(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-04
(45)【発行日】2024-03-12
(54)【発明の名称】冷凍食品調理物からジュースを調製するためのマシン
(51)【国際特許分類】
A47J 43/046 20060101AFI20240305BHJP
A47J 19/00 20060101ALI20240305BHJP
A47J 43/044 20060101ALI20240305BHJP
【FI】
A47J43/046
A47J19/00 K
A47J19/00 Z
A47J43/044
(21)【出願番号】P 2022546335
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(86)【国際出願番号】 PT2019050044
(87)【国際公開番号】W WO2021101398
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】522199550
【氏名又は名称】イフグッド エフゼット-エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002561
【氏名又は名称】弁理士法人勝沼国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルヴィス フィーノ,ジョアン ジョゼ
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-528283(JP,A)
【文献】米国特許第9155330(US,B1)
【文献】特表2019-531164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 9/00~25/00、
42/00~44/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍食品調理物からジュースを調製するためのマシンであって、
デジタルインターフェース(8)と、
・前記マシン内部に水タンク(5)と;
・水を加熱するために水を管状抵抗器(3)に向けて送り出すための水ポンプ(4)と;
・吐水ノズル(9)と;
・カップ(19)を置くためのグリッド(10)と;
を有する、予備希釈ユニットと、
・
モータ(1)の駆動軸(14)によって中心を横切られる
円形抵抗器(2)を、有する取付ブロック(12)と;
・スナップリング(22)と、金属ベース(21)と、前記金属ベースの片面の中心に配置された切断刃(24)とを有する、前記マシンから取り外し可能な刃ブロック(20)であって、前記刃ブロックは
刃側で前記カップ(19)に連結され、前記カップ(19)と前記刃ブロック(20)によって形成される組立体は、前記取付ブロック(12)と、前記取付ブロック(12)の中心に位置する前記モータ(1)の前記駆動軸(14)とに同時に係合する、刃ブロック(20)と;
を有する、粉砕加熱ユニットと、
を備えることを特徴とする、マシン。
【請求項2】
前記刃ブロック(20)の前記スナップリング(22)は、前記取付ブロック(12)の周囲の内部に配置された凹みに係合する外部周囲上のタブを有することを特徴とする、請求項1に記載のマシン。
【請求項3】
前記カップ(19)は、ねじによって前記刃ブロック(20)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項4】
前記刃ブロック(20)は、その内部周囲に、弾力性のある漏れのないシーリングリング(23)、好ましくはシリコーン製のシールリング(23)を有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項5】
前記切断刃(24)は、少なくとも2つのシール(26)及び(27)と、回転ベアリング(28)と、刃シャフトの端部にある回転ギア(29)とを有するそのシャフトによって、前記金属ベース(21)を介して前記刃ブロック(20)に固定されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項6】
前記金属ベース(21)は、ねじ込み又は圧入によって前記スナップリング(22)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項7】
前記金属ベース(21)は、圧着によって前記スナップリング(22)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項8】
前記
円形抵抗器(2)と前記モータ(1)は、支持部(13)によってマシンフレームに固定されており、前記支持部(13)は、前記
円形抵抗器(2)を取り囲んで前記取付ブロック(12)の下方に順に取り付けられ、前記モータ(1)がボルト止めされていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項9】
