IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケアフュージョン 2200,インコーポレーテッドの特許一覧

特許7448548パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン
<>
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図1
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図2
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図3
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図4
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図5
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図6
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図7
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図8
  • 特許-パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカン
(51)【国際特許分類】
   B26B 19/06 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
B26B19/06 D
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021540863
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-07
(86)【国際出願番号】 US2020013636
(87)【国際公開番号】W WO2020150318
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】62/792,584
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516104098
【氏名又は名称】ケアフュージョン 2200,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャバー, アナス
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0129602(US,A1)
【文献】特開2010-115315(JP,A)
【文献】特表2013-540480(JP,A)
【文献】特開2010-124869(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪バリカンであって、
モータを備えるバリカン本体と、
前記バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、前記モータが、動作の間に前記ブレードアセンブリの可動ブレードを移動させ、前記ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、前記ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリと
を備え、
前記リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、前記ブレード筐体の両側に沿って延在する最外リブと、前記ガイド表面の内周側領域に沿って延在する中心リブとを含み、前記内周側領域は、前記ガイド表面の複数の外周側領域より高い単位長あたりリブ密度を有し、前記内周側領域は前記複数の外周側領域の間にある、毛髪バリカン。
【請求項2】
前記リブは、前記ガイド表面の半分未満の皮膚接触表面積を有する、請求項1に記載の毛髪バリカン。
【請求項3】
前記ガイド表面は、10cm ~15cm の範囲内の表面積を有する、請求項2に記載の毛髪バリカン。
【請求項4】
隣接する前記外周側領域はそれぞれ、前記ガイド表面の長さの10パーセントを超える長さに沿って延在する離間領域を含む、請求項1に記載の毛髪バリカン。
【請求項5】
前記離間領域は、リブを欠いている、請求項4に記載の毛髪バリカン。
【請求項6】
前記リブのパターン化されたアレイは、隣接する前記外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、請求項1に記載の毛髪バリカン。
【請求項7】
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ガイド表面とモノリシックである、請求項1に記載の毛髪バリカン。
【請求項8】
前記ブレードアセンブリは、前記バリカン本体に除去可能に接続されている、請求項1に記載の毛髪バリカン。
【請求項9】
動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させるモータを備えるバリカン本体に接続可能なブレードアセンブリであって、前記ブレードアセンブリは、
動作の間に患者の皮膚に面するガイド表面と、ガイド平面を画定する前記ガイド表面上に位置するリブのパターン化されたアレイと、を有するブレード筐体を備え、
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ブレード筐体の両側に沿って延在する最外リブと、前記ガイド表面の内周側領域に沿って延在する中心リブと、を含み、前記内周側領域は、前記ガイド表面の複数の外周側領域より高い単位長あたりリブ密度を有し、前記内周側領域は前記複数の外周側領域の間にある、ブレードアセンブリ。
【請求項10】
隣接する前記外周側領域はそれぞれ、前記ガイド表面の長さの10パーセントを超える長さに沿って延在する離間領域を含む、請求項9に記載のブレードアセンブリ。
【請求項11】
前記リブのパターン化されたアレイは、隣接する前記外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、請求項9に記載のブレードアセンブリ。
【請求項12】
前記リブは、前記ガイド表面の半分未満の皮膚接触表面積を有する、請求項9に記載のブレードアセンブリ。
【請求項13】
前記ガイド表面は、10cm ~15cm の範囲内の表面積を有する、請求項12に記載のブレードアセンブリ。
【請求項14】
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ガイド表面とモノリシックである、請求項9に記載のブレードアセンブリ。
【請求項15】
前記バリカン本体に除去可能に接続されている、請求項9に記載のブレードアセンブリ。
【請求項16】
