(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】センサデバイス
(51)【国際特許分類】
G08C 17/00 20060101AFI20240307BHJP
A01K 11/00 20060101ALI20240307BHJP
A01K 29/00 20060101ALI20240307BHJP
G08C 15/00 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
G08C17/00 A
A01K11/00 A
A01K29/00 A
G08C15/00 E
(21)【出願番号】P 2020079282
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2022-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】518288730
【氏名又は名称】アルセンス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
(74)【代理人】
【識別番号】100158023
【氏名又は名称】牛田 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100144509
【氏名又は名称】山本 洋三
(72)【発明者】
【氏名】滝口 收
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀之
(72)【発明者】
【氏名】金谷 晴一
【審査官】櫻井 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-143832(JP,A)
【文献】特開2001-275509(JP,A)
【文献】特開2020-027454(JP,A)
【文献】特開2019-169011(JP,A)
【文献】特開2008-011916(JP,A)
【文献】国際公開第2017/183328(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1729443(KR,B1)
【文献】中国特許出願公開第107094633(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 11/00
A01K 29/00
G08C 13/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜に着脱可能に装着される前記家畜の状態を検出するためのセンサデバイスであって、
電力を供給する電源供給部と、
前記電源供給部から供給される前記電力によって動作する制御部と、
前記電源供給部から供給される前記電力によって動作し、周囲の音声を検出するマイクと、
前記マイクの検出した音データを記憶する記憶部と、
前記電源供給部から供給される前記電力によって動作し、前記記憶部に記憶された前記音データを無線通信によって外部機器に送信する通信部と、を有し、
前記制御部は、前記マイクの検出した前記音データが所定の条件を満たしたとき、前記マイクの検出した前記音声の前記記憶部への記憶を開始し、
前記通信部は、前記制御部の前記記憶部への記憶が完了してから所定時間内に前記マイクの検出した前記音データが前記所定の条件を満たしたとき、前記記憶部に記憶された前記音データを前記外部機器に送信し、
前記通信部は、前記制御部の前記記憶部への記憶が完了してから前記所定時間内に前記マイクの検出した前記音データが前記所定の条件を満たさなかったとき、前記記憶部に記憶された前記音データを前記外部機器に送信しないことを特徴とするセンサデバイス。
【請求項2】
周囲の変化を検出する起動センサをさらに有し、
前記起動センサの検出結果が所定の条件を満たしたとき、前記マイクに前記電源供給部から前記電力が供給されて前記音声の検出を開始するとともに、前記制御部に前記電源供給部から前記電力が供給されて起動することを特徴とする請求項1に記載のセンサデバイス。
【請求項3】
前記電源供給部から供給される前記電力によって動作し、周囲の温度を検出する温度検出部をさらに有し、
前記起動センサの検出結果が前記所定の条件を満たしたとき、前記温度検出部に前記電源供給部から前記電力が供給されて前記温度の検出を開始して前記記憶部に温度データを記憶し、
前記通信部は、前記マイクの検出した前記音データが所定の条件を満たしたとき、前記音データ及び前記温度データを前記外部機器に送信することを特徴とする請求項2に記載のセンサデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセンサデバイス及び家畜管理システム関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電力の供給と遮断とを切り替えるスイッチング手段を有するセンサデバイスが知られている(特許文献1)。センサデバイスのセンサ部は、温度、湿度、照度、気圧、二酸化炭素濃度、メタンガス濃度、風力の少なくとも1つを計測することができる。スイッチング手段はセンサ部及び通信部への電力の供給の切替を行い、当該スイッチング手段の入切によって電力消費量を最小限に抑えることができる。センサデバイスは、牛の耳に装着する耳標等に装着され、電源は太陽光等の自然エネルギーとなる。
