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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 19/20 20060101AFI20240306BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240306BHJP
   B41J 2/165 20060101ALI20240306BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
B41J19/20 F
B41J2/01 303
B41J2/165 203
B41J2/175
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020166110
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022057716
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-04-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 龍太朗
(72)【発明者】
【氏名】黒沼 大悟
(72)【発明者】
【氏名】和田 直晃
(72)【発明者】
【氏名】阿部 智仁
(72)【発明者】
【氏名】飯村 研太
(72)【発明者】
【氏名】丸山 遼平
(72)【発明者】
【氏名】長島 匡和
(72)【発明者】
【氏名】山口 敏明
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭60-109952(JP,U)
【文献】特開2005-186591(JP,A)
【文献】特開2014-168885(JP,A)
【文献】特開昭63-233869(JP,A)
【文献】特開2003-320725(JP,A)
【文献】特許第3604994(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 19/20
B41J 2/01 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに記録をする記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、第1の方向に往復移動するキャリッジと、
前記キャリッジの移動範囲の一端の側に設けられ、前記キャリッジを駆動する第1のモータと、
前記第1のモータによって回転する第1のプーリと、
記移動範囲の他端の側に設けられ、前記キャリッジを駆動する第2のモータと、
前記第2のモータによって回転する第2のプーリと、
前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間に懸架され、前記キャリッジが取り付けられ、前記キャリッジを前記第1の方向に移動させるキャリッジベルトと、を備える記録装置であって、
前記第1のモータを固定するフレームと、
前記第1の方向に移動可能に前記フレームの表面の側に取り付けられ、前記第2のモータを固定する支持部材と、を備え
少なくとも前記第2のモータの一部は、前記表面に対して前記第2のプーリと反対側に設けられていることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記第1のモータの回転軸と前記第2のモータの回転軸とは、重力方向に向いていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
端が前記フレームに他端が前記支持部材に取り付けられるバネを備え
前記キャリッジベルトが前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間に懸架された状態で前記支持部材を移動した後に、前記フレームに固定することで前記バネの弾性力により前記キャリッジベルトに張力を付与することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
【請求項4】
記フレームに設けられ、前記バネの前記一端を受ける第1の受け部と
前記支持部材に設けられ、前記バネの前記他端を受ける第2の受け部と、をさらに有し、
前記支持部材は、前記第1の方向とは直交する第2の方向に前記第2のモータが設けられる位置両側で固定されることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
【請求項5】
前記第2のモータは、前記支持部材に対して前記第2のプーリ反対側に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項6】
前記第1の受け部と前記第2の受け部とは、前記キャリッジベルトの直下に設けられることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【請求項7】
前記支持部材において、前記第2の方向に前記第2のモータからは離間した位置に前記支持部材を回動させる回動中心を設け、
