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特許7449524取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両
(51)【国際特許分類】
   B60P 1/64 20060101AFI20240307BHJP
   B60P 1/02 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
B60P1/64 Z
B60P1/02 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023519215
(86)(22)【出願日】2021-09-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 CN2021119578
(87)【国際公開番号】W WO2022063116
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-24
(31)【優先権主張番号】202011035689.3
(32)【優先日】2020-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520107515
【氏名又は名称】長沙行深智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHANGSHA XINGSHEN INTELLIGENT TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】C3 Science and Technology New Town, Langli Sub-district, Changsha County, Hunan Province
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】呉統超
(72)【発明者】
【氏名】安向京
【審査官】高瀬 智史
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210882394(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110758229(CN,A)
【文献】中国実用新案第208722052(CN,U)
【文献】特開昭54-124417(JP,A)
【文献】実開昭53-129007(JP,U)
【文献】特公昭47-50924(JP,B1)
【文献】実開平3-100908(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0197678(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/64
B60P 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能モジュール(1)と、機能モジュール(1)を支持するためのシャーシ(2)と、シャーシ(2)に取り付けられた車両ヘッド(3)とを備え、
前記シャーシ(2)または前記車両ヘッド(3)には、前記機能モジュール(1)を接続するためのロック機構(4)が設けられ、前記ロック機構(4)によるロック及びロック解除によって、前記機能モジュール(1)とシャーシ(2)または車両ヘッド(3)との結合及び分離を実現し、
前記シャーシ(2)の前端両側に取付溝(22)が設けられ、前記取付溝(22)内にレーザレーダ(5)が設けられ、シャーシ(2)の前車軸ホイール(23)のホイールピッチは、後車軸ホイール(24)のホイールピッチよりも小さく、前車軸ホイール(23)と後車軸ホイール(24)との間のシャーシ(2)の両側に逃げ溝(25)が設けられ、前記逃げ溝(25)はセンサ視野を拡大するために使用されることを特徴とする、取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項2】
前記シャーシ(2)の上部に制限溝(21)が設けられ、前記機能モジュール(1)の底部に一対の制限ガイドストリップ(11)が設けられ、前記一対の制限ガイドストリップ(11)は前記制限溝(21)内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項3】
前記制限ガイドストリップ(11)は、直角逆台形構造であり、一対の制限ガイドストリップ(11)の直角辺は対向して配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項4】
前記ロック機構(4)は、シャーシ(2)または車両ヘッド(3)に取り付けられたロック座(41)と、ロック座(41)に挿通されたロックスクリュー(42)と、ロックスクリュー(42)に設けられたロックナット(43)とを備え、
