(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】広告システム、広告方法、プログラム実行可能化システム及びプログラム実行可能化方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240307BHJP
【FI】
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2020207136
(22)【出願日】2020-12-14
(62)【分割の表示】P 2019233287の分割
【原出願日】2019-12-24
【審査請求日】2022-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 伸行
(72)【発明者】
【氏名】君島 徹
(72)【発明者】
【氏名】永野 洋
(72)【発明者】
【氏名】石 圭一郎
【審査官】星野 昌幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-014381(JP,A)
【文献】特開2014-059785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 ~ 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置と、該印刷装置と通信接続が可能な第1端末と
、利用者が操作する第2端末と、該第2端末と通信接続が可能なサーバ装置と、該第2端末と通信接続が可能な他の装置とを備える広告システムであって、
利用者が、学校に所属する学生の保護者であり、
第1端末が、
印刷者の操作により印刷データを生成する印刷データ生成手
段
を備え、
広告システムが、
印刷データに広告情報を追加する広告情報追加手
段
を備え、
第1端末が、
広告情報が追加された印刷データを印刷装置へ送信する第1印刷データ送信手段
を備え、
印刷装置が、
第1端末から、広告情報が追加された印刷データを受信する第
1印刷データ受信手段と、
受信した、広告情報が追加された印刷データに基づいて、記録媒体への印刷を実行する印刷手段と
を備え
、
第2端末が、
印刷された記録媒体に表示された広告情報に基づいて、他の装置へ広告の表示要求を送信する第1広告表示要求送信手段と、
他の装置から広告を受信する第1広告受信手段と、
受信した広告を表示する第1広告表示手段と
を備え、
サーバ装置が、
第2端末が、他の装置へ広告の表示要求を送信したこと、他の装置から広告を受信したこと、受信した広告を表示したこと、及び/又は、広告を表示した後に所定の条件を満たしたことに応じて、該第2端末を操作する利用者に対応する学生が所属する学校に特典を付与する特典付与手段と、
利用者に対応する学生が所属する学校に付与された特典を記憶する特典記憶手段と
を備える、広告システム。
【請求項2】
第1端末が、
印刷データ生成手段により生成した印刷データ又は広告情報追加手段により広告情報が追加された印刷データをサーバ装置に送信する、第2印刷データ送信手段
を備え、
サーバ装置が、
第1端末から、印刷データ生成手段により生成した印刷データ又は広告情報追加手段により広告情報が追加された印刷データを受信する第2印刷データ受信手段と、
第2端末へ、受信した印刷データを広告情報と関連付けて送信する第3印刷データ送信手段と
を備え、
第2端末が、
受信した印刷データの内容を表示する印刷内容表示手段と、
該印刷データに対応する広告情報に基づいて、他の装置へ広告の表示要求を送信する第2広告表示要求手段と、
他の装置から広告を受信する第2広告受信手段と、
受信した広告を表示する第2広告表示手段と
を備える、請求項
1に記載の広告システム。
【請求項3】
特典がポイントであり、ポイントを消費することで、利用者
に対応する学生が所属する学校において、商品及び役務の提供を受けることができる、請求項
1又は2に記載の広告システム。
【請求項4】
広告情報が、1次元コード又は2次元コードである、請求項1~
3のいずれかに記載の広告システム。
【請求項5】
前記他の装置がサーバ装置である、請求項
1~
4のいずれかに記載の広告システム。
【請求項6】
印刷装置と、該印刷装置と通信接続が可能な第1端末と
、利用者が操作する第2端末と、該第2端末と通信接続が可能なサーバ装置と、該第2端末と通信接続が可能な他の装置とを備える広告システムにおいて実行される広告方法であって、
利用者が、学校に所属する学生の保護者であり、
第1端末が、
印刷者の操作により印刷データを生成し
、
広告システムが、
印刷データに広告情報を追加し、
第1端末が、
広告情報が追加された印刷データを印刷装置へ送信し、
印刷装置が、
第1端末から、広告情報が追加された印刷データを受信し、
受信した、広告情報が追加された印刷データに基づいて、記録媒体への印刷を実行
し、
第2端末が、
印刷された記録媒体に表示された広告情報に基づいて、他の装置へ広告の表示要求を送信し、
他の装置から広告を受信し、
受信した広告を表示し、
サーバ装置が、
第2端末が、他の装置へ広告の表示要求を送信したこと、他の装置から広告を受信したこと、受信した広告を表示したこと、及び/又は、広告を表示した後に所定の条件を満たしたことに応じて、該第2端末を操作する利用者に対応する学生が所属する学校に特典を付与し、
利用者に対応する学生が所属する学校に付与された特典を記憶する、広告方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告システム、広告方法、プログラム実行可能化システム及びプログラム実行可能化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
学校や学習塾などでは、学習用やテスト用のプリントだけでなく、学生の保護者への連絡事項等を伝えるための配布物を印刷することがある。保護者は、学生からこれらの印刷物を受け取り、連絡事項を把握する。しかし、これらの配布物に印刷されている情報は、学校や学習塾からの連絡事項のみであり、保護者にとって有益な情報、例えば、広告等の情報を伝えることができるものではなかった。
【0003】
