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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】カレンダー手帳
(51)【国際特許分類】
   B42D 5/04 20060101AFI20240306BHJP
   B42D 15/00 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
B42D5/04 L
B42D15/00 301E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019199003
(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公開番号】P2021070267
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】519370212
【氏名又は名称】須賀 隆之
(73)【特許権者】
【識別番号】519370223
【氏名又は名称】須賀 彩乃
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】弁理士法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】須賀 隆之
(72)【発明者】
【氏名】須賀 彩乃
【審査官】稲荷 宗良
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-056212(JP,A)
【文献】特開2018-089863(JP,A)
【文献】特開2018-058325(JP,A)
【文献】米国特許第05104146(US,A)
【文献】米国特許第04815225(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 5/04
B42D 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるスケジュールを記載するために、区分けされた記入欄を備えるカレンダー片と、
区分けされた記入欄を備えるシート片と、を有し、
前記カレンダー片は、前記カレンダー片が備える前記区分けされた記入欄の外周にカレンダー片余白領域を備え、
前記シート片が前記カレンダー片余白領域のいずれかの個所で前記カレンダー片と貼着することにより、前記シート片は前記カレンダー片を隠すことができ、
前記シート片は、前記カレンダー片に貼着される個所にミシン目を備えるカレンダー手帳
【請求項2】
前記シート片は、前記シート片が備える前記区分けされた記入欄の外周にシート片余白領域を備え、シート片余白領域のいずれかの個所で、シート片とは別のシート片が貼着されている、請求項1記載のカレンダー手帳。
【請求項3】
前記シート片の記入欄を区分する線にはミシン目が設けられている、請求項1または2に記載のカレンダー手帳。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスケジュールを1つの手帳で管理するカレンダー手帳に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、仕事やプライベートの予定を記載するカレンダー手帳には、日単位の記入欄が1頁または見開き左右2頁のカレンダーを備えるビジネス手帳やシステム手帳などが用いられている。カレンダー手帳は業務内容や個々の利便性を考慮して種々の形態のものが提供されているが、通常は1つのスケジュールが記載できるように、1つの記入欄が設けられている。
【0003】
ただ、使用者によっては、プライベートと仕事の2つのスケジュールを管理したいことがあり、この場合には2つのカレンダー手帳を持ち歩き管理することになる。また、仕事の予定であっても、自分の仕事の予定とクライアントの仕事の予定を分けて管理したい場合や、個人の予定であっても自分の予定や家族の予定を分けて管理したい場合がある。これらの場合、1つの記入欄に複数の予定を記載しなければならないため、分かりづらい。また、スケジュール毎に色分けしたとしてもスケジュールの数だけペンを持ち歩く必要がある。さらに、予定毎に異なるペンを用いなければならないため、大変煩わしい。スケジュールをわかりやすくするためにスケジュールの数だけカレンダー手帳を購入することも考えられるが、管理が容易ではない。
【0004】
そこで、特許文献1に記載される手帳では、一方の表紙側に第1の記入欄を設けるとともに、他方の表紙側に第2の記入欄を設けている。第1及び第2の記入欄にはそれぞれ異なるスケジュールを記入することによって、1つの手帳で2種類のスケジュール管理を行うことができる。
【0005】
