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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ショーケースのガード構造
(51)【国際特許分類】
   A47F 3/00 20060101AFI20240305BHJP
   F25D 11/00 20060101ALI20240305BHJP
   F25D 23/06 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A47F3/00 Z
F25D11/00 101C
F25D23/06 H
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021002109
(22)【出願日】2021-01-08
(65)【公開番号】P2022107266
(43)【公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000239585
【氏名又は名称】フクシマガリレイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148138
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡
(72)【発明者】
【氏名】津田 和哉
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-127436(JP,A)
【文献】特開2000-184946(JP,A)
【文献】実開昭63-113887(JP,U)
【文献】特開2000-245594(JP,A)
【文献】特開2002-048465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 3/00
F25D 11/00
F25D 23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショーケースの本体ケース(1)の外面に固定されるガード構造であって、
本体ケース(1)の平坦壁に固定される直線状の直線ブロック(18)と、本体ケース(1)の隅部に固定されるコーナーブロック(19)と、直線ブロック(18)またはコーナーブロック(19)の端部に連結される第1、第2のエンドブロック(20・21)とを構成要素とし、
直線ブロック(18)の一端にコーナーブロック(19)が連結され、コーナーブロック(19)の一端に第1のエンドブロック(20)が連結され、直線ブロック(18)の他端に第2のエンドブロック(21)が連結されて構成される第1の態様(G1)と、
コーナーブロック(19)の両端に第1、第2のエンドブロック(20・21)が連結されて構成される第2の態様(G2)と、
直線ブロック(18)の両端に第2のエンドブロック(21・21)が連結されて構成される第3の態様(G3)から選択される、いずれかひとつの態様を採ることができるように構成されていることを特徴とするショーケースのガード構造。
【請求項2】
第1の態様(G1)および第2の態様(G2)におけるコーナーブロック(19)は、同ブロック(19)の複数個所に形成したねじ通口(38)にねじ込まれる第1ねじ(51)で本体ケース(1)に締結固定されており、
第1の態様(G1)および第3の態様(G3)における直線ブロック(18)は、同ブロック(18)の複数個所に形成したねじ通口(28)にねじ込まれる第2ねじ(52)で本体ケース(1)に締結固定されており、
第1の態様(G1)および第2の態様(G2)における第1のエンドブロック(20)は、コーナーブロック(19)に係合連結され、第1エンドブロック(20)の下面側からねじ込んだ第3ねじ(53)でコーナーブロック(19)に締結固定されており、
第1の態様(G1)、第2の態様(G2)および第3の態様(G3)における第2のエンドブロック(21)は、コーナーブロック(19)または直線ブロック(18)に係合連結され、第2のエンドブロック(21)の締結座(46)に設けたねじ通口(48)にねじ込まれる第4ねじ(54)で本体ケース(1)に締結固定されている請求項1に記載のショーケースのガード構造。
【請求項3】
直線ブロック(18)のビス溝(26)、またはコーナーブロック(19)のビス溝(37)に装着される直線状の化粧枠(22)を備えており、
第1の態様(G1)において、直線ブロック(18)のビス溝(26)に臨む第1ねじ(51)、第2ねじ(52)、および第4ねじ(54)の操作頭部が、前記ビス溝(26)に装着した化粧枠(22)で覆われ、第3ねじ(53)に隣接する第1ねじ(51)の操作頭部が第1エンドブロック(20)で覆われており、
第2の態様(G2)において、コーナーブロック(19)のビス溝(37)に臨む第1ねじ(51)、および第4ねじ(54)の操作頭部が、前記ビス溝(37)に装着した化粧枠(22)で覆われており、
第3の態様(G3)において、直線ブロック(18)のビス溝(26)に臨む第2ねじ(52)、および第4ねじ(54)の操作頭部が、前記ビス溝(26)に装着した化粧枠(22)で覆われている請求項2に記載のショーケースのガード構造。
【請求項4】
直線ブロック(18)が、断面H字状の内枠(24)と断面L字状の外枠(25)を一体に備えていて、内枠(24)と外枠(25)の間に連結溝(27)が形成されており、
コーナーブロック(19)が、本体ケース(1)の隅部の外面を覆う一対のコーナー腕(32、33)と、各コーナー腕(32、33)の端部に膨出形成される第1連結部(35)および第2連結部(36)と、第2連結部(36)側のコーナー腕(33)に形成される連結溝(41)を備えており、
第1のエンドブロック(20)は、第1連結部(35)と係合する第3連結部(43)を備えており、
