(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】サイドリンクリソース多重化方法及び装置、並びにサイドリンクリソース指示方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/20 20230101AFI20240305BHJP
H04W 4/46 20180101ALI20240305BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240305BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240305BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240305BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W4/46
H04W28/04 110
H04W72/0446
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2021539035
(86)(22)【出願日】2019-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2019071196
(87)【国際公開番号】W WO2020142991
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-07-16
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ジエヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジィ・ポンユィ
(72)【発明者】
【氏名】リ・グオルゥォン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・レイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン・シヌ
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】中木 努
【審判官】齋藤 哲
(56)【参考文献】
【文献】MediaTek Inc.,Discussion on physical layer structure for NR sidelink,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1812364,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812364.zip>,2018年11月03日アップロード
【文献】Huawei, HiSilicon,Design and contents of PSCCH and PSFCH,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1813554,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813554.zip>,2018年11月03日アップロード
【文献】Intel Corporation,Physical Layer Procedures for NR V2X Sidelink Communication,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1812489,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812489.zip>,2018年11月03日アップロード
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置が構成するサイドリンクリソース多重化装置であって、
複数の命令が記憶されているメモリと、
前記メモリに接続されたプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、前記命令を実行することで、
事前定義された時分割多重(TDM)方式で物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)と物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)及び/又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)とを多重化するステップ、を実行し、
PSFCH期間は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、或いは事前構成され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含み、
前記サイドリンクリソース多重化装置が、PSFCHを送信する必要
がない場合、PSFCHを送信する端末装置のPSFCH期間を取得し、前記PSFCH期間に応じてPSCCH及び/又はPSSCHの送信及び/又は受信を行う、装置。
【請求項2】
前記事前定義されたTDM方式は、前記サイドリンクリソース多重化装置が構成された第1の端末装置のPSFCHと前記サイドリンクリソース多重化装置が構成された第2の端末装置のPSFCHとが同一のスロットにある場合、PSFCH期間が同一であることを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記時間周波数リソースは、無線リソース制御シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
端末装置によるサイドリンクリソース多重化方法であって、
事前定義された時分割多重(TDM)方式で物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)と物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)及び/又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)とを多重化するステップ、を含み、
PSFCH期間は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、或いは事前構成され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含み、
前記端末装置が、PSFCHを送信する必要
がない場合、PSFCHを送信する端末装置のPSFCH期間を取得し、前記PSFCH期間に応じてPSCCH及び/又はPSSCHの送信及び/又は受信を行う、方法。
【請求項6】
通信システムであって、
事前定義された時分割多重(TDM)方式で物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)と物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)及び/又は物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)とを多重化する端末装置、を含み、
PSFCH期間は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、或いは事前構成され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含み、
前記端末装置が、PSFCHを送信する必要
がない場合、PSFCHを送信する端末装置のPSFCH期間を取得し、前記PSFCH期間に応じてPSCCH及び/又はPSSCHの送信及び/又は受信を行う、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、特にサイドリンクリソース多重化方法及び装置、並びにサイドリンクリソース指示方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
V2X(Vehicle to Everything)は、車両と車両、車両と路側装置、車両と歩行者との間の情報インタラクションを実現できる車両通信技術である。V2Xにおける送信装置は、サイドリンク(sidelink)を介して受信装置と直接通信できる。セルラーネットワークのUuリンク(ネットワーク装置とユーザ装置との間のエアインターフェイス)とは異なり、サイドリンクはV2Xのために新しく定義されたエアインターフェイス(V2X装置間のエアインターフェイス)であり、サイドリンクはセルラーネットワークのUuリンクの周波数リソースを使用してもよいし、専用の周波数リソースを使用してもよい。
【0003】
サイドリンクは、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel)を介して制御情報を送信し、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel)を介してデータ情報を送信する。ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution) V2Xは、ブロードキャストサービスのみをサポートする。例えば、送信装置は周囲の受信装置に交通安全情報をブロードキャストし、ブロードキャストサービスはフィードバックを導入する必要がないため、LTE V2Xは、ハイブリッド自動リピートリクエスト(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)フィードバック及び/又はチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)フィードバックをサポートしない。
【0004】
新しい無線(NR:New Radio) V2Xは、現在、Rel-16規格の研究プロジェクトの1つである。LTE V2Xと比較して、NR V2Xは、多くの新しいシナリオと新しいサービス(例えばリモート運転、自動運転、フリート運転)をサポートする必要があり、より高い技術的指標(高信頼性、低遅延、高データレートなど)を満たす必要がある。NR V2Xは、様々なシナリオや様々なサービスのニーズを満たすために、ブロードキャストに加えて、ユニキャストとグループキャストをさらにサポートする必要がある。
【0005】
ブロードキャストとは異なり、HARQフィードバック及び/又はCSIフィードバックは、ユニキャストやグループキャストにとって非常に重要である。送信装置は、ブラインド再送信によるリソースの浪費を回避するために、HARQフィードバック結果に基づいて再送信をスケジュールするか否かを決定してもよい。送信装置は、高データレートの伝送を実現するために、CSI測定及びフィードバック結果に基づいてリンク適応を行い、例えば現在のチャネルに最適な変調及びコーディングスキーム(MCS:Modulation and Coding Scheme)、プリコーディングマトリックスインジケータ(PMI:Precoding Matrix Indicator)、ビーム(beam)、ランク(rank)などを選択してもよい。
【0006】
なお、背景技術に関する上記の説明は、単なる本発明の構成をより明確、完全に説明するためのものであり、当業者を理解させるために説明するものである。これらの構成が本発明の背景技術の部分に説明されているから当業者にとって周知の技術であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の発明者の発見により、現在のNR V2Xは、HARQフィードバック情報及び/又はCSI(以下、フィードバック情報と総称される)を搬送するために使用される、物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH:Physical Sidelink Feedback Channel)と呼ばれる新しい物理チャネルを定義している。PSFCHは、時間領域内でスロット(slot)全体を占有せず、PSFCHにより占有されるシンボルの数(即ち、PSFCHの長さ)もフィードバック情報のオーバーヘッドに応じて変化する可能性がある。
【0008】
従って、PSFCHは、スロットの時間長さ未満の単位で干渉又は信号強度の急激な変化をもたらすため、PSFCHと多重化されたPSCCH及びPSSCHに影響を与える。これらの影響には、自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)推定の精度又はAGC推定の複雑さの増加、復調基準信号(DM-RS:De-Modulation Reference Signal)の所在するシンボルとAGCシンボルとの衝突によるチャネル推定パフォーマンスの低下、送信電力のスロット内の急激な変化による電力制御と調整の複雑さの増大が含まれる。NR V2XにおけるPSFCH、PSCCH、及びPSSCHの多重化は、上記の問題を解決する必要がある。
【0009】
上記の問題の少なくとも1つを解決するために、本発明の実施例は、サイドリンクリソース多重化方法及び装置、並びにサイドリンクリソース指示方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施例の第1態様では、サイドリンクリソース多重化方法であって、第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信するステップと、前記第2の装置が前記長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うステップと、を含む、方法を提供する。
【0011】
本発明の実施例の第2態様では、サイドリンクリソース多重化装置であって、端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信する受信部と、前記長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う処理部と、を含む、装置を提供する。
【0012】
本発明の実施例の第3態様では、サイドリンクリソース指示方法であって、端末装置又はネットワーク装置がスロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置に送信するステップ、を含み、前記長さ情報は、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うために前記第2の装置により使用される、方法を提供する。
【0013】
本発明の実施例の第4態様では、サイドリンクリソース指示装置であって、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置に送信する送信部、を含み、前記長さ情報は、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うために前記第2の装置により使用される、装置を提供する。
【0014】
本発明の実施例の第5態様では、通信システムであって、第2の装置とサイドリンク通信を行う第1の装置と、端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、前記長さ情報に基づいて、前記第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う第2の装置と、を含む、通信システムを提供する。
【0015】
本発明の実施例の有利な効果の1つは以下の通りである。第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該第2の装置が該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。これによって、該第2の装置は、該長さ情報に基づいて該第1の部分を処理することができるため、サイドリンク伝送の性能を向上させることができる(例えば、AGC推定の精度を向上させる)。
【0016】
下記の説明及び図面に示すように、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる方式が示される。なお、本発明の実施形態の範囲はこれらに限定されない。本発明の実施形態は、添付される特許請求の範囲の要旨及び項目の範囲内において、変更されたもの、修正されたもの及び均等的なものを含む。
【0017】
1つの実施形態に記載された特徴及び/又は示された特徴は、同一又は類似の方式で1つ又はさらに多くの他の実施形態で用いられてもよいし、他の実施形態における特徴と組み合わせてもよいし、他の実施形態における特徴に代わってもよい。