また、特許文献2に記載されている手帳は、1か月分を日ごとに区分した記入欄を設けたカレンダー片と、カレンダー片とその直後及び/又は直前の頁との間に設けられた半透明のシート片であって、シート片をカレンダー片と重ねるように見開きしたとき、カレンダー片の記入欄を構成する線分及び日付がシート片を透かしてシート片の表面上に表われるようになっている。特許文献2に記載の手帳はシート片が無地であるため、カレンダー片に重ねたとき、カレンダー片に印刷された記入欄及びそこに記入された第1の予定を半透明のシート片を通して見ることができるようになっている。そのため、カレンダー片に記入する第1の予定(例えば、仕事)とは異なる種類の第2の予定(例えば、プライベート)をシート片上に記入することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実用新案登録第3167702号公報
【文献】実用新案登録第3183387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、特許文献1に記載の手帳では、第1の記入欄と第2の記入欄を同じ頁数だけ用意することになる。例えば100頁の手帳であれば、第1の記入欄が1~50頁であり、第2の記入欄が51~100頁に配置されるため、第1の記入欄に記載したスケジュールと第2の記入欄に記載したスケジュールを見比べる際、対応する頁をその都度探す必要が生じてしまい、手間がかかり使い勝手がよいとは言い難い。また、仮に対応する頁が見つかったとしても、比較対象外の頁が比較対象の頁を隠さないように、比較対象外の紙片を手で保持しながら見比べる必要があるため、容易に比較対象の頁を見比べることができない。
【0008】
特許文献2に記載された手帳では、半透明のシートに記載した文字とカレンダー片に記載した文字が重なり合いとても読みにくい。また、半透明のシートにはカレンダー片の記入欄に応じて記載されるため、結局のところ、1つの記入欄に1つの予定しか記載しないことに変わりはない。さらに、半透明のシート片をカレンダー片に重ねたとしても、例えばカレンダー片にプライベートのスケジュールを記載すると、そのスケジュールが透けて見えてしまうというプライバシー保護の問題があった。また、半透明のシート片を用いると片側しか記載することができず、非効率である。さらに、プライベートのスケジュールを隠すことのみを目的として不透明のシート片を隣の頁に設けると、スケジュール手帳の頁数が嵩むために非効率である。
【0009】
本発明の課題は、複数の予定を容易に見比べることができるとともにプライバシーを保護しながら異なる種類のスケジュールを1つのカレンダー手帳で効率的に管理することができるカレンダー手帳を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
2つ以上の予定を容易に見比べることができるようにするためには、2つのカレンダーが同一の頁に存在することが望ましい。ただ、透明なシート片を重ねたのでは、前述のように見難く、かつプライバシーを保護することができない。
【0011】
そこで、本発明では、区分けされた記入欄を設けたカレンダー片に区分けされた記入欄を設けたシート片を貼着することによって、1頁で2つのスケジュールを見比べることができることに思い至った。また、例えばプライベートのスケジュールをカレンダー片に記載すれば、シート片で隠すことができるため、プライバシーを保護することもできる。これに加えて、1頁で2つのカレンダーを記載することができるため、カレンダーを隠すことだけを目的とした不要な頁を設ける必要がなく効率的である。
【0012】
このようにして完成した本発明は次の通りである。
(1)区分けされた記入欄を備えるカレンダー片と、区分けされた記入欄を備えるシート片とで1頁が構成されるカレンダー手帳であって、カレンダー片は、カレンダー片が備える区分けされた記入欄の外周にカレンダー片余白領域を備え、シート片がカレンダー片余白領域のいずれかの個所でカレンダー片と貼着されることにより1頁が構成されることを特徴とするカレンダー手帳。
【0013】
(2)カレンダー片余白領域は、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域で構成されており、シート片は、カレンダー片の上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域のいずれかの領域でカレンダー片に貼着されている、上記(1)に記載のカレンダー手帳。
【0014】
(3)シート片はカレンダー片に貼着される個所にミシン目を備える、上記(1)に記載のカレンダー手帳。
【0015】
(4)シート片はカレンダー片に貼着されるいずれかの領域にミシン目を備える、上記(2)に記載のカレンダー手帳。
【0016】
