(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】竹割機
(51)【国際特許分類】
B27J 1/00 20060101AFI20240307BHJP
【FI】
B27J1/00 K
(21)【出願番号】P 2023201036
(22)【出願日】2023-11-28
【審査請求日】2023-12-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516269489
【氏名又は名称】トヨタエンジニアリング有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】豊田 弘美
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-119034(JP,A)
【文献】特開2000-198102(JP,A)
【文献】実公昭37-26299(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスプロケットに架け渡されたローラチェーンに設けられ、前記スプロケットの回転によって移動するチェーンフックと、
前記スプロケットを回転させるスプロケット駆動部と、
前記ローラチェーンの張架部の両側の近傍から拡開するように斜め上方に延出した一対の傾斜壁を有する竹投入部と、
前記ローラチェーンにおいて前記チェーンフックが設けられた部分が前記張架部を形成する際に、当該チェーンフックが進行する方向(以下「進行方向」という。)の前方に配置された刃物と、
前記刃物の前記進行方向の前方に配置されたガイド部と、
前記刃物によって分割され前記ガイド部を通過した分割竹が間に挿通されるように間隔を空けて配置された2つの引込ローラと、
2つの前記引込ローラの間に挿通された前記分割竹が前記ガイド部から引き出されるように前記引込ローラを回転させる引込ローラ駆動部と、
を備え、
前記ガイド部は、前記刃物によって分割された前記分割竹の入り口となる入口開口と、前記入口開口よりも高さ方向の寸法が小さい前記分割竹の出口となる出口開口と、前記入口開口から入った前記分割竹を前記出口開口へガイドするガイド面と、を有し、
前記刃物は、放射状に配置された複数の刃を有する、
ことを特徴とする竹割機。
【請求項2】
前記チェーンフックは、前記竹の後端に当接する当接部を有し、
前記当接部は、上下方向の中央が凹んだ湾曲形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の竹割機。
【請求項3】
前記竹を前記刃物へと押し付ける前に、前記竹を、前記刃物に対して、前記進行方向に対する左右方向に位置決めするための2つのローラをさらに備え、
2つの前記ローラは、前記ローラチェーンに対して左右対称に、前記竹投入部の前端に、2つの前記ローラの中心軸が前記竹よりも下で交差するように、斜めに配置されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の竹割機。
【請求項4】
前記チェーンフックによって前記竹を移動させる速度よりも、前記引込ローラによって、前記分割竹が引き込まれる速度が速くなるように、前記スプロケット駆動部および前記引込ローラ駆動部を設定する設定手段を、備え、
前記分割竹の前端が前記引込ローラによって引き込まれ始めた時、前記竹の後端は前記チェーンフックによって押されている状態である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の竹割機。
【請求項5】
前記竹の直径を検知するためのセンサと、制御装置と、前記分割竹が前記引込ローラによって引き込まれ、前記竹の後端が前記チェーンフックによって押されている状態であるかを判定する判定手段と、をさらに備え、
前記センサによって、前記竹の直径が所定の値より大きいことを検知した場合、前記制御装置は、前記チェーンフックが一時停止するように制御する、
ことを請求項4に記載の竹割機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、竹を分割する竹割機に関する。
【背景技術】
【0002】
伐採竹の利用方法として、竹を燃料化して熱利用することがこれまで行われている。竹を燃料化する方法の一つとして、竹を縦方向に切断して複数に分割し、その後、チッパー等でより細かく竹を裁断してチップにする方法が用いられている。竹を分割して減容すると、竹を乾燥し易くできる。竹を乾燥させると竹の燃焼熱量が増加することから、竹を分割することにより、竹を燃料として使用する際の効率を高めることができる。
【0003】
人力で竹を分割するための道具として、複数の刃を放射状に設けた竹割具等が用いられている。しかしながら、燃料として竹を利用するためには、最初に大量の竹を分割する必要がある。そのため、竹を分割するための竹割機、竹割装置等が用いられている。例えば、特許文献1には、チェーンに突設した爪によって竹を押して、鉈刃に竹を押し付けて、2分割する竹の2分割装置が開示されている。また、特許文献2には、油圧または空圧シリンダを用いて竹を押して移動させ、刃物で竹を縦方向に分割する竹割機が開示されている。さらに、特許文献3には、竹を鉛直方向に投入し、下方に配置した分割刃に竹を上から押し下げて分割させる竹割装置が開示されている。このような竹割機等によって竹を分割した後、竹を裁断してチップにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭52-38699号公報
【文献】特開2000-198102号公報
【文献】特開2004-262098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
竹を燃料として使用するために、チッパー等でチップ化する前に、大量の竹を連続してスムーズに分割する装置が必要である。従来の竹割機、例えば、特許文献1~3に開示されているものは、いずれも竹を刃に押し付けて分割する竹割機である。竹を刃に押し付ける手段だけを用いた従来の竹割機は、分割した竹が刃の近傍に残存したり、竹の後端部まで分割できない場合があった。このような状態になると、竹を刃から取り除く手間が生じ、連続してスムーズに大量の竹を分割することができなくなる。また、直径の大きい竹を、燃料として使用できる大きさに分割するためには、竹を分割する数を増やす必要がある。例えば、直径の大きい竹を10分割するためには、より大きい力で竹を移動させながら刃に押し付けなければスムーズに竹を分割することができない。
【0006】
本発明は、分割した竹を刃物の近傍に残存させることなく、竹をスムーズに移動させて、竹の後端まで確実に分割できる、竹割機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る竹割機は、複数のスプロケットに架け渡されたローラチェーンに設けられ、前記スプロケットの回転によって移動するチェーンフックと、前記スプロケットを回転させるスプロケット駆動部と、前記ローラチェーンの張架部の両側の近傍から拡開するように斜め上方に延出した一対の傾斜壁を有する竹投入部と、前記ローラチェーンにおいて前記チェーンフックが設けられた部分が張架部を形成する際に、当該チェーンフックが進行する方向(以下「進行方向」という。)の前方に配置された刃物と、前記刃物の前記進行方向の前方に配置されたガイド部と、前記刃物によって分割され前記ガイド部を通過した分割竹が間に挿通されるように間隔を空けて配置された2つの引込ローラと、2つの前記引込ローラの間に挿通された前記分割竹が前記ガイド部から引き出されるように前記引込ローラを回転させる引込ローラ駆動部と、を備え、前記ガイド部は、前記刃物によって分割された分割竹の入り口となる入口開口と、前記入口開口よりも高さ方向の寸法が小さい前記分割竹の出口となる出口開口と、前記入口開口から入った前記分割竹を前記出口開口へガイドするガイド面と、を有し、前記刃物は、放射状に配置された複数の刃を有する。