広告情報をユーザに伝えることができるシステムとしては、例えば、ユーザの携帯電話から、広告情報を閲覧したことを示す出力があった場合に、ユーザにポイントを付与する広告システム(特許文献1参照)や、ユーザの携帯端末にて、店舗から送信される広告情報を受信するとポイントが付与され、付与されたポイントを消費して、店舗において商品を購入できる広告システム(特許文献2参照)が開示されている。しかし、これらの広告システムは、携帯端末にて広告情報を閲覧することが可能ではあるものの、印刷を行う際に印刷物に広告情報を挿入できるものではなかった。
【0004】
ところで、近年、多くの人がスマートフォンを利用している。スマートフォンの利用者は、スマートフォンで利用するアプリケーションを、ダウンロードストアなどから、必要に応じてダウンロードをしている。通常、これらのアプリケーションのうち、無料のアプリケーションであれば、誰でもダウンロードをして利用することができる。また、有料のアプリケーションであっても料金を支払うことで誰でも利用することができる。しかし、従来のインターネットからアプリケーションをダウンロードする方式では、例えば、学校や学習塾など教育機関が、学生や学生の保護者などの特定の人のみにアプリケーションを利用してもらいたいような場合に、対応できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-259819号公報
【文献】特開2005-115577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記に鑑みなされたものである。すなわち、本発明は、印刷者が、印刷をしようと意図した内容に加え、広告についても印刷することができる広告システムを提供することを第一の目的とする。
【0007】
また、本発明は、特定の利用者のみに一部の機能が実行可能なプログラムをダウンロードすることができ、且つ、該一部の機能を実行可能とするための処理を実行する際に、利用者に関する所定の情報を登録することができるプログラム実行可能化システムを提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、上記目的は、以下の[1]~[13]により達成することができる。
[1]印刷装置と、該印刷装置と通信接続が可能な第1端末とを備える広告システムであって、第1端末が、印刷者の操作により印刷データを生成する印刷データ生成手段と、広告情報が追加された印刷データを印刷装置へ送信する第1印刷データ送信手段とを備え、広告システムが、印刷データに広告情報を追加する広告情報追加手段とを備え、印刷装置が、第1端末から、広告情報が追加された印刷データを受信する第2印刷データ受信手段と、受信した、広告情報が追加された印刷データに基づいて、記録媒体への印刷を実行する印刷手段とを備える、広告システム;
[2]広告システムが、利用者が操作する第2端末と、該第2端末と通信接続が可能な他の装置とを備え、第2端末が、印刷された記録媒体に表示された広告情報に基づいて、他の装置へ広告の表示要求を送信する第1広告表示要求送信手段と、他の装置から広告を受信する第1広告受信手段と、受信した広告を表示する第1広告表示手段とを備える、前記[1]に記載の広告システム;
[3]広告システムが、利用者が操作する第2端末と、該第2端末と通信接続が可能なサーバ装置とを備え、第1端末が、印刷データ生成手段により生成した印刷データ又は広告情報追加手段により広告情報が追加された印刷データをサーバ装置に送信する、第2印刷データ送信手段を備え、サーバ装置が、第1端末から、印刷データ生成手段により生成した印刷データ又は広告情報追加手段により広告情報が追加された印刷データを受信する第2印刷データ受信手段と、第2端末へ、受信した印刷データを広告情報と関連付けて送信する第3印刷データ送信手段とを備え、第2端末が、受信した印刷データの内容を表示する印刷内容表示手段と、該印刷データに対応する広告情報に基づいて、他の装置へ広告の表示要求を送信する第2広告表示要求手段と、他の装置から広告を受信する第2広告受信手段と、受信した広告を表示する第2広告表示手段とを備える、前記[1]又は[2]に記載の広告システム;
[4]利用者はグループに所属するものであり、サーバ装置が、第2端末が、他の装置へ広告の表示要求を送信したこと、他の装置から広告を受信したこと、受信した広告を表示したこと、及び/又は、広告を表示した後に所定の条件を満たしたことに応じて、該第2端末に対応する利用者が所属するグループに特典を付与する特典付与手段と、利用者が所属するグループに付与された特典を記憶する特典記憶手段とを備える、前記[2]又は[3]に記載の広告システム;
[5]特典がポイントであり、ポイントを消費することで、利用者が所属するグループが商品及び役務の提供を受けることができる、前記[4]に記載の広告システム;
[6]広告情報が、1次元コード又は2次元コードである、前記[1]~[5]のいずれかに記載の広告システム;
[7]前記他の装置がサーバ装置である、前記[2]~[6]のいずれかに記載の広告システム。
[8]印刷装置と、該印刷装置と通信接続が可能な第1端末とを備える広告システムにおいて実行される広告方法であって、第1端末が、印刷者の操作により印刷データを生成し、広告情報が追加された印刷データを印刷装置へ送信し、広告システムが、印刷データに広告情報を追加し、印刷装置が、第1端末から、広告情報が追加された印刷データを受信し、受信した、広告情報が追加された印刷データに基づいて、記録媒体への印刷を実行する、広告方法;
[9]第1端末と、第1端末と通信接続が可能なサーバ装置と、該サーバ装置とは異なる他のサーバ装置と、他のサーバ装置と通信接続が可能で、利用者が操作する第2端末とを備えるプログラム実行可能化システムであって、第1端末が、利用者に関する利用者情報を含み、第2端末での所定のプログラムの一部又は全部の機能を実行可能とするための実行可能化情報を生成する実行可能化情報生成手段を備え、第2端末が、他のサーバ装置から第2端末にて所定のプログラムを受信するプログラム受信手段と、受信した所定のプログラムを実行するプログラム実行手段と、第1端末にて生成された実行可能化情報を取得する実行可能化情報取得手段と、実行可能化情報に含まれた利用者情報と関連付けて、所定の情報をサーバ装置に送信する所定情報送信手段とを備え、サーバ装置が、第2端末から所定の情報を受信する所定情報受信手段と、受信した所定の情報と利用者情報を関連付けて記憶する所定情報記憶手段とを備え、第2端末が実行可能化情報を取得すると、プログラム実行手段による所定のプログラムの一部又は全部の機能の実行が可能となる、プログラム実行可能化システム;
