(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】取り外し可能なバッテリアセンブリのための位置合わせおよび係止機構
(51)【国際特許分類】
B60K 1/04 20190101AFI20240305BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20240305BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20240305BHJP
B60L 53/80 20190101ALI20240305BHJP
【FI】
B60K1/04 A
H01M50/244 Z
H01M50/249
B60L53/80
(21)【出願番号】P 2020545246
(86)(22)【出願日】2019-02-27
(86)【国際出願番号】 US2019019741
(87)【国際公開番号】W WO2019168910
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2021-12-27
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520325979
【氏名又は名称】アーティザン ヴィークル システムズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハフ, ブライアン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヒッキー, カイル
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-027012(JP,U)
【文献】特開2001-088563(JP,A)
【文献】特表2013-536334(JP,A)
【文献】特開平06-179600(JP,A)
【文献】特開2003-118397(JP,A)
【文献】特公昭40-023407(JP,B1)
【文献】特開平07-246844(JP,A)
【文献】実開昭51-032808(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/04
H01M 50/20 - 50/77
B60L 53/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高さ方向軸、幅方向軸、および長さ方向軸を有する電気自動車であって、
前記電気自動車から着脱され得るバッテリケージであって、バッテリパックを保持するように構成され、第1の水平バー、第2の水平バー、第1の
鉛直バー、および第2の
鉛直バーを備えるバッテリケージと、
前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に第1の
鉛直位置を有する第1の受け部材と、
前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に前記第1の
鉛直位置とは異なる第2の
鉛直位置を有する第2の受け部材と、
前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に第1の水平位置を有する第3の受け部材と、
前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に前記第1の水平位置とは異なる第2の水平位置を有する第4の受け部材とをさらに備え、
前記第1の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第1の水平バーを係合するように構成され、前記第2の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第2の水平バーを係合するように構成され、前記第3の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第1の
鉛直バーを係合するように構成され、前記第4の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第2の
鉛直バーを係合するように構成される、電気自動車。
【請求項2】
前記バッテリケージが、前記電気自動車に取り付けられる際に、前記第1の受け部材および前記第2の受け部材が、前記バッテリケージを前記高さ方向軸と平行な方向に沿って位置合わせする、請求項1に記載の電気自動車。
【請求項3】
前記バッテリケージが、前記電気自動車に取り付けられる際に、前記第3の受け部材および前記第4の受け部材が、前記バッテリケージを前記幅方向軸と平行な方向に沿って位置合わせする、請求項1に記載の電気自動車。
【請求項4】
前記電気自動車が、前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に前記第1の
鉛直位置を有し、前記第1の受け部材から水平に移動されており、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第1の水平バーを係合するように構成された、第5の受け部材を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気自動車。
【請求項5】
前記電気自動車が、前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に前記第2の
鉛直位置を有し、前記第2の受け部材から水平に移動されており、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第2の水平バーを係合するように構成された、第6の受け部材を備える、請求項4に記載の電気自動車。
【請求項6】
前記電気自動車が、前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に前記第1の水平位置を有し、前記第3の受け部材から
鉛直に移動されており、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第1の
鉛直バーを係合するように構成された、第7の受け部材を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気自動車。
【請求項7】
前記電気自動車が、前記電気自動車のシャーシに固定され、前記シャーシ上に前記第2の水平位置を有し、前記第4の受け部材から
鉛直に移動されており、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第2の
鉛直バーを係合するように構成された、第8の受け部材を備える、請求項6に記載の電気自動車。
【請求項8】
前記第1の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第1の水平バーを前記シャーシに対して適所に係止するための第1の係止機構を有し、前記第2の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第2の水平バーを前記シャーシに対して適所に係止するための第2の係止機構を有する、請求項1に記載の電気自動車。
【請求項9】
前記第1の係止機構が、前記第1の水平バーの周りの閉じるように構成された第1のラッチであり、前記第2の係止機構が、前記第2の水平バーの周りの閉じるように構成された第2のラッチである、請求項8に記載の電気自動車。
【請求項10】
前記第3の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第1の
鉛直バーを前記シャーシに対して適所に係止するための第3の係止機構を有し、前記第4の受け部材が、前記バッテリケージが前記電気自動車に取り付けられている間、前記第2の
鉛直バーを前記シャーシに対して適所に係止するための第4の係止機構を有する、請求項1に記載の電気自動車。
【請求項11】
前記第3の係止機構が、前記第1の
鉛直バーの周りの閉じるように構成された第3のラッチであり、前記第4の係止機構が、前記第2の
鉛直バーの周りの閉じるように構成された第4のラッチである、請求項10に記載の電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本PCT出願は、2018年2月28日に出願された米国実用新案登録出願第15/908,804号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002] 本発明は、広くは、採掘車両に関する。
【0003】
[0003] 様々な種類の採掘車両を使用して、鉱山作業において材料を取り出し、輸送することができる。1種類の車両、すなわち運搬トラックを使用することができる。従来の運搬トラックは、ディーゼルエンジンで動くことがある。
【0004】
[0004] ディーゼル駆動の運搬トラックは、種々の運搬能力を持つことができる。トラックの中には、35メートルトンまたはそれ以上の運搬能力を持つものがある。
【0005】
[0005] 電気自動車は、バッテリによって電力供給される1以上の電気モータで動作することができる。車や他の種類の車両などの電気自動車のバッテリは、大型で重い場合がある。バッテリを取り外すには、クレーン、リフト、またはその他のシステムなどの外部インフラが必要な場合がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006] 採掘車両の様々な実施形態が開示される。実施形態は、ディーゼル駆動ではなくバッテリ駆動の採掘車両を提供する。
【0007】
[0007] 一態様では、高さ方向軸、幅方向軸、および長さ方向軸を有する電気自動車が、電気自動車から着脱可能なバッテリケージを含む。バッテリケージは、バッテリパックを保持するように構成されている。この車両は、電気自動車のシャーシに固定された受け部材を含み、この受け部材は、位置合わせ部分と係止部分とを備えている。バッテリケージは、バッテリケージが車両に取り付けられている間、受け部材によって係合されるように構成された少なくとも1つの取り付け要素を含む。
【0008】
[0008] 別の一態様では、高さ方向軸、幅方向軸、および長さ方向軸を有する電気自動車が、電気自動車から着脱可能なバッテリケージを含み、このバッテリケージは、バッテリパックを保持するように構成されている。この車両は、電気自動車のフレームに固定された位置合わせ部材も含む。バッテリケージは、バッテリアセンブリが車両に取り付けられている間、位置合わせ部材によって係合されるように構成された位置合わせ要素を含む。
【0009】
[0009] 別の一態様では、高さ方向軸、幅方向軸、および長さ方向軸を有する電気自動車が、電気自動車から着脱可能なバッテリケージを含み、このバッテリケージは、バッテリパックを保持するように構成されている。また、車両は、電気自動車のシャーシに固定された第1の受け部材であって、シャーシ上に第1の垂直位置を有する第1の受け部材、および、シャーシに固定された第2の受け部材であって、シャーシ上に第2の垂直位置を有する第2の受け部材も含む。バッテリケージは、バッテリケージが車両に取り付けられている間に第1の受け部材によって係合されるように構成された第1の取り付け要素、および、バッテリケージが車両に取り付けられている間に第2の受け部材によって係合されるように構成された第2の取り付け要素を含む。第1の垂直位置は、第2の垂直位置と実質的に異なる。
【0010】
[0010] 本発明の他のシステム、方法、特徴、および利点は、以下の図面および詳細な説明を検討することにより、当業者に明らかになるであろう。このような追加のシステム、方法、特徴、および利点はすべて、この説明およびこの概要内に含まれ、本発明の範囲内にあり、以下の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【0011】
[0011] 本発明は、以下の図面および説明を参照することにより、より良く理解することができる。図中の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。さらに、図面に関し、同一の参照符号は、互いに異なる図全体にわたり対応する部分を示している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】[0012] 採掘車両の一実施形態の概略図を示す。
【
図2】[0013] 採掘車両の一実施形態の概略側面図を示す。
【
図3】[0014] 一実施形態による、採掘車両の様々な内部構成要素の概略図を示す。
【
図4】[0015] 採掘車両の一実施形態の概略側面図である。
【
図5】[0016] 採掘車両の一実施形態の概略後面図である。
【
図6】[0017] 旋回姿勢にある採掘車両の一実施形態の概略上面図である。
【
図7】[0018] 採掘車両の一実施形態の概略図であり、車両のエンベロープ容積が概略的に示されている。
【
図8】[0019] バッテリアセンブリを有さない採掘車両の一実施形態の概略図である。
【
図9】[0020]
図9~
図11は、運搬能力が異なる採掘車両のいくつかの実施形態の概略図である。
【
図10】
図9~
図11は、運搬能力が異なる採掘車両のいくつかの実施形態の概略図である。
【
図11】
図9~
図11は、運搬能力が異なる採掘車両のいくつかの実施形態の概略図である。
【
図12】[0021] 採掘車両のいくつかの異なる実施形態の寸法表の概略図である。
【
図13】[0022] いくつかの採掘車両の空車重量および牽引重量を示すチャートの一実施形態の概略図である。
【
図14】[0023] いくつかの採掘車両の出力を示すチャートの一実施形態の概略図である。
【
図15】[0024] いくつかの採掘車両の出力対重量比を示すチャートの一実施形態の概略図である。
【
図16】[0025] バッテリパックを交換するための場所に接近する車両の一実施形態の概略図である。
【
図17】[0026] 一実施形態による、所定の場所に向かって移動する車両の概略図である。
【
図18】[0027] 一実施形態による、車両のバッテリパックから切り離されている電力ケーブル一式の概略図である。
【
図19】[0028]
図19~20は、一実施形態による、地面に降ろされているバッテリアセンブリの概略図である。
【
図20】
図19~20は、一実施形態による、地面に降ろされているバッテリアセンブリの概略図である;
【
図21】[0029] 一実施形態による、取り外されたバッテリアセンブリからバックして離れる車両の概略図である。
【
図22】[0030] 一実施形態による、第1の位置から充電されたバッテリアセンブリに近い第2の位置に移動する車両の概略図である。
【
図23】[0031] 一実施形態による、取り付けシステムをバッテリアセンブリと位置合わせするステップの概略図である。
【
図24】[0032]
図24~25は、一実施形態による、持ち上げられ、車両に取り付けられるバッテリアセンブリの概略図である。
【
図25】
図24~25は、一実施形態による、持ち上げられ、車両に取り付けられるバッテリアセンブリの概略図である。
【
図26】[0033] 一実施形態による、バッテリアセンブリ内のバッテリパックに再度取り付けられた電力ケーブル一式の一実施形態の概略図である。
【
図27】[0034]
図27は、一実施形態による、バッテリ交換プロセスが行われたエリアからバックして離れる車両の概略図である。
【
図28】[0035] 一実施形態による、電気自動車内のバッテリを交換するためのプロセスの概略図である。
【
図29】[0036] バッテリアセンブリの一実施形態の概略斜視図である。
【
