(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】グループウェイクアップ信号のローテーション
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20240305BHJP
【FI】
H04W52/02 111
(21)【出願番号】P 2022513680
(86)(22)【出願日】2020-10-02
(86)【国際出願番号】 SE2020050933
(87)【国際公開番号】W WO2021066727
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-04-04
(32)【優先日】2019-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホグルンド, アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】アストロム, マグナス
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0103950(US,A1)
【文献】特開2017-220919(JP,A)
【文献】特表2020-535720(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,UE-group wake-up signal[online],3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1908086,2019年08月30日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1908086.zip>
【文献】Qualcomm Incorporated,Feature lead summary of 6.2.1.1 UE group MWUS[online],3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1909394,2019年08月30日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1909394.zip>
【文献】Ericsson,Group WUS[online],3GPP TSG RAN WG2 #107bis R2-1913776,2019年10月04日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_107bis/Docs/R2-1913776.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって送信されるウェイクアップ信号(WUS)を監視するためのユーザ装置(UE)での方法であって、
WUSの送信のために構成されたWUSリソースから、前記UEに割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用する第2WUSリソースを決定(720)することであって、前記決定は、
前記構成されたWUSリソースの
内の第1WUSリソースの識別子と、
前記構成されたWUSリソースの第1数と、
前記RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)と、に基づく、ことと、
前記第1監視機会の間に、前記第2WUSリソースにおいて、前記ネットワークノードからのWUSを監視(730)することと、
を含み、
前記第1数は、2より大きく、
前記UEには、不連続受信(DRX)期間が構成され、
前記DRX期間は、前記第1数で除したWUSリソース交替期間(Palt)以下である、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記第2WUSリソースは、前記第1WUSリソースとは異なる、方法。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の方法であって、さらに、
前記ネットワークノードから、前記UEに割り当て
られた前記WUSグループの識別子と、前記第1WUSリソースの前記識別子と、を含むWUS構成を受信(710)することを含む、方法。
【請求項4】
請求項1から
3のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1WUSリソースの前記識別子は、前記UEの識別子に基づく、方法。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記第1監視機会の間に前記WUSを検出することに基づいて、前記第1監視機会の後の所定の期間において、前記ネットワークノードからの制御メッセージを監視(740)することを含む、方法。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記構成されたWUSリソースの内の、前記第1監視機会の後に発生し、前記UEに割り当てられた前記WUSグループに関連付けられた第2監視機会の間に使用する第3WUSリソースを決定(750)することと、
前記第2監視機会の間に、前記第3WUSリソースにおいて、前記ネットワークノードからのWUSを監視(760)することと、
を含む方法。
【請求項7】
請求項
6に記載の方法であって、
前記第2監視機会は、前記WUSグループに関連付けられた後続の監視機会であり、
前記第3WUSリソースは、前記第2WUSリソースとは異なる、方法。
【請求項8】
請求項
7に記載の方法であって、
前記第3WUSリソースは、前記第1WUSリソース及び前記第2WUSリソースの両方と異なる、方法。
【請求項9】
ウェイクアップ信号(WUS)を1つ以上のユーザ装置(UE)に送信するための、無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードでの方法であって、
WUSの送信のために構成されたWUSリソースから、WUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用する第2WUSリソースを決定(820)することであって、前記決定は、
前記構成されたWUSリソースの
内の第1WUSリソースの識別子と、
前記構成されたWUSリソースの第1数と、
前記RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)と、に基づく、ことと、
前記第1監視機会の間に、前記第2WUSリソースにおいて、前記WUSグループに割り当てられたUEにWUSを送信(830)することと、
前記UEに、不連続受信(DRX)期間を構成(815)することと、
を含み、
前記第1数は、2より大きく、
前記DRX期間は、前記第1数で除したWUSリソース交替期間(Palt)以下である、方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の方法であって、
前記第2WUSリソースは、前記第1WUSリソースとは異なる、方法。
【請求項11】
請求項
9又は10に記載の方法であって、さらに、
前記UEに、前記UEに割り当て
られた前記WUSグループの識別子と、前記第1WUSリソースの前記識別子と、を含むWUS構成を送信(810)することを含む、方法。
【請求項12】
請求項
11に記載の方法であって、
前記第1WUSリソースの前記識別子は、前記UEの識別子に基づく、方法。
【請求項13】
請求項
9から
12のいずれか1項に記載の方法であって、
前記WUSは、第1監視機会の前に前記UEに対して保留された制御メッセージに関連付けられ、
前記方法は、さらに、前記第1監視機会の後の所定の期間において前記UEに前記制御メッセージを送信(840)することを含む、方法。
【請求項14】
請求項
9から
13のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記構成されたWUSリソースの内の、前記第1監視機会の後に発生し、前記WUSグループに関連付けられた第2監視機会の間に使用する第3WUSリソースを決定(850)することと、
前記第2監視機会の間に、前記第3WUSリソースにおいて、前記WUSグループに割り当てられた前記UEにさらなるWUSを送信(860)することと、
を含む方法。
【請求項15】
請求項
14に記載の方法であって、
前記第2監視機会は、前記WUSグループに関連付けられた後続の監視機会であり、
前記第3WUSリソースは、前記第2WUSリソースとは異なる、方法。
【請求項16】
請求項
15に記載の方法であって、
前記第3WUSリソースは、前記第1WUSリソース及び前記第2WUSリソースの両方と異なる、方法。
【請求項17】
無線アクセスネットワーク(RAN)(100、1211)内のネットワークノード(105、110、115、960、1130、1212、1320)によって送信されたウェイクアップ信号(WUS)を受信する様に構成されたユーザ装置(UE)(120、910、1000、1291、1292、1330)であって、
請求項1から
8のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行する様に構成されている、ユーザ装置。
【請求項18】
無線アクセスネットワーク(RAN)(100、1211)の1つ以上のユーザ装置(UE)(120、910、1000、1291、1292、1330)にウェイクアップ信号(WUS)を送信する様に構成されたネットワークノード(105、110、115、960、1130、1212、1320)であって、
請求項
9から
16のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行する様に構成されている、ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、無線通信ネットワーク及びシステムの分野に関連し、より具体的には、ウェイクアップ信号(WUS)の使用による無線デバイスのエネルギー消費の改善に関連する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(LTE)は、発展型UTRAN(E-UTRAN)とも呼ばれる第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))内で開発された第4世代(4G)無線アクセス技術の総称であり、初期的にはリリース8(Rel-8)及びリリース9(Rel-9)で規格化されている。LTEは、様々なライセンス周波数帯域を対象としており、発展型パケットコア(EPC)ネットワークを含むシステムアーキテクチャエボリューション(SAE)と一般に呼ばれる非無線の側面の改善を伴う。LTEは、3GPPとそのワーキンググループ(WG)による標準設定プロセスに従って開発された後続のリリースを通じて進化を続けている。
【0003】
LTEとSAEで構成されるネットワークの全体的なアーキテクチャ例を
図1に示す。E-UTRAN100は、eNB105、110及び115等の1つ以上の発展型ノードB(eNB)と、UE120等の1つ以上のユーザ装置(UE)を含む。3GPPで仕様化されている様に、E-UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、アップリンク及びダウンリンクにおけるUE(例えば、UE120)へのリソースの動的割り当て、UEとの通信におけるセキュリティを含む、ネットワーク内の総ての無線関連機能を担当する。これらの機能は、eNB105、110、115等のeNBに存在する。
【0004】
各eNBは、eNB105、110及び115それぞれによってサービスされるセル106、111及び116を含む、1つ以上のセルを含む地理的カバレッジエリアにサービスを提供できる。E-UTRANのeNBは、
図1に示す様に、X1インタフェースを介して相互に通信する。eNBは、EPC130へのE-UTRANインタフェース、特に、
図1にMME/S-GW134及び138として纏めて示すモビリティ管理エンティティ(MME)及びサービングゲートウェイ(SGW)へのS1インタフェースも担当する。
【0005】
一般に、MME/S-GWは、UEの全体的な制御と、UEとEPCの残りのものとの間のデータフローの両方を処理する。より具体的には、MMEは、UEとEPCとの間のシグナリング(制御プレーン等)プロトコルを処理し、これは、非アクセスストラタム(NAS)プロトコルとして知られている。SGWは、UEとEPCとの間の総てのインターネットプロトコル(IP)データパケット(データ又はユーザプレーン等)を処理し、UE120がeNB105、110及び115等のeNB間を移動するときに、データベアラのローカルモビリティアンカとして機能する。
【0006】
EPC130は、ユーザ及び加入者関連情報を管理するホーム加入者サーバ(HSS)131を含み得る。HSS131は、モビリティ管理、通話及びセッションの設定、ユーザ認証及びアクセス認証のサポート機能も提供できる。HSS131の機能は、従来のホームロケーションレジスタ(HLR)及び認証センタ(AuC)機能又は動作に関連付けされ得る。
【0007】
幾つかの実施形態において、HSS131は、Udインタフェースを介して、ユーザデータリポジトリ(UDR)(
図1ではEPC-UDR135とラベル付けされている)と通信できる。EPC-UDR135は、AuCアルゴリズムによって暗号化された後のユーザのクレデンシャルを保存できる。これらのアルゴリズムは標準化されていないため(つまり、ベンダ固有)、EPC-UDR135に格納されている暗号化されたクレデンシャルには、HSS131のベンダ以外のベンダはアクセスできない。
【0008】
図2Aは、構成エンティティ(UE、E-UTRAN及びEPC)と、アクセスストラタム(AS)及び非アクセスストラタム(NAS)に高レベル機能分割した観点での例示的なLTEアーキテクチャの高レベルブロック図を示している。
図2Aは、2つの特定のインターフェイスポイント、つまり、Uu(UE/E-UTRAN無線インタフェース)と、S1(E-UTRAN/EPCインターフェイス)と、も示し、それぞれは、特定のプロトコルセット、つまり、無線プロトコルとS1プロトコルを使用する。
【0009】
図2Bは、UE、eNB及びMME間の例示的な制御(C)プレーンのプロトコルスタックのブロック図を示している。例示的なプロトコルスタックは、UEとeNBとの間の物理(PHY)、媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)及び無線リソース制御(RRC)レイヤを含む。PHYレイヤは、LTE無線インタフェースのトランスポートチャネルを介してデータを転送するためにどのような特性が使用されるかに関係している。MACレイヤは、論理チャネルでのデータ転送サービスを提供し、論理チャネルをPHYトランスポートチャネルにマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再割り当てする。RLCレイヤは、エラー検出及び/又は訂正と、連結、セグメンテーション及び再構成と、上位層との間で転送されるデータの並べ替えと、を提供する。PDCPレイヤは、UプレーンとCプレーンの両方のために、暗号化/復号と、整合性保護と、ヘッダ圧縮等のUプレーンのための他の機能と、を提供する。例示的なプロトコルスタックはまた、UEとMMEとの間の非アクセスストラタム(NAS)シグナリングを含む。
【0010】
RRCレイヤは、無線インタフェースでのUEとeNBとの間の通信と、E-UTRAN内のセル間のUEのモビリティと、を制御する。UEの電源がオンになった後、ネットワークとのRRC接続が確立されるまで、UEはRRC_IDLE状態であり、RRC接続が確立されると、UEはRRC_CONNECTED状態に遷移する(例えば、データ転送が生じ得る)。ネットワークとの接続が解除された後、UEはRRC_IDLEに戻る。RRC_IDLE状態において、UEはどのセルにも属しておらず、UEのRRCコンテキストは確立されておらず(例えば、E-UTRAN内に)、UEはネットワークとのUL同期を失っている。それでも、RRC_IDLE状態のUEはEPCで認識され、当該UEにはIPアドレスが割り当てられている。
【0011】
さらに、RRC_IDLE状態において、UEの無線部は、上位レイヤによって構成された不連続受信(DRX)スケジュールでアクティブになる。DRXアクティブ期間("DRXオン期間"とも呼ばれる)の間、RRC_IDLEのUEは、サービングセルによってブロードキャストされるシステム情報(SI)を受信し、セル再選択をサポートするために隣接セルの測定を実行し、UEがキャンプしているセルにサービスを提供するeNBを介するEPCからのページングのためのページングチャネルを監視する。
【0012】
UEは、RRC_IDLE状態からRRC_CONNECTED状態に移行するために、ランダムアクセス(RA)手順を実行しなければならない。RRC_CONNECTED状態において、UEにサービスを提供するセルは既知であり、UEとeNBが通信できる様に、サービングeNB内にUEのRRCコンテキストが確立される。例えば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)(UEとネットワークとの間のシグナリングに使用されるUEの識別子)は、RRC_CONNECTED状態のUEに構成される。RRC_CONNECTED状態のUEには、DRX("CDRX"とも呼ばれる)が構成され得る。
【0013】
LTE PHYの多元接続方式は、ダウンリンクにおいては、サイクリックプレフィックス(CP)を備えた直交周波数分割多重方式(OFDM)に基づき、アップリンクにおいては、サイクリックプレフィックスを備えたシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)に基づく。ペア及び非ペアスペクトルでの伝送をサポートするために、LTE PHYは周波数分割複信(FDD)(全信及び半複信動作の両方を含む)と時分割複信(TDD)の両方をサポートする。
図3は、LTEのFDDダウンリンク(DL)動作に使用される無線フレーム構造("タイプ1")の例を示している。DL無線フレームは、10ミリ秒の固定期間であり、0~19のラベルが付いた20個のスロットで構成され、各スロットは、0.5ミリ秒の固定期間である。1ミリ秒のサブフレームは2つの連続したスロットで構成され、サブフレームiはスロット2iと2i+1で構成される。例示的なFDD DLスロットそれぞれは、N
symb
DL個のOFDMシンボルで構成され、各シンボルはN
sc個のOFDMサブキャリアで構成される。N
symb
DLの例示的な値は、15kHzのサブキャリア間隔(SCS)の場合、7(通常のCPの場合)又は6(拡張長CPの場合)である。N
scの値は、使用可能なチャネル帯域幅に基づいて構成できる。当業者はOFDMの原理に精通しているので、ここではそれ以上の詳細を省略する。
【0014】
図3に示す様に、特定のシンボル内の特定のサブキャリアの組み合わせは、リソース要素(RE)と呼ばれる。各REは、そのREに使用される変調及び/又はビットマッピングコンステレーションのタイプに応じて、特定数のビットを送信するために使用される。例えば、一部のREはQPSK変調を使用して2ビットを伝送し、他のREは16QAM又は64QAMを使用してそれぞれ4ビット又は6ビットを伝送する。LTE PHYの無線リソースは、物理リソースブロック(PRB)の観点からも定義される。PRBは、スロットの期間に渡ってN
sc
RBサブキャリアに跨り(つまり、N
symb
DLシンボル)、ここで、N
sc
RBは通常12(15kHzSCSの場合)又は24(7.5kHzSCSの場合)である。サブフレーム全体で同じN
sc
RBサブキャリアにまたがるPRB(つまり、2N
symb
DLシンボル)は、PRBペアと呼ばれる。したがって、LTE PHY DLのサブフレームで利用可能なリソースは、N
RB
DLPRBペアで構成され、各ペアは2N
symb
DL×N
sc
RBREで構成される。通常のCP及び15KHzのサブキャリア帯域幅の場合、PRBペアは168のREを含む。15kHzのSCSと通常のCPの構成は、ヌメロロジーμとしても参照される。
【0015】
例示的なLTE FDDアップリンク(UL)無線フレームは、
図3に示される例示的なFDD DL無線フレームと同様の方法で構成され得る。例えば、上記のDLの説明と同じ用語を使用すると、各ULスロットはN
symb
ULOFDMシンボルで構成され、各シンボルはN
scOFDMサブキャリアを含む。
【0016】
一般に、LTE物理チャネルは、上位レイヤからの情報を搬送するREのセットに対応する。LTE PHYによって提供されるダウンリンク(つまり、eNBからUE)の物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理マルチキャストチャネル(PMCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、リレー物理ダウンリンク制御チャネル(R-PDCCH)、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)及び物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)を含む。さらに、LTE PHYダウンリンクは、様々な参照信号を含む。
