(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】リサイクリング可能なバッグ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/52 20060101AFI20240305BHJP
B65D 33/00 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
B65D75/52
B65D33/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019129804
(22)【出願日】2019-07-12
【審査請求日】2022-05-26
(32)【優先日】2018-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507402842
【氏名又は名称】モンディ・アクチェンゲゼルシャフト
(73)【特許権者】
【識別番号】511108666
【氏名又は名称】ウエルネル・ウント・メルツ・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Werner & Mertz GmbH
【住所又は居所原語表記】Rheinallee 96,55120 Mainz,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】イェンス・ケスタース
(72)【発明者】
【氏名】イムモ・ザンダー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・ルッツェーゼ
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-088250(JP,A)
【文献】実開昭59-035354(JP,U)
【文献】米国特許第03114643(US,A)
【文献】米国特許第06280085(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 75/52
B65D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに向かい合って位置する、少なくとも2つの前面壁(2)を有する、バッグフィルムから成るバッグ本体(1)を備えるフィルムバッグであって、
印刷された材料部片(5)が、この材料部片(5)の周囲に延在する縁部の一部において、永続的な固定継ぎ目(6)によって、前記前面壁(2)の内の1つの前面壁に固定されており、且つ、前記固定継ぎ目(6)に対して隣接して、材料弱め部の様式における破断線(9)を有している様式の上記フィルムバッグにおいて、
前記固定継ぎ目(6)が、前記周囲に延在する縁部の40%と98%との間の割合分にわたって延在すること、
前記前面壁(2)が、2つの側方縁部と、1つの上側の縁部と、1つの下側の縁部とを備える、矩形形状を有していること、および、
前記材料部片(5)が、所属する前記前面壁(2)の、前記側方縁部と、前記上側の縁部と、前記下側の縁部とまで延在し、且つ、
これら縁部のそれぞれの縁部において、前記固定継ぎ目(6)によって、少なくとも
部分的に固定されていること、
を特徴とするフィルムバッグ。
【請求項2】
前記バッグフィルムは、バッグ内側とバッグ外側とにおいてヒートシール可能であること、および、
前記固定継ぎ目(6)が、ヒートシール継ぎ目として構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルムバッグ。
【請求項3】
前記固定継ぎ目(6)は、最大6つの固定継ぎ目部分(6a、6b)から形成されており、これら固定継ぎ目部分(6a、6b)が、それぞれに、連続的に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムバッグ。
【請求項4】
前記破断線(9)は、前記材料部片(5)の隣接する外側縁部まで4mmと20mmとの間の間隔において延びていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項5】
前記周囲に延在する縁部に沿って、前記材料部片(5)と所属する前記前面壁(2)との間の、結合されていない最大の長さは、160mm以下の値であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項6】
前記結合されていない最大の長さは、40mmと120mmとの間の値であることを特徴とする請求項5に記載のフィルムバッグ。
【請求項7】
前記結合されていない最大の長さは、上側のバッグ角部の領域内において設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のフィルムバッグ。
【請求項8】
前記固定継ぎ目(6)は、少なくとも
部分的に、前記結合継ぎ目(4)と重なって延びており、この結合継ぎ目において、前記前面壁(2)が、互いに結合されている、または、これら前面壁(2)の間に配置された折畳み部と結合されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項9】
前記材料部片(5)の
矩形形状から、少なくとも1つの角部が傾斜して切断されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項10】
前記バッグ本体(1)は、切断された角部の領域内において、注ぎ出し口(11)
、または、担持グリップの様式における、機能成形部を有していることを特徴とする請求項9に記載のフィルムバッグ。
【請求項11】
両方の前面壁(2)は、それぞれに1つの、所属する材料部片(5)を備えていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項12】
