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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20240307BHJP
   G01N 35/10 20060101ALI20240307BHJP
   G01N 33/86 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
G01N35/04 G
G01N35/04 D
G01N35/10 C
G01N35/10 F
G01N33/86
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020551222
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(86)【国際出願番号】 JP2019040023
(87)【国際公開番号】W WO2020075803
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】P 2018192190
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018192191
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018192192
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】592031097
【氏名又は名称】PHC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石黒 正敏
(72)【発明者】
【氏名】東 美幸
(72)【発明者】
【氏名】太田 徳仁
(72)【発明者】
【氏名】阿部 文貴
(72)【発明者】
【氏名】小島 正美
(72)【発明者】
【氏名】森谷 正道
(72)【発明者】
【氏名】設楽 雄一
(72)【発明者】
【氏名】大橋 佑矢
(72)【発明者】
【氏名】堀 徹矢
【審査官】萩田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/107016(WO,A1)
【文献】特開2001-249137(JP,A)
【文献】特開平09-145719(JP,A)
【文献】国際公開第2016/152305(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/136558(WO,A1)
【文献】実用新案登録第2590688(JP,Y2)
【文献】特表平06-501311(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00 - 35/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサンプル採取位置において生体サンプルを収容する容器から生体サンプルを採取し、所定のサンプル分注位置においてキュベットへ分注するサンプルノズルユニットと、
前記キュベットを保持すると共に前記キュベットを保持し得る第1保持孔を第1方向に移動させることができ、当該キュベットの内容物に対して第1の測定を行う第1の測定ユニットと、
前記キュベットを保持すると共に前記キュベットを保持し得る第2保持孔を第2方向に移動させることができ、当該キュベットの内容物に対して前記第1の測定とは別異の第2の測定を行う第2の測定ユニットと、
前記キュベットを把持し、前記第1の測定ユニットの着脱位置又は前記第2の測定ユニットの着脱位置に搬送する搬送ユニットと、
試薬を保持する試薬容器を複数保持する試薬テーブルと、
前記試薬容器から所定の試薬採取位置において試薬を採取し、所定の試薬分注位置において、前記第1の測定ユニット又は第2の測定ユニットに保持される前記キュベットに採取した試薬を分注する試薬ノズルユニットと、
を備える分析装置であって
前記搬送ユニットは、ガイドレールに接続され、当該ガイドレールに沿って前記第1方向及び前記第2方向とは異なる第3方向に移動し、前記第1の測定ユニットの着脱位置は、平面視において、前記ガイドレールにほぼ沿った線上と前記第1保持孔が移動する軌道上との交点に設けられ、前記第2の測定ユニットの着脱位置は、平面視において、前記ガイドレールにほぼ沿った線上と前記第2保持孔が移動する軌道上との交点に設けられ、
前記試薬ノズルユニットは前記ガイドレールに接続され、前記ガイドレールに沿って前記第3方向に移動し、前記試薬採取位置及び前記試薬分注位置は、前記ガイドレールとほぼ平行な線上に設けられ、
前記サンプルノズルユニットは、前記ガイドレールとは異なる可動範囲をノズルが移動し、前記サンプル採取位置及び前記サンプル分注位置は、当該可動範囲上に設けられる
分析装置。
【請求項2】
前記分析装置の上部に配置され且つ前記キュベットを収容するホッパと、当該ホッパの
下方に位置する供給口とを含み、前記キュベットを前記供給口から供給する供給ユニットをさらに備え、
前記供給ユニットの供給口、前記第1の測定ユニットの着脱位置及び前記第2の測定ユニットの着脱位置は前記ガイドレールにほぼ沿った線上に配置されると共に、前記供給ユニットの供給口は、前記第1の測定ユニット及び前記第2の測定ユニットと前記試薬テーブルとの間に配置される
請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
前記キュベットを廃棄するための廃棄口をさらに備え、
前記廃棄口、前記第1の測定ユニットの着脱位置及び前記第2の測定ユニットの着脱位置は前記線上に配置される
請求項1又は2に記載の分析装置。
【請求項4】
前記試薬ノズルユニットに配置される試薬ノズルを洗浄する試薬ノズル洗浄槽をさらに備え、
前記試薬ノズル洗浄槽は、前記試薬採取位置及び前記試薬分注位置と同じ、前記ガイドレールとほぼ平行な線上に配置される
請求項1から3のいずれか一項に記載の分析装置。
【請求項5】
前記ガイドレールはほぼ直線状に設けられる
請求項1から4のいずれか一項に記載の分析装置。
【請求項6】
前記第1の測定ユニットは、前記キュベットの内容物に生じる所定の反応の進行の程度を示すデータを出力し、
予め定められた測定時間を経過しても、前記測定ユニットが出力するデータに基づいて前記所定の反応が終了していないと判断される場合、前記測定時間を延長して測定処理を続行するプロセッサをさらに備える
請求項1から5のいずれか一項に記載の分析装置。
【請求項7】
前記所定の反応は、血液の凝固である
請求項6に記載の分析装置。
【請求項8】
プロセッサをさらに備え、
前記第1の測定ユニットは、サンプルカップを介して分注されたサンプルを収容するキュベットを保持し、当該キュベットの内容物に対して凝固時間の測定を行い、
前記プロセッサは、前記サンプルカップにおいて、異なる容器に収容された正常なサンプルと患者のサンプルとを複数検体の測定が可能な量、且つ、所定の割合で混合した混合サンプルを、前記サンプルノズルユニットに調製させ調製した混合サンプルを用いて即時に前記第1の測定ユニットに凝固時間の測定を行わせる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の分析装置。
【請求項9】
使用者の操作に基づいて情報を入出力する入出力装置、
をさらに備え、