【0017】
PDSCHは、ユニキャストダウンリンクデータ送信に使用される主要な物理チャネルであるが、RAR(ランダムアクセス応答)、特定のシステム情報ブロック及びページング情報の送信にも使用される。PBCHは、UEがネットワークにアクセスするために必要な基本的なシステム情報を搬送する。PDCCHは、PDSCHでのDLメッセージのスケジューリング情報、PUSCHでのUL送信の許可、ULチャネルのチャネル品質フィードバック(CSI等)を含むダウンリンク制御情報(DCI)の送信に使用される。PHICHは、UEによるUL送信用のHARQフィードバック(ACK/NAK等)を搬送する。
【0018】
LTE PHYによって提供されるアップリンク(つまり、UEからeNB)の物理チャネルは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)及び物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を含む。さらに、LTE PHYアップリンクは、関連付けられたPUCCH又はPUSCHの受信でeNBを支援するために送信される復調参照信号(DM-RS)と、アップリンクチャネルに関連付けられないサウンディングリファレンス信号(SRS)と、を含む様々な参照信号を含む。
【0019】
PUSCHは、アップリンクにおいてPDSCHに対応するものである。PUCCHは、eNBのDL送信のHARQフィードバック、DLチャネルのチャネル品質フィードバック(CSI等)、スケジューリング要求(SR)等を含むアップリンク制御情報(UCI)を送信するためにUEによって使用される。PRACHはランダムアクセスプリアンブル送信に使用される。
【0020】
Rel-13及びRel-14において、3GPPは、狭帯域IoT(InternetofThings)(NB-IoT)及びマシン間(M2M)のユースケースの仕様を開発した。これらの新しい無線アクセス技術は、信頼性の高い屋内カバレッジや大容量等の品質を要求するサービスやアプリケーションへの接続を、システムの複雑さの軽減及びデバイスの消費電力の最適化と組み合わせて提供する。LTE-M及びNB-IoTの拡張機能は、それぞれMPDCCHとNPDCCHといった新しいDL制御チャネルを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
LTEにおいて、RRC_CONNECTED状態のUEは、DLスケジューリング割り当て(PDSCH等)、ULリソース許可(PUSCH等)及びその他の目的でPDCCHを監視する。DRX構成に応じて、UEは、それに向けられたDLスケジューリング割り当て又はULリソース許可を検出することなく、PDCCHの復号にそのエネルギーのかなりの部分を消費し得る。UEがより頻繁に及び/又はより長い期間スリープすることを可能にする、又は、UEがより少ない頻度及び/又はより短い期間だけウェイクアップすることを可能にする、不必要なPDCCH監視を低減する技術が有益であり得る。
【0022】
LTE-M及びNB-IoTのためにLTE Rel-15で導入されたその様な技術の1つは、MPDCCH/NPDCCH検出(ここでは総称して"PDCCH検出"と呼ぶ)に比べてはるかに少ないエネルギーを使用してUEによって検出され得るウェイクアップ信号(WUS)である。UEが、それに向けられたWUSを検出すると、UEはウェイクアップし、従来のPDCCH復号器をアクティブにする。Rel-15のWUSは、総てのUEが同じグループに属する様に、ページング機会(PO)毎に1つのWUSシーケンスを使用する。言い換えると、特定のPOに関連付けられた送信WUSは、そのPOでページングを検出する様に構成されている総てのUEをウェイクアップし得る。したがって、ページングの対象外のUEは不必要にウェイクアップし、エネルギー消費量が増加する。
【0023】
WUSグループ化(グループWUS又はGWUSとも呼ばれる)は、LTE Rel-16の特徴である。この技術において、GWUSに敏感なUEの数が、GWUSに関連するPOに関連付けられた総てのUEよりも少なくなる様に、UEはさらにサブグループに分割される。この特徴は、DL伝送効率を改善する、及び/又は、UEのエネルギー消費を削減することを目的としている。それでも、Rel-15のUE(非GWUS)及びRel-16のUE(GWUS)が同じネットワークに展開されるときを含む、Rel-16のUE(GWUS)がネットワークに展開されるときに発生し得る様々な課題、欠点、及び/又は問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本明細書に開示される例示的な実施形態は、GWUSのパフォーマンスの向上を実現しながらRel-15のUE(GWUSをサポートしない)及びRel-16のUE(GWUSをサポートする)を同じネットワークに展開することを可能にするための柔軟かつ効率的なアプローチを提供することによって、既存の解決策のこれら及び他の問題、課題及び/又は欠点に対処する。
【0025】
幾つかの実施形態は、無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって送信されるウェイクアップ信号(WUS)を受信するための様々な方法(例えば、手順)を含む。これらの例示的な方法は、例えば、RANで動作する様に構成されたユーザ装置(UE、例えば、無線デバイス、IoTデバイス、MTCデバイス等又はそれらのコンポーネント)によって実行され得る。
【0026】
これらの例示的な方法は、UEに割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用する第2WUSリソースを決定することを含み得る。第2WUSリソースの決定は、第1WUSリソースの識別子に基づき、第1及び第2WUSリソースは、WUSの送信のために構成された第1数のWUSリソースの一部である。第2WUSリソースを決定することは、構成されたWUSリソースの第1数と、RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)に基づき得る。これらの例示的な方法はまた、第1監視機会の間に、第2WUSリソースにおいて、ネットワークノードからのWUSを監視することを含み得る。
【0027】
幾つかの実施形態において、第2WUSリソースは、第1WUSリソースとは異なり得る。幾つかの実施形態において、構成されたWUSリソースの第1数は、2より大きい。幾つかの実施形態において、UEには、不連続受信(DRX)期間が構成され得る。そのような実施形態において、DRX期間は、構成されたWUSリソースの第1数で除したWUSリソース交替期間(Palt)以下であり得る。
【0028】
幾つかの実施形態において、これらの例示的な方法は、ネットワークノードから、UEに割り当てられたWUSグループの識別子と、割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1WUSリソースの識別子と、を含むWUS構成を受信することを含み得る。幾つかの実施形態において、第1WUSリソースの識別子は、UEの識別子に基づき得る。幾つかの実施形態において、これらの例示的な方法はまた、第1監視機会中にWUSを検出することに基づいて、第1監視機会の後の所定の期間においてネットワークノードからの制御メッセージを監視することを含み得る。
【0029】
幾つかの実施形態において、これらの例示的な方法は、構成されたWUSリソースの内、第1監視機会の後に発生し、UEに割り当てられたWUSグループに関連付けられる第2監視機会の間に使用される第3リソースを決定することと、第2監視機会の間、第3WUSリソースにおいて、ネットワークノードからのWUSを監視することと、を含み得る。
【0030】
これらの実施形態の幾つかにおいて、第2監視機会は、割り当てられたWUSグループに関連付けられた後続の監視機会であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースとは異なり得る。幾つかの変形形態において、第3WUSリソースは、第1WUSリソースとも異なり得る。
【0031】
これらの他の実施形態において、第2監視機会は、第1監視機会の後のWUSリソース交替期間(Palt)であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースと同じであり得る。
【0032】
様々な実施形態において、決定動作は、上述したパラメータの特定の関数と、他のパラメータ(特定の場合)と、に基づき得る。そのような特定の関数の例は、本明細書に開示されている。
【0033】
他の実施形態は、ウェイクアップ信号(WUS)を1つ又は複数のユーザ装置(UE)に送信するための例示的な方法(例えば、手順)を含む。これらの例示的な方法は、例えば、無線アクセスネットワーク(RAN、例えば、E-UTRAN、NG-RAN等)のネットワークノード(例えば、eNB、gNB又はそれらの構成要素)によって実行され得る。
【0034】
これらの例示的な方法は、WUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用する第2WUSリソースを決定することを含み得る。第2WUSリソースを決定することは、第1WUSリソースの識別子と、構成されたWUSリソースの第1数と、RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)と、に基づき得る。幾つかの実施形態(例えば、幾つかの決定)において、第2WUSリソースは、第1WUSリソース(すなわち、構成されたWUSリソース)とは異なり得る。これらの例示的な方法はまた、第1監視機会の間に、第2WUSリソースにおいて、WUSグループに割り当てられたUEにWUSを送信することを含み得る。
【0035】
幾つかの実施形態において、第2WUSリソースは、第1WUSリソースとは異なり得る。幾つかの実施形態において、構成されたWUSリソースの第1数は、2より大きい。
【0036】
幾つかの実施形態において、これらの例示的な方法は、UEに不連続受信(DRX)期間を構成することを含み得る。その様な実施形態において、DRX期間は、構成されたWUSリソースの第1数で除したWUSリソース交替期間(Palt)以下であり得る。
【0037】
幾つかの実施形態において、これらの例示的な方法は、UEに、UEに割り当てられたWUSグループの識別子と、割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1WUSリソースの識別子と、を含むWUS構成を送信することを含み得る。幾つかの実施形態において、第1WUSリソースの識別子は、UEの識別子に基づき得る。
【0038】
幾つかの実施形態において、送信されるWUSは、第1監視機会の前にUEに対して保留された制御メッセージに関連付けられ得る。その様な実施形態において、これらの例示的な方法はまた、第1監視機会の後の所定の期間においてUEに制御メッセージを送信することを含み得る。
【0039】
幾つかの実施形態において、これらの例示的な方法は、構成されたWUSリソースの内、第1監視機会の後に発生し、WUSグループに関連付けられた第2監視機会の間に使用する第3WUSリソースを決定することと、第2監視機会の間、WUSが割り当てられたUEに、第3WUSリソースで更なるWUSを送信することと、を含み得る。
【0040】
これらの実施形態の幾つかにおいて、第2監視機会は、割り当てられたWUSグループに関連付けられた後続の監視機会であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースとは異なり得る。幾つかの変形形態において、第3WUSリソースは、第1WUSリソースとも異なり得る。
【0041】
これらの他の実施形態において、第2監視機会は、第1監視機会の後のWUSリソース交替期間(Palt)であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースと同じであり得る。
【0042】
様々な実施形態において、決定動作は、上述したパラメータの特定の関数と、他のパラメータ(特定の場合)と、に基づき得る。そのような特定の関数の例は、本明細書に開示されている。一般に、ネットワーク側の決定動作は、上記要約したUE側の決定動作と実質的に類似及び/又は補完的であり得る。
【0043】
他の実施形態は、本明細書に記載の例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行する様に構成された、UE(例えば、無線デバイス、IoTデバイス、MTCデバイス等又はそれらのコンポーネント)又はネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB等又はそれらのコンポーネント)を含む。他の実施形態は、処理回路によって実行されると、本明細書に記載の例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行する様にUE又はネットワークノードを構成するプログラム命令を格納する非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
【0044】
本開示の実施形態のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、以下に簡単に説明する図面を考慮して、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】3GPPで標準化された、ロングタームエボリューション(LTE)発展型UTRAN(E-UTRAN)及び発展型パケットコア(EPC)ネットワークの例示的なアーキテクチャの高レベルブロック図。
【
図2A】構成コンポーネント、プロトコル及びインタフェースに関する例示的なE-UTRANアーキテクチャの高レベルブロック図。
【
図2B】ユーザ装置(UE)とE-UTRANとの間の無線(Uu)インタフェースの制御プレーン部分の例示的なプロトコルレイヤのブロック図。
【
図3】周波数分割複信(FDD)動作に使用される例示的なダウンリンクLTE無線フレーム構造のブロック図。
【
図4】LTEでのウェイクアップ信号(WUS)とページング機会(PO)との関係を示す例示的なタイムライン。
【
図5】LTE-Mのページング確率(PP)クラスと、WUSリソースと、UE WUSグループ化と、の間の例示的な関係を示す図。
【
図6】3つの異なるページング狭帯域で発生する3つのWUSリソースに割り当てられた4つのWUSグループの例示的なLTE-Mページング構成を示す図。
【
図7】本開示の様々な例示的な実施形態による、ユーザ装置(UE、例えば、無線デバイス、IoTデバイス、MTCデバイス等又はそれらのコンポーネント)での例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図。
【
図8】本開示の様々な例示的な実施形態による、ネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB、ng-eNB等又はそれらのコンポーネント)での例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図。
【
図9】本開示の様々な例示的な実施形態による、無線ネットワークの例示的な実施形態を示す図。
【
図10】本開示の様々な例示的な実施形態による、UEの例示的なブロック図。
【
図11】本明細書で説明されるネットワークノードの様々な実施形態の実装に使用可能な例示的な仮想化環境を示すブロック図。
【
図12】本開示の様々な例示的な実施形態による、様々な例示的な通信システム及び/又はネットワークのブロック図。
【
図13】本開示の様々な例示的な実施形態による、様々な例示的な通信システム及び/又はネットワークのブロック図。
【
図14】本開示の様々な例示的な実施形態による、通信システムでの様々な例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図。
【
図15】本開示の様々な例示的な実施形態による、通信システムでの様々な例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図。
【
図16】本開示の様々な例示的な実施形態による、通信システムでの様々な例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図。
【
図17】本開示の様々な例示的な実施形態による、通信システムでの様々な例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本明細書で企図される実施形態の幾つかは、添付の図面を参照してより完全に説明される。しかしながら、他の実施形態は、本明細書に開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供されている。
【0047】
一般的に、ここで使用されている総ての用語は、異なる意味が明確に与えられていない限り、及び/又は、使用されている文脈から示唆されていない限り、関連する技術分野での通常の意味に従って解釈される。要素、装置、部品、手段、ステップ等への言及は、明示的に述べられない限り、オープン的に、要素、装置、部品、手段、ステップ等の少なくとも1つを参照しているものと解釈される。本明細書に開示されている方法のステップは、ステップが別のステップの後に続くか前にあると明確に説明されていない限り、及び/又は、ステップが別のステップの前又は後になければならないことが暗黙的に示されている場合を除き、開示された正確な順序で実行する必要はない。本明細書に開示される実施形態の任意の特徴は、必要に応じて、他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態の任意の利点は、他の実施形態に適用することができ、逆もまた同様である。本実施形態の他の目的、特徴及び利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0048】
さらに、以下の用語が、以下の説明全体で使用される。
【0049】
無線ノード:本明細書で使用されるとき、"無線ノード"は、"無線アクセスノード"又は"無線デバイス"のいずれかである。
【0050】
無線アクセスノード:本明細書で使用されるとき、"無線アクセスノード"(又は"無線ネットワークノード"、"無線アクセスネットワークノード"又は"RANノード)は、信号を無線で送信及び/又は受信する様に動作する、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)内の任意のノードであり得る。無線アクセスノードの幾つかの例は、基地局(例えば、3GPP第5世代(5G)NRネットワーク内のニューレディオ(NR)基地局(gNB)又は3GPPLTEネットワークの拡張又は発展型ノードB(eNB))、基地局分散コンポーネント(CU及びDU等)、高電力又はマクロ基地局、低電力基地局(例えば、マクロ、ピコ、フェムト又はホーム基地局等)、統合アクセスバックホール(IAB)ノード、送信ポイント、リモート無線ユニット(RRU又はRRH)、及びリレーノードを含むが、それらに限定されない。
【0051】
コアネットワークノード:本明細書で使用されるとき、"コアネットワークノード"は、コアネットワーク内の任意の種類のノードである。コアネットワークノードの例は、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(SGW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(AMF)、ユーザープレーン機能(UPF)、サービス能力公開機能(SCEF)等を含む。
【0052】
無線デバイス:本明細書で使用される場合、"無線デバイス"(又は略して"WD")は、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線通信することによってセルラ通信ネットワークにアクセスできる(すなわち、サービスされる)任意のタイプのデバイスである。無線通信は、電磁波、無線波、赤外線、及び/又は、空気を通じて情報を搬送するのに適した他のタイプの信号を使用して無線信号を送信及び/又は受信することを含み得る。無線デバイスの例は、スマートフォン、移動電話、携帯電話、VoIP(voiceoverIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソール又はデバイス、音楽ストレージデバイス、再生アプライアンス、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線宅内機器(CPE)、モバイルタイプ通信(MTC)デバイス、IoT(Internet-of-Things)デバイス、車載無線端末デバイス等を含むが、これらに限定されない。特に明記されていない限り、"無線デバイス"及び"ユーザ装置"(又は"UE")という用語は、本明細書では互換的に使用される。
【0053】
