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特許7448739チャック装置の駆動システム及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】チャック装置の駆動システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20240306BHJP
   B23Q 3/06 20060101ALI20240306BHJP
   B23Q 7/04 20060101ALI20240306BHJP
   F15B 9/09 20060101ALI20240306BHJP
   F15B 15/28 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
B25J15/08 C
B23Q3/06 303B
B23Q7/04 J
F15B9/09 D
F15B15/28 A
B25J15/08 U
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019098747
(22)【出願日】2019-05-27
(65)【公開番号】P2020192630
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000102511
【氏名又は名称】SMC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】矢島 久志
(72)【発明者】
【氏名】土屋 元
(72)【発明者】
【氏名】石川 真之
(72)【発明者】
【氏名】金澤 猛彦
【審査官】神山 貴行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0030714(US,A1)
【文献】特表2019-500223(JP,A)
【文献】特開平05-305593(JP,A)
【文献】特表2002-524696(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0291226(US,A1)
【文献】特開2008-173692(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00-21/02
B23Q 3/00- 3/18
B23Q 7/00- 7/18
F15B 9/00- 9/17
F15B 15/00-15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の供給作用下に軸方向に変位自在に設けられたピストンを有し、該ピストンが変位することで一対のフィンガを開閉可能なチャック装置を駆動するための駆動システムであって、
コントローラと、
前記ピストンの軸方向位置を検出する検出センサと、
前記チャック装置に対する前記流体の供給状態を切り替える切替弁と、
を備え、
前記チャック装置は、前記ピストンが設けられる第1及び第2シリンダ室と、
前記第1シリンダ室と接続される第1ボディポートと、
前記第2シリンダ室と接続される第2ボディポートと、
を備え、
前記駆動システムは、前記コントローラからの制御信号によって前記切替弁を制御し、
前記切替弁は、弁開度を制御自在なサーボ弁であり、前記切替弁の弁開度を変化させることで前記ピストンの変位量及び前記フィンガの開閉位置が制御され、
前記コントローラによって前記切替弁を切り替え、前記第1シリンダ室に前記流体を供給し、前記第2シリンダ室から前記流体を排気し、前記ピストンを軸方向一方に向けて移動させることで、前記フィンガが閉状態にある閉位置、又は、前記フィンガが開状態にある開位置とし、さらに前記切替弁を切り替えて前記第1シリンダ室への前記流体の供給及び前記第2シリンダ室からの前記流体の排出を停止し、前記ピストンの軸方向への移動を停止させて前記閉位置又は前記開位置を保持し、
前記ピストンが前記軸方向一方に向けて移動中であり、前記フィンガが開動作又は閉動作している途中において、前記ピストンの軸方向位置が予め設定された目標位置(D)に対して所定距離(L)だけ他方側となる切替位置(E)に到達したことが前記検出センサによって検知されたとき、前記コントローラは、前記切替弁の切替動作を行うことで、前記第2シリンダ室に前記流体を供給し、前記第1シリンダ室から前記流体を排出し、前記ピストンを前記軸方向他方に向けて付勢するように前記弁開度制御する、チャック装置の駆動システム。
【請求項2】
請求項1記載の駆動システムにおいて、
前記切替弁は5ポートサーボ弁である、チャック装置の駆動システム。
【請求項3】
請求項1記載の駆動システムにおいて、
前記切替弁は、一対の3ポートサーボ弁からなり、一方の3ポートサーボ弁が前記チャック装置における前記第1シリンダ室に接続され、他方の3ポートサーボ弁が前記チャック装置における前記第2シリンダ室に接続される、チャック装置の駆動システム。
