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  • 特許-食事用エプロン 図1
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  • 特許-食事用エプロン 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】食事用エプロン
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/04 20060101AFI20240307BHJP
   A41B 13/10 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
A41D13/04
A41B13/10
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021067834
(22)【出願日】2021-04-13
(65)【公開番号】P2022162818
(43)【公開日】2022-10-25
【審査請求日】2022-01-19
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516094515
【氏名又は名称】有限会社アルファメディカル
(74)【代理人】
【識別番号】100126620
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 豪
(72)【発明者】
【氏名】敦賀 友紀
【合議体】
【審判長】金丸 治之
【審判官】▲高▼橋 杏子
【審判官】藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】実開平7-44100(JP,U)
【文献】登録実用新案第3043692(JP,U)
【文献】特開2005-23476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D13/04
A41B13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食事時に上部の首掛け部を首に巻いて取り付け、下部を身体の前面に垂らして使用するエプロンにおいて、
柔軟な防水性または撥水性シート材からなるエプロン本体と、
前記エプロン本体の使用者の胸にあたる位置の裏面に設けられた弾性シートと、
止着具として、第1止着具、第2止着具及び第3止着具と、を備え、
前記エプロン本体の表面における前記弾性シートと対応する領域の左右両側にはそれぞれ、当該領域の上端位置における左右両側端から横に離れた位置に、前記第1止着具が設けられ、当該領域の上端位置から下端位置までの間の所定位置における左右両側端から横に離れた位置に、前記第2止着具が設けられかつ当該領域の下端位置における左右両側端から横に離れた位置に、前記第3止着具が設けられ、
前記第2止着具は、前記第1止着具及び前記第3止着具よりも左右方向において外側に配置され、
前記第1止着具が、残り2つの前記止着具と係合可能に形成されており、
前記第1止着具と前記第2止着具とが係合され、かつ前記第1止着具と前記第3止着具とが係合された状態で使用され、当該状態において、前記領域を底面としたポケットが形成されることを特徴とするエプロン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食事用エプロンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から食事の際に食べこぼしたものが衣服に付かないようにするため、防水性または撥水性で柔軟なシートにより形成された前掛け式のエプロンが用いられている。
【0003】
前掛け式のエプロンを首にかけて食事をするとき、食べこぼしたものがエプロンの表面を滑って床に落ち、床を汚したり、衣服の裾を汚したりすることが多い。食べこぼしても床や衣服に付着させることがなく、確実にエプロン上に受け止めて、エプロンとしての機能を高めることができるエプロンとして、特許文献1には、使用時にポケットを組み立てるエプロンが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平7-44100
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に提案されているエプロンは、普段はポケットがなく、食事で使用する際にポケットを組み立てるもので、食べこぼしをこのポケットで受け止めることができる点で、優れている。
【0006】
しかしながら、特許文献1に提案されているエプロンは、ポケットの両脇から液体などがこぼれ出ることがあるという点で少々問題があった。
【0007】
そこで、上記の問題を解決するため、本発明は、食べこぼしをエプロン上に受け止めて、液体などがこぼれにくいエプロンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明によるエプロンは、食事時に上部の首掛け部を首に巻いて取り付け、下部を身体の前面に垂らして使用するエプロンにおいて、柔軟な防水性または撥水性シート材からなるエプロン本体と、エプロン本体の使用者の胸にあたる位置の裏面に設けられた弾性シートと、前記弾性シートが設けられた領域の表(おもて)面の両側にそれぞれ、上側,下側,中央で横に少し離れた位置の少なくとも3か所に止着具が設けられたことを特徴とする。
【0009】
