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特許7449517給付金申請支援システム、申請者側装置、給付金申請支援方法、及び給付金申請支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】給付金申請支援システム、申請者側装置、給付金申請支援方法、及び給付金申請支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240307BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022006591
(22)【出願日】2022-01-19
(62)【分割の表示】P 2020218122の分割
【原出願日】2016-06-10
(65)【公開番号】P2022040343
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】516174150
【氏名又は名称】岩手インフォメーション・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】戸澤 久哉
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-221448(JP,A)
【文献】特開2011-048597(JP,A)
【文献】特開2005-025304(JP,A)
【文献】特開2004-013380(JP,A)
【文献】特開2001-216229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を生成する申請者側装置であり、前記事前確認情報の適否を特定する認可者側装置との間で情報の受け渡しが可能な申請者側装置であって、
前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段、を備え、
前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に取得させ、
前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、
当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、
前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、をさらに備え、
前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、
前記出力制御手段は、前記認可者側装置から前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を取得した場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させ、
前記適否情報は、前記給付金または前記施設の運営に対する適否を示す情報であり、
前記事前確認情報は、前記給付金を示す給付金情報と、当該給付金情報の生成に必要な所定情報とを含み、
前記事前確認情報生成手段により生成された所定情報を調整する調整手段をさらに備え、
前記事前確認情報生成手段は、前記調整手段により調整された所定情報に基づいて、給付金情報を再生成し、
前記出力制御手段は、前記事前確認情報生成手段により再生成された給付金情報を、前記出力手段によって出力させ、
前記調整手段が前記所定情報を調整し、前記事前確認情報生成手段が前記給付金情報を再生成し、前記出力制御手段が再生成された前記給付金情報を前記出力手段によって出力させる一連の処理は、
前記取得手段が前記生成用情報を取得し、前記事前確認情報生成手段が前記事前確認情報を生成し、前記出力制御手段が前記適否情報を前記出力手段によって出力させる一連の処理と並行して行われる、
請者側装置。
【請求項2】
申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を生成する申請者側装置であり、前記事前確認情報の適否を特定する認可者側装置との間で情報の受け渡しが可能な申請者側装置であって、
前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段、を備え、
前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に取得させ、
前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、
当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、
前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、をさらに備え、
前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、
前記出力制御手段は、前記認可者側装置から前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を取得した場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させ、
前記適否情報は、前記給付金または前記施設の運営に対する適否を示す情報であり、
前記施設の職員の人数を示す必要職員数情報と、前記給付金を示す給付金情報と、前記施設の職員の担当配置状況を示す担当配置状況情報とを相互に関連付けて格納する担当配置状況情報格納手段と、
所定方法により前記必要職員数情報が特定された場合に、前記担当配置状況情報格納手段に格納されている前記給付金情報の中から当該必要職員数情報に対応する前記給付金情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された前記給付金情報の中から対象となる前記給付金情報が所定方法によって特定された場合に、前記担当配置状況情報格納手段に格納されている前記担当配置状況情報の中から当該対象となる給付金情報に対応する前記担当配置状況情報を特定する特定手段と、をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記特定手段にて特定された前記担当配置状況情報を前記出力手段によって出力させる、
請者側装置。
【請求項3】
前記抽出手段が前記給付金情報を抽出し、前記特定手段が前記担当配置状況情報を特定し、前記出力制御手段が前記担当配置状況情報を前記出力手段によって出力させる一連の処理は、
前記取得手段が前記生成用情報を取得し、前記事前確認情報生成手段が前記事前確認情報を生成し、前記出力制御手段が前記適否情報を前記出力手段によって出力させる一連の処理と並行して行われる、
請求項に記載の申請者側装置。
【請求項4】
申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を生成する申請者側装置であり、前記事前確認情報の適否を特定する認可者側装置との間で情報の受け渡しが可能な申請者側装置であって、
前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段、を備え、
前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に取得させ、
前記施設は、保育施設であり、
前記事前確認情報は、前記保育施設の入所児童に関連する入所児童関連情報、前記保育施設の職員に関連する職員関連情報、前記保育施設に関連する施設関連情報、前記給付金を調整するための加算率を示す加算率情報、前記給付金を算出するための項目である加算項目を示す加算項目情報、又は、前記給付金を示す給付金情報のうち、少なくとも1つを含む、
請者側装置。
【請求項5】
前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段を備え、
前記生成用情報は、前記入所児童の登降園状況を示す登降園情報を含み、
前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて取得された前記登降園情報に基づいて、前記入所児童関連情報を生成する、
請求項に記載の申請者側装置。
【請求項6】
前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段を備え、
前記生成用情報は、前記加算項目情報を生成するための加算項目生成用情報を含み、
複数の前記加算項目生成用情報を所定の組毎に格納する加算項目生成用情報格納手段を備え、
前記取得手段は、前記加算項目生成用情報格納手段に格納されている前記複数の加算項目生成用情報の中から、対象となる組に対応する前記加算項目生成用情報を取得する、
請求項又はに記載の申請者側装置。
【請求項7】
当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、
前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、
前記事前確認情報生成手段にて生成された前記職員関連情報又は前記施設関連情報に基づいて、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記加算項目情報の内容の適否を判定する判定手段とを備え、
前記出力制御手段は、前記判定手段にて判定された判定結果を示す情報を前記出力手段によって出力させる、
請求項からのいずれか一項に記載の申請者側装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給付金申請支援システム、申請者側装置、給付金申請支援方法、及び給付金申請支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、申請者が行政官庁に対して給付金の申請を行うために提出する申請書の作成を支援するシステムとして、申請に関する手続データを入力し、申請書を出力する第1端末と、行政官庁からの指定項目のデータ及び経営指標データを入力する第2端末と、第1端末から送信された手続データ、並びに第2端末から送信された指定項目のデータ及び経営指標データを第1端末から送信された申請書の入力欄に入力することにより、申請書を作成する申請書類処理装置とを備えたシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-141182号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記従来のシステムを用いた場合には、完成した申請書に記載されているデータの一部(一例として、経営指標データ等)を事前に送ることなく、当該申請書を行政官庁に送ることになる。