【請求項4】
請求項2又は3記載の駆動システムにおいて、
前記第1シリンダ室及び前記第2シリンダ室の少なくともいずれか一方には、シリンダ室の圧力を検出する圧力センサを備える、チャック装置の駆動システム。
【請求項5】
請求項2又は3記載の駆動システムにおいて、
前記第1シリンダ室の圧力と前記第2シリンダ室の圧力の差圧を検出する圧力センサを備える、チャック装置の駆動システム。
【請求項6】
請求項2記載の駆動システムにおいて、
前記5ポートサーボ弁は、電気信号によって駆動する駆動源を有し、該駆動源の駆動作用下に前記流体の供給状態を切り替える直動式である、チャック装置の駆動システム。
【請求項7】
請求項6記載の駆動システムにおいて、
前記5ポートサーボ弁は、前記流体の供給及び排出状態を切り替え、且つ、前記弁開度を変化させる、チャック装置の駆動システム。
【請求項8】
流体の供給作用下に軸方向に変位自在に設けられたピストンを有し、該ピストンが変位することで一対のフィンガを開閉可能なチャック装置を駆動するための駆動システムを制御する制御方法であって、
前記駆動システムは、コントローラと、
前記ピストンの軸方向位置を検出する検出センサと、
前記チャック装置に対する前記流体の供給状態を切り替える切替弁と、
を備え、
前記切替弁は、前記コントローラから入力される制御信号に基づいて弁開度を制御自在なサーボ弁であり、
前記制御方法は、前記切替弁を第1の弁開度(Vb)とし、前記チャック装置における第1シリンダ室に対して前記流体を供給し、且つ、前記チャック装置における第2シリンダ室から前記流体を排気し、前記ピストンを軸方向一方向へと移動させることで前記フィンガを開動作又は閉動作させる工程と、
前記フィンガが開動作又は閉動作している途中において、前記ピストンの軸方向位置が予め設定された目標位置(D)に対して所定距離(L)だけ他方側となる切替位置(E)に到達したことが前記検出センサによって検知されたとき、前記切替弁を第2の弁開度(Vc)として、前記第2シリンダ室に対して前記流体を供給すると共に、前記第1シリンダ室から前記流体を排出することで、前記ピストンの変位速度を減速させる工程と、
前記フィンガが開動作又は閉動作している途中において、前記第2の弁開度で所定時間(t)だけ開くことで、前記ピストンの軸方向位置が前記目標位置へと到達した際に、前記切替弁を第の弁開度(Vd)とし、前記第シリンダ室への前記流体の供給、前記第シリンダ室からの前記流体の排気を停止することで、前記フィンガを全開位置と全閉位置との間となる中間位置で停止させる工程と、
を有する、チャック装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉自在なフィンガを介してワークを把持可能なチャック装置の駆動システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、エアの供給作用下にワークの把持及び解放を行うチャック装置が搬送等に用いられており、本出願人は、圧縮エアの供給作用下にチャックボディの内部に設けられたピストンを変位させ、その変位に伴って把持部材を開閉動作させることでワークを把持及び解放可能なチャック装置を提案している(特許文献1参照)。
【0003】
このチャック装置は、チャックボディの内部に圧縮エアを供給し、ピストンをエンド部材側へと移動させることで、該ピストンの先端に係合されたレバーが回動し、このレバーの先端に係合された把持部材が互いに接近するように移動してワークを把持可能な把持状態となる。この際、ピストンは、エンド部材へと当接することで変位が規制され、把持部材が所定の把持位置に維持される。
【0004】
一方、圧縮エアをチャックボディに対して前記とは反対側となる空間に供給することで、ピストンが前記エンド部材から離間する方向へと移動し、それに伴って前記レバーが前記とは反対方向に回動して前記把持部材が互いに離間するように移動した解放状態となる。
【0005】
また、チャック装置では、チャックボディの上端に対してエンド部材が螺合され、その軸方向に沿った位置を調整可能に設けられている。そして、把持部材による把持位置を調整する場合、エンド部材を回転させ軸方向位置を調整することで、前記ピストンの軸方向に沿ったストローク量を調整し、それに伴って、互いに接近する方向への把持部材の移動量を調整して把持位置を所定位置から調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第3932392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したようなチャック装置では、把持位置の調整を行う際、エンド部材の軸方向に沿った移動可能距離の分しか把持部材の移動量(ピストンのストローク量)を調整することができず、しかも、作業者が前記エンド部材を螺回して調整することとなるため、その調整作業が煩雑であると共に高精度な位置調整を行うことが難しい。また、上位のコントローラからの電気信号を用いて把持部材の移動量の調整及び開閉状態の選択を行いたいという要請がある。
