(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
G05F 1/56 20060101AFI20240307BHJP
H02M 3/00 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
G05F1/56 310H
G05F1/56 310C
G05F1/56 310L
H02M3/00 J
(21)【出願番号】P 2020124434
(22)【出願日】2020-07-21
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000004606
【氏名又は名称】ニチコン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 孝典
(72)【発明者】
【氏名】山本 将大
【審査官】白井 孝治
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-054512(JP,A)
【文献】特開2019-053728(JP,A)
【文献】特開2007-164270(JP,A)
【文献】特開2010-045596(JP,A)
【文献】特開昭60-175129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05F 1/56
H02M 3/00~ 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導性負荷に直流電流を供給する電源装置であって、
直流電圧を出力する直流源と、
前記直流源から出力された前記直流電圧を降圧し、前記誘導性負荷に前記直流電流を供給するリニアレギュレータ部と、
前記リニアレギュレータ部から出力される前記直流電流の電流値を前記直流電流の目標値に近づけるための制御信号を生成し、前記制御信号を前記リニアレギュレータ部に出力して、前記リニアレギュレータ部のフィードバック制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記制御信号の制御指令値が常に0よりも大となるように、前記制御指令値に所定のオフセット値を含ませることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記電流値と前記目標値との誤差に対応した誤差信号を生成する第1演算回路と、
前記誤差信号に基づいて、前記電流値を前記目標値に近づけるための第1制御信号を生成する応答回路と、
前記オフセット値に関するオフセット信号を生成するオフセット回路と、
前記第1制御信号に前記オフセット信号を加算した第2制御信号を生成し、前記第2制御信号を前記制御信号として前記リニアレギュレータ部に出力する第2演算回路と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記第2演算回路は、オペアンプ加算回路であることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導性負荷に直流電流を供給する電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
誘導性負荷としては、超伝導電磁石が知られている(例えば、特許文献1参照)。超伝導電磁石は、定電流源の電源装置によって直流電流が供給されると強力な磁場を発生させることができ、様々な用途に活用されている。
【0003】
一方で、超伝導電磁石は、非常に大きなインダクタンス値を有するため、電流の微小な変化でも誘導起電力による電圧のオーバーシュートが発生する。最悪の場合、電圧のオーバーシュートはクエンチ現象を招き、超伝導電磁石のコイルを焼損させることにつながる。このため、超伝導電磁石に直流電流を供給する電源装置は、非常に高安定で低リプルの電流出力が要求される。
【0004】
電源装置は、超伝導電磁石に直流電流を供給するリニアレギュレータ部と、リニアレギュレータ部のフィードバック制御を行う制御部とを備える。制御部は、リニアレギュレータ部から出力される直流電流の電流値が所定の目標値に近づくように制御信号を生成し、生成した制御信号をリニアレギュレータ部に出力してフィードバック制御を行う。
【0005】
制御信号の制御指令値は、リニアレギュレータ部から出力される直流電流の電流値と相関関係を有する。しかしながら、起動時(電流ゼロからの立上り時)など制御指令値が小さいときには、リニアレギュレータ部が動作しないため、直流電流の電流値が直流電流の目標値に追従しない。言い換えれば、従来の電源装置には、制御指令値を大きくしてもリニアレギュレータ部から出力される直流電流の電流値が大きくならない領域(不感帯域)が存在する(
図6参照)。
【0006】
この不感帯域により、目標値に対する電流値の追従性が損なわれる。そして、不感帯域を越えたときに電流値が目標値に追従し始めると、電流値に急勾配(di/dt)が生じ、超伝導電磁石に電圧のオーバーシュート(L・di/dt)が発生してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、起動時に発生する電圧のオーバーシュートを抑制可能な電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る電源装置は、