【0018】
なお、本文では、用語「含む/有する」は、特徴、部材、ステップ又は構成要件が存在することを意味し、一つ又は複数の他の特徴、部材、ステップ又は構成要件の存在又は付加を排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の実施例の1つの図面及び1つの実施形態に記載された要素及び特徴は、1つ又はさらに多くの図面又は実施形態に示された要素及び特徴と組み合わせてもよい。また、図面において、類似の符号は複数の図面における対応する素子を示し、1つ以上の実施形態に用いられる対応素子を示してもよい。
【
図1】本発明の実施例の通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の実施例のサイドリンクリソース多重化方法の概略図である。
【
図3】本発明の実施例のサイドリンクリソースの概略図である。
【
図4】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図5】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図6】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図7】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図8】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図9】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の概略図である。
【
図10】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図11】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図12】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図13】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図14】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図15】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図16】本発明の実施例のリソースプール構成の概略図である。
【
図17】本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。
【
図18】本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。
【
図19】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図20】本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
【
図21】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図22】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図23】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図24】本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。
【
図25】本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。
【
図26】本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。
【
図27】本発明の実施例のサイドリンクリソース多重化装置の概略図である。
【
図28】本発明の実施例のサイドリンクリソース指示装置の概略図である。
【
図29】本発明の実施例のネットワーク装置の概略図である。
【
図30】本発明の実施例の端末装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の上記及び他の特徴は以下の説明により明らかになる。明細書及び図面において、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる実施形態の一部が示される。なお、本発明は説明される実施形態に限定されない。本発明は、添付される特許請求の範囲内の全ての変更されたもの、変形されたもの及び均等的なものを含む。以下は、図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。これらの実施形態は単なる例示的なものであり、本発明を制限するものではない。
【0021】
本発明の実施例では、用語「第1」、「第2」などは、タイトルで異なる要素を区別するために用いられるが、これらの要素の空間的配列又は時間的順序などを表すものではなく、これらの要素はこれらの用語に制限されない。用語「及び/又は」は、関連するリストに列挙された用語の1つ又は複数のうち何れか1つ及び全ての組み合わせを含む。用語「含む」、「包括する」、「有する」などは、列挙された特徴、要素、素子又は構成部材の存在を意味するが、1つ又は複数の他の特徴、要素、素子又は構成部材の存在又は追加を排除するものではない。
【0022】
本発明の実施例では、単数形の「1つ」、「該」などは複数形を含み、「1種類」又は「1類」と広義的に理解されるべきであり、「1個」に限定されない。また、用語「前記」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、単数形及び複数形両方を含むと理解されるべきである。また、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、用語「に記載の」は「少なくとも一部に記載の」と理解されるべきであり、用語「に基づいて」は「少なくとも一部に基づいて」と理解されるべきである。
【0023】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、進化したロングタームエボリューション(LTE-A、LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標):Wideband Code Division Multiple Access)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)などの任意の通信規格に適合するネットワークを意味してもよい。
【0024】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われてもよく、該通信プロトコルは、例えば1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G、及び5G、新しい無線(NR:New Radio)等、及び/又は現在の既知の他の通信プロトコル若しくは将来開発される他の通信プロトコルを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0025】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば通信システムに端末装置をアクセスさせて該端末装置にサービスを提供する通信システム内の装置を意味する。ネットワーク装置は、基地局(BS:Base Station)、アクセスポイント(AP:Access Point)、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobile Management Entity)、ゲートウェイ、サーバ、無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0026】
そのうち、基地局は、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、及び5G基地局(gNB)など、並びにリモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、中継装置(relay)又は低電力ノード(例えばfemto、picoなど)を含んでもよいが、これらに限定されない。また、用語「基地局」はそれらの機能の一部又は全てを含んでもよく、各基地局は特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供してもよい。用語「セル」は、該用語が使用されるコンテキストに応じて、基地局及び/又はそのカバレッジエリアを意味してもよい。
【0027】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE:User Equipment)又は用語「端末装置」(TE:Terminal Equipment又はTerminal Device)は、例えばネットワーク装置を介して通信ネットワークにアクセスし、ネットワークサービスを受ける装置を意味する。端末装置は、固定的なもの又は移動的なものであってもよく、移動局(MS:Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS:Subscriber Station)、アクセス端末(AT:Access Terminal)、ステーションなどと称されてもよい。
【0028】
そのうち、端末装置は、携帯電話(Cellular Phone)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、無線変復調装置、無線通信装置、ハンドヘルドデバイス、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0029】
例えば、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)などのシナリオでは、ユーザ装置は、監視又は測定を行う機器又は装置であってもよく、例えばマシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)端末、車載通信端末、デバイスツーデバイス(D2D:Device to Device)端末、マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)端末などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0030】
さらに、用語「ネットワーク側」又は「ネットワーク装置側」は、ネットワークの側を意味し、基地局であってもよいし、上記の1つ又は複数のネットワーク装置を含んでもよい。用語「ユーザ側」又は「端末側」又は「端末装置側」は、ユーザ又は端末の側を意味し、UEであってもよいし、上記の1つ又は複数の端末装置を含んでもよい。本明細書では、特に指定されていない限り、「装置」は、ネットワーク装置を意味してもよいし、端末装置を意味してもよい。
【0031】
以下は、一例を参照しながら本発明の実施例のシナリオを説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0032】
図1は、本発明の実施例の通信システムの概略図であり、ユーザ装置及びネットワーク装置の例を概略的に示している。
図1に示すように、通信システム100は、ネットワーク装置101及び端末装置102、103を含んでもよい。説明の便宜上、
図1は、2つの端末装置及び1つのネットワーク装置を一例にして説明するが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0033】
本発明の実施例では、ネットワーク装置101と端末装置102、103との間では、既存のサービス又は将来に実装可能なサービスを行うことができる。例えば、これらのサービスは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced Mobile Broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive Machine Type Communication)及び高信頼性低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含むが、これらに限定されない。
【0034】
なお、
図1は、2つの端末装置102、103が何れもネットワーク装置101のカバレッジエリア内に位置することを示しているが、本発明はこれに限定されない。2つの端末装置102、103が何れもネットワーク装置101のカバレッジエリア内に位置しなくてもよいし、一方の端末装置102がネットワーク装置101のカバレッジエリア内に位置し、他方の端末装置103がネットワーク装置の101のカバレッジエリア外に位置してもよい。
【0035】
本発明の実施例では、2つの端末装置102と103との間でサイドリンク送信を行うことができる。例えば、2つの端末装置102及び103は、V2X通信を実現するように両方ともネットワーク装置101のカバレッジエリア内でサイドリンク送信を行ってもよいし、V2X通信を実現するように両方ともネットワーク装置101のカバレッジエリア外でサイドリンク送信を行ってもよいし、V2X通信を実現するように、一方の端末装置102がネットワーク装置101のカバレッジエリア内に位置し、他方の端末装置103がネットワーク装置101のカバレッジエリア外に位置してサイドリンク送信を行ってもよい。
【0036】
本発明の実施例はサイドリンク及びV2Xを一例にして説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0037】
<実施例1>
本発明の実施例はサイドリンクリソース多重化方法を提供し、第2の装置側から説明する。ここで、該第2の装置は、第1の装置とのサイドリンク通信を実行する。第1の装置及び/又は第2の装置は端末装置であってもよいが、本発明はこれに限定されず、例えば、路側装置又はネットワーク装置であってもよい。以下は、第1の装置及び第2の装置が両方とも端末装置であることを一例にして説明する。
【0038】
図2は本発明の実施例のサイドリンクリソース多重化方法の概略図である。
図2に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0039】
ステップ201:第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信する。
【0040】
ステップ202:該第2装置が該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。
【0041】
1つの態様では、該第2の装置は、該長さ情報に基づいて該第1の部分に対して自動利得制御を行ってもよい。なお、本発明はこれに限定されず、例えば、該長さ情報に基づいて他の処理を行ってもよい。
【0042】
なお、上記の
図2は、本発明の実施例を概略的に示しているに過ぎないが、本発明はこれに限定されない。例えば、様々なステップ間の実行順序を適切に調整したり、他のいくつかのステップを追加したり、いくつかのステップを減らしたりしてもよい。当業者は、上記の内容に基づいて適切な修正を行うことができ、上記の
図2の説明に限定されない。
【0043】
1つの態様では、該長さ情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、ニューメロロジ(Numerology)に対応するスロット長さ、及びミニスロット(mini-slot)の長さのうちの少なくとも1つを含んでもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0044】
1つの態様では、該サイドリンク情報は、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、及び物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)のうちの少なくとも1つのチャネルにより搬送される情報を含んでもよい。
