(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ハイブリッド車両
(51)【国際特許分類】
B60K 6/38 20071001AFI20240306BHJP
B60K 6/36 20071001ALI20240306BHJP
B60K 6/40 20071001ALI20240306BHJP
B60K 6/48 20071001ALI20240306BHJP
B60K 6/547 20071001ALI20240306BHJP
B60K 17/04 20060101ALI20240306BHJP
F16D 28/00 20060101ALI20240306BHJP
F16D 11/10 20060101ALI20240306BHJP
F16D 13/52 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
B60K6/38
B60K6/36 ZHV
B60K6/40
B60K6/48
B60K6/547
B60K17/04 G
F16D28/00 Z
F16D11/10 C
F16D13/52 Z
(21)【出願番号】P 2020114583
(22)【出願日】2020-07-02
【審査請求日】2023-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】521431099
【氏名又は名称】カワサキモータース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 義基
【審査官】佐々木 淳
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-031837(JP,A)
【文献】特開2012-176677(JP,A)
【文献】特開2003-054273(JP,A)
【文献】国際公開第2008/052909(WO,A1)
【文献】特開2014-168966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 6/20- 6/547
B60K 17/04
F16D 28/00
F16D 11/10
F16D 13/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランク軸を有するエンジンと、
モータ駆動軸を有する電動モータと
、
前記エンジンからの駆動力と前記電動モータからの駆動力とが合流して伝達される動力伝達軸と、
前記クランク軸から前記動力伝達軸までの動力伝達経路に設けられ、スライド変位によって前記動力伝達経路を切断可能な切替ドッグ体を有する切替ドッグクラッチと、
入力軸と、出力軸と、前記入力軸から前記出力軸に伝達される駆動力の回転数を変速する変速機構と、を有する変速機と、
シフトドラムと、
前記シフトドラムの回転に応じてスライド変位する複数のシフトフォークと、を備え
、
前記動力伝達軸は、前記変速機の前記入力軸であり、
前記変速機構は、スライド変位によって変速段を選択する変速ドッグギヤを有し、
前記複数のシフトフォークは、前記変速ドッグギヤをスライド変位させる変速シフトフォークと、前記切替ドッグ体をスライド変位させる切替シフトフォークとを、含む、ハイブリッド車両。
【請求項2】
前記動力伝達軸の軸線上に配置され、前記動力伝達経路を切断可能な摩擦クラッチを更に備え、
前記切替ドッグクラッチは、前記動力伝達経路における前記摩擦クラッチの上流側に配置されている、請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項3】
前記切替ドッグクラッチは、前記クランク軸の軸線上に配置されている、請求項1
又は2に記載のハイブリッド車両。
【請求項4】
前記切替ドッグクラッチは、前記動力伝達軸の軸線上に配置されている、請求項1
又は2に記載のハイブリッド車両。
【請求項5】
前記クランク軸から前記動力伝達軸への動力伝達を切断する状態で前記クランク軸及び前記動力伝達軸に設けられ、第1減速比を有する第1減速ギヤ対と、
前記クランク軸から前記動力伝達軸への動力伝達を切断する状態で前記クランク軸及び前記動力伝達軸に設けられ、前記第1減速比とは異なる第2減速比を有する第2減速ギヤ対と、を更に備え、
前記切替ドッグ体は、前記第1減速ギヤ対又は前記第2減速ギヤ対を介した前記クランク軸から前記動力伝達軸への動力伝達を接続するように、前記第1減速ギヤ対又は前記第2減速ギヤ対に選択的に係合可能に構成されている、請求項
3又は
4に記載のハイブリッド車両。
【請求項6】
前記切替ドッグクラッチを動作させる切替アクチュエータと、
前記エンジン、前記電動モータ及び前記切替アクチュエータを制御するコントローラと、を更に備える、請求項1乃至
