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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20240307BHJP
   A47B 7/00 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
A47B13/00 B
A47B7/00 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019204211
(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公開番号】P2021074351
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】坂本 邦雄
(72)【発明者】
【氏名】飯石 竜也
(72)【発明者】
【氏名】三原 辰司
(72)【発明者】
【氏名】引地 豊
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-038699(JP,U)
【文献】特開2014-154364(JP,A)
【文献】特開2010-118247(JP,A)
【文献】登録実用新案第3077236(JP,U)
【文献】特開2001-250602(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105795717(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 13/00
A47B 7/00
A47B 13/08
H01R 13/46
H01R 13/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源に電気的に接続される電源接続部が天板に設けられたテーブルにおいて、
天板側面に前記電源接続部と電気的に接続された凸部及び凹部と、を備え、
前記電源接続部と、前記凸部及び前記凹部とは別体で構成され、
前記凸部と前記凹部が凹凸嵌合によって電気的に接続可能であることを特徴とするテーブル。
【請求項2】
前記天板は長方形状に形成され、
前記凸部は、前記天板側面のうち一方側の短側面に設けられ、
前記凹部は、前記天板側面のうち他方側の短側面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のテーブル。
【請求項3】
前記天板は長方形状に形成され、
前記凸部は、前記天板側面の一方側の長側面における一方側の短側面寄りに設けられ、
前記凹部は、前記天板側面の一方側の長側面における他方側の短側面寄りに設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテーブル。
【請求項4】
前記凸部は、前記天板側面から突設された筒状挿入部を備え、
前記凹部は、前記天板側面に穿設され、前記筒状挿入部が挿入される挿入孔と、前記挿入孔内に形成され、前記電源接続部に電気的に接続されるとともに、前記筒状挿入部内に挿入される突状部と、を備え、
前記筒状挿入部内には、前記電源接続部と電気的に接続され、前記筒状挿入部内に挿入された前記突状部に対して径方向に弾性変形して接触する接触部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のテーブル。
【請求項5】
前記凸部は、前記天板側面から突設された筒状挿入部と、前記筒状挿入部内に設けられ、前記電源接続部に電気的に接続された凸部側接触部と、を備え、
前記凹部は、前記天板側面に穿設され、前記筒状挿入部が挿入される挿入孔と、前記挿入孔内に形成され、前記筒状挿入部が前記挿入孔に挿入された状態で前記凸部側接触部と電気的に接続される凹部側接触部と、を備え、
前記筒状挿入部は径方向に弾性変形可能に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンセントなどの電源を備えたテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、電源コンセントを備える移動机が存在する(特許文献1参照)。この移動机は、天板の後方側下方に配線ボックスを設け、該配線ボックスの上面部に前記電源コンセントを備える。また、前記電源コンセントは、前記配線ボックスの内方下部に取り付けられた自動巻取り式リールと接続される。そして、前記自動巻取り式リールから電源用コードが下方へ引き出される。そのため、前記電源用コードのプラグを床コンセントに接続させることにより、前記電源コンセントに電気を供給することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-50966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、会議室などには、会議の内容や出席者数といった様々な事情に合わせて配置を変更できるように、複数のテーブルや机などの什器が用意されている。しかし、室内に複数の上記移動机を用意した場合、個々の移動机から引き出されたコードが床を這うことになり、室内の床上が雑然となる。
【0005】
そこで、本発明は、コンセントなどの電源を備えたテーブルに関し、複数のテーブルを用意した場合に、室内の床上を整然に保つことができるテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電源に電気的に接続される電源接続部が天板に設けられたテーブルにおいて、天板側面に前記電源接続部と電気的に接続された凸部及び凹部と、を備え、前記凸部と前記凹部が凹凸嵌合によって電気的に接続可能であることを特徴とする。
【0007】
本発明のテーブルによれば、複数のテーブルを連結して並べる際に、隣り合うテーブルの凸部と凹部を凹凸嵌合させることで、両テーブルが電気的に接続した状態で連結される。よって、一つのテーブルの電源接続部を電源に接続することで、連結された他のテーブルにも電気供給できる。
【0008】
また、前記天板は長方形状に形成され、前記凸部は、前記天板側面のうち一方側の短側面に設けられ、前記凹部は、前記天板側面のうち他方側の短側面に設けられている。
【0009】
前記テーブルによれば、前記凸部が前記天板側面のうち一方側の短側面に、前記凹部が前記天板側面のうち他方側の短側面に、それぞれ設けられているため、複数のテーブルを横並びにしたときに、テーブル間を電気的に接続させることができる。
【0010】
また、前記天板は長方形状に形成され、前記凸部は、前記天板側面の一方側の長側面における一方側の短側面寄りに設けられ、前記凹部は、前記天板側面の一方側の長側面における他方側の短側面寄りに設けられている。