【0045】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、AGCのための情報を搬送し、該スロットにおける該第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、ガードインターバル(Guard)とされる。該スロットは、少なくとも第2の部分をさらに含んでもよく、該スロットにおける該第2の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、AGCのための情報を搬送し、且つ/或いはガードインターバルとされる。例えば、該第1の部分は、PSFCHであってもよく、該第2の部分は、PSCCH及び/又はPSSCHであってもよい。
【0046】
図3は本発明の実施例のサイドリンクリソースの概略図であり、PSCCH、PSSCH、及びPSFCHが1つのスロットで多重化される例を示している。この多重化方式は、低遅延のサービス要件を満たすのに役立つ。例えば、UE1はこのスロットでUE2からのPSCCHとPSSCHを受信し、同一のスロットでPSFCHを介してHARQフィードバック情報をUE2に送信してもよい。PSCCHとPSSCHがUE2から送信され、PSFCHがUE1から送信されるため、AGC推定を個別に行う必要がある。
【0047】
例えば、
図3に示すように、AGC 1シンボルは、PSCCH及びPSSCHのAGC推定に使用され、AGC 2シンボルは、PSFCHのAGC推定に使用される。GUARD 2シンボルは、PSCCH/PSSCHとPSFCHとの間の送信/受信の変換のガードインターバルとして使用され、GUARD 1シンボルは、スロットとスロットとの間の送信/受信の変換のガードインターバルとして使用される。
図3のAGCとGUARDは、異なるシンボル内に位置する。
図3に示されるスロット構造は、装置が同一のスロット内でデータ情報を受信し、HARQフィードバック情報を送信することをサポートするシナリオに限定されない。
【0048】
例えば、特定のスロットでは、UE1はPSFCHを介してUE2にフィードバック情報を送信するだけでよく、UE3はPSCCH/PSSCHを介してUE4にデータ情報を送信するだけで済み、この場合、UE1及びUE3は
図3の方式に従ってPSFCHとPSCCH/PSSCHとの多重化を行ってもよい。
【0049】
別の例では、特定のスロットにおいて、UE5は、UE6にデータ情報を送信する必要があり、UE7にフィードバック情報を送信する必要がある。この場合、UE6及びUE7に送信されたPSCCH/PSSCH及びPSFCHは、
図3の方式に従って1つのスロット内で多重化されてもよい。従って、異なる装置から送信され、或いは異なる装置に送信されたPSCCH、PSSCH及びPSFCHは同一のスロット内で多重化することができるため、スペクトル使用率を向上させることができる。
【0050】
装置処理能力の向上により、1つのシンボル内で受信/送信の変換及びAGC推定を完了することもでき、即ち、
図3におけるGUARDとAGCが1つのシンボル内に位置してもよい。
【0051】
図4は、本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、以下のシナリオの一例を示している。ここで、GUARD 1及びAGC 1は、スロットの1番目のシンボル内に位置し、1つのシンボル内で、スロットとスロット間の受信/送信の変換を完了するだけでなく、PSCCHとPSSCHのAGC推定も完了することができる。GUARD2とAGC 2はPSFCHの前の1つのシンボル内に位置し、1つのシンボル以内で、PSCCH/PSSCHとPSFCHの受信/送信の変換を完了することができ、PSFCHのAGC推定を完了することができる。
【0052】
簡単にするために、
図3と
図4を統合して抽象化してもよい。
【0053】
図5は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、AGCシンボル及びガードインターバルは省略されている。実際には、
図5のAGC及びGUARD構造は、
図3又は
図4のいずれかを使用することができる。さらに、
図5には、PSCCH/PSSCHとPSFCHの周波数における相対位置に限定されなく、即ち、PSCCH/PSSCHとPSFCHは、周波数において完全に重なってもよいし、部分的に重なってもよいし、完全に重ならなくてもよい。
【0054】
図6は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、PSCCH/PSSCHとPSFCHが周波数において完全に重なる状況を示している。
図7は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、PSCCH/PSSCHとPSFCHが周波数において部分的に重なる状況を示している。
図8は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、PSCCH/PSSCHとPSFCHが周波数において完全に重ならない状況を示している。
【0055】
NR Rel-15では、Uuポートのフィードバック情報は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)を介してネットワーク装置(例えば基地局)に送信され、PUCCHにより使用されるシンボルの数(即ち、PUCCHの長さ)は可変である。例えば、端末装置は、フィードバック情報の負荷状態に応じて、適切なPUCCH長さを柔軟に選択することができる。
【0056】
本明細書における「長さ」は、一般に時間の長さを意味し、例えば、シンボルの数で測定されてもよい。本発明の実施例は、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)、シングルキャリア周波数分割多重アクセス(SC-FDMA:Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)、又は離散フーリエ変換拡張直交周波数分割多重方式(DFT-s-OFDM:Discrete Fourier Transform Spread Orthogonal Frequency Division Multiplex)などの波形を用いてもよい。従って、上記のシンボルは、OFDMシンボル、SC-FDMAシンボル、又はDFT-s-OFDMシンボルなどであってもよく、以下シンボルと略称されるが、本発明はこれに限定されない。
【0057】
NR V2Xは、PUCCHの考え方に従い、PSFCHで使用されるシンボルの数(つまり、PSFCHの長さ)を柔軟に選択できるようにすると、AGCの推定が不正確になるという問題が発生する。より具体的には、柔軟なPSFCHの長さは、異なる装置が異なるPSFCHの長さを使用できることを意味する。これらの異なる長さのPSFCHは、データを受信している他の装置の信号及び/又は干渉強度をスロット内で変化させ、受信装置が基地局のようにグローバルな情報を把握する能力を持っておらず、多重化された他の装置の情報を知らないため、受信装置はAGCを正確に推定できず、情報送信の信頼性が低下してしまう。
【0058】
NR Rel-15の場合、端末装置はそれ自体のPUCCH長情報のみを知る必要がある。 NR V2Xの場合、端末装置は他の端末装置のPSFCHの長さを知る必要がある。以下は、干渉の変化のAGCに対する影響を分析することによってこれを説明する。
【0059】
図9は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の概略図である。
図9に示すように、例えば、UE1は、PSCCH1及びPSSCH1をUE2に送信し、UE2は、同一のスロットにおいて、PSFCH2を介してUE1にHARQ-ACKフィードバック情報を送信する。V2X装置は重複する1つのグループの時間周波数リソース内に多重化できるため(同一のグループの時間周波数リソースを共有し、或いは周波数の再利用を実行する)、UE3は、UE1及びUE2と同一の時間周波数リソース内でUE4にPSCCH3及びPSSCH3を送信してもよい。例えば、UE3はスロット全体を使用して情報を送信できるとセンシング(sensing)により判断する。UE3とUE4との間でフィードバック情報を交換する必要はなく、即ち、PSFCHが存在しなくてもよい。受信装置として、UE4は、スロットkの部分1においてUE1によって送信されるPSCCH1/PSSCH1によって干渉され、スロットkの部分2においてUE2によって送信されるPSFCH2によって干渉される。この2つの部分の受ける干渉は互いに独立し、干渉の強さは大きく異なる場合がある。
【0060】
例えば、UE1~UE4は1つの車線で同じ方向に走行し、UE2はUE4に近いため、UE4の部分2は強い干渉を受け、UE1とUE4との間はUE2によってブロックされているため、UE4の部分1は干渉を受けにくくなる。UE3は情報を送信する前にセンシングを行うが、UE4から遠く離れているため、UE4の所在する干渉環境、即ち隠れノード問題を正確にセンシングできなく、或いはUE3はスロットの開始時にスロットが利用可能であるとセンシングにより判断できるが、スロットの部分2で強い干渉が発生することを予測できないため、UE3はこのスロットで情報を送信する可能性がある。
【0061】
従来の方法を使用してスロットの1番目のシンボルに基づいてAGCを推定し、その結果をスロット全体に適用すると、上記の状況では、従来の方法では、部分2のAGC推定が不正確になり、スロット全体におけるデータ復調の失敗に繋がる。
【0062】
この問題を解決するには、UE4の部分1と部分2でAGC推定を個別に実行する必要がある。UE4自体はフィードバック情報を送信する必要がない場合があり、即ち、PSFCHの長さなどのPSFCHリソース構成情報を知る必要はないが、スロットにおける部分1と部分2についてAGC推定を個別に実行できるように、UE4は、少なくとも、干渉を引き起こしている他の装置のPSFCH長さ情報を知る必要がある。
【0063】
図10は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
図10に示されるように、UE3は、スロット全体を使用して、PSCCH3及びPSSCH3をUE4に送信する。異なる装置は、重複する時間周波数リソースのグループで多重化できるため、他のUEは、同じ時間周波数リソース範囲(RBmからRBn、スロットk)内でデータを送受信できる。
【0064】
例えば、UE2はRBm~RBn内及びスロットkの部分2においてPSFCH2を介してHARQフィードバック及び/又はCSIなどのフィードバック情報を送信する。UE1はサイドリンク制御情報(SCI:Sidelink Control Information)を検知又は復調することで、周波数領域のRBm~RBn内及び時間領域のスロットkの部分2に送信されるPSFCHがあることを知ることができるため、UE1はスロットkの部分1でPSCCH1とPSSCH1を送信してもよい。
【0065】
UE4の受信では、スロットkの部分1と部分2でそれぞれUE1とUE2の異なる装置から干渉を受けるため、部分1と部分2はAGC推定を個別に実行する必要がある。UE4自体はフィードバック情報を送信する必要がないが、スロット内の部分1及び部分2で独立したAGC推定を実行できるように、UE4は、少なくとも、それ自体に干渉を引き起こす可能性のある他の装置のPSFCH長さ情報を知る必要がある。
【0066】
図11は、本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
図11に示すように、UE1はスロット全体を使用してPSCCH1とPSSCH1をUE2に送信し、重複する時間周波数リソースのグループでそれらと多重化されるのは、グループキャスト(groupcast)通信を行うV2X装置のグループ、つまりRBmからRBn内で、UE3は、グループキャスト方式でUE4からUE Nの装置のグループに情報を送信する。
【0067】
グループキャストのHARQフィードバックの場合、複数の装置が同じPSFCHリソースを使用してHARQフィードバック情報を送信するのは、リソースを効率的に使用する方法である。これによって、各装置への専用PSFCHリソースの割り当てを回避できるため、フィードバックリソースのオーバーヘッドを大幅に節約でき、装置がACKをフィードバックせず、NACKのみをフィードバックすることができる。複数の装置が同じリソースを使用してNACKを送信する場合、重ね合わされた信号は、信号増強の効果を生み出し、フィードバック情報の信頼性の高い受信に役立つ。
【0068】
しかし、上記の方法はフィードバック信号を強化しているが、他の装置への干渉も強化している。例えば、
図11に示すように、UE4からUE Nは、スロットkの前の特定のスロットでグループキャストデータを受信し、スロットkの部分2でNACKを送信する。複数のUE信号の重ね合わせにより、UE2のスロットkの部分2へより大きな干渉を生成するため、UE2の部分1と部分2の干渉強度は大幅に変化し、部分1と部分2はAGC推定を個別に実行する必要がある。
【0069】
ここで、UE1は、隠れノードなどの原因により、UE3のSCIをブラインド検出することによって、或いはセンシング又は他の方法によって、グループキャストフィードバックの存在を知ることができない可能性がある。従って、データを受信するように同じ時間周波数リソースでUE2をスケジュールすることを回避できない。UE2自体はフィードバック情報を送信する必要がないが、スロット内の部分1と部分2で独立したAGC推定を実行できるように、UE2は、少なくとも、それ自体に干渉を引き起こす可能性のある他の装置のPSFCH長さ情報を知る必要がある。
【0070】
上述したように、受信装置は、少なくとも、他の装置のPSFCH長さ情報を知る必要がある。複数の装置は、1つのグループの重複する時間周波数リソース内で特定の受信装置と多重化される可能性があるため、複数の装置のPSFCH情報を知るために、より大きなシグナリングオーバーヘッドをもたらす。さらに、複数の装置によるPSFCHの長さの柔軟な選択により、受信装置のAGCシンボルオーバーヘッド及び/又はAGC推定の複雑さも増加する。
【0071】
図12は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
図12に示すように、複数の装置(UE1、UE2など)が異なるPSFCH長さを有する場合、特定の受信装置(UE4)で複数の部分の長さ(例えば部分2、部分2’)が形成され、UE4はスロットで複数の異なる程度の干渉を受け(
図12では、部分1’、部分2、及びスロット内の残りの部分は異なる干渉を受ける)、複数の独立したAGC推定が必要であり、より大きなAGCシンボルのオーバーヘッド及び/又はより高いAGC推定の複雑さが必要である。
【0072】
図9~12は、一例としてのみ概略的に示している。簡単にするために、
図9~12は、PSFCHによって干渉されるPSCCH/PSSCHによって占有されるリソースブロック(RB:Resource Block)の数と、干渉源であるPSFCHによって占有されるRBリソースブロックの数が同一であると仮定される。実際には、両者のRBの数が異なってもよく。周波数領域に重複するRBがある限り、上記の干渉分析とAGCへの影響は依然として成立であり、ここでその説明を省略する。
【0073】
簡単にするために、
図9~
図12を統合して抽象化してもよい。
【0074】
図13は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
図13に示すように、特定の装置が特定のスロットでPSCCH1とPSSCH1を受信する場合、それらと重複する(完全に重複することでなくてもよい)時間周波数リソース内に他の装置間の情報の送受信が存在する可能性がある。例えば、PSCCH2/PSSCH2、PSFCH3、PSCCH4/PSSCH4、PSFCH5などの物理チャネルによって伝送される情報は、様々な装置から取得されてもよい。スロットでのPSCCH1/PSSCH1の干渉は変化するため、スロット内の1番目のシンボルのみに基づいてAGC推定を実行する従来の方法は適用できなくなり、PSCCH1/PSSCH1の受信装置は1つのスロットでAGC推定を複数回実行する必要がある。
【0075】
図14は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。例えば、
図14に示すように、PSSCHはより多くのRBを使用してより大きなサイズのトランスポートブロック(TB:Transport Block)を送信するが、スロットの部分2でPSFCHからの強い狭帯域干渉の影響を受ける。スロットの1番目のシンボルのみに基づいてAGCを推定すると、部分2のPSSCH復調及びデコードのパフォーマンスが影響を受けるため、スロット全体のTBの復調及びデコードのパフォーマンスが影響を受ける。
【0076】