[10]第2端末が、利用者の操作により情報を入力する入力手段を備え、所定の情報が、入力手段により入力された情報である、前記[9]に記載のプログラム実行可能化システム;
[11]所定の情報が、第2端末又は該第2端末を操作する利用者を一意に特定する識別情報である、前記[9]に記載のプログラム実行可能化システム;
[12]実行可能化情報が1次元コード又は2次元コードである、前記[9]に記載の広告システム;
[13]第1端末と、第1端末と通信接続が可能なサーバ装置と、該サーバ装置とは異なる他のサーバ装置と、他のサーバ装置と通信接続が可能で、利用者が操作する第2端末とを備えるプログラム実行可能化システムにおいて実行されるプログラム実行可能化方法であって、第1端末が、利用者に関する利用者情報を含み、第2端末での所定のプログラムの一部又は全部の機能を実行可能とするための実行可能化情報を生成し、第2端末が、他のサーバ装置から第2端末にて所定のプログラムを受信し、受信した所定のプログラムを実行し、第1端末にて生成された実行可能化情報を取得し、実行可能化情報に含まれた利用者情報と関連付けて、所定の情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置が、第2端末から所定の情報を受信し、受信した所定の情報と利用者情報を関連付けて記憶するものであり、第2端末が実行可能化情報を取得すると、第2端末における所定のプログラムの一部又は全部の機能の実行が可能となる、プログラム実行可能化方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、印刷者が、印刷をしようと意図した内容に加え、広告についても印刷物に印刷することができる広告システムを提供することができる。
【0010】
また、本発明は、特定の利用者のみに一部の機能が実行可能なプログラムをダウンロードすることができ、且つ、該一部の機能を実行可能とするための処理を実行する際に、利用者に関する所定の情報を登録することができるプログラム実行可能化システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態にかかる広告システムの概要図を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態にかかる学校端末又は利用者端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける印刷処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態にかかる広告システムを利用することで印刷される印刷物の一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおいて利用される登録案内書の一部を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおけるアプリケーションの機能の実行可能化処理のフローチャートを示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける利用者端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおけるバックナンバー閲覧処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける利用者端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける広告表示処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態にかかる広告システムの概要図を示す図である。本実施の形態では、本発明の広告システムを学校で利用する場合について説明をするが、本発明の広告システムは、学校だけでなく、学習塾やスポーツスクールなどの教育機関の他、教育以外の事業を行う機関においても利用することが可能である。
【0014】
本発明の広告システムは、例えば、印刷装置2、学校端末3、サーバ装置4及び利用者端末5とを備える。学校端末3は、前記第1端末に相当するものであり、利用者端末5は、前記第2端末に相当するものである。学校端末3と利用者端末5はいずれも、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されないが、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが該当する。
【0015】
印刷装置2と学校端末3は、学校1に備えられている。印刷装置2と学校端末3は、有線又は無線により通信接続が可能である。学校1の教員は、学校端末3を操作して、印刷データを作成する。教員が学校端末3を操作して印刷指示をすると、学校端末3から印刷装置2へ印刷データが送信され、印刷装置2にて印刷データに対応する内容が印刷される。本発明の広告システムでは、印刷の対象となる内容に広告情報が追加されたうえで、印刷が実行される。
【0016】
学校端末3とサーバ装置4は、有線又は無線により通信ネットワークを介して通信接続が可能である。印刷の対象となる広告情報が追加された印刷データは、学校端末3からサーバ装置4へ送信され、サーバ装置4のストレージ部にて記憶される。なお、学校1には、アプリケーションサーバが設けられており、学校端末3は、アプリケーションサーバを介して、サーバ装置4と通信接続をしてもよい。
【0017】
印刷装置2にて印刷された印刷物は、教員から学生を介して保護者へ、或いは、教員から直接的に保護者へ配布される。保護者は、印刷物に印刷された広告情報をもとに、保護者が有する利用者端末5にて、該広告情報に対応する広告ページへアクセスすることができる。ここで、広告情報としては、1次元コード又は2次元コードを用いることができる。
【0018】
利用者端末5にて、1次元コード又は2次元コードを読み取ると、本発明の広告システムを利用するための専用アプリケーションにて閲覧可能な広告ページを表示するための情報を取得することができる。或いは、利用者端末5にて、1次元コード又は2次元コードを読み取ると、広告を出稿している企業が独自で有する広告サイトへアクセスするためのURLを取得できる構成としてもよい。