患者の皮膚面積からの毛髪除去のために毛髪バリカンを使用する方法であって、前記方法は、
前記毛髪バリカンのバリカン本体にブレードアセンブリを結合することであって、前記毛髪バリカンは
モータを備える前記バリカン本体と、
前記モータが、動作の間に前記ブレードアセンブリの可動ブレードを移動させるように、前記バリカン本体に接続されている、前記ブレードアセンブリであって、前記ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、前記ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、前記ブレードアセンブリと
を備え、
前記リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、前記ブレード筐体の両側に沿って延在する最外リブと、前記ガイド表面の内周側領域に沿って延在する中心リブとを含み、前記内周側領域は、前記ガイド表面の複数の外周側領域より高い単位長あたりリブ密度を有し、前記内周側領域は前記複数の外周側領域の間にある、前記結合することと、
前記リブのパターン化されたアレイが、前記皮膚に接触するように、前記ガイド表面を前記患者の前記皮膚に向かって向けることと、
前記ブレードアセンブリを動作させ、前記皮膚から毛髪を除去することと
を含む、方法。
【請求項17】
前記リブは、前記ガイド表面の半分未満の皮膚接触表面積を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ガイド表面は、10cm ~15cm の範囲内の表面積を有する、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(相互参照)
本願は、その詳細が参照することによって組み込まれる、2019年1月15日に出願された、「Powered Hair Clippers with Blade Assemblies Including Patterned Rib Arrays」と題された、米国仮特許出願第62/792,584号の利益および優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本明細書は、概して、電動式毛髪バリカンに関し、より具体的には、皮膚との接触面積を縮小する、パターン化されたリブアレイを含むブレードアセンブリを伴う、電動式毛髪バリカンに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
毛髪バリカンが、毛髪除去のために提供される。いくつかの毛髪バリカンは、日常使用ために好適であり得、いくつかの毛髪バリカンは、医療手技のための調製におけるもの等、より専門的な使用のために好適であり得る。毛髪バリカンは、概して、筐体と、筐体から外向きに延在する、ブレードとを含む、ブレードアセンブリを含む。筐体は、毛髪がブレードを使用して除去されている際に、皮膚に沿って滑動する、表面を含み得る。皮膚に接触する表面は、平坦であり、それによって、通常の動作条件下で皮膚と接触する表面積の比較的に高い割合を提供し得る。本増加された接触面積はまた、筐体と皮膚との間の摩擦も増加させ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要約)
一実施形態では、毛髪バリカンは、モータを備える、バリカン本体と、バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させる、ブレードアセンブリとを含む。ブレードアセンブリは、動作の間に患者に皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を含む。リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、患者の乾燥した皮膚に対する0.99N未満等の1N未満の動摩擦力を提供するように定寸される。
【0005】
別の実施形態では、毛髪バリカンは、モータを含む、バリカン本体と、バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させる、ブレードアセンブリとを含む。ブレードアセンブリは、動作の間に患者に皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を含む。リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体の両側に沿って延在する、最外リブと、ガイド表面の内周側領域に沿って延在する、中心リブとを含む。内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する。
【0006】
別の実施形態では、患者の皮膚面積からの毛髪除去のために毛髪バリカンを使用する方法が、提供される。本方法は、毛髪バリカンのバリカン本体にブレードアセンブリを結合することを含む。外科手術用バリカンブレードアセンブリは、モータを含む、バリカン本体を含む。ブレードアセンブリは、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させるように、バリカン本体に接続される。ブレードアセンブリは、動作の間に患者に皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を含む。リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、患者の乾燥した皮膚に対する0.99N未満等の1N未満の動摩擦力を提供するように定寸される。ガイド表面は、リブのパターン化されたアレイが、皮膚面積に接触するように皮膚面積に向かって面する。ブレードアセンブリは、皮膚面積から毛髪を除去するために動作される。
【0007】
本明細書に説明される実施形態によって提供される、これらの付加的な特徴は、図面と併せて、以下の詳細な説明に照らして、より完全に理解されるであろう。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
毛髪バリカンであって、
モータを備えるバリカン本体と、
前記バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、前記モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させ、前記ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、前記ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリと
を備え、
前記リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、前記患者の乾燥した皮膚に対する1N未満の動摩擦力を提供するように定寸されている、毛髪バリカン。
