(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】メモリ
(51)【国際特許分類】
G11C 7/22 20060101AFI20240306BHJP
G11C 29/02 20060101ALI20240306BHJP
H03K 3/017 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G11C7/22 100
G11C29/02 120
H03K3/017
(21)【出願番号】P 2022545877
(86)(22)【出願日】2021-07-13
(86)【国際出願番号】 CN2021106019
(87)【国際公開番号】W WO2022088757
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2022-07-27
(31)【優先権主張番号】202011173788.8
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】田 凱
(72)【発明者】
【氏名】汪 玉霞
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-009309(JP,A)
【文献】特開2010-035106(JP,A)
【文献】特開2020-149759(JP,A)
【文献】特開2008-011132(JP,A)
【文献】国際公開第2011/077573(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 7/22
H03K 3/017
G11C 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリであって、
第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、前記第1発振信号と前記第2発振信号のデューティー比はいずれも第1所定の範囲内にある、クロック生成回路と、
第1外部信号と第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を生成することに用いられる差分入力回路と、を備え、
前記クロック生成回路は更に、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を監視し、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を第2所定の範囲内にすることに用いられ
、
前記クロック生成回路は、
前記第1発振信号と前記第2発振信号を生成することに用いられる発振回路と、
前記第1発振信号と前記第2発振信号を受信し、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を比較することに用いられる比較ユニットと、
前記比較ユニットと前記発振回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記発振回路を制御し、前記第1発振信号のデューティー比と前記第2発振信号のデューティー比を前記第1所定の範囲内にすることに用いられる論理ユニットと、を備えることを特徴とする、
メモリ。
【請求項2】
前記比較ユニットは更に、前記差分入力回路の出力端に接続され、前記第1内部信号のデューティー比及び/又は前記第2内部信号のデューティー比に対して比較を行うことに用いられ、前記論理ユニットは更に、前記差分入力回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記差分入力回路を制御し、前記第1内部信号のデューティー比及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を前記第2所定の範囲内にすることに用いられることを特徴とする
請求項
1に記載のメモリ。
【請求項3】
前記比較ユニットは、
第1入力端と第2入力端とを含む積分ユニットであって、前記第1入力端は前記第1内部信号と前記第2内部信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2内部信号と前記第1内部信号のうちのもう1つを受信し、又は、前記第1入力端は前記第1発振信号と前記第2発振信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2発振信号と前記第1発振信号のうちのもう1つを受信する、積分ユニットと、
前記積分ユニットの出力端に接続される比較器と、を備えることを特徴とする
請求項
2に記載のメモリ。
【請求項4】
前記積分ユニットは、
前記第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、又は、
前記第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1発振信号を受信するように構成されることを特徴とする
請求項
3に記載のメモリ。
【請求項5】
前記論理ユニットは、
前記第1内部信号のデューティー比及び/又は第2内部信号のデューティー比を調整することに用いられ、又は、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は第2発振信号のデューティー比を調整することに用いられるカウンターと、
前記反転標識信号が低レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第1値を記憶する第1レジスタ群と、
前記反転標識信号が高レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第2値を記憶する第2レジスタ群と、を備えることを特徴とする
請求項
4に記載のメモリ。
【請求項6】
前記論理ユニットは、
前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群に接続され、前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネントと、
前記演算コンポーネントに接続され、前記演算コンポーネントの出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群と、を更に備えることを特徴とする
請求項
5に記載のメモリ。
【請求項7】
前記比較ユニットは、サンプリングクロックによって駆動され、前記サンプリングクロックの周波数は、前記第1内部信号の周波数及び/又は第2内部信号の周波数よりも低く、且つ前記サンプリングクロックの周波数は、前記第1発振信号及び/又は第2発振信号の周波数よりも低いことを特徴とする
請求項
6に記載のメモリ。
【請求項8】
前記カウンターは、計算機クロックによって駆動され、前記計算機クロックの周波数は、前記第1内部信号の周波数及び/又は第2内部信号の周波数よりも低く、且つ前記計算機クロックの周波数は、前記第1発振信号の周波数及び/又は第2発振信号の周波数よりも低いことを特徴とする
請求項
7に記載のメモリ。
【請求項9】
前記サンプリングクロックの周波数は、前記計算機クロックの周波数と同じであり、
前記メモリは、
外部クロック信号を受信し、前記サンプリングクロックと前記計算機クロックを生成する周波数分割器と、
前記周波数分割器に接続され、前記サンプリングクロックの周波数と前記計算機クロックの周波数を設定することに用いられる第5レジスタ群と、を更に備えることを特徴とする
請求項
8に記載のメモリ。
【請求項10】
前記発振回路は、発振器とパスシミュレーション回路とを備え、
前記発振器は、第1初期発振信号と第2初期発振信号を生成することに用いられ、前記第1初期発振信号と前記第2初期発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、
前記パスシミュレーション回路は、前記発振器と前記比較ユニットとの間に位置し、一端が前記発振器の出力端に接続され、他端が前記比較ユニットの入力端に接続され、前記パスシミュレーション回路は、第1パスの回路特性をシミュレーションし、前記第1初期発振信号を受信することによって前記第1発振信号を生成し、前記第2初期発振信号を受信することによって前記第2発振信号を生成することに用いられることを特徴とする
請求項
1から9のいずれか1項に記載のメモリ。
【請求項11】
前記メモリは、
前記発振器に接続され、前記第1発振信号の周波数と第2発振信号の周波数を設定することに用いられる第4レジスタ群と、
前記パスシミュレーション回路に接続され、前記パスシミュレーション回路の電気的パラメータを設定することに用いられる第6レジスタ群と、を更に備えることを特徴とする
請求項
10に記載のメモリ。
【請求項12】
第1セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1内部信号、前記第2内部信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第1セレクターを介して前記比較ユニットに接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第1内部信号と前記第2内部信号を第3差分対信号と記し、前記第1セレクターは、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することに用いられ、
前記第1セレクターの制御端は、選択イネーブル信号を受信し、前記選択イネーブル信号に基づいて、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することを特徴とする
請求項
2から9のいずれか1項に記載のメモリ。
【請求項13】
第2セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第2セレクターを介して前記差分入力回路に接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第2セレクターは、前記第1差分対信号と前記第2差分対信号のうちの1つを選択して前記差分入力回路に入力することに用いられることを特徴とする
請求項1から
9のいずれか1項に記載のメモリ。
【請求項14】
前記第2セレクターの制御端は、較正イネーブル信号を受信し、前記較正イネーブル信号が低レベルである場合、前記第1外部信号と第2外部信号は、前記差分入力回路に入力され、前記較正イネーブル信号が高レベルである場合、前記第1発振信号と第2発振信号は、前記差分入力回路に入力されることを特徴とする
請求項1
3に記載のメモリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年10月28日に提出された、出願番号が202011173788.8であり、出願名称が「メモリ」である中国特許出願に基づいて提出され、該中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全内容が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は、メモリに関するが、それに限らない。
【背景技術】
【0003】
半導体メモリは、取り戻す可能なデータを記憶するように、多くの電子システムに用いられている。電子システムに対する、より速く、より大きいデータ容量及びより少ない電力消費の需要の継続的な増加に伴い、継続的に変わる需要を満たすために、半導体メモリは、より速い速度でより多くデータを記憶し、より少ない電力を消費する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的には、メモリに対して、命令(Commands)、記憶アドレス(Memory address)及びクロック(Clocks)を提供することで、半導体メモリを制御し、様々な命令、記憶アドレス及びクロックは、メモリコントローラ(Memory Controller)によって提供されてもよい。これら3種類の信号は、メモリによる様々な記憶操作の実行、例えば、メモリからデータを読み取る読み取り操作、及びデータをメモリに記憶する書き込み操作の実行を制御することができる。メモリの受信した「関連命令」に関わる既知の時系列に基づいて、メモリとメモリコントローラとの間でデータを伝送する。例えば、メモリとアドレスに対して計時を行うためのシステムクロック(System Clock)をメモリに提供してもよく、又は、更に、データを読み取る時系列及びデータを書き込む時系列として用いられるデータクロック(Data Clock)をメモリに提供してもよい。また、メモリは、更に、コントローラにデータを伝送する時系列をコントローラに提供してもよい。メモリに提供される外部クロックは、内部クロックを生成するためのものであり、これらの内部クロックは、メモリによる記憶操作期間において、種々の内部回路の時系列を制御する。メモリの操作期間において、内部回路の時系列は、極めて重要であり、且つ内部クロックの偏差は、誤る操作を引き起こす可能性がある。クロックの偏差は、デューティーサイクル歪み、即ちクロック信号のデューティー比が所定のデューティー比からずれていることを含む。
【0005】
従って、メモリは、デューティー比調整機能及びデューティー比監視機能を有する必要があり、即ち、メモリは、デューティー比調整(Duty Cycle Adjust:DCA)回路及びデューティー比監視(Duty Cycle Monitor:DCM)回路を含み、デューティー比調整回路は、外部クロックによって生成される内部クロックのデューティー比を調整するために用いられてもよく、デューティー比監視回路は、クロックのデューティー比が所定のデューティー比からずれているかどうかを監視するために用いられてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例は、メモリを提供する。前記メモリは、第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、前記第1発振信号と前記第2発振信号のデューティー比はいずれも第1所定の範囲内にある、クロック生成回路と、第1外部信号と第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を生成することに用いられる差分入力回路と、を備え、前記クロック生成回路は更に、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を監視し、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を第2所定の範囲内にすることに用いられる。
【0007】
本願の実施例は、メモリを更に提供する。前記メモリは、第1外部信号と第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を生成することに用いられる較正回路であって、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比が第3所定の範囲内にある、較正回路と、第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆である、クロック生成回路と、を備え、前記較正回路は更に、前記第1発振信号及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を調整し、前記第1発振信号及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を第4所定の範囲内にすることに用いられる。
【0008】
本願の実施例は、メモリを更に提供する。前記メモリは、第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、前記第1発振信号と前記第2発振信号のデューティー比がいずれも第5範囲内にある、クロック生成回路と、第1外部信号と第2外部信号であって、前記メモリ外部からのものであり、前記第1外部信号と前記第2外部信号のデューティー比がいずれも第6範囲内にある、第1外部信号と第2外部信号と、テストモードで、前記第1発振信号と前記第2発振信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を出力し、正常な作動モードで、前記第1外部信号と前記第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を出力する差分入力回路と、を備え、前記差分入力回路と前記クロック生成回路とは、データインタラクションを行い、前記テストモード又は前記正常な作動モードで、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を第7範囲内にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願の一実施例によるメモリの機能ブロック図である。
【
図2】本願の一実施例によるメモリの別の機能ブロック図である。
【
図3】本願の一実施例によるメモリの構造概略図である。
【
図4】
図3における発振器の回路構造概略図である。
【
図6】本願の一実施例によるメモリの操作ステップのフローチャートである。
【
図7】本願の別の実施例によるメモリの機能ブロック図である。
【
図8】本願の別の実施例によるメモリの別の機能ブロック図である。
【
図9】本願の別の実施例によるメモリの構造概略図である。
【
図10】本願のまた1つの実施例によるメモリの機能ブロック図である。
【
図11】本願のまた1つの実施例によるメモリの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1つ又は複数の実施例は、それに対応する図面中のピクチャによって例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は実施例の限定を構成するものではなく、図面中の同じ符号を有する素子は、類似の素子として表され、特に明記がない限り、図面における図は、比例を制限するものではない。
【0011】
本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら、本願の各実施例について詳細に説明する。しかしながら、当業者であれば理解できるように、本願の各実施例において、読者が本願をよりよく理解するために多くの技術的詳細が提示されている。しかしながら、これらの技術的詳細や、以下の各実施例に基づく種々の変更や修正がなくても、本願において保護が要求される技術案を実現することができる。
【0012】
図1は、本願の一実施例によるメモリの機能ブロック図であり、
図2は、本願の一実施例によるメモリの別の機能ブロック図であり、
図3は、本願の一実施例によるメモリの構造概略図である。
【0013】
図1から
図3を参照すると、本願の実施例において、メモリは、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することに用いられるクロック生成回路11であって、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比はいずれも第1所定の範囲内にある、クロック生成回路11と、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成することに用いられる差分入力回路12と、を備え、クロック生成回路11は更に、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を監視し、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内にすることに用いられる。
【0014】
該メモリは、組み込み自己テストシステム(Built-In Self Test:BIST)を有し、クロック生成回路11を利用して差分がある高速発振信号、即ち高周波数の第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成し、高速入力回路の特性をテストすることができ、それによりテスターによって提供される入力信号の周波数が低すぎることによるテスト結果の正確性が悪いという問題を解決し、自動テスター(Automatic Test Equipment:ATE)に対する依存性を大幅に低減させることによって、テストコストを低減させる。
【0015】
なお、該メモリは更に、クロック生成回路11を利用して、差分入力回路12から出力される第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を監視し、差分入力回路12を制御し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内にすることができる。従って、該メモリは、デューティー比較正機能及びデューティー比監視機能を実現させることもできる。
【0016】
以下、図面を参照しながら、本願の実施例によるメモリを詳しく説明する。
【0017】
本願の実施例において、メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory:DRAM)、例えばLPDDR4又はLPDDR5であってもよい。他の実施例において、メモリは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory:SRAM)、磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetoresistive Random Access Memory:MRAM)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(Ferroelectric Random Access Memory:FeRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(Phase Change Random Access Memory:PCRAM)、NAND、NORなどのメモリであってもよい。
【0018】