ネットワークノード:本明細書で使用される場合、"ネットワークノード"は、セルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(例えば、上記の無線アクセスノード又は同等の名前)又はコアネットワーク(例えば、上記のコアネットワークノード)のいずれかの一部である任意のノードである。機能的に、ネットワークノードは、無線デバイスと直接又は間接的に通信する、及び/又は、セルラ通信ネットワーク内の他のネットワークノード若しくは機器と通信して、無線デバイスの無線アクセスを可能にする、及び/又は、提供できる、及び/又は、セルラ通信ネットワークにおいて他の機能(例えば、管理)を実行する様に構成、配置及び/又は動作可能な装置を指す。
【0054】
本明細書の説明は、3GPPセルラ通信システムに焦点を合わせており、それ自体、3GPPの用語又は3GPPの用語と同様の用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本明細書に開示されている概念は、3GPPシステムに限定されない。さらに、本明細書では"セル"という用語が使用されるが、(特に5GのNRに関して)ビームがセルの代わりに使用され、したがって、本明細書に記載の概念はセル及びビームの両方に等しく適用されることを理解されたい。
【0055】
上で簡単に述べた様に、Rel-15のUE(非GWUS)及びRel-16のUE(GWUS)が同じネットワークに配置されている場合を含む、Rel-16のUE(GWUS)がネットワークに展開されている場合に発生し得る様々な課題、欠点及び/又は問題がある。これら詳細を以下で説明する。
【0056】
3GPPのRel-13及びRel-14で開発されたLTE-M仕様は、新しいUEカテゴリ(Cat-M1、Cat-M2)、Cat-M1の場合は6PRB(Cat-M2の場合は最大24PRB)の削減された帯域幅によるマシンタイプ通信(MTC、又はLTE-M)をサポートする拡張機能を含む。同様に、Rel-13及びRel-14で仕様化されているNB-IoTの拡張機能は、新しい無線インタフェースと新しいUEカテゴリであるCat-NB1及びCat-NB2を含む。
【0057】
帯域幅が削減された低複雑度(BL)のLTE-M UEは、カバレッジ拡張(CE)を含むことができ、纏めてBL/CE UEと呼ばれる。これらのUEは、繰り返しなし又は繰り返し回数が少ない場合に最適化されたカバレッジ拡張モードA(CEmodeA)、又は、中程度から多数の繰り返しに最適化されて大きなカバレッジ拡張を提供するカバレッジ拡張モードB(CEmodeB)で動作できる。より具体的には、CEmodeAはPRACH CEレベル0及び1を含み、CEmodeBはPRACH CEレベル2及び3を含む。
【0058】
一般に、MTCのリリース13~15で導入されたこれらのLTE-M拡張機能は、帯域幅が制限されたUE、Cat-M1と、カバレッジ拡張機能のサポートと、を含み(これらに限定されない)、本明細書では"eMTC"として参照される。サポートされている機能は一般的なレベルで類似しているが、この用語はNB-IoTテクノロジー及び拡張機能を指すために使用されていない。
【0059】
Rel-13以前のLTEと、eMTC及びNB-IoT用に定義された手順及びチャネルとの間には複数の違いがある。これらの違いは、新しい物理ダウンリンク制御チャネル(eMTCのMPDCCH、NB-IoTのNPDCCH)と新しい物理ランダムアクセスチャネル(NB-IoTのNPRACH)を含む。MPDCCH及びNPDCCHは、PDSCHのリソースで送信されるが、PDSCHから論理的に分離される。
【0060】
もう1つの違いは、上述したカバレッジの強化である。送信される信号とチャネルに繰り返しを適用することにより、eMTCとNB-IoTの両方で、LTEと比較してはるかに低いSNRレベルまでUEの動作が可能になる。例えば、eMTC/NB-IoTのUEは、Es/IoT≧-15dBで動作できるが、レガシーLTEのUEは、Es/IoT≧-6dBで動作できる。ただし、MPDCCHとNPDCCHは繰り返しを使用するため、UEは、従来のPDCCHよりも多くのエネルギーを受信及び復号のために消費し得る。
【0061】
最も極端な状況で信頼性の高いカバレッジをサポートするために、NB-IoTとLTE-MのUEの両方が、サブフレームのバンドリングと繰り返しを使用して、総ての物理チャネルでリンク適応を実行できる。これは、DLの(N/M)PDCCH及び(N)PDSCHと、ULの(N)PUSCH、(N)PRACH及びPUCCH(LTE-Mの場合のみ)と、に適用される。
【0062】
3GPP TS36.304で仕様化されている様に、特定のUEの場合、関連付けられたUE_ID(UEのIMSIに基づく)は、以下の式に従ってUEのページングフレーム(PF)のシステムフレーム番号(SFN)を決定する。
SFN mod T=(T div N)×(UE_ID mod N (1)
ここで、mоdは、剰余(つまり、除算の余り)演算である。この無線フレーム内のUEのページング機会(PO)は、パラメータi_sと、3GPP TS36.304セクション7.2の対応するテーブルによって示されるサブフレームと、によって、
i_s=floor(UE_ID/N) mod Ns (2)
として決定される。i_sは、ほぼランダムに分散されると想定されるUE_IDから決定されるため、UEは異なるPO間に略ランダムに分散される。狭帯域(LTE-M)及び非アンカーキャリア(NB-IoT)でのページングの場合、UE_IDの決定に使用されるIMSIビットの数が14に増え、その場合はUE_ID=IMSI mod 16384になる。
【0063】
それでも、繰り返しを使用する場合、総ての無線フレームをPFとして使用することは実用的ではない。そのため、PFを共有するLTE-M及びNB-IoTのUEは、通常、POも共有する。例えば、無線フレーム当たりのPO密度がnB/Tで示されている場合、nB値2T又は4Tが、NB LTE-M及びNB-IoTのカバレッジ拡張と組み合わせて使用される可能性は低くなる。
【0064】
Rel-13のNB-IoTでは、UEのページングはDLアンカーキャリアで実行され、DLアンカーキャリアは、帯域幅が1PRB(又は180kHz)である。Rel-13は、他のキャリアが構成されているマルチPRB動作もサポートしているが、UEはRRC_CONNECTED状態においてのみそれらが割り当てられ得る。つまり、総てのRRC_IDLEモード動作は、それぞれDLアンカーキャリアとULアンカーキャリアで実行される。さらに、Rel-13のNB-IoTではFDD動作のみがサポートされる。
【0065】
Rel-14では、ページングとランダムアクセスの負荷を総てのキャリアに分散するために、非アンカーキャリアにページングとランダムアクセスのサポートが導入された。これは、NPRACHとPCCHを非アンカーキャリアに対しても構成できることを意味し、これらのキャリアは、UEとeNBによってランダムアクセスとそれに応じたページングに使用される。
【0066】
NB-IoTのページングキャリアは、UE_IDに基づいて次の様に決定される。UEのページングキャリアのインデクスは、以下の条件を満たす最小値であり、ここで、Wはページングキャリアのページング重みである。
floor(UE_ID/(N×Ns)) mod W<W(0)+W(1)+...+W(n) (3)
【0067】
上記のNB-IoTとは対照的に、LTE-Mでのページングの動作は異なる。LTE-Mでは、幾つかの"狭帯域"が定義され、各狭帯域は、6つの重複しないPRBに対応する。UEは、一度に1つの狭帯域でMPDCCH(例えば、ページング)のみを監視するが、周波数ホッピングは指定されたパターンに従って適用される。ページングの開始狭帯域もUE_IDに基づいて定義され、UEとページング負荷のより良い周波数多重化を可能にする。
【0068】
3GPP TS36.304によると、UEには以下の式によりページング狭帯域が割り当てられ、ここでNn=paging-narrowBandsである。
PNB=floor(UE_ID/(N×Ns))mod Nn (4)
【0069】
さらに、特定のシステム帯域幅でサポートされ得る狭帯域の数Nnは、以下の表示示される。
【0070】
【0071】
RRC_IDLE状態において、UEはPDCCH(例えば、能力に応じてレガシーPDCCH、MPDCCH又はNPDCCH)を定期的に監視して、PDSCHで後に送信されるページング要求のスケジューリングを行う。RRC_CONNECTED状態において、UEはPDSCH/PUSCHでのUL/DLデータスケジューリング及びその他の目的でPDCCHを監視する。これらの監視機会の間に、UEはエネルギー消費を削減するためにスリープ状態に移行する。このスリープとウェイクアップのサイクルは、"不連続受信"又はDRXとして知られる。UEの電力節約量は、DRXデューティサイクル全体の一部としてのウェイク期間("DRX ON")期間に関連する。
【0072】
DRX設定に応じて、UEは、スケジュールされたPDSCH/PUSCHを検出せずに、蓄積されたエネルギーのかなりの部分をPDCCHの復号に費やす可能性がある。Rel-15において、UEの消費電力を削減するためにウェイクアップ信号(WUS)が導入された。WUSは、情報コンテンツが非常に小さいために期間が短く、その結果、WUS監視は、ページングのための(M/N)PDCCHの監視よりも消費するエネルギーが少ない。WUSは、関連付けられたPOを共有するUEのいずれかがページングされている場合にのみ送信され、UEがページングされるキャリア(又はLTE-Mの場合は狭帯域)でのみ送信される。
【0073】
言い換えると、WUSは、WUSに関連付けられたDL制御チャネルの復号を続行する必要があることをUEに示す短時間の信号であり、DL制御チャネルは、例えば、NB-IoT UEの場合のNPDCCH、eMTC UEの場合のMPDCCH、レガシーUEの場合のPDCCHである。その様な信号が送信されない場合(又はUEがそれを検出しない場合)、UEは(N/M)PDCCHを復号せずにスリープに戻ることができる。
図4は、WUSと、POとして示されている後続の(N/M)PDCCHとの関連を示すタイムラインの例である。実線は実際のWUS/PO位置を示し、破線は、(例えば、UEのページングがないため)送信されなかった、可能なWUS/POの位置を示していることに注意されたい。この様に、WUSは不連続伝送(DTX)とみなし得る。
【0074】
WUSには1ビットの情報しか含める必要がないのに対し、NPDCCHには最大35ビットの情報を含めることができるため、WUSの復号時間は完全なNPDCCHの復号時間よりもかなり短くなる。この復号の減少により、UEのエネルギー消費が減少し、UEのバッテリ寿命が長くなる。実際のWUS間のスリープ時間も、UEパフォーマンスのこれらの側面を改善する。
【0075】
言い換えると、同じチャネルと同じ検出ミス率の場合、WUSが伝送する情報が少ないため、PDCCHと比較して短いWUSを送信することができる。WUSが短いほど、UEの受信機を短時間だけオンにすれば良く、UEベースバンド処理が高速化され、どちらもUEのエネルギー消費を削減する。場合によっては、UEは、WUS専用の複雑度の低い受信機を含み得る。プライマリ受信機は、専用受信機がWUSを検出したという表示に基づいてのみオンになる(例えば、PDCCHを復号するため)。この構成は、UEが、長時間、非常に低いエネルギー消費の深いスリープ状態にとどまるのを促進し得る。
【0076】
Rel-15のWUSは、総てのUEが同じグループに属する様に設計されている。つまり、特定のPO(例えば、PDCCH内)に関連付けられた送信WUSは、そのPOでページングを検出する様に構成されている総てのUEをウェイクアップし得る。これは、ページングの対象外のUEが不必要にウェイクアップすることを意味し、エネルギー消費量を増加させる。
【0077】
eMTCとNB-IoTはどちらも、ページングレート、遅延、ベースバンド処理能力等の点で大きく異なるユースケースを含む様々なアプリケーションで開発される。例えば、街灯の電源スイッチは1日1回しかページングされ得ないが、マシンコントローラデバイスは毎秒ページングされ得る。そのため、これらのUEの両方を単一のページンググループにグループ化すると、それぞれのユースケースに大きな影響を与え得る。
【0078】
Rel-15において、DRX、ショートeDRX、ロングeDRXの3つの異なるWUSギャップが導入されたため、実際には、Rel-15でも3つの時分割多重されたWUSグループが存在する。各WUSギャップは、単一のWUSリソースに関連付けられる。一般に、"WUSリソース"は、WUSを搬送するために割り当てられた特定の時間周波数リソース(例えば、
図3に示すグリッド内)を参照し得る。
【0079】
ただし、Rel-16において、特定のPO及びWUSギャップで送信されるWUSに敏感なUEの数が、特定のPO及びWUSギャップを共有するUEの総数よりも少なくなる様に、明示的なUEグループ化を含めることが合意された。より具体的には、各WUSが、WUSギャップ及びPOを共有するUEの一部のみがページングされていることを示す様に複数のWUSシーケンスが定義された。
【0080】
このグループWUSの機能(GWUSとも呼ばれる)は、DL伝送効率の改善、及び/又は、UEのエネルギー消費の削減を目的としている。UEの観点からは、GWUSは誤ったページング、つまり、別のUEがページングされているときにUEが不必要にウェイクアップされるリスクを軽減する。これは、割り当てられたWUSシーケンスの検出に基づいて、UEがページング検出のためにのみウェイクアップする様に、より多くのWUSシーケンスを導入することによって実現される。
【0081】
1つの問題は、Rel-16のUEがRel-15のWUS信号によって起動され得ず、後方互換性を保つためにRel-16のGWUSを変更できないことである。さらに、これらの機能のいずれかのサポートはオプションであるため、WUS又はGWUSのいずれかをサポートしないRel-16のUEが存在し得る。3GPPにおいては、当初、Rel-16のWUS UEのグループ化は少なくともUE_IDに基づく必要があることが合意されていた。ページング確率に基づくWUS UEのグループ化について、さらなる合意がなされた。
【0082】
また、WUSリソースがRel-15のWUS(つまり、WUSグループ化をサポートしない)とRel-16のWUS(つまり、WUSグループ化をサポートする)によって共有される様に構成されている場合、同じWUSリソース内の総てのグループWUS UEに共通のWUSは、レガシーWUS(Rel-15等)又は非レガシーWUS(Rel-16GWUS等)として構成され得ることが、3GPP内において合意された。言い換えると、グループWUSリソースがRel-15のWUSとRel-16のWUSによって共有される様に構成されている場合、同じWUSリソースに割り当てられた総てのグループWUS UEに共通のWUSシーケンスが、Rel-15のWUSシーケンス又はRel-16のWUSシーケンスである様に構成され得る。さらに、WUSリソース当たりのUEグループの最大数が8であることが合意された。
【0083】
図5は、LTE-MのPPクラス、WUSリソース及びUE WUSグループ間の例示的な関係を示している。上述した様に、Rel-15において、UEは3つのWUSギャップ長(DRX、ショートeDRX、ロングeDRX等)のいずれかで構成され、ギャップ長ごとに1つのWUSリソースがある。Rel-16では、共有レガシーWUSシーケンスを含む、LTE-MのWUSギャップ長ごとに最大4つの異なるWUSリソースを構成できる(NB-IoTの場合は最大2つ)。
図5では3つが構成されており、WUSリソース1、2及び3のラベルが付けられている。
図6は、3つの異なるページング狭帯域で発生する3つのWUSリソースに割り当てられた4つのWUSグループのLTE-Mページング構成を示している。さらに、3つのWUSリソースは、3つの異なるWUSギャップ長、つまり、DRXギャップ、ショートeDRXギャップ及びロングeDRXギャップで生じる。
【0084】
さらに、
図5は、低、中、高、及び未割り当ての4つのPPクラスに分割された24のWUSグループ(1~24のラベル)を示している。例えば、PPクラス低として構成されたUEは、グループ1~7のいずれかに配置され、PPクラス中として構成されたUEは、グループ8~13のいずれかに配置され得る。Rel-16において、最大8つのWUSグループが任意のWUSリソースに割り当てられ得る。例えば、WUSグループ1~8は、
図5のWUSリソース1に割り当てられる。さらに、WUSリソースは、Rel-15のレガシーUE(WUSリソース1で"L"とラベル付けされている)及びRel-16の共通WUS("C"とラベル付けされている)のWUS(シーケンス等)を搬送できる。言い換えると、各WUSリソースは最大10個の異なるWUS(例えば、10個の異なるシーケンス)を搬送できる。
【0085】
上記の様に、Rel-15のレガシーWUS("L")は、Rel-16のGWUS UEの共通WUS("C")として構成され得ることが合意された。
図5に示す構成に適用すると、Rel-15のUEがページングされる度に、WUSリソース1の総てのUEが不必要にウェイクアップされる。セル内のRel-15WUS UEの数とそのページング頻度に応じて、この構成により、WUSリソース1内のGWUS UEの誤ったページングが大幅に増加し、レガシーRel-15のWUSと比較してRel-16のGWUS機能のパフォーマンスゲインが低下する。
【0086】
ただし、これらのパフォーマンスの低下は、3つの異なるWUSリソースに割り当てられた総てのグループのUEによって等しく経験され得ない。例えば、
図5では、WUSリソース2及び3に割り当てられたグループのUEは、WUSリソース1に割り当てられたグループのUEと同じパフォーマンス低下を経験し得ない。UE間のこの不公平を打ち消すために、UE WUSグループがWUSリソースを交換可能にする構成可能性を3GPP仕様がサポートすることを合意した。これは、誤ったページングの課題をネットワーク又はセルで動作している総てのRel-16のGWUS UE間で均等に分散させることを目的としている。
【0087】
それでも、本開示の例示的な実施形態は、この交替アプローチが所望の利益を提供するために、総てのUEのDRXサイクルが交替期間(Palt)の倍数でない様に構成されなければならないという出願人の認識に基づく。そうしないと、UEが同じGWUSリソースを繰り返し選択する可能性があり、それによって交替アプローチの目標が妨げられる。
【0088】
例えば、2つのGWUSリソースがPalt=2.56秒(つまり、同じGWUSリソースの連続使用間の期間)で交換されると仮定する。DRX期間が2.56秒のUEは、1秒おきの交替状態でのみウェイクアップするため、常に同じGWUSリソースを使用する。このような望ましくない動作を防ぐためには、以下に示す様に、交替期間(Palt)と最大DRX期間(DRXmax)の関係は、DRXmaxが、交替期間をWUSリソース又は交替状態の数NWUSで除した値以下になる様にする必要がある。
DRXmax≦Palt/NWUS (5)
ここでは、eDRXのUEは、少なくとも交替期間にGWUSリソースの数を掛けたもの、つまりPTW≧Palt×NWUSである限り、ページング時間ウィンドウ(PTW)を持つと想定している。
【0089】
本開示の実施形態は、様々なDRXパラメータ(例えば、システムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)、DRXサイクル長(T)等)及び構成されたWUSリソースの数(NWUS)の関数として、WUS UEグループ選択に使用されるWUSリソースインデクスをローテーションするための柔軟なメカニズムを提供することによって、これら及び他の課題、欠点及び/又は問題に対処する。本明細書に開示される様々な実施形態は、上記(5)で表される要件に基づく。例えば、このような実施形態は、Rel-15のレガシーWUSがRel-16のGWUS動作の共通WUSとして使用される場合に、UE間の公平性を実現する。
【0090】
幾つかの実施形態において、WUS UEグループ選択に使用されるWUSリソースインデクスはローテーションされ、構成に使用されるWUSリソースインデクスとは異なる。一般に、WUS UEグループ選択に使用されるWUSリソースインデクス(WUSindex
UEgrоup)は、構成に使用されるWUSリソースインデックス(WUSindex)、SFN、HSFN、DRXサイクル(T)、構成されたWUSリソースの数(NWUS)等)の関数として、以下の式(6)で表される様に決定される。
WUSindex
UEgrоup=function(WUSindex,SFN,HSFN,T,NWUS,・・・) (6)
【0091】
幾つかの実施形態において、グループ選択に使用されるWUSリソースインデクスは、以下の式(7)で表される様に、HSFN期間(例えば、1024SFN)内の特定のDRXウェイクアップ機会に応じてローテーションされる。
WUSindex
UEgroup=(WUSindex+div(HSFN/T))modulo(NWUS) (7)
【0092】