前記フレームに、前記回動中心に係合する第1の突起を設け、
前記支持部材において、前記第2の方向に前記第2のモータに関して、前記回動中心と前記第1の突起とは反対側の位置に前記第2の受け部を設け、
前記フレームに、前記第2の受け部と対向する位置に前記第1の受け部を設けることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【請求項8】
前記支持部材は前記第1の方向における端部において、前記フレームに係合するフック形状となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項9】
前記フック形状は、前記第2の方向に関し前記回動中心が設けられる側に設けられることを特徴とする請求項7を引用する請求項8に記載の記録装置。
【請求項10】
前記回動中心、前記第1の受け部、前記バネ、前記第2の受け部を覆うカバー部材をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
【請求項11】
前記カバー部材は前記フレームに対して前記支持部材とネジにより共締めされることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
【請求項12】
前記第1の方向において前記移動範囲に、前記記録ヘッドの回復処理を行う回復ユニットを備え、
前記第1の方向において前記支持部材は前記移動範囲の外側に配されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項13】
前記記録ヘッドにインクを供給するインク供給ユニットをさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項14】
前記インク供給ユニットは、前記第1の方向において前記第1のモータに対して前記第2のモータと同じ側に設けられることを特徴とする請求項13に記載の記録装置。
【請求項15】
前記記録ヘッドに接続されたチューブと、
前記記録ヘッドと共に移動し、前記チューブを案内するチューブ保持部材と、を備えることを特徴とする請求項乃至請求項14のいずれか1項に記載の記録装置。
【請求項16】
前記キャリッジは、前記フレームに支持されるガイドレールによって案内されることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の記録装置
【請求項17】
前記第1のモータと前記第2のモータとは、同一特性であることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の記録装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録装置に関し、特に、例えば、インクジェット記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復走査させるための駆動力を与えるキャリッジベルトに張力を与える構成を備えた記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録ヘッドを搭載したキャリッジを走査移動しながら記録ヘッドよりインクを吐出し、記録媒体を搬送機構により搬送して、その記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に対する高生産性と高画質化の要求は年々高まっている。具体的には、記録ヘッドの記録幅は長くなり、その記録解像度は高くなる傾向になり、それに伴い記録ヘッドの重量が増加するにも拘らず、これを搭載するキャリッジを高速かつ高精度に駆動させることが求められている。
【0003】
このため、キャリッジの重量が大きい場合や、キャリッジの走査速度を速めたい場合などに、キャリッジの駆動力を上昇させるために駆動モータをキャリッジの移動範囲の両端に設ける構成(ツインモータ構成)がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第3604994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような構成では、できるだけ簡便に2つのモータ間に懸架されたキャリッジベルトに適正な張力を付与できることが望ましい。なおかつ、より強い駆動力でキャリッジを走査させるため付与した張力が駆動力によって変動しないよう確実に維持する必要がある。
【0006】
しかしながら上記従来例では、2つの駆動モータ間を調整することについては何も開示されていない。
【0007】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、複雑な調整を行わずともキャリッジベルトに所望の張力を付与して維持することが可能なキャリッジ装置及び記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、次のような構成からなる。
【0009】