【0008】
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、把持部材であるフィンガを任意の位置で容易且つ高精度に停止させることが可能なチャック装置の駆動システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するために、本発明の態様は、流体の供給作用下に軸方向に変位自在に設けられたピストンを有し、ピストンが変位することで一対のフィンガを開閉可能なチャック装置を駆動するための駆動システムであって、
コントローラと、
ピストンの軸方向位置を検出する検出センサと、
チャック装置に対する流体の供給状態を切り替える切替弁と、
を備え、
チャック装置は、ピストンが設けられる第1及び第2シリンダ室と、
第1シリンダ室と接続される第1ボディポートと、
第2シリンダ室と接続される第2ボディポートと、
を備え、
駆動システムは、コントローラからの制御信号によって切替弁を制御し、
切替弁は、弁開度を制御自在なサーボ弁であり、切替弁の弁開度を変化させることでピストンの変位量及びフィンガの開閉位置が制御され、
コントローラによって切替弁を切り替え、第1シリンダ室に流体を供給し、第2シリンダ室から流体を排気し、ピストンを軸方向一方に向けて移動させることで、フィンガが閉状態にある閉位置、又は、フィンガが開状態にある開位置とし、さらに切替弁を切り替えて第1シリンダ室への流体の供給及び第2シリンダ室からの流体の排出を停止し、ピストンの軸方向への移動を停止させて閉位置又は開位置を保持し、
ピストンが軸方向一方に向けて移動中であり、フィンガが開動作又は閉動作している途中において、ピストンの軸方向位置が予め設定された目標位置(D)に対して所定距離(L)だけ他方側となる切替位置(E)に到達したことが検出センサによって検知されたとき、コントローラは、切替弁の切替動作を行うことで、第2シリンダ室に流体を供給し、第1シリンダ室から流体を排出し、ピストンを軸方向他方に向けて付勢するように弁開度制御する。
【0010】
本発明によれば、チャック装置が、チャック装置に供給される流体によって軸方向に変位するピストンと、ピストンが変位することで開閉動作する一対のフィンガとを備え、このチャック装置を含む駆動システムは、ピストンの軸方向位置を検出する検出センサと、チャック装置に対する流体の供給状態を切り替える切替弁とを有し、この切替弁が、コントローラから入力される制御信号に基づいて弁開度を制御自在なサーボ弁からなり、弁開度を変化させることでピストンの変位量及びフィンガの開閉量を制御可能である。
【0011】
従って、サーボ弁からなる切替弁に対して制御信号を入力することで弁開度を自在に制御し、チャック装置に対する流体の供給状態を切り替えることで、ピストンの変位方向及び変位量を自在に制御し、それに伴って、一対のフィンガの開閉量を自在に制御することが可能となる。
【0012】
その結果、作業者がチャックボディに設けられたエンド部材を螺回させ軸方向に変位させることでピストンのストローク量を調整し、把持部材を任意の位置で停止するように調整していた従来のチャック装置と比較し、コントローラからの制御信号によって切替弁を自在に切り替えることで、フィンガを任意の位置で容易且つ高精度に停止させることが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0014】
すなわち、チャック装置を駆動するための駆動システムにおいて、サーボ弁からなる切替弁に対してコントローラから制御信号を入力することで弁開度を自在に制御し、チャック装置に対する流体の供給状態を切り替えることで、ピストンの変位方向及び変位量を自在に制御することができ、それに伴って、一対のフィンガの開閉量を自在に制御することが可能となる。その結果、作業者がチャックボディに設けられたエンド部材を螺回させ軸方向に変位させることでピストンのストローク量を調整し、把持部材を特定の位置で停止するように調整していた従来のチャック装置と比較し、フィンガを任意の位置で容易且つ高精度に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係るチャック装置の駆動システムを示す概略回路構成図である。
図2図1の駆動システムを構成するチャック装置の全体断面図である。
図3図1の駆動システムにおいて、切替弁を第1切替位置から第2切替位置へと切り替えて把持部を解放させる場合の概略回路構成図である。
図4図1の駆動システムにおいて、切替弁を第3切替位置へと切り替えて把持部を把持状態とする場合の概略回路構成図である。
図5図1の駆動システムにおける切替弁へのバルブ指令信号と供給流量、排気流量及び弁開度との関係を示す特性曲線図である。
図6図1の駆動システムにおいて、コントローラへの指令信号、該コントローラから切替弁へのバルブ指令信号及びピストン位置信号に対する時間との関係をそれぞれ示したタイムチャート図である。