前記バッグフィルムは、単一種類で、ポリオレフィンから形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項13】
前記バッグ本体(1)は、印刷されていないことを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項14】
前記材料部片(5)は、フィルム、不織布、被覆された紙、および、多層状のラミネートから成る群から選択されている、1つの材料からなることを特徴とする請求項1から13のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項15】
前記材料部片(5)と前記バッグフィルムとは、単一種類で、ポリオレフィンから形成されており、この材料部片(5)が、前記固定継ぎ目(6)の領域内において印刷されていないことを特徴とする請求項1から14のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項16】
前記破断線(9)は、パーフォレーション、切り込み部によって、及び/または、レーザーを用いて形成されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項17】
前記バッグフィルムは、80μmと300μmとの間の厚さを有していることを特徴とする請求項1から16のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【請求項18】
前記材料部片(5)は、18g/m
2と150g/m
2との間の面積重量を有していることを特徴とする請求項1から17のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに向かい合って位置する、少なくとも2つの前面壁を有する、バッグフィルムから成るバッグ本体を備えるフィルムバッグに関し、その際、印刷された材料部片が、この材料部片の周囲に延在する縁部の一部において、永続的な固定継ぎ目によって、前記前面壁の内の1つの前面壁に固定されており、且つ、前記固定継ぎ目に対して隣接して、材料弱め部の様式における破断線を有している。
【背景技術】
【0002】
フィルムバッグは、特にフィルム包装バッグとして構成されており、且つ、例えば、洗剤、洗浄剤、液状の石鹸、シャンプー、シャワージェル、コンディショナー、またはその種の他のもののような液体の収容のための、スタンド底部を備えていることは可能である。種々の家庭用化学物質のような他の液体と並んで、しかしながら、同様に他の包装目的も考慮に値し、この包装目的のために、公知の方法でフィルムバッグが使用される。
【0003】
従来のフィルム包装バッグは、実際上、大量生産品として使用され、その際、そのようなフィルム包装バッグの典型的な構造が、例えば、特許文献1並びに特許文献2から公知である。
【0004】
しばしば、バッグ壁のための材料として、バッグフィルムとしての貼り合わせ結合体は、ポリエチレン(PE)から成る内側フィルムと、ポリエチレンテレフタラート(PET)または二軸延伸ポリプロピレン(BO-PP)をベースとする外側フィルムとを備えており、その際、印刷層が、そのような貼り合わせ結合体の際に、外側フィルムとの内側フィルムの接着の前に、この接触面における内側に位置して、外側フィルムかまたは内側フィルムかのどちらかの上に載置され、且つ、その場合に、透明の外側フィルムによって目視可能である。
【0005】
この様式の、従来のフィルム包装バッグは、特に高価値の外観、および、良好な機能特性によって特徴付けられている。
但し、異なるポリマー材料の貼り合わせに基づいて、単一種類の(sortenreines)合成物質リサイクリングは可能ではなく、その結果、相応するフィルム包装バッグが、使い捨て商品として、このフィルム包装バッグの使用の後、通常、保管または精々燃焼され、その際、少なくとも更に1回の熱的な利用が可能である。
【0006】
単一種類の合成物質廃棄物は、それに対して、容易にリサイクルされ得、その際、しかしながら、しばしば、バッグ壁部の上に設けられている印刷塗料が、それぞれの組成に応じて、高価値のリサイクリング製品の形成を妨害可能である。
【0007】
再利用を顧慮して、従って、単一種類の且つ印刷されていない合成物質廃棄物は特に有利である。それに対して、しかしながら、フィルムバッグ、および、特にフィルム包装バッグにおいて、高価値の外観の要求が存在し、その際、魅力的でグラフィック的なデザインと並んで、同様に製品情報および消費情報も、フィルムバッグの上に設けられているべきである。
【0008】
これらの要求に適合するために、従来技術から、種々の、および、部分的に逆向的な試みが公知である。
【0009】
特許文献3に従い、液体の補充のためのフィルムバッグが提案され、このフィルムバッグは、周囲に延在する別個の帯封を備えている。この、別個の比較的に剛性の帯封によって、フィルムバッグは安定化され、その際、同様に、使用者は、このフィルムバッグをこの帯封において良好に把持可能である。
【0010】
更に、多層状のフィルムバッグ、および、フィルム包装体が公知であり、これらにおいて、個々の層が引き剥がし可能であり、即ち、互いに分離可能に結合されている。その際、固定継ぎ目が生成され、これら固定継ぎ目の結合付着性は、これら固定継ぎ目が相前後して連続する層の接触面における引張力の作用の際に分離されるように調節されている。そのようなフィルムバッグおよびフィルム包装体の種々の実施形態は、例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6、および、特許文献7内において記載されている。
【0011】