第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分があるクロック信号である。また、本願の実施例において、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、高周波特性を有し、つまり、第1発振信号OSC+の周波数と第2発振信号OSC-の周波数は、メモリによる読み書き操作に必要なクロック信号の周波数に相当する。ここの相当することは、周波数が同じであることであってもよく、周波数の差異がテスト許容範囲内にあることであってもよい。例えば、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-の周波数は、3.2ギガヘルツ(GHz)又は4.8GHzひいては6.4GHzに達することができる。
【0019】
いくつかの実施例において、クロック生成回路11は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することに用いられる発振回路101と、第1発振信号OSC+と前記第2発振信号OSC-を受信し、第1発振信号OSC+のデューティー比及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を比較することに用いられる比較ユニット102と、比較ユニット102と発振回路101に接続され、比較ユニット102の出力結果に基づいて、発振回路101を制御し、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比を第1所定の範囲内にすることに用いられる論理ユニット103と、を備える。発振回路101は、第1初期発振信号osc+と第2初期発振信号osc-を生成することに用いられる発振器111を備え、第1初期発振信号osc+と第2初期発振信号osc-とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、即ち、第1初期発振信号osc+と第2初期発振信号osc-は、差分信号である。
【0020】
図4は、本願の実施例による発振器111の回路構造概略図である。
図4に示すように、発振器111は、互いに接続される第1リングトポロジ構造と第2リングトポロジ構造を含み、第1リングトポロジ構造は、複数の第1インバータ11がエンドツーエンドで接続されてなるものであり、第1伝播速度で発振信号を伝播し、第2リングトポロジ構造は、複数の第2インバータ12がエンドツーエンドで接続されてなるものであり、第2伝播速度で発振信号を伝播し、且つ第2伝播速度は、第1伝播速度よりも小さい。
【0021】
第1インバータ11の数は、4以上の整数であり、第2インバータ12の数は、2以上の整数である。また、第2伝播速度は、0.5倍の第1伝播速度以上であってもよい。
【0022】
発振器111は、第3リングトポロジ構造を更に備えてもよく、第3リングトポロジ構造は、複数の第3インバータ13がエンドツーエンドで接続されてなるものであり、第3伝播速度で発振信号を伝播し、且つ第1リングトポロジ構造は、第3リングトポロジ構造に電気的に接続され、第3伝播速度は、第1伝播速度よりも小さい。第3インバータ13の数は、2以上の整数であり、且つ第3伝播速度は、第2伝播速度と同じであってもよい。
【0023】
第1リングトポロジ構造のみにより発振信号を伝播することに比べて、第2リングトポロジ構造の有する第2伝播速度が第1リングトポロジ構造の有する第1伝播速度よりも小さいため、第2リングトポロジ構造を設置することで、発振信号を単位時間内に複数回反転させることができ、高速の第1初期発振信号osc+と第2初期発振信号osc-を取得し、更に、高速の第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を取得する。
【0024】
引き続き
図3を参照すると、発振回路101は、発振器111と比較ユニット102との間にあるパスシミュレーション回路121を更に備えてもよく、パスシミュレーション回路121の一端は、発振器111の出力端に接続され、パスシミュレーション回路121の他端は、比較ユニット102の入力端に接続され、パスシミュレーション回路121は、第1パスの回路特性をシミュレーションし、第1初期発振信号osc+を受信することによって第1発振信号OSC+を生成し、第2初期発振信号osc-を受信することによって第2発振信号OSC-を生成することに用いられる。
【0025】
回路特性は、第1パスのデバイス抵抗と、デバイス電気容量と、寄生抵抗と、寄生電気容量と、入力出力抵抗と、駆動能力と、雑音環境と、のうちの1つ又は任意の組み合わせを含む。第1パスは、クロック信号を、コントローラ(Controller)を経由してメモリの差分入力回路の出力端に伝送する信号パスを指す。理解と説明を容易にするために、以下、
図3を参照しながら、第1パスを説明する。
【0026】
図5は、記憶システムの概略図である。
図5を参照すると、記憶システムは、コントローラ10と、複数のメモリ20と、を備え、各メモリ20とコントローラ10は、いずれも、命令/アドレスバス(Command Address:CMD/ADD)021、データバス(DQ)022及びクロックバス(CK_t/CK_c/WCK_t及びWCK_c)023にカップリング接続される。例えば、メモリ20は、LPDDR4又はLPDDR5又はLPDDR6であってもよく、メモリ20は、命令/アドレスバス021を介して、コントローラ10から提供される命令/アドレス信号を受信し、CMD/ADDで命令/アドレス信号を示し、データバス022を介して、コントローラ10とメモリ20との間でデータ信号を伝送し、DQでデータ信号を示し、クロックバス023を介して、コントローラ10とメモリ20との間で種々のクロック信号を伝送し、クロック信号は、システムクロック信号、読み書きデータクロック信号を含んでもよく、CK_tとCK_cで差分があるシステムクロック信号を示し、WCK_tとWCK_cで差分がある読み書きデータクロック信号を示す。
【0027】
コントローラ10とメモリ20は、差分入力回路12を介してカップリング接続され、差分入力回路12は、外部クロック信号を受信し、内部クロック信号を生成することに用いられ、該内部クロック信号は、データの読み書き操作を遂行するための差分入力信号として用いられてもよい。差分入力回路12は、CK_t、CK_c、WCK_t及びWCK_cを受信し、内部クロック信号を生成する。差分入力回路12は、入力バッファー(Input Buffer:IB)を含んでもよい。
【0028】
命令/アドレスバス021、データバス022及びクロックバス023は、いずれも、抵抗を有し、且つ寄生抵抗又は寄生電気容量を生成する可能性もある。また、差分入力回路12自体も、抵抗又は電気容量などの回路特性を有する。発振回路101においてパスシミュレーション回路121を設置することで、これらの回路特性をシミュレーションすることができる。本願の実施例において、発振回路にパスシミュレーション回路121を設置することで、該パスシミュレーション回路121は第1初期発振信号osc+と第2初期発振信号osc-を増幅させて出力することができるだけでなく、コントローラ10から差分入力回路12の出力端までの回路特性をシミュレーションし、第1発振信号OSC+及び第2発振信号OSC-を、メモリのリアルな応用場面における高速クロック信号に、より合致させ、それによりテスト結果をより正確かつ有効にする。
【0029】
図3に示すように、パスシミュレーション回路121は、シミュレーションバッファー1及びシミュレーションオンダイターミネーション(On Die Termination:ODT)2を含んでもよい。
【0030】
一般的には、高速テスターを用いて入力信号を提供する時、入力信号の安定性を確保できるようにするために、入力信号のレベルは、一般的には、固定値であり、自由に変更できない。これは、メモリの実際の応用状況と異なる。従って、テスト偏差を導入し、テスト結果の正確性に影響を及ぼす。本願の実施例において、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、入力信号として、パスシミュレーション回路112によって、第1発振信号OSC+のレベルと第2発振信号OSC-のレベルを調整することができ、それによりテスト結果をより正確にする。
【0031】
説明すべきこととして、他の実施例において、発振回路は、発振器のみを含んでもよく、即ち、発振器により、第1発振信号OSC+及び第2発振信号OSC-を直接的に生成する。
【0032】
引き続き
図3を参照すると、本願の実施例において、発振回路101は、発振器111に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-の周波数を設定することに用いられる第4レジスタ群131を更に備えてもよい。第4レジスタ群131は、第1初期発振信号osc+の周波数を設定することで、第1発振信号OSC+の周波数を設定し、第2初期発振信号osc-の周波数を設定することで、第2発振信号OSC-の周波数を設定する。
【0033】
第4レジスタ群131は、モードレジスタ(Model Register:MR)であってもよく、該モードレジスタは、メモリの、読み書き操作機能の実現に必要なモードレジスタに更に集積されてもよく、該モードレジスタは、メモリのモードレジスタから互いに独立した機能モジュールであってもよい。
【0034】
発振回路101は、パスシミュレーション回路121に接続され、パスシミュレーション回路121の電気的パラメータを設定することに用いられる第6レジスタ群141を更に備えてもよい。第6レジスタ群141によって、パスシミュレーション回路121の電気的パラメータを調整することで、パスシミュレーション回路121によってシミュレーションされた第1パスの回路特性を調整する。
【0035】
第6レジスタ群141は、モードレジスタであってもよく、該モードレジスタは、メモリの、読み書き操作機能の実現に必要なモードレジスタに更に集積されてもよく、該モードレジスタは、メモリのモードレジスタから互いに独立した機能モジュールであってもよい。
【0036】
例えば、第6レジスタ群141によって、パスシミュレーション回路121の出力状態を設定して選択する。LPDDR4を例として、VOH=(1/3)*VDDQ又はVOH=(1/2.5)*VDDQ、PDDS=40オーム(ohm)、ODT=40ohmを設定し、VOHは、出力駆動電圧であり、PDDS(Pull Down Drive Strength)は、入力プルダウン駆動強度であり、ODT(on-die termination)は、オンダイターミネーションである。
【0037】
第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-が差分信号であるため、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比の和は、100%である。比較ユニット102を設置することで、差分がある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比の大きさを検出する。比較ユニット102が第1発振信号OSC+のデューティー比及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行うことは、以下の3つのケースのうちの少なくとも1つを含む。
【0038】
比較ユニット102は、第1発振信号OSC+のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット102は、第1発振信号OSC+のデューティー比が第1所定の範囲内に達するかどうかを比較する。例えば、該所定の範囲は、48%~52%であってもよい。比較ユニット102によって比較された第1発振信号OSC+のデューティー比が第1所定の範囲内にあれば、第2発振信号OSC-のデューティー比も第1所定の範囲内にあることを示す。比較ユニット102によって比較された第1発振信号OSC+のデューティー比が第1所定の範囲内になければ、第2発振信号OSC-のデューティー比も第1所定の範囲内にないことを示す。
【0039】
比較ユニット102は、第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット102は、第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲内に達するかどうかを比較する。該第1所定の範囲は、48%~52%であってもよい。比較ユニット102によって比較された第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲内にあれば、第1発振信号OSC+のデューティー比も第1所定の範囲内にあることを示す。比較ユニット102によって比較された第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲内になければ、第1発振信号OSC+のデューティー比も第1所定の範囲内にないことを示す。
【0040】
比較ユニット102は、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット102は、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との差分値が第1所定の差分値範囲内にあるかどうかを取得する。該所定の差分値範囲は、-4%~4%であってもよい。比較ユニット102によって比較された該差分値が所定の差分値範囲内にあれば、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲内にあることを示し、そうでなければ、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲に達していないことを示す。
【0041】
説明すべきこととして、上記第1所定の範囲及び所定の差分値範囲の数値範囲は、いずれも例示的な説明であり、本願の実施例は、第1所定の範囲及び所定の差分値範囲を限定せず、メモリの実際の性能需要に応じて、第1所定の範囲及び所定の差分値範囲を合理的に設定してもよい。
【0042】
本願の実施例において、比較ユニット102は、第1入力端3と第2入力端4とを含む積分ユニット112であって、第1入力端3は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のうちの1つを受信し、第2入力端4は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のうちのもう1つを受信する積分ユニット112と、積分ユニット112の出力端に接続される比較器122と、を備える。
【0043】
積分ユニット112は、2つの積分回路を含み、第1入力端3は、1つの積分回路の入力端とし、第2入力端4は、もう1つの積分回路の入力端とする。比較器122は、2つの積分回路の出力を比較し、高レベル又は低レベルを出力することに用いられる。
【0044】
比較ユニット102は、2つの積分回路によって、入力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-に対して積分演算を行い、積分演算の結果は、比較器122に入力され、比較器122は、比較結果を出力する。
【0045】
第1発振信号OSC+を正側(duty+)とし、第2発振信号OSC-を負側(duty-)とすることを例として、一例において、比較器122の出力が、高レベルであれば、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも大きいことを示し、比較器122の出力が低レベルであれば、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも小さいことを示す。
【0046】
説明すべきこととして、比較ユニット102の出力結果と、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との対応関係は、例だけであり、本願の実施例は、高レベル及び低レベル、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との対応関係を限定するものではなく、異なる出力結果を異なる第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との対応関係に対応させることを確保すればよい。
【0047】
図3に示すように、比較ユニット102の出力結果は、サンプリングクロックclk1によってサンプリングされて出力されてもよい。本願の実施例において、比較ユニット102は、サンプリングクロックclk1により駆動され、サンプリングクロックclk1の周波数は、第1発振信号OSC+の周波数及び/又は第2発振信号OSC-の周波数よりも低い。サンプリングクロックclk1の周波数が高いほど、サンプリング誤差は、大きくなる。サンプリングクロックclk1の周波数が低いほど、サンプリング誤差が小さくなるが、テスト時間が長くなる。従って、サンプリング誤差及びテスト時間に基づいて、サンプリングクロックclk1の最適な周波数を総合的に選択してもよい。
【0048】
本願の実施例において、クロック生成回路は、外部クロック信号CLKを受信し、サンプリングクロックclk1を生成することに用いられる周波数分割器104を更に備える。該外部クロック信号CLKは、テスターによって提供されるものであってもよく、メモリによって提供されるものであってもよい。
【0049】
また、前述から分かるように、サンプリングクロックclk1の周波数が調整可能であれば、実際の状況に応じて、異なるサンプリングクロックclk1周波数を選択してもよい。このため、本願の実施例において、クロック生成回路は、周波数分割器104に接続され、サンプリングクロックの周波数を設定することに用いられる第5レジスタ群105を更に備えてもよい。第5レジスタ群105は、モードレジスタであってもよい。第5レジスタ群105に関する詳細な説明は、第4レジスタ群131及び第6レジスタ群141に関する前記記述を参照してもよい。
【0050】
比較ユニット102の固有特性が入力偏差を引き起こす可能性があるため、比較ユニット102自身の入力偏差によるテスト結果の誤差を除去するために、本願の実施例において、比較ユニット102は更に、第1入力端と第2入力端が互換可能なものとして構成されてもよい。例えば、比較ユニット102は、以下のように構成されてもよい。
【0051】
積分ユニット112の第1入力端は、反転標識信号が低レベルである場合、第1発振信号OSC+を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第2発振信号OSC-を受信する。積分ユニット112の第2入力端は、反転標識信号が低レベルである場合、第2発振信号OSC-を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第1発振信号OSC+を受信する。メモリにおいてモードレジスタを有し、該反転標識信号は、モードレジスタによって提供されてもよい。例えば、LPDDR4又はLPDDR5又はLPDDR6において、DCM MR OP[1]であってもよく、DCM MR OP[1]=0は、反転標識信号が低レベルであることを表し、DCM MR OP[1]=1は、反転標識信号が高レベルであることを表す。
【0052】
論理ユニット103は、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を調整することに用いられるカウンター113と、反転標識信号が低レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第1値を記憶する第1レジスタ群123と、反転標識信号が高レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第2値を記憶する第2レジスタ群133と、を備える。
【0053】
カウンター113の役割は、以下を更に含む。発振回路101から出力した第1発振信号OSC+のデューティー比及び第2発振信号OSC-のデューティー比を調整し、第1発振信号OSC+のデューティー比及び第2発振信号OSC-のデューティー比の変化が単調性変化であり、例えば、1つのカウント周期内にデューティー比が最小から最大に変化するか又は最大から最小に変化する。1つのカウント周期内に、比較器122の出力結果は、1つのみの逆転点を有し、該逆転点に対応するカウンター113の値は、発振回路101から出力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が所定の範囲に最も近い設定であり、この値をカウンターの値として第1レジスタ群123又は第2レジスタ群133に記憶する。
【0054】
反転標識信号が低レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第1値を記憶し、該第1値は、第1レジスタ群123に記憶される。反転標識信号が高レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第2値を記憶し、該第2値は、第2レジスタ群133に記憶される。理解を容易にするために、以下、論理ユニット103の作動原理を詳しく説明する。
【0055】
反転標識信号が低レベルである場合、積分ユニット112の第1入力端は、第1発振信号OSC+を受信し、第2入力端は、第2発振信号OSC-を受信し、カウンター113は、カウントし始まり、例えば、1つのカウント周期内に0からカウントし始まり、且つ31までカウントし、それと同時に、発振回路101から出力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比も最小から最大に変化し(例えば、40%から60%に変化する)、又は、最大から最小に変化する。このように、1つのカウント周期(例えば、0から31まで)内に、比較器122は、1つのみの逆転点を有し、該逆転点に対応するカウンター113の値は、第1値であり、該第1値は、発振器111がパスシミュレーション回路121を介して出力した発振信号のデューティー比が第1所定の範囲に最も近い設定であり、例えば、デューティー比が50%に最も近い設定であり、該第1値は、第1レジスタ群123に記憶される。
【0056】
反転標識信号が高レベルである場合、積分ユニット112の第1入力端は、第2発振信号OSC-を受信し、第2入力端は、第1発振信号OSC+を受信する。即ち、比較ユニット102の入力端は互換される。カウンター113は、新たなカウント周期に入り、例えば、0からカウントし始まり、且つ31までカウントする。同様に、比較器122の出力逆転点に対応するカウンター113の第2値を第2レジスタ群133に記憶する。