5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン及び電動モータを備えたハイブリッド車両に関する。
【背景技術】
【0002】
走行駆動源としてエンジン及び電動モータを備えたハイブリッド車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の構成では、電動モータの駆動軸が変速機の入力軸に接続されており、エンジンと変速機との間には摩擦クラッチ(摩擦クラッチ)が設けられている。エンジンの駆動力で走行するエンジン走行モードと、電動モータの駆動力で走行するEV走行モードとは、変速機又は摩擦クラッチを用いて互いに切り替えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、変速機又は摩擦クラッチを用いてエンジン走行モードからEV走行モードに切り替えると、EV走行モードにおける変速機又は摩擦クラッチの動作に制限が生じると共に、変速機又は摩擦クラッチの構成に制限が生じる。
【0005】
そこで本発明は、ハイブリッド車両における動力伝達の構造又は動作の自由度を高めながら、ハイブリッド車両の運転効率を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るハイブリッド車両は、クランク軸を有するエンジンと、モータ駆動軸を有する電動モータと、前記エンジンからの駆動力と前記電動モータからの駆動力とが合流して伝達される動力伝達軸と、前記クランク軸から前記動力伝達軸までの動力伝達経路に設けられ、スライド変位によって前記動力伝達経路を切断可能な切替ドッグ体を有する切替ドッグクラッチと、を備える。
【0007】
前記構成によれば、エンジンの効率が良い回転数領域等の各種条件を考慮して切替ドッグクラッチの状態(切断/接続)を選択することで、ハイブリッド車両の運転効率を高めることができる。しかも、エンジンからの駆動力と電動モータからの駆動力とが合流して伝達される動力伝達軸よりもエンジン側の上流に切替ドッグクラッチが設けられるため、切替ドッグクラッチの下流側における動力伝達の構造又は動作の自由度を高めることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ハイブリッド車両における動力伝達の構造又は動作の自由度を高めながら、エンジン接続状態とエンジン切断状態との間の切替によりハイブリッド車両の運転効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態のハイブリッド車両の模式図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すコントローラ等のブロック図である。
【
図4】
図4は、
図3に示すコントローラが実行する制御のフローチャートである。
【
図5】
図5は、第1実施形態のハイブリッド車両の第1変形例の模式図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態のハイブリッド車両の第2変形例の模式図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態のハイブリッド車両の模式図である。
【
図8】
図8は、
図7に示すコントローラが実行する制御のフローチャートである。
【
図9】
図9は、第2実施形態のハイブリッド車両の変形例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のハイブリッド車両1の模式図である。なお、
図1では鞍乗車両(例えば、自動二輪車)が例示されているが、他の種類の車両であってもよい。
図1に示すように、車両1は、走行駆動源であるエンジンE(内燃機関)と、走行駆動源である電動モータMと、エンジンE及び/又は電動モータMが出力した駆動力の回転速度を変速するギヤ変速機4とを備える。
【0012】
エンジンEには、点火を行う点火プラグ25と、燃料供給を行う燃料インジェクタ26と、吸気量を調節するスロットルボディ27とが設けられている。エンジンEは、回転動力を出力するクランク軸Eaを有する。クランク軸Eaには、ISG(Integrated Starter Generator)2が機械的に接続されている。電動モータMは、回転動力を出力するモータ駆動軸Maを有する。
【0013】
ギヤ変速機4は、入力軸13(動力伝達軸)と、出力軸14と、入力軸13から出力軸14に伝達される駆動力の回転数を変速する変速機構15と、を備える。入力軸13及び出力軸14は、クランク軸Eaと平行である。変速機構15は、入力軸13及び出力軸14に設けられた複数組の変速ギヤ対21を有する。複数組の変速ギヤ対21は、入力軸13から出力軸14に動力伝達可能に構成され、複数組の変速ギヤ対21の減速比は互いに異なる。変速ギヤ対21は、スライド変位によって変速段を選択する変速ドッグギヤ21aを含む。ギヤ変速機4では、変速ドッグギヤ21aによって変速ギヤ対21のうち一組が選択されて変速が行われる。