図30】[0037] バッテリアセンブリの一実施形態の概略斜視分解図である。
【
図31】[0038] バッテリアセンブリの一実施形態の概略後面図である。
【
図32】[0039] 一実施形態による、着脱システムを備える車両の前端の概略斜視図である。
【
図33】[0040] リンク機構アセンブリの一実施形態の概略斜視図である。
【
図34】[0041]
図34~38は、一実施形態による、リンク機構アセンブリの運動範囲の概略側面図である。
【
図35】
図34~38は、一実施形態による、リンク機構アセンブリの運動範囲の概略側面図である。
【
図36】
図34~38は、一実施形態による、リンク機構アセンブリの運動範囲の概略側面図である。
【
図37】
図34~38は、一実施形態による、リンク機構アセンブリの運動範囲の概略側面図である。
【
図38】
図34~38は、一実施形態による、リンク機構アセンブリの運動範囲の概略側面図である。
【
図39】[0042] 一実施形態による、取り付けシステムとバッテリアセンブリの取り付けバーとの間の対応の概略斜視図である。
【
図40】[0043]
図40~45は、一実施形態による、リンク機構アセンブリを使用してバッテリアセンブリを持ち上げるプロセスの概略側面図である。
【
図41】
図40~45は、一実施形態による、リンク機構アセンブリを使用してバッテリアセンブリを持ち上げるプロセスの概略側面図である。
【
図42】
図40~45は、一実施形態による、リンク機構アセンブリを使用してバッテリアセンブリを持ち上げるプロセスの概略側面図である。
【
図43】
図40~45は、一実施形態による、リンク機構アセンブリを使用してバッテリアセンブリを持ち上げるプロセスの概略側面図である。
【
図44】
図40~45は、一実施形態による、リンク機構アセンブリを使用してバッテリアセンブリを持ち上げるプロセスの概略側面図である。
【
図45】
図40~45は、一実施形態による、リンク機構アセンブリを使用してバッテリアセンブリを持ち上げるプロセスの概略側面図である。
【
図46】[0044]
図46~48は、バッテリを移動させるためのシステムの別の一実施形態の概略図である。
【
図47】
図46~48は、バッテリを移動させるためのシステムの別の一実施形態の概略図である。
【
図48】
図46~48は、バッテリを移動させるためのシステムの別の一実施形態の概略図である。
【
図49】[0045] 一実施形態による、車両およびバッテリアセンブリの異なる積み込み位置の概略図である。
【
図50】[0046] 一実施形態による、バッテリアセンブリのための位置合わせおよび係止システムを備える車両の前端の概略図である。
【
図51】[0047]
図51~52は、一実施形態による、位置合わせ部分および係止機構を有する受け部材の概略図である。
【
図52】
図51~52は、一実施形態による、位置合わせ部分および係止機構を有する受け部材の概略図である。
【
図53】[0048]
図53~54は、一実施形態による、車両シャーシ上の適所に係止されるバッテリアセンブリの水平取り付けバーの概略図である。
【
図54】
図53~54は、一実施形態による、車両シャーシ上の適所に係止されるバッテリアセンブリの水平取り付けバーの概略図である。
【
図55】[0049]
図55~56は、一実施形態による、車両シャーシ上の適所に係止されるバッテリアセンブリの垂直取り付けバーの概略図である。
【
図56】
図55~56は、一実施形態による、車両シャーシ上の適所に係止されるバッテリアセンブリの垂直取り付けバーの概略図である。
【
図57】[0050]
図57~58は、一実施形態による、受け部材一式によって垂直方向に自動的に位置合わせされるバッテリアセンブリの概略図である。
【
図58】
図57~58は、一実施形態による、受け部材一式によって垂直方向に自動的に位置合わせされるバッテリアセンブリの概略図である。
【
図59】[0051]
図59~60は、受け部材一式によって水平方向に自動的に位置合わせされるバッテリアセンブリの概略図である。
【
図60】
図59~60は、受け材一式によって水平方向に自動的に位置合わせされるバッテリアセンブリの概略図である。
【
図61】[0052] 一実施形態による、バッテリアセンブリのための位置合わせおよび係止システムの別の一実施形態である。
【
図62】[0053] 一実施形態による、バッテリアセンブリと車両シャーシとの間の物理的接続を示す車両の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0054] 採掘車両の概観
[0055] 実施形態は、車両を対象とする。この車両は、ゼロエミッション電気自動車で、従来のディーゼルエンジンに代わってバッテリだけで車両に動力を供給する。車両は、採掘作業に使用することができる。実施形態は、電力のみを使用して、少なくとも40メートルトンの運搬能力を有する運搬トラックに動力を供給することを可能にする様々な設備を含む。
【0014】
[0056] 本明細書に記載される車両は、地下の鉱山のような連続作業環境内で作動するように設計された重負荷工業用電気自動車である。地下鉱山環境の概要および地下鉱山のための電気自動車および電力システムの一般的な説明は、2016年4月20日に出願された「採掘作業に動力を供給するためのシステムおよび方法」という名称の同時係属出願第15/133,478号に記載されており、参照によってその内容全体が本明細書に組み込まれる。電気採掘車両は、パックハウジング内に収容された複数のバッテリモジュールから構成される少なくとも1つの重負荷高出力バッテリパックによって動力を供給される。各モジュールは、複数のセルから構成される。モジュールは、動作センサのアレイを備えることができ、センサからのデータを別個の保守ネットワークに提供するための電子部品を備えることができる。センサは、温度センサ、タイミング装置、電荷レベル検出装置、ならびにモジュールの性能およびその性能履歴に関する正確でリアルタイムなデータをオペレーションセンターに提供するために採用され得る他のモニタリングデバイスを含むことができる。これらの種類のバッテリパックならびに関連するデータ生成およびモニタリングの詳細は、2014年9月23日に出願された「モジュールバックボーンシステム」という名称の同時係属出願第14/494,138号、2014年10月31日に出願された「バッテリパック充電およびリモートアクセスのためのシステムおよび方法」という名称の出願第14/529,853号、ならびに2015年5月26日に出願された「モジュールメンテナンスシステム」という名称の出願第14/721,726号に見出すことができ、これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0015】
[0057] 明確にするために、以下の用語が、詳細な説明および明細書において使用され得る。用語「運搬能力」または単に能力は、車両のベッドに保持され、輸送され得る材料の量を特徴付けるために使用される。運搬能力は、「トラミング(tramming)能力」とも呼ばれる。
【0016】
[0058]
図1は、車両100の概略斜視図を示している。
図2は、車両100の概略側面図である。
図1~
図2を参照すると、車両100は、フレーム101(またはシャーシ)、車輪一式110、およびベッド112を備えることができる。ベッド112は、フレーム101に連結されてもよく、下降位置(
図1に示される)と上昇位置(
図2に示される)との間で傾斜されてもよい。
【0017】
[0059] 参考までに、車両100はまた、前端90、後端92、第1の側面94、および第2の側面96(
図1参照)を有するものとして特徴付けられる。
【0018】
[0060] 車両100はまた、1人または複数の運転者を受け入れるための運転室116のような種々の標準的な車両設備を備えている。
【0019】
[0061] いくつかの実施形態では、車両100が、第1のフレーム部分122と第2のフレーム部分124とに分割されてもよい(
図2参照)。第1のフレーム部分122は、運転室116に関連する前部分であってもよい。第2のフレーム部分124は、ベッド112に関連する後方部分であってもよい。いくつかの実施形態では、機械的リンク機構125が、第1のフレーム部分122と第2のフレーム部分124とを連結し、2つの部分が互いに対して移動(例えば、旋回または枢動)できるようにする。
【0020】
[0062]
図3は、いくつかの内部構成要素が見える車両100の概略図である。車両100はまた、1つまたは複数のバッテリによって電力が供給される1つまたは複数の電気モータを備える推進システムを含む。いくつかの実施形態では、車両100が、車輪の各対に電力を供給するための少なくとも2つの電気モータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、車両100が、4つの電気モータを含んでもよく、ここで、各モータは、4つの車輪のうちの1つに独立して動力を供給する。
図3の実施形態では、車両100が、第1の電気モータ180と、第2の電気モータ182と、第3の電気モータ184と、第4の電気モータ186とを含み、それらは、集合的にモータ一式188と称される。説明のために、モータ一式188内の各モータのおよその位置が、概略的にのみ示されている。各モータの正確な位置は、一実施形態から別の一実施形態へと変動し得ることを理解されたい。
【0021】
[0063] 一実施形態では、車両100内の電気モータが、約2000ニュートンメートルの合成連続トルクで動作する。他の実施形態では、車両100内の電気モータが、約1500~2500ニュートンメートルの範囲内の合成連続トルクで動作してもよい。
【0022】
[0064] 一実施形態では、車両100内の電気モータが、440キロワット(590馬力)の合成連続電力と560キロワット(750馬力)の合成ピーク電力とで動作する。他の実施形態では、車両100内の電気モータが、約400~500キロワットの範囲内の合成連続電力で動作してもよい。他の実施形態では、車両100内の電気モータが、約500~600キロワットの範囲内の合成ピーク電力で動作してもよい。
【0023】
[0065] いくつかの実施形態は、補助モータ(図示せず)を装備することもできる。場合によっては、補助モータが、約700ニュートンメートルの連続トルクで動作することがある。場合によっては、補助モータが、125キロワット(167馬力)の合成電力で動作することがある。いくつかの実施形態では、補助モータを使用して、車両100の他のサブシステム、例えば、バッテリの着脱に使用することができる機械システムを駆動することができる。任意選択的に、他の実施形態では、補助モータを使用しなくてもよい。
【0024】
[0066] 実施形態は、モータ一式188および/または補助モータに電力を供給するために、1つまたは複数のバッテリを組み込むことができる。本明細書で使用する「バッテリパック」という用語は、一般に、重負荷のパックハウジング内の複数のバッテリモジュールを指す。各モジュールは、複数のバッテリセルから構成される。このようにして、バッテリパックは、個々のバッテリセルの集合をも指す。バッテリセル、したがってモジュールは、先に組み込まれた係属中の出願に記載されているように、機能的に相互接続されている。
【0025】
[0067] 異なる実施形態では、バッテリパックが、任意の適切な種類のバッテリセルを組み込むことができる。バッテリセルの例としては、キャパシタ、ウルトラキャパシタ、および電気化学セルが挙げられる。電気化学セルの例には、一次(例えば、使い捨て)および二次(例えば、再充電可能)が含まれる。二次電気化学セルの例には、鉛酸、バルブ調整鉛酸(VRLA)、ゲル、吸収ガラスマット(AGM)、ニッケル-カドミウム(NiCd)、ニッケル-亜鉛(NiZn)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、リチウムイオン(Li?イオン)などが含まれる。バッテリセルは、様々な電圧レベルを有することができる。特に、場合によっては、バッテリパック内の2つの異なるバッテリセルは、異なる電圧レベルを有することができる。同様に、バッテリセルは、様々なエネルギー容量レベルを有することができる。特に、場合によっては、バッテリパック内の2つの異なるバッテリセルが、異なる容量レベルを有することができる。
【0026】
[0068] 場合によっては、複数のバッテリパックを使用することが望ましいだろう。本明細書で使用される用語「バッテリパックアセンブリ」、または単に「バッテリアセンブリ」は、2つ以上のバッテリパック一式を指す。いくつかの実施形態では、バッテリアセンブリはまた、別個のバッテリパックを一緒に保持するためのケージまたは同様の容器を含んでもよい。
【0027】
[0069]
図1~
図3で見られるように、車両100は、一次バッテリアセンブリ104を備えるように構成されている。いくつかの実施態様において、一次バッテリアセンブリ104は、車両100の前端90および第2の側面96に位置付けられてもよい。特に、一次バッテリアセンブリ104は、車両100の前端90および第1の側面94に位置付けられた運転室116に隣接して配置することができる。
【0028】
[0070] 車両100はまた、補助バッテリパック105を含んでもよい。補助バッテリパック105は、一次バッテリアセンブリ104とは別の場所に配置することができる。
図3で最もよく見られるように、補助バッテリパック105は、車両100の内部に配置されてもよい。車両100の内部は、車両の外面(
図7を参照して後述する)の内側に配置された領域であってもよい。場合によっては、補助バッテリパック105が、補助バッテリパック105を保持するように設計されたフレーム101のコンパートメント内に配置されてもよい。後述するように、補助バッテリパック105を使用して、一次バッテリアセンブリが交換されている間、車両100に電力を供給することができる。補助バッテリパック105は、「トラミングバッテリ」とも称され得る。
【0029】
[0071]
図1~
図2で見られるように、バッテリアセンブリ104は、車両100の外装として露出している。具体的には、1つまたは複数のバッテリパックを収容するハウジング(すなわち、バッテリケージ210)の様々な外面が、車両100の外装の一部を構成することができる。対照的に、補助バッテリパック105は、内部バッテリであり、車両100のシャーシ内に保持される。
【0030】
[0072] バッテリアセンブリ104は、車両100に取り外し可能に取り付けられてもよい。本明細書で使用される「取り外し可能に取り付けられ」という用語は、互いに接合されるが、一方または他方の構成要素を破壊することなく分離することができる2つの構成要素を指す。すなわち、この構成要素は、互いに非破壊的に取り外すことができる。「取り外し可能なアタッチメント」の例示的なモダリティは、取り外し可能なファスナ、ラッチ、係止部材、フック、磁気接続、ならびに他の種類の接続を使用して行われる接続を含む。
【0031】
[0073] 補助バッテリパック105は、車両100に「固定的に取り付けられ」てもよい。すなわち、補助バッテリパック105は、車両100の一部を分解する必要なしに、および/または1つまたは複数の部品を破壊することなしに、車両100から分離することができない。
【0032】
[0074]
図1~
図3に示す実施例では、一次バッテリアセンブリ104が、2つのバッテリパックを備える。これらは、第1のバッテリパック200および第2のバッテリパック202(
図3参照)を含む。第1のバッテリパック200および第2のバッテリパック202は、第2のバッテリパック202の上に第1のバッテリパック200が配置された積み重ね構成で配置されてもよい。さらに、一部の実施形態では、第1のバッテリパック200および第2のバッテリパック202は、バッテリケージ210内に保持されている。