【0057】
説明すべきこととして、0から31までの上記カウント周期は、例示的な説明だけであり、本願の実施例において、カウンター113のカウント方式を限定しない。カウンター113は、アップカウンターに加えて、ダウンカウンターであってもよい。順次逓増又は逓減するようにカウントしてもよく、ステップ式で逓増又は逓減するようにカウントしてもよく、カウンター113が単一のカウント周期内に単調的に変化することを確保すればよい。
【0058】
比較ユニット102の第1入力端と第2入力端は互換され、2回のカウントにより発振回路101を制御することで、比較ユニット102自身の入力偏差による悪影響を除去し、テスト結果の正確性を更に向上させることができる。
【0059】
また、論理ユニット103は、第1レジスタ群123と第2レジスタ群133に接続され、第1レジスタ群123と第2レジスタ群133の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネント143と、演算コンポーネント143に接続され、演算コンポーネント143の出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群153と、を更に備えてもよい。
【0060】
第1レジスタ群123の出力は、第1レジスタ群123に記憶された第1値を指し、第2レジスタ群133の出力は、第2レジスタ群133に記憶された第2値を指す。本願の実施例において、演算コンポーネント143は、第1値と第2値を加算して2で除算し、平均値を得て、該平均値は、演算コンポーネント143の出力結果とし、該平均値は、第3レジスタ群153に記憶される。該平均値において、比較ユニット102自身の入力偏差が除去されたため、該平均値は、発振回路101が出力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲に最も近い設定であり、例えば、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が50%に最も近い。
【0061】
理解できるように、該平均値は、第1値と第2値を加算して2で除算した後の切り上げた整数であってもよく、第1値と第2値を加算して2で除算した後の切り下げた整数であってもよい。
【0062】
説明すべきこととして、本願の実施例において、第1値と第2値に対して平均値を求めることを例とし、他の実施例において、他の演算方式で、第1値と第2値を演算してもよい。
【0063】
第1レジスタ群123、第2レジスタ群133及び第3レジスタ群153は、いずれも、モードレジスタであってもよい。
【0064】
本願の実施例において、カウンター113は、計算機クロックによって駆動され、計算機クロックの周波数は、第1発振信号OSC+の周波数及び/又は第2発振信号OSC-の周波数よりも低い。計算機クロックの周波数は調整可能であり、発振回路101の調整速度に基づいて、計算機クロックの周波数を合理的に選択する。
【0065】
また、サンプリングクロックの周波数は、計算機クロックの周波数と同じであってもよい。周波数分割器は更に、外部クロック信号を受信し、サンプリングクロックと計算機クロックを生成することに用いられてもよく、同様に、第5レジスタ群は更に、計算機クロックの周波数を設定することに用いられてもよい。
【0066】
第3レジスタ群153に記憶される値は、発振回路101の設定に対応する。この場合、発振回路101のデューティー比選択は、カウンター113から第3レジスタ群153に切り替えられ、発振回路101を、常に最適なデューティー比を有する第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を出力するようにする。即ち、出力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比は、いずれも第1所定の範囲内にある。理解できるように、発振回路101が常に最適なデューティー比で第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を出力する期間において、比較ユニット102は、第1発振信号OSC+のデューティー比及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比に対して継続的に比較を行ってもよく、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比が所定の範囲から外れると、この問題をタイムリーに検出することができる。
【0067】
本願の実施例において、差分入力回路12は、差分がある第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、差分がある第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力することに用いられる入力バッファーIBを備えてもよい。
【0068】
本願の実施例において、比較ユニット102は更に、差分入力回路12の出力端に接続され、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行い、論理ユニット103は更に、差分入力回路12に接続され、比較ユニット102の出力結果に基づいて、差分入力回路12を制御し、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内にすることに用いられる。
【0069】
比較ユニット102を用いて、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して検出を行う。
【0070】
第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-が差分信号であるため、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比の和は、100%である。比較ユニット102を設置することで、差分がある第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比の大きさを検出する。比較ユニット102が第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行うことは、以下の3つのケースのうちの少なくとも1つを含む。
【0071】
比較ユニット102は、第1内部信号IBO+のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット102は、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2所定の範囲内に達するかどうかを比較する。例えば、該第2所定の範囲は、48%~52%であってもよい。比較ユニット102によって比較された第1内部信号IBO+のデューティー比が第2所定の範囲内にあれば、第2内部信号IBO-のデューティー比も第2所定の範囲内にあることを示す。比較ユニット102によって比較された第1内部信号IBO+のデューティー比が第2所定の範囲内になければ、第2内部信号IBO-のデューティー比も第2所定の範囲内にないことを示す。
【0072】
比較ユニット102は、第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット102は、第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲内に達するかどうかを比較する。該第2所定の範囲は、48%~52%であってもよい。比較ユニット102によって比較された第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲内にあれば、第1内部信号IBO+のデューティー比も第2所定の範囲内にあることを示す。比較ユニット102によって比較された第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲内になければ、第1内部信号IBO+のデューティー比も第2所定の範囲内にないことを示す。
【0073】
比較ユニット102は、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット102は、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との差分値が所定の差分値範囲内にあるかどうかを取得する。該所定の差分値範囲は、-4%~4%であってもよい。比較ユニット102によって比較された該差分値が所定の差分値範囲内にあれば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲内にあることを示し、そうでなければ、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲に達していないことを示す。
【0074】
説明すべきこととして、上記第2所定の範囲及び所定の差分値範囲の数値範囲は、いずれも例示的な説明であり、本願の実施例は、第2所定の範囲及び所定の差分値範囲を限定せず、メモリの実際の性能需要に応じて、第2所定の範囲及び所定の差分値範囲を合理的に設定してもよい。
【0075】
これに応じて、積分ユニット112にとって、更に、第1入力端3が第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のうちの1つを受信し、第2入力端4が第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のうちのもう1つを受信するように構成されてもよい。比較ユニット102は、2つの積分回路によって、入力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-に対して積分演算を行い、積分演算の結果は、比較器122に入力され、比較器122は、比較結果を出力する。
【0076】
第1内部信号IBO+を正側(duty+)とし、且つ第2内部信号IBO-を負側(duty-)とすることを例として、一例において、比較器122の出力が、高レベルであれば、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも大きいことを示し、比較器122の出力が低レベルであれば、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも小さいことを示す。
【0077】
説明すべきこととして、比較ユニット102の出力結果と、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との対応関係は、例だけであり、本願の実施例は、高レベル及び低レベル、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との対応関係を限定するものではなく、異なる出力結果を異なる第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との対応関係に対応させることを確保すればよい。
【0078】
比較ユニット102の固有特性が入力偏差を引き起こす可能性があるため、比較ユニット102自身の入力偏差によるテスト結果の誤差を除去するために、本願の実施例において、比較ユニット102は更に、第1入力端3と第2入力端4が互換可能なものとして構成されてもよい。比較ユニット102は、以下のように構成されてもよい。
【0079】
積分ユニット112の第1入力端3は、反転標識信号が低レベルである場合、第1内部信号IBO+を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第2内部信号IBO-を受信する。積分ユニット112の第2入力端4は、反転標識信号が低レベルである場合、第2内部信号IBO-を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第1内部信号IBO+を受信する。メモリにおいてモードレジスタを有し、該反転標識信号は、モードレジスタによって提供されてもよい。例えば、LPDDR4又はLPDDR5又はLPDDR6において、反転標識信号は、DCM MR OP[1]と定義されてもよく、DCM MR OP[1]=0は、反転標識信号が低レベルであることを表し、DCM MR OP[1]=1は、反転標識信号が高レベルであることを表す。
【0080】
論理ユニット103は、比較ユニット102の検出結果に基づいて、差分入力回路101を制御し、差分入力回路101の回路特性を調整し、調整後の差分入力回路101から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内に達させる。
【0081】
カウンター113は更に、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を調整することに用いられ、第1レジスタ群123は、反転標識信号が低レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第1値を記憶し、第2レジスタ群133は、反転標識信号が高レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第2値を記憶する。
【0082】
カウンター113の役割は、以下を更に含む。差分入力回路101の回路特性を調整し、第1内部信号IBO+のデューティー比及び第2内部信号IBO-のデューティー比を変え、第1内部信号IBO+のデューティー比及び第2内部信号IBO-のデューティー比の変化が単調性変化であり、例えば、1つのカウント周期内にデューティー比が最小から最大に変化するか又は最大から最小に変化する。1つのカウント周期内に、比較器122の出力結果は、1つのみの逆転点を有し、該逆転点に対応するカウンター113の値は、差分入力回路101から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲に最も近い設定であり、この値をカウンター113の値として第1レジスタ群123又は第2レジスタ群133に記憶する。
【0083】
反転標識信号が低レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第1値を記憶し、該第1値は、第1レジスタ群123に記憶される。反転標識信号が高レベルである場合、比較器122の出力に基づいて、カウンター113の第2値を記憶し、該第2値は、第2レジスタ群133に記憶される。理解を容易にするために、以下、論理ユニット103の作動原理を詳しく説明する。
【0084】
反転標識信号が低レベルである場合、積分ユニット112の第1入力端3は、第1内部信号IBO+を受信し、第2入力端4は、第2内部信号IBO-を受信し、カウンター113は、カウントし始まり、例えば、1つのカウント周期内に0からカウントし始まり、且つ31までカウントし、それと同時に、差分入力回路101から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比も最小から最大に変化し(例えば、40%から60%に変化する)、又は、最大から最小に変化する。このように、1つのカウント周期(例えば、0から31まで)内に、比較器122は、1つのみの逆転点を有し、該逆転点に対応するカウンター113の値は、第1値であり、該第1値は、差分入力回路101が出力した第1内部信号IBO+のデューティー比が第2所定の範囲に最も近い設定であり、例えば、デューティー比が50%に最も近い設定であってもよく、該第1値は、第1レジスタ群123に記憶される。
【0085】
反転標識信号が高レベルである場合、積分ユニット112の第1入力端3は、第2内部信号IBO-を受信し、第2入力端4は、第1内部信号IBO+を受信する。即ち、比較ユニット102の入力端は、互換される。カウンター113は、新たなカウント周期に入り、例えば、改めて0からカウントし始まり、且つ31までカウントする。同様に、比較器122の出力逆転点に対応するカウンター113の第2値を第2レジスタ群133に記憶する。
【0086】
説明すべきこととして、0から31までの上記カウント周期は、例示的な説明だけであり、本願の実施例において、カウンター113のカウント方式を限定しない。カウンター113は、アップカウンターに加えて、ダウンカウンターであってもよい。順次逓増又は逓減するようにカウントしてもよく、ステップ式で逓増又は逓減するようにカウントしてもよく、カウンター113が単一のカウント周期内に単調的に変化することを確保すればよい。
【0087】
比較ユニット102の第1入力端3と第2入力端4は互換され、2回のカウントにより差分入力回路101を制御することで、比較ユニット102自身の入力偏差による悪影響を除去し、テスト結果の正確性を更に向上させることができる。
【0088】
また、論理ユニット103は、第1レジスタ群123と第2レジスタ群133に接続され、第1レジスタ群123と第2レジスタ群133の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネント143と、演算コンポーネント143に接続され、演算コンポーネント143の出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群153と、を更に備えてもよい。
【0089】
第1レジスタ群123の出力は、第1レジスタ群123に記憶された第1値を指し、第2レジスタ群133の出力は、第2レジスタ群133に記憶された第2値を指す。本願の実施例において、演算コンポーネント143は、第1値と第2値を加算して2で除算し、平均値を得て、該平均値は、演算コンポーネント143の出力結果とし、該平均値は、第3レジスタ群153に記憶される。該平均値において、比較ユニット102自身の入力偏差が除去されたため、該平均値は、差分入力回路101が出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲に最も近い設定であり、例えば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が50%に最も近い。
【0090】
理解できるように、該平均値は、第1値と第2値を加算して2で除算した後の切り上げた整数であってもよく、第1値と第2値を加算して2で除算した後の切り下げた整数であってもよい。
【0091】
説明すべきこととして、本願の実施例において、第1値と第2値に対して平均値を求めることを例とし、他の実施例において、他の演算方式で、第1値と第2値を演算してもよい。
【0092】
本願の実施例において、カウンター113は、計算機クロックによって駆動され、計算機クロックの周波数は、第1内部信号IBO+の周波数及び/又は第2内部信号IBO-の周波数よりも低い。計算機クロックの周波数は調整可能であり、差分入力回路101の調整速度に基づいて、計算機クロックの周波数を合理的に選択する。
【0093】
また、サンプリングクロックの周波数は、計算機クロックの周波数と同じであってもよい。周波数分割器は更に、外部クロック信号を受信し、サンプリングクロックと計算機クロックを生成することに用いられてもよく、同様に、第5レジスタ群は更に、計算機クロックの周波数を設定することに用いられてもよい。
【0094】
第3レジスタ群153に記憶される値は、差分入力回路101の設定に対応する。この場合、差分入力回路101のデューティー比選択は、カウンター113から第3レジスタ群153に切り替えられ、差分入力回路を、常に最適なデューティー比を有する第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力するようにする。理解できるように、差分入力回路101が常に最適なデューティー比で第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力する期間において、比較ユニット102は、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して継続的に比較を行ってもよく、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比が第2所定の範囲から外れると、この問題をタイムリーに検出することができる。
【0095】
いくつかの実施例において、前記メモリは、第2セレクター13を更に備え、第1発振信号OSC+、第2発振信号OSC-、第1外部信号PAD+、第2外部信号PAD-は、いずれも、第2セレクターを介して差分入力回路12に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を第1差分対信号と記し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を第2差分対信号と記し、第2セレクター13は、第1差分対信号と第2差分対信号のうちの1つを選択して差分入力回路に入力することに用いられる。
【0096】
差分入力回路12は、差分がある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、差分がある第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力することもできる。差分入力回路12が固有の回路特性を有するため、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が第1所定の範囲内にあっても、差分入力回路12による出力で得た第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が外れる可能性がある。そのため、比較ユニット102を用いて、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して検出を行い、検出結果に基づいて、差分入力回路12を制御する。制御方法に用いられるメカニズムは、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-に関わる、差分入力回路12に対する前記制御メカニズムと同じであるため、詳細な説明を省略する。
【0097】
第2セレクター13の制御端は、較正イネーブル信号dcaを受信し、較正イネーブル信号dcaが低レベルである場合、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、差分入力回路12に入力され、較正イネーブル信号が高レベルである場合、前記第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分入力回路12に入力される。