この場合において、例えば上記データの一部に誤りがある場合には、当該データの一部及びそれに関連するデータも修正しなければならず、また修正するデータを特定することが難しくなることから、申請書の作成作業(具体的には、修正作業等)に手間を要するおそれがあるので、給付金の申請を効率的且つ正確に行う観点から改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、給付金の申請を効率的且つ正確に行うことが可能となる、給付金申請支援システム、申請者側装置、給付金申請支援方法、及び給付金申請支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の給付金申請支援システムは、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置と、前記申請者側装置と通信可能に接続された認可者側装置であり、前記事前確認情報を前記申請者側装置から受信する認可者側装置と、を備えた給付金申請支援システムであって、前記申請者側装置は、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信手段と、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段と、当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、を備え、前記認可者側装置は、前記申請者側装置との相互間で通信を行うための認可者側通信手段と、前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成する適否情報生成手段と、を備え、前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信手段は、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信し、前記出力制御手段は、前記申請者側通信手段にて前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報が前記認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させ、前記施設は、保育施設であり、前記事前確認情報は、前記保育施設の職員に関連する職員関連情報を含み、前記申請者側装置は、前記保育施設の職員を一意に識別するための職員識別情報と、前記保育施設の職員の属性を示す職員属性情報と、担当毎の前記保育施設の職員の評価ポイントを示す職員評価ポイント情報とを相互に関連付けて格納する職員テーブルをさらに備え、前記職員テーブルに格納された前記職員属性情報に基づいて、前記保育施設の職員を分類するための複数の区分を特定し、前記職員テーブルに格納された前記職員評価ポイント情報に基づいて、前記特定された各区分に該当する前記職員属性情報に対応する前記職員評価ポイント情報における担当毎の職員の平均評価ポイントを算出し、前記職員テーブルに格納された前記職員識別情報の中から対象となる前記職員識別情報を特定し、前記特定された複数の区分の中から当該特定された職員識別情報に合致する区分を特定し、前記算出した平均評価ポイントのうち、前記特定された区分に対応する担当毎の職員の平均評価ポイントが閾値以上であるか否かを判定し、前記閾値以上であると判定された場合には、当該閾値以上となる担当の職員に前記対象となる前記職員識別情報を紐付け、前記閾値以上でないと判定された場合には、前記職員識別情報の紐付けを行わず、前記紐付けられた職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を優先的に割り当て、その後残りの職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を所定の方法で割り当て、前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を前記出力手段によって出力させる。
【0007】
請求項2に記載の給付金申請支援システムは、請求項1に記載の給付金申請支援システムにおいて、前記申請者側装置は、前記保育施設の職員の割り当てが複数回繰り返された場合には、当該繰り返しに対応する複数の前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を対比可能に前記出力手段に表示させる。
【0008】
請求項3に記載の申請者側装置は、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置であり、認可者側装置と通信可能に接続された申請者側装置であって、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信手段と、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段と、当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、を備え、前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信手段は、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信し、前記出力制御手段は、前記申請者側通信手段にて前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報が前記認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させ、前記施設は、保育施設であり、前記事前確認情報は、前記保育施設の職員に関連する職員関連情報を含み、前記保育施設の職員を一意に識別するための職員識別情報と、前記保育施設の職員の属性を示す職員属性情報と、担当毎の前記保育施設の職員の評価ポイントを示す職員評価ポイント情報とを相互に関連付けて格納する職員テーブルをさらに備え、前記職員テーブルに格納された前記職員属性情報に基づいて、前記保育施設の職員を分類するための複数の区分を特定し、前記職員テーブルに格納された前記職員評価ポイント情報に基づいて、前記特定された各区分に該当する前記職員属性情報に対応する前記職員評価ポイント情報における担当毎の職員の平均評価ポイントを算出し、前記職員テーブルに格納された前記職員識別情報の中から対象となる前記職員識別情報を特定し、前記特定された複数の区分の中から当該特定された職員識別情報に合致する区分を特定し、前記算出した平均評価ポイントのうち、前記特定された区分に対応する担当毎の職員の平均評価ポイントが閾値以上であるか否かを判定し、前記閾値以上であると判定された場合には、当該閾値以上となる担当の職員に前記対象となる前記職員識別情報を紐付け、前記閾値以上でないと判定された場合には、前記職員識別情報の紐付けを行わず、前記紐付けられた職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を優先的に割り当て、その後残りの職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を所定の方法で割り当て、前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を前記出力手段によって出力させる。
【0009】
請求項4に記載の申請者側装置は、請求項3に記載の申請者側装置において、前記保育施設の職員の割り当てが複数回繰り返された場合には、当該繰り返しに対応する複数の前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を対比可能に前記出力手段に表示させる。
【0010】
請求項5に記載の給付金申請支援方法は、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置であり、認可者側装置と通信可能に接続された申請者側装置において行われる給付金申請支援方法であって、申請者側通信手段が、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信ステップと、取得手段が、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得ステップと、事前確認情報生成手段が、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成ステップと、出力制御手段が、前記申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段の出力制御を行う出力制御ステップと、を含み、前記事前確認情報生成ステップにおいて、前記取得ステップにおいて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信ステップにおいて、前記事前確認情報生成ステップにおいて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信した後に、前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を前記認可者側装置から受信し、前記出力制御ステップにおいて、前記申請者側通信ステップにおいて受信された前記適否情報を前記出力手段によって出力させ、前記施設は、保育施設であり、前記事前確認情報は、前記保育施設の職員に関連する職員関連情報を含み、前記申請者側装置が前記保育施設の職員の担当を割り当てるステップをさらに含み、前記保育施設の職員の担当を割り当てるステップにおいて、前記保育施設の職員を一意に識別するための職員識別情報と、前記保育施設の職員の属性を示す職員属性情報と、担当毎の前記保育施設の職員の評価ポイントを示す職員評価ポイント情報とを相互に関連付けて格納する職員テーブルに格納された前記職員属性情報に基づいて、前記保育施設の職員を分類するための複数の区分を特定し、前記職員テーブルに格納された前記職員評価ポイント情報に基づいて、前記特定された各区分に該当する前記職員属性情報に対応する前記職員評価ポイント情報における担当毎の職員の平均評価ポイントを算出し、前記職員テーブルに格納された前記職員識別情報の中から対象となる前記職員識別情報を特定し、前記特定された複数の区分の中から当該特定された職員識別情報に合致する区分を特定し、前記算出した平均評価ポイントのうち、前記特定された区分に対応する担当毎の職員の平均評価ポイントが閾値以上であるか否かを判定し、前記閾値以上であると判定された場合には、当該閾値以上となる担当の職員に前記対象となる前記職員識別情報を紐付け、前記閾値以上でないと判定された場合には、前記職員識別情報の紐付けを行わず、前記紐付けられた職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を優先的に割り当て、その後残りの職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を所定の方法で割り当て、前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を前記出力手段によって出力させる。
【0011】
請求項6に記載の給付金申請支援方法は、請求項5に記載の給付金申請支援方法において、前記保育施設の職員の担当を割り当てるステップにおいて、前記保育施設の職員の割り当てが複数回繰り返された場合には、当該繰り返しに対応する複数の前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を対比可能に前記出力手段に表示させる。
【0012】
請求項7に記載の給付金申請支援プログラムは、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置であり、認可者側装置と通信可能に接続された申請者側装置に実行させるための給付金申請支援プログラムであって、コンピュータを、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信手段と、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段と、当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、として機能させるための給付金申請支援プログラムであり、前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信手段は、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信し、前記出力制御手段は、前記申請者側通信手段にて前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報が前記認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させ、前記施設は、保育施設であり、前記事前確認情報は、前記保育施設の職員に関連する職員関連情報を含み、前記申請者側装置は、前記保育施設の職員を一意に識別するための職員識別情報と、前記保育施設の職員の属性を示す職員属性情報と、担当毎の前記保育施設の職員の評価ポイントを示す職員評価ポイント情報とを相互に関連付けて格納する職員テーブルをさらに備え、前記職員テーブルに格納された前記職員属性情報に基づいて、前記保育施設の職員を分類するための複数の区分を特定し、前記職員テーブルに格納された前記職員評価ポイント情報に基づいて、前記特定された各区分に該当する前記職員属性情報に対応する前記職員評価ポイント情報における担当毎の職員の平均評価ポイントを算出し、前記職員テーブルに格納された前記職員識別情報の中から対象となる前記職員識別情報を特定し、前記特定された複数の区分の中から当該特定された職員識別情報に合致する区分を特定し、前記算出した平均評価ポイントのうち、前記特定された区分に対応する担当毎の職員の平均評価ポイントが閾値以上であるか否かを判定し、前記閾値以上であると判定された場合には、当該閾値以上となる担当の職員に前記対象となる前記職員識別情報を紐付け、前記閾値以上でないと判定された場合には、前記職員識別情報の紐付けを行わず、前記紐付けられた職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を優先的に割り当て、その後残りの職員識別情報に対応する前記保育施設の職員の担当を所定の方法で割り当て、前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を前記出力手段によって出力させる。
