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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】什器
(51)【国際特許分類】
   A47C 17/02 20060101AFI20240305BHJP
   A47B 87/00 20060101ALI20240305BHJP
   A47C 17/86 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A47C17/02 Z
A47B87/00
A47C17/86
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019195421
(22)【出願日】2019-10-28
(65)【公開番号】P2021065625
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 太一
(72)【発明者】
【氏名】山中 彬弘
(72)【発明者】
【氏名】甘利 知冬
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-173266(JP,A)
【文献】実開昭56-158954(JP,U)
【文献】特開2019-054835(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 17/02
A47B 87/00
A47C 17/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に連設可能なベース構造体を備える什器であって、
前記ベース構造体は、平面視矩形枠状の台枠と、前記台枠を支持する複数の脚支柱とを備えており、
前記ベース構造体の複数個を水平方向に連設するにおいて、隣り合う前記ベース構造体は、延長連結具を介して前記台枠同士を連結することによって連設されており、前記延長連結具を挟んで両側に前記台枠がそれぞれ位置しており、かつ、両方の前記台枠と前記延長連結具とが水平方向に並設されており、前記各脚支柱は、前記台枠と前記延長連結具とのいずれにも付け替え可能である、
什器。
【請求項2】
隣り合う前記ベース構造体は、それぞれ前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有していて、前記延長連結具を介して前記主台枠の短辺側同士を連結可能であると共に、前記延長連結具を介して前記主台枠の長辺側同士を連結可能である、
請求項1に記載した什器。
【請求項3】
隣り合う前記ベース構造体は、それぞれ前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有していて、前記延長連結具を介して一方の前記主台枠の短辺側と他方の前記主台枠の長辺側とを連結可能である、
請求項1又は2に記載した什器。
【請求項4】
隣り合う前記ベース構造体の一方は、前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有し、他方は、前記台枠として前記主台枠の短辺と同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠を有していて、
隣り合う前記ベース構造体は、前記延長連結具を介して一方の前記主台枠の短辺側と他方の前記副台枠の一辺側とを連結可能である、
請求項1に記載した什器。
【請求項5】
隣り合う前記ベース構造体の一方は、前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有し、他方は、前記台枠として前記主台枠の短辺と同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠を有していて、
隣り合う前記ベース構造体は、前記延長連結具を介して一方の前記主台枠の長辺側と他方の前記副台枠の一辺側とを連結可能である、
請求項1又は4に記載した什器。
【請求項6】
隣り合う前記台枠の間に前記延長連結具を介在させた状態では、隣り合う前記台枠の間に前記延長連結具に対応した幅寸法の隙間が形成される、
請求項1に記載した什器。
【請求項7】
前記各脚支柱は、前記台枠と前記延長連結具とのいずれに対しても、直接的に取り付けられる、
請求項1に記載した什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平方向に連設可能なベース構造体を備える什器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ベース構造体上に複数の座や天板を着脱可能に取り付けて様々なデザインの椅子装置(什器)を構成することはすでに知られている。この種の椅子装置は、座、天板及びベース構造体の組み合わせによってデザイン変更を容易に行えるように構成されている(例えば特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-54835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記従来の椅子装置では、例えばI字状やL字状にレイアウトすべくデザイン変更をするにあたり、希望のレイアウトに対応した専用のベース構造体を用いなければならない。このため、ベース構造体の種類をレイアウトごとに多様化(多種類化)せざるを得ず、コスト高を招来すると共に、様々なユーザーニーズに柔軟に応えるのが難しいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記のような現状を検討して改善を施した什器を提供することを技術的課題としている。