【0098】
較正イネーブル信号dcaが高レベルであれば、メモリは、デューティー比較正状態に入り、デューティー比が第1所定の範囲内にある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分入力回路12に入力され、デューティー比較正又はデューティー比調整を実行し、DCA機能を実現させる。較正イネーブル信号dcaが低レベルであれば、メモリは、デューティー比較正状態から離れ、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、差分入力回路12に入力され、デューティー比検出又はデューティー比監視を実行し、DCM機能を実現させる。また、較正イネーブル信号dcaが低レベルであれば、メモリも、デューティー比較正状態であってもよく、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-が差分入力回路101に入力され、デューティー比検出又はデューティー比監視を実行した後、差分入力回路12に対して調整を行い、デューティー比較正又はデューティー比調整を実行し、DCA機能を実現させる。
【0099】
説明すべきこととして、他の実施例において、以下のように設定されてもよい。較正イネーブル信号が高レベルである場合、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、差分入力回路に入力され、較正イネーブル信号が低レベルである場合、前記第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分入力回路に入力される。
【0100】
本願の実施例において、メモリは、第1セレクター14を更に備えてもよく、第1発振信号OSC+、第2発振信号OSC-、第1内部信号IBO+、第2内部信号IBO-、第1外部信号PAD+、第2外部信号PAD-は、いずれも、第1セレクター14を介して比較ユニット102に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を第1差分対信号と記し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を第2差分対信号と記し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を第3差分対信号と記し、第1セレクター14は、第1差分対信号、第2差分対信号及び第3差分対信号のうちの1つを選択して比較ユニット102に入力することに用いられる。
【0101】
第1セレクター14の制御端は、選択イネーブル信号(Select Enable Signal:SEL)を受信し、選択イネーブル信号SELに基づいて、第1差分対信号、第2差分対信号及び第3差分対信号のうちの1つを選択して比較ユニット102に入力する。第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比に対して監視を行う必要があれば、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を選択して比較ユニット102に入力する。第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-のデューティー比に対して監視を行う必要があれば、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を選択して比較ユニット102に入力する。第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して監視を行う必要があれば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を選択して比較ユニット102に入力する。
【0102】
本願の実施例によるメモリを深く理解するために、以下、本願の実施例によるメモリの作動原理を詳しく説明する。
【0103】
メモリは、DCMイネーブル信号に基づいて、メモリをDCM状態に入らせる。
【0104】
選択イネーブル信号SELに基づいて、外部から入力した差分信号(第1外部信号PAD+/第2外部信号PAD-)、内部に内蔵した高速差分信号(第1発振信号OSC+/第2発振信号OSC-)、又は内部の差分信号(第1内部信号IBO+/第2内部信号IBO-)を選択してDCMの入力信号とする。以下、内部に内蔵した高速差分信号を選択することを例とする。DCMイネーブル信号は、該当するレベルを有し、発振器は、作動し始まり、第4レジスタ群を設置することで、較正されるべき周波数を選択する。発振器は、第1初期発振信号と第2初期発振信号を生成し、パスシミュレーション回路に入力する。第6レジスタ群は、パスシミュレーション回路を制御し、パスシミュレーション回路の出力状態を選択し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を出力する。
【0105】
DCMイネーブル信号と選択イネーブル信号SELにより共同で制御を行い、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を選択し、比較ユニット102に入力する。
【0106】
比較ユニット102は、各サンプリング周期で一回サンプリングを行い、比較結果を出力し、論理ユニット103は、比較結果に基づいて、発振回路に対して調整を行い、第3レジスタ群内の値を発振回路の設定とし、第1所定の範囲内にあるデューティー比を有する第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-の出力を確保する。
【0107】
選択イネーブル信号を切り替え、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を、二者択一的な第2セレクター13によって差分入力回路12に入力し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力し、差分入力回路12の出力を、三者択一的な第1セレクター14によって比較ユニット102に入力し、比較ユニット102は、各サンプリング周期で一回サンプリングを行い、比較結果を出力する。この場合、DCMのみを行えば、この時の比較結果を出力してもよい。DCAを選択すれば、DCAイネーブル信号を設定し、メモリをDCA状態に入らせ、差分入力回路12に対して制御と調整を行い、第3レジスタ群内の値を差分入力回路12の設定とし、第1所定の範囲内にあるデューティー比を有する第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-の出力を確保する。
【0108】
上記は、テストモードでのメモリのDCM/DCMであり、差分入力回路12が最適な設定を有することを確保することができる。
【0109】
DCM/DCA状態から離れ、発振回路101をオフにし、第2セレクターによって、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を差分入力回路12に出力し、メモリが正常な作動モードに入ることができる。これに応じて、再びDCM/DCA状態に入って、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-が差分入力回路を通過した後に生成した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して監視と較正を行ってもよい。第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比のみに対して監視を行えば、比較結果を出力する。第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して較正を行う必要もあれば、クロック生成回路11は、差分入力回路12を制御し、差分入力回路12の回路特性を調整し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内にする。
【0110】
本願の実施例によるメモリに備えられるクロックデューティー比較正機能を更に深く理解するために、以下、メモリの操作ステップを参照しながら、詳しく説明する。
図6は、本願の実施例によるメモリの操作ステップのフローチャートである。一例において、メモリの操作ステップは、以下を含んでもよい。
【0111】
ステップS1において、発振回路が第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、第1発振信号OSC+は、初期デューティー比を有する。
【0112】
該初期デューティー比は、第1所定の範囲内であってもよく、例えば、初期デューティー比は、48%~52%である。該初期デューティー比は、第1所定の範囲に達していなくてもよく、例えば、初期デューティー比は、45%である。なお、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比の和は、100%である。
【0113】
ステップS2において、比較ユニットが第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、第1発振信号OSC+のデューティー比又は第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行う。
【0114】
反転標識信号が低レベルである場合、比較ユニットは、第1発振信号OSC+のデューティー比に対して比較を行う。例えば、比較ユニットは、第1発振信号OSC+のデューティー比が所定のデューティー比に等しいかどうかを判断してもよい。所定のデューティー比よりも小さければ、比較ユニットは、低レベルを出力し、所定のデューティー比以上であれば、比較ユニットは、高レベルを出力する。反転標識信号が高レベルである場合、比較ユニットは、第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行う。例えば、比較ユニットは、第2発振信号OSC-のデューティー比が所定のデューティー比に等しいかどうかを判断してもよい。所定のデューティー比よりも小さければ、比較ユニットは、低レベルを出力し、所定のデューティー比以上であれば、比較ユニットは、高レベルを出力する。該所定のデューティー比は、例えば、50%であってもよい。該比較ユニットの出力は、高レベル及び低レベルと第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との対応関係を限定するものではなく、異なる出力結果を異なる第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との対応関係に対応させることを確保すればよい。
【0115】
比較ユニットの出力結果は更に、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比との差分値を表すこともできる。例えば、比較ユニットの出力結果が高レベルであれば、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも大きいことを表す。比較ユニットの出力結果が低レベルであれば、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも小さいことを表す。第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比の和は、100%である。例えば、第1発振信号OSC+のデューティー比が49%から51%に変わる時、比較ユニットの出力結果は、低レベルから高レベルに変わる。
【0116】
比較ユニットは、第1入力端と第2入力端とを含む積分ユニットであって、第1入力端は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のうちの1つを受信し、第2入力端は、第2発振信号OSC-と第1発振信号OSC+のうちのもう1つを受信する、積分ユニットと、積分ユニットの出力端に接続される比較器と、を備える。
【0117】
反転標識信号が低レベルである場合、第1入力端は、第1発振信号OSC+を受信し、第2入力端は、第2発振信号OSC-を受信する。比較器は、第1発振信号OSC+のデューティー比に対して比較を行い、該当する出力を有する。比較器が第1発振信号OSC+のデューティー比に対して比較を行うことは、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比を比較すること、又は、第1発振信号OSC+のデューティー比と所定のデューティー比を比較することであってもよい。
【0118】
反転標識信号が高レベルである場合、第1入力端は、第2発振信号OSC-を受信し、第2入力端は、第1発振信号OSC+を受信する。比較器は、第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行い、該当する出力を有する。比較器が第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行うことは、第2発振信号OSC-のデューティー比と第1発振信号OSC+のデューティー比を比較すること、又は、第2発振信号OSC-のデューティー比と所定のデューティー比を比較することであってもよい。
【0119】
ステップS3において、論理ユニットが比較ユニットの出力結果に基づいて、発振回路を制御し、発振回路が生成した前記第1発振信号OSC+のデューティー比を初期デューティー比から所定のデューティー比に変化する。
【0120】
該所定のデューティー比は、第1所定の範囲内にある。いくつかの実施例において、論理ユニットは、カウンターと、第1レジスタ群と、第2レジスタ群とを備える。カウンターにより発振回路を制御することで、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比を調整する。
【0121】
反転標識信号が低レベルである場合、カウンターは、MからNまでカウントする。カウンターがMである場合、第1発振信号OSC+に対応するデューティー比は、P%であり、カウンターがNである場合、第1発振信号OSC+に対応するデューティー比は、Q%である。比較ユニットの出力結果が低レベルから高レベルに変わる場合、この時のカウンターに対応するカウンター値を前記第1レジスタ群に記憶する。例えば、Mは、0であってもよく、Nは、31であってもよく、Pは、45であってもよく、Qは、55であってもよく、初期デューティー比は、45%であってもよく、他の値であってもよい。
【0122】
反転標識信号が高レベルである場合、カウンターは、MからNまでカウントする。カウンターがMである場合、第2発振信号OSC-に対応するデューティー比は、Q%であり、カウンターがNである場合、第2発振信号OSC-に対応するデューティー比は、P%である。比較ユニットの出力結果が高レベルから低レベルに変わる場合、この時のカウンターに対応するカウンター値を第2レジスタ群に記憶する。例えば、Mは、0であってもよく、Nは、31であってもよく、Pは、45であってもよく、Qは、55であってもよく、初期デューティー比は、45%であってもよく、他の値であってもよい。
【0123】
MとNは、いずれも整数であり、Mは、Nよりも小さく、PとQは、いずれも正の整数であり、Pは、50よりも小さく、Qは、50よりも大きい。初期デューティー比は、例えば、1%~99%の任意の値であってもよく、所定のデューティー比は、例えば、48%~52%の任意の値であってもよく、ひいては、所定のデューティー比は、50%に等しくてもよい。
【0124】
反転標識信号が低レベルである場合、第1入力端は、第1発振信号OSC+を受信し、第2入力端は、第2発振信号OSC-を受信する。カウンターは、1つのカウント周期内で0から31までカウントする。比較ユニットの出力結果が低レベルである場合、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも小さいことを示す。比較ユニットの出力結果が高レベルである場合、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも大きいことを示す。従って、比較ユニットの出力結果が低レベルから高レベルにジャンプすることは、1つの逆転点を有することに対応し、該逆転点に対応するカウンターのカウンター値は、第1値として第1レジスタ群に記憶される。
【0125】
反転標識信号が高レベルである場合、第1入力端は、第2発振信号OSC-を受信し、第2入力端は、第1発振信号OSC+を受信する。カウンターは、1つのカウント周期内で0から31までカウントする。比較ユニットの出力結果が高レベルである場合、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも小さいことを示す。比較ユニットの出力結果が低レベルである場合、第1発振信号OSC+のデューティー比が第2発振信号OSC-のデューティー比よりも大きいことを示す。従って、比較ユニットの出力結果が高レベルから低レベルにジャンプすることは、1つの逆転点を有することに対応し、該逆転点に対応するカウンターのカウンター値は、第2値として第2レジスタ群に記憶される。
【0126】
説明すべきこととして、反転標識信号が低レベルである場合、カウンターは、0から31までカウントし、第1発振信号OSC+のデューティー比は、単調的に変化する。例えば、所定のステップ式で逓増してもよく、例えば、カウンターのカウンター値が1増加する毎に第1発振信号OSC+のデューティー比が((55-45)/32)%増加する。同様に、反転標識信号が高レベルである場合、カウンターは、0から31までカウントし、第2発振信号OSC-のデューティー比は、単調的に変化する。例えば、所定のステップ式で逓増してもよく、例えば、カウンターのカウンター値が1増加する毎に第2発振信号OSC-のデューティー比が((55-45)/32)%増加する。
【0127】
論理ユニットは、演算コンポーネントと、第3レジスタ群と、を更に備え、演算コンポーネントは、第1レジスタ群と第2レジスタ群の出力に対して加減乗除演算を行い、得た値Lを第3レジスタ群に記憶し、Lは、正の整数であり、Lは、M以上且つN以下である。
【0128】
本願の実施例において、値Lは、第1値と第2値を加算して2で除算したものであり、即ち値Lは、第1値と第2値の平均値であり、該値Lは、発振回路から出力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-が所定の範囲に達することに対応する設定である。つまり、値Lに対応する第1発振信号OSC+のデューティー比は所定のデューティー比であり、該所定のデューティー比は、48%~52%であってもよく、例えば、50%である。
【0129】
値Lを取得した後、カウンターによって発振回路を制御することなく、値Lを発振回路の設定とすることで、発振回路から、所定のデューティー比を有する第1発振信号OSC+を出力させ、対応的に、第2発振信号OSC-もデューティー比が要件に合致する発振信号である。
【0130】
ステップS4において、差分入力回路が第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比は、第1所定の範囲内にあり、差分入力回路は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力する。
【0131】
第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、安定するデューティー比を有する信号であり、例えば、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比はいずれも50%である。
【0132】
ステップS5において、比較ユニットは第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を受信し、第1内部信号IBO+のデューティー比又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。
【0133】
差分入力回路から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に偏差がある可能性がある。例えば、第1内部信号IBO+のデューティー比は、40%に変わり、第2内部信号IBO-のデューティー比は、60%に変わる。
【0134】
反転標識信号が低レベルである場合、比較ユニットは、第1内部信号IBO+のデューティー比に対して比較を行い、反転標識信号が高レベルである場合、比較ユニットは、第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。
【0135】
比較ユニットは、第1入力端と第2入力端とを含む積分ユニットであって、第1入力端は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のうちの1つを受信し、第2入力端は、第2内部信号IBO-と第1内部信号IBO+のうちのもう1つを受信する、積分ユニットと、積分ユニットの出力端に接続される比較器と、を備える。
【0136】
反転標識信号が低レベルである場合、第1入力端は、第1内部信号IBO+を受信し、第2入力端は、第2内部信号IBO-を受信する。比較器は、第1内部信号IBO+のデューティー比に対して比較を行い、該当する出力を有する。比較器が第1内部信号IBO+のデューティー比に対して比較を行うことは、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比を比較すること、又は、第1内部信号IBO+のデューティー比と所定のデューティー比を比較することであってもよい。
【0137】
反転標識信号が高レベルである場合、第1入力端は、第2内部信号IBO-を受信し、第2入力端は、第1内部信号IBO+を受信する。比較器は、第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行い、該当する出力を有する。比較器が第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行うことは、第2内部信号IBO-のデューティー比と第1内部信号IBO+のデューティー比を比較すること、又は、第2内部信号IBO-のデューティー比と所定のデューティー比を比較することであってもよい。