上記の式(7)で、関数div(x/y)は、整数xとyの実数値の商の整数部分を表し、これは、実数値の商を次に小さい整数値に丸めることによって取得され得る。上記式(7)及び以下の式(8)及び式(9)において、modulo関数は、上記の様に、範囲1...NWUSのWUSリソースのインデクスに従って結果を生成する様に定義されている。例えば、(NWUS+1)modulo(NWUS)=1である。ただし、当業者は、WUSindex及びWUSindex
UEgroupが範囲0~NWUS-1で定義されている場合、モジュロ関数を従来の方法で定義して、範囲0~NWUS-1の結果を生成する様にすることもできるる。
【0093】
NWUS=3で構成されたWUSリソースに式(7)を適用する例として、WUSindex=2が以前に構成されていて、それがHSFN期間内のUEの最初のDRXウェイクアップ機会である場合、UEは、WUSUEグループを決定するときにWUSindex
UEgroup=3を選択する。ただし、HSFNの2回目のDRXウェイクアップ時に、UEはWUSUEグループを決定するときに代わりににWUSindex
UEgroup=1を選択する。この様にして、UEは、例えば、交替又はローテーションに基づき、DRXウェイクアップ機会毎に異なるWUSリソースを使用する。
【0094】
HSFNの式(7)の選択に基づくことの利点の1つは、10.24秒のDRXサイクル、或いは、SFN期間に等しい1024無線フレームで構成されたUEでも機能することである。以下でより詳細に説明する様に、DRXサイクル長Tの関数としてローテーションすることの1つの利点は、ローテーションが確実に発生することである。
【0095】
他の実施形態において、以下の式(8)で表される様に、WUSリソースインデクスは、HSFNではなくSFNに基づいてローテーションされ得る。
WUSindex
UEgroup=(WUSindex+SFN)modulo(NWUS) (8)
【0096】
それでも、UEは、ページングされる度にWUS UEグループの決定にWUSリソースインデクスのみを使用する。言い換えると、UEは無線フレーム=N×Tについて式(8)のみを評価し、ここで、Nは整数であり、TはDRXサイクルである。例えば、UE DRXサイクルが2.56秒(つまり、256無線フレーム)でNWUS=2の場合、UEはSFN={0、256、512、756、1024、...}について式(8)のみを評価し、これは、NWUS=2のときにローテーションがないのと同じ結果を生成する。式(8)に基づく実施形態は、NWUS=3のWUSリソース間でローテーション及び/又は交替をもたらす。
【0097】
幾つかの実施形態において、これらの課題に対処及び/又は課題を軽減するために、DRXmaxと交替期間Paltとの間の必要な関係に基づいてSFNをスケーリングすることが可能である。そのような実施形態の例は、以下の式(9)によって示される。
【0098】
【0099】
【0100】
(つまり、床関数)は次に低い整数に丸め、これは、交替が十分に低い周波数で発生する様に制限する効果がある。他の式や丸め演算を使用して、同様又は異なる効果を生成することもできる。他の実施形態において、最大LTE DRX期間が10.28秒でNWUSが4以下であることを考慮して、WUSindex
UEgroupのUE選択におけるローテーションを確実にするために、定数項を式(9)と同様の式で使用することができる。
【0101】
簡易的に説明したこれらの実施形態は、それぞれUE及びネットワークノードのための例示的な方法(例えば、手順)を示す
図7~8を参照してさらに説明される。言い換えると、以下に説明する動作の様々な特徴は、上記の様々な実施形態に対応する。さらに、
図7~8に示される例示的な方法は、本明細書に記載される様々な例示的な利益を提供するために協調的に使用され得る。
図7~8は、特定の順序でブロックを示しているが、例示的な方法の動作は、示されているものとは異なる順序で実行でき、示されているものとは異なる機能を有するブロックに組み合わせる及び/又は分割することができる。オプションのブロック又は動作は、破線で示される。
【0102】
より具体的には、
図7は、本開示の様々な例示的な実施形態による、無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって送信されるウェイクアップ信号(WUS)を受信するための例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図である。例示的な方法は、他の図を参照して本明細書で説明する様に、RANで動作する様に構成されたユーザ装置(UE、例えば、無線デバイス、IoTデバイス、MTCデバイス、又は、それらの部品等)によって実行され得る。
【0103】
図7に示す例示的な方法は、UEに割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用する第2WUSリソースをUEが決定し得る、ブロック720の動作を含み得る。第2WUSリソースの決定は、第1WUSリソースの識別子に基づき、第1及び第2WUSリソースは、WUSの送信のための第1数の構成されたWUSリソースの一部である。第2WUSリソースを決定することは、構成されたWUSリソースの第1数(例えば、上述したN
WUS)と、RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)に基づき得る。
【0104】
例示的な方法はまた、第1監視機会の間に、第2WUSリソースにおいて、ネットワークノードからのWUSをUEが監視し得る、ブロック730の動作を含み得る。例えば、この監視は、
図4に関連して上述した方法で実行され得る。
【0105】
幾つかの実施形態において、第2WUSリソースは、第1WUSリソース(すなわち、構成されたWUSリソース)とは異なり得る。これは、上述したWUSリソースの交替又はローテーションの例である。幾つかの実施形態において、構成されたWUSリソースの第1数は2より大きくなり得る。
【0106】
幾つかの実施形態において、UEには、不連続受信(DRX)期間が構成され得る。その様な実施形態において、DRX期間は、構成されたWUSリソースの第1数で除したWUSリソース交替期間(Palt)以下であり得る。この関係は、上述した式(5)で例示されている。
【0107】
幾つかの実施形態において、この例示的な方法は、ネットワークノードから、UEに割り当てられたWUSグループの識別子と、割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1WUSリソース(例えば、上述したWUSindex)の識別子と、を含むWUS構成をUEが受信し得る、ブロック710の動作を含み得る。幾つかの実施形態において、第1WUSリソースの識別子は、UEの識別子(例えば、上述したUEのIMSIに基づくUE_ID)に基づき得る。
【0108】
幾つかの実施形態において、この例示的な方法はまた、第1監視機会の間にWUSを検出する(例えば、ブロック730)ことに基づいて、第1監視機会の後の所定の期間にネットワークノードからの制御メッセージをUEが監視し得る、ブロック740の動作を含み得る。例えば、制御メッセージは、上述したスケジューリングPDCCH(例えば、DCI)であり得る。
【0109】
幾つかの実施形態において、例示的な方法はまた、ブロック750~760の動作を含み得る。ブロック750において、構成されたWUSリソースの内の、第1監視機会の後に発生し、UEに割り当てられたWUSグループに関連付けられた第2監視機会の間に使用される第3WUSリソースをUEは決定できる。ブロック760において、第2監視機会の間に、第3WUSリソースにおいて、ネットワークノードからのWUSをUEは監視できる。
【0110】
これらの実施形態の幾つかにおいて、第2監視機会は、割り当てられたWUSグループに関連する後続の監視機会であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースとは異なり得る。幾つかの変形形態において、第3WUSリソースは、第1WUSリソースとも異なり得る。この様にして、WUSリソースのローテーション又は交替が提供され得る。
【0111】
これらの他の実施形態において、第2監視機会は、第1監視機会の後のWUSリソース交替期間(Palt)であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースと同じであり得る。
【0112】
様々な実施形態において、ブロック720(及び実行される場合はブロック750)の決定動作は、上記の式(7)、式(8)及び式(9)のいずれかに基づき得る。その様な実施形態においては、以下の関係を適用できる。
・WUSindexは、第1WUSリソースの識別子であり、
・WUSindex
UEgroupは、第2又は第3WUSリソースの識別子であり、
・Tは、UEのDRX期間であり、
・NWUSは、構成されたWUSリソースの第1数であり、
・DRXmaxは、UEの最大不連続受信(DRX)期間であり、
・Paltは、WUSリソース交替期間である。
【0113】
さらに、
図8は、本開示の様々な例示的な実施形態による、1つ又は複数のユーザ装置(UE)にウェイクアップ信号(WUS)を送信するための例示的な方法(例えば、手順)を示すフロー図である。
図8に示される例示的な方法は、他の図面を参照して説明した、無線アクセスネットワーク(RAN、例えば、E-UTRAN、NG-RAN等)のネットワークノード(例えば、eNB、gNB、又はそれらの構成要素)によって実行され得る。
【0114】
例示的な方法は、WUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用する第2WUSリソースをネットワークノードが決定し得る、ブロック820の動作を含み得る。第2WUSリソースを決定することは、第1WUSリソースの識別子と、構成されたWUSリソースの第1数と、RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)と、に基づき得る。幾つかの実施形態(例えば、幾つかの決定)において、第2WUSリソースは、第1WUSリソース(すなわち、構成されたWUSリソース)とは異なり得る。
【0115】
例示的な方法はまた、第1監視機会の間に、第2WUSリソースにおいて、WUSグループに割り当てられたUEにネットワークノードがWUSを送信し得る、ブロック830の動作を含み得る。
【0116】
幾つかの実施形態において、第2WUSリソースは、第1WUSリソースとは異なり得る。これは、上述したWUSリソースの交替又はローテーションの例である。幾つかの実施形態において、構成されたWUSリソースの第1数は2より大きい数であり得る。
【0117】
幾つかの実施形態において、例示的な方法は、ネットワークノードが不連続受信(DRX)期間をUEに構成し得る、ブロック815の動作を含み得る。その様な実施形態において、DRX期間は、構成されたWUSリソースの第1数で除したWUSリソース交替期間(Palt)以下であり得る。この関係は、上述した式(5)で例示されている。
【0118】
幾つかの実施形態において、例示的な方法は、ネットワークノードが、UEに割り当てられたWUSグループの識別子と、割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1WUSリソース(例えば、上述したWUSindex)の識別子と、を含むWUS構成をUEに送信し得る、ブロック810の動作を含み得る。幾つかの実施形態において、第1WUSリソースの識別子は、UEの識別子(例えば、上述したUEのIMSIに基づくUE_ID)に基づき得る。
【0119】
幾つかの実施形態において、WUS(例えば、ブロック830で送信される)は、第1監視機会の前にUEに対して保留されていた制御メッセージに関連付けられ得る。その様な実施形態において、例示的な方法はまた、第1監視機会の後の所定の期間においてネットワークノードがUEに制御メッセージを送信し得る、ブロック840の動作を含み得る。例えば、制御メッセージは、上述したスケジューリングPDCCH(例えば、DCI)であり得る。
【0120】
幾つかの実施形態において、例示的な方法はまた、ブロック850~860の動作を含み得る。ブロック850において、構成されたWUSリソースの内の、第1監視機会の後に発生し、WUSグループに関連付けられた第2監視機会の間に使用される第3WUSリソースをネットワークノードは決定できる。ブロック860において、第2監視機会の間に、第3WUSリソースにおいて、ネットワークノードは、WUSグループに割り当てられたUEにさらなるWUSを送信できる。
【0121】
これらの実施形態の幾つかにおいて、第2監視機会は、割り当てられたWUSグループに関連する後続の監視機会であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースとは異なり得る。幾つかの変形形態において、第3WUSリソースは、第1WUSリソースとも異なり得る。この様にして、WUSリソースのローテーション又は交替が提供され得る。
【0122】
これらの他の実施形態において、第2監視機会は、第1監視機会の後のWUSリソース交替期間(Palt)であり得る。その様な場合、第3リソースは第2リソースと同じであり得る。
【0123】
様々な実施形態において、ブロック820(及び実行される場合はブロック850)の決定動作は、上記の式(7)、式(8)及び式(9)のいずれかに基づき得る。その様な実施形態においては、以下の関係を適用できる。
・WUSindexは、第1WUSリソースの識別子であり、
・WUSindex
UEgroupは、第2又は第3WUSリソースの識別子であり、
・Tは、UEのDRX期間であり、
・NWUSは、構成されたWUSリソースの第1数であり、
・DRXmaxは、UEの最大不連続受信(DRX)期間であり、
・Paltは、WUSリソース交替期間である。
【0124】
開示される主題は、任意の適切なコンポーネントを使用するシステムの任意の適切なタイプのシステムとして実現され得るが、開示する実施形態は、
図9に示す例示的な無線ネットワーク等の、無線ネットワークに関連して説明される。簡略化のため、
図9の無線ネットワークは、ネットワーク906と、ネットワークノード960及び960bと、WD910、910b及び910cのみを示している。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間、無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ又は任意の他のネットワークノード若しくはエンドデバイス等の別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素をさらに含み得る。図示するコンポーネントの内、ネットワークノード960及び無線デバイス(WD)910は、追加の詳細と共に示されている。無線ネットワークは、1つ以上の無線デバイスに通信及び他のタイプのサービスを提供して、無線ネットワークによって提供される、或いは、無線ネットワークを介して提供されるサービスへの無線デバイスのアクセス及び/又は使用を容易にする。
【0125】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信、電気通信、データ、セルラ及び/又は無線ネットワーク若しくは他の同様のタイプのシステムを含む、及び/又は、システムとインタフェースし得る。幾つかの実施形態において、無線ネットワークは、特定の標準又は他のタイプの事前定義されたルール又は手順に従って動作する様に構成され得る。この様に、無線ネットワークの特定の実施形態は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、及び/又は、他の適切な2G、3G、4G又は5Gの様な通信規格、IEEE802.11規格等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、及び/又は、WiMax(WorldwideInteroperabilityforMicrowaveAccess)、ブルートゥース(登録商標)、Z-Wave、及び/又は、ZigBee規格等のその他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0126】
ネットワーク906は、1つ以上のバックホールネットワークと、コアネットワークと、IPネットワークと、公衆交換電話網(PSTN)と、パケットデータネットワークと、光ネットワークと、広域ネットワーク(WAN)と、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、有線ネットワークと、無線ネットワークと、メトロポリタンエリアネットワークと、デバイス間の通信を可能にするその他のネットワークと、の1つ以上を含み得る。
【0127】
ネットワークノード960及びWD910は、以下でより詳細に説明される様々なコンポーネントを含む。これらのコンポーネントは連携して、無線ネットワークで無線接続を提供する等、ネットワークノード及び/又は無線デバイス機能を提供する。異なる実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、及び/又は、有線若しくは無線接続を介してデータ及び/又はシグナルの通信を促進又は参加し得る任意の他のコンポーネント又はシステムを含み得る。
【0128】
ネットワークノードの例は、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB)、及び、NRのノードB(gNBs))を含むが、これらに限定されない。基地局は、提供するカバレッジの量(又は、言い方を変えると、送信電力レベル)に基づいて分類され、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又は、マクロ基地局として参照され得る。基地局は、中継ノード又は中継を制御する中継ドナーノードであり得る。ネットワークノードは、集中型デジタルユニット及び/又はリモート無線ユニット(RRU)(リモート無線ヘッド(RRH)とも呼ばれ得る)等の分散型無線基地局の1つ以上(又は総て)の部分を含み得る。その様なリモート無線ユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されてもされなくても良い。分散型無線基地局の一部は、分散型アンテナシステム(DAS)のノードとも呼ばれ得る。
【0129】
ネットワークノードのさらに他の例には、MSRBS等のマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(例えば、MSC、MME、SGW、AMF等)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、ポジショニングノード(E-SMLC等)及び/又はMDT等を含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明される様に、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線デバイスに無線ネットワークへのアクセスを可能にする、及び/又は、提供するか、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することができる、構成、配置、及び/又は動作可能な任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を表し得る。
【0130】
図9において、ネットワークノード960は、処理回路970、デバイス可読媒体980、インタフェース990、補助機器984、電源986、電力回路987及びアンテナ962を含む。
図9の例示的な無線ネットワークに示されるネットワークノード960は、ハードウェアコンポーネントの図示された組み合わせを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、コンポーネントの異なる組み合わせを有するネットワークノードを含み得る。ネットワークノードは、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能、及び方法を実行するために必要なハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを備えることを理解されたい。さらに、ネットワークノード960のコンポーネントは、より大きなボックス内に配置される単一のボックスとして示されるか、又は、複数のボックス内にネストされるが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示されたコンポーネントを構成する複数の異なる物理コンポーネントを含み得る(例えば、デバイス読み取り可能媒体980は、複数の別個のハードドライブと複数のRAMモジュールを含み得る)。
【0131】
