(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】チケット表示プログラムおよびチケット管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240306BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020076116
(22)【出願日】2020-04-22
【審査請求日】2023-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000144544
【氏名又は名称】レシップホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】内田 彰
(72)【発明者】
【氏名】園部 聡士
(72)【発明者】
【氏名】諏訪 修史
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-191558(JP,A)
【文献】特開2019-204547(JP,A)
【文献】特開2020-004292(JP,A)
【文献】特開2018-092388(JP,A)
【文献】国際公開第2015/008636(WO,A1)
【文献】特開2018-205815(JP,A)
【文献】特開2019-49806(JP,A)
【文献】国際公開第2016/027305(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チケットデータを用いたチケット画像の表示を携帯端末に実行させるチケット表示プログラムであって、
前記チケットデータは、乗車に関する第1データおよび第2データを含み、前記第1データは、前記チケットデータの使用可能期間を含むデータであり、前記第2データは、前記第1データ以外のデータであり、
前記チケット画像は、目視される時間の経過とともに連続して変化する環状オブジェクト、前記携帯端末での前記チケット画像としての使用が有効化されたチケットデータに含まれる前記第1データを前記環状オブジェクトの内側に表示する第1オブジェクト、および、前記携帯端末での前記チケット画像としての使用が有効化されたチケットデータに含まれる前記第2データを前記環状オブジェクトの外側に表示する第2オブジェクトを含む
チケット表示プログラム。
【請求項2】
前記環状オブジェクトは、目視される時間の経過とともに周回軌道を連続して移動する移動オブジェクトを含む
請求項1に記載のチケット表示プログラム。
【請求項3】
前記環状オブジェクトは、環状の軌道オブジェクトを備え、
前記移動オブジェクトが前記軌道オブジェクト上を目視時間の経過とともに連続して移動する前記チケット画像を前記携帯端末に表示させる
請求項2に記載のチケット表示プログラム。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記チケット画像を表示するタッチパネルを備え、
前記チケット画像を表示している前記タッチパネルでのタップ操作の入力によって当該チケット画像の色調を変化させる処理を前記携帯端末に実行させる
請求項1ないし3のうち何れか1項に記載のチケット表示プログラム。
【請求項5】
前記タッチパネルでのスワイプ操作、ピンチイン操作、およびピンチアウト操作の少なくとも1つが画面操作であり、前記携帯端末が前記チケット画像を表示している期間の全体にわたり前記画面操作に従う表示の変更を前記携帯端末に停止させる
請求項4に記載のチケット表示プログラム。
【請求項6】
前記チケットデータを管理するための日時データの日付を、午前零時以降であって始発前の設定時刻に、前記携帯端末に変更させる
請求項1ないし5のうち何れか1項に記載のチケット表示プログラム。
【請求項7】
前記チケットデータは、前記携帯端末のメモリに記憶され、
前記携帯端末が無線通信ネットワークに接続された状態、および非接続の状態の何れにおいても、前記メモリに記憶されたチケットデータを前記携帯端末での使用が有効化された状態にする処理を前記携帯端末に実行させる
請求項1ないし6のうち何れか1項に記載のチケット表示プログラム。
【請求項8】
前記第1データは、前記第2データより目視確認における優先度の高い情報である
請求項1ないし7のうち何れか1項に記載のチケット表示プログラム。
【請求項9】
チケットデータを用いたチケット画像を表示する携帯端末がネットワークを介してアクセスすると共に、前記チケットデータを管理するチケット管理装置であって、
ユーザが購入したチケットデータを、ユーザに割り振られたユーザ識別データに関連付けて管理するデータベースと、ユーザによって選択されたチケットデータを有効化する有効化処理部と、有効化されたチケットデータを用いて前記チケット画像の表示を前記携帯端末に表示させる表示制御部とを備え、
前記チケットデータは、乗車に関する第1データおよび第2データを含み、前記第1データは、前記チケットデータの使用可能期間を含むデータであり、前記第2データは、前記第1データ以外のデータであり、
前記チケット画像は、目視される時間の経過とともに連続して変化する環状オブジェクト、前記有効化されたチケットデータに含まれる前記第1データを前記環状オブジェクトの内側に表示する第1オブジェクト、および、前記有効化されたチケットデータに含まれる前記第2データを前記環状オブジェクトの外側に表示する第2オブジェクトを含む
チケット管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チケットデータを携帯端末に表示させるチケット表示プログラムおよびチケット管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バスや電車などの公共交通機関では、定期乗車券や1日乗車券など、使用可能期間が定められた乗車券が使用されている。この種の乗車券としては、ICカードや紙製の乗車券の他に、例えば特許文献1に記載されるような、スマートフォンなどの携帯端末のディスプレイにチケット画像として表示されるチケットデータが用いられている。この種のチケットデータは、携帯端末のディスプレイにチケット画像として表示された状態で公共交通機関の乗務員に提示される。そして、乗務員によって、実際の乗客の乗車日、および停留所または乗降駅がチケットデータに定義された使用可能期間や使用可能区間などの条件に適合しているか否かが目視確認される。特許文献1では、改ざんされたチケット画像の使用を防止するために、ビーコン装置と通信してチケット画像を表示しているが、この場合でも、本人確認のために乗務員がチケット画像を目視確認することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のチケット画像は、バスの乗車時または降車時に乗務員に提示されるものであるため、乗務員に対してわずかな時間しか提示されないことが多い。そのため、乗務員は、携帯端末にチケット画像として表示されたチケットの内容を、わずかな時間で目視確認する必要がある。また、乗客の円滑な乗降という観点からも、チケット画像として表示されたチケットの内容を、円滑に目視確認できることが求められている。
【0005】
本発明は、以上のような課題を鑑みてなされたものであり、携帯端末のディスプレイに表示されたチケットの内容の視認性向上を可能としたチケット表示プログラムおよびチケット管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためのチケット表示プログラムは、チケットデータを用いたチケット画像の表示を携帯端末に実行させるチケット表示プログラムであって、前記チケットデータは、乗車に関する第1データおよび第2データを含み、前記第1データは、前記チケットデータの使用可能期間を含むデータであり、前記第2データは、前記第1データ以外のデータであり、前記チケット画像は、目視される時間の経過とともに連続して変化する環状オブジェクト、前記携帯端末での前記チケット画像としての使用が有効化されたチケットデータに含まれる前記第1データを前記環状オブジェクトの内側に表示する第1オブジェクト、および、前記携帯端末での前記チケット画像としての使用が有効化されたチケットデータに含まれる前記第2データを前記環状オブジェクトの外側に表示する第2オブジェクトを含む。
