(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】外耳道圧調整デバイス
(51)【国際特許分類】
A61F 11/00 20220101AFI20240307BHJP
A61H 7/00 20060101ALI20240307BHJP
A61H 21/00 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
A61F11/00 350
A61H7/00 322B
A61H7/00 322D
A61H21/00
(21)【出願番号】P 2021143833
(22)【出願日】2021-09-03
(62)【分割の表示】P 2020046046の分割
【原出願日】2014-06-25
【審査請求日】2021-10-01
(32)【優先日】2014-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2013-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515353420
【氏名又は名称】ノシラ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ バックラー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー エー. クラウン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ブライス サリバン
【審査官】沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-018359(JP,A)
【文献】特表2002-519150(JP,A)
【文献】国際公開第2006/003910(WO,A1)
【文献】特表2010-535542(JP,A)
【文献】特表2012-526498(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0002897(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0220536(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 11/00
A61H 7/00
A61H 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経学的障害を治療するためのデバイスであって、前記デバイスは、
外耳道圧と周囲圧力との間の障壁と、
前記外耳道圧と周囲圧力との間の外耳道圧力差を達成するように流体流を発生させるように構成されている流体流発生器と、
前記流体流発生器に流体的に結合された導管と、
前記導管を通る前記流体流を調整するように構成された弁アセンブリと
を備え、
前記弁アセンブリは、ユーザによって手動で作動させられるように構成された弁を備え、
前記流体流発生器は、前記周囲圧力より大きい前記外耳道圧を生成するために、第1の方向に前記流体流を発生させるように動作可能であり、
前記流体流発生器は、前記周囲圧力より小さい前記外耳道圧を生成するために、第2の方向に前記流体流を発生させるようにさらに動作可能であり、
前記神経学的障害は、頭痛症候群である、デバイス。
【請求項2】
前記神経学的障害は、片頭痛である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記障壁は、イヤピースを備える、請求項1~2のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項4】
前記流体流発生器は、内部体積を有する体積調節可能要素を備え、前記体積調節可能要素は、前記内部体積を減少させて前記第1の方向に前記流体流を発生させる変形状態を有し、前記弁アセンブリは、前記体積調節可能要素から前記イヤピースに向かって前記第1の方向に前記流体流を調整する、請求項
3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記体積調節可能要素は、前記内部体積を増加させて前記第2の方向に前記流体流を発生させる非変形状態に遷移するように構成され、前記弁アセンブリは、前記体積調節可能要素に向かって前記第2の方向に前記流体流を調整する、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記体積調節可能要素は、ある圧力波振幅および圧力波周波数を含む圧力波を有する前記流体流を発生させるように、前記変形状態と前記非変形状態との間で反復動作可能である、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記弁は、前記ユーザが、前記流体流を手動で調整して前記周囲圧力へと流出することを可能にするように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記弁は、前記ユーザが、前記流体流を手動で調整して前記周囲圧力から流入することを可能にするように構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記弁アセンブリは、前記導管と前記周囲圧力との間の圧力差が事前に選択された圧力差を超えるまで、前記導管と前記周囲圧力との間の前記流体流を遮断するように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記弁アセンブリは、前記ユーザが手動で前記弁を作動させることを可能にするように構成された圧力調整要素をさらに備える、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記外耳道圧は、頭痛症候群を治療するために効果的である、請求項1~10のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記外耳道圧は、片頭痛の疼痛を緩和するために効果的である、請求項1~11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記弁は、前記ユーザが、前記流体流を手動で調整して前記周囲圧力から流入することを可能にするように、前記ユーザによって手動で作動させられるように構成されており、前記弁は、前記ユーザが、前記流体流を手動で調整して前記周囲圧力から流出することを可能にするように、前記ユーザによって手動で作動させられるように構成されている、請求項1~12のいずれか1項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
この国際特許協力条約の特許出願は、2014年5月30日に出願された米国非仮特許出願第14/292,469号の一部継続出願であり、2014年4月24日に出願された米国仮特許出願第61/983,865号、2013年8月7日に出願された米国仮特許出願第61/863,317号および2013年6月28日に出願された米国仮特許出願第61/841,111号の利益を主張するものであり、各出願は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
頭蓋顔面痛症候群または頭痛症候群等の神経媒介障害を含む、障害と関連付けられた疼痛または不快感は、罹患者の生活の質に悪影響を及ぼし得る。個人の負担に加え、慢性神経学的症状は、家族、雇用者、および医療システムに対する有意な歪みとなり得る。
【0003】
片頭痛に関して、疼痛、吐き気、前兆、羞明、知覚不全、めまい、空間識失調、および平衡障害等の付随症状が、母集団に対して有意な負担を呈し得る。疫学的研究は、米国において、女性の約18%および男性の6%が、頻繁な片頭痛を経験しており、一般母集団の2%が、慢性片頭痛に悩まされていることを示す。加えて、慢性片頭痛または類似重症度および能力不全の他の頭痛に悩まされる人は、鬱病および自殺未遂のリスクが有意に高くあり得る。したがって、臨床医および研究者が、これらの障害と関連付けられた症状を緩和する、または障害を治療するための効果的デバイスおよび方法を模索し続けることは賢明である。
【0004】
片頭痛のための標準的薬学療法が、概して、疼痛を防止する、または疼痛を緩和するために処方され得る。これらの2つの広義のカテゴリ下にある、種々の薬剤は、広範囲の有効性を呈するが、また、様々な副作用も被り得る。経済的観点から、これらの薬剤の費用は、消費者にかかる主要財政負担源となり得る。さらに、ボツリヌス毒素注射、神経遮断薬、神経外科手術的変質、および埋込式電気刺激装置等の高度な介入は、治療と関連付けられたコストを有意に増加させ得る一方、その生体構造および生理学における潜在的変化に患者を曝し、安全または恒久的症状緩和または障害解消の保証はない。
【0005】
非薬学および非外科手術用途を通して、神経系に肯定的生理学的変化を及ぼすことを模索する、神経科学における理解および用途の新興分野が存在する。本「機能神経学」の分野は、具体的方法において活性化および刺激され、神経可塑性のプロセスを通して適応長期変化をもたらし得る、受容器駆動系としてヒト神経系を捉える。神経リハビリテーションへの本アプローチは、必ずしも排他的ではないが、関連付けられた組織、器官、および系の生理学的機能を助長し得る、脳、脳幹、および脊髄を含む、中枢神経系内の肯定的神経生理学的適応を助長するための種々の形態およびパターンの受容器活性化または非活性化を含むものを利用する。
【0006】
頭蓋顔面痛症候群または頭痛症候群等の障害と関連付けられた1つまたはそれを上回る症状を緩和する、あるいは1つまたはそれを上回る障害を治療し得る、1つまたはそれを上回る刺激を発生させることができる、デバイスまたは方法を提供することに実質的利点が存在するであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の特定の実施形態の広義の目的は、流体流を発生させる、流体流発生器と、流体流発生器に流体結合される弁付き導管と、第1の流体流導管内において、流体流を一方向に調整するように、1つまたはそれを上回る弁によって遮断可能な第1の流体流導管を有する、弁付き導管と、イヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する軸方向イヤホンボアを有する、イヤホンであって、軸方向イヤホンボアは、流体流発生器と対向する弁付き導管に流体結合され、イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、イヤホンとを含む、外耳道圧調整デバイスを提供することであり得る。
【0008】
本発明の特定の実施形態の別の広義の目的は、第1の構成では、流体流発生器およびイヤホンと結合され、流体流が、イヤホンの軸方向イヤホンボアから外耳道に向かって流出し、それによって、周囲圧力を上回る外耳道圧を達成し得るように、第1の流体流導管内において、流体流を第1の方向に一方向に調整する、弁付き導管を有する、外耳道圧調整デバイスを提供することであり得る。
【0009】
本発明の特定の実施形態の別の広義の目的は、第2の構成では、流体流発生器およびイヤホンと結合され、流体流が、外耳道からイヤホンの軸方向イヤホンボアに流入し、それによって、周囲圧力を下回る外耳道圧を達成し得るように、第1の流体流導管内において、流体流を第2の方向に一方向に調整する、弁付き導管を有する、外耳道圧調整デバイスを提供することであり得る。
【0010】
本発明の特定の実施形態の別の広義の目的は、流体流発生器およびイヤホンに可撤性に結合する、弁付き導管を有する、外耳道圧調整デバイスを提供することであり得る。弁付き導管は、第1の構成では、流体流発生器およびイヤホンと結合され、第1の流体流導管内において、流体流を第1の方向に一方向に調整することができる。加えて、弁付き導管は、第2の構成では、流体流発生器およびイヤホンと結合され、第1の流体流導管内において、流体流を第2の方向に一方向に調整することができる。
【0011】
本発明の特定の実施形態の別の広義の目的は、外耳道圧調整デバイスを生産する方法であって、流体流を発生可能な流体流発生器を提供するステップと、流体流発生器に流体結合可能な弁付き導管を提供するステップであって、弁付き導管は、第1の流体流導管を有する、ステップと、第1の流体流導管内において、流体流を一方向に調整するように、第1の流体流導管を遮断可能な1つまたはそれを上回る弁を提供するステップと、イヤホンのイヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する軸方向イヤホンボアを提供するステップであって、軸方向イヤホンボアは、流体流発生器に対向する弁付き導管に流体結合可能であって、イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、ステップとを含む、方法を提供することであり得る。
【0012】
本発明の特定の実施形態の別の広義の目的は、外耳道圧調整デバイスを使用する方法であって、外耳道圧調整デバイスを得るステップであって、流体流を発生させる、流体流発生器と、流体流発生器に流体結合される弁付き導管と、第1の流体流導管内において、流体流を一方向に調整するように、1つまたはそれを上回る弁によって遮断可能な第1の流体流導管を有する、弁付き導管と、イヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する軸方向イヤホンボアを有する、イヤホンであって、軸方向イヤホンボアは、流体流発生器と対向する弁付き導管に流体結合され、イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、イヤホンとを備える、ステップと、イヤホンのイヤホン外部表面と外耳道を密閉可能に係合するステップと、流体流発生器と軸方向イヤホンボアとの間に流体流を発生させるステップと、外耳道圧と周囲圧力との間の外耳道圧差を調整するステップとを含む、方法を提供することであり得る。
【0013】
当然ながら、本発明のさらなる目的は、明細書の他の部分、図面、および請求項全体を通して開示される。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
外耳道圧調整デバイスであって、
流体流を発生させる、流体流発生器と、
前記流体流発生器に流体結合される弁付き導管であって、前記弁付き導管は、第1の弁によって遮断可能な第1の流体流導管を有し、前記第1の流体流導管内の流体流を一方向に調整する、弁付き導管と、
イヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する軸方向イヤホンボアを有するイヤホンであって、前記軸方向イヤホンボアは、前記流体流発生器に対向する前記弁付き導管に流体結合され、前記イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、イヤホンと、
を備える、デバイス。
(項目2)
前記流体流発生器は、0ミリリットル~約20ミリリットルの範囲内の流体体積を有する流体流を発生させる構成を有する、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記流体体積は、事前に選択された流体体積を有する、項目2に記載のデバイス。
(項目4)
前記事前に選択された流体体積は、0ミリリットル~約2ミリリットル、約1ミリリットル~約3ミリリットル、約2ミリリットル~約4ミリリットル、約3ミリリットル~約5ミリリットル、約4ミリリットル~約6ミリリットル、約5ミリリットル~約7ミリリットル、約6ミリリットル~約8ミリリットル、約7ミリリットル~約9ミリリットル、約8ミリリットル~約10ミリリットル、約9ミリリットル~約11ミリリットル、約10ミリリットル~約12ミリリットル、約11ミリリットル~約13ミリリットル、約12ミリリットル~約14ミリリットル、約13ミリリットル~約15ミリリットル、約14ミリリットル~約16ミリリットル、約15ミリリットル~約17ミリリットル、約16ミリリットル~約18ミリリットル、約17ミリリットル~約19ミリリットル、および約18ミリリットル~約20ミリリットルから成る群から選択される、項目3に記載のデバイス。
(項目5)
前記弁付き導管は、前記流体流発生器および前記イヤホンに可撤性に結合する構成を有する、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
前記弁付き導管は、第1の構成では、前記流体流発生器および前記イヤホンと結合し、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第1の方向に一方向に調整する、項目5に記載のデバイス。
(項目7)
前記弁付き導管は、第2の構成では、前記流体流発生器および前記イヤホンと結合し、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第2の方向に一方向に調整する、項目6に記載のデバイス。
(項目8)
前記第1の弁は、前記第1の流体流導管を第1の流体流導管の第1の端部に近接する第1の部分および第1の流体流導管の第2の端部に近接する第2の部分に分割し、前記第1の流体流導管の第1の部分と周囲圧力との間に流体結合される、第2の流体流導管をさらに備え、前記第2の流体流導管は、前記第2の流体流導管内において前記流体流を一方向に調整するように、第2の弁によって遮断可能である、項目1に記載のデバイス。
(項目9)
前記流体流発生器は、内部体積を有する体積調節可能要素を備え、前記体積調節可能要素は、前記内部体積を減少させ、前記第1の流体流導管内に流体流を発生させる、変形状態を有し、前記第1の弁は、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから流出するように、前記流体流を一方向に調整する、項目8に記載のデバイス。
(項目10)
前記体積調節可能要素は、前記内部体積を増加させ、前記第2の流体流導管内に流体流を発生させる、非変形状態に戻り、前記第2の弁は、前記周囲圧力から前記体積調節可能要素に向かって流入するように、前記流体流を一方向に調整し、前記第1の弁は、前記第2の部分から前記第1の部分に向かう前記第1の流体流導管内の流体流を遮断する、項目9に記載のデバイス。
(項目11)
前記流体流発生器は、内部体積を有する体積調節可能要素を備え、前記体積調節可能要素は、前記内部体積を減少させ、前記第2の流体流導管内に流体流を発生させる、変形状態を有し、前記第2の弁は、前記第2の流体流導管から前記周囲圧力に向かって流出するように、前記流体流を一方向に調整する、項目8に記載のデバイス。
(項目12)
前記体積調節可能要素は、前記内部体積を増加させ、前記第1の流体流導管内に流体流を発生させる、非変形状態に戻り、前記第1の弁は、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから前記体積調節可能要素に向かって流入するように、前記流体流を一方向に調整し、前記第2の弁は、前記周囲圧力から前記第1の部分に向かう前記第2の流体流導管内の流体流を遮断する、項目11に記載のデバイス。