前記プロセッサは、所定時間加温した後の前記混合サンプルを用いて前記第1の測定ユニットに凝固時間の測定を行わせると共に、前記入出力装置を介して即時に凝固時間の測定を行わせた混合サンプルと所定時間加温した後に凝固時間の測定を行わせた混合サンプルとの対応関係の入力を受け付け、対応する混合サンプルについて測定された凝固時間に関する情報を前記第1の測定ユニットから取得し、前記入出力装置に出力させる
請求項8に記載の分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生化学的分析と免疫学的分析のように、測定方法の異なる複数種の分析を行うことができる装置が提案されている(例えば特許文献1)。当該装置は、(1)複数の生体サンプルを搭載することができるサンプルラックを備えるサンプル供給ユニット、(2)相互に独立した複数の反応キュベットを相互に独立して着脱可能に保持することができ、第1光学系測定手段を備える第1測定ユニット、(3)サンプル供給ユニットから、第1測定ユニット上の反応キュベットに生体サンプルを搬送することのできるサンプル搬送手段、(4)相互に独立した複数の反応キュベットを相互に独立して着脱可能に保持することができ、第2光学系測定手段を備える第2測定ユニット、(5)第1測定ユニット上の反応キュベットを、第2測定ユニットに移送させることのできるキュベット移送手段、(6)第1測定ユニットでの測定及び第2測定ユニットでの測定に用いる試薬を備える試薬供給ユニット、及び(7)試薬供給ユニットから第1測定ユニット及び/又は第2測定ユニット上の反応キュベットに相互に独立して反応試薬を搬送することのできる試薬搬送手段を含み、第2測定ユニット上の反応キュベットは、第1測定ユニット上で生体サンプルを分注された後、キュベット移送手段によって第1測定ユニットから第2測定ユニットに移送されて担持されるものとし、そして第1測定ユニットと第2測定ユニットとで別異の測定を実施することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2006/107016号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1台の装置で複数種類の分析を実施できる場合、一般的に装置が大型化してしまう。また、従来の複数種類測定機構でのランダム測定においては、測定処理能力(時間当たりに実施する検体サンプリング数)を維持しつつ複数種類の測定を実施することが難しく、達成するためには測定処理能力が低くなる。更に、大型化による製造コストの上昇も課題であった。そこで、本技術は、複数種類の分析を実施できる分析装置において、装置の大型化を抑えることを目的とする。
【0005】
また、血液の凝固時間は検体によって異なる。一般的な自動分析装置においては、多くの凝固時間測定に要する時間に基づいて、検体の所定の測定時間を設定して測定し、異常によって所定の測定時間では血液凝固反応が終了しない等で所定の測定時間以内に測定が完了しない場合には、再検モードとなり、もう一度検体採取から測定をやり直すことが行われている。しかしながら、この方法では、多くの検体量が準備されていることが必要になったり、実質的に測定を2回行うことになるため全体の測定処理効率が低下したりするとの問題があった。一方、所定の測定時間を長めにとって再検を回避しようとすると、全体の測定処理効率が低下してしまう欠点がある。そこで、本発明は、所定の反応の進行の程度を測定する装置において、測定処理性能を向上させることを他の目的とする。
【0006】
また、臨床検査の中で、血液凝固因子の活性に起因する病態を検査する血液凝固能の検査は一般に行われている検査である。生理的止血は、傷害部位に露呈される組織因子(TF)と活性化第VII因子の結合によって開始される外因系と、TF非依存的に開始される内因系凝固系があるが、プロトロンビン時間(PT)測定や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)測定等の凝固試験は、この反応を試験管内で再現するものであり、被験血漿に試薬を添加し各凝固因子の活性化により産生したトロンビンがフィブリノゲンをフィブリンに転化(フィブリン形成)するまでの時間(凝固時間)を測定する。PTは、リポ化トロンボプラスチンに、血液凝固活性を発現しうる濃度のカルシウムイオンを被験血漿に添加して、凝固が観察されるまでの時間であり、外因系(第VII、X、V因子、プロトロンビン、フィブリノゲン)凝固活性の総合的な指標となる。APTTは、リポソーム及びコロイダルシリカやエラジン酸に代表される活性化剤と、血液凝固活性を発現しうる濃度のカルシウムイオンを被験血漿に添加して、凝固が観察されるまでの時間であり、内因系(第XII、XI、IX、VIII、X、V、II因子、フィブリノゲン)凝固活性の総合的な指標となる。
【0007】
凝固時間の延長が認められた場合、延長原因を究明するために、クロスミキシングテストが実施される。すなわち、患者血漿と正常血漿とを混合した検体を所定の複数の比率で調製し、凝固時間(APTT又はPT)を測定する。クロスミキシングテストにおいては、混合した検体について、混合後、即時に凝固時間を測定した結果と、2時間所定の温度で加温した後に凝固時間を測定した結果とを比較する。また、クロスミキシングテストにより、凝固時間の延長が凝固因子の欠損によるものか、凝固因子に対するインヒビターによるものか等を判断することができる。しかしながら、クロスミキシングテストは手間と時間がかかり自動化することが難しかった。そこで、本発明は、クロスミキシングテストの実施を支援する技術を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る分析装置は、生体サンプルが分注されるキュベットを保持し、当該キュベットの内容物に対して第1の測定を行う第1の測定ユニットと、キュベットを保持し、当該キュベットの内容物に対して第1の測定とは別異の第2の測定を行う第2の測定ユニットと、キュベットを把持し、第1の測定ユニットの着脱位置又は第2の測定ユニットの着脱位置に搬送する搬送ユニットとを備え、搬送ユニットは同軸状のガイドレールに沿って同軸的に移動し、第1の測定ユニットの着脱位置及び第2の測定ユニットの着脱位置はガイドレールとほぼ平行な同軸上に設けられる。
【0009】
このように搬送ユニットの移動を単純なレールに沿った動作にすることで、搬送ユニットを小型化することができ、装置全体が大型化することを抑えることができると共に、製造コストの低減にも寄与する。
【0010】
また、キュベットを供給口へ供給するキュベット供給ユニットをさらに備え、キュベット供給ユニットの供給口、第1の測定ユニットの着脱位置及び第2の測定ユニットの着脱位置は同軸上に配置されるようにしてもよい。また、キュベットを廃棄するための廃棄口をさらに備え、廃棄口、第1の測定ユニットの着脱位置及び第2の測定ユニットの着脱位置は同軸上に配置されるようにしてもよい。
【0011】
また、試薬を保持する試薬容器を複数保持する試薬テーブルと、試薬容器から所定の採取位置において試薬を採取し、所定の分注位置において、第1の測定ユニット又は第2の測定ユニットに保持されるキュベットに採取した試薬を分注する試薬ノズルユニットとをさらに備え、試薬ノズルユニットはガイドレールに沿って同軸的に移動し、採取位置及び分注位置は、ガイドレールとほぼ平行な同軸上に設けられるようにしてもよい。このようにすれば、搬送ユニットと試薬ノズルユニットとでガイドレールを共用することができ、所定の測定時間や空間を効率良く使用することが可能となり、高い測定処理能力を達成し、且つ、装置全体が大型化することを抑えることができる。