(項目2)
前記リブは、約3cm 以下の皮膚接触表面積を有する、項目1に記載の毛髪バリカン。
(項目3)
前記ガイド表面は、約10cm ~約15cm の表面積を有する、項目2に記載の毛髪バリカン。
(項目4)
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ブレード筐体の両側に沿って延在する最外リブと、前記ガイド表面の内周側領域に沿って延在する中心リブとを含み、前記内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、項目1に記載の毛髪バリカン。
(項目5)
前記隣接する外周側領域はそれぞれ、前記ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントに沿って延在する、離間領域を含む、項目4に記載の毛髪バリカン。
(項目6)
前記離間領域は、リブを欠いている、項目4に記載の毛髪バリカン。
(項目7)
前記リブのパターン化されたアレイは、前記隣接する外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、項目4に記載の毛髪バリカン。
(項目8)
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ガイド表面とモノリシックである、項目1に記載の毛髪バリカン。
(項目9)
前記ブレードアセンブリは、前記バリカン本体に除去可能に接続されている、項目1に記載の毛髪バリカン。
(項目10)
毛髪バリカンであって、
モータを備えるバリカン本体と、
前記バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、前記モータが、動作の間に前記ブレードアセンブリの可動ブレードを移動させ、前記ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、前記ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリと
を備え、
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ブレード筐体の両側に沿って延在する最外リブと、前記ガイド表面の内周側領域に沿って延在する中心リブとを含み、前記内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、毛髪バリカン。
(項目11)
前記隣接する外周側領域はそれぞれ、前記ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントに沿って延在する、離間領域を含む、項目10に記載の毛髪バリカン。
(項目12)
前記リブのパターン化されたアレイは、前記隣接する外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、項目10に記載の毛髪バリカン。
(項目13)
前記リブは、約3cm 以下の皮膚接触表面積を有する、項目10に記載の毛髪バリカン。
(項目14)
前記ガイド表面は、約10cm ~約15cm の表面積を有する、項目13に記載の毛髪バリカン。
(項目15)
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ガイド表面とモノリシックである、項目10に記載の毛髪バリカン。
(項目16)
前記ブレードアセンブリは、前記バリカン本体に除去可能に接続されている、項目10に記載の毛髪バリカン。
(項目17)
患者の皮膚面積からの毛髪除去のために毛髪バリカンを使用する方法であって、前記方法は、
前記毛髪バリカンのバリカン本体にブレードアセンブリを結合することであって、前記ブレードアセンブリは、
モータを備えるバリカン本体と、
前記モータが、動作の間に前記ブレードアセンブリの可動ブレードを移動させるように、前記バリカン本体に接続されている、ブレードアセンブリであって、前記ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、前記ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリと
を備え、
前記リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、前記患者の乾燥した皮膚に対する1N未満の動摩擦力を提供するように定寸されている、ことと、
前記リブのパターン化されたアレイが、前記皮膚面積に接触するように、前記ガイド表面を前記皮膚面積に向かって向けることと、
前記ブレードアセンブリを動作させ、前記皮膚面積から毛髪を除去することと
を含む、方法。
(項目18)
前記リブのパターン化されたアレイは、前記ブレード筐体の両側に沿って延在する最外リブと、前記ガイド表面の内周側領域に沿って延在する中心リブとを含み、前記内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記リブは、約3cm 以下の皮膚接触表面積を有する、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記ガイド表面は、約10cm ~約15cm の表面積を有する、項目17に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図面に記載される実施形態は、本質的に例証的かつ例示的であり、請求項によって定義される主題を限定することを意図していない。例証的実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が、同様の参照番号を用いて示される、以下の図面と併せて熟読されたとき、理解されることができる。
【0009】
図1図1は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、充電ステーションを伴う毛髪バリカンの斜視図である。
【0010】
図2図2は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、図1の毛髪バリカンとの併用のためのブレード筐体の斜視図である。
【0011】
図3図3は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、図2のブレード筐体を使用した、動摩擦力のグラフである。
【0012】
図4図4は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、図1の使用時の毛髪バリカンの側面図である。
【0013】
図5図5は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、図1の毛髪バリカンとの併用のための別のブレード筐体の斜視図である。
【0014】