前記機能モジュール(1)に、ロックスクリュー(42)の頭部が回転するロック室(12)と、ロック室(12)に接続されたロック穴(13)が設けられ、前記ロックスクリュー(42)の頭部は、前記ロック穴(13)を通過する、またはロック穴(13)の側面に押し付けることができることを特徴とする、請求項1に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項5】
前記ロック穴(13)と前記ロックスクリュー(42)の頭部は、いずれも腎臓形の構造であることを特徴とする、請求項4に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項6】
前記ロック座(41)に、ロックスクリュー(42)の頭部を位置決めするための2つの第1ストッパ(411)が設けられ、前記2つの第1ストッパ(411)は、ロックスクリュー(42)の両側に対向して配置され、一方の第1ストッパ(411)の一端に第2ストッパ(412)が設けられ、他方の第1ストッパ(411)の他端にも第2ストッパ(412)が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項7】
前記機能モジュール(1)は、貨物ボックス、自動販売機モジュール、充電器コンボモジュール、消防用品モジュール、消毒モジュール、散水モジュールまたは清掃モジュールであることを特徴とする、請求項1に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項8】
前記シャーシ(2)には、ジャッキ機構(6)がさらに設けられていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【請求項9】
前記機能モジュール(1)に走行機構(7)が設けられ、前記シャーシ(2)に、機能モジュール(1)の乗降をガイドするためのガイド機構(8)が設けられていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2020年09月27日に出願された中国特許出願第202011035689.3号(発明名称が「取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両」である)に基づき、その優先権を主張するものであり、当該中国特許出願全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、インテリジェント車両に関し、特に取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両に関するものである。
【背景技術】
【0003】
既存の無人配送車両では、通常、貨物ボックスが無人配送車両のシャーシに固定的に接続されており、無人配送車両が目的地に到着したとき、貨物ボックス内の貨物を時間内に取り出すことができない場合、特に貨物全体を一定の場所に配達する必要があるとき、無人配送車両は待つしかなく、無人配送車両の配送効率が低下する。効率的な配送を達成するためには、より多くの無人配送車両を投入する必要があり、事実上運用コストを増加させ、これは、無人配送車両を使用してコストを削減し、効率を高めるという当初の意図に反している。
【0004】
無人車両産業の急速な発展に伴い、無人掃除車、無人消毒車、無人散水車、無人清掃車などが市場に出回っているが、通常は1つの機能形態に限定されており、一部の機能形態については、ある一定の期間だけ使用すればよい場合もあり、ほとんどの場合、待機状態(例えば、消毒車や散水車の場合、通常は一定の期間だけ作業する必要がある)になり、無人車両の使用効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠点を克服し、使用の効率と柔軟性を向上させ、運用コストを削減するのに有利な取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、以下の技術的手段を採用する。
【0007】
機能モジュールと、機能モジュールを支持するためのシャーシと、シャーシに取り付けられた車両ヘッドとを備え、前記シャーシまたは前記車両ヘッドには、前記機能モジュールを接続するためのロック機構が設けられている、取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両である。
【0008】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記シャーシの上部に制限溝が設けられ、前記機能モジュールの底部に一対の制限ガイドストリップが設けられ、前記一対の制限ガイドストリップは前記制限溝内に配置されている。
【0009】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記制限ガイドストリップと前記制限溝は、いずれも直角逆台形構造であり、一対の制限ガイドストリップの直角辺は対向して配置されている。
【0010】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記ロック機構は、シャーシまたは車両ヘッドに取り付けられたロック座と、ロック座に挿通されたロックスクリューと、ロックスクリューに設けられたロックナットとを備え、前記機能モジュールに、ロックスクリューの頭部が回転するロック室と、ロック室に接続されたロック穴が設けられ、前記ロックスクリューの頭部は、前記ロック穴を通過する、またはロック穴の側面に押し付けることができる。
