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特許74494492次元ガスクロマトグラフィーでの収集されたデータの分離できない複雑な混合物の分離
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】2次元ガスクロマトグラフィーでの収集されたデータの分離できない複雑な混合物の分離
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/02 20060101AFI20240306BHJP
   G01N 30/86 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G01N30/02 Z
G01N30/86 L
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023516134
(86)(22)【出願日】2021-10-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021054598
(87)【国際公開番号】W WO2022081587
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-05-05
(31)【優先権主張番号】63/090,405
(32)【優先日】2020-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592071853
【氏名又は名称】レコ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】LECO CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100147511
【弁理士】
【氏名又は名称】北来 亘
(72)【発明者】
【氏名】ジャロジンスキ,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ミクニット,ケビン,リー
【審査官】黒田 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-185586(JP,A)
【文献】特開2009-008570(JP,A)
【文献】特許第6260709(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2015/0198573(US,A1)
【文献】国際公開第2014/064790(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111413420(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法であって、前記データが、分離されたピークと関連づけられる情報と、分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報と、を含んでいる場合の、データを処理するための方法において、
前記分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報を実質的に単離するために前記分離されたピークと関連づけられる情報を前記データから低減させる工程、を備えており、
前記データは、強度を前記クロマトグラフの第1のカラムでの第1の保持時間及び前記クロマトグラフの第2のカラムでの第2の保持時間と関連づける、複数の点の形態をした情報を含み、前記低減させる工程は、
前記複数の点のそれぞれについて最小強度を導出する工程と、
平滑化済み表現を現出させるために、導出された前記最小強度のそれぞれを平滑化する工程と、
平滑化済みの最小の前記表現へ補正値を適用する工程と、を備えている、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記複数の点のそれぞれについて最小強度を導出する工程及び導出された表現のそれぞれを前記平滑化する工程は、
それぞれが対象点である各点について、(a)前記対象点に最も近接する点の最下強度値[I(minimum)]を識別する工程、及び(b)その様な点について前記最下強度値[I(minimum)]が識別され次第、前記対象点に最も近い前記点についての前記識別された最下強度値[I(minimum)]の平均値を決定する工程、及び(c)前記決定された平均値を、前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]として割り当てる工程、を備えている、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記対象点に最も近接する前記点は、どちらかの次元(即ち、前記第1の保持時間か又は前記第2の保持時間)にあるものとする、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記補正値を適用する工程は、
