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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】被洗浄物の搬送方法および洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/02 20060101AFI20240305BHJP
   B08B 9/30 20060101ALI20240305BHJP
   A47L 15/24 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
B08B3/02 C
B08B9/30
A47L15/24
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020185518
(22)【出願日】2020-11-06
(65)【公開番号】P2022075005
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】390007456
【氏名又は名称】株式会社中西製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田野 誠
(72)【発明者】
【氏名】嶽北 直昭
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-031360(JP,U)
【文献】実開昭55-037092(JP,U)
【文献】実開昭62-112567(JP,U)
【文献】特開2019-110999(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 3/02
B08B 9/30
A47L 15/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄装置の搬入口から、コンベアに載置した被洗浄物を洗浄室内へと搬入する搬入ステップと、
前記搬入ステップにより前記洗浄室内へと搬入した被洗浄物に、前記コンベアの上方で、被洗浄物の搬送方向上流側を前記洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段が被さって、被洗浄物を上方から押さえる押さえステップと、
前記押さえステップにより、被洗浄物に被さることで上方に移動した前記押さえ手段に設けた重り部が、前記重り部の上方に設けた係合部に係合する係合ステップと、
前記係合ステップにより前記重り部が前記係合部に係合した状態で、前記コンベアにより搬送する被洗浄物に洗浄水を噴射して洗浄する洗浄ステップと、
を含むことを特徴とする被洗浄物の搬送方法。
【請求項2】
被洗浄物の搬送方向と直交する方向に複数のレーンを形成し、
押さえステップでは、前記複数のレーンで被洗浄物に押さえ手段が被さって押さえる
ことを特徴とする請求項1に記載の被洗浄物の搬送方法。
【請求項3】
洗浄室内のタンクに貯水した洗浄水を噴射して被洗浄物を洗浄する洗浄装置であって、
前記洗浄室内で、被洗浄物を載置して搬送方向に搬送するコンベアと、
前記コンベアの上方に設けられ、前記コンベアにより搬送する被洗浄物に被さることで上方に持ち上がって被洗浄物の上面側に沿った形状で被洗浄物を上方から押さえる、少なくとも被洗浄物の搬送方向上流側の端部側で前記洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段と、
洗浄水が被洗浄物に噴射される箇所において、洗浄水が噴射されない箇所に比較して、前記押さえ手段で押さえる被洗浄物にかかる質量が大きくなるよう設けた重り部と、
を備え、
前記洗浄水が被洗浄物に噴射される箇所において、前記押さえ手段の一部が被洗浄物に被さることで上方に持ち上がったとき、前記上方に持ち上がった押さえ手段に設けた前記重り部が係合する係合部をさらに備えた
ことを特徴とする洗浄装置。
【請求項4】
重り部のうちの少なくとも一部を押さえ手段の上方から被せ、
前記重り部の前記押さえ手段に被せた部分の少なくとも一部を、前記押さえ手段に接続して設けた
ことを特徴とする請求項3に記載の洗浄装置。
【請求項5】
被洗浄物の搬送方向上流側で、重り部の端部側が押さえ手段に接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】
重り部の少なくとも一部が、押さえ手段に組み込んだ重りである
ことを特徴とする請求項3に記載の洗浄装置。
【請求項7】
被洗浄物の搬送方向に直交する方向に複数のレーンを形成し、
前記複数のレーンで搬送する複数の被洗浄物を押さえる押さえ手段と、前記押さえ手段で押さえる被洗浄物にかかる質量が大きくなるよう設けた重り部とを、前記複数のレーンごとに備えた
ことを特徴とする請求項3~6のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【請求項8】
係合部を、押さえ手段を設けた複数のレーンごとに設け、
前記複数のレーンのうち少なくとも1つのレーンに設けた前記係合部は、
他のレーンに設けた前記係合部とは異なる高さで洗浄装置に固定される
ことを特徴とする請求項7に記載の洗浄装置。
【請求項9】
係合部を、洗浄室内に設けられる掛止部に着脱自在に掛止めした
ことを特徴とする請求項3~8のいずれか一項に記載の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器などの被洗浄物の搬送方法および被洗浄物を洗浄する洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、被洗浄物の搬送方法および洗浄装置として、以下のものが知られている。
【0003】
特許文献1に記載された食器洗浄装置は、搬送手段であるコンベアにより搬送する食器に、下方から洗浄水を噴射して洗浄する食器洗浄装置である。コンベアにより搬送する食器を押さえる無端状のコンベアである押さえ部をコンベアの上方に備えており、コンベアと押さえ部とを同期して駆動させることにより、コンベアにより搬送する食器を押さえ部により押さえて、食器の下方から噴射する洗浄水により食器が転倒する、もしくは吹き飛んでしまうことを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-170632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された食器洗浄装置では、洗浄室内や押さえ部の清掃を行う場合や、押さえ部を取り外して破損による交換等のメンテナンスを行う場合は、工具を使用し、食器洗浄装置または押さえ部の一部を分解しないと着脱できないという課題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、洗浄水が噴射される被洗浄物の転倒や吹き飛びを抑制するとともに、洗浄室内の清掃やメンテナンスを行うことを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る被洗浄物の搬送方法は、
洗浄装置の搬入口から、コンベアに載置した被洗浄物を洗浄室内へと搬入する搬入ステップと、
前記搬入ステップにより前記洗浄室内へと搬入した被洗浄物に、前記コンベアの上方で、被洗浄物の搬送方向上流側を前記洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段が被さって、被洗浄物を上方から押さえる押さえステップと、
前記押さえステップにより、被洗浄物に被さることで上方に移動した前記押さえ手段に設けた重り部が、前記重り部の上方に設けた係合部に係合する係合ステップと、
前記係合ステップにより前記重り部が前記係合部に係合した状態で、前記コンベアにより搬送する被洗浄物に洗浄水を噴射して洗浄する洗浄ステップと、
を含む
ことを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る洗浄装置は、
洗浄室内のタンクに貯水した洗浄水を噴射して被洗浄物を洗浄する洗浄装置であって、
前記洗浄室内で、被洗浄物を載置して搬送方向に搬送するコンベアと、
前記コンベアの上方に設けられ、前記コンベアにより搬送する被洗浄物に被さることで上方に持ち上がって被洗浄物の上面側に沿った形状で被洗浄物を上方から押さえる、少なくとも被洗浄物の搬送方向上流側の端部側で前記洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段と、
洗浄水が被洗浄物に噴射される箇所において、洗浄水が噴射されない箇所に比較して、前記押さえ手段で押さえる被洗浄物にかかる質量が大きくなるよう設けた重り部と、
を備え、
前記洗浄水が被洗浄物に噴射される箇所において、前記押さえ手段の一部が被洗浄物に被さることで上方に持ち上がったとき、前記上方に持ち上がった押さえ手段に設けた前記重り部が係合する係合部をさらに備えた
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る被洗浄物の搬送方法および洗浄装置によれば、洗浄水が噴射される被洗浄物の転倒や吹き飛びを抑制するとともに、洗浄室内の清掃やメンテナンスを行うことを容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の洗浄装置の概略を示す正面図。
図2】上記洗浄装置に用いられる搬送手段の構成を示す外観図であって、(a)はコンベアの平面図であり、(b)はコンベアの正面図。