【0007】
上記構成によれば、経時的に表示が変化する環状オブジェクトの内側に第1オブジェクトが配置されることで、第1オブジェクトを第2オブジェクトよりも目に留まり易くし、第1オブジェクトを目視確認し易くできる。また、環状オブジェクトの表示が経時的に変化することで、チケット画像を偽造しにくくできる。
【0008】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記環状オブジェクトは、目視時間の経過とともに周回軌道を連続して移動する移動オブジェクトを含む構成としてもよい。上記構成によれば、環状オブジェクトが経時的に周回軌道を移動する移動オブジェクトを含むことで、環状オブジェクトの内側に配置される第1オブジェクトをさらに目に留まり易くし、第1オブジェクトをより目視確認し易くできる。
【0009】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記環状オブジェクトは、環状の軌道オブジェクトを備え、前記移動オブジェクトが前記軌道オブジェクト上を目視時間の経過とともに連続して移動する前記チケット画像を前記携帯端末に表示させてもよい。上記構成によれば、環状オブジェクトが軌道オブジェクトを備えることで、内側に配置される第1オブジェクトと、外側に配置される第2オブジェクトとをより識別し易くでき、第1オブジェクトをさらに目視確認し易くできる。
【0010】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記携帯端末は、前記チケット画像を表示するタッチパネルを備え、前記チケット画像を表示している前記タッチパネルでのタップ操作の入力によって当該チケット画像の色調を変化させる処理を前記携帯端末に実行させてもよい。上記構成によれば、タッチパネルを操作し、チケット画像全体の色調を変更させることで、チケットの真偽を確認できる。これにより、チケット画像の偽造も防止できる。
【0011】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記タッチパネルでのスワイプ操作、ピンチイン操作、およびピンチアウト操作の少なくとも1つが画面操作であり、前記携帯端末が前記チケット画像を表示している期間の全体にわたり前記画面操作に従う表示の変更を前記携帯端末に停止させてもよい。上記構成によれば、ユーザの誤操作によって画面の表示が変更されることを防ぎ、チケット画像の目視確認を円滑に行うことができる。
【0012】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記チケットデータを管理するための日時データの日付を、午前零時以降であって始発前の設定時刻に、前記携帯端末に変更させてもよい。上記構成によれば、日を跨ぐ運行の場合でも、運行時間とチケットデータの使用可能期間の整合性を高めることができる。
【0013】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記チケットデータは、前記携帯端末のメモリに記憶され、前記携帯端末が無線通信ネットワークに接続された状態、および非接続の状態の何れにおいても、前記メモリに記憶されたチケットデータを前記携帯端末での使用が有効化された状態にする処理を前記携帯端末に実行させてもよい。上記構成によれば、電波状態の悪い場所でもチケット表示プログラムを使用できる。
【0014】
上記チケット表示プログラムにおいて、前記第1データは、前記第2データより目視確認における優先度の高い情報であってもよい。上記構成によれば、優先度の高い第1データを表示する第1オブジェクトが目視確認し易い位置に配置されることで、チケット画像の目視確認を円滑に行うことができる。
【0015】
上記課題を解決するためのチケット管理装置は、チケットデータを用いたチケット画像を表示する携帯端末がネットワークを介してアクセスすると共に、前記チケットデータを管理するチケット管理装置であって、ユーザが購入したチケットデータを、ユーザに割り振られたユーザ識別データに関連付けて管理するデータベースと、ユーザによって選択されたチケットデータを有効化する有効化処理部と、有効化されたチケットデータを用いて前記チケット画像の表示を前記携帯端末に表示させる表示制御部とを備え、前記チケットデータは、乗車に関する第1データおよび第2データを含み、前記第1データは、前記チケットデータの使用可能期間を含むデータであり、前記第2データは、前記第1データ以外のデータであり、前記チケット画像は、目視される時間の経過とともに連続して変化する環状オブジェクト、前記有効化されたチケットデータに含まれる前記第1データを前記環状オブジェクトの内側に表示する第1オブジェクト、および、前記有効化されたチケットデータに含まれる前記第2データを前記環状オブジェクトの外側に表示する第2オブジェクトを含む。
【0016】
上記構成によれば、経時的に表示が変化する環状オブジェクトの内側に第1オブジェクトが配置されることで、第1オブジェクトを第2オブジェクトよりも目に留まり易くし、第1オブジェクトを目視確認し易くできる。また、環状オブジェクトの表示が経時的に変化することで、チケットを偽造しにくくできる。そして、このようなチケット画像をチケット管理装置にアクセスした携帯端末に表示させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、携帯端末のディスプレイに表示されたチケットの内容の視認性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】携帯端末のタッチパネルに表示されたチケット画像の構成を表す図。
【
図3】携帯端末のタッチパネルに表示されたチケット画像であって、タップ操作によりチケット画像の色調が変更された状態を表す図。
【
図6】管理サーバのデータベースにおけるチケットデータの管理情報を示す図。
【
図7】携帯端末のタッチパネルに表示されたチケット一覧画像の構成を示す図。
【
図8】携帯端末によってチケットデータが有効化されてから無効化されるまでの手順を示すフローチャート。
【
図9】ウェブサイトを介した場合におけるチケットデータが有効化されてから無効化されるまでの手順を示すフローチャート。
【
図10】携帯端末のタッチパネルに表示されたチケット画像の変形例であって、使用可能期間が12時間である場合のチケット画像を示す図。
【
図11】携帯端末のタッチパネルに表示されたチケット画像の変形例であって、不正使用対策としてデイナンバーオブジェクトが追加された場合のチケット画像を示す図。
【
図12】携帯端末のタッチパネルに表示されたチケット画像の変形例であって、定期乗車券の場合のチケット画像を示す図。
【
図13】定期乗車券の場合におけるデータベースで管理されるチケットデータの管理情報を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用されたチケット表示プログラムおよびチケット管理装置について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
[チケット管理システム]
図1に示すように、チケット管理システム1は、公共交通機関としてのバス2と、バス2の利用者である乗客3と、バス2の運転手である乗務員4と、乗客3に所持され、チケットデータをチケット画像21として表示する携帯端末10と、チケットデータを管理する管理サーバ40とを備えている。また、携帯端末10と管理サーバ40とは、ネットワーク5を介して接続されている。
【0020】