【0014】
エンジンEから入力軸13までの動力伝達経路には、減速ギヤ対3及び摩擦クラッチ5(メインクラッチ)が介在している。減速ギヤ対3は、クランク軸Eaに相対回転自在に設けられたエンジン側ギヤ11と、入力軸13に相対回転自在に設けられてエンジン側ギヤ11と噛み合った変速機側ギヤ12とを有する。摩擦クラッチ5は、入力軸13の軸線上に配置されている。摩擦クラッチ5は、エンジンEから入力軸13への動力伝達経路を切断可能に構成されている。摩擦クラッチ5は、例えば、変速機側ギヤ12と一体回転するアウタと、入力軸13と一体回転するインナとを有する公知の多板クラッチである。
【0015】
電動モータMのモータ駆動軸Maは、動力伝達機構6を介して入力軸13に機械的に接続されている。モータ駆動軸Maから出力される回転動力は、動力伝達機構6を介して入力軸13に伝達される。即ち、入力軸13は、エンジンEからの駆動力と電動モータMからの駆動力とが合流して伝達される動力伝達軸である。なお、動力伝達機構6は、ギヤ機構でもよいし、チェーン・スプロケット機構又はベルト・プーリ機構でもよい。
【0016】
変速ドッグギヤ21aには、変速シフトフォーク17の先端が係合している。変速シフトフォーク17は、入力軸13及び出力軸14に平行な支軸18にスライド自在に支持されている。シフトドラム16は、支軸18と平行に配置されている。シフトドラム16の外周面には、その周方向に延びた変速案内溝G1が形成されている。変速シフトフォーク17の基端は、シフトドラム16の変速案内溝G1に摺動自在に挿入されている。
【0017】
シフトドラム16には、ドラムアクチュエータ19(切替アクチュエータ)が機械的に接続されている。ドラムアクチュエータ19がシフトドラム16を回転させると、変速案内溝G1が変速シフトフォーク17を案内し、所望の変速シフトフォーク17が支軸18に沿ってスライド変位する。その変速シフトフォーク17によって所望の変速ドッグギヤ21aがスライド変位し、所望の変速段が実現される。
【0018】
クランク軸Eaから入力軸13までの動力伝達経路には、切替ドッグクラッチ30が介在している。切替ドッグクラッチ30は、前記動力伝達経路における摩擦クラッチ5の上流側(エンジン側)に配置されている。
図1の例では、切替ドッグクラッチ30は、クランク軸Eaの軸線上に配置されている。
【0019】
切替ドッグクラッチ30は、クランク軸Eaに外嵌された切替ドッグ体41と、切替ドッグ体41が係合可能なエンジン側ギヤ11とで構成されている。切替ドッグ体41は、クランク軸Eaの軸線方向にスライド自在で且つクランク軸Eaと一体回転する。切替ドッグ体41は、エンジン側ギヤ11のドッグ穴に向けて突出したドッグ41a(突起)を有する。
【0020】
切替ドッグ体41には、切替シフトフォーク42の先端が係合している。切替シフトフォーク42は、クランク軸Eaに平行な支軸18にスライド自在に支持されている。シフトドラム16の外周面には、その周方向に延びた切替案内溝G2が更に形成されている。切替シフトフォーク42の基端は、シフトドラム16の切替案内溝G2に摺動自在に挿入されている。ドラムアクチュエータ19がシフトドラム16を回転させると、切替案内溝G2が切替シフトフォーク42を案内し、切替シフトフォーク42が支軸18に沿ってスライド変位し得る。
【0021】
切替シフトフォーク42によって切替ドッグ体41がクランク軸Eaに沿ってスライド変位することで、(摩擦クラッチ5に関わらず)クランク軸Eaから入力軸13への動力伝達経路が切断又は接続される。即ち、エンジン側ギヤ11に切替ドッグ体41が係合することで、クランク軸Eaの回転動力が、切替ドッグ体41及びエンジン側ギヤ11を介して変速機側ギヤ12に伝達される。他方、エンジン側ギヤ11に対する切替ドッグ体41の係合が解除されることで、クランク軸Eaと減速ギヤ対3との間の動力伝達経路が切断される。
【0022】
シフトドラム16は、変速シフトフォーク17を変位させるドラムと切替シフトフォーク42を変位させるドラムとの両方を兼ねている。ドラムアクチュエータ19は、ギヤ変速機4の動作駆動源としての変速アクチュエータと、切替ドッグクラッチ30の動作駆動源として切替アクチュエータとを兼ねている。
【0023】
車両1は、コントローラ50を備える。コントローラ50は、エンジンE、電動モータM、ISG2及びドラムアクチュエータ19を制御する。コントローラ50の詳細は、
図3を参照して後述する。
【0024】
図2は、
図1に示すシフトドラム16の展開図である。