即ち、シートに記録をする記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載し、第1の方向に往復移動するキャリッジと、前記キャリッジの移動範囲の一端の側に設けられ、前記キャリッジを駆動する第1のモータと、前記第1のモータによって回転する第1のプーリと、記移動範囲の他端の側に設けられ、前記キャリッジを駆動する第2のモータと、前記第2のモータによって回転する第2のプーリと、前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間に懸架され、前記キャリッジが取り付けられ、前記キャリッジを前記第1の方向に移動させるキャリッジベルトと、を備える記録装置であって、前記第1のモータを固定するフレームと、前記第1の方向に移動可能に前記フレームの表面の側に取り付けられ、前記第2のモータを固定する支持部材と、を備え、少なくとも前記第2のモータの一部は、前記表面に対して前記第2のプーリと反対側に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複雑な調整を行わずともキャリッジベルトに所望の張力を付与して維持することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図2】記録装置のキャリッジ周辺の構造を示す説明図である。
図3図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図である。
図4】第1の実施形態に従う張力付与ユニットの構成を示す斜視図である。
図5図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図である。
図6】第2の実施形態に従う張力付与ユニットの構成を示す斜視図である。
図7】バネ受け部10a、201aより駆動プーリ20が高すぎる場合の張力付与ユニットの様子を示す断面図である。
図8】バネ受け部10a、201aより駆動プーリ20が高すぎる場合でも適正な張力付与が可能な、第3の実施形態に従う張力付与ユニットの様子を示す断面図である。
図9図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図である。
図10図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図である。
図11】第4の実施形態に従う張力付与ユニットの構成を示す斜視図である。
図12図1に示した記録装置の回復ユニットの近傍の構造を示す斜視図であり、記録装置に対して回復ユニットが取り付けられている様子を示した図である。
図13図1に示した記録装置の回復ユニットの近傍の構造を示す斜視図であり、記録装置から回復ユニットが取り外されている様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には、複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられても良い。さらに添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0015】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0016】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0017】
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
【0018】
以下に用いる記録ヘッド用基板(ヘッド基板)とは、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた構成を差し示すものである。
【0019】
さらに、基板上とは、単に素子基板の上を指し示すだけでなく、素子基板の表面、表面近傍の素子基板内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built-in)」とは、別体の各素子を単に基体表面上に別体として配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子板上に一体的に形成、製造することを示すものである。
【0020】
<記録装置の概要(図1図2)>
図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の概略構成を示す外観図である。図1において、(a)はインクジェット記録装置(以下、記録装置)100の概略構成を示す斜視図であり、(b)はその上面図である。
【0021】
また、図2は記録装置のキャリッジ周辺の構造を示す説明図である。
【0022】
図1図2において、矢印X、Y、Zは、それぞれ、記録装置の正面視における前後方向(奥行方向)、左右方向(装置の長手方向である幅方向)及び上下方向(鉛直方向又は重力方向)を示す。また、“F”は前側、“B”は後ろ側、“L”は左側、“R”は右側をそれぞれ示す。
【0023】
