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  • 特許-建築板 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】建築板
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20240306BHJP
   E04D 1/28 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
E04F13/08 F
E04D1/28 B
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020015282
(22)【出願日】2020-01-31
(65)【公開番号】P2021123856
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】503367376
【氏名又は名称】ケイミュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小池 健文
(72)【発明者】
【氏名】山本 敦史
(72)【発明者】
【氏名】樫田 雅弘
【審査官】山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-235257(JP,A)
【文献】特開平02-243577(JP,A)
【文献】特開2002-127348(JP,A)
【文献】特開2008-208542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08
E04D 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、前記基材上に形成された化粧層と、を備え、
前記化粧層は、メインカラーの着色砂と、前記メインカラーと異なる色であるアクセントカラーの着色砂と、を含有し、
表色系において、
前記メインカラーのL が24.5以上61.5以下の範囲内であり、
前記メインカラーのa が-0.4以上0.92以下の範囲内であり、
前記メインカラーのb が-0.3以上2.90以下の範囲内であり、
前記アクセントカラーのL が33.2以上36.2以下の範囲内であり、
前記アクセントカラーのa が5.5以上6.3以下の範囲内であり、
前記アクセントカラーのb が-24.3以上10.3以下の範囲内であり、
前記メインカラーと前記アクセントカラーとの色差(△E ab )が9.8以上39.8以下の範囲内である
建築板。
【請求項2】
前記アクセントカラーの着色砂の含有量は、前記メインカラーの着色砂の100質量部に対して、5質量部以上40質量部以下の範囲内である、
請求項1に記載の建築板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築板に関する技術の一例として、特許文献1には、外装建材の製法が記載されている。特許文献1の外装建材の製法では、セメントを含んだ基材層の上に、着色セメントを散布した後、色砂を散布して、それらの一体化を図った状態で養生硬化させている。そして、着色セメントとして、異なる色彩のものを複数用意しておき、基材層上に、色彩の異なる着色セメントによって下模様を付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-007580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の外装建材の製法は、外装建材の表面色をはっきりとさせ易いという点では有利である。しかしながら、工業製品として大量生産する場合には、一品毎に表面の色合いを微妙に変化させることが難しい。
【0005】
本発明の目的は、工業製品として大量生産可能でありながらも、一品毎に表面の色合いを微妙に変化させることができる建築板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る建築板は、基材と、前記基材上に形成された化粧層と、を備える。前記化粧層は、メインカラーの着色砂と、前記メインカラーと異なる色であるアクセントカラーの着色砂と、を含有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、工業製品として大量生産可能でありながらも、一品毎に表面の色合いを微妙に変化させることができる。建築板は、一見、全体がメインカラーに見えながら、よく見ると微妙な色変化がアクセントカラーによって付与されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施形態に係る建築板の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.概要
図1に本実施形態に係る建築板1を示す。建築板1は、基材2と、化粧層3と、を備える。化粧層3は、基材2上に形成されている。化粧層3は、メインカラーの着色砂5と、アクセントカラーの着色砂6と、を含有する。アクセントカラーは、メインカラーと異なる色である。
【0010】