前記円形抵抗器(2)は、その周囲が熱的に絶縁されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項10】
前記支持部(13)は、剛性のある高温耐性材料で作られていることを特徴とする、請求項
8に記載のマシン。
【請求項11】
前記支持部(13)の材料は、ポリテトラフルオロエチレン又はポリアミドであることを特徴とする、請求項
8又は10に記載のマシン。
【請求項12】
前記刃ブロック(20)が前記取付ブロック(12)と連結されるときに、前記カップ(19)と前記刃ブロック(20)で形成される組立体の上に配置されるシールド(18)を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項13】
前記モータ(1)は、前記カップ(19)が前記マシンに連結されたときに倒立位置にあるように、水平面上に置かれた前記マシンの底部に対して垂直の位置にあることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載のマシン。
【請求項14】
請求項1~
13のいずれか1項に記載のマシンによるジュースを製造する方法であって、以下のステップ:
a)デジタルインターフェース(8)でジュースの種類を選択するステップと;
b)
冷凍食品調理物の
カップ(19)をグリッド(10)の上に置くステップと;
c)前記
デジタルインターフェース(8)で希釈操作を選択するステップと;
d)18~85℃の間の温度
の水によって前記
冷凍食品調理物を予備希釈するステップと;
e)前記カップ(19)を刃ブロック(20)に取り付けるステップと;
f)前記刃ブロック(20)と前記カップ(19)で形成され
る組立体を、取付ブロック(12)に取り付けるステップと;
g)20~90秒間、濃縮物の粉砕と加熱を開始する混合操作を選択するステップと;
h)次の使用のために前記刃ブロック(20)を洗浄するステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項15】
ステップb)の
冷凍食品調理物は、冷凍野菜及び/又は豆類から作られることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
シールド(18)がステップf)の後に
前記刃ブロック(20)と前記カップ(19)で形成される組立体の上に配置されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
果物及び野菜の天然ジュースの製造
又はスープの製造、
若しくは、牛乳を水の代わりに用いることができる、ココア又はヨーグルトベースの飲料の製造のための、
請求項1~13のいずれか1項に記載のマシンの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジュース製造マシンの範囲内に有り、すなわち、マシンに連結できる容器内の冷凍食品調理物、好ましくは果物の個々の部分からの天然ジュース調製マシンに関する。
【背景技術】
【0002】
コーヒー、紅茶及びジュースなどの飲料を調製するための家庭用及び業務用マシンの市場は、競争が激しく要求の厳しい市場を満足させるために、非常に速く、多様な変化を遂げてきた。しかし、100%天然のジュースの素早く簡単な抽出と、使用後の洗浄の低減された必要性とを組み合わせた解決策はまだ知られていない。
【0003】
したがって、本発明は、市場におけるこのギャップを埋める必要性、すなわち、ユーザーが原料を選択し、それを調理し、及びそれをマシンに入れる必要がなく、むしろ冷凍食品調理物が入っている容器をマシンに配置するだけで高品質の天然ジュースを調製できるジュース調理マシンの必要性から生じるものである。同時に、見いだされた解決策が、使用の合間に装置を迅速に洗浄し、廃棄物を最小限に抑えることができることも望まれていた。
【0004】
現在利用可能な解決策のいくつかは、ジュースを調製するように果物を混合し及び/又は粉砕するオプションを提供するが、それらはあまりにも一般的な解決策であり、ある量の液体中に懸濁した固体要素を混合することに限定され、冷凍食品を解凍するための熱源を備えておらず、要求の厳しいニッチ市場に焦点を当てたものではない。
【0005】
公開番号TWM5194667Yの特許出願は、倒立カップが連結された液体ミキサーを開示しているが、本発明とは、自動水添加機構も、調理物を解凍するための熱源も備えていない点で、異なる。
【0006】
公開番号TWM298965Yの特許出願は、モーターシャフトの中心にブレードを有するブレンダータイプのジュース抽出器を開示している;しかし、これも、自動水添加機構と、調理物を解凍するための熱源とを備えていない点で本発明と異なる。
【0007】