バス2には、乗客3と、乗務員4とが乗車している。バス2は、一例として、路線バスや高速バスであり、ここでは、発車してから目的地まで複数の停留所に停車する路線バスである。また、バス2は、都市部を巡回する巡回バスでもよいし、主要駅から観光地まで観光客を輸送するバスであってもよい。乗客3は、携帯端末10を所持している。携帯端末10は、一例として、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイス端末であり、携帯可能な小型の情報処理端末である。ここでは、携帯端末10は、スマートフォンである。携帯端末10は、タッチパネル12を備えている。
【0021】
携帯端末10には、チケット表示プログラムがインストールされている。チケット表示プログラムは、携帯端末10にチケット画像21の表示を実行させるプログラムであり、携帯端末10においてチケットデータを管理するためプログラムである。チケット表示プログラムは、スマートデバイス端末用のアプリケーションプログラムであり、ネットワークを介してアプリケーション配信装置からダウンロードされ、インストールされる。
【0022】
管理サーバ40は、チケットデータを管理するためチケット管理装置である。管理サーバ40は、ネットワーク5を介して、携帯端末10との間でチケットデータに関するデータの送受信を行う。具体的には、乗客3は、バス2に乗車する前に、携帯端末10にインストールされたチケット表示プログラムを利用して、管理サーバ40に管理されたチケットデータを購入し、携帯端末10にダウンロードする。このとき、乗客3によって購入されたチケットデータは、ユーザIDなどのユーザ識別データと関連付けられて、管理サーバ40のデータベースに登録される。
【0023】
チケットデータは、バス2に乗車するための乗車券としての情報が定義されたデータである。チケットデータは、チケット管理装置である管理サーバ40によって管理されており、ネットワーク5を介して、携帯端末10にダウンロードされる。携帯端末10にダウンロードされたチケットデータは、チケット画像21としてタッチパネル12に表示される。
【0024】
タッチパネル12に表示されたチケット画像21は、バス2内において、乗客3から乗務員4に提示される。乗務員4は、チケットデータに定義された乗車券としての情報であって、チケット画像21として表示されたチケットの内容を目視確認する。これにより、乗務員4は、実際の乗客3の乗車日および乗車駅がチケットデータに定義された使用可能期間や使用可能区間などの条件に適合しているか否かを確認する。
【0025】
図2に示すように、携帯端末10は、本体部11と、タッチパネル12と、操作部13とを備える。本体部11は、掌で把持できる程度の大きさを有した矩形状の筐体である。タッチパネル12は、液晶パネル、有機ELパネルなどの表示デバイスと位置入力デバイスとを組み合わせたタッチ操作入力が可能な矩形状のディスプレイであり、本体部11の正面に配置されている。タッチパネル12では、アプリケーションプログラムを起動しているときやウェブページを表示しているとき、画面操作としてのスワイプ操作、ピンチイン操作、および、ピンチアウト操作を許可し、表示状態を変更することができる。なお、チケット画像21が表示されているときはチケット表示プログラムによってこれらの機能が制限される。操作部13は、携帯端末10における操作入力装置であり、本体部11において、タッチパネル12の下方に配置される円形の操作ボタン13aと、本体部11の側部に配置される音量調節ボタン(非図示)および電源ボタン(非図示)とを備える。
【0026】
タッチパネル12の画面には、チケット画像21などを表示するためのアプリ画面20が表示される。アプリ画面20は、上部領域20aと、下部領域20bとを備える。上部領域20aは、タッチパネル12の長手方向である上下方向において、アプリ画面20の上端から、アプリ画面20の半分よりも下方に亘る領域である。上部領域20aは、下部領域20bでの操作により表示が切り替えられ、ここでは、チケット画像21が表示されている。携帯端末10は、チケット画像21が表示されている間、タッチパネル12の輝度を最大の状態とし、タッチパネル12の輝度を変更できないように制限する。
【0027】
[チケット画像]
チケット画像21は、携帯端末10にダウンロードされたチケットデータに定義された情報が表示されている。チケット画像21は、上部領域20aにおける上下方向の中央に配置される環状オブジェクト22と、環状オブジェクト22の内側に配置される第1オブジェクト23とを備える。さらに、チケット画像21は、環状オブジェクト22の外側に配置される第2オブジェクト24と、第3オブジェクト25とを備える。チケット画像21は、全体の背景色が例えば黒色である。また、チケット画像21に含まれるオブジェクトは、チケット画像21の背景色と異なる色であって、チケット画像21において鮮明に視認できる色を有しており、例えば白色である。
【0028】
環状オブジェクト22は、軌道オブジェクト22aと、移動オブジェクト22bとを備える。軌道オブジェクト22aは、環状の図形が30度毎に分割された形状を有している。軌道オブジェクト22aは、上部領域20aにおける上下方向のほぼ中央に配置されており、短手方向である幅方向において、軌道オブジェクト22aの中心が、上部領域20aの幅方向の中央に位置している。軌道オブジェクト22aは、その外周が上部領域20aの幅方向の両端部近傍に位置する程度の外径を有しており、また、第1オブジェクト23を配置するために十分な内径を有している。環状オブジェクト22は、円形でなくてもよく、例えば、六角形や四角形であってもよい。
【0029】
移動オブジェクト22bは、軌道オブジェクト22aと同じ環状の図形を30度よりも小さい角度で切り取った形状を有し、また、軌道オブジェクト22aと同じ線幅を有する。移動オブジェクト22bは、軌道オブジェクト22aと重なるように配置され、軌道オブジェクト22a上を連続して周回するように表示される。移動オブジェクト22bの周回速度は、乗務員4が識別可能な程度の速度であり、ここでは、軌道オブジェクト22a上を1秒間で1周するように表示されている。移動オブジェクト22bは、軌道オブジェクト22aに対して視認し易くするため、軌道オブジェクト22aと異なる色である。移動オブジェクト22bは、軌道オブジェクト22aの線幅より大きくても、小さくてもよく、また、例えば、円形であってもよいし、キャラクタオブジェクトでもよい。
【0030】
第1オブジェクト23は、環状オブジェクト22の中心部分に配置される第1中央オブジェクト23aと、第1中央オブジェクト23aの下方に配置される第1下方オブジェクト23bと、第1中央オブジェクト23aの上方に配置される第1上方オブジェクト23cとを備える。第1オブジェクト23は、チケットデータに定義された情報が乗客3の乗車に対して適用可能かどうかを目視確認するための第1データを表示している。
【0031】
第1データは、チケットデータに定義された情報の一部であって、乗務員4による目視確認における優先度が第2オブジェクト24に表示される情報よりも高い情報である。ここでの第1データとして、第1中央オブジェクト23aにチケットデータの使用可能期間の終了日が表示され、第1下方オブジェクト23bにチケットデータの使用可能人数が表示され、第1上方オブジェクト23cにチケットデータの使用可能区間が表示されている。第1中央オブジェクト23aには、第1下方オブジェクト23bおよび第1上方オブジェクト23cに表示される情報よりも重要な情報が表示される。このため、第1中央オブジェクト23aでは、第1下方オブジェクト23bおよび第1上方オブジェクト23cよりも大きなサイズの文字、数字、記号、絵、マーク、図形等で情報を表示し、第1中央オブジェクト23aの情報を視認し易くしている。
【0032】