本実施形態によれば、工業製品として大量生産可能でありながらも、一品毎に表面の色合いを微妙に変化させることができる。建築板1は、一見、全体がメインカラーに見えながら、よく見ると微妙な色変化がアクセントカラーによって付与されている。
【0011】
本実施形態に係る建築板1は、例えば、スレート等の屋根材である。スレート屋根の場合、ルーフィング(図示省略)が葺かれた屋根面(図示省略)に、軒棟方向と直交する方向に屋根材が複数枚並んで葺かれて屋根材群をなし、この屋根材群が、軒棟方向に軒から棟にかけて複数列並んで施工されている。軒棟方向に隣接する屋根材同士は、棟側の屋根材の軒側部分が、軒側の屋根材の棟側部分の表面を覆うように配置される。軒側の屋根材は、その軒側部分が曝露状態であって、外部から視認可能である一方、棟側部分が上述のように棟側の屋根材に覆われて非曝露状態となる。
【0012】
なお、建築板1は、屋根材に限定されず、例えば、垂直面に施工される内壁材及び外壁材であってもよい。
【0013】
2.詳細
<建築板>
図1に本実施形態に係る建築板1を示す。建築板1は、基材2と、化粧層3と、を備える。建築板1は、外装材として利用可能である。外装材として利用する場合、建築板1は、固着具(ビス及び釘など)により下地に固着される。外装材としては、特に限定されないが、例えば、屋根材、及び外壁材(サイディング)が挙げられる。
【0014】
≪基材≫
まず基材2について説明する。基材2としては、特に限定されないが、例えば、金属系基材、及びセメント系基材が挙げられる。基材2は、略矩形の板状をなしている。基材2の厚さは、例えば5.0mm以上8.0mm以下の範囲内であるが、特に限定されない。
【0015】
本実施形態では、基材2は、凹凸面20を有する。凹凸面20は、基材2の片側の全面に存在する。
【0016】
好ましくは、凹凸面20は、凹部201及び凸部202をそれぞれ複数有する。凹部201の断面形状としては、特に限定されないが、例えば略逆台形状である。凸部202の断面形状としては、特に限定されないが、例えば略台形状である。凹部201と凸部202とは交互に並んでいる。凹部201及び凸部202は、一方向に延びる筋状をなしている。図1では、凹部201及び凸部202は、紙面に垂直な方向に延びる筋状をなしている。すなわち、基材2は、凹凸面20として、立体的なストライプ模様を有する。基材2の凹凸面20に化粧層3が形成されても、立体的なストライプ模様が維持される。このようにして、立体的なストライプ模様を建築板1に付与することができる。後述のように化粧層3が砂4を含有することで、基材2のストライプ模様とは異なった印象を与えるストライプ模様を建築板1に付与することができる。
【0017】
≪化粧層≫
次に化粧層3について説明する。化粧層3は、基材2上に形成されている。本実施形態では、化粧層3は、凹凸面20上に形成されている。化粧層3は、見え掛りの部分である。
【0018】
化粧層3は、砂4を含有する。より詳細には、砂4は、バインダー(結合剤又は連結剤)によって凹凸面20の全面に亘って固着されて、化粧層3が形成されている。化粧層3の表面は、基材2の凹凸面20が影響しているので、厳密には平坦面ではない。砂4には、着色砂(色砂)が含まれる。着色砂の具体例として、自然石を粉砕したもの、天然砂を精製したもの、貝殻粉、金属粉、色ガラス粉、磁気粉などが挙げられる。
【0019】
本実施形態では、砂4の平均粒子径は、凹凸面20の凹部201の深さDよりも大きい。これにより、凹部201内に存在する砂4のうち、特に凹部201の底面に直接接触している砂粒は、凹部201よりも外部に突出していることになる。この砂粒に別の砂粒が堆積することで、砂4を用いながらも、従来には見られない深い陰影を建築板1の表面に現出させることができる。なお、凹部201の深さDは、凹凸面20の凸部202の突出高さともいえる。
【0020】
砂4の平均粒子径は、好ましくは0.5mm以上1.0mmμm以下、より好ましくは0.7mm以上0.8mm以下の範囲内である。これにより、建築板1において砂4による凹凸感を強調しやすくなる。砂4の粒子径は、揃っていてもよいし、揃っていなくてもよい。すなわち、化粧層3は、大小さまざまな粒子径の砂4を含有してもよい。なお、砂4の平均粒子径は、乾式篩法により求められる。
【0021】
本実施形態では、砂4は、メインカラーの着色砂5と、アクセントカラーの着色砂6と、を含む。アクセントカラーは、メインカラーと異なる色である。
【0022】
〔メインカラーの着色砂〕
まずメインカラーの着色砂5について説明する。メインカラーの着色砂5は、基本となる色を建築板1に付与する。1つの建築板1においてメインカラーは一色である。したがって、建築板1を一見すると、全体がメインカラーに見える。
【0023】
メインカラーとしては、例えば、無彩色が挙げられる。無彩色には、黒色(ブラック)、白色(ホワイト)、灰色(グレー)、及び銀灰色(シルバーグレー)などが含まれる。この場合のメインカラーを数値化すると、例えば、以下のとおりである。L表色系(CIE1976L色空間)において、メインカラーのLは、好ましくは24.5以上61.5以下の範囲内である。メインカラーのaは、好ましくは-0.4以上0.92以下の範囲内である。メインカラーのbは、好ましくは-0.3以上2.90以下の範囲内である。これにより、建築板1を落ち着いた色にすることができる。なお、色の数値化に使用する表色系は、L表色系に限定されない。