【0008】
係る構成を備える竹割機によれば、竹をチェーンフックで刃物へと押し付けるだけでなく、引込ローラによって、分割竹を引き込んで刃物から移動させることにより、竹の後端までスムーズに分割することができる。
【0009】
本発明の第2の態様に係る竹割機において、前記チェーンフックは、前記竹の後端に当接する当接部を有し、前記当接部は、上下方向の中央が凹んだ湾曲形状を有する。
【0010】
係る構成を備える竹割機によれば、チェーンフックによって竹を最後までスムーズに押すことができる。
【0011】
本発明の第3の態様に係る竹割機において、前記竹を前記刃物へと押し付ける前に、前記竹を、前記刃物に対して、前記進行方向に対する左右方向に位置決めするための2つのローラをさらに備え、2つの前記ローラは、前記ローラチェーンに対して左右対称に、前記竹投入部の前端に、2つの前記ローラの中心軸が前記竹よりも下で交差するように、斜めに配置されている。
【0012】
係る構成を備える竹割機によれば、竹を、刃物に対して適切な位置で押圧させることができる。
【0013】
本発明の第4の態様に係る竹割機において、前記チェーンフックによって前記竹を移動させる速度よりも、前記引込ローラによって、前記分割竹が引き込まれる速度が速くなるように、前記スプロケット駆動部および前記引込ローラ駆動部を設定する設定手段を、備え、前記分割竹の前端が前記引込ローラによって引き込まれ始めた時、前記竹の後端は前記チェーンフックによって押されている状態である。
【0014】
係る構成を備える竹割機によれば、チェーンフックによって、竹が無理に押されるのを防止し、分割竹をスムーズに引込ローラで引き込むことができる。
【0015】
本発明の第5の態様に係る竹割機において、前記竹の直径を検知するためのセンサと、制御装置と、前記分割竹が前記引込ローラによって引き込まれ、前記竹の後端が前記チェーンフックによって押されている状態であるかを判定する判定手段と、をさらに備え、前記センサによって、前記竹の直径が所定の値より大きいことを検知した場合、前記制御装置は、前記チェーンフックが一時停止するように制御する。
【0016】
係る構成を備える竹割機によれば、直径の大きい竹であっても、スムーズに分割することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、分割した竹を刃物の近傍に残存させることなく、竹をスムーズに移動させて、竹の後端まで確実に分割できる、竹割機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】(a)はローラチェーンに取り付けた状態のチェーンフックの正面図であり、(b)はローラチェーンに取り付けた状態のチェーンフックの背面図であり、(c)はローラチェーンに取り付けた状態のチェーンフックの側面図である。
【
図4】(a)は竹の後端を押し始めた状態のチェーンフックおよび竹の後端の概略図であり、(b)はチェーンフックによって押された竹の後端が上に移動した状態のチェーンフックおよび竹の後端の概略図である。
【
図5】(a)はチェーンフックで、反って曲がった竹の後端を押し始めた状態を示す概略図であり、(b)はチェーンフックで、反って曲がった竹の後端を押して竹の後端が上に移動した状態を示す概略図である。
【
図9】ガイド部の出口開口を分割竹の前端が通過する時の概略図である。
【
図12】2つの引込ローラを1つのモータで回転させる機構および引込ローラを保持する機構の概略図である。
【
図15】竹がローラによって左右方向に位置決めされている状態を示す、竹割機の断面図である。
【
図16】竹を分割している状態の竹割機の側面図である。
【
図17】竹を分割している状態の竹割機の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る竹割機1について、図面を参照しつつ説明する。
図1の側面図および
図2の平面図に示すように、第1の実施形態の竹割機1は、竹10を押すチェーンフック2と、スプロケット駆動部3と、竹10が投入される竹投入部4と、竹10を複数に分割する刃物5と、分割された分割竹10bをガイドするガイド部6と、分割竹10bを引き込む2つの引込ローラ7と、引込ローラ駆動部30を備える。本実施形態では、竹割機1が分割する竹10として、長さ約1.8m、直径80~200mmの大きさを対象としている。対象とする竹10の長さ、直径等は変更可能である。
【0020】
チェーンフック2は、複数のスプロケット22に架け渡されたローラチェーン20に設けられ、スプロケット22の回転によって移動する。複数(本実施形態では2つ)のチェーンフック2が、アタッチメント23によってローラチェーン20に等間隔で取り付けられている。
図1に示すように、ローラチェーン20は、複数(本実施形態では2つ)のスプロケット22に架け渡されている。本実施形態において、ローラチェーン20においてチェーンフック2が設けられた部分が張架部を形成する際に、チェーンフック2が進行する方向を「進行方向」という。以降、上記「進行方向」を前方、上記「進行方向」と反対方向を後方と定義する。張架部とは、ローラチェーン20においてスプロケット22から離れていて、2つのスプロケット22の間に張架される部分を意味する。チェーンフック2の進行方向は、竹10の進行方向となる。
【0021】
本実施形態では竹投入部4の前後にスプロケット22が配置されている。スプロケット駆動部3は、竹投入部4の前に配置されたスプロケット22を回転させるために設けられている。スプロケット駆動部3によって1つのスプロケット22を回転させると、ローラチェーン20によって2つのチェーンフック2が同時に移動する。ローラチェーン20は、互いに平行に配置された各一対のリンクプレート21と、各一対のリンクプレート21間の進行方向前後部に配されたローラ28bと、同じく各一対のリンクプレート21間の進行方向前後部に配されてローラ28bを回転自在に支持すると共にリンクプレート21を連結するピン28aとを含んでいる。
【0022】
図3に示すように、チェーンフック2は、当接部24、底部25および本体部27を有する。チェーンフック2は、一対のアタッチメント23を用いてローラチェーン20に取り付けられる。
図3(a)に示すように、底部25は、一対のアタッチメント23がボルトによって取り付けられる。
図3(b)に示すように、本体部27は2つの壁27aおよび頂部27bを有している。本体部27は、底部25および当接部24と共に、ボックス形状を呈し、進行方向の後方は開口となっている。ローラチェーン20に、一対のリンクプレート21の代わりに、底部25に取り付けられた一対のアタッチメント23を取り付けることにより、チェーンフック2が、ローラチェーン20に取り付けられる。この時、一対のアタッチメント23を、一対のリンクプレート21と共にピン28aで連結しており、ピン28aにローラ28bが取り付けられる。アタッチメント23は、