図7図1の駆動システムに対してヘッド側シリンダ室及びロッド側シリンダ室の圧力をそれぞれ検出可能な一組の圧力センサを設けた場合を示す概略回路構成図である。
図8図1の駆動システムに対してヘッド側シリンダ室とロッド側シリンダ室との差圧を検出可能な差圧センサを設けた場合を示す概略回路構成図である。
図9】一対の切替弁を有した変形例に係るチャック装置の駆動システムを示す概略回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るチャック装置の駆動システムについてその制御方法との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0017】
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係るチャック装置12を駆動するための駆動システムを示す。この駆動システム10は、図1に示されるように、圧縮エアの供給作用下に開閉動作するチャック装置12に適用され、該チャック装置12に対する圧縮エア(流体)の供給状態を切り替える切替弁14と、入力される指令信号に基づいて前記切替弁14へとバルブ指令信号(制御信号)を出力するコントローラ16とを含み、前記切替弁14の切替作用下に後述する第1及び第2ポート66、70と前記チャック装置12の第1及び第2ボディポート36、38とを選択的に接続している。また、コントローラ16には、予めチャック装置12を駆動するための制御マップが記憶されている。
【0018】
先ず、チャック装置12の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。
【0019】
このチャック装置12は、筒状に形成されたチャックボディ18と、該チャックボディ18の内部に変位自在に設けられるピストン20と、該ピストン20のロッド部22に係合されたレバー24a、24bを介して開閉動作する一対の第1及び第2フィンガ26、28を有した把持部30と、前記チャックボディ18の側部に設けられ前記ピストン20の位置を検出する検出センサ32とを含む。なお、上述したチャック装置12は、圧縮エアの供給作用下に開閉動作するエアチャックである。
【0020】
チャックボディ18は、例えば、断面略矩形状に形成され、その内部には軸方向(矢印A、B方向)に沿って貫通したボディ孔34が形成されると共に、その側面には、前記ボディ孔34と連通して圧力流体を供給・排気する第1及び第2ボディポート36、38が開口している。
【0021】
また、ボディ孔34は、チャックボディ18の一端部に開口し、ヘッドカバー40が嵌合されることで閉塞されると共に、ボディ孔34の段部に係合された状態で係止リング42によって開口した一端部側(矢印A方向)への移動が規制され保持される。
【0022】
そして、ボディ孔34には、後述するピストン20とヘッドカバー40との間に形成されたヘッド側シリンダ室(シリンダ室)44と、前記ピストン20とチャックボディ18の他端部との間に画成されたロッド側シリンダ室(シリンダ室)46とを備える。
【0023】
第1及び第2ボディポート36、38は、チャックボディ18の軸方向(矢印A、B方向)に所定間隔離間して設けられ、前記第1ボディポート36がヘッド側シリンダ室44に連通し、前記第2ボディポート38がロッド側シリンダ室46と連通している。そして、第1及び第2ボディポート36、38は、それぞれ第1及び第2配管68、72を介して後述する切替弁14の第1及び第2ポート66、70に接続され、該切替弁14の切替作用下に圧縮エアが供給・排気される。
【0024】
一方、チャックボディ18の他端部には、該チャックボディ18の軸線と略直交するようにプレート状のベース体48が連結され、これによって前記他端部が塞がれると共に、レバー24a、24bの一部が挿通される一対の挿通孔49a、49bを有している。
【0025】
また、ベース体48には、把持部30を構成する一対の第1及び第2フィンガ26、28が変位自在に案内されるレール溝50が形成される。このレール溝50は、ベース体48においてチャックボディ18とは反対側となる側面に形成され、該チャックボディ18の軸線と略直交する長手方向(図2中、矢印C方向)に沿って一直線状に延在している。
【0026】
ピストン20は、例えば、その外周面がボディ孔34の内周面に沿って摺接するように軸方向(矢印A、B方向)に変位自在に設けられ、該外周面に装着されたピストンパッキン52が前記内周面に当接すると共に、ピストンパッキン52に隣接して磁石54が設けられている。
【0027】
そして、磁石54の磁気を、チャックボディ18の側面に装着された検出センサ32で検知し、電気信号としてコントローラ16へと出力することで前記ピストン20の軸方向(矢印A、B方向)に沿った軸方向位置や変位速度が算出される。
【0028】