(項目13)
前記第1の流体流導管の第2の部分と前記周囲圧力との間に流体結合される、第3の流体流導管をさらに備え、前記第3の流体流導管は、前記第3の流体流導管内の流体流を一方向に調整するように、第3の弁によって遮断可能である、項目8に記載のデバイス。
(項目14)
前記第3の弁は、前記周囲圧力に流出するように前記流体流を調整する、項目13に記載のデバイス。
(項目15)
前記第3の弁は、前記周囲圧力から流入するように前記流体流を調整する、項目13に記載のデバイス。
(項目16)
前記第3の弁は、前記第1の流体流導管の第2の部分と前記周囲圧力との間の圧力差が、0キロパスカル~約50キロパスカルの圧力差振幅を有する、事前に選択された圧力差を超えるまで、前記第1の流体流導管の第2の部分と前記周囲圧力との間の流体流を遮断する、項目13に記載のデバイス。
(項目17)
前記圧力差振幅は、0キロパスカル~約5キロパスカル、約2.5キロパスカル~約7.5キロパスカル、約5キロパスカル~約10キロパスカル、約7.5キロパスカル~約12.5キロパスカル、約10キロパスカル~約15キロパスカル、約12.5キロパスカル~約17.5キロパスカル、約15キロパスカル~約20キロパスカル、約17.5キロパスカル~約22.5キロパスカル、約20キロパスカル~約25キロパスカル、約22.5キロパスカル~約27.5キロパスカル、約25キロパスカル~約30キロパスカル、約27.5キロパスカル~約32.5キロパスカル、約30キロパスカル~約35キロパスカル、約32.5キロパスカル~約37.5キロパスカル、約35キロパスカル~約40キロパスカル、約37.5キロパスカル~約42.5キロパスカル、約40キロパスカル~約45キロパスカル、約42.5キロパスカル~約47.5キロパスカル、および約45キロパスカル~約50キロパスカルから成る群から選択される、項目16に記載のデバイス。
(項目18)
前記第2の弁に結合される第2の弁圧力緩和要素と、前記第3の弁に結合される第3の弁圧力緩和要素とをさらに備え、それぞれ、対応して、前記第2または第3の流体流導管内に流体流を発生させるように手動で動作可能である、項目13に記載のデバイス。
(項目19)
第1の構成において前記流体流発生器および前記イヤホンに結合される、前記弁付き導管は、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから流出するように、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第1の方向に一方向に調整する、項目13に記載のデバイス。
(項目20)
前記流体流発生器は、ある時間周期にわたって、前記軸方向イヤホンボアから流出する流体流を発生させるように、非変形状態から変形状態に向かって動作可能な体積調節可能要素を備える、項目19に記載のデバイス。
(項目21)
前記流体流発生器は、ある圧力波振幅および圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、前記非変形状態から前記変形状態に向かって反復動作可能である、項目20に記載のデバイス。
(項目22)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内である、項目21に記載のデバイス。
(項目23)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツから成る群のうちの1つまたはそれを上回るものから選択される、項目22に記載のデバイス。
(項目24)
前記流体流発生器および前記第3の弁に結合される第3の弁圧力緩和要素は、前記圧力波振幅および前記圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、交互に、反復動作可能である、項目21に記載のデバイス。
(項目25)
第2の構成において前記流体流発生器および前記イヤホンに結合される、前記弁付き導管は、前記軸方向イヤホンボアに流入するように、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第2の方向に一方向に調整する、項目13に記載のデバイス。
(項目26)
前記流体流発生器は、ある時間周期にわたって、前記軸方向イヤホンボアに流入する流体流を発生させるように、変形状態から非変形状態に向かって動作可能な体積調節可能要素を備える、項目25に記載のデバイス。
(項目27)
前記流体流発生器は、ある圧力波振幅および圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、前記変形状態から前記非変形状態に向かって反復動作可能である、項目26に記載のデバイス。
(項目28)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内である、項目27に記載のデバイス。
(項目29)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツから成る群のうちの1つまたはそれを上回るものから選択される、項目28に記載のデバイス。
(項目30)
前記流体流発生器および前記第3の弁に結合される第3の弁圧力緩和要素は、前記圧力波振幅および前記圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、交互に、反復動作可能である、項目27に記載のデバイス。
(項目31)
外耳道圧調整デバイスを生産する方法であって、
流体流を発生可能な流体流発生器を提供するステップと、
前記流体流発生器に流体結合可能な弁付き導管を提供するステップであって、前記弁付き導管は、第1の流体流導管を有する、ステップと、
前記第1の流体流導管を遮断し、前記第1の流体流導管内の流体流を一方向に調整可能な第1の弁を提供するステップと、
イヤホンのイヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する、軸方向イヤホンボアを提供するステップであって、前記軸方向イヤホンボアは、前記流体流発生器に対向する前記弁付き導管に流体結合可能であって、前記イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、ステップと、
を含む、方法。
(項目32)
0ミリリットル~約20ミリリットルの範囲内の流体体積を有する流体流を発生可能な構成を有する、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記流体体積は、事前に選択された流体体積を有する、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記事前に選択された流体体積は、0ミリリットル~約2ミリリットル、約1ミリリットル~約3ミリリットル、約2ミリリットル~約4ミリリットル、約3ミリリットル~約5ミリリットル、約4ミリリットル~約6ミリリットル、約5ミリリットル~約7ミリリットル、約6ミリリットル~約8ミリリットル、約7ミリリットル~約9ミリリットル、約8ミリリットル~約10ミリリットル、約9ミリリットル~約11ミリリットル、約10ミリリットル~約12ミリリットル、約11ミリリットル~約13ミリリットル、約12ミリリットル~約14ミリリットル、約13ミリリットル~約15ミリリットル、約14ミリリットル~約16ミリリットル、約15ミリリットル~約17ミリリットル、約16ミリリットル~約18ミリリットル、約17ミリリットル~約19ミリリットル、および約18ミリリットル~約20ミリリットルから成る群から選択される、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記流体流発生器および前記イヤホンに可撤性に結合可能な構成を有する、前記弁付き導管を提供するステップをさらに含む、項目31に記載の方法。
(項目36)
第1の構成では、前記流体流発生器および前記イヤホンと結合し、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第1の方向に一方向に調整可能な構成を有する、前記弁付き導管を提供するステップをさらに含む、項目35に記載の方法。
(項目37)
第2の構成では、前記流体流発生器および前記イヤホンと結合し、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第2の方向に一方向に調整可能な構成を有する、前記弁付き導管を提供するステップをさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記第1の流体流導管を第1の流体流導管の第1の端部に近接する第1の部分および第1の流体流導管の第2の端部に近接する第2の部分に分割可能な構成を有する、前記第1の弁を提供するステップをさらに含み、前記第1の流体流導管の第1の部分と前記周囲圧力との間に流体結合可能な構成を有する、第2の流体流導管を提供するステップをさらに含み、前記第2の流体流導管を遮断し、前記第2の流体流導管内において前記流体流を一方向に調整可能な構成を有する、第2の弁を提供するステップをさらに含む、項目31に記載の方法。
(項目39)
内部体積を有する体積調節可能要素として構成される、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含み、前記体積調節可能要素は、前記内部体積を減少させ、前記第1の流体流導管内に流体流を発生させる、変形状態を有し、前記第1の弁は、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから流出するように、前記流体流を一方向に調整する、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記体積調節可能要素は、前記内部体積を増加させ、前記第2の流体流導管内に流体流を発生させる、非変形状態に戻り、前記第2の弁は、前記周囲圧力から前記体積調節可能要素に向かって流入するように、前記流体流を一方向に調整し、前記第1の弁は、前記第2の部分から前記第1の部分に向かう前記第1の流体流導管内の流体流を遮断する、項目39に記載の方法。
(項目41)
内部体積を有する体積調節可能要素として構成される、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含み、前記体積調節可能要素は、前記内部体積を減少させ、前記第2の流体流導管内に流体流を発生させる、変形状態を有し、前記第2の弁は、前記第2の流体流導管から前記周囲圧力に向かって流出するように、前記流体流を一方向に調整する、項目38に記載の方法。
(項目42)
前記体積調節可能要素は、前記内部体積を増加させ、前記第1の流体流導管内に流体流を発生させる、非変形状態に戻り、前記第1の弁は、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから前記体積調節可能要素に向かって流入するように、前記流体流を一方向に調整し、前記第2の弁は、前記周囲圧力から前記第1の部分に向かう前記第2の流体流導管内の流体流を遮断する、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記第1の流体流導管の第2の部分と前記周囲圧力との間に流体結合可能な構成を有する、第3の流体流導管を提供するステップをさらに含み、前記第3の流体流導管を遮断し、前記第3の流体流導管内の流体流を一方向に調整可能な構成を有する、第3の弁を提供するステップをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目44)
前記周囲圧力に流出するように前記流体流を調整可能な構成を有する、前記第3の弁を提供するステップをさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目45)
前記周囲圧力から流入するように前記流体流を調整可能な構成を有する、前記第3の弁を提供するステップをさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目46)
第1の流体導管の第2の部分と前記周囲圧力との間の圧力差が、0キロパスカル~約50キロパスカルの圧力差振幅を有する、事前に選択された圧力差を超えるまで、前記第1の流体流導管の第2の部分と前記周囲圧力との間の流体流を遮断可能な構成を有する、前記第3の弁を提供するステップをさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目47)
前記圧力差振幅は、0キロパスカル~約5キロパスカル、約2.5キロパスカル~約7.5キロパスカル、約5キロパスカル~約10キロパスカル、約7.5キロパスカル~約12.5キロパスカル、約10キロパスカル~約15キロパスカル、約12.5キロパスカル~約17.5キロパスカル、約15キロパスカル~約20キロパスカル、約17.5キロパスカル~約22.5キロパスカル、約20キロパスカル~約25キロパスカル、約22.5キロパスカル~約27.5キロパスカル、約25キロパスカル~約30キロパスカル、約27.5キロパスカル~約32.5キロパスカル、約30キロパスカル~約35キロパスカル、約32.5キロパスカル~約37.5キロパスカル、約35キロパスカル~約40キロパスカル、約37.5キロパスカル~約42.5キロパスカル、約40キロパスカル~約45キロパスカル、約42.5キロパスカル~約47.5キロパスカル、および約45キロパスカル~約50キロパスカルから成る群から選択される、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記第2の弁に結合可能な構成を有する、第2の弁圧力緩和要素と、前記第3の弁に結合可能な構成を有する、第3の弁圧力緩和要素とを提供するステップをさらに含み、それぞれ、対応して、前記第2または第3の流体流導管内に流体流を発生させるように手動で動作可能である、項目43に記載の方法。
(項目49)
第1の構成では、前記流体流発生器および前記イヤホンに結合し、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから流出するように、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第1の方向に一方向に調整可能な構成を有する、前記弁付き導管を提供するステップをさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目50)
ある時間周期にわたって、前記軸方向イヤホンボアから流出する流体流を発生させるように、非変形状態から変形状態に向かって動作可能な体積調節可能要素として構成される、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含む、項目49に記載の方法。
(項目51)
ある圧力波振幅および圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、前記非変形状態から前記変形状態に向かって反復動作可能である構成を有する、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含む、項目50に記載のデバイス。
(項目52)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内である、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツから成る群のうちの1つまたはそれを上回るものから選択される、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記第3の弁に結合可能な構成を有する、第3の弁圧力緩和要素を提供するステップをさらに含み、前記流体流発生器および前記第3の弁圧力緩和要素は、前記圧力波振幅および前記圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、交互に反復動作可能である、項目51に記載の方法。
(項目55)
第2の構成では、前記流体流発生器および前記イヤホンに結合し、前記イヤホンの軸方向イヤホンボアに流入するように、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第2の方向に一方向に調整可能な構成を有する、前記弁付き導管を提供するステップをさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目56)
ある時間周期にわたって、前記軸方向イヤホンボアに流入する流体流を発生させるように、変形状態から非変形状態に向かって動作可能な体積調節可能要素として構成される、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含む、項目55に記載の方法。
(項目57)
ある圧力波振幅および圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、前記変形状態から前記非変形状態に向かって反復動作可能である構成を有する、前記流体流発生器を提供するステップをさらに含む、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内である、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記圧力波周波数は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツから成る群のうちの1つまたはそれを上回るものから選択される、項目58に記載の方法。
(項目60)
前記第3の弁に結合可能な構成を有する、第3の弁圧力緩和要素を提供するステップをさらに含み、前記流体流発生器および前記第3の弁圧力緩和要素は、前記圧力波振幅および前記圧力波周波数を含む圧力波を有する流体流を発生させるように、交互に反復動作可能である、項目57に記載の方法。
(項目61)
外耳道圧調整デバイスを使用する方法であって、
前記外耳道圧調整デバイスを得るステップであって、前記外耳道圧調整デバイスは、
流体流を発生させる、流体流発生器と、
前記流体流発生器に流体結合される弁付き導管であって、前記弁付き導管は、第1の弁によって遮断可能な第1の流体流導管を有し、前記第1の流体流導管内の流体流を一方向に調整する、弁付き導管と、
イヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する軸方向イヤホンボアを有するイヤホンであって、前記軸方向イヤホンボアは、前記流体流発生器に対向する前記弁付き導管に流体結合され、前記イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、イヤホンと、
を備える、ステップと、
前記イヤホンのイヤホン外部表面と前記外耳道を密閉可能に係合するステップと、
前記流体流発生器と前記軸方向イヤホンボアとの間に流体流を発生させるステップと、
前記外耳道圧と前記周囲圧力との間の外耳道圧差を調整するステップと、
を含む、方法。
(項目62)