【0013】
請求項8に記載の給付金申請支援プログラムは、請求項7に記載の給付金申請支援プログラムにおいて、前記申請者側装置は、前記保育施設の職員の割り当てが複数回繰り返された場合には、当該繰り返しに対応する複数の前記担当毎の前記保育施設の職員の割り当てを示す情報を対比可能に前記出力手段に表示させる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の給付金申請支援システム、請求項3に記載の申請者側装置、請求項5に記載の給付金申請支援方法、又は請求項7に記載の給付金申請支援プログラムによれば、申請者側装置の申請者側通信手段は、事前確認情報生成手段にて生成された事前確認情報を認可者側装置に送信し、認可者側装置の適否情報生成手段は、認可者側通信手段にて事前確認情報が申請者側装置から受信された場合に、所定方法で特定された当該事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成し、認可者側装置の認可者側通信手段は、適否情報生成手段にて生成された適否情報を申請者側装置に送信し、申請者側装置の出力制御手段は、申請者側通信手段にて適否情報が認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を出力手段によって出力させるので、適否情報を申請者に対して提供でき、申請者が事前確認情報の内容の適否を把握することできる。これにより、申請者が適切と判断された事前確認情報に基づいて申請書を正確に作成することができると共に、申請書の作成作業の手間を軽減できるので、給付金の申請を効率的且つ正確に行うことが可能となる。
また、施設は、保育施設であり、事前確認情報は、職員関連情報を含むので、職員関連情報に対応する適否情報を申請者に対して提供でき、保育施設の運営に対して支給される給付金を申請するための申請書を正確に作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係る給付金申請支援システムを概念的に示す図である。
図2】加算項目生成用テーブルに格納された情報を例示する図である。
図3】公定価格テーブルに格納された情報を例示する図である。
図4】担当配置状況テーブルに格納された情報を例示する図である。
図5】実施の形態に係る申請者側装置及び認可者側装置に関する事前確認情報送信処理のフローチャートである。
図6】入所児童関連情報の構成例を示す図である。
図7】加算項目情報の構成例を示す図である。
図8】給付金情報の構成例を示す図である。
図9】実施の形態に係る申請者側装置に関する給付金シミュレーション処理のフローチャートである。
図10】実施の形態に係る申請者側装置に関する担当配置シミュレーション処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る給付金申請支援システム、申請者側装置、給付金申請支援方法、及び給付金申請支援プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
[実施の形態の基本的概念]
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。
【0018】
本発明に係る給付金申請支援システムは、事前確認情報を申請者側装置から認可者側装置へ送信するシステムである。ここで、「事前確認情報」とは、申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる情報である。また、「申請書」とは、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための書類である。また、「申請者」とは、給付金の申請を行う者であり、例えば事業者や地方自治体等を含む概念である。また、「認可者」とは、給付金の申請を認可する者であり、例えば地方自治体、行政官庁等を含む概念である。また、「施設」とは、申請者が運営している建物や設備を意味し、例えば、保育施設(一例として、保育所、幼稚園、認定こども園等)、介護施設、教育施設等を含む概念である。また、「給付金」とは、例えば、施設の運営に対して給付される運営給付金、特別なサービスの提供(一例として、保育施設の特別保育等)に対して給付される特別給付金等を含む概念である。また、「申請者側装置」とは、施設に設けられた装置であり、例えば、据え置き型のパーソナルコンピュータ又は携帯端末(一例として、スマートフォンやタブレット端末)等を含む概念である。また、「認可者側装置」とは、基地局(図示省略)等に設けられた装置であり、例えば、据え置き型のサーバ等を含む概念である。以下、実施の形態では、施設が保育所等の保育施設である場合に、当該保育施設の事業者(申請者)が市役所(認可者)に対して運営給付金(給付金)を申請する場合について説明する。
【0019】
[実施の形態の具体的内容]
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0020】
(構成)
まず、実施の形態に係る給付金申請支援システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る給付金申請支援システムを概念的に示す図である。図1に示すように、給付金申請支援システム1は、申請者側装置10と、認可者側装置20と、登降園管理装置30とを備えており、この申請者側装置10は、認可者側装置20及び登降園管理装置30の各々とネットワーク2を介して相互に通信可能に接続されている。ここで、図1には、申請者側装置10及び登降園管理装置30をそれぞれ1台のみ示しているが、実際には給付金申請支援システム1は、複数の施設の各々に設けられた申請者側装置10及び登降園管理装置30と、これら複数の申請者側装置10に対して通信可能な共通の認可者側装置20とを備えて構成されている。ただし、これら複数の施設の各々の申請者側装置10及び登降園管理装置30は、相互に同様に構成することができるため、以下では、1つの施設に設けられた申請者側装置10及び登降園管理装置30について説明するものとし、他の施設に設けられた申請者側装置10及び登降園管理装置30についてはその説明を省略する。
【0021】
(構成-申請者側装置)
次に、申請者側装置10の構成について説明する。申請者側装置10は、事前確認情報を認可者側装置20に送信する装置であり、図1に示すように、操作部11、申請者側通信部12、表示部13(出力手段)、音声出力部14(出力手段)、制御部15、及びデータ記録部16を備えて構成されている。なお、この申請者側装置10は、例えば据え置き型のパーソナルコンピュータ又は携帯端末によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0022】
また、「事前確認情報」とは、実施の形態では、入所児童関連情報、職員関連情報、施設関連情報、加算率情報、加算項目情報、又は、給付金情報等を含む概念である。このうち、「入所児童関連情報」とは、保育施設の入所児童(以下、「入所児童」と称する)に関連する情報であり、例えば、入所児童の人数を示す入所児童数情報、入所児童の年齢を示す入所児童年齢情報、入所児童の保育の種別(一例として、保育標準時間認定の保育、保育短時間認定の保育等)を示す入所児童保育種別情報等を含む概念である。また、「職員関連情報」とは、保育施設の職員(以下、「職員」と称する)に関連する情報であり、例えば、全職員の人数を示す職員数情報、職員1人当たりの平均勤続年数を示す職員平均勤続年数情報、職員の職種を示す職員職種情報、職員が有する資格を示す職員資格情報、職員の担当を示す職員担当情報等を含む概念である。また、「施設関連情報」とは、保育施設に関連する情報であり、例えば、保育施設の運営に要する経費を示す施設経費情報、保育施設の分園の有無を示す施設分園情報等を含む概念である。また、「加算率情報」とは、運営給付金(給付金)を調整するための加算率を示す情報である。また、「加算項目情報」とは、運営給付金(給付金)を算出するための項目である加算項目(具体的には、法律で定められた項目)を示す情報である。また、「給付金情報」とは、運営給付金(給付金)を示す給付金情報である。
【0023】
(構成-申請者側装置-操作部)
操作部11は、申請者側装置10に対する操作入力を受け付ける操作手段であり、例えば、各種のスイッチやタッチパッド等の公知の操作手段を用いて構成されている(なお、後述する認可者側装置20の操作部21についても同様とする)。
【0024】
(構成-申請者側装置-申請者側通信部)
申請者側通信部12は、認可者側装置20及び登降園管理装置30の各々との相互間で通信するための申請者側通信手段であり、例えば、有線通信網や移動体無線通信網を用いて通信を行う公知の通信手段を用いて構成されている(なお、後述する認可者側通信部22、登降園管理装置30の通信部についても同様とする)。
【0025】
(構成-申請者側装置-表示部)
表示部13は、制御部15の制御に基づいて各種の情報を表示する表示手段であり、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いて構成されている(なお、後述する認可者側装置20の表示部23についても同様とする)。
【0026】
(構成-申請者側装置-音声出力部)
音声出力部14は、制御部15の制御に基づいて各種の情報を音声出力する音声出力手段であり、例えば公知のスピーカ等を用いて構成されている(なお、後述する認可者側装置20の音声出力部24についても同様とする)。
【0027】
(構成-申請者側装置-制御部)
制御部15は、申請者側装置10を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る給付金申請支援プログラムは、任意の記録媒体又はネットワーク2を介して申請者側装置10にインストールされることで、制御部15の各部を実質的に構成する(なお、後述する認可者側装置20の制御部25及び後述する登降園管理装置30の制御部についても同様とする)。
【0028】
また、この制御部15は、図1に示すように、機能概念的に、取得部15a、事前確認情報生成部15b、出力制御部15c、判定部15d、調整部15e、抽出部15f、及び特定部15gを備えている。
【0029】
取得部15aは、生成用情報を所定方法によって取得する取得手段である。ここで、「生成用情報」とは、事前確認情報を生成するための情報であり、実施の形態では、登降園情報、職員生成用情報、施設生成用情報、加算率生成用情報、加算項目生成用情報、給付金生成用情報等を含む概念である。このうち、「登降園情報」とは、入所児童の登降園状況を示す情報であり、実施の形態では、入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎に分類された日々の登降園状況を示す情報として説明する。また、「職員生成用情報」とは、職員関連情報を生成するための情報である。また、「施設生成用情報」とは、施設関連情報を生成するための情報である。また、「加算率生成用情報」とは、加算率情報を生成するための情報であり、実施の形態では、職員平均勤続年数情報等が該当する。また、「加算項目生成用情報」とは、加算項目情報を生成するための情報である。また、「給付金生成用情報」とは、給付金情報を生成するための情報であり、実施の形態では、入所児童関連情報、職員関連情報、施設関連情報、加算項目情報、加算率情報等が該当する。
【0030】
事前確認情報生成部15bは、事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段である。
【0031】
出力制御部15cは、表示部13又は音声出力部14の出力制御を行う出力制御手段である。
【0032】
判定部15dは、事前確認情報生成部15bにて生成された職員関連情報又は施設関連情報に基づいて、事前確認情報生成部15bにて生成された加算項目情報の内容の適否を判定する判定手段である。
【0033】
調整部15eは、所定方法により事前確認情報生成部15bにて生成された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報を調整する調整手段である。