【0138】
比較ユニットの出力結果は、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との差分値を表す。例えば、比較ユニットの出力結果が高レベルであれば、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも大きいことを表す。比較ユニットの出力結果が低レベルであれば、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも小さいことを表す。
【0139】
ステップS6において、論理ユニットは比較ユニットの出力結果に基づいて、差分入力回路を制御し、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内に達させる。
【0140】
論理ユニットは、カウンターと、第1レジスタ群と、第2レジスタ群とを備える。カウンターにより差分入力回路を制御することで、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比を調整する。
【0141】
反転標識信号が低レベルである場合、カウンターは、UからVまでカウントする。カウンターがUである場合、第1内部信号IBO+に対応するデューティー比がX%であり、カウンターがVである場合、第1内部信号IBO+に対応するデューティー比は、Y%である。比較ユニットの出力結果が低レベルから高レベルに変わる場合、この時のカウンターに対応するカウンター値を前記第1レジスタ群に記憶する。例えば、Uは、0であってもよく、Vは、7であってもよく、Xは、40であってもよく、Yは、60%であってもよい。
【0142】
反転標識信号が低レベルである場合、カウンターは、UからVまでカウントする。カウンターがUである場合、第2内部信号IBO-に対応するデューティー比は、Y%であり、カウンターがVである場合、第2内部信号IBO-に対応するデューティー比は、X%である。比較ユニットの出力結果が高レベルから低レベルに変わる場合、この時のカウンターに対応するカウンター値を第2レジスタ群に記憶する。例えば、Uは、0であってもよく、Vは、7であってもよく、Xは、40であってもよく、Yは、60%であってもよい。
【0143】
例えば、反転標識信号が低レベルである場合、第1入力端は、第1内部信号IBO+を受信し、第2入力端は、第2内部信号IBO-を受信する。カウンターは、1つのカウント周期内で0から7までカウントする。比較ユニットの出力結果が低レベルである場合、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも小さいことを示す。比較ユニットの出力結果が高レベルである場合、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも大きいことを示す。従って、比較ユニットの出力結果が低レベルから高レベルにジャンプすることは、1つの逆転点を有することに対応し、例えば、この時、カウンターの値は、3であり、該逆転点に対応するカウンターのカウンター値3は、第1値として第1レジスタ群に記憶される。
【0144】
例えば、反転標識信号が高レベルである場合、第1入力端は、第2内部信号IBO-を受信し、第2入力端は、第1内部信号IBO+を受信する。カウンターは、1つのカウント周期内で0から7までカウントする。比較ユニットの出力結果が高レベルである場合、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも小さいことを示す。比較ユニットの出力結果が低レベルである場合、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも大きいことを示す。従って、比較ユニットの出力結果が高レベルから低レベルにジャンプすることは、1つの逆転点を有することに対応し、例えば、この時、カウンターの値は、4であり、該逆転点に対応するカウンターのカウンター値4は、第2値として第2レジスタ群に記憶される。
【0145】
説明すべきこととして、反転標識信号が低レベルである場合、カウンターは、0から7までカウントし、第1内部信号IBO+のデューティー比は、単調的に変化する。例えば、第1内部信号IBO+のデューティー比は、所定のステップ式で逓増してもよく、例えば、カウンターのカウンター値が1増加する毎に第1内部信号IBO+のデューティー比が((60-40)/8)%増加する。同様に、反転標識信号が高レベルである場合、カウンターは、0から7までカウントし、第2内部信号IBO-のデューティー比は、単調的に変化する。例えば、第1内部信号IBO+のデューティー比は、所定のステップ式で逓増してもよく、例えば、カウンターのカウンター値が1増加する毎に第2内部信号IBO+のデューティー比が((60-40)/8)%増加する。
【0146】
論理ユニットは、演算コンポーネントと、第3レジスタ群と、を更に備え、演算コンポーネントは、第1レジスタ群と第2レジスタ群の出力に対して加減乗除演算を行い、得た値Hを第3レジスタ群に記憶し、Hは、正の整数であり、Hは、U以上且つV以下である。
【0147】
本願の実施例において、値Hは、第1値と第2値を加算して2で除算したものであり、即ち値Hは、第1値と第2値の平均値であり、該値Hは、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-が第2所定の範囲に達することに対応する設定である。例えば、Hは、(3+4)/2に等しく、即ち、Hは、3.5に等しく、Hは、切り上げた3又は切り下げた4であってもよい。つまり、値Hに対応する第1内部信号IBO+のデューティー比は、第2所定の範囲内にあり、該第2所定の範囲は、48%~52%であってもよく、例えば、50%である。
【0148】
値Hを取得した後、カウンターにより差分入力回路を制御することなく、値Hを差分入力回路の設定とすることで、差分入力回路から、所定のデューティー比を有する第1内部信号IBO+を出力させ、対応的に、第2内部信号IBO-もデューティー比が要件に合致する信号である。
【0149】
該第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、メモリのテストに必要なクロック信号としてもよい。テストを遂行した後、差分入力回路を切り替えて、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成し、これに対応して、比較ユニットと論理ユニットは、該第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-に対してデューティー比監視を行い、比較ユニットの出力結果に基づいて、差分入力回路を制御し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比の安定性を確保し、メモリの読み書き性能を改善することもできる。
【0150】
本願の実施例によるメモリは、発振回路、比較ユニット及び論理ユニットによって、メモリ内部において、高速且つデューティー比が調整可能な第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することができ、且つ第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分信号である。該第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、メモリの高周波作動信号の需要を満たすため、メモリをテストするテスト入力信号としてもよい。それによりメモリが組み込みセルフテスト機能を実現させることができ、他のテスターによるテスト入力信号の提供を必要としないと同時に、テスターが高周波テスト入力信号を提供しにくいという問題を解決する。
【0151】
また、本願の実施例において、比較ユニット102は、発振回路101の出力に対して検出を行い、論理ユニット103は、比較ユニット102の出力結果に基づいて、発振回路101を制御することによって、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比を所定の範囲内に安定させることを確保し、デューティー比の偏差がテストの正確度に及ぼす悪影響を回避し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を利用してメモリをテストする場合のテスト正確度を向上させる。例えば、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比を、50%に精確に制御可能である。
【0152】
また、発振回路101はパスシミュレーション回路121を備える。該パスシミュレーション回路121は、高速発振信号を増幅して出力することができるだけでなく、コントローラから高速差分入力回路の出力端までの信号特性をシミュレーションすることもでき、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-をメモリの実際の応用状況に更に合致させることによって、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を利用してテストを行う場合のテスト正確性を更に向上させる。
【0153】
差分入力回路101、比較ユニット102及び論理ユニット103によって、メモリの内部において、安定する第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成することができる。該第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、メモリの高周波作動信号の需要を満たすため、メモリをテストするテスト入力信号としてもよい。それによりメモリが組み込みセルフテスト機能を実現させることができ、他のテスターによるテスト入力信号の提供を必要としないと同時に、テスターが高周波テスト入力信号を提供しにくいという問題を解決する。
【0154】
それと同時に、該メモリは更に、差分入力回路12に対して較正を行い、差分入力回路12自体によるデューティー比の偏差を減少させることができることによって、メモリの読み書き操作性能を向上させ、例えば、雑音許容限度を向上させ、信号の完全性を改善することができる。これに対応して、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-が第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-に基づいて生成される時、該第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、メモリの正常な読み書き操作に必要なクロック信号である。第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比の安定性が高いため、メモリの読み書き操作性能を向上させることができる。
【0155】
また、本願の実施例において、比較ユニット102は、差分入力回路101の出力に対して検出を行い、論理ユニット103は、比較ユニット102の出力結果に基づいて、差分入力回路101を制御することによって、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内に安定させることを確保し、デューティー比の偏差がテストの正確度に及ぼす悪影響を回避し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を利用してメモリをテストする場合のテスト正確度を向上させる。例えば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比は、50%に精確に制御可能である。
【0156】
それと同時に、本願の実施例によるメモリは、デューティー比監視機能及びデューティー比較正機能を更に有する。
【0157】
本願の別の実施例は、メモリを更に提供する。
図7は、本願の別の実施例によるメモリの機能ブロック図であり、
図8は、本願の別の実施例によるメモリの別の機能ブロック図であり、
図9は、本願の別の実施例によるメモリの構造概略図である。以下、図面を参照しながら、本願の別の実施例によるメモリを詳しく説明する。
【0158】
図7から
図9を参照すると、本願の実施例において、メモリは、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成することに用いられる較正回路21であって、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比は、第3所定の範囲内にある、較正回路21と、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することに用いられるクロック生成回路22であって、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-とは、周波数が同じであり、位相が逆である、クロック生成回路22と、を備え、較正回路21は更に、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を調整し、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を第4所定の範囲内にすることに用いられる。
【0159】
以下、図面を参照しながら、本願の実施例によるメモリを詳しく説明する。
【0160】
第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、メモリの正常な読み書き操作に必要なクロック信号であり、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、差分信号である。
【0161】
本願の実施例において、較正回路21は、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成することに用いられる差分入力回路201と、差分入力回路201の出力端に接続され、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う比較ユニット202と、比較ユニット202と差分入力回路201に接続され、比較ユニット202の出力結果に基づいて、差分入力回路201を制御し、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を前記第3所定の範囲内に達させることに用いられる論理ユニット203と、を備える。
【0162】
第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-が差分信号であるため、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比の和は、100%である。比較ユニット202を設置することで、差分がある第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比の大きさを検出する。比較ユニット202が第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行うことは、以下の3つのケースのうちの少なくとも1つを含む。
【0163】
比較ユニット202は、第1内部信号IBO+のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット202は、第1内部信号IBO+のデューティー比が第3所定の範囲内に達するかどうかを比較する。例えば、該第3所定の範囲は、48%~52%であってもよい。比較ユニット202によって比較された第1内部信号IBO+のデューティー比が第3所定の範囲内にあれば、第2内部信号IBO-のデューティー比も第3所定の範囲内にあることを示す。比較ユニット202によって比較された第1内部信号IBO+のデューティー比が第3所定の範囲内になければ、第2内部信号IBO-のデューティー比も第3所定の範囲内にないことを示す。
【0164】
比較ユニット202は、第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット202は、第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲内に達するかどうかを比較する。該第2所定の範囲は、48%~52%であってもよい。比較ユニット202によって比較された第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲内にあれば、第1内部信号IBO+のデューティー比も第3所定の範囲内にあることを示す。比較ユニット202によって比較された第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲内になければ、第1内部信号IBO+のデューティー比も第3所定の範囲内にないことを示す。
【0165】
比較ユニット202は、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。いくつかの実施例において、比較ユニット202は、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との差分値が所定の差分値範囲内にあるかどうかを取得する。該所定の差分値範囲は、-4%~4%であってもよい。比較ユニット202によって比較された該差分値が所定の差分値範囲内にあれば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲内にあることを示し、そうでなければ、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲に達していないことを示す。
【0166】
説明すべきこととして、上記第3所定の範囲及び所定の差分値範囲の数値範囲は、いずれも例示的な説明であり、本願の実施例は、第3所定の範囲及び所定の差分値範囲を限定せず、メモリの実際の性能需要に応じて、第3所定の範囲及び所定の差分値範囲を合理的に設定してもよい。
【0167】
比較ユニット202は、第1入力端3と第2入力端4とを含む積分ユニット212であって、第1入力端3は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のうちの1つを受信し、第2入力端4は、前記第2内部信号IBO-と第1内部信号IBO+のうちのもう1つを受信する積分ユニット212と、積分ユニット212の出力端に接続される比較器222と、を備える。
【0168】
積分ユニット212は、2つの積分回路を含み、第1入力端3は、1つの積分回路の入力端とし、第2入力端4は、もう1つの積分回路の入力端とする。比較器222は、2つの積分回路の出力を比較し、高レベル又は低レベルを出力することに用いられる。
【0169】
比較ユニット202は、2つの積分回路によって、入力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-に対して積分演算を行い、積分演算の結果は、比較器222に入力され、比較器222は、比較結果を出力する。
【0170】
第1内部信号IBO+を正側(duty+)とし、第2内部信号IBO-を負側(duty-)とすることを例として、一例において、比較器222の出力が、高レベルであれば、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも大きいことを示し、比較器222の出力が低レベルであれば、第1内部信号IBO+のデューティー比が第2内部信号IBO-のデューティー比よりも小さいことを示す。
【0171】
説明すべきこととして、比較ユニット202の出力結果と、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との対応関係は、例だけであり、本願の実施例は、高レベル及び低レベル、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との対応関係を限定するものではなく、異なる出力結果を異なる第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比との対応関係に対応させることを確保すればよい。
【0172】
図2に示すように、比較ユニット202の出力結果は、サンプリングクロックclk1によってサンプリングされて出力されてもよい。本願の実施例において、比較ユニット202は、サンプリングクロックclk1により駆動され、サンプリングクロックclk1の周波数は、第1内部信号IBO+の周波数及び/又は第2内部信号IBO-の周波数よりも低い。サンプリングクロックclk1の周波数が高いほど、サンプリング誤差は、大きくなる。サンプリングクロックclk1の周波数が低いほど、サンプリング誤差が小さくなるが、テスト時間が長くなる。従って、サンプリング誤差及びテスト時間に基づいて、サンプリングクロックclk1の最適な周波数を総合的に選択してもよい。
【0173】
本願の実施例において、クロック生成回路は、外部クロック信号CLKを受信し、サンプリングクロックclk1を生成することに用いられる周波数分割器104を更に備える。該外部クロック信号CLKは、テスターによって提供されるものであってもよく、メモリによって提供されるものであってもよい。
【0174】
また、前述から分かるように、サンプリングクロックclk1の周波数が調整可能であれば、実際の状況に応じて、異なるサンプリングクロックclk1周波数を選択してもよい。このため、本願の実施例において、クロック生成回路は、周波数分割器104に接続され、サンプリングクロックの周波数を設定することに用いられる第5レジスタ群105を更に備えてもよい。第5レジスタ群105は、モードレジスタであってもよい。
【0175】
比較ユニット202の固有特性が入力偏差を引き起こす可能性があるため、比較ユニット202自身の入力偏差によるテスト結果の誤差を除去するために、本願の実施例において、比較ユニット202は更に、第1入力端3と第2入力端4が互換可能なものとして構成されてもよい。例えば、比較ユニット202は、以下のように構成される。
【0176】
