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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】ゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20240307BHJP
   A63F 13/56 20140101ALI20240307BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240307BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240307BHJP
【FI】
A63F13/80 A
A63F13/56
A63F13/53
A63F13/69
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020074492
(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公開番号】P2020175199
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2023-04-14
(31)【優先権主張番号】P 2019081329
(32)【優先日】2019-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019081345
(32)【優先日】2019-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】516341693
【氏名又は名称】石川サポート・アンド・サービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】石川 太郎
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-206482(JP,A)
【文献】特許第6548806(JP,B1)
【文献】特開2003-320071(JP,A)
【文献】特開2007-301390(JP,A)
【文献】実開平6-61276(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0237905(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0019452(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置によって実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
複数の区画によって構成される周回経路を表示画面上に表示する周回経路表示手段と、
前記複数の区画のうちのいずれかに第1駒を表示する第1駒表示手段と、
前記複数の区画のうちのいずれかに第2駒を表示する第2駒表示手段と、
ランダムに数を示すことが可能な数指示具を表示する数指示具表示手段と、
前記第1駒に対応する第1プレイヤーが保有するトレジャーアイテムを前記表示画面の第1領域に表示する第1のトレジャーアイテム表示手段と、
前記第2駒に対応する第2プレイヤーが保有するトレジャーアイテムを前記表示画面の第2領域に表示する第2のトレジャーアイテム表示手段と、
前記第1プレイヤーのターンにおいて、前記数指示具が操作されることに応じて、前記数指示具が示す数に対応する区画分だけ、前記第1駒を、前記表示画面上で前記周回経路に沿って移動させる第1駒移動手段と、
前記第2プレイヤーのターンにおいて、前記数指示具が操作されることに応じて、前記数指示具が示す数に対応する区画分だけ、前記第2駒を、前記表示画面上で前記周回経路に沿って移動させる第2駒移動手段と、
前記第1駒または前記第2駒の表示状態を第1状態から第2状態に変更する状態変更アイテムを表示する状態変更アイテム表示手段と、
前記第1駒のターンにおいて前記状態変更アイテムが使用されることに応じて、前記第1駒の前記表示画面上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する第1の状態変更手段と、
前記第2駒のターンにおいて前記状態変更アイテムが使用されることに応じて、前記第2駒の前記表示画面上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する第2の状態変更手段と、
前記第2状態の前記第1駒が、前記第1状態の前記第2駒を追い越すことに応じて、前記第2領域に表示されたトレジャーアイテムを、前記第1領域に移動させる第1のトレジャーアイテム移動手段と、
前記第2状態の前記第2駒が、前記第1状態の前記第1駒を追い越すことに応じて、前記第1領域に表示されたトレジャーアイテムを、前記第2領域に移動させる第2のトレジャーアイテム移動手段と、
前記第1状態の前記第1駒が、前記第1状態の前記第2駒を追い越した場合には、前記第2領域に表示されたトレジャーアイテムを前記第1領域に移動させることなく前記第2領域に維持する第1のトレジャーアイテム維持手段と、
前記第1状態の前記第2駒が、前記第1状態の前記第1駒を追い越した場合には、前記第1領域に表示されたトレジャーアイテムを前記第2領域に移動させることなく前記第1領域に維持する第2のトレジャーアイテム維持手段と
して機能させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記数指示具表示手段は、
前記第1状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第1の数指示具を表示する第1の数指示具表示手段と、
前記第2状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第2の数指示具を表示する第2の数指示具表示手段と
を含み、
前記第2の数指示具が指示可能な数の最大値は、前記第1の数指示具が指示可能な数の最大値よりも大きい
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第2の数指示具が指示可能な数の最大値は、前記周回経路を形成する区画の総数の1/3倍以上1倍以下である
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2の数指示具が操作された時、前記第2の数指示具は、
数字と、
駒の状態が前記第2状態から前記第1状態に変更されることを示す情報と
を選択的に示すように構成されている
請求項2または3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの組み合わせを表示する組み合わせ表示手段として機能させる
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記組み合わせ表示手段は、
ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの第1の組み合わせを表示する第1の組み合わせ表示手段と、
ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの第2の組み合わせを表示する第2の組み合わせ表示手段と
を含む
請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
使用された前記状態変更アイテムを、前記表示画面上で前記複数の区画のうちの1つである状態変更アイテム載置区画に移動させる状態変更アイテム戻し手段として機能させる
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記周回経路表示手段は、前記複数の区画のうちの少なくとも1つの区画を、前記第2状態の駒に追い越されても前記トレジャーアイテムを奪われない安全区画として表示する
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
前記数指示具が示した数字を事後的に変更する数変更アイテムを表示する数変更アイテム表示手段として機能させる
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サイコロの出目またはルーレットが示す数に従って駒を進めるボードゲームが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6406780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、新規なゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0006】
いくつかの実施形態におけるゲームプログラムは、コンピュータ装置(300)によって実行されるゲームプログラムである。ゲームプログラムはコンピュータ装置(300)を、複数の区画によって構成される周回経路を表示画面上に表示する周回経路表示手段(310)と、前記複数の区画のうちのいずれかに第1駒を表示する第1駒表示手段(320a)と、前記複数の区画のうちのいずれかに第2駒を表示する第2駒表示手段(320b)と、ランダムに数を示すことが可能な数指示具を表示する数指示具表示手段(330)と、前記第1駒に対応する第1プレイヤーが保有するトレジャーアイテムを前記表示画面の第1領域に表示する第1のトレジャーアイテム表示手段(340a)と、前記第2駒に対応する第2プレイヤーが保有するトレジャーアイテムを前記表示画面の第2領域に表示する第2のトレジャーアイテム表示手段(340b)と、前記第1プレイヤーのターンにおいて、前記数指示具が操作されることに応じて、前記数指示具が示す数に対応する区画分だけ、前記第1駒を、前記表示画面上で前記周回経路に沿って移動させる第1駒移動手段(325a)と、前記第2プレイヤーのターンにおいて、前記数指示具が操作されることに応じて、前記数指示具が示す数に対応する区画分だけ、前記第2駒を、前記表示画面上で前記周回経路に沿って移動させる第2駒移動手段(325b)と、前記第1駒または前記第2駒の表示状態を第1状態から第2状態に変更する状態変更アイテムを表示する状態変更アイテム表示手段(350a)と、前記第1駒のターンにおいて前記状態変更アイテムが使用されることに応じて、前記第1駒の前記表示画面上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する第1の状態変更手段(360a)と、前記第2駒のターンにおいて前記状態変更アイテムが使用されることに応じて、前記第2駒の前記表示画面上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する第2の状態変更手段(360b)と、前記第2状態の前記第1駒が、前記第1状態の前記第2駒を追い越すことに応じて、前記第2領域に表示されたトレジャーアイテムを、前記第1領域に移動させる第1のトレジャーアイテム移動手段(370a)と、前記第2状態の前記第2駒が、前記第1状態の前記第1駒を追い越すことに応じて、前記第1領域に表示されたトレジャーアイテムを、前記第2領域に移動させる第2のトレジャーアイテム移動手段(370b)と、前記第1状態の前記第1駒が、前記第1状態の前記第2駒を追い越した場合には、前記第2領域に表示されたトレジャーアイテムを前記第1領域に移動させることなく前記第2領域に維持する第1のトレジャーアイテム維持手段(370c)と、前記第1状態の前記第2駒が、前記第1状態の前記第1駒を追い越した場合には、前記第1領域に表示されたトレジャーアイテムを前記第2領域に移動させることなく前記第1領域に維持する第2のトレジャーアイテム維持手段(370d)として機能させる。
【0007】
上記ゲームプログラムにおいて、前記数指示具表示手段(330)は、前記第1状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第1の数指示具を表示する第1の数指示具表示手段(330a)と、前記第2状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第2の数指示具を表示する第2の数指示具表示手段(330b)とを含んでいてもよい。
【0008】
上記ゲームプログラムにおいて、前記第2の数指示具が指示可能な数の最大値は、前記第1の数指示具が指示可能な数の最大値よりも大きくてもよい。
【0009】
上記ゲームプログラムにおいて、前記第2の数指示具が指示可能な数の最大値は、前記周回経路を形成する区画の総数の1/3倍以上1倍以下であってもよい。
【0010】
上記ゲームプログラムにおいて、前記第2の数指示具が操作された時、前記第2の数指示具は、数字と、駒の状態が前記第2状態から前記第1状態に変更されることを示す情報とを選択的に示すように構成されていてもよい。
【0011】
上記ゲームプログラムは、前記コンピュータ装置(300)を、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの組み合わせを表示する組み合わせ表示手段(380)として機能させてもよい。
【0012】
上記ゲームプログラムにおいて、前記組み合わせ表示手段(380)は、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの第1の組み合わせを表示する第1の組み合わせ表示手段(380a)と、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの第2の組み合わせを表示する第2の組み合わせ表示手段(380b)とを含んでいてもよい。
【0013】
上記ゲームプログラムは、前記コンピュータ装置(300)を、使用された前記状態変更アイテムを、前記表示画面上で前記複数の区画のうちの1つである状態変更アイテム載置区画に移動させる状態変更アイテム戻し手段(390)として機能させてもよい。
【0014】
上記ゲームプログラムにおいて、前記周回経路表示手段(310)は、前記複数の区画のうちの少なくとも1つの区画を、前記第2状態の駒に追い越されても前記トレジャーアイテムを奪われない安全区画として表示してもよい。
【0015】
上記ゲームプログラムは、前記コンピュータ装置(300)を、前記数指示具が示した数字を事後的に変更する数変更アイテムを表示する数変更アイテム表示手段(350b)として機能させてもよい。
【0016】
上記のゲームプログラムのかわりに、ゲームが、ボードゲームの形態で提供されてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、新規なゲームプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、第1の実施形態におけるボードゲーム用具を模式的に示す図である。
図2図2は、駒の一例を示す概略2面図である。
図3図3は、第1の数指示具、および、第2の数指示具の展開図である。