冒頭に記載された様式のフィルムバッグは、それに対して、特許文献8(
図1)から公知である。
印刷された材料部片は、フィルムバッグの高さに関してただ中間の領域だけにわたって延在し、且つ、そこで、永続的な、即ち、引き剥がし可能では無い固定継ぎ目において、ヒートシール継ぎ目の様式で、その下に位置する前面壁において固定されている。有利には、互いに向かい合って位置する両方の前面壁は、それぞれに、1つの印刷された材料部片を備えており、その際、そのような構成は、同様に本願発明の範囲内においても、特に有利である。
【0012】
公知の冒頭に記載された様式のフィルムバッグが荷空けされている際、最適化されたリサイクリングのために、印刷された材料部片の大部分が、長手方向縁部における、シーリング継ぎ目に対して直接的に隣接して延びる弱め線に沿って、引き剥がされ得る。
ただヒートシール継ぎ目のすぐ傍だけに、材料部片の幅狭の縁部は残留する。材料部片が、そこで、意図的に印刷されていない場合、この材料部片の引き剥がしの後に残留するバッグ本体は、完全に印刷されていない。特に、単一種類の構成において、その場合に、容易なリサイクリングが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】ヨーロッパ特許第2 032 454 B1号明細書
【文献】ヨーロッパ特許第2 364 848 B1号明細書
【文献】実開平5-84640 U号明細書
【文献】特開平8-2536 A号公報
【文献】米国特許出願公開第2018/0009587 A1号明細書
【文献】米国特許出願公開第3,114,643 A号明細書
【文献】米国特許第6,280,085 B1号明細書
【文献】ヨーロッパ特許出願公開第3 168 169 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
この背景から、本発明の根底をなす課題は、フィルムバッグの使用可能性および構成可能性を、再利用の可能性が阻害されること無しに改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の対象、および、課題の解決策は、請求項1に従うフィルムバッグである。
【発明の効果】
【0016】
冒頭に記載された様式のフィルムバッグを出発点として、それに従って、固定継ぎ目が、周囲に延在する縁部の40%と98%との間の割合分にわたって延在することは行われる。
特許文献8に従い、帯封の様式による材料部片の矩形形状を出発点として、意図的にただ1つだけの固定がこの帯封の幅狭の側面において行われるのに対して、本願発明に従う固定継ぎ目は、縁部の40%と98%との間の割合分にわたって延在し、従って、総じて、材料部片のより良好な、且つ、より完全な固定が、所属する前面壁において行われる。
【0017】
本発明は、この関連において、従来技術から公知の実施形態に従う強度が、それ自体で十分であるが、但し、帯封の様式による材料部片の長手方向側面において、材料部片と前面壁との間の大きな結合されていない長さが、フィルムバッグの全幅にわたって存在することの認識を基礎としている。
【0018】
まさに、そのような大きな結合されていない長さにおいて、材料部片が、未だフィルムバッグの使用の間じゅう、例えば移送または取り扱いの際に、使用者によって、何かある1つのやり方で、障害物に「引っ掛かる」可能性があり、従って、その場合に、それ自体で十分な材料部片の固定にもかかわらず引き剥がされることの危険が存在する。
【0019】
更に、従来技術に従い、材料部片が、大きな結合されていない長さに基づいて、その下に位置する前面壁から広く持ち上がる可能性がある。このことは、例えば、充填材料の部分取出しの後にフィルムバッグがより大きな可動性を有し、且つ、特にバッグ本体がもはや膨らんで充填されていない場合に、言えることである。
同様に、(先に言及された「引っ掛かり」の、更により大きな危険を伴う)その場合に結果として生じる視覚的な阻害も、本発明の範囲内において、周囲に延在する縁部に沿っての固定継ぎ目のより大きな割合分によって回避される。
【0020】
固定継ぎ目は、周囲に延在する縁部の、有利には少なくとも50%の割合分にわたって、および、特に有利には少なくとも60%の割合分にわたって延在する。
【0021】
材料部片が、永続的、即ち、引き剥がし不能な固定継ぎ目によって、所属する前面壁の上に配置されているので、使用者が別個の材料部片と所属する前面壁との間のその場所で把持可能であるために、周囲に延在する縁部に沿って、この固定継ぎ目の自由な位置が残留するべきであり、それによって、そこから、破断線の内側の材料部片もしくはこの材料部片の割合分が、所属する前面壁から引き剥がし可能である。
相応して、固定継ぎ目は、周囲に延在する縁部の、有利には最大限90%にわたって、および特に有利には最大限85%にわたって延在する。
【0022】
固定継ぎ目と破断線とが、周囲に延在する縁部に沿って、それぞれに互いに隣接する複数の固定継ぎ目部分もしくは破断線部分を有していることは可能である。周囲に延在する縁部に沿っての、固定継ぎ目の割合分は、その場合に、全ての固定継ぎ目部分の割合分から、共に与えられる。
【0023】
材料部片の周囲に延在する縁部に沿って、固定継ぎ目(もしくは固定継ぎ目部分)が設けられている所で、隣接して、内方へと位置ずれされた状態で、同様に破断線もしくは破断線部分も延びている。何故ならば、さもなければ、材料部片の引き剥がしの際に所望された材料分離が保障され得ないからである。
【0024】
固定継ぎ目が、複数の、有利には最大6つの固定継ぎ目部分から形成されている場合、これら固定継ぎ目部分は、特に有利には、それぞれに連続的に構成されている。選択的に、固定継ぎ目部分は、しかしながら、基本的に-材料弱め部としてのパーフォレーションと類似して-それぞれに不連続的に構成されていることは可能であり、その際、短い連続において、結合された領域と結合されていない領域とが交番する。