【0011】
前記テーブルによれば、前記凸部が前記天板側面の一方側の長側面における一方側の短側面寄りに、前記凹部が前記天板側面の一方側の長側面における他方側の短側面寄りに、それぞれ設けられているため、複数のテーブルを対向配置したときに、テーブル間を電気的に接続させることができる。
【0012】
また、前記凸部は、前記天板側面から突設された筒状挿入部を備え、前記凹部は、前記天板側面に穿設され、前記筒状挿入部が挿入される挿入孔と、前記挿入孔内に形成され、前記電源接続部に電気的に接続されるとともに、前記筒状挿入部内に挿入される突状部と、を備え、前記筒状挿入部内には、前記電源接続部と電気的に接続され、前記筒状挿入部内に挿入された前記突状部に対して径方向に弾性変形して接触する接触部が設けられている。
【0013】
前記構成によれば、前記接触部は、前記筒状挿入部内に挿入された前記突状部が径方向に移動したとき、径方向に弾性変形するため、テーブル同士の電気的接続を保ちながら、テーブルのズレや揺動を許容できる。
【0014】
また、前記凸部は、前記天板側面から突設された筒状挿入部と、前記筒状挿入部内に設けられ、前記電源接続部に電気的に接続される凸部側接触部と、を備え、前記凹部は、前記天板側面に穿設され、前記筒状挿入部が挿入される挿入孔と、前記挿入孔内に形成され、前記筒状挿入部が前記挿入孔に挿入された状態で前記凸部側接触部と電気的に接続される凹部側接触部と、を備え、前記筒状挿入部は径方向に弾性変形可能に形成されている。
【0015】
前記構成によれば、前記筒状挿入部を挿入孔に挿入した状態で、テーブルのズレや揺動が発生したときに、前記筒状挿入部が径内方向に弾性変形するため、テーブル同士の電気的接続を保ちながら、テーブルのズレや揺動を許容できる。
【発明の効果】
【0016】
以上、本発明のテーブルによれば、天板側面の凸部と凹部を凹凸嵌合させることで、隣接するテーブル同士を電気的に接続することができるため、各テーブルを電源に接続する必要がなくなり、室内の床上を整然に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るテーブルの斜視図であって、(a)は後ろ側長側面視した場合の斜視図であり、(b)は前側長側面視した場合の斜視図である。
図2】同実施形態のテーブルの平面において、天板に設けた電気配線を示す図である。
図3】同実施形態のテーブルの後ろ側長側面から見た正面図である。
図4図2のIV-IV方向における一方側の短側面及び凸部の拡大断面図である。
図5図2のIV-IV方向における他方側の短側面及び凹部の拡大断面図である。
図6】同実施形態の凸部及び凹部の凹凸嵌合を示す拡大断面図である。
図7】同実施形態の凸部及び凹部の凹凸嵌合状態における揺動時の状態を示す図である。
図8】テーブル同士の接続態様を表す概略図であり、(a)はテーブル同士を横並びにした状態及び天板長側面と短側面を面接触して並べた状態を示し、(b)はテーブル同士を対向配置した状態を示す。
図9】連結用孔と連結具を加えた同実施形態にかかるテーブルの連結態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1図9を参考に、本発明の実施形態に係るテーブル1について説明する。まず、本実施形態に係るテーブル1の概括的な構成について説明する。
【0019】
本実施形態に係るテーブル1は、電源に電気的に接続される電源接続部102が天板10に設けられたものである。具体的に、前記テーブル1は、図1(a)(b)に示すように、長方形状の天板10と、前記天板10に設けられ、卓上電子機器に電力供給する電力供給部A(例えば、コンセント)と、前記天板10の側面に設けられた凸部100、凹部101及び電源接続部102と、前記天板10下面に設けられたダクトボックスC(図1においては図示しない)と、前記天板10を地面から所定距離の位置で支持する支脚11と、を備える。また、本実施形態のテーブル1において、天板10の長辺は前記天板10の短辺より二倍以上長く形成されている。
【0020】
また、本発明のテーブル1は、前記電源接続部102が天板10に設けられているテーブル1において、天板側面に、前記電源接続部102と電気的に接続された凸部100及び凹部101と、を備える。具体的には、図1に示すように、前記凸部100及び前記凹部101は、前記天板10の短側面と長側面に設けられている。そのため、テーブル1の側面同士を面接触するように複数の前記テーブル1を配置した場合、前記凸部100と前記凹部101を凹凸嵌合させることができる。本実施形態に係るテーブル1では、前記凸部100は一方側の短側面上に、前記凹部101は他方側の短側面上に、それぞれ設けられている。さらに、前記凸部100及び前記凹部101は、前記天板10の長側面上にも設けられる。即ち、本実施形態では、前記凸部100は、前記天板10の一方側の長側面(例えば、図1(b)に示す前側長側面)のうち前記一方側の短側面寄りに設けられ、前記凹部101は、前記天板10の前記一方側の長側面のうち前記他方側の短側面寄りに設けられている。
【0021】
また、本実施形態に係るテーブル1において、凸部100と凹部101は、天板10の側面に複数設けられている。具体的には、図1(a)(b)に示すように、天板10の側面には、前記凸部100と前記凹部101が二つずつ設けられている。また、本実施形態では、前記二つの凸部100が前記一方側の短側面に設けられている。そして、前記二つの凸部100は、図2に示すように、天板10の短手方向に所定距離Pだけ離間して設けられている。さらに、前記天板10の一方側の長側面には、二つの凸部100が設けられている。これらの凸部100は、図2に示すように、天板の長手方向に所定距離Pだけ離間している。本実施形態では、一方側の長側面に設けられた二つの凸部100は、凸部100が設けられた一方側の短側面寄りの領域において、所定距離Pだけ離間して設けられている。
【0022】
また、二つの凹部101は、前記他方側の短側面に設けられている。そして、前記二つの凹部101は、図2に示すように、天板10の短手方向に所定距離Pだけ離間している。加えて、前記天板の一方側の長側面には、二つの凹部101が設けられている。これら二つの凹部101は、図2に示すように、天板10の長手方向に所定距離Pだけ離間している。本実施形態では、一方側の長側面に設けられた二つの凹部101は、凹部101が設けられた他方側の短側面寄りの領域において、所定距離Pだけ離間して設けられている。
【0023】