本発明の特定の特徴は、本マシンが、冷凍果物調理物からのジュースの抽出のために、設計されていることである。茶、さまざまな種類のコーヒー、カプチーノ及びホットチョコレートを作ることを狙ったマシンなどの、家庭用又はセミプロ用のマシンの他の解決策はあるものの、100%天然品質のジュースを提供するための解決策はまだない。本技術革新は、目標が、低温殺菌又は加圧などの工程の必要性を回避して、食品の着色料又は保存料を添加せず、確実に健康的なものを提供することであるため、ユーザーを満足させる必要性から生じている。
【0008】
したがって、本発明は、従来技術と比して、以下の利点:
・100%天然果汁が着色料又は保存料を添加せずに得られること;
・食品を直接取り扱うことなく、すぐに処理できる調理物から作られること;
・最小限の廃棄物;
・簡単な洗浄;
・家庭用と業務用の使用の両方で、便利で高速なシステム;
を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、シール又は蓋を取り外すと直ちにマシンに連結される密封又は閉鎖された容器又はカップ(19)にあらかじめパックされた冷凍食品調理物から天然ジュースを調理するためのマシンである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本ジューサーは、デジタルインターフェース(8)と、その操作に不可欠な2つのユニットを有し、これらのユニットは、
・マシン内部に水タンク(5)と;
・水を加熱するために水を管状抵抗器(3)に向けて送り出すための水ポンプ(4)と;・吐水ノズル(9)と;
・カップ(19)を置くためのグリッド(10)と;
を有する、予備希釈ユニットと、
・モーター(1)の駆動軸(14)によって中心を横切られる円形の抵抗器(2)を有する、取付ブロック(12)と;
・スナップリング(22)と、金属ベース(21)と、前記金属ベースの片面の中心に配置された切断刃(24)とを有し、前記マシンから取り外し可能な刃ブロック(20)であって、該刃ブロックはブレード側で前記カップ(19)に連結され、前記カップ(19)と前記刃ブロック(20)よって形成された組立体は、同時に前記取付ブロック(12)と、前記取付ブロック(12)の中心に位置する前記モータ(1)の前記駆動軸(14)に係合する、刃ブロック(20)と;
を有する、粉砕加熱ユニットと、
を含む。
【0011】
水予備希釈ユニットは、ジュース調製ステップの最初のステップが行われる場所であり、カップ(19)を置くためのグリッド(10)を有し、前記ユニットはマシン内部に配置された水タンク(5)から作動し、タンク(5)からの水は、加熱されるとカップ(19)に含まれる調理物の予備希釈を実行するためにノズル(9)から出て来る水を加熱するために、水ポンプ(4)によって管状抵抗器(3)に向かってポンプで送られる。
【0012】
これは冷凍調理物であるため、ジュースを得るために水で予備希釈する必要がある。同時に、この希釈は、得られる最終製品の種類に応じて、18~85℃の温度の水を用いて行われる。この加熱された水による希釈は、必要な運転時間を短縮し、同時に粉砕ユニットのモータ負荷を軽減し、及び、切断刃の寿命を延ばしつつ、濃縮物の解凍プロセスを徐々に開始させることができる。
【0013】
粉砕加熱ユニットは、調理物の予備希釈後のステップが行われる場所である。調理物を粉砕するための刃(24)を有する刃ブロック(20)は、予備希釈された冷凍調理物を含むカップ(19)に連結され、カップ(19)と刃ブロック(20)によって形成される組立体は、マシンの取付ブロック(12)に取り付けられる。
【0014】
取付ブロック(12)は、その基部に円形の抵抗器(2)を有し、この円形抵抗器(2)は中心部で、モータ(1)の駆動軸(14)によって横切られており、該駆動軸(14)は、取付ブロック(12)に取り付けられると、モータ(1)の回転を刃物ブロックの刃(24)に伝達し、調理物を粉砕する。
【0015】
刃ブロック(20)に含まれる金属ベース(21)を介した伝導熱伝達によって調理物を加熱する円形抵抗器(2)は、消費されるのに理想的な食感と温度を有するように、冷凍調理物を徐々に液体状態に変化させる。製品を解凍するには粉砕だけでは不十分であることは説明されるべきである。解決策の設計中に実行されたテストを通じて、粉砕のみを行った調理物は、消費者にとって氷が多すぎるすりおろしアイスジュースになり、あるいは、さらに希釈すると、風味が弱く栄養素の濃度が低い水っぽいジュースになり、したがって、消費されるのに理想的な状態をもたらさないことが判明した。
【0016】
刃ブロック(20)は、スナップリング(22)を有するマシンの取り外し可能な部分であり、スナップリング(22)の一方の面には、中心にギアを有する熱伝導性の金属ベース(21)があり、スナップリング(22)は、モータ(1)の駆動軸(14)と取付ブロック(12)に同時に係合することができる。反対側の面には、カップ(19)が刃ブロック(20)に連結されたときに、カップ(19)内の調理物を粉砕する刃(24)がある。
【0017】