【0034】
抽出部15fは、所定方法により後述する必要職員数情報が特定された場合に、後述する担当配置状況テーブル16cに格納されている給付金情報の中から当該必要職員数情報に対応する給付金情報を抽出する抽出手段である。
【0035】
特定部15gは、抽出部15fにて抽出された給付金情報の中から対象となる給付金情報が所定方法によって特定された場合に、後述する担当配置状況テーブル16cに格納されている後述する担当配置状況情報の中から当該対象となる給付金情報に対応する担当配置状況情報を特定する特定手段である。なお、この制御部15によって実行される処理の詳細については後述する。
【0036】
(構成-申請者側装置-データ記録部)
データ記録部16は、ユーザ側電話端末の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、DVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体、又はFlash Rom、USBメモリ、SDカードの如き電気的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(なお、後述する認可者側装置20のデータ記録部26、後述する登降園管理装置30のデータ記録部についても同様とする)。
【0037】
また、このデータ記録部16は、加算項目生成用テーブル16a、公定価格テーブル16b、及び担当配置状況テーブル16cを備えている。
【0038】
加算項目生成用テーブル16aは、複数の加算項目生成用情報を所定の組毎に格納する加算項目生成用情報格納手段である。ここで、「所定の組毎」とは、実施の形態では、「地域区分毎」であるとして説明するが、これに限られず、例えば、「保育施設の種類」毎であってもよい。図2は、加算項目生成用テーブル16aに格納された情報を例示する図である。図2に示すように、加算項目生成用テーブル16aは、項目「地域区分」及び項目「加算項目生成用」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて格納する。ここで、項目「地域区分」に対応する情報は、法律で定められた地域区分を示す地域区分情報である。また、項目「加算項目生成用」に対応する情報は、加算項目生成用情報である。
【0039】
公定価格テーブル16bは、公定価格情報を格納する公定価格情報格納手段である。ここで、「公定価格情報」とは、公定価格を示す情報である。また、「公定価格」とは、法律で定められた価格を意味し、実施の形態では、一定の価格(例えば、加算項目「所長設置加算」に対応する価格等)、所定の式で算出される価格(例えば、加算項目「処遇改善等加算」に対応する価格等)、運営給付金(給付金)を調整するための調整率(例えば、加算項目「定員を恒常的に超過する場合」に対応する価格等)を含む概念である。図3は、公定価格テーブル16bに格納された情報を例示する図である。図3に示すように、公定価格テーブル16bは、項目「地域区分」、項目「定員区分」、項目「年齢区分」、項目「加算項目」、及び項目「公定価格」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて格納する。また、項目「公定価格」は、さらに、公定価格に関する項目として、項目「基本加算」、及び項目「処遇改善等加算」を含んで構成されている。ここで、項目「地域区分」に対応する情報は、地域区分情報である。また、項目「定員区分」に対応する情報は、入所児童の人数の区分を示す情報である。また、項目「年齢区分」に対応する情報は、入所児童の年齢の区分を示す情報である。また、項目「加算項目」に対応する情報は、加算項目情報である。また、項目「公定価格」に対応する情報は、公定価格情報である。また、項目「基本加算」に対応する情報は、公定価格情報のうち、基本的に加算される公定価格を示す情報である。また、項目「処遇改善等加算」に対応する情報は、公定価格情報のうち、加算率に基づいて算出される公定価格を示す情報である。
【0040】
担当配置状況テーブル16cは、必要職員数情報と、給付金情報と、担当配置状況情報とを相互に関連付けて格納する担当配置状況情報格納手段である。図4は、担当配置状況テーブル16cに格納された情報を例示する図である。図4に示すように、担当配置状況テーブル16cは、項目「必要職員数」、項目「給付金」、及び項目「担当配置状況」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて格納する。ここで、項目「必要職員数」に対応する情報は、入所児童の人数に応じた職員の人数を示す必要職員数情報である。また、項目「給付金」に対応する情報は、給付金情報である。また、項目「担当配置状況」に対応する情報は、職員の担当配置状況を示す担当配置状況情報であり、例えば、必要職員数情報=20人である場合に、乳児担当=2人、1、2歳児担当=5人、3歳児担当=4人、4歳児以上担当=3人、療育支援担当=1人、主任代替担当=1人、地域子育て支援勤務=1人、延長保育担当=1人、一時保育担当=1人、体調不良児対応担当=1人とした職員の配置状況を示す情報等が該当する。
【0041】
(構成-認可者側装置)
次に、認可者側装置20の構成について説明する。認可者側装置20は、事前確認情報を申請者側装置10から受信する装置であり、図1に示すように、操作部21、認可者側通信部22、表示部23、音声出力部24、制御部25、及びデータ記録部26を備えて構成されている。なお、この認可者側装置20は、例えば据え置き型のサーバによって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0042】
(構成-認可者側装置-操作部)
操作部21は、認可者側装置20に対する操作入力を受け付ける操作手段である。
【0043】
(構成-認可者側装置-認可者側通信部)
認可者側通信部22は、申請者側装置10との相互間で通信を行うための認可者側通信手段である。
【0044】
(構成-認可者側装置-表示部)
表示部23は、制御部25の制御に基づいて各種の情報を表示する表示手段である。
【0045】
(構成-認可者側装置-音声出力部)
音声出力部24は、制御部25の制御に基づいて各種の情報を音声出力する音声出力手段である。
【0046】
(構成-認可者側装置-制御部)
制御部25は、認可者側装置20を制御する制御手段であり、図1に示すように、概略的に、適否情報生成部25aを備えている。適否情報生成部25aは、事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成する適否情報生成手段である。なお、この制御部25によって実行される処理の詳細については後述する。
【0047】
(構成-認可者側装置-データ記録部)
データ記録部26は、認可者側装置20の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。
【0048】
(構成-登降園管理装置)
登降園管理装置30は、入所児童の登降園に関する管理を行う装置であり、入力部、通信部、制御部、及びデータ記録部を備えている(いずれも図示省略)。なお、この登降園管理装置30は、例えば公知の登降園管理装置によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0049】
入力部は、登降園情報の入力を受け付ける入力手段である。通信部は、申請者側装置10との相互間で通信を行うための通信手段である。制御部は、登降園管理装置30を制御する制御手段である。データ記録部は、登降園管理装置30の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。
【0050】
(処理)
次に、このように構成された給付金申請支援システム1によって実行される処理について説明する。この処理は、事前確認情報送信処理と、給付金シミュレーション処理と、担当配置シミュレーション処理とに大別される。以下、これら事前確認情報送信処理、給付金シミュレーション処理、及び担当配置シミュレーション処理の各々について詳細に説明する。
【0051】
(処理-事前確認情報送信処理)
まず、事前確認情報送信処理について説明する。図5は、実施の形態に係る申請者側装置10及び認可者側装置20に関する事前確認情報送信処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。図6は、入所児童関連情報の構成例を示す図である。図7は、加算項目情報の構成例を示す図である。図8は、給付金情報の構成例を示す図である。事前確認情報送信処理は、事前確認情報を申請者側装置10から認可者側装置20へ送信するための処理である。また、この事前確認情報送信処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、申請者側装置10、認可者側装置20、及び登降園管理装置30に電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
【0052】
事前確認情報送信処理が起動されると、図5に示すように、事前確認情報を申請者側装置10から認可者側装置20へ送信するために、申請者側装置10の制御部15は、SA1からSA3の処理を行うと共に、認可者側装置20の制御部25は、SB1の処理を行う。
【0053】
まず、SA1において申請者側装置10の取得部15aは、生成用情報を取得したか否かを判定する。ここで、生成用情報の取得方法については任意であるが、例えば、所定のタイミング(一例として、対象となる月の末日又はその数日前等)が到来した場合に、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力された情報を生成用情報として取得してもよく、あるいは、外部装置又はデータ記録部16から生成用情報を取得してもよい。そして、申請者側装置10の取得部15aは、上記生成用情報が取得されるまで待機し(SA1、No)、上記生成用情報が取得された場合(SA1、Yes)にはSA2に移行する。
【0054】
SA2において申請者側装置10の事前確認情報生成部15bは、SA1にて取得された生成用情報に基づいて事前確認情報を生成する。
【0055】
SA3において申請者側装置10の制御部15は、SA2にて生成された事前確認情報を申請者側通信部12により認可者側装置20に送信させる。
【0056】
SB1において認可者側装置20の制御部25は、認可者側通信部22によりSA3にて送信された事前確認情報を申請者側装置10から受信したか否かを判定する。そして、認可者側装置20の制御部25は、上記事前確認情報が受信されるまで待機し(SB1、No)、上記事前確認情報が受信された場合(SB1、Yes)にはSB2へ移行する。
【0057】
次に、図5に示すように、適否情報を認可者側装置20から申請者側装置10へ送信するために、申請者側装置10の制御部15は、SA4からSA5の処理を行うと共に、認可者側装置20の制御部25は、SB2からSB4の処理を行う。
【0058】
まず、SB2において認可者側装置20の制御部25は、SB1にて受信された事前確認情報の内容の適否が特定されたか否かを判定する。この事前確認情報の内容の適否を特定する方法については任意であるが、例えば、表示部23の画面上にある表示領域(以下、「事前確認情報表示領域」と称する)に事前確認情報を表示させると共に、他の表示領域(以下、「適否特定表示領域」と称する)に事前確認情報の内容が適切である旨を示す情報及び当該内容が適切でない旨を示す情報を表示させて、適否特定表示領域に表示された2つの情報のいずれか1つを市役所(認可者)の管理者等が操作部21を介して選択することにより(この場合において、例えば、データ記録部26に予め格納された閾値情報を表示部23に表示させて、当該閾値情報を参照しながら選択してもよい)、当該適否を特定してもよい。あるいは、この事前確認情報とデータ記録部26に予め格納された閾値情報とを比較し、当該比較した結果に基づいて当該適否を特定してもよい。ここで、「閾値情報」とは、事前確認情報の適否を特定するための境界の値又は境界の範囲を示す閾値を示す情報であり、例えば、住基情報、公的な証明書に関する情報(一例として、資格証明書に関する情報等)、過去の事前確認情報等を含む概念である。そして、認可者側装置20の制御部25は、上記事前確認情報の内容の適否が特定されるまで待機し(SB2、No)、上記事前確認情報の内容の適否が特定された場合(SB2、Yes)にはSB3に移行する。