それぞれが対象点である、各平滑化済み最小表現中の各点について、(a)前記対象点に最も近接するY個の点を参照する工程、(b)各参照点について、その様な点についての前記最小強度の、その様な点の未加工強度からの差を決定する工程、(c)前記決定された差を昇順に並べ替える工程、(d)前記並べ替え後の決定された差の下位50%に対してホッジス・レーマン統計値を算出する工程、及び、(e)その統計値を前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]へ加算して、その様な点についての補正された平滑化済み最小強度[I(corrected smoothed minimum intensity)]を現出させる工程、を備えている、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記対象点に最も近接する前記Y個の点は、どちらかの次元(即ち、前記第1の保持時間か又は前記第2の保持時間)にあるものとする、方法。
【請求項6】
2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法であって、前記データが、分離された分析種と関連づけられる情報と、分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報と、を含んでいる場合の、データを処理するための方法において、
前記分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報を実質的に単離するために前記分離された分析種と関連づけられる情報を前記データから低減させる工程、を備えており、
前記データは、強度を前記クロマトグラフの第1のカラムでの第1の保持時間及び前記クロマトグラフの第2のカラムでの第2の保持時間と関連付ける情報を含み、前記低減させる工程は、
複数の2次元目保持時間について、その様な第2の保持時間それぞれについて収集されたデータを備える未加工1次元表現を導出する工程であって、ここに、各未加工1次元表現は、第1のカラム保持時間を強度に照らして参照する複数の点を含んでいる、未加工1次元表現を導出する工程と、
前記未加工1次元表現のそれぞれの中の前記データに内包される前記分離された分析種に関係した情報が実質的に低減されるように、前記データに含まれる分離できない混合物を表現する情報を実質的に単離する工程と、
前記単離された情報を備える次元表現を再び組み合わせて前記分離できない混合物の2次元表現を現出させる工程と、を備えており、
前記情報を実質的に単離する工程は、
各未加工1次元表現について最小1次元表現を導出する工程と、
平滑化済み最小1次元表現を現出させるために、前記導出された最小1次元表現のそれぞれを平滑化する工程と、
前記平滑化済み最小1次元表現へ補正値を適用する工程と、を備えている、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記各未加工1次元表現について最小1次元表現を導出する工程及び前記導出された最小1次元表現のそれぞれを平滑化する工程は、
それぞれが対象点である各1次元表現中の各点について、(a)前記対象点に最も近接するN個の点の最下強度値[I(minimum)]を識別する工程、及び(b)その様なN個の点について前記最下強度値[I(minimum)]が識別され次第、前記対象点に最も近い前記N個の点についての前記識別された最下強度値[I(minimum)]の平均値を決定する工程、及び(c)前記決定された平均値を、前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]として割り当てる工程、を備えている、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
Nは11である、方法。
【請求項9】
請求項6に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記補正値を適用する工程は、
それぞれが対象点である、各平滑化済み最小1次元表現中の各点について、(a)前記対象点に最も近接するY個の点を参照する工程、(b)各参照点について、その様な点についての最小強度の、その様な点の未加工強度からの差を決定する工程、(c)前記決定された差を昇順に並べ替える工程、(d)前記並べ替え後の決定された差の下位50%に対してホッジス・レーマン統計値を算出する工程、及び、(e)その統計値を前記対象点についての平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]へ加算して、その様な点についての補正された平滑化済み最小強度[I(corrected smoothed minimum intensity)]を現出させる工程、を備えている、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記第1の保持時間及び前記第2の保持時間は不変である、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記第1の保持時間及び前記第2の保持時間は可変である、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記データから前記分離されたピークを導出する工程、を更に備えている方法。
【請求項13】
請求項12に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記導出する工程は、