図2に示すように、シフトドラム16の外周面では、変速案内溝G1と切替案内溝G2とが互いに並んで周方向に延びている。変速案内溝G1及び切替案内溝G2は、シフトドラム16の周方向において、第1位相領域X1と、第2位相領域X2と、第1位相領域X1と第2位相領域X2との間の中間位相領域Yとを有する。
【0025】
切替シフトフォーク42(
図1参照)が第1位相領域X1において切替案内溝G2に案内されているとき、切替ドッグクラッチ30は接続状態になる。切替シフトフォーク42が第2位相領域X2において切替案内溝G2に案内されているとき、切替ドッグクラッチ30は切断状態になる。切替シフトフォーク42が中間領域Yにおいて切替案内溝G2に案内されているとき、切替ドッグクラッチ30が前記接続状態と前記切断状態との間で遷移する。なお、ギヤ変速機4は、切替シフトフォーク42が中間領域Yにおいて切替案内溝G2に案内されているとき、ニュートラル位置になる構成としてもよい。
【0026】
変速案内溝G1の第1位相領域X1の部分と、変速案内溝G1の第2位相領域X2の部分とは、変速案内溝G1の中間領域Yの部分を基準として対称である。ギヤ変速機4がN段変速(Nは自然数)の機能を有する場合、変速案内溝G1の第1位相領域X1の部分がEGモード又はHEVモードでのN段変速を実現し、かつ、変速案内溝G1の第2位相領域X2の部分がEVモードでのN段変速を実現する。第1位相領域X1及び第2位相領域X2の各々のN段変速のうち1速が中間位相領域Yに最も近い。即ち、変速案内溝G1における変速シフトフォーク17を案内する位置が中間位相領域Yから離れるにつれて高速段にシフトされる。
【0027】
なお、変速案内溝G1の第1位相領域X1の部分と、変速案内溝G1の第2位相領域X2の部分とは、変速案内溝G1の中間領域Yの部分を基準として非対称でもよい。例えば、変速案内溝G1の第1位相領域X1の部分がEGモード又はHEVモードでのN段変速を実現し、かつ、変速案内溝G1の第2位相領域X2の部分がEVモードでのM段変速(Mはゼロ以上の整数:M<N)を実現する構成としてもよい。
【0028】
切替シフトフォーク42を変位させるドラムは、変速シフトフォーク17を変位させるドラムとは異なる独立したドラムとしてもよい(後述する他の形態及び例でも同様にし得る。)。その場合、切替ドッグクラッチ30を動作させる切替アクチュエータは、ギヤ変速機4を動作させる変速アクチュエータとは異なる独立したアクチュエータとなる。そうすると、ギヤ変速機4が何れの変速段である状態でも(即ち、変速シフトフォーク17が変速案内溝G1の何れの位置にある状態でも)、切替ドッグクラッチ30を迅速に動作させることができる。
【0029】
図3は、
図1に示すコントローラ50等のブロック図である。
図3に示すように、コントローラ50は、EUC(Electronic Control Unit)である。コントローラ50は、プロセッサ61、ストレージ62(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等)、メインメモリ63(RAM)及びインターフェース64等を有する。プロセッサ61は、ストレージ62に記憶されたプログラムに基づいて、メインメモリ63を利用して演算処理する。
【0030】
コントローラ50の出力側には、点火プラグ25、燃料インジェクタ26、スロットルボディ27、電動モータM、ドラムアクチュエータ19等が電気的に接続されている。コントローラ50の入力側には、アクセルセンサ71、エンジン回転数センサ72、ギヤ位置センサ73、クラッチスイッチ74、車速センサ75、シフト操作センサ76、モードセレクタ77等が電気的に接続されている。
【0031】
アクセルセンサ71は、運転者のアクセル操作量を検出する。エンジン回転数センサ72は、エンジンEの回転数を検出する。ギヤ位置センサ73は、ギヤ変速機4の現在の変速段を検出する。クラッチスイッチ74は、摩擦クラッチ5が接続状態であるか切断状態であるかを検出する。車速センサ75は、車両1の走行速度を検出する。シフト操作センサ76は、運転者による変速段の選択のためのシフト操作を検出する。
【0032】
モードセレクタ77は、運転者がEGモード、HEVモード又はEVモードのいずれを選択したかを検出する。EGモードは、エンジンEからの動力のみよって駆動輪8を駆動するモードである。HEVモードは、エンジンE及び電動モータMの両方からの動力のみよって駆動輪8を駆動するモードである。EVモードは、電動モータMからの動力のみよって駆動輪8を駆動するモードである。なお、モードセレクタ77は、運転者がモード選択する構成とする代わりに、コントローラ50が車両状態に応じて自動的にモード選択するものとしてもよい。
【0033】
図4は、
図3に示すコントローラ50が実行する制御のフローチャートである。