図3】上記洗浄装置に用いられる押さえ手段の構成を示す外観図であって、(a)は第1の押さえ手段の平面図であり、(b)は第1の押さえ手段の正面図。
図4】上記洗浄装置に用いられる押さえ手段の構成を示す外観図であって、(a)は第2の押さえ手段の平面図であり、(b)は第2の押さえ手段の正面図。
図5】上記洗浄装置に用いられる重り部の構成を示す外観図であって、(a)は重り部の平面図であり、(b)は第2の押さえ手段および重り部の正面図。
図6】上記洗浄装置に用いられる係合部の構成を示し、(a)は係合部の平面図であり、(b)は第2の押さえ手段、重り部および係合部の正面図。
図7】上記洗浄装置に用いられる係合部および掛止部の構成を示す平面図。
図8】上記洗浄装置に用いられる第2の押さえ手段、重り部、係合部および掛止部の構成を示す正面図。
図9】上記洗浄装置に用いられる重り部および係合部の構成を示し、食器に第2の押さえ手段が被さっていない状態の構成を示す平面図。
図10】上記洗浄装置に用いられる押さえ手段の構成を示す外観図であって、(a)は第3の押さえ手段の平面図であり、(b)は第3の押さえ手段の正面図。
図11】上記洗浄装置における被洗浄物の搬送方法のうち、(a)は押さえステップでの状態を示す正面概略図であり、(b)は係合ステップおよび第2の洗浄ステップの状態を示す正面概略図であり、(c)は係合ステップおよび第2の洗浄ステップを終える直前の状態を示す正面概略図。
図12】上記洗浄装置における被洗浄物の搬送方法のうち、係合ステップおよび第2の洗浄ステップでの詳細な動きを示す正面図。
図13】上記洗浄装置における被洗浄物の搬送方法のうち、係合ステップおよび第2の洗浄ステップでの詳細な動きを示す正面図。
図14】本発明の変形例1で用いられる二流体噴射ノズルの構成を示す正面断面図(ハッチング省略)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
第1の発明は、
洗浄装置の搬入口から、コンベアに載置した被洗浄物を洗浄室内へと搬入する搬入ステップと、
前記搬入ステップにより前記洗浄室内へと搬入した被洗浄物に、前記コンベアの上方で、被洗浄物の搬送方向上流側を前記洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段が被さって、被洗浄物を上方から押さえる押さえステップと、
前記押さえステップにより、被洗浄物に被さることで上方に移動した前記押さえ手段に設けた重り部が、前記重り部の上方に設けた係合部に係合する係合ステップと、
前記係合ステップにより前記重り部が前記係合部に係合した状態で、前記コンベアにより搬送する被洗浄物に洗浄水を噴射して洗浄する洗浄ステップと、
を含むことを特徴とする被洗浄物の搬送方法である。
【0012】
この被洗浄物の搬送方法によれば、被洗浄物の搬送方向上流側を洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段が被洗浄物に被さるので、被洗浄物を上方から押さえる洗浄水が噴射される被洗浄物の転倒や吹き飛びを抑制するとともに、被洗浄物の姿勢を安定させて、被洗浄物の意図した箇所に洗浄水を噴射し、効果的に被洗浄物の洗浄を行うことができる。
【0013】
さらに、洗浄装置に取り付けた押さえ手段を容易に着脱して、洗浄室内の清掃やメンテナンスを容易に行うことができる。
【0014】
押さえ手段、重り部および係合部は、例えば、屈曲等により変形可能なものが好ましい。そうすれば、高さの異なる食器が搬送されたとしても、押さえ手段が食器の上に被さって柔軟に食器の上面側に沿った形状とすることができ、より確実に食器を押さえることができる。
【0015】
重り部は、押さえ手段とは別に取り付けてもよいし、押さえ手段に組み込まれていてもよい。例えば、重り部は、押さえ手段に被せる形状と、押さえ手段に組み込む構造のどちらでもよい。
【0016】
「重り部が、前記重り部の上方に設けた係合部に係合する」とは、例えば、重り部の一部が、係合部の一部に係合することにより成立することを意味する。
【0017】
第2の発明では、第1の発明において、
被洗浄物の搬送方向と直交する方向に複数のレーンを形成し、
押さえステップでは、前記複数のレーンで被洗浄物に押さえ手段が被さって押さえる
ことを特徴とする被洗浄物の搬送方法である。
【0018】
これにより、被洗浄物を搬送するレーンを1つにした場合に比較して、単位時間あたりに効果的に洗浄することのできる被洗浄物の数と種類を増やすことができる。
【0019】
通常、複数レーンがある場合に各レーンごとに無端状のコンベアである押さえ部を設けると、機器の構成が複雑となり、さらに、洗浄室内から押さえ部を取り外すことが、さらに困難となるが、本発明によりこの問題は解決される。
【0020】
第3の発明では、
洗浄室内のタンクに貯水した洗浄水を噴射して被洗浄物を洗浄する洗浄装置であって、
前記洗浄室内で、被洗浄物を載置して搬送方向に搬送するコンベアと、
前記コンベアの上方に設けられ、前記コンベアにより搬送する被洗浄物に被さることで上方に持ち上がって被洗浄物の上面側に沿った形状で被洗浄物を上方から押さえる、少なくとも被洗浄物の搬送方向上流側の端部側で前記洗浄装置に着脱自在に固定した押さえ手段と、
洗浄水が被洗浄物に噴射される箇所において、洗浄水が噴射されない箇所に比較して、前記押さえ手段で押さえる被洗浄物にかかる質量が大きくなるよう設けた重り部と、
を備え、
前記洗浄水が被洗浄物に噴射される箇所において、前記押さえ手段の一部が被洗浄物に被さることで上方に持ち上がったとき、前記上方に持ち上がった押さえ手段に設けた前記重り部が係合する係合部をさらに備えた
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0021】
この洗浄装置によれば、洗浄水を噴射する箇所で重り部と係合部とが係合し、洗浄水が噴射される被洗浄物の転倒や吹き飛びを抑制するとともに、被洗浄物の姿勢を安定させて、被洗浄物の意図した箇所に洗浄水を噴射し、効果的に被洗浄物の洗浄を行うことができる。
【0022】
さらに、洗浄装置に取り付けた押さえ手段を容易に着脱して、洗浄室内の清掃やメンテナンスを容易に行うことができる。
【0023】
第4の発明では、第3の発明において、
重り部のうちの少なくとも一部を押さえ手段の上方から被せ、
前記重り部の前記押さえ手段に被せた部分の少なくとも一部を、前記押さえ手段に接続して設けた
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0024】
これにより、より効果的に被洗浄物を押さえることができる。
【0025】
例えば、重り部全体が押さえ手段に被さっていてもよいし、重り部の一部だけが押さえ手段に被さっていてもよく、その被せた部分に関しては押さえ手段に接続されていればよい。
【0026】
第5の発明では、第4の発明において、
被洗浄物の搬送方向上流側で、重り部の端部側が押さえ手段に接続されている
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0027】
これにより、重り部が被さった箇所の押さえ手段が被洗浄物に沿った形状となり、被洗浄物の搬送方向下流側に下降傾斜した形状となっても、重り部が押さえ手段に被さった状態のまま被洗浄物に洗浄水を噴射することができる。
【0028】
第6の発明では、第3の発明において、
重り部の少なくとも一部が、押さえ手段に組み込んだ重りである
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0029】
これにより、重り部が組み込まれた箇所の押さえ手段が被洗浄物に沿った形状となっても、重り部を設けた部分の押さえ手段が被洗浄物を押さえた状態のまま、被洗浄物に洗浄水を噴射することができる。
【0030】
例えば、重り部の全てが押さえ手段に組み込まれていてもよいし、一部だけが組み込まれており、他が押さえ手段に被せた重り部としてもよい。
【0031】
第7の発明では、第3から第6のいずれか1つの発明において、
被洗浄物の搬送方向に直交する方向に複数のレーンを形成し、
前記複数のレーンで搬送する複数の被洗浄物を押さえる押さえ手段と、前記押さえ手段で押さえる被洗浄物にかかる質量が大きくなるよう設けた重り部とを、前記複数のレーンごとに備えた
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0032】
これにより、被洗浄物を搬送するレーンを1つにした場合に比較して、単位時間あたりに効果的に洗浄することのできる被洗浄物の数と種類を増やすことができる。
【0033】
第8の発明では、第7の発明において、
係合部を、押さえ手段を設けた複数のレーンごとに設け、
前記複数のレーンのうち少なくとも1つのレーンに設けた前記係合部は、
他のレーンに設けた前記係合部とは異なる高さで洗浄装置に固定される
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0034】
これにより、複数のレーンで大きく形状の異なる被洗浄物を搬送することができ、より多種類の被洗浄物を同時に洗浄することができる。
【0035】
第9の発明では、第3から第8のいずれか1つの発明において、
係合部を、洗浄室内に設けられる掛止部に着脱自在に掛止めした
ことを特徴とする洗浄装置である。
【0036】
これにより、係合部に被洗浄物に付着していた汚れ成分等が付着したとしても、係合部を洗浄室内から取り出して洗浄し、清潔に使用することができる。