第2オブジェクト24は、環状オブジェクト22の上方に配置される第2上方オブジェクト24aと、環状オブジェクト22の下方に配置される第2下方オブジェクト24bとを備える。第2オブジェクト24は、チケットデータに定義された情報の一部であって、乗客3の乗車に対してチケットデータが適用可能かどうかを目視確認する目的において、第1データよりも優先度の低い情報である第2データを表示している。このため、第2上方オブジェクト24aおよび第2下方オブジェクト24bは、第1オブジェクト23よりも小さい領域に情報が表示されている。
【0033】
ここでは、第2データとして、第2上方オブジェクト24aにバス2の運行会社の名称およびチケットデータの種類が表示され、第2下方オブジェクト24bにチケットデータの使用方法および現在時刻が表示されている。具体的に、チケットデータの種類は、日付単位の使用可能期間が設定され、チケットデータが有効化された時点から当日の運行終了時間までチケット画像21の表示が可能な1日乗車券である。また、チケットデータの使用方法としては、チケット画像21を乗務員4に提示することを示唆する文章が表示されている。また、現在時刻は、時、分、および秒単位で表示されている。すなわち、現在時刻の表示は、1秒ごとに切り替えられる。現在時刻は、携帯端末10で管理される日時データが提供される。ここでは、現在時刻は、24時間制の表記方法であるが、深夜便などの場合は、25時、26時のように表示させてもよく、バスの運行時刻に応じて表記方法を切り替えてもよい。
【0034】
第3オブジェクト25は、環状オブジェクト22の外側であって、第2下方オブジェクト24bの右側側方に配置されている。第3オブジェクト25は、第3オブジェクト25に対してタップ操作がされた場合、上部領域20aにチケット詳細情報画像(非図示)を表示する。チケット詳細情報画像は、チケットデータにおける第1データおよび第2データに加えて、チケットデータの購入日や料金、チケットデータに関する問い合わせ先、チケットデータの使用における注意事項などの情報を含む画像である。
【0035】
下部領域20bは、タッチパネル12の長手方向において、アプリ画面20の下端から、アプリ画面20の半分よりも下方に亘る領域である。下部領域20bの背景色は、チケット画像21の背景色と同じ色を有している。下部領域20bは、左から、第1切替オブジェクト26aと、第2切替オブジェクト26bと、第3切替オブジェクト26cと、第4切替オブジェクト26dとをこの順に備えている。下部領域20bのオブジェクトがタップ操作された場合、タップ操作されたオブジェクトは、色が変更されてハイライトされる。ここでは、第2切替オブジェクト26bがハイライトされている。
【0036】
第1切替オブジェクト26aに対してタップ操作がされた場合、上部領域20aにチケット購入画像(非図示)が表示される。チケット購入画像は、チケット表示プログラムのユーザである乗客3がネットワーク5を介してチケットデータを購入するための画像である。チケット購入画像では、乗客3が任意のチケットデータを選択し、クレジットカード決済等でチケットデータの決済を行う。購入したチケットデータは、ネットワーク5を介して携帯端末10にダウンロードされる。第2切替オブジェクト26bに対してタップ操作がされた場合、上部領域20aにチケット画像21が表示される。第3切替オブジェクト26cに対してタップ操作がされた場合、上部領域20aにチケット一覧画像(
図7参照)が表示される。チケット一覧画像では購入済みのチケットデータが一覧表示される。第4切替オブジェクト26dに対してタップ操作がされた場合、上部領域20aに、マイページ画像(非図示)が表示される。マイページ画像では、ユーザが登録したメールアドレス、電話番号、クレジットカード等のユーザ情報の確認および変更が可能であり、チケット表示プログラムの利用規約や使用方法などの確認が可能である。
【0037】
また、
図3に示すように、上部領域20aは、チケット画像21が表示されている間において、チケット画像21における第3オブジェクト25以外の領域でタップ操作がされると、チケット画像21の色調が反転した状態に表示が変更される。この場合、例えば、チケット画像21の背景色は、黒色から白色に変更される。同時に、環状オブジェクト22、第1オブジェクト23、第2オブジェクト24、および、第3オブジェクト25の色は、白色の背景のチケット画像21において鮮明に視認できる色に変更される。また、
図3に示す状態において、再びタップ操作された場合、チケット画像21の色調は、
図3に示す状態から
図2に示す状態に変更される。
【0038】
[携帯端末の構成]
図4に示すように、携帯端末10は、上述した本体部11と、タッチパネル12と、操作部13とに加えて、さらに、制御部14と、メモリ部15と、日時管理部16と、通信部17とを備えている。制御部14は、一例として、CPUであり、携帯端末10の全体の動作を制御する。メモリ部15は、データ記憶部とメインメモリとを有している。データ記憶部は、不揮発性メモリであって、一例として、フラッシュメモリである。データ記憶部は、チケット表示プログラムやダウンロードされたチケットデータを記憶している。メインメモリは、一例として、RAMであり、携帯端末10のデータやプログラム等を一時的に記憶している。
【0039】
日時管理部16は、携帯端末10において、現在の日時の情報である日時データを管理する。日時管理部16が管理する日時データは、現在時刻の表示の他に、一例として、バスの運行時刻における当日の最終便の終着時刻以降、かつ、翌日の始発時刻以前の時刻に応じて、例えば、24時間制の表記方法から27時間制の表記方法に換算されて、チケットデータの使用可能期間や有効期限と照合に使用される。換言すると、チケット表示プログラムにおいて、日時データにおける日付が切り替えられる時刻は、24時間制での当日の24時、すなわち、翌日の零時ではなく、27時間制での当日の27時、すなわち、翌日の3時である。例えば、チケットデータの種類が1日券の場合、当該チケットデータの使用可能期間は、チケットデータが有効化された時点から、有効化された日の26時59分59秒までであり、24時間制で換言すると、チケットデータが有効化された日の翌日の2時59分59秒までである。また、通信部17は、ネットワーク5を介して管理サーバ40と通信する。ネットワーク5は、一例として、携帯電話の4G、5Gなどの移動通信システム、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN通信システムである。
【0040】
[管理サーバの構成]
図5に示すように、管理サーバ40は、制御部41と、メモリ部42と、データベース43とを備えている。制御部41は、一例として、CPUであり、管理サーバ40の全体の動作を制御する。メモリ部42は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ等の記憶装置である。メモリ部42は、一例として、ユーザ識別データと関連付けられる前の状態のチケットデータなどを保存している。
【0041】
データベース43は、データ管理部であり、ユーザである乗客3に購入されたチケットデータに定義された情報を、ユーザIDと関連付けて保存している(
図6参照)。ユーザIDは、チケットデータの購入のためユーザ登録したユーザに対して一意に割り振られるユーザ識別データである。
【0042】
管理サーバ40は、さらに、決済部44と、日時管理部45と、通信部46とを備えている。決済部44は、携帯端末10から送信された決済要求に対して、チケットデータの料金の決済を行う。決済の方法は、キャッシュレス決済が好ましく、例えば、クレジットカード決済、デビットカード決済、プリペイドカード決済である。決済が完了したチケットデータは、携帯端末10に送信され、かつ、ユーザIDと関連付けてデータベース43に保存される。
【0043】
日時管理部45は、現在の日時の情報である日時データを管理する。日時管理部45が管理する日時データは、一例として、データベース43に提供され、バス2の運行時刻に応じて、24時間制の表記方法から27時間制の表記方法に換算されて、データベース43おけるチケットデータの使用可能期間や有効期限などの管理に使用される。また、通信部46は、ネットワーク5を介して、携帯端末10と通信する。