図3及び4に示すように、コントローラ50は、モードセレクタ77がEVモードを選択しているか否かを判定する(ステップS1)。EVモードが選択されている場合(ステップS1:Y)、コントローラ50は、現時点で切替ドッグクラッチ30が係合状態(エンジン接続状態)であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0034】
現時点で切替ドッグクラッチ30が係合状態である場合(ステップS2:Y)、コントローラ50は、ドラムアクチュエータ19を駆動し、切替ドッグクラッチ30を非係合状態(エンジン遮断状態)にする(ステップS3)。他方、現時点で切替ドッグクラッチ30が非係合状態である場合(ステップS2:N)、コントローラ50は、切替ドッグクラッチ30を切り替えるようなドラムアクチュエータ19の駆動を行わない。
【0035】
モードセレクタ77によってEVモードが選択されていない場合、即ち、EGモード又はHEVモードが選択されている場合(ステップS1:N)、コントローラ50は、現時点で切替ドッグクラッチ30が非係合状態(エンジン遮断状態)であるか否かを判定する(ステップS4)。
【0036】
現時点で切替ドッグクラッチ30が非係合状態である場合(ステップS4:Y)、コントローラ50は、ドラムアクチュエータ19を駆動し、切替ドッグクラッチ30を係合状態(エンジン接続状態)にする(ステップS5)。他方、現時点で切替ドッグクラッチ30が係合状態である場合(ステップS4:N)、コントローラ50は、切替ドッグクラッチ30を切り替えるためのドラムアクチュエータ19の駆動を行わない。
【0037】
コントローラ50は、切替ドッグクラッチ30が非係合状態から係合状態に変わるようドラムアクチュエータ19を制御するとき(ステップS4:Y)、クラッチスイッチ74の情報から摩擦クラッチ5が接続状態であると判定されれば、切替ドッグ体41の回転数がエンジン側ギヤ11の回転数に近づくようにエンジンEを回転数制御してもよい。これにより、切替ドッグ体41がエンジン側ギヤ11から円滑に係合できる。
【0038】
具体的には、コントローラ50は、エンジン回転数センサ72の情報から切替ドッグ体41の回転数を求め、車速センサ75の情報から駆動輪8の回数数を求め、ギヤ位置センサ73の情報から駆動輪8からエンジン側ギヤ11までの増速比を求め、駆動輪8の回転数及び前記増速比に基づいてエンジン側ギヤ11の回転数を算出する。エンジン側ギヤ11の回転数は、他の方法により算出されてもよい。例えば、コントローラ50は、入力軸13の回転数をセンサによって検出し、その入力軸13の回転数と入力軸13からエンジン側ギヤ11までの増速比とに基づいてエンジン側ギヤ11の回転数を算出してもよい。
【0039】
コントローラ50は、切替ドッグクラッチ30が係合状態から非係合状態に変わるようドラムアクチュエータ19を制御するとき(ステップS2:Y)、エンジンEの出力を一時的に減少させるようにエンジンEを制御してもよい。エンジンEの出力を一時的に減少させるためには、コントローラ50は、例えば、エンジンEの燃焼行程で失火するように(即ち、点火しないように)点火プラグ25を制御する。これにより、切替ドッグ体41がエンジン側ギヤ11から円滑に離脱できる。
【0040】
以上に説明した構成によれば、エンジンEの効率が良い回転数領域等の各種条件を考慮して、切替ドッグクラッチ30の状態(切断/接続)を選択してエンジン接続状態とエンジン切断状態との間の切替を行うことで、ハイブリッド車両1の運転効率を高めることができる。しかも、エンジンEからの駆動力と電動モータMからの駆動力とが合流して伝達される入力軸13よりもエンジンE側の上流に切替ドッグクラッチ30が設けられるため、切替ドッグクラッチ30の下流側における動力伝達の構造又は動作の自由度を高めることができる。
【0041】
また、切替ドッグクラッチ30は、エンジンEから入力軸13までの動力伝達経路における摩擦クラッチ5の上流側に配置されているので、切替ドッグクラッチ30を接続状態にしてエンジンEを走行駆動源として利用する際に、摩擦クラッチ5を動作させることで、エンジンEから入力軸13への動力伝達率を自由に調節することができる。
【0042】
また、エンジンEを走行駆動源として利用する状態とエンジンEを走行駆動源として利用しない状態との間の切り替えは、ギヤ変速機4の入力軸13よりもエンジンE側の上流にある切替ドッグクラッチ30によって行われるため、ギヤ変速機4の構造の自由度を高めることができる。
【0043】
また、ギヤ変速機4の変速動作用のシフトドラム16が、切替ドッグクラッチ30の動作用を兼ねるため、ハイブリッド車両1のコンパクト化を図ることができる。
【0044】
また、切替ドッグクラッチ30は、クランク軸Eaの軸線上に配置されているので、切替ドッグクラッチ30を切断状態にしたときにエンジンEが動作していても、エンジンEの動作抵抗を少なくでき、エネルギー損失を抑制できる。