【0033】
[0075] いくつかの実施態様において、一次バッテリアセンブリ104は、約340~360キロワット時の仕事量を供給することができる。ある場合には、第1のバッテリパック200および第2のバッテリパック202の各々が、約170~180キロワット時の仕事量を供給することができる。いくつかの実施態様において、補助バッテリパック105は、約40~50キロワット時の仕事量を供給することができる。
【0034】
[0076] いくつかの実施形態では、一次バッテリアセンブリ104の各バッテリパックが、異なるモータ一式(したがって、異なる車輪一式)に電力を供給することができる。場合によっては、各バッテリパックが、特定の車軸(例えば、前車軸または後車軸)上の一対のモータに電力を供給することができる。
図3で示す一実施形態では、第1のバッテリパック200が、電源ケーブル215を介して、前車軸アセンブリ216上の構成要素に接続されてもよい。より具体的には、第1のバッテリパック200が、第1の電気モータ180と第2の電気モータ182の両方に電力を供給して、前輪一式に動力を供給することができる。同様に、第2のバッテリパック202は、電源ケーブル217を介して後車軸アセンブリ217の構成要素に接続されてもよい。より具体的には、第2のバッテリパック202が、第3の電気モータ184と第4の電気モータ186の両方に電力を供給して、後輪一式に動力を供給することができる。別々のバッテリパックを使用して前後の車軸に電力を供給することにより、単一のソースに供給しなければならない電力量が減少する。これは、管理がより容易であり、かつ/または故障しにくい、より小さい電力ケーブル(またはより低い電流定格を有するケーブル)の使用を可能にし得る。
【0035】
[0077] 実施形態は、1つまたは複数のバッテリパックを着脱するためのシステムを含むことができる。
図2で見られる実施形態では、車両100が、搭載型着脱システム250を組み込んでもよい。着脱システム250は、一次バッテリアセンブリ104を持ち上げたり下げたりするのに必要な全ての構成要素を含んでもよい。着脱システム250の詳細は、以下でさらに詳細に論じられ、例えば
図32~
図45で示される。
【0036】
[0078]
図4~
図15および付随する説明は、サイズ、重量、容量、および出力を含む、車両100の仕様全体に関連する特徴を開示する。
【0037】
[0079] この実施形態は、同様のサイズのディーゼル駆動車両と同等の運搬能力を有するゼロエミッション電気自動車を提供することができる。
【0038】
[0080] 車両の形状因子を議論する際には、その説明は、車両の全長、全幅、および全高、ならびに他の様々な寸法について議論する。ここで使用される全長という用語は、車両上の最前方位置と車両上の最後方位置との間の距離を指す。場合によっては、最前方位置は、運転室またはバッテリアセンブリ上に位置付けられることがある。全幅という用語は、車両の両方の側面間の距離を指し、両方の側面に沿った「最も外側の」位置で測定される。全高という用語は、車両の最低点(通常は車輪の最下部)と車両の最高点との間の距離を指す。
【0039】
[0081] これらの車両寸法の各々は、車両100の軸または方向に対応してもよい。すなわち、車両100の全長は、車両100の長さ方向(または軸)に沿って取られてもよい。車両100の全幅は、車両100の幅方向(または軸)に沿って取ることができる。また、車両100の全高は、車両100の高さ方向(または軸)に沿って取られてもよい。
【0040】
[0082]
図4は、様々な寸法を示す目的で、(第1の側面94から見た)車両100の側面概略図を示している。車両100は、車両100の近似的に地面から最高点まで垂直に測定される全高300を有する。一実施形態では、全高300が、約2,206ミリメートルの値を有する。他の実施形態では、全高300が、約1,500~2,500mmの範囲内の任意の値を有することができる。
図4で示される例示的な実施形態において、全高300は、両方の構成要素の頂部が近似的に同様の水平面内に存在するので、車輪からベッド112の頂部まで、または運転室116の頂部までのいずれかで測定することができることが分かるであろう。
【0041】
[0083] 車両100は、フレーム101の最も後方の位置からフレーム101の最も前方の位置まで測定された全長302を有する。一実施形態では、全長302が、約10,175mmの値を有する。他の実施形態では、全長302が、約9,000~12,000mmの範囲内の任意の値を有することができる。
【0042】
[0084]
図4で見られるように、車両100の全長は、前オーバーハング長310、ホイールベース長312、および後オーバーハング長314に分離することができる。具体的には、ホイールベース長312は、前輪320の中心と後輪322の中心との間で測定される。前オーバーハング長310は、前輪320の中心から車両100の最前方位置(すなわち、運転室116の最前方位置)まで測定される。後オーバーハング長314は、後輪322の中心からベッド112の最後方位置まで測定される。一実施形態では、前オーバーハング長310が、約3,429mmの値を有し、ホイールベース長312が、約5,000mmの値を有し、後オーバーハング長314が、約1,746mmの値を有する。無論、他の実施形態では、これらの値を、ホイールベース長、フレームの前方部分および/または後方部分の長さ、またはベッドのサイズおよび/または延在に対する望ましい修正に適応するように変更することができる。さらに、異なる実施形態では、全長が調整されるので、前オーバーハング長310、ホイールベース長312、および後方オーバーハング長314の値は、それに応じて変更されてもよいことを理解されたい。
【0043】
[0085]
図2および
図4を参照すると、ベッド112の高さは、その作動位置に応じて変化してもよい。例えば、完全に下降した状態では、ベッド112の最上部の位置が、地面から測定される下降したベッド高330を有する。一実施形態では、下降したベッド高330が、車両100の全高300に近似的に等しい値(すなわち、約2,200mm)を有する。完全に上昇した状態では、ベッド112の最上部の位置が、地面から測定される上昇したベッド高332を有する。一実施形態では、上昇したベッド高332は、約5,389mmの値を有する。さらに、ある場合には、上昇したベッド高332が、ベッド112が車両100の水平面と角度339を形成するベッド112の位置に対応する。場合によっては、角度339が、約70度の値を有する。
【0044】
[0086]
図2および
図4で示すように、車両100は、車輪の底部とフレーム101の下側面との間の垂直距離として定義されるクリアランス高335を有することができる。場合によっては、クリアランス高335は、
図4で見られるように、ベッド112の最下部の高さに対応してもよい。一実施形態では、クリアランス高さ335が、約323mm (または12.7インチ)の値を有する。他の実施形態では、クリアランス高さ335が、約275mmと325mmの間の範囲内とすることができる。
【0045】
[0087]
図5は、車両100の後面図を示す。車両100は、全幅340を有する。一実施形態では、全幅340が、約3,353mmの値を有する。他の実施形態では、全幅340が、約3,000~4,000mmの範囲内の任意の値を有することができる。
【0046】
[0088]
図6は、旋回姿勢にある車両100の概略図である。特に、第1のフレーム部分122は、角度370において第2のフレーム部分124に対して角度が付けられている。一実施形態では、角度370が、約45度の値を有する。他の実施形態では、角度370が、約35度と55度の間の範囲内の任意の値を有することができる。さらに、内側旋回経路は、半径372を有する。外側旋回経路は、半径374を有する。一実施形態では、半径372が、約4,363mmの値を有する。また、一実施形態では、半径374が、約9,065mmの値を有する。無論、角度370、半径372、および/または半径374のいずれも、他の実施形態では、車両の長さおよび/または幅が変更されるにつれて、および/または他の特徴(第1のフレーム部分122と第2のフレーム部分124との間の機械的連結など)が変更されるにつれて、変更することができる。
【0047】
[0089] 車両100の設計は、他の運搬トラックよりも改善された視界を容易にすることができる。
図4を参照すると、運転室116は、車両100の最前の縁部319に非常に近接して配置されている。これは、運転室116内の乗員が、運転室116の前方窓123(
図1参照)からの視界にほとんど制限がないことを意味する。この改善された見通し線は、バッテリ交換が必要な場合に、運転手が地上のバッテリアセンブリをより良好に見る助けとなり得る。
【0048】
[0090] 車両100は、エンベロープのみならず設置面積によって特徴付けられてもよい。エンベロープは、車両の形状因子の二次元および三次元表現である。本明細書で使用される際に、「車両の設置面積」という用語は、車両の全長と全幅との積に等しい。さらに、「車両のエンベロープ容積」という用語は、車両の設置面積と車両の全高との積に等しい。
【0049】
[0091]
図7で見られるように、車両100は、車両の設置面積500を有する。車両100はまた、車両のエンベロープ容積502を有する。一実施形態では、車両の設置面積500が、約34m
2の値を有する。同様に、車両のエンベロープ容積502は、約75m
3の値を有する。無論、他の実施形態では、車両100の全長、全幅、または全高のうちの1つまたは複数を変更することによって、設置面積およびエンベロープ容積の両方を変更することができる。他のいくつかの実施形態では、車両の設置面積が、およそ32~36m
2の範囲内の任意の値を有してもよい。また、車両のエンベロープ容積は、約70~80m
3の範囲内の任意の値を有することができる。
【0050】
[0092] 参考までに、車両100は、外面を有するものとして特徴付けることができる。外面は、前部外面610および側部外面612を含む。
【0051】
[0093]
図7で見られるように、バッテリアセンブリ104は、車両100の前角部に配置される。具体的には、バッテリアセンブリ104の外側ケージ601(すなわち、ハウジング)が、運転室116が配置されている第2の前角部604とは反対の第1の前角部602に配置されている。さらに、バッテリアセンブリ104が車両100に取り付けられた状態で、バッテリアセンブリ104は、車両100の前方面610、ならびに第1の側面612(すなわち、運転室116に隣接する第2の側面614の反対側の表面)の両方の部分を形成する。具体的には、ケージ601の前壁620が、前部外面610の一部分を形成し、ケージ601の第1の側壁622が、側部外面614の一部分を形成する。
【0052】
[0094] 加えて、バッテリアセンブリ104は、車両100の上部外面616の一部分を形成する。具体的には、ケージ601の頂部または壁624が、頂部外面616の一部分を形成する。さらに、場合によっては、ケージ601の底部または壁626が、車両100の底部外面の一部分を形成する(
図7では見えない)。
【0053】
[0095] バッテリアセンブリ104が取り外されると、
図8で見られるように、運転室116に隣接する車両100の前方面610に沿って、大きな空間630または間隙が形成されてもよい。更に、車両100の前端は、今や、車両シャーシの残りの部分から隔離して前方に延在する運転室116を備えたL状の幾何形状を有していてもよい。したがって、バッテリアセンブリの壁が搭載されたときに車両の外面の一部を形成するので、バッテリアセンブリが車両100から取り外されると、その外面の幾何学的形状が変化する。
【0054】
[0096] 一次バッテリアセンブリを車両100の外装に配置することにより、内部に位置付けられたバッテリを有する電気自動車と比較して、バッテリの取り付けおよび取り外しが容易になる場合がある。更に、バッテリケージは、バッテリパックを収容するための構造的支持を同時に提供することができ、更に、車両の外装上での構造的支持を提供することもできる。
【0055】
[0097] 車両100の形状因子、重量、およびその他の特徴を文脈に入れる目的で、いくつかの基準(benchmark)車両が検討される。これには、比較的大容量(39メートルトン)の地上トラックと、比較的小容量(30メートルトン)の地下トラックが含まれる。
【0056】
[0098]
図9~
図11は、車両100(
図9)、車両700(
図10)、および車両800(
図11)のそれぞれと、それらの対応する運搬重量とを示す。加えて、
図12の表は、これらの車両の様々な寸法を示す。
図9~
図12において、車両100を基準車両700および基準車両800と比較することによって分かるように、車両100は、これらの2つのディーゼル車両と同等のサイズおよび運搬能力を有する。すなわち、車両100はゼロエミッション電気トラックであるが、同様なサイズのディーゼル車両の運搬能力を達成することは未だ可能である。
【0057】
[0099] 基準車両700は、地下を移動することが可能な採掘車両を表すことが意図されている。
図12の表で示すように、基準車両700は、車両100と同様の全体的な形状因子を有することができる。具体的には、
図12で示すように、基準車両700は、10,118mmの長さ、2,690mmの幅、および2,547mmの高さを有することができる。この比較的小さな形状因子、特に全高は、基準車両700が採掘トンネルを通って荷物を運搬することを可能にする。基準車両700と同様の仕様を有する採掘車両の例は、キャタピラー社のAD30地下鉱山用トラックである。
【0058】
[00100] 基準車両800は、車両100と同様の運搬能力を有する採掘車両を表すことが意図されている。特に、基準車両800は、39メートルトンの運搬能力を有する。基準車両800と同様な仕様を有する採掘車両の例は、Volve A40G連接運搬トラックである。
【0059】
[00101]
図12の表で示されるように、基準車両800は、車両100よりもわずかに大きい形状因子を有してもよい。具体的には、
図12で示すように、基準車両800は、11,263mmの長さ、3,403mmの幅、および3,132mmの高さを有することができる。
【0060】
[00102] 車両100の出力対重量比を理解する目的で、重量と出力の比較が
図13~
図14で行われている。
図13は、3つの運搬トラックの重量を示すチャートの概略図である。参考までに、各車両の牽引重量が、空車作動重量の横に表示されている。ここで、牽引重量は、運搬能力を重量(容積ではなく)で測定したときの運搬能力と均等である。
図13で見られるように、基準車両700は、約28.9メートルトンの空車重量を有する。基準車両700は、約30メートルトンの牽引重量を有する。基準車両800は、約29.8メートルトンの空車重量を有する。基準車両800は、約39メートルトンの牽引重量を有する。
【0061】
[00103]
図13で見られるように、車両100は、約45.4メートルトンの空車重量を有する。車両100は、約40メートルトンの牽引重量を有する。したがって、車両100は、基準車両700および基準車両800の両方よりも実質的に重いことが分かる。
【0062】
[00104] 車両の重量が増えると、出力を増やさない場合にハンドリングに支障をきたすことがある。この例示的な実施形態において、基準車両よりも車両100の重量を増加させることは、全体の出力を増加させることによって実現可能である。