図3(a)に示すように、リンクプレートと同じ形状の部分とリンクプレートと同じ形状の部分の上端から上方に延伸し、さらに、横方向に折れ曲がった略L字状の部分とを有している。アタッチメント23の横方向に折れ曲がった部分の上に底部25を載せ、底部25とアタッチメント23とをボルトで固定すると、一対のアタッチメント23で底部25を支持する状態となる。
【0023】
当接部24は、竹10の後端と当接して、竹10の後端を押すために用いられる。そのために、当接部24は、
図3(a)に示すように、正面視は略矩形状を有し、
図3(c)に示すように、側面視は、上端および下端は前方に突出し、上下方向の中央が凹んだ湾曲形状を有する。当接部24は、湾曲しながら底部25よりもさらに下方へと延伸した形状を有している。当接部24の下端は、チェーンフック2をローラチェーン20に取り付けたときに一対のアタッチメント23の間にあるローラ28bと近接する高さまで延伸している。当接部24の下端をローラ28bと近接するまで下方に延伸させるために、当接部24の下端には、一対のアタッチメント23のリンクプレートの部分、および、アタッチメント23が連結されるリンクプレート21と接触する部分に2つの切り欠き29を設けている。当接部24の下端に設けられた2つの切り欠き29に、一対のアタッチメント23のリンクプレートの部分、および、一対のアタッチメント23が連結される一対のリンクプレート21の一部が挿入される。その結果、
図3(a)に示すように、当接部24の下端は、2つの切り欠き29の間の部分が、一対のアタッチメント23の間に挿入された状態となる、突出部26を形成する。チェーンフック2をローラチェーン20に取り付けた状態において、底部25とローラ28bとの間には隙間が生じるが、この隙間に、竹10が入らないようにするために、当接部24の下端を底部25より下方に延伸させて、突出部26を設けている。突出部26の下端を一対のアタッチメント23の間にあるローラ28bと近接させることで、突出部26は、一対のアタッチメント23の間において、底部25とローラ28bとの間の隙間を埋めている。また、当接部24の下端は、一対のアタッチメント23より外側においても下方に延伸していることから、アタッチメント23を底部25に固定するボルト周りの隙間に竹10が入るのを防止することもできる。本実施形態では、直径80~200mmの竹10を対象とするために、チェーンフック2の当接部24の大きさは、一例として100mm×100mmとし、突出部26の下方への突出量は4mm、突出部26の幅は16mmとしている。当接部24および突出部26の大きさについては特に限定するものではなく、対象とする竹10の大きさ(直径)、ローラチェーン20の大きさ等に応じて適宜変更可能である。
【0024】
チェーンフック2の当接部24を湾曲形状とすることにより、チェーンフック2によって直径の大きい、例えば、直径200mmの竹10を押すと、
図4(a)に示すように、湾曲形状を有する当接部24が竹10の後端と当接し、当接部24は前側が少し浮き上がり、竹10の後端は当接部24の湾曲形状に沿って上へと移動する。そして、竹10の後端が当接部24の湾曲形状に沿って上へと移動する途中でバランスが取れた状態となり、竹10の当接部24に沿った移動が停止される(
図4(b)の状態)。この時、竹10の後端が持ち上げられた状態となっているため、竹10の前端が下がった状態となる。このように竹10の前端が下がった前下がりの状態でチェーンフック2によって竹10を押すと、竹10の前端が下に押し付けられるので、竹10を押している時に竹10の前端が跳ねたりするのを防止することができ、チェーンフック2は安定して竹10を押すことができる。仮に竹10が反って曲がっている場合、チェーンフック2が竹10を押し初めた時、
図5(a)に示すように、竹10は前端が浮き上がった状態になりやすい。チェーンフックに平坦な当接部を用いた場合、竹10の前端が浮き上がった状態で押し続けると、竹10の前端は自由に動けるので、竹10は、前端が跳ねる、あるいは、前端がさらに浮き上がる状態になりやすいことから、平坦な当接部を用いたチェーンフックは竹10を安定した状態で刃物へと押し付けることができなくなる。本実施形態では、湾曲形状を有する当接部24を有するチェーンフック2で竹10の後端を押すことにより、
図5(b)に示すように、反って曲がった竹10でも前端が下がった状態とすることができる。チェーンフック2によって竹10の前端が下がった状態で竹10を押し続けることで、竹10を刃物5に安定して押し付けることができる。竹10が前下がりの状態となると、竹10は、前端および後端だけが支持された2点支持の状態となり、ローラチェーン20と竹10の外周表面との間に隙間を設けることができるので、曲がった竹10であっても安定して押すことができるようになり、さらに、竹10を刃物5で分割する際に、曲がった竹10は、繊維方向に沿って遊動して割れていくようになる。
【0025】
さらに、チェーンフック2の当接部24の下端を底部25より下方へと延伸することにより、以下のような効果を奏する。チェーンフック2は、竹10の後端を押しながら前方へと進行し、竹投入部4を過ぎてスプロケット22に到達すると、スプロケット22に沿ってチェーンフック2は下方へと移動し始める。この時、当接部24の下端とローラチェーン20の上端との間に隙間があると、その隙間に竹10の後端の下側が噛み込まれる場合がある。竹10の後端が噛み込まれると、竹10の後端はチェーンフック2によって下方へと押され、竹10はチェーンフック2から離れることができなくなり、竹割機1の動作を停止しなければならなくなる。しかしながら、本実施形態のように、当接部24の下端を下方へと延伸し、さらに、突出部26を一対のアタッチメント23の間に挿入することで、チェーンフック2とローラチェーン20との間にある隙間をほとんど無くすことにより、竹10の後端が隙間に噛み込まれるのを防止することができる。チェーンフック2の形状は特に限定するものではなく、構成、形状、大きさ等は、竹10の直径等に合わせて変更することも可能であり、複数のチェーンフックを用意して交換することも可能である。
【0026】
本実施形態では、スプロケット駆動部3はモータである。例えば、スプロケット駆動部3として、出力1.5~2.2kw、減速比1/30のモータを使用すると、スプロケット駆動部3は、チェーンフック2を、20~25m/minの速度で移動させることができる。作業員は、このような速度で移動するチェーンフック2に対して、竹10を竹投入部4へと投入する。
【0027】
竹投入部4は、ローラチェーン20の張架部の両側の近傍から拡開するように斜め上方に延出した一対の傾斜壁42、および、溝41を有する。竹投入部4は、架台11上に配置されており、架台11内にスプロケット駆動部3が配置されている。
図1、