同様に、ネットワークノード960は、それぞれが独自のそれぞれのコンポーネントを有し得る、複数の物理的に別個のコンポーネントから構成され得る(例えば、ノードBコンポーネントとRNCコンポーネント、又は、BTSコンポーネントとBSCコンポーネント等)。ネットワークノード960が複数の別個のコンポーネント(例えば、BTSとBSCコンポーネント)を含む特定のシナリオでは、別個のコンポーネントの1つ又は複数は、幾つかのネットワークノード間で共有され得る。例えば、単一のRNCが複数のノードBを制御し得る。そのようなシナリオでは、一意のノードBとRNCの各ペアは、場合によっては単一の個別のネットワークノードと見なされる。幾つかの実施形態において、ネットワークノード960は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートする様に構成され得る。そのような実施形態において、幾つかのコンポーネントは複製され(例えば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体980)、幾つかの構成要素は再利用され得る(例えば、同じアンテナ962がRATによって共有され得る)。ネットワークノード960はまた、例えば、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi又はブルートゥース(登録商標)無線技術等、ネットワークノード960に統合された異なる無線技術のための様々な図示されたコンポーネントの複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、ネットワークノード960内の同じ又は異なるチップ又はチップのセットと、他のコンポーネントに統合され得る。
【0132】
処理回路970は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算、又は同様の動作(例えば、特定の取得動作)を実行する様に構成される。処理回路970によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報若しくは変換した情報をネットワークノードに格納された情報と比較する、及び/又は、得られた情報若しくは変換した情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することを含み得る。
【0133】
処理回路970は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又は、単独で、若しくは、他のネットワークノード960コンポーネント(例えば、デバイス可読媒体980)と組み合わせてネットワークノード960の種々の機能を提供する様に動作可能な、ハードウェア、ソフトウェア及び/又は、エンコードされたロジックのの組み合わせの、1つ以上の組み合わせを含み得る。そのような機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、又は利益のいずれかを提供することを含み得る。
【0134】
例えば、処理回路970は、デバイス可読媒体980又は処理回路970内のメモリに格納された命令を実行し得るる。幾つかの実施形態において、処理回路970は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。より具体的な例として、媒体980に格納された命令(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)は、処理回路970によって実行されると、本明細書に記載の様々な例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行する様にネットワークノード960を構成できる命令を含み得る。
【0135】
幾つかの実施形態において、処理回路970は、無線周波数(RF)トランシーバ回路972及びベースバンド処理回路974のうちの1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態において、無線周波数(RF)トランシーバ回路972及びベースバンド処理回路974は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニット等のユニット上にあり得る。代替の実施形態において、RFトランシーバ回路972及びベースバンド処理回路974の一部又はすべては、同じチップ若しくはチップセット、ボード又はユニット上にあり得る。
【0136】
特定の実施形態において、ネットワークノード、基地局、eNB又は他のその様なネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部又は総ては、デバイス可読媒体980又は処理回路970内のメモリに格納された命令を実行する処理回路970によって実行され得る。代替の実施形態において、機能の一部又は総ては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路970によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかに拘わらず、処理回路970は、説明した機能を実行する様に構成され得る。その様な機能によって提供される利点は、処理回路網970単独又はネットワークノード960の他のコンポーネントに限定されず、全体としてネットワークノード960によって、及び/又は一般にエンドユーザ及びワイヤレスネットワークによって享受される。
【0137】
デバイス可読媒体980は、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、リモートマウントされたメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(ハードディスク等)、リムーバブル記憶媒体(フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)等)、及び/又は、処理回路970によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を記憶する、その他の揮発性若しくは不揮発性、非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含むがこれらに限定されない。デバイス可読媒体980は、コンピュータプログラムや、ソフトウェアや、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーションや、処理回路970によって実行可能であり、ネットワークノード960によって利用される他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を格納し得る。デバイス可読媒体980は、処理回路970によって行われた任意の計算及び/又はインタフェース990を介して受信された任意のデータを格納するために使用され得る。幾つかの実施形態において、処理回路970及びデバイス可読媒体980は、統合されていると見なすことができる。
【0138】
インタフェース990は、ネットワークノード960、ネットワーク906、及び/又はWD910間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信で使用される。図示する様に、インタフェース990は、例えば、有線接続を介してネットワーク906との間でデータを送受信するためのポート/端子994を備える。インタフェース990は、アンテナ962に接続され、特定の実施形態においてアンテナ962の一部であり得る無線フロントエンド回路992も含む。無線フロントエンド回路992は、フィルタ998及び増幅器996を備える。無線フロントエンド回路992は、アンテナ962及び処理回路970に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ962と処理回路970との間で通信される信号を調整する様に構成され得る。無線フロントエンド回路992は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路992は、フィルタ998及び/又は増幅器996の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。無線信号は、アンテナ962を介して送信され得る。同様に、データを受信する際、アンテナ962は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路992によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路970に出力され得る。他の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0139】
特定の代替の実施形態において、ネットワークノード960は、個別の無線フロントエンド回路992を含まず、代わりに、処理回路970は、無線フロントエンド回路を含み、個別の無線フロントエンド回路992無しにアンテナ962に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路972の総て又は一部は、インタフェース990の一部と考えられ得る。さらに他の実施形態において、インタフェース990は、1つ以上のポート又は端末994と、無線フロントエンド回路992と、RFトランシーバ回路972と、を無線ユニット(図示せず)の一部として含み、インタフェース990は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路974と通信し得る。
【0140】
アンテナ962は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み得る。アンテナ962は、無線フロントエンド回路990に結合され、データ及び/又は信号を無線で送受信できる任意のタイプのアンテナであり得る。幾つかの実施形態において、アンテナ962は、例えば2GHzと66GHzとの間で無線信号を送信/受信する様に動作可能な1つ以上の無指向性、セクタ又はパネルアンテナを含み得る。無指向性アンテナは、任意の方向の無線信号を送受信するために使用され、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスからの無線信号を送受信するために使用され、パネルアンテナは、無線信号を比較的直線的に送受信するために使用される見通し内アンテナであり得る。幾つかの例において、複数のアンテナの使用はMIMOとして参照され得る。特定の実施形態において、アンテナ962は、ネットワークノード960から分離され、インタフェース又はポートを介してネットワークノード960に接続可能であり得る。
【0141】
アンテナ962、インタフェース990及び/又は処理回路970は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ962、インタフェース990及び/又は処理回路970は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ、及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード及び/又は任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0142】
電源回路987は、電力管理回路を備えるか、又はそれに接続され、本明細書で説明される機能を実行するための電力をネットワークノード960のコンポーネントに供給する様に構成される。電源回路987は、電源986から電力を受け取ることができる。電源986及び/又は電源回路987は、それぞれのコンポーネントに適した形(例えば、各コンポーネントに必要な電圧及び電流レベル)で、でネットワークノード960の様々なコンポーネントに電力を供給する様に構成され得る。電源986は、電源回路987及び/又はネットワークノード960に含まれる、又は、それらの外部にあり得る。例えば、ネットワークノード960は、入力回路又は電力ケーブルの様なインタフェースを介して外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であり、これにより、外部電源が電源回路987に電力を供給する。さらに別の例として、電源986は、電池又は電池パックの形の電源を含み、これらは、電源回路987に接続、又は、含まれる。外部電源が故障した場合、電池はバックアップ電力を提供し得る。光起電装置等の他のタイプの電源も使用され得る。
【0143】
ネットワークノード960の他の実施形態は、本明細書に記載される任意の機能及び/又は本明細書に記載される主題をサポートするのに必要な任意の機能を含む、ネットワークノードの機能のある態様を提供するのに責任を負う、
図9に示す以外の追加のコンポーネントを含み得る。例えば、ネットワークノード960は、ネットワークノード960への情報の入力を可能にし、ネットワークノード960からの情報の出力を可能にするユーザインタフェース機器を含み得る。これは、ユーザがネットワークノード960の診断、保守、修理、及び他の管理機能を実行及び/又は促進できる様にし得る。
【0144】
幾つかの実施形態において、無線デバイス(WD、例えば、WD910)は、人間との直接的な相互作用無しに情報を送信及び/又は受信する様に構成され得る。例えば、WDは、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、又はネットワークからの要求に応じて、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信する様に設計され得る。WDの例は、スマートフォン、移動電話、携帯電話、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソール又はデバイス、音楽ストレージデバイス、再生装置、ウェアラブルデバイス、無線エンドポイント、モバイルステーション、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客宅内機器(CPE)、モバイル型通信(MTC)デバイス、IoT(Internet оf Things)デバイス、車載無線端末デバイス等を含むが、これらに限定されない。
【0145】
WDは、例えば、サイドリンク通信、車車間(V2V)、車両インフラストラクチャ間(V2I)、車両任意間(V2X)の3GPP標準を実装することによりデバイス間(D2D)通信をサポートでき、この場合、D2D通信デバイスとして参照され得る。さらに別の例として、IOT(Internet оf Things)シナリオでは、WDは、監視及び/又は測定を実行し、そのような監視及び/又は測定の結果を別のWD及び/又はネットワークノードに送信する機器又は他のデバイスを表し得る。この場合、WDは、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり、3GPPの文脈ではマシンタイプ通信(MTC)デバイスとして参照され得る。一例として、WDは、3GPP狭帯域IoT(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのような機器又はデバイスの例は、センサ、電力メータ等の計測デバイス、産業機械、又は、家庭用若しくは個人用機器(冷蔵庫、テレビ等)、個人用のウェアラブル(時計、フィットネストラッカ等)である。他のシナリオにおいて、WDは、その動作状態又はその動作に関連する他の機能を監視及び/又は報告できる車両又は他の機器を表し得る。上記のWDは、無線接続の終端点を表し、その場合、デバイスは無線端末として参照され得る。さらに、上記のWDはモバイルであり得、その場合、それはモバイルデバイス又はモバイル端末として参照され得る。
【0146】
図示する様に、無線デバイス910は、アンテナ911と、インタフェース914と、処理回路920と、デバイス可読媒体930と、ユーザインタフェイス機器932と、補助機器934と、電源936と、電源回路937と、を含む。WD910は、WD910によってサポートされる異なる無線技術のための、図示されたコンポーネントの1つ以上のセットを、複数、含むことができ、異なる無線技術のほんのいくつかを言及すると、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又は、ブルートゥース(登録商標)無線技術等である。これらの無線技術は、WD910内の他のコンポーネントとして、同じ若しくは異なるチップ又はチップセットに統合され得る。
【0147】
アンテナ911は、無線信号を送信及び/又は受信する様に構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み、インタフェース914に接続され得る。特定の実施形態において、アンテナ911は、WD910から分離され、インタフェース又はポートを介してWD910に接続可能であり得る。アンテナ911、インタフェース914及び/又は処理回路920は、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信又は送信動作を実行する様に構成され得る。任意の情報、データ及び/又は信号は、ネットワークノード及び/又は別のWDから受信され得る。幾つかの実施形態において、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ911は、インタフェースと見なされ得る。
【0148】
図示する様に、インタフェース914は、無線フロントエンド回路912及びアンテナ911を含む。無線フロントエンド回路912は、1つ以上のフィルタ918及び増幅器916を備える。無線フロントエンド回路914は、アンテナ911及び処理回路920に接続され、アンテナ911と処理回路920との間で通信される信号を調整する様に構成される。無線フロントエンド回路912は、アンテナ911に、又は、その部分に接続され得る。幾つかの実施形態において、WD910は、個別の無線フロントエンド回路912を含まず、むしろ、処理回路920が無線フロントエンド回路を含み、アンテナ911に接続され得る。同様に、幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路922の総て又は一部は、インタフェース914の一部と考えられ得る。無線フロントエンド回路912は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路912は、フィルタ918及び/又は増幅器916の組み合わせを使用して、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。無線信号は、アンテナ911を介して送信され得る。同様に、データを受信する際、アンテナ911は、無線信号を収集し、無線信号は、無線フロントエンド回路912によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路920に出力され得る。他の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。
【0149】
処理回路920は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は他の任意の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又は、単独で、若しくは、デバイス可読媒体930、WD910機能等の他のWD910コンポーネントと組み合わせて提供する様に動作可能な、ハードウェア、ソフトウェア及び/又は、エンコードされたロジックのの組み合わせの、1つ以上の組み合わせを含み得る。そのような機能は、本明細書で論じられる様々な無線機能、又は利益のいずれかを提供することを含み得る。
【0150】
例えば、処理回路920は、本開示の機能を提供するために、デバイス可読媒体930又は処理回路920内のメモリに格納された命令を実行し得る。より具体的な例として、媒体930に格納された命令(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)は、処理回路920によって実行されると、本明細書に記載の様々な例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行する様に無線デバイス910を構成できる命令を含み得る。
【0151】
図示する様に、処理回路920は、RFトランシーバ回路922、ベースバンド処理回路924、及びアプリケーション処理回路926のうちの1つ以上を含む。他の実施形態において、処理回路は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含み得る。特定の実施形態において、WD910の処理回路920は、SOCを含み得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路922、ベースバンド処理回路網924及びアプリケーション処理回路926は、別個のチップ又はチップのセット上にあり得る。代替実施形態において、ベースバンド処理回路924及びアプリケーション処理回路926の一部又はすべてを1つのチップ又はチップのセットに結合することができ、RFトランシーバ回路922は別のチップ又はチップのセットにあり得る。さらに別の実施形態において、RFトランシーバ回路922及びベースバンド処理回路924の一部又はすべては、同じチップ又はチップセットにあり、アプリケーション処理回路1226は、別のチップ又はチップのセットにあり得る。さらに他の実施形態において、RFトランシーバ回路922、ベースバンド処理回路924及びアプリケーション処理回路926の一部又は総ては、同じチップ又はチップセットに結合され得る。幾つかの実施形態において、RFトランシーバ回路922は、インタフェース914の一部であり得る。RFトランシーバ回路922は、処理回路920のためにRF信号を調整し得る。