外耳道圧調整デバイスを使用する方法であって、
前記外耳道圧調整デバイスを得るステップであって、前記外耳道圧調整デバイスは、
流体流を発生させる、流体流発生器と、
第1の流体流導管内の流体流を一方向に調整するように、第1の弁によって遮断可能な第1の流体流導管を有する、弁付き導管と、
イヤホンの第1の端部とイヤホンの第2の端部との間に連通する軸方向イヤホンボアを有する、イヤホンであって、前記イヤホンは、外耳道圧と周囲圧力との間の障壁として、外耳道に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面を有する、イヤホンと、
を備える、ステップと、
第1の構成における前記弁付き導管を、前記流体流発生器および前記イヤホンの軸方向イヤホンボアと流体結合し、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第1の方向に一方向に調整するステップと、
前記イヤホンのイヤホン外部表面と前記外耳道を密閉可能に係合するステップと、
前記第1の流体流導管内において、前記第1の方向に、前記流体流発生器と前記軸方向イヤホンボアとの間に流体流を発生させるステップと、
前記外耳道圧と前記周囲圧力との間の外耳道圧差を調整するステップであって、前記外耳道圧は、前記周囲圧力を上回る、ステップと、
を含む、方法。
(項目63)
圧力緩和要素を動作させ、前記外耳道から前記周囲圧力に向かって流体流を発生させ、前記外耳道圧を前記周囲圧力に戻すステップをさらに含む、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記イヤホンのイヤホン外部表面を前記外耳道から係脱するステップをさらに含む、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記第1の構成における前記弁付き導管を前記流体流発生器および前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから分断するステップをさらに含む、項目64に記載の方法。
(項目66)
第2の構成における前記弁付き導管を、前記流体流発生器および前記イヤホンの軸方向イヤホンボアと流体結合し、前記第1の流体流導管内において、前記流体流を第2の方向に一方向に調整するステップと、
前記イヤホンのイヤホン外部表面と前記外耳道を密閉可能に係合するステップと、
前記第1の流体流導管内において、前記第2の方向に、前記流体流発生器と前記軸方向イヤホンボアとの間に流体流を発生させるステップと、
前記外耳道圧と前記周囲圧力との間の外耳道圧差を調整するステップであって、前記外耳道圧は、前記周囲圧力を下回る、ステップと、
をさらに含む、項目65に記載の方法。
(項目67)
圧力緩和要素を動作させ、前記周囲圧力から前記外耳道に向かって流体流を発生させ、前記外耳道圧を前記周囲圧力に戻すステップをさらに含む、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記イヤホンのイヤホン外部表面を前記外耳道から係脱するステップをさらに含む、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記第2の構成における前記弁付き導管を前記流体流発生器および前記イヤホンの軸方向イヤホンボアから分断するステップをさらに含む、項目68に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】
図1Aは、外耳道と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図1B】
図1Bは、外耳道と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図2A】
図2Aは、周囲圧力を上回る外耳道圧を達成するように動作可能な外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の概略図である。
【
図2B】
図2Bは、周囲圧力を下回る外耳道圧を達成するように動作可能な外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の概略図である。
【
図3A】
図3Aは、外耳道圧調整デバイスの実施形態において利用され得る、弁の特定の実施形態の横断面図である。
【
図3B】
図3Bは、外耳道圧調整デバイスの実施形態において利用され得る、弁の特定の実施形態の横断面図である。
【
図3C】
図3Cは、外耳道圧調整デバイスの実施形態において利用され得る、弁の特定の実施形態の横断面図である。
【
図3D】
図3Dは、外耳道圧調整デバイスの実施形態において利用され得る、弁の特定の実施形態の横断面図である。
【
図3E】
図3Eは、外耳道圧調整デバイスの実施形態において利用され得る、弁の特定の実施形態の横断面図である。
【
図4A】
図4Aは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4B】
図4Bは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4C】
図4Cは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4D】
図4Dは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4E】
図4Eは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4F】
図4Fは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4G】
図4Gは、イヤホンが流体流発生器および導管本体から分断された、
図4Fに示される外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4H】
図4Hは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図4I】
図4Iは、外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の例証である。
【
図5】
図5は、周囲圧力を上回る外耳道圧を達成するように動作可能な外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の横断面図である。
【
図6】
図6は、周囲圧力を下回る外耳道圧を達成するように動作可能な外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の横断面図である。
【
図7】
図7は、周囲圧力を上回る外耳道圧を達成するように動作可能な
図5に示される外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の分解図である。
【
図8】
図8は、周囲圧力を上回る外耳道圧を達成するように動作可能な外耳道圧調整デバイスの第1の構成の例証である。
【
図9】
図9は、導管本体の端部間回転によって、
図8に示される外耳道圧調整デバイスの第1の構成を再構成する方法の例証である。
【
図10】
図10は、周囲圧力を下回る外耳道圧を達成するように動作可能な導管本体の端部間回転によって達成される、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の例証である。
【
図11A】
図11Aは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有する、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の例証である。
【
図11B】
図11Bは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有し、かつ弁付き導管内で十分な圧力を発生させ、第1の弁を開放状態に置き、周囲圧力を上回る外耳道圧を達成するように、外耳道に向かって流体流を提供する、変形状態における流体流発生器を有する、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の例証である。
【
図11C】
図11Cは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有し、かつ十分な圧力を発生させ、第1の弁を閉鎖状態に置き、外耳道圧を維持し、第2の弁を開放状態に置き、周囲圧力から流体流発生器に向かって流体流を発生させる、非変形状態に戻る、流体流発生器を有する、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の例証である。
【
図11D】
図11Dは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有し、かつ圧力緩和要素の動作によって、開放状態に手動で置かれ、外耳道から周囲圧力に向かって流体流を発生させ、外耳道圧を周囲圧力に戻す、第3の弁を有する、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の例証である。
【
図12A】
図12Aは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有する、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の例証である。
【
図12B】
図12Bは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有し、かつ弁付き導管内で十分な圧力を発生させ、第2の弁を開放状態に置き、外耳道圧を周囲圧力に維持しながら、周囲圧力に向かって流体流を提供する、変形状態における流体流発生器を有する、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の例証である。
【
図12C】
図12Cは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有し、かつ十分な圧力を発生させ、第1の弁を開放状態に、および第2の弁を閉鎖状態に置き、外耳道から流体流発生器に向かって流体流を発生させ、周囲圧力を下回る外耳道圧を発生させる、非変形状態に戻る、流体流発生器を有する、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の例証である。
【
図12D】
図12Dは、外耳道と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面を有し、かつ圧力緩和要素の動作によって、開放状態に手動で置かれ、周囲圧力から外耳道に向かって流体流を発生させ、外耳道圧を周囲圧力に戻す、第3の弁を有する、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の例証である。
【
図13E】
図13Eは、周囲圧力を上回る外耳道圧を発生させるように動作可能な
図13Aに示される外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の横断面図である。
【
図13F】
図13Fは、周囲圧力を下回る外耳道圧を発生させるように動作可能な外耳道圧調整デバイスの特定の実施形態の横断面図である。
【
図14A】
図14Aは、流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回る実質的不変外耳道圧を発生させ、ある時間周期の間、最大圧力において、それを維持し、圧力緩和要素の動作によって、外耳道圧が、周囲圧力に戻る、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図14B】
図14Bは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、平滑反復周期的発振を有する正弦波である、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図14C】
図14Cは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、圧力波の頂点がある時間周期にわたって一定圧力を有する台形波である、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図14D】
図14Dは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、線形前縁および後縁を有する三角形波である、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図14E】
図14Eは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、後縁が圧力を変化させる時間周期を上回る時間周期にわたって、前縁が圧力を変化させる鋸歯波である、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図14F】
図14Fは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、圧力波の頂点がある時間周期にわたって一定圧力を有する台形波である、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図14G】
図14Gは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を上回るパルス状外耳道圧を発生させる、外耳道圧調整デバイスの第1の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15A】
図15Aは、流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回る実質的不変外耳道圧を発生させ、ある時間周期の間、最大圧力において、それを維持し、圧力緩和要素の動作によって、外耳道圧が、周囲圧力に戻る、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15B】
図15Bは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、平滑反復周期的発振を有する正弦波である、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15C】
図15Cは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、圧力波の頂点がある時間周期にわたって一定圧力を有する台形波である、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15D】
図15Dは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、線形前縁および後縁を有する三角形波である、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15E】
図15Eは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、後縁が圧力を変化させる時間周期を下回る時間周期にわたって、前縁が圧力を変化させる逆鋸歯波である、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15F】
図15Fは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回るパルス状外耳道圧を発生させ、圧力波が、圧力波の頂点がある時間周期にわたって一定圧力を有する台形波である、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【
図15G】
図15Gは、圧力緩和要素の断続動作に伴う流体流発生器の動作が、周囲圧力を下回るパルス状外耳道圧を発生させる、外耳道圧調整デバイスの第2の構成の使用方法を表す、ある時間周期にわたって達成される周囲圧力に対する外耳道圧のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで主に、流体流発生器(2)と、軸方向イヤホンボア(4)を有するイヤホン(3)と、流体流発生器(2)および軸方向イヤホンボア(4)に流体結合される弁付き導管(5)のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、外耳道圧調整デバイス(1)の特定の使用方法を図示する、
図1Aおよび
図1Bを参照する。使用方法は、外耳道(6)とイヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)を密閉可能に係合するステップと、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させるステップと、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を調整し、1つまたはそれを上回る障害症状を緩和する、あるいは1つまたはそれを上回る障害を治療するステップとを含むことができる。
【0016】
本発明の目的のための用語「圧力差」は、2つの場所間の圧力の差異を意味する。
【0017】
本発明の目的のための用語「圧力差振幅」は、2つの場所間の圧力の差異の数値を意味する。圧力差振幅(59)は、圧力が、第1の場所において、第2の場所に対して、それを上回るまたは下回るかどうかにかかわらず、符号(正または負)を伴わない数として表されることができる。例証的実施例として、周囲圧力(11)を+50キロパスカル上回る外耳道圧(10)および周囲圧力(11)を-50キロパスカル下回る外耳道圧(10)は両方とも、50キロパスカルの圧力差振幅(59)を有し得る。
【0018】
本発明の目的のための用語「外耳道圧」は、外耳道(6)内に付与される力を意味し、前述の範疇に限定されず、流体体積(12)、事前に選択された流体体積(12)、または外耳道圧調整デバイス(1)の動作によって、外耳道(6)に送達される、あるいはその中に発生される流体流(8)によって外耳道(6)内に付与される力を意味する。
【0019】
本発明の目的のための用語「周囲圧力」は、周囲環境内において、外耳道(6)に外部から付与される力を意味し、前述の範疇に限定されず、本明細書に説明されるように、外耳道(6)と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面(7)を有するイヤホン(3)上に付与される力を意味する。
【0020】