【0063】
[00105]
図14は、様々な車両によって生成される出力を示す概略図である。先に議論したように、車両100の一実施形態は、約400~500キロワットの範囲内の連続電力で動作する電気モータ一式を含む。場合によっては、車両100が、約500~600キロワットの範囲内のピーク電力で作動することができる。対照的に、30メートルトンの運搬能力を有する基準車両700は、305キロワットのピーク出力でしか作動することができない。さらに、39メートルトンの運搬能力を有する基準車両800は、350キロワットのピーク出力でしか作動することができない。
【0064】
[00106]
図15は、いくつかの車両の出力対重量比を示すチャートの概略図である。
図15で見られるように、車両100は、約0.012kg/m
3の出力対重量比を有する。車両700は、約0.010の立方メートル当たりのキログラムの出力対重量比を有する。車両800は、約0.012の立方メートル当たりのキログラムの出力対重量比を有する。したがって、これらの車両は、近似的に同様な車両対重量比を有することが分かるだろう。他の基準車両よりも著しく重いにもかかわらず、車両100は、同等の出力対重量比によって示されるように、同様の走行性能を有し得る。
【0065】
[00107] バッテリ交換方法
[00108] 放電されたバッテリを完全に充電されたバッテリと効率的に交換して、車両が再充電を待つ間、長時間アイドル状態にならないようにすることができるシステムを有することが望ましい。
【0066】
[00109] 電気自動車内のバッテリを交換するためのシステムの中には、実質的なインフラを必要とするものがある。電気自動車用のバッテリは大型で重い傾向があるので、バッテリを交換するためのシステムは、クレーン、フォークリフト、ローディングランプ、パレット、または、バッテリを車両から持ち上げ、下ろし、および輸送するための他の構成要素を含むことができる。空間は鉱山内(例えば、地下立坑内)で高度に封じ込められているので、必要とされるインフラの量を制限するバッテリ交換システムを有することが望ましい。
【0067】
[00110] いくつかの実施形態は、いわゆる「ゼロインフラ」バッテリ交換システムを利用することができる。このようなゼロインフラシステムの場合、放電されたバッテリを降ろし、完全に充電されたバッテリを再度積み込むためには、「空間と汚れ(space and dirt)」だけが必要である。
【0068】
[00111] いくつかの実施形態では、車両100が、放電されたバッテリを取り外し、鉱山の地面上にある完全に充電されたバッテリを取り付けるために、必要なすべての設備を有するように構成されている。このような設備は、一次バッテリアセンブリ104用の着脱システム250を含むことができる。また、これらの設備は、一次バッテリアセンブリ104が取り外されたときに、車両100に電力を供給するために使用される別個の「トラミング」バッテリ(すなわち、補助バッテリパック105)を含むことができる。
【0069】
[00112]
図16~
図27は、採掘車両において、放電されたバッテリパックを有するバッテリアセンブリを、充電されたバッテリパックを有する別のバッテリアセンブリと交換するプロセスの概略図を示している。
【0070】
[00113]
図16で見られるように、車両100は鉱山の領域を走行している。例示のために、車両100の作動状態に関する情報を与えることができる表示画面2000が示されている。車両100のいくつかの実施形態はディスプレイを設けてよいが、他の実施形態はディスプレイを含まなくてもよいことを理解されたい。さらに他の実施形態は、異なる種類の情報を示すディスプレイを含んでもよい。さらに、さらなる他の実施形態は、運転者に車両100の作動状態に関する情報を提供するための任意の他の種類のインジケータ(ライト、音など)を利用することができる。
【0071】
[00114] 表示画面2000は、バッテリ充電部2002を含む。バッテリ充電部2002は、一次バッテリアセンブリ104を含むバッテリパックに対する充電レベルを示す第1の充電インジケータ2004を含んでもよい。バッテリ充電部2002はまた、補助バッテリパック105に対する充電レベルを示す第2の充電インジケータ2006を含んでもよい。
【0072】
[00115] また、表示画面2000は、電力潮流部2010を含んでもよい。電力潮流部2010は、車両100および推進システムに関連するいくつかの構成要素の概略図を提供してもよい。電力潮流部2010は、第1のバッテリパック200、第2のバッテリパック202、および補助バッテリパック105の概略図を含んでもよい。さらに、電力潮流部2010は、どのバッテリパックが現在車両に電力を供給しているかを示す概略的な電力潮流線2020を含むことができる。説明のために、電力潮流線2020は、車両100の4つの車輪のそれぞれに流れるように示されている。しかし、電力の流れは、実際には、1つまたは複数のバッテリパックから4つの電気モータ(すなわち、
図3で示されるモータ一式188)の各々に流れることが理解され得る。次いで、各モータは、対応する車輪を駆動する。
【0073】
[00116]
図16で見られるように、第1の充電インジケータ2004は、一次バッテリアセンブリ104のバッテリパックが低充電を有することを示している。これを改善するために、車両100の運転者は、完全に充電されたバッテリアセンブリ2040(すなわち、完全に充電されたバッテリパックを備えたアセンブリ)が配置されている開放エリアに向かって車両100を移動させている。しかし、新しいバッテリアセンブリを装着する前に、車両100は、充電されたバッテリアセンブリ2040に隣接する場所2032まで移動する。場所2032において、車両100は、放電されたバッテリアセンブリ104を自動的に取り外すことができる。
【0074】
[00117]
図17は、一次バッテリアセンブリ104の取り外し、すなわち「脱落」のために所定の場所2032に接近する車両100の概略図を示している。参考のために、概略的な線は、一次バッテリアセンブリ104が所望の場所で取り外されることを確実にするために車両100(例えば、車両100の最前端)が配置されるべきおよその停止点2034を示している。場合によっては、インフラがない完全に解放されたエリアのように、一次バッテリアセンブリ104を取り外す前に車両100を配置すべき正確な場所を特定する必要がないこともある。しかし、バッテリアセンブリが、パレット、または他の局所構造(例えば、充電ベイまたはステーションの一部)上に落とされ得るいくつかの他の実施形態では、バッテリアセンブリを取り外す前に、車両100を正確な場所(および正確な方向)に配置することが必要であり得る。
【0075】
[00118]
図18において、車両100は、停止点2034に配置され、一次バッテリアセンブリ104を取り外すことができるようになっていることが分かる。バッテリを取り外す前に、一次バッテリアセンブリ104と車両100の他の構成要素との間の1つまたは複数の物理的接続を切断することができる。一例として、
図18は、バッテリアセンブリ104のバッテリパック200から切り離されている単一の電気ケーブル2050の概略拡大図を含む。同様に、電気ケーブル2052が、バッテリパック202から切り離されるように示されている。
【0076】
[00119] 例示的な一実施形態において、一次バッテリアセンブリ104の各バッテリパックは、車両100の1つまたは複数の電気回路から切り離されてもよい。そのような電気回路は、1つまたは複数のバッテリと1つまたは複数のモータとの間で電力を導く回路とすることができる。一実施形態では、各バッテリパックが、少なくとも1つのケーブルによって1つまたは複数の電気回路に接続される。したがって、各バッテリパックを電気的に切断するには、1つまたは複数のケーブルを切断する必要がある。
【0077】
[00120] 例示的な一実施形態において、各バッテリパックは、バッテリと車両100との間で流体を流すチューブに接続することもできる。例えば、いくつかの実施形態は、バッテリを通る冷却のためのオイルを流すことができる。このような実施形態では、バッテリパックの1つまたは複数の流体ポートに接続するチューブも、バッテリアセンブリを取り外す前に切り離すべきである。あるいは、他の実施形態では、流体冷却に使用されるチューブが、バッテリパックが取り外されたときにのみ取り付けられてもよい(例えば、充電中に冷却されてもよい)。
【0078】
[00121] 異なる実施形態では、ケーブルおよび/またはチューブの切断が、手動でまたは自動的に行うことができる。一部の実施形態では、一次バッテリアセンブリを取り外す前に、車両の運転者が運転室から出て、一次バッテリアセンブリを備えた車両の反対側に歩いて行くことができる。次いで、運転者は、流体チューブと同様に、電気ケーブルを手動で切断することができる。あるいは、いくつかの他の実施形態では、電気接続(および/または流体接続)を自動的に切断することができることを理解されたい。
【0079】
[00122] バッテリアセンブリ104と車両100との間で必要な切断がなされると、バッテリアセンブリ104を取り外すことができる。
図19~
図20は、着脱システム250を用いて一次バッテリアセンブリ104を取り外す連続した段階を示している。特に、バッテリアセンブリ104は、
図19において部分的に下降した位置2070で見られる。また、バッテリアセンブリ104は、
図20において完全に下降した位置2062で見られる。
【0080】
[00123]
図19~20で見られるように、バッテリアセンブリ104は、着脱システム250のリンク機構アセンブリを使用して下げられる。使用され得るリンク機構アセンブリの特定の設計は、以下でさらに詳細に議論され、そして例えば、
図32で示される。
【0081】
[00124] バッテリアセンブリ104は、取り外しの前に車両100の任意のモータから切り離されなければならないためので、着脱システム250は、補助バッテリパック105からの電力を必要とする場合がある。すなわち、リンク機構アセンブリ252または着脱システム250の他の構成要素を動作させるために必要なあらゆる電力が、補助バッテリパック105によって供給されてもよい。
【0082】
[00125] 代替的な一実施形態では、バッテリアセンブリ104が地面に下ろされるにつれて、電気ケーブルが車両100から延び出るように設計されてもよいと考えられる。このような実施形態では、取り外しが行われる際に、電気ケーブルを一次バッテリアセンブリ104のバッテリパックに取り付けたままにすることができる。したがって、第1のバッテリパック200および/または第2のバッテリパック202からの電力を使用して、着脱システム250に電力を供給することができると考えられる。
【0083】
[00126] いくつかの実施形態では、一次バッテリアセンブリ104が下降した後で、再充電のために一方または両方のバッテリパックにプラグを差し込む選択肢を運転者に持たせることができる。例えば、一実施形態では、1つまたは複数の長い充電ケーブルを、場所2032の近傍に見つけることができる(
図18参照)。充電ケーブルは、鉱山の他の場所(または鉱山の外側)に位置付けられた電源に接続することができる。
【0084】
[00127] 別の一実施形態では、バッテリ交換が、1つまたは複数の再充電ステーションに隣接して行われ得る。そのような実施形態では、バッテリが、再充電ステーションに直接的に隣接する場所で取り外されてもよい。
【0085】
[00128] さらに他の実施形態では、バッテリが、交換サイトで再充電されなくてもよいが、充電のために別の場所に移動されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、作業員たちの中の乗務員が、鉱山全体にわたって放電されたバッテリを収集し、充電設備が提供される鉱山内(または外部)の別の場所にバッテリを運ぶことができる。次いで、この同じ乗務員は、最近充電されたバッテリを、運搬トラックまたは他の電気採掘車両が稼動していると予想される坑内全域の場所に配送することができるであろう。
【0086】
[00129]
図21では、車両100が、バッテリアセンブリ104からバックして離れるように示されている。以下でさらに詳細に説明するように、着脱システム250は、バッテリアセンブリ104が最下位置に移動されると、バッテリアセンブリ104から自動的に外れるように構成することができる。特に、運転者が、バッテリアセンブリ104を着脱システム250から手動で取り外す必要はない。これは、運転者が、プロセス全体を通して運転室に出入りしなければならない回数を減らすことによって、交換プロセス中の時間を節約するのに役立ち得る。
【0087】
[00130]
図22では、車両100が、放電したバッテリアセンブリ104に隣接する第1の場所2032から、完全に充電されたバッテリアセンブリ2040に隣接する第2の場所2033に移動することが示されている。表示画面2000は、車両100が、第1の場所と第2の場所との間を移動するとき、車両100が補助バッテリパック105によって給電されていることを示している。これは、第2の充電インジケータ2006で示される(
図16で示される充電レベルと比較して)低い充電レベルによって示される。加えて、電力潮流部2010は、電力が、補助バッテリパック105から(各車輪に隣接して配置された電気モータを介して)車輪に流れていることを明示的に示している。
【0088】
[00131]
図22で示される実施形態は、4つの車輪すべてに流れる電力を描いているが、いくつかの実施形態では、補助バッテリパック105が、一部の車輪にのみ電力を供給することができる。一実施形態では、補助バッテリパック105が、前輪のみに電力を供給することができる。別の一実施形態では、補助バッテリパック105が、後輪のみに電力を供給することができる。したがって、場合によっては、バッテリを交換する間、車両100は、前輪駆動または後輪駆動のいずれかで作動することができる。
【0089】
[00132]
図23は、完全に充電されたバッテリアセンブリ2040に接近する車両100の概略図を示している。いくつかの実施態様において、車両100は、車両100およびバッテリアセンブリ2040の位置合わせを支援するための設備を含んでもよい。一実施形態では、車両100が、着脱システム250上またはその近傍に配置された1つまたは複数のカメラを含むことができる。車両100が近づくと、運転者は、ビデオフィードの表示を見て、着脱システム250をバッテリアセンブリ2040と位置合わせする助けとすることができる。
【0090】
[00133]
図23を参照すると、第2の表示画面2100の概略図が示されている。表示画面2100は、例えば、着脱システム250の一部分に配置され得る装着カメラからの視界を表示してもよい。
【0091】
[00134] いくつかの実施形態は、バッテリアセンブリ上にしるしまたは他の視覚的インジケータを組み込むことができる。これらのしるしは、車両が適切に位置合わせされたときを運転者が特定するのを支援するために、ビデオフィード上で見ることができる。
図23の実施形態では、バッテリアセンブリ2040の後面側が、バッテリアセンブリ2040の上部および下部にそれぞれ第1の物理的指標2105および第2の物理的指標2107を備えるよう構成されてもよい。第1の仮想指標2110および第2の仮想指標2111を含む仮想指標一式が、バッテリアセンブリ2040のビデオ画像の上に重ねられる。運転手がバッテリアセンブリ2040に近づくにつれて、彼(又は彼女)は、仮想指標2110および仮想指標2111がそれぞれ物理的指標2105および物理的指標2107の上に位置合わせされるように、車両100を操縦しようと試みてもよい。これは、運転手が、着脱システム250の構成要素を、バッテリアセンブリ2040の対応する特徴(握ることができるバーなど)と正確に位置合わせするのを支援することができる。