【0044】
[データベース]
図6に示すように、管理サーバ40におけるデータベース43には、チケットデータが各ユーザIDに関連付けられて保存されている。具体的に、データベース43は、チケットデータに定義された情報として、チケットデータの種類を管理している。チケットデータは、使用可能期間に応じた種類があり、例えば、1日乗車券や、時間単位の使用可能期間を有するチケットデータとして6時間券や、12時間券などがある。
【0045】
また、データベース43は、各チケットデータの有効期限を管理している。有効期限は、チケットデータを有効化することが可能な期限である。有効期限を過ぎたチケットデータは、有効化できず、チケット画像21として表示できない。
【0046】
データベース43は、各チケットデータの使用可能期間を管理している。使用可能期間は、チケットデータをチケット画像21として表示することができる期間であり、チケットデータごとに定められる。すなわち、チケットデータは、使用可能期間の起算が開始される処理である有効化がされることで、使用可能期間内において当該チケットデータをチケット画像21として表示させることができる。また、有効化されたチケットデータは、使用可能期間として定められた期間が経過した際に、以降のチケット画像21としての表示を停止する処理である無効化がされる。具体的に、データベース43は、各チケットデータの使用可能期間として、有効化がされた日時である開始日時と、開始日時から起算して使用可能期間が経過した日時である終了日時とを管理している。また、設定された使用可能期間内であっても、有効期限を過ぎた場合には使用可能期間が終了される。
【0047】
データベース43は、各チケットデータのステータスを管理している。具体的に、データベース43は、各チケットデータのステータスとして、有効期限前であり、かつ、有効化されていない「未使用」状態と、使用可能期間内である「使用中」状態と、有効化され、かつ、使用可能期間が終了している「使用済」状態と、有効期限が過ぎている「期限切れ」状態とを管理している。
【0048】
データベース43は、各チケットデータの使用可能区間を管理している。使用可能区間は、バス2における運行路線全域であってもよく、特定の停留所間として設定されてもよい。ここでは、使用可能区間は、2つの停留所の間の区間として設定されている。
【0049】
データベース43は、各チケットデータの使用可能人数を管理している。チケットデータの購入時に、複数人分の運賃をまとめて決済することで、チケットデータの使用可能人数が変更される。
【0050】
データベース43は、上述したチケットデータに定義された情報の他に、各チケットデータを識別するためのチケットIDや、購入日時などの情報を管理している。また、データベース43は、上述した以外のチケットデータに定義された情報を管理してもよい。データベース43に管理されている情報は、各チケットデータが購入された際に携帯端末10にダウンロードされ、メモリ部15において、同様の内容が保存される。
【0051】
[チケット一覧画像]
次に、アプリ画面20におけるチケット一覧画像について説明する。
図7に示すように、チケット一覧画像27は、第3切替オブジェクト26cに対してタップ操作がされた場合に、アプリ画面20における上部領域20aに表示される。チケット一覧画像27は、ユーザである乗客3が購入したチケットデータの一覧が表示されており、タブオブジェクトと、チケットオブジェクト28を備えている。
【0052】
タブオブジェクトは、チケット一覧画像27における上部に配置されており、携帯端末10にダウンロードされたチケットデータをステータス毎に表示する。すなわち、タブオブジェクトにおいて、「未使用」、「使用中」、および、「使用済」として表示される領域がタップ操作されることで、携帯端末10にダウンロードされたチケットデータのなかから、該当するステータスを有するチケットデータをチケットオブジェクト28として表示する。
【0053】
チケットオブジェクト28は、タブオブジェクトの下方において、上下方向に並んで配置されている。チケットオブジェクト28は、携帯端末10にダウンロードされた各チケットデータが、チケットを模して表示されたものであり、その券面部にチケットデータに定義された情報の一部が表示されている。ここでは、ステータスが「未使用」であるチケットデータがチケットオブジェクト28として表示されている。また、乗客3に選択されたチケットオブジェクト28が、色が変更されてハイライトされている。
【0054】
また、チケット一覧画像27において、ポップアップ29がチケット一覧画像27の下部に表示されている。ポップアップ29は、ハイライトされたチケットオブジェクト28に対応するチケットデータを有効化するか否かを選択するためのオブジェクトである。具体的に、ポップアップ29において、「使う」と表示された領域がタップ操作されると、ハイライトされたチケットオブジェクト28に対応するチケットデータが有効化される。
【0055】
次に、以上のように構成されたチケット管理システムの作用について説明する。
〔チケット表示プログラムでの有効化から無効化までの手順〕
チケット表示プログラムにおいて、購入したチケットデータを有効化してから無効化されるまでの手順について説明する。先ず、その準備として、乗客3は、バス2の乗車前に、携帯端末10にチケット表示プログラムをインストールし、ユーザ登録をする。あわせて、決済方法を設定する。ついで、乗客3は、アプリ画面20における上部領域20aに、チケット購入画像(非図示)を表示させる。そして、乗客3は、携帯端末10に表示されたチケット購入画像において、検索条件を入力して所望のチケットデータを抽出し、管理サーバ40にチケットデータの料金の決済の要求を送信する。決済部44は、受信した要求に対して決済を行う。管理サーバ40の制御部41は、決済が完了したチケットデータを、ユーザIDと関連付けてデータベース43に保存し、また、当該チケットデータを携帯端末10に送信する。そして、携帯端末10では、決済が完了したチケットデータがダウンロードされ、メモリ部15に保存される。
【0056】
図8に示すように、携帯端末10にダウンロードされたチケットデータが有効化されてから無効化されるまでの手順は、ステップS11からステップS21で構成され、チケット表示プログラムによって実行される。まず、ステップS11において、携帯端末10の制御部14は、チケット表示プログラムに従って、チケット一覧画像27を表示させる処理を実行する。そして、携帯端末10でチケット一覧画像27のなかから1つのチケットオブジェクト28が選択されると、制御部14は、選択されたチケットオブジェクト28に対応するチケットデータを有効化するか否かを確認するためのポップアップ29を表示する。ポップアップ29において、「使う」と表示された領域がタップ操作されると、ステップS12に移行する。
【0057】
ステップS12において、制御部14は、選択されたチケットデータが有効期限内か否かを判定させる処理を実行する。制御部14は、選択されたチケットデータの有効期限と、日時管理部16の日時データとを照合し、選択されたチケットデータが有効期限内か否かを判定する。ここでは、携帯端末10は、日時管理部16の日時データを、24時間制の表記方法から27時間制の表記方法に換算して、チケットデータの有効期限と照合する。チケットデータが有効期限内である場合は、ステップS13に移行し、現在の日時がチケットデータの有効期限を超過している場合は、ステップS14に移行する。ステップS14において、制御部14は、選択されたチケットデータが有効期限切れである旨を通知する画像をタッチパネル12に表示し、処理を終了する。
【0058】