本発明の目的のための用語「事前に選択された」は、外耳道圧調整デバイス(1)の動作によって、外耳道(6)への送達、その中での発生、またはそこへの投与のために、例えば、外耳道圧調整デバイス(1)のユーザ(23)によって、投与に先立って判定され、続いて、外耳道圧調整デバイス(1)の動作によって、外耳道(6)に送達される、その中に発生される、またはそこに投与される、流体体積(12)または圧力差振幅(59)等のパラメータを意味する。例えば、10ミリリットルの事前に選択された流体体積(12)は、外耳道圧調整デバイス(1)の動作によって、外耳道(6)への送達のために事前に選択されることができ、続いて、10ミリリットルの事前に選択された流体体積(12)は、外耳道圧調整デバイス(1)の動作によって、外耳道(6)に送達されることができる。
【0021】
本発明の目的のための用語「症状」は、障害と関連付けられた任意の不快感または不快感の組み合わせを意味する。前述の範疇に限定されず、症状は、めまい;空間識失調;吐き気;跛行;触覚性錯覚;知覚異常;光過敏症;嗅覚過敏症;音過敏症;不安;不眠症;過敏性;疲労;食欲不振;かすみ目;歩行障害;限定ではないが、拍動性の痛み、引き裂くような痛み、鋭い痛み、鈍い痛み、深部の痛み、槍で突きぬかれるような痛み、焼けるような痛み、うずく痛み、刺すような痛み、強烈な痛み、電撃痛、腫脹感、または刺痛を含む、様々な特性の急性疼痛または慢性疼痛;または同等物;またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0022】
本発明の目的のための用語「障害」は、正常または健康ではあり得ない、物理的または精神的状態を意味する。前述の範疇に限定されず、障害は、神経痛、例えば、三叉神経痛等の神経病理学的頭蓋顔面痛症候群;側頭下顎関節症候群;片頭痛、慢性連日性頭痛、群発性頭痛、筋肉緊張性頭痛、外傷後頭痛、または慢性発作性片側頭痛等の頭痛症候群;内リンパ水腫;空間識失調;耳鳴り;脳傷害から生じる症候群;注意力欠損障害等の認知障害、不安障害等の情緒障害、または発作性障害を含む、神経学的機能障害から生じる症候群;幻肢;中耳障害;内耳障害;または同等物、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0023】
ここで主に、
図2Aおよび
図2Bを参照すると、流体流発生器(2)は、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生可能な様々な多数の構成のいずれかを有することができる。特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、より多い体積とより少ない体積との間に調節可能な体積調節可能要素(13)を含むことができる。例証的実施例として、体積調節可能要素(13)をより多い体積からより少ない体積に調節するステップは、流体流発生器(2)から流体流(8)を発生させることができる一方、体積調節可能要素(13)をより少ない体積からより多い体積に調節するステップは、流体流発生器(2)に向かって流体流(8)を発生させることができる。
【0024】
特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、壁外部表面(17)および壁内部表面(18)を有する弾性的に可撓性のある壁(16)を有する、ブラダ(14)またはダイヤフラム(15)を含むことができる。壁外部表面(17)は、弾性的に可撓性のある壁(16)の変形を可能にする、任意の様式で構成されることができる(
図11Aから
図12Dおよび
図13Aから
図13Fの実施例に示されるように)。壁内部表面(18)は、内部体積(19)を画定することができる(弁付き導管(5)を伴うアセンブリとして全体的または部分的かどうかにかかわらず)。弾性的に可撓性のある壁(16)は、変形状態(20)(
図11Bおよび
図12Bの実施例に示されるように)では、内部体積(19)を減少させることができ、代わりに、非変形状態(21)(
図11Cおよび
図12Cの実施例に示されるように)に向かうと、内部体積(19)を増加させることができる。内部体積(19)の変化は、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させることができ、これは、弁付き導管(5)によって調整されることができる。特定の実施形態に関して、ブラダ(14)またはダイヤフラム(15)は、変形状態(20)への内部体積(19)の完全減少に応じて、外耳道圧調整デバイス(1)のユーザ(23)に不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)に傷害を生じさせることが可能なほどの流体流(8)または圧力(22)の量を発生させるには不十分であり得る、非変形状態(21)における内部体積(19)を有し得る。
【0025】
他の特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、容積移送式ポンプ(26)を含むことができ、ピストン(27)が、バレル(28)内で往復動作し(
図4Cの例証的実施例に示されるように)、より少ない体積とより多い体積との間にバレル内部体積を調節する。バレル(28)内のピストン(27)の往復運動は、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させることができ、これは、弁付き導管(5)によって調整されることができる。特定の実施形態に関して、バレル(28)は、バレル(28)内のピストン(27)の進行によるバレル内部体積の完全減少に応じて、外耳道圧調整デバイス(1)のユーザ(23)に不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)に傷害を生じさせることが可能なほどの流体流(8)または圧力(22)の量を発生させるには不十分であり得る、バレル内部体積を有し得る。
【0026】
流体流発生器(2)は、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間の弁付き導管(5)内に流体流(8)を発生させるように構成されることができ、それによって、流体流(8)は、典型的には、0ミリリットル~約20ミリリットルの範囲内の流体体積(12)を有することができる。しかしながら、実施形態は、用途に応じて、より少ないまたはより多い流体体積(12)を有することができる。特定の実施形態に関して、流体体積(12)は、0ミリリットル~約2ミリリットル、約1ミリリットル~約3ミリリットル、約2ミリリットル~約4ミリリットル、約3ミリリットル~約5ミリリットル、約4ミリリットル~約6ミリリットル、約5ミリリットル~約7ミリリットル、約6ミリリットル~約8ミリリットル、約7ミリリットル~約9ミリリットル、約8ミリリットル~約10ミリリットル、約9ミリリットル~約11ミリリットル、約10ミリリットル~約12ミリリットル、約11ミリリットル~約13ミリリットル、約12ミリリットル~約14ミリリットル、約13ミリリットル~約15ミリリットル、約14ミリリットル~約16ミリリットル、約15ミリリットル~約17ミリリットル、約16ミリリットル~約18ミリリットル、約17ミリリットル~約19ミリリットル、および約18ミリリットル~約20ミリリットルを含む、またはそれらから成る群のうちの1つまたはそれを上回るものから選択され得る、事前に選択された流体体積(12)であることができる。
【0027】
1つまたはそれを上回る事前に選択された流体体積(12)は、使用方法に応じて、外耳道圧調整デバイス(1)を用いて発生されることができ、これはさらに、耳道(24)のユーザ(23)の生体構造、生理学、または生化学的性質;緩和標的障害症状;治療標的障害;外耳道圧調整デバイス(1)の特定の使用方法における1つまたはそれを上回る事前に選択された流体体積(12)の使用の観察可能効果;または同等物;あるいはそれらの組み合わせ等の要因によってさらに影響され得るが、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害を生じさせるほどではない。
【0028】
再び、主に、
図2Aおよび2Bを参照すると、イヤホン(3)は、耳道(24)の外耳道(6)の中に挿入され、したがって、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の障壁として作用するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面(7)を有することができる。イヤホン(3)の実施形態は、約20℃(約68°F)~約50℃(約122°F)の動作温度の正常範囲にわたって、外耳道(6)の正常解剖学的変動に照らして、外耳道(6)と十分に密閉可能に係合し、軸方向または側方変位に抵抗し、周囲圧力(11)を約マイナス50キロパスカル(-50kPa)下回る動作圧力から周囲圧力(11)を約プラス50キロパスカル(+50kPa)上回る動作圧力の正常範囲の発生および維持を可能にするように構成されることができる。
【0029】
外耳道圧調整デバイス(1)のイヤホン(3)は、外耳道(6)との係合に応じて圧縮可能に変形し、それによって、イヤホン(3)が、外耳道(6)に密閉可能に適合化することを可能し得る、柔軟な材料から形成されることができる。これらの特定の実施形態に関して、イヤホン(3)は、シリコーン、発泡体(ポリウレタン発泡体を含む)、ポリビニルシロキサン、低硬度エラストマー、または同等物、あるいはそれらの組み合わせを含む、またはそれらから成る、外耳道(6)との密閉可能係合を可能にする多数かつ様々な材料のいずれかから形成、成形、3次元印刷、または別様に加工されることができる。
【0030】
特定の実施形態に関して、イヤホン(3)は、1つの材料、例えば、より低い硬度のエラストマーから形成されることができる。他の特定の実施形態に関して、イヤホン(3)は、複数の層から形成されることができ、例えば、内側コア層は、より高い硬度を有し、より低い硬度を有する外側層によって囲繞される、または内側コア層は、より低い硬度を有し、より高い硬度を有する外側層によって囲繞される。さらに他の特定の実施形態に関して、可撓性イヤホン壁は、イヤホン(3)の中空内側空間を画定することができ、それによって、可撓性イヤホン壁は、変形し、イヤホン外部表面(7)が、外耳道(6)に密閉可能に適合化することを可能にすることができる。
【0031】
特定の実施形態に関して、イヤホン外部表面(7)の一部は、イヤホンの第2の端部(29)に近づくにつれて、内向きにテーパ状に成り得る(
図4Aから
図4Dの実施例に示されるように)。本構成の特定の実施形態の例証的実施例として、イヤホン外部表面(7)は、イヤホンの第2の端部(29)に接近するにつれて、内向きにテーパ状になる円錐台の一般的形態で構成されることができる(
図4Eから
図4Gの実施例に示されるように)。
【0032】
イヤホン外部表面(7)はさらに、イヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(29)との間に離間関係で配置される、複数の円周方向リブ(30)を含むことができる。複数の円周方向リブ(30)はそれぞれ、イヤホン外部表面(7)から実質的に均一高さで延在することができる。しかしながら、円錐形構成を有するイヤホン外部表面(7)のそれらの実施形態に関して、複数の円周方向リブ(30)は、イヤホンの第2の端部(29)に近づくにつれて減少する、リブ直径(32)を有することができる(
図4Hの実施例に示されるように)。例証的実施例として、イヤホンの第1の端部(31)に近接する第1の円周方向リブ(33)のリブ直径(32)は、約7センチメートルであることができ、イヤホンの第2の端部(29)に近接する最後の円周方向リブ(34)のリブ直径(32)は、約4センチメートルであることができ、第1の円周方向リブ(33)と最後の円周方向リブ(34)との間に配置される円周方向リブ(30)は、それぞれ、第1の円周方向リブ(33)から最後の円周方向リブ(34)に減少する、リブ直径(32)を有する。しかしながら、実施形態は、必ずしも、そのように限定される必要はなく、複数の円周方向リブ(30)は、外耳道(6)の中に挿入し、それと密閉可能に係合し、したがって、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の障壁として作用するように適合される、様々な多数の構成のいずれかで構成されることができる。
【0033】
イヤホン外部表面(7)は、イヤホン外部表面(7)と外耳道(6)との間の摩擦力によって、外耳道(6)と密閉可能に係合されたままであることができる。特定の実施形態に関して、イヤホン外部表面(7)は、正常動作の間、外耳道圧調整デバイス(1)に対して強制的に押勢することによって、外耳道(6)と係合されたままであることができる。他の特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)に結合される拘束要素が、耳(35)または頭部(36)を中心として装着され、外耳道(6)内におけるイヤホン(3)の保定を補助することができる。
【0034】
再び、主に、
図2Aおよび
図2Bを参照すると、イヤホン(3)は、イヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(29)との間に連通する、軸方向イヤホンボア(4)を有することができる。イヤホンの第1の端部(31)に近接する軸方向イヤホンボア(4)は、弁付き導管(5)に流体結合され、イヤホンの第1および第2の端部(31)(29)間に流体流(8)を可能にするように構成されることができる。
【0035】
ここで主に、
図5および
図6を参照すると、イヤホン(3)はさらに、軸方向イヤホンボア(4)を中心として配置される、管状ボルト(37)を含むことができる。管状ボルト(37)は、全体的または部分的であるかどうかにかかわらず、イヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(29)との間に連通し、全体的または部分的であるかどうかにかかわらず、イヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(29)との間に連通するボルトボア(38)を提供することができる。管状ボルト(37)は、イヤホン外部表面(7)と外耳道(6)の密閉可能係合に応じて、軸方向イヤホンボア(4)の変形を低減または防止し、例えば、動作温度の正常範囲および動作圧力の正常範囲にわたって、前述のように、正常使用の間、軸方向イヤホンボア(4)内に十分な流体流(8)を維持するために十分に剛性であることができる。
【0036】
管状ボルト(37)はさらに、軸方向イヤホンボア(4)の中に可撤性に挿入するために定寸され、適正な液密シールを提供し、例えば、動作温度の正常範囲および動作圧力の正常範囲にわたって、前述のように、正常使用の間、軸方向イヤホンボア(4)内に十分な流体流(8)を維持する、ボルト外部表面(39)を含むことができる。特定の実施形態に関して、ボルト外部表面(39)はさらに、ボルト外部表面(39)に沿って離間され、軸方向イヤホンボア(4)内に管状ボルト(37)の保定および液密シールの提供を補助する、複数の円周方向返しを含むことができる。
【0037】
離散管状ボルト(37)を含む、特定の実施形態に関して、イヤホン(3)および管状ボルト(37)は、管状ボルト(37)を中心として成形または形成されるイヤホン(3)を有する、一体型構造体として提供されることができる。他の特定の実施形態に関して、イヤホン(3)は、軸方向イヤホンボア(4)に近づくにつれて増加する剛性を提供するように形成または成形されることができる。しかしながら、実施形態は、そのように限定される必要はなく、当業者に公知の様々な多数の構造のいずれかが、軸方向イヤホンボア(4)との液密関係において管状ボルト(37)を提供するために利用されることができる。
【0038】
ここで主に、
図7から
図10を参照すると、外耳道圧調整デバイス(1)は、流体流発生器(2)および軸方向イヤホンボア(4)に流体結合される、弁付き導管(5)を含むことができる。特定の実施形態に関して、弁付き導管(5)は、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)に可撤性に結合する構成を有する導管本体(41)内に含まれることができ、それによって、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)は、導管本体の第1の端部(42)または導管本体の第2の端部(43)のいずれか一方に可撤性に結合されることができる。流体流発生器(2)、イヤホン(3)、導管本体の第1の端部(42)、および導管本体の第2の端部(43)の取り外し可能に結合可能な表面(44)は、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)が、弁付き導管(5)が、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を達成するように動作する(
図5の実施例に示されるように)かどうか、または弁付き導管(5)が、周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を達成するように動作する(
図6の実施例に示されるように)かどうかに応じて、導管本体の第1の端部(42)または導管本体の第2の端部(43)のいずれかに取り外し可能に結合することを可能にするために十分に類似構成を有することができる(
図7の実施例に示されるように)。
【0039】
流体流発生器(2)、イヤホン(3)、導管本体の第1の端部(42)、および導管本体の第2の端部(43)の取り外し可能に結合可能な表面(44)は、噛合可能に係合することができる。例証的実施例として、取り外し可能に結合可能な表面(44)は、回転噛合可能な渦巻ねじ山として構成されることができる。しかしながら、実施形態は、そのように限定される必要はなく、弁付き導管(5)を含む導管本体(41)が、第1の構成(45)では、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成するように位置付けられることを可能にし(
図5の実施例に示されるように)、さらに、弁付き導管(5)を含む導管本体(41)が、第2の構成(46)では、周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成するように位置付けられることを可能にする(
図6の実施例に示されるように)、様々な多数の様式のいずれかで構成される、取り外し可能に結合可能な表面(44)を有することができる。
【0040】
例証的実施例として、弁付き導管(5)を含む導管本体(41)は、導管本体の第1の端部(42)と流体流発生器(2)を可撤性に結合し、導管本体の第2の端部(43)とイヤホン(3)を可撤性に結合することによって、第1の構成(45)に位置付けられることができる(
図8の実施例に示されるように)。したがって、流体流(8)は、弁付き導管(8)内で第1の方向(47)に調整され、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成することができる(
図5の実施例に示されるように)。
【0041】