上記テーブル1における天板10には、電源に電気的に接続される電源接続部102が設けられている。具体的には、前記電源接続部102は天板10の側面に設けられ、本実施形態では、図1(a)に示すように、天板10の他方側の長側面(例えば、後ろ側長側面)から天板10内に埋設されている。また、本実施形態では、前記天板10の後ろ側長側面に埋設された前記電源接続部102は、電源プラグなどの電気配線(図示しない)を介して、外部電源(図示しない)に接続される。
【0024】
以上が、本発明の実施形態に係るテーブル1の概括的な構成についての説明である。続いて、本実施形態に係るテーブル1の電気配線Bの構成及び前記凸部100と凹部101の外観的構成について説明する。
【0025】
本発明のテーブル1において、前記凸部100及び凹部101は、前記天板10側面に設けられた前記電源接続部102と電気的に接続されている。具体的には、図2に示すように、天板10の長側面上又は短側面上に設けられた前記凸部100及び前記凹部101は、導線などの電気配線Bを介して、前記電源接続部102と電気的に接続されている。本実施形態では、前記電源接続部102から引き出された極性の異なる二本の電気配線Bが分岐を行い、天板10の前側長側面上又は短側面上に設けられた凸部100及び凹部101と接続されている。さらに、本実施形態では、図2に示すように、電源接続部102から引き出された二本の電気配線Bは、前記天板10の表面に埋設された電力供給部Aにも接続されている。即ち、テーブル1の天板10には、電源接続部102と、電力供給部Aとしてのコンセントと、凸部100と、凹部101と、が設けられており、これらが電気的に接続されて電源供給回路が形成されている。この電源供給回路は、凸100部と凹部101が別のテーブル1の凹部101や凸部100と凹凸嵌合することで、隣のテーブル1の電源供給回路と電気的に接続される。
【0026】
また、本実施形態に係るテーブル1では、前記電源接続部102から引き出された電気配線Bは、天板内及び天板10の下面側を通り、前記凸部100、凹部101及び電力供給部Aとしてのコンセントに接続されている。具体的には、図3に示すように、天板内に埋め込まれた前記電源接続部102から引き出された電気配線Bが天板下面側から天板10の下側に設けられたダクトボックスC内に排出されている。そして、前記電気配線Bは、図3における天板10の左右方向に伸びるために分岐し、前記ダクトボックスC内と前側長側面や短側面近傍の天板内を通り、前記凸部100、前記凹部101及び電力供給部Aに接続されている。即ち、前記天板10には、前記電気配線Bが天板内を横断する配線路Xが設けられている。さらに、前記配線路Xを通る前記電気配線Bが、天板外(例えば、天板側面や天板表面)に設けられた凸部100、凹部101及び電力供給部Aに接続されるために、前記天板10には、天板内から天板外に貫通する貫通孔Yが設けられている。加えて、本実施形態では、前記配線路X及び前記複数の貫通孔Yを利用して、前記凸部100及び凹部101や、前記電源接続部102と電力供給部Aが天板10に埋設されている。
【0027】
また、本実施形態に係るテーブル1では、図2に示すように、前記電源接続部102から極性の異なる二本の電気配線Bが引き出され、前記凸部100、凹部101及び電力供給部Aに接続されている。そして、図3に示すように、前記天板10の短側面上に設けられている凸部100及び凹部101には、同一の電気配線Bが接続されている。よって、図3に示された天板10において、一方側の短側面に設けられた凸部100と他方の短側面に設けられた凹部101は、同一の極性である。また、図2に示すように、前記電源接続部102から引き出され、前記天板10の一方側の長側面方向に伸びる電気配線Bは、天板10の一方側の長側面寄りの一方側の短側面に設けられた凸部100と、他方側の短側面に設けられた凹部101に接続されている。そのため、天板10の前側長側面寄りに設けられた前記短側面上の凸部100と凹部101は同一の極性である。
【0028】
さらに、本実施形態のテーブルにおいては、図1及び図2に示すように、天板10の前側長側面上にも前記凸部100と前記凹部101が設けられている。また、前記前側長側面上の凸部100及び凹部101は、電気配線Bを介して、前記電源接続部102に接続されている。具体的には、天板10の前側長側面上の二つの凸部100それぞれは、極性が異なる二本の電気配線が接続されている。そのため、本実施形態において、二つの前記凸部100の極性は異なる。また、天板10の前側長側面上の二つの凹部101についても同様であり、各凹部101は異なる二本の電気配線Bに接続されているため、極性が異なる。そして、本実施形態では、図2に示すように、前記二本の電気配線Bが天板表面上に設けられた電力供給部Aにも接続されている。
【0029】
即ち、本実施形態のテーブル1において、前記凸部100、前記凹部101及び前記電力供給部Aは、前記電源接続部102を介して、他の前記凸部100、前記凹部101及び電力供給部Aに電気的に接続されている。そのため、本実施形態のテーブル1では、凸部100、凹部101及び電力供給部Aのそれぞれが前記電源接続部102と電気的に接続されることに加え、凸部100、凹部101及び電力供給部A間も電気的に接続される。
【0030】
続いて、前記凸部100及び前記凹部101の具体的な構成について説明する。本発明のテーブル1において、前記凸部100は、天板10の側面に突設された筒状挿入部1000と、前記筒状挿入部1000内に設けられ、前記電源接続部102に電気的に接続される凸部側接触部1001と、を備える。具体的に、前記凸部100は、図4に示すように、天板10の側面から天板外の方向に伸びるように設けられた筒状挿入部1000と、前記筒状挿入部1000内に設けられた凸部側接触部1001と、から構成されている。本実施形態において、前記筒状挿入部1000は、図4に示すように、天板内から一方側の短側面を通って、天板外に延出された突設筒部1000aと、前記天板内に設けられ、前記天板内の前記突設筒部1000aの基端部1000bに嵌合する天板内進退部1000Aと、を備える。
【0031】
前記した通り、本実施形態に係るテーブル1における天板10は、天板内から天板外に貫通する貫通孔Yを備える。具体的には、図4に示すように、前記天板内に設けられた配線路Xから一方側の短側面を貫通して、天板外に連通する貫通孔Yが設けられ、本実施形態の前記貫通孔Yの径は、前記配線路Xの内径より小さい。
【0032】
また、本実施形態の前記突設筒部1000aは、その基端部1000bが天板内に挿入されている。そして、前記基端部1000bから先端部1000cに進むにつれて、前記貫通孔Yを通過し、天板外に延出されている。そのため、前記突設筒部1000aは前記貫通孔Yを挿通することができる。加えて、本実施形態では、前記突設筒部1000aの外径と前記貫通孔Yの径は略同一である。