【0019】
サーバ装置4と利用者端末5は、有線又は無線により通信ネットワークを介して通信接続が可能である。保護者は、利用者端末5にインストールされた専用アプリケーションを利用して、サーバ装置4にアクセスし、サーバ装置4にて記憶されている印刷データに対応する印刷内容(広告情報を含む)を閲覧することができる。
【0020】
利用者端末5の表示画面には、印刷装置2にて印刷された印刷物に対応する印刷内容と広告情報を表示することが可能である。利用者端末5の表示画面に表示された広告情報には、専用アプリケーションにて閲覧可能な広告ページへアクセスするための情報、或いは、広告を出稿している企業が独自で有する広告サイトへアクセスするための情報が含まれており、保護者の操作により、広告情報を選択すると、該広告ページ又は該広告サイトへアクセスすることができる。
【0021】
つまり、保護者は、印刷物に印刷された広告情報を、利用者端末5で読み取ることで広告を閲覧することができるだけでなく、専用アプリケーションを利用して印刷物の印刷履歴を閲覧する際に、印刷物に追加された広告を閲覧することも可能である。
【0022】
図2は、本発明の実施の形態にかかる学校端末又は利用者端末の構成を示すブロック図である。学校端末3又は利用者端末5は、制御部31、RAM32、ストレージ部33、グラフィックス処理部34、通信インタフェース35、インタフェース部36からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0023】
制御部31は、CPUやROMから構成される。制御部31は、ストレージ部33に格納されたプログラムを実行し、学校端末3又は利用者端末5の制御の制御を行なう。RAM32は、制御部31のワークエリアである。ストレージ部33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部31は、プログラム及びデータをRAM32から読み出して処理を行なう。制御部31は、RAM32にロードされたプログラム及びデータを処理することで、描画命令をグラフィックス処理部34に出力する。
【0024】
グラフィックス処理部34は表示部38に接続されている。表示部38は表示画面39を有している。制御部31が描画命令をグラフィックス処理部34に出力すると、グラフィックス処理部34は、表示画面39上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部38はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。
【0025】
通信インタフェース35は、通信ネットワークを介して、有線又は無線により他のコンピュータ装置とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース35を介して受信したデータは、RAM32にロードされ、制御部31により演算処理が行われる。インタフェース部36には外部メモリ37(例えば、SDカード等)が接続されている。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置4は、制御部41、RAM42、ストレージ部43及び通信インタフェース44を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0027】
制御部41は、CPUやROMから構成され、ストレージ部43に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置4の制御を行う。また、制御部41は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM42は、制御部41のワークエリアである。ストレージ部43は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部41は、プログラム及びデータをRAM42から読み出し、学校端末3又は利用者端末5から受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。通信インタフェース44は、通信ネットワークを介して、有線又は無線により他のコンピュータ装置とデータを送受信することが可能である。
【0028】
次に、本発明の広告システムにおける印刷処理について説明をする。
図4は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける印刷処理のフローチャートを示す図である。まず、学校の教員等の印刷者が、学校端末3を操作することで印刷データが生成される(ステップS1)。印刷者は、学校端末3に予めインストールされたワープロソフトや表計算ソフト等の種々のソフトを利用して、印刷の対象となる印刷データを作成することができる。
【0029】
印刷者は、学校端末3を操作して、印刷物の配布対象となるグループを指定するとともに印刷指示を行う(ステップS2)。印刷物の配布対象となるグループとは、例えば、学校に所属する全ての学生又はその保護者に配布する場合は「○○小学校」といったように学校全体を指定し、○○小学校の1年生又はその保護者に配布するものである場合は「○○小学校1年」といったように学年を指定する。○○小学校の1年A組の学生又はその保護者に配布するものである場合は「○○小学校1年A組」といったようにクラスを指定する。また、複数の学年や、複数のクラスを指定して、印刷指示をすることもできる。
【0030】
ステップS2にて印刷指示が行われると、学校端末3からサーバ装置4へ広告情報の送信要求が送信される(ステップS3)。サーバ装置4にて広告情報の送信要求を受信すると(ステップS4)、サーバ装置4にて予め登録された複数の広告情報のうち、任意の広告情報が、サーバ装置4から学校端末3に送信される(ステップS5)。
【0031】
学校端末3にて広告情報を受信すると(ステップS6)、ステップS1にて生成された印刷データをもとに、受信した広告情報が追加された印刷データが生成される(ステップS7)。生成された印刷データをもとに印刷を実行した場合に、ヘッダー又はフッターの部分に広告情報が印刷されるように、広告情報を追加することができる。広告情報として、広告を出稿している企業そのもの情報や、該企業の商品やサービスに関する情報の他、広告をコンピュータ装置にて閲覧するために利用される一次元コード(バーコード)やQRコード(登録商標)などの二次元コードが含まれていてもよい。