【0045】
-第1変形例-
図5は、第1実施形態のハイブリッド車両101の第1変形例の模式図である。
図5に示すように、ハイブリッド車両101では、切替ドッグクラッチ130は、ギヤ変速機4の入力軸13の軸線上に配置されている。切替ドッグクラッチ130は、入力軸13に外嵌された切替ドッグ体141と、切替ドッグ体141が選択的に係合可能な変速機側ギヤ12とで構成されている。切替ドッグ体141は、入力軸13の軸線方向にスライド自在で且つ入力軸13と相対回転自在である。切替ドッグ体41には、支軸18にスライド自在に支持され切替シフトフォーク142の先端が係合している。
【0046】
切替ドッグ体141は、変速機側ギヤ12のドッグ穴に向けて突出したドッグ141aを有する。切替ドッグ体141は、摩擦クラッチ5のアウタと常時一体回転する。具体的には、切替ドッグ体141は、摩擦クラッチ5のアウタに常時係合する係合スライダ141bを有する。即ち、係合スライダ141bは、切替ドッグ体141が変速機側ギヤ12に近づくようにスライド変位して摩擦クラッチ5から離れても、摩擦クラッチ5のアウタとの係合が維持される形状(長さ)を有する。係合スライダ141bは、ドッグでもよいし、他の構成(例えば、スプライン)でもよい。なお、切替ドッグ体141は、変速機側ギヤ12と常時係合して摩擦クラッチ5のアウタに選択的に係合する構成としてもよい。
【0047】
ドラムアクチュエータ19がシフトドラム16を回転させると、切替案内溝G2が切替シフトフォーク142を案内し、切替シフトフォーク142によって切替ドッグ体141が入力軸13に沿ってスライド変位する。これにより、クランク軸Eaから入力軸13への動力伝達経路が切断又は接続される。即ち、変速機側ギヤ11に切替ドッグ体141が係合することで、クランク軸Eaの回転動力が、減速ギヤ対3(エンジン側ギヤ11及び変速機側ギヤ12)及び切替ドッグ体141を介して摩擦クラッチ5に伝達される。他方、変速機側ギヤ12に対する切替ドッグ体141の係合が解除されることで、減速ギヤ対3と摩擦クラッチ5との間の動力伝達経路が切断される。
【0048】
この構成によれば、切替ドッグクラッチ130は、エンジンEから入力軸13までの動力伝達経路において入力軸13の近くに配置されているので、切替ドッグクラッチ130を切断状態にしたときに、電動モータMの動作抵抗を少なくでき、エネルギー損失を抑制できる。なお、他の構成は前述した
図1の例と同様であるため説明を省略する。
【0049】
-第2変形例-
図6は、第1実施形態のハイブリッド車両201の第2変形例の模式図である。
図6に示すように、ハイブリッド車両201では、切替ドッグクラッチ230は、ギヤ変速機4の入力軸13の軸線上に配置されている。入力軸13は、中空管である。入力軸13には、通過軸222が相対回転自在に挿通されている。入力軸13は、通過軸222よりも短い。
【0050】
入力軸13の第1端部(例えば、右端部)及び第2端部(例えば、左端部)は、通過軸222の第1端部及び第2端部よりも変速ギヤ対21に近い。入力軸13は、変速機側ギヤ12及び摩擦クラッチ5から独立しており、変速機側ギヤ12及び摩擦クラッチ5に対して相対回転自在である。通過軸222の第1端部は、摩擦クラッチ5のインナと一体回転するように摩擦クラッチ5のインナに接続されている。
【0051】
切替ドッグクラッチ230は、通過軸222に外嵌された切替ドッグ体241と、切替ドッグ体241が選択的に係合可能な入力軸側レシーバ242とで構成されている。切替ドッグ体241は、通過軸222の軸線方向にスライド自在で且つ通過軸222と一体回転する。切替ドッグ体241には、支軸18にスライド自在に支持され切替シフトフォーク242の先端が係合している。切替ドッグ体241は、入力軸レシーバ242のドッグ穴に向けて突出したドッグ241aを有する。入力軸側レシーバ242は、入力軸13に対してスライド不能で且つ入力軸13と一体回転する。例えば、入力軸レシーバ242は、入力軸13の第2端部に固定されている。
【0052】
ドラムアクチュエータ19がシフトドラム16を回転させると、切替案内溝G2が切替シフトフォーク242を案内し、切替シフトフォーク242によって切替ドッグ体241が通過軸222に沿ってスライド変位する。これにより、通過軸222から入力軸13への動力伝達経路が切断又は接続される。即ち、入力軸側レシーバ242に切替ドッグ体241が係合することで、クランク軸Eaの回転動力が、減速ギヤ対3、摩擦クラッチ5、通過軸222及び切替ドッグクラッチ230を介して入力軸13に伝達される。他方、入力軸側レシーバ242に対する切替ドッグ体241の係合が解除されることで、通過軸222と入力軸13との間の動力伝達経路が切断される。