図4図4は、ゲーム中のある時点でのボードの状況の一例を模式的に示す概略平面図である。
図5図5は、ゲーム中のある時点でのボードの状況の一例を模式的に示す概略平面図である。
図6図6は、ゲーム中のある時点でのボードの状況の一例を模式的に示す概略平面図である。
図7図7は、ゲーム中のある時点でのボードの状況の一例を模式的に示す概略平面図である。
図8図8は、ゲーム中のある時点でのボードの状況の一例を模式的に示す概略平面図である。
図9図9は、ボードの一部分を示した概略平面図である。
図10図10は、ゲーム中のある時点でのボードの状況の一例を模式的に示す概略平面図である。
図11図11は、第2の実施形態におけるボードゲーム用具を模式的に示す図である。
図12図12は、ボードの一部分を拡大して示した概略平面図である。
図13図13は、第3の実施形態におけるボードゲーム用具を模式的に示す図である。
図14図14は、トレジャーアイテムの一例を模式的に示す概略2面図である。
図15図15は、いくつかの実施形態において採用可能なボードの一例を示す概略平面図である。
図16図16は、いくつかの実施形態において採用可能なボードの他の一例を示す概略平面図である。
図17図17は、ゲームプログラムが記憶された記憶媒体と、ゲームプログラムがインストールされるコンピュータ装置とを模式的に示す図である。
図18図18は、コンピュータ装置の機能ブロック図である。
図19図19は、表示装置に表示された表示画面の一例を模式的に示す図である。
図20図20は、表示装置に表示された表示画面の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態におけるボードゲーム用具1に関して、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については、同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しの説明は省略される。
【0020】
本明細書において、「トレジャーアイテム」とは、宝箱アイテム、宝石アイテム、指輪アイテム、キャラクターアイテム等のように、プレイヤーが収集することを目標とするアイテムを意味する。他方、「アクションアイテム」とは、「状態変更アイテム」、「数変更アイテム」等のように、使用することによって、駒の状態または駒の動きに変更を加えるアイテムを意味する。
【0021】
図1乃至図10を参照して、第1の実施形態におけるボードゲーム用具1Aの一例について説明する。図1は、第1の実施形態におけるボードゲーム用具1Aを模式的に示す図である。図2は、駒4の一例を示す概略2面図である。図2の上側には、駒4の概略平面図が記載され、図2の下側には、駒4の概略背面図が記載されている。図3は、第1の数指示具6a、および、第2の数指示具6bの展開図である。図4乃至図8、および、図10は、ゲーム中のある時点でのボード2の状況の一例を模式的に示す概略平面図である。図9は、ボードの一部分を示した概略平面図である。
【0022】
第1の実施形態におけるボードゲーム用具1Aは、ボード2と、複数の駒4と、トレジャーアイテム5と、数指示具6(例えば、サイコロ、ルーレット等)と、を備える。ボードゲーム用具1Aは、ボードゲームのルール説明書100を含んでいてもよい。また、ボードゲーム用具1Aは、状態変更アイテム71および/または数変更アイテム72を含んでいてもよい。
【0023】
図1に記載の例では、ボードゲーム用具1Aが備えるボード2の数は1個であるが、ボードゲーム用具1Aが備えるボード2の数は2個以上であっても構わない。換言すれば、ボードゲーム用具1Aは、複数個に分割されたボードを含んでいてもよい。
【0024】
ボード2は、周回経路Rを形成する複数の区画10を有する。周回経路Rは、駒4が、2周以上、あるいは、3周以上周回することが可能な経路であって、ゴールが設定されていない経路である。複数の駒4の各々は、1回のゲームのスタートから、当該ゲームの終了までの間、当該周回経路Rに沿って移動する。図1に記載の例では、複数の駒4の各々は、1回のゲームのスタートから、当該ゲームの終了までの間、周回経路Rを構成する複数の区画10のいずれかに配置される。なお、複数の駒4が周回経路Rを進む方向は、1方向(例えば、反時計回り)に設定される。
【0025】
図1に記載の例では、ボード2は、ゲーム開始時に第1駒4aが配置されるスタート区画M0を含む。他方、図1に記載の例では、ボード2は、ゴール区画を有さない。換言すれば、ボード2(より具体的には、周回経路R)には、ゴールが設定されていない。よって、図1に記載の例では、ゲーム終了イベントが発生するまで(例えば、いずれかのプレイヤーが、指定された複数のトレジャーアイテム5を収集するまで)、各ゲームプレイヤー(以下、「ゲームプレイヤー」のことを、単に、「プレイヤー」という。)の駒は、ボード2の周回経路Rを周回し続ける。図1に記載の例では、複数の駒4の各々は、周回経路を反時計回りに周回する。代替的に、複数の駒4の各々が、周回経路Rを時計回りに周回するようにしてもよい。
【0026】
なお、ボード2またはルール説明書100には、ゲームを終了させるためにプレイヤーが収集すべき複数のトレジャーアイテム5が指定されていることが好ましい。換言すれば、ボード2またはルール説明書100には、いずれかのプレイヤーが、指定された複数のトレジャーアイテム5を収集することにより、ゲームが終了することが規定されていることが好ましい。
【0027】
図1に記載の例では、ボード2は、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の組み合わせを表示する組み合わせ表示部21を含む。また、組み合わせ表示部21は、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の第1の組み合わせ(例えば、5個の第1属性のトレジャーアイテム51からなる組み合わせ)を表示する第1の組み合わせ表示部21aと、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の第2の組み合わせ(例えば、5個の第2属性のトレジャーアイテム52からなる組み合わせ)を表示する第2の組み合わせ表示部21bとを含む。組み合わせ表示部21は、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の第3の組み合わせ(例えば、3個の第1属性のトレジャーアイテム51と2個の第2属性のトレジャーアイテム52とからなる組み合わせ)を表示する第3の組み合わせ表示部21cを含んでいてもよい。なお、上述の第2の組み合わせは、上述の第1の組み合わせとは異なる組み合わせである。また、上述の第3の組み合わせは、上述の第1の組み合わせ、および、第2の組み合わせとは異なる組み合わせである。
【0028】
図1に記載の例では、組み合わせ表示部21に、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の組み合わせが4パターン表示されている。しかし、組み合わせ表示部21に表示されるトレジャーアイテムの組み合わせ、換言すれば、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の組み合わせは、8パターン以上、あるいは、10パターン以上であることが好ましい。また、組み合わせ表示部21には、複数の第1属性のトレジャーアイテム51(例えば、宝箱アイテム)のみからなる組み合わせと、複数の第1属性のトレジャーアイテム51(例えば、宝箱アイテム)および複数の第2属性のトレジャーアイテム52(例えば、宝石アイテム)からなる組み合わせとが表示されていることが好ましい。なお、第1属性のトレジャーアイテム51(例えば、宝箱アイテム)は、第2属性のトレジャーアイテム52(例えば、宝石アイテム)とは異なる属性のトレジャーアイテムである。また、第3属性のトレジャーアイテム53(例えば、指輪アイテム)は、第1属性のトレジャーアイテム51および第2属性のトレジャーアイテム52とは異なる属性のトレジャーアイテムである。
【0029】
図1に記載の例では、組み合わせ表示部21(より具体的には、第1の組み合わせ表示部21a、第2の組み合わせ表示部21b、および、第3の組み合わせ表示部21c)が、周回経路Rの内側の領域に配置されている。このため、ボード2の周囲に位置する複数のプレイヤーは、ゲームを終了させるためのトレジャーアイテム5の組み合わせを容易に把握することができる。
【0030】
ボードゲーム用具1Aは、複数の区画10のうちのいずれかに配置可能な第1駒4a、および、複数の区画10のうちのいずれかに配置可能な第2駒4bを含む複数の駒4を備える。第1駒4aは、1回のゲームが実行される間、第1プレイヤーAによって保有される駒を意味し、第2駒4bは、当該1回のゲームが実行される間、第2プレイヤーBによって保有される駒を意味する。
【0031】
図1に記載の例では、ボードゲーム用具1Aは、2個の駒4を備える。代替的に、ボードゲーム用具1は、3個の駒、4個の駒、あるいは、5個以上の駒を備えていてもよい。駒4の各々は、特定のプレイヤーに対応付けられる。各プレイヤーは、自分の順番(ターン)になると、数指示具6を操作する。数指示具6がサイコロである場合には、各プレイヤーは、サイコロを操作する(サイコロを振る)。代替的に、数指示具6がルーレットである場合には、各プレイヤーは、ルーレットを操作する(ルーレットを回す)。そして、各プレイヤーは、数指示具6が示す数に対応する区画数(マスの数)だけ駒を進める。そして、各プレイヤーは、駒が到達した区画(マス)に表示された指示を実行する。
【0032】
数指示具6は、ランダムに数を示すことが可能な指示具、例えば、サイコロ、または、ルーレットである。ただし、数指示具6は、ランダムに数を示すことが可能な指示具であれば、サイコロまたはルーレット以外の指示具であってもよい。
【0033】
第1駒4aは、複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画(例えば、区画M1、区画M5、区画M9)に表示された指示に従ってトレジャーアイテム5を取得可能な第1状態と、他プレイヤーが保有するトレジャーアイテム5である他者保有アイテムを奪うことが可能な第2状態との間で状態変更可能である。図1に記載の第1駒4aは、第1状態である。第1駒4aが第1状態であるとき、第1駒4aを保有する第1プレイヤーAは、他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことが不能である。第1状態は、例えば、デフォルト状態に対応し、第2状態は、例えば、デフォルト状態から励起された励起状態を意味する。
【0034】
第2駒4bは、複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画(例えば、区画M1、区画M5、区画M9)に表示された指示に従ってトレジャーアイテム5を取得可能な第1状態と、他プレイヤーが保有するトレジャーアイテム5である他者保有アイテムを奪うことが可能な第2状態との間で状態変更可能である。図1に記載の第2駒4bは、第1状態である。第2駒4bが第1状態であるとき、第2駒4bを保有する第2プレイヤーBは、他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことが不能である。第1状態は、例えば、デフォルト状態に対応し、第2状態は、例えば、デフォルト状態から励起された励起状態を意味する。
【0035】
第1駒4aが、第2状態(励起状態)である時、第1駒4aを保有する第1プレイヤーAは、第1状態(デフォルト状態)の駒を保有する第1プレイヤー以外のプレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことができる。同様に、第2駒4bが、第2状態(励起状態)である時、第2駒4bを保有する第2プレイヤーBは、第1状態(デフォルト状態)の駒を保有する第2プレイヤー以外のプレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことができる。以上のことから、第2状態(励起状態)の駒は、第1状態(デフォルト状態)の駒よりも強い駒であると言える。なお、第1状態の駒を保有するプレイヤーは、他のプレイヤーが保有するトレジャーアイテム5を奪うことはできない。
【0036】
図2に例示されるように、第1駒4aは、第1状態であることを示すシンボル(例えば、優しい顔)が表示された表面41aと、第2状態であることを示すシンボル(例えば、恐い顔)が表示された裏面42aとを備えていてもよい。例えば、第1駒4aの表面41aには、第1駒4aの第1形態(例えば、人間、草食動物、相対的に弱い生物等)が表示され、第1駒4aの裏面42aには、第1駒4aの第2形態(例えば、鬼(demon)、泥棒、肉食動物、相対的に強い生物等)が表示される。第2形態は、第1形態よりも強い形態であるか、第1形態よりも性悪な形態であることが好ましい。なお、第1駒4aの第1形態と、第1駒4aの第2形態とは、同じ色で表示されていることが好ましい。
【0037】
第1駒4aが、第1状態であることを示すシンボルが表示された表面41aと、第2状態であることを示すシンボルが表示された裏面42aとを備えている場合、第1駒4aを裏返すことにより、第1駒4aの状態を、第1状態から第2状態に変更することができる。なお、第1駒4aの状態を、第1状態から第2状態に変更させる手段は、第1駒4aを裏返すことに限定されない。例えば、第1駒4aに武器等の付属アイテムを取り付けることにより、第1駒4aの状態が、第1状態から第2状態に変更されるようにしてもよい。
【0038】
図2に例示されるように、第2駒4bは、第1状態であることを示すシンボル(例えば、優しい顔)が表示された表面41bと、第2状態であることを示すシンボル(例えば、恐い顔)が表示された裏面42bとを備えていてもよい。例えば、第2駒4bの表面41bには、第2駒4bの第1形態(例えば、人間、草食動物、相対的に弱い生物等)が表示され、第2駒4bの裏面42bには、第2駒4bの第2形態(例えば、鬼(demon)、泥棒、肉食動物、相対的に強い生物等)が表示される。第2形態は、第1形態よりも強い形態であるか、第1形態よりも性悪な形態であることが好ましい。なお、第2駒4bの第1形態と、第2駒4bの第2形態とは、同じ色で表示されていることが好ましい。また、第2駒4bの第1形態は、第1駒4aの第1形態とは異なる色で表示され、第2駒4bの第2形態は、第1駒4aの第2形態とは異なる色で表示されていることが好ましい。
【0039】
第2駒4bが、第1状態であることを示すシンボルが表示された表面41bと、第2状態であることを示すシンボルが表示された裏面42bとを備えている場合、第2駒4bを裏返すことにより、第2駒4bの状態を、第1状態から第2状態に変更することができる。なお、第2駒4bの状態を、第1状態から第2状態に変更させる手段は、第2駒4bを裏返すことに限定されない。例えば、第2駒4bに武器等の付属アイテムを取り付けることにより、第2駒4bの状態が、第1状態から第2状態に変更されるようにしてもよい。