【0032】
広告情報が追加された印刷データは、学校端末3から印刷装置2へ送信される(ステップS8)。印刷装置2にて広告情報が追加された印刷データを受信し(ステップS9)、受信した印刷データに基づいて印刷が実行されて(ステップS10)、処理が終了する。得られる印刷物は、ステップS1にて生成された印刷データに対応する内容が用紙の中央に印刷されており、ヘッダー又はフッター部分に広告情報が印刷される。得られた印刷物は、印刷者である教員から、学生を介して保護者へ、或いは、教員から保護者へ直接的に配布される。
【0033】
なお、印刷の対象物となる記録媒体としては、A3、A4、B4、B5などの各種サイズの印刷用の用紙、はがき、封筒などを適宜選択することができる。
【0034】
ところで、ステップS8にて、広告情報が追加された印刷データは、学校端末3から印刷装置2へ送信されるとともに、ステップS7にて広告情報が追加された印刷データは、学校端末3からサーバ装置4へ送信される(ステップS11)。
【0035】
サーバ装置4にて印刷データを受信すると(ステップS12)、ステップS2にて指定されたグループと、広告情報が追加された印刷データとを関連付けて、サーバ装置4のストレージ部43の印刷履歴データベースに記録され(ステップS13)、処理が終了する。なお、印刷履歴データベースでは、ステップS2にて指定されたグループ、印刷物の名称、広告情報が追加され印刷データ、印刷が実行された日時などが関連付けて記憶される。このように、ステップS12にて指定されたグループと印刷データを関連付けて記憶することで、後述するように、保護者が、保護者の子供等である学生に配布された印刷物の印刷履歴を、利用者端末5にて閲覧することが可能となる。
【0036】
なお、
図4では、ステップS5にて、広告情報がサーバ装置4から学校端末3へ送信され、ステップS6にて、学校端末3が広告情報の追加された印刷データを生成する構成としたが、サーバ装置4が広告情報の追加された印刷データを生成する構成としてもよい。この場合、ステップS2にて印刷指示が行われると、ステップS1にて生成された印刷データが学校端末3からサーバ装置4へ送信され、サーバ装置4にて広告情報が追加された印刷データが生成される。広告情報が追加された印刷データは、学校端末3へ送信されるとともに、サーバ装置4にて印刷履歴データベースに登録される。
【0037】
なお、ステップS9にて印刷が実行される前に、印刷後の印刷物の状態をプレビューすることも可能である。プレビューは、ステップS1にて生成された印刷データに対応する内容が中央に表示され、ヘッダー又はフッターに広告情報が挿入された状態で表示される。
【0038】
印刷者は、学校端末3を操作して、印刷される印刷物の数量を予め指定することができる。ステップS9では、指定された数量の印刷物が印刷される。また、印刷物の配布対象となるグループを指定することで、自動的に印刷物の数量が特定されるような構成とすることができる。
【0039】
図5は、本発明の実施の形態にかかる広告システムを利用することで印刷される印刷物の一例を示す図である。印刷物50は、ステップS1にて生成された印刷データに対応する内容51が用紙の中央に印刷されており、下側のフッターに相当する箇所に、A社の広告情報52aとB社の広告情報52bが印刷されている。A社の広告情報52aには2次元コード53aが、B社の広告情報52bには2次元コード53bが印刷されている。
【0040】
印刷物を配布された保護者が、利用者端末5により2次元コード53を読み取ると、後述する専用アプリケーションを起動して、サーバ装置4へアクセスし、専用アプリケーションにて閲覧可能な広告ページを表示画面39に表示させることができる。また、利用者端末5により2次元コード53を読み取ると、インターネットを利用するためのブラウザを起動して、サーバ装置4とは異なる他のサーバ装置へアクセスし、広告を出稿している企業が独自で有する広告サイトを表示画面39に表示させるような構成とすることもできる。
【0041】
次に、利用者端末5にて利用する専用アプリケーションを実行可能化する処理について、説明をする。学校端末3は、学生の保護者(利用者)に配布するための登録案内書を発行することができる。登録案内書は、通常の印刷用の用紙やはがき等の記録媒体に、専用アプリケーションの利用登録をするのに必要な1次元コード又は2次元コードが印刷されている。また、登録案内書には、1次元コード又は2次元コードの他に、専用アプリケーションのインストール方法や専用アプリケーションの機能を利用可能とするための手引き等が記載されていてもよい。
【0042】
学校端末3は、サーバ装置4にアクセスし、本発明の広告システム専用の管理画面にて、登録案内書の配布対象となるグループを指定したうえで、登録案内書の発行要求をサーバ装置4へ送信する。登録案内書の配布の対象となるグループとは、例えば、学校に所属する全ての学生又はその保護者に配布する場合は「○○小学校」といったように学校全体を指定し、○○小学校の1年生又はその保護者に配布する場合は「○○小学校1年」といったように学年を指定する。○○小学校の1年A組の学生又はその保護者に配布する場合は「○○小学校1年A組」といったようにクラスを指定する。
【0043】
サーバ装置4は、指定された学校、学年又はクラスに所属する学生と同じ数の登録案内書を発行する。サーバ装置4には、予め、学校、学年又はクラスなどのグループ毎の学生数が登録されており、サーバ装置4は、学校端末3から登録案内書の発行要求を受信すると、登録された学生数と同じ数の登録案内書を発行する。指定されたグループに所属する学生の数よりも多くの登録案内書を発行すると、専用アプリケーションの不正利用の原因となるためである。
【0044】