(5)カレンダー片余白領域には少なくとも2枚のシート片が貼着されている、上記(1)~上記(4)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0017】
(6)シート片は、シート片が備える区分けされた記入欄の外周にシート片余白領域を備え、シート片余白領域のいずれかの個所で、シート片とは別のシート片が貼着されている、上記(1)~上記(5)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0018】
(7)シート片余白領域は、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域で構成されており、シート片の上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域のいずれかの領域で、シート片とは別のシート片が貼着されている、上記(6)に記載のカレンダー手帳。
【0019】
(8)区分けされた記入欄を備えるカレンダー片と、区分けされた記入欄を備えるシート片とで1頁が構成されるカレンダー手帳であって、シート片は、カレンダー片の1辺を軸として捲ることができるようにカレンダー片と一体化されていることにより1頁が構成されることを特徴とするカレンダー手帳。
【0020】
(9)カレンダー片は、カレンダー片が備える区分けされた記入欄の外周にカレンダー片余白領域を備え、シート片とは別のシート片がカレンダー片余白領域のいずれかの個所でカレンダー片と貼着されている、上記(8)に記載のカレンダー手帳。
【0021】
(10)カレンダー片余白領域は、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域で構成されており、別のシート片は、カレンダー片の上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域のいずれかの領域でカレンダー片に貼着されている、上記(8)または上記(9)に記載のカレンダー手帳。
【0022】
(11)1辺にはミシン目を備える、上記(8)に記載のカレンダー手帳。
(12)シート片はカレンダー片に貼着される個所にミシン目を備える、上記(9)に記載のカレンダー手帳。
【0023】
(13)シート片はカレンダー片に貼着されるいずれかの領域にミシン目を備える、上記(10)に記載のカレンダー手帳。
【0024】
(14)カレンダー片には、少なくとも2枚のシート片が、各々カレンダー片の異なる1辺を軸として捲ることができるように一体化されてなる、上記(8)~上記(13)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0025】
(15)カレンダー片余白領域には少なくとも2枚のシート片が貼着されている、上記(9)~上記(14)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0026】
(16)シート片は、シート片が備える区分けされた記入欄の外周にシート片余白領域を備え、シート片余白領域のいずれかの個所で、シート片とは別のシート片が貼着されている、上記(8)~上記(15)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0027】
(17)シート片は、カレンダー片と一体化されている1辺を除く1辺を軸として捲ることができるように、シート片とは別のシート片と一体化されてなる、上記(8)~上記(16)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0028】
(18)シート片余白領域は、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域で構成されており、シート片の上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域のいずれかの領域で、シート片とは別のシート片が貼着されている、上記(16)または上記(17)に記載のカレンダー手帳。
【0029】
(19)シート片の記入欄を区分する線にはミシン目が設けられている、上記(1)~上記(18)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【0030】
(20)シート片に設けられた記入欄の裏面にシールが設けられている、上記(1)~上記(19)のいずれか1項に記載のカレンダー手帳。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を構成するカレンダー片の平面図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。本発明に係るカレンダー手帳は、実施形態の記載の内容に限定されるものではない。