【0025】
本発明の範囲内において、概念「固定継ぎ目部分」は、常に、周囲に延在する縁部に沿っての長さを引き合いに出し、この長さにわたって、所属する前面壁からの材料部片の引き剥がしの際に、破断線に沿っての一貫した亀裂が形成される。
それに対して、相前後して連続する、結合された、および、結合されていない部分において、亀裂が、材料部片の引き剥がしの際にこの材料部片の外側縁部へと到達する場合、そこで、同様に本発明の意味においても、固定継ぎ目の中断部が存在する。
引き剥がしの際に、亀裂が、固定継ぎ目に沿っての破断線において伝搬する限りは、仮に実際上は連続的な構成が有利であるとしても、この固定継ぎ目が、連続的にまたは非連続的に構成されているかどうかは、最終的に問題ではない。
【0026】
同様に固定継ぎ目のために種々の構成が考慮に値する場合も、この固定継ぎ目は、有利には、ヒートシール継ぎ目として構成されている。
バッグフィルムは、その場合に、合目的にバッグ内側とバッグ外側とにおいてヒートシール可能であり、その際、次いで、同様に前面壁、および、場合によっては、これら前面壁の間に配置された折畳み部、及び/または、注ぎ出し口または再封条片機能成形部も、ヒートシールによって、バッグ本体へと成形され得る。
【0027】
材料部片が、可能な限り完全に、フィルムバッグの使用の後に所属する前面壁から引き剥がされ得るために、破断線は、本発明の有利な構成に従い、この材料部片のそれぞれに隣接する外側縁部まで、4mmと20mmとの間、有利には6mmと12mmとの間の間隔において延びている。上記の間隔は、破断線と、材料部片のそれぞれに隣接する外側縁部との間で、結合継ぎ目が、特にヒートシール継ぎ目の様式において形成され得るように選択される。
この破断線は、例えば、パーフォレーション、切り込み部によって、または、レーザーを用いて形成され得る。パーフォレーションにおいて、破断線に沿って、短い連続において切断された領域およびウェブ部が交番する。
【0028】
切り込み部において、材料部片は、破断線においてより少ない厚さを有している。このことは、例えば、材料部片が、そこで、厚さ方向において部分的に切断されることによって達成され得る。更に、同様に材料の押し退けも、例えば型押しによって行われ得る。特に、上記の構成は、同様にパーフォレーションとも組み合わされ得る。
パーフォレーションの様式により、例えば、破断線に沿って、同様に弱められた、および、弱められていない領域も交番可能である。特に容易な引き剥がしを可能とするために、更に、同様に、弱められた、および、完全に切断された領域も、パーフォレーションの様式により交番可能である。
【0029】
更に、破断線は、同様にレーザーを用いて形成され得る。レーザーによる照射によって、その場合に、材料剥削及び/または脆化が達成される。破断線が、特に効果的に、場合によっては更に別の層の材料損傷無しに形成され得るために、レーザーの使用の際に、材料部片は、同様に吸収する添加剤も有することは可能である。
脆化は、基本的に、同様に温度注入によっても可能である。ヒートシールの際、破断線は、同様に、直接的に、温度注入によって、及び/または、材料の押し退けもしくは材料移動によっても形成され得る。
【0030】
既に先に説明されているように、本発明の範囲内において、特に、所属する前面壁からの材料部片の特に誤った引き剥がし、および、この材料部片の広い張り出し(weites Abstehen)は回避されるべきである。
周囲に延在する縁部に沿って、材料部片と所属する前面壁との間の、結合されていない最大の長さが少なく保持され、且つ、有利には160mm以下の値である場合、相応して有利である。特に有利には、結合されていない最大の長さは、40mmと120mmとの間にある。
【0031】
前記の下限に関して、材料部片の少なくとも1つの位置において、そこからの引き剥がし運動によって、この材料部片の結合されていない部分を剥ぎ取り可能とするために、使用者が、この材料部片と所属する前面壁との間で把持することの可能性を有するべきであることは、顧慮されるべきである。
【0032】
結合されていない最大の長さは、有利にはフィルムバッグの上側の領域内において、特に有利には、上側のバッグ角部の領域内において位置している。そのような配置によって、誤っての引き剥がし(「引っ掛かり」)の危険が低減され、その際、使用者は、まさに、バッグの上側の領域内において、および、特にバッグ角部において、材料部片の引き剥がしのための作用点を探索する。
【0033】
通常の構成において、前面壁は、2つの側方縁部と、1つの上側の縁部と、1つの下側の縁部とを備える、ほぼ矩形形状を有している。
まさに、フィルムバッグが、液体の収容のために設けられている場合、例えばそのことが特許文献8並びに特許文献5から公知であるように、前面壁の上側の角部が傾斜して切断されていることは可能である。同様にそのような前面壁も、その場合に、本発明の範囲内において、尚も基本的に矩形形状と称される。
【0034】
基本的に、材料部片が、所属する前面壁の上で、種々の方法において配置されていることは可能である。特に、材料部片が所属する前面壁の縁部に対して間隔を有して配置されていることは、有り得ないことではない。本発明の有利な構成に従い、前記材料部片は、しかしながら、所属する前面壁のこれら縁部の内の少なくとも1つの縁部まで延在している。
【0035】
特に有利には、材料部片は、所属する前面壁の、側方縁部と、上側の縁部と、および、下側の縁部とまで延在し、その際、この材料部片は、その場合に、同様にこれら縁部のそれぞれの縁部においても、固定継ぎ目によって、少なくとも部分的に固定されている。
【0036】