【0152】
特定の実施形態において、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される機能の一部又はすべては、特定の実施形態ではコンピュータ可読記憶媒体であり得るデバイス可読媒体930に格納された命令を実行する処理回路920によって提供され得る。代替の実施形態において、機能の一部又はすべては、配線等の方法で、別個又は個別のデバイス可読媒体に格納された命令を実行することなく、処理回路920によって提供され得る。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に格納された命令を実行するかどうかにかかわらず、処理回路920は、説明した機能を実行する様に構成され得る。そのような機能によって提供される利点は、処理回路網920単独又はWD910の他のコンポーネントに限定されず、WD910によって、及び/又はエンドユーザ及び無線ネットワークによっても一般的に享受される。
【0153】
処理回路920は、WDによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の決定、計算、又は同様の動作(例えば、特定の取得動作)を実行する様に構成される。処理回路920によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換する、取得した情報又は変換した情報をWD910に格納された情報と比較する、及び/又は、取得した情報又は変換した情報に基づいて、1つ以上の動作を実行し、その処理の結果として決定することを含む、処理回路920により得られた情報処理を含み得る。
【0154】
デバイス可読媒体930は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、ロジック、ルール、コード、テーブル等の1つ以上を含むアプリケーション、及び/又は、処理回路920によって実行可能な他の命令を格納する様に動作可能であり得る。デバイス可読媒体930の例は、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM))、マス記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は、処理回路920によって使用され得る情報、データ、及び/又は命令を格納する、任意の他の揮発性若しくは不揮発性の非一時的なデバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む。幾つかの実施形態において、処理回路920及びデバイス可読媒体930は、統合されていると見なすことができる。
【0155】
ユーザインタフェース機器932は、人間のユーザがWD910と相互作用することを可能にするコンポーネントを提供し得る。そのような相互作用は、視覚、聴覚、触覚等の多くの形態であり得る。ユーザインタフェース機器932は、ユーザへの出力を生成する様に動作可能であり、ユーザがWD910に入力を提供することを可能にする。対話のタイプはWD910にインストールされたユーザインタフェース機器932の種類に応じて異なり得る。例えば、WD910がスマートフォンである場合、相互作用は、タッチスクリーンを介して行われ、WD910がスマートメーターである場合、対話は、使用状況を提供する画面(例えば、使用されたガロン数)又は可聴アラートを提供するスピーカ(例えば、煙が検出された場合)を介して行われ得る。ユーザインタフェース機器932は、入力インタフェース、デバイス及び回路と、出力インタフェース、デバイス及び回路と、を含み得る。ユーザインタフェース機器932は、WD910への情報の入力を可能にする、及び/又は、促進する様に構成され、処理回路920が入力情報を処理することを可能にする、及び/又は、促進する様に処理回路920に接続される。ユーザインタフェース機器932は、例えば、マイクロフォン、近接又は他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は、他の入力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器932はまた、WD910からの情報の出力を可能にする、及び/又は促進し、処理回路920がWD910からの情報を出力することを可能にする、及び/又は、促進する様に構成される。ユーザインタフェース機器932は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインタフェイス、又は、その他の出力回路を含み得る。ユーザインタフェース機器932の1つ以上の入力及び出力インタフェース、デバイス及び回路を使用して、WD910は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信し、それらが本明細書に記載の機能から利益を得ることを可能にする、及び/又は、促進できる。
【0156】
補助機器934は、WDによって一般的に実行されないより特別な機能を提供する様に動作可能である。これは、様々な目的のための測定を行うための特殊なセンサ、有線通信等の追加のタイプの通信のためのインタフェースを備え得る。補助機器934のコンポーネント及びタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて異なり得る
【0157】
電源936は、幾つかの実施形態では、電池又は電池パックの形態であり得る。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電装置又は電力セル等の他のタイプの電源も使用され得る。WD910は、本明細書に記載又は示される任意の機能を実行するために電源936からの電力を必要とするWD910の様々な部分に、電源936からの電力を送達する電源回路937をさらに含み得る。電源回路937は、特定の実施形態では、電力管理回路を含み得る。電源回路937は、追加的又は代替的に、外部電源から電力を受け取る様に動作可能であり、その場合、WD910は、入力回路又は電力ケーブル等のインタフェースを介して外部電源(コンセント等)に接続可能であり得る。電源回路937はまた、特定の実施形態では、外部電源から電源936に電力を送達する様に動作可能であり得る。これは、例えば、電源936の充電のためであり得る。電源回路937は、電源936からの電力に対して任意の変換又は他の変更を実行して、WD910のそれぞれの構成要素への供給に適したものにすることができる。
【0158】
図10は、本開示の種々の態様に従うUEの一実施形態を示している。本明細書で使用される"ユーザ装置"又は"UE"は、関連するデバイスを所有及び/又は操作する人間のユーザの意味での"ユーザ"を必ずしも有する必要はない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作を目的とするが、最初は特定の人間のユーザに関連付けられていないデバイス(例えば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代わりに、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作を目的としないが、ユーザの利益のために関連付けられるか又は操作され得るデバイス(例えば、スマートパワーメータ)を表し得る。UE10200は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又は拡張MTC(EMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により特定される任意のUEであり得る。
図10に示す様に、UE1000は、3GPPのGSM、UMTS、LTE及び/又は5G規格等、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公布された1つ以上の通信規格に従って通信する様に構成されたWDの一例である。上述した様に、用語WD及びUEは、交換可能であり得る。したがって、
図10ではUEであるが、以下の述べるコンポーネントは、WDにも等しく適用でき、その逆も同様である。
【0159】
図10において、UE1000は、入力/出力インタフェース1005と、無線周波数(RF)インタフェース1009と、ネットワーク接続インタフェース1011と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1017、読み出し専用メモリ(ROM)1019及び記憶媒体1021等を含むメモリ1015と、通信サブシステム1031と、電源1033と、及び/又は、任意の他のコンポーネント若しくはそれらの任意の組み合わせと、に動作可能に接続された処理回路1001を含む。記憶媒体1021は、オペレーティングシステム1023、アプリケーションプログラム1025及びデータ1027を含む。他の実施形態において、記憶媒体1021は、他の同様のタイプの情報を含み得る。特定のUEは、
図10に示されるコンポーネントのすべて、又はコンポーネントのサブセットのみを利用することができる。コンポーネント間の統合のレベルは、UEごとに異なる。さらに、特定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等のコンポーネントの複数のインスタンスを含み得る。
【0160】
図10において、処理回路1001は、コンピュータ命令及びデータを処理する様に構成され得る。処理回路1001は、メモリに機械可読コンピュータプログラムとして格納された機械命令を実行する様に動作する任意の順次状態マシンとして構成することができ、順次状態マシンは、例えば、1つ以上のハードウェア実装状態マシン(例えば、非離散論理、FPGA、ASIC等)、適切なファームウェアを有するプログラマブルロジック、1つ以上の格納プログラム、マイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)の様な適切なソフトウェアを有する汎用処理回路、或いは、それらの任意の組み合わせである。例えば、処理回路1001は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に適した形式の情報である。
【0161】
図示する実施形態において、入力/出力インタフェース1005は、入力デバイス、出力デバイス、又は、入出力デバイスに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。UE1000は、入出力インタフェース1005を介して出力デバイスを使用する様に構成され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。例えば、USBポートは、UE1000への入力と、UE1000からの出力と、を提供するために使用され得る。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、他の出力装置、或いは、それらの任意の組み合わせであり得る。UE1000は、ユーザがUE1000に情報を取り込むことを可能及び/又は促進するために入力/出力インタフェース1005を介して入力デバイスを使用する様に構成され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブ又はプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイク、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等を含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含み得る。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、他の同様のセンサ、又は、それらの任意の組み合わせであり得る。例えば、入力装置は、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び、光学センサであり得る。
【0162】
図10において、RFインタフェース1009は、送信機、受信機及びアンテナ等のRFコンポーネントに通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース1011は、ネットワーク1043aへの通信インタフェースを提供する様に構成され得る。ネットワーク1043bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、或いは、それらの任意の組み合わせ等の、有線及び無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク1043aは、Wi-Fiネットワークを含み得る。ネットワーク接続インタフェース1011は、イーサネット(登録商標)、TCP/IP、SONET、ATM等の1つ以上の通信プロトコルに従い、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含む様に構成され得る。ネットワーク接続インタフェース1011は、通信ネットワークリンク(例えば、光、電気等)に適切な受信機及び送信機機能を実現し得る。送信機機能及び受信機機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア又はファームウェアを共有してもよく、あるいはその代わりに別々に実装されてもよい。
【0163】
RAM1017は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び、デバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシングを提供するためにバス1002を介して処理回路1001にインタフェースする様に構成され得る。ROM1019は、コンピュータ命令又はデータを処理回路1001に提供する様に構成され得る。例えば、ROM1019は、不揮発性メモリに記憶されている基本入出力(I/O)、起動、キーボードからのキーストロークの受信等の基本システム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを格納する様に構成され得る。記憶媒体1021は、RAM、ROM、プログラム可能読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、フラッシュドライブ等のメモリを含む様に構成され得る。
【0164】
一例において、記憶媒体1021は、オペレーティングシステム1023、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット若しくはガジェットエンジ、又は、他のアプリケーション等のアプリケーションプログラム1025、データファイル1027を含む様に構成され得る。記憶媒体1021は、UE1000による使用のために、様々なオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせを格納し得る。例えば、ソフトウェア1025は、実行可能なプログラム命令を含み(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)、プログラム命令は、処理回路1001によって実行されると、本明細書に記載の様々な例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行する様にUE1000を構成できる。
【0165】
記憶媒体1021は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)、光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)、光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール又はリムーバブルユーザ識別(SIM/RUIM)モジュール等のスマートカードメモリ、他のメモリ、或いは、それらの任意の組み合わせといった、複数の物理ドライブユニットを含む様に構成され得る。記憶媒体1021は、UE1000が、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等にアクセスすること、データをオフロードすること、データをアップロードすることを可能及び/又は促進し得る。通信システムを利用する製造品は、デバイス可読媒体を含み得る記憶媒体1021内に有形に具体化することができる。
【0166】
図10において、処理回路1001は、通信サブシステム1031を使用してネットワーク1043bと通信する様に構成され得る。ネットワーク1343a及びネットワーク1043bは、同じネットワーク、又は、異なる複数のネットワークであり得る。通信サブシステム1031は、ネットワーク1043bと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含む様に構成され得る。例えば、通信サブシステム1031は、IEEE802、CDMA、WCDMA(登録商標)、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxといった、1つ以上の通信プロトコルに従って、別のWD、UE又は無線アクセスネットワーク(RAN)の基地局の様な無線通信が可能な他のデバイスの1つ以上の遠隔トランシーバと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含む様に構成され得る。各トランシーバは、RANリンク(例えば、周波数割り当て等)に適切な、送信機又は受信機の機能それぞれを実現するための送信機1033及び/又は受信機1035を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機1033及び受信機1035は、回路コンポーネント、ソフトウェア、ファームウェアを共有してもよく、あるいは別々に実装されてもよい。
【0167】
図示する実施形態において、通信サブシステム1031の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、ブルートゥース(登録商標)等の近距離通信、近距離無線通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用等の位置ベースの通信、他の同様の通信機能、或いは、それらの任意の組み合わせを含み得る。例えば、通信サブシステム1031は、セルラ通信、Wi-Fi通信、ブルートゥース(登録商標)通信、GPS通信を含み得る。ネットワーク1043bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、或いは、それらの任意の組み合わせ等の、有線及び無線通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク1043bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は近距離無線ネットワークであり得る。電源1013は、UE1000のコンポーネントに交流(AC)電力又は直流(DC)電力を供給する様に構成され得る。
【0168】
本開示の特徴、利点及び/又は機能は、UE1000のコンポーネントのうちの1つに実装することも、UE1000の複数のコンポーネントにわたって分割することもできる。さらに、本開示の特徴、利点及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアの任意の組み合わせで実現され得る。一例において、通信サブシステム1031は、本開示のコンポーネントのいずれかを含む様に構成され得る。さらに、処理回路1001は、バス1002を介してそのようなコンポーネントのうちのいずれかと通信する様に構成され得る。別の例において、そのようなコンポーネントのうちのいずれかは、メモリに格納されたプログラム命令によって表され、処理回路1001で実行されると、本開示の対応する機能を実行する。別の例において、そのようなコンポーネントのうちのいずれかの機能は、処理回路1001と通信サブシステム1031とに分割され得る。別の例において、そのようなコンポーネントのうちのいずれかの非計算集約的機能は、ソフトウェア又はファームウェアで実装され、計算集約的機能はハードウェアで実装され得る。
【0169】
図11は、幾つかの実施形態によって実装される機能を仮想化し得る仮想化環境1100を示す概略ブロック図である。本文脈において、仮想化とは、ハードウェアプラットフォーム、ストレージデバイス、及びネットワークリソースの仮想化を含み得る、装置又はデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される様に、仮想化は、ノード(例えば、仮想化基地局又は仮想化無線アクセスノード)又はデバイス(例えば、UE、無線デバイス又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はそれらのコンポーネントに適用され、機能の少なくとも一部を、(例えば、1つ以上のネットワークの1つ以上の物理処理ノードを実行する、1つ以上のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン、又はコンテナを介して)1つ以上の仮想コンポーネントとして実現することに関連する。