【0059】
SB3において認可者側装置20の適否情報生成部25aは、SB2にて特定された事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成する。
【0060】
SB4において認可者側装置20の制御部25は、SB3にて生成された適否情報を認可者側通信部22により申請者側装置10に送信させる。これにて、認可者側装置20の制御部25は、事前確認情報送信処理を終了する。
【0061】
SA4において申請者側装置10の制御部15は、申請者側通信部12によりSB4にて送信された適否情報を認可者側装置20から受信したか否かを判定する。そして、申請者側装置10の制御部15は、上記適否情報が受信されるまで待機し(SA4、No)、上記適否情報が受信された場合(SA4、Yes)にはSA5へ移行する。
【0062】
SA5において申請者側装置10の出力制御部15cは、SA4にて受信された適否情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させる。ここで、適否情報の出力方法については任意であるが、例えば、適否情報が受信されてから所定時間経過するまでの間において、表示部13の画面上に表示領域(以下、「適否表示領域」と称する)を生成し、当該生成した適否表示領域にこの適否情報を継続的又は断続的に表示してもよく、あるいは、音声出力部14によってこの適否情報を継続的又は断続的に音声出力させてもよい。なお、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して所定指示が受け付けられた場合には、上記適否情報の表示又は音声出力を停止させてもよい。これにて、申請者側装置10の制御部15は、事前確認情報送信処理を終了する。
【0063】
以上のような事前確認情報送信処理が実行される具体的な状況及びその場合の処理内容について、以下で説明する。
【0064】
例えば、事前確認情報が入所児童関連情報である場合には、以下に示す事前確認情報送信処理が行われる。具体的には、まず、SA1にて登降園情報が生成用情報として登降園管理装置30から取得されると、SA2にて当該登降園情報に基づいて図6に示す入所児童関連情報が生成される。この入所児童関連情報の生成方法については任意であるが、例えば、上記取得された登降園情報に含まれる日々の入所児童の登園人数を示す情報の中から、対象となる月の初日における入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎の登園人数を示す情報を抽出し、当該抽出された情報及びこれらの登園人数の合計値を示す情報を入所児童関連情報として生成する。このように、登降園情報に基づいて入所児童関連情報を自動的に生成できるので、入所児童関連情報を正確且つ迅速に生成することが可能となる。次に、SB1にて入所児童関連情報が受信されると、SB2にて当該入所児童関連情報の適否が特定される。この入所児童関連情報の適否の特定方法については任意であるが、例えば、入所児童関連情報を事前確認情報表示領域に表示させると共に、この入所児童関連情報の内容が適切である旨を示す情報及び当該内容が適切でない旨を示す情報を適否特定表示領域に表示させ、適否特定表示領域に表示された2つの情報のいずれか1つを操作部21を介して市役所(認可者)の管理者が選択することにより、当該適否を特定する(なお、職員関連情報、施設関連情報、加算率情報、加算項目情報、及び給付金情報の適否の特定方法についても同様とする)。続いて、SA4にて適否情報が受信されると、SA5にて当該適否情報(一例として、「入所児童関連情報が適切である」、「入所児童関連情報が適切でない」等)が適否表示領域に表示される。
【0065】
また、例えば、事前確認情報が職員関連情報である場合には、以下に示す事前確認情報送信処理が行われる。まず、SA1にて保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力された職員生成用情報が生成用情報として取得されると、SA2にて当該職員生成用情報に基づいて職員関連情報が生成される。この職員関連情報の生成方法については任意であるが、例えば、上記取得された職員生成用情報に含まれる情報のうち、全職員の人数を示す情報を職員数情報として生成し、職員1人当たりの平均勤続年数を示す情報を職員平均勤続年数情報として生成し、職員の職種を示す情報を職員職種情報として生成し、職員の資格を示す情報を職員資格情報として生成し、及び職員の担当を示す情報を職員担当情報として生成する。次に、SB1にて職員関連情報が受信されると、SB2にて当該職員関連情報の適否が特定される。続いて、SA4にて適否情報が受信されると、SA5にて当該適否情報(一例として、「職員関連情報が適切である」、「職員関連情報が適切でない」等)が適否表示領域に表示される。
【0066】
また、例えば、事前確認情報が施設関連情報である場合には、以下に示す事前確認情報送信処理が行われる。まず、SA1にて保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力された施設生成用情報が生成用情報として取得されると、SA2にて当該施設生成用情報に基づいて施設関連情報が生成される。この施設関連情報の生成方法については任意であるが、例えば、上記取得された施設生成用情報に含まれる情報のうち、保育施設の運営に要する経費を示す情報を施設経費情報として生成し、保育施設の分園の有無を示す情報を施設分園情報として生成する。次に、SB1にて施設関連情報が受信されると、SB2にて当該施設関連情報の適否が特定される。続いて、SA4にて適否情報が受信されると、SA5にて当該適否情報(一例として、「施設関連情報が適切である」、「施設関連情報が適切でない」等)が適否表示領域に表示される。
【0067】
また、例えば、事前確認情報が加算率情報である場合には、以下に示す事前確認情報送信処理が行われる。まず、事前確認情報送信処理にて適切な事前確認情報であると特定された職員関連情報が申請者側装置10のデータ記録部16に格納されている場合において、SA1にて当該データ記録部16から職員平均勤続年数情報(加算率生成用情報)が生成用情報として取得されると、SA2にて当該職員平均勤続年数情報に基づいて加算率情報が生成される。この加算率情報の生成方法については任意であるが、例えば、データ記録部16に格納されている割合テーブルであって、法律で定められた基礎分を示す情報(具体的には、割合を示す情報)、賃金改善要件分を示す情報(具体的には、割合を示す情報)、及びキャリアパス要件分を示す情報(具体的には、割合を示す情報)を職員1人当たりの平均勤続年数毎に格納している割合テーブル(図示省略)の情報を参照しながら、上記取得された職員平均勤続年数情報に応じた基礎分を示す情報、賃金改善要件分を示す情報、及びキャリアパス要件分を示す情報をそれぞれ特定し、当該特定した情報の割合を合わせることにより加算率を算出して、当該算出した加算率を示す情報を加算率情報として生成する。ここで、「基礎分」とは、加算率を算出する際の基礎となる割合を意味する。また、「賃金改善要件分」とは、保育施設において賃金改善の実施計画の策定が行われた場合に、基礎分に加算される割合を意味する。また、「キャリアパス要件分」とは、保育施設において職員の勤務条件の策定が行われなかった場合に、賃金改善要件分から減じる割合を意味する。次に、SB1にて加算率情報が受信されると、SB2にて当該加算率情報の適否が特定される。続いて、SA4にて適否情報が受信されると、SA5にて当該適否情報(一例として、「加算率情報が適切である」、「加算率情報が適切でない」等)が適否表示領域に表示される。
【0068】
また、例えば、事前確認情報が加算項目情報である場合には、以下に示す事前確認情報送信処理が行われる。まず、SA1にてデータ記録部16の加算項目生成用テーブル16aに格納されている加算項目生成用情報の中から、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して選択された対象となる地域区分に対応する加算項目生成用情報が生成用情報として取得されると、SA2にて当該加算項目生成用情報に基づいて図7に示す加算項目情報が生成される。この加算項目情報の生成方法については任意であるが、例えば、表示部13の画面上にある表示領域(以下、「加算項目生成用表示領域」と称する)に上記取得された加算項目生成用情報を表示させ、当該表示された加算項目生成用情報の中から、加算項目生成用情報を保育施設の事業者(申請者)等が操作部11を介して選択し、当該選択した情報を加算項目情報として生成する(なお、図7の例では、当該算出した加算率を示す情報に加えて、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力(又は選択)された地域区分情報、職員数情報、職員平均勤続年数情報等を含むものを加算項目情報として生成する)。この場合において、例えば、事前確認情報送信処理にて適切な事前確認情報であると特定された職員関連情報又は施設関連情報がデータ記録部16に格納されている場合において、申請者側装置10の判定部15dが、当該データ記録部16に格納された職員関連情報又は施設関連情報に基づいて上記生成された加算項目情報の内容の適否を判定し、申請者側装置10の出力制御部15cが、当該判定された判定結果を示す情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させてもよい。一例として、加算項目情報=所長設置加算ありである場合において、上記特定された職員関連情報の職員職種情報の中に所長を示す情報が含まれていない場合には、当該加算項目情報が適切でないと判定され、その旨を示す情報が表示部13に表示される。これにより、判定結果を示す情報を保育施設の事業者(申請者)に提示できるので、誤った加算項目情報を認可者側装置20に送信することを回避できる。次に、SB1にて加算項目情報が受信されると、SB2にて当該加算項目情報の適否が特定される。続いて、SA4にて適否情報が受信されると、SA5にて当該適否情報(一例として、「加算項目情報が適切である」、「加算項目情報が適切でない」等)が適否表示領域に表示される。
【0069】
また、例えば、事前確認情報が給付金情報である場合には、以下に示す事前確認情報送信処理が行われる。まず、事前確認情報送信処理にて適切な事前確認情報であると特定された入所児童関連情報、加算率情報、及び加算項目情報に格納されている場合において、SA1にてデータ記録部16から入所児童関連情報、加算率情報、及び加算項目情報が生成用情報として取得され、データ記録部16の公定価格テーブル16bに格納されている公定価格情報のうち、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して選択された対象となる地域区分に対応する公定価格情報を参照しながら、SA2にて当該入所児童関連情報、加算率情報、及び加算項目情報に基づいて図8に示す給付金情報が生成される(なお、図8に示す公定価格情報の「0」は、公定価格がゼロ値である旨を示す。また、図8に示す公定価格情報の「-」は、給付金情報の算出に用いられない旨を示す)。この給付金情報の生成方法については任意であるが、以下に示すように生成する。具体的には、まず、上記参照される公定価格情報の中から、各加算項目に対応する公定価格情報を入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎に特定する。次に、入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎の保育単価合計を、図8に示す加算項目に対応する公定価格情報の公定価格を合計することにより算出する。次いで、入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎の保育単価合計に関連する処遇改善等加算を、図8に示す加算項目に対応する公定価格情報のうち処遇改善等加算に関する公定価格情報の公定価格を合計することにより算出する。次に、入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎の年齢区別分計を、上記保育単価合計に上記特定された入所児童数情報の入所児童の人数及び操作部11を介して入力された月内の入退所人数の合計を乗じることにより算出する。次いで、入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎の年齢区別分計に関連する処遇改善等加算を、上記保育単価合計に関連する処遇改善等加算に上記特定された入所児童数情報の入所児童の人数及び上記月内の入退所人数の合計を乗じることにより算出する。続いて、運営給付金を、入所児童の年齢毎及び入所児童の保育の種別毎の年齢区別分計及び処遇改善等加算を合計することにより(又は、当該合計に調整額を加算又は減算することにより)算出する。そして、図8に示すように、上記運営給付金を示す情報に加えて、上記運営給付金以外の算出結果(例えば、上記保育単価合計等)を示す情報を含めたものを、給付金情報として生成する。次に、SB1にて給付金情報が受信されると、SB2にて当該給付金情報の適否が特定される。続いて、SA4にて適否情報が受信されると、SA5にて当該適否情報(一例として、「給付金情報が適切である」、「給付金情報が適切でない」等)が適否表示領域に表示される。
