表示する。指導者閲覧入力画面は、選択された保育画像と、その保育画像についての対応付け情報と、見解入力項目と、指導コメント欄と、を含む。
【0235】
S2120で、見解入力が完了したと判定された場合、本処理はS2121に進むとともに、指導者端末装置10dは見解入力完了情報を管理サーバ50に送信し、管理サーバ0に指導者端末装置10dの見解の入力が完了した旨を報知させる(以下、指導者見解入力完了報知という)。指導者見解入力完了報知は、担当者端末装置10a及び管理者端末装置10cに送信される。
【0236】
S2121~S2126では、指導者による指導コメントが入力される。S2126で指導コメントの入力が完了したと判定された場合、本処理はS2127に進む。S2127で、管理サーバ50は、指導コメントが発生した旨を報知する(以下、指導コメント発生報知という)。指導コメント発生報知は、担当者端末装置10a及び管理者端末装置10cに送信される。
【0237】
S2128~S2129は、基本的には上述のS1909~S1910と同様であるため、S1909~S1910と重複する説明を適宜省略して説明する。S2128で共有化を推薦しないと判定された場合、及びS2129の後、本処理はS2130に進む。なお、上述のS1910のような共有非推薦指示は管理サーバ50に送信されなくてもよい。
【0238】
S2130は、基本的には上述のS1912と同様であるため、S1913と重複する説明を適宜省略して説明する。S2129の後、本処理はS2130に進む。なお、S1912のような指導非継続情報は管理サーバ50に送信されなくてもよい。S2131~S2134は、上述のS1733~S1736と同様であるため、その説明を省略する。S2134の後、本処理は終了し、S3はS80に進む。
【0239】
(外部端末装置の処理)
図57を用いて、外部端末装置10eの共有閲覧モードにおける外部端末装置10eの処理及び外部端末装置10eが管理サーバ50に実行させる処理の流れについて説明する。共有閲覧モードは、共有サーバ55に記憶された共有情報を自由に閲覧するモードである。S2201~S2213、管理者端末装置10cと管理サーバ50との間ではなく外部端末装置10eと共有サーバ55との間で情報をやり取りする点を除き、基本的には上述のS1701~S1708、S1710~S1714と同様であるため、S1701~S1708、S1710~S1714と重複する説明を適宜省略して説明する。S2201で、外部端末装置10eは、共有閲覧モード実行指示を共有サーバ55に送信する。S2202で、共有サーバ55は、共有検索メニュー画面を表示するための共有検索メニュー画面表示情報を外部端末装置10eに送信する。
【0240】
S2203で、外部端末装置10eは、共有検索メニュー画面表示情報に基づいて
図58の共有検索メニュー画面を表示する。
図58の共有検索メニュー画面は、年齢、場面、季節、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿、5領域、3つの視点に関する検索項目と、検索ボタンとを含む。本実施形態では、これらの検索項目は、プルダウン形式で入力される。
【0241】
共有検索メニュー画面の検索項目のプルダウンメニューについて説明する。「年齢」の検索項目が選択されると、「0歳児」、「1歳児」、「2歳児」、「3歳児未満」、「3歳児以上」、「異年齢」のプルダウンメニューが表示される。「場面」の検索項目が選択されると、「遊び」、「生活」、「行事」、「その他」のプルダウンメニューが表示される。「季節」の検索項目が選択されると、「春」、「梅雨」、「夏」、「秋」、「冬」のプルダウンメニューが表示される。「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の検索項目が選択されると、「健康な心と体」、「自立心」、「協調性、「道徳性・規範意識の芽生え」、「社会生活との関わり」、「思考力の芽生え」、「自然との関わり・生命の尊重」、「数量・図形・文字等への関心・感覚」、「言葉による伝え合い」及び「豊かな感性と表現」のプルダウンメニューが表示される。「5領域」の検索項目が選択されると、「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」、「表現」のプルダウンメニューが表示される。「3つの視点」の検索項目が選択されると、「身体的発達」、「社会的発達」、「精神的発達」のプルダウンメニューが表示される。
【0242】
S2211で保育画像の選択が完了したと判定された場合、S2212で、共有サーバ55は、選択された保育画像とその保育画像に関する共有情報とを含む共有閲覧画面を表示するための共有閲覧画面表示情報を生成し、外部端末装置10eに送信する。S2213で、外部端末装置10eは、共有閲覧画面表示情報に基づいて、
図59の共有閲覧画面を表示する。
図59の共有閲覧画面は、選択された保育画像と、そのタイトル(シャボン玉遊び)、年齢、場面、季節、提供、お便りコメント、10の姿、5領域、3つの視点に関する項目と、完了ボタンと、画像選択ボタンとを含む。
図59では、年齢が5歳児、場面が遊び、季節が夏、提供がAA保育園で示される。上述した10の姿、5領域、3つの視点は、管理者端末装置10cで選択された見解情報を含む。
図59では、10の姿として、「協調性」、思考力の芽生え、豊かな感性と表現が見解情報として示され、5領域として人間関係が見解情報として示される。
【0243】
S2214で、外部端末装置10eは、他の保育画像を選択するかどうかを判定する。ここでは、共有閲覧画面中の画像選択ボタンが選択された場合に、他の保育画像を選択すると判定される。一方で、共有閲覧画面中の完了ボタンが選択された場合に、他の保育画像を選択しないと判定される。他の保育画像を選択すると判定された場合(S2214のY)、本処理はS2206に戻る。他の保育画像を選択しないと判定された場合(S2214のN)、本処理はS2215に進む。
【0244】
S2215で、外部端末装置10eは、保育画像を再検索するかどうかを判定する。ここでは、再検索する旨の選択肢と再検索しない旨の選択肢が表示され、その選択肢に対するユーザ入力に基づいて再検索するかどうかが判定される。再検索すると判定された場合(S2215のY)、本処理はS2202に戻る。再検索しないと判定された場合(S2215のN)、本処理は終了する。
【0245】
外部端末装置10eの共有閲覧モードにおける処理によると、外部端末装置10eは、保育画像が生成された時期(撮影時期)、保育画像における保育等を受ける対象(園児等)の分類(年齢、クラス、班等)、及び保育画像についての「保育指針等に於ける発達の視点」に基づく評価項目に対する見解を検索条件として、共有サーバ55から保育画像と保育画像についての共有情報を検索することが可能となる。
【符号の説明】
【0246】
10 端末装置、 21 端末側生成部、 22 端末側受信部、 23 端末側送信部、 24 ユーザ入力受付部、 25 出力部、 26 モード処理実行部、 27 端末側記憶部、 50 管理サーバ、 55 共有サーバ、 61 サーバ側生成部、 62 サーバ側受信部、 63 サーバ側送信部、 64 サーバ側記憶部、 65 統計処理部、 70 プリンタ。