記録装置100は、記録ヘッド2、キャリッジ3を含む記録部を備える。記録ヘッド2には複数のインクの吐出口(ノズル)が形成され、それぞれの吐出口に連通するように、記録ヘッド2の内部に複数の流路が形成されている。複数の流路のそれぞれには、ヒータやピエゾ素子などのインクジェット方式のエネルギー発生素子が配置されており、インクジェット方式で吐出口からインク滴が吐出される。記録部とは別の位置には、記録ヘッド2に供給されるインクを貯留するインクタンク5が配置されている。なお、インクジェットに限らず他の記録方式の記録ヘッドを用いてもよい。
【0024】
キャリッジ3の移動範囲における両端部には、駆動プーリ19が接続されたキャリッジモータ104とキャリッジモータ107がそれぞれ配置されている。図2に示唆されているように、キャリッジモータ104の回転軸とキャリッジモータ107の回転軸とは共にZ方向、つまり重力方向を向いている。
【0025】
ここでは両端に配置したキャリッジモータ104とキャリッジモータ107は駆動プーリ19を含めて同一の特性のものとして説明する。2つのキャリッジモータの間には、キャリッジベルト7が懸架されて配置されており、キャリッジベルト7の一部に、キャリッジ3が取り付けられている。これらによってキャリッジ3は走査される。このように2つのキャリッジモータでキャリッジ3を駆動させることで、1つのキャリッジモータで駆動させるよりも出力を大きくすることができ、高重量のキャリッジでも高速で走査させることが可能になる。
【0026】
また、記録装置100にはキャリッジ3の位置を検出する位置検出機構が設けられている。その位置検出機構は、キャリッジ走査方向に延設されたリニアスケール13と、キャリッジ3に搭載されてリニアスケール13に設けられたスリットを読取るエンコーダセンサ14とを備える。この位置検出機構により検出されたエンコーダ信号をフィードバックしてキャリッジ3の位置制御・速度制御を行うことができる。
【0027】
記録ヘッド2を搭載したキャリッジ3は、ガイドレール11とガイドレール12によって案内されつつ、記録装置100の本体に支持されている。ガイドレール11とガイドレール12は本体フレーム10によって支持されている。キャリッジ3は、ガイドレール11とガイドレール12の延在方向に沿って往復移動する。これ以降、図1図2中のL側に向かってキャリッジ3が走査する方向を“往方向”とし、R側に向かって走査する方向を“復方向”として説明する。また、往方向、復方向を問わず、キャリッジ3が移動する方向を主走査方向という。
【0028】
さて、記録媒体としてのロール状のシート1は給紙部に設置されている。記録装置100は、回転駆動する搬送ローラ4と、搬送ローラ4に従動して回転するピンチローラ9とを備えている。プラテン6は、記録部に対向する位置でシート1を支持する。シート1は、搬送ローラ4とピンチローラ9との間をシート1が挟まれた状態で搬送される。記録ヘッド2を搭載したキャリッジ3を主走査方向に移動させつつ、プラテン6上のシート1に向かってインクを吐出させる記録動作と、シート1をシートが搬送される方向(副走査方向)にステップ送りする搬送動作とを行う。これらの記録動作と搬送動作とが繰り返されることによって、シリアル記録方式でシートには画像が記録される。
【0029】
なお、キャリッジ3及びシート1の基準は、インクタンク5のある側である。即ち、シートの幅が異なっても基準側のシートの側の端部の位置は変わらない。
【0030】
記録装置100のキャリッジ3の移動範囲の一端(図1ではR方向の端部)には記録ヘッド2の回復処理を行う回復ユニット120が設けられている。
【0031】
記録装置100の本体に固定されたインク供給ユニット130には、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)などのインクタンク5を着脱可能に取り付けることができる。インク供給ユニット130には供給チューブ(インク供給路)131が接続されており、チューブ73Rとチューブ73Lに接続し、記録ヘッド2へとインクを供給する。
【0032】
チューブ73Rとチューブ73Lは、記録装置100の本体側に固定されたインクタンク5からキャリッジ3上の記録ヘッド2に対して、複数色のインクを供給する複数本のフレキシブルなインクチューブが束になったものである。チューブ73Rはその一端をキャリッジ3に、他端を記録装置100の本体側に固定された連結部材70に固定して、Y方向にR側がU字となるように湾曲するように具備される。同様に、チューブ73LはY方向にL側をU字となるように湾曲するように具備される。この例ではチューブ73Rとチューブ73Lは束数、長さ、および材質等を含め同一のもので、湾曲方向のみ異なって設置されている。
【0033】
また、キャリッジ3の往復移動に伴うチューブ73Rとチューブ73Lの変形を案内するため、記録装置100はチューブ保持部材78R、78Lを含む。この例では複数のリンク部材を連結したチェーンリンク(ケーブルキャリア)である。リンク部材はチューブが挿通可能なリング状の部材であり、隣接するリンク部材はX方向の軸回りに互いに回動自在に連結されている。チューブ保持部材78R、78LはY方向にU字型に湾曲しており、キャリッジ3の往復移動に追従するように、湾曲部位を変えながら変形する。この例では、チューブ保持部材78R、78Lはリンク部材の連結個数を含めそれぞれ同一のもので、チューブ保持部材78Rにはチューブ73Rが挿通され、チューブ保持部材78Lにはチューブ73Lが挿通されている。