特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、導管本体の第1の端部(42)から除去されることができ、イヤホン(3)は、導管本体の第2の端部(43)から除去され、第1の構成(45)を分解することができる。導管本体(41)は、導管本体の第1および第2の端部(42)(43)の配向を逆にするための任意の構造改変を伴わずに回転されることができる(
図9の実施例に示されるように)。弁付き導管(5)は、導管本体の第1の端部(42)とイヤホン(3)を可撤性に結合し、導管本体の第2の端部(43)と流体流発生器(2)を可撤性に結合することによって、第2の構成(46)に位置付けられることができる(
図10の実施例に示されるように)。したがって、流体流(8)は、弁付き導管(5)内で第2の方向(48)に調整され、周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成することができる(
図6の実施例に示されるように)。
【0042】
ここで主に、
図2A、
図2B、
図5、および
図6を参照すると、弁付き導管(5)は、第1の流体流導管の第1の端部(50)と第1の流体流導管の第2の端部(51)との間に連通する、第1の流体流導管(49)を含むことができる。本明細書に説明される外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態に関して、第1の流体流導管の第1の端部(50)は、流体流発生器(2)と連通し、第1の流体流導管の第2の端部(51)は、導管本体(41)が第1の構成(45)または第2の構成(46)に位置付けられるかどうかにかかわらず、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)と連通する。
【0043】
第1の流体流導管(49)は、第1の弁(52)によって遮断可能であって、第1の流体流導管の第1および第2の端部(50)(51)間と、対応して、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間の流体流(8)を一方向に調整することができる。前述の第1の構成(45)では、流体流発生器(2)は、第1の流体流導管の第1の端部(50)と密閉可能に係合されることができ、軸方向イヤホンボア(4)は、第1の流体流導管の第2の端部(51)と密閉可能に係合され、流体流発生器(2)から軸方向イヤホンボア(4)に向かって、流体流(8)を第1の方向(47)に一方向に調整することができる。したがって、外耳道(6)と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイス(1)は、流体体積(12)を流体流発生器(2)から外耳道(6)に向かって移送することによって、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成することができる。前述の第2の構成(46)では、流体流発生器(2)は、第1の流体流導管の第1の端部(50)と密閉可能に係合されることができ、軸方向イヤホンボア(4)は、第1の流体流導管の第2の端部(51)と密閉可能に係合され、軸方向イヤホンボア(4)から流体流発生器(2)に向かって、流体流(8)を第2の方向(48)に一方向に調整することができる。したがって、外耳道(6)と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイス(1)は、外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かって流体体積(12)を移送することによって、周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成することができる。
【0044】
再び、主に、
図2A、
図2B、
図5、および
図6を参照すると、第1の弁(52)は、第1の流体流導管(49)を第1の流体流導管の第1の端部(50)に近接し、対応して、流体流発生器(2)に近接する、第1の部分(53)と、第1の流動流体導管の第2の端部(51)に近接し、対応して、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)に近接する、第2の部分(54)に分割することができる。特定の実施形態に関して、弁付き導管(5)はさらに、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)と周囲圧力(11)との間に流体結合される、第2の流体流導管(55)を含むことができる。本明細書に説明される外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態に関して、第2の流体流導管(55)は、導管本体(41)が、第1の構成(45)または第2の構成(46)に位置付けられるかどうかにかかわらず、流体流発生器(2)に近接する第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)に流体的に結合する。第2の流体流導管(55)は、第2の弁(56)によって遮断可能であって、第2の流体流導管(55)内の流体流(8)を一方向に調整することができる。
【0045】
ここで主に、
図2Aおよび
図5を参照すると、弾性的に可撓性のある壁(16)によって境界される内部体積(19)を有する体積調節可能要素(13)を含む、流体流発生器(2)を有する第1の構成(45)の特定の実施形態に関して、弾性的に可撓性のある壁(16)の変形状態(20)は、内部体積(19)を減少させ、流体流発生器(2)からイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)に向かって、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第1の方向(47)に発生させることができ、それによって、第1の弁(52)および第2の弁(56)は、軸方向イヤホンボア(4)から流出するように、流体流(8)を一方向に調整する。したがって、外耳道(6)と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイス(1)は、流体流発生器(2)から外耳道(6)に向かって流体体積(12)を移送することによって、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を動作可能に達成することができる。
【0046】
体積調節可能要素(13)の弾性的に可撓性のある壁(16)は、内部体積(19)を増加させ、第2の流体流導管(55)内に流体流(8)を発生させ得る、非変形状態(21)に戻ることができ、それによって、第2の弁(56)は、周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かって流入するように、流体流(8)を一方向に調整する。第1の弁(52)は、軸方向イヤホンボア(4)から流体流発生器(2)に向かって、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を遮断することができる。外耳道(6)と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態は、外耳道圧(10)が周囲圧力(11)を上回って維持され得る、圧力差(9)を動作可能に維持し、並行して、流体体積(12)を周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かって移送し、体積調節可能要素(13)の弾性的に可撓性のある壁(16)を非変形状態(21)に戻すことができる。
【0047】
ここで主に、
図2Bおよび
図6を参照すると、弾性的に可撓性のある壁(16)によって境界される内部体積(19)を有する体積調節可能要素(13)を含む、流体流発生器(2)を有する第2の構成(46)の特定の実施形態に関して、弾性的に可撓性のある壁(16)の変形状態(20)は、内部体積(19)を減少させ、流体流発生器(2)から周囲圧力(11)に向かって、第2の流体流導管(55)内に流体流(8)を発生させ、それによって、第1の弁(52)および第2の弁(56)は、第2の流体流導管(55)から周囲圧力(11)に向かって流出するように、流体流(8)を一方向に調整することができる。
【0048】
体積調節可能要素(13)の弾性的に可撓性のある壁(16)は、内部体積(19)を増加させ、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第2の方向(48)に発生させ得る、非変形状態(21)に戻ることができ、それによって、第1の弁(52)は、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)から流体流発生器(2)に向かって流入するように、流体流(8)を一方向に調整する。第2の弁(56)は、周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かって、第2の流体流導管(55)内の流体流(8)を遮断することができる。したがって、外耳道(6)と密閉可能に係合される外耳道圧調整デバイス(1)は、外耳道圧(10)が周囲圧力(11)を下回って維持され得る圧力差(9)を動作可能に達成し、それを維持し、並行して、流体体積(12)を外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かって移送し、体積調節可能要素(13)の弾性的に可撓性のある壁(16)を非変形状態(21)に戻すことができる。
【0049】
ここで主に、
図2A、
図2B、
図5、および
図6を参照すると、特定の実施形態に関して、弁付き導管(5)はさらに、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)と周囲圧力(11)との間に流体結合される第3の流体流導管(57)を含むことができる。本明細書に説明される外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態に関して、第3の流体流導管(57)は、導管本体(41)が、第1の構成(45)または第2の構成(46)に位置付けられるかどうかにかかわらず、軸方向イヤホンボア(4)に近接する第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)に流体的に結合する。
【0050】
第3の流体流導管(57)は、第3の弁(58)によって遮断可能であって、第3の流体流導管(57)内において、流体流(8)を一方向に調整することができる。特定の実施形態に関して、第3の弁(58)は、第3の流体流導管(57)から周囲圧力(11)に向かって流出するように、流体流(8)を調整することができる。他の特定の実施形態に関して、第3の弁(58)は、周囲圧力(11)から第3の流体流導管(57)に向かって流入するように、流体流(8)を調整することができる。
【0051】
特定の実施形態に関して、第3の弁(58)は、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)が、典型的には、0キロパスカル~約50キロパスカルの範囲内の圧力差振幅(59)を有する、事前に選択された圧力差(9)を超えるまで、第3の流体流導管(57)内の流体流(8)を遮断することができる。しかしながら、実施形態は、用途に応じて、より少ないまたはより多い事前に選択された圧力差振幅(59)を有することができる。特定の実施形態に関して、事前に選択された圧力差振幅(59)は、0キロパスカル~約5キロパスカル、約2.5キロパスカル~約7.5キロパスカル、約5キロパスカル~約10キロパスカル、約7.5キロパスカル~約12.5キロパスカル、約10キロパスカル~約15キロパスカル、約12.5キロパスカル~約17.5キロパスカル、約15キロパスカル~約20キロパスカル、約17.5キロパスカル~約22.5キロパスカル、約20キロパスカル~約25キロパスカル、約22.5キロパスカル~約27.5キロパスカル、約25キロパスカル~約30キロパスカル、約27.5キロパスカル~約32.5キロパスカル、約30キロパスカル~約35キロパスカル、約32.5キロパスカル~約37.5キロパスカル、約35キロパスカル~約40キロパスカル、約37.5キロパスカル~約42.5キロパスカル、約40キロパスカル~約45キロパスカル、約42.5キロパスカル~約47.5キロパスカル、および約45キロパスカル~約50キロパスカルを含む、またはそれらから成る群から選択されることができる。
【0052】
1つまたはそれを上回る事前に選択された圧力差振幅(59)は、使用方法に応じて、外耳道圧調整デバイス(1)を用いて発生されることができ、これはさらに、耳道(24)のユーザ(23)の生体構造、生理学、または生化学的性質;緩和標的障害症状;治療標的障害;外耳道圧調整デバイス(1)の特定の使用方法における1つまたはそれを上回る事前に選択された圧力差振幅(59)の使用の観察可能効果;または同等物;あるいはそれらの組み合わせ等の要因によってさらに影響され得るが、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害を生じさせるほどではない。
【0053】
ここで主に、
図2Aおよび
図2Bを参照すると、弁付き導管(5)は、1つまたはそれを上回る弁(61)例えば、第1の弁(52)、第2の弁(56)、第3の弁(58)、または付加的弁(61)の動作によって遮断可能な流体流マニホールド(60)を含み、対応して、流体流マニホールド(60)内のマニホールド流体流路(62)の構成を改変し、流体流マニホールド(60)内の流体流(8)を調整することができる。図は、対応して、マニホールド流体流路(62)の特定の構成を画定する、流体流マニホールド(60)の特定の構成を図式的に図示するが、これらの実施形態は、弁付き導管(5)の流体流マニホールド(60)またはマニホールド流体流路(62)の構成に関して、そのように限定される必要はなく、実施形態は、一体型構造体として形成、成形、3次元印刷、または別様に加工される、あるいは第1、第2、または第3の弁(52)(56)(58)(または、付加的弁(61))が、弁付き導管(5)を生成するために配置、組み立て、または別様に結合され得る、複数の部品から組み立てられるかどうかにかかわらず、複数の離散導管、一体型マニホールドとして、もしくは導管本体(41)によって画定されるかどうかにかかわらず、前述のような第1、第2、または第3の流体流導管(49)(55)(57)(または、付加的流体流導管)を流体結合し得る、様々な多数の構成のいずれかを含み、前述の範疇に限定されず、第1、第2、または第3の弁(52)(56)(58)(または、付加的弁)を中心として、あるいはそれを受容し得る、一体型導管本体(41)として射出成形され得る、
図4Aから
図6の例証的実施例に示される導管本体(41)の構成を含むことができる。
【0054】
ここで主に、
図3Aから
図3Eを参照すると、
図2Aおよび
図2Bに図式的に図示される第1、第2、または第3の弁(52)(56)(58)は、本明細書に説明されるように、流体流(8)を調整可能な任意のタイプの弁構成を有することができ、前述の範疇に限定されず、ばね荷重ボール逆止弁(63)(
図3Cの実施例に示されるように)、ヒンジ(94)を有するフラッパ弁(64)(
図3Bの実施例に示されるように)、弁座および着座可能変形可能円形辺縁(65)を有するばね荷重弁(
図3Aの実施例に示されるように)、傘弁(66)(
図3Dの実施例に示されるように)、ダックビル弁(67)(
図3Eの実施例に示されるように)、または閉鎖状態(68)と開放状態(69)との間に動作し、事前に選択された範囲内で流体流(8)を一方向に調整し得る他の弁(61)を含むことができる。
【0055】
特定の実施形態に関して、第1、第2、または第3の弁(52)(56)(58)はそれぞれ、弁(61)の両側において最大約50キロパスカルの圧力差振幅(59)まで、逆方向流動に対して実質的に漏出防止性であって、かつ順方向流体流(8)に対して実質的に漏出防止性であり得る、閉鎖状態(68)と、約0.2ミリリットル/秒~約20ミリリットル/秒の範囲内の順方向流動を有し得る、開放状態(69)との間に動作することができる。特定の実施形態に関して、弁(61)の両側間の圧力差(9)または弁(61)の開放状態(69)における順方向流体流(8)は、弁(61)の構成、マニホールド流体流路(62)の非制限断面積、または同等物、あるいはそれらの組み合わせによって調節されることができる。加えて、開示される外耳道圧調整デバイス(1)の実施例は、最大50キロパスカルの外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差振幅(59)を発生させることができるが、これらの実施例は、外耳道圧調整デバイス(1)の全実施形態が、必然的に、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間に本圧力差振幅(59)を達成することを教示または示唆することを意図するものではない。むしろ、外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態は、1つまたはそれを上回る障害症状、例えば、神経媒介疼痛を緩和する、あるいは1つまたはそれを上回る障害、例えば、頭蓋顔面痛症候群または頭痛症候群を治療するために効果的であるということに基づいて、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を達成するように構成されることができる。
【0056】
ここで主に、
図5、
図6、および
図11Aから
図12Dを参照すると、特定の実施形態に関して、弁(61)は、閉鎖状態(68)と開放状態(69)との間の弁(61)の手動動作を可能にするように構成される、圧力緩和要素(70)に動作可能に結合されることができる。例証的実施例として、圧力緩和要素(70)は、外耳道圧(10)が、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)または周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)からかどうかにかかわらず、周囲圧力(11)に戻ることを可能にするように動作可能であることができる。特定の実施形態に関して、圧力緩和要素(70)は、流体体積(12)が、事前に選択された閾値外耳道圧(10)に達成する、またはそれを超えることに応じて、弁付き導管(5)の一部から周囲圧力(11)に向かって流出する、または周囲圧力(11)から弁付き導管(5)の一部に向かって流入することを可能にし、それによって、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害のリスクを低減するように動作可能であることができる。
【0057】
特定の実施形態に関して、圧力緩和要素(70)は、ユーザ(23)による把持係合を可能にするために十分な距離だけ、導管本体(41)から外向きに延在するように構成されることができる。他の特定の実施形態に関して、圧力緩和要素(70)は、押圧係合に応じて撓曲し、弁(61)を開放状態(69)に置き得る、導管本体(41)の弾性的に可撓性のある部分として構成されることができる。圧力緩和要素(70)の係脱に応じて、弁(61)は、閉鎖状態(68)に戻ることができる。