【0070】
このような事前確認情報送信処理により、適否情報を保育施設の事業者(申請者)に対して提供できるので、保育施設の事業者が事前確認情報の内容の適否を把握することできる。これにより、保育施設の事業者が適切と判断された事前確認情報に基づいて申請書を正確に作成することができると共に、申請書の作成作業の手間を軽減できるので、給付金の申請を効率的且つ正確に行うことが可能となる。
【0071】
(処理-給付金シミュレーション処理)
次に、給付金シミュレーション処理について説明する。図9は、実施の形態に係る申請者側装置10に関する給付金シミュレーション処理のフローチャートである。給付金シミュレーション処理は、給付金情報をシミュレーションするための処理である。また、この給付金シミュレーション処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、申請者側装置10に電源が投入された後に起動され、事前確認情報送信処理と並行して実行されるものとして説明する。
【0072】
給付金シミュレーション処理が起動されると、図9に示すように、SC1において申請者側装置10の制御部15は、事前確認情報送信処理において給付金情報、入所児童関連情報、加算率情報、及び加算項目情報が生成されたか否かを判定する。そして、申請者側装置10の制御部15は、上記給付金情報等が生成されるまで待機し(SC1、No)、上記給付金情報等が生成された場合(SC1、Yes)にはSC2に移行する。
【0073】
SC2において申請者側装置10の制御部15は、所定のタイミングが到来したか否かを判定する。ここで、「所定のタイミング」とは、例えば、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して所定の指示が受け付けられたタイミング、又は、SC1の処理から所定時間経過したタイミング等を含む概念である。そして、申請者側装置10の制御部15は、上記所定のタイミングが到来するまで待機し(SC2、No)、上記所定のタイミングが到来した場合(SC2、Yes)にはSC3に移行する。
【0074】
SC3において申請者側装置10の調整部15eは、事前確認情報送信処理において生成された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報を調整する。ここで、入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報の調整方法については任意であるが、例えば、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力された情報(又は、データ記録部16にあらかじめ記憶された情報)に基づいて入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報を調整する。一例として、加算項目情報を調整する場合には、事前確認情報送信処理において生成された加算率情報から上記操作部11を介して入力された情報に置き換えることにより調整してもよい。
【0075】
SC4において申請者側装置10の事前確認情報生成部15bは、SC3にて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報に基づいて、SC1にて生成されていると判定された給付金情報を再生成する。ここで、この給付金情報の再生成方法については任意であるが、例えば、SC3にて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報を用いて、上述した給付金情報の生成方法と同一の方法により再生成してもよい。
【0076】
SC5において申請者側装置10の出力制御部15cは、SC4にて再生成された給付金情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させる。この再生成された給付金情報の出力方法については任意であるが、例えば、当該給付金情報のみを表示部13に表示させてもよく、あるいは、当該給付金情報及び事前確認情報送信処理において生成された給付金情報を対比可能に表示部13に表示させてもよい。
【0077】
このような給付金シミュレーション処理により、調整部15eにて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報に基づいて再生成された給付金情報を保育施設の事業者(申請者)に提示できるので、例えば保育施設の事業者が将来の給付金情報を把握することが可能となる。
【0078】
(処理-担当配置シミュレーション処理)
次に、担当配置シミュレーション処理について説明する。図10は、実施の形態に係る申請者側装置10に関する担当配置シミュレーション処理のフローチャートである。担当配置シミュレーション処理は、職員の担当配置をシミュレーションするための処理である。また、この担当配置シミュレーション処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態においては、申請者側装置10に電源が投入された後に起動され、事前確認情報送信処理及び給付金シミュレーション処理と並行して実行されるものとして説明する。
【0079】
担当配置シミュレーション処理が起動されると、図10に示すように、SD1において申請者側装置10の制御部15は、必要職員数情報が特定されたか否かを判定する。ここで、この必要職員数情報の特定方法については任意であるが、例えば、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力された情報を必要職員数情報として特定してもよく、あるいは、外部装置又はデータ記録部16から取得された取得された情報を必要職員数情報として特定してもよい。そして、申請者側装置10の制御部15は、上記必要職員数情報が特定されるまで待機し(SD1、No)、上記必要職員数情報が特定された場合(SD1、Yes)にはSD2に移行する。
【0080】
SD2において申請者側装置10の抽出部15fは、担当配置状況テーブル16cに格納されている給付金情報の中から、SD1にて特定された必要職員数情報に対応する給付金情報を抽出する。
【0081】
SD3において申請者側装置10の制御部15は、SD2にて抽出された給付金情報の中から対象となる給付金情報が特定されたか否かを判定する。ここで、上記対象となる給付金情報の特定方法については任意であるが、例えば、SD2にて抽出された給付金情報の中から、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して選択された給付金情報を当該対象となる給付金情報として特定してもよい。そして、申請者側装置10の制御部15は、上記対象となる給付金情報が特定されるまで待機し(SD3、No)、上記対象となる給付金情報が特定された場合(SD3、Yes)にはSD4に移行する。
【0082】
SD4において申請者側装置10の特定部15gは、担当配置状況テーブル16cに格納されている担当配置状況情報の中から、SD3にて特定された対象となる給付金情報に対応する担当配置状況情報を特定する。例えば、SD1にて必要職員数情報=20人が特定され、SD3にて対象となる給付金情報=3600000円が特定された場合には、乳児担当=2人、1、2歳児担当=5人、3歳児担当=4人、4歳児以上担当=3人、療育支援担当=1人、主任代替担当=1人、地域子育て支援勤務=1人、延長保育担当=1人、一時保育担当=1人、体調不良児対応担当=1人とする担当配置状況情報が特定される。
【0083】
この場合において、例えば、上記特定された担当配置状況情報を参照しながら、担当毎の職員を割り当てるようにしてもよい。一例として、第1の方法については、表示部13の画面上にある表示領域(以下、「職員割当表示領域」と称する)に担当配置状況情報を担当毎に表示させ、保育施設の事業者(申請者)等によって操作部11を介して入力された職員識別情報であって職員を一意に識別するための職員識別情報を担当配置状況情報に紐付けることにより、担当毎に職員を割り当ててもよい。また、第2の方法については、申請者側装置10のデータ記録部16に、職員識別情報と、職員の属性(例えば、年齢、性別、勤続年数等)を示す職員属性情報と、担当毎の職員の評価ポイント(過去の職員の貢献度や実績等によって決定されるポイント)を示す職員評価ポイント情報とを相互に関連付けて格納する職員テーブル(図示省略)が設けられている場合において、まず、職員テーブルに格納された職員属性情報に基づいて、保育施設の職員を分類するための複数の区分を特定する(例えば、年齢=20~24歳、性別=女性、及び勤続年数=1~2年に分類される区分Aと、年齢=25~30歳、性別=女性、及び勤続年数=3~7年に分類される区分Bとを特定する等)。次に、上記特定された各区分に該当する職員属性情報に対応する職員評価ポイント情報における担当毎の平均評価ポイント算出する(例えば、区分Aに該当する職員の平均評価ポイントとして、0歳児担当=8ポイント、1、2歳児担当=6ポイント、3歳児担当=5ポイント、4、5歳児担当=4ポイント等を算出する)。次いで、職員テーブルの職員識別情報の中から対象となる職員識別情報を特定し、上記特定された複数の区分の中から当該特定された職員識別情報に合致する区分を特定する。続いて、上記特定された区分に対応する担当毎の平均評価ポイントがデータ記録部16に格納されている閾値以上であるか否かを判定する。ここで、上記閾値以上である場合には閾値以上となる担当に上記対象となる職員識別情報を紐付けるものの、上記閾値以上でない場合には上記紐付けを行わないものとする(例えば、上記特定された区分情報=区分Aであり、閾値=7ポイントである場合において、0歳児担当の評価ポイントのみが閾値を上回る場合には、0歳児担当に対象となる職員識別情報を紐付ける)。そして、上記担当の紐付けに関する処理を全ての職員識別情報に対して行い、上記紐付けられた職員識別情報に対応する職員の担当を優先的に割り当てた後、残りの職員識別情報に対応する職員の担当を任意の方法(例えば、第1の方法等)で割り当てる。このような第2の方法により、第1の方法に比べて、担当毎に最適な職員を割り当てることが可能となる。
【0084】
SD5において申請者側装置10の出力制御部15cは、SD4にて特定された担当配置状況情報(又は、担当配置状況情報に加えて、担当毎の職員の割り当てを示す情報)を表示部13又は音声出力部14によって出力させる。この担当配置状況情報の出力方法については任意であるが、例えば、当該担当配置状況情報のみを表示部13に表示させてもよい。あるいは、担当配置シミュレーション処理が複数回繰り返された場合には、これら処理によって複数の担当配置状況情報を対比可能に表示部13に表示させてもよい。
【0085】
このような担当配置シミュレーションにより、給付金情報に応じた担当配置状況情報を申請者に提示できるので、給付金の額に応じた最適な職員の担当配置を決定することが可能となる。
【0086】
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、申請者側装置10の申請者側通信部12は、事前確認情報生成部15bにて生成された事前確認情報を認可者側装置20に送信し、認可者側装置20の適否情報生成部25aは、認可者側通信部22にて事前確認情報が申請者側装置10から受信された場合に、所定方法で特定された当該事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成し、認可者側装置20の認可者側通信部22は、適否情報生成部25aにて生成された適否情報を申請者側装置10に送信し、申請者側装置10の出力制御部15cは、申請者側通信部12にて適否情報が認可者側装置20から受信された場合に、当該適否情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させるので、適否情報を申請者に対して提供でき、申請者が事前確認情報の内容の適否を把握することできる。これにより、申請者が適切と判断された事前確認情報に基づいて申請書を正確に作成することができると共に、申請書の作成作業の手間を軽減できるので、給付金の申請を効率的且つ正確に行うことが可能となる。