また、試薬ノズルユニットに配置される試薬ノズルを洗浄する試薬ノズル洗浄槽をさらに備え、試薬ノズル洗浄槽、前記採取位置及び分注位置は直線上に配置されるようにしても良い。
【0012】
本発明に係る分析装置は、生体サンプルが分注されるキュベットを保持し、当該キュベットの内容物に生じる所定の反応の進行の程度を示すデータを出力する測定ユニットと、予め定められた測定時間を経過しても、測定ユニットが出力するデータに基づいて所定の反応が終了していないと判断される場合、測定時間を延長して測定処理を続行するプロセッサとを備える。
【0013】
このようにすれば、安全を見て1つの検体の測定時間を長めにとっておく必要はなく、測定処理効率の低下を抑制できる。また、仮に、基準となる測定時間で測定を一旦終了させ、所定の反応が完了していない場合には当該検体について再度測定をやり直すような処理であると、やり直しに時間がかかる点や反応が終了しなかった検体を無駄にしてしまう点で効率が悪い。本発明に係る処理を採用することにより、時間の無駄や検体の無駄を省くことができ、測定処理効率の向上につながる。
【0014】
所定の反応は、血液の凝固であってもよい。具体的には、このような分析に適用できる。
【0015】
本発明に係るミキシングテスト支援装置は、生体サンプルを収容する容器から生体サンプルを採取し、サンプルカップへ分注する分注機構と、サンプルカップから分注されたサンプルを収容するキュベットを保持し、当該キュベットの内容物に対して凝固時間の測定を行う測定ユニットと、サンプルカップにおいて、異なる容器に収容された正常なサンプルと患者のサンプルとを、複数検体の測定が可能な量、且つ、所定の割合で混合した混合サンプルを、分注機構に調製させ、調製した混合サンプルを用いて即時に測定ユニットに凝固時間の測定を行わせるプロセッサとを備える。
【0016】
凝固時間の測定に用いる所定量の混合サンプルを分注機構に調製させ、ミキシングテストを行う場合、使用者にとっては、即時反応と遅延反応の測定に用いる検体を調製する手間がかからない。また、即時反応および遅延反応のそれぞれに用いる検体をまとめて調製できるため、検体の作成において誤差が生じるおそれがなくなる。また、即時反応の測定については、速やかに開始させることができるため、調製したサンプルの測定を別途オーダーする手間がかからない。
【0017】
また、使用者の操作に基づいて情報を入出力する入出力装置をさらに備え、プロセッサは、所定時間加温した後の混合サンプルを用いて測定ユニットに凝固時間の測定を行わせると共に、入出力装置を介して即時に凝固時間の測定を行わせた混合サンプルと所定時間加温した後に凝固時間の測定を行わせた混合サンプルとの対応関係の入力を受け付け、対応する混合サンプルについて測定された凝固時間に関する情報を測定ユニットから取得し、入出力装置に出力させるようにしてもよい。例えば、加温は37度で2時間行う。即時反応および遅延反応のAPTTを本装置において測定できるため、即時反応および遅延反応の結果をまとめて使用者が対比し易い形式で出力することができる。
【0018】
なお、課題を解決するための手段に記載の内容は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない範囲で可能な限り組み合わせることができる。また、課題を解決するための手段の内容は、コンピュータ等の装置若しくは複数の装置を含むシステム、コンピュータが実行する方法、又はコンピュータに実行させるプログラムとして提供することができる。当該プログラムはネットワーク上で実行されるようにすることも可能である。なお、当該プログラムを保持する記録媒体を提供するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】

複数種類の分析を実施できる分析装置において、装置の大型化や製造コストを抑えることができる。また 、測定処理性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】複合分析装置の一例を示す図である。
図2】複合分析装置の測定ユニット収容部の内部の構成の一例を示す平面図である。
図3A】サンプルラックの一例を示す図である。
図3B】サンプルラックの一例を示す図である。
図4】キュベット供給ユニットの一例を示す図である。
図5】サンプルノズルユニットの一例を示す図である。
図6】部分的な試薬テーブルの一例を示す図である。
図7】試薬蓋開閉ユニットの一例を示す図である。
図8】試薬ノズルユニットの一例を示す図である。
図9】凝固テーブルの一例を示す図である。
図10】LPIAテーブルの一例を示す図である。
図11】キュベットチャックユニットの一例を示す図である。
図12A】レールの一例を示す平面図である。
図12B】レールの一例を示す正面図である。
図13】コンピュータの一例を示す機能ブロック図である。
図14】測定時間延長処理の一例を示す処理フロー図である。
図15】コンピュータの一例を示す機能ブロック図である。
図16】ミキシングテスト支援処理の一例を示す処理フロー図である。
図17】出力される測定結果の一例を示す図である。
図18】3つの測定ユニットを備える複合分析装置の一例を示す模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態に係る複合分析装置について、図面を用いて説明する。
【0022】
<装置構成>
図1は、複合分析装置1000の外観の一例を示す図である。複合分析装置1000は、生化学的分析や免疫学的分析のように、測定精度の異なる複数種類の分析を行う分析装置である。複合分析装置1000は、例えば、LPIA(Latex Photometric Immunoassay:ラテックス近赤外比濁法)や、血液の凝固時間測定等を行うことができる。また、複合分析装置1000は、測定ユニット収容部1と、タンク等収容部2と、モニタ3と、ステータス出力部4とを備える。測定ユニット収容部1は、実施形態に係る複数の測定ユニット等を収容する。タンク等収容部2には、純水、洗浄水及び排水をそれぞれ貯留するタンクや、廃棄されるキュベットを集積する廃棄ボックス、測定ユニット収容部1が行う処理を制御するコンピュータ等を収容する。モニタ3は、コンピュータと接続され、測定の進捗状況や結果等を出力する。また、モニタ3は、例えばタッチパネルのように、使用者による入力操作が可能な入出力装置であってもよい。ステータス出力部4は、コンピュータ等と接続され、測定ユニット収容部1が実行する処理において異常が発生した場合に使用者に通知するため警告灯を点滅させたり点灯させたりする。
【0023】