1.カレンダー手帳の全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳10を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。カレンダー手帳10の1頁は、1日ごとに区分けされた記入欄11を備えるカレンダー片12と、1日ごとに区分けされた記入欄13を備えるシート片14とで構成されている。
【0033】
カレンダー手帳10の大きさは、頁を閉じた状態でB6版に相当する大きさが好ましいが、これに限られない。そして、カレンダー手帳10は、頁を閉じて開かないようにするゴムバンドやボールペンホルダーを設けてもよい。
【0034】
2.カレンダー片
図2は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳を構成するカレンダー片12の平面図である。カレンダー片12は右側にバインダーに綴じるための穴15を備えてもよい。カレンダー手帳が冊子である場合には、穴15は必要ない。中央には1日ごとに区分けされた記入欄11を備える。記入欄11には、マス目状に縦線と横線に区分して予定を記入できる。
【0035】
記入欄11には、あらかじめ曜日や日付などを記入しておくことができる。また、記入欄11には、例えば3本の横点線で横罫線を設け、予定を記入しやすいようにすることもできる。また、記入欄11には、暦注として、日付に対応する六曜(大安,赤口、先勝など)を記載してもよい。
【0036】
記入欄11の外周にはカレンダー片余白領域12aを備える。カレンダー片余白領域12aのいずれかの個所でシート片14が貼着され、1頁が構成される。シート片14が貼着される個所はカレンダー片余白領域12a内であればよい。例えば、カレンダー片12の角でシート片14が貼着されていてもよく、後述するように所定の領域で貼着されることが好ましい。シート片14がカレンダー片余白領域12a内でカレンダー片12に貼着されると、シート片14がカレンダー片12のスケジュールを隠すことができる。このため、カレンダー片12に個人のスケジュールを記載した場合にはプライバシーを保護することができる。また、シート片14にはカレンダー片12とは異なるスケジュールを記入することができるため、両スケジュールを比較しやすい。さらには、1頁に複数のスケジュールを記入することができるため、スケジュールを隠すための頁を用意する必要がなく、紙片の枚数が無駄に嵩むことがなく効率的である。
カレンダー片12とシート片14との貼着手段は特に限定されず、シート片の裏面に設けられているシールや糊などを用いればよい。
【0037】
カレンダー片12が備える区分けされた記入欄の区分数や大きさを適宜調整することができ、それに合わせて記入欄11に記入される曜日や日付も調整することができる。例えば、カレンダー手帳10を見開きしたとき、図1に示すように片側1頁で1か月間の日付と曜日を構成したときは、他の片側1頁で次の1か月間の日付と曜日を構成してもよい。カレンダー手帳を開いたときに両方の頁のカレンダー片で1か月間の日付と曜日を構成したいときは、例えば左側1頁を3列にして日曜日から火曜日とし、右側1頁を4列にして水曜日から土曜日にすることができる。なお、この場合には、両頁にシート片を貼着してもよい。
【0038】
カレンダー片余白領域12aは、図2に示すように、上辺近傍余白領域12a-1、下辺近傍余白領域12a-2、右辺近傍余白領域12a-3、および左辺近傍余白領域12a-4の4領域で構成されていてもよい。シート片14の裏面にも、記入欄が設けられていてもよい。後述のように、これらのいずれかの領域で、シート片14がカレンダー片12に貼着されていてもよい。図1では、シート片14はカレンダー片12の上辺近傍余白領域12a-1で貼着されている。つまり、図1の場合、貼着領域17は上辺近傍余白領域12a-1である。
【0039】
3.シート片
シート片14は、図1に示すように、カレンダー片12と同様に1日ごとに区分けされた記入欄13を備える。記入欄13は、シート片14をカレンダー片12に重ねたときに、カレンダー片12の記入欄11とシート片14の記入欄13が重なるように区分されていてもよい。シート片14には、カレンダー片12の記入欄11に記載されているのと同じ曜日や日付などを予め記入しておくこともできる。シート片14が備える区分けされた記入欄13の区分の数や大きさはカレンダー片と同じように調整されることが好ましい。
【0040】
シート片14は、図2に示すカレンダー片12の上辺近傍余白領域12a-1、下辺近傍余白領域12a-2、右辺近傍余白領域12a-3、および左辺近傍余白領域12a-4のいずれかの領域でカレンダー片12に貼着されていることが好ましい。シート片14がカレンダー片12の各辺に対応する領域で貼着されることにより、シート片14が剥がれにくく、また、シート片14を捲る方向が一定になるためにシート片14が捲りやすくなる。