また、ピストン20の一端面は、ボディ孔34内においてヘッドカバー40に臨み、他端面には、縮径してベース体48側(矢印B方向)に向かって延在したロッド部22を有し、該ロッド部22と前記他端面との境界部位には弾性材料からなるダンパ55が装着されている。このロッド部22は、ボディ孔34に対して縮径したロッド孔56に挿通されると共に、その先端にはロッド部22の軸方向と直交したリンクピン58が設けられる。そして、ロッド部22の先端には、一対のレバー24a、24bがリンクピン58を介して回動自在に係合される。
【0029】
レバー24a、24bは、断面略L字状で一対となるように設けられ、ピストン20の軸線に対して対称となるように配置され、その折曲した略中央部にはチャックボディ18に設けられた支軸60a、60bが挿通されることで回動自在に支持される。
【0030】
また、レバー24a、24bの一端部は、半円状の切欠25a、25bを介してリンクピン58にそれぞれ係合され、断面が変形した球状に膨出した他端部27a、27bが把持部30を構成する第1及び第2フィンガ26、28の係合孔61a、61bにそれぞれ挿入され保持されている。
【0031】
すなわち、一対のレバー24a、24bは、ピストン20(ロッド部22)の軸方向(矢印A、B方向)に沿った変位作用下にリンクピン58を介して一端部側が前記軸方向に移動し、それに伴って他端部27a、27b側が互いに接近又は離間するように支軸60a、60bを支点として回動する。
【0032】
把持部30は、ベース体48のレール溝50に沿って変位自在に設けられる一対の第1及び第2フィンガ(フィンガ)26、28を有し、該第1及び第2フィンガ26、28は、前記レール溝50にガイドされるブロック状の本体部62a、62bと、該本体部62a、62bに対してそれぞれ略直交するように突出してワークを把持する爪部64a、64bとからそれぞれ構成される。
【0033】
そして、第1及び第2フィンガ26、28は、ベース体48のレール溝50に沿って互いに接近・離間するように移動自在に設けられる。この際、第1フィンガ26と第2フィンガ28とは、ピストン20の軸線を中心として対称となるように動作する。
【0034】
次に、切替弁14の構成について図1図3及び図4を参照しながら説明する。
【0035】
この切替弁14は、例えば、コントローラ16からのバルブ指令信号によって図示しない弁体が開閉動作する5ポートサーボ弁からなり、その第1ポート66が第1配管68を介してチャック装置12の第1ボディポート36と接続され、第2ポート70が第2配管72を介して第2ボディポート38と接続されている。
【0036】
また、切替弁14における供給ポート74は、第3配管76を介して圧縮エアを供給するエア供給源(供給源)78と接続され、第1及び第2排気ポート80、82がそれぞれ外部と連通している。
【0037】
そして、切替弁14は、図1に示される第1切替位置P1にあるときには、第1及び第2ポート66、70が、供給ポート74、第1及び第2排気ポート80、82のいずれに対しても接続されていない。そのため、エア供給源78からチャック装置12への圧縮エアの供給、該チャック装置12からの圧縮エアの排気がそれぞれ切替弁14によって遮断され、該チャック装置12が停止した状態となる。
【0038】
また、バルブ指令信号によって切り替えられた図3に示される切替弁14の第2切替位置P2では、供給ポート74と第1ポート66とが連通し、該供給ポート74に接続されたエア供給源78とチャック装置12の第1ボディポート36とが連通してヘッド側シリンダ室44に圧縮エアが供給された状態となり、同時に第2ポート70と第2排気ポート82とが連通することでチャック装置12の第2ボディポート38が外部と連通した状態となる。
【0039】
さらに、バルブ指令信号によって切り替えられた図4に示される切替弁14の第3切替位置P3では、第1ポート66と第1排気ポート80とが連通することで、チャック装置12の第1ボディポート36が外部と連通すると共に、供給ポート74と第2ポート70とが連通することで、エア供給源78とチャック装置12の第2ボディポート38とが連通してロッド側シリンダ室46に圧縮エアが供給された状態となる。
【0040】
すなわち、上述した切替弁14は、例えば、指令電圧からなる指令信号に基づいてコントローラ16から入力されるバルブ指令信号によって第1~第3切替位置P1~P3を自在且つ連続的に切替可能である。具体的には、図5に示されるように、バルブ指令信号の値が徐々に大きくなることで、第2切替位置P2、第1切替位置P1、第3切替位置P3の順番で切り替えられる。なお、このバルブ指令信号は、例えば、第1及び第2フィンガ26、28による把持動作又は解放動作のタイミング、その開き量(移動量)をコントローラ16へと入力するための信号である。
【0041】
本発明の実施の形態に係るチャック装置12の駆動システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、図1に示される切替弁14が第1切替位置P1となった状態を初期状態として説明する。