【0006】
請求項1の発明は、水平方向に連設可能なベース構造体を備える什器であって、前記ベース構造体は、平面視矩形枠状の台枠と、前記台枠を支持する複数の脚支柱とを備えており、前記ベース構造体の複数個を水平方向に連設するにおいて、隣り合う前記ベース構造体は、延長連結具を介して前記台枠同士を連結することによって連設されており、前記延長連結具を挟んで両側に前記台枠がそれぞれ位置しており、かつ、両方の前記台枠と前記延長連結具とが水平方向に並設されており、前記各脚支柱は、前記台枠と前記延長連結具とのいずれにも付け替え可能であるというものである。
【0007】
本発明の什器において、隣り合う前記ベース構造体は、それぞれ前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有していて、前記延長連結具を介して前記主台枠の短辺側同士を連結可能であると共に、前記延長連結具を介して前記主台枠の長辺側同士を連結可能となるようにしてもよい。
【0008】
本発明の什器において、隣り合う前記ベース構造体は、それぞれ前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有していて、前記延長連結具を介して一方の前記主台枠の短辺側と他方の前記主台枠の長辺側とを連結可能となるようにしてもよい。
【0009】
本発明の什器において、隣り合う前記ベース構造体の一方は、前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有し、他方は、前記台枠として前記主台枠の短辺と同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠を有していて、隣り合う前記ベース構造体は、前記延長連結具を介して一方の前記主台枠の短辺側と他方の前記副台枠の一辺側とを連結可能となるようにしてもよい。
【0010】
本発明の什器において、隣り合う前記ベース構造体の一方は、前記台枠として平面視長方形状の主台枠を有し、他方は、前記台枠として前記主台枠の短辺と同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠を有していて、隣り合う前記ベース構造体は、前記延長連結具を介して一方の前記主台枠の長辺側と他方の前記副台枠の一辺側とを連結可能となるようにしてもよい。また、本発明の什器において、隣り合う前記台枠の間に前記延長連結具を介在させた状態では、隣り合う前記台枠の間に前記延長連結具に対応した幅寸法の隙間が形成されるようにしてもよい。さらに、本発明の什器において、前記各脚支柱は、前記台枠と前記延長連結具とのいずれに対しても、直接的に取り付けられるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、ベース構造体の種類を多様化しなくても、その組み合わせ方によって様々なレイアウトを作成できる。従って、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に対応できる。特に、各種部品の共通化を図れるため、部品管理の手間を削減できると共に、コストも低減できるメリットが大きい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る什器としての椅子装置の斜視図である。
図2】正方形座の斜視図である。
図3】(a)はパネル付座体の斜視図、(b)はパネル付座体の分離斜視図である。
図4】(a)は対パネル付座体の斜視図、(b)は対パネル付座体の分離斜視図である。
図5】(a)は正方形座の平面図、(b)はパネル付座体の平面図、(c)は対パネル付座体の平面図、(d)は長方形座の平面図、(e)は小正方形座の平面図である。
図6】椅子装置の平面図である。
図7】部品ユニットとベース構造体との分離平面図である。
図8】パネル付座体の取付け向きの変更を説明する平面図であり、(a)はパネルを左側においた場合、(b)はパネルを前側においた場合、(c)はパネルを右側においた場合である。
図9】対パネル付座体の取付け向きの変更を説明する平面図であり、(a)はクッションパネルを左側、板状パネルを前側においた場合、(b)はクッションパネルを前側、板状パネルを右側においた場合、(c)はクッションパネルを右側、板状パネルを後側においた場合である。
図10】組み合わせの異なる部品ユニットを用いた椅子装置の斜視図である。
図11】組み合わせの異なる部品ユニットを用いた椅子装置の斜視図である。
図12】(a)はクッション体と板状パネルとを別体で構成したクッションパネルの分離斜視図、(b)は高さの高いクッションパネルの斜視図である。
図13】ベース構造体の斜視図である。
図14】長フレーム、短フレーム、コーナー連結具及び延長連結具の連結態様を示す分離平面図である。
図15】長フレーム、短フレーム、コーナー連結具、延長連結具及び脚支柱の連結態様を示す分離斜視図である。
図16】二つの主台枠仕様のベース構造体をI字状に連結した状態を示す平面図である。
図17】二つの主台枠仕様のベース構造体をアイランド状に連結した状態を示す平面図である。
図18】二つの主台枠仕様のベース構造体をL字状に連結した状態を示す平面図である。
図19】三つの主台枠仕様のベース構造体をT字状に連結した状態を示す平面図である。
図20】(a)は図16に示すI字状連結のベース構造体の対を用いた椅子装置の斜視図、(b)は同じく平面図である。