【0041】
また、シート片14は、カレンダー片12と貼着されている個所にミシン目16を備えてもよく、更に好ましくはカレンダー片に貼着されるいずれかの領域にミシン目を備えてもよい。シート片14が必要なければミシン目16でシート片14を容易に切離することができる。図1に示すようにシート片14がカレンダー片12の上辺近傍余白領域12a-1で貼着されている場合、シート片14は、カレンダー片の上辺近傍余白領域12a-1に貼着されている領域にミシン目16を備えてもよい。貼着領域が左辺近傍余白領域12a-4であれば、左辺近傍余白領域12a-4と当接する領域にミシン目を備えていてもよい。
【0042】
更には、ミシン目が記入欄13を囲うように配置されていてもよい。この場合、シート片14がカレンダー片余白領域12aを構成するどの領域で貼着されても、貼着領域にミシン目が配置されるようになるため、シート片14が使い安くなる。
【0043】
図1において、シート片14の記入欄13を区分する線にはミシン目が設けられていてもよく、記入欄13はミシン目に沿って切離可能に構成されていてもよい。これを応用した使用例を図3に示す。図3は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳20を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。シート片を切離した後、シート片の記入欄23を、記入欄23を区分する線に設けられたミシン目に沿って切離し、それをカレンダー片22において隠したいスケジュールが記入されている記入欄21に貼着することができる。これにより、日ごとにプライバシーを保護することが可能になる。シート片の記入欄23にもその他のスケジュールを記載しておけば、2種類のスケジュールを管理することが可能になる。
【0044】
図1において、シート片14の記入欄13の裏面には、シールが設けられていてもよい。シールが設けられていれば、シート片14自体もしくはシート片14の記入欄13を容易にカレンダー片12に貼着することができる。シールが設けられていなければ、糊などの粘着剤で貼着してもよい。
【0045】
4.別の形態
図4は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳30を見開いた時の片側1頁を示す斜視図であり、2片のシート片34および35をカレンダー片32に貼着した形態を示す図である。図4では、カレンダー片32の左辺近傍余白領域にシート片34が貼着されており、右辺近傍余白領域にシート片35が貼着されている。図4に記載の形態において、シート片34を閉じた後にシート片35を閉じた場合には、カレンダー片32に加えてシート片34に記入されたスケジュールもシート片35により隠すことができるため、使い勝手がよい。図4では、シート片34がシート片35で隠れるような態様が示されているが、シート片35をシート片34より先に閉じてもよい。カレンダー片32には、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域に合計で4枚のシート片を貼着することができる。
【0046】
図5は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳40を見開いた時の片側1頁を示す斜視図である。シート片44は、カレンダー片42と同様に、記入欄の外周にシート片余白領域を備え、シート片余白領域のいずれかの個所で、シート片44とは別のシート片45が貼着されていてもよい。また、シート片余白領域は、カレンダー片42と同様に、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域で構成されていてもよい。シート片44には、シート片の上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域のいずれかの領域で、シート片44とは別のシート片45が貼着されていてもよい。図5は、シート片44の左辺近傍余白領域で、シート片44とは別のシート片45が貼着している図である。この形態であっても、シート片45によりカレンダー片42およびシート片44のスケジュールを隠すことができる。本発明においてシート片を重ねる枚数に制限はない。
【0047】
別の形態では、複数のシート片を用いること以外は、前述のカレンダー片とシート片の形態を適用することができることは言うまでもない。貼着手段は前述と同様である。
【0048】
5.更に別の形態
図6は、本発明の一実施形態に係るカレンダー手帳50を見開いた時の片側1頁を示す斜視図であり、カレンダー片52とシート片54とが一体化されていることにより1頁を構成する形態である。
【0049】