スロットでの干渉の変化は、複数のAGC推定につながる1つの理由であり、もう1つの理由は、信号エネルギー(又は電力)の変化である可能性がある。
【0077】
図15は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図である。
図15に示すように、PSCCH1/PSSCH1及びその他の装置の物理チャネル又は信号(PSCCH2/PSSCH2、PSFCH3、PSCCH4/PSSCH4、PSFCH5など、これらの物理チャネルにより占有されるRBの数は異なってもよい)は周波数分割多重方式で周波数領域で多重化され、これらの物理チャネルは全てPSCCH1/PSSCH1受信装置の受信周波数範囲内にある(例えば、該受信装置のBWP内にある)。
【0078】
該受信装置がスロットで受信する信号エネルギーは、周波数分割多重の全ての物理チャネル及び/又は信号のエネルギーの合計である。スロット内に様々な装置からの信号があるため、PSCCH1/PSSCH1受信装置が受信する時間領域信号のエネルギーはスロット内で変化する。従って、スロット内の1番目のシンボルに基づいてAGCを推定する従来の方法は適用できなくなり、PSCCH1/PSSCH1の受信装置は1つのスロットで複数回のAGC推定を実行する必要がある。
図9~12のシナリオは、スロット内の信号エネルギーの変化を示すために、
図15に示す周波数分割多重シナリオに簡単に拡張してもよいが、ここでその説明を省略する。
【0079】
上記の分析により、装置がLTE V2XのようにPSCCHとPSSCHを受信するだけでよい場合、又は装置自体がPSFCHを使用して情報を送信する必要がない場合でも、NR V2Xは、PSFCHが導入されているため、上述したPSFCHのAGCへの影響を考慮すると、装置が1つのスロットで複数回のAGC推定を実行する必要がある。複数回のAGC推定を実行するには、装置は他の装置のPSFCH長さ情報を知っている必要がある。あまり多くのAGC推定を実行しないようにするために、他の装置が同一のPSFCH長さを持つように制限してもよい。この条件が満たされると、装置はスロットで最大2回しかAGC推定を実行できない。
【0080】
1つの態様では、該スロットと時間的に重なる時間範囲内に少なくとも2つの該第1の部分の長さが存在する場合、該少なくとも2つの該第1の部分の長さは、同一であるように構成される。
【0081】
例えば、同一の時間周波数リソース(例えば、部分帯域幅BWP、リソースプール(resource pool)、キャリア(carrier)など)を使用する装置の場合、PSFCHを送信する必要があるとき、これらの装置のPSFCHは同一のPSFCH長さを持つように制限してもよい。このように、受信装置は、PSFCHの長さに応じて、決定された位置でAGC推定を実行することができ、1つのスロットでAGC推定を最大2回だけ実行することができる。
【0082】
1つの態様では、該長さ情報は、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリング、システム情報(SI:System Information)、サイドリンク制御情報(SCI:Sidelink Control Information)、及びダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)のうちの少なくとも1つにより構成されてもよい。
【0083】
例えば、SCIを使用してPSFCHの長さを通知してもよい。該SCIの巡回冗長検査コード(CRC:Cyclic Redundancy Check)は、共通識別子を使用してスクランブルされてもよい。該SCIは、PSFCHの長さ、PSFCHが所在するスロット、PSFCHが所在するシンボル、PSFCHが所在するリソースブロック、PSSCHが所在するスロット、PSSCHが所在するシンボル、及びPSSCHが所在するリソースブロックのうちの少なくとも1つを示してもよい。
【0084】
例えば、UE1はSCIをUE2に送信し、該SCIのCRCは共通識別子(例えば、共通ID又は共通RNTI)でスクランブルされ、上記の共通識別子はグループ(group-common)ID又はRNTIであってもよい。SCIは、UE2がHARQフィードバックやCSIなどの情報を送信するスロットを示し、SCIの1つのフィールドはPSFCHの長さを示すために使用されます。具体的な態様では、上位層シグナリング(例えばRRCシグナリング)を使用していくつかの利用可能なPSFCH長さを構成してもよく、SCIは実際に使用されるPSFCH長さを示すため、UE2は、PSFCHの送信に使用されるスロットとシンボルの数を知ることができる。
【0085】
上記のようにSCIにPSFCHの長さを直接示してもよいし、PSFCH時間周波数リソースによりPSFCHの長さを示してもよい。例えば、SCIは、PSFCHが所在するスロット、所在するシンボル、及び所在するRBを示すことで、UE2は、これからPSFCH長さ情報を取得することができる。さらに、上記のSCIのCRCは共通識別子でスクランブルされているため、UE2以外の他の装置も該SCIを復調して、PSFCHの長さとPSFCHが所在するスロット情報を取得し、該情報に基づいてPSFCHが出現するスロットで追加的なAGC推定を行うことができる。
【0086】
以下のシナリオを考慮する。ここで、UE2によって送信されたPSFCHがUE3によって受信されたPSSCHと多重化され、それによってUE3のAGCに影響を与えるが、UE3はPSFCH情報を搬送する上記のSCIを復調できるため、UE3もPSFCH長さ情報を取得でき、UE3は、PSFCH長さ情報に基づいて追加的なAGC推定を実行することができる。
【0087】
また、SCIを介してPSFCHの長さを示すことも、同じスロットで送信される複数のPSFCHが同じ長さになるように構成するのに十分な柔軟性がある。例えば、UE1からUE2に送信されるSCI1は、UE2がスロットkでPSFCH1を送信するように指示し、UE3からUE4に送信されるSCI2は、UE4がスロットkでPSFCH2を送信するように指示し、この場合、SCI1とSCI2は、同じPSFCH長を示してもよい。スロットkでPSFCH1及びPSFCH2と多重化されているUE5の場合、多重化されたPSSCHを受信するときに、AGC推定の実行が多すぎることを回避できる。この例では、UE5はAGC推定を2回実行するだけで済む。
【0088】
例えば、この方法は2ステージSCI(2-stage SCI)で使用されてもよい。2ステージSCIは、最初にUE1に送信された1つのSCIによって搬送される情報を、2つのSCIによって搬送される2つの部分に分割する。例えば、SCI1は、PSFCHの長さを示すために使用される上記の情報のいずれかだけでなく、PSSCHが所在する時間周波数リソース情報(例えばPSSCHが所在するスロット、シンボル、RBなど)をさらに搬送してもよい。SCI1のCRCは、共通識別子を使用してスクランブルされる。SCI2は、MCSなどの復調、デコードに使用される情報を搬送し、SCI2のCRCは、装置固有(UE-specific)の識別子(例えばC-RNTI)を使用してスクランブルされる。
【0089】
共通識別子を使用してスクランブリングされるため、SCI1はUE2で受信できるため、UE2はSCI1によって示されるPSFCH及び/又はPSSCHリソースを回避して干渉を回避できる。UE1は2つのSCIを受信して完全なデータ情報の受信と復調を実現できる。PSFCHの長さ及びPSFCHが所在するスロットなどの情報はSCI1で搬送されるため、UE2がSCI1を受信すると、PSFCHの長さ情報に基づいてPSFCHの所在するスロットで追加的なAGC推定を実行することもできる。
【0090】
例えば、上記の長さ情報は、リソース予約シグナリングで搬送されてもよい。SCI1は、特定の時間周波数リソースがPSCCH2及び/又はPSSCH2の送信のために予約されることを示すためのリソース予約シグナリングとして使用される。さらに、SCI1は、上記の形式のいずれかでPSFCH長さ情報を指示してもよい。SCI1のCRCは共通識別子を用いてスクランブリングされるため、SCI1を複数のUEで受信できるため、これらのUEはSCI1によって予約されたリソースでの送信を回避でき、SCI1によって示されるPSFCHの長さに基づいてより正確なAGC推定を行うこともできる。好ましくは、PSCCH2はさらにSCI2を搬送してもよい。SCI2はPSSCH2のスケジューリングに使用され、SCI2は通常のSCIと同じフォーマットを使用でき、PSSCH2が所在する時間周波数リソース及びMCSなどの情報を示す。SCI2のCRCは、PSCCH2とPSSCH2の受信UEが制御情報とデータ情報を正しく受信できるように、装置固有の識別子を使用してスクランブルされてもよい。
【0091】
1つの態様では、該長さ情報は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義される。該時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む。
【0092】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成されてもよい。該時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0093】
例えば、リソースプールごとに1つのPSFCHの長さを構成又は事前構成してもよい。リソースプールは、装置ごとに構成され、1つの装置について複数のリソースプールを構成してもよい。従って、本発明の「リソースプールごとに構成又は事前構成される」ことは、実際に「各装置の各リソースプールについて構成又は事前構成される」の簡単な言い方である。リソースプールは、時間領域の1つ以上のスロットと、周波数領域の1つ以上のRBで構成される。リソースプールは、送信リソースプールであってもよいし、受信リソースプールであってもよい。説明の便宜上、以下はリソースプールと略称される。NR V2Xは、装置のためにデータ送受信用の1つ又は複数のリソースプールを構成するため、PSFCHの長さは上記のリソースプールの単位で構成してもよい。或いは、特定のPSFCH長さを構成する場合、該PSFCH長さに関連付けられている既存のリソースプールを指定する。
【0094】
特定のリソースプールのためにPSFCHの長さを構成又は事前構成することは、次の2つの意味がある。
【0095】
装置が第1のリソースプールでPSFCHを送受信する必要がないと仮定すると(例えば、第1のリソースプールはブロードキャストサービスにのみ使用され、ブロードキャストサービスはPSFCHを必要としない)、第1のリソースプールのPSFCHの長さは、第1のリソースプールのAGCへ影響を与える他のリソースプールからのPSFCHの長さを意味し、装置が第1のリソースプール内で受信を行う際に、第1のリソースプールのPSFCHの長さに基づいて追加的なAGC推定を行ってもよい。
【0096】
装置が第1のリソースプールでPSFCHの送受信を実行する必要があると仮定する(例えば、第1のリソースプールはユニキャストサービスに使用され、PSFCHが存在するスロットでは、PSSCHを上記の方法のいずれかでPSFCHと多重化でき、PSFCHが存在しないスロットでは、スロット全体をPSFCHの送受信に使用できる)。この場合、第1のリソースプールのPSFCHの長さは、装置が第1のリソースプールでPSFCHを送受信するために必要なPSFCHの長さを意味し、第1のリソースプールのAGCに影響を与える他のリソースプールからのPSFCHの長さを意味する。第1のリソースプールで受信を行う場合、装置は、必ずしも全てのスロットでPSFCHを受信する必要はない。装置はPSFCHを受信する必要のあるスロットで第1のリソースプールのPSFCHの長さに基づいてPSFCHの受信を実現する。装置は、PSFCHを受信する必要がなく、且つPSSCHを受信する必要があるスロットで第1のリソースプールのPSFCHの長さに基づいて、追加的なAGC推定を実行してもよい。
【0097】
リソースプールのためのPSFCH長さの構成は、必要に応じてPSFCH長さの再構成を含む。例えば、特定のリソースプールにより長いPSFCH長が必要な場合、RRCシグナリングを介して該リソースプールのために新しいPSFCH長さを再構成してもよい。
【0098】
リソースプールの定義と構成方法は、LTE V2Xリソースプールの定義と構成方法に従ってもよい。詳細については、TS 36.213のセクション14.1.5を参照し、「サブフレーム」を「スロット」に置き換える。ここで、「構成」は、装置がネットワークのネットワークカバレッジ内(in coverage)にあるシナリオに適用されてもよく、装置は、ネットワーク構成情報、例えばシステム情報(MIB/SIB)、RRCシグナリング、DCIシグナリング、及びSCIシグナリングのうちの少なくとも1つを受信してもよい。「事前構成」は、装置がネットワークカバレッジ外(out-of-coverage)にあるシナリオに適用されてもよく、装置が事前設定(つまり、デフォルト設定、工場設定又は標準設定の構成)に従ってV2X通信を行う。説明の便宜上、以下は用語「構成」が用いられ、用語「構成」は上記の「構成」及び「事前構成」の2つの態様を含む。
【0099】
特定のリソースプールでは、PSFCHの長さが構成されず、或いはPSFCHの長さがゼロに構成されてもよい。これは、該リソースプール内のAGC推定についてPSFCHの影響を考慮する必要がないことを意味する。装置は複数のリソースプールが構成されてもよいため、一部のリソースプールの時間周波数リソースは、他の装置との多重化に使用されてもよく、例えば、上記の装置は、重複する1つのグループの時間周波数リソース内で多重化され、或いは装置間で周波数分割多重化を実行してもよい。説明の便宜上、以下は「多重化」と総称されてもよい。
【0100】
例えば、UE1の特定のリソースプールがPSFCHを使用する必要のある他の装置を多重化しない場合、UE1のAGC推定では、PSFCHの影響を考慮する必要はない。つまり、LTE V2Xの原則に従ってもよく、スロットの1番目のシンボルのみに基づいてAGC推定を行ってもよい。或いは、UE1の特定のリソースプールがPSFCHを使用する必要のある他の装置を多重化した場合でも、基地局又は他の装置は、該リソースプールが受けているPSFCHの影響が無視されてもよいと判断した場合、例えばPSFCHの電力はUE1の有効信号電力よりもはるかに小さい場合、PSFCHの長さを構成せず、或いはPSFCHの長さをゼロに構成してもよい。そうでない場合、UE1の特定のリソースプールがPSFCHを使用する必要がある他の装置を多重化する場合、UE1は、PSFCHのAGCに対する影響を考慮する必要がある。例えば、該リソースプールの構成されたPSFCH長さに基づいてAGCを推定してもよい。
【0101】
リソースプールに応じるPSFCHの長さの構成により、構成の柔軟性が提供される。例えば、UE1と多重化される全ての他の装置のリソースプールは、同じPSFCH長さを持つように構成できるため、UE1は1つのスロットでAGC推定を最大で2回だけ実行できる。例えば、異なるリソースプールは異なるPSFCHの長さを持つことができるため、異なるフィードバックオーバーヘッドをサポート、対応できる。例えば、同じ装置に属する複数のリソースプールも同じPSFCH長さを持つように構成できるため、装置は複数のリソースプールから情報を受信でき、同一のスロット内でAGC推定を最大2回だけ実行できる。
【0102】
図16は本発明の実施例のリソースプール構成の概略図である。例えば、
図16に示すように、リソースプールiとリソースプールjは、UE1に属し、時分割多重方式でUE1のBWPに共存する。このBWPでは、リソースプールjがPSFCHと多重化されていない場合、或いはPSFCHによる干渉又は信号の変化が無視できる場合、リソースプールjのPSFCHの長さをゼロに構成してもよいし、リソースプールjにPSFCHの長さを構成しなくてもよい。つまり、リソースプールjは、PSFCHのAGCへの影響を考慮しなくてもよい。このBWPでは、リソースプールiがPSFCHと多重化され、或いは第1の装置がリソースプールiでPSFCHを介してフィードバック情報を送受信する必要があるため、リソースプールiに適切なPSFCHの長さを構成してもよく、リソースプールiがPSFCHのAGCへの影響を考慮する必要がある。
【0103】