第2のエンドブロック(21)は、直線ブロック(18)の連結溝(27)、またはコーナーブロック(19)の連結溝(41)と係合する第4連結部(47)を備えており、
第1の態様(G1)において、コーナーブロック(19)の第1連結部(35)に、第1のエンドブロック(20)の第3連結部(43)が係合連結され、コーナーブロック(19)の第2連結部(36)に、直線ブロック(18)の前側の連結溝(27)が係合連結され、直線ブロック(18)の後側の連結溝(27)に、第2のエンドブロック(21)の第4連結部(47)が係合連結されて、連結相手を互いに拘束し合っており、
第2の態様(G2)において、コーナーブロック(19)の第1連結部(35)に、第1のエンドブロック(20)の第3連結部(43)が係合連結され、コーナーブロック(19)の連結溝(41)に、第2のエンドブロック(21)の第4連結部(47)が係合連結されて、連結相手を互いに拘束し合っており、
第3の態様(G3)において、直線ブロック(18)の前後の連結溝(27)に、第2のエンドブロック(21)の第4連結部(47)が係合連結されて、連結相手を互いに拘束し合っている請求項1から3のいずれかひとつに記載のショーケースのガード構造。
【請求項5】
コーナーブロック(19)の外面に化粧溝(34)が凹み形成されて、第1連結部(35)に隣接する化粧溝(34)の端部と、第1連結部(35)にねじ通口(38)が形成されており、
第1のエンドブロック(20)に、化粧溝(34)と係合して前記ねじ通口(38)にねじ込まれる第1ねじ(51)の操作頭部を覆う遮閉片(44)が形成されている請求項4に記載のショーケースのガード構造。
【請求項6】
断面が3以上の平坦面で形成されたコーナー枠(57)に適用される第2の態様(G2)のガード構造において、
コーナーブロック(19)は、本体ケース(1)のコーナー枠(57)の外面を覆う一対のコーナー腕(32、33)と、各コーナー腕(32、33)を繋ぐ少なくともひとつのコーナー腕(58)と、一対のコーナー腕(32、33)の端部に膨出形成される第1連結部(35)および第2連結部(36)を備えており、各コーナー腕(32、33、58)の内面が、コーナー枠(57)の3以上の平坦面に沿って同形に形成されており、
第2のエンドブロック(21)は、第1のエンドブロック(20)と対称構造に構成されて、同ブロック(21)の内面に設けた第5連結部(59)が、第1のエンドブロック(20)の第3連結部(43)と対称構造に構成されており、
一対のコーナー腕(32、33)の端部と、第1連結部(35)および第2連結部(36)のそれぞれにねじ通口(38)が形成されており、
第1連結部(35)および第2連結部(36)にねじ下穴(40)が形成されており、
コーナーブロック(19)がねじ通口(38)にねじ込まれる第1ねじ(51)で本体ケース(1)に締結固定され、第1、第2のエンドブロック(20、21)がねじ下穴(40)にねじ込んだ第3ねじ(53)で第1連結部(35)および第2連結部(36)に締結固定されている請求項1に記載のショーケースのガード構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケットなどの店内に設置されて食材を展示販売するショーケースにおいて、ケース本体の外面に設けられるガード構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のガード構造は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1のアイランド型のショーケースでは、四周壁の下縁外面にガード構造を設けている。ガード構造は、4個の直線状のガードレールと、各レールの接合隅部に配置される4個のコーナートリムで構成されている。各コーナートリムは樹脂外装部品と、樹脂外装部品の内側に締結固定される取付金具で構成されており、取付金具をバンパー取付サポートに締結したのち、ガードレールの端部をコーナートリムに嵌込むことにより、ガード構造をケース本体に固定している。
【0003】
同様のガード構造は、特許文献2のショーケースにも開示されている。特許文献2のアイランド型のショーケースでは、ショーケースの四周壁の下縁外面にガード構造を設けている。ガード構造は、上部ガードレール部材および下部ガードレール部材と、両レール部材をケース本体に固定するためのハット形の取付金具と、両レール部材の間のライン溝に嵌合装着されるラインバンパーと、湾曲状のコーナートリムと、コーナートリムのコーナー溝に嵌合装着されるコーナーバンパーで構成される。上下のガードレール部材は板金材で形成されており、ラインバンパーおよびコーナーバンパーは弾性変形可能な合成樹脂製の成型品からなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-48465号公報
【文献】特開2011-251021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のガード構造では、取付金具を樹脂外装部品の内面側に締結し、取付金具をバンパー取付サポートに締結したうえで、その外面をガードレールで覆うので、ビスがガードレールの表面に出るのを防止して見栄えを向上できる。しかし、特許文献1のガード構造は、アイランド型のショーケース以外の、本体ケースの構造が大きく異なるオープンショーケースなどに適用することができないうえ、本体ケースの側壁や、本体ケースの隅部を部分的にガードすることもできない。また、ガードレールの両端がコーナートリムに嵌込み装着しているだけであり、さらに長尺のガードレールが板金製で撓み変形しやすいこともあって、ガードレールに衝撃や外力が作用した場合に、撓み変形してコーナートリムから外れてしまうおそれがある。
【0006】