【0003】
他の生体情報収集装置では、モデル生体である小型動物に埋め込まれた温度センサ及び加速度センサの情報を子機から親機に無線送信する(特許文献2)。子機の温度センサ、加速度センサ及び制御部は、電源であるコイン電池から電力供給を受けて作動する。センシングデータは、無線で送信されるため小型動物の生体活動を妨げない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-27454公報
【文献】特開2015-82978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のセンサデバイスのセンサ部は、電力消費量を最小限に抑えるため、センサ部を短時間起動してデータ採取し、当該データが通信部で送信された後は電力供給が遮断されていた。これにより、センサ部が収集できるデータは温度や湿度等に限られてしまうため、これらのデータから得られる情報も限定的であった。また、音データや画像データなど情報量の多い計測データの採取が望まれていたが、これらの計測データの採取は電力消費量も膨大になってしまうため実用的なデータを得ることは難しかった。
【0006】
特許文献2に記載の生体情報収集装置では、電源であるコイン電池から加速度センサ及び制御部に電力が供給され、1分ごとにモデル生体の水平方向移動距離、体温、及び立ち上がり回数を示すデータを記憶し4分ごとに当該データを親機に送信する。そうすると、コイン電池の消費量も多くなってしまうため、広大な敷地で放牧される家畜などの大型動物の場合は電池が消耗したことに気づき難く、必要となるデータを取得できない場合があった。
【0007】
そこで、本発明は、電力消費量を抑制しつつ必要な計測データを採取可能なセンサデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために第1の発明は、家畜に着脱可能に装着される前記家畜の状態を検出するためのセンサデバイスであって、電力を供給する電源供給部と、前記電源供給部から供給される前記電力によって動作する制御部と、前記電源供給部から供給される前記電力によって動作し、周囲の音声を検出するマイクと、前記マイクの検出した音データを記憶する記憶部と、前記電源供給部から供給される前記電力によって動作し、前記記憶部に記憶された前記音データを無線通信によって外部機器に送信する通信部と、を有し、前記制御部は、前記マイクの検出した前記音データが所定の条件を満たしたとき、前記マイクの検出した前記音声の前記記憶部への記憶を開始し、前記通信部は、前記制御部の前記記憶部への記憶が完了してから所定時間内に前記マイクの検出した前記音データが前記所定の条件を満たしたとき、前記記憶部に記憶された前記音データを前記外部機器に送信し、前記通信部は、前記制御部の前記記憶部への記憶が完了してから前記所定時間内に前記マイクの検出した前記音データが前記所定の条件を満たさなかったとき、前記記憶部に記憶された前記音データを前記外部機器に送信しないことを特徴とするセンサデバイスを提供している。
【0009】
第2の発明では、第1の発明に記載されたセンサデバイスであって、周囲の変化を検出する起動センサをさらに有し、前記起動センサの検出結果が所定の条件を満たしたとき、前記マイクに前記電源供給部から前記電力が供給されて前記音声の検出を開始するとともに、前記制御部に前記電源供給部から前記電力が供給されて起動することを特徴としている。
【0010】
第3の発明では、第2の発明に記載されたセンサデバイスであって、前記電源供給部から供給される前記電力によって動作し、周囲の温度を検出する温度検出部をさらに有し、前記起動センサの検出結果が前記所定の条件を満たしたとき、前記温度検出部に前記電源供給部から前記電力が供給されて前記温度の検出を開始して前記記憶部に温度データを記憶し、前記通信部は、前記マイクの検出した前記音データが所定の条件を満たしたとき、前記音データ及び前記温度データを前記外部機器に送信することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明によると、マイクの検出する音データが所定の条件を満たしたとき記憶部への記憶を開始するため、必要な期間の音データのみを記憶することができ、電力消費量を抑制することができる。また、音データは容量が大きいため、長時間音データを記憶すると記憶部の容量が一杯になってしまう可能性がある。しかし、本発明によると必要最低限の音データのみを取得することができるため、記憶部の容量を圧迫しない。これにより、本当に必要な音データのみを効率的に採取することができる。さらに、マイクによってセンサデバイス周辺の音を記録することができるため、従来の温度や湿度等のデータと比較するとより的確に周囲の状況を把握することができる。また、通信部によって記憶部に記憶された音データを外部機器に送信するため、離れた場所からセンサデバイスの周囲の状況を把握することができる。
【0014】