【0042】
この初期状態からチャック装置12の把持部30を解放状態(オープン)とする場合には、コントローラ16に対してオープン状態とするための指令信号が入力され、該コントローラ16から切替弁14に対してバルブ指令信号が入力されることで図示しない弁体が変位し、図3に示されるように供給ポート74と第1ポート66とが接続され、且つ、第2ポート70と第2排気ポート82とが接続した第2切替位置P2へと切り替えられる。
【0043】
これにより、エア供給源78からの圧縮エアが第3配管76を通じて切替弁14の供給ポート74、第1ポート66へと流れた後、第1配管68を通じてチャック装置12の第1ボディポート36へと供給される。
【0044】
そして、第1ボディポート36からヘッド側シリンダ室44へと供給された圧縮エアによってチャック装置12のピストン20がチャックボディ18に沿って他端部側(矢印B方向)へと押圧されて移動し、このピストン20の移動に伴って、ロッド側シリンダ室46の圧縮エアが第2ボディポート38から第2配管72を通じて排気され、切替弁14の第2ポート70から第2排気ポート82を通じて外部へと排気される。
【0045】
このピストン20の他端部側(矢印B方向)への移動によって、ロッド部22に係合された一対のレバー24a、24bが支軸60a、60bを支点として他端部27a、27b側が互いに離間するように回動し、それに伴って、第1及び第2フィンガ26、28がレール溝50に沿って互いに離間するように外側へと移動して解放状態となる。
【0046】
また、ピストン20に装着された磁石54の磁気が、チャックボディ18に設けられた検出センサ32によって検知され、位置信号としてコントローラ16へと出力されることで前記ピストン20の軸方向に沿った軸方向位置が確認されると共に、該ピストン20の位置に基づいて第1及び第2フィンガ26、28が互いに離間した開位置(解放状態、オープン)にあることが確認される。
【0047】
この場合、ピストン20は、ボディ孔34の端部へ当接するまで変位した後に停止し、第1及び第2フィンガ26、28の外側への移動量(開き量)も該ピストン20の軸方向位置に応じたものとなる。
【0048】
次に、上述した解放状態にある第1及び第2フィンガ26、28を含む把持部30をワーク等を把持する把持状態へと切り替える場合について説明する。
【0049】
先ず、コントローラ16に対して把持部30をクローズ状態とするための指令信号が入力され、該コントローラ16から切替弁14に対してバルブ指令信号が入力されることで弁体(図示せず)が変位し、図4に示されるように、供給ポート74と第2ポート70とが接続され、且つ、第1ポート66と第1排気ポート80とが接続した第3切替位置P3へと切り替えられる。
【0050】
これにより、エア供給源78から第1ボディポート36に対する圧縮エアの供給が停止され、一方、前記圧縮エアは切替弁14の供給ポート74、第2ポート70へと流れた後、第2配管72を通じてチャック装置12の第2ボディポート38へと供給される。
【0051】
そして、第2ボディポート38からロッド側シリンダ室46へと供給された圧縮エアによってチャック装置12のピストン20がチャックボディ18に沿って一端部側(矢印A方向)へと押圧されて移動し、このピストン20の移動に伴って、ヘッド側シリンダ室44の圧縮エアが第1ボディポート36から第1配管68を通じて排気され、切替弁14の第1ポート66から第1排気ポート80を通じて外部へと排気される。
【0052】
このピストン20の一端部側(矢印A方向)への移動によって、一対のレバー24a、24bが支軸60a、60bを支点として他端部27a、27b側が互いに接近するように回動し、それに伴って、第1及び第2フィンガ26、28がレール溝50に沿って互いに接近するように内側へと移動することで、第1フィンガ26の爪部64aと第2フィンガ28の爪部64bとの間に配置された図示しないワークを把持可能な把持状態となる。
【0053】
また、検出センサ32によってピストン20に装着された磁石54の磁気を検知し、位置信号としてコントローラ16へと出力することで、前記ピストン20の軸方向位置が確認されると共に、第1及び第2フィンガ26、28が互いに接近した閉位置(把持状態、クローズ)にあることが確認される。
【0054】
この場合、ピストン20は、第1及び第2フィンガ26、28がワークを把持するまで、又は、前記第1及び第2フィンガ26、28が互いに接触するまでヘッドカバー40側へと移動する。
【0055】
次に、第1及び第2フィンガ26、28からなる把持部30を解放位置と把持位置との間となる任意の中間位置で停止させる場合について図5及び図6を参照しながら説明する。なお、ここでは、第1及び第2フィンガ26、28の閉位置(把持状態)から中間位置で停止させる場合について説明する。
【0056】
