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特許7448263プリズムグリッド微細構造を有する照明装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】プリズムグリッド微細構造を有する照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/69 20160101AFI20240305BHJP
   F21K 9/275 20160101ALI20240305BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20240305BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240305BHJP
【FI】
F21K9/69
F21K9/275
F21V5/02 350
F21Y115:10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023023891
(22)【出願日】2023-02-19
【審査請求日】2023-02-19
(31)【優先権主張番号】202211484358.7
(32)【優先日】2022-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】317016394
【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】曹亮亮
(72)【発明者】
【氏名】盧福星
(72)【発明者】
【氏名】蔡明華
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3184749(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/69
F21K 9/275
F21V 5/02
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付座とグローブを含み、前記グローブは、前記取付座に接続されて収容空間を形成し、前記グローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含み、前記第1微細構造部及び前記第2微細構造部は、前記集光部の両側にそれぞれ設置され、前記集光部を介して互いに接続されるランプ本体と、
前記取付座に設置され、前記収容空間内に位置する光源基板と、
を備え、
前記第1微細構造部は、順に配置された複数の第1プリズム段差を有し、前記第2微細構造部は、順に配置された複数の第2プリズム段差を有し、前記第1微細構造部及び前記第2微細構造部は、互いに対称であることを特徴とするプリズムグリッド微細構造を有し、
各前記第2プリズム段差は、互いに接続された第2上面及び第2下面を有し、前記第2上面の向きは前記光源基板に近づく方向であり、前記第2下面の向きは前記光源基板から遠ざかる方向であることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記複数の第1プリズム段差の幅は等しく、前記複数の第2プリズム段差の幅は等しいことを特徴とする請求項1に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項3】
各前記第1プリズム段差は、互いに接続された第1上面及び第1下面を有し、前記第1上面の向きは前記光源基板に近づく方向であり、前記第1下面の向きは、前記光源基板から遠ざかる方向であることを特徴とする請求項1に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項4】
前記複数の第1プリズム段差の前記複数の第1上面と水平基準面との間の挟み角は、前記光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、前記水平基準面は、前記光源基板に平行であることを特徴とする請求項3に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項5】
前記複数の第1プリズム段差の前記複数の第1上面の前記光源基板に近づく方向の長さは、前記光源基板から遠い位置の第1上面ほど徐々に増加することを特徴とする請求項3に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項6】
前記複数の第2プリズム段差の複数の前記第2上面と水平基準面との間の挟み角は、前記光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、前記水平基準面は、前記光源基板に平行であることを特徴とする請求項5に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項7】
前記複数の第2プリズム段差の前記複数の第2上面の前記光源基板に近づく方向の長さは、前記光源基板から遠い位置の第2上面ほど徐々に増加することを特徴とする請求項6に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項8】
前記取付座は、取付溝を有し、前記光源基板は、前記取付溝内に設置されることを特徴とする請求項1に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【請求項9】