前記分離されたピークを現出させるために、前記分離できない複雑な混合物と関連づけられる前記実質的に単離された情報を前記データから減算する工程、を備えている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元ガスクロマトグラフィーでの収集されたデータの分離できない複雑な混合物(unresolved complex mixture)の分離に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な用途で、また数多くの分野を横断して、化合物を分離し及び分析するのにガスクロマトグラフィーが使用されている。従来式ガスクロマトグラフィーは、試験されるべき試料をカラム内でキャリアガス(例えば、ヘリウム又は水素)と組み合わせて流出液を形成させる工程を伴うことがある。流出液がカラムを通って進んでゆくと、様々な化合物が流れ特性に因って互いから分離されることになる。カラムを出てゆき次第、分離された化合物は検出され及び分析されることになる。
【0003】
試料の2つ又はそれ以上の化合物が類似した特性を有しているとき、それらは似た速度でカラムを通って進む傾向があり、したがって十分な量の分離が起こらないため、その様な化合物を分離するのは困難な場合もある。上記を解決しようと取り組み、分析の分離度(resolution)を改善するために、単一のカラムを使用するのではなく、第2のカラムの中へ流出液の一部を周期的に注入し、それによって第2のカラムに第1のカラムとは異なる1つ又はそれ以上の特性を保有させるという技法が実施されている。これは2次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)として知られている。本明細書に開示されている発明は、この技術を前進させ、その様な2次元システムで得られるデータの分析を容易にする手段を提供する。
【発明の概要】
【0004】
2次元クロマトグラフでのデータを処理するためのシステム及び方法が開示されている。幾つかの実施形では、データは、分離されたピーク(resolved peaks)と関連づけられる情報と、分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報と、を含んでおり、その様なシステム及び方法は、分離されたピークと関連づけられる情報をデータから低減させて、分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報を実質的に単離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】2次元クロマトグラフィーシステムの概略図である。
図2】検出器によって収集され得る未加工データを示す等高線プロットの一例であり、等高線プロットは分離できない複雑な混合物と多数の明確に分離されたクロマトグラフィーのピークの両方を含んでいる。
図3図2の等高線プロットに視覚的に表現されているデータから1次元情報の1つ又はそれ以上のセットを抽出するプロセスの一実施例を示す視覚的説明図を提供しており、y軸(2次元目保持時間(second dimension retention time))に沿って取られたボックス及びその中に内包されるデータは、その様な2次元目保持時間での各変調の強度に関する情報を提供する。
図4図3からの抽出されたデータの視覚的説明図を提供しており、ここに、x軸は1次元目保持時間であり、y軸は強度である(この例では、図3に示されている様に、2次元目保持時間は2である)。
図5図4からの信号の視覚的説明図を提供しており、本明細書に記載のプロセスに従って決定された各点についての最小強度値(同じく図示されている未加工データに比較)を含んでおり、各点についての最小値の、図4の未加工データ中の各点の強度に比較した差を強調表示するためにy軸(強度)が縮小されていることに留意されたい。
図6図5からの信号の視覚的説明図を提供しており、図5に示されている最小強度値への平滑化関数の適用後の各点についての強度値(同じく図示されている未加工データに比較)を示している。
図7】各点への補正値の適用後の、図6からの信号の視覚的説明図を提供しており、信号はその様な不変の2次元目保持時間(本例では2)での分離できない複雑な混合物を近似している。
図8】修正された図2の等高線プロットの視覚的説明図を提供しており、修正された等高線プロットは、(1次元情報の1つ又はそれ以上のセットのそれぞれへの最小強度値、平滑化関数、及び補正値の適用に因って)明確に分離されたクロマトグラフィーのピークが弱められた状態で分離できない複雑な混合物を表現している。
図9】等高線プロットの描写であって、プロット中の参照点周りに延ばされたウィンドーの一例を示しており、ここに、ウィンドーは、N(第1保持時間)xM(2次元目時間)のサイズを有し、ウィンドー中に含まれる点は、以下に説明されている様に、その様な点の強度の値に影響を与えるために利用される。
【発明を実施するための形態】
【0006】
様々な図面中の同様の符号は同様の要素を指示している。
【0007】
以下の、様々な実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、発明、その適用、又はその使用の範囲を限定しようとの意図は一切ない。簡単に言うと、本明細書の開示は、様々な実施形態での変調ガスクロマトグラフィーシステムを示し、説明しようとするものである。上記に基づき、概して理解されるべきこととして、本明細書で使用される命名法は単に便宜上のものであり、発明を説明するのに使用されている用語は当業者による最も広範な意味を与えられるべきである。