積分ユニット212の第1入力端3は、反転標識信号が低レベルである場合、第1内部信号IBO+を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第2内部信号IBO-を受信する。積分ユニット212の第2入力端4は、反転標識信号が低レベルである場合、第2内部信号IBO-を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第1内部信号IBO+を受信する。メモリにおいてモードレジスタを有し、該反転標識信号は、モードレジスタによって提供されてもよい。例えば、LPDDR4又はLPDDR5又はLPDDR6において、反転標識信号は、DCM MR OP[1]と定義されてもよく、DCM MR OP[1]=0は、反転標識信号が低レベルであることを表し、DCM MR OP[1]=1は、反転標識信号が高レベルであることを表す。
【0177】
論理ユニット203は、比較ユニット202の検出結果に基づいて、差分入力回路201を制御し、差分入力回路201の回路特性を調整し、調整後の差分入力回路201から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内に達させる。
【0178】
論理ユニット203は、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を調整することに用いられるカウンター213と、反転標識信号が低レベルである場合、比較器222の出力に基づいて、カウンター213の第1値を記憶する第1レジスタ群223と、反転標識信号が高レベルである場合、比較器222の出力に基づいて、カウンター213の第2値を記憶する第2レジスタ群233と、を備える。
【0179】
カウンター113の役割は、以下を更に含む。差分入力回路201の回路特性を調整し、第1内部信号IBO+のデューティー比及び第2内部信号IBO-のデューティー比を変え、第1内部信号IBO+のデューティー比及び第2内部信号IBO-のデューティー比の変化が単調性変化であり、例えば、1つのカウント周期内にデューティー比が最小から最大に変化するか又は最大から最小に変化する。1つのカウント周期内に、比較器222の出力結果は、1つのみの逆転点を有し、該逆転点に対応するカウンター213の値は、差分入力回路201から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲に最も近い設定であり、この値をカウンター213の値として第1レジスタ群223又は第2レジスタ群233に記憶する。
【0180】
反転標識信号が低レベルである場合、比較器222の出力に基づいて、カウンター213の第1値を記憶し、該第1値は、第1レジスタ群223に記憶される。反転標識信号が高レベルである場合、比較器222の出力に基づいて、カウンター213の第2値を記憶し、該第2値は、第2レジスタ群233に記憶される。理解を容易にするために、以下、論理ユニット203の作動原理を詳しく説明する。
【0181】
反転標識信号が低レベルである場合、積分ユニット212の第1入力端3は、第1内部信号IBO+を受信し、第2入力端4は、第2内部信号IBO-を受信し、カウンター213は、カウントし始まり、例えば、1つのカウント周期内に0からカウントし始まり、且つ31までカウントし、それと同時に、差分入力回路201から出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比も最小から最大に変化し(例えば、40%から60%に変化する)、又は、最大から最小に変化する。このように、1つのカウント周期(例えば、0から31まで)内に、比較器222は、1つのみの逆転点を有し、該逆転点に対応するカウンター213の値は、第1値であり、該第1値は、差分入力回路201が出力した第1内部信号IBO+のデューティー比が第2所定の範囲に最も近い設定であり、例えば、デューティー比が50%に最も近い設定であってもよく、該第1値は、第1レジスタ群223に記憶される。
【0182】
反転標識信号が高レベルである場合、積分ユニット212の第1入力端3は、第2内部信号IBO-を受信し、第2入力端4は、第1内部信号IBO+を受信する。即ち、比較ユニット202の入力端は、互換される。カウンター213は、新たなカウント周期に入り、例えば、再び0からカウントし始まり、且つ31までカウントする。同様に、比較器222の出力逆転点に対応するカウンター213の第2値を第2レジスタ群233に記憶する。
【0183】
説明すべきこととして、0から31までの上記カウント周期は、例示的な説明だけであり、本願の実施例において、カウンター213のカウント方式を限定しない。カウンター213は、アップカウンターに加えて、ダウンカウンターであってもよい。順次逓増又は逓減するようにカウントしてもよく、ステップ式で逓増又は逓減するようにカウントしてもよく、カウンター213が単一のカウント周期内に単調的に変化することを確保すればよい。
【0184】
比較ユニット202の第1入力端3と第2入力端4は互換され、2回のカウントにより差分入力回路201を制御することで、比較ユニット202自身の入力偏差による悪影響を除去し、テスト結果の正確性を更に向上させることができる。
【0185】
また、論理ユニット203は、第1レジスタ群223と第2レジスタ群233に接続され、第1レジスタ群223と第2レジスタ群233の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネント243と、演算コンポーネント243に接続され、演算コンポーネント243の出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群253と、を更に備えてもよい。
【0186】
第1レジスタ群223の出力は、第1レジスタ群223に記憶された第1値を指し、第2レジスタ群233の出力は、第2レジスタ群233に記憶された第2値を指す。本願の実施例において、演算コンポーネント243は、第1値と第2値を加算して2で除算し、平均値を得て、該平均値は、演算コンポーネント243の出力結果とし、該平均値は、第3レジスタ群253に記憶される。該平均値において、比較ユニット202自身の入力偏差が除去されたため、該平均値は、差分入力回路201が出力した第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲に最も近い設定であり、例えば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が50%に最も近い。
【0187】
理解できるように、該平均値は、第1値と第2値を加算して2で除算した後の切り上げた整数であってもよく、第1値と第2値を加算して2で除算した後の切り下げた整数であってもよい。
【0188】
説明すべきこととして、本願の実施例において、第1値と第2値に対して平均値を求めることを例とし、他の実施例において、他の演算方式で、第1値と第2値を演算してもよい。
【0189】
第1レジスタ群223、第2レジスタ群233及び第3レジスタ群253は、いずれも、モードレジスタであってもよい。
【0190】
本願の実施例において、カウンター213は、計算機クロックによって駆動され、計算機クロックの周波数は、第1内部信号IBO+の周波数及び/又は第2内部信号IBO-の周波数よりも低い。計算機クロックの周波数は調整可能であり、差分入力回路201の調整速度に基づいて、計算機クロックの周波数を合理的に選択する。
【0191】
また、サンプリングクロックの周波数は、計算機クロックの周波数と同じであってもよい。周波数分割器は更に、外部クロック信号を受信し、サンプリングクロックと計算機クロックを生成することに用いられてもよく、同様に、第5レジスタ群は更に、計算機クロックの周波数を設定することに用いられてもよい。
【0192】
第3レジスタ群253に記憶される値は、差分入力回路201の設定に対応する。この場合、差分入力回路201のデューティー比選択は、カウンター213から第3レジスタ群253に切り替えられ、差分入力回路を、常に最適なデューティー比(即ち、第3所定の範囲内のデューティー比)を有する第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力するようにする。理解できるように、差分入力回路201が常に最適なデューティー比で第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力する期間において、比較ユニット202は、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して継続的に比較を行ってもよく、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比が第3所定の範囲から外れると、この問題をタイムリーに検出することができる。
【0193】
比較ユニット202は更に、クロック生成回路22の出力端に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、第1発振信号OSC+のデューティー比及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行うことに用いられ、論理ユニット203は更に、クロック生成回路22に接続され、比較ユニット202の出力結果に基づいて、クロック生成回路22を制御し、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を第4所定の範囲にすることに用いられる。
【0194】
これに応じて、比較ユニット202にとって、その積分ユニット212は更に、第1入力端3が第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のうちの1つを受信し、第2入力端4が第2発振信号OSC-と第1発振信号OSC+のうちのもう1つを受信するように構成されてもよい。第1入力端3は、反転標識信号が低レベルである場合、第1発振信号OSC+を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第2発振信号OSC-を受信し、第2入力端は、反転標識信号が低レベルである場合、第2発振信号OSC-を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第1発振信号OSC+を受信する。
【0195】
これに応じて、カウンターは更に、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を調整することに用いられ、サンプリングクロックの周波数は、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-の周波数よりも低い。また、計算機クロックの周波数は、第1発振信号OSC+の周波数及び/又は第2発振信号OSC-の周波数よりも低い。
【0196】
本願の実施例において、クロック生成回路22は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することに用いられる発振回路221を備え、前記発振回路221の出力端は、比較ユニット202に接続される。較正回路21は更に、発振回路221を制御し、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を第4所定の範囲内にする。
【0197】
発振回路221は、発振器2211とパスシミュレーション回路2212とを備える。発振器2211は、第1初期発振信号と第2初期発振信号を生成することに用いられ、第1初期発振信号と第2初期発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆である。パスシミュレーション回路2212は、発振器2211と比較ユニット202との間に位置し、一端が発振器2211の出力端に接続され、他端が比較ユニット202の入力端に接続され、パスシミュレーション回路2212は、第1パスの回路特性をシミュレーションし、第1初期発振信号を受信することによって第1発振信号OSC+を生成し、第2初期発振信号を受信することによって第2発振信号OSC-を生成することに用いられる。いくつかの実施例において、前記メモリは、発振器2211に接続され、第1発振信号OSC+の周波数と第2発振信号OSC-の周波数を設定することに用いられる第4レジスタ群2213を更に備える。前記メモリは、パスシミュレーション回路2212に接続され、パスシミュレーション回路2212の電気的パラメータを設定することに用いられる第6レジスタ群2214を更に備える。
【0198】
発振回路221の具体的な構造に関する説明は、前記実施例を参照してもよく、以下、詳細な説明を省略する。
【0199】
較正回路21により第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比を第4所定の範囲内にする具体的なメカニズムは、前記較正回路21により第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第3所定の範囲内にする具体的なメカニズムを参照してもよく、以下、詳細な説明を省略する。
【0200】
これに応じて、メモリは、第1セレクター24を更に備え、第1発振信号OSC+、第2発振信号OSC-、第1内部信号IBO+、第2内部信号IBO-、第1外部信号PAD+、第2外部信号PAD-は、いずれも、第1セレクターを介して前記比較ユニットに接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を第1差分対信号と記し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を第2差分対信号と記し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を第3差分対信号と記し、第1セレクター24は、第1差分対信号、第2差分対信号及び第3差分対信号のうちの1つを選択して比較ユニット202に入力することに用いられる。
【0201】
第1セレクター24の制御端は、1つの選択イネーブル信号SELを受信し、選択イネーブル信号SELに基づいて、第1差分対信号、第2差分対信号及び第3差分対信号のうちの1つを選択して比較ユニット202に入力する。第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比に対して監視を行う必要があれば、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を選択して比較ユニット202に入力する。第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-のデューティー比に対して監視を行う必要があれば、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を選択して比較ユニット202に入力する。第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して監視を行う必要があれば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を選択して比較ユニット202に入力する。
【0202】
本願の実施例において、差分入力回路201は更に、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比の比較結果に基づいて、差分入力回路201を制御することに用いられてもよい。差分入力回路101が固有の回路特性を有するため、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比が要件に合致し、即ち、第4所定の範囲内にあっても、差分入力回路201による出力で得た第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比が外れる可能性がある。
【0203】
そのため、差分入力回路201を、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-(そのデューティー比が第4所定の範囲内にある)を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力するように制御し、比較ユニット202を用いて、第1内部信号IBO+のデューティー比と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して検出を行い、論理ユニット203を用いて、差分入力回路201を制御することで、差分入力回路201の固有の回路特性がクロック信号に及ぼす影響を減少ひいては除去することができる。
【0204】
これに応じて、メモリは、第2セレクター23を更に備え、第1発振信号OSC+、第2発振信号OSC-、第1外部信号PAD+、第2外部信号PAD-は、いずれも、第2セレクター23を介して差分入力回路201に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を第1差分対信号と記し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を第2差分対信号と記し、第2セレクターは、第1差分対信号と第2差分対信号のうちの1つを選択して差分入力回路201に入力することに用いられる。
【0205】
第2セレクター23の制御端は、1つの較正イネーブル信号dcaを受信し、較正イネーブル信号dcaが低レベルである場合、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、差分入力回路201に入力され、較正イネーブル信号が高レベルである場合、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分入力回路201に入力される。
【0206】
較正イネーブル信号dcaが高レベルであれば、メモリは、デューティー比較正状態に入り、デューティー比が第4所定の範囲内にある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分入力回路201に入力され、デューティー比較正又はデューティー比調整を実行し、DCA機能を実現させる。較正イネーブル信号dcaが低レベルであれば、メモリは、デューティー比較正状態から離れ、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は差分入力回路201に入力され、デューティー比検出又はデューティー比監視を実行し、DCM機能を実現させる。また、較正イネーブル信号dcaが低レベルであれば、メモリは、デューティー比較正状態であってもよく、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は差分入力回路201に入力され、デューティー比検出又はデューティー比監視を実行した後、差分入力回路201に対して調整を行い、デューティー比較正又はデューティー比調整を実行し、DCA機能を実現させる。
【0207】
また、デューティー比が第4所定の範囲内にある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を差分入力回路201に入力する前に、更に、デューティー比が第4所定の範囲内にある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を取得する必要もある。比較ユニット202と論理ユニット203を利用して、クロック生成回路22を制御することで、発振回路221から出力した第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比を第4所定の範囲内にする。
【0208】
本願の実施例によるメモリの実際の構造は、前記実施例によるメモリの構造と同じであり、主な区別は、前の実施例において、デューティー比監視と較正機能がクロック生成回路に区画され、即ち、デューティー比監視と較正に用いられる比較ユニットと論理ユニットがクロック生成回路に位置するが、本願の実施例において、デューティー比監視と較正機能が較正回路に区画され、即ち、デューティー比監視と較正に用いられる比較ユニットと論理ユニットが較正回路に位置することを含む。従って、本願の実施例と前記実施例によるデューティー比監視と較正の実行メカニズムは、ほぼ一致する。
【0209】
メモリの作動メカニズムに関する詳細な記述は、前記実施例の具体的な説明を参照してもよい。
【0210】
本願の実施例によるメモリにおいて、較正回路21は、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、安定するデューティー比を有する第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成することができ、該第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、メモリの正常な読み書き操作に必要なクロック信号として、メモリの読み書き操作性能の改善に有利である。クロック生成回路22は、差分がある第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することができ、該第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、メモリをテストするテストクロック信号としてもよい。従って、外部テスターによるテストクロック信号の提供を必要としない。それと同時に、較正回路21は更に、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を調整し、第1発振信号OSC+及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を第4所定の範囲内にすることもでき、メモリテストのテスト結果の正確性の向上に有利である。
【0211】
本願の実施例によるメモリにおいて、較正回路にとって、差分入力回路201、比較ユニット202及び論理ユニット203によって、メモリ内部において、安定する第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を生成することができる。該第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、メモリの高周波作動信号の需要を満たすため、メモリをテストするテスト入力信号としてもよい。それによりメモリが組み込みセルフテスト機能を実現させることができ、他のテスターによるテスト入力信号の提供を必要としないと同時に、テスターが高周波テスト入力信号を提供しにくいという問題を解決する。