前記集光部の厚みは、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、前記垂直基準面は、前記光源基板の中心軸及び前記集光部の中心軸を通過することを特徴とする請求項1に記載のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、特にプリズムグリッド微細構造を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、発光ダイオードランプは、各種産業及び商業場所で広く使用されており、発光ダイオードランプの性能も徐々に向上している。但し、一部の場所では、発光ダイオードランプは、ターゲット領域への照度を高めるために、特定の発光角度で光線を集中させている。従来の発光ダイオードランプは、広範囲の領域を照らすことしかできず、単一のターゲット領域に光線を集中させることができない。発光ダイオードランプでグローブの透明度を上げると、明らかな光斑が発生する。したがって、上記の目標を達成する唯一の方法は、発光ダイオードランプへの入力電力を増加させて光強度を上げることであるが、これは、多くのエネルギー損失を招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、プリズムグリッド微細構造を有する照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態に基づき、プリズムグリッド微細構造を有する照明装置を提供し、当該照明装置は、ランプ本体及び光源基板を備える。ランプ本体は、取付座とグローブを含む。グローブは、取付座と接続され、収容空間を形成する。グローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含む。第1微細構造部及び第2微細構造部は、集光部の両側にそれぞれ設置され、集光部を介して互いに接続されている。光源基板は、取付座に設置され、収容空間内に位置する。第1微細構造部は、順に配置された複数の第1プリズム段差を有し、第2微細構造部は、順に配置された複数の第2プリズム段差を有し、第1微細構造部と第2微細構造部は互いに対称である。
【0005】
一実施形態において、複数の第1プリズム段差の幅は等しく、複数の第2プリズム段差の幅も等しい。
【0006】
一実施形態において、各第1プリズム段差は、互いに接続された第1上面及び第1下面を有し、第1上面の向きは光源基板に近づく方向であり、第1下面の向きは、光源基板から遠ざかる方向である。
【0007】
一実施形態において、複数の第1プリズム段差の複数の第1上面と水平基準面との間の挟み角は、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、水平基準面は、光源基板に平行である。
【0008】
一実施形態において、複数の第1プリズム段差の複数の第1上面の長さは、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に増加する。
【0009】
一実施形態において、各第2プリズム段差は、互いに接続された第2上面及び第2下面を有し、第2上面の向きは光源基板に近づく方向であり、第2下面の向きは光源基板から遠ざかる方向である。
【0010】
一実施形態において、複数の第2プリズム段差の複数の第2上面と水平基準面との間の挟み角は、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、水平基準面は、光源基板に平行である。
【0011】
一実施形態において、複数の第2プリズム段差の複数の第2上面の長さは、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に増加する。
【0012】
一実施形態において、取付座は、取付溝を有し、光源基板は、取付溝内に設置される。
【0013】
一実施形態において、集光部の厚みは、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、垂直基準面は、光源基板の中心軸及び集光部の中心軸を通過する。
【発明の効果】
【0014】
上記に基づいて、本発明の実施形態によるプリズムグリッド微細構造を有する照明装置は、以下の利点の1つまたは複数を有することができる。
(1)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含む。第1微細構造部及び第2微細構造部は、集光部の両側にそれぞれ配置され、集光部を介して互いに接続されている。第1微細構造部は、順に配置された複数の第1プリズム段差を有し、前記複数の第1プリズム段差の第1上面と水平基準面との間の挟み角は、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。第2微細構造部と第1微細構造部は互いに対称であり、且つ同じ構造を有する。第1微細構造部と第2微細構造部と含む上述のプリズムグリッド微細構造及び集光部の統合構造は、照明装置の入力電力を増加させることなく、照明装置の光線を効果的に集中させることができ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができるため、エネルギー消費を効果的に削減でき、省エネと二酸化炭素削減の目標をより達成することができる。
(2)本発明の一実施形態では、照明器具のグローブの集光部の厚みが、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、上記の構造設計により、照明器具の光線をより集中させ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができるため、実際の応用上の要求をより満たすことができる。
(3)本発明の一実施形態では、照明装置は、角度調整ボタンを有し、ユーザは、角度調整ボタンを押してランプ本体を回転させることで、照明装置の光線の照射方向を調整することができ、照明装置の光線の方向を実際の要求に応じて調整して、異なる応用の要求を満たすようにすることができる。したがって、照明装置の応用をより広範にすることができ、使用においてもより柔軟性を有する。
(4)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含み、第1微細構造部及び第2微細構造部を含む上述のプリズムグリッド微細構造と集光部との統合構造は、エネルギー消費を効果的に削減するだけでなく、光斑をより大幅に削減することもでき、照明装置の照明効果を向上させる。
(5)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブの集光部の厚みは、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。上述の構造は、光斑を更に排除し、照明装置の照明効果を更に向上させることができ、照明装置の照明効果を最適化することができる。このようにして、照明装置は、ユーザに最良の使用体験を提供することができる。