【0037】
(実施形態1)
(洗浄装置の基本的な構成)
まず、本発明の洗浄装置1について、基本的な構成を説明する。
【0038】
以下、本発明の一実施形態においては、皿、お椀等の食器(被洗浄物)Wを被洗浄物の例とし、洗浄装置1について説明する。
【0039】
(洗浄装置の概要)
図1に概要を示すように、洗浄装置1は、
載置した食器Wを搬入口5から搬出口6まで、搬送方向に搬送するコンベア(搬送手段)10と、
コンベア10の上方に設けられ、コンベア10により搬送する食器Wに被さることで上方に持ち上がって食器Wの上面側に沿った形状で食器Wを上方から押さえる、少なくとも食器Wの搬送方向上流側の端部側で洗浄装置1、具体的には第1の洗浄室(洗浄室)80、第2の洗浄室(洗浄室)90および仕上すすぎ室(洗浄室)100内にそれぞれ着脱自在に固定した、第1の押さえ手段(押さえ手段)20、第2の押さえ手段(押さえ手段)30および第3の押さえ手段(押さえ手段)70と、
洗浄水が食器Wに噴射される箇所において、洗浄水が噴射されない箇所に比較して、第2の押さえ手段30で押さえる食器Wにかかる質量が大きくなるよう設けた重り部40と、
コンベア10により搬送される食器Wに洗浄水を噴射して洗浄する第1の上洗浄ノズル(ノズル)85、第1の下洗浄ノズル(ノズル)86、および第2の下洗浄ノズル(ノズル)95と、
コンベア10により搬送され、洗浄水により洗浄した食器Wに仕上すすぎ水を噴射して仕上すすぎをする仕上すすぎ上ノズル(ノズル)105および仕上すすぎ下ノズル(ノズル)106と、
を備える。
【0040】
さらに、洗浄装置1は、洗浄水が食器Wに噴射される箇所において、第2の押さえ手段30の一部が食器Wに被さることで上方に持ち上がったとき、上方に持ち上がった第2の押さえ手段30に設けた重り部40が係合する係合部50をさらに備える。
【0041】
(洗浄装置の構成)
以下、具体的に説明すると、洗浄装置1は、例えば、箱形の外郭体2、フレーム3、化粧板4、搬入口5および搬出口6を有する。外郭体2には、開けることにより洗浄装置1の内部と外部とを連通した状態とすることのできる扉が設けられている。ステンレス薄板等よりなる化粧板4は、基本骨格を構成するフレーム3から着脱可能となっている。
【0042】
外郭体2の内部は、例えば、洗浄室としての第1の洗浄室80、第2の洗浄室90および仕上すすぎ室100に区画されている。
【0043】
また、搬入口5から搬出口6まで、搬送手段として無端状のコンベア10が設けられている。コンベア10の上面側である搬送面に、喫食面側である表面側を下方に向けたうつ伏せ状態で食器Wが載置される。搬入口5からうつ伏せ状態で搬入された食器Wは、コンベア10によって所定の速度で第1の洗浄室80、第2の洗浄室90および仕上すすぎ室100を通って搬出口6から搬出される。
【0044】
(第1の洗浄室、第2の洗浄室および仕上すすぎ室の構成)
図1に示すように、第1の洗浄室80のコンベア10の下方には、洗浄水が貯留される第1の洗浄タンク(タンク)82および洗浄水を加圧する第1の洗浄ポンプ(ポンプ)83が設けられている。
【0045】
第1の洗浄ポンプ83で加圧された洗浄水は、第1の洗浄室80内に配設された第1の洗浄配管(配管)84を通って、第1の押さえ手段20の上方に設けた第1の上洗浄ノズル85、および第1の押さえ手段20の下方であり食器Wが搬送されるコンベア10の搬送面の下方に設けた第1の下洗浄ノズル86から、コンベア10で搬送する食器Wに向けて所定の圧力で噴射されるようになっている。
【0046】
同様に、第2の洗浄室90のコンベア10の下方には、洗浄水が貯留される第2の洗浄タンク(タンク)92および洗浄水を加圧する第2の洗浄ポンプ(ポンプ)93が設けられている。第2の洗浄ポンプ93は、第1の洗浄室80の第1の洗浄ポンプ83よりも高い圧力で洗浄水を加圧できるものを用いる。
【0047】
第2の洗浄ポンプ93で加圧された洗浄水は、第2の洗浄室90内に配設された第2の洗浄配管(配管)94を通って、第2の押さえ手段30の下方であり食器Wが搬送されるコンベア10の搬送面の下方に設けた第2の下洗浄ノズル95から、コンベア10で搬送する食器Wに向けて所定の圧力で噴射されるようになっている。
【0048】
同様に、仕上すすぎ室100のコンベア10の下方には、仕上すすぎ水が貯留される仕上すすぎタンク(タンク)102および仕上すすぎ水を加圧する仕上すすぎポンプ(ポンプ)103が設けられている。
【0049】
仕上すすぎポンプ103で加圧された仕上すすぎ水は、仕上すすぎ室100内に配設された仕上すすぎ配管(配管)104を通って、第3の押さえ手段70の上方に設けた仕上すすぎ上ノズル105、および第3の押さえ手段70の下方であり食器Wが搬送されるコンベア10の搬送面の下方に設けた仕上すすぎ下ノズル106から、コンベア10で搬送する食器Wに向けて所定の圧力で噴射されるようになっている。
【0050】
(コンベアの構成)
図2に拡大して示すように、コンベア10は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド11に、複数の連結プレート12、カラー14および運行ローラ15を回動可能に挿通している。そして、連結ロッド11の食器Wの搬送方向に直交する方向の両端側を連結ピン13により留めることで、複数の連結プレート12、カラー14および運行ローラ15が連結ロッド11から抜け落ちないように構成している。
【0051】
連結ロッド11および連結プレート12は、格子状に配設されており、食器Wが落下しない程度の開口を有し、コンベア10の搬送面の下方から噴射された洗浄水が前記開口を通過して、食器Wに十分衝突するようにしてある。これによって、噴射された洗浄水により食器Wおよびコンベア10自体を洗浄することができる。また、コンベア10は図示しないモータ等の駆動手段により回動し、回動するコンベア10の上面側である搬送面で食器Wを搬送する。
【0052】
なお、連結プレート12の食器Wを載置するコンベア10の搬送面となる側に、上方に向けて凸状となった箇所を設けてもよい。これにより、コンベア10の搬送面に載置した食器Wの上流側に引っ掛けて、搬送面に載置した食器Wを安定して搬送することができる。また、後述する第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70で食器Wを上方から押さえる力に抗して、安定して食器Wを搬送することができる。
【0053】
コンベア10の食器Wの搬送方向と直交する方向の両端側には、運行ローラ15が配設されている。コンベア10は、洗浄装置1の搬入口5から搬出口6まで、食器Wの搬送方向に略水平に延びる、例えば食器Wの搬送方向に直交する方向の断面形状が矩形状のコンベアレール7に、運行ローラ15を載置して配置されている。そして、コンベア10の駆動手段を駆動させることによりコンベア10の運行ローラ15がコンベアレール7の上面を転動し、コンベア10が食器Wの搬送方向に駆動する。
【0054】
また、コンベア10は、標準的なチェーンに比べて連結プレート12が長く連結ロッド11のピッチが倍となる、いわゆるダブルピッチのチェーンにより構成されたコンベアとなっている。これにより、コンベア10の下方から洗浄水が噴射されたとき、噴射された洗浄水がコンベア10を通過しやすくし、うつ伏せの食器Wの喫食面をより効果的に洗浄することができる。後述する第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30、重り部40、係合部50および第3の押さえ手段70も同様にダブルピッチのチェーンにより構成されている。
【0055】
(第1の押さえ手段の構成)
図1に示すように、第1の洗浄室80内には、第1の上洗浄ノズル85および第1の下洗浄ノズル86から洗浄水が噴射されたときに、コンベア10により搬送する食器Wが転倒する、もしくは吹き飛んでしまうことを防止するため、コンベア10の上方に第1の押さえ手段20が設置されている。
【0056】
図3に拡大して示すように、第1の押さえ手段20は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド21に、複数の連結プレート22、カラー24および樹脂製のローラ21aを回動可能に挿通している。そして、連結ロッド21の食器Wの搬送方向に直交する方向の両端側を連結ピン23により留めることで、連結ロッド21から複数の連結プレート22、カラー24およびローラ21aが連結ロッド21から抜け落ちないように構成している。
【0057】
連結プレート22は、略矩形の板状の部材で、その長手方向の両端側が丸みを帯びた形状をなしている。さらに連結プレート22の長手方向の両端側には、連結ロッド21を挿通する孔を有する。連結プレート22のそれぞれの孔に、それぞれ連結ロッド21を挿通させることで、連結ロッド21は搬送方向において所定のピッチで配設される。
【0058】
図3(a)に示すように、連結ロッド21および連結プレート22は、格子状に配設されており、その格子状の内側に複数の連結プレート22、カラー24および樹脂製のローラ21aが配設される。そして、図1に示す第1の押さえ手段20の上流側端部の連結プレート22には、係止部25が設けられている。
【0059】
詳しくは図示しないが、第1の押さえ手段20の食器Wの搬送方向上流側の端部である係止部25は、洗浄装置1、具体的には第1の洗浄室80内において、洗浄する食器Wの高さよりも高い位置に設けた押さえ手段係止部81に公知の係止方法により、例えば、係止部25を丸棒とし、押さえ手段係止部81を切欠状凹部として、係止される構成としている。そして、第1の押さえ手段20の搬送方向下流側の端部は自由端として、コンベア10上に垂れ下がるように載置されている。