【0024】
またメインカラーとしては、例えば、有彩色が挙げられる。有彩色には、青色(ブルー)、濃紺色(ネイビー)、赤色(レッド)、及び茶色(ブラウン)が含まれる。この場合のメインカラーを数値化すると、以下のとおりである。L表色系において、メインカラーのLは、好ましくは33.2以上36.2以下の範囲内である。メインカラーのaは、好ましくは5.5以上6.3以下の範囲内である。メインカラーのbは、好ましくは-24.3以上10.3以下の範囲内である。これにより、建築板1をカラフルにすることができる。
【0025】
〔アクセントカラーの着色砂〕
次にアクセントカラーの着色砂6について説明する。アクセントカラーの着色砂6は、建築板1に付与されたメインカラーに微妙な色変化をもたらす。1つの建築板1においてアクセントカラーは、少なくとも一色である。したがって、建築板1を一見すると、全体があたかもメインカラーに見えながらも、アクセントカラーの影響によって、メインカラーのみでは表現しきれない印象を受け得る。
【0026】
ここで、メインカラーは、建築板1において基本となる色であるから、化粧層3中のアクセントカラーの着色砂6が、メインカラーの着色砂5に比べて多くなりすぎると、微妙な色変化を表現しにくくなる。そこで、化粧層3におけるアクセントカラーの着色砂6の含有量は、好ましくはメインカラーの着色砂5よりも少ない。これにより、メインカラーに及ぼすアクセントカラーの影響が大きくなり過ぎないようにすることができる。より好ましくは化粧層3において、アクセントカラーの着色砂6は、メインカラーの着色砂5に対して均一に分散している。これにより、局所的に色変化がもたらされるのではなく、建築板1の全体に亘って微妙な色変化がもたらされる。
【0027】
アクセントカラーの着色砂6の含有量は、具体的には、メインカラーの着色砂5の100質量部に対して、好ましくは5質量部以上40質量部以下、より好ましくは10質量部以上20質量部以下の範囲内である。これにより、メインカラーのみの場合に比べて、アクセントカラーによってメインカラーに深みを与えることができる。
【0028】
アクセントカラーは、特に限定されないが、メインカラーが無彩色の場合には、有彩色であることが好ましい。有彩色は、上述のとおりである。アクセントカラーを数値化すると、以下のとおりである。L表色系において、アクセントカラーのLは、好ましくは33.2以上36.2以下の範囲内である。アクセントカラーのaは、好ましくは5.5以上6.3以下の範囲内である。アクセントカラーのbは、好ましくは-24.3以上10.3以下の範囲内である。これにより、アクセントカラーによってメインカラーを引き締めることができる。特にメインカラーが無彩色の場合には有効である。
【0029】
またメインカラーが有彩色の場合には、アクセントカラーは、無彩色であることが好ましい。無彩色は、上述のとおりである。この場合のアクセントカラーを数値化すると、例えば、以下のとおりである。L表色系(CIE1976L色空間)において、アクセントカラーのLは、好ましくは24.5以上61.5以下の範囲内である。アクセントカラーのaは、好ましくは-0.4以上0.92以下の範囲内である。アクセントカラーのbは、好ましくは-0.3以上2.90以下の範囲内である。これにより、アクセントカラーによってメインカラーを引き締めることができる。
【0030】
〔色差及び光沢度の差〕
次にメインカラーの着色砂5とアクセントカラーの着色砂6との色差、及び光沢度の差について説明する。
【0031】
表色系において、メインカラーとアクセントカラーとの色差(△E ab)は、好ましくは9.8以上39.8以下の範囲内である。これにより、微妙な色変化が生じやすくなる。
【0032】
<主要な作用効果>
上述のように、本実施形態では、化粧層3は、メインカラーの着色砂5と、アクセントカラーの着色砂6と、を含有するので、建築板1を工業製品として大量生産可能でありながらも、一品毎に表面の色合いを微妙に変化させることができる。すなわち、建築板1は、一見すると、全体がメインカラーに見えながら、よく見ると微妙な色変化がアクセントカラーによって付与されている。例えば、建築板1を屋根材及び外壁材などの外装材に用いた場合、建築板1を遠方から視認すると、アクセントカラーの違いによって微妙な色合いの変化が表現されることで、メインカラーが同一でありながらも異なる色合いの外装を表現することができる。同じ建築板1であっても、建築板1を見る距離、及び建築板1を見る角度によって、建築板1の色合いが異なって見え得る。
【0033】
また、本実施形態では、メインカラーの着色砂5よりも少量のアクセントカラーの着色砂6の色合いを変えることによって、異なる色合いの建築板1が得られる。
【0034】
さらに本実施形態では、砂4の平均粒子径が、凹凸面20の凹部201の深さDよりも大きいので、砂4を用いながらも、従来には見られない深い陰影を建築板1の表面に現出させることができる。特に、建築板1をスレートなどの屋根材として用いた場合、棟側の屋根材によって軒側の屋根材の表面に形成される陰影が、砂4の凹凸によって強調され、薄い屋根材でありながらも、厚み感を表現することが可能となる。この作用効果は、屋根材に限らず、例えば、建築板1を垂直面に鎧張り状に施工した場合でも同様に奏し得る。