(6)本発明の一実施形態では、照明器具のグローブの取付座の厚みが垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、外力による取付座の変形を効果的に防止することができる。したがって、上述の構造は、取付座の構造強度を高め、照明装置の構造安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の構造の説明図である。
図2】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の内部構造の説明図である。
図3】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の断面図である。
図4】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の構造の説明図である。
図5】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の構造の部分拡大図である。
図6】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の動作状態の説明図である。
図7】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の第1部分拡大図である。
図8】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の第2部分拡大図である。
図9】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の使用場面の第1説明図である。
図10】本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の使用場面の第2説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の実施形態では、本発明の詳細な特徴及び利点を説明し、その内容は、当業者に本発明の技術内容を理解し、それに応じて実施可能にさせるのに十分であり、且つ本明細書の開示内容、特許請求の範囲及び図面により、当業者が本発明に関する目的及び利点を容易に理解できるようにする。
【0017】
以下では、関連する図面を参照し、本発明の照度補償機能を備えた照明装置及び照明装置の照度補償方法の実施形態について説明するが、分かり易く且つ図面で説明し易くするために、図面内の各部材は、寸法及び比率を誇張又は縮小して示し得る。以下の説明及び/又は特許請求の範囲において、部材が別の部材に「接続」又は「結合」すると述べる場合、それは、当該別の部材に直接的な接続又は結合してもよく、仲介する部材が存在してもよい。部材が別の部材に「直接接続」又は「直接結合」すると述べる場合、仲介する部材が存在せず、部材又は層間の関係を説明するための他の用語についても同様に解釈されるべきである。理解し易くするため、以下の実施形態における同じ部材は、同じ符号で示して説明する。
【0018】
図1図2及び図3を参照する。図1は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の構造の説明図である。図2は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の内部構造の説明図である。図3は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の断面図である。図に示すように、照明装置1は、ランプ本体11と、光源基板12と、2つの口金13とを備える。光源基板12は、ランプ本体11内に設置され、上述の2つの口金13は、ランプ本体11の両端にそれぞれ配置される。光源基板12は、回路基板121と、複数の発光ユニット122とを含む。駆動回路は、そのうち1つの口金13内に設置され、光源基板12と電気的に接続され、光源基板12を駆動する。一実施形態では、複数の発光ユニット122は、前記複数の発光ユニット122は、発光ダイオード(LED)または他の従来の光源であってよい。
【0019】
ランプ本体11は、取付座111とグローブ112とを含む。グローブ112は、取付座111に接続され、収納空間CSを形成する。取付座111は、取付溝GSを有し、光源基板12は、取付溝GS内に設置され、収容空間CS内に位置する。本実施形態では、ランプ本体11の断面が楕円形であり、ランプ本体11の縦軸VAの長さがランプ本体11の横軸HAよりも長く、横軸HAと縦軸VAとの比値は、0.97であってよい。別の実施形態では、ランプ本体11の断面が円形であってもよい。ランプ本体11の形状は、実際の必要に応じて変更することができる。
【0020】
グローブ112は、第1微細構造部1121、第2微細構造部1122及び集光部1123を含む。第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122は、集光部1123の両側にそれぞれ設置され、集光部1123を介して互いに接続され、第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122を互いに対称にさせる。第1微細構造部1121は、順に配置された複数の第1プリズム段差T1を有し、第2微細構造部1122は、順に配置された複数の第2プリズム段差T2を有する。一実施形態では、グローブ112は、光透過性材料(例えば、光透過率>97%)で製造することができる。
【0021】