図17は本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図であり、BWP内の異なる装置のリソースプールの多重化の例を示している。UE2に属する特定のリソースプールlの場合、該リソースプールがUE1のリソースプールiと周波数分割多重化を形成する(或いは時間周波数リソースでリソースプールiとオーバーラップする)場合、リソースプールlのPSFCHの長さリソースプールiのPSFCH長さと同じになるように構成してもよい。PSFCH長さを同一にすることにより、リソースプールiのスロットにおけるUE1のAGC推定時間の数を最大2回に減らすことができる。同様に、UE3のリソースプールrは、リソースプールi及びリソースプールlと周波数分割多重化を形成するため、リソースプールr、i、及びlのPSFCH長さは、同じになるように構成される。
【0104】
図17に示される異なる装置のリソースプール構成は、少なくとも以下の状況を含んでもよい。
【0105】
例えば、1つの状況は、リソースプールi、j、r、及びlが何れもUE1、UE2、及びUE3のために構成されたリソースプールである。つまり、3つのUEがこれらの4つのリソースプールを共有する。特定のスロットで、リソースプールiのみがUE1に送信された情報を持ち、リソースプールlのみがUE2によって送信されたPSFCHを含むと仮定する。両方が何れもUE1のBWPに位置するため、UE1の受信時のAGC推定はUE2のPSFCHの影響を受ける。
【0106】
例えば、1つの状況は、リソースプールiとjのみがUE1のために構成されたリソースプールであり、リソースプールlとrはそれぞれUE2とUE3のために構成されたリソースプールである。これは、UEのリソースプールの数が構成可能であるからである。例えば、UE1のBWPには、i、j、r、及びlを含む最大4つのリソースプールが構成されてもよいが、現在のUE1は2つのリソースプール、即ちリソースプールiとjのみが構成されている。UE1で使用されないリソースプールl及びrは、UE2、UE3、及びその他の装置で使用するように構成される。リソースプールl及びrはUE1に構成されていないが、リソースプールl及びrは依然としてUE1のBWPに位置するため、UE1の受信時のAGC推定は、依然としてリソースプールl及びrからのPSFCHの影響を受ける。
【0107】
図18は本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。例えば、
図18に示すように、UE1に属するリソースプールiとリソースプールjは、周波数分割多重方式でUE1のBWP内に共存する。リソースプールiとjが何れもPSFCHの長さの構成が必要であると仮定すると、リソースプールiとリソースプールjについて同一のPSFCHの長さを構成することにより、リソースプールiのスロットでのUE1のAGC推定回数を最大2回に減らすことができる。リソースプールlについて、該リソースプールlがリソースプールi及びjと周波数分割多重化を形成する場合、又は時間周波数リソース内のリソースプールi及びjとオーバーラップする場合、リソースプールlのPSFCHの長さをリソースプールi及びjと同一であるように構成してもよい。
【0108】
上記のPSFCH長さの設定では、PSFCH長さをリソースプールのパラメータの1つとしてもよい。例えば、リソースプールの構成時に、リソースプールの時間領域と周波数領域の位置などのパラメータと共に構成してもよい。また、PSFCH長さは、リソースプールとは独立して構成してもよく、該PSFCH長さが作用するリソースプールを示すことにより、PSFCH長さとリソースプールとの間の関連付けと対応関係が確立される。上記の構成では、採用される特定の態様は、システム情報(MIB/SIB)、RRCシグナリング、DCIシグナリング、及びSCIシグナリング、並びに事前構成のうちの少なくとも1つを含んでもよい。各リソースプールは、個別に構成してもよいし、PSFCH長さに関連付けてもよく、各リソースプールは1つのPSFCHの長さを有してもよい。
【0109】
図19は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図であり、
図13と比較して、時間周波数リソースで重複する異なる装置の異なるリソースプールのPSFCH長さは全て同じである。
図20は本発明の実施例の複数の装置によるサイドリンクリソース多重化の他の概略図であり、
図15と比較して、周波数分割多重化の異なる装置の異なるリソースプールのPSFCH長さは全て同じである。
【0110】
例えば、RRCシグナリング及び/又はシステム情報を使用して各リソースプールのPSFCH長さを半静的に構成してもよいし、SCIシグナリング及び/又はDCIシグナリングを使用してPSFCH長さを動的に構成してもよい。ここで、動的に構成されたPSFCH長さは、半静的に構成されたPSFCH長さを上書きしてもよい(override)。つまり、両者が一致しない場合、動的に構成されたPSFCH長さが優先される。
【0111】
例えば、RRCシグナリングを介してリソースプールのために第1のPSFCH長さを構成するが、SCIシグナリングは、スロットに第2のPSFCH長さがあることを示す。この場合、該スロット内のPSFCH長さは第2のPSFCH長さである。つまり、SCIの指示が優先される。半静的な構成により、スロット内の複数のPSFCHの長さを簡単に調整できる。動的な構成では、負荷又はカバレッジ(coverage)の要件に応じて、PSFCHの長さをより柔軟かつ正確に調整できる。両者の組み合わせにより、PSFCHの多重化をより効率的にサポートできる。
【0112】
別の例として、時間周波数リソースのグループについてPSFCH長さを構成又は事前構成してもよい。上記のリソースプールの単位でのPSFCHの上記の構成との違いは、ここでの時間周波数リソースのグループが、既存の送信/受信リソースプールとは独立して構成されていることである。時間周波数リソースのグループの具体的な構成方法については、例えばTS 36.213のセクション14.1.5に記載されている方法に従って、リソースプールの構成方法と同じ構成方法を使用し、「サブフレーム」を「スロット」に置き換えてもよい。PSFCH長さの作用範囲は、それに関連付けられた時間周波数リソースのグループである。時間周波数リソースのグループはリソースプールとは独立して構成されているため、この時間周波数リソースのグループは、既存のリソースプールとは異なってもよいし、同一であってもよい。
【0113】
別の例として、各BWPはPSFCH長さが構成又は事前構成されてもよく、各BWPには1つのPSFCHの長さがある。別の例として、各キャリア又はコンポーネントキャリア(carrier又はcomponent carrier)は、PSFCH長さが構成又は事前構成されてもよく、各キャリアには1つのPSFCH長さを有する。
【0114】
別の例では、該長さ情報は事前定義されている。例えば、標準ではPSFCH長さが指定され、PSFCHは固定の長さを有する。
【0115】
BWP又はキャリアの粒度を備えた上記のPSFCH長さの構成の場合、リソースプールのPSFCH長さ構成から簡単に拡張できる。例えば、BWP又はキャリアのPSFCH長さは、構成されなくてもよいし、ゼロに構成されてもよい。PSFCH長さはBWP又はキャリアのパラメータの1つとして構成されてもよいし、個別に構成されてもよいが、ここでその説明を省略する。
【0116】
以上は、PSFCHのAGCへの影響の観点から、PSFCHの長さを指示する必要性を説明している。実際には、指示される長さ情報は、PSFCH長さに限定されず、他のシナリオにも拡張されてもよい。
【0117】
図21は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。例えば、
図21に示されるように、ニューメロロジ1(numerology1)を使用するUE1とnumerology2を使用するUE2は、周波数分割多重化され、或いはUE1がUE2の干渉を受ける。異なるnumerologyが異なるサブキャリア間隔を有するため、スロットの長さも異なる。UE2の2つのスロット(slot1とslot2)で同時に情報が送信されない場合があり、或いはスロット1とスロット2にそれぞれ異なる装置が送信を行うため、1つのスロットでのUE1の受信電力も変化する可能性がある。よって、複数回のAGC推定も必要である。
図21の場合、numerology2のスロット長さは、1つの長さ情報としてUE1に通知されてもよい。これによって、UE1は、より正確なAGC推定を行うことができる。
【0118】
図22は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図である。例えば、
図22に示されるように、UE1及びUE2は同じnumerologyを使用するが、UE2はミニスロット(又はスモールスロット、mini-slot、又はnon-slotと称される)を使用して送信を行う。時間領域での情報送信の粒度が異なるため、
図21と同様な結果が発生する。
図22の場合、ミニスロットの長さを1つの長さ情報としてUE1に通知されてもよいため、UE1はより正確なAGC推定を行うことができる。
【0119】
図21及び
図22は、単なる一例として説明される。異なるnumerologyのスロット長さは、他の様々な倍数の関係を有してもよく、スロットとミニスロットとの長さは、他の様々な倍数の関係を有してもよいが、ここでその説明を省略する。また、
図21と
図22の組み合わせに拡張されてもよく、例えば、UE2は、UE1とは異なるnumerologyを使用し、同時にミニスロットを使用してもよい。長さ情報の構成は、上記のようにPSFCHの長さを構成する任意の方法を使用してもよく、ここでその説明を省略する。
【0120】
上記の態様は、本発明の実施例を例示するだけであり、本発明はこれに限定されず、上記の態様に基づいて適切な変更を行うこともできる。例えば、上記の態様のそれぞれを単独で使用してもよいし、上記の態様の1つ又は複数を組み合わせて使用してもよい。
【0121】
本実施例では、第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該第2の装置が該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。これによって、該第2の装置は、該長さ情報に基づいて該第1の部分を処理することができるため、サイドリンク伝送の性能を向上させることができる(例えば、AGC推定の精度を向上させる)。
【0122】
<実施例2>
本発明の実施例は、サイドリンクリソース多重化方法を提供する。実施例2は、単独して実施されてもよいし、実施例1と組み合わせて実施されてもよい。本実施例2の実施例1と同様な内容について、その説明を省略する。
【0123】
本実施例では、第2の装置がスロットにおいて第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。ここで、該スロットは、少なくとも第1の部分及び第2の部分を含み、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、該スロットにおける該第2の部分には、第2の復調基準信号が構成されている。
【0124】
実施例1から、PSFCHのそれと多重化されたPSSCHへの影響を分かる。
図23は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、
図24は本発明の実施例のサイドリンクリソースの他の概略図であり、2種類のPSFCHスロット構造のPSSCHへの影響を示している。
図23及び24に示すように、スロットの後部にあるPSSCHはPSFCHと多重化され、上記のように、ここでの多重化は、周波数分割多重化であってもよいし、又は重複する時分割リソースのグループでの多重化であってもよいため、PSSCHはPSFCHによって干渉される。
【0125】
PSFCHの多重化の影響により、スロットの後部のPSSCHとスロットの前部のPSSCHはAGCを個別に推定する必要がある。従って、PSSCHが1つのスロットで送信されても、スロット内の前部のPSSCHと後部のPSSCHは、独立したAGC推定シンボルである必要がある。例えば、
図23におけるスロットの後部のPSSCHの前のAGC2シンボル、及び
図24におけるスロットの後部のPSSCHの前のGUARD2&AGC2シンボルは、該PSSCHのAGC推定シンボルとして使用されてもよい。
【0126】
NR Rel-15のDM-RS位置構成方法をそのまま使用する場合、PSSCHがスロット全体を使用して送信されるため、PSSCH復調に使用されるDM-RSの位置はスロット全体の長さに依存する。具体的なDM-RS位置について、標準TS 38.211 f30のセクション6.4.1.1を参照してもよい。しかし、NRを再利用するDM-RS構成では、DM-RSシンボルとAGCシンボルが衝突する可能性があり、つまり、特定のDM-RSシンボルが後部のPSSCHのAGCシンボル位置に配置され、例えば、DM-RSは、
図23におけるAGC2シンボル又は
図24におけるGUARD2&AGC2シンボルに位置する。PSFCHの長さも構成可能又は可変であってもよいことを考慮すると、上記のDM-RSシンボルと上記のAGCシンボルとの間の衝突が発生する可能性が高い。AGCシンボルは復調に使用できないため、AGCシンボルの位置にあるDM-RSは使用できず、チャネル推定のパフォーマンスが低下する。
【0127】
この問題を解決するために、PSSCHがスロット全体で送信される場合、DM-RS位置はスロット全体の長さに基づいて決定されることではなく、スロット内の前部のPSSCH及び後部のPSSCHが占めるシンボルの長さのそれぞれに基づいて(ガードインターバル及びAGCシンボルを除く)前部及び後部の2つの部分のDM-RSの位置を個別に決定する。つまり、前部PSSCHと後部PSSCHについてDM-RSを個別に構成する。
【0128】
例えば、
図23及び24に示すように、1つのスロットで2種類の独立したDM-RS構成、即ちDM-RS構成#1とDM-RS構成#2を使用する。DM-RS構成#1は、前部PSSCHのDM-RSシンボル位置を決定するために使用され、前部PSSCHが占めるシンボルの数(ガードインターバルとAGCシンボルを除く)に依存する。DM-RS構成#2は、後部PSSCHのDM-RSシンボル位置を決定するために使用され、後部PSSCHが占めるシンボルの数(ガードインターバルとAGCシンボルを除く)に依存する。1種類のDM-RS構成又は2種類のDM-RS構成のどちらを使用するかに関係なく、DM-RS位置の具体的な構成方法に限定されない。例えば、TS 38.211 f30のセクション6.4.1.1の方法を使用してもよい。言い換えれば、DM-RSシンボルは、スロット内のガードインターバル及びAGCシンボル位置に配置されない。
【0129】
1つの態様では、該第1の復調基準信号及び/又は該第2の復調基準信号は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義される。該時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む。
【0130】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される。該時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む。
【0131】
DM-RS位置は、1つのスロットで1種類のDM-RS構成を使用することと、1つのスロットで複数種類のDM-RS構成を使用することは共存できる。例えば、PSFCHの長さが構成され、且つPSFCHの長さがゼロでないリソースプールの場合、例えば
図23又は
図24に示すように、該リソースプールは、スロットで複数の独立したDM-RS構成を使用してもよい。PSFCHの長さが構成されておらず、或いはPSFCHの長さがゼロであるリソースプールの場合、該リソースプールは、1つのスロットで1種類のDM-RS構成を使用してもよく、例えば、NR Rel-15のDM-RS構成方法をそのまま使用する。
【0132】
図25は本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。
図25に示されるように、リソースプールiについて、2種類の独立したDM-RS構成を構成してもよく、リソースプールjについて、1種類のDM-RSは構成を構成してもよい。2種類の独立したDM-RSを構成することにより、サイドリンクチャネル推定の精度を向上させることができる。
【0133】
<実施例3>
本発明の実施例は、サイドリンクリソース多重化方法を提供する。実施例3は、単独して実施されてもよいし、実施例1と組み合わせて実施されてもよい、実施例2と組み合わせて実施されてもよい、実施例1及び実施例2の両方と組み合わせて実施されてもよい。本実施例3の実施例1、2と同様な内容について、その説明を省略する。