その点、特許文献2のガード構造では、上部ガードレール部材および下部ガードレール部材が、等脚台形状のライン溝の溝底で取付金具に締結されているので、上下のレール部材に外力や衝撃が作用したとしても外れることはない。また、ラインバンパーは断面が略A字状に形成されており、その内端が等脚台形状のライン溝に嵌合されているため、ラインバンパーに外力や衝撃が作用したとしても外れることはない。しかし、板金材で形成された上下のレール部材が、外力や衝撃を受けて部分的に塑性変形し、外観が損なわれるおそれがある。また、特許文献1のガード構造と同様に、オープンショーケースなどに適用できないうえ、本体ケースの側壁や、本体ケースの隅部を部分的にガードできない不利もある。
【0007】
本発明の目的は、複数の構成要素の組み合わせ形態を変更することで、ショーケースの
設置形態に対応した複数種のガード構造を構成でき、その分だけガード構造のコストを削減できるようにしたショーケースのガード構造を提供することにある。
本発明の別の目的は、従来のガード構造に比べて構造強度を向上できるうえ、外観上のデザイン効果も併せて向上できるようにしたショーケースのガード構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はショーケースの本体ケース1の外面に固定されるガード構造を対象とする。このガード構造は、本体ケース1の平坦壁に固定される直線状の直線ブロック18と、本体ケース1の隅部に固定されるコーナーブロック19と、直線ブロック18またはコーナーブロック19の端部に連結される第1、第2のエンドブロック20・21を構成要素にして構成する。ガード構造のひとつは、直線ブロック18の一端にコーナーブロック19が連結され、コーナーブロック19の一端に第1のエンドブロック20が連結され、直線ブロック18の他端に第2のエンドブロック21が連結されて構成される第1の態様G1となる。ガード構造の別のひとつは、コーナーブロック19の両端に第1、第2のエンドブロック20・21が連結されて構成される第2の態様G2となる。ガード構造のさらに別のひとつは、直線ブロック18の両端に第2のエンドブロック21・21が連結されて構成される第3の態様G3となり、これらの態様G1~G3から選択される、いずれかひとつの態様を採ることができるように構成されていることを特徴とする。
【0009】
第1の態様G1および第2の態様G2におけるコーナーブロック19は、同ブロック19の複数個所に形成したねじ通口38にねじ込まれる第1ねじ51で本体ケース1に締結固定されている。第1の態様G1および第3の態様G3における直線ブロック18は、同ブロック18の複数個所に形成したねじ通口28にねじ込まれる第2ねじ52で本体ケース1に締結固定されている。第1の態様G1および第2の態様G2における第1のエンドブロック20は、コーナーブロック19に係合連結され、第1エンドブロック20の下面側からねじ込んだ第3ねじ53でコーナーブロック19に締結固定されている。第1の態様G1、第2の態様G2および第3の態様G3における第2のエンドブロック21は、コーナーブロック19または直線ブロック18に係合連結され、第2のエンドブロック21の締結座46に設けたねじ通口48にねじ込まれる第4ねじ54で本体ケース1に締結固定されている。
【0010】
直線ブロック18のビス溝26、またはコーナーブロック19のビス溝37に装着される直線状の化粧枠22を備えている。第1の態様G1においては、直線ブロック18のビス溝26に臨む第1ねじ51、第2ねじ52、および第4ねじ54の操作頭部が、前記ビス溝26に装着した化粧枠22で覆われ、第3ねじ53に隣接する第1ねじ51の操作頭部が第1エンドブロック20で覆われている。第2の態様G2においては、コーナーブロック19のビス溝37に臨む第1ねじ51、および第4ねじ54の操作頭部が、前記ビス溝37に装着した化粧枠22で覆われている。第3の態様G3においては、直線ブロック18のビス溝26に臨む第2ねじ52、および第4ねじ54の操作頭部が、前記ビス溝26に装着した化粧枠22で覆われている。
【0011】
直線ブロック18は、断面H字状の内枠24と断面L字状の外枠25を一体に備えていて、内枠24と外枠25の間に連結溝27が形成されている。コーナーブロック19は、本体ケース1の隅部の外面を覆う一対のコーナー腕32、33と、各コーナー腕32、33の端部に膨出形成される第1連結部35および第2連結部36と、第2連結部36側のコーナー腕33に形成される連結溝41を備えている。第1のエンドブロック20は、第1連結部35と係合する第3連結部43を備えている。第2のエンドブロック21は、直線ブロック18の連結溝27、またはコーナーブロック19の連結溝41と係合する第4連結部47を備えている。第1の態様G1においては、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43が係合連結され、コーナーブロック19の第2連結部36に、直線ブロック18の前側の連結溝27が係合連結され、直線ブロック18の後側の連結溝27に、第2のエンドブロック21の第4連結部47が係合連結されて、連結相手を互いに拘束し合っている。第2の態様G2においては、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43が係合連結され、コーナーブロック19の連結溝41に、第2のエンドブロック21の第4連結部47が係合連結されて、連結相手を互いに拘束し合っている。第3の態様G3においては、直線ブロック18の前後の連結溝27に、第2のエンドブロック21の第4連結部47が係合連結されて、連結相手を互いに拘束し合っている。
【0012】
コーナーブロック19の外面に化粧溝34が凹み形成されて、第1連結部35に隣接する化粧溝34の端部と、第1連結部35にねじ通口38が形成されている。第1のエンドブロック20に、化粧溝34と係合して前記ねじ通口38にねじ込まれる第1ねじ51の操作頭部を覆う遮閉片44が形成されている。