図21図17に示すアイランド状連結のベース構造体の対を用いた椅子装置の斜視図である。
図22図18に示すL字状連結のベース構造体の対を用いた椅子装置の斜視図である。
図23】主台枠仕様のベース構造体と副台枠仕様のベース構造体とをI字状に連結した状態を示す平面図である。
図24】主台枠仕様の二つのベース構造体と副台枠仕様のベース構造体とをL字状に連結した状態を示す平面図である。
図25】主台枠仕様の三つのベース構造体と副台枠仕様のベース構造体とをT字状に連結した状態を示す平面図である。
図26】主台枠仕様の四つのベース構造体と副台枠仕様のベース構造体とを十字状に連結した状態を示す平面図である。
図27】主台枠仕様のベース構造体と副台枠仕様のベース構造体とをL字状に連結した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づき説明する。以下の説明では方向を特定するために「前後」「左右」の文言を使用するが、これは、本発明に係る什器としての椅子装置を用いるユーザーの向きを基準としている。つまり、椅子装置における座の並び方向を左右方向又は横方向とし、奥行き方向を前後方向としている。ただし、これらの用語は説明の便宜上用いたものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、水平方向という場合は、左右方向又は横方向と前後方向との総称として用いている。
【0014】
図1に示す什器としての椅子装置1は、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とから選択的に組み合わせてなる部品ユニット2と、部品ユニット2を支持するベース構造体3とを備えている。正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、適宜選択的に組み合わされて、ベース構造体3上に左右方向(横方向)に並べて取り付けられている。実施形態の正方形座4、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、部品ユニット2の部品を構成するものであるが、座関係のものに限らず、例えば天板といったものも含まれる概念である。
【0015】
図1及び図2に示すように、正方形座4は平面視正方形状に形成されたのである。なお、本明細書において、正方形状、長方形状の文言は、コーナー部に丸みをつけたり面取りしたりしたものを含む概念である。
【0016】
図1及び図3に示すように、パネル付座体5は、正方形座4の一辺と同じ長さを長辺とする長方形座7と、長方形座7の長辺の一方に立設したパネル9とを備えている。パネル9の表面(長方形座7に向いた面)の上部側には、表面側に突出するクッション体10が設けられている。つまり、実施形態では、パネル付座体5のパネル9として、クッション体10を有するクッションパネル9bが用いられている。クッションパネル9bは、板状パネル9bにクッション体10を別体で取り付けたものでもよいし(図12(a)参照)、一体に設けたものでもよい(図3(b)参照)。
【0017】
図3に示すように、実施形態では、クッションパネル9bの下端側に、同じ向きに突出する一対の連結片11が設けられている。クッションパネル9bの表面下部側を長方形座7の長辺の一方に重ね合わせ、一対の連結片11を長方形座7の下面側に下方からビス止めすることによって、長方形座7にクッションパネル9bが着脱可能に取り付けられている。長方形座7にクッションパネル9bを取り付けたものがパネル付座体5になっている。長方形座7に対するクッションパネル9bの取付け態様から明らかなように、パネル付座体5のパネル9は、板状パネル9a(図4(b)及び図12(a)参照)と、クッションパネル9b(図3(b)参照)とから選択することが可能である。
【0018】
図1及び図4に示すように、対パネル付座体6は、長方形座7の短辺と同じ長さを四辺とし正方形座4と相似形の小正方形座8と、小正方形座8の隣り合う二辺に沿って立設した二つのパネル9とを備えている。実施形態において、一方のパネル9は、パネル付座体5のものと共通構造のクッションパネル9bである。他方のパネル9は、板状パネル9a(図4(b)参照)である。
【0019】
図4に示すように、実施形態では、板状パネル9aの下端側にも、同じ向きに突出する一対の連結片11が設けられている。板状パネル9a及びクッションパネル9bの表面下部側を小正方形座8の隣り合う二辺にそれぞれ重ね合わせ、一対の連結片11を小正方形座8の下面側に下方からビス止めすることによって、小正方形座8に板状パネル9a及びクッションパネル9bが着脱可能に取り付けられている。小正方形座8に板状パネル9a及びクッションパネル9bを取り付けたものが対パネル付座体6になっている。小正方形座8に対する板状パネル9a及びクッションパネル9bの取付け態様から明らかなように、対パネル付座体6のパネル9も、板状パネル9aと、クッションパネル9bとから選択することが可能である。上記の説明から明らかなように、本明細書では、板状パネル9a及びクッションパネル9bの上位概念をパネル9と総称している。
【0020】
前述の通り、パネル付座体5の長方形座7は、正方形座4の一辺と同じ長さD1を長辺としている。対パネル付座体6の小正方形座8は、長方形座7の短辺D2と同じ長さを四辺とし正方形座4と相似形になっている。そして、図5に示すように、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、平面視で同サイズの正方形状に構成して規格化されている。すなわち、パネル付座体5は、長方形座7にパネル9を取り付けた状態で平面視正方形状になっており、且つ、四辺が正方形座4の一辺D1と同じ長さになっている。