光源基板12が発する光線の大部分は、集光部1123を経由して外部空間に射出され、他の光線は第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122を刑して外部空間に射出される。第1微細構造部1121は、複数の第1プリズム段差T1を含み、第2微細構造部1122は、複数の第2プリズム段差T2を含む。したがって、光源基板12が発する光線は、第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122を経由して集光部1123の方向に向かって偏向され、このように、光源基板12が発する光線を効果的に集中させ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができる。本実施形態では、光源基板12が発する光線の80%が集光部1123を経由して外部空間に射出され、光源基板12が発する光線の20%が第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122を経由して外部空間に射出される。別の実施形態では、上記の比率は、実際の必要に応じて調整することができる。また、集光部1123の大きさも光源基板12の発光特性に応じて変更することができる。
【0022】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置1に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0023】
図4は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の構造の説明図である。図に示すように、上記の複数の第1プリズム段差T1の幅W1は等しく、上記の複数の第2プリズム段差T2の幅W2も等しい。第1プリズム段差T1の幅W1は、第2プリズム段差T2の幅W2と等しくてもよい。
【0024】
各第1プリズム段差T1は、互いに接続された第1上面U1と第1下面B1とを有する。第1上面U1の向きは光源基板12に近づく方向であり、第1下面B1の向きは光源基板12から遠ざかる方向である。
【0025】
各第2プリズム段差T2は、互いに接続された第2上面U2と第2下面B2とを有する。第2上面U2の向きは光源基板12に近づく方向であり、第2下面B2の向きは光源基板12から遠ざかる方向である。
【0026】
また、集光部1123の厚みは、垂直基準面VRから遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。垂直基準面VRは、光源基板12の中心軸(各発光ユニット122の中心点も通る)及び集光部1123の中心軸を通る。
【0027】
また、取付座111の厚みも垂直基準面VRから遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、外力による取付座111の変形を効果的に防止することができる。上述の構造は、取付座111の構造強度を増加させ、照明装置1の構造安定性を向上させることができる。
【0028】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置1に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0029】
図5は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体の構造の部分拡大図である。図に示すように、上記の複数の第1プリズム段差T1の第1上面U1と水平基準面HRとの挟み角は、光源基板12から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する(θ1>θ2>θ3)。水平基準面HRは、光源基板12に平行である。逆に、上記の複数の第1プリズム段差T1の第1上面U1の長さは、光源基板12から遠ざかる方向に向かって徐々に増加する。
【0030】
同様に、上記の複数の第2プリズム段差T2の第2上面U2と水平基準面HRとの間の挟み角は、光源基板12から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。複数の第2プリズム段差T2の第2上面U2の長さは、光源基板12から遠ざかる方向に向かって徐々に増加する。
【0031】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置1に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0032】
図6は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置のランプ本体11の作動状態の説明図である、図に示すように、本実施形態では、光源基板12が発する大部分(本実施形態では80%)は、何れも発光角度θc内に集中し(本実施形態では、発光角度θcは45°であり、これは、実際の必要に応じて調整することができる)、集光部1123によってわずかに偏向され、外部空間に射出される。他の光線は、第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122を経由して外部空間に射出され、これらの光線の偏向角は、集光部1123の方向に向かって徐々に減少する。例えば、光線L1の偏向角は、光線L2の偏向角よりも小さい。
【0033】
上記の構造により、照明装置1は、照明装置の入力電力を増加させることなく、照明装置1の光線を効果的に集中させることができ、照明装置1の照明範囲を1つの単独なターゲット領域に集中させることができるため、エネルギー消費を効果的に削減することができる。
【0034】
また、上記の構造は、照明装置1の光線が発生する光斑をランプ本体11の延伸方向(ランプ本体11の中心軸と平行な方向)に向かって引き伸ばすことができるため、光斑を効果的に排除することができる。そして、照明装置の照明効果を更に向上させる。
【0035】
また、上述したように、集光部1123の厚みは、垂直基準面VRから遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。上記の構造は、光斑を更に排除し、照明装置1の照明効果を更に向上させ、照明装置の照明効果を最適化することができる。このように、照明装置は、ユーザに最良の使用体験を提供することができる。
【0036】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置1に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0037】