【0013】
本発明は、断面が3以上の平坦面で形成されたコーナー枠57に適用される第2の態様G2のガード構造を対象とする。そこでのコーナーブロック19は、本体ケース1のコーナー枠57の外面を覆う一対のコーナー腕32、33と、各コーナー腕32、33を繋ぐ少なくともひとつのコーナー腕58と、一対のコーナー腕32、33の端部に膨出形成される第1連結部35および第2連結部36を備えており、各コーナー腕32、33、58の内面が、コーナー枠57の3以上の平坦面に沿って同形に形成されている。第2のエンドブロック21は、第1のエンドブロック20と対称構造に構成されて、同ブロック21の内面に設けた第5連結部59が、第1のエンドブロック20の第3連結部43と対称構造に構成されている。一対のコーナー腕32、33の端部と、第1連結部35および第2連結部36のそれぞれにねじ通口38が形成されている。第1連結部35および第2連結部36にねじ下穴40が形成されている。コーナーブロック19がねじ通口38にねじ込まれる第1ねじ51で本体ケース1に締結固定され、第1、第2のエンドブロック20、21がねじ下穴40にねじ込んだ第3ねじ53で第1連結部35および第2連結部36に締結固定されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明においては、ショーケースの本体ケース1の外面に固定されるガード構造を、直線ブロック18と、コーナーブロック19と、第1、第2のエンドブロック20、21を構成要素にして構成し、ガード構造を下記の第1から第3の態様G1~G3のいずれかひとつで構成するようにした。第1の態様G1は、直線ブロック18の一端にコーナーブロック19と、第1のエンドブロック20を順次連結し、直線ブロック18の他端に第2のエンドブロック21を連結して構成し、本体ケース1の側壁6と前隅をガードできるようにした。また、第2の態様G2は、コーナーブロック19の両端に第1、第2のエンドブロック20、21を連結して構成し、本体ケース1の前隅を部分的にガードできるようにした。さらに、第3の態様G3は、直線ブロック18の両端に第2のエンドブロック2・21を連結して構成し、本体ケース1の側壁6をガードできるようにした。以上より本発明によれば、直線ブロック18と、コーナーブロック19と、第1、第2のエンドブロック20、21からなる4種の構成要素の組み合わせ形態を変更することで、ショーケースの設置形態に対応した第1から第3の態様G1~G3にガード構造を構成することができるので、構成要素を共用できる分だけガード構造のコストを削減できる。
【0015】
第1、第2の態様G1・G2におけるコーナーブロック19は、複数個所が第1ねじ51で本体ケース1に締結固定され、第1、第2の態様G1・G2における第1のエンドブロック20は、同ブロック20の下面側からねじ込んだ第3ねじ53でコーナーブロック19に締結固定されるようにした。また、第1、第3の態様G3における直線ブロック18は、複数個所が第2ねじ52で本体ケース1に締結固定されるようにした。さらに、第1、第2、第3の態様G1・G2・G3における第2のエンドブロック21は、コーナーブロック19または直線ブロック18に係合連結された状態で、締結座46が第4ねじ54で本体ケース1に締結固定されるようにした。こうしたガード構造によれば、構成要素の全てが各ねじ51~54で本体ケース1や連結部分に強固に固定されるので、各部材に外力や衝撃が作用するような場合でも締結対象から外れることはなく、従来のガード構造に比べて、ガード構造の構造強度を向上できる。
【0016】
4種の構成要素に加えて、直線ブロック18のビス溝26、またはコーナーブロック19のビス溝37に装着される直線状の化粧枠22を備えるようにした。第1の態様G1においては、直線ブロック18のビス溝26に臨む第1ねじ51、第2ねじ52、および第4ねじ54の操作頭部が、ビス溝26に装着した化粧枠22で覆われ、第1ねじ51の操作頭部が第1エンドブロック20で覆われるようにした。また、第2の態様G2においては、コーナーブロック19のビス溝37に臨む第1ねじ51、および第4ねじ54の操作頭部が、ビス溝37に装着した化粧枠22で覆われるようにした。さらに、第3の態様G3においては、直線ブロック18のビス溝26に臨む第2ねじ52、および第4ねじ54の操作頭部が、ビス溝26に装着した化粧枠22で覆われるようにした。こうしたガード構造によれば、各態様G1~G3のガード構造において、各構成要素を締結固定する第1ねじ51、第2ねじ52、第4ねじ54の操作頭部を、化粧枠22や第1エンドブロック20で覆い隠すことができるうえ、第1エンドブロック20を同ブロック20の下面側からねじ込んだ第3ねじ53で締結固定して、第3ねじ53を見えにくくすることができるので、全体として外観上のデザイン効果も併せて向上できるガード構造を提供できる。
【0017】
第1の態様G1においては、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43を係合連結し、コーナーブロック19の第2連結部36に、直線ブロック18の前側の連結溝27を係合連結し、直線ブロック18の後側の連結溝27に、第2のエンドブロック21の第4連結部47を係合連結して、連結相手を互いに拘束し合うようにした。第2の態様G2においては、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43を係合連結し、コーナーブロック19の連結溝41に、第2のエンドブロック21の第4連結部47を係合連結して、連結相手を互いに拘束し合うようにした。第3の態様G3においては、直線ブロック18の前後の連結溝27に、第2のエンドブロック21の第4連結部47を係合連結して、連結相手を互いに拘束し合うようにした。こうしたガード構造によれば、本体ケース1にねじ込み固定される第1ねじ51、第2ねじ52、第4ねじ54の近傍で、連結溝27および各連結部35、36、43、47どうしが互いに係合して係合相手を拘束し合うので、第1から第3の態様G1~G3において、隣接する構成要素の連結強度を強固なものにして、各態様G1~G3における構造強度をさらに向上できる。