図6図6は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、図5のブレード筐体を含む、ブレードアセンブリの上面図である。
【0015】
図7図7は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、図5のブレード筐体を使用した動摩擦力のグラフである。
【0016】
図8図8は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、ブレード筐体との併用のためのリブのパターン化されたアレイを図示する。
【0017】
図9図9は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、ブレード筐体との併用のための別のリブのパターン化されたアレイを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(詳細な説明)
本明細書に説明される実施形態は、概して、皮膚との接触面積を縮小する、パターン化されたリブアレイを含む、ブレードアセンブリを伴う電動式毛髪バリカンを対象とする。毛髪バリカンは、バリカン本体と、ブレード本体の中に位置するモータに接続される、ブレードアセンブリとを含む。モータは、ブレードアセンブリが皮膚を横断して移動されるにつれて毛髪を切断するために、ブレードアセンブリの定常ブレードに対してブレードアセンブリの可動ブレードを発振させるために使用される。ブレードアセンブリは、皮膚表面に沿ってブレードアセンブリを誘導するために使用されるガイド表面を含む、ブレード筐体を含む。パターン化されたリブアレイは、ガイド表面上に位置し、ガイド表面自体と比較して縮小された皮膚接触面積を提供する。縮小された接触面積は、摩擦を低減させ、改良された毛髪除去体験を提供することができる。
【0019】
図1を参照すると、毛髪バリカン10は、要素14によって図式的に図示される、モータ(例えば、ロータリモータ)等の毛髪バリカンの構成要素のための筐体を提供する、バリカン本体12と、毛髪バリカン10の動作を制御するために使用される、ユーザインターフェース16とを含む。バリカン本体12はさらに、充電ステーション18を使用して再充電され得る、再充電可能バッテリ(例えば、リチウムバッテリ)を含んでもよい。
【0020】
ブレードアセンブリ20が、バリカン本体12に接続される。ブレードアセンブリ20は、ブレード筐体22と、ブレード筐体22から外向きに延在する、可動ブレード24とを含む。いくつかの実施形態では、ブレードアセンブリ20は、バリカン本体12から除去可能であり、使い捨て可能であってもよい。他の実施形態では、ブレードアセンブリ20は、バリカン本体12の恒久的部分であってもよく、毛髪バリカン10への損傷を伴わずに除去可能であることを意図しなくてもよい。除去可能なブレードアセンブリ20に関して、体毛のための汎用目的ブレードアセンブリ、頭皮および他の厚く硬い毛髪のための神経ブレードアセンブリ、ならびに会陰/敏感面積のための敏感ブレードアセンブリ等の異なるブレードアセンブリタイプが、存在し得る。ブレードアセンブリは、単回使用を対象としてもよい。
【0021】
ブレードアセンブリ20は、両方とも、ブレード筐体22の隅28から外向きに延在し、矢印30(図4)の方向におけるブレード切断方向を画定する、可動ブレード24と、定常ブレード26とを含む。ブレード24および26は、ブレード切断方向に対して直交する矢印32の方向における幅方向を画定する、ブレード24および26の幅を横断して櫛様形状を提供する、歯を有する。モータ14は、歯の間に位置する毛髪を切断するために、連結具34を介して定常ブレード26に対して幅方向に、可動ブレード24を往復運動させる。
【0022】
ブレード筐体22は、毛髪バリカン10の皮膚係合端部37に位置する、ガイド表面36を含む。ガイド表面36は、トリミング動作の間に皮膚に面する。見られ得るように、ガイド表面36は、切断方向30と略平行である、平面を画定する。いくつかの実施形態では、切断方向30およびガイド表面36は、ブレード筐体22(図4)の基部38を通して通過する中心軸Aに対して斜めである、角度θ(例えば、約135~約145度)にあってもよい。
【0023】
図2を参照すると、ブレード筐体22が、単独で図示される。見られ得るように、ガイド表面36は、その上に位置する、リブ40のパターン化されたアレイを有する。リブ40は、ガイド表面36から隆起され、ガイド表面36に対して略平行である、ガイド平面を画定する。いくつかの実施形態では、リブ40は、ガイド表面36から約0.3mm等の、約0.15~約4.5mm隆起されてもよい。ガイド表面36の真下の壁厚は、約1mm~約1.25mmであり、約1:4~約1:3のリブ40の高さとリブ40の真下の壁厚の比率を生じさせ得る。X軸と、Y軸とを含む(Yは、ガイド表面36に対する接線であり、Xは、ガイド表面36に対して平行である)、XY座標平面において、図2は、底部表面42の底縁における終点E1とE2との間の長さLと、ガイド表面36の上縁における終点E2とE3との間のY軸に沿った垂直距離Hと、終点E2とE3との間のX軸に沿った水平距離Dと、底部表面42の対向する底縁における終点E2とE4との間の幅Wとを示す。長さLは、例えば、およそ48.30mmであってもよく、終点E2の半径は、0.20mmであってもよく、終点E3の半径は、0.50mmであってもよく、垂直距離Hは、6mmであってもよく、水平距離Dは、6.50mmであってもよく、幅Wは、25.32mmであってもよい。終点E2は、終点E3に対して約42.71度に角度付けられてもよい。実施形態では、幅Wは、長さLの約40%~約60%の範囲内であってもよく、垂直距離Dは、水平距離Dの約80%~100%の範囲内であり、長さLの約5%~20%の範囲内であってもよい。
【0024】
リブ40は、ガイド表面36の幅に沿って延在する。特に、リブ40のパターン化されたアレイは、ブレード筐体22の側面44および46に沿って延在する、最外リブ40aおよび40bを含む。最外リブ40aおよび40bの内周側におけるものは、ガイド表面36の側面48および50に沿って延在する、側面リブ40cおよび40dである。側面リブ40cおよび40dは、ガイド表面36の全幅に延在する。内部リブ40e-40kが、側面リブ40cおよび40dの内周側に位置し、側面リブ40cおよび40dから内周側に離間され、リブ40を欠いている離間領域52および54を提供する。いくつかの実施形態では、離間領域52および54はそれぞれ、ガイド表面36の長さの少なくとも約15パーセント等、その少なくとも約20パーセント等、ガイド表面36の長さの少なくとも約10パーセントであってもよい。本点について、ガイド表面36の内周側領域56は、隣接する外周側領域52および54より高い単位長あたりリブ密度を有してもよい。
【0025】