第2の発明によると、起動センサの検出結果が所定の条件を満たしたときマイクに電力が供給されるため、マイクは音データの取得が必要な場合のみ起動する。これにより、センサデバイスの電力消費量の更なる削減を行うことができる。また、起動センサの検出結果が所定の条件を満たしたときに制御部に電力が供給されるため、制御部は必要なときにのみ起動する。これにより、センサデバイスの電力消費量の更なる削減を行うことができる。
【0015】
第3の発明によると、起動センサの検出結果が所定の条件を満たしたときに温度検出部に電力が供給されて温度の検出を開始するため、センサデバイスの電力消費量の更なる削減を行うことができる。さらに、所定時間毎に定期的に温度検出部が温度を検出する従来のセンサデバイスと比較すると、所定の条件を満たしたとき温度の検出を行うため、必要な計測データを最低限の電力消費量で採取することができる。また、前記通信部は前記マイクの検出した音データが所定の条件を満たしたとき外部機器に音データ及び温度データを送信するため、必要なデータを効率的に外部機器に送信することができる。これにより、センサデバイスの電力消費量の更なる削減を行うことができる。
【0016】
また、記憶部への記憶開始から所定時間経過後に停止するため、電力の消費量を最小限に抑えるとともに必要な音データのみを効率的に採取することができる。また、同時に制御部及びマイクへの電源供給を遮断するため、待機状態のときの電力消費量を抑制することができる。
【0017】
また、センサデバイスはマイクの検出する周波数が所定の条件を満たしたとき音の録音を開始するため、家畜が発する音データを録音することができ電力消費量を抑制することができる。また、本当に必要な音データを取得することができないという事態を回避できる。さらに、マイクによって家畜の音を記録することができるため、従来の温度や湿度等のデータと比較すると多くの情報を得ることができる。また、通信部によって記憶部に記憶されたデータを外部機器に送信するため、離れた場所から家畜の状態を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムの概略図
【
図2】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムのセンサデバイスを耳標に装着したときの正面図。
【
図3】本発明の第1の実施の形態によるセンサデバイスが装着された耳標を牛の耳に装着したときの図。
【
図4】本発明の第1の実施の形態によるセンサデバイスのブロック図。
【
図5】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムのフローチャート。
【
図6】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムの電圧を示すタイムチャート。
【
図7】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムのマイクの検出結果を示すグラフ。
【
図8】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムの
図7の検出結果の一部を拡大したグラフ。
【
図9】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステムのマイクの検出結果を示すグラフ。
【
図10】本発明の第1の実施の形態によるセンサシステム
図9の検出結果の一部を拡大したグラフ。
【
図11】本発明の第2の実施の形態によるセンサシステムのフローチャート。
【
図12】本発明の第3の実施の形態によるセンサシステムのフローチャート。
【
図13】本発明の第4の実施の形態によるセンサシステムの斜視図。
【
図14】本発明の第5の実施の形態によるセンサシステムの使用状態を示す図。
【
図15】本発明の第6の実施の形態によるセンサシステムの使用状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の第1の実施の形態によるセンサシステム1を
図1から
図10に基づき説明する。センサシステム1は、牛10などの家畜が発する音、及び牛10の体温を計測データとして取得しサーバに蓄積することで、家畜の状態を把握する。管理する家畜は、牛10以外にも例えば、豚、馬、羊、鶏、愛玩動物などに適用できる。また、家畜に限らず、ヒト、魚類、鳥類、昆虫などの動物にもセンサシステム1を適用することができる。なお、センサシステム1の利用分野は、動物等の管理や監視に限定されるものではなく、各種IoT(Internet of Things)デバイスとして使用することができる。
【0020】
センサシステム1は、牛10に装着されるセンサデバイス2と、センサデバイス2から送信されるデータを受信する受信機3と、PC端末4と、携帯端末5と、クラウドサーバ6と、から構成されている。センサデバイス2から送信された計測データは、受信機3を介してクラウドサーバ6に蓄積される。PC端末4及び携帯端末5は、通信ネットワークを介してクラウドサーバ6に蓄積された情報を閲覧することができる。なお、受信機3が受信した計測データを、クラウドサーバ6を介することなく、PC端末4又は携帯端末5にセンサデバイス2に蓄積してもよい。受信機3、PC端末4、携帯端末5、及びクラウドサーバ6は、本発明の外部機器の一例である。