【0060】
なお、係止部25と押さえ手段係止部81とは、丸棒と切欠状凹部で係止される構成に限らず、着脱自在に固定される構造であればどのような構成でもよい。例えば、係止部25をフックとし、棒状の部材である押さえ手段係止部81に引っ掛けて係止する構成や、係止部25と押さえ手段係止部81とが磁力により吸着する構成とすることも可能である。
【0061】
押さえ手段係止部81は、第1の洗浄室80内に設けてもよいし、搬入口5に位置する外郭体2やフレーム3に設けてもよい。つまり、本質的に第1の押さえ手段20を洗浄装置1に着脱自在に取り付けることができれば、どのような構成も可能である。
【0062】
また、図3(b)に示す第1の押さえ手段20の樹脂製のローラ21aの外径は、連結プレート22の鉛直方向の幅よりも大きいため、第1の押さえ手段20が食器Wに被さるときにローラ21aが食器Wの裏面側に当接する。
【0063】
そして、第1の押さえ手段20が被さる食器Wが搬送方向に搬送されたとき、ローラ21aが回動することにより可能な限り、第1の押さえ手段20と食器Wとの間の摩擦や引っ掛かりを低減し、搬送される食器Wに傷がつくことや、食器Wが第1の押さえ手段20に引っ掛かって転倒してしまうことを抑制するように構成されている。
【0064】
(第2の押さえ手段の構成)
図1に示すように、第2の洗浄室90内には、第2の下洗浄ノズル95から洗浄水が噴射されたときに、コンベア10により搬送する食器Wが転倒する、もしくは吹き飛んでしまうことを防止するため、コンベア10の上方に第2の押さえ手段30が設置されている。
【0065】
図4に拡大して示すように、第2の押さえ手段30は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド31に、複数の連結プレート32、カラー34および樹脂製のローラ31aを回動可能に挿通している。そして、連結ロッド31の食器Wの搬送方向に直交する方向の両端側を連結ピン33により留めることで、複数の連結プレート32、カラー34およびローラ31aが連結ロッド31から抜け落ちないように構成している。
【0066】
連結プレート32は、略矩形の板状の部材で、その長手方向の両端側が丸みを帯びた形状をなしている。さらに連結プレート32の長手方向の両端側には、連結ロッド31を挿通する孔を有する。連結プレート32のそれぞれの孔に、それぞれ連結ロッド31を挿通させることで、連結ロッド31は搬送方向において所定のピッチで配設される。
【0067】
図4(a)に示すように、連結ロッド31および連結プレート32は、格子状に配設されており、その格子状の内側に複数の連結プレート32、カラー34および樹脂製のローラ31aが配設される。そして、図1に示す第2の押さえ手段30の上流側端部の連結プレート32には、係止部35が設けられている。
【0068】
詳しくは図示しないが、第2の押さえ手段30の食器Wの搬送方向上流側の端部である係止部35は、洗浄装置1、具体的には第2の洗浄室90内において、洗浄する食器Wの高さよりも高い位置に設けた押さえ手段係止部91に公知の係止方法により、例えば、係止部35を丸棒とし、押さえ手段係止部91を切欠状凹部として、係止される構成としている。そして、第2の押さえ手段30の搬送方向下流側の端部は自由端として、コンベア10上に垂れ下がるように載置されている。
【0069】
なお、係止部35と押さえ手段係止部91とは、丸棒と切欠状凹部で係止される構成に限らず、着脱自在に固定される構造であればどのような構成でもよい。例えば、係止部35をフックとし、棒状の部材である押さえ手段係止部91に引っ掛けて係止する構成や、係止部35と押さえ手段係止部91とが磁力により吸着する構成とすることも可能である。つまり、本質的に第2の押さえ手段30を洗浄装置1に着脱自在に取り付けることができれば、どのような構成も可能である。
【0070】
また、図4(b)に示す第2の押さえ手段30の樹脂製のローラ31aの外径は、連結プレート32の鉛直方向の幅よりも大きいため、第2の押さえ手段30が食器Wに被さるときにローラ31aが食器Wの裏面側に当接する。
【0071】
そして、第2の押さえ手段30が被さる食器Wが搬送方向に搬送されたとき、ローラ31aが回動することにより可能な限り、第2の押さえ手段30と食器Wとの間の摩擦や引っ掛かりを低減し、搬送される食器Wに傷がつくことや、食器Wが第2の押さえ手段30に引っ掛かって転倒してしまうことを抑制するように構成されている。
【0072】
(重り部の構成)
図1に示すように、第2の押さえ手段30の上方には、重り部40が設けられている。
【0073】
図5(a)に拡大して示すように、重り部40は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド41に、複数の連結プレート42、中央部カラー44、端部カラー45、および例えば、金属により形成された重り46を回動可能に挿通している。そして、連結ロッド41の食器Wの搬送方向に直交する方向の両端側を連結ピン43により留めることで、中央部カラー44を中央に配して重り46を挟み込むように挿通した端部カラー45を、連結ロッド41の両側から抜け落ちないように構成している。
【0074】
図5(b)に示すように、中央部カラー44と、端部カラー45とは、連結プレート42の鉛直方向の幅よりも大きく形成され、少なくとも連結プレート42の上方に突出している。なお、重り46も少なくとも連結プレート42の上方に突出するよう構成されてもよい。
【0075】
連結プレート42は、略矩形の板状の部材で、その長手方向の両端側が丸みを帯びた形状をなしている。さらに連結プレート42の長手方向の両端側には、連結ロッド41を挿通する孔を有する。連結プレート42のそれぞれの孔に、それぞれ連結ロッド41を挿通させることで、連結ロッド41は搬送方向において所定のピッチで配設される。
【0076】
連結ロッド41の所定のピッチは、連結ロッド41に挿通された中央部カラー44、端部カラー45、および重り46が、隣接する連結ロッド41に挿通された中央部カラー44、端部カラー45、および重り46と、所定の隙間を持つように設定する。
【0077】
また、図5(a)に示すように、重り部40の食器Wの搬送方向上流側の端部に位置する連結プレート42は、一方の孔には連結ロッド41を挿通し、図5(b)に示すように他方の孔には第2の押さえ手段30の連結ロッド31が挿通している。このように構成することで、重り部40の食器Wの搬送方向上流側の端部に有する連結プレート42を介して、重り部40を第2の押さえ手段30に接続している。そして、重り部40の搬送方向下流側の端部は自由端として、第2の押さえ手段30上に載置されている。
【0078】
(係合部の構成)
図1に示すように、重り部40のさらに上方には、係合部50が設けられている。
【0079】
図6(a)に拡大して示すように、係合部50は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド51に、複数の連結プレート52、中央部カラー54、端部カラー55、および例えば、金属により形成された重り56を回動可能に挿通している。そして、連結ロッド51の食器Wの搬送方向に直交する方向の両端側を連結ピン53により留めることで、中央部カラー54を中央に配して重り56を挟み込むように挿通した端部カラー55を、連結ロッド51の両側から抜け落ちないようにしている。
【0080】
図6(b)に示すように中央部カラー54と、端部カラー55とは、連結プレート52の鉛直方向の幅よりも大きく形成され、少なくとも連結プレート52の下方に突出している。なお、重り56も少なくとも連結プレート52の下方に突出するよう構成されてもよい。
【0081】
連結プレート52は、略矩形の板状の部材で、その長手方向の両端側が丸みを帯びた形状をなしている。さらに連結プレート52の長手方向の両端側には、連結ロッド51を挿通する孔を有する。連結プレート52のそれぞれの孔に、それぞれ連結ロッド51を挿通させることで、連結ロッド51は搬送方向において所定のピッチで配設される。
【0082】
連結ロッド51の所定のピッチは、連結ロッド51に挿通された中央部カラー54、端部カラー55、および重り56が、隣接する連結ロッド51に挿通された中央部カラー54、端部カラー55、および重り56と、所定の隙間を持つように設定する。
【0083】
また、係合部50の食器Wの搬送方向上流側の端部と下流側の端部とに位置するそれぞれの連結プレート52の、連結ロッド51を挿通した側の孔とは異なる側の孔には、丸棒状の掛止バー57を挿通している。
【0084】
なお、掛止バー57は丸棒状としたがその断面形状は限られず、例えば矩形状であってもよい。
【0085】
図6(b)に示すように、重り部40の連結プレート42の上端と、係合部50の連結プレート52の下端との間の、鉛直方向の所定の間隔の隙間Lは、例えば略50mmである。これは洗浄する食器Wの高さ寸法、略70~50mmのうち、最も低い食器Wの高さに合わせた値となっている。
【0086】
つまり、洗浄する食器Wの高さの最も低い高さに合わせ、高さの高い食器Wが搬送されてきたときには係合部50が上方へと持ち上がり、係合部50が重り部40へと被さる形となる。このように洗浄する食器Wの高さ寸法の最も低い食器Wの高さに所定の間隔の隙間Lを合わせることで、確実に食器Wを上方から押さえることができる。なお、所定の間隔の隙間Lは、洗浄する食器Wの高さに合わせて後述する掛止部60の凹部61の位置を変更する等して調節するのが好ましい。