【0018】
コーナーブロック19の外面に化粧溝34を形成し、化粧溝34の端部と第1連結部35にねじ通口38を形成するようにした。また、第1のエンドブロック20に、化粧溝34と係合してねじ通口38にねじ込まれる第1ねじ51の操作頭部を覆う遮閉片44を形成するようにした。こうしたガード構造によれば、化粧溝34に臨む第1ねじ51の操作頭部を遮閉片44で覆い隠すことができる。従って、第1、第2の態様G1、G2のガード構造の外観上の印象をすっきりさせて、デザイン効果をさらに向上できる。また、各ねじ51~54を外部から目視することはできないので、各ねじ51~54がいたずらで緩められることもない。
【0019】
アイランド型のショーケースにおいては、本体ケース1のコーナー枠57に第2の態様G2のガード構造を固定して、コーナー枠57をガードするようにした。詳しくは、コーナーブロック19の一対のコーナー腕32、33に、第1のエンドブロック20と、第2のエンドブロック21を連結してガード構造を構成した。こうしたガード構造によれば、コーナーブロック19を第1ねじ51で本体ケース1に直接固定できるうえ、各エンドブロック20・21を第3ねじ53でコーナーブロック19に締結固定できるので、取付金具を介して本体ケースに固定する必要があった従来のガード構造に比べて、取付金具を省略できる分だけガード構造を低コスト化できるうえ、ガード構造の構造強度も向上できる利点がある。さらに、第1ねじ51の操作頭部が、コーナーブロック19に連結した第1、第2のエンドブロック20、21で覆われるので、外観上のデザイン効果も併せて向上できるガード構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例1に係る第1の態様のショーケースのガード構造を示す横断平面図である。
図2】ショーケースの正面図である。
図3】第1の態様のガード構造の斜視図である。
図4】直線ブロックの表裏の構造を示す斜視図である。
図5】コーナーブロックの表裏の構造を示す斜視図である。
図6】第1のエンドブロックの表裏の構造を示す斜視図である。
図7】第2のエンドブロックの表裏の構造を示す斜視図である。
図8】化粧枠の表裏の構造を示す斜視図である。
図9図1におけるA―A線断面図である。
図10図1におけるB―B線断面図である。
図11図1におけるC―C線断面図である。
図12】本発明の実施例1に係る第2の態様のショーケースのガード構造を示す斜視図である。
図13】本発明の実施例1に係る第2の態様のガード構造を示す横断平面図である。
図14】本発明の実施例1に係る第3の態様のガード構造を示す斜視図である。
図15】本発明の実施例1に係る第3の態様のガード構造を示す要部の横断平面図である。
図16】本発明の実施例2に係る第2の態様のショーケースのガード構造を示す斜視図である。
図17】本発明の実施例2に係るガード構造を構成するコーナーブロックの表裏の構造を示す斜視図である。
図18】本発明の実施例2に係るガード構造の横断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施例1) 図1ないし図15に本発明に係るショーケースのガード構造を、オープンショーケースに適用した実施例1を示す。この実施例における前後、左右、上下とは、図1ないし図3に示す交差矢印と、矢印の近傍の前後、左右、上下の表記に従う。図2に示すようにショーケースは、前面が開放された縦長直方体状の断熱箱からなる本体ケース1を備える。本体ケース1で囲まれた庫内は、内ケース2により、陳列室3と冷気循環通路4とに区画されている。本体ケース1は天壁5と、左右一対の側壁6・6と、前壁7と、底壁と、冷気循環通路4の後面を覆う後壁とで構成されている。陳列室3には、飲料や食品などの商品を陳列する陳列棚8が上下多段状に配置されている。冷気循環通路4は底壁の下面と、内ケース2の後面と、前壁7の下面にわたってコ字状に区画されており、その下側に機器室9が区画されている。冷却ユニットは、機器室9に収容した圧縮機11、凝縮器12、凝縮器ファン13と、冷気循環通路4に配置した蒸発器14と蒸発器ファン15とで構成されている。庫内の冷気は、蒸発器ファン15で底壁の前端の吸込口から冷気循環通路4内へ導入され、蒸発器14を通過する間に冷却されたのち、天壁5の下面前部の吹出口から陳列室3に吹出される。この冷気循環によって、吹出口と吸込口の間に内外2重のエアーカーテンを形成して、外気が陳列室3に入り込むのを防いでいる。
【0022】
ショッピングカートが衝突して本体ケース1が傷付くのを防ぐために、本体ケース1の外面にはガード構造が設けられている。図2に、本体ケース1の左右の前隅から側壁6・6の外面にわたって固定される第1の態様G1のガード構造を示す。図3に示すように第1の態様G1のガード構造は、本体ケース1の側壁(平坦壁)6・6に固定される直線ブロック18と、本体ケース1の前隅(隅部)に固定されるコーナーブロック19と、コーナーブロック19の側端に連結される第1のエンドブロック20と、直線ブロック18の後端に連結される第2のエンドブロック21と、直線ブロック18に装着される化粧枠22を構成要素にして構成される。図2において左右のガード構造は、左右の勝手違いはあるものの基本的な構造は同じであるので、本実施例では図2に向かって左側のガード構造についてのみ詳細構造を説明し、右側のガード構造の説明は省略する。なお、オープンショーケースは横並び状に隣接配置されることが多いので、端に位置するオープンショーケースの本体ケース1の片側にのみ第1の態様G1のガード構造を設ければ足りる。