図2は、複合分析装置1000の測定ユニット収容部1の内部の構成の一例を示す平面図である。測定ユニット収容部1は、サンプルラックの搬送スペース101と、キュベット供給ユニット102と、サンプルノズルユニット103と、試薬テーブル104と、試薬蓋開閉ユニット105と、試薬ノズルユニット106と、凝固テーブル107と、LPIAテーブル108と、キュベットチャックユニット109と、レール110と、キュベット廃棄口111とを備える。搬送スペース101には、サンプルラック1011が載置され、所定の機構によってテーブル上を搬送される。サンプルラック1011は、血液検体等の生体サンプルを収容する採血管を複数保持する。キュベット供給ユニット102は、所定形状のキュベットを、複合分析装置1000で使用するために供給する。なお、キュベットは、順に1つずつキュベット供給口1021から供給される。サンプルノズルユニット103は、ポンプと接続されたノズルを備え、コンピュータによる制御に基づいて、所定の可動範囲を移動し、採血管からサンプルを採取すると共にLPIAテーブル108のキュベットへ吐出するユニットである。試薬テーブル104は、試薬を収容する試薬瓶を複数保持し、コンピュータによる制御に基づいて回転するディスク状の保持部である。保持される試薬瓶は、所定の採取位置1041において試薬ノズルユニット106で採取される。試薬蓋開閉ユニット105は、コンピュータによる制御に基づいて、所定の可動範囲を移動し、試薬瓶の蓋を開閉するためのユニットである。試薬ノズルユニット106は、ポンプと接続されたノズルを備え、コンピュータによる制御に基づいて所定の稼働範囲を移動し、試薬瓶から試薬を採取すると共にキュベットへ吐出するユニットである。凝固テーブル107は、キュベットの内容物の凝固の程度を測定するため、複数のキュベットを並べて保持するための複数の孔を備える保持部である。なお、保持されるキュベットを挟んで光源と受光部とが配置され、内容物の吸光度又は透過率に基づいて凝固の程度を測定する。LPIAテーブル108は、LPIAにより検体中の抗原量を測定するため、複数のキュベットを平面視において円形に並べて保持すると共に、コンピュータによる制御に基づいて回転する、ディスク状の保持部である。保持されるキュベットは、所定の着脱位置1081においてキュベットチャックユニット109によって着脱されると共に、所定の分注位置1082において試薬が分注される。キュベットチャックユニット109は、コンピュータによる制御に基づいて、所定の可動範囲を移動し、キュベットを把持して移動させる。レール110は、直線状のレールである。試薬ノズルユニット106及びキュベットチャックユニット109はそれぞれレール110に接続され、レール110が延在する方向に沿ってレール110とほぼ平行に移動する。キュベット廃棄口111は、タンク等収容部2に格納される廃棄ボックスに連通する開口部であり、キュベット廃棄口111内にキュベット等を廃棄することができる。
【0024】
図3A図3Bは、サンプルラックの一例を示す図である。サンプルラック1011は、サンプルを収容する採血管1012を保持するためのホルダを複数備えている。また、サンプルラック1011は、コンピュータによる制御に基づいて搬送され、所望の採血管1012を、所定の採取位置に配置することができる。採取位置は、サンプルノズルユニット103が平面視において円弧状に移動する軌道上に存在し、サンプルはサンプルノズルユニット103によってLPIAテーブル108の保持孔に保持されたキュベットに分注される。なお、複合分析装置1000は、採血管1012のラベルに付されたバーコード又は二次元コード等の識別情報を光学的に読み取る読取装置を備え、所望の採血管を特定できるようにしてもよい。また、採血管の上にサンプルカップを配置し、サンプルカップに希釈されたサンプルや混合されたサンプル等が調製されるようにしても良い。
【0025】
図4は、キュベット供給ユニットの一例を示す図である。キュベット供給ユニット102は、ホッパ1022に投入されるキュベットを、所定の機構により、スロープ状の出口の端部であるキュベット供給口1021から1つずつ所定の向きで供給する。
【0026】
図5は、サンプルノズルユニットの一例を示す図である。サンプルノズルユニット103は、所定の回転軸1033を中心として、平面視上で円弧状の軌道を描いてノズル1034が移動する。そして、サンプルノズルユニット103は、採取位置に移動させたサンプルラック1011の採血管1012から、分注位置1031に移動させたLPIAテーブル108のキュベットへ、サンプルを分注する。サンプルノズルユニット103を、本発明に係る「分注機構」とも呼ぶ。
【0027】
図6は、部分的な試薬テーブルの一例を示す平面図である。試薬は、例えばラテックスや、凝固時間試薬であるが、これらには限定されない。測定原理の種類に応じて、試薬テーブルの構成は、適宜変更することができる。試薬テーブル104は、所定の回転軸を中心に回転するディスク状のテーブルであり、テーブルには、試薬瓶を保持するための複数の設置部1042がリング状に設けられている。なお、本実施形態では二重のリング状に設置部1042が設けられているが、設置部1042の数やリングの数は特に限定されない。また、試薬テーブル104は、設置部1042の周囲に、鉛直上向きに突出する棒状の凸部1043を備える。本実施形態では、各設置部1042について回転軸側に凸部1043が設けられている。また、本実施形態に係る試薬瓶は、ほぼ円柱形状であり、その側面には上述した凸部1043を挿入することができる係合部を備える。係合部は、鉛直方向に貫通した貫通孔又は鉛直下方に開いた凹部であり、係合部に凸部1043を挿入して試薬瓶を固定することができる。また、テーブルは、コンピュータによる制御に基づいて、時計回り又は反時計回りに回転すると共に、所定の位置で停止する。例えば、各設置部1042は、平面視において試薬ノズルユニット106のノズルが移動する軌道との交点である試薬採取位置、試薬蓋開閉ユニット105の下の蓋開閉位置、使用者が試薬瓶を着脱するための着脱位置等で停止する。なお、複合分析装置1000は、試薬瓶のラベルに付されたバーコード又は二次元コード等の識別情報を光学的に読み取る読取装置を備え、所望の試薬瓶を特定することができるようにしてもよい。例えば、読取装置は、平面視において、試薬テーブル104の外側から回転軸の方向に向けて設けられる。また、二重のリング状に設けられる複数の設置部1042は、例えば内周側の設置部1042と外周側の設置部1042とを円周に沿った千鳥配置にすることで、読取装置から見て試薬瓶が重ならず、試薬テーブル104を回転させることですべての試薬瓶のラベルを読み取ることができる。なお、設置部1042は、3つ以上の同心円状に設けられていてもよい。保持孔が複数の同心円状に設けられる場合は、テーブルは、一体として回転する1つのディスクであってもよいし、複数の同心円が互いに独立して回転可能な複数のリング状のディスクによって形成されるようにしてもよい。複数のリング状のディスクが独立して回転する構造の場合には、コンピュータによる制御に基づいて、個々のリングが独立して時計回り又は半時計回りに回転すると共に、互いに独立に停止する。測定方法によって使用する試薬の種類や数は異なるが、試薬テーブル104を回転させることにより、所望の試薬瓶が配置された設置部1042を採取位置1041に移動させることができ、測定に応じて使用することができる。また、複合分析装置1000が試薬瓶に貼付された識別情報を読み取り、試薬テーブル104上の試薬瓶の配置を自動的に記憶するようにすれば、使用者は設置場所を気にすることなく測定に必要な試薬瓶を設置するだけで準備を完了することができ、利便性が向上する。また、試薬テーブル104は、複数の設置部1042を備えているため、試薬瓶を入れ替えることなく測定できる項目を増やすことができ、利便性が高い。
【0028】
図7は、試薬蓋開閉ユニットの一例を示す図である。試薬蓋開閉ユニット105は、その先端部1051で試薬瓶の蓋を開閉する。本実施形態に係る試薬瓶の蓋はヒンジで接続され、蓋に所定の開閉方向のモーメントを加えることにより開閉する。試薬瓶の蓋には、蓋に対してほぼ垂直な方向に突出し、先端部1051によって力を作用させるための凸部が設けられている。凸部に対して所定の開蓋方向に力を加えると、ヒンジを支点として開蓋する方向に蓋を回転させるモーメントがヒンジに作用する。試薬蓋開閉ユニット105の先端部1051は、平面視において試薬テーブル104の径方向に沿って移動し、試薬テーブル104の回転により試薬瓶が移動する軌道上に変位すると共に、蓋から突出する凸部と接触して蓋を開ける。また、試薬蓋開閉ユニット105の先端部1051は、所定の駆動機構により、鉛直方向にも変位する。先端部1051は、蓋に対して、開蓋方向とは逆方向である閉蓋方向に力を作用させると共に、蓋を鉛直下方に押圧することにより、試薬瓶を閉蓋することができる。