【0087】
なお、所定の間隔の隙間Lは洗浄する食器Wのうち、最も低い食器Wの高さよりも小さくてもよい。さらに、所定の間隔の隙間Lは0mm、つまり食器Wが搬送されていないときに、重り部40の連結プレート42の上端と、係合部50の連結プレート52の下端とが接する構成となっていてもよい。
【0088】
その場合、食器Wが第2の押さえ手段30とコンベア10との間に潜り込み、重り部40が変形して上方へと持ち上がることにより、より確実に係合部50に重り部40が係合するようになる。
【0089】
(掛止部の構成)
図7および図8に示すように、重り部40の上方には、薄板状の掛止部60を、食器Wの搬送方向に直交する方向に間隔をあけて2つ設けている。それぞれの掛止部60は、食器Wの搬送方向で上流側と下流側との両側に、鉛直方向に切り欠いた凹部61を有している。それぞれの掛止部60のそれぞれの凹部61に係合部50の掛止バー57を掛けることにより、係合部50を重り部40の上方に位置させた状態で、着脱自在に掛止することができる。
【0090】
なお、掛止部60の凹部61の鉛直方向の位置は、洗浄する食器Wの高さに応じて設定するのが好ましい。例えば、食器Wが第2の押さえ手段30とコンベア10との間に潜り込み、重り部40が変形して上方へと持ち上がったとき、重り部40の連結プレート42の上端よりも上方に係合部50の掛止バー57が位置するように、凹部61の鉛直方向の位置を設定する。
【0091】
(第3の押さえ手段)
図1に示すように、仕上すすぎ室100内には、仕上すすぎ上ノズル105および仕上すすぎ下ノズル106から仕上すすぎ水が噴射されたときに、コンベア10により搬送する食器Wが転倒する、もしくは吹き飛んでしまうことを防止するため、コンベア10の上方に第3の押さえ手段70が設置されている。
【0092】
図10に拡大して示すように、第3の押さえ手段70は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド71に、複数の連結プレート72、カラー74および樹脂製のローラ71aを回動可能に挿通している。そして、連結ロッド71の食器Wの搬送方向に直交する方向の両端側を連結ピン73により留めることで、複数の連結プレート72、カラー74およびローラ71aが連結ロッド71から抜け落ちないように構成している。
【0093】
連結プレート72は、略矩形の板状の部材で、その長手方向の両端側が丸みを帯びた形状をなしている。さらに連結プレート72の長手方向の両端側には、連結ロッド71を挿通する孔を有する。連結プレート72のそれぞれの孔に、それぞれ連結ロッド71を挿通させることで、連結ロッド71は搬送方向において所定のピッチで配設される。
【0094】
図10(a)に示すように、連結ロッド71および連結プレート72は、格子状に配設されており、その格子状の内側に複数の連結プレート72、カラー74および樹脂製のローラ71aが配設される。そして、図1に示す第3の押さえ手段70の上流側端部の連結プレート72には、係止部75が設けられている。
【0095】
詳しくは図示しないが、第3の押さえ手段70の食器Wの搬送方向上流側の端部である係止部75は、洗浄装置1、具体的には仕上すすぎ室100内において、洗浄する食器Wの高さよりも高い位置に設けた押さえ手段係止部101に公知の係止方法により、例えば、係止部75を丸棒とし、押さえ手段係止部101を切欠状凹部として、係止される構成としている。そして、第3の押さえ手段70の搬送方向下流側の端部は自由端として、コンベア10上に垂れ下がるように載置されている。
【0096】
なお、係止部75と押さえ手段係止部101とは、丸棒と切欠状凹部で係止される構成に限らず、着脱自在に固定される構造であればどのような構成でもよい。例えば、係止部75をフックとし、棒状の部材である押さえ手段係止部101に引っ掛けて係止する構成や、係止部75と押さえ手段係止部101とが磁力により吸着する構成とすることも可能である。つまり、本質的に第3の押さえ手段70を洗浄装置1に着脱自在に取り付けることができれば、どのような構成も可能である。
【0097】
また、図10(b)に示す第3の押さえ手段70の樹脂製のローラ71aの外径は、連結プレート72の鉛直方向の幅よりも大きいため、第3の押さえ手段70が食器Wに被さるときにローラ71aが食器Wの裏面側に当接する。
【0098】
そして、第3の押さえ手段70が被さる食器Wが搬送方向に搬送されたとき、ローラ71aが回動することにより可能な限り、第3の押さえ手段70と食器Wとの間の摩擦や引っ掛かりを低減し、搬送される食器Wに傷がつくことや、食器Wが第3の押さえ手段70に引っ掛かって転倒してしまうことを抑制するように構成されている。
【0099】
(被洗浄物の搬送方法)
次に、本実施形態に係る洗浄装置1を用いた被洗浄物としての食器Wの搬送方法について説明する。
【0100】
(被洗浄物の搬送方法の概要)
本実施形態の被洗浄物の搬送方法は、
図1に示すコンベア10により、搬入口5から第1の洗浄室80へと食器Wを搬入する搬入ステップと、
第1の洗浄室80内で、コンベア10により搬送しつつ、第1の押さえ手段20により食器Wを上方から押さえながら食器Wの第1の洗浄を行う第1の洗浄ステップ(洗浄ステップ)と、
第2の洗浄室90内で、コンベア10により搬送しつつ、第2の押さえ手段30により食器Wを上方から押さえる押さえステップと、
第2の洗浄室90内で、押さえステップで食器Wを上方から押さえた状態で、第2の押さえ手段30を介して重り部40が上方に移動して係合部50に係合する係合ステップと、
第2の洗浄室90内で、コンベア10により搬送しつつ、第2の押さえ手段30を介して重り部40が上方に移動して係合部50に係合した状態で、第2の押さえ手段30により食器Wを上方から押さえながら食器Wの第2の洗浄を行う第2の洗浄ステップ(洗浄ステップ)と、
仕上すすぎ室100内で、コンベア10により搬送しつつ、第3の押さえ手段70により食器Wを上方から押さえながら食器Wの仕上すすぎを行う仕上すすぎステップと、
食器Wを仕上すすぎ室100から搬出する搬出ステップと、
第1の洗浄室80内、第2の洗浄室90内、仕上すすぎ室100内および洗浄装置1に取り付けた部材を清掃する清掃ステップと、
を有する。
【0101】
次に、各ステップについて具体的に説明する。
【0102】
(搬入ステップ)
まず、コンベア10により、搬入口5から第1の洗浄室80へと食器Wを搬入する搬入ステップを行う。
【0103】
具体的には、図1に示すように、食器Wの喫食面側である表面側を下方に向けた状態の食器W、つまり、うつ伏せの食器Wをコンベア10に載置し、搬入口5から第1の洗浄室80内へと食器Wを搬入する。
【0104】
なお、この搬入ステップが始まる前には、例えば、図示しない設備の給水配管より清水を供給して、第1の洗浄タンク82、第2の洗浄タンク92および仕上すすぎタンク102に清水を貯めておく。そして、第1の洗浄タンク82および第2の洗浄タンク92に貯水した清水を、電気ヒーターや蒸気により所定の温度、例えば55~70度Cに加熱して洗浄水とし、仕上すすぎタンク102に貯水した清水は加熱せずに、常温のままとして仕上すすぎ水とする。
【0105】
また、第1の洗浄タンク82および第2の洗浄タンク92に貯水した所定の温度の洗浄水は、図示しない洗剤供給器から低発泡性あるいは無発泡性の洗剤を供給して、所定の洗剤濃度とした洗浄水としてもよい。
【0106】
(第1の洗浄ステップ)
次に、第1の洗浄室80内で、コンベア10により搬送しつつ、第1の押さえ手段20により食器Wを上方から押さえながら食器Wの第1の洗浄を行う、第1の洗浄ステップを行う。
【0107】
搬入ステップにより第1の洗浄室80へと搬入された食器Wは、コンベア10により搬送されつつ、第1の押さえ手段20を持ち上げてコンベア10と第1の押さえ手段20との間に潜り込む。そして、第1の押さえ手段20が、食器Wの形状に沿って変形しながら被さる。
【0108】
第1の押さえ手段20は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド21に、複数の連結プレート22、カラー24および樹脂製のローラ21aを回動可能に挿通されている。これにより、第1の押さえ手段20は、食器Wに被さった際に搬送方向の下流側に搬送される食器Wの形状に沿って屈曲するように変形しながら被さることができる。
【0109】
このとき、コンベア10により搬送される食器Wには、食器Wの喫食面側である表面側に対向する面、つまり糸尻のある裏面側を第1の押さえ手段20が摺動しつつ、第1の押さえ手段20が被さる。第1の押さえ手段20により、食器Wを上方から押さえる。
【0110】
そして、第1の押さえ手段20が被さった食器Wに、第1の上洗浄ノズル85および第1の下洗浄ノズル86から洗浄水が噴射され、食器Wが洗浄される。食器Wに噴射される洗浄水の圧力は例えば、略0.1MPaである。
【0111】
洗浄された食器Wはコンベア10により搬送され、第1の上洗浄ノズル85および第1の下洗浄ノズル86のない位置まで搬送され、第1の押さえ手段20が被さる位置から、被さらない位置へと搬送される。
【0112】
このように、第1の洗浄室80内において、コンベア10により搬送される食器Wを、第1の押さえ手段20により上方から確実に押さえることができる。これにより、食器Wの転倒や吹き飛びを抑制しつつ、食器Wの洗浄を行うことができる。