ステップS13において、制御部14は、チケット表示プログラムに従って、選択されたチケットデータの有効化処理を実行する。すなわち、制御部14は、選択されたチケットデータを有効化し、当該チケットデータの使用可能期間の起算を開始する。制御部14は、開始日時と、終了日時とをメモリ部15に記憶する。また、携帯端末10の制御部14は、メモリ部15に記憶されたチケットデータのステータスを「未使用」から「使用中」に変更する。
【0059】
ステップS15において、制御部14は、チケット表示プログラムに従って、有効化されたチケットデータをチケット画像21としてタッチパネル12に表示させる処理を実行する。同時に、制御部14は、チケット表示プログラムに従って、タッチパネル12の輝度を最大の状態に変更し、また、携帯端末10がチケット画像21を表示している間、タッチパネル12の輝度の変更を停止する。さらに、制御部14は、チケット表示プログラムに従って、携帯端末10がチケット画像21を表示している間、スワイプ操作、ピンチイン操作、ピンチアウト操作による入力に対するチケット画像21の表示状態の変更を停止する。この状態で、チケット画像21がバス2内で乗客3から乗務員4に提示される。
【0060】
携帯端末10が、ネットワーク5に接続されていない状態であるオフライン状態の場合でも、制御部14は、ステップS13およびステップS15における有効化処理およびチケット画像21の表示を実行できる。これにより、例えば、バス2の路線内に電波状況が悪い地域があり、携帯端末10がオフライン状態になってしまう場合でも、携帯端末10にチケット画像21を表示させることができる。また、携帯端末10は、チケットデータの使用可能期間内であれば、何度でもチケット画像21を表示させることができる。したがって、バス2の乗車前に、あらかじめチケットデータを有効化しておくことで、バス2内で有効化処理の手順を踏まずに、チケット画像21を表示させることができる。
【0061】
ステップS16において、制御部14は、チケット表示プログラムに従って、携帯端末10において有効化されたチケットデータを管理サーバ40に送信し、携帯端末10に保存されたチケットデータの情報と、管理サーバ40に保存されたチケットデータの情報とを同期する。これにより、管理サーバ40の制御部41は、データベース43に保存された当該チケットデータの情報を更新する。ステップS16は、携帯端末10がネットワーク5に接続された状態であるオンライン状態の場合に実行される。換言すると、携帯端末10がオフライン状態の場合には、携帯端末10がオンライン状態になるまで、ステップS16の実行が保留される。
【0062】
ステップS17において、制御部14は、携帯端末10がチケット画像21を表示している間において、チケット画像21における第3オブジェクト25以外の領域でタップ操作がされたか否かを判定する。当該領域でタップ操作がされた場合は、ステップS18に移行し、タップ操作がされない場合は、ステップS19に移行する。
【0063】
ステップS18において、制御部14は、チケット画像21を色調が反転するように表示を変更する処理を実行する。その後、再度ステップS17の処理に戻り、タップ操作がされたか否かを判定する。すなわち、チケット画像21が表示されている状態において、タップ操作がされる度に、チケット画像21の色調が反転するように表示を変更する処理が行われる。
【0064】
ステップS19において、制御部14は、現在時刻がチケットデータの使用可能期間の終了日時に達したか否かを判定する処理を実行する。制御部14は、日時管理部16の日時データと、チケットデータの使用可能期間の終了日時とを照合し、現在時刻が終了日時に達したか否かを判定する処理を実行する。現在時刻が終了日時に達していない場合は、チケット画像21が表示されたまま再度ステップS17の処理に戻り、現在時刻が終了日時に達した場合は、ステップS20に移行する。
【0065】
ステップS20において、制御部14は、有効化されたチケットデータを無効化する処理を実行し、アプリ画面20における上部領域20aに、当該チケットデータが無効化された旨を通知する画像を表示する。また、制御部14は、メモリ部15に記憶されたチケットデータのステータスを「使用中」から「使用済」変更する。チケット表示プログラムは、携帯端末10がネットワーク5に接続されていない状態であるオフライン状態の場合でも、ステップS20における無効化処理を実行させることができる。
【0066】
ステップS21において、制御部14は、無効化されたチケットデータの情報を、管理サーバ40に送信させる処理を実行し、管理サーバ40に保存されたチケットデータの情報との同期を行う。これにより、管理サーバ40のデータベース43に保存された当該チケットデータのステータスが更新される。ステップS21は、携帯端末10がネットワーク5に接続された状態であるオンライン状態の場合に実行される。携帯端末10がオフライン状態の場合には、携帯端末10がオンライン状態になるまで、ステップS21が保留される。以上の処理により、チケットデータの有効化から無効化までの手順が終了する。
【0067】
以上のような第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1-1)経時的に表示が変化する環状オブジェクト22の内側に第1オブジェクトが配置されることで、第1オブジェクト23を第2オブジェクト24よりも目に留まり易くし、第1オブジェクト23を目視確認し易くできる。したがって、チケット画像21に表示されたチケットの内容の視認性を向上できる。
【0068】
(1-2)環状オブジェクト22の表示が経時的に変化することで、チケット画像21を偽造しにくくできる。例えば、チケット画像21をキャプチャした画像と正規のチケット画像21とを目視確認により容易に判別できる。
【0069】
(1-3)環状オブジェクト22が経時的に周回軌道を移動する移動オブジェクト22bを含むことで、環状オブジェクト22の内側に配置される第1オブジェクト23をさらに目に留まり易くし、第1オブジェクト23の内容の視認性をより向上できる。
【0070】
(1-4)環状オブジェクト22が環状の軌道オブジェクト22aを備えることで、内側に配置される第1オブジェクト23と、外側に配置される第2オブジェクト24との境界となり、第1オブジェクト23と第2オブジェクト24とをより識別し易くでき、第1オブジェクト23の内容の視認性をより向上できる。
【0071】
(1-5)タップ操作によりチケット画像21全体の色調を変更させることで、チケットの真偽を確認できる。したがって、チケット画像21を偽造しにくくできる。
(1-6)チケット画像21が表示されている間において、スワイプ操作、ピンチイン操作、およびピンチアウト操作による入力に対するチケット画像21の表示の変更を制限することで、ユーザの誤操作による画面の表示の変更を抑制できる。これにより、チケット画像21の目視確認を円滑に行うことができる。また、チケット画像21の表示の拡大、縮小が制限されているため、チケット画像21の内容の視認性をより向上できる。
【0072】
(1-7)チケット画像21が表示されている間において、タッチパネル12の輝度を最大の状態とし、タッチパネル12の輝度の変更を停止することで、チケット画像21の内容の視認性をより向上できる。
【0073】
(1-8)チケット表示プログラムおよび管理サーバ40において、バスの運行時刻に合わせて日時データの日付を変更することで、例えば、日を跨ぐ運行の場合でも、チケットデータを使用でき、バスの運行時間とチケットデータの使用可能期間の整合性を高めることができる。
【0074】
(1-9)携帯端末10のメモリ部15に記憶されたチケットデータを有効化し、チケット画像21として表示することで、携帯端末10がオフライン状態でも、有効化処理およびチケット画像21の表示が可能である。したがって、バスの路線内に電波が悪い場所があっても、携帯端末10にチケット画像21を表示できる。
【0075】
(1-10)携帯端末10のメモリ部15に記憶されたチケットデータを無効化することで、携帯端末10がオフライン状態でも、無効化処理を実行できる。したがって、例えば、バスの路線内に電波が悪い場所があっても、チケットデータの使用可能期間の終了日時に達した時点で、チケット画像21の表示を停止できる。