【0035】
<建築板の製造方法>
次に建築板1の製造方法について説明する。
【0036】
まず基材2の凹凸面20に下塗りとして第1バインダーを塗装する。第1バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂塗料が挙げられる。第1バインダーの塗装方法は、好ましくはシャワーコーターである。第1バインダーの塗布量は、例えば130g/m以上190g/m以下の範囲内である。これにより、砂4が凹凸面20に十分に固着され得る。第1バインダーの固形分量は、例えば、32%以上34%以下の範囲内である。固形分量は、NV値(Nonvolatile content)である。NV値は、ノンボラ値とも呼ばれ、乾燥前の塗料分質量に対する、乾燥後の塗料分質量に占める割合のことである。
【0037】
次に第1バインダーが塗装された凹凸面20に砂4を散布する。あらかじめ砂4は、メインカラーの着色砂5と、アクセントカラーの着色砂6と、を均一に混ぜ合わせて準備されている。
【0038】
次に砂4が散布された凹凸面20に中塗りとして第2バインダーを塗装する。第2バインダーはクリアである。第2バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂塗料が挙げられる。第2バインダーの塗装方法は、好ましくはフローコーターである。好ましくは、第2バインダーの塗布量は、第1バインダーの塗布量よりも少ない。これにより、砂4の堆積によって形成された化粧層3の表面の凹凸が、第2バインダーによって均されることを抑制することができる。具体的には、第2バインダーの塗布量は、例えば130g/m以上190g/m以下の範囲内である。好ましくは、第2バインダーの固形分量は、第1バインダーの固形分量と同じである。具体的には、第2バインダーの固形分量は、例えば、32%以上34%以下の範囲内である。
【0039】
次に第2バインダーが塗装された基材2を乾燥させた後、オートクレーブ養生する。オートクレーブ養生の温度は、例えば160℃以上170℃以下の範囲内である。
【0040】
オートクレーブ養生後に化粧層3に上塗りとしてクリアを塗装することによって、本実施形態に係る建築板1を得ることができる。
【0041】
3.変形例
上記実施形態では、基材2が凹凸面20を有しているが、凹凸面20を有していなくてもよい。基材2は、平坦面を有していてもよい。
【0042】
上記実施形態では、砂4の平均粒子径は、凹凸面20の凹部201の深さDよりも大きいが、砂4の平均粒子径は、凹凸面20の凹部201の深さD以下でもよい。
【0043】
4.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本発明は、下記の態様を含む。
【0044】
第1の態様は、建築板1であって、基材2と、基材2上に形成された化粧層3と、を備える。化粧層3は、メインカラーの着色砂5と、メインカラーと異なる色であるアクセントカラーの着色砂6と、を含有する。
【0045】
この態様によれば、工業製品として大量生産可能でありながらも、一品毎に表面の色合いを微妙に変化させることができる。建築板1は、一見、全体がメインカラーに見えながら、よく見ると微妙な色変化がアクセントカラーによって付与されている。
【0046】
第2の態様は、第1の態様に基づく建築板1である。アクセントカラーの着色砂6の含有量は、メインカラーの着色砂5の100質量部に対して、5質量部以上40質量部以下の範囲内である。
【0047】
この態様によれば、メインカラーのみの場合に比べて、アクセントカラーによってメインカラーに深みを与えることができる。
【0048】
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく建築板1である。L表色系において、メインカラーのLが24.5以上61.5以下の範囲内である。メインカラーのaが-0.4以上0.92以下の範囲内である。メインカラーのbが-0.3以上2.90以下の範囲内である。
【0049】
この態様によれば、建築板1を落ち着いた色にすることができる。
【0050】
第4の態様は、第1~3のいずれかの態様に基づく建築板1である。L表色系において、アクセントカラーのLが33.2以上36.2以下の範囲内である。アクセントカラーのaが5.5以上6.3以下の範囲内である。アクセントカラーのbが-24.3以上10.3以下の範囲内である。
【0051】
この態様によれば、メインカラーをアクセントカラーによって引き締めることができる。
【0052】
第5の態様は、第1~4のいずれかの態様に基づく建築板1である。L表色系において、メインカラーとアクセントカラーとの色差(△E ab)が9.8以上39.8以下の範囲内である。
【0053】
この態様によれば、微妙な色変化が生じやすくなる。
【符号の説明】
【0054】
1 建築板
2 基材
3 化粧層
5 メインカラーの着色砂
6 アクセントカラーの着色砂
図1