図2に示すように、竹投入部4が配置される架台11の4隅には、車輪14が取り付けられており、竹割機1を移動させることもできる。架台11に車輪14を設けないで、竹割機1を据え置きとすることも可能である。溝41はCチャンネルで形成されており、チェーンフック2の進行方向に沿って、溝41が延伸している。溝41内に、ローラチェーン20の張架部が位置している。ローラチェーン20は、刃物5に向かって、溝41内を後ろから前へと進行する。溝41の前端から出たローラチェーン20は、その後、竹投入部4より前に配置されたスプロケット22によって進行方向が反対方向に変えられる。進行方向が変えられたローラチェーン20は溝41の下方を前から後へと進行する。そして、竹投入部4より後に配置されたスプロケット22によって、進行方向が反対方向に変えられたローラチェーン20は、再び、溝41内へと入る。
図1に示すように、ローラチェーン20は、複数のスプロケット22によって、溝41の上下を移動して循環する。このようなローラチェーン20の移動によって、チェーンフック2は竹投入部4内を刃物5に向かって進行する。
【0028】
図6に示すように、溝41の両側部の上端には、2つの傾斜壁42が取り付けられている。2つの傾斜壁42は、溝41の両側部の上端から拡開するように斜め上方に延出している。
図6に示すように、竹投入部4の断面は、溝41および2つの傾斜壁42によって、略V字状に形成されている。本実施形態では、竹投入部4は、直径200mmの竹10を投入できるように構成されている。竹10を、竹投入部4内で、チェーンフック2より進行方向において前に投入すると、チェーンフック2の進行によって竹10の後端が押されるようになる。竹投入部4は、2つの傾斜壁42を溝41に取り付ける形態に限定するものではない。例えば、2つの傾斜壁をそれぞれ独立して配置し、2つの傾斜壁の下端に溝を設けないで、竹投入部を、2つの傾斜壁の下端を離隔させた形態とすることも可能である。このような形態の竹投入部は、2つの傾斜壁の下端の間を、チェーンフック2は進行する。
【0029】
図1、
図2に示すように、刃物5は、進行方向の前方に配置されている。竹投入部4内を刃物5に向かって進行し、スプロケット22に沿って下方へと移動するチェーンフック2が、刃物5と接触しないように、刃物5は、ローラチェーン20と所定の間隔をあけて架台11上に固定されている。
図7に示すように、刃物5は、複数枚(本実施形態では10枚)の刃51が、角筒状の外周壁52内に放射状に配置されている。刃物5の中心から所定半径内(
図7に仮想線で示す範囲)は、竹投入部4に向かって突出した円錐に内接するような形状を有している。本実施形態では、刃物5の大きさは350×350mmであり、仮想線で示す円の直径は260mmである。このような大きさの刃物5を用いることで、直径が200mmの竹10が分割されて広がった時でも、竹10を確実に分割させることができる。本実施形態の竹割機1は、刃物5によって直径80~200mmの竹10を10分割することができる。刃51の数は10枚に限定するものではなく、竹10を分割する数に合わせて適宜変更可能である。刃51の大きさおよび形状についても適宜変更可能である。刃51の数および大きさ等が異なる複数の刃物5を予め用意しておき、対象となる竹10の大きさ等に合わせて刃物5を交換することも可能である。本実施形態では、刃物5が、正面視が矩形を有していることにより、竹10を刃物5で分割する時に、直径の大きい竹10が刃物5の仮想線で示す円からはみ出した場合、また、分割された分割竹10bが広範囲に広がって、刃物5の仮想線で示す円からはみ出した場合でも、刃物5は、竹10を、仮想線で示す円の外側の部分で分割することができる。このように、刃物5は正面視を矩形とすることで、竹10を確実に分割することができる。しかしながら、刃物5の正面視は矩形に限定するものではなく、刃物5の正面視を円形等に変更することも可能である。外周壁52は、フレーム53に固定される。ボルト等で外周壁52をフレーム53に着脱可能に取り付けることで、刃物5は簡単に様々な種類の刃を交換できる。
【0030】
刃物5は、中心(刃物5の竹投入部4に向かって突出した部分の先端)が、チェーンフック2によって押されている竹10の中心よりも下になるように配置している。チェーンフック2は、竹10の後端を押して前方へと進行すると、最後は、スプロケット22に沿って下方へと移動していく。この時、チェーンフック2は、竹10の後端を下方に押すような状態となる。竹10の後端が下方へと押された状態でも刃物5を通過できるように、刃物5の高さを設定している。本実施形態の竹割機1は直径80~200mmの竹10を対象としており、直径の異なる竹10を分割することから、竹10の直径が一番大きい状態を基準として、刃物5の高さを設定している。
【0031】
図8に示すように、ガイド部6は、刃物5によって分割された分割竹10bの入り口となる入口開口61、および、分割竹10bの出口となる出口開口62を有する。ガイド部6は、架台11上に配置されている。ガイド部6は、分割された分割竹10bを引込ローラ7へとガイドする。入口開口61および出口開口62の幅は同じであるが、出口開口62は、入口開口61よりも高さ方向の寸法が小さくなった横長の矩形状を有している。ガイド部6は、入口開口61から入った分割竹10bの前端を出口開口62へガイドするガイド面として、上部ガイド板63、下部ガイド板64を有し、さらに、2つの側部ガイド板65を有している。上部ガイド板63および下部ガイド板64は、入口開口61から出口開口62に向かって互いに近づく方向にそれぞれ傾斜するように配置されている。側部ガイド板65は、上部ガイド板63および下部ガイド板64が傾斜していることに合わせて、入口開口61から出口開口62に向かって高さ方向の寸法が小さくなってる。2つの側部ガイド板65の間隔は変化することなく一定である。ガイド部6は、分割竹10bを、ガイド面によって上下から押圧して横方向に広がった状態にして出口開口62へとガイドし、そのまま、分割竹10bを引込ローラ7へとガイドすることになる。さらに、ガイド部6は、出口開口62によって、
図9に示すように、分割竹10bを横方向に並べて高さを低くして、引込ローラ7が分割竹10bを引き込みやすくする。竹10の直径と2つの側部ガイド板65の間隔との関係によって、2つの側部ガイド板65に分割竹10bが当接する場合は、2つの側部ガイド板65もガイド面として機能する。
図1、
図2に示すように、ガイド部6と刃物5との間には、下部プレート66が設けられている。下部プレート66は、平らな部分から下部ガイド板64に向かって少し上に傾斜して、下部ガイド板64と接続されている。下部プレート66は、刃物5から送られてくる分割竹10bの前端が下方へと垂れ下がってガイド部6からはみ出るのを防止し、分割竹10bの前端をスムーズに入口開口61へとガイドする。
【0032】
刃物5が分割した分割竹10bは、分割される前の竹10の断面よりも径方向に広がった状態で、ガイド部6の入口開口61へと送られる。その後、分割竹10bの前端がガイド部6内を出口開口62へと移動する時に、分割竹10bの前端は、ガイド面である上部ガイド板63および下部ガイド板64に当接する。分割竹10bの前端が、ガイド面である上部ガイド板63および下部ガイド板64によって上下から押圧されると、横方向に広がる。分割竹10bの断面は劣弧状または扁平状であることから、分割竹10bの前端が、ガイド面と当接しながら出口開口62に近づくと、分割竹10bは横方向に広がった状態となる。出口開口62を通過する分割竹10bの前端は、径方向に広がった略円形から変形して、
図9に示すような上下2~3層に並んだ状態となる。このように、分割竹10bがガイド部6を通過することによって、分割竹10bは横方向に並んだ状態で、引込ローラ7に送られる。