【0053】
この構成によれば、切替ドッグクラッチ230が摩擦クラッチ3と反対側に配置されるので、部品レイアウトの設計を容易化することができる。また、切替ドッグクラッチ230は、エンジンEから入力軸13までの動力伝達経路において入力軸13の近くに配置されているので、切替ドッグクラッチ230を切断状態にしたときに、電動モータMの動作抵抗を少なくでき、エネルギー損失を抑制できる。なお、他の構成は前述した
図1の例と同様であるため説明を省略する。
【0054】
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態のハイブリッド車両301の模式図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、ハイブリッド車両301は、エンジンEから摩擦クラッチ5に動力を伝達するために選択的に使用される複数(例えば、2つ)の減速ギヤ対303A,303Bを備える。第1減速ギヤ対303A及び第2減速ギヤ対303Bは、互いに離れて平行に配置されている。第1減速ギヤ対303Aの減速比(第1減速比)は、第2減速ギヤ対303Bの減速比(第2減速比)とは異なる。
【0055】
第1減速ギヤ対303Aは、クランク軸Eaに相対回転自在に設けられたエンジン側ギヤ311Aと、入力軸113に相対回転自在に設けられてエンジン側減速ギヤ311Aと噛み合った変速機側ギヤ312Aとを有する。第2減速ギヤ対303Bは、クランク軸Eaに相対回転自在に設けられたエンジン側ギヤ311Bと、入力軸113に相対回転自在に設けられてエンジン側減速ギヤ311Bと噛み合った変速機側ギヤ312Bとを有する。変速機側ギヤ312A,312Bは、摩擦クラッチ5のアウタと一体回転するように摩擦クラッチ5のアウタに接続されている。
【0056】
切替ドッグクラッチ330は、クランク軸Eaに外嵌された切替ドッグ体341と、切替ドッグ体341が選択的に係合可能なエンジン側ギヤ311A,311Bとで構成されている。切替ドッグ体341は、クランク軸Eaの軸線方向にスライド自在で且つクランク軸Eaと一体回転する。切替ドッグ体341には、支軸18にスライド自在に支持され切替シフトフォーク42の先端が係合している。
【0057】
切替ドッグ体341は、エンジン側ギヤ311Aのドッグ穴に向けて突出したドッグ341aと、エンジン側ギヤ311Bのドッグ穴に向けて突出したドッグ341bと、を有する。ドラムアクチュエータ19がシフトドラム16を回転させると、切替案内溝G2が切替シフトフォーク342を案内し、切替シフトフォーク342によって切替ドッグ体341がクランク軸Eaに沿ってスライド変位する。切替ドッグ体341は、エンジン側ギヤ311Aに係合した状態と、エンジン側ギヤ311Bに係合した状態と、エンジン側ギヤ311A及びエンジン側ギヤ311Bの何れにも係合していない状態と、が選択的に実現され、クランク軸Eaから入力軸13への動力伝達経路を切断又は接続する。
【0058】
エンジン側ギヤ311Aに切替ドッグ体341が係合することで、クランク軸Eaの回転動力が、減速ギヤ対303A及び摩擦クラッチ5を介して第1減速比にて入力軸13に伝達される(第1出力モード)。エンジン側ギヤ311Bに切替ドッグ体341が係合することで、クランク軸Eaの回転動力が、減速ギヤ対303B及び摩擦クラッチ5を介して第2減速比にて入力軸13に伝達される(第2出力モード)。エンジン側ギヤ311A及びエンジン側ギヤ311Bの何れに対しても切替ドッグ体241の係合が解除されることで、クランク軸Eaと入力軸13との間の動力伝達経路が切断される。
【0059】
図8は、
図7に示すコントローラ350が実行する制御のフローチャートである。
図7及び8に示すように、コントローラ350は、EVモードが選択されていると判定すると(ステップS11:Y)、現時点で切替ドッグクラッチ330が係合状態(エンジン接続状態)であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0060】
現時点で切替ドッグクラッチ330が係合状態である場合(ステップS12:Y)、コントローラ350は、ドラムアクチュエータ19を駆動し、切替ドッグクラッチ330を非係合状態(エンジン遮断状態)にする(ステップS13)。他方、現時点で切替ドッグクラッチ330が非係合状態である場合(ステップS12:N)、コントローラ350は、切替ドッグクラッチ330を切り替えるためのドラムアクチュエータ19の駆動を行わない。
【0061】