【0011】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記ロック穴と前記ロックスクリューの頭部は、いずれも腎臓形の構造である。
【0012】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記ロック座に、ロックスクリューの頭部を位置決めするための2つの第1ストッパが設けられ、前記2つの第1ストッパは、ロックスクリューの両側に対向して配置され、一方の第1ストッパの一端に第2ストッパが設けられ、他方の第1ストッパの他端にも第2ストッパが設けられている。
【0013】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記機能モジュールは、貨物ボックス、自動販売機モジュール、充電器コンボモジュール、消防用品モジュール、消毒モジュール、散水モジュールまたは清掃モジュールである。
【0014】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記シャーシの前端両側に取付溝が設けられ、前記取付溝内にレーザレーダが設けられ、シャーシの前車軸ホイールのホイールピッチは、後車軸ホイールのホイールピッチよりも小さく、前車軸ホイールと後車軸ホイールとの間のシャーシの両側に逃げ溝が設けられ、前記逃げ溝は広い視野空間を形成することができ、その目的は、センサの視野を拡大し、可能な限り配置を最適化することにより、センサの精度を向上させ、検出範囲を拡大することである。
【0015】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記シャーシには、ジャッキ機構がさらに設けられている。
【0016】
上記技術的手段のさらなる改良として、前記機能モジュールに走行機構が設けられ、前記シャーシに、機能モジュールの乗降をガイドするためのガイド機構が設けられている。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比較して、本発明は以下の利点を有する。
1、無人車両のシャーシとそれに搭載された機能モジュールの取り外し可能な設計により、無人車両の輸送機能と機能モジュールの使用機能を分離して、後続の機能モジュールが車両に自動的に乗り降り、実際に無人化作業を実現するのに基礎を築く。
2、無人車両のシャーシとそれに搭載された機能モジュールの取り外し可能な設計により、機能モジュールの着脱方式がより柔軟になり、例えば、前後方向に着脱することができ、左右方向に着脱することもでき、上下方向に着脱することもでき、複数の荷降ろし台とのドッキングが容易になる。
3、無人車両のシャーシとそれに搭載された機能モジュールの取り外し可能な設計により、無人配送車両として使用する場合、目的地に到着すると、搭載された貨物ボックスが無人車両から分離し、その後、無人車両は、待機することなく他の輸送作業を継続することができ、無人車両の配送効率が向上する。無人消毒車などの他の機能モジュールとして使用する場合は、消毒コンテナを無人車両のシャーシに設置するだけで済む。キャンパスなどの一部の使用シナリオでは、同じ無人車両に複数の機能モジュールを配置し、時間帯別に異なる機能モジュールを搭載して、異なるプロジェクトの作業を完了することができる。これにより、無人車両の汎用性が向上し、その利用率も向上し、運用コストが削減される。
4、機能モジュールの底部に2つの制限ガイドストリップが設けられ、これに対応して、車体のシャーシには制限ガイドストリップと協働する制限溝が設けられており、車体上での機能モジュールの相対移動を規制する。また、制限ガイドストリップは機能モジュールの底部に対称に配置され、制限ガイドストリップの断面は直角逆台形であり、その2つの直角辺が対向して設置されることで、2つの制限ガイドストリップの内段はフォークリフトのフォークが持ち上げられたときに貨物ボックスが揺れるのを防ぐためのリミットを構成する。
5、無人車両の前端左右両側に取付溝が設けられ、車体の前後方向及び左右方向を検知するレーザレーダが設けられ、シャーシの前ホイールのホイールピッチは、後ホイールのホイールピッチよりも小さく、逃げ溝が設置されることで、凸型ブラケットを設置する場合に比べて、無人車両の全方位探知が可能になるとともに、無人車両の幅を狭くすることもできるため、無人車両は狭い道路に適用でき、凸型ブラケットと障害物との衝突を避けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両の取り外し状態の立体構造模式図である。
図2】本発明の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両の組み合わせ状態の立体構造模式図である。
図3】本発明の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両の組み合わせ状態の正面構造模式図である。