【0058】
再び、主に、
図5、
図6、および
図11Aから
図12Dを参照すると、特定の実施形態に関して、第2の弁圧力緩和要素(71)は、第2の弁(56)に結合されることができ、第3の弁圧力緩和要素(72)は、第3の弁(58)に結合されることができる。第2のおよび第3の弁圧力緩和要素(71)(72)はそれぞれ、対応して、それぞれ、第2または第3の流体流導管(55)(57)内に流体流(8)を発生させるように手動で動作可能であることができる。
【0059】
ここで主に、
図11Aから
図12Dを参照すると、特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)は、周囲圧力(11)を下回るまたは上回り得る、外耳道圧(10)を達成するように構成されることができる。1つまたはそれを上回る障害症状を緩和する、あるいは1つまたはそれを上回る障害を治療するための外耳道圧(10)の効果的量、もしくは外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態によって発生される圧力調整プロファイル(73)内で達成される外耳道圧(10)の最大量は、周囲圧力(11)をわずかに上回るまたは下回る圧力から、不快感がユーザ(23)に生じ得る、あるいは傷害が耳道(24)または鼓膜(25)に生じ得る、外耳道圧(10)をわずかに上回るまたは下回る圧力の範囲を有することができる。当局は、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害をもたらし得る、外耳道圧(10)に関して見解が様々であるが、典型的には、外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態は、周囲圧力(11)を約-50キロパスカル下回って、または周囲圧力(11)を約+50キロパスカル上回って超えて動作するように構成されないであろう。
【0060】
ここで主に、
図2A、
図5、および
図11Aから
図11Dを参照すると、特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)は、周囲圧力(11)を上回り得る、外耳道圧(10)を達成するように構成されることができる。したがって、弁付き導管(5)は、第1の構成(45)では、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)に結合され、軸方向イヤホンボア(4)から外耳道(6)に向かって流出するように、第1の流体流導管(5)内において、流体流(8)を第1の方向(47)に一方向に調整することができる。
【0061】
図11Aおよび
図11Bに示されるように、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)は、前述のように、外耳道(6)と密閉可能に係合されることができる。流体流発生器(2)の動作は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内において、流体(74)の量を圧縮することができる。体積調節可能要素(13)を含む、それらの実施形態に関して、弾性的に可撓性のある壁(16)は、変形され、体積調節可能要素(13)の内部体積(19)を減少させ、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体(74)の量を圧縮し、第1の弁(52)および第2の弁(56)の両側間に圧力差(9)をもたらすことができる。バレル(28)内で往復動作するピストン(27)を含む、それらの実施形態に関して、ピストン(27)は、バレル(28)内を進行し、バレル内部体積を減少させ、したがって、第1の弁(52)および第2の弁(56)の両側間に圧力差(9)をもたらすことができる。流体流発生器(2)の構成にかかわらず、第1の弁(52)の両側間の圧力差(9)は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)内の流体圧力(75)を上回り得るようなものであり得る。本圧力差(9)は、第1の弁(52)の開放状態(69)を発生させるために十分であり得る。第2の弁(56)の両側間の圧力差(9)は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第2の弁(56)の閉鎖状態(68)を発生させるために十分であり得る、周囲圧力(11)を上回り得るようなものであり得る。第1の弁(52)の開放状態(69)および第2の弁(56)の閉鎖状態(68)は、第1の流体流導管(49)内において、第1の方向(47)に流体流(8)をもたらすことができ、これは、流体流発生器(2)から軸方向イヤホンボア(4)を通して流動し、イヤホンの第2の端部(29)から外耳道(6)の中に流出し、したがって、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)を上回るまで増加させる。
【0062】
図11Cに示されるように、流体流発生器(2)の継続動作はさらに、例えば、体積調節可能要素(13)の弾性的に可撓性のある壁(16)が、非変形状態(21)に戻ることを可能にすることによって、第1の弁(52)および第2の弁(56)の両側間の圧力差(9)を減少させるように作用することができる。第1の弁(52)の両側間の圧力差(9)は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)内の流体圧力(75)を下回り得るようなものであり得る。本圧力差(9)は、第1の弁(52)の閉鎖状態(68)を発生させるために十分であって、したがって、軸方向イヤホンボア(4)から流体流発生器(2)に向かう第1の流体流導管(49)内の流体流(8)を遮断し、それによって、対応して、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を維持することができる。
【0063】
再び、
図11Cを参照すると、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)の連続減少は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第2の弁(56)の開放状態(69)を発生させるために十分であり得る、周囲圧力(11)を下回り得るように、第2の弁(56)の両側間に圧力差(9)をもたらすことができる。したがって、流体流(8)は、周囲圧力(11)から第2の流体流導管(55)を通して流体流発生器(2)に向かって発生されることができる。体積調節可能要素(13)を有する、それらの実施形態に関して、周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かう流体流(8)は、弾性的に可撓性のある壁(16)が、内部体積(19)を増加させることによって、非変形状態(21)に戻ることを可能にすることができる。バレル(28)内で往復運動するピストン(27)を有する、それらの実施形態に関して、第2の流体流導管(55)を通して周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かう流体流(8)は、ピストン(27)が、バレル内部体積を増加させるバレル(28)内の場所に戻ることを可能にすることができる。
【0064】
ここで
図11Dを参照すると、閉鎖状態(68)における第3の弁(58)は、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の最大約50キロパスカルの圧力差振幅(59)まで、第3の流体流導管(57)内の流体流(8)に対して実質的に漏出防止性のままであることができる。故に、外耳道圧調整デバイス(1)は、周囲圧力(11)を上回る所望の外耳道圧(10)を達成する、または事前に選択された周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を達成するように動作されることができ、それを超えると、第3の弁(58)の開放状態(69)をもたらし、外耳道圧(10)から周囲圧力(11)に向かう流体流(8)が、所望のまたは事前に選択された外耳道圧(10)を維持することを可能にする。
【0065】
ここで主に、
図5および
図11Dを参照すると、第3の弁(58)は、閉鎖状態(68)と開放状態(69)との間の第3の弁(58)の手動動作を可能にし、周囲圧力(11)への外耳道圧(10)の戻りを促進するように構成される、第3の弁圧力緩和要素(72)に動作可能に結合されることができる。
【0066】
ここで主に、
図2B、
図6、および
図12Aから
図12Dを参照すると、特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)は、周囲圧力(11)を下回り得る、外耳道圧(10)を達成するように構成されることができる。したがって、弁付き導管(5)は、第2の構成(46)では、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)に結合され、外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かって軸方向イヤホンボア(4)に流入するように、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第2の方向(48)に一方向に調整することができる。
【0067】
図12Aおよび
図12Bに示されるように、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)は、前述のように、外耳道(6)と密閉可能に係合されることができる。流体流発生器(2)の動作は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体(74)の量を圧縮することができる。体積調節可能要素(13)を含む、それらの実施形態に関して、弾性的に可撓性のある壁(16)は、変形され、体積調節可能要素(13)の内部体積(19)を減少させ、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体(74)の量を圧縮し、第1の弁(52)および第2の弁(56)の両側間の圧力差(9)をもたらすことができる。バレル(28)内で往復動作するピストン(27)を含む、それらの実施形態に関して、ピストン(27)は、バレル(28)内を進行し、バレル内部体積を減少させ、したがって、第1の弁(52)および第2の弁(56)の両側間の圧力差(9)をもたらすことができる。流体流発生器(2)の構成にかかわらず、第1の弁(52)の両側の間の圧力差(9)は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)内の流体圧力(75)を上回り得るようなものであり得る。本圧力差(9)は、第1の弁(52)の閉鎖状態(68)を発生させるために十分であり得る。第2の弁(56)の両側の間の圧力差(9)は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、流体流発生器(2)から周囲圧力(11)に向かって、第2の流体流導管(55)内に流体流(8)を発生させ得る、第2の弁(56)の開放状態(69)を発生させるために十分であり得る、周囲圧力(11)を上回り得るようなものであり得る。
【0068】
図12Cに示されるように、流体流発生器(2)の連続動作はさらに、例えば、体積調節可能要素(13)の弾性的に可撓性のある壁(16)が、非変形状態(21)に戻ることを可能にすることによって、第1の弁(52)および第2の弁(56)の両側間の圧力差(9)を減少させるように作用することができる。第1の弁(52)の両側の間の圧力差(9)は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)内の流体圧力(75)を下回り得るようなものであり得る。本圧力差(9)は、外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かって流体流(8)をもたらし、したがって、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)を下回るまで減少させ得る、第1の弁(52)の開放状態(69)を発生させるために十分であり得る。
【0069】
再び、
図12Cを参照すると、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)の連続減少は、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)内の流体圧力(75)が、第2の弁(56)の閉鎖状態(68)を発生させるために十分であって、したがって、流体流発生器(2)から周囲圧力(11)に向かって、第2の流体流導管(55)内の流体流(8)を遮断し、対応して、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を維持し得る、周囲圧力(11)を下回り得るように、第2の弁(56)の両側の間の圧力差(9)をもたらすことができる。
【0070】
体積調節可能要素(13)を有する、それらの実施形態に関して、外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かう流体流(8)は、内部体積(19)を増加させることによって、弾性的に可撓性のある壁(16)が、非変形状態(21)に戻ることを可能にすることができる。バレル(28)内で往復動作するピストン(27)を有する、それらの実施形態に関して、第1の流体流導管(49)を通して外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かう流体流(8)は、ピストン(27)が、バレル内部体積を増加させるバレル(28)内の場所に戻ることを可能にすることができる。
【0071】
ここで
図12Dを参照すると、閉鎖状態(68)における第3の弁(58)は、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の最大約50キロパスカル圧力差振幅(59)まで、第3の流体流導管(57)内の流体流(8)に対して実質的に漏出防止性のままであることができる。故に、外耳道圧調整デバイス(1)は、周囲圧力(11)を下回る所望の外耳道圧(10)を達成するように、または周囲圧力(11)を下回る事前に選択された外耳道圧(10)を達成するように動作されることができ、それを超えると、第3の弁(58)の開放状態(69)をもたらし、周囲圧力(11)から外耳道(6)に向かう流体流(8)が、所望のまたは事前に選択された外耳道圧(10)を維持することを可能にする。
【0072】
ここで主に、
図6および
図12Dを参照すると、第3の弁(58)は、閉鎖状態(68)と開放状態(69)との間の第3の弁(58)の手動動作を可能にし、周囲圧力(11)への外耳道圧(10)の戻りを促進するように構成される、第3の弁圧力緩和要素(72)に動作可能に結合されることができる。
【0073】
ここで主に、
図13Aから
図13Fを参照すると、外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態は、壁外部表面(17)および内部体積(19)を画定する(弁付き導管(5)を伴うアセンブリとして全体的または部分的かどうかにかかわらず)壁内部表面(18)を有する、弾性的に可撓性のある壁(16)を有する、ダイヤフラム(15)として構成される、流体流発生器(2)を含むことができる。変形状態(20)における弾性的に可撓性のある壁(16)は、内部体積(19)を減少させることができ、代わりに、非変形状態(21)に向かうと、内部体積(19)を増加させることができる。内部体積(19)の変化は、流体流発生器(2)とイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させることができ、これは、弁付き導管(5)によって調整されることができる。
【0074】
再び、主に、
図13Aから
図13Fを参照すると、外耳道圧調整デバイス(1)は、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体結合される、弁付き導管(5)を含むことができる。特定の実施形態に関して、軸方向イヤホンボア(4)および第1、第2、および第3の流体流導管(49)(55)(57)を有する、イヤホン(3)は、流体流発生器(2)および第1、第2、および第3の弁(52)(56)(58)に可撤性に結合する構成を有する、導管本体(41)内に含まれることができる。特定の実施形態に関して、第1および第2の弁(52)(56)は、第1の弁アセンブリ(83)内に含まれることができ、これは、流体流発生器(2)と第1および第2の流体流導管(49)(55)との間に流体結合され、流体流発生器(2)と第1および第2の流体流導管(49)(55)との間の流体流(8)を遮断し、それによって、第1および第2の流体流導管(49)(55)内の流体流(8)を一方向に調整することができる。
【0075】
第3の弁(58)は、第2の弁アセンブリ(84)内に含まれることができ、これは、第3の流体流導管(57)に流体結合され、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間に連通し、第3の流体流導管(57)と周囲圧力(11)との間の流体流(8)を遮断し、それによって、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間の第3の流体流導管(57)内の流体流(8)を一方向に調整することができる。特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)および第1および第2の弁アセンブリ(83)(84)は、一体型構造体として提供されることができる。他の特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および第2の弁アセンブリ(84)は、導管本体(41)に可撤性に結合可能な構成に組み立てられ得る、複数の部品として提供されることができる。
【0076】
特定の実施形態に関して、第1の弁アセンブリ(83)内に含まれる第1および第2の弁(52)(56)は、前述のように、閉鎖状態(68)と開放状態(69)との間に動作し、事前に選択された範囲内において流体流(8)を一方向に調整し得る、任意のタイプの弁構成を有することができる。例証的実施例として、第1の弁アセンブリ(83)内に含まれる第1および第2の弁(52)(56)は両方とも、対向構成を有するヒンジ(94)(
図3Bおよび
図13Cから
図13Fの実施例に示されるように)を有する、フラッパ弁(64)として構成されることができる。
【0077】