【0034】
次に、以上の構成の記録装置100においてキャリッジベルト7に張力を付与する構成について、いくつかの実施形態を説明する。
【0035】
<第1の実施形態(図3図4)>
図3図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図であり、図4は張力付与ユニット200の構成を示す斜視図である。なお、図3図4において、既に図1図2を参照して説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略する。
【0036】
図3に示されるように一方のキャリッジモータ104は本体フレーム10に固定され、図3図4に示されるように、他方のキャリッジモータ107はモータ支持部材201に固定される。モータ支持部材201には、キャリッジモータ107を固定する面に略直交する面(X軸とY軸とに略直交する軸を含む面)である、バネ受け部201aが設けられる。また、モータ支持部材201は、本体フレーム10に対して、キャリッジモータ107を略Y方向に、即ち、キャリッジベルト7に張力を付与する方向に移動可能であり、キャリッジベルト7に張力を付与した状態で本体フレーム10にネジ204で固定できる。
【0037】
本体フレーム10には、モータ支持部材201のバネ受け部201aに対向するバネ受け部10aが設けられる。バネ203は、バネ受け部201aとバネ受け部10aとの間に設けられ、その復元力でモータ支持部材201を移動させる。こうすることで、バネ203の弾性を用いてキャリッジベルト7に張力を付与できる。このとき、キャリッジモータ107がモータ保持部材201に対して下方に(駆動プーリ20の反対側に)位置するよう配置する。これにより、キャリッジモータ107の重心が低くなりキャリッジモータ107の重量によりモータ支持部材201の姿勢を安定させ、バネの復元力をより効率よく張力へと変換可能にする。
【0038】
また、図3図4から分かるように、バネ受け部201aとバネ受け部10aとはキャリッジベルト7の直下に設けられる。
【0039】
なお、バネ203はここでは圧縮バネとしているが、モータ支持部材201と本体フレーム10にそれぞれに対向するフック形状を設けて引っ張りバネを用い、その張力を利用してモータ支持部材201を移動させてもよい。また、各バネ受け部を複数設け、複数のバネによってモータ支持部材201を移動させてもよい。
【0040】
また、回復ユニット120には記録ヘッド2のインク吐出面を覆うキャップ121が設けられている。図3にはキャップ121が点線で示されている。
【0041】
キャリッジベルト7への張力の付与は次のようなステップで行われる。
【0042】
・ステップ1
まず、キャリッジモータ104、107の回転軸に取り付けられた駆動プーリ19、20にそれぞれにキャリッジベルト7が懸架されていない状態から、モータ支持部材201に略往方向(キャリッジ3がL方向に移動する方向)の力をかける。
【0043】
・ステップ2
次に、バネ203を圧縮しつつモータ支持部材201を略往方向に移動させることで、駆動プーリ19、20の軸間距離を短くし、駆動プーリ19、20のフランジ部を乗り越えてキャリッジベルト7を懸架する。
【0044】
・ステップ3
その後、バネ203の圧縮力を開放することでモータ支持部材201は、バネ203の復元力により復方向(キャリッジ3がR方向に移動する方向)に移動し、キャリッジベルト7に張力がかけられる。
【0045】
・ステップ4
最後に、モータ支持部材201をネジ204によって本体フレーム10に固定する。
【0046】
各バネ受け部の間隔や、バネ203の復元力や作動長、および、ネジ204によって固定する箇所を適切に設計することで、適正な張力をキャリッジベルト7にかけ、維持することができる。
【0047】
この実施形態では、各部品の公差を含めたとき、キャリッジベルト7のカタログ推奨張力から3割以上の誤差が発生しないよう、バネ203の復元力を設計している。この範囲において不具合が発生しないことが経験則的に判明している。
【0048】
従って以上説明した実施形態に従えば、キャリッジの駆動力を上昇させるために駆動モータを複数設け、プーリを両側とも駆動するようにした構成において、複雑な調整を行わずとも、所望の張力をかけ維持することが可能になる。
【0049】
<第2の実施形態(図5図6)>
ここでは、バネの組立性やベルトの張力制御を更に改善する例について説明する。
【0050】
図5図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図であり、図6は張力付与ユニット200の構成を示す斜視図である。なお、図5図6において、既に図1図2を参照して説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略する。
【0051】