【0008】
図1を参照すると、ガスクロマトグラフ10が示されている。或る実施形では、クロマトグラフ10は、第1のカラム(又はキャピラリー)12、第2のカラム(又はキャピラリー)14、第1のカラム12と第2のカラム14の間の変調システム16、検出器18、及び注入器11を含んでいる。
【0009】
本明細書に記載の原理は、何れの2次元クロマトグラフィーシステムで適用されてもよく、簡潔さを期し、これ以降はクロマトグラフ10の詳細事項を解説する必要はないだろう。代わりに、開示の残り部分では、検出器10によって収集されたデータ中の分離された分析種を実質的に弱め(mute)(又は低減させ(attenuate))、それによって分離できない混合物を表現するデータを実質的に単離する方法及びプロセスを論じる。検出器10は、2次元システムに適した何れの検出器であってもよい。例えば、限定するわけではないが、検出器は、電子捕捉検出器、熱伝導度検出器、光イオン化検出器、水素炎イオン化検出器、火炎光度検出器、質量分析計、測光検出器(例えば、紫外線、可視光など)、原子発光検出器、窒素リン検出器、化学発光硫黄検出器、などであってもよい。
【0010】
システム10の様な2次元システムの或る実施形では、検出器40によって収集されるデータ(D)は、線形データストリームの形式で収集及び表現されてもよいし、数学的行列(Mraw)で収集され及び処理されてもよく、所望であれば、図2に示されている様な2次元平面(例えば、等高線プロット)上に描画されてもよい(説明上、等高線プロットのピークは強度のカラースケールによって表現されている)。以下の実施例では、等高線プロットの各軸上に保持時間を定義するために、ユーザによって定義されたパラメータ(例えば、変調期間(各変調サイクル間ひいては第2のカラムの各急速分離間の所要時間)など)及び総実行時間))が使用されている。
【0011】
本明細書に説明されている原理は、静的変調時間を使用するGCxGCシステムにも可変変調時間を適用するGCxGCシステムにも適用され得る。以下に論じられている実施形態は、変調時間が静的に維持されるプロセスを説明しているが、特許請求の範囲による範囲は、プロセスの1つの実施例又は1つの適用に制約されるものではない。
【0012】
実践では、情報中に表現されている分離された分析種を低減させて分離できない混合物を実質的に単離するのが望ましいことがある。
【0013】
或る実施形では、方法が、(i)複数の2次元目保持時間について、その様な第2保持時間それぞれについて収集されたデータを備える未加工1次元表現を導出する工程であって、ここに、各未加工1次元表現は、それぞれの第1のカラムの保持(例えば、x軸値)時間についての強度(例えば、y軸値)を有する複数の点を含んでいる、未加工1次元表現を導出する工程と、(ii)未加工1次元表現のそれぞれの中のデータに内包される分離された分析種に関係した情報が実質的に低減されるように、データに含まれる分離できない混合物を表現する情報を実質的に単離する工程と、(iii)単離された情報を備える1次元表現同士を再び組み合わせて分離できない混合物の2次元表現を現出させる工程と、を含み得る。
【0014】
図3は、図2の等高線プロットに視覚的に表現されているデータから1次元情報の1つ又はそれ以上のセットを導出する工程の一実施例を描写しており、ここに、y軸(2次元目保持時間)に沿って取られたボックス及びその中に内包されるデータは、1次元目保持時間(即ち、参照変調)に照らした強度に関する情報を提供する。そして図4は、図3からの抽出されたデータの視覚的説明図を提供しており、ここに、x軸は1次元目保持時間であり、y軸は強度である(この例では、図3に示されている様に、2次元目保持時間は2秒である)。
【0015】
分離できない混合物を表現する情報を実質的に単離する方法の一実施例をこれより開示してゆく。他の方法が利用される余地もあり、特に主張されていない限り、発明の範囲は実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
【0016】
或る実施形では、情報を実質的に単離する工程は、(i)各未加工1次元表現について最小1次元表現を導出する工程と、(ii)平滑化済み最小1次元表現を現出させるために、導出された最小1次元表現のそれぞれを平滑化する工程と、(iii)平滑化済み最小1次元表現へ補正値を適用する工程と、を備えている。
【0017】
或る実施形では、各未加工1次元表現について最小1次元表現を導出する工程及び導出された最小1次元表現のそれぞれを平滑化する工程は、(i)それぞれが対象点(subject point)である各1次元表現中の各点について、(a)対象点に最も近接するN個の点の最下強度値[I(minimum)]を識別する工程、及び(b)その様なN個の点について最下強度値[I(minimum)]が識別され次第、対象点に最も近いN個の点についての識別された最下強度値[I(minimum)]の平均値を決定する工程、及び(c)決定された平均値を、対象点についての平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]として割り当てる工程、を備えていてもよい。或る実施形では、Nは11とされ得るが、他の値が利用されてもよく、発明は記載の実施例に限定されないものと理解されたい。可変変調を採用する或る代替的なシステムでは、Nは、一部には、変調時間の関数として変えられてもよい。例えば、限定するわけではないが、Nは変調の長さの関数として決定されてもよい(例えば、より短い変調期間は、1次元目にピークを横断してより多くの変調があることから、Nが増加する結果となり得る)。