【0021】
図2に示すように、センサデバイス2は防水、防じん、防汚のためのケーシング20に覆われた状態で、牛10の耳に装着される耳標11に固定される。
図4に示すように、センサデバイス2は、本体部2Aと、センサユニット2Bと、本体部2Aとセンサユニット2Bとを繋ぐケーブル2Cと、から構成される。
図3(a)に示すように、耳標11は、バーコード及び所定の番号が表面に印刷された接合部材12と、貫通する保持孔15が形成された被接合部材13と、から構成される。接合部材12には、内部が空洞の突起14が設けられていて、被接合部材13の保持孔15と係合可能である。
【0022】
図3(b)に示すように、牛10の耳10Aに孔をあけて突起14を通し、突起14を保持孔15で保持することにより耳標11が耳10Aに固定される。
図3中に点線で示すように、センサデバイス2の本体部2Aはケーシング20に収納され、センサユニット2Bが突起14の内部に収納され、本体部2Aとセンサユニット2Bとがケーブル2Cで接続される。これにより、牛10が柵等に体を擦りつけたり牛10が互いにぶつかったりする場合であっても、ケーシング20が牛10から外れ難い。また、センサユニット2Bが耳10Aを貫通する突起14の内部に配置されているため、牛10の体温や鳴き声の振動を精度良く検出することができる。なお、センサデバイス2を取り付ける場所は牛10のストレスとならない場所が望ましく、耳標11以外にも尻尾の周辺や背中、足などに装着してもよい。センサデバイス2を首輪に装着する場合には、牛10の鳴き声等を効率よく検知するために、背中にあたる部分に配置することが望ましい。
【0023】
図4に示すように、センサデバイス2の本体部2Aは、制御部21と、電源供給部23と、記憶部24と、通信部26と、を有している。制御部21は、センサデバイス2全体を制御するマイコンであって、タイマ21Aと、電源供給部23を制御するパワーコントロールユニットと、ADコンバータと、を有している。
【0024】
電源供給部23は、本実施の形態ではボタン電池を用いるが、これに限定されず周囲の環境から電力を生成するマイクロエナジーハーベストであって、例えば、熱、光、振動、電磁波等の電波、又は植物等の有機物に基づいて発電を行ってもよい。また、電磁波による発電であってもよく、太陽光発電と電磁波発電とを組み合わせたハイブリッド式であってもよい。これにより、太陽光が長期間出ていない状態や牛舎に牛10が長時間居る場合であっても、センサデバイス2を安定的に動作させることができる。この場合には、発電した電力を蓄える蓄電部を設けることが望ましい。蓄電部は、小型のスーパーキャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサ、タンタルコンデンサ、リチウムイオン電池を用いることができる。
【0025】
記憶部24は、計測センサ22によって計測されたデータを一時的に記憶するメモリである。本実施の形態では、着脱可能なマイクロsdカードを用いたが、これに限定されず他の外付けメモリであってもよく内蔵メモリであってもよい。記憶部24は、センサユニット2Bによって計測された音データ24A及び温度データ24Bを記憶していて、所定の容量を超えるとデータが上書きされる。
【0026】
通信部26は、Bluetooth(登録商標)によって受信機3とデータ通信を行う。通信部26と受信機3との通信方式はこれに限定されず、Wifi(登録商標)、Zigbee(登録商標)、LPWA(Low Power Wide Arewa)、920MHz帯無線通信、無線LAN、3G、4G、又は5Gの移動体通信、赤外線通信等であってもよい。通信部26と受信機3とのデータ通信の際は、各センサデバイス2に割り当てられた識別子を計測センサ22が計測した環境データと共に送信する。これにより、クラウドサーバ6上では得られた環境データがどのセンサデバイス2によるものかを識別することができる。識別子は、予めセンサデバイス2に割り当てられているものであってもよく、センサデバイス2と受信機3とが通信を開始したときに割り当てられてもよい。
【0027】
センサユニット2BはケーブルCを介して本体部2Aと電気的に接続されていて、計測センサ22と、起動センサ25と、から構成される。計測センサ22は、周囲の音を検出するマイク22Aと、環境温度を検出する温度検出部22Bと、を有している。計測センサ22は、これに限定されず、温度、湿度、照度、気圧、CO2濃度、メタンガス濃度、風力を計測可能であってもよい。また、計測センサ22は9軸のジャイロセンサ、振動センサ、静電容量センサによるタッチセンサ、磁気センサ、焦電センサ、超音波センサ等を用いることもできる。計測センサ22は、通信部26とI2Cバスによるシリアル通信によって接続されている。制御部21が、計測センサ22からからのシリアル通信によって受け取るデジタル信号を所定の計算式に入れ込むことによって数値データに変換し、当該数値データを記憶部24に記憶する。
【0028】