誘導性負荷に直流電流を供給する電源装置であって、
直流電圧を出力する直流源と、
前記直流源から出力された前記直流電圧を降圧し、前記誘導性負荷に前記直流電流を供給するリニアレギュレータ部と、
前記リニアレギュレータ部から出力される前記直流電流の電流値を前記直流電流の目標値に近づけるための制御信号を生成し、前記制御信号を前記リニアレギュレータ部に出力して、前記リニアレギュレータ部のフィードバック制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記制御信号の制御指令値が常に0よりも大となるように、前記制御指令値に所定のオフセット値を含ませることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、制御部は制御信号の制御指令値に所定のオフセット値を含ませるので、起動時であっても、制御指令値が0よりもオフセット値の分だけ大となる。これにより、起動直後からリニアレギュレータ部を動作させることができるため、直流電流の電流値を目標値に追従させることができる。したがって、この構成によれば、誘導性負荷において発生する電圧のオーバーシュートを抑制できる。
【0011】
上記電源装置において、
前記制御部は、
前記電流値と前記目標値との誤差に対応した誤差信号を生成する第1演算回路と、
前記誤差信号に基づいて、前記電流値を前記目標値に近づけるための第1制御信号を生成する応答回路と、
前記オフセット値に関するオフセット信号を生成するオフセット回路と、
前記第1制御信号に前記オフセット信号を加算した第2制御信号を生成し、前記第2制御信号を前記制御信号として前記リニアレギュレータ部に出力する第2演算回路と、
を備えるよう構成できる。
【0012】
上記電源装置において、
前記第2演算回路は、オペアンプ加算回路であってもよい。
【0013】
上記電源装置において、
前記リニアレギュレータ部は、直列接続された複数のトランジスタを含み、
前記オフセット値は、前記トランジスタにベース電流を流すために必要な電圧値に設定されていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、起動時に電圧のオーバーシュートを抑制可能な電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】本発明のオフセット回路および第2演算回路の回路図である。
【
図3】本発明のフィードバック制御を説明するための図である。
【
図4】比較例に係る電源装置の動作を説明するための波形図である。
【
図5】本発明に係る電源装置の動作を説明するための波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る電源装置の実施形態について説明する。
【0017】
図1に、本発明の一実施形態に係る電源装置100を示す。電源装置100は、直流源110と、リニアレギュレータ部120と、電流検出手段130と、制御部140とを備え、超伝導電磁石200(本発明の「誘導性負荷」に相当)に直流電流Iを供給する。
【0018】
直流源110は、直流電圧を出力するよう構成される。直流源110は、出力する直流電圧に生じるリプルがppmオーダー以下であることが好ましい。本実施形態では、直流源110はDC/DCコンバータを含む。
【0019】
リニアレギュレータ部120は、直流源110から出力された直流電圧を降圧し、超伝導電磁石200に直流電流Iを供給するよう構成される。本実施形態では、リニアレギュレータ部120は、第1レギュレータ部121と、第2レギュレータ部122と、第3レギュレータ部123と、複数の抵抗とを含む。
【0020】
第1レギュレータ部121および第2レギュレータ部122は、各1つのトランジスタで構成される。第3レギュレータ部123は、超伝導電磁石200に大電流の直流電流Iを供給するため、並列接続された複数(例えば、200個)のトランジスタで構成される。第1レギュレータ部121、第2レギュレータ部122および第3レギュレータ部123は、電流増幅率を高めるために多段に直列接続されている。
【0021】
電流検出手段130は、リニアレギュレータ部120と超伝導電磁石200とを接続する電力線に設けられている。電流検出手段130は、リニアレギュレータ部120から出力されて超伝導電磁石200に供給される直流電流Iの電流値Ioutを検出し、検出した電流値Ioutに対応する信号(例えば、電圧信号)を制御部140に出力する。本実施形態では、電流検出手段130はカレントトランスを含む。
【0022】
制御部140は、直流電流Iの電流値Ioutを所定の目標値Irefに近づけるための制御信号を生成し、当該制御信号をリニアレギュレータ部120に出力して、リニアレギュレータ部120のフィードバック制御を行うよう構成される。本実施形態では、制御部140は、第1演算回路141と、応答回路142と、オフセット回路143と、第2演算回路144とを備える。