【0021】
実施形態では、パネル付座体5及び対パネル付座体6のパネル9の辺方向長さLが同じに設定されている。この場合、各パネル9の辺方向長さLは、長方形座7の長辺の長さD1(正方形座4の一辺の長さでもある)と略同じになっている。このため、各パネル9を製造するにあたり、部品の共通化が可能になっている。
【0022】
なお、対パネル付座体6を構成するにおいて、一方のパネル9の辺方向長さを長方形座7の長辺の長さD1とし、他方のパネル9の辺方向長さを長方形座7の短辺の長さD2(小正方形座8の一辺の長さでもある)としてもよい。
【0023】
図6図7及び図23図27に示すように、ベース構造体3は、平面視矩形枠状の台枠12と、台枠12における四つのコーナー部を支持する四本の脚支柱13とを備えている。図6及び図7に示す台枠12は、一対の長フレーム12aと一対の短フレーム12bとを備えた平面視長方形状の主台枠に構成されている。長フレーム12a及び短フレーム12bはいずれも、中空角形状に形成されている。隣り合う長フレーム12aと短フレーム12bとがL形のコーナー連結具14を介して着脱可能に連結され、平面視矩形枠状の台枠12(平面視長方形状の主台枠)が構成されている。
【0024】
また、図23図26に示すように、台枠としては、主台枠の短辺(短フレーム12b)と同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠12′もある。副台枠12′は、中空角形状の四本の短フレーム12bを用い、L形のコーナー連結具14を介して隣り合う短フレーム12b同士を着脱可能に連結してなるものである。副台枠12′が台枠12としての主台枠と異なる点は、長フレーム12aを備えていない点だけで、基本的には同じ構造である。実施形態において図1図22に示す台枠12(主台枠)には、正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6のうち三つの組み合わせが取り付け可能であるが、副台枠12′には、正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6のうち一つだけが取り付け可能になっている。以下、単に台枠12という場合は、主台枠12と副台枠12′との双方を含む概念として説明するものとする。実施形態では、各コーナー連結具14に、対応する脚支柱13の上端側が着脱可能に取り付けられている。
【0025】
正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、ベース構造体3に対する取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)に変更可能に構成されている。正方形座4の下面側には、一辺に沿って二個ずつ、合計八個の雌ねじ穴15(鬼目ナット)が設けられている。これら雌ねじ穴15は、正方形座4の平面視での各対角線DI1を挟んで四個ずつが線対称な位置関係におかれている。
【0026】
また、パネル付座体5における長方形座7の下面側には、一辺に沿って二個ずつ、合計八個の雌ねじ穴16(鬼目ナット)が設けられている。これら雌ねじ穴16も、パネル付座体5の平面視での各対角線DI2を挟んで四個ずつが線対称な位置関係におかれている。同様に、対パネル付座体6における小正方形座8の下面側には、一辺に沿って二個ずつ、合計八個の雌ねじ穴17(鬼目ナット)が設けられている。これら雌ねじ穴17も、対パネル付座体6の平面視での各対角線DI3を挟んで四個ずつが線対称な位置関係におかれている。
【0027】
台枠12(長フレーム12a及び短フレーム12b、又は、四本の短フレーム12b)には、上下方向に貫通してビスを挿通させる挿通穴18が長手方向に沿って適宜間隔で複数箇所形成されている。実施形態では、長フレーム12aに六箇所ずつ、短フレーム12bに二箇所ずつ挿通穴18が形成されている。
【0028】
台枠12の挿通穴18は、台枠12上に載置される正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6の取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)にそれぞれ変更した上で、正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6の雌ねじ穴15~17に合致するように設定されている。
【0029】
図6及び図7に示す実施形態では、各長フレーム12a右側の二個ずつと右側の短フレーム12bの二個との合計六個の挿通穴18が正方形座4の雌ねじ穴15の六個と合致する。また、各長フレーム12a中央側の二個ずつの合計四個の挿通穴18が長方形座7の雌ねじ穴16の四個と合致する。そして、各長フレーム12a左側の二個ずつと左側の短フレーム12bの二個との合計六個の挿通穴18が小正方形座8の雌ねじ穴17の六個と合致する。
【0030】
台枠12上に正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6を所定の取付け向きで配置した状態で、互いに合致する挿通穴18と雌ねじ穴15~17とにビスを下方からねじ込むことによって、正方形座4、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、ベース構造体3に対して、取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)に変更可能で且つ着脱可能に取り付けられる。