図4図3の部分拡大図である。
図5】本発明におけるロック機構の分解構造模式図である。
図6】本発明における機能モジュールの底部の構造模式図である。
図7】本発明におけるシャーシと車両ヘッドの立体構造模式図である。
図8】本発明の機能モジュールが受動的に分離されるときの構造模式図である。
図9】本発明の機能モジュールが能動的に分離される実施形態1の構造模式図である。
図10】本発明の機能モジュールが能動的に分離される実施形態2の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面及び具体的な実施形態を参照して、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0020】
図1図7に、本発明の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両の一実施形態が示され、本実施形態の取り外し可能な機能モジュールを備えた無人車両は、機能モジュール1と、機能モジュール1を支持するためのシャーシ2と、シャーシ2に取り付けられた車両ヘッド3とを備え、シャーシ2に、機能モジュール1を接続するためのロック機構4が設けられている。もちろん、他の実施形態では、車両ヘッド3にロック機構4を設置してもよく、ロック機構4によるロック及びロック解除によって、機能モジュール1とシャーシ2、車両ヘッド3との結合及び分離を実現することもできる。好ましくは、シャーシ2の四隅に計4組のロック機構4を設置することにより、機能モジュール1を確実にロックすることができ、シャーシ2では、各組のロック機構4の側面に操作窓26を設置することで、ロック機構4を操作してロック及びロック解除を実現することを容易にする。
【0021】
機能モジュール1は、例えば、貨物ボックス、自動販売機モジュール、充電器コンボモジュール、消防用品モジュール、消毒モジュール、散水モジュールまたは清掃モジュールなどであってもよく、すなわち、具体的な使用用途や使用要求に応じて、対応するモジュールを機能モジュール1として選択して、異なる機能を実現することができる。例えば、機能モジュール1が自動販売機モジュールである場合、自動販売機モジュールに自動販売機を取り付けて、いつでもどこでも、またはクルーズ式の自動販売を実現することができる。また、例えば、充電器コンボモジュールを機能モジュール1として選択することができ、すなわち、他の無人車両や他の機器を充電するためのモバイル充電車両になる。
【0022】
さらに、本実施形態では、シャーシ2の上部に制限溝21が設けられ、機能モジュール1の底部に一対の制限ガイドストリップ11が設けられ、一対の制限ガイドストリップ11は制限溝21内に配置されている。制限溝21、一対の制限ガイドストリップ11は、前後方向に配置され(車両ヘッド3が位置する側が前方)、両者が協働して、シャーシ2上での機能モジュール1の左右方向の自由度を規制し、機能モジュール1を搭載する際に、一対の制限ガイドストリップ11があるため、制限ガイドストリップ11は無人車両の制限溝21にスムーズに滑り込むことができ、制限溝21が地面に置かれると、フォークリフトによる運搬が容易になる。
【0023】
他の実施形態では、制限溝21及び一対の制限ガイドストリップ11は、左右方向に配置してもよい。
【0024】
好ましい技術的手段として、本実施形態では、制限ガイドストリップ11と制限溝21は、いずれも直角逆台形構造であり、一対の制限ガイドストリップ11の直角辺は対向して配置され、または一対の制限ガイドストリップ11の直角辺は隣接して配置され、または直角辺は一対の制限ガイドストリップ11の内側に位置する。
【0025】
本実施形態では、ロック機構4は、シャーシ2に取り付けられたロック座41と、ロック座41に挿通されたロックスクリュー42と、ロックスクリュー42に設けられたロックナット43とを備え、機能モジュール1に、ロックスクリュー42の頭部が回転するロック室12と、ロック室12に接続されたロック穴13が設けられ、ロックスクリュー42の頭部は、ロック穴13を通過する、またはロック穴13の側面に押し付けることができる。好ましい技術的手段として、ロック穴13とロックスクリュー42の頭部は、いずれも腎臓形の構造であり(すなわち、ピンの頭部と同様の設計)、これにより、より良好なガイド効果を有し、より良好な安定性を提供することができる。ロック座41は、プレート構造であり、ねじ止め具によってシャーシ2に取り付けられ、ロック座41に、ロックスクリュー42の頭部を位置決めするための2つの第1ストッパ411が設けられ、2つの第1ストッパ411は、ロックスクリュー42の両側に対向して配置され、一方の第1ストッパ411の一端に第2ストッパ412が設けられ、他方の第1ストッパ411の他端にも第2ストッパ412が設けられ、または2つの第2ストッパ412が交互に配置され、第1ストッパ411と第2ストッパ412は一体構造であることが好ましい。前記ロック機構4は、信頼性が高く、ロック・ロック解除操作が便利である。
【0026】