【0040】
図2に例示されるように、ボードゲーム用具1Aは、第3駒4cを備えていてもよい。第3駒4cは、1回のゲームが実行される間、第3プレイヤーCによって保有され、複数の区画10のうちのいずれかに配置可能な駒である。第3駒4cは、他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことが不能な第1状態と、他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことが可能な第2状態との間で状態変更可能である。第3駒の状態を、第1状態から第2状態に変更させる手段は、第1駒の状態を、第1状態から第2状態に変更させる手段と同様である。よって、これらの手段についての繰り返しとなる説明は省略する。なお、第3駒4cの第1形態と、第3駒4cの第2形態とは、同じ色で表示されていることが好ましい。また、第3駒4cの第1形態は、第1駒4aの第1形態および第2駒4bの第1形態とは異なる色で表示され、第3駒4cの第2形態は、第1駒4aの第2形態および第2駒4bの第2形態とは異なる色で表示されていることが好ましい。
【0041】
図1に記載の例におけるボードゲーム用具1Aでは、複数の駒4の各々は、複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画に表示された指示に従ってトレジャーアイテム5を取得可能な第1状態と、複数の区画10に表示された指示に従ってトレジャーアイテム5を取得することが禁止された第2状態との間で状態変更可能である。また、図1に記載の例におけるボードゲーム用具1Aでは、上述の第1状態は、他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことが不能な状態であり、上述の第2状態は、他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことが可能な状態である。
【0042】
第1の実施形態におけるボードゲーム用具1Aでは、第2状態の駒が第1状態の駒を追い越すと、追い越した駒を保有するプレイヤーは、追い越された駒を保有するプレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことができる。この場合、ボードゲームに、鬼ごっこの要素が付加されて、ボードゲームの面白さ、または、ボードゲームのスリルが増加する。
【0043】
また、第1の実施形態におけるボードゲーム用具1Aでは、各プレイヤーは、第1状態の駒4を操作することにより自力でトレジャーアイテム5を取得することに代えて、第2状態の駒4を操作することにより他プレイヤーからトレジャーアイテム5を奪うことができる。換言すれば、他プレイヤーのトレジャーアイテム取得状況を勘案して、トレジャーアイテム収集の方式を変えることができる。この場合、トレジャーアイテムの収集に戦略が要求されることとなるため、ボードゲームの面白さが増加する。なお、駒4を第1状態から第2状態に変更するタイミングは、当該駒を保有するプレイヤーによって決定されることが好ましい。
【0044】
続いて、第1の実施形態において採用可能な任意付加的な事項について説明する。
【0045】
(状態変更アイテム71)
図1に記載の例では、ボードゲーム用具1Aは、状態変更アイテム71を備える。状態変更アイテム71は、アクションアイテム7のうちの1つである。プレイヤーは、状態変更アイテム71を使用することにより、駒4の状態を第1状態から第2状態に変更することができる。例えば、第1プレイヤーAが状態変更アイテム71を使用すると、第1駒4aの状態が、第1状態から第2状態に変更され、第2プレイヤーBが状態変更アイテム71を使用すると、第2駒4bの状態が、第1状態から第2状態に変更される。
【0046】
周回経路Rを形成する複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画は、プレイヤーによって使用された状態変更アイテム71を載置する状態変更アイテム載置区画10tであることが好ましい。プレイヤーによって使用された状態変更アイテム71を載置する状態変更アイテム載置区画10tがボード2に設けられている場合、1度使用された状態変更アイテム71が再利用される。より具体的には、あるプレイヤーの駒4が、状態変更アイテム載置区画10tに止まった場合、当該駒4を保有するプレイヤーは、1度使用された状態変更アイテム71(すなわち、状態変更アイテム載置区画10t上の状態変更アイテム71)を取得することができる。状態変更アイテム71が再利用されることによりボードゲームの面白さが増す。
【0047】
状態変更アイテム71は、ボードゲームを開始する前に、少なくとも1人のプレイヤーに配布されるか、あるいは、状態変更アイテム載置区画10tに載置されることが好ましい。状態変更アイテム71は、例えば、紙製のパーツ、または、樹脂製のパーツである。状態変更アイテム71には、駒の状態が第1状態から第2状態に変更されることを示す図形または文字が印刷されていることが好ましい。状態変更アイテム71の厚さは、例えば、1mm以上であり、状態変更アイテム71の1つの主面(例えば、上面)の面積は、例えば、2cm以上12cm以下である。状態変更アイテム71の上面の面積は、状態変更アイテム載置区画10tの面積よりも小さいことが好ましい。他方、状態変更アイテム71の上面の面積は、トレジャーアイテム5の上面の面積よりも大きいことが好ましい。
【0048】
(数変更アイテム72)
図1に記載の例では、ボードゲーム用具1Aは、数変更アイテム72を備える。数変更アイテム72は、数指示具6(例えば、後述の第1の数指示具6a)が操作された後に、当該数指示具6(例えば、第1の数指示具6a)が示した数字を事後的に変更するアイテムである。数変更アイテム72は、アクションアイテム7のうちの1つである。
【0049】
ランダムに数を示すことが可能な数指示具6(例えば、第1の数指示具6a)を用いてゲームを行う場合、数指示具6が示した数と、プレイヤーが期待していた数とが異なると、プレイヤーは、非常に落胆する。これに対して、ボードゲーム用具1Aが、数指示具6(例えば、第1の数指示具6a)が操作された後に、当該数指示具6が示した数字を事後的に変更する数変更アイテム72を備えている場合には、プレイヤーの落胆を、プレイヤーの喜びに変化させることが可能である。よって、ボードゲームの面白さが倍増する。図1に記載の例では、数指示具6が示した数字を事後的に変更する数変更アイテム72は、数指示具6(例えば、第1の数指示具6a)が示した数字を事後的に、「1」だけ大きな数に変更するアイテムである。代替的に、数指示具6が示した数字を事後的に変更する数変更アイテム72は、数指示具6が示した数字を事後的に、「2」または「3」だけ大きな数に変更するアイテムであってもよい。更に代替的に、数指示具6が示した数字を事後的に変更する数変更アイテム72は、数指示具6が示した数字を事後的に、「1」、「2」または「3」だけ小さな数に変更するアイテムであってもよい。
【0050】
周回経路Rを形成する複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画は、プレイヤーによって使用された数変更アイテム72を載置する数変更アイテム載置区画10sであることが好ましい。プレイヤーによって使用された数変更アイテム72を載置する数変更アイテム載置区画10sがボード2に設けられている場合、1度使用された数変更アイテム72が再利用される。より具体的には、あるプレイヤーの駒4が、数変更アイテム載置区画10sに止まった場合、当該駒4を保有するプレイヤーは、1度使用された数変更アイテム72(すなわち、数変更アイテム載置区画10s上の数変更アイテム72)を取得することができる。数変更アイテム72が再利用されることによりボードゲームの面白さが増す。
【0051】
数変更アイテム72は、ボードゲームを開始する前に、少なくとも1人のプレイヤーに配布されるか、あるいは、数変更アイテム載置区画10sに載置されることが好ましい。数変更アイテム72は、例えば、紙製のパーツ、または、樹脂製のパーツである。数変更アイテム72には、数指示具6が示した数字が変更されることを示す図形または文字が印刷されていることが好ましい。数変更アイテム72の厚さは、例えば、1mm以上であり、数変更アイテム72の1つの主面(例えば、上面)の面積は、例えば、2cm以上12cm以下である。
【0052】
(第1の数指示具6aおよび第2の数指示具6b)
第1の実施形態において、数指示具6は、第1状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第1の数指示具6aと、第2状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第2の数指示具6bとを含むことが好ましい。また、第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値よりも大きいことが好ましい。この場合、第2状態(励起状態)の駒が周回経路Rを進むスピードが、第1状態(デフォルト状態)の駒が周回経路Rを進むスピードよりも速くなる。よって、ボードゲームのスリル(換言すれば、鬼ごっこのスリル)が増す。
【0053】
図3には、第1の数指示具6a(例えば、第1のサイコロ)の展開図が記載されている。図3に記載の例では、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値は、「6」である。第1の数指示具6aは、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の数字を選択的に指示可能な数指示具(換言すれば、通常のサイコロ)であってもよい。図3には、第2の数指示具6b(例えば、第2のサイコロ)の展開図が記載されている。図3に記載の例では、第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、「15」である。図3に記載の例では、第2の数指示具6bは、通常のサイコロとは異なる特殊なサイコロである。第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、例えば、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値の1.5倍以上、あるいは、2倍以上である。第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値の2.5倍以上であってもよい。第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、「18」、「17」、「16」、「15」、「14」、「13」、「12」、「11」あるいは「10」であってもよい。
【0054】
図3に記載の例では、第1の数指示具6a、および、第2の数指示具6bは、サイコロである。代替的に、第1の数指示具6a、および、第2の数指示具6bのうちの少なくとも1つは、ルーレットであってもよい。図3に記載の例では、第2の数指示具6bは、1つのサイコロであるが、第2の数指示具6bとして、複数のサイコロが使用されてもよい。
【0055】
図3に記載の例では、第2の数指示具6bの複数の指示部61のうちの少なくとも1つには、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されている。なお、第2の数指示具6bが、六面体のサイコロである場合には、複数の指示部61は、当該サイコロの6つの面を意味し、各指示部61は、対応する1つの面を意味する。
【0056】
図3に記載の例では、第2の数指示具6bの複数の指示部61のうち、第1の指示部61aに、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されている。より具体的には、第1の指示部61aには、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることを示す図形または文字が印刷されている。また、第2の数指示具6bの複数の指示部61のうち、第2の指示部61bに、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されている。より具体的には、第2の指示部61bには、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることを示す図形または文字が印刷されている。
【0057】
図3に記載の例では、第2の数指示具6bの複数の指示部61のうち、第3の指示部61cに、第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値(例えば、「15」)が表示されている。また、第4の指示部61dに、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値(例えば、「6」)よりも大きな数(例えば、「12」)が表示されている。また、第5の指示部61eに、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値(例えば、「6」)よりも大きな数(例えば、「10」)が表示されている。
【0058】
図3に記載の例では、第2の数指示具6bが指示可能な数の最小値(例えば、「9」)が、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値(例えば、「6」)よりも大きい。代替的に、第2の数指示具6bが指示可能な数のうちのいくつかは、第1の数指示具6aが指示可能な数の最大値以下の数であってもよい。
【0059】
第2の数指示具6bを操作するプレイヤー(以下、「追手プレイヤー」という。)は、第1状態の駒を追いかける鬼の心理で、第2の数指示具6bを操作する。追手プレイヤーが第2の数指示具6bを操作した結果、第2の数指示具6bが、駒4(追手プレイヤーの駒)の状態が「第2状態」から「第1状態」に変更されることを示している場合、追手プレイヤーは落胆し、追手プレイヤー以外のプレイヤーは喜ぶ。よって、第2の数指示具6bの複数の指示部61のうちの少なくとも1つの指示部に、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されている場合には、ボードゲームの面白さが増す。なお、第2の数指示具6bが操作されたときに、第2の数指示具6bが「数」を指示する確率は、1/2以上5/6以下(好ましくは、1/2以上3/4以下)であることが好ましい。換言すれば、第2の数指示具6bが操作されたときに、第2の数指示具6bが「駒の状態が第2状態から第1状態に変更されること」を指示する確率は、1/6以上1/2以下(好ましくは、1/4以上1/2以下)であることが好ましい。更に言い換えれば、第2の数指示具6bが有する複数の指示部61のうちの16%以上50%以下(より好ましくは、25%以上50%以下)が、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることを指示する指示部であることが好ましい。