特定の実施形態に関して、第2の弁アセンブリ(84)は、外耳道圧(10)が、周囲圧力(11)に戻ることを可能にするように動作可能であることができる。第2の弁アセンブリ(84)は、弾性的に変形可能な環状部材(85)と、弾性的に変形可能な環状部材(85)を変形可能な変形部材(86)として構成される圧力緩和要素(70)とを含むことができる。弾性的に変形可能な環状部材(85)は、第1の流体流導管(49)の導管内部表面(88)に隣接して配置され、かつそれと密閉可能に係合し得る、環状部材外部表面(87)を有することができる。
【0078】
環状部材内部表面(90)と環状部材外部表面(87)との間に連通する環状部材開口要素(89)は、軸方向イヤホンボア(4)と整合し、第1の流体流導管(49)と軸方向イヤホンボア(4)との間に貫通孔(91)を形成することができる。変形部材(86)は、変形部材の第1の端部(92)が、第3の流体流導管(57)から外向きに延在し得、導管本体(41)および変形部材の第2の端部(93)が、環状部材外部表面(87)に変形可能に係合し得るように、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間で連通する第3の流体流導管(57)を通して配置されることができる。変形部材の第1の端部(92)の把持係合に応じて、変形部材(86)は、環状部材外部表面(87)が、第1の流体流導管(49)の導管内部表面(88)から係脱し、それによって、第3の弁(58)を開放状態(69)に位置付け、流体流(8)が、軸方向イヤホンボア(4)、第1および第3の流体流導管(49)(57)、および周囲圧力(11)間に流動することを可能にするように、弾性的に変形可能な環状部材(85)に向かって押勢され、弾性的に変形可能な環状部材(85)を変形させることができる。したがって、開放状態(69)における第3の弁(58)は、流体流(8)を外耳道(6)と周囲圧力(11)との間に発生させ、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)または周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)からかどうにかかわらず、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すことができる。
【0079】
流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および第2の弁アセンブリ(84)は、第1の構成(45)または第2の構成(46)のいずれか一方において、導管本体(41)に可撤性に結合されることができる。導管本体(41)、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および第2の弁アセンブリ(84)の取り外し可能に結合可能な表面(44)は、弁付き導管(5)が、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を達成するように動作するかどうか(
図13Eの実施例に示されるように)、または弁付き導管(5)が、周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を達成するように動作するかどうか(
図13Fの実施例に示されるように)に応じて、第1の構成(45)または第2の構成(46)のいずれか一方において、導管本体(41)が、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および第2の弁アセンブリ(84)に可撤性に結合することを可能にするために十分に類似構成を有することができる。特定の実施形態に関して、可撤性に結合するために、導管本体(41)、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および第2の弁アセンブリ(84)の取り外し可能に結合可能な表面(44)は、噛合可能に係合することができる。
【0080】
本明細書に説明される外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態に関して、第1および第2の弁(52)(56)は、導管本体(41)が、第1の構成(45)または第2の構成(46)に位置付けられ得るかどうかにかかわらず、対応する第1および第2の流体流導管(49)(55)に流体的に結合し、対応する第1および第2の流体流導管(49)(55)内の流体流(8)を遮断する。
【0081】
ここで主に、
図13Eを参照すると、例証的実施例として、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および導管本体(41)は、流体流発生器(2)および第1の弁アセンブリ(83)を導管本体(41)に可撤性に結合することによって、第1の構成(45)に位置付けられることができる。第1の構成(45)では、第1の弁(52)は、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を一方向に調整するように動作可能であることができ、それによって、開放状態(69)における第1の弁(52)は、流体流(8)が、流体流発生器(2)から軸方向イヤホンボア(4)に向かって流動することを可能にし、閉鎖状態(68)では、流体流(8)が、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流動することを阻止する。したがって、ダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)を変形させ、内部体積(19)を減少させることによって発生された流体流(8)は、軸方向イヤホンボア(4)から外耳道(6)に向かって流出するように、第1の流体流導管(49)内において、第1の方向(47)に調整され、それによって、周囲圧力(11)を上回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を達成することができる。外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の所望の圧力差(9)の達成に応じて、ダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)は、非変形状態(21)に戻り、それによって、第1の弁(52)を閉鎖し、流体流(8)が軸方向イヤホンボア(4)から流体流発生器(2)に向かって流動することを阻止し、それによって、所望の圧力差(9)を維持することを可能にされることができる。
【0082】
第1の構成(45)では、第2の弁(56)は、第2の流体流導管(55)内の流体流(8)を一方向に調整するように動作可能であることができ、それによって、開放状態(69)における第2の弁(56)は、流体流(8)が、周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かって流動することを可能にし、閉鎖状態(68)では、流体流(8)が、周囲圧力(11)と流体流発生器(2)との間に流動することを阻止する。
【0083】
したがって、ダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)が非変形状態(21)に戻り、内部体積(19)を増加させることに応じて発生された流体流(8)は、周囲圧力(11)から流体流発生器(2)に向かって流入するように、第2の流体流導管(55)内で調整され、それによって、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間に所望の圧力差(9)を維持することを可能にする一方、ダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)が、非変形状態(21)に戻ることを可能にすることができる。
【0084】
特定の実施形態に関して、第1の構成(45)における、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および導管本体(41)はさらに、第3の弁(58)が、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間に連通する第3の流体流導管(57)に流体結合され、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間の第3の流体流導管(57)内の流体流(8)を一方向に調整し得るように位置付けられる、第2の弁アセンブリ(84)を含むことができる。開放状態(69)における第3の弁(58)は、流体流(8)が、軸方向イヤホンボア(4)から、第1のおよび第3の流体流導管(49)(57)を通して、周囲圧力(11)に向かって流動することを可能にし、閉鎖状態(68)では、流体流(8)が、軸方向イヤホンボア(4)と周囲圧力(11)との間に流動することを阻止する。したがって、開放状態(69)における第3の弁(58)は、流体流(8)を外耳道(6)から周囲圧力(11)に向かって発生させ、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すことができる。
【0085】
特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および第2の弁アセンブリ(84)は、導管本体(41)から除去され、第1の構成(45)を分解することができる。第1の弁アセンブリ(83)は、導管本体(41)に連動して第1の弁アセンブリ(83)の逆配向に対する任意の構造改変を伴わずに回転され、それによって、第2の構成(46)を達成することができる。
【0086】
ここで主に、
図13Fを参照すると、例証的実施例として、流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および導管本体(41)は、前述のように、第2の構成(46)に位置付けられることができる。第2の構成(46)では、第2の弁(56)は、第2の流体流導管(55)内の流体流(8)を一方向に調整するように動作可能であることができ、それによって、開放状態(69)における第2の弁(56)は、流体流(8)が、流体流発生器(2)から周囲圧力(11)に向かって流動することを可能にし、閉鎖状態(68)では、流体流(8)が、流体流発生器(4)と周囲圧力(11)との間に流動することを阻止する。したがって、ダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)を変形させ、内部体積(19)を減少させることによって発生された流体流(8)は、第2の流体流導管(55)から周囲圧力(11)に向かって流出するように、第2の流体流導管(55)内で調整されることができる。ダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)は、非変形状態(21)に戻り、それによって、第2の弁(56)を閉鎖し、流体流(8)が流体流発生器(2)と周囲圧力(11)との間に流動することを阻止するように可能にされることができる。
【0087】
第2の構成(46)では、第1の弁(52)は、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を一方向に調整するように動作可能であることができ、それによって、開放状態(69)における第1の弁(52)は、流体流(8)が、軸方向イヤホンボア(4)から流体流発生器(2)に向かって流動することを可能にし、閉鎖状態(68)では、流体流(8)が、軸方向イヤホンボア(4)と流体流発生器(2)との間に流動することを阻止する。
【0088】
したがって、非変形状態(21)にダイヤフラム(15)の弾性的に可撓性のある壁(16)が戻り、内部体積(19)を増加させることに応じて発生された流体流(8)は、外耳道(6)から軸方向イヤホンボア(4)が流体流発生器(2)に向かって流入するように、第1の流体流導管(56)内において、第2の方向(48)に調整され、それによって、周囲圧力(11)を下回る外耳道圧(10)を有する圧力差(9)を達成することができる。外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の所望の圧力差(9)の達成に応じて、第1の弁(52)は、閉鎖状態(68)に戻り、流体流(8)が、軸方向イヤホンボア(4)と流体流発生器(2)との間に流動することを阻止し、それによって、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の所望の圧力差(9)を維持することができる。
【0089】
特定の実施形態に関して、第2の構成(46)における流体流発生器(2)、第1の弁アセンブリ(83)、および導管本体(41)はさらに、第3の弁(58)が、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間に連通する第3の流体流導管(57)に流体結合され、第1の流体流導管(49)と周囲圧力(11)との間の第3の流体流導管(57)内の流体流(8)を一方向に調整し得るように位置付けられる、第2の弁アセンブリ(84)を含むことができる。開放状態(69)における第3の弁(58)は、流体流(8)が、周囲圧力(11)から第3および第1の流体流導管(57)(49)を通して、軸方向イヤホンボア(4)に向かって流動することを可能にし、閉鎖状態(68)では、流体流(8)が、周囲圧力(11)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流動することを阻止する。したがって、開放状態(69)における第3の弁(58)は、周囲圧力(11)から外耳道(6)に向かって流体流(8)を発生させ、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すことができる。
【0090】
ここで主に、外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態の動作によって時間周期(76)にわたって達成される外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を示す、
図14Aから
図15Gを参照する。特定の実施形態に関して、体積調節可能要素(13)を備える、流体流発生器(2)は、非変形状態(21)から変形状態(20)に向かって動作され、時間周期(76)にわたって、軸方向イヤホンボア(4)から外耳道(6)に向かって流出し、周囲圧力(11)に対して正外耳道圧(10)をもたらす、流体流(8)を第1の方向(47)に発生させることができる(
図14Aから
図14Gの実施例に示されるように)。他の特定の実施形態に関して、体積調節可能要素(13)を備える、流体流発生器(2)は、変形状態(20)から非変形状態(21)に向かって動作され、時間周期(76)にわたって、外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かって軸方向イヤホンボア(4)に流入し、周囲圧力(11)に対して負外耳道圧(10)をもたらす、流体流(8)を第2の方向(48)に発生させることができる(
図15Aから
図15Gの実施例に示されるように)。
【0091】
ここで主に、
図14Aおよび
図15Aを参照すると、流体流発生器(2)は、時間周期(76)にわたって、一定圧力振幅(77)を維持するように動作されることができる。特定の実施形態に関して、一定圧力振幅(77)は、時間周期(76)にわたって、外耳道(6)内の流体体積(12)の流体流(8)を実質的に伴わずに、維持されることができる。例証的実施例として、前述のように外耳道(6)と密閉可能に係合されるイヤホン外部表面(7)を有する、外耳道圧調整デバイス(1)は、流体流発生器(2)を操作し、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)を通して、流体流発生器(2)と外耳道(6)との間に流体体積(12)の流体流(8)を発生させ、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を達成することによって、動作されることができる。いったん外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の所望の圧力差(9)が達成されると、圧力振幅(77)は、例えば、流体体積(12)が、外耳道(6)に流入するか、またはそこから流出するかのいずれかのみであり得るように、第1の流体流導管(49)を通して流体体積(12)の一方向性流体流(8)を可能にするように構成される、第1の弁(52)の動作によって、流体体積(12)の付加的流体流(8)を伴わずに、時間周期(76)の間、維持されることができる。他の実施形態に関して、いったん外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の所望の圧力差(9)が達成されると、圧力振幅(77)は、イヤホン外部表面(7)と外耳道(6)の係合を中心とした漏出を操作するために、外耳道(6)へまたはそこからの流体体積(12)の付加的流体流(8)によって、時間周期(76)の間、維持されることができる。他の実施形態に関して、圧力振幅(77)は、外耳道(6)内の流体体積(12)の連続流体流(8)によって、時間周期(76)の間、維持されることができる。
【0092】
一定圧力振幅(77)は、時間周期(76)にわたって維持され、障害症状を緩和する、または障害を治療することができ、それによって、一定圧力振幅(77)は、周囲圧力(11)を約+50キロパスカル上回る圧力から周囲圧力(11)を約-50キロパスカル下回る圧力の範囲内であることができる。周囲圧力(11)に対して正外耳道圧(10)は、周囲圧力(11)を約0キロパスカル~約+50キロパスカル上回る範囲内の一定圧力振幅(77)を維持することによって、達成されることができる。代替として、周囲圧力(11)に対して負外耳道圧(10)は、周囲圧力(11)を約-50キロパスカル~約0キロパスカル下回る範囲内の一定圧力振幅(77)を維持することによって、達成されることができる。
【0093】
ここで主に、
図14Bから
図14Gおよび
図15Bから
図15Gを参照すると、流体流発生器(2)は、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む圧力波(78)を有する流体流(8)を発生させるための反復動作のために構成されることができる。特定の実施形態に関して、体積調節可能要素(13)を備える、流体流発生器(2)は、非変形状態(21)から変形状態(20)に向かって動作され、時間周期(76)にわたって、軸方向イヤホンボア(4)から外耳道(6)に向かって流出する、流体流(8)を発生させることができ、それによって、流体流(8)は、周囲圧力(11)に対して正外耳道圧(10)をもたらす、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む、圧力波(78)を有する(
図14Bから