【0023】
図4に示すように直線ブロック18は、断面H字状の内枠24と、内枠24の上下および外側面を覆う断面L字状の外枠25を一体に備えた、前後に長いプラスチック成型品からなり、内枠24の外側面にビス溝26が形成され、内枠24と外枠25の間に連結溝(連結部)27が形成されている。ビス溝26の溝底の前後端寄りには、直径が異なるねじ通口28・29が形成されている。
【0024】
図5に示すようにコーナーブロック19は、直線ブロック18と同じ断面の一対のコーナー腕32、33を備えた、平面視がL字状の射出成型品からなる。各コーナー腕32、33の外面には化粧溝34が凹み形成され、前側のコーナー腕32の側端に台形状の第1連結部(連結部)35が形成され、側壁6側のコーナー腕33の後端には、上下一対の第2連結部(連結部)36が形成されている。側壁6側のコーナー腕33の外側面にはビス溝37が凹み形成されている。また、化粧溝34と第1連結部35にはねじ通口38が形成され、コーナー腕33側のビス溝37には直径が異なるねじ通口38・39が形成されている。さらに第1連結部35にはねじ下穴40が上下貫通状に形成されている。コーナーブロック19にも、直線ブロック18の連結溝27に相当する連結溝(連結部)41が形成されている。
【0025】
図6に示すように第1のエンドブロック20は、平面視が直角三角形状の射出成型品からなり、その直交周面の側に先の第1連結部35と係合する第3連結部(連結部)43が凹み形成され、コーナーブロック19との接合面の側に遮閉片44が突設されている。第3連結部43の下壁には、ねじ通口45が形成されている。図7に示すように第2のエンドブロック21は、平面視が直角三角形状の中空状の射出成型品からなり、その直交周面の前壁側に締結座46と、上下一対の第4連結部(連結部)47が突設されている。締結座46にはねじ通口48が形成されている。図8に示すように化粧枠22は、断面がコ字状のプラスチック条材からなり、上下壁の内縁に沿って係合リブ50が形成されている。
【0026】
以上のように構成した各ブロック18、19、20、21は、例えば以下の手順で本体ケース1に組付けることができる。まず、コーナーブロック19を本体ケース1の前隅にあてがって前後、左右、上下方向に位置決めした状態で、ねじ通口38に挿通した第1ねじ51を前壁7および側壁6にねじ込んで、コーナーブロック19を本体ケース1に固定する。次に、直線ブロック18の連結溝27を、コーナーブロック19の第2連結部36に係合し位置決めした状態で、前後のねじ通口28に挿通した第2ねじ52を側壁6にねじ込んで、直線ブロック18を側壁6に固定する。
【0027】
さらに、第1のエンドブロック20の遮閉片44を化粧溝34に係合させながら、第3連結部43をコーナーブロック19の第1連結部35に係合装着して、第1のエンドブロック20のねじ通口45に挿通した第3ねじ53を、第1連結部35のねじ下穴40に下面側からねじ込んで、第1のエンドブロック20をコーナーブロック19に固定する。この状態では、第1ねじ51の操作頭部が、第3連結部43の前壁と、遮閉片44で覆われている。
【0028】
同様にして、第2のエンドブロック21の締結座46を、直線ブロック18の内枠24に連結しながら、第4連結部47を直線ブロック18の連結溝27に係合装着し、ねじ通口29から締結座46のねじ通口48に挿通した第4ねじ54を側壁6にねじ込んで、第2のエンドブロック21を側壁6に固定する。最後に、化粧枠22を直線ブロック18のビス溝26に圧嵌装着して、第1ねじ51、第2ねじ52、第4ねじ54の操作頭部を覆い隠す。なお、第1ねじ51~第4ねじ54は、それぞれトラス頭タッピンビスからなる。
【0029】
図12および図13に、コーナーブロック19と、第1、第2のエンドブロック20・21で構成した第2の態様G2のガード構造を示す。この場合には、コーナーブロック19の各コーナー腕32・33を、3個の第1ねじ51で前壁7および側壁6に締結固定したうえで、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43を係合し、第3ねじ53を第1連結部35のねじ下穴40にねじ込んで、第1のエンドブロック20をコーナーブロック19に固定する。また、第2のエンドブロック21の締結座46をコーナーブロック19のコーナー腕33に連結しながら、第4連結部47をコーナーブロック19の連結溝41に係合装着し、ねじ通口39から締結座46のねじ通口48に挿通した第4ねじ54を側壁6にねじ込んで、第2のエンドブロック21を側壁6に固定する。第2の態様G2のガード構造においては、側壁6側のコーナー腕33を締結する第1ねじ51、および第2のエンドブロック21の締結座46を締結する第4ねじ54の操作頭部が、コーナーブロック19のビス溝37に圧嵌装着した化粧枠22で覆われる。このように、ショッピングカートが衝突するおそれが本体ケース1の前隅に限られる場合には、コーナーブロック19と2個のエンドブロック20・21のみでガード構造を構成すれば足りる。
【0030】
図14および図15に、直線ブロック18と2個の第2のエンドブロック21・21で構成した第3の態様G3のガード構造を示す。この場合には、前側の第2のエンドブロック21の締結座46を、第4ねじ54で側壁6に締結固定し、直線ブロック18の前部の連結溝27を第2のエンドブロック21の第4連結部47に係合した状態で、前後のねじ通口28に挿通した第2ねじ52で直線ブロック18を側壁6に固定する。次に、直線ブロック18の後部に第2のエンドブロック21の締結座46を連結しながら、第4連結部47を直線ブロック18の後部の連結溝27に係合した状態で、締結座46に挿通した第4ねじ54で後側のエンドブロック21を側壁に固定する。最後に、直線ブロック18のビス溝26に化粧枠22を嵌込んで、第2ねじ52および第4ねじ54の操作頭部を、ビス溝26に圧嵌装着した化粧枠22で覆い隠す。