【0033】
さらに、前記突設筒部1000aの基端部1000b側の肉厚の一部は、内径側及び外径側から削がれ、薄くなっている。そして、前記薄くなった肉厚(薄肉部分1000d)を利用して、前記突設筒部1000aは天板内進退部1000A内に嵌合されている。加えて、前記突設筒部1000a内の先端部1000c側には、図4に示すように、内径側に突出する内周突起1000eが設けられている。本実施形態では、前記内周突起1000eは、前記突設筒部1000aの先端部1000c側の全周にわたって設けられている。
【0034】
また、本実施形態の前記突設筒部1000aは、ゴムなどといった弾性素材で形成されている。そのため、前記突設筒部1000aは、径方向において弾性変形可能である。よって、本実施形態の前記筒状挿入部1000は、径方向に弾性変形可能に形成されている。
【0035】
また、前記天板内進退部1000Aの径は、図4に示すように、前記天板内から一方側の短側面に貫通する貫通孔Yの径及び突設筒部1000aの外径より大きい。そのため、基端部1000bが前記天板内進退部1000Aにより嵌合された前記突設筒部1000aが天板内から完全に抜けることを防止できる。加えて、前記天板内進退部1000Aは、後述する下側貫通孔Yから天板外に伸びる摺動操作部1000Bを備える。なお、本実施形態においては、図4に示す天板内の配線路Xは、後述する図5に示す天板内に設けられた配線路Xより大きく形成されている。
【0036】
さらに、前記天板内進退部1000Aは、図4に示すように、天板内に伸びる電気配線Bの先端部Baを挿通させた状態で、前記電気配線Bの側面を保持している。そのため、電気配線Bの先端部Baは、後述する凸部側接触部1001と接触でき、前記凸部側接触部1001と前記電源接続部102は電気的に接続される。
【0037】
また、前記凸部側接触部1001は、前記突設筒部1000a内に挿入されている。本実施形態において、前記凸部側接触部1001は、前記突設筒部1000aの基端部1000bから前記突設筒部1000a内に挿入される。ここで、本実施形態の前記凸部側接触部1001は、前記突設筒部1000aの内径と略同一の外径であるため、前記突設筒部1000a内に挿入することができる。さらに、前記突設筒部1000a内に挿入された前記凸部側接触部1001は、前記凸部側接触部1001の筒軸方向における先端が前記内周突起1000eと接触するまで、前記突設筒部1000a内に挿入できる。そのため、本実施形態では、図4に示すように、前記凸部側接触部1001の全長を前記突設筒部1000a内に挿入することができるとともに、前記突設筒部1000a内に設けられた内周突起1000eにより、前記突設筒部1000a内に挿入された前記凸部側接触部1001が前記突設筒部1000aの先端部1000c側から抜けることが防止されている。
【0038】
さらに、図4に示すように、前記凸部側接触部1001が挿入された前記突設筒部1000aの基端部1000b側の薄肉部分1000dが、前記天板内進退部1000Aで嵌合されることにより、前記凸部側接触部1001の基端部1001aと前記天板内進退部1000Aの先端面1000Aaが面接触される。そのため、前記凸部側接触部1001が、天板内方向に移動して、突設筒部1000aの基端部1000bから抜けることが防止される。加えて、前記天板内進退部1000Aにより保持された電気配線Bの先端部Baと前記凸部側接触部1001の基端部1001aが接触することとなるため、前記凸部側接触部1001と前記電源接続部102を電気的に接続することができる。
【0039】
前記筒状挿入部1000内には、前記電源接続部102と電気的に接続され、前記筒状挿入部1000内に挿入された突状部1011に対して、径方向に弾性変形して接触する接触部(凸部側接触部)1001が設けられている。前記接触部1001は、筒状挿入部1000内に挿入可能な接触筒状部1001cと、前記接触筒状部1001cの先端部1001cAから内方へ折り返され、凹部101の突状部1011に接触可能な接触片1001bと、を備える。前記接触片1001bは、接触筒状部1001cの先端部1001cAに連結している基端部1001bAを起点に先端部1001bBが径方向内外に揺動するように弾性変形可能となっている。また、前記接触片1001bは、接触筒状部1001cの内周に沿って、複数、間隔をあけて設けられている。よって、これら複数の接触片1001bによって、先端側ほど、内径が小さくなるテーパ状挿入筒部1001dが形成される。
【0040】
また、本実施形態では、図4に示すように、前記接触筒状部1001cの筒軸方向における先端部1001cAから基端部1001cB側に伸びる複数の切込み(本実施形態では8つ)が周方向に等間隔で設けられている。そのため、前記複数の切込みにより、筒軸方向における先端部1001cAから基端部1001cBに向かって伸びる前記接触片1001bが複数になっている。
【0041】
また、本実施形態においては、図4に示すように、天板内から天板下面を貫通する下側貫通孔Yが形成されている。前記下側貫通孔Yは、図4における天板10の左右方向に伸びるように形成されている。そして、前記下側貫通孔Yには、後述する摺動操作部1000Bが天板外に貫通するように挿通されている。さらに、本実施形態においては、前記下側貫通孔Yは、前記一方側の短側面の長手方向において、前記貫通孔Yより小さく形成されている。そのため、前記天板内進退部1000A及び後述する天板内に後退した前記突設筒部1000aが、下側貫通孔Yから天板外に排出されることが防止される。加えて、前記下側貫通孔Yが形成された前記天板の下面のうち、図4に示す天板右側側面の端部には、磁石αが埋め込まれている。
【0042】
前記摺動操作部1000Bは、前記天板内進退部1000Aから前記下側貫通孔Yを通り、天板外に伸びている。具体的に、前記摺動操作部1000Bは、図4に示すように、その基端部1000Baが前記天板内進退部1000Aの下面部側に軸止めされている。また、前記摺動操作部1000Bは、図4に示すような天板の下面側に向かって伸びる状態から、軸止めを介して、前記天板下面に沿うように回動可能に形成されている。さらに、前記摺動操作部1000Bは、天板10の下面に向かって伸びる状態から天板下面に沿うように回動させた際に、前記天板10の下面に嵌合されるように形成されている。加えて、前記摺動操作部1000Bの先端部1000Bbには、前記天板10の下面に嵌合された際、前記天板右側側面の磁石αと磁気的に接続される磁石αが取り付けられているとともに、前記先端部1000Bbのうち、一部が前記天板10の下面に面接触される接触突起1000Bcを備えている。そのため、前記摺動操作部1000Bが前記天板10の下面に嵌合され、前記天板右側側面の磁石αと摺動操作部1000Bに取り付けられた磁石αを磁気的に接続した場合、前記摺動操作部1000Bは、天板の下面に沿った状態で固定される。よって、このとき、後述する天板内進退部1000Aは、天板内外方向に進退しない。したがって、凸部100は、天板10の側面から突出した状態で後退しないように固定される。