【0092】
[00135]
図24は、充電されたバッテリアセンブリ2040が配置されている第2の場所2033に停止された車両100の概略図を示している。車両100は、着脱システム250が充電されたバッテリアセンブリ2040と接触するように配置される。
【0093】
[00136]
図25は、充電されたバッテリアセンブリ2040が着脱システム250によって地面から持ち上げられたときの車両100の概略図を示している。最後に、
図26で見られるように、バッテリアセンブリ2040は、最終的な取り付け位置まで持ち上げられる。この時点で、運転者は、電気ケーブルおよび/または他の物理的接続を、バッテリアセンブリ2040のバッテリパックに再接続してもよい。
図26で見られるように、ケーブル2050およびケーブル2052は、それぞれ、バッテリアセンブリ2040のバッテリパック2060およびバッテリパック2062と手動で再接続される。
【0094】
[00137] 代替的な一実施形態では、バッテリアセンブリ2040が地上に配置されている間に、電気ケーブルが車両100から延び出るように設計されてもよいと考えられる。このような実施形態では、車両100にバッテリアセンブリ2040を取り付ける前に、電気ケーブルを、バッテリアセンブリ2040のバッテリパックに取り付けることができる。したがって、バッテリパック2060およびバッテリパック2062からの電力を使用して、着脱システム250に電力を供給することができると考えられる。
【0095】
[00138]
図27は、完全に充電された一次バッテリアセンブリを備えた状態で、第2の場所2033から離れて(バックして)走行する車両100の概略図を示している。表示画面2000の電力潮流部2010で見られるように、一次バッテリアセンブリ2040のバッテリパック2060およびバッテリパック2062は、車両100の運動に電力を供給しており、補助バッテリパックはもはや使用されていない。
【0096】
[00139] 車両100は、今や、現在の一次バッテリアセンブリが充電されたままである限り、鉱山内(または外部)の材料運搬に戻ることができる。現在のバッテリアセンブリが完全に(または略完全に)放電されると、車両100は、放電されたバッテリを完全に充電されたバッテリと交換するこの同じプロセスを繰り返すことができる。
【0097】
[00140]
図28は、上述したステップによる、バッテリ交換のためのプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、これらのステップのいくつかは任意選択的であってもよいことを理解されたい。他の実施形態では、追加のステップが含まれてもよい。
【0098】
[00141] 第1のステップ2300の間、第1のバッテリアセンブリを備える1つまたは複数の交換可能バッテリパックを備える車両は、第1の場所に移動してもよい。場合によっては、第1の場所は、1つまたは複数の充電されたバッテリパックを含む第2のバッテリアセンブリが配置された第2の場所に隣接することができる。
【0099】
[00142] 第2のステップ2302では、第1のバッテリアセンブリの1つまたは複数のバッテリパックを車両から切り離すことができる。これには、電源ケーブルの切断が含まれる場合がある。場合によっては、電源ケーブルは手動で切断されてもよい。他の場合には、電力ケーブルを自動的に切断することができる。
【0100】
[00143] 第3のステップ2304では、搭載型着脱システムを使用して、第1のバッテリアセンブリを車両から取り外すことができる。場合によっては、これは、1つまたは複数のラッチと同様に、液圧作動リンク機構アセンブリを含むことができる。特に、場合によっては、第1のバッテリアセンブリを車両に対して適所に保持しているラッチが解放され、リンク機構アセンブリを使用して第1のバッテリアセンブリを地面に下げることができる。場合によっては、バッテリアセンブリが地上に配置されると、リンク機構システムは自動的に第1のバッテリアセンブリから外れる。
【0101】
[00144] 第4のステップ2306では、車両が、第1のバッテリアセンブリから離れ、第2のバッテリアセンブリが位置付けられている第2の場所に移動することができる。この間、車両は、常に車両に搭載されている補助バッテリからの電力を使用して作動することができる。
【0102】
[00145] 第5のステップ2308で、車両は、第2のバッテリアセンブリに接近し、第2のバッテリアセンブリと着脱システムとの間で接触を行うことができる。場合によっては、ビデオフィードを使用して、着脱システムを第2のバッテリアセンブリに適切に位置合わせする助けとすることができる。場合によっては、位置合わせを容易にするために、バッテリアセンブリに指標を設けることができる。他の場合には、ビデオフィードが、バッテリアセンブリの部分(おそらく、バッテリ上の他の物理的なしるし)と位置合わせされる1つまたは複数のしるしを投影してもよい。
【0103】
[00146] 第6のステップ2310では、着脱システムを使用して、第2のバッテリアセンブリを持ち上げ、車両の適所に係止することができる。場合によっては、第2のバッテリアセンブリが最高位置まで持ち上げられると、バッテリアセンブリの1つまたは複数の部分が、バッテリアセンブリを適所に係止するために、着脱システムの1つまたは複数のラッチによって把持され得る。
【0104】
[00147] 第7のステップ2312では、第2のバッテリアセンブリが車両に取り付けられたら、任意の電力ケーブルを第2のバッテリアセンブリのバッテリパックと再接続することができる。この時点で、車両は、補助バッテリではなく、第2のバッテリアセンブリによって給電されてもよい。
【0105】
[00148] いくつかの実施形態では、バッテリ交換を、1つまたは複数の固定位置(例えば、鉱山内の場所)で行うことができる。そのような場合、運転者は、これらの場所のマップまたはリストを有することができ、一次バッテリアセンブリを交換する必要があるときに、運転者は、最も近い既知の交換場所に車両を走行させることができる。他の実施形態では、特に、鉱山の一部の地域に主に位置するが他の地域には位置しない車両を用いて採掘作業が進むにつれて、バッテリ交換場所が変化する可能性がある。さらに他の実施形態では、バッテリ交換が、オンデマンドで行われてよい。すなわち、運転者は、バッテリアセンブリが低充電であることを認識すると、発送係を呼び出して、完全に充電されたバッテリアセンブリが近くの場所に配送されることを要求することができる。
【0106】
[00149] 本実施形態は、無載積車両とのバッテリ交換を示している。しかし、トラックのベッドに材料が積載されている間に、この同じバッテリ交換プロセスが起こり得ることが理解されよう。
【0107】
[00150] 実施形態は、補助バッテリパックを再充電するための設備を含んでもよい。いくつかの実施形態では、補助バッテリパックが、一次バッテリアセンブリの1つまたは複数のモジュールに接続される搭載型コンバータによって充電されてもよい。一実施形態では、搭載型の600V~300VのDC/DCコンバータを使用することができる。他の実施形態では、外部ソースによって補助バッテリパックを再充電することができる。このような場合、補助バッテリパックは、1日(またはトラックの他の作動サイクル)の終わりに再充電することができる。
【0108】
[00151] バッテリの着脱
[00152]
図29~31は、例示的なバッテリアセンブリ3000の概略図を示している。バッテリアセンブリ3000は、バッテリアセンブリ104(およびバッテリアセンブリ2040)と一部の設備を共有してもよい。しかし、異なる実施形態では、バッテリアセンブリの以下の特徴のいくつかは、任意選択的であり得ることが理解され得る。
【0109】
[00153]
図29~30を参照すると、バッテリアセンブリ3000は、バッテリケージ3002、第1のバッテリパック3004、および第2のバッテリパック3006から構成される。各バッテリパックは、1つまたは複数のバッテリセルをさらに有してもよい。
【0110】
[00154] バッテリケージ3002は、第1のバッテリパック3004および第2のバッテリパック3006を保持および保護する役割を果たしてもよい。このために、バッテリケージ3002は、第1のバッテリパック3004および第2のバッテリパック3006の各々を受け入れるようにサイズ決め、および寸法決めされてもよい。
図29~30に示される実施形態では、バッテリケージ3002が、積み重ね構成で2つのバッテリパックを保持できる内部空洞を有する比較的薄い外側ケーシングとして構成されている。特に、バッテリケージ3002は、各バッテリパックの水平設置面積よりもわずかに大きい水平設置面積を有する。また、バッテリケージ3002は、第1のバッテリパック3004と第2のバッテリパック3006とを組み合わせた高さよりもわずかに大きい垂直高さを有する。
【0111】
[00155]
図30で見られるように、バッテリケージ3002は、上側ケージ部分3010および下側ケージ部分3012を含む、分離され得る2つの別個の部品として構成される。上側ケージ部分3010は、第1のバッテリパック3004を受け入れるようにサイズ決め、および寸法決めされる。下側ケージ部分3012は、第2のバッテリパック3006を受け入れるように寸法決め、および寸法決めされる。上側ケージ部分3010および下側ケージ部分3012は、当技術分野で知られている任意の種類の締結具を使用して取り付けることができる。
【0112】
[00156] バッテリケージ3002は、着脱を容易にするための設備を含んでもよい。いくつかの実施形態は、取り付けを容易にするように構成された1つまたは複数の水平バーを含むことができる。いくつかの実施形態は、取り付けを容易にするように構成された1つまたは複数の垂直バーを含むことができる。いくつかの実施形態は、取り付けを容易にするために、水平バーと垂直バーとの組み合わせを含むことができる。
【0113】
[00157]
図29~31に見られるように、バッテリケージ3002は、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024を含む、水平取り付けバー一式を含む。
【0114】
[00158] 各水平取り付けバーは、バッテリケージ3002の後方側3015からわずかに後方に突出する。さらに、水平取り付けバーは、垂直に方向付けられた二組のブラケット3030によって保持される。これらの垂直に方向付けられたブラケット3030は、水平取り付けバーの両側の端部に位置付けられている。各対のブラケットは、固定距離だけ離間されていてもよい。一例として、第1の垂直配向ブラケット3031および第2の垂直配向ブラケット3032は、距離3040だけ離間される(
図31参照)。この構成は、各水平バーを、着脱システムによって把持することができる別個のセクションに分割する。具体的には、上側水平取り付けバー3022は、第1の端部セグメント3050、中間セグメント3052、および第2の端部セグメント3054に分割されている。同様に、下側水平取り付けバー3024は、第1の端部セグメント3060、中間セグメント3062、および第2の端部セグメント3064に分割されている。
【0115】
[00159] いくつかの実施形態は、1つ以上の垂直バーを含むことができる。
図29~
図31で見られるように、バッテリケージ3002は、垂直取り付けバー一式を含む。特に、バッテリケージ3002は、第1の垂直取り付けバー3072および第2の垂直取り付けバー3074を備える。
【0116】
[00160] 各垂直取り付けバーは、下側ケージ部分3012の下側から上側ケージ部分3010の下側に延在する。さらに、垂直取り付けバーは、バッテリケージ3002の両側の後方角部に配置されている。したがって、場合によっては、垂直に加えられた荷重の下で、各垂直取り付けバーは、バッテリケージ3002にある程度の強度を提供するように構成されてもよい。場合によっては、構造的支持を与えるために、同様の垂直配向のバーが、バッテリケージ3002の前角部の一方または両方に配置されてもよい。
【0117】
[00161] 水平バーおよび垂直バーの両方は、少なくとも3つの方法で取り付けを容易にすることができることが理解され得る。先ず、バッテリアセンブリの上昇および/または下降を支援するために、着脱システムの構成要素によって、いずれの種類のバーも把持することができる。次に、いずれの種類のバーも、着脱システムの対応する構成要素(例えば、バッテリケージを水平方向および/または垂直方向に自動的に位置合わせさせるのを助けることができるV字形ブロック)と相互作用することによって、水平および/または垂直位置合わせを容易にすることができる。最後に、いずれの種類のバーも、例えば、1つまたは複数のラッチまたは他の係止機構を使用して、適所に係止することができる。異なる実施形態では、水平バーおよび垂直バーは、異なる機能(例えば、持ち上げ、位置合わせし、およびラッチするための水平バー、並びに、位置合わせし、ラッチするが、持ち上げるためではない垂直バー)を達成するために使用され得ることが理解され得る。
【0118】
[00162]
図29~
図31に示される本実施形態では、水平取り付けバー一式3020が、バッテリケージ3002を持ち上げ/下げるため、バッテリケージ3002を位置合わせするため、およびバッテリケージ3002を(例えば、バーを把持するラッチを使用して)適所に係止するための、接触点として機能してもよい。対照的に、垂直取り付けバー一式3070は、バッテリケージ3002を持ち上げ/下げる間、接触点として使用されなくてもよいが、バッテリケージ3002を位置合わせおよび/または(例えば、バーを把持するラッチを使用して)適所に係止することを容易にするために使用されてもよい。
【0119】
[00163] バッテリケージ3002は、主に、前面、上面、底面、および側面で閉じられてもよい。しかし、バッテリケージ3002は、バッテリパックの接続ポートまたは他の設備を露出させることができるように、後側3015(ならびに側面の一部)で部分的に開いていてもよい。
【0120】
[00164] 一部の実施形態は、凹凸のある地表面上でバッテリを滑らせることを容易にするための設備を含むことができる。
図31で最もよく示されるように、バッテリケージ3002は、摺動を容易にするために丸い角部3007を有する底面3005を有してもよい。
【0121】
[00165] バッテリケージ3002は、第1のバッテリパック3004および第2のバッテリパック3006を保持および保護するように設計される。これを行うために、バッテリケージ3002は、主に後方側面3015の取り付け点に沿って運搬トラックに固定されながら、十分な強度を有するように構成される。
【0122】
[00166] 異なる実施形態では、バッテリケージ3002の材料を変えることができる。いくつかの実施態様において、バッテリケージ3002は、金属または金属合金を含む材料で構成される。いくつかの実施形態では、バッテリケージ3002が、車両100のシャーシ(例えば、フレーム101)で使用される材料と同様の材料で構成される。
【0123】
[00167] 各バッテリパックは、電気ケーブルを受け入れるための1つまたは複数のポートを備えるように構成することができる。