コントローラ350は、EVモードが選択されていないと判定される場合、即ち、EGモード又はHEVモードが選択されていると判定される場合(ステップS11:N)、前記第1出力モードが選択されているか否かを判定する(ステップS14)。前記第1出力モードが選択されていると判定されると(ステップS14:Y)、コントローラ350は、現時点で前記第1出力モード以外が選択されているか否か、即ち、切替ドッグ体341が第1減速ギヤ対303Aに非係合であるか否かを判定する(ステップS15)。
【0062】
現時点で前記第1出力モード以外が選択されていることが判定される場合(ステップS15:Y)、コントローラ350は、ドラムアクチュエータ19を駆動し、第1減速ギヤ対303Aのエンジン側ギヤ311Aに切替ドッグ体341を係合させる(ステップS16)。他方、現時点で前記第1出力モードが選択されていることが判定される場合(ステップS15:N)、コントローラ350は、切替ドッグクラッチ330を切り替えるためのドラムアクチュエータ19の駆動を行わない。
【0063】
前記第1出力モードが選択されていないと判定されると(ステップS14:N)、コントローラ350は、現時点で前記第2出力モード以外が選択されているか否か、即ち、切替ドッグ体341が第2減速ギヤ対303Bに非係合であるか否かを判定する(ステップS17)。
【0064】
現時点で前記第2出力モード以外が選択されていることが判定される場合(ステップS17:Y)、コントローラ350は、ドラムアクチュエータ19を駆動し、第2減速ギヤ対303Bのエンジン側ギヤ311Bに切替ドッグ体341を係合させる(ステップS18)。他方、現時点で前記第2出力モードが選択されていることが判定される場合(ステップS17:N)、コントローラ350は、切替ドッグクラッチ330を切り替えるためのドラムアクチュエータ19の駆動を行わない。
【0065】
この構成によれば、クランク軸Eaから入力軸13への動力伝達経路に第1減速ギヤ対303Aを介在させるか第2減速ギヤ対303Bを介在させるかを選択できる。よって、クランク軸Eaと入力軸13との間の減速比を変更でき、1つの車両で複数種類のスペックを実現できる。なお、他の構成は前述した
図1の例と同様であるため説明を省略する。
【0066】
-変形例-
図9は、第2実施形態のハイブリッド車両401の変形例の模式図である。なお、第2実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、ハイブリッド車両401では、切替ドッグクラッチ430は、ギヤ変速機4の入力軸13の軸線上に配置されている。切替ドッグクラッチ430は、入力軸13に外嵌された切替ドッグ体441と、切替ドッグ体441が選択的に係合可能な変速機側ギヤ412A,412Bとで構成されている。切替ドッグ体441は、入力軸13の軸線方向にスライド自在で且つ入力13と一体回転する。切替ドッグ体441には、支軸18にスライド自在に支持され切替シフトフォーク142の先端が係合している。
【0067】
切替ドッグ体441は、変速機側ギヤ312Aのドッグ穴に向けて突出したドッグ441aと、変速機側ギヤ312Bのドッグ穴に向けて突出したドッグ441bとを有する。ドラムアクチュエータ19がシフトドラム16を回転させると、切替案内溝G2が切替シフトフォーク142を案内し、切替シフトフォーク142によって切替ドッグ体441が入力軸13に沿ってスライド変位する。
【0068】
切替ドッグ体441は、変速機側ギヤ312Aに係合した状態と、変速機側ギヤ312Bに係合した状態と、変速機側ギヤ312A及び変速機側ギヤ312Bの何れにも係合していない状態とが選択的に実現され、クランク軸Eaから入力軸13への動力伝達経路を切断又は接続する。
【0069】
この構成によれば、クランク軸Eaと入力軸13との間の減速比を変更でき、1つの車両で複数種類のスペックを実現でき、かつ、切替ドッグクラッチ430を切断状態にしたときに、電動モータMの動作抵抗を少なくできる。なお、他の構成は前述した
図1の例と同様であるため説明を省略する。
【0070】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。例えば、1つの実施形態又は変形例の一部の構成は、その実施形態又は変形例の他の構成から分離して任意に抽出可能であり、1つの実施形態又は変形例の一部の構成を他の実施形態又は変形例に適用してもよい。
【符号の説明】
【0071】
1,101,201,301,401 ハイブリッド車両
4 ギヤ変速機
5 摩擦クラッチ
13 入力軸(動力伝達軸)
14 出力軸
15 変速機構
16 シフトドラム
17 変速シフトフォーク
19 ドラムアクチュエータ(切替アクチュエータ)
21a 変速ドッグギヤ
30,130,230,330,430 切替ドッグクラッチ
41,141,242,342,442 切替ドッグ体
42,142,242 切替シフトフォーク
50,350 コントローラ
E エンジン
Ea クランク軸
M 電動モータ
Ma モータ駆動軸