【0029】
図8は、試薬ノズルユニットの一例を示す図である。本実施形態に係る試薬ノズルユニット106は、試薬を採取及び吐出するためのノズル1061を2本備えている。2本のノズル1061は、互いに独立して鉛直方向に上下し、試薬を採取及び吐出することができる。また、試薬ノズルユニット106は、コンピュータによる制御に基づいてレール110に沿って移動し、試薬テーブル104上の試薬瓶の採取位置において試薬瓶から試薬を採取し、LPIAテーブル108上のキュベットの分注位置においてキュベットへ試薬を吐出する。このように、試薬ノズルユニット106は、試薬テーブル104上の所定位置とLPIAテーブル108上の所定位置との間を、レール110に沿って直線的に移動可能になっている。また、平面視において、採取位置は、本実施形態に係る試薬ノズルユニット106の一方のノズル1061が直線的に移動する経路と、試薬テーブル104の二重のリング状に配置されたキュベットのうち外周側の軌道との交点に設けられる。また、本実施形態に係る2本の試薬ノズルユニット106の他方のノズル1061が直線的に移動する経路と、内周側の軌道との交点にも設けられる。また、分注位置は、平面視において、上述の2本の試薬ノズルユニット106の各々が直線的に移動する経路と、LPIAテーブル108において1つのリング状に配置されたキュベットが回転する際の軌道との交点にそれぞれ設けられる。
【0030】
図9は凝固テーブルの一例を示す図である。凝固テーブル107は、例えば、血液凝固時間測定を実施する際にキュベットを載置するテーブルである。凝固テーブル107は、キュベットを保持するための保持孔1072を、レール110が延在する方向に対してほぼ垂直な方向に直線状に複数備える。また、保持孔1072に保持されるキュベットを挟んで一方には光源1073が配置され、他方には受光部1074が配置されている。そして、キュベットの内容物の、所定の波長の光の吸光度又は透過率によって、内容物の凝固の程度を測定する。また、凝固テーブル107は、レール110が延在する方向とはほぼ垂直な方向にテーブルをスライドさせる駆動部1075を備える。そして、所望の保持孔1072をキュベットチャックユニット109が移動する軌道との交点である着脱位置1071に移動させることができる。また、キュベットチャックユニット109は、所定の着脱位置1071において、保持孔1072にキュベットを保持させたり、保持孔1072からキュベットを取り外したりすることができる。凝固テーブル107の保持孔1072へは、LPIAテーブル108の保持孔においてサンプルが分注されたキュベットが、キュベットチャックユニット109によって搬送される。なお、光源1073及び受光部1074は保持孔1072の数だけ設けられ、保持孔1072、光源1073及び受光部1074は一体として移動する。したがって、テーブルが移動する間であっても各キュベットについて吸光度等を測定し続けることができる。
【0031】
図10はLPIAテーブルの一例を示す図である。LPIAテーブル108は、例えばラテックス凝集法による抗原量の測定を実施する際にキュベットを載置するテーブルである。LPIAテーブル108は、所定の回転軸1083を中心に回転するディスク状のテーブルであり、円周に沿ってリング状に、キュベットを保持するための保持孔1084が複数設けられている。テーブルは、コンピュータによる制御に基づいて、時計回り又は反時計回りに回転すると共に、所定の位置で停止する。また、各保持孔1084には、キュベットを押さえるためのバネ1085が設けられている。
【0032】
図11はキュベットチャックユニットの一例を示す図である。キュベットチャックユニット109は、その先端に二指グリッパ1091を備え、キュベットを把持して搬送するユニットである。また、キュベットチャックユニット109は、レール110に沿って水平方向に直線的に移動し、試薬テーブル104やLPIAテーブル108の着脱位置、キュベット供給口1021、キュベット廃棄口111等でキュベットを把持したり投下したりする。
【0033】
図12Aは、キュベットチャックユニット及び試薬ノズルユニットを備えるレールの一例を示す平面図である。図12Bは、キュベットチャックユニット及び試薬ノズルユニットを備えるレールの一例を示す正面図である。レール110は、試薬ノズルユニット106やキュベットチャックユニット109と接続され、試薬ノズルユニット106やキュベットチャックユニット109が移動する際のガイドとなるレール状の部材である。すなわち、複合分析装置1000においては、試薬テーブル104や凝固テーブル107、LPIAテーブル108の着脱位置、キュベット供給口1021、キュベット廃棄口111は、レール110とほぼ平行な直線上に配置されている。また、試薬テーブル104の採取位置1041や凝固テーブル107の試薬の分注位置1076、LPIAテーブル108の試薬の分注位置1082も、レール110とほぼ平行な直線上に配置されている。なお、試薬ノズルユニット106のノズル1061や、キュベットチャックユニット109の二指グリッパ1091は、鉛直方向には上下する。ただし、前後(正面又は奥行き)方向には移動しないようにしてもよい。試薬ノズルユニット106及びキュベットチャックユニット109は、レール110の正面側に接続され、レール110を共用して移動する。例えばキュベットチャックユニット109を平面視及び正面視における左側に退避させることで、試薬ノズルユニット106のノズル1061をLPIAテーブル108の分注位置1082まで移動させることができる。また、例えば試薬ノズルユニット106を平面視及び正面視における右側に退避させることで、キュベットチャックユニット109の二指グリッパ1091をキュベット供給ユニット102のキュベット供給口1021まで移動させることができる。
【0034】
また、キュベット廃棄口111は、タンク等収容部2内に格納された廃棄ボックスにキュベットを集積するために、キュベットチャックユニット109がキュベットを放下する投入口である。タンク等収容部2内には、キュベット廃棄口111から廃棄ボックスの上方へ向けて、廃棄されたキュベットを案内する管を設けるようにしてもよい。
【0035】
凝固テーブル107及びここに設置されるキュベットの内容物を測定するセンサ等、LPIAテーブル108及びここに設置されるキュベットの内容物を測定するセンサ等は、それぞれ所定の測定を行う測定ユニットの一例である。本発明においては、一方を「第1の測定ユニット」と呼び、他方を「第2の測定ユニット」とも呼ぶ。また、キュベットチャックユニット109を「搬送ユニット」とも呼ぶ。
【0036】
<効果>
本実施形態によれば、複数の測定ユニットを備える複合分析装置が、測定する検査項目の順序を自由に指定できるランダム測定を実施する場合において、キュベットチャックユニット109や試薬ノズルユニット106の移動を単純な直線的動作にすることで、移送する機構を小型化して装置全体のコストを抑制できると共に、省電力化できる。さらに、レール110をキュベットチャックユニット109及び試薬ノズルユニット106で共用することができ、装置全体の大型化を抑制できる。さらに、所定の測定時間や空間を効率良く使用することが可能となり、高い測定処理能力を達成することができる。