図31で見られるように、第1のバッテリパック3004は、電気ケーブルを接続するためのポート3090を含む。第2のバッテリパック3006は、電気ケーブルを接続するためのポート3092を含む。これらのポートは、バッテリアセンブリ3000が車両に取り付けられるときに、各バッテリパックを車両の1つまたは複数の回路に接続するために使用されてもよい。これらのポートは、バッテリアセンブリが車両から取り外されたときに、各バッテリパックを充電源に接続するために使用することもできる。しかし、他の実施形態では、各バッテリパックが、バッテリパックを車両の電気回路に接続するためのポートと、バッテリパックを充電するための別個のポートとを含む、2つ以上の電気ポートを含むことができる。
【0124】
[00168] 各バッテリパックは、バッテリパックを冷却するためのオイルまたは他の流体の流れを容易にするために、1つまたは複数のバルブまたは流体ポートを備えるように構成することもできる。
図31において、第1のバッテリパック3004は、流体ポート一式3096を含む。また、第2のバッテリパック3006は、流体部分一式3098を含む。
【0125】
[00169]
図32は、前端90における車両100の一部分の概略図を示している。
図32で見られるように、着脱システム250は、運転室116に隣接する前端90に配置されている。着脱システム250は、一対のリンク機構アセンブリ3100を備える。具体的には、着脱システム250が、第1のリンク機構アセンブリ3102と、第1のリンク機構アセンブリ3102から離間している第2のリンク機構アセンブリ3104とを含む。
【0126】
[00170] 各リンク機構アセンブリは、少なくとも1つの液圧シリンダによって作動される。具体的には、第1のリンク機構アセンブリ3102は、第1の液圧シリンダ3110によって作動される。第2のリンク機構アセンブリ3104は、第2の液圧シリンダ3112によって作動される。
【0127】
[00171] また、着脱システム250は、バッテリアセンブリを車両100上の適所に係止するための設備を含むことができる。着脱システム250は、車両100上の適所にバッテリアセンブリを固定するために使用され得る受け部材一式3199を含む。
【0128】
[00172]
図33は、第1のリンク機構アセンブリ3102(単にリンク機構アセンブリ3102とも呼ばれる)、液圧シリンダ3110、および別の構造要素3111の分解斜視図である。構造要素3111の第1の端部は、液圧シリンダ3110のシリンダバレル3114に旋回可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、構造要素3111の第2の端部が、車両100の別の一部分に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、構造要素3111の第2の端部が、リンク機構アセンブリ3102内のリンクのうちの1つに固定され得る。
【0129】
[00173] リンク機構アセンブリ3102は、4本バーリンク機構であってもよい。すなわち、リンク機構アセンブリ3102は、ループ状に配置され、4つの回転ジョイントによって互いに接続された4つのリンクを備える。より具体的には、リンク機構アセンブリ3102が、リンクが平行な平面内で移動するように封じ込められているので、平面的な4本バーリンク機構であってもよい。
【0130】
[00174] リンク機構アセンブリ3102は、グラウンドリンク3121(固定リンクまたはフレームとも呼ばれる)、上側グラウンドリンク3122、下側グラウンドリンク3123、および浮動リンク3124を含む4つのリンクを備える。
図32で見られるように、グラウンドリンク3121は、車両100上の略垂直な位置に固定されてもよい。浮動リンク3124は、グラウンドリンク3121とほぼ平行(すなわち、ほぼ垂直方向に方向付けられる)のままである。上側グラウンドリンク3122および下側グラウンドリンク3123の方向は、リンク機構が作動するときに変化してもよい。
【0131】
[00175] 浮動リンク3124は、第1のフック3140および第2のフック3142を含む。第1のフック3140および第2のフック3142は、車両100上に配置される場合、フックがリンク機構アセンブリ3102の最前部であってもよいように、浮動リンク3124から前方に延在する。第1のフック3140は、第2のフック3142の上方に配置されてもよい。すなわち、第1のフック3140および第2のフック3142は、異なる垂直位置を有してもよい。第1のフック3140は、上側グラウンドリンク3122と浮動リンク3124との間の枢動ジョイント3147の直下に配置されてもよい。同様に、第2のフック3142は、下側グラウンドリンク3123と浮動リンク3124との間の枢動ジョイント3149の直下に配置されてもよい。
【0132】
[00176] 各フックは、リンク機構アセンブリ3102が、第2のリンク機構アセンブリ3104と一緒にバッテリケージと係合して持ち上げ(または下げ)ることができるように、バッテリケージの対応する部分を受け入れるように形作られ、設計されている。例えば、第1のフック3140は、上側水平取り付けバー3022のセグメントを受け入れるようにサイズ決めされ、形作られてもよい。第2のフック3142は、下側水平取り付けバー3024のセグメントを受け入れるようにサイズ決めされ、形作られてもよい。
【0133】
[00177] リンク機構アセンブリ3102は、液圧シリンダ3110のピストンロッド3115によって作動される。具体的には、ピストンロッド3115の端部は、上側グラウンドリンク3122の端部3129と旋回可能に結合されてもよい。端部3129は、グラウンドリンク3121に接続される上側グラウンドリンク3122の端部であってもよい。したがって、ピストンロッド3115がシリンダバレル3114から延在すると、上側グラウンドリンク3122の端部3129は下方に押し下げられ、上側グラウンドリンク3122を上方に傾斜させるように作用し、その結果、浮動リンク3124は上方に持ち上げられる。同様に、ピストンロッド3115がシリンダバレル3114内で収縮すると、上側グラウンドリンク3122の端部3129は、引き上げられ、下方向に上側グラウンドリンク3122を傾斜させるように作用し、その結果、浮動リンク3124は下げられる。リンク機構アセンブリ3102のこの構成のため、下側グラウンドリンク3124は、作動中、アクチュエータ(液圧シリンダ3110のような)と直接接触していなくてもよいと考えられるが、上側グラウンドリンク3122と同様な様態で移動する。
【0134】
[00178] 本実施形態は、リンク機構アセンブリを組み込んでいるが、他の実施形態では、他の機械アセンブリを使用して、バッテリアセンブリを昇降させることができることが理解されよう。より広義には、バッテリ着脱システムは、作動可能アセンブリ(例えば、リンク機構アセンブリおよび液圧シリンダ)と、作動可能アセンブリを動かすためのアクチュエータとを含んでもよい。該システムは、作動可能アセンブリ上の係合構成要素(例えば、浮動リンク)をさらに含み得る。係合構成要素は、作動可能アセンブリが作動されるときにバッテリアセンブリを上昇または下降させることができるように、バッテリアセンブリと係合するための少なくとも2つの垂直方向に間隔を置いたフックを含んでもよい。
【0135】
[00179] 本明細書で使用される「フック」という用語は、特定のサイズまたは形状に限定されることを意図しないことも理解されよう。本明細書で使用されるように、フックは、他の要素を保持し、捕捉し、または他の方法で係合する目的で湾曲したまたは曲げられた任意の材料片(例えば、金属)を指す。
【0136】
[00180]
図34~
図38は、リンク機構アセンブリ3102の可動範囲の概略図を示している。分かりやすくするために、浮動リンク3124の全体位置を参照し、ならびにその全体位置の垂直および水平成分を参照する。位置の垂直成分は、構造要素3111のような、固定垂直位置を有する要素に対するものとしてみなされてもよい。同様に、位置の水平成分は、グラウンドリンク3121のような、固定水平位置を有する要素に対するものとみなされてもよい。
【0137】
[00181] 最初に、
図34で見られるように、リンク機構アセンブリ3102は、第1の垂直位置および第1の水平位置に対応する第1の位置に配置されることが分かる。この第1の位置では、浮動リンク3124は、その運動範囲内のその最低垂直位置にある。また、上側グラウンドリンク3122および下側グラウンドリンク3123は、下方に傾斜する。
【0138】
[00182]
図35は、第2の垂直位置および第2の水平位置に対応する、第2の位置におけるリンク機構アセンブリ3102を示している。この第2の位置では、上側グラウンドリンク3122および下側グラウンドリンク3123は、両方とも、略水平(したがって、浮動リンク3124に対してほぼ垂直)である。
図34と比較すると分かるように、浮動リンク3124は上方に移動している。また、浮動リンク3124は、前方へ(例えば、グラウンドリンク3121から離れる方向へ)何らかの小さな動きを達成している。浮動リンク3124のこの初期掃引前進は、以下にさらに詳述されるように、バッテリアセンブリとの適切な係合を保証するのに役立つ可能性がある。
【0139】
[00183]
図36は、第3の位置におけるリンク機構アセンブリ3102を示し、これは、第3の垂直位置および第3の水平位置に対応する。この第3の位置では、上側グラウンドリンク3122および下側グラウンドリンク3123は、両方とも、浮動リンク3124が持ち上げられるように上方に傾斜する。
図35の第2の位置と比較すると、浮動リンク3124は、主として垂直方向に上昇し、水平方向の動きは比較的少ない。これは、バッテリアセンブリを車両上に持ち上げるために使用されるエネルギーが、地面から持ち上げられるときにバッテリアセンブリを広範囲の水平運動を通じて移動させる際にもエネルギーを浪費するのではなく、主に垂直リフトのために使用されることを確実にするのに役立つ。
【0140】
[00184]
図37は、第4の垂直位置および第4の水平位置に対応する、第4の位置におけるリンク機構アセンブリ3102を示す。この第4の位置では、上側グラウンドリンク3122および下側グラウンドリンク3123が、
図36で示される第3の位置におけるそれらの方向と比較して、より厳しく傾斜する。第3の位置からこの第4の位置に向かって、浮動リンク3124は、その水平方向の動きを逆行し始め、その結果、今や、地上リンク3121(および車両100)に向かって戻るように移動する。さらに、第3の位置と第4の位置との間の垂直運動の速度は、その水平運動の速度よりも小さい。
【0141】
[00185]
図38は、第5の垂直位置および第5の水平位置に対応する、第5のおよび最後の位置におけるリンク機構アセンブリ3102を示している。この第5の位置では、上側グラウンドリンク3122および下側グラウンドリンク3123が、それらの方向においてほぼ垂直である。また、浮動リンク3124は、グラウンドリンク3121に直接隣接して(および場合によっては接して)配置される。
図37の第4の位置とこの第5の位置との間で、浮動リンク3124の運動のほとんど全ては、最小の垂直運動で水平方向に向けられる。これは、バッテリアセンブリが、係止機構(ラッチなど)に接触して係合するための十分な水平運動量を有することを確実にするのに役立つ。
【0142】
[00186] 上記の説明は第1のリンク機構アセンブリ3102に向けられているが、同様の設備が第2のリンク機構アセンブリ3104に適用されることが理解され得る。さらに、第1のリンク機構アセンブリ3102および第2のリンク機構アセンブリ3104は、互いに平行に作用し、バッテリアセンブリが車両から持ち上げられるかまたは下げられるときに、実質的に同一の運動を受け、負荷を共有するように構成される。
【0143】
[00187]
図39は、車両100の前端90と、取り外されたバッテリアセンブリ3000との概略図である。
図39で概略的に示されるように、着脱システム250の各フックは、バッテリケージ3002の水平取り付けバーのうちの1つに対応してもよい。すなわち、各フックは、これら2つのバーのうちの1つを把持するように構成されてもよい。
【0144】
[00188] 第1のリンク機構アセンブリ3102の第1のフック3140は、上側水平取り付けバー3022と係合するように配置される。同様に、第2のリンク機構アセンブリ3104の第1のフック3180も、上側水平取り付けバー3022と係合するように配置される。第1のリンク機構アセンブリ3102の第2のフック3142は、下側水平取り付けバー3022と係合するように配置される。同様に、第2のリンク機構アセンブリ3104の第2のフック3182も、下側水平取り付けバー3024と係合するように配置される。この構成は、着脱システム250とバッテリアセンブリ3000との間の4つの係合点を提供する。
【0145】
[00189] 一般に、各フックは、対応する水平バーの任意のセグメントを把持することができる。いくつかの実施態様において、フックが、上側水平取り付けバー3022の中間セグメント3052および下側水平取り付けバー3024の中間セグメント3062などの、バーの中間セグメントを把持することが望ましい場合がある(
図31参照)。他の実施形態では、フックが、バーの端部セグメントを把持することが望ましい場合がある。これは、上側水平取り付けバー3022の第1の端部セグメント3050および第2の端部セグメント3054を含む。これはまた、下側水平取り付けバー3024の第1の端部セグメント3060および第2の端部セグメント3064を含む。
【0146】
[00190]
図40~
図45は、バッテリアセンブリを取り付けるプロセスの概略図を示している。明確にするために、第1のリンク機構アセンブリ3102のみが
図40~
図45で示されているが、第2のリンク機構アセンブリ3104は、第1のリンク機構アセンブリ3102と実質的に同一の様態で作動し得ることが理解され得る。さらに、このプロセスの間における、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024のセクションが見えるように、バッテリアセンブリ3000の部分は、仮想線で示されている。
【0147】
[00191] 最初に、
図40で示されるように、バッテリアセンブリ3000は、地表面3200上に配置されている。車両100が、(例えば、
図23で示されるように)バッテリアセンブリ3000に近づく際に、リンク機構アセンブリ3102は、下降位置にあってもよい。具体的には、リンク機構アセンブリ3102を、第1のフック3140が上側水平取り付けバー3022よりも十分に低く、第2のフック3142が下側水平取り付けバー3024よりも十分に低くなる位置まで下降させることができる。これは、フックが、(
図41で示されるように)バッテリケージ3002の後方側部3015と接触するときに、第1のフック3140および第2のフック3142が、取り付けバーのすぐ下の位置に移動され得ることを確実にする。
【0148】
[00192] 一旦、第1のフック3140および第2のフック3142がバッテリケージ3002と接触すると、液圧シリンダ3110は、
図42で示されるように、リンク機構アセンブリ3102を作動させてもよい。上述したように、最低位置から始まって、リンク機構アセンブリ3102は、浮動リンク3124が上昇し始めると同時に、水平方向にわずかに前方に移動するように移動する。このわずかな前方水平運動は、第1のフック3140および第2のフック3142をさらにバッテリケージ3002内に押し込む効果を有してもよい。場合によっては、この力は、バッテリケージ3002(または代替的に、車両100)が、水平方向にわずかに変位するように、またはわずかに(