【0134】
本実施例では、第2の装置がスロットにおいて第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。ここで、該スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、該少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を該スロットの送信電力として使用する。
【0135】
図26は本発明の実施例のリソースプール構成の他の概略図である。
図26に示されるように、例えば、UE1の場合、特定のスロットでPSCCH及びPSSCHをUE2に送信し、該スロット内でPSFCHを介してフィードバック情報をUE3に送信する場合がある。つまり、UE1はUE2及びUE3との2つのユニキャストセッションをサポートする。
【0136】
電力制御はユニキャストにとって非常に重要である。電力制御により、自体のサービスのニーズを満たすことができると共に、他の装置への干渉を回避することができる。しかし、同じスロット内のPSCCH/PSSCHとPSFCHのターゲット装置が異なるため、例えば、UE1とUE2の間の距離は、UE1とUE3の間の距離よりもはるかに小さく、電力制御により決定された送信電力は異なる可能性がある。
【0137】
例えば、
図26に示すように、PSCCH/PSSCHの送信電力はPmであり、PSFCHの送信電力はPnである。電力制御により最終的な送信電力を決定する具体的なプロセスは、TS 38.213のセクション7を参照してもよく、ここでその説明を省略する。従って、UE1は、1つのスロット内の電力調整、即ち、シンボルレベルでの電力調整を行う必要がある。NR Rel-15のスロットレベル(又はサブフレームレベル)での電力調整と同様に、このような動的な電力調整(シンボルレベルでの電力調整)は、装置のハードウェア実装の複雑さが増加し、装置機能に対する要求が増加する。
【0138】
この問題を解決するために、UE1は、PSCCH/PSSCHとPSFCHのうちのより大きい電力を最終の送信電力として選択してもよい。つまり、P=max{Pm,Pn}であり、スロットで常に電力Pを使用PSCCH、PSSCH及びPSFCHを送信する。PmとPnのうちのより小さい送信電力Pmin=min{Pm,Pn}は、調整後の送信電力Pは、電力制御により決定された元の電力値Pminよりも高く、Pminの受信装置は実際の送信電力の調整を知らない。
【0139】
1つの態様では、該少なくとも2つの送信電力は、該最大の送信電力である第1の送信電力と、該最大の送信電力よりも小さい第2の送信電力と、を含む。
【0140】
1つの態様では、該第2の送信電力について、位相変調方式を使用して、該第2の送信電力に関連する情報を送信する。例えば、サイドリンク制御情報(SCI)を使用して該位相変調方式を指示してもよい。
【0141】
例えば、該装置の正常の受信に影響を与えないために、UE1は位相変調方式(例えばQPSKなどの変調方式)を使用して情報を送信してもよい。また、位相変調方式に応じてコードレートを調整し、SCIで実際に使用される変調コーディング方式をPminの受信装置に通知してもよい。電力の大きさは位相変調シンボルの復調性能に影響を与えないため、該位相変調シンボル(電力Pminに対応する)を受信する装置は、依然として変調を正しく受信でき、電力調整は該装置に対して透過的である。
【0142】
1つの態様では、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つのシグナリング又は情報を使用して、該第1の送信電力を該第2の送信電力の受信装置に送信してもよい。
【0143】
1つの態様では、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つのシグナリング又は情報を使用して、該第1の送信電力と該第2の送信電力との間の差又は比率を該第2の送信電力の受信装置に送信してもよい。
【0144】
例えば、UE1は、シグナリング(例えばSCI)を介して、調整後の電力PをPminの受信装置に通知してもよい。或いは、UE1は、シグナリング(例えばSCI)を介して、電力の該変数△P=P-Pmin又は△P=Pmin-PをPminの受信装置に通知してもよい。これによって、受信装置は、実際の送信電力Pを元に回復することができる。
【0145】
これによって、1つのスロット内で複数の電力を用いて送信を行う場合、そのうちの最大の電力を使用して送信を行うことで、電力制御及び電力調整の複雑さを軽減することができる。
【0146】
<実施例4>
本発明の実施例は、端末装置又はネットワーク装置が第2の装置に指示するサイドリンクリソース指示方法を提供する。ここで、該端末装置は、該第2の装置とサイドリンク通信を行う第1の装置であってもよいし、他の端末装置であってもよく、本発明はこれに限定されない。
【0147】
本実施例では、端末装置又はネットワーク装置がスロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置に送信する。ここで、該長さ情報は、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うために該第2の装置により使用される。
【0148】
1つの態様では、該長さ情報は、該第2の装置が該第1の部分に対してAGCを行うために使用される。
【0149】
1つの態様では、該長さ情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、ニューメロロジ(Numerology)に対応するスロット長さ、及びミニスロット(mini-slot)の長さのうちの少なくとも1つを含む。
【0150】
1つの態様では、該サイドリンク情報は、物理サイドリンク制御チャネル、物理サイドリンク共有チャネル、及び物理サイドリンクフィードバックチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルにより搬送される情報を含む。
【0151】
1つの態様では、該スロットと時間的に重なる時間範囲内に少なくとも2つの該第1の部分の長さが存在する場合、該少なくとも2つの該第1の部分の長さは、同一であるように構成される。
【0152】
1つの態様では、該長さ情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される。
【0153】
1つの態様では、該サイドリンク制御情報の巡回冗長検査コード(CRC)は、共通識別子を使用してスクランブルされる。
【0154】
1つの態様では、該サイドリンク制御情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するスロット、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するシンボル、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するリソースブロック、物理サイドリンク共有チャネルが所在するスロット、物理サイドリンク共有チャネルが所在するシンボル、及び物理サイドリンク共有チャネルが所在するリソースブロックのうちの少なくとも1つを示す。
【0155】
1つの態様では、該長さ情報は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、該時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む。
【0156】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される。
【0157】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む。
【0158】
1つの態様では、該長さ情報は、事前定義される。
【0159】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、該自動利得制御のための情報を搬送する。
【0160】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、ガードインターバルとされる。
【0161】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分の前の1つのシンボルは、該自動利得制御のための情報を搬送し、且つガードインターバルとされる。
【0162】
1つの態様では、該スロットは、少なくとも第2の部分をさらに含み、該スロットにおける該第2の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、自動利得制御のための情報を搬送し、且つ/或いはガードインターバルとされる。
【0163】
1つの態様では、該第2の部分は、物理サイドリンク制御チャネル及び/又は物理サイドリンク共有チャネルである。
【0164】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、該スロットにおける他の部分には、第2の復調基準信号が少なくとも構成される。
【0165】
1つの態様では、該第1の復調基準信号及び/又は該第2の復調基準信号は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、該時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む。
【0166】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される。
【0167】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む。
【0168】
1つの態様では、該スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、該少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を該スロットの送信電力として使用する。
【0169】
本実施例では、第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該第2の装置が該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。これによって、該第2の装置は、該長さ情報に基づいて該第1の部分を処理することができるため、サイドリンク伝送の性能を向上させることができる(例えば、AGC推定の精度を向上させる)。
【0170】
また、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、該スロットにおける該第2の部分には、第2の復調基準信号が構成される。少なくとも2種類のDM-RSを個別に構成することにより、サイドリンクチャネル推定の精度を向上させることができる。
【0171】
さらに、1つのスロット内で複数の電力を用いて送信を行う場合、そのうちの最大の電力を使用して送信を行うことで、電力制御及び電力調整の複雑さを軽減することができる。
【0172】
<実施例5>
本発明の実施例は、サイドリンクリソース多重化装置を提供する。該装置は、例えば、端末装置であってもよいし、端末装置に構成された1つ又は複数の構成要素又はコンポーネントであってもよい。なお、本発明はこれに限定されず、例えば、路側装置又はネットワーク装置であってよいし、路側装置又はネットワーク装置に構成された1つ又は複数の構成要素又はコンポーネントであってもよい。実施例5の実施例1乃至3と同様な内容について、その説明を省略する。
【0173】
図27は本発明の実施例のサイドリンクリソース多重化装置の概略図である。
図27に示されるように、サイドリンクリソース多重化装置2700は、以下の構成部を含む。
【0174】
受信部2701は、端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信する。
【0175】
処理部2702は、該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。
【0176】
1つの態様では、該処理部は、該長さ情報に基づいて該第1の部分に対して自動利得制御を行う。
【0177】
1つの態様では、該長さ情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、ニューメロロジに対応するスロット長さ、及びミニスロットの長さのうちの少なくとも1つを含む。
【0178】
1つの態様では、該サイドリンク情報は、物理サイドリンク制御チャネル、物理サイドリンク共有チャネル、及び物理サイドリンクフィードバックチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルにより搬送される情報を含む。
【0179】
1つの態様では、該スロットと時間的に重なる時間範囲内に少なくとも2つの該第1の部分の長さが存在する場合、該少なくとも2つの該第1の部分の長さは、同一であるように構成される。
【0180】
1つの態様では、該長さ情報は、無線リソース制御シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される。
【0181】
1つの態様では、該サイドリンク制御情報の巡回冗長検査コードは、共通識別子を使用してスクランブルされ、該サイドリンク制御情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するスロット、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するシンボル、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するリソースブロック、物理サイドリンク共有チャネルが所在するスロット、物理サイドリンク共有チャネルが所在するシンボル、及び物理サイドリンク共有チャネルが所在するリソースブロックのうちの少なくとも1つを示す。
【0182】
1つの態様では、該長さ情報は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、該時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む。
【0183】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、無線リソース制御シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される。
【0184】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む。
【0185】
1つの態様では、該長さ情報は、事前定義される。
【0186】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、自動利得制御のための情報を搬送し、該スロットにおける該第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、ガードインターバルとされる。
【0187】
1つの態様では、該スロットは、少なくとも第2の部分をさらに含み、該スロットにおける該第2の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、自動利得制御のための情報を搬送し、且つ/或いはガードインターバルとされる。
【0188】
1つの態様では、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、
該スロットにおける他の部分には、第2の復調基準信号が少なくとも構成される。
【0189】
1つの態様では、該第1の復調基準信号及び/又は該第2の復調基準信号は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、該時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む。
【0190】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、無線リソース制御シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される。
【0191】
1つの態様では、該時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む。