【0031】
以上説明したように本体ケース1の外面に固定されるガード構造は、直線ブロック18と、コーナーブロック19と、第1、第2のエンドブロック20・21を構成要素にして、各部材の組み合わせ形態を変更することにより、第1から第3の態様G1~G3のいずれか一つで構成できるようにした。第1の態様G1は、直線ブロック18の一端にコーナーブロック19と、第1のエンドブロック20を順次連結し、直線ブロック18の他端に第2のエンドブロック21を連結して構成し、本体ケース1の側壁6と前隅をガードできるようにした。また、第2の態様G2は、コーナーブロック19の両端に第1、第2のエンドブロック20・21を連結して構成し、本体ケース1の前隅を部分的にガードできるようにした。さらに、第3の態様G3は、直線ブロック18の両端に第2のエンドブロック21、21を連結して構成し、本体ケース1の側壁6をガードできるようにした。こうしたガード構造によれば、直線ブロック18と、コーナーブロック19と、第1、第2のエンドブロック20・21からなる4種の構成要素の組み合わせ形態を変更することで、ショーケースの設置形態に対応した第1から第3の態様G1~G3にガード構造を構成することができるので、構成要素を共用できる分だけガード構造のコストを削減できる。
【0032】
第1、第2の態様G1・G2におけるコーナーブロック19は、複数個所が第1ねじ51で本体ケース1に締結固定され、第1、第2の態様G1・G2における第1のエンドブロック20は、同ブロック20の下面側からねじ込んだ第3ねじ53でコーナーブロック19に締結固定されるようにした。また、第1、第3の態様G1・G3における直線ブロック18は、複数個所が第2ねじ52で本体ケース1に締結固定されるようにした。さらに、第1、第2、第3の態様G1・G2・G3における第2のエンドブロック21は、コーナーブロック19または直線ブロック18に係合連結された状態で、締結座46が第4ねじ54で本体ケース1に締結固定されるようにした。こうしたガード構造によれば、構成要素の全てが各ねじ51~54で本体ケース1や連結部分に強固に固定されるので、各部材に外力や衝撃が作用するような場合でも締結対象から外れることはなく、従来のガード構造に比べて、ガード構造の構造強度を向上できる。また、各部材に外力や衝撃が作用したとしても、各構成部品が傷付き、あるいは部分的に塑性変形することがなく、しかも連結相手から分離して脱落することもないので、各態様G1~G3におけるガード構造の外観を長期にわたって良好な状態に維持できる。
【0033】
4種の構成要素に加えて、直線ブロック18のビス溝26、またはコーナーブロック19のビス溝37に装着される直線状の化粧枠22を備えるようにした。第1の態様G1においては、直線ブロック18のビス溝26に臨む第1ねじ51、第2ねじ52、および第4ねじ54の操作頭部が、ビス溝26に装着した化粧枠22で覆われ、第1ねじ51の操作頭部が第1のエンドブロック20で覆われるようにした。また、第2の態様G2においては、コーナーブロック19のビス溝37に臨む第1ねじ51、および第4ねじ54の操作頭部が、ビス溝37に装着した化粧枠22で覆われるようにした。さらに、第3の態様G3においては、直線ブロック18のビス溝26に臨む第2ねじ52、および第4ねじ54の操作頭部が、ビス溝26に装着した化粧枠22で覆われるようにした。こうしたガード構造によれば、各態様G1~G3のガード構造において、各構成要素を締結固定する第1ねじ51、第2ねじ52、第4ねじ54の操作頭部を、化粧枠22や第1のエンドブロック20で覆い隠すことができるうえ、第1のエンドブロック20を同ブロック20の下面側からねじ込んだ第3ねじ53で締結固定して、第3ねじ53を見えにくくすることができるので、全体として外観上のデザイン効果も併せて向上できるガード構造を提供できる。
【0034】
第1の態様G1においては、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43を係合連結し、コーナーブロック19の第2連結部36に、直線ブロック18の前側の連結溝27を係合連結し、直線ブロック18の後側の連結溝27に、第2のエンドブロック21の第4連結部47を係合連結して、連結相手を互いに拘束し合うようにした。第2の態様G2においては、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43を係合連結し、コーナーブロック19の連結溝41に、第2のエンドブロック21の第4連結部47を係合連結して、連結相手を互いに拘束し合うようにした。第3の態様G3においては、直線ブロック18の前後の連結溝27に、第2のエンドブロック21の第4連結部47を係合連結して、連結相手を互いに拘束し合うようにした。こうしたガード構造によれば、本体ケース1にねじ込み固定される第1ねじ51、第2ねじ52、第4ねじ54の近傍で、連結溝27および各連結部35、36、43、47どうしが互いに係合して係合相手を拘束し合うので、第1から第3の態様G1~G3において、隣接する構成要素の連結強度を強固なものにして、各態様G1~G3における構造強度をさらに向上できる。
【0035】
コーナーブロック19の外面に化粧溝34を形成し、化粧溝34の端部と第1連結部35にねじ通口38を形成するようにした。また、第1のエンドブロック20に、化粧溝34と係合してねじ通口38にねじ込まれる第1ねじ51の操作頭部を覆う遮閉片44を形成するようにした。こうしたガード構造によれば、化粧溝34に臨む第1ねじ51の操作頭部を遮閉片44で覆い隠すことができる。従って、第1、第2の態様G1、G2のガード構造の外観上の印象をすっきりさせて、デザイン効果をさらに向上できる。また、各ねじ51~54を外部から目視することはできないので、各ねじ51~54がいたずらで緩められることもない。