刃ブロック(20)の取付ブロック(12)への係合は、駆動軸(14)の回転を切断刃(24)に伝達することを可能にするだけでなく、熱伝導性の金属ベース(21)と抵抗器(2)の表面の接触を確実にし、したがって切断刃(24)による粉砕と抵抗器(2)とカップ内の調理物間の熱伝達を同時に行い、その結果、前記調理物は解凍され粉砕されることは注目される必要がある。
【0018】
本発明の目的であるマシンは、ジュース調製条件が予め設定され、予備希釈及び粉砕及び加熱のステップを実行するための指示が与えられるデジタルインターフェース(8)を、有する。
【0019】
本発明の目的は、上記のマシンによるジュースの調製方法でもあり、該方法は以下のステップ:
a)デジタルインターフェース(8)でジュースの種類を選択するステップと;
b)冷凍果実調理物のオープンカップ(19)をグリッド(10)の上に置くステップと;
c)デジタルインターフェイス(8)で希釈操作を選択するステップと;
d)18~85℃の間の温度で水によって前記調理物を予備希釈するステップと;
e)カップ(19)を刃ブロック(20)に取り付けるステップと;
f)刃ブロック(20)とカップ(19)間で形成された組立体を取付ブロック(12)に取り付けるステップと;
g)20~90秒間濃縮物の粉砕及び加熱を開始する混合操作を選択するステップと;
h)刃ブロック(20)とカップ(19)間で形成された組立体を取付ブロック(12)から取り外すステップと;
i)刃ブロック(20)をカップ(19)から取り外すステップと;
j)すぐに消費することができる製品を得るステップと;
k)次の使用のために刃ブロック(20)を洗浄するステップと、
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】ジュースを調理するためのマシンの概略斜視図、及び、ジュース調製のための条件が予め設定されるデジタルインタフェース(8)と、ジュース調製の第1段階において、マシン内に収容された水によって予備希釈が行われるカップ(19)を置くためのグリッド(10)と、マシンから取り外し可能で、(ブロック(20)とカップ(19)の間で形成された組立体が取付ブロック(12)に取り付けられる)カップ(19)に連結される刃ブロック(20)と、を備えた公開図面である。
【
図2】カップ(19)を置くためのグリッド(10)と、マシン内部に配置された水タンク(5)を備え、タンク(5)の水は、加熱されると予備希釈のためにノズル(9)から出てくる水を加熱するために、管状抵抗器(3)に向かってポンプ(4)によって送られる、マシンの断面図を示す。この図はまた、刃ブロック(20)に連結された、予備希釈された冷凍調理物を入れるカップ(19)を示し、カップ(19)と刃ブロック(20)とによって形成される組立体は、基部でモータ(1)の駆動軸(14)によって中心を横切られる円形抵抗器(2)を有する取付ブロック(12)に取り付けられ、モータ(1)と円形抵抗器は支持部(13)を介して取付ブロック(12)に取り付けられる。
【
図3】スナップリング(22)で刃ブロック(20)に連結されたカップ(19)の概略図であって、1つの金属ベース(21)がその一方の面に取り付けられ、中心の反対側にはブレード(24)が取り付けられている。
【
図4】刃ブロック(20)を構成する要素の分解図であり、刃ブロック(20)は、一方の面に、その内部周囲に配置されたシールリング(23)を含むブレードブロック(20)のリング(22)にねじ込まれた金属ベース(21)を有し;反対側の面には、その軸がベアリング(28)とシール(26と27)によって支持されて金属ベース(21)の中心と交差する切断刃(24)が、ねじによって回転ギア(29)(後者はまたベアリング(25)によって支持される)にねじ込まれ、この一連の要素によってブレードの回転が可能になる。
【
図5】取付ブロック(12)の上にシールド(18)を配置したジュースを調製するためのマシンの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面の詳細な説明
本発明の本質的な特徴の一般的な説明に続いて、好ましい実施形態及びその実施のための可能な代替案がここに詳述される。
【0022】
刃ブロック(20)の取付ブロック(12)への取り付けは、取付ブロック(12)の周囲の内側に配置された凹みに係合する外部周囲上のタブを有する刃ブロック(20)のスナップリング(22)によって行われる。
【0023】
カップ(19)は、ねじによって刃ブロックに取り付けられている。
【0024】
刃ブロック(20)は、ブレードを有しカップ(19)が連結される面に、その内部周囲に、弾力性のある漏れのない好ましくはシリコーン製のシーリングリング(23)を有し、これにより、刃ブロック(20)とカップ(19)の間に形成される組立体の気密性を確保し、外部への漏れを防ぐ。
【0025】
本発明の好ましい実施形態では、切断刃(24)は、少なくとも2つのシール(26)及び(27)によって密封されて、そのシャフトによって、金属ベース(21)を介して刃ブロック(20)に固定され、刃シャフト(20)は、回転ベアリング(28)と、駆動軸(14)と係合する刃シャフト(24)の端部にある回転ギア(29)によってガイドされ、したがってモータ(1)と切断刃(24)の間の回転伝達を提供する。