【0043】
また、本実施形態の前記天板内進退部1000Aは、天板内外方向(例えば、図4における左右方向)に進退可能に形成されている。具体的には、前記天板内進退部1000Aは、天板下面方向に伸びる前記摺動操作部1000Bを天板内外方向に移動させることにより、配線路X内を移動可能になっている。よって、凸部100は、天板10の側面に対して出退可能である。
【0044】
そして、前記配線路X内には、前記天板内進退部1000Aに対する天板内方向(例えば、図4の右側方向)の移動範囲を制限する進退規制用段差βが設けられている。即ち、図4に示す一方側の短側面側の配線路Xの径は、天板内方向の配線路Xより大きく、前記短側面側の配線路X内に前記天板内進退部1000Aが収納されている。そのため、前記配線路Xにおける大きさ分の前記進退規制用段差βが設けられ、前記進退規制用段差βによって、前記天板内進退部1000Aの移動範囲が制限される。
【0045】
なお、上記においては、後ろ側側面から見た場合における一方の短面上に設けられた凸部に関して説明したが、本実施形態では前記凸部100以外の凸部、具体的には長側面に設けられた凸部100についても、前記凸部100と同様に構成されている。
【0046】
本発明のテーブル1において、前記凹部101は、天板10の側面に穿設された挿入孔1010と、前記挿入孔1010内に形成される凹部側接触部1011と、を備える。具体的に、前記凹部101は、天板10の側面から天板内に穿設される挿入孔1010と、前記挿入孔1010の底面1010aから外向きにして突設された突状部としての凹部側接触部1011と、を備える。本実施形態においては、図5に示すように、前記挿入孔1010は、天板10の他方側の短側面から天板内方へ向けて穿設されるとともに、前記配線路Xと連続するように形成されている。また、前記挿入孔1010は、配線路Xより径が大きく形成されている。そのため、挿入孔1010の底面1010aと配線路Xの先端の間には、前記挿入孔1010と配線路Xの径差分の段差である差分段差γが形成されている。
【0047】
そして、前記挿入孔1010の径は、前記突設筒部1000aの外径と略同一である。さらに、本実施形態において、前記凹部側接触部1011は、前記挿入孔1010内に挿入される軸部1011aと、前記軸部1011aの途中に設けられた鍔部1011bと、から構成されている。ここで、軸部1011aの径は、前記突設筒部1000aの内径より小さい。しかし、前記凸部側接触部1001内には、基端側に進むにつれて径内方向に向かう前記接触片1001bが設けられている。よって、前記凸部100と前記凹部101との凹凸嵌合に際して、前記筒状挿入部1000内に挿入された前記軸部1011aは、挿入途中において、前記接触片1001bに接触される。
【0048】
また、本実施形態において、前記軸部1011aの基端側は、前記配線路X内に挿入されているとともに、配線路X内に伸びる電気配線Bと接続されている。そのため、前記凹部側接触部(突状部)1011は前記電源接続部102と電気的に接続されている。よって、前記凸部100と前記凹部101との凹凸嵌合に際して、前記軸部1011aが前記接触片1001bと接触することにより、前記凹部側接触部(突状部)1011と前記凸部側接触部(接触部)1001が電気的に接続される。
【0049】
本実施形態では、前記鍔部1011bは、図5に示すように、前記差分段差γにねじ止め固定されている。そのため、前記凹部側接触部(突状部)1011が前記挿入孔1010内から抜けずに、天板外方向に伸びるように形成することができる。
【0050】
なお、上記においては、後ろ側長側面から見た場合における他方側の短側面上に設けられた凹部101に関して説明したが、本実施形態では、前記凹部101以外の凹部、具体的には長側面に設けられた凹部101についても、前記凹部101と同様に構成されている。
【0051】
以上が本実施形態に係るテーブル1の構成についての説明である。続いて、本実施形態に係るテーブル1の使用方法、具体的には、複数のテーブル1を連結した場合について、説明を行う。最初に、本実施形態に係るテーブル1の使用方法を概観的に説明する。
【0052】
本発明のテーブル1により、テーブル同士を電気的に接続するためには、テーブル間において、天板10の側面の前記凸部100と前記凹部101を電気的に接続する必要がある。具体的には、天板10の側面同士を面接触させて隣り合うテーブルを連結させるに際して、図6に示すように、前記凸部100と前記凹部101を凹凸嵌合させる。ここで、本実施形態に係るテーブル1においては、複数のテーブル同士を連結させる場合、まず初めに電源ケーブル(図示しない)を介して、一方のテーブル1の天板10に設けられた電源接続部102を外部電源に接続する。その後、前記一方のテーブル1の天板10の側面に設けられ、前記電源接続部102と電気的に接続された二つの凸部100又は凹部101を、電源に接続されていない他方のテーブル1の天板10の側面上に設けられた二つの凸部100又は凹部101に凹凸嵌合させる。これにより、テーブル同士を電気的に接続することができる。
【0053】
続いて、上記の前記凸部100及び前記凹部101の凹凸嵌合に関して説明する。前記凹凸嵌合を行う場合、まず初めに前記凸部100を前記凹部101に挿入する。例えば、図8(a)に示すように、テーブル同士を横並びにしながら電気的に接続するときは、一方のテーブル1Aの一方側の短側面に設けられた二つの凸部100と、他方のテーブル1Bの他方側の短側面に設けられた二つの凹部101と、を凹凸嵌合させる。具体的には、前記筒状挿入部1000を前記挿入孔1010に挿入する。ここで、本実施形態において、前記筒状挿入部1000の外径は、前記挿入孔1010の径と略同一あるいは若干大きく形成されている。そのため、前記筒状挿入部1000を前記挿入孔1010内に挿入できる。特に、筒状挿入部1000の外径が挿入孔1010の径以上の大きさである場合には、前記筒状挿入部1000は、縮径するように弾性変形した状態で挿入孔1010に挿入される。よって、凹凸嵌合が保持される。また、前記筒状挿入部1000を前記挿入孔1010内に挿入し、前記挿入孔1010の底面1010a側に進行させるに際しては、前記挿入孔1010内に設けられた突状部1011が前記筒状挿入部1000内に挿入され、前記筒状挿入部1000の基端側に進行する。