【0060】
代替的に、複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画に、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されていてもよい。ただし、第2の数指示具6bの複数の指示部61のうちの少なくとも1つの指示部に、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されている場合の方が、複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画に、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されている場合と比較して、各プレイヤーが瞬間的に追手プレイヤーの失敗を認識し易い。よって、第2の数指示具6bの指示部61に、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることが表示されていることが好ましい。
【0061】
(ボードゲームの遊び方)
続いて、図1乃至図9を参照して、いくつかの実施形態におけるボードゲーム用具1Aを用いたボードゲームの遊び方の一例について説明する。ここでは、2人のプレイヤーで遊ぶ場合の例を説明するが、第1の実施形態、後述の第2の実施形態、または、後述の第3の実施形態におけるボードゲーム用具1を用いたボードゲームは、3人のプレイヤー、または、4人のプレイヤーで遊ぶことも可能である。また、ここでは、数指示具6としてサイコロが用いられる例を説明するが、ボードゲーム用具1の数指示具6は、サイコロに限定されない。
【0062】
一例として、ゲームの勝者は、組み合わせ表示部21に表示された組み合わせのいずれかに対応する複数のトレジャーアイテム5を集めたプレイヤーであるとする。
【0063】
まず、第1プレイヤーAの駒4である第1駒4a、および、第2プレイヤーBの駒4である第2駒4bが、スタート位置に配置される。図4に記載の例では、ゲーム(ボードゲーム)の開始時に第1駒4aが、区画M0に配置され、第2駒4bが区画M8に配置されている。図4に記載の例では、ゲーム開始時点で、第1駒4aが配置される区画(換言すれば、スタート区画)は、ゲーム開始時点で、第2駒4bが配置される区画(換言すれば、スタート区画)と異なる区画である。代替的に、ゲーム開始時点で、第1駒4aと第2駒4bとが同一区画に配置されるようにしても構わない。図4に記載の例では、ゲーム開始時点で、第1駒4aの状態は第1状態(デフォルト状態)であり、第2駒4bの状態は第1状態(デフォルト状態)である。なお、図4に記載の例では、ゲーム(ボードゲーム)の開始前に、複数個の状態変更アイテム71が、複数の状態変更アイテム載置区画10tにそれぞれ載置されている。また、ゲーム(ボードゲーム)の開始前に、数変更アイテム72が、数変更アイテム載置区画10sに載置されている。
【0064】
第1ターンは、第1プレイヤーAのターンである。第1ターンとして、第1プレイヤーAがサイコロ(より具体的には、第1の数指示具6aである第1サイコロ)を振る。サイコロの出目は、「1」であったとする。この場合、第1駒4aは、1マスだけ(1区画だけ)進み、第1駒4aは、図4において、区画M1に配置される。図4に記載の例では、区画M1には、宝箱をゲットすることが示されているため、第1プレイヤーAは、第1属性のトレジャーアイテム51(具体的には、宝箱アイテム)を取得する。取得された宝箱アイテムは、ボード2の第1プレイヤー用のトレジャーアイテム載置領域(すなわち、第1のトレジャーアイテム載置領域24a)に載置される。なお、第1のトレジャーアイテム載置領域24aは、第1プレイヤーAによって取得されたトレジャーアイテムを整理して置くための領域である。
【0065】
第2ターンは、第2プレイヤーBのターンである。第2ターンとして、第2プレイヤーBがサイコロ(より具体的には、第1の数指示具6aである第1サイコロ)を振る。サイコロの出目は、「1」であったとする。この場合、第2駒4bは、1マスだけ(1区画だけ)進み、第2駒4bは、図4において、区画M9に配置される。図4に記載の例では、区画M9には、宝石をゲットすることが示されているため、第2プレイヤーBは、第2属性のトレジャーアイテム52(具体的には、宝石アイテム)を取得する。取得された宝石アイテムは、ボード2の第2プレイヤー用のトレジャーアイテム載置領域(すなわち、第2のトレジャーアイテム載置領域24b)に載置される。なお、第2のトレジャーアイテム載置領域24bは、第2プレイヤーBによって取得されたトレジャーアイテムを整理して置くための領域である。
【0066】
第3ターンは、第1プレイヤーAのターンである。第3ターンとして、第1駒4aを進めるために、第1プレイヤーAがサイコロ(より具体的には、第1の数指示具6aである第1サイコロ)を振る。サイコロの出目は、「2」であったとする。この場合、第1駒4aは、2マスだけ(2区画だけ)進み、第1駒4aは、図4において、区画M3に配置される。図4に記載の例では、区画M3は、状態変更アイテム載置区画10tである。また、状態変更アイテム載置区画10tには、状態変更アイテム71が載置されている。このため、第1プレイヤーAは、状態変更アイテム載置区画10tに載置された状態変更アイテム71を取得する。
【0067】
第4ターンは、第2プレイヤーBのターンである。第4ターンとして、第2駒4bを進めるために、第2プレイヤーBがサイコロ(より具体的には、第1の数指示具6aである第1サイコロ)を振る。サイコロの出目は、「2」であったとする。この場合、第2駒4bは、2マスだけ(2区画だけ)進み、第2駒4bは、図4において、区画M11に配置される。図4に記載の例では、区画M11は、状態変更アイテム載置区画10tである。また、状態変更アイテム載置区画10tには、状態変更アイテム71が載置されている。このため、第2プレイヤーBは、状態変更アイテム載置区画10tに載置された状態変更アイテム71を取得する。
【0068】
図5には、第K-1ターン(「K」は、10以上の任意の自然数)まで実行された後のボード2の状態が示されている。
【0069】
第Kターンは、第2プレイヤーBのターンであったとする。また、第Kターンにおいて、第2プレイヤーBは、状態変更アイテム71を使用することを選択したとする。この場合、第2駒4bの状態が、第1状態から第2状態に変更される。第2駒4bの状態を第1状態から第2状態に変更することは、例えば、第2駒4bを裏返すことによって行われる。なお、使用された状態変更アイテム71は、状態変更アイテム載置区画10t(例えば、区画M3)に戻される。
【0070】
この時点でのボード2の状態が、図6に示されている。図6には、第1プレイヤーAによって収集された4個の第1属性のトレジャーアイテム51が、第1のトレジャーアイテム載置領域24aに載置された様子が示されている。図6に記載の例では、第1プレイヤーAは、更に1個の第1属性のトレジャーアイテム51を取得すれば、ゲームに勝つことができる。また、図6には、第2プレイヤーBによって収集された2個の第1属性のトレジャーアイテム51および2個の第2属性のトレジャーアイテム52が、第2のトレジャーアイテム載置領域24bに載置された様子が示されている。図6に記載の例では、第2プレイヤーBは、更に1個の第1属性のトレジャーアイテム51を取得すれば、ゲームに勝つことができる。
【0071】
第1プレイヤーAの第1駒4aは、第1状態である。よって、第1プレイヤーAは、複数の区画10のいずれかに表示された指示に従って第1属性のトレジャーアイテム51を取得することを目指す。より具体的には、第1プレイヤーAは、第1駒4aを、区画M1まで進めることを目指す(区画M1では、宝箱アイテムが与えられる。)。
【0072】
第2プレイヤーBの第2駒4bは、第2状態である。よって、第2プレイヤーBは、第1プレイヤーAが保有するトレジャーアイテム(他者保有アイテム)を奪うことを目指す。より具体的には、第2プレイヤーBは、第2駒4bが第1駒4aを追い越すように、第2駒4bを進めることを目指す。なお、ゲームのルール上、第2状態の駒4は、複数の区画10に表示された指示に従ってトレジャーアイテム5を取得することが禁止されていることが好ましい(より具体的には、第2状態の駒4に関しては、複数の区画10に表示された指示が無視されることが好ましい。)。第2状態の駒4がトレジャーアイテム5を取得する手法が、他者保有アイテムを奪うことに限定されることにより、第1状態の駒4の役割と、第2状態の駒4の役割とが明確に区別される。その結果、ボードゲームの面白さが増す。第2状態の駒4が、複数の区画10に表示された指示に従ってトレジャーアイテムを取得することが禁止されていることは、ルール説明書100またはボード2に記載されていることが好ましい。
【0073】
第Kターンにおいて、第2プレイヤーBが、第2駒4bの状態を第1状態から第2状態に変更する権利を行使したため、第K+1ターンは、次の順番である第1プレイヤーAにより実行される。換言すれば、状態変更アイテム71の使用は、1ターンとしてカウントされる。
【0074】
第K+1ターンとして、第1プレイヤーAは、第1駒4aが区画M1に到達することを目指してサイコロ(より具体的には、第1の数指示具6aである第1サイコロ)を振る。サイコロの出目は、残念ながら「1」であったとする。この場合、第1駒4aは、1マスだけ(1区画だけ)進み、第1駒4aは、図6において、区画M14に配置される。
【0075】
第K+2ターンとして、第2プレイヤーBは、第2駒4bが第1駒4aを追い越すことを目指してサイコロ(より具体的には、第2の数指示具6bである第2サイコロ)を振る。第1プレイヤーAの第1駒4aが、第2駒4bに追い越されると(換言すれば、第2サイコロの出目が、「9」、「10」、「12」または「15」であると)、第1プレイヤーAは、自身が保有する第1属性のトレジャーアイテム51を第2プレイヤーBに奪われる。よって、第K+2ターンにおいて、第2プレイヤーBおよび第1プレイヤーAの両者は、スリルを味わう。第2プレイヤーBによって操作された第2サイコロの出目が、図3に記載の例における第1の指示部61aであったとする。換言すれば、第2の数指示具6bである第2サイコロが、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることを表示していたとする。この場合、第2駒4bの状態が、第2状態から第1状態に変更される。第2駒4bの状態を第2状態から第1状態に変更することは、例えば、第2駒4bを再度裏返すことによって行われる。第2プレイヤーBの目論見が外れたことにより、第2プレイヤーBは落胆し、第1プレイヤーAは大いに喜ぶ。
【0076】
第K+3ターンにおいて、第1プレイヤーAは、状態変更アイテム71を使用することを選択したとする。この場合、第1駒4aの状態が、第1状態から第2状態に変更される。第1駒4aの状態を第1状態から第2状態に変更することは、例えば、第1駒4aを裏返すことによって行われる。なお、使用された状態変更アイテム71は、状態変更アイテム載置区画10t(例えば、区画M11)に戻される。図7には、第K+3ターンを実行後の状態が示されている。
【0077】
第K+3ターンにおいて、第1プレイヤーAが、第1駒4aの状態を第1状態から第2状態に変更する権利を行使したため、第K+4ターンは、次の順番である第2プレイヤーBにより実行される。
【0078】
第K+4ターンとして、第2駒4bを進めるために、第2プレイヤーBがサイコロ(より具体的には、第1の数指示具6aである第1サイコロ)を振る。サイコロの出目は、「4」であったとする。この場合、第2駒4bは、4マスだけ(4区画だけ)進み、第2駒4bは、図7において、区画M11に配置される。図7に記載の例では、区画M11は、状態変更アイテム載置区画10tである。また、状態変更アイテム載置区画10tには、状態変更アイテム71が載置されている。このため、第2プレイヤーBは、状態変更アイテム載置区画10tに載置された状態変更アイテム71を取得する。
【0079】
なお、第2プレイヤーBが取得した状態変更アイテム71は、第1プレイヤーAが使用した状態変更アイテムである。図7に記載の例では、ボード2は、プレイヤーによって使用された状態変更アイテム71を載置する状態変更アイテム載置区画10tを含む。このため、1回のゲーム中に使用された状態変更アイテム71が、当該ゲーム中に再利用されることとなる。
【0080】
図8には、第K+4ターンを実行後の状態が示されている。
【0081】
第K+5ターンとして、第1プレイヤーAは、サイコロ(より具体的には、第2の数指示具6bである第2サイコロ)を振る。サイコロの出目は、「15」であったとする。この場合、第1駒4aは、15マスだけ(15区画だけ)進み、第1駒4aは、図8において、区画M13に配置される。第1駒4aが第2駒4bを追い越したため、第1プレイヤーAは、第2プレイヤーBから、任意のトレジャーアイテム5を奪取することができる。図8に記載の例では、第1プレイヤーAが、第2プレイヤーBから、第1属性のトレジャーアイテム51(具体的には、宝箱アイテム)を奪取することにより、第1プレイヤーAは、組み合わせ表示部21に表示された組み合わせのうちの1つに対応する複数のトレジャーアイテム5を保有することとなる。よって、第1プレイヤーAが勝者である。
【0082】
いくつかの実施形態におけるボードゲーム用具1を使用すると、ゲームの内容が単純であるにも関わらず、プレイヤーは、スリルを味わうことができる。また、ゲームの勝敗が短時間で決定されるため、短い空き時間を利用して、ゲームを楽しむことができる。また、ゲームの内容が単純であるにも関わらず、最良の一手の選択が難しいため、大人であってもゲームを楽しむことができる。また、子供には、予め状態変更アイテム71を配布すること等により、子供(例えば、小学生)であっても、大人に勝利することができる。また、ゲームに鬼ごっこ的な要素があるため、子供から大人まで、赤ちゃんを除く全ての年齢層の人がゲームを楽しむことができる。
【0083】
(安全区画10u)
図8に示されるように、周回経路Rを形成する複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画は、第2状態の駒を保有するプレイヤーが他者保有アイテム5tを奪うことが不能な安全区画10uであることが好ましい。この場合、第2状態の駒が存在する場合であっても、第1状態の駒が安全区画10uに逃げ込めば、当該第1状態の駒を保有するプレイヤーがトレジャーアイテムを奪われることがない。このため、ボードゲームにおける鬼ごっこ的な要素が更に強化され、ボードゲームの面白さが増す。
【0084】
(トレジャーアイテム載置部24)