【0018】
図5は、図4からの信号の視覚的説明図を提供しており、上述のプロセスに従って決定された各点についての最小強度値(同じく図示されている未加工データに比較)を含んでおり、各点についての最小値の、図4の未加工データ中の各点の強度に比較した差を強調表示するためにy軸(強度)が縮小されていることに留意されたい。
【0019】
図6は、図5からの信号の視覚的説明図を提供しており、図5に示されている最小強度値への平滑化関数の適用後の各点についての強度値(同じく図示されている未加工データに比較)を示している。
【0020】
次に、平滑化された最小強度値へ補正値が適用されてもよい。例えば、限定するわけではないが、或る実施形では、補正値は、それぞれが対象点である各平滑化済み最小1次元表現中の各点について、次の様に計算されてもよく、即ち、(a)対象点に最も近接するY個の点を参照し、(b)各参照点について、その様な点についての平滑化済み最小強度の、その様な点の未加工強度からの差を決定し、(c)決定された差を昇順に並べ替え、(d)並べ替え後の決定された差の下位50%に対してホッジス・レーマン統計値(Hodges Lehmann statistic)を算出し、(e)その統計値を対象点についての平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum]へ加算して、その様な点についての補正された平滑化済み最小強度[I(corrected smoothed minimum intensity)]を現出させる、という様に計算されてもよい。
【0021】
図7は、各点への補正値の適用後の、図6からの信号の視覚的説明図を提供しており、信号はその様な不変の1次元目保持時間(本例では2)での分離できない複雑な混合物を近似している。
【0022】
或る実施形では、Yは11とされ得るが、他の値が利用されてもよく、発明は例示としての値に限定されないものと理解されたい。
【0023】
以上に論じられている様に、各一次元表現上の各点について補正された平滑化済み最小強度が決定され次第、修正された1次元表現が再度つなぎ合わされ、それによって、実質的に分離できない複雑な混合物は分離された分析種が実質的に低減された状態で表現される。図8は、修正された図2の等高線プロットの視覚的説明図を提供しており、修正された等高線プロットは、(1次元情報の1つ又はそれ以上のセットのそれぞれへの最小強度値、平滑化関数、及び補正値の適用に因って)明確に分離されたクロマトグラフィーのピークが弱められた状態で分離できない複雑な混合物を表現している。
【0024】
分離できない混合物を表現する情報を実質的に単離する別の方法の或る実施例をこれより開示してゆく。再び図2を参照して、情報を単離する工程は、3次元データに対して行われ、データを図3図7に関して説明された1次元片々へ分割することなく行うことができる。代わりに、情報を分離する工程は、その様な単離が求められている未加工データ中の各点について以下の工程を行うことを備えており、即ち、(i)各未加工2次元表現について最小2次元表現を導出する工程と、(ii)平滑化済み最小2次元表現を現出させるために、導出された最小2次元表現のそれぞれを平滑化する工程と、(iii)平滑化済み最小2次元表現へ補正値を適用する工程と、を備えている。
【0025】
或る実施形では、各未加工2次元表現について最小2次元表現を導出する工程及び導出された最小2次元表現のそれぞれを平滑化する工程は、(i)それぞれが対象点である各2次元表現中の各点について、(a)(図9に示されている様に)両次元での対象点に最も近接する点であって1次元目にN及び2次元目にMのサイズの周りに延びるウィンドーによって囲まれる点の最下強度値[I(minimum)]を識別する工程、及び(b)その様な点について最下強度値[I(minimum)]が識別され次第、その様なウィンドー内のすべてのその様な点の識別された最下強度値[I(minimum)]の平均値を決定する工程、及び(c)決定された平均値を、対象点についての平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]として割り当てる工程と、を備えていてもよい。
【0026】
以上に1次元の適用で説明されている様に、平滑化済み最小強度値へ補正値が適用されてもよい。例えば、限定するわけではないが、或る実施形では、補正値は、それぞれが対象点である各平滑化済み最小1次元表現中の各点について、次の様に計算されてもよく、即ち、(a)(両次元での)対象点に最も近接するY個の点を参照し、(b)各参照点について、その様な点についての平滑化済み最小強度の、その様な点の未加工強度からの差を決定し、(c)決定された差を昇順に並べ替え、(d)並べ替え後の決定された差の下位50%に対してホッジス・レーマン統計値を算出し、(e)その統計値を対象点についての平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum]へ加算して、その様な点についての補正された平滑化済み最小強度[I(corrected smoothed minimum intensity)]を現出させる、という様に計算されてもよい。このプロセスを適用した結果、分離された分析種が表現から実質的に低減された状態で分離できない複雑な混合物の表現が現出される。