【0113】
なお、第1の押さえ手段20により、食器Wを上方から押さえることに加え、食器Wに噴射される洗浄水は、下方よりも上方から噴射される洗浄水の量を多くしてもよい。これにより、食器Wが転倒する、もしくは吹き飛んでしまい、コンベア10により食器Wが搬送されずに停滞してしまうのを抑制することができる。
【0114】
(押さえステップ)
次に、第2の洗浄室90内で、コンベア10により搬送しつつ第2の押さえ手段30により食器Wを上方から押さえる押さえステップを行う。
【0115】
図11(a)に示すように、食器Wは、コンベア10により搬送されつつ、第2の押さえ手段30を持ち上げてコンベア10と第2の押さえ手段30との間に潜り込む。そして、第2の押さえ手段30が、食器Wの形状に沿って変形しながら被さる。
【0116】
第2の押さえ手段30は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド31に、複数の連結プレート32、カラー34および樹脂製のローラ31aを回動可能に挿通されている。これにより、第2の押さえ手段30は、食器Wに被さった際に搬送方向の下流側に搬送される食器Wの形状に沿って屈曲するように変形しながら被さることができる。
【0117】
このとき、コンベア10により搬送される食器Wの糸尻のある裏面側を第2の押さえ手段30が摺動しつつ、第2の押さえ手段30が被さる。
【0118】
(係合ステップ)
そして次に、第2の洗浄室90内で、押さえステップで食器Wを上方から押さえた状態で、第2の押さえ手段30を介して重り部40が上方に移動して係合部50に係合する係合ステップを行う。
【0119】
図11(b)および図12に示すように、押さえステップで第2の押さえ手段30が被さった食器Wは、コンベア10により、さらに搬送方向の下流側に搬送される。搬送方向の下流側に搬送された食器Wには、第2の押さえ手段30を介して、第2の押さえ手段30に搬送方向の上流側で接続された重り部40が被さる。
【0120】
そして、第2の押さえ手段30を介して食器Wに被さった重り部40は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド41に、複数の連結プレート42、中央部カラー44、端部カラー45および重り46が回動可能に挿通されており、食器Wに被さった際に搬送方向の下流側に搬送される食器Wの形状に沿って屈曲するように変形しながら上方に移動する。
【0121】
このとき、重り部40の食器Wの搬送方向の上流側の端部が、連結プレート42により第2の押さえ手段30に回動可能に接続されており、重り部40の搬送方向の下流側は自由端となるので、重り部40を食器Wの形状に沿って屈曲するように変形させて食器Wに被せることができる。
【0122】
第2の押さえ手段30を介して食器Wに被さることにより上方に移動した重り部40は、重り部40の上側が、重り部40の上方に位置する係合部50の下側に係合する。具体的には、重り部40の端部カラー45および中央部カラー44の一部が、係合部50の端部カラー55および中央部カラー54の一部の隙間に入り込むことで、重り部40と、係合部50とが係合する。そして、重り部40が搬送方向の上流側および下流側へと移動することを制限する。
【0123】
これにより、コンベア10により搬送される食器Wに対して、第2の押さえ手段30を介して重り部40の質量を確実に作用させることができる。
【0124】
係合部50は、食器Wの搬送方向に所定のピッチで配設される連結ロッド51に、複数の連結プレート52、中央部カラー54、端部カラー55および重り56を回動可能に挿通されている。これにより、係合部50は、搬送方向の下流側に搬送される食器Wの形状に沿って屈曲するように変形しながら、食器Wに被さった重り部40と係合する。
【0125】
また、重り部40の上側は係合部50と係合するが、重り部40の下側は第2の押さえ手段30と係合させていない。したがって、重り部40のうち食器Wに被さって第2の押さえ手段30を介して重り部40が持ち上がっていない部分は、係合部50とも係合されていないので、第2の押さえ手段30の上面に対して容易に摺動して移動できる。これにより、重り部40を食器Wの形状に合わせて屈曲するように変形させて食器Wに被せることが容易となる。
【0126】
(第2の洗浄ステップ)
次に、第2の洗浄室90内で、コンベア10により搬送しつつ、第2の押さえ手段30を介して重り部40が上方に移動して係合部50に係合した状態で、第2の押さえ手段30により食器Wを上方から押さえながら食器Wの第2の洗浄を行う、第2の洗浄ステップを行う。
【0127】
第2の洗浄ステップでは、第1の洗浄ステップで第1の下洗浄ノズル86から食器Wに噴射した洗浄水の圧力よりも高い圧力、例えば略1.0MPaで、食器Wの下方のみから洗浄水を噴射し、喫食面側である食器Wの表面側に付着した第1の洗浄ステップでは除去しきれなかった汚れを洗い流す。そのため、第1の洗浄ステップのように第1の押さえ手段20のみで食器Wを上方から押さえるだけでは、食器Wの転倒や吹き飛びを防止できない場合がある。
【0128】
そこで、図11(b)および図12に示すように、第2の洗浄ステップの前に行う係合ステップで第2の押さえ手段30に重り部40を被せて、食器Wを上方から押さえる質量、つまり鉛直方向で下向きの力を第2の押さえ手段30のみが食器Wに被さったときよりも増大させる。
【0129】
さらに、係合ステップで重り部40に係合部50を係合させた際に係合部50が持ち上がるような場合、係合部50が重り部40を上方から押さえることとなるため、食器Wを上方から押さえる質量、つまり鉛直方向で下向きの力をより増大させることができる。
【0130】
これにより、コンベア10により搬送される食器Wの転倒や吹き飛びをより確実に抑制しつつ、第1の洗浄ステップで除去しきれなかった食器Wに付着した汚れを洗い流すことができる。また、食器Wがコンベア10の搬送面から浮き上がらず、コンベア10に載置された状態を維持することができ、食器Wを搬出口6側へと確実に搬送しながら食器Wに付着した汚れを洗い流すことができる。
【0131】
さらに、図12および図13に示すように、重り部40の端部カラー45および中央部カラー44と、係合部50の端部カラー55および中央部カラー54とが係合しているため、係合ステップで第2の押さえ手段30に被さる重り部40が第2の押さえ手段30の上から食器Wの搬送方向の上流側または下流側に滑り落ちることを抑制することができる。
【0132】
図12に示すように、コンベア10により搬送される食器Wが第2の下洗浄ノズル95の上方の位置にかかり始めるときには、第2の押さえ手段30および重り部40は、食器Wの搬送方向下流側で食器Wの形状に沿って屈曲するように変形しながら食器Wに被さる。
【0133】
また、図13に示すように、コンベア10により搬送される食器Wが第2の下洗浄ノズル95の上方の位置から離れていくときには、第2の押さえ手段30および重り部40は、食器Wの搬送方向上流側で食器Wの形状に沿って屈曲するように変形しながら食器Wに被さる。
【0134】
このように、重り部40のうち、係合部50と係合している重り部40に加え、係合していない重り部40も、コンベア10により搬送される食器Wの上流側または下流側の形状に沿って、第2の押さえ手段30を介して食器Wを上方から押さえる。
【0135】
これにより、安定して食器Wを上方から押さえつつ洗浄水を噴射し、コンベア10により搬送される食器Wを洗浄することができる。
【0136】
図12および図13では、重り部40の連結プレート42の上端と、係合部50の連結プレート52の下端との間に鉛直方向の隙間ができるよう記載しているが、あくまで重り部40の端部カラー45および中央部カラー44と、係合部50の端部カラー55および中央部カラー54との係合の具合が理解しやすいようにするための便宜的な表現である。実際には、重り部40の連結プレート42と係合部50の連結プレート52との鉛直方向の隙間は狭く、箇所によっては重り部40の連結プレート42と係合部50の連結プレート52とが当接している箇所もある。
【0137】
そして、図11(c)に示すように、洗浄された食器Wは、第2の下洗浄ノズル95のない位置まで搬送され、第2の押さえ手段30が被さる位置から、被さらない位置へと搬送される。
【0138】
また、第2の洗浄ステップを行う前、もしくは行った後、つまり第2の下洗浄ノズル95の上方に食器Wが位置していないときは、第2の下洗浄ノズル95からは、第1の下洗浄ノズル86から噴射されるよりも高い圧力で洗浄水が上方に向けて噴射されている。そのため、そのまま第2の洗浄室90の天井の内側に噴射されることとなり、天井を構成する外郭体2や化粧板4に高圧の洗浄水が衝突して大きな音を発生させてしまうおそれがある。
【0139】
さらに、第2の洗浄タンク92に貯水した洗浄水の温度が、給食等に含まれる様々な種類の汚れ成分、例えばタンパク質、脂質およびでんぷんにより構成される食器Wに付着した汚れ成分を洗い流すために最適といわれる所定の温度、例えば55~70度Cであるとき、その温度の洗浄水が第2の洗浄室90の天井に噴射されると、第2の洗浄室90の天井を加熱してしまう。そして、加熱された第2の洗浄室90の天井の熱は、外郭体2の天井全体にひろがるおそれがある。
【0140】