図7及び図8は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の第1部分拡大図及び第2部分拡大図である。図に示すように、照明装置1のランプ本体11は、角度調整ボタンBTとセルフロック構造LKとを有する。ユーザは、角度調整ボタンBTを押すことにより、セルフロック構造LKをロック状態からアンロック状態に切り替えることができる。セルフロック構造LKがアンロック状態にある時、ユーザは、ランプ本体11を回転させて照明装置1の光線の照射方向を調整することができる。ユーザは、照明装置1の光線の照射方向を調整した後、角度調整ボタンBTを放して、セルフロック構造LKをアンロック状態からロック状態に戻すことができる。したがって、照明装置1の光線の照射方向は、異なる応用の必要を満たすように、実際の必要に応じて調整することができる。
【0038】
上記から分かるように、照明装置1は、角度調整ボタンBTを有し、ユーザは、角度調整ボタンBTを押してランプ本体11を回転させることにより、照明装置1の光線の照射方向を調整することができ、異なる応用の必要を満たすように、照明装置1の光線の照射方向を実際の必要に応じて調整することができる。したがって、照明装置1の応用をより広範にすることができ、使用においてもより柔軟性を有する。
【0039】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置1に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0040】
なお、従来の発光ダイオードランプは、広範囲の領域を照らすことしかできず、単一のターゲット領域に光線を集中させることができない。発光ダイオードランプでグローブの透明度を上げると、明らかな光斑が発生する。したがって、上記の目標を達成する唯一の方法は、発光ダイオードランプへの入力電力を増加させて光強度を上げることであるが、これは、多くのエネルギー損失を招く。これに対し、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含む。第1微細構造部及び第2微細構造部は、集光部の両側にそれぞれ配置され、集光部を介して互いに接続されている。第1微細構造部は、順に配置された複数の第1プリズム段差を有し、前記複数の第1プリズム段差の第1上面と水平基準面との間の挟み角は、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。第2微細構造部と第1微細構造部は互いに対称であり、且つ同じ構造を有する。第1微細構造部と第2微細構造部と含む上述のプリズムグリッド微細構造及び集光部の統合構造は、照明装置の入力電力を増加させることなく、照明装置の光線を効果的に集中させることができ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができるため、エネルギー消費を効果的に削減でき、省エネと二酸化炭素削減の目標をより達成することができる。
【0041】
本発明の実施形態によれば、照明器具のグローブの集光部の厚みが、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、上記の構造設計により、照明器具の光線をより集中させ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができるため、実際の応用上の要求をより満たすことができる。
【0042】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置は、角度調整ボタンを有し、ユーザは、角度調整ボタンを押してランプ本体を回転させることで、照明装置の光線の照射方向を調整することができ、照明装置の光線の照射方向を実際の要求に応じて調整して、異なる応用の要求を満たすようにすることができる。したがって、照明装置の応用をより広範にすることができ、使用においてもより柔軟性を有する。
【0043】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含み、第1微細構造部及び第2微細構造部を含む上述のプリズムグリッド微細構造と集光部との統合構造は、エネルギー消費を効果的に削減するだけでなく、光斑をより大幅に削減することもでき、照明装置の照明効果を向上させる。
【0044】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブの集光部の厚みは、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。上述の構造は、光斑を更に排除し、照明装置の照明効果を更に向上させることができ、照明装置の照明効果を最適化することができる。このようにして、照明装置は、ユーザに最良の使用体験を提供することができる。
【0045】
更に、本発明の実施形態によれば、照明器具のグローブの取付座の厚みが垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、外力による取付座の変形を効果的に防止することができる。したがって、上述の構造は、取付座の構造強度を高め、照明装置の構造安定性を向上させることができる。上記から、本発明の実施形態によるプリズムグリッド微細構造を有する照明装置が確かに優れた技術的効果を達成できることが分かる。
【0046】
図9及び図10は、本発明の一実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置の使用場面の第1説明図及び第2説明図である。同時に図1図3を参照する。図9は、照明装置1を車庫CH1に応用した時の場面を例示している。図9に示すように、照明装置1のグローブ112は、第1微細構造部1121、第2微細構造部1122及び集光部1123を含む。上記は、第1微細構造部1121及び第2微細構造部1122を含むプリズムグリッド微細構造と集光部1123との統合構造は、照明装置1の入力電力を増加させることなく、照明装置の光線を効果的に集中させることができ、照明装置の照射範囲を車両Vの位置に集中させることができる。上述のように、上記の構造は、光斑を更に排除し、照明装置1の照明効果を更に向上させることができ、照明装置1の照明効果を最適化することができる。