【0192】
1つの態様では、該スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、該少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を該スロットの送信電力として使用する。
【0193】
なお、以上は本発明に関連する構成要素又はモジュールについてのみ説明しているが、本発明はこれに限定されない。サイドリンクリソース多重化装置2700は、他の構成要素又はモジュールをさらに含んでもよい。これらの構成要素又はモジュールの具体的な内容について、関連技術を参照してもよい。
【0194】
さらに、説明の便宜上、
図27は、様々な構成要素又はモジュール間の接続関係又は信号方向を例示的に示すだけであるが、バス接続などの様々な関連技術を使用できることは当業者には明らかである。上記の様々な構成要素又はモジュールは、プロセッサ、メモリ、送信機、及び受信機などのハードウェア設備によって実装されてもよく、本発明はこれに限定されない。
【0195】
本実施例では、第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該第2の装置が該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。これによって、該第2の装置は、該長さ情報に基づいて該第1の部分を処理することができるため、サイドリンク伝送の性能を向上させることができる(例えば、AGC推定の精度を向上させる)。
【0196】
また、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、該スロットにおける該第2の部分には、第2の復調基準信号が構成される。少なくとも2種類のDM-RSを個別に構成することにより、サイドリンクチャネル推定の精度を向上させることができる。
【0197】
さらに、1つのスロット内で複数の電力を用いて送信を行う場合、そのうちの最大の電力を使用して送信を行うことで、電力制御及び電力調整の複雑さを軽減することができる。
【0198】
<実施例6>
本発明の実施例は、サイドリンクリソース指示装置を提供する。該装置は、例えば、端末装置又はネットワーク装置であってもよいし、端末装置又はネットワーク装置に構成された1つ又は複数の構成要素又はコンポーネントであってもよい。なお、本発明はこれに限定されず、例えば、路側装置であってよいし、路側装置に構成された1つ又は複数の構成要素又はコンポーネントであってもよい。実施例6の実施例4と同様な内容について、その説明を省略する。
【0199】
図28は本発明の実施例のサイドリンクリソース指示装置の概略図である。
図28に示されるように、サイドリンクリソース指示装置2800は、以下の構成部を含む。
【0200】
送信部2801は、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置に送信する。ここで、該長さ情報は、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うために該第2の装置により使用される。
【0201】
なお、以上は本発明に関連する構成要素又はモジュールについてのみ説明しているが、本発明はこれに限定されない。サイドリンクリソース指示装置2800は、他の構成要素又はモジュールをさらに含んでもよい。これらの構成要素又はモジュールの具体的な内容について、関連技術を参照してもよい。
【0202】
さらに、説明の便宜上、
図28は、様々な構成要素又はモジュール間の接続関係又は信号方向を例示的に示すだけであるが、バス接続などの様々な関連技術を使用できることは当業者には明らかである。上記の様々な構成要素又はモジュールは、プロセッサ、メモリ、送信機、及び受信機などのハードウェア設備によって実装されてもよく、本発明はこれに限定されない。
【0203】
本実施例では、第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該第2の装置が該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。これによって、該第2の装置は、該長さ情報に基づいて該第1の部分を処理することができるため、サイドリンク伝送の性能を向上させることができる(例えば、AGC推定の精度を向上させる)。
【0204】
また、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、該スロットにおける該第2の部分には、第2の復調基準信号が構成される。少なくとも2種類のDM-RSを個別に構成することにより、サイドリンクチャネル推定の精度を向上させることができる。
【0205】
さらに、1つのスロット内で複数の電力を用いて送信を行う場合、そのうちの最大の電力を使用して送信を行うことで、電力制御及び電力調整の複雑さを軽減することができる。
【0206】
<実施例7>
本発明の実施形態は通信システムをさらに提供し、
図1を参照してもよく、実施例1乃至6と同様な内容について、その説明を省略する。本実施例では、通信システム100は、以下の構成部を含んでもよい。
【0207】
第1の装置102は、第2の装置103とサイドリンク通信を行う。
【0208】
第2の装置103は、端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該長さ情報に基づいて、第1の装置102とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行う。
【0209】
図1に示すように、通信システム100は、以下の構成部をさらに含んでもよい。
【0210】
ネットワーク装置101は、第1の装置102及び/又は第2の装置103にサービスを提供する。例えば、ネットワーク装置101は、1つのスロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置103に送信する。
【0211】
本発明の実施例は、ネットワーク装置をさらに提供する。該ネットワーク装置は、例えば基地局であってもよいが、本発明はこれに限定されず、他のネットワーク装置であってもよい。
【0212】
図29は本発明の実施例のネットワーク装置の概略図である。
図29に示すように、ネットワーク装置2900は、プロセッサ2910(例えば中央処理装置(CPU))及びメモリ2920を含んでもよく、メモリ2920は、プロセッサ2910に接続される。メモリ2920は、各種のデータを記憶してもよいし、情報処理のプログラム2930をさらに記憶し、プロセッサ2910の制御で該プログラム2930を実行する。
【0213】
例えば、プロセッサ2910は、実施例4に記載のサイドリンクリソース指示方法を実現するようにプログラムを実行するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ2910は、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置に送信するように構成されてもよい。ここで、該長さ情報は、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うために該第2の装置により使用される。
【0214】
また、
図29に示すように、ネットワーク装置2900は、送受信機2940及びアンテナ2950などをさらに含んでもよい。上記部材の機能は従来技術と類似し、ここでその説明を省略する。なお、ネットワーク装置2900は
図29に示す全てのユニットを含む必要がない。また、ネットワーク装置2900は、
図29に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0215】
本発明の実施例は、端末装置をさらに提供するが、本発明はこれに限定されず、他の装置であってもよい。
【0216】
図30は本発明の実施例の端末装置の概略図である。
図30に示すように、端末装置3000は、プロセッサ3010及びメモリ3020を含んでもよく、メモリ3020は、データ及びプログラムを記憶し、プロセッサ3010に接続される。なお、この図は例示的なものであり、他のタイプの構造を用いてこの構造を補足又は置換して、通信機能又は他の機能を実現してもよい。
【0217】
例えば、プロセッサ3010は、実施例1に記載のサイドリンクリソース多重化方法を実現するようにプログラムを実行するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ3010は、端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信し、該長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うように構成されてもよい。
【0218】
別の例では、プロセッサ3010は、実施例2に記載のサイドリンクリソース多重化方法を実現するようにプログラムを実行するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ3010は、スロットにおいて第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うように構成されてもよい。ここで、該スロットは、少なくとも第1の部分及び第2の部分を含み、該スロットにおける該第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、該スロットにおける該第2の部分には、第2の復調基準信号が構成される。
【0219】
別の例では、プロセッサ3010は、実施例3に記載のサイドリンクリソース多重化方法を実現するようにプログラムを実行するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ3010は、スロットにおいて第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うように構成されてもよい。ここで、該スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、該少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を該スロットの送信電力として使用する。
【0220】
また、
図30に示すように、端末装置3000は、通信モジュール3030、入力部3040、ディスプレイ3050、及び電源3060などをさらに含んでもよい。ここで、上記ユニットの機能は従来技術と同様であり、ここでその説明を省略する。なお、端末装置3000は
図30に示す全てのユニットを含む必要がない。また、端末装置3000は、
図30に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0221】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、端末装置において該プログラムを実行する際に、該端末装置に実施例1乃至3に記載のサイドリンクリソース多重化方法又は実施例4に記載のサイドリンクリソース指示方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0222】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、端末装置に実施例1乃至3に記載のサイドリンクリソース多重化方法又は実施例4に記載のサイドリンクリソース指示方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0223】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、ネットワーク装置において該プログラムを実行する際に、ネットワーク装置に実施例1乃至3に記載のサイドリンクリソース多重化方法又は実施例4に記載のサイドリンクリソース指示方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0224】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、ネットワーク装置に実施例1乃至3に記載のサイドリンクリソース多重化方法又は実施例4に記載のサイドリンクリソース指示方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0225】
本発明の以上の装置及び方法は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアを結合して実現されてもよい。本発明はコンピュータが読み取り可能なプログラムに関し、該プログラムはロジック部により実行される際に、該ロジック部に上述した装置又は構成要件を実現させる、或いは該ロジック部に上述した各種の方法又はステップを実現させることができる。本発明は上記のプログラムを記憶するための記憶媒体、例えばハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、フラッシュメモリ等に関する。
【0226】
本発明の実施例を参照しながら説明した各装置における各処理方法は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせで実施されてもよい。例えば、図面に示す機能的ブロック図における1つ若しくは複数、又は機能的ブロック図の1つ若しくは複数の組み合わせ(例えば受信部、決定部、送信部など)は、コンピュータプログラムフローの各ソフトウェアモジュールに対応してもよいし、各ハードウェアモジュールに対応してもよい。これらのソフトウェアモジュールは、図面に示す各ステップにそれぞれ対応してもよい。これらのハードウェアモジュールは、例えばフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を用いてこれらのソフトウェアモジュールをハードウェア化して実現されてもよい。
【0227】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、モバイルハードディスク、CD-ROM又は当業者にとって既知の任意の他の形の記憶媒体に位置してもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、記憶媒体に情報を書き込むように該記憶媒体をプロセッサに接続してもよいし、記憶媒体がプロセッサの構成部であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに位置してもよい。該ソフトウェアモジュールは移動端末のメモリに記憶されてもよいし、移動端末に挿入されたメモリカードに記憶されてもよい。例えば、機器(例えば移動端末)が比較的に大きい容量のMEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置を用いる場合、該ソフトウェアモジュールは該MEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置に記憶されてもよい。
【0228】
図面に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロック及び/又は機能ブロックの一つ以上の組合せは、本願に記載されている機能を実行するための汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理装置、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の適切な組み合わせで実現されてもよい。図面に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロック及び/又は機能ブロックの一つ以上の組合せは、例えば、コンピューティング機器の組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSP通信と組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成で実現されてもよい。
【0229】
以上、具体的な実施形態を参照しながら本発明を説明しているが、上記の説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護の範囲を限定するものではない。本発明の趣旨及び原理を離脱しない限り、本発明に対して各種の変形及び変更を行ってもよく、これらの変形及び変更も本発明の範囲内のものである。
【0230】