図9に示すように、コンベア10により搬送される食器Wがコンベア10と第2の押さえ手段30との間に潜り込んでいない状態では、係合部50の中央部カラー54および端部カラー55と、重り部40の中央部カラー44および端部カラー45とは、平面視で重なり合うように構成している。また、係合部50の重り56と重り部40の重り46とは、平面視で重なり合うように構成しているが、重り56と重り46との間には隙間ができる。
【0141】
なお、図9においては、重り部40の中央部カラー44、端部カラー45および重り46に細かいドットによるハッチングを施し、重り部40の中央部カラー44、端部カラー45および重り46と、係合部50の中央部カラー54、端部カラー55および重り56との隙間には、斜線によるハッチングを施している。
【0142】
そのため、本実施形態では、係合部50の中央部カラー54と重り部40の中央部カラー44の真下に第2の下洗浄ノズル95を位置させているので、第2の下洗浄ノズル95から噴射した洗浄水は、係合部50の中央部カラー54および重り部40の中央部カラー44、または係合部50の中央部カラー54もしくは重り部40の中央部カラー44に当たる。そして、第2の下洗浄ノズル95から上方に向けて噴射された洗浄水が、第2の洗浄室90の天井へと到達するのを抑制することができる。
【0143】
これにより、洗浄装置1の第2の洗浄室90の天井に高圧の洗浄水が衝突することにより発生する大きな音の発生を防止するとともに、洗浄装置1の天井の熱が高温となるのを抑制して、洗浄装置1を扱う作業者の安全を守りつつ、洗浄装置1が設置された部屋の温度が上昇するのを抑制して作業環境の保全をすることができる。
【0144】
またさらに、係合部50の中央部カラー54および重り部40の中央部カラー44、または係合部50の中央部カラー54もしくは重り部40の中央部カラー44に当たり飛散した洗浄水は、その一部が図9にハッチングで示す係合部50の重り56と重り部40の重り46との隙間へと入り込み上方に向かって飛散することとなるが、飛散する量は少なく、なおかつ隙間は小さいので、飛散した洗浄水が洗浄装置1の天井に衝突することを抑制することができる。
【0145】
(仕上すすぎステップ)
次に、仕上すすぎ室100内で、コンベア10により搬送しつつ、第3の押さえ手段70により食器Wを上方から押さえながら食器Wの仕上すすぎを行う、仕上すすぎステップを行う。
【0146】
第2の洗浄ステップを終えた食器Wに第3の押さえ手段70は、第1の押さえ手段20と同様に食器Wの形状に合わせて屈曲するように変形しながら被さり、仕上すすぎ上ノズル105および仕上すすぎ下ノズル106から清水が噴射され、食器Wの仕上すすぎを行う。
【0147】
これにより、第1の洗浄ステップおよび第2の洗浄ステップで食器Wに付着した洗浄水を清水により洗い流すことができる。
【0148】
そして仕上すすぎがされた食器Wは、食器Wを上方から押さえつつ、仕上すすぎ上ノズル105および仕上すすぎ下ノズル106のない位置まで搬送され、第3の押さえ手段70が被さる位置から、被さらない位置へと搬送される。
【0149】
(搬出ステップ)
そして次に、食器Wを仕上すすぎ室100から搬出する搬出ステップを行う。
【0150】
仕上すすぎステップで仕上すすぎされた食器Wは、仕上すすぎ室100から搬出口6を通じて洗浄装置1の外部へと搬出される。
【0151】
このように、本実施形態では、コンベア10により搬送される食器Wに上方から第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70が被さり、その食器Wへと洗浄水と、仕上すすぎ水が噴射されて食器Wが洗浄される。
【0152】
そして、食器Wを洗浄や仕上すすぎをする際には、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70が食器Wに確実に被さっているので、洗浄水や仕上すすぎ水の勢いが強くても、転倒したり吹き飛んだりすることなく、確実に洗浄される。
【0153】
特に、第2の押さえ手段30には、重り部40がさらに被さり、重り部40が係合部50に係合するので、食器Wに比較的高圧で洗浄水を噴射したとしても、食器Wが転倒する、もしくは吹き飛んでしまうことを抑制して、確実に安定して食器Wを搬送しつつ洗浄することができる。
【0154】
(清掃ステップ)
最後に、第1の洗浄室80内、第2の洗浄室90内、仕上すすぎ室100内および洗浄装置1に取り付けた部材を清掃する清掃ステップを行う。
【0155】
図1に示すコンベア10、第1の洗浄ポンプ83、第2の洗浄ポンプ93および仕上すすぎポンプ103の駆動を停止し、第1の洗浄タンク82、第2の洗浄タンク92および仕上すすぎタンク102に貯水した洗浄水および清水を排水する。そして、外郭体2に設けた扉を開ける。
【0156】
開けた扉から、第1の洗浄室80内に着脱自在に取り付けた部材、例えば第1の押さえ手段20を取り外す。また、第2の洗浄室90内に着脱自在に取り付けた部材、例えば第2の押さえ手段30、重り部40および係合部50を取り外す。そして、仕上すすぎ室100内に着脱自在に取り付けた部材、例えば第3の押さえ手段70を取り外す。
【0157】
このとき、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30、重り部40、係合部50および第3の押さえ手段70は、洗浄装置1に対して着脱自在に固定されているので、着脱作業が極めて容易である。
【0158】
そして、第1の洗浄室80内、第2の洗浄室90内、仕上すすぎ室100内、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30、重り部40、係合部50および第3の押さえ手段70を施設に設けられた給水設備により供給される清水により、清掃する。
【0159】
清掃後は、取り外した部材を第1の洗浄室80内、第2の洗浄室90内、および仕上すすぎ室100内へと取り付けて、次の洗浄を行うまで乾燥させる。乾燥した後に扉を閉めて、次の洗浄装置1の使用に備える。
【0160】
また、清掃ステップの際に限らず、他のステップを行っている際に洗浄装置1の運転を停止して外郭体2に設けた扉を開け、洗浄装置1から着脱自在に構成している各部材、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30、重り部40、係合部50および第3の押さえ手段70を、洗浄装置1から取り外すことができる。これにより、洗浄装置1のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0161】
(その他の実施形態)
本発明は、上記各実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0162】
なお、上記実施形態では重り部40を構成する中央部カラー44、端部カラー45および重り46、係合部50を構成する中央部カラー54、端部カラー55および重り56は、断面丸形状としたが、あくまで形状の例示であり、例えば断面四角形状や五角形状などの多角形状でもよい。
【0163】
なお、上記実施形態では重り部40を構成する中央部カラー44および端部カラー45と、係合部50を構成する中央部カラー54および端部カラー55とを係合させる構成としたが、重り部40の重り46と、係合部50を構成する中央部カラー54、端部カラー55、重り56のいずれかあるいは全てとを、係合させる構成としてもよい。
【0164】
なお、上記実施形態では被洗浄物を喫食に用いる食器Wとしたが、食品を収納する食缶や、食器を載置して運搬するためのトレイ、その他食品に関するもの以外で、機械部品や建築部材等を洗浄するものとしてもよい。また、洗浄水を有機溶剤等とし、金属部品の脱脂等の用途に使用してもよい。
【0165】
なお、上記実施形態では、コンベア10の運行ローラ15は樹脂製であるが、金属製でもよい。その場合、食器Wを搬送するコンベア10の運行ローラ15の機械的な耐久性を向上させて、コンベア10の寿命を長くすることができる。
【0166】
なお、上記実施形態では、第2の押さえ手段30のみに重り部40、係合部50および掛止部60を設けたが、第1の押さえ手段20や第3の押さえ手段70にも設けてもよい。これにより、食器Wをより安定した状態で洗浄することができる。
【0167】
なお、上記実施形態では、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70のローラ21a,31a,71aは樹脂製としたが、シリコンゴムやフッ素ゴム等の樹脂材以外の素材を使用してもよい。
【0168】
なお、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70の連結ロッド21,31,71のピッチは、特に限定されず、上記実施形態に比べてより広いピッチで配置してもよい。これにより、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70の上方から洗浄水が噴射されたとき、噴射された洗浄水が第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70を通過しやすくし、うつ伏せの食器Wの裏面側をより効果的に洗浄することができる。
【0169】
なお、食器Wの搬送方向の上流側の端部以外で、重り部40が第2の押さえ手段30に接続されていてもよい。その場合、複数箇所で重り部40が第2の押さえ手段30に接続されていると、コンベア10と第2の押さえ手段30との間に食器Wが潜り込んだときに、重り部40と第2の押さえ手段30とが食器Wの裏面側の形状に沿わず、食器Wを意図したように押さえることができなくなるおそれがある。そのため、コンベア10と第2の押さえ手段30との間に食器Wが潜り込んだときに食器Wの姿勢が安定するよう、重り部40と第2の押さえ手段30の接続箇所を考慮する必要がある。