【0036】
(実施例2) 図16ないし図18に、アイランド型のショーケースに適用される実施例2に係るガード構造を示す。ガード構造の適用対象となるショーケースの本体ケース1は、左右の側壁6と、前壁7と、後壁56とで平面視が四角形状に構成されていて上面が開放されており、各壁6、7、56の上半部は透明なガラス壁になっている。本体ケース1の4隅には断面が台形状のコーナー枠57が設けられている。本実施例では、コーナーブロック19をコーナー枠57の外面に装着して、ショッピングカート等がコーナー枠57に衝突するのを防いでいる。コーナー枠57は、3個の平坦面を備えた断面台形状に形成されており、斜辺部に相当する平坦面が、側壁6および前壁7と平行とされている。
【0037】
本実施例に係るガード構造の基本構造は、基本的に実施例1の第2の態様G2と同じであるが、コーナーブロック19がコーナー枠57の断面形状に合致する形状になっている点と、第2のエンドブロック21が第1のエンドブロック20と対称構造になっている点が異なる。詳しくは、コーナーブロック19は、本体ケース1のコーナー枠57の外面を覆う一対のコーナー腕32、33と、各コーナー腕32、33を繋ぐ中央のコーナー腕58と、前壁7側のコーナー腕32の端部に形成される第1連結部35と、側壁6側のコーナー腕33の端部に形成される第2連結部36とを備えている。第2連結部36は、第1連結部35と対称構造に構成してあり、第1連結部35と同様にねじ通口38とねじ下穴40が形成してある。各コーナー腕32、33、58の内面は、コーナー枠57の3個の平坦面に沿って同形に形成されており、各コーナー腕32、33の端部にはねじ通口38が形成してある。第1のエンドブロック20は、実施例1で説明した第1のエンドブロック20と同じであり、内部に第3連結部43が形成されている。第2のエンドブロック21は、第1のエンドブロック20と対称構造に形成されており、その内部に第3連結部43と対称構造の第5連結部59が形成されている。なお、第2のエンドブロック21は、説明の都合上第1のエンドブロック20と別物として説明したが、実務上は第1のエンドブロック20の上下を反転して第2連結部36に連結することで、第2のエンドブロック21とすることができる。
【0038】
以上のような構成からなるガード構造をコーナー枠57に組む場合には、コーナーブロック19の各コーナー腕32、33を第1ねじ51で前壁7、側壁6、およびコーナー枠57に締結固定したうえで、コーナーブロック19の第1連結部35に、第1のエンドブロック20の第3連結部43を係合し、コーナーブロック19の第2連結部36に、第2のエンドブロック21の第5連結部59を係合して、各エンドブロック20、21を第3ねじ53でコーナーブロック19に締結固定する。以上の手順を繰り返し行って、各コーナー枠57にガード構造を固定する。
【0039】
以上のように、本実施例のショーケースにおいては、コーナーブロック19の一対のコーナー腕32、33に、第1のエンドブロック20と、第2のエンドブロック21を連結してガード構造を構成した。また、コーナーブロック19は、一対のコーナー腕32、33の端部と第1連結部35および第2連結部36に設けたねじ通口38にねじ込まれる第1ねじ51で、本体ケース1およびコーナー枠57に締結固定するようにした。さらに、第1連結部35に連結した第1のエンドブロック20と、第2連結部36に連結した第2のエンドブロック21を、それぞれねじ下穴40にねじ込んだ第3ねじ53で各連結部35・36に締結固定するようにした。こうしたガード構造によれば、コーナーブロック19を第1ねじ51で本体ケース1およびコーナー枠57の合計4個所に直接固定できるので、取付金具を介して本体ケースに固定する必要があった従来のガード構造に比べて、取付金具を省略できる分だけガード構造を低コスト化できるうえ、ガード構造の構造強度も向上できる利点がある。さらに、第1ねじ51の操作頭部が、コーナーブロック19に連結される第1、第2のエンドブロック20、21で覆われるので、外観上のデザイン効果も併せて向上できるガード構造を提供できる。
【0040】
上記以外に、直線ブロック18、コーナーブロック19、第1と第2のエンドブロック20,21は硬質ゴムで形成することができ、また、これら各ブロック18~21はアルミニウムなどの金属素材からなるダイカスト品で形成することもできる。直線ブロック18は、形成素材に関わらず、押出成形品に切削加工を施して形成することもできる。第1と第2のエンドブロック20,21は、平面視が三角形状である必要はなく、平面視が4分円状に形成してもよい。実施例2に係るガード構造は、各コーナー枠57の上下複数個所に設けてあってもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 本体ケース
6 側壁
7 前壁
18 直線ブロック
19 コーナーブロック
20 第1のエンドブロック
21 第2のエンドブロック
22 化粧枠
24 内枠
25 外枠
26 ビス溝
27 連結溝(連結部)
28・29 ねじ通口
32・33 コーナー腕
34 化粧溝
35 第1連結部(連結部)
36 第2連結部(連結部)
37 ビス溝
38・39 ねじ通口
40 ねじ下穴
41 連結溝
43 第3連結部(連結部)
44 遮蔽片
46 締結座
47 第4連結部(連結部)
48 ねじ通口
51 第1ねじ
52 第2ねじ
53 第3ねじ
54 第4ねじ
57 コーナー枠
G1 第1の態様
G2 第2の態様
G3 第3の態様
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18