【0087】
また、施設は、保育施設であり、事前確認情報は、入所児童関連情報、職員関連情報、施設関連情報、加算率情報、加算項目情報、又は、給付金情報を含むので、入所児童関連情報等に対応する適否情報を申請者に対して提供でき、保育施設の運営に対して支給される給付金を申請するための申請書を正確に作成することが可能となる。
【0088】
また、生成用情報は、登降園情報を含み、事前確認情報生成部15bは、取得部15aにて取得された登降園情報に基づいて、入所児童関連情報を生成するので、登降園情報に基づいて入所児童関連情報を自動的に生成でき、入所児童関連情報を正確且つ迅速に生成することが可能となる。
【0089】
また、生成用情報は、加算項目生成用情報を含み、取得部15aは、加算項目生成用情報格納部に格納されている複数の加算項目生成用情報の中から、対象となる組に対応する加算項目生成用情報を取得するので、対象となる組に対応する加算項目生成用情報を取得することができ、各組に応じた加算項目情報を生成することが可能となる。
【0090】
また、事前確認情報生成部15bにて生成された職員関連情報又は施設関連情報に基づいて、事前確認情報生成部15bにて生成された加算項目情報の内容の適否を判定する判定部15dを備え、出力制御部15cは、判定部15dにて判定された判定結果を示す情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させるので、当該判定結果を示す情報を申請者に提示でき、誤った加算項目情報を認可者側装置20に送信することを回避できる。
【0091】
また、所定方法により事前確認情報生成部15bにて生成された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報を調整する調整部15eを備え、事前確認情報生成部15bは、当該事前確認情報生成部15bにて給付金情報が生成されている場合において、所定のタイミングが到来した場合には、調整部15eにて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報に基づいて、当該給付金情報を再生成し、出力制御部15cは、事前確認情報生成部15bにて再生成された給付金情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させるので、調整部15eにて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報に基づいて再生成された給付金情報を申請者に提示でき、例えば申請者が将来の給付金情報を把握することが可能となる。
【0092】
また、所定方法により必要職員数情報が特定された場合に、担当配置状況情報格納部に格納されている給付金情報の中から当該必要職員数情報に対応する給付金情報を抽出する抽出部15fと、抽出部15fにて抽出された給付金情報の中から対象となる給付金情報が所定方法によって特定された場合に、担当配置状況情報格納部に格納されている担当配置状況情報の中から当該対象となる給付金情報に対応する担当配置状況情報を特定する特定部15gと、を備え、出力制御部15cは、特定部15gにて特定された担当配置状況情報を表示部13又は音声出力部14によって出力させるので、給付金情報に応じた担当配置状況情報を申請者に提示でき、申請者が給付金の額に応じた最適な職員の担当配置を決定することが可能となる。
【0093】
(実施の形態に対する変形例)
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0094】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
【0095】
(分散や統合について)
上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、申請者側装置10を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に制御部15を設けると共に、これら複数の装置の他の一部にデータ記録部16を設けてもよい。また、申請者側装置10及び登降園管理装置30を、単一の装置として統合して構成してもよい。
【0096】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0097】
(給付金情報について)
また、上記実施の形態では、給付金情報は、運営給付金を示す情報であると説明したが、これに限られず、保育施設の特別保育に対して給付される特別給付金を示す情報であってもよい。この場合において、事前確認情報送信処理では、事前確認情報である入所児童関連情報、職員関連情報、又は給付金情報を対象とした処理が行われ、実施の形態で示す処理と略同様の処理が行われるが、以下の点で異なる処理が行われる。
【0098】
まず、事前確認情報が入所児童関連情報である場合には、SA2にて所定期間(例えば、1年間等)における事業毎又は入所児童の保育の種別毎の入所児童関連情報が生成される。ここで、「事業」とは、特別保育に関する事業であって、例えば、延長保育事業、一時預かり事業、病児保育事業等を含む概念である。具体的には、延長保育事業の入所児童関連情報については、SA1にて取得された1年間の登降園情報に基づいて、入所児童の保育の種別(保育標準時間認定、保育短時間認定等)毎及び延長時間(1時間延長、2時間延長、3時間延長等)毎に週単位で当該事業の平均の利用人数を算出し、当該算出した平均の利用人数を示す情報を当該入所児童関連情報として生成する。また、一時預かり事業の入所児童関連情報については、SA1にて取得された1年間の登降園情報に基づいて、当該事業の年間延べ利用人数を特定し、当該特定した年間延べ利用人数を示す情報を当該入所児童関連情報として生成する。また、病児保育事業の入所児童関連情報については、SA1にて取得された1年間の登降園情報に基づいて、当該事業の年間利用人数を特定し、当該特定した年間利用人数を示す情報を当該入所児童関連情報として生成する。
【0099】
また、事前確認情報が給付金情報である場合には、SA2にて所定期間(例えば、1年間等)の給付金情報が生成される。具体的には、まず、事前確認情報送信処理にて適切な事前確認情報であると特定された入所児童関連情報に基づいて、各事業の公定価格を特定する。より具体的には、延長保育事業の公定価格については、入所児童関連情報(入所児童の保育の種別毎及び延長時間毎の平均の利用人数)のうち最大の平均の利用人数と閾値と比較して、閾値を越えている上記平均の利用人数を特定する。次いで、上記閾値を越えている上記平均の利用人数のうち最大の平均の利用人数に対応する延長時間を特定し、データ記録部16に格納された延長時間毎の延長保育事業に関する公定価格の中から当該延長時間に対応する公定価格を特定する。また、一時預かり事業の公定価格については、データ記録部16に格納された延べ利用人数毎の一時預かり事業に関する公定価格の中から、入所児童関連情報(年間延べ利用人数)に対応する公定価格を特定する。また、病児保育事業の公定価格については、データ記録部16に格納された利用人数毎の病児保育事業に関する公定価格の中から、入所児童関連情報(年間利用人数)に対応する公定価格を特定する。そして、上記特定された延長保育事業、一時預かり事業、及び病児保育事業の公定価格の合計値に調整価格(例えば、減免加算分の価格等)を加算し、当該加算した価格を示す情報を給付金情報として生成する。
【0100】
(事前確認情報送信処理について)
上記実施の形態では、申請者側装置10においては、SA1からSA5の処理が実行されると説明したが、これに限られない。例えば、認可者側装置20の制御部25は、申請書の提出を申請者に指示するタイミングが到来した場合に、その旨を示す指示情報を認可者側通信部22により申請者側装置10に送信させてもよい。この場合において、申請者側装置10の出力制御部15cは、申請者側通信部12によって指示情報が受信された場合に、当該指示情報を出力させる。このような処理により、申請者が申請書を提出し忘れることを防止できる。また、事前確認情報が給付金情報である場合において、SA5にて受信された適否情報が、給付金情報が適切である旨を示す情報である場合には、公知の方法により、SA2にて生成された給付金情報及びその他の情報(例えば、入所児童関連情報、職員関連情報等)に基づいて申請書を自動的に作成する処理を行ってもよい。このような処理により、申請者が申請書を作成する手間を省略することができる。
【0101】
(給付金シミュレーション処理及び担当配置シミュレーション処理について)
上記実施の形態では、給付金シミュレーション処理及び担当配置シミュレーション処理が実行されると説明したが、これに限られない。例えば、給付金申請支援システム1の処理負荷を低減するために、給付金シミュレーション処理又は担当配置シミュレーション処理の少なくともいずれか1つを省略してもよい。この場合において、給付金シミュレーション処理を省略する場合には、申請者側装置10の調整部15eを省略してもよい。また、担当配置シミュレーション処理を省略する場合には、申請者側装置10の抽出部15f、特定部15g、及び担当配置状況テーブル16cを省略してもよい。
【0102】
また、上記実施の形態では、給付金シミュレーション処理又は担当配置シミュレーション処理が申請者側装置10で実行されると説明したが、これに限られず、例えば、認可者側装置20で実行されてもよい。この場合において、給付金シミュレーション処理が認可者側装置20で実行される場合には、認可者側装置20に調整部15eが設けられる。また、担当配置シミュレーション処理を認可者側装置20で実行される場合には、認可者側装置20に抽出部15f、特定部15g、及び担当配置状況テーブル16cが設けられる。
【0103】
(付記)
付記1の給付金申請支援システムは、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置と、前記申請者側装置と通信可能に接続された認可者側装置であり、前記事前確認情報を前記申請者側装置から受信する認可者側装置と、を備えた給付金申請支援システムであって、前記申請者側装置は、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信手段と、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段と、当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、を備え、前記認可者側装置は、前記申請者側装置との相互間で通信を行うための認可者側通信手段と、前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成する適否情報生成手段と、を備え、前記申請者側装置の前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側装置の前記申請者側通信手段は、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信し、前記認可者側装置の前記適否情報生成手段は、前記認可者側通信手段にて前記事前確認情報が前記申請者側装置から受信された場合に、所定方法で特定された当該事前確認情報の内容の適否を示す前記適否情報を生成し、前記認可者側装置の前記認可者側通信手段は、前記適否情報生成手段にて生成された前記適否情報を前記申請者側装置に送信し、前記申請者側装置の前記出力制御手段は、前記申請者側通信手段にて前記適否情報が前記認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させる。
【0104】