【0033】
図10に示すように、2つの引込ローラ7は、複数の突起71が表面に設けられており、ガイド部6を通過した分割竹10bが間に挿通されるように所定の間隔で上下に2つ配置されている。2つの引込ローラ7の隙間が、ガイド部6の出口開口62の範囲内に位置するように、2つの引込ローラ7は出口開口62の前方に配置されている。2つの引込ローラ7は、分割竹10bを挿通できる間隔で、2つの支柱75に支持されている。2つの引込ローラ7が最も近接する、突起71の前端同士の間隔は、竹10の厚みに近い値となるように設定している。本実施形態では、
図11に示すように、突起71は、トガリ先六角穴付止ネジ72の略円錐形の先端を利用している。トガリ先六角穴付止ネジ72は、筒状のローラ本体70に所定の間隔で配置されている。ローラ本体70には、トガリ先六角穴付止ネジ72を挿入して係合させるための複数のネジ穴73が所定の間隔で設けられている。本実施形態では、ローラ本体70に、円周方向に等間隔で8個並べたネジ穴73を14列設けている。この時、隣接する列のネジ穴73は円周方向に互い違いになるように配置されている。本実施形態では、ローラ本体20の筒の部分の厚みを6mmとし、M8のトガリ先六角穴付止ネジ72およびナット74を用いている。ローラ本体20の厚み、トガリ先六角穴付止ネジ72およびナット74の大きさは特に限定するものではない。トガリ先六角穴付止ネジ72を、ローラ本体70の外側からネジ穴73に挿入して係合させ、さらに、ローラ本体70の外周面でナット74をトガリ先六角穴付止ネジ72に係合させて、トガリ先六角穴付止ネジ72をローラ本体70に固定すると、ナット74からトガリ先六角穴付止ネジ72の先端が突出した状態となる。本実施形態では、ナット74から突出したトガリ先六角穴付止ネジ72の略円錐形の先端の部分を、突起71としている。突起71が分割竹10bの表面に刺さることで、引込ローラ7は確実に分割竹10bを引き込むことができる。この時、引込ローラ7の間隔を、竹10の厚みに近い値にしていることから、分割竹10bが2つの引込ローラ7の間に挿通された時に、分割竹10bの節10aが割れて除去される。突起71については、本実施形態のようなトガリ先六角穴付止ネジ72を用いるものに限定するものではなく、他の形態も可能である。また、トガリ先六角穴付止ネジ72の個数、間隔、配置等についても、本実施形態に限定するものではない。そして、引込ローラは突起を設けない形態も可能であり、竹10を引込むことができるようにローラ本体の表面を加工する、ローラ本体をゴム等で形成すること等も可能である。
【0034】
本実施形態の竹割機1は、
図12に示すように、引込ローラ駆動部30が、チェーン31を用いて、1つのモータで、2つの引込ローラ7を同時に互いに逆方向に回転させている。チェーン31は、モータのスプロケット32、支柱75に固定されたスプロケット34、および、2つの引込ローラ7の回転軸に取り付けられた2つのスプロケット33に掛け渡されている。引込ローラ7の上方にカバー77を設けており、引込ローラ7はカバー77によって覆われている。2つの引込ローラ7を回転させるために、引込ローラ駆動部30が、2つのモータを用いることも可能である。2つの支柱75内には、上側の引込ローラ7を上下動可能に保持するための弾性部材76が、それぞれ内蔵されている。引込ローラ7によって分割竹10bを引き込んでいる時に、分割竹10bが2つの引込ローラ7の間に詰まったりすると、2つの引込ローラ7の回転が停止する可能性がある。このような引込ローラ7の回転の停止を防止するために、上側の引込ローラ7を弾性部材76によって上下動可能に保持している。2つの引込ローラ7の間で分割竹10bが詰まりそうになると、2つの引込ローラ7に力が作用するが、下側の引込ローラ7は動かないことから、弾性部材76に保持されている上側の引込ローラ7が上方に移動することで、2つの引込ローラ7の間隔が広くなる。2つの引込ローラ7の間隔が広くなると、分割竹10bが2つの引込ローラ7の間で詰まらずに通過できるようになるので、2つの引込ローラ7の回転の停止を防止できる。
【0035】
図1、
図2に示すように、本実施形態の竹割機1は、引込ローラ7の前方に、分割竹10bを仮置きするための仮置き部8を備えているが、仮置き部8の代わりに、チッパー等を配置し、分割竹10bをそのままチップにすることも可能である。2つの引込ローラ7の間を通過した分割竹10bは横に並んだ状態となっていることから、仮置き部8へと移動されて、分割竹10bは次々と仮置きされていく。本実施形態では、
図13に示すように、仮置き部8は、分割竹10bの進行方向に沿って延伸する2つの側壁81および底面82を有する。仮置き部8は、引込ローラ7側は開口となっている。引込ローラ7から仮置き部8に分割竹10bが送られてくると、分割されてバラバラになって横方向に並んだ状態の分割竹10bが、順番に仮置きされていく。
【0036】
本実施形態では、竹割機1は、さらに、2つのローラ9を備える。2つのローラ9は、竹投入部4の前端に設けられている。
図14に示すように、2つのローラ9は、ローラチェーン20に対して、左右対称に配置されている。そして、竹投入部4の前端において、
図15に示すように、2つのローラ9の中心軸Gが竹10よりも下方で交差するように、2つのローラ9はそれぞれ斜めに配置されている。ローラ9は、アーム91の先端に回転可能に取り付けられている。アーム91には軸93が設けられており、軸93が、竹投入部4に設けられた軸受44によって回動可能に支持されている。さらに、アーム91の後端に弾性手段92が接続されている。本実施形態では、弾性手段92としてバネを用いており、バネの端部は架台11に固定されている。
【0037】
アーム91の後端には、弾性手段92によって下方への力が作用している。アーム91には、
図14の状態では、弾性手段92の弾性力によって軸93を中心に、ローラ9を上方へと回動させる方向に力が作用している。ローラ9を、
図14の状態で保持するために、ローラ9と軸93との間に凸部94を設けている。凸部94が、竹投入部4の傾斜壁42の外側面と当接し、アーム91の回動が停止されて、ローラ9は、
図14の状態で竹投入部4に保持されている。
【0038】
2つのローラ9は、竹10を刃物5に対して、チェーンフック2の進行方向に対する左右方向に位置決めし、刃物5に適切な位置で竹10を押し付ける。チェーンフック2によって押されて前下がりとなった竹10の前端付近は、竹投入部4内では、ローラチェーン20と当接した状態となっている。この時、竹10の前端を固定するものは無いことから、竹10の前端がローラ9に到達するまでは、竹10の前端はローラチェーン20だけと当接している状態だけではなく、竹10の前端が横方向に動いて溝41、傾斜壁42等とも当接する状態となる場合もある。従って、竹10は竹投入部4の左右方向の中央を移動しているとは限らなく、また、常に竹投入部4内の同じ位置を移動しているとも限らない。また、竹10は真っ直ぐなものばかりではなく、反って曲がっている場合もあり、竹10の前端が竹投入部4内の左右方向の中央に位置するとは限らない。そのため、竹10の前端を左右方向に位置決めして、刃物5へと押し付けるための2つのローラ9を用いている。
【0039】