複数の登録案内書に印刷された1次元コード又は2次元コードのそれぞれは、同じコードではなく、異なるコードであることが好ましい。1次元コード又は2次元コードを読み取ることにより得られる情報としては、専用アプリケーションの所定の機能を実行できるようにするためのパスコードと、学生が所属するグループを特定するための情報(グループID)が含まれている。例えば、学校端末3にて、登録案内書の配布対象となるグループとして「○○小学校1年A組」を指定して登録案内書の発行要求をした場合は、発行された登録案内書の1次元コード又は2次元コードを読み取ることで得られる情報には、「○○小学校1年A組」に所属する学生又はその保護者が、配布対象であることが特定できる情報が含まれる。
【0045】
印刷者である教員は、学校端末3操作して、サーバ装置4にて発行された登録案内書を印刷装置2により印刷することができる。
図6は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおいて利用される登録案内書を示す図である。登録案内書60の左枠には、2次元コード61が印刷されている。また、右枠上段には学校名62が、右枠中段にはクラス名63が、右枠下段には、2次元コード61の有効期限64が印刷されている。有効期限64を経過した後に利用登録を行うことはできない。
【0046】
印刷された登録案内書60は、配布の対象となる複数の学生又はその保護者へ配布される。学生が登録案内書60を受け取った場合は、学生から保護者へ登録案内書60が引き渡される。教員は、登録案内書60に印刷された学校名62やクラス名63を確認することで、間違うことなく、配布対象の学生又はその保護者に、登録案内書60を配布することができる。
【0047】
なお、登録案内書60を電子化し、得られる電子ファイルを、電子メールやメッセンジャーアプリ等を利用して、学校端末3から利用者端末5へ送信することで、学生の保護者へ登録案内書60を配布することも可能である。
【0048】
保護者は、登録案内書60の手引き等を確認しながら、専用アプリケーションのインストール、利用登録を行うことができる。まず、利用者(保護者)は、利用者端末5にてインターネット上で専用アプリケーションをダウンロードし、インストールする。しかし、専用アプリケーションをインストールしただけでは、利用者は、専用アプリケーションの実行可能化に関わる機能しか利用することができない。そこで、以下の実行可能化処理が必要となる。
【0049】
図7は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおけるアプリケーションの機能の実行可能化処理のフローチャートを示す図である。利用者は、利用者端末5を操作して、インストールをした専用アプリケーションを起動する(ステップS21)。専用アプリケーションを起動すると、カメラ機能が起動する(ステップS22)。利用者は、カメラ機能により、登録案内書60に印刷された2次元コード61を読み取る(ステップS23)。2次元コード61には、専用アプリケーションにおける所定の機能を実行できるようにするためのパスコードと、学生が所属するグループを特定するための情報が含まれている。
【0050】
次に、2次元コード61から読み取った情報に含まれるパスコードが有効なものであるか否かの判定が行われる(ステップS24)。利用者端末5にインストールされた専用アプリケーションには、読み取ったパスコードが有効なものであるか否かを判定するためのプログラムが予め含まれている。有効期限の過ぎたパスコードを読み取った場合は、ステップS24にて、有効なものとは判定されない。
【0051】
なお、学生が所属するグループ毎に有効なパスコードを設定しておくことも可能であり、2次元コード61を読み取ることで得られた、学生の所属するグループを特定するための情報とパスコードの組み合わせが、有効な組み合わせでない場合は、パスコードが有効なものではないと判定することもできる。
【0052】
また、ステップS24における、2次元コード61から読み取った情報に含まれるパスコードが有効なものであるか否かの判定を、利用者端末5ではなく、サーバ装置4にて実行することも可能である。
【0053】
2次元コード61から読み取ったパスコードが有効なものでない場合は(ステップS24にてNoの場合)、利用者端末5の表示画面39にエラー表示がされ(ステップS25)、処理が終了する。
【0054】
一方、2次元コード61から読み取ったパスコードが有効なものである場合(ステップS24にYesの場合)は、利用者に情報の入力を求めるメッセージが、表示画面39に表示される(ステップS26)。
【0055】
利用者は、利用者端末5を操作して、利用者の属性に関する情報を入力する(ステップS27)。利用者の属性に関する情報としては、特に限定されないが、例えば、学生との関係を示す続柄、年代、性別などがあげられる。入力された利用者の属性に関する情報は、2次元コード61から読み取った、学生の所属するグループを特定する識別情報と、利用者端末にて自動生成される端末ID(又は利用者ID)とともに、利用者端末5からサーバ装置4へ送信される(ステップS28)。
【0056】
サーバ装置4では、入力された利用者の属性に関する情報と、学生の所属するグループを特定する識別情報と、利用者端末を特定する端末ID(又は利用者を特定する利用者ID)とを受信する(ステップS29)。サーバ装置4では、ストレージ部43において、利用者の属性に関する情報と、学生の所属するグループとを特定する情報と、端末ID(又は利用者ID)とを関連付けて記憶し(ステップS30)、処理は終了する。このような構成とすることで、インターネット上でダウンロードした専用アプリケーションの一部の機能を、特定の利用者だけが実行することが可能となる。また、利用者は、個人情報を具体的に入力することなく、専用アプリケーションの利用登録をすることができる。上のように、年代、性別を登録しておくことで、専用アプリケーションを利用して広告を閲覧した場合におけるマーケティング分析に利用することも可能となる。
【0057】
なお、サーバ装置4は、利用者端末5が専用アプリケーションを起動した際に、利用者端末5から送信される端末ID(又は利用者ID)をもとに、利用者端末5(又は利用者)を特定することができる。
【0058】
専用アプリケーションの利用登録が完了すると、制限されていた専用アプリケーションの機能を利用することが可能となる。
【0059】
図8は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける利用者端末の表示画面の一例を示す図である。利用登録が完了すると、