機能モジュール1をシャーシ2に結合する必要がある場合、フォークリフトなどの補助装置を使用して機能モジュール1を持ち上げる。具体的には、フォークリフトのフォークは、機能モジュール1の底部にある2つの制限ガイドストリップ11との間に伸び、フォークリフトにより、制限ガイドストリップ11がシャーシ2上の制限溝21に貼合可能な高さまで機能モジュール1を持ち上げる。次に、機能モジュール1をシャーシ2に上から下に載せる際に、ロックスクリュー42の頭部が機能モジュール1の底部にあるロック穴13に滑り込み、このとき、機能モジュール1がシャーシ2に完全に搭載されるまで、ロックスクリュー42の頭部がロック座41上の第2ストッパ412と一体的に組み合わされる。その後、フォークリフトのフォークが後退し、車体シャーシ2の側面にある操作窓26を開け、ロックスクリュー42の下端をレンチで締め付け、ロックスクリュー42を90度回転させた後、ロックスクリュー42を下方に引っ張って、ロックスクリュー42の頭部が2つの第1ストッパ411の間に落ち込み、このとき、ロックスクリュー42の頭部は、機能モジュール1の底部にあるロック穴13の側面に押し付け、最後にロックナット43を回転させて、機能モジュール1とシャーシ2をロックして、操作窓26を閉じる。
【0027】
機能モジュール1をシャーシ2から分離する操作手順は逆で、まず、車体シャーシ2の側面にある操作窓26を開け、ロックナット43を緩め、ロックスクリュー42を上方に押し上げて90度回転させ、ロックスクリュー42の頭部が2つの第1ストッパ411の間から2つの第1ストッパ411の上まで上昇し、第2ストッパ412に密着して規制される。このとき、ロックスクリュー42の頭部は、ロック穴13から分離し、かつロック穴13を通過することができ、その後、フォークリフトのフォークは、車体シャーシ2上の制限溝21内に入り、機能モジュール1を上方に持ち上げて搬出する。
【0028】
さらに、本実施形態では、シャーシ2の前端両側に取付溝22が設けられ、取付溝22内にレーザレーダ5が設けられ、シャーシ2の前車軸ホイール23のホイールピッチは、後車軸ホイール24のホイールピッチよりも小さく、前車軸ホイール23と後車軸ホイール24との間のシャーシ2の両側に、一定の視野空間を形成可能な逃げ溝25が設けられ、その目的は、センサの視野を拡大し、配置を最適化することにより、センサの精度を向上させ、検出範囲を拡大することである。前記逃げ溝25の設計は、現在のすべての無人車両におけるセンサ設置の設計の壁を打ち破り、無人車両の安全運転を保証するものとなる。凸型ブラケットを設置する場合に比べて、無人車両の全方位探知が可能になるとともに、無人車両の幅を狭くすることもできるため、無人車両は狭い道路に適用でき、凸型ブラケットと障害物との衝突を避けることができる。
【0029】
図8を参照し、本実施形態の車体と機能モジュール1を分離することにより、フォークリフトによる前後方向の積み下ろしを実現しているが、他の実施形態では、代替の技術的手段として、ホイストまたはマニピュレータなどを使用して機能モジュール1を垂直上方向に積み下ろしすることができる。
【0030】
図9を参照し、他の実施形態では、シャーシ2に、機能モジュール1の能動的な分離を実現するために、ジャッキ機構6を設置することもできる。ジャッキ機構6は、機能モジュール1を持ち上げて垂直に昇降させることができ、機能モジュール1と荷降ろし台とのドッキングが容易になる。
【0031】
図10を参照し、代替の技術的手段として、他の実施形態では、機能モジュール1に走行機構7を設け、シャーシ2に、機能モジュール1の乗降をガイドするためのガイド機構8を設けることにより、車体と機能モジュール1との能動的な分離を実現することもできる。
【0032】
以上、本発明を好ましい実施形態をもとに開示したが、本発明を限定するものでない。当業者であれば、本発明の技術的手段から逸脱しない範囲内で、以上に開示された技術的内容を使用して、本発明の技術的手段に対して多くの可能な変更及び修正を行うことができ、または同等の変更に相当する実施形態に修正することができる。従って、本発明の技術的手段から逸脱しない限り、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施形態に対して行われたあらゆる簡単な修正、同等の変更及び改造は、依然として本発明の技術的手段の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0033】
1...機能モジュール、11...制限ガイドストリップ、12...ロック室、13...ロック穴、2...シャーシ、21...制限溝、22...取付溝、23...前車軸ホイール、24...後車軸ホイール、25...逃げ溝、26...操作窓、3...車両ヘッド、4...ロック機構、41...ロック座、411...第1ストッパ、412...第2ストッパ、42...ロックスクリュー、43...ロックナット、5...レーザレーダ、6...ジャッキ機構、7...走行機構、8...ガイド機構。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10