竹10が竹投入部4から送り出されてくると、前下がりとなっている竹10の前端は2つのローラ9に当接する。この時、2つのローラ9は軸93を中心に下方へと回動可能であることから、竹10の位置および大きさ等によっては、2つのローラ9は少し下方へと回動した状態で、竹10を下から支持して、2つのローラ9で均等に支持するように移動させる。その結果、竹10は、
図15に示すように、ローラチェーン20から離れて、竹10はローラチェーン20の真上へと移動する。この時、竹10は、刃物5に対して左右方向の中央が一致した状態となる。つまり、2つのローラ9によって、竹10は、刃物5に対して、チェーンフック2の進行方向に対する左右方向の位置決めが行われる。そして、竹10は、高さ方向の位置については、2つのローラ9によって所定の高さで保持されることによって決められている。2つのローラ9に保持された竹10の中心が、刃物5の中心(刃物5の円錐に内接するような形状の先端)よりも上になるように、2つのローラ9、チェーンフック2および刃物5を設定している。そのため、2つのローラ9によって、竹10は左右方向だけでなく、高さ方向にも適切な位置に位置決めされる。
【0040】
2つのローラ9によって竹10を保持するために、
図14に示すように、チェーンフック2の下端はローラ9と当接する高さにある。そのため、チェーンフック2が、2つのローラ9の間を通過する時、特に、なんらかの理由でローラチェーン20が進行方向とは逆方向に移動した時、チェーンフック2は2つのローラ9と接触する。この時、アーム91が弾性手段92によって保持されていることにより、2つのローラ9がチェーンフック2によって下方に押されると、2つのローラ9は下方へと回動できるので、ローラ9とチェーンフック2との干渉を防止できる。
【0041】
本実施形態の竹割機1によって竹10を分割すると、
図16、
図17に示すように、分割竹10bの前端が引込ローラ7に引き込まれている時、竹10の後端はチェーンフック2によって押されている状態にある。そして、チェーンフック2が竹10の後端から離れた後も分割竹10bが引込ローラ7によって引き込まれていることから、竹10は後端まで刃物5をスムーズに通過し、後端まで確実に分割される。しかしながら、引込ローラ7によって分割竹10bを引き込む速度と、チェーンフック2によって竹10の後端を押す速度が同じ場合、引込ローラ7が分割竹10bを引き込むのに遅れが生じると、チェーンフック2が竹10の後端を無理に押し続ける状態となる。その結果、例えば、分割竹10bは引込ローラ7に過剰に押し込まれて、分割竹10bが2つの引込ローラ7の間で詰まってしまう恐れがある。引込ローラ7による分割竹10bの引き込み動作の遅れに対応するために、引込ローラ7によって分割竹10bを引き込む速度が、チェーンフック2によって竹10を押す速度よりも少し速くなるように、スプロケット駆動部3および引込ローラ駆動部30を設定する設定手段12aを、竹割機1が備えることが好ましい。本実施形態では、竹割機1は、引込ローラ7によって分割竹10bを引き込む速度が、チェーンフック2によって竹10を押す速度よりも約5%速くなるように、スプロケット駆動部3および引込ローラ駆動部30を設定する設定手段12aを備えている。設定手段12aは、竹投入部4の下に設けた操作盤12内に設けられている。
【0042】
第1の実施形態の竹割機1によって竹10を分割する動作について、図面を用いて説明する。まず初めに、作業員は、竹投入部4に竹10を投入する。作業員が竹10を投入するタイミングは、1つのチェーンフック2が、竹投入部4の後方に位置する時であり、作業員は、竹投入部4内においてチェーンフック2より前に竹10を投入する。この時、もう1つのチェーンフック2は、竹投入部4の前方に位置している。本実施形態では、竹投入部4に作業員を配置し、手作業で竹10を竹投入部4に投入している。しかしながら、予め複数の竹10をストックし、ストックした竹10を1本ずつ竹投入部4へと送り出す装置を別途、竹割機1の横に設けることも可能である。チェーンフック2が前方へと進行して、当接部24が竹10の後端に当接すると、竹10の後端がチェーンフック2の当接部24に沿って上へと少し移動している途中でバランスが取れると、当接部24の上端付近が竹10の後端と当接して、竹10の上への移動は停止される。特に、竹10の直径が大きい場合、幅が100mmの当接部24の上端は筒状の竹10の内側に入った状態となることから、当接部24が竹10の後端の内側と当接すると、竹10の上への移動を停止させやすくなる。このように、竹10の後端の移動が停止した状態で、チェーンフック2は、竹投入部4内を進行して竹10を前方へと押す。この時、
図4(b)に示すように、竹10は、後端が持ち上がって少し前下がりの状態でチェーンフック2によって押されている。チェーンフック2によって押されている竹10の前端付近はローラチェーン20に押し付けられており、竹10の前端はローラチェーン20と共に移動することから、竹10を安定した状態で2つのローラ9へと移動させることができる。その後、竹10の前端が2つのローラ9に当接した時、竹10の前端は前下がりの状態で2つのローラ9に押し付けられて通過するので、竹10の前端が少し跳ねたとしても、竹10は前端が後端よりも高くなることはなく、すぐに元の前下がりの状態に戻りやすいので、チェーンフック2は竹10を安定した状態で刃物5へと押し付けることができる。
【0043】
竹10の前端がローラ9に当接すると、2つのローラ9によって、竹10と刃物5の左右方向の中央が一致するように、竹10が位置決めされる。その後、竹10の前端が、刃物5に押し付けられ、竹10は刃物5によって複数に分割される。最初に竹10の前端が刃物5によって分割されると、竹10は次の節10aの近くまで割れが到達した状態となる。竹10の前端が刃物5によって分割された時、竹10は前端がさらに下がり、後端が跳ね上がろうとするが、湾曲形状を有する当接部24が竹10の後端を押していることから、竹10の後端が大きく跳ね上がるのを防止することができる。チェーンフック2で竹10の後端を押して、竹10の次の節10aが刃物5に近づくと、刃物5が、まだ分割されていなかった次の節10aを割ると、
図16、
図17に示すように、さらに次の節10aまで割れが到達する。このように、刃物5によって竹10を、1つの節10aまで分割すると、次の節10aまで割れが生じる状態を繰り返しながら、刃物5は竹10を分割していく。刃物5で竹10を分割していると、竹10の前下がりの傾きが少なくなり状態が変化していくが、湾曲形状を有している当接部24は、竹10の傾きの変化に関係なく最後まで竹10の後端と当接することができ、当接部24は、安定して竹10の後端を押し続けることができる。
【0044】
分割竹10bの前端は、ガイド部6の入口開口61を通過して、ガイド部6内へと送り出される。この時、竹10の後端は、チェーンフック2によって引き続き前方へと押された状態となっている。分割竹10bは、入口開口61からガイド部6内へと入ると、径方向に広がった分割竹10bの前端が、ガイド面である上部ガイド板63および下部ガイド板64と当接する。上部ガイド板63および下部ガイド板64は、出口開口62の方に行くにつれて互いに近づいていることから、分割竹10bの前端は上下から押圧され、分割竹10bの前端の形状は。略円形の状態から変形して、横に広がった状態となる。そして、分割竹10bが、出口開口62を通過する時、
図9に示すように、分割竹10bは、2層で横に並んだ状態となっている。この時、分割竹10bは重なり具合によって、3層などになっている場合もある。