図9に例示されているように、ボードゲーム用具1Aのボード2は、第1属性のトレジャーアイテム51、第2属性のトレジャーアイテム52、第3属性のトレジャーアイテム53を含む複数のトレジャーアイテム5が整理して載置されるトレジャーアイテム載置部24を備えることが好ましい。
【0085】
ボードゲーム用具1Aが備える第1属性のトレジャーアイテム51、第2属性のトレジャーアイテム52、および、第3属性のトレジャーアイテム53の各々は、例えば、紙製のパーツ、または、樹脂製のパーツである。なお、各トレジャーアイテム5の厚さは、例えば、1mm以上であり、各トレジャーアイテム5の1つの主面(例えば、上面)の面積は、例えば、1cm以上9cm以下である。
【0086】
トレジャーアイテム載置部24は、例えば、第1プレイヤーAによって取得されたトレジャーアイテムを載置する第1のトレジャーアイテム載置領域24aと、第2プレイヤーBによって取得されたトレジャーアイテムを載置する第2のトレジャーアイテム載置領域24bとを含む。第1のトレジャーアイテム載置領域24aおよび第2のトレジャーアイテム載置領域24bの各々は、4個以上7個以下のトレジャーアイテム載置区画を備えることが好ましい。図9に記載の例では、第1のトレジャーアイテム載置領域24aおよび第2のトレジャーアイテム載置領域24bの各々は、5個のトレジャーアイテム載置区画を備える。
【0087】
第1のトレジャーアイテム載置領域24aが備える複数のトレジャーアイテム載置区画は、一直線状に配置されていることが好ましい。また、第2のトレジャーアイテム載置領域24bが備える複数のトレジャーアイテム載置区画は、一直線状に配置されていることが好ましい。
【0088】
第1のトレジャーアイテム載置領域24aが備える複数のトレジャーアイテム載置区画の各々の面積は、トレジャーアイテム5の上面の面積よりも大きいことが好ましい。第1のトレジャーアイテム載置領域24aが備える複数のトレジャーアイテム載置区画の各々の面積が、トレジャーアイテム5の上面の面積よりも大きいことにより、トレジャーアイテム載置区画に載置されたトレジャーアイテム5が、当該トレジャーアイテム載置区画の外にはみ出すことが抑制される。同様に、第2のトレジャーアイテム載置領域24bが備える複数のトレジャーアイテム載置区画の各々の面積は、トレジャーアイテム5の上面の面積よりも大きいことが好ましい。
【0089】
トレジャーアイテム載置部24は、第3プレイヤーによって取得されたトレジャーアイテムを載置する第3のトレジャーアイテム載置領域24cを備えていてもよい。第3のトレジャーアイテム載置領域24cが備えるトレジャーアイテム載置区画の数は、第1のトレジャーアイテム載置領域24aが備えるトレジャーアイテム載置区画の数と等しいことが好ましい。
【0090】
図9に記載の例では、第1のトレジャーアイテム載置領域24aと第2のトレジャーアイテム載置領域24bとが互いに隣接し、かつ、互いに平行となるように配置されている。このため、第1プレイヤーAおよび第2プレイヤーBの各々は、自身のトレジャーアイテム収集状況と、他プレイヤーのトレジャーアイテム収集状況とを、一目で比較することができる。
【0091】
なお、トレジャーアイテム載置部24(より具体的には、第1のトレジャーアイテム載置領域24a、第2のトレジャーアイテム載置領域24b、および、第3のトレジャーアイテム載置領域24c)は、周回経路Rの内側の領域(換言すれば、周回経路Rによって囲まれた領域)に配置されていることが好ましい。この場合、ボード2の周囲に位置する全てのプレイヤーにとって、トレジャーアイテム載置部24を視認し易い。
【0092】
(組み合わせ表示部21)
図9に記載の例では、ボード2は、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテムの組み合わせを表示する組み合わせ表示部21を備える。組み合わせ表示部21は、例えば、ボード2の周回経路Rの内側の領域に配置される。組み合わせ表示部21には、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の組み合わせ、および/または、トレジャーアイテム5の組み合わせとポイントとの間の換算テーブル210が表示(より具体的には、印刷)されていることが好ましい。なお、本明細書において、「ポイント」には、おもちゃのお金の金額等が包含される。
【0093】
なお、図9に例示されるように、トレジャーアイテム載置部24と、組み合わせ表示部21(あるいは、換算テーブル210)とは、互いに隣接していることが好ましい。この場合、プレイヤーは、組み合わせ表示部21において指定されているトレジャーアイテムの組み合わせと、自身が取得したトレジャーアイテム5とを参照しつつ、ゲームの作戦を練ることができる。特に、トレジャーアイテム載置部24と、組み合わせ表示部21(あるいは、換算テーブル210)とが、周回経路Rの内側の領域に配置されている場合には、各プレイヤーは、どのプレイヤーが優勢であり、どのプレイヤーが劣勢であるのかを、容易に認識することができる。
【0094】
(トレジャーアイテム放出区画10d)
図10に記載の例では、第1プレイヤーAは、第1属性のトレジャーアイテム51(宝箱アイテム)2個と、第2属性のトレジャーアイテム52(宝石アイテム)2個と、第3属性のトレジャーアイテム53(指輪アイテム)1個とを取得している。しかし、第1プレイヤーAが取得したトレジャーアイテムの組み合わせは、組み合わせ表示部21に指定されているトレジャーアイテムの組み合わせのいずれとも一致していない。よって、このままの状態では、第1プレイヤーAは、ゲームを終了させること(換言すれば、ゲームに勝利すること)ができない。
【0095】
図10に記載の例では、第1プレイヤーAが勝利するためには、第1プレイヤーAは、所有するトレジャーアイテム5を少なくとも1個放出した後、新たに適切なトレジャーアイテム5を取得する必要がある。
【0096】
そこで、図10に記載の例では、ボード2は、トレジャーアイテム5を放出するトレジャーアイテム放出区画10dを備える。第1プレイヤーAの第1駒4aが、トレジャーアイテム放出区画10dに進むと、第1プレイヤーAは、自分が所有するトレジャーアイテム(例えば、指輪アイテム)を1個放出することができる。その結果、第1プレイヤー用の第1のトレジャーアイテム載置領域24aに、トレジャーアイテム用の空き区画ができる。
【0097】
図10に記載の例では、各プレイヤーは、自身のトレジャーアイテム載置領域に載置可能な最大個数のトレジャーアイテム(図5に記載の例では、5個のトレジャーアイテム)を取得し、かつ、取得したトレジャーアイテムの組み合わせが、組み合わせ表示部21に指定されているトレジャーアイテムの組み合わせのいずれかと一致しなければ、ゲームに勝利することができない。換言すれば、自身のトレジャーアイテム載置領域に載置可能な最大個数のトレジャーアイテムを取得することは、ゲームに勝利するための必要条件であるが、ゲームに勝利するための十分条件ではない。この場合、ゲームの難易度が飛躍的に増加し、ボードゲームの面白さが増す。
【0098】
(各トレジャーアイテムの個数)
ボードゲーム用具1Aが備える第1属性のトレジャーアイテム51の個数は、8個以上、あるいは、10個以上であることが好ましい。ボードゲーム用具1Aが備える第2属性のトレジャーアイテム52の個数は、8個以上、あるいは、10個以上であることが好ましい。また、ボードゲーム用具1Aが備える第3属性のトレジャーアイテム53の個数は、8個以上、あるいは、10個以上であることが好ましい。ボードゲーム用具1Aは、8個以上の第4属性のトレジャーアイテムを備えていてもよい。
【0099】
(第2の実施形態)
図11および図12を参照して、第2の実施形態におけるボードゲーム用具1Bについて説明する。図11は、第2の実施形態におけるボードゲーム用具1Bを模式的に示す図である。図12は、ボード2の一部分を拡大して示した概略平面図である。
【0100】
第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第2の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態において説明済み事項を第2の実施形態に適用できることは、言うまでもない。
【0101】
第2の実施形態におけるボードゲーム用具1Bは、ボード2と、第1駒4aおよび第2駒4bを含む複数の駒4と、数指示具6(例えば、サイコロ、ルーレット等)とを備える。ボードゲーム用具1Bは、第1属性のトレジャーアイテム51、第2属性のトレジャーアイテム52、第3属性のトレジャーアイテム53、状態変更アイテム71、数変更アイテム72、ボードゲームのルール説明書100のうちの少なくとも1つを備えていてもよい。
【0102】
ボード2は、周回経路Rを形成する複数の区画10を有する。周回経路Rは、ボード2の外縁に沿って配置されることが好ましい。ボード2の形状が4角形である場合には、周回経路Rは、外側の四角と内側の四角とによって囲まれた四角枠形状を有していることが好ましい。ボード2の外縁から周回経路Rまでの最小距離は、例えば、0mm以上70mm以下であり、ボード2の外縁から周回経路Rまでの最大距離は、例えば、0mm以上100mm以下である。
【0103】
第1駒4aおよび第2駒4bの各々は、第1状態と第2状態との間で状態変更可能である。「第1駒4a」、「第2駒4b」、「第1状態」、「第2状態」については、第1の実施形態において説明済みであるため、「第1駒4a」、「第2駒4b」、「第1状態」、「第2状態」についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0104】
図12に記載の例では、複数の区画10は、攻撃を行うことを示す攻撃実行区画10aを含む。換言すれば、複数の区画10のうちの少なくとも1つは、攻撃実行区画10aである。攻撃実行区画10aには、駒4から攻撃を受ける攻撃対象キャラクター11aが表示され、かつ、当該攻撃対象キャラクター11aの防御力が表示されている。
【0105】
プレイヤーの駒4が、攻撃実行区画10aに進むと(換言すれば、攻撃実行区画10aに到達すると)、駒4は、攻撃対象キャラクター11aに攻撃を行う。当該攻撃が成功すると、駒4に対応するプレイヤーは当該攻撃実行区画10aに表示されたトレジャーアイテム5を取得する。他方、当該攻撃が失敗すると、駒4に対応するプレイヤーはトレジャーアイテム5を取得しない。
【0106】
第1の実施形態では、第1状態の駒4が、トレジャーアイテム5を取得する区画(区画M1、区画M5、区画M9)に到達すると、当該駒4を保有するプレイヤーは、自動的に、トレジャーアイテム5を取得する。これに対し、図12に記載の例では、第1状態の駒4が、トレジャーアイテム5を取得する区画(例えば、区画M1、区画M2、区画M15)に到達した場合であっても、到達した区画に対応して実行されるミニゲームで失敗をすると、プレイヤーはトレジャーアイテム5を取得することができない。このため、ボードゲームの面白さが向上する。なお、複数の区画10が、プレイヤーの駒4が攻撃を行うことを示す攻撃実行区画10aを含む構成は、第1の実施形態において採用されてもよい。また、攻撃実行区画10aには、駒4から攻撃を受ける攻撃対象キャラクターが表示され、かつ、攻撃対象キャラクターの防御力が表示される構成は、第1の実施形態において採用されてもよい。
【0107】
図12に記載の例では、第1状態の第1駒4aが、攻撃実行区画10aである区画M1に到達すると、第1プレイヤーAは、数指示具6(より具体的には、第1の数指示具6a)を操作する。そして、数指示具6(より具体的には、第1の数指示具6a)が示す数字が、区画M1のキャラクター(より具体的には、「幽霊X」)の防御力以上であるとき、第1プレイヤーAは、第1属性のトレジャーアイテム51(より具体的には、「宝箱アイテム」)を取得する。なお、数指示具6が示す数字が、区画M1のキャラクターの防御力より小さい時には、第1プレイヤーAは、トレジャーアイテムを取得しない。
【0108】
(第3の実施形態)
図13および図14を参照して、第3の実施形態におけるボードゲーム用具1Cについて説明する。図13は、第3の実施形態におけるボードゲーム用具1Cを模式的に示す図である。図14は、トレジャーアイテム5の一例を模式的に示す概略2面図である。図14の上側には、トレジャーアイテム5の概略平面図が記載され、図14の下側には、トレジャーアイテム5の概略背面図が記載されている。
【0109】
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第3の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態または第2の実施形態において説明済み事項を第3の実施形態に適用できることは、言うまでもない。
【0110】
第3の実施形態におけるボードゲーム用具1Cは、ボード2と、第1駒4aおよび第2駒4bを含む複数の駒4と、数指示具6(例えば、サイコロ、ルーレット等)とを備える。ボードゲーム用具1Cは、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51a、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51b、第1属性の第3種類のトレジャーアイテム51c、第2属性の第1種類のトレジャーアイテム52a、第2属性の第2種類のトレジャーアイテム52b、第2属性の第3種類のトレジャーアイテム52c、状態変更アイテム71、数変更アイテム72、ボードゲームのルール説明書100のうちの少なくとも1つを備えていてもよい。
【0111】
図13に記載の例では、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aは、キャラクター(例えば、第1種類の魚)の一部が表示された第1トレジャーアイテムであり、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bは、当該キャラクター(例えば、第1種類の魚)の他の一部が表示された第2トレジャーアイテムである。また、図13に記載の例では、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aおよび第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bを含む複数のトレジャーアイテムの組み合わせにより当該キャラクター(例えば、第1種類の魚)の全体が構成される。
【0112】
また、図13に記載の例では、ボード2に、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの組み合わせを表示する組み合わせ表示部21が設けられている。また、組み合わせ表示部21は、第1の組み合わせ表示部21a、第2の組み合わせ表示部21b、および、第3の組み合わせ表示部21cを含む。
【0113】