内部リブ40eおよび40kは、内周側領域56の側面に沿って延在し、それぞれ、ガイド表面36の全幅に延在する。リブ40eおよび40kの内周側におけるものは、中心リブ40f-40jである。中心リブ40f-40jは、ガイド表面36の幅に部分的にのみ延在し、ガイド表面36の正面縁62と交差する、またはそこから始端し、背面縁64の前で終端する。いくつかの実施形態では、中心リブ40f-40jの背面縁66は、ガイド表面36の側面48および50に向かって側方に傾斜付けられ、それによって、幾分丸みを帯びた縁パターンを形成してもよい。見られ得るように、リブ40fおよび40jは、最短リブ40である、リブ40g-40iより長い。リブ40はそれぞれ、それらの幅の少なくとも約2倍等、それらの幅の少なくとも約3倍等、それらの幅の少なくとも約4倍等、それらの幅の少なくとも約5倍等、それらの幅をはるかに上回る、(X方向における)長さを有してもよい。空間が、リブ40f-40j間に提供され、リブと谷との幾分波状のパターンを提供する。
【0026】
リブ40は、ガイド表面36の面積(W×L)と比較して縮小された皮膚接触面積を有する、ガイド平面を提供する。いくつかの実施形態では、ガイド表面36は、約10cm~約15cmの範囲内の総表面積と、約1.5cm~約3cmの範囲内の表面積を有する、ガイド表面36上に配置されるリブ40のアレイとを含んでもよい。非限定的実施例として、ガイド表面36は、約10cmの総表面積と、ともに約2cm、またはガイド表面36の表面積の約25パーセント未満等、その約20パーセント未満等、ガイド表面36の表面積の約半分未満の表面積を有する、複数のリブ40とを含んでもよい。
【0027】
リブを欠いている離間領域52および54に加えて、縮小された皮膚接触面積を有するリブ40を提供することは、使用の間に乾燥した皮膚(すなわち、ローションまたは洗浄剤等の異物によって改変されていない)に対する摩耗を低減させることができる。リブ40はまた、セージ油等の物質を含む、湿潤した皮膚の摩擦を低減させることもできる。下記の表Iは、5回の使用にわたる3人の異なるユーザに関する摩擦力(N)を図示し、1.29Nの平均摩擦力をもたらす。摩擦を計算するために、以下が、使用される。
=μ
式中、
は、動摩擦であり、
μは、動摩擦係数であり、
は、皮膚表面に対して法線に印加される、力である。
【表1】
試験は、毛髪バリカン10を使用して乾燥した皮膚上に3.5Nの力を印加してシミュレートされた。図3は、グラフの形態において結果を図示する。見られ得るように、乾燥した皮膚に対して印加された摩擦力は、1.5N以下であった。図4は、3.5Nの法線力が皮膚Sに対して印加される、試験条件を図示する。
【0028】
図5および6を参照すると、ブレード筐体70の別の実施形態が、単独で図示される。ブレード筐体70は、その上に位置するリブ74のパターン化されたアレイを有する、ガイド表面72を有する。リブ74は、上記に説明されるように、ガイド表面72から隆起され、ガイド表面72に対して略平行である、ガイド平面を画定する。X軸と、Y軸とを含む、XY座標平面において、図5は、底部表面80の底縁における終点E1とE2との間の長さLと、ガイド表面72の上縁における終点E2とE3との間のY軸に沿った垂直距離Hと、終点E2とE3との間のX軸に沿った水平距離Dと、底部表面80の対向する底縁における終点E2とE4との間の幅Wとを示す。図4のある実施形態では、長さLは、例えば、およそ48.30mmであってもよく、終点E2の半径は、0.20mmであってもよく、終点E3の半径は、0.50mmであってもよく、垂直距離Hは、6mmであってもよく、水平距離Dは、6.50mmであってもよく、幅Wは、25.32mmであってもよい。終点E2は、終点E3に対して約42.71度に角度付けられてもよい。さらに、図4と同様に、実施形態では、幅Wは、長さLの約40%~約60%の範囲内であってもよく、垂直距離Dは、水平距離Dの約80%~100%の範囲内であり、長さLの約5%~20%の範囲内であってもよい。
【0029】
リブ74は、ガイド表面72の幅に沿って延在する。特に、リブ74のパターン化されたアレイは、ブレード筐体70の側面76および78に沿って延在する、最外リブ74aおよび74bを含む。最外リブ74aおよび74bの内周側におけるものは、ガイド表面72の側面81および82に沿って延在する、側面リブ74cおよび74dである。側面リブ74cおよび74dは、ガイド表面72の全幅に延在する。内部リブ74e-74kが、側面リブ74cおよび74dの内周側に位置し、側面リブ74cおよび74dから内周側に離間され、離間領域84および86を提供する。いくつかの実施形態では、離間領域84および86はそれぞれ、ガイド表面72の長さの少なくとも約15パーセント等、その少なくとも約20パーセント等、ガイド表面72の長さの少なくとも約10パーセントであってもよい。本点について、ガイド表面72の内周側領域88は、隣接する外周側領域84および86より高い単位長あたりリブ密度を有してもよい。
【0030】
内部リブ74eおよび74kは、内周側領域88の側面に沿って延在し、それぞれ、ガイド表面72の全幅に延在する。リブ74eおよび74kの内周側におけるものは、中心リブ74f-74jである。中心リブ74f-74jは、ガイド表面72の幅に部分的にのみ延在し、ガイド表面72の正面縁94と交差する、またはそこから始端し、背面縁96の前で終端する。いくつかの実施形態では、中心リブ74f-74jの背面縁98は、ガイド表面72の側面76および78に向かって側方に傾斜付けられ、それによって、幾分丸みを帯びた縁パターンを形成してもよい。見られ得るように、リブ74fおよび74jは、最短リブ74である、リブ74g-74iより長い。リブ74はそれぞれ、それらの幅の少なくとも約2倍等、それらの幅の少なくとも約3倍等、それらの幅の少なくとも約4倍等、それらの幅の少なくとも約5倍等、それらの幅をはるかに上回る、(X方向における)長さを有してもよい。空間が、リブ74f-74j間に提供され、リブと谷との幾分波状のパターンを提供する。
【0031】
実施例
【0032】
圧力センサ(例えば、レジスタ)が、ブレード筐体22のガイド表面36上に取り付けられた。重り(0.5ポンド)が、3.5Nを達成するために、バリカン本体12に取り付けられた。3人の異なるユーザが、合成皮膚の水平サンプル上に位置するガイド表面36を伴う、バリカン本体12に対して水平力を印加した。水平力は、いかなる追加された垂直力も伴わずに印加され、静的摩擦力が克服され、ガイド表面が合成皮膚サンプルに沿って移動するまで、緩徐に増加された。最大摩擦力が、静的条件と動的条件との間の本遷移の間に、圧力センサからの出力を使用して判定され、記録された。線形アクチュエータが、毛髪バリカン10を移動させるために使用されてもよい。
【0033】
図2の実施形態と異なり、離間領域84および86は、弧の形態にある、丸みを帯びたリブ100および102を含む。丸みを帯びたリブ100および102はそれぞれ、両端において、それらの個別の最外リブ74aおよび74bと交差してもよい。
【表2-1】
【表2-2】