【0170】
なお、重り部40は第2の押さえ手段30とは別体となるよう構成したが、重り部40の重り46を第2の押さえ手段30に組み込んでもよく、例えば第2の押さえ手段30のカラー34の部分に、重り部40の重り46を組み込む構成としてもよい。また、この場合は重り部40を備えなくてもよく、重り部40を備えない場合は、第2の押さえ手段30に組み込んだ重り46を係合部50の中央部カラー54や端部カラー55に係合させることとしてもよい。
【0171】
なお、上記実施形態では、重り部40の上方に係合部50を備えるようにしたが、係合部50がなくとも第2の押さえ手段30および重り部40のみで洗浄水が噴射される食器Wを安定して押さえることができるのであれば、係合部50を備えないようにしてもよい。
【0172】
例えば、係合部50を板状の部材とし、その板状の部材に重り部40が係合するように凹凸を設けて構成してもよい。
【0173】
なお、上記実施形態では、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30、重り部40、係合部50および第3の押さえ手段70は、コンベア10と同様に連結ロッド21,31,41,51,71、連結プレート22,32,42,52,72、連結ピン23,33,43,53,73等により構成したが、異なる構成でもよい。例えば食器Wの搬送方向の上流側から下流側へと延設された棒状の部材でもよいし、鋼材により編み込まれた網状のネットとしてもよいし、板状のスラットをコンベア状に組み合わせたものとしてもよい。
【0174】
なお、本実施形態のコンベア10は連続搬送により食器Wを搬送しているが、コンベア10は所定のピッチを所定のタイミングで繰り返し搬送する間欠搬送により食器Wを搬送してもよい。
【0175】
なお、コンベア10、第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70、重り部40、係合部50および掛止部60は、食器Wの形状や、洗浄水の圧力、流量等に合わせ、その仕様をそれぞれ変更してもよい。
【0176】
なお、洗浄装置1の食器Wを搬送方向に搬送するレーンは、1つに限らず、複数としてもよい。
【0177】
なお、1つのレーンに対して備えるコンベア10の数は、食器Wの搬送方向に沿う方向に、もしくは食器Wの搬送方向に直交する方向に複数備えていてもよい。また、1つのコンベア10に対して備える第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70、重り部40、係合部50および掛止部60の数は1つに限られず、複数としてもよい。さらに、複数のコンベア10に対して備える第1の押さえ手段20、第2の押さえ手段30および第3の押さえ手段70、重り部40、係合部50および掛止部60の数は1つとしてもよい。
【0178】
なお、上記実施形態では、第2の洗浄室90には第2の下洗浄ノズル95のみを備えるようにしたが、食器Wの上方から下方に向けて洗浄水を噴射する第2の上洗浄ノズルを備えるようにしてもよい。
【0179】
その場合、食器Wに第2の押さえ手段30、重り部40および係合部50が被さった位置で第2の上洗浄ノズルから洗浄水を噴射すると、食器Wに洗浄水が届きにくくなってしまう。そのため、重り部40、係合部50が第2の押さえ手段30に被らない位置、つまり第2の押さえ手段30のみが食器Wに被さる位置で、食器Wに向けて第2の上洗浄ノズルから洗浄水を噴射するよう構成するのが好ましい。
【0180】
なお、第2の上洗浄ノズルと第2の下洗浄ノズル95とを対向させて、洗浄ノズルから噴射する洗浄水が通過できるように、重り部40に中央部カラー44および重り46を取り付けない部分を、係合部50には中央部カラー54および重り56を取り付けない部分を、設けてもよい。
【0181】
(変形例1)
実施形態1に示した第2の下洗浄ノズル95を、より高い圧力、かつより多い流量とすることのできる二流体噴射ノズル(ノズル)195とし、第2の洗浄ステップにおいて二流体噴射ノズル195により洗浄水を噴射して洗浄を行ってもよい。
【0182】
実施形態1の第2の下洗浄ノズル95は、第2の洗浄タンク92に貯水した洗浄水を第2の洗浄ポンプ93により加圧し、加圧した洗浄水を第2の洗浄室90内に配設された第2の洗浄配管94を通じて、コンベア10で搬送する食器Wに向けて所定の圧力で噴射するものである。
【0183】
変形例1の二流体噴射ノズル195は、低圧の洗浄水と高圧の洗浄水とを同じノズルから噴射するものである。実施形態1の第2の下洗浄ノズル95に加えて、第2の洗浄配管94から分岐する第2の高圧側洗浄配管(配管)194を通じて、洗浄水を第2の高圧側洗浄ポンプ(ポンプ)193によりさらに加圧し、加圧した洗浄水を第2の高圧側洗浄配管194を通じて、第2の下洗浄ノズル95から噴射するよう構成される。
【0184】
第2の高圧側洗浄ポンプ193は、第2の洗浄ポンプ93よりも吐出圧力が大きくなるように設定している。そして、第2の高圧側洗浄配管194を流動する洗浄水は第2の洗浄ポンプ93および第2の高圧側洗浄ポンプ193により二段昇圧され、第2の洗浄ポンプ93から第2の洗浄配管94へと流動する洗浄水よりも高い圧力で流動する。
【0185】
二流体噴射ノズル195では、第2の洗浄ポンプ93により吐出され、第2の洗浄配管94を通じて流動する洗浄水が、二流体噴射ノズル195のうち低圧側ノズル(二流体噴射ノズル)195aより噴射される。
【0186】
また、第2の洗浄配管94より分岐する第2の高圧側洗浄配管194を通じて、第2の洗浄ポンプ93および第2の高圧側洗浄ポンプ193により二段昇圧されて流動する洗浄水が、二流体噴射ノズル195のうち高圧側ノズル(二流体噴射ノズル)195bより噴射される。
【0187】
つまり、図14に示すように、低圧側ノズル195aの先端側である同一の噴射孔(二流体噴射ノズル)195cから、第2の洗浄配管94を通じて噴射する低圧の洗浄水と、第2の高圧側洗浄配管194を通じて噴射する高圧の洗浄水と、がともに噴射される。
【0188】
このようにして、噴射孔195cから低圧の洗浄水と高圧の洗浄水がともに、コンベア10で搬送する食器Wに向けて噴射される。
【0189】
これにより、二流体噴射ノズル195は、高い圧力、かつ多い流量で、洗浄水を噴射することができ、被洗浄物の広い範囲をより効果的に洗浄することができる。
【0190】
このような二流体噴射ノズル195とした場合にでも、本発明のコンベア10、第2の押さえ手段30、重り部40および係合部50により、確実に食器Wの転倒や吹き飛びを抑制しつつ、第1の洗浄ステップで除去しきれなかった食器Wに付着した汚れを洗い流すことができる。また、食器Wがコンベア10の搬送面から浮き上がらず、コンベア10に載置された状態を維持することができ、食器Wを搬出口6側へと確実に搬送しながら食器Wに付着した汚れを洗い流すことができる。
【0191】
なお、以上の実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0192】
1 洗浄装置
2 外郭体
3 フレーム
4 化粧板
5 搬入口
6 搬出口
7 コンベアレール
10 コンベア(搬送手段)
11 連結ロッド
12 連結プレート
13 連結ピン
14 カラー
15 運行ローラ
20 第1の押さえ手段(押さえ手段)
21 連結ロッド
21a ローラ
22 連結プレート
23 連結ピン
24 カラー
25 係止部
30 第2の押さえ手段(押さえ手段)
31 連結ロッド
31a ローラ
32 連結プレート
33 連結ピン
34 カラー
35 係止部
40 重り部
41 連結ロッド
42 連結プレート
43 連結ピン
44 中央部カラー
45 端部カラー
46 重り
50 係合部
51 連結ロッド
52 連結プレート
53 連結ピン
54 中央部カラー
55 端部カラー
56 重り
57 掛止バー
60 掛止部
61 凹部
70 第3の押さえ手段(押さえ手段)
71 連結ロッド
71a ローラ
72 連結プレート
73 連結ピン
74 カラー
75 係止部
80 第1の洗浄室(洗浄室)
81 押さえ手段係止部
82 第1の洗浄タンク(タンク)
83 第1の洗浄ポンプ(ポンプ)
84 第1の洗浄配管(配管)
85 第1の上洗浄ノズル(ノズル)
86 第1の下洗浄ノズル(ノズル)
90 第2の洗浄室(洗浄室)
91 押さえ手段係止部
92 第2の洗浄タンク(タンク)
93 第2の洗浄ポンプ(ポンプ)
94 第2の洗浄配管(配管)
95 第2の下洗浄ノズル(ノズル)
100 仕上すすぎ室(洗浄室)
101 押さえ手段係止部
102 仕上すすぎタンク(タンク)
103 仕上すすぎポンプ(ポンプ)
104 仕上すすぎ配管(配管)
105 仕上すすぎ上ノズル(ノズル)
106 仕上すすぎ下ノズル(ノズル)
193 第2の高圧側洗浄ポンプ(ポンプ)
194 第2の高圧側洗浄配管(配管)
195 二流体噴射ノズル(ノズル)
195a 低圧側ノズル(二流体噴射ノズル)
195b 高圧側ノズル(二流体噴射ノズル)
195c 噴射孔(二流体噴射ノズル)
W 食器(被洗浄物)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14