第1の組み合わせ表示部21aには、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aと、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bとの組み合わせにより第1キャラクター(例えば、第1種類の子供の魚)の全体が構成されることが示されている。換言すれば、第1の組み合わせ表示部21aには、プレイヤーが第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51a、および、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bを収集すると、ゲームを終了させることができることが示されている。
【0114】
また、第2の組み合わせ表示部21bには、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aと、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bと、第1属性の第3種類のトレジャーアイテム51cとの組み合わせにより第1キャラクターとは異なる第2キャラクター(例えば、第1種類のお母さん魚)の全体が構成されることが示されている。換言すれば、第2の組み合わせ表示部21bには、プレイヤーが第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51a、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51b、および、第1属性の第3種類のトレジャーアイテム51cを収集すると、ゲームを終了させることができることが示されている。
【0115】
また、第3の組み合わせ表示部21cには、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aと、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bと、第1属性の第3種類のトレジャーアイテム51cと、更にもう一つの第1属性の第3種類のトレジャーアイテム51cとの組み合わせにより第1キャラクターおよび第2キャラクターとは異なる第3キャラクター(例えば、第1種類のお父さん魚)の全体が構成されることが示されている。換言すれば、第3の組み合わせ表示部21cには、プレイヤーが第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51a、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51b、および、2個の第1属性の第3種類のトレジャーアイテム51cを収集すると、ゲームを終了させることができることが示されている。
【0116】
図13に記載の例では、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aおよび第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bを含む複数のトレジャーアイテムの組み合わせによりキャラクター(例えば、第1種類の魚)の全体が構成される。この場合、ボードゲームをプレイする子供にとって、第1属性の複数種類のトレジャーアイテムを収集することの面白さが増加する。
【0117】
また、図13に記載の例では、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aは、第1キャラクターの一部を構成するとともに、第1キャラクターとは異なる第2キャラクターの一部を構成する。このため、第1種類のトレジャーアイテム51aを取得したプレイヤーは、第1キャラクターに対応する複数のトレジャーアイテムが集めることと、第2キャラクターに対応する複数のトレジャーアイテムを集めることとの両方を目指すことができる。このため、プレイヤーにとっての選択肢が増し、ボードゲームの面白さが増加する。なお、本明細書において「キャラクター」とは、動物、植物、仮想動物、仮想植物、自動車、電車、ロケット等の乗り物、あるいは、ホテル等の建築物を意味する。
【0118】
図13に記載の例では、第1のトレジャーアイテム載置領域24a、第2のトレジャーアイテム載置領域24b、第3のトレジャーアイテム載置領域24cの各々は、4個のトレジャーアイテム載置区画を備える。代替的に、第1のトレジャーアイテム載置領域24a、第2のトレジャーアイテム載置領域24b、第3のトレジャーアイテム載置領域24cの各々は、5個、6個、7個、または、8個以上のトレジャーアイテム載置区画を備えていてもよい。
【0119】
また、図13に記載の例では、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aと、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bとが別体である。代替的に、図14に示されるように、1つのトレジャーアイテム5の表面に、第1属性の第1種類のトレジャーアイテム51aが表示され、当該トレジャーアイテム5の裏面に、第1属性の第2種類のトレジャーアイテム51bが表示されるようにしてもよい。
【0120】
(ルール説明書100、または、ボード2に表示される事項)
第1の実施形態乃至第3の実施形態において、ルール説明書100、または、ボード2には、以下の(1)~(23)の23個の項目のうちの少なくとも1つの項目が表示(より具体的には、印刷)されていることが好ましい。
(1)各駒には、第1状態と、第1状態よりも強い第2状態とがあること。
(2)各駒は、デフォルト状態が第1状態であり、プレイヤーが状態変更アイテムを使用することにより、駒の状態が第1状態から第2状態に変更されること。
(3)第1状態の駒は、ボードの周回経路を構成する各区画に記載された指示に従うこと。また、第2状態の駒は、ボードの周回経路を構成する各区画に記載された指示に従わないこと。
(4)第1状態の駒を保有するプレイヤーは、第1の数指示具を操作すること。また、第2状態の駒を保有するプレイヤーは、第2の数指示具を操作すること。
(5)第2状態の駒を保有するプレイヤーによって操作された第2の数指示具が、数を指示しなかったとき(換言すれば、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されることを指示したとき)、駒の状態が第2状態から第1状態に変更されること。
(6)第1状態の駒を保有するプレイヤーは、自分のターンで、アクションアイテム(例えば、状態変更アイテム、または、数変更アイテム)を使用することができること。また、第2状態の駒を保有するプレイヤーは、アクションアイテム(例えば、状態変更アイテム、または、数変更アイテム)を使用することが禁止されていること。
(7)ゲームに参加する全てのプレイヤーには、順番に、ターンが与えられること。
(8)各プレイヤーは、自分のターンで、数指示具を操作するか、あるいは、アクションアイテム(例えば、状態変更アイテム)を使用すること。
(9)状態変更アイテムの使用は、1ターンとしてカウントされること。
(10)いずれかのプレイヤーの駒が第2状態であるとき、他のプレイヤーは、状態変更アイテムを使用できないこと。
(11)数変更アイテムは、数指示具が操作された後に使用されること。
(12)アクションアイテム(例えば、状態変更アイテム、数変更アイテム)のうちの少なくとも1つは、ゲームの開始前に少なくとも1人のプレイヤーに配布されても良いこと。
(13)アクションアイテム(例えば、状態変更アイテム、数変更アイテム)のうちの少なくとも1つは、ゲームの開始前に周回経路を構成する複数の区画のうちの少なくとも1つに載置されること。
(14)プレイヤーが使用したアクションアイテム(例えば、状態変更アイテム、数変更アイテム)は、周回経路を構成する複数の区画のうちの少なくとも1つに載置されること。
(15)第2状態の駒が第1状態の駒を追い越すと、追い越した駒を保有するプレイヤーが追い越された駒を保有するプレイヤーからトレジャーアイテムを奪うこと。
(16)第2状態の駒が第1状態の駒を追い越したときに、追い越した駒を保有するプレイヤーは、追い越された駒を保有するプレイヤーが保有するトレジャーアイテムの中から、好きなトレジャーアイテムを選んで奪うこと。
(17)第1状態の駒が第1状態の駒を追い越した場合、追い越された駒を保有するプレイヤーには何ら不利益が生じないこと。
(18)安全区画にいる第1状態の駒が第2状態の駒に追い越されても、当該第1状態の駒を保有するプレイヤーは、トレジャーアイテムを奪われないこと。
(19)第2状態の駒が、複数の区画の何れかに表示された指示に従ってトレジャーアイテムを取得することは禁止されていること。
(20)第1状態の駒が、トレジャーアイテム放出区画に止まった場合、当該駒を保有するプレイヤーは、トレジャーアイテムを1個放出できること。
(21)各プレイヤーが所有可能なトレジャーアイテムの最大個数が予め定められていること(例えば、「最大個数」は、4個、5個、6個、7個、または、8個)。
(22)いずれかのプレイヤーが、指定された複数のトレジャーアイテムを取得することによりゲームが終了すること。また、指定された複数のトレジャーアイテムを取得したプレイヤーには、取得した複数のトレジャーアイテムの組み合わせの種類に応じてポイントが与えられること。
(23)いずれかのプレイヤーが、所有可能なトレジャーアイテムの最大個数を取得し、かつ、取得したトレジャーアイテムの組み合わせが、組み合わせ表示部に指定されているトレジャーアイテムの組み合わせのいずれかと一致した場合に、ゲームが終了すること。また、いずれかのプレイヤーが、所有可能なトレジャーアイテムの最大個数を取得した場合であっても、取得したトレジャーアイテムの組み合わせが、組み合わせ表示部に指定されているトレジャーアイテムの組み合わせのいずれとも一致しない場合には、ゲームが継続すること(ゲームが終了しないこと)。
【0121】
ゲーム時間を短縮化し、ゲームを単純かつ面白くするために、ボード2が備える周回経路Rを形成する区画10の総数は、例えば、36区画以下、34区画以下、30区画以下、24区画以下、22区画以下、20区画以下、あるいは、18区画以下であることが好ましい。また、ボード2が備える周回経路Rを形成する区画10の総数は、例えば、10区画以上、12区画以上、16区画以上、あるいは、18区画以上であることが好ましい。
【0122】
また、ボード2が備える複数の区画10は、周回経路を形成する区画のみによって構成されていることが好ましい。また、第2状態の駒が、第1状態の駒を追いかける際のスリルを極大化するために、第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、周回経路Rを形成する区画10の総数の1/3倍以上1倍以下、1/3倍以上9/10倍以下、2/5倍以上9/10倍以下、あるいは、1/2倍以上9/10倍以下であることが好ましい。なお、ボード2が備える周回経路Rの数は1個であることが好ましいが、ボード2が備える周回経路の数は2個以上であっても構わない。この場合、第2の数指示具6bが指示可能な数の最大値は、各周回経路を形成する区画の総数の1/3倍以上1倍以下、1/3倍以上9/10倍以下、2/5倍以上9/10倍以下、あるいは、1/2倍以上9/10倍以下であることが好ましい。
【0123】
(第4の実施形態)
図17乃至図20を参照して、第4の実施形態におけるゲームプログラム3について説明する。図17は、ゲームプログラム3が記憶された記憶媒体30(例えば、CD-ROM)と、ゲームプログラム3がインストールされるコンピュータ装置300とを模式的に示す図である。図18は、コンピュータ装置300の機能ブロック図である。図19は、表示装置400に表示された表示画面401の一例を模式的に示す図である。
【0124】
第4の実施形態は、ボードゲームが、ゲームボード等のアナログ的な用具ではなく、コンピュータ装置等のデジタル的な装置によって実現される点で、第1乃至第3の実施形態とは異なる。その他の点では、第4の実施形態は、第1乃至第3の実施形態と同様である。なお、第4の実施形態では、第1乃至第3の実施形態で説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。したがって、第4の実施形態において、明示的に説明をしなかったとしても、第1の実施形態、第2の実施形態または第3の実施形態において説明済み事項を第4の実施形態に適用できることは、言うまでもない。
【0125】
図17および図18に例示されるように、第4の実施形態におけるゲームプログラム3は、コンピュータ装置300によって実行されるプログラムである。図17に記載の例では、ゲームプログラム3は、1つの記憶媒体30に記憶されている。代替的に、ゲームプログラム3が、複数の記憶媒体に分散して記憶されていてもよい。また、ゲームプログラム3が記憶される記憶媒体30に制限はなく、ゲームプログラム3は、任意の記憶媒体に記憶される。図17および図18に記載の例では、ゲームプログラム3は、1つのコンピュータ装置300によって実行される。代替的に、ゲームプログラム3は、複数のコンピュータ装置300によって実行されてもよい。例えば、ゲームプログラム3は、第1ユーザのコンピュータ装置と、第2ユーザのコンピュータ装置とによって実行される対戦型のプログラムとして提供されてもよい。また、ゲームプログラム3は、サーバ上で実行され、実行結果が、ユーザのコンピュータ装置に送信されて、ユーザのコンピュータ装置の表示画面に実行結果が表示されるようにしてもよい。図17に記載の例では、コンピュータ装置300が、表示装置400および記憶装置500を備える。代替的に、コンピュータ装置300と表示装置400とが別体であってもよく、コンピュータ装置300と記憶装置500とが別体であってもよい。
【0126】
図18に記載の例では、ゲームプログラム3は、コンピュータ装置300を、少なくとも、周回経路表示手段310、第1駒表示手段320a、第2駒表示手段320b、数指示具表示手段330、トレジャーアイテム表示手段340、第1駒移動手段325a、第2駒移動手段325b、状態変更アイテム表示手段350a、第1の状態変更手段360a、第2の状態変更手段360b、第1のトレジャーアイテム移動手段370a、第2のトレジャーアイテム移動手段370b、第1のトレジャーアイテム維持手段370c、第2のトレジャーアイテム維持手段370dとして機能させる。ゲームプログラム3は、コンピュータ装置300を、組み合わせ表示手段380、および/または、状態変更アイテム戻し手段390として機能させてもよい。また、ゲームプログラム3は、コンピュータ装置300を、数変更アイテム表示手段350bとして機能させてもよい。
【0127】
図18および図19に例示されるように、周回経路表示手段310は、複数の区画10によって構成される周回経路Rを表示画面401に表示する。複数の区画10、および、周回経路Rについては、第1乃至第3の実施形態において説明済みであるため、複数の区画10、および、周回経路Rについての繰り返しとなる説明は省略する。