前記止着具は面ファスナーであることが好ましい。弾性シートが設けられた領域の表(おもて)面の両側、上下に設けられた面ファスナーを係合させて止めた際に、弾性シートの反対側が底面となったポケットが形成される。中央で横に少し離れた位置に設けられた面ファスナーを、上側または下側のいずれかの位置に設けられた面ファスナーに、それぞれ係合して止めることで、ポケットの両脇には横壁ができるので、横漏れを防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上のような構成を採っているので、本発明によれば、食べこぼしをエプロン上に受け止めて、液体などがこぼれにくい食事用エプロンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施形態である食事用エプロンを、広げて正面から見た図である。
図2図2は、ポケットを組み立てて使用する際の図1におけるA-B断面図である。
図3図3は、ポケットを組み立てて使用する際の図1におけるC-D断面図である。
図4図4は、ポケットを組み立てて使用する際の図1におけるE-F断面図である。
図5図5は、ポケットを組み立てて使用する際の図1におけるG-H断面図である。
図6図6は、図1と同じ食事用エプロンを、ポケットを組み立てて使用する際の概略の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0013】
(第1の実施形態)
図1から図6は、本発明の一実施形態の食事用エプロンを説明するための図である。図2から図6は、図1と同じ食事用エプロンを、食事に使用する際、すなわちポケットを組み立てて使用する際の図であり、図2はA-B断面図、図3はC-D断面図、図4はE-F断面図、図5はG-H断面図、図6は概略の斜視図である。
【0014】
図1に示す通り、本実施形態の食事用エプロン1は、首掛け部2と、使用者の胸にあたる位置の裏面に弾性シート4を有している。エプロンの表面で弾性シート4の両側、上のほうには、面ファスナー5(B面:ループ面)が縫い付けられ、弾性シート4の両側、下のほうには、面ファスナー6(A面:フック面)が縫い付けられている。さらに、弾性シート4の両側、縦方向では弾性シートのほぼ中央に相当する位置、横方向では、弾性シートの両端から少し離れた位置に、具体的には、弾性シート4の縦幅の半分の長さほど離れた位置に、面ファスナー7(A面:フック面)が縫い付けられている。すなわち、弾性シート4が設けられた領域の表(おもて)面の両側にそれぞれ、上側,下側,中央で横に少し離れた位置の3か所に面ファスナーが設けられている。面ファスナーは、A面:フック面とB面:ループ面が係合することで止められる止着具である。なお、面ファスナー5は、面ファスナー6,7の両方を係合させるため、長め(幅広)に設けられている。
【0015】
食事用エプロン1の本体の素材としては、柔軟で、防水性または撥水性を有するシートで公知のものを用いることができる。食事用エプロン1の裏面に縫い付ける弾性シート4は、例えば、発砲スチロールや発泡ウレタンなどの弾性を有するシートである。弾性シート4の大きさは、特に限定しないが、例えば、縦幅24cm(センチメートル)、横幅30cm(センチメートル)である。また、その厚さは、特に限定しないが、例えば約1.5mm~3mm(ミリメートル)である。
【0016】
食事に使用する際は、まず、首掛け部2を使用者の首に掛け、面ファスナー3a,3bを係合させて止める。次に、裏面に弾性シート4が設けられた領域の左側にある面ファスナー5と7、右側にある面ファスナー5と7を、それぞれ係合させて止める。最後に左側の下側にある面ファスナー6を同じ側の面ファスナー5に、右側の下側にある面ファスナー6を同じ側の面ファスナー5に、それぞれ係合させて止める。これで、図2から図6に示すように、弾性シート4が下に凸の形で広がって適度に丸まり、ポケット8が形成される。弾性シート4を縫い付けた部分の表側がポケット8の底面となる。そして、図5及び図6に示すようにポケット8の両側に底面よりも高く二重の壁ができる。これで、食べこぼしをポケット8で受け止めることができ、ポケット8の横から液体などがこぼれるのを防ぐことができる。
【0017】
食事用エプロン1の、使用者の胸にあたる位置の裏面に弾性シート4を設けていない場合には、使用者が自分で広げない限りポケット8の底面は図2のように広がることはないが、裏面に弾性シート4を設けておくことで、面ファスナー5,6による両端を抑えようとする力に対抗し、弾性シートの戻ろうとする力・広がろうとする力が働いて、ポケット8が適度に広がり、AB断面の底面が丸くなるのである。ポケット8が適度に広がることで、食べこぼしをポケット8で受け止めやすくなる。左右両側で面ファスナー5,6,7をそれぞれ係合させて止めることで、図5及び図6に示すように、ポケット8の両側に底面よりも高く横壁ができることとなり、ポケットの横から液体などがこぼれるのを防ぐことができる。
【0018】
本実施形態では、面ファスナー6,7をA面:フック面とし、面ファスナー5をB面:ループ面としたが、面ファスナー6をB面:ループ面とし、面ファスナー5,7をA面:フック面しても良い。B面:ループ面とする面ファスナーは他の2つの面ファスナーを係合させることとなるので、広め(長め)に設けると良い。
【0019】
なお、本実施形態では、止着具として、面ファスナー(A面:フック面、B面:ループ面)を用いたが、スナップや鍵ホックを用いても良い。ただし、面ファスナーのほうが、広い面で止められるため隙間を少なくできる点、1つのループ面で2つのフック面を止めることもできる点で好ましい。
【0020】
なお、食事用エプロンの寸法は、使用者の体の大きさ等に合わせ、適宜調節されるものであるから、寸法の記載を省略した。上記で示した弾性シート4の大きさや厚み等は一例であり、適宜調節される。
【符号の説明】
【0021】
1…本発明の第1の実施形態に係る食事用エプロン
2…首掛け部
3a…面ファスナー(A面:フック面)
3b…面ファスナー(B面:ループ面)
4…裏面に設ける弾性シート
5…面ファスナー(B面:ループ面)
6…面ファスナー(A面:フック面)
7…面ファスナー(A面:フック面)
8…ポケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6