【0045】
出口開口62を通過した分割竹10bの前端は、
図16、
図17に示すように、2つの引込ローラ7の間に引き込まれる。2つの引込ローラ7の間を分割竹10bが通過する時に、分割竹10bに突起71が引っ掛かることで、引込ローラ7は、分割竹10bをガイド部6から引き出し、さらに、引込ローラ7は分割竹10bを次の場所へと送り出していく。分割竹10bが2つの引込ローラ7の間に挿通された時、分割竹10bは引込ローラ7によって上下から押圧されることにより、分割竹10bの節10aは割れて除去される。2つの引込ローラ7の突起71の前端同士の間隔は、竹10の厚みと近くなるように設定していることから、引込ローラ7によって分割竹10bを引き込みながら、引込ローラ7は、分割竹10bの節10aを除去することもできる。特に、直径の大きい竹10が2~3層になって引込ローラ7に挿通されると、竹10の厚さも大きいことから、引込ローラ7は分割竹10bの節10aを割りやすくなる。また、2つの引込ローラ7の間を通過した、10分割竹10bは、突起71によって上下に押圧されたことで、
図16に示すように、高さは低くなり、
図17に示すように、幅が広がって平らに横に並んだ状態となっている。このようにして、2つの引込ローラ7の間を通過した分割竹10bは、横方向に広がり、ある程度纏まった状態で、引込ローラ7によって、次の場所、例えば、仮置き部8へと送られる。分割竹10bは、チッパー等で粉砕して燃料として使用する。
【0046】
チェーンフック2がスプロケット22に沿って下方へと移動する頃には、節10aの位置によっては、竹10は後端まで割れた状態となっており、割れた竹10の後端の下側の一部が当接部24の下端に押された状態となっている。本実施形態では、当接部24の下端を下方に延伸し、さらに、突出部26を設けていることによって、当接部24の下端とローラチェーン20の上端との間には、割れた竹10の後端の一部が挟まるような隙間が無いことから、竹10の後端がチェーンフック2に噛み込まれることはない。チェーンフック2は、湾曲形状を有する当接部24によって最後まで安定した状態で竹10の後端を押し続けることができる。チェーンフック2が竹10を押せなくなり、引込ローラ7が分割竹10bを引き込んでいる状態となる頃に、次の竹10を竹投入部4内に投入する。その時には、もう1つのチェーンフック2が竹投入部4内へと移動してきているので、もう1つのチェーンフック2が次の竹10を押し始める。
【0047】
本実施形態の竹割機1は、分割竹10bが引込ローラ7によって引き込まれてから一定の時間は、竹10の後端はチェーンフック2によって押された状態となっている。そして、チェーンフック2が竹10の後端から離れた後も、竹10は引込ローラ7によって引き込まれていることから、竹10を移動させる力が途切れることなく竹10に作用しており、竹10は最後まで刃物5をスムーズに通過し、竹10の後端まで確実に分割されて、次の場所へと送られる。本実施形態の竹割機1は、刃物5に竹10を押し付ける動作と、分割竹10bを刃物5から取り除く動作とを一定の間、並行して行うことができる。そして、竹割機1は、引込ローラ7によって分割竹10bを引き込んで、刃物5から移動させることができるので、先に分割した分割竹10bが刃物5近傍に残って邪魔になることはなく、スムーズに連続して次の竹10を分割できる。よって、本実施形態の竹割機1は、分割竹10bを刃物5から移動させ、竹10を後端まで確実に分割できることから、連続して大量の竹10をスムーズに分割することができる。
【0048】
次に、第2の実施形態の竹割機1aについて説明する。第2の実施形態の竹割機1aは、
図18、
図19に示すように、第1の実施形態の竹割機1に、センサ13、制御装置15および判定手段16を設けた形態である。センサ13、制御装置15および判定手段16以外の構成は、第1の実施形態の竹割機1と同じであることから、同じ符号を用いて説明し、詳細な説明は省略する。
【0049】
図18の側面図および
図19の平面図に示すように、第2の実施形態の竹割機1aは、チェーンフック2と、スプロケット駆動部3と、竹投入部4と、刃物5と、ガイド部6と、2つの引込ローラ7と、引込ローラ駆動部30と、仮置き部8と、2つのローラ9と、センサ13と、制御装置15と、判定手段16と、を備える。
【0050】
センサ13は、竹10の直径を検知するためのセンサである。本実施形態では、センサ13として光電センサを用いており、
図19に示すように、光電センサの投光器13aを、竹投入部4の一方の傾斜壁42の外側に配置し、光電センサの受光器13bを他方の傾斜壁42の外側に配置する。そして、2つの傾斜壁42には、光電センサの光が通過する孔46をそれぞれ設ける。この時、投光器13a、受光器13bおよび傾斜壁42の孔46の位置は、検知したい竹10の直径に応じて所定の高さに配置する。本実施形態では、竹10の直径が180mm以上であることを検知するように、投光器13a、受光器13bおよび傾斜壁42の孔46を配置する。このように、センサ13を配置し、竹投入部4を通過する竹10の直径を、光を用いて検知する。センサとしては、他のセンサを用いることも可能である。センサとして、光電センサを用いる場合でも、本実施形態に限定するのではなく、投受光器および反射板を配置する、あるいは、投受光器だけを配置することも可能である。
【0051】
制御装置15は、チェーンフック2の進行を一時停止させる制御を行う。チェーンフック2の進行を一時停止させるために、制御装置15はスプロケット駆動部3を制御する。判定手段16は、分割竹10bが引込ローラ7によって引き込まれ、竹10の後端がチェーンフック2によって押されている状態であるかどうかを判定する。
図18に示すように、制御装置15および判定手段16は、竹投入部4の下に設けた操作盤12内に配置されている。制御装置15および判定手段16の位置は特に限定するものではなく、他の場所に配置することも可能である。また、制御装置15によって竹割機1aの他の制御を行うことも可能である。例えば、制御装置15が、スプロケット駆動部3および引込ローラ駆動部30を設定する設定手段12aの機能を備えることも可能である。
【0052】
竹割機1aが分割する竹10の直径が大きい場合、チェーンフック2の形状等によっては、引込ローラ7は、スムーズに分割竹10bを挿通できなくなる場合がある。例えば、分割されて上下2層に並んだ分割竹10bは、上の層の分割竹10bが引込ローラ7に先に引き込まれ、下の層の分割竹10bが後から引込ローラ7に引き込まれる状態になる場合がある。このような状態になった竹10をチェーンフック2で押し続けると、チェーンフック2は、竹10の後端を抑え込むことになり、竹10を真っすぐに押すことができなくなる可能性がある。分割竹10bの下の層が遅れて引込ローラ7に引き込まれている状態によって生じる問題を解消するために、センサ13、制御装置15および判定手段16を用いる。センサ13が、竹10の直径が所定の値よりも大きいことを検知し、さらに、判定手段16が、分割竹10bが引込ローラ7によって引き込まれ、竹10の後端がチェーンフック2によって押されている状態であると判定すると、制御装置15は、チェーンフック2の進行を一時停止し、その後、チェーンフック2の進行を再開する制御を行う。
【0053】