起動センサ25は、振動等を検知することにより電圧を生じる圧電素子から構成される。センサデバイス2は、計測モードとディープスリープモードとを切替可能であって、計測モードでは各素子に電力が供給され、ディープスリープモードではすべての素子に電力が供給されない。起動センサ25は、ディープスリープモードから計測モードへの切替を検知するための素子である。起動センサ25は電源供給部23からの電力供給が無くても所定の条件により信号を発信する素子であれば、これに限定されない。例えば、曲げセンサ、伸縮ひずみセンサを用いてもよい。起動センサ25によって生じる電圧信号を契機として、制御部21、計測センサ22、及び通信部26が起動する。起動センサ25は電源供給部23からの電力を必要としないため、ディープスリープモードにおける電力消費量を抑制することができる。
【0029】
受信機3は、牛10の行動範囲である牧場及び牛舎をカバーするように複数設けられていて、通信部26から送信されたデータは、少なくとも1つの受信機3によって受信される。受信機3に受信されたデータは、受信機3の識別子が付与されてクラウドサーバ6に送信される。PC端末4及び携帯端末5は、クラウドサーバ6に蓄積されたデータを閲覧することができる。PC端末4は牛舎から離れた場所に配置され、携帯端末5は牛舎の管理作業を行う作業者が保持している。牛舎の作業者は、作業をしながら携帯端末5によって牛10の状態を把握することができる。
【0030】
次に、
図5から
図7を参照してセンサデバイス2のセンシングについて説明する。本実施の形態では、特に牛10の分娩前後の情報を収集する。牛10の分娩が長時間に及ぶ場合は分娩事故により仔牛が死亡する可能性があるため、作業者による分娩の介助が必要となる。センサデバイス2によって牛10の分娩タイミングを把握し、作業者が駆けつけることで分娩事故を低減することができる。また、温度検出部22Bで牛10の体温を管理することで、牛10の発情状態の検出、又は牛10の体調管理にも活用できる。
【0031】
初期状態では、センサデバイス2はディープスリープモードとなっており、電源供給部23からいずれの素子にも電力が供給されていないため、電力消費量はほぼゼロである。起動センサ25が所定の振動を検知すると(S1:YES、
図6のt1)、ディープスリープモードから計測モードに切り替わる。具体的には、電源供給部23から制御部21に電力が供給され起動する(S2、
図6のt2)。制御部21が起動すると同時に、タイマ21Aがカウントを開始する。制御部21の起動から所定時間が経過すると計測モードからディープスリープモードに切り替わり、すべての素子への電力供給が遮断される。
【0032】
起動センサ25によって出力される電圧信号は、制御部21を起動するためのPower Goodピン及びEnableピンに出力される。これにより、電源供給部23から制御部21に電力が供給される。起動センサ25は、牛10が特定の周波数の鳴き声を振動として検知する。牛10は分娩直前に息遣いが荒くなり苦しいうめき声で繰り返し鳴くため、この周波数帯を検知する。牛10の分娩前の息遣い等の周波数帯域は0.5~2.0kHzであるため、この周波数帯を起動センサ25の起動周波数として設定する。なお、これに限定されず、家畜の種類や鳴き声に応じて起動センサ25の起動する周波数帯を任意に設定することができる。起動センサ25として曲げセンサや伸縮ひずみセンサを用いた場合には、牛10の立つ、座る、身体を揺するなどの行動によって制御部21を起動してもよく、乳房の張りなどを契機としてもよい。
【0033】
制御部21は、電源供給部23からの電力を計測センサ22に供給する(S3、
図6のt3)。これによりマイク22A及び温度検出部22Bが起動し、マイク22Aで周囲の音の検出を開始するとともに温度検出部22Bで牛10の耳10Aの温度検出を開始する(S3)。このとき、計測センサ22が検出した計測データは記憶部24に記憶されない。
【0034】
図7及び
図8に、牛10が分娩直前の苦しいうめき声や激しい息遣いを発したときのマイク22Aの検出結果を示す。マイク22Aのサンプリング周波数は、24kHzに設定されている。
図7は計測センサ22が時刻t3で起動した後のマイク22Aの検出した音の波形、及びマイク22Aの検出した音のスペクトログラムである。
図8は、
図7の時刻t4の拡大図の波形及びスペクトログラムである。
【0035】
制御部21は、マイク22Aの周波数帯が記憶部24への記憶を開始するための周波数帯であるか否かを判断する(S4)。本実施の形態では、牛10が特定の周波数の鳴き声を振動として検知する。起動センサ25と同様に、牛10は分娩直前に息遣いが荒くなり苦しいうめき声で繰り返し鳴くため、この周波数帯を検知する。
図7及び
図8に示すように、牛10のうめき声等の周波数帯は0.5~2kHzであるためこれらの帯域を設定し、この状態が10ms以上継続した場合に記憶部24への音データ24Aの記録を開始する(S4:YES、
図6のt4)。
図8に示すように、時刻t4′が牛10のうめき声の開始時刻であって、時刻T4′′までの20msの間、周波数帯が0.5~2kHzの状態が継続される。これにより、制御部21はマイク22Aの周波数帯が記憶部24への記憶を開始するための周波数帯であると判断する。記憶部24への記憶を開始する周波数帯は、これに限定されず家畜の種類や鳴き声の周波数帯に応じて任意に設定することができる。また、起動センサ25の契機となる周波数帯と異なる帯域を設定してもよい。また、記憶部24への記憶を開始する周波数の継続時間は、10msに限定されず任意の数値を設定することができる。