【0031】
この場合、前述の通り、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、平面視で同サイズの正方形状に構成して規格化されている。このため、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、取付け向きを変更してもパネル9の存在が邪魔にならずにそのままベース構造体3に取付けが可能である。
【0032】
例えば図8は、図1の状態から真ん中にあるパネル付座体5の取付け向きをそれぞれ変更させた平面図を示している。(a)はパネル9を左側においた場合、(b)はパネル9を前側においた場合、(c)はパネル9を右側においた場合である。図9は、図1の状態から左側にある対パネル付座体6の取付け向きをそれぞれ変更させた平面図を示している。(a)はクッションパネル9bを左側、板状パネル9aを前側においた場合、(b)はクッションパネル9bを前側、板状パネル9aを右側においた場合、(c)はクッションパネル9bを右側、板状パネル9aを後側においた場合である。
【0033】
上記のように構成すると、希望のレイアウトごとに座4~6の種類をそれほど多様化しなくて済むから、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に応えられる。また、本発明の部品ユニット2を用いれば、隣り合って着座したユーザー同士の間を区切るには、パネル付座体5や対パネル付座体6を選択すればよく、他人から干渉されにくいように適度な閉鎖性(クローズ性)を持たせることを簡単に設定できる。この点でも、ユーザーニーズに柔軟に対応することが可能なのである。
【0034】
このような柔軟なレイアウトの例として、図10には、図1における右端の正方形座4をパネル付座体5に変更し、左端の対パネル付座体6における左側のパネル9(板状パネル9a)を省略して右側にクッションパネル9bを装着したものを示している。また、図11には、図1における右端の正方形座4をパネル付座体5に変更し、真ん中のパネル付座体5を対パネル付座体6に変更し、左端の対パネル付座体6をパネル付座体5に変更したものを示している。図11では、真ん中の対パネル付座体6において、長方形座7の後側にクッションパネル9bが配置され、長方形座7の右側に板状パネル9aが配置されている。なお、図11において、右端のパネル付座体5を図1の対パネル付座体6に変更し、真ん中をパネル付座体5のままにしても略同様の態様になる。
【0035】
なお、実施形態では、台枠12上に正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6を取り付けるにあたり、台枠12と、正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6との間にスペーサ19を介在させている。各スペーサ19にはビスが通る介挿穴20が形成されている。
【0036】
従って、実施形態では、台枠12上に正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6を所定の取付け向きで配置した状態で、互いに合致する挿通穴18、スペーサ19の介挿穴20及び雌ねじ穴15~17にビスを下方からねじ込むことによって、正方形座4、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、ベース構造体3に対して、取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)に変更可能で且つ着脱可能に取り付けられる。
【0037】
このため、台枠12と部品ユニット2(正方形座4、パネル付座体5、対パネル付座体6)との間には、隙間が形成されている。当該隙間の存在によって、スペーサ19と同じかそれより薄い金具等からなる取付部材を例えば台枠12に取り付けでき、当該取付部材を介して、オプション部材としてのテーブル21等を台枠12に支持させることが可能になっている。また、前述の隙間の存在によって、コンセント22等を収容可能なオプション部材としての受けステー23を台枠12に架け渡したり、その他のオプション部材を吊り下げたりすることも可能になっている(図7の二点鎖線参照)。
【0038】
なお、実施形態の座としては、正方形座4、長方形座7及び小正方形座8の三種類を用いたが、これに限定されるものではない。例えば正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成した上で、正方形座4の一辺を縮ませてパネル9を立設してパネル付座体5を構成したり、正方形座4の隣り合う二辺を縮ませて二つのパネル9を立設して対パネル付座体6を構成したりしてもよい。なお、「正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成」する例として、正方形座4四周辺部のクッションを押圧して弾性変形させて、パネル9取り付けのためにパネル9の厚み分を縮ませる(凹ませる)ことが可能となるように正方形座4を構成したり、四周辺部を伸縮する蛇腹状体で構成する等の構造を採用することが可能である。この場合、正方形座4においてパネル9を立設する部分を縮ませることによって、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とを平面視で同サイズの正方形状に構成すれば、規格化することが可能になる。正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成した場合も、パネル付座体5や対パネル付座体6のパネル9は、板状パネル9aと、クッションパネル9bとから選択できる。