本実施形態では、約1.8mの長さの竹10を対象としているが、この場合、竹10の長さの約半分まで、刃物5によって分割された時に、制御装置15がチェーンフック2を一時停止させる制御を行う。制御装置15が、チェーンフック2を一時停止する時間を1秒とする。竹10の直径が所定の値よりも大きいことを検知した時から、センサ13が竹10の半分の長さが分割されるまでの時間tが、予めデータとして、判定手段16に入力されている。そして、センサ13から、竹10の直径が所定の値よりも大きいことを検知したとの信号を判定手段16が受信すると、判定手段16は、分割竹10bが引込ローラ7によって引き込まれ、竹10の後端がチェーンフック2によって押されている状態であるかどうかを判定する。センサ13から竹10の直径が所定の値よりも大きいことを検知したとの信号を判定手段16が受信して、時間tが経過すると、判定手段16は、分割竹10bが引込ローラ7によって引き込まれ、竹10の後端がチェーンフック2によって押されている状態であると判定する。判定手段16は、判定結果、つまり、チェーンフック2を一時停止させるタイミングであることを制御装置15に通知する。
【0054】
制御装置15は、判定手段16からの通知を受信すると、チェーンフック2を1秒間停止させるために、制御装置15は、スプロケット駆動部3を1秒間停止させる制御を行う。制御装置15が、チェーンフック2を1秒間停止させている間は、引込ローラ7が分割竹10bを引き込んでいることによって、竹10は前方へと移動しており、チェーンフック2は竹10の後端を押していない状態となる。そのため、本実施形態の竹割機1aは、竹10の直径が大きいことによって、引込ローラ7による分割竹10bの引き込みの遅れ等が生じる問題を解決できる。これにより、竹割機1aは、直径の大きい竹10であっても、よりスムーズに竹10を分割できる。制御装置15によるチェーンフック2の一時停止の時間、および、停止させるタイミングは、竹10の長さ、竹割機1aの全長等に応じて適宜変更可能である。判定手段16は、本実施形態に限定するものではなく、センサ等を用いて、竹10の位置を検知することで竹10の状態を判定し、制御装置15に、チェーンフック2を一時停止するタイミングであることを通知することも可能である。また、制御装置15が、判定手段16の機能を備えることも可能である。
【0055】
本実施形態の竹割機1aによって竹10を分割する動作について説明する。まず初めに、作業員は、竹投入部4内において、チェーンフック2より前に竹10を投入する。チェーンフック2が前方へと進行して、当接部24が竹10の後端を押し始める。チェーンフック2に押された竹10が、センサ13の投光器13aと受光器13bとの間を通過する時、センサ13は、竹10の直径が所定の値以上であるかを検知する。本実施形態では、センサ13は、竹10の直径が180mm以上であるかを検知する。竹10の直径が180mm未満の場合、竹割機1aは、チェーンフック2を一時停止する必要がないので、第1の実施形態の竹割機1と同じ動作で、竹割機1aは、チェーンフック2の進行を一時停止させることなく竹10を分割する。
【0056】
センサ13によって、竹10の直径が180mm以上であることを検知した場合、判定手段16は、センサ13から、竹10の直径が所定の値(180mm)よりも大きいことを検知したとの信号を受信する。この時、竹割機1aは、チェーンフック2によって竹10を押し続けており、竹10を刃物5で分割している。そして、判定手段16は、センサ13からの信号を受信してから、時間tが経過すると、判定手段16は、制御装置15に、チェーンフック2の進行を一時停止させるタイミングであることを通知する。制御装置15が、判定手段16からの通知を受けたことにより、スプロケット駆動部3を1秒間停止させる制御を行と、チェーンフック2が1秒間停止する。
【0057】
チェーンフック2が一時停止すると、チェーンフック2は竹10の後端から離れて、竹10を押すことができなくなる。この時、分割竹10bは引込ローラ7によって引き込まれて移動していることから、竹10は引き続き刃物5を通過して分割される。チェーンフック2が1秒間停止した後、制御装置15は、スプロケット駆動部3を再び駆動させて、チェーンフック2の進行を再開させる。チェーンフック2の進行が再開した時、既に分割竹10bは引込ローラ7によって前方へと移動している。よって、チェーンフック2が再び竹10を押すことはなく、チェーンフック2はそのまま進行を続け、最後には前方のスプロケット22に沿って下方へと移動する。何らかの理由で、引込ローラ7によって分割竹10bを引き込むのが遅れた場合は、再びチェーンフック2が竹10の後端を押すことで、竹10を刃物5へと押し付けることもできる。このように、第2の実施形態の竹割機1aは、竹10の直径が大きい場合、チェーンフック2の形状等によって、分割竹10bが引込ローラ7に2~3層になって引き込まれる際に生じる、竹10の後端がチェーンフック2に押さえ込まれる状態を、チェーンフック2を一時停止させることで解消できる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、例えば、竹を燃料用のチップとして使用するために、竹を分割する竹割機として使用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1,1a 竹割機
2 チェーンフック
20 ローラチェーン
21 リンクプレート
22 スプロケット
23 アタッチメント
24 当接部
25 底部
26 突出部
27 本体部
27a 壁
27b 頂部
28a ピン
28b ローラ
29 切り欠き
3 スプロケット駆動部
30 引込ローラ駆動部
31 チェーン
32 スプロケット
33 スプロケット
34 スプロケット
4 竹投入部
41 溝
42 傾斜壁
44 軸受
46 孔
5 刃物
51 刃
52 外周壁
53 フレーム
6 ガイド部
61 入口開口
62 出口開口
63 上部ガイド板
64 下部ガイド板
65 側部ガイド板
66 下部プレート
7 引込ローラ
70 ローラ本体
71 突起
72 トガリ先六角穴付止ネジ
73 ネジ穴
74 ナット
75 支柱
76 弾性部材
77 カバー
8 仮置き部
81 側壁
82 底面
9 ローラ
91 アーム
92 弾性手段
93 軸
94 凸部
10 竹
10a 節
10b 分割竹
11 架台
12 操作盤
12a 設定部
13 センサ
13a 投光器
13b 受光器
14 車輪
15 制御装置
16 判定部
G 中心軸
【要約】 (修正有)
【課題】分割した竹を刃物の近傍に残存させることなく移動させ、後端まで確実に分割する竹割機を提供する。
【解決手段】竹割機は、複数のスプロケットに架け渡されたローラチェーンに設けられ、スプロケットの回転によって移動するチェーンフックと、スプロケットを回転させるスプロケット駆動部と、斜め上方に延出した一対の傾斜壁を有する竹投入部と、チェーンフックが進行する方向の前方に配置された刃物と、刃物の前方に配置されたガイド部と、ガイド部を通過した分割竹が挿通される間隔を空けて配置された2つの引込ローラと、2つの引込ローラを回転させる引込ローラ駆動部と、を備え、ガイド部は、分割竹の入り口となる入口開口と、入口開口よりも高さ方向の寸法が小さい分割竹の出口となる出口開口と、分割竹を入口開口から出口開口へガイドするガイド面と、を有し、刃物は、放射状に配置された複数の刃を有する。
【選択図】
図1