図8で示すような表示画面39が表示される。表示画面39の中央よりやや上側には、ポイント獲得回数表示領域71が設けられている。ポイント獲得回数表示領域71には、利用者端末5の利用者に対応する学生が所属するグループにおいて、過去にポイントを獲得した回数が表示される。ポイントについては後述する。
【0060】
表示画面39の中央左側には、通知一覧アイコン72が表示されている。通知一覧アイコン72を選択すると、新たに印刷物が学生に配布されたことの通知が表示される。通知アイコン72の右肩には、利用者が未読の通知の件数が表示される。
図8では、7件の通知が未読であることがわかる。利用者端末5を操作することにより、通知アイコン72を選択すると、通知の一覧が表示される。
【0061】
表示画面39の中央右側には、広告QRコード(登録商標)読み取りアイコン73が表示されている。利用者端末5を操作して、広告QRコード(登録商標)読み取りアイコン73を選択すると、カメラ機能が起動し、印刷物50の2次元コード53を読み取ることが可能となる。
【0062】
表示画面39の左上隅には、メニューボタン74が表示されている。メニューボタン74を選択すると、専用アプリケーションの機能がメニュー表示される。メニュー表示される機能には、印刷物のバックナンバーを閲覧する機能が含まれている。
【0063】
図9は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおけるバックナンバー閲覧処理のフローチャートを示す図である。
図10は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける利用者端末の表示画面の一例を示す図である。
【0064】
まず、利用者による利用者端末5の操作により、専用アプリケーションが起動される(ステップS31)。上で述べたように、利用者端末5を操作して、メニューボタン74からメニュー表示を行い、印刷物のバックナンバーの閲覧機能の実行ボタンを選択することで、バックナンバー一覧の表示要求が、サーバ装置4へ送信される(ステップS32)。
【0065】
サーバ装置4にてバックナンバー一覧の表示要求を受信すると(ステップS33)、印刷履歴データベースを参照して、利用者端末5を操作する利用者に対応する学生の所属するグループを配布対象として過去に印刷された印刷物の履歴を特定する(ステップS34)。印刷履歴データベースでは、印刷データと、該印刷データに基づく印刷物の配布対象であるグループが関連付けて記憶されており、利用者端末5の利用者の子供等である学生の所属するグループをもとに、印刷物の履歴を特定することができる。
【0066】
特定された複数の印刷物の履歴に関する情報(印刷物の名称、利用者に読まれたか否か、印刷時の年月日、印刷物の内容を閲覧するためのアドレス等の情報)は、サーバ装置4から利用者端末5へ送信される(ステップS35)。例えば、学生の所属するグループが「○○小学校1年A組」である場合は、「○○小学校」が配布対象となった印刷物、「○○小学校1年」が配布対象となった印刷物、及び、「○○小学校1年A組」が配布対象となった印刷物が、履歴として特定されることになる。
【0067】
利用者端末5にて、特定された印刷物の履歴に関する情報を受信すると(ステップS36)、受信した印刷物の履歴に関する情報が、一覧で表示画面39に表示される(ステップS37)。
図10は、ステップS37にて表示される表示画面39を示す図である。表示画面39には、過去に印刷された印刷物の名称75a~75fの一覧が表示されている。また、表示画面39には、印刷物の名称75だけでなく、既読か未読であるか、印刷時の年月日が表示されている。
【0068】
次に、利用者端末5において、過去に印刷された印刷物の名称75a~75fのいずれかが選択される(ステップS38)。選択された印刷物の名称75に対応する印刷データの表示要求が、サーバ装置4へ送信されると(ステップS39)、サーバ装置4にて、印刷データの表示要求を受信する(ステップS40)。サーバ装置4では、選択された印刷物の名称75に対応する、広告情報が追加された印刷データを特定し、利用者端末5へ送信する(ステップS41)。利用者端末5では、広告情報が追加された印刷データを受信し(ステップS42)、
図5で示すような実際の印刷物に対応する内容が、表示画面39に表示される(ステップS43)。
【0069】
表示画面39には、
図5で示すような実際の印刷物に対応する内容が表示されるが、その中には、追加された広告情報52も表示されている。広告情報52には広告ページを表示するためのリンクが貼られており、利用者が、利用者端末5を操作することで広告情報52を選択すると(ステップS44)、専用アプリケーションにて閲覧できる広告ページの表示要求が、サーバ装置4へ送信される(ステップS45)。サーバ装置4にて広告ページの表示要求を受信すると(ステップS46)、広告ページに関する情報(広告ページを表示するためのソースコード)が利用者端末5へ送信される(ステップS47)。なお、サーバ装置4のストレージ部43では、ソースコードが広告ページのアドレスと関連付けて記憶されており、広告情報52に貼られたリンク先のアドレスに対応するソースコードが、ステップS47にて利用者端末5へ送信される。
【0070】
利用者端末5にて、広告ページに関する情報を受信すると(ステップS48)、広告ページが表示画面39にて表示される(ステップS49)。この広告ページは、専用アプリケーションにて閲覧が可能なものであり、広告を出稿している企業の紹介文、PR画像などが表示されている。また、この広告ページには、商品広告・イベント広告などへのリンクも貼られており、利用者端末5への操作によりリンクが選択されると(ステップS50)、広告を出稿している企業が独自に運営する広告サイトの表示要求が、サーバ装置4とは異なる他のサーバ装置へ送信される(ステップS51)。他のサーバ装置にて広告サイトの表示要求を受信すると(ステップS52)、表示要求のあった広告サイトに関する情報が利用者端末5へ送信される(ステップS53)。
【0071】
利用者端末5にて、広告サイトに関する情報を受信すると(ステップS54)、広告サイトが表示画面39にて表示される(ステップS55)。この広告サイトは、広告を出稿した企業が独自に運営するウェブサイトであり、ドメインも、サーバ装置4において管理される広告ページとは異なるものである。この広告サイトの表示は、専用アプリケーションではなく、通常のウェブブラウザを介して表示されてもよい。