【0027】
例えばペアワイズ平均のファーストパーセンタイルを含み得る他の補正係数が利用されることもあり得るものと理解されたい。或る実施形では、補正係数は、大きい値を捨てる又は実質的に最小化するプロセスを含んでおり、というのもこれらの値は分離されたピークの上位と関連づけられる可能性が高いからである。
【0028】
本明細書に記載のシステム及び技法の様々な実施形は、デジタル電子回路構成及び/又は光学回路構成、集積回路構成、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組合せ、に実現され得る。これらの様々な実施形は、専用か汎用かを問わず少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサであって、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスとの間でデータ及び命令を受信し及び伝送するように連結されている少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサ、を含むプログラム可能なシステム上で実行可能及び/又は翻訳可能である1つ又はそれ以上のコンピュータプログラムでの実施形を含み得る。
【0029】
ソフトウェアアプリケーション(即ち、ソフトウェアリソース)は、コンピューティングデバイスにタスクを遂行させるコンピュータソフトウェアを指すとしてもよい。幾つかの実施例では、ソフトウェアアプリケーションは、「アプリケーション」、「アプリ」、又は「プログラム」と呼ばれることもある。例としてのアプリケーションには、限定するわけではないが、システム診断アプリケーション、システム管理アプリケーション、システム保守アプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、メッセージングアプリケーション、メディアストリーミングアプリケーション、ソーシャルネットワーキングアプリケーション、及びゲーミングアプリケーションが挙げられる。
【0030】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとしても知られている)は、プログラム可能なプロセッサのための機械命令を含み、高水準手続き型及び/又はオブジェクト指向型のプログラミング言語に、及び/又はアセンブリ/機械言語に、実施され得る。ここでの使用に際し、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含め、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサへ提供するのに使用される任意のコンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒介、装置、及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理デバイス(PLD))を指す。「機械可読信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサへ提供するのに使用される任意の信号を指す。
【0031】
この明細書に記載のプロセス及び論理フローは、1つ又はそれ以上のコンピュータプログラムを実行して入力データに対するオペレーションと出力生成によって機能を遂行する、データ処理ハードウェアと呼ばれることもある1つ又はそれ以上のプログラム可能なプロセッサによって遂行され得る。プロセス及び論理フローは、同様に、専用論理回路構成、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって遂行されることもできる。コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、一例として、汎用と専用の両方のマイクロコンピュータ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの何れか1つ又はそれ以上のプロセッサが挙げられる。概して、プロセッサは、命令及びデータを、読み出し専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又はそれら両方から受信するだろう。コンピュータの必須要素は、命令を遂行するためのプロセッサと、命令及びデータを記憶するための1つ又はそれ以上のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、更に、データ記憶用の1つ又はそれ以上のマスストレージデバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、を含んでいるか、又はその様なマスストレージデバイスからデータを受信する又はマスストレージデバイスへデータを伝送する又はその両方を行うように動作可能に連結されているだろう。とはいえ、コンピュータはその様なデバイスを有していなくてもよい。コンピュータプログラム、命令、及びデータを記憶するのに適したコンピュータ可読媒体には、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスが含められ、一例として半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス;磁気ディスク、例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスク;光磁気ディスク;及びCD ROMディスク及びDVD-ROMディスク、が挙げられる。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路構成によって補完されていてもよいし、又は専用論理回路構成に組み入れられていてもよい。