【0037】
<分析処理>
例えばラテックス凝集測定を実施する場合、LPIAテーブル108が回転し、所定の保持孔が着脱位置に移動して停止する。また、キュベットチャックユニット109はキュベット供給口1021からキュベットを1つ把持してLPIAテーブル108の着脱位置にある保持孔まで移動させ、保持孔に保持させる。その後、キュベットを保持した保持孔は、所定の分注位置へ移動する。なお、着脱位置と分注位置は同じであってもよい。また、サンプルラック1011は、所望の採血管が所定の採取位置へ移動するように搬送される。そして、サンプルノズルユニット103は、採取位置において、予めサンプルラック1011に保持されている採血管からサンプルを採取し、LPIAテーブル108の分注位置でキュベット内へ吐出する。また、試薬テーブル104が回転すると共に、試薬蓋開閉ユニット105の先端部が試薬瓶の蓋と接触するように所定のタイミングで移動し、予め試薬テーブル104に保持されている所定の試薬瓶を開蓋する。そして、開蓋された試薬瓶は、所定の採取位置へ移動する。この時、また、試薬ノズルユニット106は所定の採取位置において試薬を採取し、LPIAテーブル108の分注位置においてキュベット内へ試薬を吐出する。その後、試薬テーブル104が回転すると共に試薬蓋開閉ユニット105の先端部によって試薬瓶の蓋が閉じられる。なお、試薬蓋開閉ユニット105は、試試薬瓶の鉛直上方から下方に向けて蓋を押圧して、閉蓋することができる。また、LPIAテーブル108が回転し、キュベットは、所定の攪拌位置に移動する。攪拌位置においては、キュベットの底面に設けられた凹部に鉛直下方から攪拌棒を挿入し、攪拌棒の先端が水平面上に円を描くように変位することによりキュベットの内容物を攪拌する。なお、複数の試薬を分注するようにしてもよい。複数の試薬を使用する場合、第一の試薬は、サンプルを分注する前にキュベット内へ吐出しておいてもよいし、サンプルを分注した後に吐出してもよい。第二の試薬は、例えばサンプルを分注した後にキュベット内へ吐出してもよい。また、LPIAテーブル108の回転により、キュベットは、光源と受光部とによって形成される光学測定部を通過し、光学測定部において特定波長の透過率や吸光度、散乱光等に基づいて内容物の反応に基づく変化が測定される。所定の測定が完了した場合、キュベットはLPIAテーブル108の着脱位置においてキュベットチャックユニット109によって保持孔から取り外される。また、キュベットチャックユニット109は、取り外したキュベットをキュベット廃棄口111へ搬送し、廃棄する。このような処理を、LPIAテーブル108に保持される複数のキュベットに対して並列に行うことができる。
【0038】
また、例えば凝固時間測定を実施する場合、凝固テーブル107がスライドし、所定の保持孔が着脱位置に移動して停止する。また、キュベットチャックユニット109はキュベット供給口1021からキュベットを1つ把持してLPIAテーブル108の着脱位置にある保持孔まで移動させ、保持孔に保持させる。その後、キュベットを保持した保持孔は、所定の分注位置へ移動する。なお、着脱位置と分注位置は同じであってもよい。また、サンプルラック1011は、所望の採血管が所定の採取位置へ移動するように搬送される。そして、サンプルノズルユニット103は、採取位置において、予めサンプルラック1011に保持されている採血管からサンプルを採取し、LPIAテーブル108の分注位置でキュベット内へ吐出する。そして、キュベットが保持された保持孔は、LPIAテーブル108の着脱位置に移動し、キュベットはキュベットチャックユニット109によって把持され、凝固テーブル107の着脱位置へ移送される。また、試薬テーブル104が回転すると共に、試薬蓋開閉ユニット105の先端部が試薬瓶の蓋と接触するように所定のタイミングで移動し、予め試薬テーブル104に保持されている所定の試薬瓶を開蓋する。そして、開蓋された試薬瓶は、所定の採取位置へ移動する。また、試薬ノズルユニット106は所定の採取位置において試薬を採取し、凝固テーブル107の分注位置においてキュベット内へ試薬を吐出する。その後、試薬テーブル104が回転すると共に試薬蓋開閉ユニット105の先端部によって試薬瓶の蓋が閉じられる。なお、試薬蓋開閉ユニット105は、試薬瓶の鉛直上方から下方に向けて蓋を押圧して、閉蓋することができる。また、凝固テーブル107がスライドし、キュベットは、所定の攪拌位置に移動する。攪拌位置においては、キュベットの底面に設けられた凹部に鉛直下方から攪拌棒を挿入し、攪拌棒の先端が水平面上に円を描くように変位することによりキュベットの内容物を攪拌する。なお、複数の試薬を分注するようにしてもよい。複数の試薬を使用する場合、第一の試薬は、サンプルを分注する前にキュベット内へ吐出しておいてもよいし、サンプルを分注した後に吐出してもよい。第二の試薬は、例えばサンプルを分注した後にキュベット内へ吐出してもよい。また、凝固テーブル107の各保持孔には、キュベットを挟むように光源と受光部とによって形成される光学測定部が設けられており、光学測定部において特定波長の透過率や吸光度等に基づいて内容物の凝固に基づく変化が測定される。所定の測定が完了した場合、キュベットは凝固テーブル107の着脱位置においてキュベットチャックユニット109によって保持孔から取り外される。また、キュベットチャックユニット109は、取り外したキュベットをキュベット廃棄口111へ搬送し、廃棄する。このような処理を、凝固テーブル107に保持される複数のキュベットに対して並列に行うことができる。
【0039】
<測定時間延長処理>
図13は、複合分析装置において血液の凝固時間を測定する機能を表すブロック図の一例を示す図である。複合分析装置1000は、凝固テーブル107を用いて血液の凝固時間を測定する。図1のタンク等収容部2に収容されたコンピュータ21は、凝固テーブル107に設けられるセンサと信号線を介して接続される。そして、コンピュータ21は、例えば所定の周波数帯の吸光度に基づいて、キュベット内の血液の凝固の程度を測定する。
【0040】
図13に示すように、コンピュータ21は、プロセッサ211と、記憶装置212とを備え、入出力インターフェースを介して凝固テーブル107に設けられるセンサと接続されている。凝固テーブル107は、所定の波長の光を出射する光源1073と、キュベットの保持孔1072に保持されるキュベット内を通過した光を受光する受光部1074とを備え、受光部1074は例えば入射光の強度に応じた電圧又は電流を出力する。
【0041】
プロセッサ211は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算装置であり、プログラムを実行することにより本実施の形態に係る処理を行う。図13の例では、プロセッサ211の中に機能ブロックを示している。すなわち、プロセッサ211は、装置制御部2111、データ取得部2112、凝固判定部2113、及び延長判定部2114として機能する。装置制御部2111は、使用者の操作に基づいてサンプルに対し指定された分析を行うよう、複合分析装置1000を制御する。データ取得部2112は、所定の入出力インターフェースを介して、凝固テーブル107等に設けられたセンサ等、複合分析装置1000が備えるユニットが出力するデータを取得する。凝固判定部2113は、凝固テーブル107の受光部1074から取得する各キュベットの吸光度に基づいて、キュベット内の血液の凝固の程度を判定する。延長判定部2114は、所定のタイミングで、凝固判定部2113の判定に基づいて各キュベットの測定を終了させるか延長するか判定する。