また、上述の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
サイドリンクリソース多重化方法であって、
第2の装置が端末装置又はネットワーク装置により送信された、スロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を受信するステップと、
前記第2の装置が前記長さ情報に基づいて、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うステップと、を含む、方法。
(付記2)
前記第2の装置は、前記長さ情報に基づいて前記第1の部分に対して自動利得制御を行う、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記長さ情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、ニューメロロジ(Numerology)に対応するスロット長さ、及びミニスロット(mini-slot)の長さのうちの少なくとも1つを含む、付記1又は2に記載の方法。
(付記4)
前記サイドリンク情報は、物理サイドリンク制御チャネル、物理サイドリンク共有チャネル、及び物理サイドリンクフィードバックチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルにより搬送される情報を含む、付記1乃至3の何れかに記載の方法。
(付記5)
前記スロットと時間的に重なる時間範囲内に少なくとも2つの前記第1の部分の長さが存在する場合、前記少なくとも2つの前記第1の部分の長さは、同一であるように構成される、付記1乃至4に記載の方法。
(付記6)
前記長さ情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される、付記1乃至5の何れかに記載の方法。
(付記7)
前記サイドリンク制御情報の巡回冗長検査コード(CRC)は、共通識別子を使用してスクランブルされる、付記6に記載の方法。
(付記8)
前記サイドリンク制御情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するスロット、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するシンボル、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するリソースブロック、物理サイドリンク共有チャネルが所在するスロット、物理サイドリンク共有チャネルが所在するシンボル、及び物理サイドリンク共有チャネルが所在するリソースブロックのうちの少なくとも1つを示す、付記7に記載の方法。
(付記9)
スロットにおける前記サイドリンク制御情報(SCI)及び/又は前記ダウンリンク制御情報(DCI)により構成された第1の長さ情報と、前記無線リソース制御(RRC)シグナリング及び/又は前記システム情報(SI)により構成された第2の長さ情報とが異なる場合、前記スロットの長さ情報が前記第1の長さ情報であると決定される、付記6に記載の方法。
(付記10)
前記長さ情報は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む、付記1乃至9の何れかに記載の方法。
(付記11)
前記時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される、付記10に記載の方法。
(付記12)
前記時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む、付記10又は11に記載の方法。
(付記13)
前記長さ情報は、事前定義される、付記1乃至5の何れかに記載の方法。
(付記14)
前記スロットにおける前記第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、前記自動利得制御のための情報を搬送する、付記1乃至13の何れかに記載の方法。
(付記15)
前記スロットにおける前記第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、ガードインターバルとされる、付記14に記載の方法。
(付記16)
前記スロットにおける前記第1の部分の前の1つのシンボルは、前記自動利得制御のための情報を搬送し、且つガードインターバルとされる、付記1乃至13の何れかに記載の方法。
(付記17)
前記スロットは、少なくとも第2の部分をさらに含み、
前記スロットにおける前記第2の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、自動利得制御のための情報を搬送し、且つ/或いはガードインターバルとされる、付記1乃至16の何れかに記載の方法。
(付記18)
前記第2の部分は、物理サイドリンク制御チャネル及び/又は物理サイドリンク共有チャネルである、付記17に記載の方法。
(付記19)
前記スロットにおける前記第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、
前記スロットにおける他の部分には、第2の復調基準信号が少なくとも構成される、付記1乃至18の何れかに記載の方法。
(付記20)
前記第1の復調基準信号及び/又は前記第2の復調基準信号は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む、付記19に記載の方法。
(付記21)
前記時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される、付記20に記載の方法。
(付記22)
前記時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む、付記20又は21に記載の方法。
(付記23)
前記スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、前記少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を前記スロットの送信電力として使用する、付記1乃至22の何れかに記載の方法。
(付記24)
前記少なくとも2つの送信電力は、前記最大の送信電力である第1の送信電力と、前記最大の送信電力よりも小さい第2の送信電力と、を含む、付記23に記載の方法。
(付記25)
前記第2の送信電力について、位相変調方式を使用して、前記第2の送信電力に関連する情報を送信する、付記24に記載の方法。
(付記26)
サイドリンク制御情報(SCI)を使用して前記位相変調方式を指示する、付記25に記載の方法。
(付記27)
無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つのシグナリング又は情報を使用して、前記第1の送信電力を前記第2の送信電力の受信装置に送信する、付記24に記載の方法。
(付記28)
無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つのシグナリング又は情報を使用して、前記第1の送信電力と前記第2の送信電力との間の差又は比率を前記第2の送信電力の受信装置に送信する、付記24に記載の方法。
(付記29)
サイドリンクリソース多重化方法であって、
第2の装置がスロットにおいて第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うステップ、を含み、
前記スロットは、少なくとも第1の部分及び第2の部分を含み、
前記スロットにおける前記第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、
前記スロットにおける前記第2の部分には、第2の復調基準信号が構成される、方法。
(付記30)
前記第1の復調基準信号及び/又は前記第2の復調基準信号は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む、付記29に記載の方法。
(付記31)
前記時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される、付記30に記載の方法。
(付記32)
前記時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む、付記30又は31に記載の方法。
(付記33)
サイドリンクリソース多重化方法であって、
第2の装置がスロットにおいて第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うステップ、を含み、
前記スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、前記少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を前記スロットの送信電力として使用する、方法。
(付記34)
前記少なくとも2つの送信電力は、前記最大の送信電力である第1の送信電力と、前記最大の送信電力よりも小さい第2の送信電力と、を含む、付記33に記載の方法。
(付記35)
前記第2の送信電力について、位相変調方式を使用して、前記第2の送信電力に関連する情報を送信する、付記34に記載の方法。
(付記36)
サイドリンク制御情報(SCI)を使用して前記位相変調方式を指示する、付記35に記載の方法。
(付記37)
無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つのシグナリング又は情報を使用して、前記第1の送信電力を前記第2の送信電力の受信装置に送信する、付記34に記載の方法。
(付記38)
無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つのシグナリング又は情報を使用して、前記第1の送信電力と前記第2の送信電力との間の差又は比率を前記第2の送信電力の受信装置に送信する、付記34に記載の方法。
(付記39)
サイドリンクリソース指示方法であって、
端末装置又はネットワーク装置がスロットにおける第1の部分の長さを示す長さ情報を第2の装置に送信するステップ、を含み、
前記長さ情報は、第1の装置とサイドリンク情報の送信及び/又は受信を行うために前記第2の装置により使用される、方法。
(付記40)
前記長さ情報は、前記第2の装置が前記第1の部分に対して自動利得制御を行うために使用される、付記39に記載の方法。
(付記41)
前記長さ情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、ニューメロロジ(Numerology)に対応するスロット長さ、及びミニスロット(mini-slot)の長さのうちの少なくとも1つを含む、付記39又は40に記載の方法。
(付記42)
前記サイドリンク情報は、物理サイドリンク制御チャネル、物理サイドリンク共有チャネル、及び物理サイドリンクフィードバックチャネルのうちの少なくとも1つのチャネルにより搬送される情報を含む、付記39乃至41の何れかに記載の方法。
(付記43)
前記スロットと時間的に重なる時間範囲内に少なくとも2つの前記第1の部分の長さが存在する場合、前記少なくとも2つの前記第1の部分の長さは、同一であるように構成される、付記39乃至42に記載の方法。
(付記44)
前記長さ情報は、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される、付記39乃至43の何れかに記載の方法。
(付記45)
前記サイドリンク制御情報の巡回冗長検査コード(CRC)は、共通識別子を使用してスクランブルされる、付記44に記載の方法。
(付記46)
前記サイドリンク制御情報は、物理サイドリンクフィードバックチャネルの長さ、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するスロット、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するシンボル、物理サイドリンクフィードバックチャネルが所在するリソースブロック、物理サイドリンク共有チャネルが所在するスロット、物理サイドリンク共有チャネルが所在するシンボル、及び物理サイドリンク共有チャネルが所在するリソースブロックのうちの少なくとも1つを示す、付記45に記載の方法。
(付記47)
スロットにおける前記サイドリンク制御情報(SCI)及び/又は前記ダウンリンク制御情報(DCI)により構成された第1の長さ情報と、前記無線リソース制御(RRC)シグナリング及び/又は前記システム情報(SI)により構成された第2の長さ情報とが異なる場合、前記スロットの長さ情報が前記第1の長さ情報であると決定される、付記44に記載の方法。
(付記48)
前記長さ情報は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む、付記39乃至47の何れかに記載の方法。
(付記49)
前記時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報、サイドリンク制御情報、及びダウンリンク制御情報のうちの少なくとも1つにより構成される、付記48に記載の方法。
(付記50)
前記時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む、付記48又は49に記載の方法。
(付記51)
前記長さ情報は、事前定義される、付記39乃至44の何れかに記載の方法。
(付記52)
前記スロットにおける前記第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、前記自動利得制御のための情報を搬送する、付記39乃至51の何れかに記載の方法。
(付記53)
前記スロットにおける前記第1の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、ガードインターバルとされる、付記52に記載の方法。
(付記54)
前記スロットにおける前記第1の部分の前の1つのシンボルは、前記自動利得制御のための情報を搬送し、且つガードインターバルとされる、付記39乃至51の何れかに記載の方法。
(付記55)
前記スロットは、少なくとも第2の部分をさらに含み、
前記スロットにおける前記第2の部分の前の1つ又は複数のシンボルは、自動利得制御のための情報を搬送し、且つ/或いはガードインターバルとされる、付記39乃至54の何れかに記載の方法。
(付記56)
前記第2の部分は、物理サイドリンク制御チャネル及び/又は物理サイドリンク共有チャネルである、付記55に記載の方法。
(付記57)
前記スロットにおける前記第1の部分には、第1の復調基準信号が構成され、
前記スロットにおける他の部分には、第2の復調基準信号が少なくとも構成される、付記39乃至56の何れかに記載の方法。
(付記58)
前記第1の復調基準信号及び/又は前記第2の復調基準信号は、1つ又は1つのグループの時間周波数リソースに関連するように構成され、事前構成され、或いは事前定義され、
前記時間周波数リソースは、時間領域において1つ又は複数のスロットを含み、周波数領域において1つ又は複数のリソースブロックを含む、付記57に記載の方法。
(付記59)
前記時間周波数リソースは、無線リソース制御(RRC)シグナリング、システム情報(SI)、サイドリンク制御情報(SCI)、及びダウンリンク制御情報(DCI)のうちの少なくとも1つにより構成される、付記58に記載の方法。
(付記60)
前記時間周波数リソースは、受信リソースプール、送信リソースプール、部分帯域幅(BWP)、キャリア、及びコンポーネントキャリアのうちの少なくとも1つを含む、付記58又は59に記載の方法。
(付記61)
前記スロットに少なくとも2つの送信電力が必要とされる場合、前記少なくとも2つの送信電力のうちの最大の送信電力を前記スロットの送信電力として使用する、付記39乃至60の何れかに記載の方法。
(付記62)
メモリと、プロセッサと、を含む、端末装置であって、
前記メモリには、コンピュータプログラムが記憶され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行することで、付記1乃至38の何れかに記載のサイドリンクリソース多重化方法、又は付記39乃至61の何れかに記載のサイドリンクリソース指示方法を実現するように構成される、端末装置。
(付記63)
メモリと、プロセッサと、を含む、ネットワーク装置であって、
前記メモリには、コンピュータプログラムが記憶され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行することで、付記39乃至61の何れかに記載のサイドリンクリソース指示方法を実現するように構成される、ネットワーク装置。