弓形リブ100および102は、図2のリブパターンと比較して皮膚表面接触面積を増大させ得るが、リブ100および102が、上記に説明されるような、実際の試験条件下で、表IIによって示されるように、皮膚に対する平均動摩擦を低減させ得ることが見出されている。見られ得るように、乾燥した皮膚に対して印加された摩擦力は、1N未満等、0.99N未満等、1.5N以下であった。図7は、グラフの形態において結果を図示する。
【0034】
図8を参照すると、上記に説明されるものに類似する方式における、ブレード筐体のブレード表面上での使用のための、別のリブ110のパターン化されたアレイが、図示される。リブ110は、ガイド表面の幅に沿って延在する。特に、リブ110のパターン化されたアレイは、ブレード筐体の側面に沿って延在する、最外リブ110aおよび110bを含む。最外リブ110aおよび110bの内周側におけるものは、ガイド表面の側面に沿って延在する、側面リブ110cおよび110dである。側面リブ110cおよび110dは、ガイド表面の全幅に延在する。内部リブ110e-110iが、側面リブ110cおよび110dの内周側に位置し、側面リブ110cおよび110dから内周側に離間され、離間領域112および114を提供する。いくつかの実施形態では、離間領域112および114はそれぞれ、ガイド表面の長さの少なくとも約15パーセント等、その少なくとも約20パーセント等、ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントであってもよい。本点について、ガイド表面の内周側領域116は、隣接する外周側領域112および114より高い単位長あたりリブ密度を有してもよい。
【0035】
内部リブ110eおよび110iは、内周側領域116の側面に沿って延在し、それぞれ、ガイド表面の全幅に延在する。リブ110eおよび110iの内周側におけるものは、中心リブ110fおよび110hである。中心リブ110fおよび110hは、ガイド表面の幅に部分的にのみ延在する。いくつかの実施形態では、中心リブ110fおよび110hの背面縁118は、ガイド表面の側面に向かって側方に傾斜付けられ、それによって、幾分丸みを帯びた縁パターンを形成してもよい。フレーム121が、いったんリブ110が形成されると、除去され得ることに留意されたい。中心リブ110fおよび110hは、リブ110eおよび110iと比較して増大された幅を有する。本点について、リブ110は全て、同一の幅を有する必要はなく、異なる幅を有してもよい。リブ110gが、中心リブ110fと110hとの間に位置する。
【0036】
離間領域112および114は、弧の形態にある、丸みを帯びたリブ120および122を含む。丸みを帯びたリブ120および122はそれぞれ、両端において、それらの個別の最外リブ110aおよび110bと交差してもよい。
【0037】
図9を参照すると、上記に説明されるものに類似する方式における、ブレード筐体のブレード表面上での使用のための、別のリブ130のパターン化されたアレイが、図示される。リブ130は、ガイド表面の幅に沿って延在する。特に、リブ130のパターン化されたアレイは、ブレード筐体の側面に沿って延在する、最外リブ130aおよび130bを含む。最外リブ130aおよび130bの内周側におけるものは、ガイド表面の側面に沿って延在する、側面リブ130cおよび130dである。側面リブ130cおよび130dは、ガイド表面の全幅に延在する。内部リブ130e-130kが、側面リブ130cおよび130dの内周側に位置し、側面リブ130cおよび130dから内周側に離間され、離間領域132および134を提供する。いくつかの実施形態では、離間領域132および134はそれぞれ、ガイド表面の長さの少なくとも約15パーセント等、その少なくとも約20パーセント等、ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントであってもよい。本点について、ガイド表面の内周側領域136は、隣接する外周側領域132および134より高い単位長あたりリブ密度を有してもよい。
【0038】
内部リブ130eおよび130kは、内周側領域136の側面に沿って延在し、それぞれ、ガイド表面の全幅に延在する。リブ130eおよび130kの内周側におけるものは、中心リブ130f-130jである。中心リブ130f-130jは、ガイド表面の幅に部分的にのみ延在する。いくつかの実施形態では、中心リブ130f-130kの背面縁138は、ガイド表面の側面に向かって側方に傾斜付けられ、それによって、幾分丸みを帯びた縁パターンを形成してもよい。
【0039】
離間領域132および134は、直線リブ140および142を含む。リブ140および142は、ガイド表面の全幅に延在してもよい。
【0040】
患者の皮膚面積からの毛髪除去のために毛髪バリカンを使用する方法は、外科手術用バリカン10のバリカン本体12にブレードアセンブリ20を結合することを含んでもよい。ブレードアセンブリ20は、本明細書に説明されるように、ブレード24と、ガイド表面36と、ブレード24を受容するように構成され、ガイド表面36の端部間に画定される、開口とを含む。リブ40のパターン化されたアレイは、ガイド表面36上に位置し、皮膚に接触する、ガイド平面を画定する。本方法は、毛髪バリカン10のガイド表面36およびリブ40を皮膚面積に対して向けることと、リブ40が、ブレード動作の間の摩擦力を低減させ、ブレード動作の間の皮膚摩滅を防止するように、本体12を通してブレード24を動作させ、患者の皮膚面積から毛髪を除去することとを含む。
【0041】
本明細書に説明されるように、外科手術用バリカン10の本体12は、ブレード24を電子的に動作させるように構成される。本体12は、電気モータと、バッテリとを格納する、エンクロージャを含み、そのバッテリは、充電アダプタ18への本体12の結合を通して再充電可能であるように構成される。外科手術用バリカン10の本体12はさらに、所定の閾値を下回る、バッテリの低バッテリレベルを示すように構成される、充電インジケータを含んでもよい。本方法は、低バッテリレベルの充電インジケータを通して警報をトリガすることと、充電アダプタに本体を結合することと、バッテリを再充電することとを含んでもよい。警報は、視覚、オーディオ、または触覚警報であってもよい。そのような視覚警報は、例えば、低バッテリレベルを示すために赤色であり得る、LEDライトであってもよい。
【0042】
本明細書に説明される実施形態では、皮膚面積に接触するように構成される、上部の皮膚対向表面の少なくとも一部、すなわち、上部表面と、ブレードとを含む、部分の上に配置される、リブ40、74、100、102、110、120、122、130、140、142の使用は、患者の皮膚面積において毛髪除去のために毛髪バリカンを使用するとき、リブを伴わない場合にもたらし得るよりも、摩擦力の低減をもたらす。そのような低減された摩擦力は、外科手術部位の感染症につながり得る、皮膚の傷付のリスクを低減させることを補助し、皮膚面積上での毛髪バリカンの機敏性および操縦性を補助し、皮膚面積から毛髪バリカンへの水溶液の粘着性および接着性を低減させることを補助する。