【0036】
制御部21は、マイク22Aの検出した音を音データ24Aとして記憶部24に記憶すると同時に、温度検出部22Bによって検出された温度を温度データ24Bとして記憶部24に記憶する(S5)。本実施の形態ではマイク22Aの周波数帯に基づいて記憶部24への記憶を開始したが、これに限定されず温度検出部22Bの検出する温度に基づいて記憶部24への記憶を開始してもよい。牛10は、分娩が近くなったり体調不良になったりすると体温に急激な変化が表れるため、当該変化を検出する。
【0037】
制御部21は、計測データであるマイク22Aが検出した音データ24A、及び温度検出部22Bの検出した温度データ24Bを記憶部24に数秒間記憶する。本実施の形態では、10秒に設定しているがこれに限定されず任意の値を設定することができる。記憶部24への記憶が完了すると(
図6及び
図7のt5)、制御部21は記憶部24に記憶した計測データを外部に送信するか否かを判断する(S6)。本実施の形態では、計測データを記憶してから5秒以内に牛10の特定の周波数の鳴き声をマイク22Aで検出したか否かにより、計測データの送信の可否を判断する(S6)。牛10が再び周波数帯を0.5~2kHzでうめき声等をあげた状態が10ms以上継続した場合(S6:YES)、制御部21はS5で記憶した時刻t4から時刻t5までの計測データを、通信部26を介してクラウドサーバ6に無線送信する(S7、
図6及び
図7のt6)。このとき、S5で記憶された計測データは消去されてもよく、保持されていてもよい。
【0038】
クラウドサーバ6に蓄積されているセンサデバイス2の計測データは、PC端末4及び携帯端末5で閲覧することができる。クラウドサーバ6は、受信機3から計測データを受信すると、PC端末4及び携帯端末5に通知を送信する。作業者は、クラウドサーバ6からの通知によって牛10の分娩が間もなく開始されることを認識でき、現場に急行することができる。作業者が牛10の分娩を補助することで、死産や難産等の分娩事故を低減することができる。また、温度検出部22Bが検出した温度データ24Bが急激に低下または上昇したときは、牛10が異常事態であると認識することができる。
【0039】
計測データを記憶してから5秒以内にマイク22Aが周波数帯を0.5~2kHzの状態を10ms以上継続して検出しなかった場合は(S6:NO)、制御部21は時刻t4から時刻t4までの音データ24Aをクラウドサーバ6に送信することなく記憶部24に記憶する。本実施の形態では、通信部26による送信可否の判断時間を5秒としたが、これに限定されず任意の数値を設定できる。
【0040】
制御部21は、タイマ21Aによって制御部21が起動してから所定時間が経過したか否かを判断する(S8)。本実施の形態では、所定時間は60秒に設定される。制御部21は起動から60秒経過する前である場合には、制御部21は、再びマイク22Aの周波数帯が記憶部24への記憶を開始するための周波数帯であるか否かを判断する(S4)。
【0041】
図9及び
図10に、牛10の分娩前後及び生まれた仔牛をなめるときのマイク22Aの検出結果を示す。マイク22Aのサンプリング周波数は、24kHzに設定されている。
図9は、
図7の後のマイク22Aの検出した音の波形、及びマイク22Aの検出した音のスペクトログラムである。
図10は、
図9の時刻t7近傍の拡大図の波形及びスペクトログラムである。
【0042】
マイク22Aが再び周波数帯を0.5~2kHzの状態を10ms以上継続して検出した場合は(S4:YES、
図6のt7)、マイク22Aが検出した音を音データ24Aとして記憶部24に10秒間記憶するとともに、温度検出部22Bの検出した温度を温度データ24Bとして記憶部24に10秒間記憶する(S5)。
図9に示すように、牛10が仔牛を産み落とすと(t7)、記憶部24への記録が開始される。詳細には、
図10に示すように、牛10は仔牛を産み落とす音を時刻t7′に検出すると記憶部24への録音が開始され、その直後の時刻t7′′以降継続的に仔牛を舐める音がマイク22Aによって検出される。
【0043】
計測データの記憶部24への記憶が完了すると(
図6及び
図9のt8)、制御部21は計測データを外部に送信するか否かを判断する(S6)。時刻t6と同様に、計測データを記憶してから5秒以内に牛10の特定の周波数の鳴き声をマイク22Aで検出したか否かにより、計測データの送信の可否を判断する。牛10は分娩後に仔牛を舐めるため、この周波数帯の音を検知する。本実施の形態では周波数帯を0.5~2kHzとし、この状態が10ms以上継続した場合に(S6:YES)、制御部21はS5で記憶した時刻t7から時刻t8までの計測データを、通信部26を介してクラウドサーバ6に無線送信する(S7、
図6及び
図7のt9)。作業者は、携帯端末5によってクラウドサーバ6上の音データ24Aを聞き仔牛を舐める音が検出されていることで、無事に分娩が完了したことを認識することができる。
【0044】