【0032】
ユーザとの対話を提供するために、開示の1つ又はそれ以上の態様は、ユーザへの情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(ブラウン管)、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ、e-インク、プロジェクションシステム、又はタッチスクリーンと、随意的にはユーザが入力をコンピュータへ提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス、例えばマウス又はトラックボールと、を有するコンピュータ上に実施され得る。ユーザとの対話を提供するのに同様に他の種類のデバイスを使用することもでき、例えば、ユーザへ提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバックであってもよいし、またユーザからの入力は、音響入力、発話入力、又は触覚入力を含む任意の形態で受信されることができる。加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されているデバイスへドキュメントを送信し及びユーザによって使用されているデバイスからドキュメントを受信することによってユーザと対話することができ、例えば、ユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザから受信された要求に応えてウェブページをウェブブラウザへ送信することによって対話することができる。
【0033】
本願発明の実施態様は、例えば、次のとおりである。
[実施態様1]
2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法であって、前記データが、分離されたピークと関連づけられる情報と、分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報と、を含んでいる場合の、データを処理するための方法において、
前記分離できない複雑な混合物と関連づけられる情報を実質的に単離するために前記分離されたピークと関連づけられる情報を前記データから低減させる工程、を備えている方法。
[実施態様2]
実施態様1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記データは、強度を前記クロマトグラフの第1のカラムでの第1の保持時間及び前記クロマトグラフの第2のカラムでの第2の保持時間と関連づける、複数の点の形態をした情報を含み、前記低減させる工程は、
前記複数の点のそれぞれについて最小強度を導出する工程と、
平滑化済み表現を現出させるために、導出された前記最小強度のそれぞれを平滑化する工程と、
平滑化済みの最小の前記表現へ補正値を適用する工程と、を備えている、方法。
[実施態様3]
実施態様2に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記複数の点のそれぞれについて最小強度を導出する工程及び導出された表現のそれぞれを前記平滑化する工程は、
それぞれが対象点である各点について、(a)前記対象点に最も近接する点の最下強度値[I(minimum)]を識別する工程、及び(b)その様な点について前記最下強度値[I(minimum)]が識別され次第、前記対象点に最も近い前記点についての前記識別された最下強度値[I(minimum)]の平均値を決定する工程、及び(c)前記決定された平均値を、前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]として割り当てる工程、を備えている、方法。
[実施態様4]
実施態様3に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記対象点に最も近接する前記点は、どちらかの次元(即ち、前記第1の保持時間か又は前記第2の保持時間)にあるものとする、方法。
[実施態様5]
実施態様4に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記補正値を適用する工程は、
それぞれが対象点である、各平滑化済み最小表現中の各点について、(a)前記対象点に最も近接するY個の点を参照する工程、(b)各参照点について、その様な点についての前記最小強度の、その様な点の前記未加工強度からの差を決定する工程、(c)前記決定された差を昇順に並べ替える工程、(d)前記並べ替え後の決定された差の下位50%に対してホッジス・レーマン統計値を算出する工程、及び、(e)その統計値を前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]へ加算して、その様な点についての補正された平滑化済み最小強度[I(corrected smoothed minimum intensity)]を現出させる工程、を備えている、方法。