【0170】
幾つかの実施形態において、本明細書で説明される機能の一部又は総ては、1つ以上のハードウェアノード1130でホストされる、1つ以上の仮想化環境1100で実現される1つ以上の仮想マシンにより実行される仮想コンポーネントとして実現され得る。仮想ノードが無線アクセスノードではない、或いは、無線接続を必要としない場合(コアネットワークノード等)の実施形態において、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0171】
機能は、本明細書の実施形態の幾つかで説明される特徴、機能、及び/又は利点の幾つかを実現する様に動作する1つ以上のアプリケーション1120(ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と呼ばれ得る)によって実現され得る。アプリケーション1120は、処理回路1160及びメモリ1190を含むハードウェア1130を提供する仮想化環境1100で実行される。メモリ1190は、処理回路1160によって実行可能な命令1195を含み、それにより、アプリケーション1120は、開示されている特徴、利点、及び/又は機能の1つ以上を提供する様に動作する。
【0172】
仮想化環境1100は、市販の(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、デジタル若しくはアナログのハードウェアコンポーネントや専用プロセッサを含むその他のタイプの処理回路であり得る1つ以上のプロセッサ又は処理回路1160のセットを有する汎用又は専用ネットワークハードウェアデバイス1130を備える。各ハードウェアデバイスは、命令1195又は処理回路1160によって実行されるソフトウェアを一時的に格納するための非永続的メモリであり得るメモリ1190-1を含み得る。例えば、ソフトウェア1195は、プログラム命令を含み(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)、プログラム命令は、処理回路1160によって実行されると、本明細書に記載の様々な例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行する様にハードウェアノード1120を構成できる。そのような動作はまた、ハードウェアノード1130によってホストされている仮想ノード1120に起因し得る。
【0173】
各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られ、物理ネットワークインタフェース1180を含む、1つ以上のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1170を含み得る。各ハードウェアデバイスは、また、ソフトウェア1195及び/又は処理回路1160により実行可能な命令を格納する、非一時的、永続的な機械可読記憶媒体1190-2を含み得る。ソフトウェア1195は、1つ以上の仮想化レイヤ1150(ハイパーバイザとも呼ばれる)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1140を実行するためのソフトウェア、ならびに、本明細書の幾つかの実施形態に関連して説明される機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0174】
仮想マシン1140は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインタフェース及び仮想ストレージを含み、対応する仮想化レイヤ1150又はハイパーバイザによって実行され得る。仮想アプライアンス1120のインスタンスの異なる実施形態は、1つ以上の仮想マシン1140上で実行されてもよく、実装は、異なる方法でも行われ得る。
【0175】
動作中、処理回路1160は、ソフトウェア1195を実行して、ハイパーバイザ又は仮想化レイヤ1150をインスタンス化し、これは、仮想マシンモニタ(VMM)として参照され得る。仮想化レイヤ1150は、仮想マシン1140に対してネットワークハードウェアの様に見える仮想オペレーティングプラットフォームを提示し得る。
【0176】
図11に示す様に、ハードウェア1130は、一般的な又は特定のコンポーネントを備えたスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア1130は、アンテナ11225を備えることができ、仮想化を介して幾つかの機能を実装し得る。あるいは、ハードウェア1130は、多くのハードウェアノードが連携して動作し、アプリケーション1120のライフサイクル管理を監督する、管理及びオーケストレーション(MANO)11100を介して管理されるハードウェアの大きなクラスタ(例えば、データセンタや顧客宅内機器(CPE)等)の一部であり得る。
【0177】
ハードウェアの仮想化は、一部の文脈ではネットワーク機能仮想化(NFV)と参照される。NFVを使用して、多くのネットワーク機器タイプを、業界標準の大容量サーバハードウェア、物理スイッチ、及びデータセンタに配置できる物理ストレージ、及び顧客宅内機器に統合できる。
【0178】
NFVの文脈において、仮想マシン1140は、あたかもそれらが物理的な非仮想化マシンで実行されているかの様にプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であり得る。仮想マシン1140のそれぞれ、及びその仮想マシンを実行するハードウェア1130のその部分は、その仮想マシン専用のハードウェア及び/又はその仮想マシンによって他の仮想マシン1140と共有されるハードウェアであり、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0179】
NFVの文脈において、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1130上の1つ以上の仮想マシン1140で実行され、
図11のアプリケーション1120に対応する特定のネットワーク機能を処理するとに責任を負う。
【0180】
幾つかの実施形態において、それぞれが1つ以上の送信機11220及び1つ以上の受信機11210を含む1つ以上の無線ユニット11200は、1つ以上のアンテナ11225に結合され得る。無線ユニット11200は、1つ以上の適切なネットワークインタフェースを介してハードウェアノード1130と直接通信し、無線アクセスノードや基地局等の仮想ノードに無線能力を提供するために、仮想コンポーネントと組み合わせて使用され得る。この様に配置されたノードは、本明細書の他の場所で説明されている様に、1つ又は複数のUEと通信することもできる。幾つかの実施形態において、幾つかのシグナリングは、ハードウェアノード1130と無線ユニット11200との間の通信に代わりに使用され得る制御システム11230を使用してもたらされ得る。
【0181】
一実施形態に従う
図12を参照すると、通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク1210を含み、通信ネットワーク1210は、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク1211とコアネットワーク1214とを含む。アクセスネットワーク1211は、NB、eNB、gNB又は他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局1212a、1212b、1212cを備え、それぞれが対応するカバレッジエリア1213a、1213b、1213cを定義する。各基地局1212a、1212b、1212cは、有線又は無線接続1215を介してコアネットワーク1214に接続可能である。カバレッジエリア1213cに位置する第1UE1291は、対応する基地局1212cに無線で接続する、或いは、ページングされる様に構成される。カバレッジエリア1213aの第2UE1292は、対応する基地局1212aに無線で接続可能である。複数のUE1291、1292がこの例に示されているが、開示された実施形態は、単一UEがカバレッジエリアにある状況、又は、単一UEが対応する基地局に接続している状況に等しく適用可能である。
【0182】
通信ネットワーク1210自体は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、サーバファームの処理リソースとして具現化され得るホストコンピュータ1230に接続される。ホストコンピュータ1230は、サービスプロバイダの所有権又は管理下にあり得るか、又はサービスプロバイダによって又はサービスプロバイダに代わって操作され得る。通信ネットワーク1210とホストコンピュータ1230との間の接続1221、1222は、コアネットワーク1214からホストコンピュータ1230まで直接延長してもよく、又はオプションの中間ネットワーク1220を介してもよい。中間ネットワーク1220は、パブリック、プライベート、又はホストされたネットワークの1つ、又は2つ以上の組み合わせであっても良く、中間ネットワーク1220(ある場合)は、バックボーンネットワーク又はインターネットである場合があり、特に、中間ネットワーク1220は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0183】
図12の通信システムは全体として、接続されたUE1291、1292とホストコンピュータ1230との間の接続を可能にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT)接続1250として説明され得る。ホストコンピュータ1230及び接続されたUE1291、1292は、アクセスネットワーク1211、コアネットワーク1214、任意の中間ネットワーク1220及び、仲介者としての可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTT接続1250を介してデータ及び/又はシグナリングを通信する様に構成される。OTT接続1250は、OTT接続1250が通過する参加通信デバイスがアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、基地局1212は、接続されたUE1291に転送される(例えば、ハンドオーバ)ホストコンピュータ1230から発信されるデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されないか、又は通知される必要はない。同様に、基地局1212は、UE1291からホストコンピュータ1230に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0184】
一実施形態による、前述の段落で説明したUE、基地局、及びホストコンピュータの例示的な実装形態を、
図13を参照して説明する。通信システム1300において、ホストコンピュータ1310は、通信システム1300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続を設定及び維持する様に構成された通信インタフェース1316を含むハードウェア1315を備える。ホストコンピュータ1310は、記憶及び/又は処理能力を有し得る処理回路1318をさらに備える。特に、処理回路1318は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1310は、処理回路1318によって実行可能であるソフトウェア1311をさらに備え、ソフトウェア511は、ホストコンピュータ1310に格納されるか、ホストコンピュータ510によってアクセス可能である。ソフトウェア1311は、ホストアプリケーション1312を含む。ホストアプリケーション1312は、UE1330とホストコンピュータ1310で終端されるOTT接続1350を介して接続する、UE1630の様なリモート・ユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。リモート・ユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション1312は、OTT接続1350を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0185】
通信システム1300は、通信システムに設けられ、ホストコンピュータ1310及びUE1330と通信することを可能にするハードウェア1325を備える基地局1320をさらに含む。ハードウェア1325は、通信システム1300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続を設定及び維持するための通信インタフェース1326と、少なくとも、基地局1320がサービスを提供するカバレッジエリア(
図13には示さず)にあるUE1330との無線接続1370を設定及び維持するための無線インタフェース1327と、を含み得る。通信インタフェース1326は、ホストコンピュータ1310への接続1360を促進する様に構成され得る。接続1360は直接であってもよいし、通信システムのコアネットワーク(
図13には示さず)及び/又は通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示する実施形態において、基地局1320のハードウェア1325は、処理回路1328をさらに備え、処理回路1328は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。
【0186】
基地局1320は、内部に格納されたソフトウェア1321又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1321をさらに有する。より具体的な例として、ソフトウェア1321は、プログラム命令を含み(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)、プログラム命令は、処理回路1328によって実行されると、本明細書に記載の様々な例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行する様に基地局1320を構成できる。
【0187】
通信システム1300は、既に参照したUE1330も含み、そのハードウェア1335は、UE1330が現在位置するカバレッジエリアにサービスを提供する基地局との無線接続1370を設定及び維持する様に構成された無線インタフェース1337を含み得る。UE1330のハードウェア1335は、処理回路1338をさらに備え、処理回路1338は、命令を実行する様に適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備え得る。
【0188】
UE1330は、処理回路1338によって実行可能であるソフトウェア1331をさらに備え、ソフトウェア1331は、UE1330に格納されるか、UE1330によってアクセス可能である。ソフトウェア1331は、クライアントアプリケーション1332を含む。クライアントアプリケーション1332は、ホストコンピュータ1310のサポートにより、UE1330を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。ホストコンピュータ1310において、実行中のホストアプリケーション1312は、UE1330及びホストコンピュータ1310で終端するOTT接続1350を介して実行中のクライアントアプリケーション1332と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1332は、ホストアプリケーション1312からリクエストデータを受信し、リクエストデータに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続1350は、リクエストデータとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション1332は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成することができる。ソフトウェア1331は、プログラム命令を含み(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)は、プログラム命令は、処理回路1338によって実行されると、本明細書に記載の様々な例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行する様にUE1330を構成できる。
【0189】
一例として、
図13のホストコンピュータ1310、基地局1320及びUE1330は、それぞれ、
図12のホストコンピュータ1230、基地局1212aーcのうちの1つ、及び、U1291、1292のうちの1つと同様又は同一であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部動作は
図13の様になり、周囲のネットワークトポロジは
図12の様になり得る。
【0190】
図13において、OTT接続1350は、基地局1320を介したホストコンピュータ1310とUE1330との間の通信を示すために抽象的に描かれ、中間デバイスやこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングは明示されていない。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定してもよく、ルーティングは、UE1330又はホストコンピュータ1310を操作するサービスプロバイダ、又はその両方から隠す様に構成されてもよい。OTT接続1350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる(例えば、ネットワークの負荷分散の検討又は再構成に基づいて)。
【0191】
UE1330と基地局1320との間の無線接続1370は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従う。1つ以上の様々な実施形態は、無線接続1370が最後のセグメントを形成するOTT接続1350を使用して、UE1330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、本明細書に開示される例示的な実施形態は、ユーザ装置(UE)と、5Gネットワークの外部にあるOTTデータアプリケーションやサービス等の別のエンティティとの間のデータセッションに関連付けられた、対応する無線ベアラを含むデータフローのエンドツーエンドのサービス品質(QoS)を監視するためのネットワークの柔軟性を改善できる。これら及びその他の利点により、5G/NRソリューションのよりタイムリーな設計、実装、及び展開が容易になる。さらに、そのような実施形態は、データセッションQoSの柔軟かつタイムリーな制御を容易にすることができ、これは、5G/NRによって想定され、OTTサービスの成長にとって重要である容量、スループット、待ち時間等の改善につながり得る。
【0192】
測定手順は、データレート、遅延、及び1つ以上の実施形態が改善される他の要因を監視する目的で提供されてもよい。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ1310とUE1330との間のOTT接続1350を再構成するためのオプションのネットワーク機能があり得る。OTT接続1350を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ1310のソフトウェア1311及びハードウェア1315、UE1330のソフトウェア1331及びハードウェア1335、或いは、その両方に実装され得る。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続1350が通過する通信デバイス内に、又はそれに関連して配置され、センサは、上記で例示した監視量の値を提供するか、ソフトウェア1311、1331が監視量を計算又は推定できる他の物理量の値を提供することにより、測定手順に参加できる。OTT接続1350の再構成には、メッセージ形式、再送信設定、優先ルーティング等が含まれ、再構成は基地局1320に影響を与えず、基地局1320にとって未知又は感知できない可能性がある。そのような手順及び機能は、当技術分野で知られ実践されている場合がある。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝搬時間、遅延等のホストコンピュータ1310の測定を容易にする独自のUEシグナリングを含み得る。測定は、ソフトウェア1311、1331が、OTT接続1350を使用して、伝搬時間、エラー等を監視しながら、メッセージ、特に空又は"ダミー"メッセージを送信する様に実装され得る。
【0193】