図5に示されるように、モータ支持部材201はキャリッジモータ107のモータ支持部201eからキャリッジベルト7の張力付与方向に対し略直交方向に回動中心201bを設け本体フレーム10に設けられた突起形状10bと係合し回動自在となっている。また、モータ支持部材201はキャリッジベルト7の張力付与方向に対し略直交方向にバネ受け部201aを有している。一方、本体フレーム10にも、バネ受け部201aと対向するように、バネ受け部10aが設けられている。
【0052】
そして、バネ受け部201aとバネ受け部10aとの間に、バネ203を組み込むことで、バネ203の弾性力によりモータ支持部材201はY方向のR側に押圧される。同じく、モータ支持部201eもY方向のR側に押圧されることになり、結果として、キャリッジモータ107に設けられた駆動プーリ20もR側に押圧されるので、キャリッジベルト7に張力を発生させることができる。
【0053】
このように、モータ支持部材201を回動自在にすることで駆動プーリ20を押圧し、その時の回動中心201bとバネ受け部201aをキャリッジベルト7の張力付与方向と略直交方向に配置する。
【0054】
従って以上説明した実施形態によれば、記録装置の幅を増加させることなく、キャリッジベルト7に張力を付与できる。また、同時に、バネ203を駆動プーリ20やキャリッジベルト7から離間させることができ、作業空間が確保できるので、バネ203の着脱が容易になる。更には、回動中心201bから駆動プーリ20までの距離より、回動中心201bからバネ受け部201aまでの距離を大きく設定しているので、テコの原理が働き、バネ203の荷重値を低く設定でき作業性が向上する。また、バネ203の設置空間が大きく確保できるので、バネの巻き数を多くしたり直径を大きくしたりして、バネ定数を低く設定できるなど、設計自由度が広がるという利点がある。
【0055】
ところで、モータ支持部材201は各個体に合わせて、揺動した位置でネジ204により固定される。その時、駆動プーリ20と共にキャリッジベルト7もX方向へ微小に変位する。しかしながら、キャリッジ3はガイドレール11とガイドレール12に摺動可能に設置されているので、X方向に関しては変位しない。
【0056】
また、以上説明した例では、圧縮バネによる構成を示したが、図5図6に示した例とは逆方向の側に引っ張りバネを配置し、ベルト張力を発生させてもよい。
【0057】
さらに、以上説明した例では、モータ支持部201eを挟んで両側に、回動中心201bとバネ受け部201aを配置したが、回動中心を挟んで両側に、モータ支持部201eとバネ受け部を配置しても同様の効果が得られる。
【0058】
<第3の実施形態(図7図9)>
さて、第1~第2の実施形態では、バネ受け部10a、201aと駆動プーリ20が図1に示すZ方向において同程度の高さ(位置)としたが、バネ受け部10a、201aより駆動プーリ20が高すぎる場合、以下のような問題が生じる。
【0059】
図7は、バネ受け部10a、201aより駆動プーリ20が高すぎる場合の張力付与ユニットの様子を示す断面図である。
【0060】
このような場合、図7に示すように、モータ支持部材201はキャリッジベルト7に引っ張られて本体フレーム10からZ方向に浮いてしまう。このように、モータ支持部材201が本体フレーム10から浮き上がったまま固定しようとすると、キャリッジベルト7に付与される張力が所定の張力にならない虞がある。
【0061】
この実施形態では、バネ受け部10a、201aよりZ方向に関して駆動プーリ20が高い位置にある場合でも、キャリッジベルト7に適正な張力を付与する構成について説明する。
【0062】
図8はバネ受け部10a、201aより駆動プーリ20が高すぎる場合でも適正な張力付与が可能な張力付与ユニットの様子を示す断面図である。また、図9図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図である。なお、図7図9において、既に図1図2を参照して説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略する。
【0063】
この実施形態では、モータ支持部材201は駆動プーリ20よりY方向のR側にフック形状201cを設け、本体フレーム10の裏面側に引っ掛けている。
【0064】
従って以上説明した実施形態によれば、モータ支持部材にフック形状を設けることで、モータ支持部材のフック形状が本体フレームに引っ掛かるので、その浮き上がりが防止され、固定時に適切なベルト張力をキャリッジベルトに付与することができる。その結果、モータ支持部材のベルト張力が掛かっている時の浮き上がりを防止し、キャリッジベルトに適正なベルト張力を設定可能になる。
【0065】
さらに、モータ支持部材を回動自在としキャリッジベルトやキャリッジモータから離間することで、バネの組立が容易になり組立性を改善することができる。
【0066】
なお、この実施形態ではフック形状201cはモータ支持部材201に設けたが、本体フレーム10にこれを形成し、モータ支持部材201の表面側に引っ掛けてもよい。
【0067】
<第4の実施形態(図10図11)>