計測データを記憶してから5秒以内にマイク22Aが周波数帯を0.5~2kHzの状態を10ms以上継続して検出しなかった場合は(S6:NO)、制御部21は時刻t7から時刻t8までの音データ24Aをクラウドサーバ6に送信することなく記憶部24に記憶する。
【0045】
制御部21は、タイマ21Aによって制御部21が起動してから所定時間が経過したか否かを判断する(S8)。制御部21の起動から60秒経過した場合には(S8:YES)、所定時間が経過したと判断してセンサデバイス2が計測モードからディープスリープモードに切り替わり、電源供給部23からすべての素子への電力供給が遮断される(S10)。
【0046】
このような構成によると、マイク22Aの検出する周波数が所定の条件を満たしたとき音の録音を開始するため、必要な期間の音データ24Aのみを録音することができ電力消費量を抑制することができる。また、音データ24Aは容量が大きいため長時間音データ24Aを記憶すると、記憶部24の容量が一杯になってしまう可能性がある。しかし、本発明によると必要最低限の音データ24Aのみを取得することができるため、記憶部24の容量を圧迫しない。これにより、本当に必要な音データ24Aをのみを採取することができる。さらに、マイク22Aによってセンサデバイス2周辺の音を記録することができるため、従来の温度や湿度等のデータと比較するとより的確に周囲の状況を把握することができる。また、通信部26によって記憶部24に記憶された各種データをクラウドサーバ6に送信するため、PC端末4お飛び携帯端末5を操作することにより離れた場所からセンサデバイス2の周囲の状況を把握することができる。
【0047】
このような構成によると、起動センサ25の検出結果が所定の条件を満たしたときにマイク22Aに電力が供給されるため、マイク22Aは音データ24Aの取得が必要な場合のみ起動する。これにより、センサデバイス2の電力消費量の更なる削減を行うことができる。また、起動センサ25の検出結果が所定の条件を満たしたときに制御部21に電力が供給されるため、制御部21は必要なときにのみ起動する。これにより、センサデバイス2の電力消費量の更なる削減を行うことができる。
【0048】
このような構成によると、起動センサ25の検出結果が所定の条件を満たしたときに温度検出部22Bに電力が供給されて温度の検出を開始するため、センサデバイス2の電力消費量の更なる削減を行うことができる。さらに、所定時間毎に定期的に温度検出部22Bが温度を検出をする従来のセンサデバイスと比較すると、所定の条件を満たしたときに温度検出を開始するため必要な温度情報を最低限の電力消費量で採取することができる。また、通信部26はマイク22Aの検出した音データ24Aが所定の条件を満たしたときクラウドサーバ6に計測データを送信するため、必要な計測データを効率的にクラウドサーバ6に送信することができる。これにより、センサデバイス2の電力消費量の更なる削減を行うことができる。
【0049】
このような構成によると、制御部21がタイマ21Aに計測に基づいて計測データの記憶開始から所定時間経過後に停止するため、電力の消費量を最小限に抑えるとともに必要な計測データのみを効率的に採取することができる。また、同時に制御部21及びマイク22Aへの電源供給を遮断するため、待機状態のときの電力消費量を抑制することができる。
【0050】
次に、本発明の第2の実施の形態について、
図11を参照して説明する。上記実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0051】
図11に示すように、第2の実施の形態によるセンサデバイスは、初期状態で計測モードとなっており(S11)、常時電源供給部23から制御部21及び計測センサ22dに電力が供給されている。第1の実施の形態と同様に、マイク22Aが所定の周波数帯の音声を10ms以上継続して検出すると(S4:YES)、記憶部24への音データ24A及び温度データ24Bの記憶を開始する(S5)。
【0052】
計測データを記憶してから5秒以内にマイク22Aが所定周波数帯の音声を10ms以上継続して検出すると(S6:YES)、制御部21が記憶された音データ24Aをクラウドサーバ6に無線送信し(S7)、再び特定の周波数を検知したか否かを判断する(S4)。
【0053】
このような構成によると、制御部21及び計測センサ22が常時起動している計測モードであるため、牛10の音データ24Aの採取漏れを低減することができる。また、制御部21は所定の周波数帯の音声の検出を契機として記憶部24への記憶を開始するため、必要となる音データ24Aのみを採取することができ、記憶部24の記憶容量の圧迫を抑制することができる。
【0054】
次に、本発明の第3の実施の形態について、
図12を参照して説明する。上記実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0055】
図12に示すように、第3の実施の形態によるセンサデバイスでは、マイク22Aが所定の周波数帯の音声を10ms以上継続して検出すると(S4:YES)、記憶部24への音データ24Aの記憶を開始する(S5)。所定時間が経過すると(S8:YES)、制御部21がS5で記憶された音データ24Aをクラウドサーバ6に無線送信し(S7)、ディープスリープモードとなる(S9)。