なお、上述した図5は、切替弁14に対するコントローラ16からのバルブ指令信号と第1及び第2ポート66、70における圧縮エアの供給及び排気状態との関係を示す特性曲線図であり、前記第1ポート66(第1ボディポート36)に対する圧縮エアの供給・排気状態を示す特性曲線F1を実線とし、第2ポート70(第2ボディポート38)に対する前記圧縮エアの供給・排気状態を示す特性曲線F2を破線で示している。すなわち、バルブ指令信号の値により、第1ポート66に対する圧縮エアの供給・排気状態及びその流量(開度)が変化する。第2ポート70に関しても同様である。
【0057】
先ず、第1及び第2フィンガ26、28の閉位置では、クローズ状態とする指令信号がコントローラ16へと入力され、この指令信号に基づき切替弁14を第1開度Vaで開くためのバルブ指令信号が入力されることで第3切替位置P3へと切り替えられる。また、ピストン20の軸方向位置が検出センサ32によって検知され、該軸方向位置が位置信号としてコントローラ16へと入力され第1及び第2フィンガ26、28が閉状態にあることが確認される。
【0058】
さらに、図5から諒解されるように、上述した第3切替位置P3において、所定のバルブ指令信号における第1ポート66の開度と第2ポート70の開度とが同一となり、該第1ポート66を通じてチャック装置12から排気される圧縮エアの流量(特性曲線F1)と、前記第2ポート70を通じて前記チャック装置12へと供給される圧縮エアの流量(特性曲線F2)とが略同一となる。
【0059】
次に、上述した把持部30の閉位置から解放状態とするための指令信号をコントローラ16へと入力し、該指令信号に基づいたバルブ指令信号をコントローラ16から切替弁14へと入力することで、第2開度(第1の弁開度)Vbで開くように第2切替位置P2(図3参照)へと切り替えられる。そして、図3に示されるように、エア供給源78からの圧縮エアが供給ポート74から第1ポート66を経て第1ボディポート36へと供給されると同時に、ロッド側シリンダ室46内の圧縮エアが第2ポート70から第2排気ポート82を通じて排気される。
【0060】
この第2切替位置P2においても、所定のバルブ指令信号における第1ポート66の開度と第2ポート70の開度とが同一となり、該第1ポート66を通じてチャック装置12へと供給される圧縮エアの流量(特性曲線F1)と、前記第2ポート70を通じて前記チャック装置12から排出される圧縮エアの流量(特性曲線F2)とが略同一となる。
【0061】
これにより、チャック装置12において、ピストン20がヘッドカバー40から離間する方向(矢印B方向)に移動し始め、それに伴って、第1及び第2フィンガ26、28がレール溝50に沿って互いに離間する方向へと移動し始める。
【0062】
このピストン20の軸方向位置の変化が検出センサ32によって検知され、第1及び第2フィンガ26、28の中間位置に対応する該ピストン20の目標位置Dに対し、所定距離Lだけ手前となる切替地点Eに到達したことが検知されると、コントローラ16から切替弁14に対して第3開度(第3の弁開度)Vcで開くようにバルブ指令信号が出力される。
【0063】
この第3開度Vcは、第切替位置Pから第3切替位置P3側へと切り替えられた開度であり、第2ボディポート38からロッド側シリンダ室46へと圧縮エアが供給され、ヘッド側シリンダ室44から第1ボディポート36を通じて圧縮エアが排気される状態となり、且つ、図6に示されるロッド側・ヘッド側遮断よりも第1開度Va側となる開度に設定される。
【0064】
そして、上述した第3開度Vcで切替弁14を所定時間tだけ開いた後に、コントローラ16からの新たなバルブ指令信号によって第4開度(第2の弁開度)Vdとなるように切替弁14を切り替えることで、第1及び第2ボディポート36、38からの圧縮エアの供給及び排気が停止した第1切替位置P1(図1参照)とする。
【0065】
また、ピストン20の軸方向位置が位置信号としてコントローラ16に入力されることで、第1及び第2フィンガ26、28が任意の中間位置で開いた状態で停止していることが確認される。
【0066】
すなわち、第1及び第2フィンガ26、28が予め設定された中間位置(ピストン20の目標位置D)に到達するよりも手前側で第1ボディポート36に対する圧縮エアの供給を停止し、第2ボディポート38側に所定時間tだけ圧縮エアを供給するように切替弁14を切り替えることで、前記ピストン20の変位速度を好適に減速させ、所定の軸方向位置(目標位置D)へと高精度に停止させ、それに伴って、第1及び第2フィンガ26、28を所望の中間位置に高精度に停止させることができる。
【0067】
また、上述した切替弁14の第1開度Va及び第2開度Vbによって第1及び第2フィンガ26、28の変位速度が設定されると共に、第3開度Vc、目標位置D手前側となるピストン20の軸方向に沿った所定距離L、該第3開度Vcで開いている所定時間tの値によって前記第1及び第2フィンガ26、28の中間位置に対する停止精度が決定される。
【0068】