【0026】
本発明の好ましい実施形態では、金属ベース(21)は、構成要素の組み立てが容易であるため、ねじ込みによってスナップリング(22)に取り付けられている。
【0027】
本発明の代替実施形態では、金属ベース(21)は、この接続タイプの耐久性により、細菌の蓄積を防止するシーリングを有して、構成要素を圧着することによってスナップリング(22)に接合される。
【0028】
抵抗器(2)とモータ(1)は、支持部(13)によってマシンフレームに固定されており、支持部(13)は、抵抗器(2)を取り囲んで取付ブロック(12)の下方に順に取り付けられ、モータ(1)はボルト止めされており、これにより、振動及び発振(oscillation)を防止してモータ(1)の強力かつ整列したクランプ、ならびに抵抗器の熱絶縁を可能にする。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、円形抵抗器(2)は、取付ブロック(12)の表面までの熱伝導を防ぐために、その周囲で熱的に絶縁されており、これによって、ユーザーの火傷を防ぐことができる。
【0030】
本発明の代替実施形態では、支持部(13)は、剛性のある高温耐性材料であって、抵抗器(2)の周辺の熱絶縁も可能にし、従って熱曝露を低減することによって隣接する構成要素の寿命を延ばすとともに、剛性があり、堅固で長持ちする固定を提供することができる材料で作られている。
【0031】
支持部(13)の絶縁材料は、ポリテトラフルオロエチレン又はポリアミドなどの高温耐性ポリマーであってよい。
【0032】
本発明の好ましい実施形態では、シールド(18)が、ユーザーの保護と安全のために、カップ(19)が取付ブロック(12)に連結されているときに、カップ(19)上に配置される。かかるシールド(18)は安全システムとして機能するように、それが配置されないとマシンは作動しない。
【0033】
本発明の別の好ましい実施形態では、モータは、カップ(19)がマシンに連結されたときに倒立位置にあるように、テーブルなどの水平面上に置かれたマシンの底部に対して垂直位置にある。
【0034】
本発明の目的はまた、上記のマシンによるジュースの調製方法であって、該方法は、以下のステップ:
a)デジタルインターフェース(8)でジュースの種類を選択するステップと;
b)冷凍果実調理物のオープンカップ(19)をグリッド(10)の上に置くステップと;
c)デジタルインターフェイス(8)で希釈操作を選択するステップと;
d)18~85℃の間の温度で水によって調理物を予備希釈するステップと;
e)カップ(19)を刃ブロック(20)に取り付けるステップと;
f)刃ブロック(20)とカップ(19)間で形成された組立体を取付ブロック(12)に取り付けるステップと;
g)20~90秒間濃縮物の粉砕と加熱を開始する混合操作を選択するステップと;
h)次の使用のために刃ブロック(20)を洗浄するステップと、
を含む。
【0035】
本発明の代替の実施形態では、ステップb)の冷凍調理物は、冷凍豆類及び/又は野菜、並びに、ココア又はヨーグルトベースの飲料をベースにしてもよく、及び、牛乳を水の代わりに使用してもよい。このようにして、野菜ジュース又はスープさえも提供するように、フルーツシェイク及び/又はチョコレートシェイクを得ることができる。
【0036】
本発明の代替の実施形態では、ステップf)の後にシールド(18)が配置される。
【0037】
本発明の目的である開示されたマシンは、食品着色料又は保存料を添加しない100%天然ジュースの調理に使用され;さらに、やはり食品着色料を添加しない、野菜ジュース又は野菜と果物のジュースの製造、ならびに冷凍ベースからのスープの製造にも使用されることができる。
【0038】
この発明の可能ないくつかの用途は、その使用が単一の製品に限定されず、より広い範囲の製品に適用できるという点で、このマシンの明白な利点を表す。
【0039】
冷凍調理物は、本質的に新鮮なカット冷凍調理物に基づいており、粉砕又は事前に挽かれた冷凍濃縮物に基づいていないため、早期の食品劣化及び栄養価の損失を回避することができる。
【0040】
さらに、冷凍食品片の形態の冷凍調理物は、予備希釈ステップから食品片の間に形成された空間に水が入り循環しやすく、したがって、より大きな食品接触比表面を確保するとともに、より効率的に解凍し、より容易にカップの壁から剥離させることができる。
【0041】
当業者には明らかなように、本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されるべきではなく、多くの変更が可能であり、それらは本発明の範囲内に留まるものである。
【0042】
もちろん、上述した好ましい実施形態は、異なる可能な形態で組み合わせることができ、そのようなすべての組み合わせの繰り返しは、本明細書では回避される。