図42で見られるように)傾けられるようなものであってもよい。しかし、この前方運動は、第1のフック3140および第2のフック3142が、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024と完全に係合することを確実にすることが意図されている。
【0149】
[00193]
図42で示すように、システムが取り付けバーリンク機構と適切に係合した状態で、リンク機構アセンブリ3102は、
図43で示すように、浮動リンク3124が主に垂直方向に移動する状態で移動し続けることができる。浮動リンク3124がさらに上昇すると、バッテリアセンブリ3000は、地表面3200から持ち上げられる。
【0150】
[00194] 最終的に、
図44~
図45で示されるように、リンク機構アセンブリ3102の運動は、バッテリアセンブリ3000が主に後方方向に平行移動されるようなものになる。これは、バッテリアセンブリ3000が、係止機構(例えば、ラッチ)によって適所に係合および係止されるのに十分な後方運動量を有することを確実にするのに役立つ。
【0151】
[00195] 浮動リンク3120の異なる垂直位置におけるフックの使用は、バッテリアセンブリ3000の安定性および適切な積み込みの確保を支援することが理解され得る。具体的には、(両方のリンク機構アセンブリを横切る)フックの上側一式とフックの下側一式の両方を使用することは、持ち上げプロセスの期間を通して、バッテリアセンブリを実質的に一定の向きに維持する助けとなる。例えば、
図40で示されるように、バッテリケージ3002の中心垂直軸3210は、バッテリケージ3002と係合する前に、浮動リンク3120(すなわち、浮動リンク3120の中心垂直軸3212)と略平行である。バッテリケージ3002が持ち上げられ、
図42におけるその最下位置と
図45におけるその最高位置との間で水平方向および垂直方向の両方に移動される際に、バッテリケージ3002は、実質的に一定の向きを保持する。すなわち、中心垂直軸3210は、浮動リンク3120と実質的に平行のままである。言い換えると、これは、持ち上げプロセス全体を通して、バッテリケージ3002が傾いたり、不安定になったりすることがないということである。これは、そのようなロッキングが、持ち上げ機構の効率を低下させ、また、バッテリアセンブリ3000と任意の係止機構との間の整合をより困難にし得るので、バッテリアセンブリ3000の所望でないロッキングが生じないことを確実にするのに役立つ。
【0152】
[00196] 車両100から地表面3200へバッテリアセンブリ3000を下げるために、
図40~45に記載された上述のプロセスを逆にしてもよいことが理解されよう。バッテリアセンブリ3000が地表面3200まで下げられると、リンク機構アセンブリ3102は、第1のフック3140および第2のフック3142が、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024と係合解除するのに十分な低さになるまで下降されてもよい。一旦、フックが係合解除されると、車両100は、別のバッテリアセンブリを取り付けることができる場所(例えば、
図21に示されるように)に移動するために、バッテリアセンブリ3000からバックして離れることができる。
【0153】
[00197]
図46~
図48は、バッテリを昇降させるためのシステムの代替的な一実施形態の概略図を示している。
図46では、バッテリ3300が、最初に、持ち上げプラットフォーム3302上に配置される。リンク機構アセンブリ3304は、バッテリ3300の上部中央部分を、持ち上げプラットフォーム3302に接続する。リンク機構アセンブリ3304が回転して延びると、バッテリ3300は、
図47~
図48で示されるように、プラットフォーム3302から持ち上げられ、プラットフォーム3302から外れた位置まで下げられる。しかし、
図47で明らかに示されるように、バッテリ3300は、バッテリが単一の垂直位置でのみ係合されるという作用のために、下降するにつれてロッキングまたは揺動することがある。
【0154】
[00198] 採掘環境では、地表面が水平でないことがある。これは、車両がバッテリアセンブリを取り付けたり取り外したりしようとするとき、バッテリが上昇(または下降)する地面のパッチ(patch)が、車両の車輪が位置する地面のパッチに対してわずかに高くなったり低くなったりすることを意味する。車両の一部の実施形態は、バッテリを平坦でない地面に取り付けたり取り外したりできるようにするための設備を含むことができる。
【0155】
[00199]
図49は、車両100の着脱システム250の積み込みエンベロープを特徴付ける目的で、車両100の一部分の概略図を示している。ここで、車両100の車輪は、地面のパッチ3402上に着座している。地面のパッチ3402の高さは、参考のために地面レベル3403とみなす。例示的な一実施形態では、着脱システム250が、地面の隆起パッチ3404からバッテリアセンブリ3410を積み込むことができる。地面のパッチ3404は、高さ3420だけ、地面レベル3403から隆起してもよい。加えて、着脱システム250は、地面の陥凹パッチ3406からバッテリアセンブリ3411を積み込むことができる。地面のパッチ3406は、高さ3422だけ、地面レベル3403の下に窪んでいてもよい。説明のために、地面の隆起パッチ3404および地面の陥凹パッチ3406が、互いに隣接して示されている。
【0156】
[00200] 地面の陥凹パッチ3406と地面の隆起パッチ3404との間の全体的な垂直距離は、着脱システム250の「積み込みエンベロープ」と呼ばれる。この距離は、
図49の積み込みエンベロープ3424によって示され、高さ3420と高さ3422の合計に等しい。
【0157】
[00201] 積み込みエンベロープのサイズは、着脱システム250のリンク機構アセンブリの運動範囲、ならびにこれらアセンブリの地面レベルからの相対的な高さによって特定されてもよい。フックは、最初にバッテリケージに係合するときに、バッテリケージ上の水平取り付けバーよりも低くなければならないので、各リンク機構アセンブリ上のフックが、地面レベルに対してどれくらい低いかによって、最低積み込み位置が制約される。場合によっては、最も高い積み込み位置は、リンク機構アセンブリが後方に後退し始める高さ(地面レベルに対する)によって制約され、したがって、水平取り付けバーと係合できなくなる可能性がある。
【0158】
[00202] 異なる実施形態では、最低の積み込み位置、最高の積み込み位置、および全体の積み込みエンベロープの値が、変化し得る。いくつかの実施形態では、最低積み込み位置が、地面レベル(これは、前輪が配置される地面の高さによって規定される)から下、約6インチから10インチの間の範囲内で変動し得る。一実施形態では、最低積み込み位置が、地面レベルから下、約8インチの値を有する。いくつかの実施形態では、最も高い積み込み位置が、地面レベルから下、約2インチから4インチの間の範囲内で変動し得る。一実施形態では、最も高い積み込み位置が、地面レベルから上、約2.75インチの値を有する。
【0159】
[00203] いくつかの実施形態では、重量が8~10キログラムのバッテリアセンブリを持ち上げるのに十分な着脱システムがあることが理解されよう。したがって、各リンク機構アセンブリの構成要素は、この制約を念頭に置いて設計することができることを理解されたい。
【0160】
[00204] バッテリ自動位置合わせ・係止システム
[00205] 前述のように、着脱システム250がバッテリアセンブリを車両上の所望の位置まで持ち上げると、何らかの機構を使用してバッテリアセンブリを車両上の適所に係止することができる。加えて、いくつかの実施形態では、着脱システムは、バッテリアセンブリの位置合わせに役立つ設備も含むことができる。そのような設備は、バッテリアセンブリが1つまたは複数の係止機構(例えば、ラッチ)によって適切に係合され得ることを確実にするために、バッテリアセンブリを適所に案内する自動位置合わせ構成要素を含み得る。
【0161】
[00206]
図50は、車両100の前端の概略斜視図である。
図50を参照すると、着脱システム250は、位置合わせ・係止システムの構成要素と総称されることがある、自律的な位置合わせ特徴および係止特徴の両方を組み込むことができる。
【0162】
[00207] 車両100は、複数の受け部材を含むことができる。受け部材は、バッテリケージの取り付けバーまたは他の取り付け要素を受け入れて保持するように構成された任意の構成要素とすることができる。いくつかの実施形態では、受け部材は、取り付けバーまたは他の要素を適所に案内するための位置合わせ部分を含むことができる。いくつかの実施形態では、受け部材はまた、取り付けバーまたは他の要素を適所に係止するための係止機構を含むことができる。代替的に、他の実施形態では、受け部材が、位置合わせ部分ではなく係止機構のみを含むことができる。
【0163】
[00208] 具体的には、
図50において、車両100が、第1の受け部材4011と、第2の受け部材4012と、第3の受け部材4013と、第4の受け部材4014と、第5の受け部材4015と、第6の受け部材4016と、第7の受け部材4017と、第8の受け部材4018とを含み、これらをまとめて複数の受け部材4010と呼ぶことができる。例示の目的で、受け部材は、
図50で概略的に示されている。
【0164】
[00209] 複数の受け部材4010は、バッテリアセンブリの水平取り付けバーと係合するように構成された受け部材一式と、バッテリアセンブリの垂直取り付けバーと係合するように構成された別の受け部材一式とに分割されてもよい。具体的には、第1の受け部材4011、第2の受け部材4012、第3の受け部材4013、および第4の受け部材4014は、水平取り付けバーと係合するように構成された第1の受け部材一式4020を集合的に備える。加えて、第5の受け部材4015、第6の受け部材4016、第7の受け部材4017、および第8の受け部材4018は、垂直取り付けバーと係合するように構成された第2の受け部材一式4030を集合的に備える。
【0165】
[00210] 第1の受け部材一式4020は、水平方向に関して、第1のリンク機構アセンブリ3102と第2のリンク機構アセンブリ3104との間で、車両100上に配置されてもよい。さらに、第1の受け部材一式4020は、上側の受け部材一式4022(第1の受け部材4011および第2の受け部材4012を含む)と、下側の受け部材一式4024(第3の受け部材4013および第4の受け部材4014を含む)とに配置することができる。上側の受け部材一式4022は、共通の垂直位置を有し、バッテリアセンブリ3000の上側水平取り付けバー3022と係合してもよい。下側の受け部材一式4024は、上側の受け部材一式4022の下方にある共通の垂直位置を有する。下側の受け部材一式4024は、バッテリアセンブリ3000の下側水平取り付けバー3024と係合してもよい。
【0166】
[00211] 第1の受け部材一式4020は、全て共通の向きを有してもよい。具体的には、各受け部材は、その長さ方向を上下方向に合わせて方向付けられている。この向きは、各受け部材の開口部が、バッテリアセンブリからの水平に向けられたバーによって係合され得ることを確実にする。
【0167】
[00212] 第2の受け部材一式4030は、車両100上に配置されてもよい。具体的には、第5の受け部材4015および第6の受け部材4016が、第1のリンク機構アセンブリ3102に隣接して配置されてもよく、第7の受け部材4017および第8の受け部材4018が、第2のリンク機構アセンブリ3104に隣接して配置されてもよい。しかし、リンク機構の間およびリンク機構の内側に隣接して配置される第1の受け部材一式4020とは異なり、第2の受け部材一式4030の受け部材は、リンク機構の外側の両側に隣接して配置される。
【0168】
[00213] 第2の受け部材一式4030は、全て共通の向きを有してもよい。具体的には、各受け部材は、その長さ方向を幅方向に揃えて方向付けられる。この向きは、各受け部材の開口部が、バッテリアセンブリから垂直に向けられたバーによって係合され得ることを確実にする。
【0169】
[00214]
図51~
図52は、本システムと共に使用され得る例示的な受け部材4400の概略図を示している。具体的には、
図51は、開位置にある受け部材4400の概略斜視図であり、
図52は、閉位置にある受け部材4400の概略斜視図である。
【0170】
[00215] 受け部材4400は、外側ハウジング4402と、内側係止部材4404とを含んでもよい。内側係止部材4404は、外側ハウジング4402の受け空洞4406内に配置される。さらに、内側係止部材4404は、受け空洞4406内で枢動可能であってもよい。
【0171】
[00216] 外側ハウジング4402は、受け空洞4406の境界を形成するベース部分4420および隆起側壁4422を含む。側壁4422は、側壁4422が、受け部材4400の端部で最も高く、受け部材4400の中央で最も低いように、ベース部分4420に向かって傾斜してもよい。すなわち、側壁4422は、受け部材4400の一方の側に第1のノッチ4424を含み、受け部材4400の第2の側に第2のノッチ4426を含んでもよい。
【0172】
[00217] 内側係止部材4404は、開口側部4410を有する開ループまたはフック状形状を有してもよい。開口側部4410が第1のノッチ4424および第2のノッチ4426に隣接して配置されるように、内側係止部材4404が回転されたときに、
図51で見られるように、受け部材4400は、「開放」位置にある。この開位置では、取り付けバーのセクションを、第1のノッチ4424、第2のノッチ4426、および同じく内側係止部材4404の開口側部4410内に配置することができる。また、開位置では、取り付けバー4450が、受け部材4400から取り外され得る。
【0173】
[00218] 開口側部4410がベース部分4420内に配置されるように、内側係止部材4404が回転されるときに、受け部材4400は、
図52で見られるように閉位置にある。閉位置では、取り付けバーのセクションは、内側係止部材4404と外側ハウジング4402の部分との間で係止されてもよい。取り付けバーと受け部材の構成要素との間の張力に応じて、取り付けバーは、内側係止部材4404と外側ハウジング4402のベース部分4420との間に形成される間隙を通って摺動することができる場合とできない場合がある。
【0174】
[00219] いくつかの実施態様において、受け部材4400は、液圧によって動力供給されてもよい。例えば、一実施形態では、受け部材4400が、液圧ラッチであってもよい。他の実施形態では、受け部材4400を、ばね荷重受け部材とすることができる。さらに他の実施形態では、受け部材4400を、要素を適所に係止するために使用することができる任意の追加の機械的構成要素(リンク機構など)を使用して作動させることができる。
【0175】
[00220] いくつかの実施形態では、受け部材が、開位置に付勢され得る。他の実施形態では、受け部材が、閉位置に付勢され得る。さらに他の実施形態では、受け部材が、開位置または閉位置のいずれにも付勢されなくてよい。
【0176】
[00221] 当然のことながら、受け部材4400は、着脱システム250と共に使用することができる受け部材の種類の例示的な一実施形態に過ぎない。いくつかの実施形態では、第1の受け部材一式4220および/または第2の受け部材一式4230のいずれかにおける受け部材のうちの1つまたは複数が、受け部材4400と同様の設備で構成され得る。すなわち、本実施形態の受け部材のうちの1つまたは複数は、受け部材の中心に向かって傾斜する側壁、ならびに取り付けバーの周りで回転し、枢動し、または他の方法で開閉する内部係止部材を含むことができる。