【0054】
そして、前記筒状挿入部1000内を基端側向けて進行する前記突状部1011は、前記凸部側接触部1001に設けられた前記接触片1001bと接触される。加えて、前記突状部1011の外周と接触された前記接触片1001bが筒状挿入部1000の径外方向に弾性変形される。よって、複数の接触片1001bで形成されるテーパ状挿入筒部1001dは、径の小さい先端側が突状部1011下に接触した状態で押し広げられる。本実施形態においては、前記接触片1001bは周方向に等間隔で複数設けられている。そのため、前記接触片1001bと前記突状部1011の接触によって、前記接触部1001内の全周が径外方向に拡径される。
【0055】
また、本実施形態においては、電気配線Bを介して、前記凸部側接触部1001と前記電源接続部102が電気的に接続されている。そして、前記凹部側接触部(突状部)1011も電気配線Bを介して、前記電源接続部102が電気的に接続されている。そのため、前記接触片1001bと前記突状部1011の接触によって、前記凸部側接触部1001と前記凹部側接触部1011が電気的に接続される。よって、前記凸部100と前記凹部101が凹凸嵌合によって電気的に接続される。したがって、電源ケーブル(図示しない)を介して、外部電源に接続された前記電源接続部102を備えた一方のテーブル1Aの一方側の短側面に設けられた二つの凸部100と、外部電源に接続されていない電源接続部102を備えた他方のテーブル1Bの他方側の短側面に設けられた二つの凹部101と、を凹凸嵌合させることにより、テーブル同士を電気的に接続できる。
【0056】
前記一方のテーブル1Aにおいては、図6に示すように、前記下側貫通孔Yを介して前記天板内進退部1000Aから延出される前記摺動操作部1000Bを回動させて、天板10の下面に嵌合される。これにより、前記摺動操作部1000Bの先端部1000Bbに設けられた磁石αと前記天板右側側面の磁石αが磁気的に接続されるため、図6に示すように、前記摺動操作部1000Bを天板10の下面に固定することができる。よって、前記凹凸嵌合に際して、天板10の下面に嵌合された前記摺動操作部1000Bは、前記天板内進退部1000Aが天板内方向に移動することを防止する機構としての役割を果たし、前記凸部100が天板内に後退することを防止できる。このように、前記凸部100は、天板10の側面に対して出退可能であり、前記側面から突出した状態で出退移動を規制する規制機構を備えることによって、使用しない凸部100を退避させて引っ掛かりをなくすことができるとともに、突出を保持して確実に嵌合させることができる。
【0057】
また、前記凹凸嵌合後のテーブル1においては、テーブル1上での作業などによって、片方のテーブル1だけが径方向に揺動することがある。例えば、作業による振動で他方のテーブル1が径方向(例えば、図7における下側方向)に揺動される。このとき、前記凹部101に設けられた挿入孔1010の内周が前記突設筒部1000aの外周を下側方向に押圧する。ところで、本実施形態において、前記突設筒部1000aは、ゴムなどの弾性変形可能な素材で形成されている。そのため、前記挿入孔1010の内周によって前記突設筒部1000aが下側方向に押圧された際に、前記突設筒部1000aの外周が径内方向に弾性変形される。
【0058】
また、前記他方のテーブル1Bにおける天板10が径方向に揺動したとき、前記挿入孔1010内に設けられた突状部1011は、前記筒状挿入部1000内を前記径方向に移動するとともに、前記筒状挿入部1000内に設けられた接触片1001bを下側方向に押圧する。具体的には、図7において、前記筒状挿入部1000内の下側に設けられた前記接触片1001bが前記凸部側接触部1001の径外方向に圧縮(弾性変形)される。また、前記突状部1011の径方向の移動に伴い、図7に示すように、前記筒状挿入部1000内の上側に設けられた前記接触片1001bが前記筒状挿入部1000の径内方向に弾性復元される。
【0059】
よって、前記複数のテーブル1同士が前記凸部100及び前記凹部101の前記凹凸嵌合により電気的に接続された状態において、一方のテーブルで揺動が生じた場合であっても、凹部101と凸部100との電気接続を保持しつつ、揺れを吸収することができる。
【0060】
さらに、本実施形態に係るテーブル1によれば、上記した以外の状態でもテーブル同士を電気的に接続することができる。具体的に、図8(a)に示すように、テーブル1Aの一方側の長側面に設けられた二つの凹部101に対して、テーブル1Cの一方側の短側面に設けられた二つの凸部100を挿入し、テーブル1Aとテーブル1Cを逆L字状に配置した状態で電気的に接続できる。なお、テーブル1Aとテーブル1Cの電気的接続は、上記テーブル1Aとテーブル1Bを横並びにした状態で行ってもよい。これにより、テーブル1Aを介して、テーブル1Bとテーブル1Cが電気的に接続できる。
【0061】
加えて、本実施形態に係るテーブル1では、図8(b)に示すように、テーブル同士を対向配置した状態で電気的に接続することもできる。即ち、図8(b)に示すテーブル1Dの一方側の長側面に設けられた二つの凸部及び凹部と、テーブル1Eの一方側の長側面に設けられた二つの凸部及び凹部と、を凹凸嵌合することにより、テーブル1D、1E間を電気的に接続することができる。
【0062】
以上、本実施形態に係るテーブル1によれば、複数のテーブル1を連結して並べる際に、隣り合うテーブル1の天板の側面に備えられた凸部100と凹部101を凹凸嵌合させることで、各テーブル1の電源接続部102が電気的に接続した状態で、複数のテーブル1が連結される。よって、一つのテーブル1の電源接続部102を外部電源に接続することで、連結された他のテーブル1にも電気供給できる。よって、各テーブルの電力供給部A(例えば、コンセント)に卓上電子機器を接続することで、該卓上電子機器に電源供給できる。
【0063】
また、本実施形態のテーブル1によれば、前記電源接続部102から引き出された電気配線Bは、ダクトボックスC内及び天板内を通って前記凸部100、凹部101及び電力供給部Aに接続されている。そのため、テーブル1の外に前記電気配線Bが露出されることがない。よって、本実施形態のテーブル1によれば、電気配線Bを意識することなく、テーブル1を利用することができる。
【0064】
また、前記凸部100が前記天板の側面のうち、一方側の短側面上に、前記凹部101が前記天板の側面のうち、他方側の短側面上に、それぞれ設けられているため、図8(a)に示すように、複数のテーブル1を横並びにしたとき、テーブル間を電気的に接続させることができる。