【0039】
また、前述した通り、クッションパネル9bは、板状パネル9aにクッション体10を別体で取り付けたものでもよいし(図12(a)参照)、一体に設けたものでもよい(図3(b)及び図4(b)参照)。正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成した場合も同様である。板状パネル9aやクッションパネル9bの高さは、実施形態のものに限らず、図12(b)に示すような高さの高いものを採用することができる。図12(b)に示すのは、高さの高いクッションパネル9bであるが、クッション体10のない板状パネル9aであっても、このように高さの高いものを採用できるのである。なお、実施形態では、長方形座7や小正方形座8にパネル9を取り付けているが、このような態様に限らず、ベース構造体3の台枠12に、パネル9と座7,8とをそれぞれの固定手段により取り付ける態様で、パネル付座体5と対パネル付座体6を構成し、実施形態と同様に、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とを、平面視で同サイズの正方形状に構成して規格化する構造を採用することも可能である。
【0040】
次に、図13以降を参照しながら、ベース構造体3の詳細構造について説明する。前述の通り、ベース構造体3は、L形のコーナー連結具14を介して隣り合う長フレーム12aと短フレーム12b、又は短フレーム12b同士を連結して平面視矩形枠状に構成した台枠12と、四箇所のコーナー連結具14に取り付けられた四本の脚支柱13とを備えている。各フレーム12a,12bは中空角形状に形成されている。
【0041】
図14及び図15に示すように、コーナー連結具14は、各フレーム12a,12bの端部開口に嵌合する一対の嵌合突部31を備えている。各嵌合突部31には、上下に開口したねじ穴32が形成されている一方、各フレーム12a,12bの長手方向の両端部には、上下に開口したビス挿通穴33が形成されている。各フレーム12a,12bの端部開口にコーナー連結具14の対応する嵌合突部31を嵌め込んだ状態では、各嵌合突部31のねじ穴32と各フレーム12a,12bのビス挿通穴33とが合致する。この状態でビス挿通穴18を介してねじ穴32にビスを上方又は下方からねじ込むことによって、隣り合う長フレーム12aと短フレーム12bとがコーナー連結具14を介して着脱可能に締結される。
【0042】
コーナー連結具14の中央部には、下向き開口状の脚装着穴34が形成されている。当該脚装着穴34に脚支柱13の上端側を嵌め込んだ状態でビスを上方からねじ込むことによって、脚支柱13が台枠12のコーナー部であるコーナー連結具14に着脱可能に締結される。
【0043】
また、各嵌合突部31には、水平方向に開口した貫通穴35も形成されている。そして、当該貫通穴35に対応して、各フレーム12a,12bの長手方向の両端部に、水平方向に開口したねじ挿通穴36が形成されている。各フレーム12a,12bの端部開口にコーナー連結具14の対応する嵌合突部31を嵌め込んだ状態で、各嵌合突部31の貫通穴35と各フレーム12a,12bのねじ挿通穴36とが合致するのは言うまでもない。各嵌合突部31の貫通穴35と各フレーム12a,12bのねじ挿通穴36とは、後述する延長連結具37を台枠12に取り付けるためのものである。
【0044】
さて、台枠12の各コーナー部には、水平方向外側の二箇所に、別のベース構造体3を連設するためのブロック状の延長連結具37が取り付け可能になっている。延長連結具37において相対向する二側部には、台枠12を抱持する抱持部38がそれぞれ設けられている。延長連結具37には、両方の抱持部38のある水平方向に開口した連結ねじ穴39が形成されている。
【0045】
延長連結具37の抱持部38で台枠12を抱持して、台枠12側のねじ挿通穴36に延長連結具37の連結ねじ穴39を合致させ、各フレーム12a,12bのねじ挿通穴36及び各嵌合突部31の貫通穴35を介して台枠12の内側からの長ねじを延長連結具37の連結ねじ穴39にねじ込むことによって、台枠12のコーナー部に延長連結具37が着脱可能に締結される。
【0046】
仮に延長連結具37に抱持部38がなければ、長ねじに負荷が集中してしまい、荷重に耐えることは困難である。そこで、実施形態では、台枠12同士の相対的な変位を延長連結具37の抱持部38によって規制すると共に、長ねじに鉛直方向の負荷がかからないように抱持部38で鉛直方向の負荷を受ける構造になっているのである。また、延長連結具37に脚支柱13を取り付けた場合(詳細は後述する)は、下側の抱持部の存在によって延長連結具38と脚支柱13とで負荷を分散して受けることができる。
【0047】
実施形態では、台枠12の各コーナー部だけでなく、各長フレーム12aの長手中途部にも、水平方向外側の二箇所に、ブロック状の延長連結具37が取り付け可能になっている。この場合、各長フレーム12aの長手中途部の二箇所に、水平方向に開口したねじ挿通穴37が形成されている。延長連結具37の抱持部38で台枠12を抱持して、各長フレーム12aのねじ挿通穴40に延長連結具37の連結ねじ穴39を合致させ、各長フレーム12aのねじ挿通穴40を介して台枠12の内側からの長ねじを延長連結具37の連結ねじ穴39にねじ込むことによって、台枠12における長フレーム12aの中途部の二箇所に延長連結具37が着脱可能に締結される。