図14は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは他の図を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図14への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ1410では、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ1410のサブステップ1411(オプションであり得る)において、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1420において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。ステップ1430(オプションであり得る)において、基地局は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEに送信する。ステップ1440(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0194】
図15は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは他の図を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図15への参照図面のみがこのセクションに含まれる。この方法のステップ1510において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)では、ホストコンピュータはホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1520において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を開始する。本開示を通して説明される実施形態の教示に従い、送信は、基地局を通過し得る。ステップ1530(オプションであり得る)において、UEは、送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0195】
図16は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは他の図を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図16への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ1610(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータにより提供された入力データを受信する。追加的又は代替的に、ステップ1620で、UEはユーザデータを提供する。ステップ1620のサブステップ1621(オプションであり得る)において、UEはクライアントアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1610のサブステップ1611(オプションであり得る)において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信したユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の方法に関係なく、UEは、サブステップ1630(オプションであり得る)において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。方法のステップ1640において、ホストコンピュータは、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0196】
図17は、一実施形態による、通信システムで実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含み、それらは他の図を参照して説明されたものであり得る。本開示を単純化するために、
図17への参照図面のみがこのセクションに含まれる。ステップ1710(オプションであり得る)において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局はUEからユーザデータを受信する。ステップ1720(オプションであり得る)において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。ステップ1730(オプションであり得る)において、ホストコンピュータは、基地局により開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0197】
上記は、本開示の原理を単に例示するものである。説明された実施形態に対する様々な修正及び変更は、本明細書の教示を考慮して当業者には明らかであろう。したがって、当業者は、本明細書に明示的に示されていないか又は記載されていないが、本開示の原理を具体化し、したがって、本開示の精神及び範囲内であり得る多数のシステム、配置及び手順を考案できることが理解されるであろう。当業者によって理解されるべきである様に、様々な例示的な実施形態を互いに一緒に使用することができ、またそれと交換可能に使用することができる。
【0198】
本明細書に記載される様に、デバイス及び/又は装置は、半導体チップ、チップセット、又はそのようなチップ又はチップセットを含む(ハードウェア)モジュールによって表現され得るが、これは、デバイス又は装置の機能が、ハードウェアで実装されるのではなく、プロセッサで実行又は行われる実行可能なソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品等のソフトウェアモジュールとして実装される可能性を排除するものではない。さらに、デバイス又は装置の機能は、ハードウェアとソフトウェアの任意の組み合わせによって実装され得る。デバイス又は装置はまた、機能的に互いに協力しているか、又は互いに独立しているかにかかわらず、複数のデバイス及び/又は装置のアセンブリと見なすことができる。さらに、デバイス及び装置は、デバイス又は装置の機能が維持される限り、システム全体に分散して実装することができる。そのような類似の原則は、当業者には公知であるとみなされる。
【0199】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、又は利点は、1つ又は複数の仮想装置の1つ又は複数の機能ユニット又はモジュールを通じて実行され得る。各仮想装置は、これらの機能ユニットをいくつか備え得る。これらの機能ユニットは、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含み得る処理回路と、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理等を含み得る他のデジタルハードウェアと、を含み得る。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行する様に構成され、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の1つ以上のタイプのメモリを含み得る。メモリに格納されたプログラムコードは、1以上の通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するプログラム命令と、幾つかの実施形態においては、本明細書に記載された技術の一つ以上を実行するためのプログラム命令を含む。幾つかの実装形態において、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態による対応する機能を各機能ユニット実行させるために使用され得る。
【0200】
さらに、無線デバイス又はネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明されている機能は、複数の無線デバイス及び/又はネットワークノードに渡り分散させることができる。言い換えると、本明細書に記載のネットワークノード及び無線デバイスの機能は、単一の物理デバイスによって実行されることに限定されず、実際、幾つかの物理デバイス間に分散され得る。
【0201】
他に定義されない限り、本明細書で使用される総ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、本明細書で使用される用語は、本明細書及び関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明確に定義されない限り理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0202】
さらに、明細書、図面、及び例示的な実施形態を含む、本開示で使用される特定の用語は、例えば、データ及び情報を含むがこれらに限定されない特定の例において同義的に使用され得る。これらの単語及び/又は互いに同義であることができる他の単語は、本明細書では同義に使用することができるが、そのような単語が同義に使用されないことを意図できる場合があることを理解されたい。さらに、先行技術の知識が上記の参照により明示的に組み込まれていない限り、それはその全体が本明細書に明示的に組み込まれている。参照されている総ての出版物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0203】
明示的に反対の記載がない限り、本明細書で使用される場合、接続詞リストの列挙された項目が続く(例えば、"A及びB"、"A、B、及びC")"少なくとも1つ"及び"1つ又は複数"という句は、列挙されたアイテム"を含むリストから選択された少なくとも1つのアイテム"を意味する。例えば、"AとBの内の少なくとも1つ"は、Aと、Bと、A及びBと、の内のいずれかを意味することを意図する。同様に、"A、B及びCの1つ以上"は、Aと、Bと、Cと、A及びBと、B及びCと、A及びCと、A、B及びCと、の内のいずれかを意味することを意図する。
【0204】
本明細書で明示的に反対の記載がない限り、接続詞リストの列挙された項目が続く(例えば、"A及びB"、"A、B、及びC")"複数の"という句は、"複数の項目"を意味することを意図し、リストから選択された各アイテムは、列挙されたアイテムで構成される。例えば、"A及びBの複数"は、複数のAと、複数のBと、少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBと、の内のいずれかを意味することを意図する。
【0205】
本明細書に記載の技術及び装置の例示的な実施形態には、以下の列挙された実施例が含まれるが、これらに限定されない。
【0206】
E1.無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって送信されるウェイクアップ信号(WUS)を受信するために、ユーザ装置(UE)によって実行される方法であって、
ネットワークノードからWUS構成を受信することであって、WUS構成は、
UEに割り当てられたWUSグループと、
割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1WUSリソースの識別子であって、第1WUSリソースは、WUSの送信のために構成された第1数のWUSリソースの1つである、第1WUSリソースの識別子と、を含むことと、
割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1監視機会の間に使用される、構成されたWUSリソースの内の第2WUSリソースを、
第1WUSリソースの識別子と、
構成されたWUSリソースの第1数と、
RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)と、に基づき決定することと、
第1監視機会の間、WUSのために第2WUSリソースを監視することと、
を含む、方法。
【0207】
E2.実施形態E1に記載の方法であって、第2WUSリソースは、第1WUSリソースとは異なる、方法。
【0208】
E3.実施形態E1又はE2に記載の方法であって、さらに、
割り当てられたWUSグループに関連付けられた第2監視機会の間に使用される、構成されたWUSリソースの第3WUSリソースを決定することであって、第2監視機会は、第1監視機会の後の、割り当てられたWUSグループに関連付けられた次の監視機会であり、第3WUSリソースは、第2WUSリソースとは異なる、ことと、
第2監視機会の間、WUSのために第3WUSリソースを監視することと、
を含む、方法。
【0209】
E4.実施形態E3に記載の方法であって、第3リソースも、第1リソースとは異なる、方法。
【0210】
E5.実施形態E1からE4のいずれかに記載の方法であって、第2(オプションとして第3)WUSリソースは、WUSindex
UEgroup=(WUSindex+div(HSFN/T))modulo(NWUS)に従い、インデクスWUSindex
UEgroupとして決定され、Tは、UEの不連続受信(DRX)期間であり、WUSindexは、第1WUSリソースの識別子であり、NWUSは、構成されたWUSリソースの第1数である、方法。
【0211】
E6.実施形態E1からE4のいずれかに記載の方法であって、第2(オプションとして第3)WUSリソースは、WUSindex
UEgroup=(WUSindex+SFN)modulo(NWUS)に従い、インデクスWUSindex
UEgroupとして決定され、WUSindexは、第1WUSリソースの識別子であり、NWUSは、構成されたWUSリソースの第1数である、方法。
【0212】
E7.実施形態E1からE4のいずれかに記載の方法であって、第2(オプションとして第3)WUSリソースは、
【0213】
【数3】
に従い、インデクスWUS
index
UEgroupとして決定され、DRX
maxは、UEの最大不連続受信(DRX)期間であり、P
altは、WUSリソース交替期間であり、N
WUSは、構成されたWUSリソースの第1数である、方法。
【0214】
E8.実施形態E7に記載の方法であって、DRXmax≦Palt/NWUSである方法。
【0215】
E9.ウェイクアップ信号(WUS)を1つ以上のユーザ装置(UE)に送信するために、無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって実行される方法であって、
WUS構成を1つ又は複数のUEに送信することであって、WUS構成は、
UEに割り当てられたWUSグループと、
割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1WUSリソースの識別子であって、第1WUSリソースは、WUSの送信のために構成された第1数のWUSリソースの1つである、第1WUSリソースの識別子と、を含むことと、
割り当てられたWUSグループに関連付けられた第1監視機会の間にWUSを送信するために使用する、構成されたWUSリソースの内の第2WUSリソースを、
第1WUSリソースの識別子と、
構成されたWUSリソースの前記第1数と、
RANに関連付けられたシステムフレーム番号(SFN)又はハイパーSFN(HSFN)と、に基づき決定することと、
第1監視機会の間に、第2WUSリソースを使用してWUSを送信することと、
を含む方法。
【0216】
E10.実施形態E9に記載の方法であって、第2WUSリソースは、第1WUSリソースとは異なる、方法。
【0217】
E11.実施形態E9又はE10に記載の方法であって、さらに、
割り当てられたWUSグループに関連付けられた第2監視機会の間にWUSを送信するために使用される、構成されたWUSリソース内の第3WUSリソースを決定することであって、第2監視機会は、第1監視機会の後の、割り当てられたWUSグループのための次の監視機会であり、第3WUSリソースは、第2WUSリソースとは異なる、ことと、
第2監視機会の間に、第3WUSリソースを使用してWUSを送信することと、
を含む方法。
【0218】
E12.実施形態E11に記載の方法であって、第3リソースも、第1リソースとは異なる、方法。
【0219】
E13.実施形態E9からE12のいずれかに記載の方法であって、第2(オプションとして第3)WUSリソースは、WUSindex
UEgroup=(WUSindex+div(HSFN/T))modulo(NWUS)に従い、インデクスWUSindex
UEgroupとして決定され、Tは、UEの不連続受信(DRX)期間であり、WUSindexは、第1WUSリソースの識別子であり、NWUSは、構成されたWUSリソースの第1数である、方法。
【0220】
E14.実施形態E9からE12のいずれかに記載の方法であって、第2(オプションとして第3)WUSリソースは、WUSindex
UEgroup=(WUSindex+SFN)modulo(NWUS)に従い、インデクスWUSindex
UEgroupとして決定され、WUSindexは、第1WUSリソースの識別子であり、NWUSは、構成されたWUSリソースの第1数である、方法。
【0221】
E15.実施形態E9からE12のいずれかに記載の方法であって、第2(オプションとして第3)WUSリソースは、
【0222】
【数4】
に従い、インデクスWUS
index
UEgroupとして決定され、DRX
maxは、UEの最大不連続受信(DRX)期間であり、P
altは、WUSリソース交替期間であり、N
WUSは、構成されたWUSリソースの第1数である、方法。
【0223】
E16.実施形態E15に記載の方法であって、DRXmax≦Palt/NWUSである方法。
【0224】
E17.無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって送信されるウェイクアップ信号(WUS)を受信する様に構成されたユーザ装置(UE)であって、
ネットワークノードと通信する様に構成された無線インタフェース回路と、
無線インタフェース回路と動作可能に結合された処理回路と、を備え、それにより、処理回路及び無線インタフェース回路は、実施形態E1からE8のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様に構成されている、ユーザ装置。
【0225】
E18.無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードによって送信されるウェイクアップ信号(WUS)を受信する様に構成されたユーザ装置(UE)であって、実施形態E1からE8のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様に構成されている、ユーザ装置。
【0226】
E19.非一時的なコンピュータ可読媒体であって、ユーザ装置(UE)の処理回路によって実行されると、実施形態E1からE8のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様にUEを構成するコンピュータ実行可能命令を格納する、コンピュータ可読媒体。
【0227】
E20.コンピュータプログラム製品であって、ユーザ装置(UE)の処理回路によって実行されると、実施形態E1からE8のいずれかに記載の方法に対応する動作を実行する様にUEを構成するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【0228】
E21.無線アクセスネットワーク(RAN)内の1つ又は複数のユーザ装置(UE)にウェイクアップ信号(WUS)を送信する様に構成されたネットワークノードであって、
UEと通信する様に構成された無線インタフェース回路と、
無線インタフェース回路と動作可能に結合された処理回路と、を備え、それにより、処理回路及び無線インタフェース回路は、実施形態E9からE16のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様に構成されている、ネットワークノード。
【0229】
E22.無線アクセスネットワーク(RAN)内の1つ又は複数のユーザ装置(UE)にウェイクアップ信号(WUS)を送信する様に構成されたネットワークノードであって、実施形態E9からE16のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様に構成されている、ネットワークノード。
【0230】
E23.非一時的なコンピュータ可読媒体であって、無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードの処理回路によって実行されると、実施形態E9からE16のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様にネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令を格納する、コンピュータ可読媒体。
【0231】
E24.コンピュータプログラム製品であって、無線アクセスネットワーク(RAN)内のネットワークノードの処理回路によって実行されると、実施形態E9からE16のいずれか1つに記載の方法に対応する動作を実行する様にネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラム製品。