図6では、カレンダー片52の上辺を軸としてシート片54を捲ることができるようになっており、カレンダー片52を覆うようにシート片54が重なっている状態にすることが可能である。本発明において、カレンダー片52とシート片54との一体化とは、カレンダー片52とシート片54が1つの紙を折り曲げた状態で連続していることを意味する。そして、折り目線57がカレンダー片52の1辺であり、この1辺を軸としてシート片54を捲ることができる。したがって、シート片54がカレンダー片52に貼着されているものはカレンダー片52とシート片54の一体化とは言わないが、一体化されたものであっても貼着されたものであっても記入欄を備えるカレンダー片とシート片で1頁を構成する点で共通する。
【0050】
本実施形態のカレンダー手帳であっても、前述のカレンダー手帳と同様に、複数の予定を容易に見比べることができるとともにプライバシーを保護しながら異なる種類のスケジュールを1つのカレンダー手帳で効率的に管理することができる。
【0051】
本発明におけるカレンダー片52とシート片54との一体化は、上辺57で一体化されていることに限られない。図6のようにバインダーに綴じるための穴が設けられている場合には、カレンダー片52の下辺または左辺で一体化されていてもよい。この形態であっても、複数の予定を容易に見比べることができるとともにプライバシーを保護しながら異なる種類のスケジュールを1つのカレンダー手帳で管理することができる。
【0052】
更に別の実施形態においては、カレンダー片52と一体化されている1辺57がミシン目を備えてもよい。シート片54が必要なければミシン目でシート片54を容易に切離することができる。また、シート片54の記入欄53を区分する線にはミシン目が設けられていてもよく、記入欄53はミシン目に沿って切離可能に構成されていてもよい。この使用態様は図3と同様であるため説明を割愛する。さらに、記入欄53の裏面にはシールが設けられていてもよい。
【0053】
更に別の実施形態において、カレンダー片52には、少なくとも2枚のシート片が、各々カレンダー片の異なる1辺を軸として捲ることができるように一体化されていてもよい。例えば、図6ではシート片54はカレンダー片52の上辺57で一体化されているが、更に別のシート片がカレンダー片52の左辺および/または下辺で一体化されていてもよい。図6では、カレンダー片52は、最大3枚のシート片と一体化されることができる。
【0054】
更に別の実施形態において、シート片54は、カレンダー片52と一体化されている1辺57を除く1辺を軸として捲ることができるように、シート片54とは別のシート片と一体化されていてもよい。
【0055】
更に別の実施形態において、前述と同様に、シート片54は記入欄の周りにシート片余白領域を備えてもよく、シート片余白領域のいずれかの個所で、シート片54とは別のシート片が貼着されていてもよい。シート片余白領域は、上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域で構成されており、シート片の上辺近傍余白領域、下辺近傍余白領域、右辺近傍余白領域、および左辺近傍余白領域のいずれかの領域で、シート片54とは別のシート片が貼着されていてもよい。
【0056】
カレンダー片52とシート片54とが一体化したカレンダー手帳の製造方法は特に限定されることはないが、例えば図6(a)に示すように、一方の面にカレンダー片52の記入欄51を設けるとともに、図6(b)に示すように、他方の面にシート片54の記入欄53を設ける。そして、図6(a)の向きでは折り目線57が谷になるように折り、また、図6(b)の向きでは折り目線57が山になるように折ると、図6(c)に示すように、1頁に2つのスケジュールを管理することができるカレンダー手帳が得られる。この形態では、一体化されている1辺57を軸としてシート片54を捲ることができるようになっていればよい。シート片54を糊やシールなどでカレンダー片52に貼着する必要がなく、手間がかからない。
【0057】
更に別の形態では、カレンダー片とシート片とが一体化されてなること以外は、前述のカレンダー片とシート片の形態を適用することができることは言うまでもない。このため、カレンダー片52とシート片54が1辺で一体化されていたとしても、カレンダー片52やシート片54の余白領域にさらに別のシート片を貼着することができるため、1頁に幾重にもカレンダーを設けることができる。
【符号の説明】
【0058】
10、20、30、40、50 カレンダー手帳
11、21、51 (カレンダー片の)記入欄
12、22、32、42、52 カレンダー片
13、23、53 (シート片の)記入欄
14、34、35、44、45、54 シート片
15 バインダーに綴じるための穴
16 ミシン目
17 貼着領域
57 折り目線(上辺、1辺)
図1
図2
図3
図4
図5
図6