【0056】
このような構成によると、記憶部24に記憶された音データ24Aはすべてがクラウドサーバ6に送信されるため、必要な音データ24Aが記憶部24に記憶されたまま活用されないという事態を回避することができる。このとき、クラウドサーバ6はPC端末4及び携帯端末5に所定の通知を行うことが望ましい。
【0057】
次に、本発明の第4の実施の形態について、
図13を参照して説明する。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0058】
センサデバイス2の本体部2Aは防水性のケーシング120に収納されていて、ケーブル2Cを介してセンサユニット2Bがケーシング120の外部に露出している。ケーシング120は、一対の腕部120Aと、フック120Bと、を備えている。センサユニット2Bがケーシング120の外部に露出していることにより、所望の位置でデータ採取を行うことができる。
【0059】
ケーシング120は、一対の腕部120Aを互いにフック120Bで保持することによって牛舎の柱やホース等に着脱可能に固定される。センサユニット2Bはケーブル2Cを介してケーシング120の外部に露出したが、ケーシング120内部に収納されていてもよい。
【0060】
このような構成によると、ケーシング120に一対の腕部20A及びフック20Bが設けられているため、所望の箇所に設置することができる。また、センサユニット2Bがケーシング120から露出しているため、音や温度を検出したい箇所にセンサを配置することができる。
【0061】
次に、本発明の第5の実施の形態について、
図14を参照して説明する。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。第5の実施のセンサデバイス202は、計測データを検出するために地中200に埋設される。
【0062】
センサデバイス202は、地中200に挿入される防水性のケーシング220に収納される。ケーシング220は、地表に露出している蓋部221と、地中200に埋設され本体部2Aが収納される埋設部222と、地中200に埋設されセンサユニット2B及びケーブル2Cが収納される棒状のロッド部223と、から構成される。
【0063】
蓋部221の上面には、太陽光パネルである電源供給部230が設けられており、センサデバイス202は太陽光で駆動する。ロッド部223にはケーブル2Cが挿通され先端近傍にセンサユニット2Bが配置される。
【0064】
このような構成によると、太陽光パネルによってセンサデバイス202が駆動するため、電池交換が不要であり継続的に計測データを採取することができる。また、センサデバイス2で地響きや地鳴り等を検出することにより、事前に土砂災害や地すべり、雪崩等を予見することができる。
【0065】
次に、本発明の第6の実施の形態について、
図15を参照して説明する。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。第6の実施の形態によるセンサデバイス302は、養殖や観賞用の水槽内で水面300を浮遊することにより水質を管理する。
【0066】
センサデバイス302は、水面300に浮遊する防水性のケーシング320に収納される。ケーシング320は、地表に露出している蓋部321と、浮力を有し本体部2Aが収納される浮き部322と、水中に沈みセンサユニット2B及びケーブル2Cが収納される棒状のロッド部323と、から構成される。
【0067】
蓋部321の上面には、太陽光パネルである電源供給部330が設けられており、センサデバイス302は太陽光で駆動する。ロッド部323にはケーブル2Cが挿通され先端近傍にセンサユニット2Bが配置される。
【0068】
このような構成によると、太陽光パネルによってセンサデバイス302が駆動するため、電池交換が不要であり継続的に計測データを採取することができる。また、センサデバイス202で水温や塩分濃度等を検出することにより、養殖や観賞用魚の健康管理を行うことができる。
【0069】
本発明によるセンサデバイス及びセンサシステムは、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
【0070】
上述の実施の形態では、計測センサ22では、温度、湿度、照度、気圧、CO2濃度、メタンガス濃度、風力の少なくとも1つを計測可能だったが、これに限定されない。例えば、9軸のジャイロセンサ、振動センサ、静電容量センサによるタッチセンサ、磁気センサ、焦電センサ、超音波センサなどを用いることができる。管理する動物が魚類である場合には、温度センサによって水温を検知し、気圧センサによって水位を検知し、9軸センサによって地磁気を検知して移動方向を検出してもよい。また、土中の動物が対象である場合には、湿度センサによって土中の水分量を検出することもできる。
【符号の説明】
【0071】
1 センサシステム
2、102、202、302 センサデバイス
3 受信機
4 PC端末
5 携帯端末
6 クラウドサーバ
21 制御部
21A タイマ
22 計測センサ
22A マイク
22B 温度検出部
23、223、330 電源供給部
24 記憶部
25 起動センサ
26 通信部