【0212】
それと同時に、該較正回路は更に、差分入力回路201に対して較正を行い、差分入力回路201自体によるデューティー比の偏差を減少させることができることによって、メモリの読み書き操作性能を向上させ、例えば、雑音許容限度を向上させ、信号の完全性を改善することができる。
【0213】
また、本願の実施例において、比較ユニット202は、差分入力回路201の出力に対して検出を行い、論理ユニット203は、比較ユニット202の出力結果に基づいて、差分入力回路201を制御することによって、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第2所定の範囲内に安定させることを確保し、デューティー比の偏差がテストの正確度に及ぼす悪影響を回避し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を利用してメモリをテストする場合のテスト正確度を向上させる。例えば、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比は、50%に精確に制御可能である。
【0214】
それと同時に、本願の実施例によるメモリは、デューティー比監視機能及びデューティー比較正機能を更に有する。
【0215】
本願のまた1つの実施例は、メモリを更に提供する。
図10は、本願のまた1つの実施例によるメモリの機能ブロック図であり、
図11は、本願のまた1つの実施例によるメモリの構造概略図である。
【0216】
図10及び
図11を参照すると、本願の実施例において、メモリは、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することに用いられるクロック生成回路32であって、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比がいずれも第5範囲内にある、クロック生成回路32と、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-であって、メモリ外部からのものであり、そのデューティー比がいずれも第6範囲内にある、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-と、テストモードで、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力し、正常な作動モードで、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を受信し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力する差分入力回路301と、を備え、差分入力回路301とクロック生成回路32とは、データインタラクションを行い、テストモード又は正常な作動モードで、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を第7範囲内にする。
【0217】
以下、図面を参照しながら、本願の実施例によるメモリを詳しく説明する。
【0218】
本願の実施例において、クロック生成回路32は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を生成することに用いられる発振回路321と、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信し、第1発振信号OSC+のデューティー比及び/又は第2発振信号OSC-のデューティー比を比較することに用いられる比較ユニット302と、比較ユニット302と発振回路321に接続され、比較ユニット302の出力結果に基づいて、発振回路321を制御し、第1発振信号OSC+のデューティー比と第2発振信号OSC-のデューティー比を第5範囲内にすることに用いられ論理ユニット303と、を備える。
【0219】
発振回路321は、発振器3211と、パスシミュレーション回路3212と、第4レジスタ群3213と、第6レジスタ群3214とを備える。発振回路321に関する具体的な構造説明は、前記実施例を参照してもよく、以下、説明を省略する。
【0220】
これに応じて、データインタラクションは、テストモード又は正常な作動モードで、比較ユニット302が第1内部信号IBO+と前記第2内部信号IBO-を受信し、第1内部信号IBO+及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行い、論理ユニット303が更に、差分入力回路301に接続され、比較ユニット302の出力結果に基づいて、差分入力回路301を制御し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第7範囲内にすることを含む。
【0221】
テストモードは、メモリに対してテストを行う時の作動モードであり、その目的は、メモリの性能をテストすることである。正常な作動モードは、メモリが正常な読み書き操作を行う時の作動モードである。
【0222】
これに応じて、比較ユニット302は、第1入力端3と第2入力端4とを含む積分ユニット312と、積分ユニット312の出力端に接続される比較器322と、を備える。
【0223】
テストモードで、第1入力端3は、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のうちの1つを受信し、第2入力端4は、第2発振信号OSC-と第1発振信号OSC+のうちのもう1つを受信し、又は、第1入力端3は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のうちの1つを受信し、第2入力端4は、第2内部信号IBO-と第1内部信号IBO+のうちのもう1つを受信する。正常な作動モードで、第1入力端3は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のうちの1つを受信し、第2入力端4は、第2内部信号IBO-と第1内部信号IBO+のうちのもう1つを受信し、又は、第1入力端3は、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-のうちの1つを受信し、第2入力端4は、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-のうちのもう1つを受信する。
【0224】
これに応じて、メモリは、第1セレクター34を更に備えてもよく、第1発振信号OSC+、第2発振信号OSC-、第1内部信号IBO+、第2内部信号IBO-、第1外部信号PAD+、第2外部信号PAD-は、いずれも、第1セレクターを介して比較ユニット302に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を第1差分対信号と記し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を第2差分対信号と記し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を第3差分対信号と記し、第1セレクター34は、第1差分対信号、第2差分対信号及び第3差分対信号のうちの1つを選択して比較ユニット302に入力することに用いられる。
【0225】
テストモードで、第1セレクター34は、第1差分対信号又は第3差分対信号を選択して比較ユニット302に入力し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行い、又は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。説明すべきこととして、ここの第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、差分増幅回路301が第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信した後に出力したものである。
【0226】
正常な作動モードで、第1セレクター34は、第2差分対信号又は第3差分対信号を選択して比較ユニット302に入力し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-のデューティー比に対して比較を行い、又は、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行う。説明すべきこととして、ここの第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-は、差分増幅回路301が第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を受信した後に出力したものである。
【0227】
これに応じて、メモリは、第2セレクター33を更に備え、第1発振信号OSC+、第2発振信号OSC-、第1外部信号PAD+、第2外部信号PAD-は、いずれも、第2セレクターを介して差分入力回路301に接続され、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を第1差分対信号と記し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を第2差分対信号と記し、第2セレクター33は、第1差分対信号と第2差分対信号のうちの1つを選択して差分入力回路301に入力することに用いられる。
【0228】
テストモードで、第2セレクター33は、第1差分対信号を選択して差分入力回路301に入力し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-を、メモリテストのためのテスト信号とする。正常な作動モードで、第2セレクター33は、第2差分対信号を選択して差分入力回路301に入力し、第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-を、メモリの正常な読み書き操作に必要なクロック信号とする。
【0229】
また、テストモード又は正常な作動モードで、積分ユニット312の第1入力端3は、反転標識信号が低レベルである場合、第1内部信号IBO+を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第2内部信号IBO-を受信する。積分ユニット312の第2入力端4は、反転標識信号が低レベルである場合、第2内部信号IBO-を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第1内部信号IBO+を受信する。
【0230】
テストモードで、積分ユニット312の第1入力端3は、反転標識信号が低レベルである場合、第1発振信号OSC+を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第2発振信号OSC-を受信する。積分ユニット312の第2入力端4は、反転標識信号が低レベルである場合、第2発振信号OSC-を受信し、反転標識信号が高レベルである場合、第1発振信号OSC+を受信する。
【0231】
積分ユニット312の第1入力端3と第2入力端4の互換の利点は、前記実施例の記述を参照してもよく、ここで説明を省略する。
【0232】
本願の実施例において、論理ユニット303は、第1内部信号IBO+のデューティー比及び/又は第2内部信号IBO-のデューティー比を調整することに用いられるカウンター313と、反転標識信号が低レベルである場合、比較器322の出力に基づいて、カウンター313の第1値を記憶する第1レジスタ群323と、反転標識信号が高レベルである場合、比較器322の出力に基づいて、カウンター313の第2値を記憶する第2レジスタ群333と、を備える。
【0233】
論理ユニット303は、第1レジスタ群323と第2レジスタ群333に接続され、第1レジスタ群323と第2レジスタ群333の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネント343と、演算コンポーネント343に接続され、演算コンポーネント343の出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群353と、を更に備える。
【0234】
カウンター313、第1レジスタ群323、第2レジスタ群333、演算コンポーネント343及び第3レジスタ群353の具体的な説明は、前記実施例における該当する記述を参照してもよく、以下、説明を省略する。
【0235】
本願の実施例によるメモリは、以下の機能を実現させることができる。
【0236】
テストモードで、比較ユニット302は、まず、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比に対して比較を行い、論理ユニット303は、比較ユニット302から出力した比較結果に基づいて、発振回路321を制御し、第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-のデューティー比を第5範囲内にする。この上で、テストモードで、安定するデューティー比を有する第1発振信号OSC+と第2発振信号OSC-は、差分入力回路301に入力され、差分入力回路301から、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力する。比較ユニット302は、まず、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行い、論理ユニット303は、比較ユニット302から出力した比較結果に基づいて、差分入力回路301を制御し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第7範囲内にする。
【0237】
正常な作動モードで、デューティー比が第6範囲内にある第1外部信号PAD+と第2外部信号PAD-は、差分入力回路301に入力され、差分入力回路301から第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-を出力する。比較ユニット302は、まず、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比に対して比較を行い、論理ユニット303は、比較ユニット302から出力した比較結果に基づいて、差分入力回路301を制御し、第1内部信号IBO+と第2内部信号IBO-のデューティー比を第7範囲内にする。
【0238】
つまり、本願の実施例によるメモリは、組み込み自己テストシステムを有するだけでなく、デューティー比監視と較正機能を実現させることもできる。
【0239】
本願の実施例によるメモリの実際の構造は、前記実施例によるメモリの構造と同じであり、主な区別は、前の実施例において、デューティー比監視と較正機能がクロック生成回路に区画され、即ち、デューティー比監視と較正に用いられる比較ユニットと論理ユニットがクロック生成回路に位置するが、本願の実施例において、デューティー比監視と較正機能が較正回路に区画され、即ち、デューティー比監視と較正に用いられる比較ユニットと論理ユニットが較正回路に位置することを含む。従って、本願の実施例と前記実施例によるデューティー比監視と較正の実行メカニズムは、ほぼ一致する。メモリの作動メカニズムに関する詳細な記述は、前記実施例の具体的な説明を参照してもよい。
【0240】
当業者であれば理解できるように、上記各実施形態は、本願を実現させるいくつかの実施例であり、実際の応用において、本願の実施例の精神及び範囲から逸脱することなく、形式及び詳細において種々の変更を加えることができる。当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変更及び修正を行うことができ、従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって規定されるものに準ずるべきである。
[1]本開示の第1の態様によれば、
メモリであって、
第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、前記第1発振信号と前記第2発振信号のデューティー比はいずれも第1所定の範囲内にある、クロック生成回路と、
第1外部信号と第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を生成することに用いられる差分入力回路と、を備え、
前記クロック生成回路は更に、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を監視し、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を第2所定の範囲内にすることに用いられる、メモリが提供される。
[2]本開示の第2の態様によれば、本開示の第1の態様において、
前記クロック生成回路は、
前記第1発振信号と前記第2発振信号を生成することに用いられる発振回路と、
前記第1発振信号と前記第2発振信号を受信し、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を比較することに用いられる比較ユニットと、
前記比較ユニットと前記発振回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記発振回路を制御し、前記第1発振信号のデューティー比と前記第2発振信号のデューティー比を前記第1所定の範囲内にすることに用いられる論理ユニットと、を備えることを特徴とする。
[3]本開示の第3の態様によれば、本開示の第2の態様において、
前記比較ユニットは更に、前記差分入力回路の出力端に接続され、前記第1内部信号のデューティー比及び/又は前記第2内部信号のデューティー比に対して比較を行うことに用いられ、前記論理ユニットは更に、前記差分入力回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記差分入力回路を制御し、前記第1内部信号のデューティー比及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を前記第2所定の範囲内にすることに用いられることを特徴とする。
[4]本開示の第4の態様によれば、本開示の第3の態様において、
前記比較ユニットは、
第1入力端と第2入力端とを含む積分ユニットであって、前記第1入力端は前記第1内部信号と前記第2内部信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2内部信号と前記第1内部信号のうちのもう1つを受信し、又は、前記第1入力端は前記第1発振信号と前記第2発振信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2発振信号と前記第1発振信号のうちのもう1つを受信する、積分ユニットと、
前記積分ユニットの出力端に接続される比較器と、を備えることを特徴とする。
[5]本開示の第5の態様によれば、本開示の第4の態様において、
前記積分ユニットは、
前記第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、又は、
前記第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1発振信号を受信するように構成されることを特徴とする。
[6]本開示の第6の態様によれば、本開示の第5の態様において、
前記論理ユニットは、
前記第1内部信号のデューティー比及び/又は第2内部信号のデューティー比を調整することに用いられ、又は、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は第2発振信号のデューティー比を調整することに用いられるカウンターと、
前記反転標識信号が低レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第1値を記憶する第1レジスタ群と、
前記反転標識信号が高レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第2値を記憶する第2レジスタ群と、を備えることを特徴とする。
[7]本開示の第7の態様によれば、本開示の第6の態様において、
前記論理ユニットは、
前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群に接続され、前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネントと、
前記演算コンポーネントに接続され、前記演算コンポーネントの出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群と、を更に備えることを特徴とする。
[8]本開示の第8の態様によれば、本開示の第7の態様において、
前記比較ユニットは、サンプリングクロックによって駆動され、前記サンプリングクロックの周波数は、前記第1内部信号の周波数及び/又は第2内部信号の周波数よりも低く、且つ前記サンプリングクロックの周波数は、前記第1発振信号及び/又は第2発振信号の周波数よりも低いことを特徴とする。
[9]本開示の第9の態様によれば、本開示の第9の態様において、
前記カウンターは、計算機クロックによって駆動され、前記計算機クロックの周波数は、前記第1内部信号の周波数及び/又は第2内部信号の周波数よりも低く、且つ前記計算機クロックの周波数は、前記第1発振信号の周波数及び/又は第2発振信号の周波数よりも低いことを特徴とする。
[10]本開示の第10の態様によれば、本開示の第9の態様において、
前記サンプリングクロックの周波数は、前記計算機クロックの周波数と同じであることを特徴とする。
[11]本開示の第11の態様によれば、本開示の第10の態様において、
外部クロック信号を受信し、前記サンプリングクロックと前記計算機クロックを生成する周波数分割器を更に備えることを特徴とする。
[12]本開示の第12の態様によれば、本開示の第11の態様において、
前記周波数分割器に接続され、前記サンプリングクロックの周波数と前記計算機クロックの周波数を設定することに用いられる第5レジスタ群を更に備えることを特徴とする。