【0128】
図18および図19に例示されるように、第1駒表示手段320aは、複数の区画10のうちのいずれかに第1駒4aを表示する。また、第2駒表示手段320bは、複数の区画10のうちのいずれかに第2駒4bを表示する。第1駒4a、第2駒4bについては、第1乃至第3の実施形態において説明済みであるため、第1駒4a、および、第2駒4bについての繰り返しとなる説明は省略する。なお、ゲームプログラム3は、コンピュータ装置300を、複数の区画10のうちのいずれかに第3駒を表示する第3駒表示手段として機能させてもよいし、コンピュータ装置300を、複数の区画10のうちのいずれかに第4駒を表示する第4駒表示手段として機能させてもよい。
【0129】
図18および図19に例示されるように、数指示具表示手段330は、ランダムに数を示すことが可能な数指示具6を表示する。数指示具表示手段330によって、表示画面401に表示される数指示具6は、サイコロを模擬した数指示具であってもよいし、ルーレットを模擬した数指示具であってもよい。
【0130】
図18および図19に例示されるように、数指示具表示手段330は、第1状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第1の数指示具6aを表示する第1の数指示具表示手段330aを含んでいてもよい。
【0131】
図18および図20に例示されるように、数指示具表示手段330は、第2状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第2の数指示具6bを表示する第2の数指示具表示手段330bを含んでいてもよい。なお、第2の数指示具6bが操作された時、第2の数指示具6bは、数字(例えば、「9」、「10」、「12」、「16」等)と、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることを示す情報(例えば、駒4の状態が第2状態から第1状態に変更されることを示す文字および/または図)とを選択的に表示するように構成されていることが好ましい。
【0132】
数指示具6、第1の数指示具6a、第2の数指示具6bについては、第1乃至第3の実施形態において説明済みであるため、数指示具6、第1の数指示具6a、第2の数指示具6bについての繰り返しとなる説明は省略する。
【0133】
トレジャーアイテム表示手段340は、表示画面401上に、トレジャーアイテム5を表示する。図19に記載の例では、トレジャーアイテム表示手段340は、第1駒4aに対応する第1プレイヤーが保有するトレジャーアイテム5を表示画面401の第1領域(24a)に表示する第1のトレジャーアイテム表示手段340aと、第2駒4bに対応する第2プレイヤーが保有するトレジャーアイテム5を表示画面401の第2領域(24b)に表示する第2のトレジャーアイテム表示手段340bとを含む。トレジャーアイテム表示手段は、第3駒に対応する第3プレイヤーが保有するトレジャーアイテム5を表示画面401の第3領域に表示する第3のトレジャーアイテム表示手段を含んでいてもよい。
【0134】
第1駒移動手段325aは、第1プレイヤーのターンにおいて、数指示具6が操作されることに応じて、数指示具6が示す数に対応する区画分だけ、第1駒4aを、表示画面401上で周回経路Rに沿って移動させる。なお、本実施形態において、第1プレイヤーが数指示具6を操作するとは、第1プレイヤーが、タッチパネル、ジョイスティック等の任意の入力装置402を介して、表示画面401上の数指示具6を操作することを意味する。
【0135】
第2駒移動手段325bは、第2プレイヤーのターンにおいて、数指示具6が操作されることに応じて、数指示具6が示す数に対応する区画分だけ、第2駒4bを、表示画面401上で周回経路Rに沿って移動させる。なお、本実施形態において、第2プレイヤーが数指示具6を操作するとは、第2プレイヤーが、タッチパネル、ジョイスティック等の任意の入力装置402を介して、表示画面401上の数指示具6を操作することを意味する。なお、第2プレイヤーが、コンピュータである場合には、数指示具6は、ユーザからの入力なしに、コンピュータによって自動的に操作される。
【0136】
状態変更アイテム表示手段350aは、表示画面401上に状態変更アイテム71を表示する。なお、状態変更アイテム71は、第1駒または第2駒(あるいは、第3駒)の表示状態を第1状態から第2状態に変更する状態変更アイテムである。状態変更アイテム71、第1状態、第2状態については、第1乃至第3の実施形態において説明済みであるため、状態変更アイテム71、第1状態、第2状態についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0137】
図19に記載の例では、状態変更アイテム表示手段350aは、周回経路Rを構成する複数の区画10のうちの状態変更アイテム載置区画10tに、状態変更アイテム71を表示している。なお、図20に示されるように、第1プレイヤーが状態変更アイテム71を取得した場合には、当該状態変更アイテム71は、表示画面401上の、第1プレイヤー保有のアクションアイテムの表示領域4010aに表示される。また、第2プレイヤーが状態変更アイテム71を取得した場合には、当該状態変更アイテム71は、表示画面401上の、第2プレイヤー保有のアクションアイテムの表示領域4010bに表示される。なお、ここでは、「載置」の文言は、模擬的に載置されることを意味する。例えば、コンピュータ装置300の内部処理において、区画10のレイヤーよりも上側のレイヤーに表示されることを「載置」と呼ぶ。
【0138】
第1の状態変更手段360aは、第1駒4aのターンにおいて状態変更アイテム71が使用されることに応じて、第1駒4aの表示画面401上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する。また、状態変更アイテム戻し手段390は、使用された状態変更アイテム71を、表示画面401上で、第1プレイヤー保有のアクションアイテムの表示領域4010aから、周回経路Rを構成する複数の区画10のうちの状態変更アイテム載置区画10tに移動させる。
【0139】
第2の状態変更手段360bは、第2駒4bのターンにおいて状態変更アイテム71が使用されることに応じて、第2駒4bの表示画面401上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する。また、状態変更アイテム戻し手段390は、使用された状態変更アイテム71を、表示画面401上で、第2プレイヤー保有のアクションアイテムの表示領域4010bから、周回経路Rを構成する複数の区画10のうちの状態変更アイテム載置区画10tに移動させる。
【0140】
第1のトレジャーアイテム移動手段370aは、第2状態の第1駒4aが、第1状態の第2駒4bを追い越すことに応じて、第2領域(24b)に表示されたトレジャーアイテム5を、第1領域(24a)に移動させる。より具体的には、まず、第1駒移動手段325aが、数指示具6(より具体的には、第2の数指示具6b)が示す数に対応する区画分だけ、第1駒4aを、表示画面401上で周回経路Rに沿って移動させる。第1駒4aが移動するに際して、第1駒4aが第2駒4bを追い越したと判定されると、第1のトレジャーアイテム移動手段370aは、第2領域(24b)に表示されたトレジャーアイテム5を、第1領域(24a)に移動させる。なお、第2領域(24b)に表示されたトレジャーアイテム5が複数ある場合、入力装置402からの入力に応じて、第2領域(24b)から第1領域(24a)に移動されるトレジャーアイテム5が決定されることが好ましい。
【0141】
第2のトレジャーアイテム移動手段370bは、第2状態の第2駒4bが、第1状態の第1駒4aを追い越すことに応じて、第1領域(24a)に表示されたトレジャーアイテム5を、第2領域(24b)に移動させる。より具体的には、まず、第2駒移動手段325bが、数指示具6(より具体的には、第2の数指示具6b)が示す数に対応する区画分だけ、第2駒4bを、表示画面401上で周回経路Rに沿って移動させる。第2駒4bが移動するに際して、第2駒4bが第1駒4aを追い越したと判定されると、第2のトレジャーアイテム移動手段370bは、第1領域(24a)に表示されたトレジャーアイテム5を、第2領域(24b)に移動させる。なお、第1領域(24a)に表示されたトレジャーアイテム5が複数ある場合、入力装置402からの入力に応じて、第1領域(24a)から第2領域(24b)に移動されるトレジャーアイテム5が決定されることが好ましい。
【0142】
第1のトレジャーアイテム維持手段370cは、第1状態の第1駒4aが、第1状態の第2駒4bを追い越した場合には、第2領域(24b)に表示されたトレジャーアイテム5を第1領域(24a)に移動させることなく第2領域(24b)に維持する。より具体的には、第1のトレジャーアイテム維持手段370cは、第1駒4aの状態が、第1状態であるか否かを判定する。第1のトレジャーアイテム維持手段370cは、第1駒4aの状態が第1状態であると判定すると、第2領域(24b)に表示されたトレジャーアイテムを、第1領域(24a)に移動させることなく、第2領域(24b)に表示し続ける。
【0143】
第2のトレジャーアイテム維持手段370dは、第1状態の第2駒4bが、第1状態の第1駒4aを追い越した場合には、第1領域(24a)に表示されたトレジャーアイテム5を第2領域(24b)に移動させることなく第1領域(24a)に維持する。より具体的には、第2のトレジャーアイテム維持手段370dは、第2駒4bの状態が、第1状態であるか否かを判定する。第2のトレジャーアイテム維持手段370dは、第2駒4bの状態が第1状態であると判定すると、第1領域(24a)に表示されたトレジャーアイテムを、第2領域(24b)に移動させることなく、第1領域(24a)に表示し続ける。
【0144】
以上の構成により、第1乃至第3の実施形態におけるボードゲームが、コンピュータ装置300によって実行されるゲームとして実現される。
【0145】
ゲームプログラム3は、コンピュータ装置300を、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の組み合わせ(21)を表示する組み合わせ表示手段380として機能させてもよい。図18および図19に記載の例では、組み合わせ表示手段380は、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の第1の組み合わせ(21a)を表示する第1の組み合わせ表示手段380aと、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の第2の組み合わせ(21b)を表示する第2の組み合わせ表示手段380bとを含む。組み合わせ表示手段380は、ゲームを終了させることが可能なトレジャーアイテム5の第3の組み合わせ(21c)を表示する第3の組み合わせ表示手段380cを含んでいてもよい。
【0146】
また、上述の周回経路表示手段310は、複数の区画10のうちの少なくとも1つの区画を、第2状態の駒に追い越されてもトレジャーアイテム5を奪われない安全区画10uとして表示してもよい。安全区画10uについては、第1乃至第3の実施形態において説明済みであるため、安全区画10uについての繰り返しとなる説明は省略する。
【0147】
また、数変更アイテム表示手段350bは、表示画面401上に数変更アイテム72を表示する。なお、数変更アイテム72は、数指示具6(より具体的には、第1の数指示具6a)が示した数字を事後的に変更するアイテムである。数変更アイテム72については、第1乃至第3の実施形態において説明済みであるため、数変更アイテム72についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0148】
第4の実施形態は、以下の態様によって構成されていてもよい。
(1)コンピュータ装置によって実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
複数の区画によって構成される周回経路を表示画面上に表示する周回経路表示手段と、
前記複数の区画のうちのいずれかに第1駒を表示する第1駒表示手段と、
前記複数の区画のうちのいずれかに第2駒を表示する第2駒表示手段と、
ランダムに数を示すことが可能な数指示具を表示する数指示具表示手段と、
前記第1駒に対応する第1プレイヤーが保有するトレジャーアイテムを前記表示画面の第1領域に表示する第1のトレジャーアイテム表示手段と、
前記第2駒に対応する第2プレイヤーが保有するトレジャーアイテムを前記表示画面の第2領域に表示する第2のトレジャーアイテム表示手段と、
前記第1プレイヤーのターンにおいて、前記数指示具が操作されることに応じて、前記数指示具が示す数に対応する区画分だけ、前記第1駒を、前記表示画面上で前記周回経路に沿って移動させる第1駒移動手段と、
前記第2プレイヤーのターンにおいて、前記数指示具が操作されることに応じて、前記数指示具が示す数に対応する区画分だけ、前記第2駒を、前記表示画面上で前記周回経路に沿って移動させる第2駒移動手段と、
前記第1駒または前記第2駒の表示状態を第1状態から第2状態に変更する状態変更アイテムを表示する状態変更アイテム表示手段と、
前記第1駒のターンにおいて前記状態変更アイテムが使用されることに応じて、前記第1駒の前記表示画面上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する第1の状態変更手段と、
前記第2駒のターンにおいて前記状態変更アイテムが使用されることに応じて、前記第2駒の前記表示画面上での表示状態を第1状態から第2状態に変更する第2の状態変更手段と、
前記第2状態の前記第1駒が、前記第1状態の前記第2駒を追い越すことに応じて、前記第2領域に表示されたトレジャーアイテムを、前記第1領域に移動させる第1のトレジャーアイテム移動手段と、
前記第2状態の前記第2駒が、前記第1状態の前記第1駒を追い越すことに応じて、前記第1領域に表示されたトレジャーアイテムを、前記第2領域に移動させる第2のトレジャーアイテム移動手段と、
前記第1状態の前記第1駒が、前記第1状態の前記第2駒を追い越した場合には、前記第2領域に表示されたトレジャーアイテムを前記第1領域に移動させることなく前記第2領域に維持する第1のトレジャーアイテム維持手段と、
前記第1状態の前記第2駒が、前記第1状態の前記第1駒を追い越した場合には、前記第1領域に表示されたトレジャーアイテムを前記第2領域に移動させることなく前記第1領域に維持する第2のトレジャーアイテム維持手段と
して機能させるゲームプログラム。
(2)上記(1)に記載のゲームプログラムにおいて、
前記数指示具表示手段は、
前記第1状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第1の数指示具を表示する第1の数指示具表示手段と、