【0076】
(1-11)第1オブジェクトには、第2オブジェクトよりも優先度の高い情報が表示される。すなわち、チケット画像21の中央部であり、かつ、環状オブジェクト22の内側である目視確認し易い位置に、優先度の高い情報が配置される。これにより、チケット画像21の内容の視認性をより向上できる。
【0077】
(1-12)第1オブジェクト23では、第2オブジェクト24よりも大きく情報が表示される。これにより、第1オブジェクト23の視認性をより向上できる。
(1-13)第2オブジェクト24に秒単位の現在時刻が表示されることで、チケット画像21のキャプチャによる偽造を防止することができる。また、第2オブジェクト24に表示された現在時刻と、例えばバス2に備え付けられた時計などの現在時刻とを比較することで、提示されたチケット画像21が正規のチケット画像21か否かを確認することができる。
【0078】
なお、以上のような第1実施形態は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・チケット管理システム1の公共交通機関としては、バスでなく電車であってもよい。
【0079】
・第1データは、第2データより目視確認における優先度の高い情報でなくてもよい。換言すると、第1オブジェクトに表示される情報が第2データであってもよく、第2オブジェクトに表示される情報が第1データであってもよい。
【0080】
・有効化処理および無効化処理は、管理サーバ40によって実行されてもよい。この場合、チケットデータの有効化および無効化を管理サーバ40で一元管理するため、チケットデータの管理面での堅牢性を高めることができる。
【0081】
・日時データの日付が切り替わる時刻が24時、すなわち、零時であってもよい。
・日時データを24時間制から27時間制に換算するのではなく、午前零時以降であって、運行業務開始前の設定時刻、例えば午前3時に、使用可能期間または有効期限と、現在時刻との照合を行うようにしてもよい。この場合でも、チケットデータを、午前零時ではなく任意の時刻に無効化できる。
【0082】
・チケット画像21が表示されている間において、スワイプ操作、ピンチイン操作、および、ピンチアウト操作の入力により、チケット画像21の表示が変更されてもよい。
・制御部14におけるチケット画像21の色調を変更する要求の有無を判定する処理、および、色調を変更する処理は、省略されてもよい。すなわち、制御部14は、チケット画像21が表示されている間、チケット画像21の色調の変更を含む表示の変更を制限してもよい。
【0083】
・環状オブジェクト22は、軌道オブジェクト22aを備えなくてもよく、移動オブジェクト22bがチケット画像21の背景上を周回するように表示されてもよい。
・移動オブジェクト22bは、軌道オブジェクト22a上を周回するように表示されなくてもよく、例えば、点滅するように表示されてもよい。
【0084】
・環状オブジェクト22は、移動オブジェクト22bを備えなくてもよい。例えば、環状オブジェクト22は、軌道オブジェクト22aのみを備え、軌道オブジェクト22aが点滅する構成としてもよい。
【0085】
(第2実施形態)
チケット管理システム1は、携帯端末10にインストールされたチケット表示プログラムを使用せず、ウェブサイトを介して、チケット画像21を携帯端末10に表示させてもよい。
図9に示すように、ウェブサイトを介してチケットデータが有効化されてから無効化されるまでの手順は、ステップS31からステップS41で構成されている。すなわち、管理サーバ40は、チケット表示プログラムがインストールされており、当該プログラムに従ってチケットデータを管理する。制御部41は、携帯端末10のタッチパネル12にチケットデータを表示するための表示制御部として機能し、また、チケットデータの有効化処理を行う有効化処理部、および無効化処理を行う無効化処理部として機能する。
【0086】
まず、携帯端末10は、ネットワーク5を介して、バス2の運営会社のウェブサイトにアクセスする。次いで、ステップS31において、管理サーバ40の制御部41は、携帯端末10から入力された乗客3のユーザIDおよびパスワードの情報に基づき、ログイン処理を行い、アクセスした乗客3のユーザIDを識別する。
【0087】
ステップS32において、制御部41は、データベース43に保存されたチケットデータのなかから、識別したユーザIDに対応するチケットデータを、乗客3が所持するチケットデータの一覧として、チケット一覧画像27に相当する画像を携帯端末10に表示する。乗客3は、携帯端末10に表示されたチケットデータのなかから1つのチケットデータを選択する。ステップS33において、制御部41は、選択されたチケットデータのチケットIDを携帯端末10から受信し、以降のステップでの処理対象となるチケットデータを識別する。
【0088】
ステップS34において、制御部41は、選択されたチケットデータが有効期限内か否かを判定する。制御部41は、選択されたチケットデータの有効期限と、日時管理部45の日時データとを照合し、選択されたチケットデータが有効期限内か否かを判定する。ここでは、制御部41は、日時管理部45の日時データを、24時間制の表記方法から27時間制の表記方法に換算して、チケットデータの有効期限と照合する。
【0089】
チケットデータが有効期限内である場合は、ステップS35の有効化処理に移行し、現在の日時がチケットデータの有効期限を超過している場合は、ステップS36に移行する。ステップS36において、制御部41は、選択されたチケットデータが有効期限切れである旨を通知する画像を、携帯端末10のタッチパネル12に表示し、処理を終了する。ステップS36の場合、乗客3は、改めてチケットデータを購入し、再度ステップS33からの手順を行う。
【0090】
ステップS35において、制御部41は、選択されたチケットデータの有効化処理を行い、当該チケットデータの使用可能期間の起算を開始する。具体的に、制御部41は、使用可能期間の開始日時と、終了日時とをデータベース43に記憶する。また、制御部41は、データベース43に記憶されたチケットデータのステータスを「未使用」から「使用中」変更する。
【0091】
ステップS37において、制御部41は、有効化されたチケットデータをチケット画像21として携帯端末10に表示する処理を行う。同時に、制御部41は、携帯端末10のタッチパネル12の輝度を最大の状態に変更し、携帯端末10にチケット画像21を表示している間、タッチパネル12の輝度の変更を停止する。さらに、制御部14は、携帯端末10にチケット画像21を表示している間、スワイプ操作、ピンチイン操作、ピンチアウト操作による入力に対するチケット画像21の表示状態の変更を停止させる。この状態で、乗客3は、バス2内において、チケット画像21を乗務員4に提示する。
【0092】
ステップS38において、制御部41は、携帯端末10のチケット画像21における第3オブジェクト25以外の領域でタップ操作がされたか否かを判定する。すなわち、当該領域でタップ操作がされた場合、携帯端末10は、管理サーバ40にチケット画像21の色調を変更する要求を送信する。管理サーバ40は、色調を変更する要求を受信した場合、ステップS39に移行し、色調を変更する要求を受信しない場合は、ステップS40に移行する。
【0093】
ステップS39において、制御部41は、携帯端末10に表示されたチケット画像21の色調が反転するように表示を変更する。その後、再度ステップS38の処理に戻り、携帯端末10から色調を変更する要求があるか否かを判定する。すなわち、携帯端末10にチケット画像21が表示されている間において、制御部41は、携帯端末10から色調を変更する要求がされる度に、チケット画像21の色調を反転する。
【0094】