【0042】
記憶装置212は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の主記憶装置、又はHDD(Hard-disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC(embedded Multi-Media Card)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置である。主記憶装置は、プロセッサ211の作業領域を確保したり、センサが出力したデータ等を一次的に記憶する。また、補助記憶装置は、本実施形態に係るプログラムやセンサが出力したデータ、その他のデータを記憶する。
【0043】
図14は、測定時間延長処理の一例を示す処理フロー図である。複合分析装置1000のデータ取得部2112は、凝固テーブル107に保持された各キュベットについて吸光度を示す情報を取得し、記憶装置212に記憶させる(図14:S1)。また、凝固判定部2113及び延長判定部2114は、所定の測定時間が経過し、且つキュベット内の検体が凝固していないか判断する(S2)。本実施形態では、例えば所定の測定時間を210秒とする。また、吸光度と所定の閾値との大小関係に基づいて凝固したか否か判断する。所定の測定時間が経過せず、又はキュベット内の検体が凝固したと判断された場合(S2:NO)、凝固判定部2113及び延長判定部2114は、所定の判定時点であり且つ凝固したか判断する(S3)。なお、本実施形態では、例えば、所定の判定時点を30秒、60秒、120秒、180秒、210秒とする。所定の判定時点でないか、又はキュベット内の検体が凝固していないと判断された場合(S3:NO)、S1の処理に戻り、継続的に吸光度の記録を行う。一方、所定の判定時点であり、且つキュベット内の検体が凝固したと判断された場合(S3:YES)、当該キュベットについての測定を完了させ、S7の処理に遷移する。一方、S2において、所定の測定時間が経過し、且つキュベット内の検体が凝固していないと判断された場合(S2:YES)、測定時間を延長し(S4)、再検モードに移行する。再検モードにおいては、測定終了時間を360秒まで延長し、210秒以降の測定を継続して行う(S5)。その後、データ取得部2112は、測定を終了するか判断する(S6)。本ステップでは、測定を開始してから、延長後の測定終了時間である360秒が経過したか判断する。測定終了時間が経過していないと判断された場合(S6:NO)、S5の処理に戻り測定を継続する。一方、S6において測定終了時間が経過したと判断された場合(S6:YES)、又はS3において判定時点であり且つ凝固したと判断された場合(S3:YES)、装置制御部2111は当該キュベットを廃棄させる(S7)。本ステップでは、凝固テーブル107をスライドさせて測定が終了したキュベットを着脱位置に移動させ、キュベットチャックユニット109にキュベットを把持させてキュベット廃棄口111まで移送し、放下させる。
【0044】
血液が凝固するまでに要する時間は、正常な検体の場合はPTで10~12秒程度、APTTで25~40秒程度である。測定時間延長処理においては、一般的に所定の反応が終了する測定時間(例えば210秒)を基準として、測定ユニットに載置するキュベットの入れ替えのスケジュールを決定しておき、基準となる時間を超えても終了しない場合に測定時間を延長して測定処理を続行する。このようにすれば、安全を見て1つの検体の測定時間を長めにとっておく必要はなく、処理効率の低下を抑制できる。また、仮に、基準となる測定時間で測定を一旦終了させ、所定の反応が完了していない場合には当該検体について再度測定をやり直すような処理であると、やり直しに時間がかかる点や反応が終了しなかった検体を無駄にしてしまう点で効率が悪い。当初の測定終了時間が経過しても反応が終了していない場合に、測定を継続するという処理を採用することにより、本実施形態では時間の無駄や検体の無駄を省くことができ、処理効率の向上につながる。このような延長処理は、血液の凝固に限らず、何らかの反応の進行の程度を判断する処理に適用することができる。また、上述した測定終了時間以前の、所定の判定時点である30秒、60秒、120秒、180秒、210秒において反応が終了していると判断された場合には、例えば記憶装置212に結果を記憶させたり、モニタ3に結果を出力させたりしてもよい。このようにすれば、使用者は分析結果を速やかに知ることができる。
【0045】
<クロスミキシングテスト>
図15は、複合分析装置においてクロスミキシングテストの実施を支援する機能を表すブロック図の一例を示す図である。複合分析装置1000は、サンプルノズルユニット103を用いてサンプルカップ1013に所定の検体を調製する。また、凝固テーブル107を用いて所定の検体の凝固時間を測定する。また、図1のタンク等収容部2に収容されたコンピュータ21は、凝固テーブル107に設けられるセンサと信号線を介して接続される。そして、コンピュータ21は、例えば所定の周波数帯の吸光度に基づいて、キュベット内の血液の凝固の程度を測定する。
【0046】
コンピュータ21の構成は、図13の例とほぼ同一である。図15においては、図13と対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略する。図15においても、プロセッサ211の中に機能ブロックを示している。すなわち、プロセッサ211は、装置制御部2111、データ取得部2112、出力制御部2115として機能する。装置制御部2111は、使用者の操作に基づいて、サンプルを用いてサンプルカップ1013に所定の検体を調製させたり、調製した検体に対し指定された分析を行うよう、複合分析装置1000を制御する。データ取得部2112は、所定の入出力インターフェースを介して、凝固テーブル107等に設けられたセンサ等、複合分析装置1000が備えるユニットが出力するデータを取得する。出力制御部2115は、取得したデータを用いて例えば表やグラフ等を描画し、モニタ3等に出力させる。
【0047】
図16は、クロスミキシングテスト支援処理の一例を示す処理フロー図である。複合分析装置1000の装置制御部2111は、サンプルノズルユニット103を用いて、患者のサンプルを保持する採血管1012及び健常者の正常なサンプルを保持する採血管1012からそれぞれサンプルを採取し、サンプルカップ1013において所定の割合で混合した検体を調製する(S11)。本ステップでは、一般的なクロスミキシングテストで採用される複数の割合で混和し、混合検体が調製される。具体的には、患者のサンプルと正常なサンプルとが、9対1、8対2、5対5、2対8の混合検体を作成する。なお、クロスミキシングテストにおいては10対0、9対1、8対2、5対5、2対8、0対10の検体を用いる。また、本ステップでは、複数検体の測定が可能な量を調製すればよく、例えば、即時反応および遅延反応の凝固時間測定において使用するために必要な検体量を調製する。例えば、1回の即時反応の凝固時間測定と1回の遅延反応の凝固時間測定を行う場合には、少なくとも2つの測定分の検体(2つの検体)量を調製することが挙げられる。そして、検体は、混和後速やかに凝固時間を測定する「即時反応」と、混合検体を37度で2時間インキュベーションした後に凝固時間を測定する「遅延反応」とに用いる。本発明において、凝固時間の測定としてはPT(Prothrombin Time)及び/又はAPTT(Activated Partial Thromboplastin Time)の測定が挙げられる。