【0043】
リブのパターン化されたアレイは、エッチング、成型、および/または機械加工等による、任意の好適な方法によって形成されてもよい。好適な材料は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)であってもよい。いくつかの実施形態では、リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体から別個に形成され、(例えば、溶接、接着剤等によって)それに付着されてもよい。他の実施形態では、リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体と、複数のリブとをともに成型すること等によって、ブレード筐体とモノリシックに形成されてもよい。リブのパターン化されたアレイがブレード筐体から別個に形成される、実施形態では、異なるパターンのリブのアレイが、置換可能であり、筐体に除去可能に接続され、異なる、選択可能な摩擦プロファイルを提供してもよい。
【0044】
実施形態は、従属付記において展開される好ましい特徴を伴う、以下の付番された付記を参照して説明されることができる。
【0045】
付記1.毛髪バリカンであって、モータを備える、バリカン本体と、バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させ、ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリとを備え、リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、患者の乾燥した皮膚に対する1N未満の動摩擦力を提供するように定寸される、毛髪バリカン。
【0046】
付記2.リブは、約3cm以下の皮膚接触表面積を有する、付記1に記載の毛髪バリカン。
【0047】
付記3.ガイド表面は、約10cm~約15cmの表面積を有する、付記1または2に記載の毛髪バリカン。
【0048】
付記4.リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体の両側に沿って延在する、最外リブと、ガイド表面の内周側領域に沿って延在する、中心リブとを含み、内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、付記1-3に記載の毛髪バリカン。
【0049】
付記5.隣接する外周側領域はそれぞれ、ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントに沿って延在する、離間領域を含む、付記4に記載の毛髪バリカン。
【0050】
付記6.離間領域は、リブを欠いている、付記4または5に記載の毛髪バリカン。
【0051】
付記7.リブのパターン化されたアレイは、隣接する外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、付記4または5に記載の毛髪バリカン。
【0052】
付記8.リブのパターン化されたアレイは、ガイド表面とモノリシックである、付記1-7に記載の毛髪バリカン。
【0053】
付記9.ブレードアセンブリは、バリカン本体に除去可能に接続される、付記1-8に記載の毛髪バリカン。
【0054】
付記10.毛髪バリカンであって、モータを備える、バリカン本体と、バリカン本体に接続されたブレードアセンブリであって、それにより、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させ、ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリとを備え、リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体の両側に沿って延在する、最外リブと、ガイド表面の内周側領域に沿って延在する、中心リブとを含み、内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、毛髪バリカン。
【0055】
付記11.隣接する外周側領域はそれぞれ、ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントに沿って延在する、離間領域を含む、付記10に記載の毛髪バリカン。
【0056】
付記12.リブのパターン化されたアレイは、隣接する外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、付記10または11に記載の毛髪バリカン。
【0057】
付記13.リブは、約3cm以下の皮膚接触表面積を有する、付記10-12に記載の毛髪バリカン。
【0058】
付記14.ガイド表面は、約10cm~約15cmの表面積を有する、付記10-13に記載の毛髪バリカン。
【0059】
付記15.リブのパターン化されたアレイは、ガイド表面とモノリシックである、付記10-14に記載の毛髪バリカン。
【0060】
付記16.ブレードアセンブリは、バリカン本体に除去可能に接続される、付記10-15に記載の毛髪バリカン。
【0061】
付記17.患者の皮膚面積からの毛髪除去のために毛髪バリカンを使用する方法であって、方法は、毛髪バリカンのバリカン本体にブレードアセンブリを結合することであって、外科手術用バリカンブレードアセンブリは、モータを備える、バリカン本体と、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させるように、バリカン本体に接続される、ブレードアセンブリであって、ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備える、ブレードアセンブリとを備え、リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、患者の乾燥した皮膚に対する1.5N以下の動摩擦力を提供するように定寸される、ことと、リブのパターン化されたアレイが、皮膚面積に接触するように、ガイド表面を皮膚面積に向かって向けることと、ブレードアセンブリを動作させ、皮膚面積から毛髪を除去することとを含む、方法。
【0062】
付記18.リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体の両側に沿って延在する、最外リブと、ガイド表面の内周側領域に沿って延在する、中心リブとを含み、内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、付記17に記載の方法。
【0063】
付記19.リブは、約3cm以下の皮膚接触表面積を有する、付記17または18に記載の方法。
【0064】
付記20.ガイド表面は、約10cm~約15cmの表面積を有する、付記17-19に記載の方法。