【0023】
第1演算回路141は、直流電流Iの電流値Ioutと直流電流Iの目標値Irefとの誤差(差分)に対応した誤差信号Verrを生成するよう構成される。本実施形態では、第1演算回路141は、少なくとも1つのオペアンプを含む誤差増幅器で構成される。第1演算回路141には、電流検出手段130から直流電流Iの電流値Ioutに対応した電圧信号が入力されるとともに、外部(例えば、電源装置100の外部に設けられたマイコン)から直流電流Iの目標値Irefに対応した電圧信号が入力される。第1演算回路141は、これらの電圧信号の電圧差を増幅して誤差信号Verrを生成する。
【0024】
応答回路142は、誤差信号Verrに基づいて、直流電流Iの電流値Ioutを目標値Irefに近づけるための第1制御信号Vaを生成するよう構成される。本実施形態では、応答回路142は、増幅率を高めるために多段接続された複数のオペアンプを含む回路で構成される。なお、第1制御信号Vaの制御指令値(以下、「第1制御指令値」)は、従来の電源装置における制御信号の制御指令値に相当する。
【0025】
オフセット回路143は、オフセット値に関するオフセット信号Vbを生成するよう構成される。オフセット信号Vbは、第2演算回路144において、第1制御信号Vaに加算される。
図2に示すように、本実施形態のオフセット回路143は、抵抗R1,R2からなる直列回路と、一端が抵抗R1,R2の接続点に接続されたコンデンサC1とを含む。オフセット回路143は、所定の電圧Veeを抵抗R1,R2で分圧したオフセット電圧を生成し、当該オフセット電圧に対応する電圧信号をオフセット信号Vbとして第2演算回路144に出力する。
【0026】
オフセット電圧の電圧値(オフセット値)は、リニアレギュレータ部120を構成するトランジスタにベース電流を流してリニアレギュレータ部120を動作可能な状態にするために必要な電圧値に設定されている。すなわち、上記トランジスタにベース電流を流すために必要な電圧値がX(例えば、X=1.0)[V]の場合、オフセット電圧をX[V]にすることが好ましい。
【0027】
第2演算回路144は、第1制御信号Vaにオフセット信号Vbを加算した第2制御信号Viを生成し、第2制御信号Viをフィードバック制御の制御信号(本発明の「制御信号」)としてリニアレギュレータ部120に出力するよう構成される。
図2に示すように、本実施形態の第2演算回路144は、オペアンプOP1と抵抗R3~R6とを含むオペアンプ加算回路で構成される。第2制御信号Viの制御指令値(以下、「第2制御指令値」)は、第1制御信号Vaの第1制御指令値にオフセット信号Vbのオフセット値を加算した値になる。
【0028】
図3に、電源装置100のフィードバック制御の構成を示す。本実施形態に係るフィードバック制御の構成は、ハード部であるリニアレギュレータ部120に第1制御信号Vaが入力される前に、オフセット信号Vbを第1制御信号Vaに加算させることを特徴とする。
【0029】
図3に示すように、第1演算回路141は、直流電流Iの電流値Ioutに対応する信号と直流電流Iの目標値Irefに対応する信号とに基づいて生成した誤差信号Verrを出力する。応答回路142は、誤差信号Verrに基づいて生成した第1制御信号Vaを出力する。第2演算回路144は、第1制御信号Vaにオフセット信号Vbを加算した第2制御信号Viを出力する。リニアレギュレータ部120は、第2制御信号Viに応じて生成した直流電流Iを超伝導電磁石200に供給する。電流検出手段130は、直流電流Iの電流値Ioutを検出し、電流値Ioutに対応する信号(検出信号)を第1演算回路141に出力する。
【0030】
このようなフィードバック制御の構成により、リニアレギュレータ部120に入力される第2制御信号Viの第2制御指令値は、第1制御信号Vaの第1制御指令値の大きさにかかわらず、オフセット信号Vbのオフセット値の分だけ常に0よりも大となる。
【0031】
続いて、本実施形態に係る電源装置100の起動時の動作について、オフセット回路143および第2演算回路144を備えていない電源装置(比較例に係る電源装置)と比較しつつ説明する。
【0032】
図4は、比較例に係る電源装置の起動時の波形図であって、(A)は直流電流Iの電流値Ioutおよび目標値Irefの波形図、(B)は超伝導電磁石200で生じる電圧Vsの波形図、(C)はフィードバック制御の制御信号Vi’(=第1制御信号Va)の波形図、(D)は(A)の枠D内の拡大波形図、(E)は(B)の枠E内の拡大波形図、(F)は(C)の枠F内の拡大波形図である。
【0033】
一方、
図5は、本実施形態に係る電源装置100の起動時の波形図であって、(A)は直流電流Iの電流値Ioutおよび目標値Irefの波形図、(B)は超伝導電磁石200で生じる電圧Vsの波形図、(C)はフィードバック制御の第2制御信号Vi(=第1制御信号Va+オフセット信号Vb)の波形図、(D)は(A)の枠D内の拡大波形図、(E)は(B)の枠E内の拡大波形図、(F)は(C)の枠F内の拡大波形図である。
【0034】
比較例に係る電源装置では、