【0177】
[00222]
図53~
図54は、バッテリアセンブリ3000が、第1の受け部材一式4020に向かって持ち上げられるときに、第1の受け部材一式4020が、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024と係合する方法を示している。具体的には、
図53で見られるように、リンク機構アセンブリは、バッテリアセンブリ3000を第1の受け部材一式4020に向かって持ち上げるように作用し得る。
図54で見られるように、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024が一対の対応する受け部材内に配置されると、受け部材は自動的に閉じられ、バッテリアセンブリ3000を車両100上の適所に固定する。すなわち、第1の受け部材4111および第2の受け部材4112は、上側水平取り付けバー3022に係合し、その周りを閉じる。具体的には、第1の受け部材4111の内側係止部材4080が、上側水平取り付けバー3022の周囲を閉鎖し、第3の受け部材4113の内側係止部材4082が、下側水平取り付けバー3024の周囲を閉鎖する。また、第3の受け部材4113および第4の受け部材4114(
図53~
図54では見えない)は、下側水平取り付けバー3024に係合し、その周りを閉じる。
【0178】
[00223]
図55~
図56は、バッテリアセンブリ3000が第2の受け部材一式4030に向かって水平方向に押されるときに、第2の受け部材一式4030が、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024と係合する方法を示している。
図53~
図54は、車両100上のバッテリアセンブリ3000および対応する受け部材の側面概略図を示すが、対照的に、
図55~
図56は、バッテリアセンブリ3000および対応する受け部材の上面図を示す。
【0179】
[00224]
図55で見られるように、リンク機構アセンブリは、バッテリアセンブリ3000を第2の受け部材一式4030に向かって持ち上げるように作用し得る。
図56で見られるように、第1の垂直取り付けバー3072および第2の垂直取り付けバー3074が一対の対応する受け部材内に配置されると、受け部材は、車両100上の適所にバッテリアセンブリ3000を固定するために自動的に閉じられる。すなわち、第5の受け部材4115は、第2の垂直取り付けバー3074の周囲で係合および閉鎖する。また、第7の受け部材4117は、第1の垂直取り付けバー3072の周囲で係合および閉鎖する。具体的には、第5の受け部材4115の内側係止部材4090は、第2の垂直取り付けバー3074の周囲を閉じ、第7の受け部材4117の内側係止部材4092は、第1の垂直取り付けバー3072の周囲を閉じる。この図には示されていないが、第6の受け部材4116は、第1の垂直取り付けバー3072の周囲で係合および閉鎖してもよい。また、第8の受け部材4018は、第2の垂直取り付けバー3074の周囲で係合および閉鎖してもよい。
【0180】
[00225]
図53~
図56は、バッテリアセンブリを適所に係止することによって車両シャーシに取り付けるプロセスを示しているが、取り外し中に逆のプロセスを使用してもよいことが理解されよう。すなわち、バッテリアセンブリを取り外すために、取り付けバーの周囲で閉じられた任意の係止機構を開いて、バッテリアセンブリを解除できるようにしてもよい。バッテリアセンブリが解放されると、リンク機構を作動させて、バッテリアセンブリを地面に下げることができる。
【0181】
[00226] 実施形態は、車両に搭載されるときに、バッテリアセンブリを自律的に位置合わせするための設備を含むことができる。いくつかの実施形態では、自律的な位置合わせは、単一の方向(例えば、車両に対する垂直方向の位置合わせ)で行われ得る。他の実施形態では、自律的な位置合わせは、2つ以上の方向において同時に起こり得る(例えば、水平および垂直方向の位置合わせ)。
【0182】
[00227]
図57~
図58は、垂直方向に対して位置合わせされているバッテリアセンブリの概略図を示している。具体的には、
図57~
図58は、第1の受け部材4111および第3の受け部材4113がバッテリアセンブリ3000と係合するときを含む、車両100のいくつかの構成要素の側面概略図を示している。
【0183】
[00228] 最初に、
図57で見られるように、バッテリアセンブリ3000は、第1の受け部材4111および第3の受け部材4113との位置合わせがずれる。上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024が、それぞれ、第1の受け部材4111および第3の受け部材4113と接触すると、バーの運動は、受け部材の中央領域に向かって下方に向けられる。例えば、上側水平取り付けバー3022が、第1の受け部材4111の傾斜表面4170に押圧されると、上側水平取り付けバー3022は、第1の受け部材4111の中央領域4172に近づくにつれて、下方に摺動してもよい。同様に、下側水平取り付けバー3024が、第3の受け部材4113の傾斜表面4174に押圧されると、下側水平取り付けバー3024は、第3の受け取り部材4113の中央領域4176に近づくにつれて、下方に摺動してもよい。
【0184】
[00229]
図58において、第1の受け部材4111および第3の受け部材4113は、バッテリアセンブリ3000が垂直位置に対して適切に位置合わせされるまで継続する。この時点で、係止機構は、バッテリアセンブリ3000を車両シャーシに固定するために、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024の周囲をそれぞれ閉じることができる。
【0185】
[00230]
図57~
図58は、バッテリアセンブリ3000が、必要な最終位置合わせ位置よりも高い垂直位置を有する場合の自律的位置合わせのプロセスを示すが、バッテリアセンブリ3000が、最終位置合わせ位置よりも低い垂直位置を有する場合に同様のプロセスが生じることが理解され得る。
【0186】
[00231]
図59~
図60は、車両100の水平方向(具体的には、幅方向)に対して位置合わせされているバッテリアセンブリの概略図を示している。具体的には、
図59~60は、バッテリアセンブリ3000と係合する際の、第5の受け部材4115および第7の受け部材4117を含む、車両100のいくつかの構成要素の側面概略図を示す。
【0187】
[00232] 最初に、
図59で見られるように、バッテリアセンブリ3000は、第5の受け部材4115および第7の受け部材4117と位置合わせがずれる。具体的には、バッテリアセンブリ3000は、所望の整合境界4300に対して垂直な方向におけるオフセット4310だけ水平方向に変位される。
【0188】
[00233] 第1の垂直取り付けバー3072および第2の垂直取り付けバー3074が、それぞれ、第7の受け部材4117および第5の受け部材4115と接触すると、バーの運動は、受け部材の中央領域に向かって水平方向に向けられる。例えば、第2の垂直取り付けバー3074が、第5の受け部材4115の傾斜表面4180に押圧されると、第2の垂直取り付けバー3074は、第5の受け部材4115の中央領域4182に近づくにつれて、水平に摺動してもよい。同様に、第1の垂直取り付けバー3072が、第7の受け部材4117の傾斜表面4184に押圧されると、第1の垂直取り付けバー3072は、第7の受け部材4117の中央領域4186に近づくにつれて、水平に摺動してもよい。
【0189】
[00234]
図60において、バッテリアセンブリ3000が水平位置に対して適切に位置合わせされるまで、第5の受け部材4115および第7の受け部材4117は継続する。この時点で、係止機構は、第1の垂直取り付けバー3072および第2の垂直取り付けバー3074の周囲をそれぞれ閉じて、バッテリアセンブリ3000を車両シャーシに固定することができる。あるいは、いくつかの他の実施形態では、第5の受け部材4115および第7の受け部材4117は、係止機構を組み込まなくてもよい。
【0190】
[00235]
図59~
図60は、バッテリアセンブリ3000が、必要な最終位置合わせ位置から第1の方向(例えば、左方向)に水平に変位した場合の自律的な位置合わせのプロセスを示しているが、バッテリアセンブリ3000が、最終位置合わせ位置から第2の方向(例えば、右方向)に水平に変位した場合に同様のプロセスが生じることが理解され得る。
【0191】
[00236] 上述したように、バッテリアセンブリの位置合わせは、バッテリアセンブリを上昇させ、それを受け入れ部材一式の方へ引っ張るリンク機構によって、バッテリアセンブリの水平バーおよび/または垂直バーが車両の方へ水平に押されるときに行われる。垂直方向または水平方向のいずれかにおけるバッテリアセンブリの任意の不整合は、バッテリアセンブリの垂直位置および水平位置を適切な整合位置に向けるように作用する、受け部材の傾斜した側壁によって自律的に補正され得る。次いで、適切な位置合わせにより、水平取り付けバー(および/または垂直取り付けバー)を適所に係止することができ、それによってバッテリケージを車両シャーシ上の適所に固定することができる。
【0192】
[00237] 異なる実施形態では、垂直位置および水平位置の許容誤差は変化し得る。つまり、受け部材一式に近づけられるにつれて、バッテリケージを水平方向または垂直方向に位置ずれさせることができる程度は、変化し得る。一般に、許容誤差は、各受け部材の寸法だけでなく、中央に位置合わせされた位置に向かって取り付けバーを案内することを意図した側壁の特定の幾何学的形状を含む種々の要因によって決定され得る。
【0193】
[00238] いくつかの実施形態では、1つまたは複数の受け部材が任意選択的であり得ることが理解され得る。いくつかの他の実施形態では、例えば、第2の受け部材一式4030は、位置合わせ部材で置き換えることができる。(任意選択的に)バーを適所に係止するための設備を含むことができる受け部材とは対照的に、位置合わせ部材は、位置合わせを補助するだけで係止を補助しないように構成することができる。
【0194】
[00239]
図61は、バッテリアセンブリの垂直に位置合わせされた取り付けバーに係合するための受け部材を欠く車両100の代替的な一実施形態である。代わりに、車両100は、車両100のシャーシに取り付けられる位置合わせ部材一式4502を含む。位置合わせ部材一式4502は、第1の位置合わせ部材4511と、第2の位置合わせ部材4512と、第3の位置合わせ部材4513と、第4の位置合わせ部材4514とを含む。
【0195】
[00240] 第1の位置合わせ部材4511は、V字形の切り欠きを有する材料のブロックを含む。これにより、中央位置で合流する両側の傾斜面が形成される。上述の受け部材の傾斜面と同様に、位置合わせ部材の傾斜面は、垂直取り付けバーを水平方向に対して中央に位置合わせした位置に押し込むように作用する。第2の位置合わせ部材4512、第3の位置合わせ部材4513、および第4の位置合わせ部材4514はすべて、第1の位置合わせ部材4511と同様の形状を有することが分かる。
【0196】
[00241]
図61には、水平取り付けバーを固定するための受け部材一式4560も示されている。受け部材一式4560は、第1の受け部材4561、第2の受け部材4562、第3の受け部材4563、および第4の受け部材4564を含む。
【0197】
[00242] 受け部材一式4560は、
図51~
図52で示される受け部材とはわずかに異なる設計を有してもよい。ここで示される受け部材は、バッテリアセンブリの水平取り付けバーに使用され得る任意の種類の既知の係止機構に関連することができる。ある場合には、受け部材一式4560が、液圧作動される係止機構を含んでもよい。
【0198】
[00243] この構成を使用して、受け部材がバッテリアセンブリを垂直方向に対して位置合わせする際に、位置合わせ部材を使用して、バッテリアセンブリを水平方向に対して位置合わせするのを支援することができる。さらに、受け部材は、バッテリアセンブリを適所に係止するための係止機構を含むことができる。
【0199】
[00244] 受け部材と位置合わせ部材の両方が凸状開口部を含むことが分かる。各開口部は、受け入れ方向に関連付けられてもよい。受け入れ方向は、凸状開口内に受け入れられ得る細長い部材の方向に関連する。例えば、
図51に戻って参照すると、受け部材4400の受け入れ方向は、ノッチ4424とノッチ4426との間に延在し、取り付けバー4450と平行な方向である。
【0200】
[00245]
図61で見られるように、位置合わせ部材(例えば、位置合わせ部材4511および位置合わせ部材4512)および受け部材(例えば、受け部材4561および受け部材4562)は、平行でない受け入れ方向を有する。具体的には、位置合わせ部材および受け部材の受け入れ方向(すなわち、凸状開口の向き)は、互いに略垂直であることが分かる。
【0201】
[00246] 本実施形態は、バッテリアセンブリを車両に配置するだけでなく、バッテリケージを車両のシャーシと一体化する着脱システムを提供する。これは、作動可能アセンブリによって特定の位置に持ち上げられた後に、バッテリケージを把持する予め装填された係止機構を使用することによって達成される。
【0202】
[00247]
図62は、車両100のシャーシ4600にバッテリアセンブリ3000を取り付けた、車両100の一実施形態の概略図である。具体的には、第1の受け部材4602および第2の受け部材4604が、シャーシ4600に固定される。さらに、第1の受け部材4602および第2の受け部材4604は、それぞれ、上側水平取り付けバー3022および下側水平取り付けバー3024に係止される。この側面図には示されていないが、バッテリアセンブリ3000はまた、水平取り付けバーに係合する追加の受け部材によって、および/またはバッテリアセンブリ3000の第1の垂直取り付けバー3072および/または第2の垂直取り付けバー3074に係合する追加の受け部材(または位置合わせ部材)によって、シャーシ4600に接続されてもよい。
【0203】
[00248] バッテリアセンブリ3000を受け部材一式で適所に係止することによって、バッテリアセンブリ3000は、シャーシ4600に対して移動しなくてもよい。これは、任意の外力が加えられたときに適切な負荷伝達を達成するように、車両100のバッテリアセンブリ3000とシャーシ4600との間の機械的接続における任意の緩みを最小化するのに役立つ。
【0204】
[00249] 一例として、
図62は、前方衝撃力4610が、バッテリケージ3002の前側3009に加えられる例示的な一つの状況を示している。バッテリアセンブリ3000は、予め装填された係止機構を使用して固定されているため、力は、装着点で発生する構造的障害なしに、受け部材4602および受け部材4604を通って、バッテリケージ3002からシャーシ4600に伝達されてもよい。
【0205】
[00250] 本発明の様々な実施形態を説明してきたが、この説明は、限定ではなく例示を意図したものであり、当業者には、本発明の範囲内にあるより多くの実施形態および実装が可能であることが明らかであろう。任意の実施形態の任意の要素は、特に除外される場合を除いて、任意の他の実施形態の別の要素と置換されてもよく、または別の実施形態に追加されてもよい。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその均等物を考慮しない限り、限定されるべきではない。また、添付の特許請求の範囲の範囲内で、様々な修正および変更を行うことができる。