【0048】
図13に示すように、各長フレーム12aにおいて隣り合うねじ挿通穴36,40の配置間隔は、各短フレーム12bにおけるねじ挿通穴36,36同士の配置間隔と同じDHに設定されている。
【0049】
延長連結具37には、下向き開口状の脚装着穴41が形成されている。当該脚装着穴41に脚支柱13の上端側を嵌め込んだ状態でビスを上方からねじ込むことによって、脚支柱13が延長連結具37に着脱可能に締結される。従って、実施形態の各脚支柱13は、台枠12(コーナー連結具14)と延長連結具37とのいずれにも付け替え可能になっているのである。このように実施形態では、各脚支柱3だけでなく、長フレーム12a、短フレーム12b、コーナー連結具14及び延長連結具37がそれぞれ同一形状であり、各部品が共通化されているから、部品管理の手間を抑制できると共にコスト低減が可能になっている。
【0050】
上記の説明から分かるように、実施形態では、ベース構造体3の複数個を水平方向に連設するにおいて、隣り合うベース構造体3,3同士は、延長連結具37を介して台枠12同士を連結することによって連設することが可能になっている。すなわち、隣り合うベース構造体3,3は、延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の短フレーム12b(短辺側)同士を連結可能になっていると共に、延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の長フレーム12a(長辺側)同士を連結可能になっている。さらには、延長連結具37を介して一方の台枠12(主台枠)の短フレーム12b(短辺側)と他方の台枠12(主台枠)の長フレーム12a(長辺側)とを連結可能になっている。
【0051】
図16には、二つの延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の短フレーム12b同士を連結し、二つのベース構造体3をI字状に連結した状態を示している。図17には、二つの延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の長フレーム12a同士を連結し、二つのベース構造体3をアイランド状に連結した状態を示している。図18には、二つの延長連結具37を介して一方の台枠12(主台枠)の短フレーム12bと他方の台枠12(主台枠)の長フレーム12aとを連結し、二つのベース構造体3をL字状に連結した状態を示している。図19には、二つの延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の短フレーム12b同士を連結し、二つの延長連結具37を介して一方の台枠12(主台枠)の短フレーム12bと他方の台枠12(主台枠)の長フレーム12aとを連結し、結果として三つのベース構造体3をT字状に連結した状態を示している。なお、図16図19では、台枠12における挿通穴18及びビス挿通穴33の図示を省略している。
【0052】
このように実施形態のベース構造体3は、種類を多様化しなくても、組み合わせ方によって様々なレイアウトを作成できる。従って、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に対応できるのである。特に、各種部品の共通化を図れるため、部品管理の手間を削減できると共に、コストも低減できるメリットが大きいのである。
【0053】
このようなベース構造体3の柔軟なレイアウトの例として、図16図19に示したベース構造体3の連結態様を用いた椅子装置1を図20図22に示している。図20は、図16に示したI字状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例である。当該例では、右端から、後ろ向きの対パネル付座体6、前向きの二つのパネル付座体5、前向きの対パネル付座体6、後ろ向きのパネル付座体5、後ろ向きの対パネル付座体6の順に並ぶ部品ユニット2がI字状連結のベース構造体3の対の上に搭載されている。図20に示す例では、パネル付座体5及び対パネル付座体6のパネル9はいずれも、高さの高いクッションパネル9bになっている。
【0054】
図21は、図17に示したアイランド状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例である。当該例では、左右方向3列、奥行き方向2行の合計六個の正方形座4からなる部品ユニット2がアイランド状連結のベース構造体3の対の上に搭載されている。
【0055】
図22は、図18に示したL字状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例である。当該例では、ベース構造体3の対のコーナー部分に対パネル付座体6を用い、それ以外の部分にパネル付座体5を用いた部品ユニット2が、L字状連結のベース構造体3の対の上に搭載されている。図22に示す例では、パネル付座体5及び対パネル付座体6のパネル9はいずれも、通常の高さのクッションパネル9bになっている。
【0056】
なお、図20図22に示す例においても、部品ユニット2の各部品として、例えば正方形座4、パネル付座体5、対パネル付座体6又は同一規格の天板や棚など、適宜選択的に組み合わせできることは前述した通りである。
【0057】