図4(D)に示すように、時刻T1において動作を開始させ、時刻T2から時刻T3にかけて目標値Irefを上昇させても、電流値Ioutは上昇せず目標値Irefに追従しない。時刻T3までは、制御信号Vi’の制御指令値が小さいため(
図4(F)参照)、リニアレギュレータ部120を構成するトランジスタにベース電流が流れず、リニアレギュレータ部120が動作しないからである。その結果、比較例に係る電源装置では、時刻T2から時刻T3にかけて不感帯域が生じる。
【0035】
時刻T3において、リニアレギュレータ部120が動作し始めると、電流値Ioutは目標値Irefに追従し始める。時刻T3の時点では、電流値Ioutと目標値Irefとの誤差が大きくなっているので、時刻T3から時刻T4にかけて、電流値Ioutが急激に上昇する(
図4(D)参照)。このため、時刻T3から時刻T4の間で、超伝導電磁石200に電圧Vsの過大なオーバーシュートが生じてしまう(
図4(E)参照)。
【0036】
一方、本実施形態に係る電源装置100では、
図5(D)に示すように、時刻T1において動作を開始させ、時刻T2から時刻T3にかけて目標値Irefを上昇させると、電流値Ioutは目標値Irefに追従する。電源装置100では、第1制御信号Vaの第1制御指令値が小さくても、第1制御指令値にオフセット信号Vbのオフセット値Xが加算されるので(
図5(F)参照)、時刻T2から時刻T3にかけてリニアレギュレータ部120を構成するトランジスタにベース電流が流れる(リニアレギュレータ部120が動作する)。その結果、電源装置100では、時刻T2から時刻T3にかけて電流値Ioutは目標値Irefに追従し、不感帯域が生じるのを回避できる。
【0037】
また、不感帯域が生じるのを回避できることから、電源装置100では、時刻T3から時刻T4にかけて電流値Ioutが急激に上昇するのを回避できる(
図5(D)参照)。したがって、本実施形態に係る電源装置100によれば、起動時に、超伝導電磁石200において発生する電圧Vsのオーバーシュートを抑制できる(
図5(E)参照)。
【0038】
以上、本発明に係る電源装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0039】
本発明に係る電源装置は、直流電圧を出力する直流源と、直流電圧を降圧して誘導性負荷に直流電流を供給するリニアレギュレータ部と、リニアレギュレータ部から出力される直流電流の電流値を目標値に近づけるための制御信号を生成し、リニアレギュレータ部に出力してフィードバック制御を行う制御部とを備え、制御部は、制御信号の制御指令値が常に0よりも大となるように、制御指令値に所定のオフセット値を含ませるのであれば、適宜構成を変更できる。
【0040】
本発明の制御部は、オフセット回路143および第2演算回路144に代えて、直流電流Iの目標値Irefを補正する補正回路を備えてもよい。補正回路は、オフセット信号を生成し、生成したオフセット信号を目標値Irefに対応した信号に加算することで、目標値Irefを補正する。補正回路は、補正後の目標値Iref’に対応した信号を第1演算回路141に出力する。
【0041】
補正後の目標値Iref’に対応した信号が入力された第1演算回路141は、直流電流Iの電流値Ioutと補正後の目標値Iref’との誤差(差分)に対応した誤差信号Verr’を生成する。応答回路142は、誤差信号Verr’に基づいて、電流値Ioutを補正後の目標値Iref’に近づけるための制御信号Vi(第1制御信号Va’)を生成し、制御信号Viをリニアレギュレータ部120に出力する。
【0042】
すなわち、制御部が補正回路を備える構成は、オフセット信号を目標値Irefに対応した信号に加算することで、制御信号Vi(第1制御信号Va’)の制御指令値に所定のオフセット値を含ませる構成である。
【0043】
本発明に係る電源装置において、オフセット信号Vbのオフセット値は、リニアレギュレータ部120を構成するトランジスタにベース電流を流すために必要な電圧値に設定されることが好ましいが、超伝導電磁石200において発生する電圧Vsのオーバーシュートの許容量に応じて適宜変更できる。例えば、上記トランジスタにベース電流を流すために必要な電圧値がX[V]の場合、オフセット値をX[V]±5%の範囲内の値に設定してもよい。
【0044】
本実施形態のオフセット回路143は、
図2に示すように抵抗分圧回路にてオフセット電圧を生成しているが、オフセット電圧の生成手段はこれに限定されず、市販の電圧リファレンスICを抵抗分圧回路に替えて用いることもできる。
【0045】
本発明に係る電源装置は、超伝導電磁石以外の誘導性負荷に対しても適用することができる。すなわち、本発明に係る電源装置は、超伝導電磁石以外の誘導性負荷に対しても、電圧のオーバーシュートを抑制できる。
【符号の説明】
【0046】
100 電源装置
110 直流源
120 リニアレギュレータ部
121 第1レギュレータ部
122 第2レギュレータ部
123 第3レギュレータ部
130 電流検出手段
140 制御部
141 第1演算回路
142 応答回路
143 オフセット回路
144 第2演算回路
200 超伝導電磁石