付記2の申請者側装置は、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置であり、認可者側装置と通信可能に接続された申請者側装置であって、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信手段と、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段と、当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、を備え、前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信手段は、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信し、前記出力制御手段は、前記申請者側通信手段にて前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報が前記認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させる。
【0105】
付記3の申請者側装置は、付記2に記載の申請者側装置において、前記施設は、保育施設であり、前記事前確認情報は、前記保育施設の入所児童に関連する入所児童関連情報、前記保育施設の職員に関連する職員関連情報、前記保育施設に関連する施設関連情報、前記給付金を調整するための加算率を示す加算率情報、前記給付金を算出するための項目である加算項目を示す加算項目情報、又は、前記給付金を示す給付金情報を含む。
【0106】
付記4の申請者側装置は、付記3に記載の申請者側装置において、前記生成用情報は、前記入所児童の登降園状況を示す登降園情報を含み、前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて取得された前記登降園情報に基づいて、前記入所児童関連情報を生成する。
【0107】
付記5の申請者側装置は、付記3又は4に記載の申請者側装置において、前記生成用情報は、前記加算項目情報を生成するための加算項目生成用情報を含み、複数の前記加算項目生成用情報を所定の組毎に格納する加算項目生成用情報格納手段を備え、前記取得手段は、前記加算項目生成用情報格納手段に格納されている前記複数の加算項目生成用情報の中から、対象となる組に対応する前記加算項目生成用情報を取得する。
【0108】
付記6の申請者側装置は、付記3から5のいずれか一項に記載の申請者側装置において、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記職員関連情報又は前記施設関連情報に基づいて、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記加算項目情報の内容の適否を判定する判定手段を備え、前記出力制御手段は、前記判定手段にて判定された判定結果を示す情報を前記出力手段によって出力させる。
【0109】
付記7の申請者側装置は、付記3から6のいずれか一項に記載の申請者側装置において、所定方法により前記事前確認情報生成手段にて生成された前記入所児童関連情報、前記加算率情報、又は前記加算項目情報を調整する調整手段を備え、前記事前確認情報生成手段は、当該事前確認情報生成手段にて前記給付金情報が生成されている場合において、所定のタイミングが到来した場合には、前記調整手段にて調整された前記入所児童関連情報、前記加算率情報、又は前記加算項目情報に基づいて、当該給付金情報を再生成し、前記出力制御手段は、前記事前確認情報生成手段にて再生成された前記給付金情報を前記出力手段によって出力させる。
【0110】
付記8の申請者側装置は、付記3から7のいずれか一項に記載の申請者側装置において、前記保育施設の入所児童の人数に応じた前記保育施設の職員の人数を示す必要職員数情報と、前記給付金情報と、前記保育施設の職員の担当配置状況を示す担当配置状況情報とを相互に関連付けて格納する担当配置状況情報格納手段と、所定方法により前記必要職員数情報が特定された場合に、前記担当配置状況情報格納手段に格納されている前記給付金情報の中から当該必要職員数情報に対応する前記給付金情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出された前記給付金情報の中から対象となる前記給付金情報が所定方法によって特定された場合に、前記担当配置状況情報格納手段に格納されている前記担当配置状況情報の中から当該対象となる給付金情報に対応する前記担当配置状況情報を特定する特定手段と、を備え、前記出力制御手段は、前記特定手段にて特定された前記担当配置状況情報を前記出力手段によって出力させる。
【0111】
付記9の給付金申請支援方法は、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置であり、認可者側装置と通信可能に接続された申請者側装置において行われる給付金申請支援方法であって、申請者側通信手段が、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信ステップと、取得手段が、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得ステップと、事前確認情報生成手段が、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成ステップと、出力制御手段が、前記申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段の出力制御を行う出力制御ステップと、を含み、前記事前確認情報生成ステップにおいて、前記取得ステップにおいて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信ステップにおいて、前記事前確認情報生成ステップにおいて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信した後に、前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を前記認可者側装置から受信し、前記出力制御ステップにおいて、前記申請者側通信ステップにおいて受信された前記適否情報を前記出力手段によって出力させる。
【0112】
付記10の給付金申請支援プログラムは、申請者が施設の運営に対して認可者から給付される給付金を申請するための申請書の内容の一部を事前に確認するために用いられる事前確認情報を送信する申請者側装置であり、認可者側装置と通信可能に接続された申請者側装置に実行させるための給付金申請支援プログラムであって、コンピュータを、前記認可者側装置との相互間で通信を行うための申請者側通信手段と、前記事前確認情報を生成するための生成用情報を所定方法によって取得する取得手段と、前記事前確認情報を生成する事前確認情報生成手段と、当該申請者側装置に関する各種情報を出力する出力手段と、前記出力手段の出力制御を行う出力制御手段と、として機能させるための給付金申請支援プログラムであり、前記事前確認情報生成手段は、前記取得手段にて前記生成用情報が取得された場合に、当該生成用情報に基づいて前記事前確認情報を生成し、前記申請者側通信手段は、前記事前確認情報生成手段にて生成された前記事前確認情報を前記認可者側装置に送信し、前記出力制御手段は、前記申請者側通信手段にて前記事前確認情報の内容の適否を示す適否情報が前記認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を前記出力手段によって出力させる。
【0113】
(付記の効果)
付記1に記載の給付金申請支援システム、付記2に記載の申請者側装置、付記9に記載の給付金申請支援方法、又は付記10に記載の給付金申請支援プログラムによれば、申請者側装置の申請者側通信手段は、事前確認情報生成手段にて生成された事前確認情報を認可者側装置に送信し、認可者側装置の適否情報生成手段は、認可者側通信手段にて事前確認情報が申請者側装置から受信された場合に、所定方法で特定された当該事前確認情報の内容の適否を示す適否情報を生成し、認可者側装置の認可者側通信手段は、適否情報生成手段にて生成された適否情報を申請者側装置に送信し、申請者側装置の出力制御手段は、申請者側通信手段にて適否情報が認可者側装置から受信された場合に、当該適否情報を出力手段によって出力させるので、適否情報を申請者に対して提供でき、申請者が事前確認情報の内容の適否を把握することできる。これにより、申請者が適切と判断された事前確認情報に基づいて申請書を正確に作成することができると共に、申請書の作成作業の手間を軽減できるので、給付金の申請を効率的且つ正確に行うことが可能となる。
【0114】
付記3に記載の申請者側装置によれば、施設は、保育施設であり、事前確認情報は、入所児童関連情報、職員関連情報、施設関連情報、加算率情報、加算項目情報、又は、給付金情報を含むので、入所児童関連情報等に対応する適否情報を申請者に対して提供でき、保育施設の運営に対して支給される給付金を申請するための申請書を正確に作成することが可能となる。
【0115】
付記4に記載の申請者側装置によれば、生成用情報は、登降園情報を含み、事前確認情報生成手段は、取得手段にて取得された登降園情報に基づいて、入所児童関連情報を生成するので、登降園情報に基づいて入所児童関連情報を自動的に生成でき、入所児童関連情報を正確且つ迅速に生成することが可能となる。
【0116】
付記5に記載の申請者側装置によれば、生成用情報は、加算項目生成用情報を含み、取得手段は、加算項目生成用情報格納手段に格納されている複数の加算項目生成用情報の中から、対象となる組に対応する加算項目生成用情報を取得するので、対象となる組に対応する加算項目生成用情報を取得することができ、各組に応じた加算項目情報を生成することが可能となる。
【0117】
付記6に記載の申請者側装置によれば、事前確認情報生成手段にて生成された職員関連情報又は施設関連情報に基づいて、事前確認情報生成手段にて生成された加算項目情報の内容の適否を判定する判定手段を備え、出力制御手段は、判定手段にて判定された判定結果を示す情報を出力手段によって出力させるので、当該判定結果を示す情報を申請者に提示でき、誤った加算項目情報を認可者側装置に送信することを回避できる。
【0118】
付記7に記載の申請者側装置によれば、所定方法により事前確認情報生成手段にて生成された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報を調整する調整手段を備え、事前確認情報生成手段は、当該事前確認情報生成手段にて給付金情報が生成されている場合において、所定のタイミングが到来した場合には、調整手段にて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報に基づいて、当該給付金情報を再生成し、出力制御手段は、事前確認情報生成手段にて再生成された給付金情報を出力手段によって出力させるので、調整手段にて調整された入所児童関連情報、加算率情報、又は加算項目情報に基づいて再生成された給付金情報を申請者に提示でき、例えば申請者が将来の給付金情報を把握することが可能となる。
【0119】
付記8に記載の申請者側装置によれば、所定方法により必要職員数情報が特定された場合に、担当配置状況情報格納手段に格納されている給付金情報の中から当該必要職員数情報に対応する給付金情報を抽出する抽出手段と、抽出手段にて抽出された給付金情報の中から対象となる給付金情報が所定方法によって特定された場合に、担当配置状況情報格納手段に格納されている担当配置状況情報の中から当該対象となる給付金情報に対応する担当配置状況情報を特定する特定手段と、を備え、出力制御手段は、特定手段にて特定された担当配置状況情報を出力手段によって出力させるので、給付金情報に応じた担当配置状況情報を申請者に提示できるので、申請者が給付金の額に応じた最適な職員の担当配置を決定することが可能となる。
【符号の説明】
【0120】
1 給付金申請支援システム
2 ネットワーク
10 申請者側装置
11 操作部
12 申請者側通信部
13 表示部
14 音声出力部
15 制御部
15a 取得部
15b 事前確認情報生成部
15c 出力制御部
15d 判定部
15e 調整部
15f 抽出部
15g 特定部
16 データ記録部
16a 加算項目生成用テーブル
16b 公定価格テーブル
16c 担当配置状況テーブル
20 認可者側装置
21 操作部
22 認可者側通信部
23 表示部
24 音声出力部
25 制御部
25a 適否情報生成部
26 データ記録部
30 登降園管理装置
図1
図2
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図10