なお、上述した第1開度Va、第2開度Vb、第3開度Vc、ピストン20の目標位置Dに対する所定距離L、所定時間tは、例えば、チャックボディ18におけるボディ孔34の内径、ピストン20の軸方向に沿ったストローク量等のチャック装置12における諸条件によって最適な値が異なり、該チャック装置12の仕様やその駆動条件に応じてコントローラ16の制御マップに対して予め記憶される。
【0069】
また、検出センサ32によって検出されたピストン20の軸方向位置や変位速度をコントローラ16へと出力し、これらの結果に基づいて切替弁14に対するバルブ指令信号を変更して切替弁14の各弁開度を適宜変更することで、より高精度な第1及び第2フィンガ26、28の開閉制御を行うことが可能となる。
【0070】
さらに、図7に示される駆動システム90のように、チャック装置12において、ヘッド側シリンダ室44(第1ボディポート36)及びロッド側シリンダ室46(第2ボディポート38)内の圧力を検出可能な圧力センサ92a、92bをそれぞれ設け、該圧力センサ92a、92bによって検出された前記ヘッド側シリンダ室44及び前記ロッド側シリンダ室46の少なくともいずれか一方の圧力をコントローラ16へと出力し、該圧力に基づいたバルブ指令信号を切替弁14へと出力することで、前記切替弁14の弁開度や切替タイミングを設定するようにしてもよい。
【0071】
さらにまた、図8に示される駆動システム100のように、ヘッド側シリンダ室44(第1ボディポート36)の圧力とロッド側シリンダ室46(第2ボディポート38)の圧力との差圧を検出可能な差圧センサ102を設け、該差圧センサ102で検出された差圧をコントローラ16へと出力し、該差圧に基づいたバルブ指令信号を切替弁14へと出力することで、前記切替弁14の弁開度や切替タイミングを設定するようにしてもよい。
【0072】
このように、駆動システム90、100において圧力センサ92a、92b又は差圧センサ102を設け、該圧力センサ92a、92bによって検出された圧力又は前記差圧センサ102によって検出された差圧に基づいて第1及び第2フィンガ26、28の開閉を高精度に制御することができると共に、前記第1及び第2フィンガ26、28によってワークを把持する際の把持力を好適に調整することが可能となる。
【0073】
また、チャック装置12において、ヘッド側シリンダ室44、ロッド側シリンダ室46の容積が比較的小さい場合には、圧縮エアの供給及び排気を短時間で迅速に切り替える必要があるため、例えば、スプール(弁体)をリニアモータで軸方向に直接駆動する5ポートエアサーボバルブを切替弁14として用いると最適である。
【0074】
一方、上述した駆動システム10、90、100のように、チャック装置12に対する圧縮エアの供給状態を切り替える切替弁14が5ポートサーボ弁から構成される場合に限定されるものではなく、例えば、図9に示される駆動システム110のように、3ポートサーボ弁からなる一対の切替弁112a、112bを設け、一方の切替弁112aの出力ポート114aをチャック装置12の第1ボディポート36へと接続し、他方の切替弁112bの出力ポート114bをチャック装置12の第2ボディポート38へと接続するようにしてもよい。
【0075】
この駆動システム110では、チャック装置12を開状態とする場合には、一方の切替弁112aから第1ボディポート36へと圧縮エアを供給し、他方の切替弁112bを通じてチャック装置12から外部へと圧縮エアを排気することで、ピストン20の変位作用下に第1及び第2フィンガ26、28を解放状態(オープン)とする。
【0076】
一方、チャック装置12を閉状態とする場合には、他方の切替弁112bから第2ボディポート38へと圧縮エアを供給し、一方の切替弁112aを通じてチャック装置12から外部へと圧縮エアを排気することで、ピストン20の変位作用下に第1及び第2フィンガ26、28を把持状態(クローズ)とする。
【0077】
また、一方の切替弁112a及び他方の切替弁112bによるチャック装置12への圧縮エアの供給状態を適宜切り替えて制御することで、第1及び第2フィンガ26、28を任意の中間位置で停止させることも可能である。
【0078】
なお、本発明に係るチャック装置12の駆動システム10、90、100、110及びその制御方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0079】
10、90、100、110…駆動システム
12…チャック装置 14、112a、112b…切替弁
16…コントローラ 18…チャックボディ
20…ピストン 24a、24b…レバー
30…把持部 32…検出センサ
36…第1ボディポート 38…第2ボディポート
66…第1ポート 70…第2ポート
74…供給ポート 78…エア供給源
80…第1排気ポート 82…第2排気ポート
92a、92b…圧力センサ 102…差圧センサ
114a、114b…出力ポート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9