ステップS40において、制御部41は、現在時刻がチケットデータの使用可能期間の終了日時に達したか否かを判定する。ここでは、制御部41は、日時管理部45の日時データを、24時間制の表記方法から27時間制の表記方法に換算して、終了日時と照合する。現在時刻が終了日時に達していない場合は、チケット画像21が表示されたままの状態となり、現在時刻が終了日時に達した場合は、ステップS41に移行する。
【0095】
ステップS41において、制御部41は、有効化されたチケットデータを無効化する。制御部41は、データベース43に記憶されたチケットデータのステータスを「使用中」から「使用済」に変更する。制御部41は、携帯端末10のタッチパネル12に、当該チケットデータが無効化された旨を通知する画像を表示し、処理を終了する。
【0096】
以上のような第2実施形態は、さらに、以下のような効果を得ることができる。
(2-1)ウェブサイトを介して携帯端末10にチケット画像21を表示する場合、チケットデータを有効化する際に携帯端末10がオンライン状態である必要があるが、携帯端末10にチケット表示プログラムがインストールされていない場合でも、チケット画像21を表示することができる。
【0097】
(2-2)ウェブサイトを介して携帯端末10にチケット画像21を表示する場合、チケットデータを有効化する際に携帯端末10がオンライン状態である必要があるが、チケットデータの有効化を管理サーバ40で一元管理するため、チケットデータの管理面での堅牢性を高めることができる。
【0098】
なお、第2実施形態は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・制御部41がチケット画像21の色調を変更する要求の有無を判定する処理、および、制御部41がチケット画像21の色調を変更する処理は、省略されてもよい。
【0099】
・携帯端末10の日時管理部16の日時データを用いてチケットデータの無効化処理を実行してもよい。これにより、使用可能期間の終了日時に携帯端末10がオフライン状態であっても、チケットデータの無効化処理を携帯端末10に実行させることができる。
【0100】
(第3実施形態)
図10に示すように、チケットデータは、時間単位の使用可能期間を有してもよい。この場合、チケット画像21において、第1中央オブジェクト23aには、残り使用時間が表示され、第1上方オブジェクト23cには、第1中央オブジェクト23aに表示されているデータが残り使用時間であることが表示されている。そして、第2上方オブジェクト24aには、チケットデータの種類として「12時間券」という文字が表示されている。
【0101】
以上のような第3実施形態は、さらに、以下のような効果を得ることができる。
(3-1)チケット画像21において、第1オブジェクト23に残り使用時間を表示させることで、現在日時および終了日時から残り使用時間を算出する必要がなく、一目で残り使用時間を確認できる。
【0102】
なお、第3実施形態は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・第1オブジェクト23において、使用可能期間における終了日時と、残り使用時間とを、切り替えて表示してもよい。例えば、第1オブジェクト23にタップ操作入力が行われた際に、使用可能期間の終了日時と、残り使用時間とが、切り替えられてもよい。
【0103】
(第4実施形態)
図11に示すように、チケット画像21は、デイナンバーオブジェクト、およびデイカラーオブジェクトを備えてもよい。この場合、チケット画像21は、第2下方オブジェクト24bの左側側方にデイナンバーオブジェクト30を備えている。デイナンバーオブジェクト30に表示される文字列は、日によって異なる文字、数字、記号、またはそれらの組み合わせからランダムに選択され、ここでは「B2」という文字が表示されている。また、ここでは、環状オブジェクト22は、デイカラーオブジェクトであって、環状の図形が30度毎に分割された形状が複数の色によって表示されている。デイカラーオブジェクトでは、日によって、複数の色がランダムに変更されて表示される。
【0104】
以上のような第4実施形態は、さらに、以下のような効果を得ることができる。
(4-1)チケット画像21がデイナンバーオブジェクトおよびデイカラーオブジェクトを備えることで、例えば、正規のチケット画像21と前日以前にキャプチャしたチケット画像21とを識別でき、チケット画像21の偽造を抑制できる。
【0105】
なお、第4実施形態は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・デイカラーオブジェクトとしての環状オブジェクト22は、例えば、1秒間に一度特定の色が点滅するように表示されてもよい。これにより、環状オブジェクト22が移動オブジェクト22bを備えていない場合でも、目視確認の際に連続して表示が変化するため、第1オブジェクトを第2オブジェクトよりも目に留まり易くでき、第1オブジェクトの視認性を向上できる。また、チケット画像21の偽造を防止も可能とする。
【0106】
・環状オブジェクト22は、デイカラーオブジェクトとしての軌道オブジェクト22aと、移動オブジェクト22bとを備え、移動オブジェクト22bがデイカラーオブジェクト上を周回するように表示されてもよい。
【0107】
(第5実施形態)
図12に示すように、チケットデータは、定期乗車券であってもよい。この場合、チケット画像21において、第1中央オブジェクト23aには、チケットデータの使用可能期間の終了日が表示されている。また、第1上方オブジェクト23cには、チケットデータの使用可能期間の開始日が表示されている。そして、第2上方オブジェクト24aには、チケットデータの種類として、「3か月定期券」という文字が表示されている。
【0108】
図13に、チケットデータが定期乗車券の場合のデータベース43における管理情報を示す。データベース43には、チケットデータが各ユーザIDと関連付けられて保存されている。具体的に、データベース43は、各チケットデータの種類を管理している。ここでのチケットデータの種類は、例えば、1か月、3か月、6か月定期券である。また、データベース43は、各チケットデータの使用可能期間、購入日時を管理している。チケットデータが定期乗車券の場合、チケットデータの購入時に、使用可能期間とその開始日とが設定される。すなわち、チケットデータの購入時に、使用可能期間としての開始日および終了日が設定される。また、データベース43は、各チケットデータが通勤定期券または通学定期券の何れであるかを管理しており、また、各チケットデータの使用可能区間と、ステータスとを管理している。
【0109】
以上のような第5実施形態は、さらに、以下のような効果を得ることができる。
(5-1)チケットデータが定期乗車券の場合、チケットデータの購入時に設定された使用可能期間内にのみチケット画像21を表示させることで、使用可能期間外における定期乗車券としてのチケットデータの不正使用を防止することができる。
【0110】
なお、第5実施形態は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・チケットデータが定期乗車券の場合、第1オブジェクト23、または第2オブジェクト24に、乗客3の氏名や、携帯端末10のカメラ機能により撮影された乗客3の顔写真が表示されるようにしてもよい。これにより、チケット画像21に表示された情報から乗客3の本人確認が可能となる。また、チケット画像21へのタップ操作等での入力により、これらの本人確認情報が表示されるように画像が切替えられてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1…チケット管理システム
10…携帯端末
11…本体部
12…タッチパネル
13…操作部
20…アプリ画面
20a…上部領域
20b…下部領域
21…チケット画像
22…環状オブジェクト
22a…軌道オブジェクト
22b…移動オブジェクト
23…第1オブジェクト
24…第2オブジェクト
25…第3オブジェクト
40…管理サーバ