【0065】
また、本実施形態のテーブル1において、短側面上に設けられた前記凸部100及び前記凹部101のうち、一方側の長側面近傍の凸100部及び凹部101は、同一の極性である。さらに、図3に示すように、短側面上の凸部100及び凹部101のうち、後ろ側長側面近傍の凸部100及び凹部101も同一極性である。そのため、例えば、本実施形態では、図8(a)に示されるように、テーブル1同士を横並びにしたとき、凹凸嵌合される前記凸部100及び前記凹部101は同一極性になるため、接続時に短絡などの事故が発生することを回避できる。
【0066】
また、前記凸部100が前記天板10の一方側の長側面における一方側の短側面寄りに、前記凹部101が前記天板10の一方側の長側面における他方側の短側面寄りに、それぞれ設けられているため、図8(b)に示すように、複数のテーブル1を対向配置したとき、テーブル間を電気的に接続させることができる。
【0067】
また、本実施形態では、前記突設筒部1000aの基端部1000b側に取り付けられる前記天板内進退部1000Aの径は、前記貫通孔Yの径より大きいため、天板内進退部1000Aにより前記突設筒部1000aが、前記天板内から完全に抜けることを防止できる。
【0068】
また、本実施形態では、図4に示すように、電気配線Bが天板内進退部1000Aに保持されているため、前記天板内進退部1000Aから抜けることが防止されるとともに、前記電気配線Bと前記凸部側接触部1001の接触により、前記凸部100と前記電源接続部102との電気的な接続を維持できる。
【0069】
また、本実施形態では、前記突設筒部1000a内に前記内周突起1000eが設けられているため、前記突設筒部1000a内に挿入された前記凸部側接触部1001が前記突設筒部1000aの先端側から抜けることを防止できる。
【0070】
また、本実施形態のテーブル1では、前記電源接続部102は、天板10の後ろ側長側面に設けられているため、前記電源接続部102がテーブル同士の接続の邪魔にならない。
【0071】
また、本実施形態のテーブル1では、電源接続部102から引き出された電気配線Bは天板10の表面に設けられた電力供給部Aにも接続されているため、前記電力供給部Aに電気を供給することができる。さらに、前記電力供給部Aにパソコンなどの電子機器を接続することにより、前記電子機器(図示しない)にも電気を供給することができる。
【0072】
また、本実施形態では、前記凸部側接触部1001が挿入された前記突設筒部1000aの基端部1000b側の薄肉部分1000dを前記天板内進退部1000Aで嵌合することにより、図4に示すように、前記凸部側接触部1001の基端部1001aと前記天板内進退部1000Aの先端面1000Aaが面接触される。そのため、前記凸部側接触部1001が、天板内方向に移動して、突設筒部1000aの基端部1000bから抜けることが防止できる。加えて、前記天板内進退部1000Aにより保持された電気配線Bの先端部Baと前記凸部側接触部1001が接触することとなるため、記凸部側接触部1001と前記電源接続部102を電気的に接続することができる。
【0073】
また、前記接触部1001は、前記筒状挿入部1000内に挿入された凹部101の前記突状部1011が径方向に移動したとき、径方向に弾性変形するため、テーブル同士の電気的接続を保ちながら、テーブル1のズレや揺動を許容できる。
【0074】
また、前記筒状挿入部1000を挿入孔1010に挿入した状態で、テーブル1のズレや揺動が発生したときに、前記筒状挿入部1000が径内方向に弾性変形するため、テーブル同士の電気的接続を保ちながら、テーブル1のズレや揺動を許容できる。
【0075】
以上、本発明のテーブル1によれば、天板側面の凸部100と凹部101を凹凸嵌合させることで、隣接するテーブル同士を電気的に接続可能であるため、各テーブル1を電源に接続する必要がなくなり、室内の床上を整然に保つことができる。
【0076】
また、本発明のテーブルは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。たとえば、上記実施形態の構成に他の構成を加えることができ、また、上記実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることができる。さらに、上記実施形態の構成の一部を削除することもできる。
【0077】
例えば、本実施形態のテーブル1において、すべての前記筒状挿入部1000は円筒状に形成されていたが、これに限らず、例えば、前記凸部100のうち、+極の電気配線Bが接続されている凸部100の前記筒状挿入部1000の形状を三角形状にし、また、前記凹部101のうち、+極の電気配線Bが接続されている前記凹部101の挿入孔1010を三角形状にしてもよい。このように、極性によって凸部100、凹部101の形状を異なる形状とすることで、凹凸嵌合に際して、短絡事故が生じることを回避できる。
【0078】
また、上記実施形態に係るテーブル1では、一方側の短側面には二つの凸部100が、他方側の短側面には二つの凹部101が、それぞれ配置されていた。しかし、本発明のテーブル1は、上記実施形態に限定されるものでなく、例えば、天板の一側面に一つの凸部100及び凹部101を設けるようにしてもいい。さらに、前記凸部100と前記凹部101の配置を変更し、例えば、二つの凹部101を一方側の短側面上に、二つの凸部100を他方側の短側面にそれぞれ設けるように配置変更してもよい。
【0079】
また、本実施形態のテーブル1では、電源としての外部電源に電気的に接続される電源接続部102が天板に設けられていたテーブルについて説明したが、これに限らず、例えば、前記テーブル1は、内部電源としてのバッテリーを備え、前記電源接続部102は前記内部電源に接続されていてもよい。さらに、前記電源接続部102自体が内部電源の役割を有していてもよい。
【0080】
また、本実施形態のテーブル1おいて、前記接触部1001の筒軸方向における先端から基端側に向かって、前記接触部1001内に折り返された複数(8つ)の接触片1001bが設けられているが、これに限らず、前記接触片1001bの数は2つ以上であればよい。また、上記実施形態では、前記接触片1001bが弾性変形する際に要する力について言及していなかったが、例えば、前記複数の接触片1001bを弾性変形させる際の力は均一であってもよい。
【0081】