モータ支持部材201はキャリッジベルト7のベルト張力を適正に設定後、ネジ204により本体フレーム10に締結される。この時、作業者が不用意にモータ支持部材201に触れてしまうと、バネ203により所定のベルト張力を発生している位置から僅かながら動かされ、モータ支持部材201が適正ではないベルト張力の位置で固定されてしまう虞がある。
【0068】
また、モータ支持部材201が、ネジ204により下方の本体フレーム10に締結される際、モータ支持部材201には締結方向から見た場合、ネジ回転方向と同様のCW(時計回り)方向に回転力が発生する。これによっても前述と同様に、モータ支持部材201は僅かながら動かされ、モータ支持部材201が適正でないベルト張力の位置で固定されてしまう。
【0069】
ここでは、以上のような課題を解決するために、更に望ましい張力制御を可能にする例について説明する。
【0070】
図10図1図2に示した記録装置においてキャリッジベルトに張力をかける構成を示す上面図であり、図11は張力付与ユニット200の構成を示す斜視図である。なお、図10図11において、既に図1図2を参照して説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略する。
【0071】
この実施形態では、図10図11に示すように、モータ支持部201eなど一部を除き、回動中心201b、バネ受け部201a、バネ203、バネ受け部202aをカバー部材205で覆っている。つまり、ネジ204の接触面はカバー部材205となり、下方の本体フレーム10に対しカバー部材205とモータ支持部材201を共締めされることになる。なお、図10ではカバー部材205をドットを付した領域として図示している。
【0072】
また、カバー部材205は、本体フレーム10に形成している突起形状10dとこれに対応するカバー部材205に設けられた穴形状205dとにより、回転方向の規制がされている。これにより、作業者がモータ支持部材201に触り難くなっている。また、作業者がカバー部材205に触れても回転規制されているためモータ支持部材201には影響しないので、キャリッジベルト7のベルト張力が適正に維持される。
【0073】
更に、ネジ204の締結によりCW(時計回り)方向に回転力が発生しても、接触面であるカバー部材205は回転規制がされているため、モータ支持部材201には影響しないので、キャリッジベルト7のベルト張力が正しく維持される。
【0074】
従って以上説明した実施形態によれば、モータ支持部材を覆うようにカバー部材を設けることで、ネジ締結時のモータ支持部材の不用意な動きを防止でき、キャリッジベルトに適正なベルト張力を設定可能になる。
【0075】
<第5の実施形態(図12図13)>
ここでは、サービスマンが回復ユニット120やインク供給ユニット130の修理やメンテナンスを行う際の作業について説明する。
【0076】
・回復ユニットの修理とメンテナンス
図12図13は、図1に示した記録装置100の回復ユニット120の近傍の構造を示す斜視図である。図12は記録装置100に対して回復ユニット120が取り付けられている様子を示しており、図13は記録装置100から回復ユニット120が取り外されている様子を示している。
【0077】
回復ユニット120には、上述したように、記録ヘッド2に形成された吐出口表面を密閉するためのキャップ121を備えている。キャップ121の内部にはキャップ内吸収体が備えられ、記録ヘッド2の吐出不良を防止するための予備的なインク吐出動作(予備吐)において、吐出されたインクを受けて吸収する。
【0078】
キャップ121は、吸引ポンプとチューブで接続されており、必要に応じて記録ヘッド2の吐出口表面からインク又は空気を吸引して、吐出口のクリーニングや、記録ヘッド内部に溜まった空気の除去を行う。また、ワイパ部材が備えられており、記録ヘッド2の吐出口表面に付着したインクやゴミを除去する。また、回復ユニット120の横には不吐検出ユニットが備えられ、不吐検出ユニットは、記録ヘッド2の各吐出口から正しくインクが吐出されているかどうかを検知するためのセンサを備えている。
【0079】
回復ユニット120はキャリッジ3に搭載した記録ヘッド2の回復動作を行うため、シート1に対してその幅の外側に配置され、キャリッジ3の走査範囲の内側に配置されている。駆動プーリ20を備えたキャリッジモータ107とバネ203とモータ支持部材201は、図12に示すように、モータ取付板202に取り付けられ、張力付与ユニット200として一体に脱着可能に構成されている。また、張力付与ユニット200は、ネジ206によって本体フレーム10と固定されている。
【0080】
第1~第4の実施形態では、モータ支持部材201は本体フレーム10にネジ固定されていたのに対して、この実施形態では、モータ支持部材201がモータ取付板202にネジ固定されている。ここで、モータ取付板202と本体フレーム10は、エンボスで精度良く位置決めされており、その取付バラツキは数10μ(ミクロン)で十分に小さく、バネ203によってキャリッジベルト7に与える張力の影響も軽微であり問題ない。
【0081】