【0048】
また、データ取得部2112は、即時反応の凝固時間を測定する(S12)。本ステップでは、即時反応用のサンプルカップ1013が保持する混合検体をLPIAテーブル108においてキュベットに分注し、凝固テーブル107へ移送して凝固時間を測定する。なお、凝固時間の測定においては、上述した測定時間延長処理を行うようにしてもよい。
【0049】
また、遅延反応用の混合検体については、使用者が他の装置を利用して、又は複合分析装置1000が備える図示していない温度調整装置により、例えば37度で2時間加温する。また、加温した後の混合サンプルを保持するサンプルカップ1013が搬送スペース101載置されると、サンプルカップ1013がサンプルノズルユニット103の採取位置へ移動するように装置制御部2111は搬送させる(S13)。また、本ステップでは、使用者の操作に基づいて、加温した後の混合サンプルに対応する、即時反応で用いた同一の混合サンプルの識別情報の入力を受け、識別情報の紐付けを行う。サンプルカップに複数検体の測定が可能な量を調製した混合検体から、即時反応で使用した残りを遅延反応用の検体として使用することにより、キュベットへの分注時に必要なデッドボリュームを減らすことができ、検体の使用量が少なくて済む。
【0050】
また、データ取得部2112は、遅延反応の凝固時間を測定する(S14)。本ステップでは、即時反応用のサンプルカップ1013が保持する混合検体をLPIAテーブル108においてキュベットに分注し、凝固テーブル107へ移送して凝固時間を測定する。本ステップにおいても、凝固時間の測定において、上述した測定時間延長処理を行うようにしてもよい。
【0051】
そして、出力制御部2115は、即時反応の凝固時間及び遅延反応の凝固時間を出力する(S15)。本ステップにおいては、グラフや表を描画してモニタ3や他のコンピュータ、記憶装置212等に出力してもよい。
【0052】
図17は出力される測定結果の一例を示す図である。図17のグラフは、縦軸が凝固時間を表し、横軸が患者血漿と正常血漿との混合比を表す。また、実線の折れ線グラフが即時反応の凝固時間をプロットしたものであり、破線の折れ線グラフが遅延反応の凝固時間をプロットしたものである。S15においてはこのようなグラフを出力するようにしてもよいし、これらの内容を示す表を出力するようにしてもよい。また、これらの内容をCSV(Comma-Separated Values)や所定の表計算プログラムで扱うためのファイル形式等でデータを記憶装置212に出力するようにしてもよい。
【0053】
クロスミキシングテスト支援処理においては、即時反応および遅延反応の測定に必要となる混合した検体量を、自動的に調製する。複数検体の測定が可能な量を調製すればよく、例えば、即時反応および遅延反応の凝固時間測定において使用するために必要な検体量を調製する。例えば、1回の即時反応の凝固時間測定と1回の遅延反応の凝固時間測定を行う場合には、少なくとも2つの測定分の検体(2つの検体)量を調製することが挙げられる。したがって、使用者にとっては、即時反応と遅延反応の測定に用いる検体を調製する手間がかからない。また、即時反応および遅延反応のそれぞれに用いる検体をまとめて調製できるため、検体の作成において誤差が生じるおそれがなくなる。また、即時反応および遅延反応の凝固時間を複合分析装置1000において測定できるため、例えば図17に示すように結果を使用者が対比し易い形式で出力することができ、有用である。
【0054】
なお、ミキシングパターンは、10対0、9対1、8対2、5対5、2対8、0対10には限定されない。例えば、1対0、9対1、3対1、1対1、1対3、1対9、0対1の7ポイントであってもよい。また、1対0、3対1、1対1、1対3、0対1の5ポイントであってもよい。また、1対0、1対1、0対1の3ポイントであってもよい。これらのパターンであっても、グラフが上に凸であるか下に凸であるか示すことができ、凝固時間の延長の原因を特定する手がかりとなる。これらのパターンを予め設定し選択できるようにすることで、ユーザーは測定のオーダーを簡便に行うことができる。また、各パターンで必要となる検体量を自動で計算し表示することで、ユーザーは検体の残量に応じて、パターンを選択することができる。
【0055】
<変形例>
上述の実施形態および変形例は例示であり、本発明は上述した構成には限定されない。また、実施形態および変形例に記載した内容は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない範囲で可能な限り組み合わせることができる。
【0056】
図18は、3つの測定ユニットを備える複合分析装置1000の一例を示す模式的な図である。上述した測定ユニットの数は、2つには限定されない。図18の例では、第3の測定ユニット112が、平面視においてLPIAテーブル108の左側に追加されている。3つ以上の測定ユニットを備える場合も、キュベットチャックユニット109や試薬ノズルユニット106がレール110に沿って直線的に移動し、レールとほぼ平行な直線上に3つの測定ユニットを配置する。このようにすれば、キュベットチャックユニット109や試薬ノズルユニット106の移動を単純な直線的動作にして省電力化することができる。また、レール110をキュベットチャックユニット109及び試薬ノズルユニット106で共用することができ、装置全体を小型化することができる。
【0057】
また、本発明は、上述した処理を実行する方法やコンピュータプログラム、当該プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。当該プログラムが記録された記録媒体は、プログラムをコンピュータに実行させることにより、上述の処理が可能となる。
【0058】
ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、磁気テープ、メモリカード等がある。また、コンピュータに固定された記録媒体としては、HDDやSSD(Solid State Drive)、ROM等がある。
【符号の説明】
【0059】
1000 :複合分析装置
1 :測定ユニット収容部
101 :搬送スペース
1011 :サンプルラック
1012 :サンプル容器
102 :キュベット供給ユニット
1021 :キュベット供給口
1022 :ホッパ
103 :サンプルノズルユニット
1031 :分注位置
1032 :ノズル洗浄槽
1033 :回転軸
1034 :ノズル
104 :試薬テーブル
1041 :採取位置
1042 :設置部
1043 :凸部
105 :試薬蓋開閉ユニット
1051 :先端部
106 :試薬ノズルユニット
1061 :ノズル洗浄槽
1062 :ノズル
107 :凝固テーブル
1071 :着脱位置
1072 :保持孔
1073 :光源
1074 :受光部
1075 :駆動部
1076 :分注位置
108 :LPIAテーブル
1081 :着脱位置
1082 :分注位置
1083 :回転軸
1084 :保持孔
1085 :バネ
109 :キュベットチャックユニット
1091 :二指グリッパ
110 :レール
111 :キュベット廃棄口
112 :第3の測定ユニット
2 :タンク等収容部
3 :モニタ
4 :ステータス出力部
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18