【0072】
次に、利用者端末5にて広告を表示したことを条件として、利用者端末5の利用者に対応する学生が所属するグループにポイントが付与される(ステップS56)。利用者端末5にて広告が表示されることで、学生が所属するグループにポイントが付与されるが、ポイントが付与される条件としては、特に限定されない。利用者端末5からサーバ装置4又は他のサーバ装置へ広告の表示要求を送信したこと、利用者端末5がサーバ装置4又は他のサーバ装置から広告を受信したこと、利用者端末5が受信した広告を表示したこと、及び/又は、利用者端末5にて広告を表示した後に所定の条件(例えば、利用者が広告サイトにて商品を購入したこと)を満たしたこと等があげられる。
【0073】
また、配布された印刷物に印刷された1次元コード又は2次元コードを読み取って、利用者端末5にて広告を受信又は表示した場合にも、利用者端末5の利用者に対応する学生が所属するグループにポイントが付与される。
図11は、本発明の実施の形態にかかる広告システムにおける広告表示処理のフローチャートを示す図である。
【0074】
まず、利用者による利用者端末5の操作により、専用アプリケーションを起動し(ステップS61)、メニューボタン74からメニュー表示を行い、カメラ機能を起動する(ステップS62)。起動されたカメラ機能により、例えば、印刷物に印刷された2次元コード53aを読み取る(ステップS63)。
【0075】
2次元コード53aを読み取ると、利用者端末5は、専用アプリケーションにて閲覧可能な広告ページを特定するための情報(広告ページのアドレス)を取得する(ステップS64)。次に、ステップS64にて取得した情報をもとに、専用アプリケーションにて閲覧できる広告ページの表示要求が、サーバ装置4へ送信される(ステップS65)。サーバ装置4にて広告ページの表示要求を受信すると(ステップS66)、該アドレスに対応する広告ページを表示するための情報(ソースコード)が利用者端末5へ送信される(ステップS67)。
【0076】
利用者端末5にて、広告ページを表示するための情報を受信すると(ステップS68)、受信した情報に応じて広告ページが表示画面39にて表示される(ステップS69)。上で述べたように、この広告ページには、広告を出稿している企業の紹介文、PR画像が表示されており、さらに、商品広告・イベント広告などへのリンクが貼られている。利用者端末5への操作によりリンクが選択されると(ステップS70)、広告を出稿している企業が独自に運営する広告サイトの表示要求が、サーバ装置4とは異なる他のサーバ装置へ送信される(ステップS71)。他のサーバ装置にて広告サイトの表示要求を受信すると(ステップS72)、表示要求のあった広告サイトに関する情報が利用者端末5へ送信される(ステップS73)。
【0077】
利用者端末5にて、広告サイトに関する情報を受信すると(ステップS74)、受信した情報に応じて、広告サイトが表示画面39にて表示される(ステップS75)。この広告サイトは、広告を出稿した企業が独自に運営するウェブサイトであり、ドメインも、サーバ装置4において管理される広告ページとは異なるものである。
【0078】
次に、利用者端末5にて広告を表示したことを条件として、利用者端末5の利用者に対応する学生が所属するグループにポイントが付与され(ステップS76)、処理は終了する。利用者端末5にて広告が表示されることで、学生が所属するグループにポイントが付与されるが、ポイントが付与される条件としては、ステップS56にて例示したものと同様の条件を適用することができる。
【0079】
ところで、サーバ装置4のストレージ部43には、閲覧履歴データベースを設けることができる。閲覧履歴データベースでは、端末ID(又は利用者ID)ごとに、ステップS7にて印刷データに追加された広告情報の閲覧の有無が管理される。例えば、利用者端末5において広告Aが表示されることで、ステップS56又はステップS76にてポイントが付与された場合に、未読状態であった広告Aが閲覧されたとして、既読フラグが設定される。専用アプリケーションにて表示される広告ページを利用者端末5にて表示することで、既読フラグを設定してもよく、広告を出稿している企業が独自に運営する広告サイトを利用者端末5にて表示することで、既読フラグを設定することとしてもよい。
【0080】
なお、既読フラグが設定された広告が、同じ端末ID(又は利用者ID)の利用者端末5にて、再度、表示された場合にも、ステップS56又はステップS76にてポイントを付与することとしてもよく、ポイントを付与しないこととしてもよい。
【0081】
なお、学生が所属するグループに付与されるポイントは、すべての広告について一律に同じポイントが付与されるようにしてもよく、広告ごとに異なるポイントが付与されるようにしてもよい。
【0082】
ポイントは、サーバ装置4のストレージ部43において、学生が所属するグループ毎に管理されている。ステップS56又はステップS76にてポイントが付与された場合や、後述するようにポイントが消費された場合は、学生が所属するグループ毎に所有するポイントが加算又は減算されて更新される。
【0083】
学生が所属するグループ毎、例えば、「○○小学校」といったように学校単位、「○○小学校1年」といったように学年単位、「○○小学校1年A組」といったようにクラス単位で、ポイントを蓄積することができる。教員は、学校端末3を操作して、蓄積されたポイントを消費することで、所定の商品やサービスと交換することができる。例えば、「○○小学校」でポイントを蓄積し、貯まったポイントを消費して、「○○小学校」で利用するための文具やスポーツ用具を獲得することができる。
【0084】
ポイントを消費することで獲得できる商品やサービスの費用は、広告を出稿している企業から本広告システムの運営者に支払われる広告費の中から拠出される。学生の保護者である利用者は、多くの広告を閲覧することで、ポイントを蓄積して、自らの子供である学生が所属する学校やクラスに、勉学に役立つ商品等を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0085】
1 学校
2 印刷装置
3 学校端末
4 サーバ装置
5 利用者端末
50 印刷物
60 登録案内書