【0047】
図10は、照明装置1を通路CH2に応用した時の場面を例示している。図10に示すように、照明装置の照明範囲を適切な位置に集中させ、通路CH2に適切な照明を提供することができ、照明装置1の照明効果を最適化することができる。
【0048】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のプリズムグリッド微細構造を有する照明装置1に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0049】
要約すると、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含む。第1微細構造部及び第2微細構造部は、集光部の両側にそれぞれ配置され、集光部を介して互いに接続されている。第1微細構造部は、順に配置された複数の第1プリズム段差を有し、前記複数の第1プリズム段差の第1上面と水平基準面との間の挟み角は、光源基板から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。第2微細構造部と第1微細構造部は互いに対称であり、且つ同じ構造を有する。第1微細構造部と第2微細構造部と含む上述のプリズムグリッド微細構造及び集光部の統合構造は、照明装置の入力電力を増加させることなく、照明装置の光線を効果的に集中させることができ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができるため、エネルギー消費を効果的に削減でき、省エネと二酸化炭素削減の目標をより達成することができる。
【0050】
本発明の実施形態によれば、照明器具のグローブの集光部の厚みが、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、上記の構造設計により、照明器具の光線をより集中させ、照明装置の照明範囲を1つの単独のターゲット領域に集中させることができるため、実際の応用上の要求をより満たすことができる。
【0051】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置は、角度調整ボタンを有し、ユーザは、角度調整ボタンを押してランプ本体を回転させることで、照明装置の光線の照射方向を調整することができ、照明装置の光線の照射方向を実際の要求に応じて調整して、異なる応用の要求を満たすようにすることができる。したがって、照明装置の応用をより広範にすることができ、使用においてもより柔軟性を有する。
【0052】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含み、第1微細構造部及び第2微細構造部を含む上述のプリズムグリッド微細構造と集光部との統合構造は、エネルギー消費を効果的に削減するだけでなく、光斑をより大幅に削減することもでき、照明装置の照明効果を向上させる。
【0053】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブの集光部の厚みは、垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少する。上述の構造は、光斑を更に排除し、照明装置の照明効果を更に向上させることができ、照明装置の照明効果を最適化することができる。このようにして、照明装置は、ユーザに最良の使用体験を提供することができる。
【0054】
更に、本発明の実施形態によれば、照明器具のグローブの取付座の厚みが垂直基準面から遠ざかる方向に向かって徐々に減少し、外力による取付座の変形を効果的に防止することができる。したがって、上述の構造は、取付座の構造強度を高め、照明装置の構造安定性を向上させることができる。上記から、本発明の実施形態によるプリズムグリッド微細構造を有する照明装置が確かに優れた技術的効果を達成できることが分かる。
【0055】
本明細書では上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許請求の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、又は本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等の過程の置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1 照明装置
11 ランプ本体
111 取付座
112 グローブ
1121 第1微細構造部
1122 第2微細構造部
1123 集光部
12 光源基板
121 回路基板
122 発光ユニット
13 口金
T1 第1プリズム段差
U1 第1上面
B1 第1下面
T2 第2プリズム段差
U2 第2上面
B2 第2下面
BT 角度調整ボタン
LK セルフロック構造
GS 取付溝
CS 収容空間
CH1 車庫
CH2 通路
V 車両
VA 縦軸
HA 横軸
VR 垂直基準面
HR 水平基準面
W1 幅
W2 幅
θ1 挟み角
θ2 挟み角
θ3 挟み角
θc 発光角度
L1 光線
L2 光線
【要約】
【課題】プリズムグリッド微細構造を有する照明装置を提供する。
【解決手段】
プリズムグリッド微細構造を有する照明装置は、ランプ本体及び光源基板を備える。ランプ本体は、取付座とグローブを含む。グローブは、取付座と接続され、収容空間を形成する。グローブは、第1微細構造部、第2微細構造部及び集光部を含む。第1微細構造部及び第2微細構造部は、集光部の両側にそれぞれ設置され、集光部を介して互いに接続されている。光源基板は、取付座に設置され、収容空間内に位置する。第1微細構造部は、順に配置された複数の第1プリズム段差を有し、第2微細構造部は、順に配置された複数の第2プリズム段差を有し、第1微細構造部と第2微細構造部は互いに対称である。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10