前記第2状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第2の数指示具を表示する第2の数指示具表示手段と
を含み、
前記第2の数指示具が指示可能な数の最大値は、前記第1の数指示具が指示可能な数の最大値よりも大きい。
(3)上記(2)に記載のゲームプログラムにおいて、
前記第2の数指示具が指示可能な数の最大値は、前記周回経路を形成する区画の総数の1/3倍以上1倍以下である。
(4)上記(2)または(3)に記載のゲームプログラムにおいて、
前記第2の数指示具が操作された時、前記第2の数指示具は、
数字と、
駒の状態が前記第2状態から前記第1状態に変更されることを示す情報と
を選択的に示すように構成されている。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの組み合わせを表示する組み合わせ表示手段として機能させる。
(6)上記(5)に記載のゲームプログラムにおいて、
前記組み合わせ表示手段は、
ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの第1の組み合わせを表示する第1の組み合わせ表示手段と、
ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテムの第2の組み合わせを表示する第2の組み合わせ表示手段と
を含む。
(7)上記(1)乃至(6)のいずれか一つに記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
使用された前記状態変更アイテムを、前記表示画面上で前記複数の区画のうちの1つである状態変更アイテム載置区画に移動させる状態変更アイテム戻し手段として機能させる。
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、
前記周回経路表示手段は、前記複数の区画のうちの少なくとも1つの区画を、前記第2状態の駒に追い越されても前記トレジャーアイテムを奪われない安全区画として表示する。
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、
前記ゲームプログラムは前記コンピュータ装置を、
前記数指示具が示した数字を事後的に変更する数変更アイテムを表示する数変更アイテム表示手段として機能させる。
【0149】
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態又は変形例で用いられる種々の技術は、技術的矛盾が生じない限り、他の実施形態又は変形例にも適用可能である。さらに、各実施形態又は変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。例えば、第2の実施形態に含まれる各構成要素は、第1の実施形態または第3の実施形態においても採用可能である。また、第3の実施形態に含まれる各構成要素は、第1の実施形態または第2の実施形態においても採用可能である。
【0150】
上述の実施形態では、トレジャーアイテムが、宝箱アイテム、宝石アイテム、指輪アイテム、魚アイテムである例について説明された。代替的に、あるいは、付加的に、トレジャーアイテムは、自動車の外観、飲食店のメニューを表した図柄を含んだアイテムであってもよい。さらに代替的に、トレジャーアイテムは、ホテルの外観、店舗の外観、あるいは、会社のロゴを表した図柄を含んだアイテムであってもよい。この場合、実施形態におけるボードゲーム用具は、宣伝用具となる。なお、宣伝用具には、販促品(すなわち、販売促進のため活用するプロモーションで、新商品などのキャンペーンで配布することにより、商品の認知度の向上や消費者の購入を促す効果を期待して配布される物品)が含まれる。
【0151】
また、上述の実施形態では、安全区画10uと、トレジャーアイテム放出区画10dとが別々に設けられる例について説明された。代替的に、周回経路Rを構成する複数の区画10うちの少なくとも1つの区画が、安全区画10uであるとともに、トレジャーアイテム放出区画10dであってもよい。
【0152】
図15には、いくつかの実施形態において採用可能なボード2の一例が示されている。図15におけるボード2には、4種類のトレジャーアイテムが表示されている。第1種類のトレジャーアイテム(第1色のダイヤ)は、第2種類のトレジャーアイテム(第2色のダイヤ)と、形状が同一で、色が異なる。また、第3種類のトレジャーアイテム(第3色のダイヤ)は、第1種類のトレジャーアイテムおよび第2種類のトレジャーアイテムと、形状が同一で、色が異なる。また、第4種類のトレジャーアイテム(ハートの宝石)は、第1種類のトレジャーアイテムと、形状が異なる。
【0153】
図15に記載の例では、安全区画10uが、周回経路Rの角部に配置されている。このため、安全区画10uの配置を、プレイヤーは、容易に把握することができる。図15に記載の例では、トレジャーアイテム載置部24の隣に組み合わせ表示部21が配置されている。このため、プレイヤーは、組み合わせ表示部21に表示された複数のトレジャーアイテムのパターンと、自身が取得したトレジャーアイテムの種類とを容易に比較することができる。なお、図15に記載の例では、第1のトレジャーアイテム載置領域24aは、一列(例えば、横一列)に配置された複数の区画を有する。この場合、第1プレイヤーが取得したトレジャーアイテムは、第1のトレジャーアイテム載置領域24aに、一列(例えば、横一列)に載置されることとなる。また、図15に記載の例では、第2のトレジャーアイテム載置領域24bは、一列(例えば、横一列)に配置された複数の区画を有する。この場合、第2プレイヤーが取得したトレジャーアイテムは、第2のトレジャーアイテム載置領域24bに、一列(例えば、横一列)に載置されることとなる。
【0154】
図16には、いくつかの実施形態において採用可能なボード2の他の一例が示されている。図16におけるボード2には、6種類のトレジャーアイテムが表示されている。第1種類のトレジャーアイテム(第1色の魚の頭部)は、第2種類のトレジャーアイテム(第1色の魚の胴部)および第3種類のトレジャーアイテム(第1色の魚の尾部)と、色が同一で、形状が異なる。また、第4種類のトレジャーアイテム(第2色の魚の頭部)は、第5種類のトレジャーアイテム(第2色の魚の胴部)および第6種類のトレジャーアイテム(第2色の魚の尾部)と、色が同一で、形状が異なる。また、第1種類のトレジャーアイテムは、第4種類のトレジャーアイテムと、形状が同一で、色が異なる。同様に、第2種類のトレジャーアイテムは、第5種類のトレジャーアイテムと、形状が同一で、色が異なる。また、第3種類のトレジャーアイテムは、第6種類のトレジャーアイテムと、形状が同一で、色が異なる。
【0155】
図16に記載の例では、ボード2に、終了したゲームの回数を表示するゲーム数表示部900が配置されている。ゲーム数表示部900は、例えば、周回経路Rの内側に配置される。ボード2に、ゲーム数表示部900が配置される場合には、プレイヤーは、これまでに何回のゲームが行われたのかを容易に把握することができる。なお、この場合、ボードゲーム用具1は、ゲーム数表示部900の複数の区画のうちのいずれかに選択的に配置可能なゲーム数マーカーを備えることが好ましい。ゲーム数マーカーは、例えば、紙製または樹脂製のマーカーである。
【0156】
(付記)
いくつかの実施形態におけるボードゲーム用具(1)は、周回経路(R)を形成する複数の区画(10)を有するボード(2)と、前記複数の区画(10)のうちのいずれかに配置可能な第1駒(4a)、および、前記複数の区画(10)のうちのいずれかに配置可能な第2駒(4b)を含む複数の駒(4)と、トレジャーアイテム(5)と、ランダムに数を示すことが可能な数指示具(6)と、前記第1駒(4a)または前記第2駒(4b)の状態を第1状態から第2状態に変更する状態変更アイテム(71)とを具備する。前記第1駒(4a)および前記第2駒(4b)の各々は、前記複数の区画(10)のうちの少なくとも1つの区画に表示された指示に従って前記トレジャーアイテム(5)を取得可能な前記第1状態と、他プレイヤーが保有する前記トレジャーアイテム(5)である他者保有アイテム(5t)を奪うことが可能な前記第2状態との間で状態変更可能である。
【0157】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記数指示具(6)は、前記第1状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第1の数指示具(6a)と、前記第2状態である駒を保有するプレイヤーによって操作される第2の数指示具(6b)とを含んでいてもよい。また、前記第2の数指示具(6b)が指示可能な数の最大値は、前記第1の数指示具(6a)が指示可能な数の最大値よりも大きくてもよい。
【0158】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記第2の数指示具(6b)が指示可能な数の最大値は、前記周回経路(R)を形成する区画の総数の1/3倍以上1倍以下であってもよい。
【0159】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記第2の数指示具(6b)の複数の指示部(61)のうちの少なくとも1つの指示部には、駒の状態が前記第2状態から前記第1状態に変更されることが表示されていてもよい。
【0160】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記ボード(2)は、第1プレイヤーによって取得された前記トレジャーアイテム(5)を整列して載置する第1のアイテム載置領域(24a)と、第2プレイヤーによって取得された前記トレジャーアイテム(5)を整列して載置する第2のアイテム載置領域(24b)とを含んでいてもよい。
【0161】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記第1のアイテム載置領域(24a)は、前記周回経路(R)の内側の領域に配置されていてもよい。また、前記第2のアイテム載置領域(24b)は、前記周回経路(R)の内側の領域に配置されていてもよい。
【0162】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記ボード(2)は、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテム(5)の組み合わせを表示する組み合わせ表示部(21)を含んでいてもよい。
【0163】
前記組み合わせ表示部(21)は、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテム(5)の第1の組み合わせを表示する第1の組み合わせ表示部(21a)と、ゲームを終了させることが可能な前記トレジャーアイテム(5)の第2の組み合わせを表示する第2の組み合わせ表示部(21b)とを含んでいてもよい。
【0164】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記複数の区画(10)のうちの少なくとも1つの区画は、プレイヤーによって使用された前記状態変更アイテム(71)を載置する状態変更アイテム載置区画(10t)であってもよい。
【0165】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記複数の区画(10)のうちの少なくとも1つの区画は、前記第2状態の駒を保有するプレイヤーが前記他者保有アイテム(5t)を奪うことが不能な安全区画(10u)であってもよい。
【0166】
上記ボードゲーム用具(1)において、前記トレジャーアイテム(5)は、キャラクターの一部が表示された第1種類のトレジャーアイテム(51a)と、前記キャラクターの他の一部が表示された第2種類のトレジャーアイテム(51b)とを含んでいてもよい。また、前記第1種類のトレジャーアイテム(51a)および前記第2種類のトレジャーアイテム(51b)を含む複数種類のトレジャーアイテム(5)の組み合わせにより前記キャラクターの全体が構成されてもよい。
【符号の説明】
【0167】
1、1A、1B、1C:ボードゲーム用具
2 :ボード
3 :ゲームプログラム
4 :駒
4a :第1駒
4b :第2駒
4c :第3駒
5 :トレジャーアイテム
5t :他者保有アイテム
6 :数指示具
6a :第1の数指示具
6b :第2の数指示具
7 :アクションアイテム
10 :区画
10a :攻撃実行区画
10d :トレジャーアイテム放出区画
10s :数変更アイテム載置区画
10t :状態変更アイテム載置区画
10u :安全区画
11a :攻撃対象キャラクター
21 :組み合わせ表示部
21a :第1の組み合わせ表示部
21b :第2の組み合わせ表示部
21c :第3の組み合わせ表示部
24 :トレジャーアイテム載置部
24a :第1のトレジャーアイテム載置領域
24b :第2のトレジャーアイテム載置領域
24c :第3のトレジャーアイテム載置領域
26 :組み合わせ表示部
30 :記憶媒体
41a :表面
41b :表面
42a :裏面
42b :裏面
51、51a、51b、51c:第1属性のトレジャーアイテム
52、52a、52b、52c:第2属性のトレジャーアイテム
53 :第3属性のトレジャーアイテム
61 :指示部
61a :第1の指示部
61b :第2の指示部
61c :第3の指示部
61d :第4の指示部
61e :第5の指示部
71 :状態変更アイテム
72 :数変更アイテム
100 :ルール説明書
210 :換算テーブル
300 :コンピュータ装置
310 :周回経路表示手段
320a :第1駒表示手段
320b :第2駒表示手段
325a :第1駒移動手段
325b :第2駒移動手段
330 :数指示具表示手段
330a :第1の数指示具表示手段
330b :第2の数指示具表示手段
340 :トレジャーアイテム表示手段
340a :第1のトレジャーアイテム表示手段
340b :第2のトレジャーアイテム表示手段
350a :状態変更アイテム表示手段
350b :数変更アイテム表示手段
360a :第1の状態変更手段
360b :第2の状態変更手段
370a :第1のトレジャーアイテム移動手段
370b :第2のトレジャーアイテム移動手段
370c :第1のトレジャーアイテム維持手段
370d :第2のトレジャーアイテム維持手段
380 :組み合わせ表示手段
380a :第1の組み合わせ表示手段
380b :第2の組み合わせ表示手段
380c :第3の組み合わせ表示手段
390 :状態変更アイテム戻し手段
400 :表示装置
401 :表示画面
402 :入力装置
500 :記憶装置
900 :ゲーム数表示部
4010a :表示領域
4010b :表示領域
M0乃至M15:区画
R :周回経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20