[13]本開示の第13の態様によれば、本開示の第2~第12のうちの1つの態様において、
前記発振回路は、発振器とパスシミュレーション回路とを備え、
前記発振器は、第1初期発振信号と第2初期発振信号を生成することに用いられ、前記第1初期発振信号と前記第2初期発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、
前記パスシミュレーション回路は、前記発振器と前記比較ユニットとの間に位置し、一端が前記発振器の出力端に接続され、他端が前記比較ユニットの入力端に接続され、前記パスシミュレーション回路は、第1パスの回路特性をシミュレーションし、前記第1初期発振信号を受信することによって前記第1発振信号を生成し、前記第2初期発振信号を受信することによって前記第2発振信号を生成することに用いられることを特徴とする。
[14]本開示の第14の態様によれば、本開示の第13の態様において、
前記発振器に接続され、前記第1発振信号の周波数と第2発振信号の周波数を設定することに用いられる第4レジスタ群を更に備えることを特徴とする。
[15]本開示の第15の態様によれば、本開示の第14の態様において、
前記パスシミュレーション回路に接続され、前記パスシミュレーション回路の電気的パラメータを設定することに用いられる第6レジスタ群を更に備えることを特徴とする。
[16]本開示の第16の態様によれば、本開示の第3~第12のうちの1つの態様において、
第1セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1内部信号、前記第2内部信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第1セレクターを介して前記比較ユニットに接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第1内部信号と前記第2内部信号を第3差分対信号と記し、前記第1セレクターは、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することに用いられることを特徴とする。
[17]本開示の第17の態様によれば、本開示の第16の態様において、
前記第1セレクターの制御端は、選択イネーブル信号を受信し、前記選択イネーブル信号に基づいて、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することを特徴とする。
[18]本開示の第18の態様によれば、本開示の第1~第12のうちの1つの態様において、
第2セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第2セレクターを介して前記差分入力回路に接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第2セレクターは、前記第1差分対信号と前記第2差分対信号のうちの1つを選択して前記差分入力回路に入力することに用いられることを特徴とする。
[19]本開示の第19の態様によれば、本開示の第18の態様において、
前記第2セレクターの制御端は、較正イネーブル信号を受信し、前記較正イネーブル信号が低レベルである場合、前記第1外部信号と第2外部信号は、前記差分入力回路に入力され、前記較正イネーブル信号が高レベルである場合、前記第1発振信号と第2発振信号は、前記差分入力回路に入力されることを特徴とする。
[20]本開示の第20の態様によれば、
メモリであって、
第1外部信号と第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を生成することに用いられる較正回路であって、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比が第3所定の範囲内にある、較正回路と、
第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆である、クロック生成回路と、を備え、
前記較正回路は更に、前記第1発振信号及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を調整し、前記第1発振信号及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を第4所定の範囲内にすることに用いられる、メモリが提供される。
[21]本開示の第21の態様によれば、本開示の第20の態様において、
前記較正回路は、
前記第1外部信号と前記第2外部信号を受信し、前記第1内部信号と前記第2内部信号を生成することに用いられる差分入力回路と、
前記差分入力回路の出力端に接続され、前記第1内部信号のデューティー比及び/又は前記第2内部信号のデューティー比に対して比較を行うことに用いられる比較ユニットと、
前記比較ユニットと前記差分入力回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記差分入力回路を制御し、前記第1内部信号のデューティー比及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を前記第3所定の範囲内に達させることに用いられる論理ユニットと、を備えることを特徴とする。
[22]本開示の第22の態様によれば、本開示の第21の態様において、
前記比較ユニットは更に、前記クロック生成回路の出力端に接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を受信し、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は前記第2発振信号のデューティー比に対して比較を行うことに用いられ、前記論理ユニットは更に、前記クロック生成回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記クロック生成回路を制御し、前記第1発振信号及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を前記第4所定の範囲にすることに用いられことを特徴とする。
[23]本開示の第23の態様によれば、本開示の第22の態様において、
前記比較ユニットは、第1入力端と第2入力端とを含む積分ユニットであって、前記第1入力端は前記第1内部信号と前記第2内部信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2内部信号と前記第1内部信号のうちのもう1つを受信し、又は、前記第1入力端は前記第1発振信号と前記第2発振信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2発振信号と前記第1発振信号のうちのもう1つを受信する、積分ユニットと、
前記積分ユニットの出力端に接続される比較器と、を備えることを特徴とする。
[24]本開示の第24の態様によれば、本開示の第23の態様において、
前記積分ユニットは、
前記第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、又は、
前記第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1発振信号を受信するように構成されることを特徴とする。
[25]本開示の第25の態様によれば、本開示の第24の態様において、
前記論理ユニットは、
前記第1内部信号のデューティー比及び/又は第2内部信号のデューティー比を調整することに用いられ、又は、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は第2発振信号のデューティー比を調整することに用いられるカウンターと、
前記反転標識信号が低レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第1値を記憶する第1レジスタ群と、
前記反転標識信号が高レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第2値を記憶する第2レジスタ群と、を備えることを特徴とする。
[26]本開示の第26の態様によれば、本開示の第25の態様において、
前記論理ユニットは、
前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群に接続され、前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネントと、
前記演算コンポーネントに接続され、前記演算コンポーネントの出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群と、を更に備えることを特徴とする。
[27]本開示の第27の態様によれば、本開示の第26の態様において、
前記比較ユニットは、サンプリングクロックによって駆動され、前記サンプリングクロックの周波数は、前記第1内部信号の周波数及び/又は第2内部信号の周波数よりも低く、且つ前記サンプリングクロックの周波数は、前記第1発振信号及び/又は前記第2発振信号の周波数よりも低いことを特徴とする。
[28]本開示の第28の態様によれば、本開示の第27の態様において、
前記カウンターは、計算機クロックによって駆動され、前記計算機クロックの周波数は、前記第1内部信号の周波数及び/又は前記第2内部信号の周波数よりも低く、且つ前記計算機クロックの周波数は、前記第1発振信号の周波数及び/又は前記第2発振信号の周波数よりも低いことを特徴とする。
[29]本開示の第29の態様によれば、本開示の第28の態様において、
前記サンプリングクロックの周波数は、前記計算機クロックの周波数と同じであることを特徴とする。
[30]本開示の第30の態様によれば、本開示の第29の態様において、
外部クロック信号を受信し、前記サンプリングクロックと前記計算機クロックを生成する周波数分割器を更に備えることを特徴とする。
[31]本開示の第31の態様によれば、本開示の第30の態様において、
前記周波数分割器に接続され、前記サンプリングクロックの周波数と前記計算機クロックの周波数を設定することに用いられる第5レジスタ群を更に備えることを特徴とする。
[32]本開示の第32の態様によれば、本開示の第23~第30のうちの1つの態様において、
前記クロック生成回路は、前記第1発振信号と前記第2発振信号を生成することに用いられる発振回路を備え、前記発振回路の出力端は前記比較ユニットに接続されることを特徴とする。
[33]本開示の第33の態様によれば、本開示の第32の態様において、
前記発振回路は、発振器とパスシミュレーション回路とを備え、
前記発振器は、第1初期発振信号と第2初期発振信号を生成することに用いられ、前記第1初期発振信号と前記第2初期発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、
前記パスシミュレーション回路は、前記発振器と前記比較ユニットとの間に位置し、一端が前記発振器の出力端に接続され、他端が前記比較ユニットの入力端に接続され、前記パスシミュレーション回路は、第1パスの回路特性をシミュレーションし、前記第1初期発振信号を受信することによって前記第1発振信号を生成し、前記第2初期発振信号を受信することによって前記第2発振信号を生成することに用いられることを特徴とする。
[34]本開示の第34の態様によれば、本開示の第33の態様において、
前記発振器に接続され、前記第1発振信号の周波数と第2発振信号の周波数を設定することに用いられる第4レジスタ群を更に備えることを特徴とする。
[35]本開示の第35の態様によれば、本開示の第34の態様において、
前記パスシミュレーション回路に接続され、前記パスシミュレーション回路の電気的パラメータを設定することに用いられる第6レジスタ群を更に備えることを特徴とする。
[36]本開示の第36の態様によれば、本開示の第35の態様において、
第1セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1内部信号、前記第2内部信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第1セレクターを介して前記比較ユニットに接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第1内部信号と前記第2内部信号を第3差分対信号と記し、前記第1セレクターは、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することに用いられることを特徴とする。
[37]本開示の第37の態様によれば、本開示の第36の態様において、
前記第1セレクターの制御端は、選択イネーブル信号を受信し、前記選択イネーブル信号に基づいて、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することを特徴とする。
[38]本開示の第38の態様によれば、本開示の第21~第30のうちの1つの態様において、
第2セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第2セレクターを介して前記差分入力回路に接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第2セレクターは、前記第1差分対信号と前記第2差分対信号のうちの1つを選択して前記差分入力回路に入力することに用いられることを特徴とする。
[39]本開示の第39の態様によれば、本開示の第38の態様において、
前記第2セレクターの制御端は、較正イネーブル信号を受信し、前記較正イネーブル信号が低レベルである場合、前記第1外部信号と前記第2外部信号は、前記差分入力回路に入力され、前記較正イネーブル信号が高レベルである場合、前記第1発振信号と前記第2発振信号は、前記差分入力回路に入力されることを特徴とする。
[40]本開示の第40の態様によれば、
メモリであって、
第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、前記第1発振信号と前記第2発振信号のデューティー比がいずれも第5範囲内にある、クロック生成回路と、
第1外部信号と第2外部信号であって、前記メモリ外部からのものであり、前記第1外部信号と前記第2外部信号のデューティー比がいずれも第6範囲内にある、第1外部信号と第2外部信号と、
テストモードで、前記第1発振信号と第2発振信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を出力し、正常な作動モードで、前記第1外部信号と前記第2外部信号を受信し、前記第1内部信号と前記第2内部信号を出力する差分入力回路と、を備え、
前記差分入力回路と前記クロック生成回路とは、データインタラクションを行い、前記テストモード又は前記正常な作動モードで、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を第7範囲内にする、メモリが提供される。
[41]本開示の第41の態様によれば、本開示の第40の態様において、
前記クロック生成回路は、前記第1発振信号と前記第2発振信号を生成することに用いられる発振回路と、
前記第1発振信号と前記第2発振信号を受信し、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を比較することに用いられる比較ユニットと、
前記比較ユニットと前記発振回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記発振回路を制御し、前記第1発振信号のデューティー比及び/又は前記第2発振信号のデューティー比を前記第5範囲内にすることに用いられ論理ユニットと、を備えることを特徴とする。
[42]本開示の第42の態様によれば、本開示の第41の態様において、
前記データインタラクションは、前記テストモード又は前記正常な作動モードで、前記比較ユニットが前記第1内部信号と前記第2内部信号を受信し、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比に対して比較を行うことに用いられ、前記論理ユニットが更に、前記差分入力回路に接続され、前記比較ユニットの出力結果に基づいて、前記差分入力回路を制御し、前記第1内部信号と前記第2内部信号のデューティー比を前記第7範囲内にすることを含むことを特徴とする。
[43]本開示の第43の態様によれば、本開示の第42の態様において、
前記比較ユニットは、
第1入力端と第2入力端とを含む積分ユニットであって、前記テストモードで、前記第1入力端は前記第1発振信号と前記第2発振信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2発振信号と前記第1発振信号のうちのもう1つを受信し、又は、前記第1入力端は前記第1内部信号と前記第2内部信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2内部信号と前記第1内部信号のうちのもう1つを受信し、前記正常な作動モードで、前記第1入力端は前記第1内部信号と第2内部信号のうちの1つを受信し、前記第2入力端は前記第2内部信号と第1内部信号のうちのもう1つを受信する、積分ユニットと、
積分ユニットの出力端に接続される比較器と、を備えることを特徴とする。
[44]本開示の第44の態様によれば、本開示の第43の態様において、
前記積分ユニットは、
前記テストモード又は前記正常な作動モードで、前記積分ユニットの第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記積分ユニットの第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2内部信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1内部信号を受信するように構成されることを特徴とする。
[45]本開示の第45の態様によれば、本開示の第44の態様において、
前記積分ユニットは更に、前記テストモードで、前記積分ユニットの第1入力端が、反転標識信号が低レベルである場合、前記第1発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記積分ユニットの第2入力端が、前記反転標識信号が低レベルである場合、前記第2発振信号を受信し、前記反転標識信号が高レベルである場合、前記第1発振信号を受信するように構成されることを特徴とする。
[46]本開示の第46の態様によれば、本開示の第45の態様において、
前記論理ユニットは、
前記第1内部信号のデューティー比及び/又は第2内部信号のデューティー比を調整することに用いられるカウンターと、
前記反転標識信号が低レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第1値を記憶する第1レジスタ群と、
前記反転標識信号が高レベルである場合、前記比較器の出力に基づいて、前記カウンターの第2値を記憶する第2レジスタ群と、を備えることを特徴とする。
[47]本開示の第47の態様によれば、本開示の第46の態様において、
前記論理ユニットは、
前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群に接続され、前記第1レジスタ群と前記第2レジスタ群の出力に対して加減乗除演算を行うことに用いられる演算コンポーネントと、
前記演算コンポーネントに接続され、前記演算コンポーネントの出力結果を記憶することに用いられる第3レジスタ群と、を更に備えることを特徴とする。
[48]本開示の第48の態様によれば、本開示の第41の態様において、
第1セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1内部信号、前記第2内部信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第1セレクターを介して前記比較ユニットに接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第1内部信号と前記第2内部信号を第3差分対信号と記し、前記第1セレクターは、前記第1差分対信号、前記第2差分対信号及び前記第3差分対信号のうちの1つを選択して前記比較ユニットに入力することに用いられることを特徴とする。
[49]本開示の第49の態様によれば、本開示の第48の態様において、
前記テストモードで、前記第1セレクターは、前記第1差分対信号又は前記第3差分対信号を選択して前記比較ユニットに入力し、前記正常な作動モードで、前記第1セレクターは、前記第2差分対信号又は前記第3差分対信号を選択して前記比較ユニットに入力することを特徴とする。
[50]本開示の第50の態様によれば、本開示の第41の態様において、
第2セレクターを更に備え、前記第1発振信号、前記第2発振信号、前記第1外部信号、前記第2外部信号は、いずれも、前記第2セレクターを介して前記差分入力回路に接続され、前記第1発振信号と前記第2発振信号を第1差分対信号と記し、前記第1外部信号と前記第2外部信号を第2差分対信号と記し、前記第2セレクターは、前記第1差分対信号と前記第2差分対信号のうちの1つを選択して前記差分入力回路に入力することに用いられることを特徴とする。
[51]本開示の第51の態様によれば、本開示の第50の態様において、
前記テストモードで、前記第2セレクターは、前記第1差分対信号を選択して前記差分入力回路に入力し、前記正常な作動モードで、前記第2セレクターは、前記第2差分対信号を選択して前記差分入力回路に入力することを特徴とする。
【産業上の利用可能性】
【0241】
本願の実施例は、メモリを提供する。前記メモリは、第1発振信号と第2発振信号を生成することに用いられるクロック生成回路であって、前記第1発振信号と前記第2発振信号とは、周波数が同じであり、位相が逆であり、前記第1発振信号と前記第2発振信号のデューティー比はいずれも第1所定の範囲内にある、クロック生成回路と、第1外部信号と第2外部信号を受信し、第1内部信号と第2内部信号を生成することに用いられる差分入力回路と、を備え、前記クロック生成回路は更に、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を監視し、前記第1内部信号及び/又は前記第2内部信号のデューティー比を第2所定の範囲内にすることに用いられる。本願の実施例において、メモリは、DCM機能及びDCA機能を有し、差分入力回路に対する検出と較正を実現することもできる。