前面壁の矩形形状の、または、基本的に矩形形状の構成に関して、その場合に、材料部片は、全ての縁部において保持され、且つ、これに伴って、良好に、誤った引き剥がしに対して保護されている。更に、前面壁は、材料部片によって、十分に、ほぼ完全に、または、しかもその上完全に覆われ、従って、使用者のために、特に高価値の外観が、しかしながら同じ方法においてリサイクルされ得ない従来のフィルムバッグと類似して与えられる。
【0037】
材料部片が、少なくとも1つの縁部まで、および、有利には、前面壁の全縁部まで延在している場合、固定継ぎ目は、通常は、同様に少なくとも部分的に、結合継ぎ目と重なって位置しており、この結合継ぎ目において、この前面壁が、互いに結合されている、または、これら前面壁の間に配置された折畳み部と結合されている。
まさに、フィルムバッグが液体の収容のために設けられている場合、これら前面壁の間に、底折畳み部が設けられ得、この底折畳み部は、同様にスタンド底部も形成する。
【0038】
同様に材料部片が、矩形の、または、基本的に矩形の形状を有していることも可能である。1つの構成が特に有利であり、この構成において、矩形形状から(を出発点として)、少なくとも1つの角部は傾斜して切断されている。
その際、材料部片が傾斜して切断された角部において、その下に位置する前面壁に対して反り返っている場合、同様に有効であり得る。そのような後方に位置ずれされた領域において、そこで、使用者が材料部片の分離のために介入可能であるために、例えば固定継ぎ目が結合されていない長さに沿って中断されていることは可能である。
【0039】
バッグ本体のその下に位置する領域内において、機能成形部が設けられている場合、材料部片の後方に位置ずれさせる配置は、同様に合目的であり得る。機能成形部として、特に、注ぎ出し口、担持グリップ、または、再封条片は、考慮に値する。
【0040】
注ぎ出し口と再封条片とが別個の部材として供給されるのに対して、担持グリップは、異なる方法で形成され得る。別個に供給されたグリップ止め輪の固定と並んで、担持グリップは、特に有利な方法で、容易に、打抜きまたは切り込みによって形成され得る。そのような打抜きまたは切り込みは、その場合に、合目的に、1つの領域内において形成され、この領域が、シーリングによって、バッグ本体の本来の収容室から分離されている。例示的に、この目的のために、特許文献8が参照される。
【0041】
本発明の範囲内において、両方の前面壁の内のただ1つの前面壁だけが、説明された方法で、1つの材料部片を備えている場合、十分であり得、その際、そのような構成の範囲内において、材料使用は最小限に減らされ、且つ、ただ1つだけの印刷された材料部片が除去されねばならない。リサイクリングの経過における印刷の欠点に対しては、冒頭での公知の実施形態の議論において既に立ち入った。
【0042】
本発明の有利な更なる構成に従い、しかしながら、両方の前面壁が、所属するそれぞれに1つの材料部片を備えており、これら材料部片が、先に記載された特徴を顧慮して、制限無しに、同じまたは相違して構成されていることは可能である。
【0043】
そのような事情は、フィルムバッグがこのフィルムバッグの前面およびこのフィルムバッグの裏面において、通常、異なって構成されるべき要求に関して役立つ。
前面の上で、製品が、魅力的なデザイン、ロゴ、および、良好に判読可能な文字部が備えられていることが可能であるのに対して、裏面の上で、内容物質、使用、その他の特性、警告指示、およびその種の他のもののための、詳述された諸記載事項が記載されていることは可能である。
【0044】
特に良好なリサイクリングを可能とするために、バッグフィルムは、単一種類で、ポリオレフィンから形成されている。フィルムバッグの全構成要素、および、特にバッグフィルム、および、材料部片のために、同様にリサイクレート(Recyclate(再生物))、または、リサイクレートを含む混成物(Blends)も考慮に値する。
【0045】
合目的に、バッグ本体自体は、同様に印刷されていない。
【0046】
この背景から、材料部片が、固定継ぎ目の領域内において、および、特に破断線の外側で印刷されていない場合、仮にそこで印刷が基本的に有り得なくはない場合であっても、同様に有利である。材料部片が、破断線の外側で印刷されていない場合、同様に引き剥がしの後にバッグ本体の上に残留するこの材料部片の残余分によっても、如何なる印刷塗料も後に残らないことは達成される。
その際、特に有利には、材料部片とバッグフィルムとは、単一種類で、ポリオレフィンから形成されていることは行われ得、その際、材料部片がこの材料部片の印刷された領域と共にバッグ本体から切断されている場合、総じて、印刷されていない単一種類の残余物質が存在する。
【0047】
材料部片は、本発明の有利な構成に従い、フィルムから形成されている。選択的に、基本的に、しかしながら同様に、例えば不織布、被覆された紙、および、多層状のラミネートのような他の材料も考慮に値する。
【0048】
周囲に延在する縁部において設けられた固定継ぎ目、もしくは、この固定継ぎ目を形成する固定継ぎ目部分は、通常、材料部片とその下に位置する前面壁との間の、唯一の結合部として設けられている。
【0049】
仮に材料部片が、ある程度の方法において、バッグ本体の安定性のために寄与可能であるとしても、この材料部片は、有利には、フィルムバッグとの比較において、明確により少ない厚さ、および、明確により少ない面積重量を有している。
【0050】
そのような構成の範囲内において、材料部片は同様にリサイクルされ得、結果として生じるリサイクレートが印刷塗料における残余分に基づいてより低い品質であり、且つ、同様にこのリサイクレートの使用可能性も制限されていることは、同様に顧慮される。
【0051】