また、第2、第4の実施形態では、バネ受け部10aと突起形状10b及び突起形状10dは本体フレーム10に備えていたが、この実施形態では、モータ取付板202に備えている。また、張力付与ユニット200はキャリッジモータ107を備え、キャリッジ3の走査範囲の外側に配置されている。
【0082】
従って、図12に示すように、キャリッジ3の走査範囲の内側に配置された回復ユニット120は、その外側に張力付与ユニット200が配置されて、本体フレーム10にネジ206で固定されている。そのため、メンテナンス時や交換時には、張力付与ユニット200を外した後に、回復ユニット120の取り外しを行う。
【0083】
回復ユニット120は、意図しない操作によって損傷した時や、定期的なメンテナンスが必要な時には、サービスマンの修理や交換作業が行われる。
【0084】
そのメンテナンスや交換作業を行うためには、はじめに外装を外し、次に、張力付与ユニット200のネジ204を緩め、キャリッジベルト7に付与された張力を解除して、キャリッジベルト7をキャリッジモータ107の駆動プーリ20から外す。そして、図13に示すように、ネジ206を外して張力付与ユニット200を取り外し、回復ユニット120を本体から取り外す。
【0085】
以上説明したように、張力付与ユニット200と回復ユニット120が記録装置100のY方向の同一側(R側)に配置されているため、サービスマンはR側の外装だけを外して作業を完了することができるため、作業時間の短縮を図ることができる。
【0086】
また、張力付与ユニット200はキャリッジモータ107とバネ203とモータ支持部材201が一体的に構成されているため、本体フレーム10と締結しているネジ206を外すだけで、まとめて本体から取外しできるので作業時間の短縮を図ることができる。
【0087】
なお、張力付与ユニット200は一体的な構成に限定されるものではなく、構成部品を複数のサブユニットで構成して、複数に分離して脱着する構成でもよい。
【0088】
また、修理やメンテナンス終了後、再組立の際には、前述の逆の手順で行い、回復ユニット120を本体にネジで固定後に、張力付与ユニット200を本体フレーム10に取付けてネジ206で固定する。その後、駆動プーリ20にキャリッジベルト7を掛けて、バネ203で張力を与えてから、ネジ204でモータ支持部材201を固定し、最後に外装を取付けて作業を終える。
【0089】
・インク供給ユニット130の修理とメンテナンス
インク供給ユニット130は、意図しない操作によって損傷した時や、定期的なメンテナンスが必要な時には、サービスマンの修理や交換作業が行われる。その修理や交換作業を行うためには、はじめに外装を外してからインク供給ユニット130の修理や交換作業を行う。
【0090】
従って、図12に示すように、Y方向のR側にインク供給ユニット130を配置し、張力付与ユニット200と回復ユニット120と、Y方向の同一側に配置する。これにより、サービスマンは記録装置100のR側の外装を外すだけで、インク供給ユニットも含めた作業を完了することができ、作業時間の短縮を図ることができる。
【0091】
また、図12図13に示すように、シートの種類や記録品位に応じた記録動作を行うために、記録ヘッド2とシート1との間の距離を変化させるためのキャリッジ昇降部材140をY方向のR側に備えている。従って、キャリッジ昇降部材140の損傷やメンテナスが必要なときには、サービスマンは記録装置100のY方向のR側の外装を外すだけで作業を完了することができる。
【0092】
なお以上説明した実施形態では、キャップ121と予備吐を受ける吸収体と吸引ポンプとワイパ部材と不吐検出ユニットを、回復ユニット120として説明したが、それぞれが分割されて別々に脱着できるように構成してもよい。また、キャリッジ昇降部材140を構成するモータやギア等も、分割されて別々に脱着できるように構成してもよい。
【0093】
さらに以上説明した各実施形態やその変形例では、記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させて記録を行う記録装置を例にして説明したが本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、コンタクトイメージスキャナ(CIS)を搭載したスキャナを往復移動させて原稿の画像を読取るスキャナ装置や、そのスキャナ装置と記録装置との両方を組み込んだ複合装置などにも本発明は適用可能である。
【0094】
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0095】
3 キャリッジ、7 キャリッジベルト、10 本体フレーム、
10a バネ受け部、10b 突起形状、10d 突起形状、13 リニアスケール、
14 エンコーダセンサ、20 駆動プーリ、104、107 キャリッジモータ、
120 回復ユニット、130 インク供給ユニット、200 張力付与ユニット、
201 モータ支持部材、201a バネ受け部、201b 回動中心、
201c フック形状、201e モータ支持部、202 モータ取付板、
203 バネ、204 ネジ、205 カバー部材、205d 穴形状
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13