【0065】
付記21.毛髪バリカンのバリカン本体に接続する、ブレードアセンブリであって、それにより、モータが、動作の間にブレードアセンブリの可動ブレードを移動させ、ブレードアセンブリは、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を画定する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを有する、ブレード筐体を備え、リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、患者の乾燥した皮膚に対する1N未満の動摩擦力を提供するように定寸される、ブレードアセンブリ。
【0066】
付記22.リブは、約3cm以下の皮膚接触表面積を有する、付記21に記載のブレードアセンブリ。
【0067】
付記23.ガイド表面は、約10cm~約15cmの表面積を有する、付記22に記載のブレードアセンブリ。
【0068】
付記24.リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体の両側に沿って延在する、最外リブと、ガイド表面の内周側領域に沿って延在する、中心リブとを含み、内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、付記21-23に記載のブレードアセンブリ。
【0069】
付記25.隣接する外周側領域はそれぞれ、ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントに沿って延在する、離間領域を含む、付記24に記載のブレードアセンブリ。
【0070】
付記26.離間領域は、リブを欠いている、付記24または25に記載のブレードアセンブリ。
【0071】
付記27.リブのパターン化されたアレイは、隣接する外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、付記24-26に記載のブレードアセンブリ。
【0072】
付記28.リブのパターン化されたアレイは、ガイド表面とモノリシックである、付記21-27に記載のブレードアセンブリ。
【0073】
付記29.ブレードアセンブリは、バリカン本体に除去可能に接続される、付記21-28に記載のブレードアセンブリ。
【0074】
付記30.電動式毛髪バリカンのバリカン本体に接続する、ブレード筐体であって、ブレード筐体は、動作の間に患者の皮膚に面する、ガイド表面と、ガイド平面を定義する、ガイド表面上に位置する、リブのパターン化されたアレイとを備え、リブのパターン化されたアレイのリブは、相互から離間されるように配列され、3.5Nの法線力を使用して、患者の乾燥した皮膚に対する1N未満の動摩擦力を提供するように定寸される、ブレード筐体。
【0075】
付記31.リブは、約3cm以下の皮膚接触表面積を有する、付記30に記載のブレード筐体。
【0076】
付記32.ガイド表面は、約10cm~約15cmの表面積を有する、付記31に記載のブレード筐体。
【0077】
付記33.リブのパターン化されたアレイは、ブレード筐体の両側に沿って延在する、最外リブと、ガイド表面の内周側領域に沿って延在する、中心リブとを含み、内周側領域は、隣接する外周側領域より高いリブ密度を有する、付記30-32に記載のブレード筐体。
【0078】
付記34.隣接する外周側領域はそれぞれ、ガイド表面の長さの少なくとも約10パーセントに沿って延在する、離間領域を含む、付記33に記載のブレード筐体。
【0079】
付記35.離間領域は、リブを欠いている、付記33または34に記載のブレード筐体。
【0080】
付記36.リブのパターン化されたアレイは、隣接する外周側領域のうちの少なくとも1つの中に位置する、湾曲したリブを備える、付記33-35に記載のブレード筐体。
【0081】
付記37.リブのパターン化されたアレイは、ガイド表面とモノリシックである、付記30-36に記載のブレード筐体。
【0082】
付記38.ブレードアセンブリは、バリカン本体に除去可能に接続される、付記30-37に記載のブレード筐体。
【0083】
本開示を説明および定義する目的のために、「少なくとも1つの」構成要素、要素等の本明細書における列挙が、冠詞「a」または「an」の代替的使用が、単一の構成要素、要素等に限定されるべきであるとの推測を生じさせるために使用されるべきではないことに留意されたい。
【0084】
特定の性質を具現化するため、または特定の様式において機能するために、特定の方法において「構成され」ている、本明細書における、本開示の構成要素の本明細書における列挙が、意図される使用の列挙と対照的に、構造の列挙であることに留意されたい。より具体的には、構成要素が「構成される」様式への本明細書における言及は、構成要素の既存の物理的条件を示し、したがって、構成要素の構造的特性の明確な列挙として捉えられるべきである。
【0085】
本開示を説明および定義する目的のために、用語「substantially(実質的に)」および「approximately(およそ)」および「about(約)」が、本明細書では、任意の定量的な比較、値、測定値、または他の表現に起因し得る、不確実性の固有の程度を表すために利用されることに留意されたい。用語「substantially(実質的に)」および「approximately(およそ)」および「about(約)」はまた、本明細書では、定量的表現が、論点となっている主題の基本機能に変化をもたらすことなく、記載される基準から変動し得る程度を表すためにも利用される。
【0086】
本開示の主題を詳細に、かつその具体的な実施形態を参照することによって説明することにより、本明細書に開示される種々の詳細が、特定の要素が、本説明に添付される図面のそれぞれにおいて図示される場合においても、これらの詳細が、本明細書に説明される種々の実施形態の不可欠な構成要素である要素に関連することを含意するように捉えられるべきではないことに留意されたい。さらに、修正および変形例が、限定ではないが、添付の請求項において定義される実施形態を含む、本開示の範囲から逸脱することなく、可能性として考えられることが、明白となるであろう。より具体的には、本開示のいくつかの側面が、本明細書では、好ましい、または特に有利であるものとして識別されるが、本開示が、必ずしもこれらの側面に限定されるわけではないことが、想定される。
【0087】
以下の請求項のうちの1つ以上が、用語「wherein(その中で)」を移行句として利用することに留意されたい。本開示を定義する目的のために、本用語が、構造の一連の特性の列挙を導入するために使用される、非制約的な移行句として請求項内に導入され、より一般的に使用される、非制約的な前提部分の用語「comprising(~を備える)」と同様の様式において解釈されるべきであることに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9