材料部片の面積重量は、典型的に、18g/m2と150g/m2との間にある。フィルムとしての材料部片の有利な構成において、および、通常の合成物質において、この面積重量は、ほぼ、20μmと170μmとの間の厚さに相応する。
【0052】
バッグフィルムは、有利には、80μmと300μmとの間、特に有利には100μmと250μmとの間の厚さを有している。
【0053】
バッグフィルムのための適当な厚さの選択は、その際、特別な程度において、同様にフィルムバッグの大きさ、使用目的、および、その際に期待されるべき負荷にも依存する。フィルムバッグの増大する大きさによって、疑念において、同様にバッグフィルムおよび場合によっては同様に材料部片の、より大きな厚さを考慮に入れるべきである。
【0054】
材料部片がフィルムとして構成されている場合、この材料部片は、特に有利には、最大限、バッグフィルムの半分の厚さを有している。
【0055】
本発明に従うフィルムバッグに、長手方向および横方向が割り当てられ得る。基本的に、矩形形状の前面壁において、その場合に、長手方向は、この前面壁の側方縁部の経過に相応し、その際、上側の縁部と下側の縁部が横方向に沿って経過している。
【0056】
長手方向および横方向のそのような割り当てを出発点として、材料部片は、有利には、この材料部片の両方の、長手方向において延びる側方縁部に沿って、一貫して、固定継ぎ目を備えており、この固定継ぎ目が、同様に少なくとも領域的に上側の縁部並びに下側の縁部においても延在している。
下側の縁部において、その際、一貫した経過は可能である。しかしながら、下側の縁部において、ただ個々の部分領域だけが固定されており、これら部分領域が、その場合に、それぞれに1つの比較的に短い固定継ぎ目部分を形成する場合、十分であり得る。
【0057】
先に説明されているように、材料部片が、固定継ぎ目によって永続的に所属する前面壁において固定されており、従って、この材料部片の引き剥がしの際に、破断線において材料分離が行われ、且つ、これに伴って、この材料部片の残余分が、この前面壁において残留することは、本発明の基本的事項である。
その際、固定継ぎ目が、材料部片と所属する前面壁との間の唯一の結合を具現することは、特に可能であり且つ多くの場合に有利である。
【0058】
選択的な構成に従い、そのことによって外観が阻害され得る、例えば材料部片が過度に広く、所属する前面壁から持ち上がり得ないために、材料部片の面において、更に別の結合位置が設けられている。
【0059】
付加的な結合点または結合位置は、種々の構造およびやり方で形成され得る。材料部片の周囲に延在する縁部に沿って、永続的な固定継ぎ目が存在するのに対して、選択的に設けられた、付加的な結合位置または結合点において、同様に引き剥がし可能な固定部が設けられていることも可能である。
引き剥がし可能なヒートシール継ぎ目は、例えば、精確に選択されたシーリングパラメータ、単に軽度な付着、及び/または、シーリング強度を低減する塗料の配置によって行われ得、その際、これらバリエーションが、ただ例示的にだけ挙げられている。永続的または引き剥がし可能な結合は、同様に接着剤によっても可能である。
【0060】
記載されたバリエーションの範囲内において、接着剤またはヒートシールによって、材料部片の面の内側で、少なくとも1つの付加的な結合が生成される場合、この結合は、合目的に、同様に固定継ぎ目に沿っての弱め線に相応する材料弱め部によっても囲繞されている。
次いで材料部片が引き剥がされた場合、この材料部片の縁部側の残余分と並んで、固定継ぎ目において、同様にこの材料部片の面の内側で個々の「孤立部分」も残留し、残留するバッグ本体が材料部片の残余分と共に同様にその場合にも理想的に完全に印刷塗料が無いために、これら孤立部分は、その場合に、本発明の有利な構成に従い印刷されていない。
【0061】
本発明を、以下で、図に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図2】平らに横にされた、充填されていない状態における、フィルムバッグの選択的な構成の図である。
【
図3】長手方向側面の領域内における、
図1または
図2に従うフィルムバッグの断面図である。
【
図4】材料部片の切断の間じゅうの、荷空けされ且つ平らに横にされたフィルムバッグの図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
図1および2は、フィルムバッグの選択的な構成を示している。相違として、幾分異なる形状、並びに、
図2に従うこのフィルムバッグが、平らに横にされ、充填されていなく、封がされていなく、且つ、付加的な機能要素が設けられていないことの状況が与えられる。
【0064】
残りの構造に関して、
図1および2は、しかしながら、それらの全体において考察され得る。
【0065】
相応して、フィルムバッグが、互いに向かい合って位置する2つの前面壁2と、これら前面壁の間に配置された底折畳み部3とを備えるバッグ本体1を有することは認識され得る。これら前面壁2は、結合継ぎ目4によって重なり合って、並びに、底折畳み部3と結合されている。
【0066】
更に、これら図内において手前の前面壁2の上に、別個の印刷された材料部片5が配置されていることは認識され得る。同様に
図3内においても認識され得るように、所属する前面壁2の上での材料部片5の固定は、固定継ぎ目6において行われ、この固定継ぎ目が、その下に位置する結合継ぎ目4と重なり合っている。
【0067】
結合継ぎ目4と固定継ぎ目6とは、ヒートシールによって形成されている。
【0068】
材料部片5が、中央の領域内において、印刷部7を備えているのに対して、材料部片5の縁部、並びに、全バッグ本体1は、印刷されていない。
【0069】