実施形態のベース構造体3は基本的に、台枠12と四本の脚支柱13とを一セットにして販売されることが想定される。図20図22からも分かるように、ベース構造体3を増設したい場合は、台枠12と二本の脚支柱13と二個の延長連結具37とを一セットにすることによって、脚支柱13の数を必要最小限に抑制しながら台枠12を増設でき、コストメリットが高いだけでなく、デザイン性の点でも大変体裁がよいのである。
【0058】
また、実施形態の各脚支柱13は、台枠12(コーナー連結具14)と延長連結具37とのいずれにも付け替え可能であるから、レイアウトに応じて最適な位置に脚支柱を取り付けでき、椅子装置1(什器)の安定性向上に効果的である。必要であれば、台枠12(コーナー連結具14)と延長連結具37との双方に脚支柱を取り付けてもよく、この場合はより安定性が増すことになる。
【0059】
図23図26には、隣り合うベース構造体3の一方において、短フレーム12bと同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠12′を用いた場合の例を示している。副台枠12′は、前述した通り、長フレーム12aを備えていない点が主台枠と異なるだけで、基本的には同じ構造であり、挿通穴18の位置や延長連結具37との連結態様等も、台枠12として主台枠と同様に構成されている。図23図26において、隣り合うベース構造体3,3は、延長連結具37を介して主台枠12の短フレーム12b(短辺側)と副台枠12′の短フレーム12bとが連結可能になっている。図27において、隣り合うベース構造体3,3は、延長連結具37を介して主台枠12の長フレーム12a(長辺側)と副台枠12′の短フレーム12b(一辺側)とが連結可能になっている。
【0060】
図23には、二つの延長連結具37を介して主台枠12の短フレーム12bと副台枠12′の短フレーム12とを連結し、主台枠12仕様のベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをI字状に連結した状態を示している。図24には、二つの延長連結具37を介して一方の主台枠12の短フレーム12bと副台枠12′の短フレーム12とを連結すると共に、二つの延長連結具37を介して他方の主台枠12の短フレーム12bと副台枠12′の短フレーム12とを連結し、主台枠12仕様の二つのベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをL字状に連結した状態を示している。
【0061】
図25には、六個の延長連結具37を介して三台の主台枠12の短フレーム12bを副台枠12′の三つの短フレーム12にそれぞれ連結し、主台枠12仕様の三つのベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをT字状に連結した状態を示している。更に、図26には、八個の延長連結具37を介して四台の主台枠12の短フレーム12bを副台枠12′の四つの短フレーム12に連結し、主台枠12仕様の四つのベース構造体3と副台枠12仕様のベース構造体3とを十字状に連結した状態を示している。
【0062】
図27には、二つの延長連結具37を介して主台枠12の長フレーム12aと副台枠12′の短フレーム12とを連結し、主台枠12仕様のベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをL字状に連結した状態を示している。なお、図23図27では、主台枠12及び副台枠12′における挿通穴18及びビス挿通穴33の図示を省略している。
【0063】
このように、主台枠12仕様のベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3を組み合わせた場合も、さほど種類を多様化することなく、様々なレイアウトを作成できる。従って、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に対応できるのである。図23図27に示す例においても、各台枠12に部品ユニット2の各部品として、例えば正方形座4、パネル付座体5、対パネル付座体6又は同一規格の天板や棚など適宜選択的に組み合わせて設置できることは、言うまでもない。
【0064】
なお、本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば台枠12は、コーナー連結具14を用いずに、各フレーム12a,12bを溶接等適宜の連結手段で枠状に連結したものであってもよい。この場合、脚装着穴34は、フレーム12a,12bに直接形成すればよい。台枠12や延長連結具37に脚装着穴34,40を設ける例を示したが、脚支柱13の取付け態様も特に限定されるものではなく、脚装着部として、脚装着穴としたり脚装着突起としたりすることは、設計上適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 什器としての椅子装置
2 部品ユニット
3 ベース構造体
4 部品としての正方形座
5 部品としてのパネル付座体
6 部品としての対パネル付座体
7 長方形座
8 小正方形座
9 パネル
9a 板状パネル
9b クッションパネル
10 クッション体
11 連結片
12 台枠(主台枠)
12′ 副台枠
12a 長フレーム
12b 短フレーム
13 脚支柱
14 コーナー連結具
15~17 雌ねじ穴
18 挿通穴
31 嵌合突部
32 ねじ穴
33 ビス挿通穴
34,40 脚装着穴
35 貫通穴
36,40 ねじ挿通穴
37 延長連結具
38 抱持部
39 連結ねじ穴
図1
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