また、前記複数の接触片1001bそれぞれで、弾性変形させる際に要する力が異なるようにしてもよい。例えば、前記接触片1001bのうち、図6における天板上面側又は下面側に設けられた接触片1001bを弾性変形させる際に要する力を他の接触片1001bを弾性変形させる際に要する力より強くしてもよい。これにより、天板10の上下方向に設けられた前記接触片1001bは他の接触片1001bより弾性変形しにくいため、図6に示すように、前記突状部1011を筒状挿入部1000内に挿入した後において、前記突状部1011が前記筒状挿入部1000から抜けにくくなる。一方で、前記上下方向以外の方向に設けられた接触片1001bは、前記上下方向に設けられた接触片1001bより弾性変形しやすい。そのため、例えば、テーブル1同士を接続した後において横揺れが生じた際に、前記上下方向以外の方向に設けられた接触片1001bが径方向に弾性変形することによって、前記横揺れを許容できる。
【0082】
また、上記実施形態においては、前記筒状挿入部1000の外径は、先端から基端側にかけて一定であったが、これに限らず、例えば、先端側から基端側にかけて外径が拡径するようなテーパ状であってもよい。これにより、筒状挿入部1000の先端側の外径は、基端側より小さいため、挿入初めは、前記挿入孔1010に挿入しやすい。また、上記の場合、前記挿入孔1010を先端側から基端側に進むにつれて縮径するテーパ状に形成してもよい。
【0083】
また、上記実施形態において、前記筒状挿入部1000の外径は、前記挿入孔1010の径と同一であったが、これに限られず、例えば、前記筒状挿入部1000の外径を前記挿入孔1010の径より小さくしてもよい。これにより、前記筒状挿入部1000を挿入孔1010内により一層挿入しやすく、また、前記筒状挿入部1000の外径と前記挿入孔1010の径の差分だけ、テーブルの揺動を許容することができる。さらに、例えば、前記筒状挿入部1000の外径を前記挿入孔1010の径より大きくしてもよい。これにより、前記挿入孔1010内に挿入された前記筒状挿入部1000は、縮径するように弾性変形した状態で挿入孔1010に挿入され、挿入後はより一層、挿入孔1010から抜けにくくなる。
【0084】
また、本実施形態のテーブル1では、テーブル同士の連結は凹凸嵌合により行われていたが、これだけに限らず、前記凹凸嵌合に加え、例えば、金属などにより形成されたU字型フックtによって、テーブル同士を連結させてもいい。具体的には、前記天板表面には、前記U字型フックtを挿入するための連結用孔Tが設けられ、二つのテーブルを連結させる際は、前記凹凸嵌合に加え、連結させる二つのテーブル1における天板表面に設けられた前記連結用孔Tに前記U字型フックtを挿入させる。これにより、前記テーブル同士の連結をより強固なものにすることができる。
【0085】
即ち、本実施形態に係るテーブル1は、天板10の縁部に設けられた連結用孔Tと、隣り合い、かつ、凹凸嵌合している両テーブル1の連結用孔Tにまたがって挿入可能な連結具t(例えば、前記U字フックやコ字フック)と、を備えるようにしてもいい。前記構成によれば、テーブル同士の連結に際して、両テーブルに設けられた前記連結用孔Tにまたがって、前記連結具tを挿入することにより、前記凹凸嵌合を維持した状態でテーブル同士の連結を保持できる。
【0086】
具体的に、前記連結用孔Tは、図9に示すように、テーブル1の縁部に沿って所定間隔をあけて形成された二つの孔である。また、前記連結用孔Tは組をなすように設けられ、本実施形態に係るテーブル1において、該組は少なくとも一組設けられていればよい。さらに、前記組をなす二つの連結用孔Tの所定間隔の間には、凹部101又は凸部100が設けられている。よって、本実施形態では、凹凸嵌合に加え、別手段によりテーブル同士が連結される。したがって、前記凹凸嵌合の両端でもテーブル同士を連結することができるため、前記凹凸嵌合をしっかりと保持できる。なお、図9においては、前記連結用孔T及び連結具tによって、テーブル同士を横並びにした状態の連結を保持できることを示した。しかし、本発明のテーブル1においては、これに限られず、前記連結用孔T及び連結具tによって、テーブル同士を対向配置した状態での連結を保持できるようにしてもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、天板10は長方形状であると説明した。しかし、上記天板10は四角形であればよく、例えば、上記天板10は少なくとも一対の辺が平行な形状(例えば、台形状)であってもよい。さらに、前記天板10は、二対の辺が平行な形状(例えば、平行四辺形状)であってもよい。加えて、前記天板10は、四つの角が等しい形状(例えば、正方形状や長方形状)や、また、四つの辺の長さが等しい形状(例えば、ひし形状は正方形状)であってもよい。
【0088】
また、本実施形態のテーブル1において、使用しない凹部101は、キャップなどによって被覆してもよい。これにより、前記凹部101内にゴミなどが侵入することを防止できる。さらに、上記実施形態では、テーブル同士を電気的に接続できることを説明した。しかし、本発明のテーブル1は、これに限られず、例えば、前記凹凸嵌合により、テーブル間でネットワーク回線を共有できるようにしてもよい。そのため、前記電源接続部102は、電気配線を介して外部電源(例えば、スイッチングハブやルーター)と接続されていてもいい。また、この場合、電力供給部Aは、卓上電子機器をネットワーク接続できるような構成、例えば、入出力ポートとしてもよい。
【符号の説明】
【0089】
A…電力供給部、B…電気配線、Ba…電気配線の先端部、C…ダクトボックス、X…配線路、Y…貫通孔(下側貫通孔)、1…テーブル、1A…テーブル、1B…テーブル、1C…テーブル、1D…テーブル、1E…テーブル、10…天板、11…支脚、100…凸部、101…凹部、102…電源接続部、1000…筒状挿入部、1000a…突設筒部、1000b…突設筒部の基端部、1000c…突設筒部の先端部、1000d…薄肉部分、1000e…内周突起、1000A…天板内進退部、1000Aa…天板内進退部の先端面、1000B…摺動操作部、1000Ba…摺動操作部の基端部、1000Bb…摺動操作部の先端部、1000Bc…接触突起、1001…凸部側接触部(接触部)、1001a…凸部側接触部(接触部)の基端部、1001b…接触片、1001bA…接触片の基端部、1001bB…接触片の先端部、1001c…接触筒状部、1001cA…接触筒状部の先端部、1001cB…接触筒状部の基端部、1001d…テーパ状挿入筒部、1010…挿入孔、1010a…挿入孔の底面、1011…凹部側接触部(突状部)、1011a…軸部、1011b…鍔部、α…磁石、β…進退規制用段差、γ…差分段差、P…所定距離、T…連結用孔、t…連結具(U字型フック)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9