図1に従う実施形態において、結合継ぎ目4は、材料部片5の周囲に延在する縁部の周りで、総じて5つの固定継ぎ目部分6a、6bを有しており、これら固定継ぎ目部分が、結合されていない領域8によって互いに分離されている。更に、
図1内において、材料部片5のほぼ矩形の形状を出発点として、実施例においてほぼ45°の角度において、上側の角部が傾斜して切断されていることは認識可能である。
【0070】
最大の結合されていない長さを有する、両方の結合されていない領域8は、上側のバッグ角部の領域内において存在し、その際、そこで、使用者は、容易に、材料部片5とその下に位置する前面壁2との間で把持可能である。
フィルムバッグの廃棄物処理のために、使用者は、その場合に、材料部片5の大部分をバッグ本体1から引き剥がし得る。この目的のために、本発明に従い、固定継ぎ目6は永続的であり、即ち引き剥がし不能であり、その際、この固定継ぎ目6に沿って、即ち、通常は固定継ぎ目6に対して平行に、破断線9が材料弱め部の様式において延びていることが行われる。
【0071】
材料弱め部は、種々の構造およびやり方で形成され得る。例えば、パーフォレーション、及び/または、厚さの低減、及び/または、例えばレーザーによる照射または熱の供給による材料脆化は可能である。
【0072】
良好な認識可能性の目的のために、破断線9は、
図3内において、材料部片5の低減された厚さを有して図示されている。破断線9が、同様に他の方法で、例えばレーザー及び/または熱入力を用いて形成されていることは可能である。熱入力が適当な方法においてヒートシールの際に行われる場合、特に簡単な方法の処理が与えられる。
【0073】
即ち、使用者が、フィルムバッグの使用の後、廃棄物処理のために、材料部片5と所属する前面壁2との間の1つの上側のバッグ角部において介入(eingreift)し、且つ、材料部片5を引っ張る場合、破断線9において、材料部片5内における材料分離が生じ、従って、固定継ぎ目6において、破断線9まで、材料部片5の外側の残余分が、その下に位置する前面壁2の上で残留し、それに対して、印刷を有する材料部片5の内側の領域全体が、引き剥がされる。
【0074】
印刷部7は破断線9の手前で終わっているので、その場合に、バッグ本体1は、完全に印刷塗料無しで残留する。
【0075】
固定継ぎ目6は、周囲に延在する縁部の、40%と98%との間の割合分にわたって延在し、その際、この割合分が、有利には50%以上および特に有利には60%以上、および、有利には90%以下および特に有利には85%以下である。
【0076】
前面壁2の下側の縁部において、基本的に、一貫した固定継ぎ目6、もしくは、一貫した固定部分は可能である。
図示された実施例において、しかしながら、ただ2つだけの短い固定継ぎ目部分6aが、一種の固定部として設けられており、それに対して、固定継ぎ目6は、相応する固定継ぎ目部分6bによって、傾斜して切断された角部まで、材料部片5の全長さにわたって、バッグ長手方向に沿って延在している。
【0077】
図3内において、本発明の有利な構成に従い、両方の前面壁2の上に、それぞれに1つの、所属する材料部片5が配置されており、その際、これら材料部片5が、十分に同じに、または、同様に相違して構成されていることが可能であることは図示されている。
【0078】
図3から、同様に、材料部片5が、固定継ぎ目6の外側で、それぞれに所属する前面壁2と結合されていないことは見て取れる。
【0079】
図示された実施例に従い、フィルムバッグは、例えば洗剤、シャンプー、コンディショナー、洗浄剤、または、その他の家庭用化学物質のような、液体の収容のために設けられており、その際、この使用目的は、ただ例示的なだけである。本発明に従う構成は、同様に他のフィルムバッグ、および、特に通常のフィルム包装バッグのためにも適している。
【0080】
破断線9は、合目的に、固定継ぎ目6に対して少しの間隔を有して延びており、従って、破断線9の間隔が、それぞれに材料部片5の隣接する外側縁部に至るまで、例えば、4mmと20mmとの間、特に6mmと12mmとの間の値であることは可能である。
【0081】
図1および2内において図示された実施例は、それぞれに、グリップ用開口部10を有しており、このグリップ用開口部が、打抜きによって、バッグ本体1のシーリングされた領域内において形成されている。
図2に従い、材料部片5が同様にグリップ用開口部10を覆って延在しており且つそこで同様に打抜かれているのに対して、
図1に従うこの角部領域は、切り欠かれている。
【0082】
図1内において、更に例示的に、バッグ本体が注ぎ出し口を有していることが図示されており、その際、同様に、例えば再封部のような選択的な機能成形部が設けられていることは可能である。
【0083】
既に先に言及されているように、
図4に従い残留するバッグ本体1は、材料部片5の残余部片と共に完全に印刷されていない。
その際、同様に、材料部片5、および、バッグ本体の前面壁2、並びに、注ぎ出し口のような機能要素を、単一種類で、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、または、ポリプロピレンから形成することも可能であり、従って、その場合に、特に効果的なリサイクリングが可能である。
【0084】
前面壁2、および、有利には同様に底折畳み部3も形成するバッグフィルムは、典型的に、120μmと250μmとの間の厚さを有している。
【0085】
本発明の有利な構成に従う、材料部片5が、1つのフィルムから成る場合、厚さは、例えば、20μmと170μmとの間の値である。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1. 互いに向かい合って位置する、少なくとも2つの前面壁(2)を有する、バッグフィルムから成るバッグ本体(1)を備えるフィルムバッグであって、