[実施態様6]
実施態様5に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記対象点に最も近接する前記Y個の点は、どちらかの次元(即ち、前記第1の保持時間か又は前記第2の保持時間)にあるものとする、方法。
[実施態様7]
実施態様1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記データは、強度を前記クロマトグラフの第1のカラムでの第1の保持時間及び前記クロマトグラフの第2のカラムでの第2の保持時間と関連付ける情報を含み、前記低減させる工程は、
複数の2次元目保持時間について、その様な第2の保持時間それぞれについて収集されたデータを備える未加工1次元表現を導出する工程であって、ここに、各未加工1次元表現は、第1のカラム保持(例えば、x軸値)時間を強度(例えば、y軸値)に照らして参照する複数の点を含んでいる、未加工1次元表現を導出する工程と、
前記未加工1次元表現のそれぞれの中の前記データに内包される前記分離された分析種に関係した前記情報が実質的に低減されるように、前記データに含まれる分離できない混合物を表現する情報を実質的に単離する工程と、
前記単離された情報を備える前記2次元表現同士を再び組み合わせて前記分離できない混合物の2次元表現を現出させる工程と、を備えている、方法。
[実施態様8]
実施態様7に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記情報を実質的に単離する工程は、
各未加工1次元表現について最小1次元表現を導出する工程と、
平滑化済み最小1次元表現を現出させるために、前記導出された最小1次元表現のそれぞれを平滑化する工程と、
前記平滑化済み最小1次元表現へ補正値を適用する工程と、を備えている、方法。
[実施態様9]
実施態様8に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記各未加工1次元表現について最小1次元表現を導出する工程及び前記導出された最小1次元表現のそれぞれを平滑化する工程は、
それぞれが対象点である各1次元表現中の各点について、(a)前記対象点に最も近接するN個の点の最下強度値[I(minimum)]を識別する工程、及び(b)その様なN個の点について前記最下強度値[I(minimum)]が識別され次第、前記対象点に最も近い前記N個の点についての前記識別された最下強度値[I(minimum)]の平均値を決定する工程、及び(c)前記決定された平均値を、前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]として割り当てる工程、を備えている、方法。
[実施態様10]
実施態様9に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
Nは11である、方法。
[実施態様11]
実施態様8に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記補正値を適用する工程は、
それぞれが対象点である、各平滑化済み最小1次元表現中の各点について、(a)前記対象点に最も近接するY個の点を参照する工程、(b)各参照点について、その様な点についての前記最小強度の、その様な点の前記未加工強度からの差を決定する工程、(c)前記決定された差を昇順に並べ替える工程、(d)前記並べ替え後の決定された差の下位50%に対してホッジス・レーマン統計値を算出する工程、及び、(e)その統計値を前記対象点についての前記平滑化済み最小強度[I(smoothed minimum)]へ加算して、その様な点についての補正された平滑化済み最小強度[I(corrected smoothed minimum intensity)]を現出させる工程、を備えている、方法。
[実施態様12]
実施態様1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記変調時間は不変である、方法。
[実施態様13]
実施態様1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記変調時間は可変である、方法。
[実施態様14]
実施態様1に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記データから前記分離されたピークを導出する工程、を更に備えている方法。
[実施態様15]
実施態様14に記載の2次元クロマトグラフでのデータを処理するための方法において、
前記導出する工程は、
前記分離されたピークを現出させるために、前記分離できない複雑な混合物と関連づけられる前記実質的に単離された情報を前記データから減算する工程、を備えている、方法。
数多くの実施形を説明してきた。それでもなお、様々な修正が開示の精神及び範囲を逸脱することなくなされ得ることを理解しておきたい。したがって、他の実施形は付随の特許請求の範囲による範囲の内にある。
【符号の説明】
【0034】
10 ガスクロマトグラフ
11 注入器
12 第1のカラム
14 第2のカラム
16 変調システム
18 検出器
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9