印刷された材料部片(5)が、この材料部片(5)の周囲に延在する縁部の一部において、永続的な固定継ぎ目(6)によって、前記前面壁(2)の内の1つの前面壁に固定されており、且つ、前記固定継ぎ目(6)に対して隣接して、材料弱め部の様式における破断線(9)を有している様式の上記フィルムバッグにおいて、
前記固定継ぎ目(6)が、前記周囲に延在する縁部の40%と98%との間の割合分にわたって延在することを特徴とするフィルムバッグ。
2. 前記バッグフィルムは、バッグ内側とバッグ外側とにおいてヒートシール可能であること、および、
前記固定継ぎ目(6)が、ヒートシール継ぎ目として構成されていることを特徴とする上記1に記載のフィルムバッグ。
3. 前記固定継ぎ目(6)は、最大6つの固定継ぎ目部分(6a、6b)から形成されており、これら固定継ぎ目部分(6a、6b)が、それぞれに、連続的に構成されていることを特徴とする上記1または2に記載のフィルムバッグ。
4. 前記破断線(9)は、前記材料部片(5)の隣接する外側縁部まで4mmと20mmとの間の間隔において延びていることを特徴とする上記1から3のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
5. 前記周囲に延在する縁部に沿って、前記材料部片(5)と所属する前記前面壁(2)との間の、結合されていない最大の長さは、160mm以下の値であることを特徴とする上記1から4のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
6. 前記結合されていない最大の長さは、40mmと120mmとの間の値であることを特徴とする上記5に記載のフィルムバッグ。
7. 前記結合されていない最大の長さは、上側のバッグ角部の領域内において設けられていることを特徴とする上記5または6に記載のフィルムバッグ。
8. 前記前面壁(2)は、2つの側方縁部と、1つの上側の縁部と、1つの下側の縁部とを備える、矩形形状を有していること、および、
前記材料部片(5)が、これら縁部の内の少なくとも1つの縁部まで延在していることを特徴とする上記1から7のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
9. 前記材料部片(5)は、所属する前記前面壁(2)の、前記側方縁部と、前記上側の縁部と、前記下側の縁部とまで延在し、且つ、
これら縁部のそれぞれの縁部において、前記固定継ぎ目(6)によって、少なくとも部分毎に固定されていることを特徴とする上記8に記載のフィルムバッグ。
10. 前記固定継ぎ目(6)は、少なくとも部分毎に、前記結合継ぎ目(4)と重なって延びており、この結合継ぎ目において、前記前面壁(2)が、互いに結合されている、または、これら前面壁(2)の間に配置された折畳み部と結合されていることを特徴とする上記1から9のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
11. 前記材料部片(5)の矩形形状を出発点として、少なくとも1つの角部が傾斜して切断されていることを特徴とする上記1から10のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
12. 前記バッグ本体(1)は、切断された角部の領域内において、注ぎ出し口(11)、担持グリップ、または、再封条片の様式における、機能成形部を有していることを特徴とする上記11に記載のフィルムバッグ。
13. 両方の前面壁(2)は、それぞれに1つの、所属する材料部片(5)を備えていることを特徴とする上記1から12のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
14. 前記バッグフィルムは、単一種類で、ポリオレフィンから形成されていることを特徴とする上記1から13のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
15. 前記バッグ本体(1)は、印刷されていないことを特徴とする上記1から14のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
16. 前記材料部片(5)は、フィルム、不織布、被覆された紙、および、多層状のラミネートから成る群から選択されている、1つの材料からなることを特徴とする上記1から15のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
17. 前記材料部片(5)と前記バッグフィルムとは、単一種類で、ポリオレフィンから形成されており、この材料部片(5)が、前記固定継ぎ目(6)の領域内において印刷されていないことを特徴とする上記1から16のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。18. 前記破断線(9)は、パーフォレーション、切り込み部によって、及び/または、レーザーを用いて形成されていることを特徴とする上記1から17のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
19. 前記バッグフィルムは、80μmと300μmとの間の厚さを有していることを特徴とする上記1から18のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
20. 前記材料部片(5)は、18g/m2と150g/m2との間の面積重量を有していることを特徴とする上記1から19のいずれか一つに記載のフィルムバッグ。
【符号の説明】
【0086】
1 バッグ本体
2 前面壁
3 底折畳み部
4 結合継ぎ目
5 材料部片
6 固定継ぎ目
6a 固定継ぎ目部分
6b 固定継ぎ目部分
7 印刷部
8 結合されていない領域
9 破断線
10 グリップ用開口部
11 注ぎ出し口