図14Gの実施例に示されるように)。他の特定の実施形態に関して、体積調節可能要素(13)を備える、流体流発生器(2)は、変形状態(20)から非変形状態(21)に向かって動作され、時間周期(76)にわたって、外耳道(6)から流体流発生器(2)に向かって軸方向イヤホンボア(4)に流入する、流体流(8)を発生させることができ、それによって、流体流(8)は、周囲圧力(11)に対して負外耳道圧(10)をもたらす、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む、圧力波(78)を有する(
図15Bから
図15Gの実施例に示されるように)。
【0094】
再び、主に、
図14Aから
図15Gを参照すると、流体流発生器(2)は、前述のような圧力波振幅(77)と、典型的には、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内である圧力波周波数(79)とを含む圧力波(78)を有する、流体流(8)を発生させるための反復動作のために構成されることができるが、しかしながら、実施形態は、用途に応じて、より少ないまたはより多い圧力波周波数(79)を有することができる。特定の実施形態に関して、1つまたはそれを上回る圧力波周波数(79)は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツを含む、またはそれらから成る群から選択されることができる。
【0095】
1つまたはそれを上回る圧力波周波数(79)は、使用方法に応じて、外耳道圧調整デバイス(1)を用いて発生されることができ、これはさらに、耳道(24)のユーザ(23)の生体構造、生理学、または生化学的性質;緩和標的障害症状;治療標的障害;外耳道圧調整デバイス(1)の特定の使用方法における1つまたはそれを上回る圧力波周波数(79)の使用の観察可能効果;または同等物;あるいはそれらの組み合わせ等の要因によってさらに影響され得るが、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害を生じさせるほどではない。
【0096】
圧力波(78)は、例えば、障害症状を緩和する、または障害を治療するように、周囲圧力(11)に対して外耳道圧(10)を増加させることによって、対応して、周囲圧力(11)に対して正外耳道圧(10)を発生させ得る、周囲圧力(11)を0キロパスカル~約+50キロパスカル上回る範囲内の正圧力振幅(77)内でのみ、所望の圧力波周波数(79)で発振することができる(
図14Bから
図14Gの実施例に示されるように)。さらに他の特定の実施形態に関して、圧力波(78)は、例えば、障害症状を緩和する、または障害を治療するように、周囲圧力(11)に対して外耳道圧(10)を減少させることによって、対応して、周囲圧力(11)に対して負外耳道圧(10)を発生させ得る、周囲圧力(11)を約-50キロパスカル~0キロパスカル下回る範囲内の負圧振幅(77)内でのみ、所望の圧力波周波数(79)で発振することができる(
図15Bから
図15Gの実施例に示されるように)。
【0097】
再び、主に、
図14Bから
図15Gを参照すると、圧力波(78)は、用途に応じて、外耳道圧調整デバイス(1)の動作によって緩和され得る多数かつ様々な障害症状または治療され得る障害に対応する、多数かつ様々な波形を有することができる。例証的実施例として、圧力波(78)は、平滑反復周期的発振を有する正弦波(
図14Bおよび
図15Bの実施例に示されるように)、圧力振幅(77)が固定最小値と最大値との間の定常周波数を交互する、方形波、矩形波、圧力波(78)の頂点が時間周期(76)にわたって一定圧力振幅(77)を有する、台形波または円錐台波(
図14C、
図15C、
図14F、および
図15Fの実施例に示されるように)、線形前縁および後縁を有する三角形波(
図14Dおよび
図15Dの実施例に示されるように)、後縁が圧力振幅(77)を変化させる時間周期(76)を上回る時間周期(76)にわたって、前縁が圧力振幅(77)を変化させる、鋸歯波(
図14Eの実施例に示されるように)、後縁が圧力振幅(77)を変化させる時間周期(76)を下回る時間周期(76)にわたって、前縁が圧力振幅(77)を変化させる、逆鋸歯波(
図15Eの実施例に示されるように)、またはそれらの組み合わせ(
図14Gおよび
図15Gの実施例に示されるように)であることができる。
【0098】
特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)および第3の弁(58)に結合される第3の弁圧力緩和要素(72)は、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む圧力波(78)を有する流体流(8)を発生させるように、交互に反復動作されることができる。
【0099】
ここで主に、周囲圧力(11)に対して正外耳道圧(10)を発生させるために(
図2A、
図5、および
図11Aから
図11Dの実施例に示されるように)、外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態の動作によって時間周期(76)にわたって達成される外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を示す、
図14Aから
図14Gを参照する。外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態は、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)(ゼロの圧力振幅(77)を有するように各グラフに表される)との間の最大約50キロパスカル圧力差振幅(59)まで、第3の流体流導管(57)内の流体流(8)に対して実質的に漏出防止性のままである、第3の弁(58)を含む。しかしながら、これは、実施形態を最大+50キロパスカルに事前に選択された周囲圧力(11)に対する正外耳道圧(10)を発生可能なもののみに限定する必要はない。他の実施形態は、周囲圧力(11)を上回る任意の量であり得るが、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害を生じさせるほどの量ではない、周囲圧力(11)に対する正外耳道圧(10)を発生させるように動作することができる。
【0100】
ここで主に、
図14Aを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。外耳道圧(10)は、時間周期(76)の間、周囲圧力(11)を約+50キロパスカル上回る圧力に維持されることができる。時間周期(76)の経過後、第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻るように動作されることができる。動作は、反復されることができるが、必ずしもそうでない。
【0101】
ここで主に、
図14Bを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができ、それによって、圧力波(78)は、平滑反復周期的発振を有する正弦波となり得る。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0102】
ここで主に、
図14Dを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができ、それによって、圧力波(78)は、線形前縁および後縁を有する三角形波となり得る。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0103】
ここで主に、
図14Eを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができ、それによって、圧力波(78)は、後縁が圧力振幅(77)を変化させる時間周期(76)を上回る時間周期(76)にわたって、前縁が圧力振幅(77)を変化させる、鋸歯波となり得る。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0104】
ここで主に、
図14Cおよび
図14Fを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。外耳道圧(10)は、時間周期(76)の間、周囲圧力(11)を約+50キロパスカル上回る圧力に維持されることができる。時間周期(76)の経過後、第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができる。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0105】
ここで主に、
図14Gを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を有する一連の漸増圧力増加において外耳道圧(10)を増加させるように動作されることができる。一連の漸増圧力増加はそれぞれ、周囲圧力(11)を約10キロパスカル~約15キロパスカル上回って外耳道圧(10)を増加させることができ、外耳道圧(10)の各漸増圧力増加は、時間周期(76)の間、維持される。周囲圧力(11)を約+50キロパスカル上回る最大圧力振幅(77)を達成し、時間周期(76)の経過後、第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができる。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0106】
ここで主に、周囲圧力(9)に対して負外耳道圧(10)(
図2B、
図6、および
図12Aから
図12Dの実施例に示されるように)を発生させるように、外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態の動作によって時間周期(76)にわたって達成される、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を示す、
図15Aから
図15Gを参照する。外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態は、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)(ゼロの圧力振幅(77)を有するように各グラフに表される)との間の最大約50キロパスカルの圧力差振幅(59)まで、第3の流体流導管(57)内の流体流(8)に対して実質的に漏出防止性のままである、第3の弁(58)を含む。しかしながら、これは、実施形態を最大-50キロパスカルに事前に選択された周囲圧力(77)に対する負外耳道圧(10)を発生可能なものにのみ限定する必要はない。他の実施形態は、周囲圧力(11)を任意の量だけ下回り得るが、ユーザ(23)への不快感あるいは耳道(24)または鼓膜(25)への傷害を生じさせるほどの量ではない、周囲圧力(11)に対して負外耳道圧(10)を発生させるように動作することができる。
【0107】
ここで主に、
図15Aを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。外耳道圧(10)は、時間周期(76)の間、周囲圧力(11)を約-50キロパスカル下回る圧力に維持されることができる。時間周期(76)の経過後、第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができる。動作は、反復されることができるが、必ずしも、そうではない。
【0108】
ここで主に、
図15Bを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができ、それによって、圧力波(78)は、平滑反復周期的発振を有する正弦波となり得る。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0109】
ここで主に、
図15Dを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができ、それによって、圧力波(78)は、線形前縁および後縁を有する三角形波となり得る。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0110】
ここで主に、
図15Eを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができ、それによって、圧力波(78)は、後縁が圧力振幅(77)を変化させる時間周期(76)を下回る時間周期(76)にわたって、前縁が圧力振幅(77)を変化させる、逆鋸歯波となり得る。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0111】
ここで主に、
図15Cおよび
図15Fを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を最大約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を有する外耳道圧(10)を発生させるように動作されることができる。外耳道圧(10)は、時間周期(76)の間、周囲圧力(11)を約-50キロパスカル下回る圧力に維持されることができる。時間周期(76)の経過後、第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができる。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0112】
ここで主に、
図15Gを参照すると、特定の実施形態に関して、流体流発生器(2)は、周囲圧力(11)を約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を有する一連の漸増圧力減少において外耳道圧(10)を減少させるように動作されることができる。一連の漸増圧力減少はそれぞれ、周囲圧力(11)を約-10キロパスカル~約-15キロパスカル下回って外耳道圧(10)を減少させることができ、外耳道圧(10)の各漸増圧力減少は、時間周期(76)の間、維持される。周囲圧力(11)を約-50キロパスカル下回る最大圧力振幅(77)を達成し、時間周期(76)の経過後、第3の弁圧力緩和要素(72)は、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すように動作されることができる。動作は、外耳道圧(10)のパルス状変化を投与するように反復されることができる。
【0113】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)はさらに、外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素が格納され得る略中空内部空間を画定する筐体内部表面を有する、筐体(80)を含むことができる。特定の実施形態に関して、筐体(80)は、外耳道(24)の外側に任意の実質的距離を延在せずに、全体的または部分的であるかどうかにかかわらず、耳(35)の甲介面積(82)を充填し、それによって、1つまたはそれを上回る障害症状、例えば、神経媒介疼痛を緩和する、あるいは1つまたはそれを上回る障害、例えば、頭蓋顔面疼痛症候群または頭痛症候群を治療するための発生に応じて使用され得る、離散した目立たないポータブル構成を提供するように構成されることができる。
【0114】
前述の外耳道圧調整デバイス(1)の流体流発生器(2)は、典型的には、空気の流体流(8)を外耳道(6)に送達し、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を達成するが、これは、外耳道圧調整デバイス(1)によって外耳道(6)に送達され得る様々な流体に関する限定を意図するものではない。例証的実施例として、様々な流体は、酸素、窒素、アルゴン、または同等物等の精製ガス;ガスの部分的圧力の混合物;水、油、アルコール、または同等物等の液体;あるいはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0115】
加えて、外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素間、外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素と外耳道(6)との間、または外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素と周囲圧力(11)との間の流体流(8)または流体体積(12)の移送は、典型的には、簡潔にする目的のために、第1の点と第2の点との間におけるように前述され得るが、流体流(8)または流体体積(12)の移送は、第1の点と第2の点との間のマニホールド流体流路(62)内のあらゆる点を含む。例えば、流体流発生器(2)から外耳道(6)に移送される流体体積(12)は、流体流発生器(2)、第1の流体流導管の第1の端部(50)、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)、第1の弁(52)、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)、第1の流体流導管の第2の端部(51)、イヤホンの第1の端部(31)、軸方向イヤホンボア(4)、イヤホンの第2の端部(29)、および外耳道(6)を含む、流体流路(62)に沿って進行することができる。
【0116】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法は、流体流(8)を発生可能な流体流発生器(2)を提供するステップと、流体流発生器(2)に流体結合可能な弁付き導管(5)を提供するステップであって、弁付き導管(5)は、第1の流体流導管(49)を有する、ステップと、第1の流体流導管(49)を遮断し、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を一方向に調整可能な第1の弁(52)を提供するステップと、イヤホン(3)のイヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(32)との間に連通する軸方向イヤホンボア(4)を提供するステップであって、軸方向イヤホンボア(4)は、流体流発生器(2)に対向する弁付き導管(5)に流体結合可能であって、イヤホン(3)は、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の障壁として外耳道(6)に密閉可能に係合するように構成される、柔軟なイヤホン外部表面(7)を有する、ステップとを含むことができる。
【0117】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、0ミリリットル~約20ミリリットルの範囲内の流体体積(12)を有する流体流(8)を発生可能な構成を有する、流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、流体体積(12)は、0ミリリットル~約2ミリリットル、約1ミリリットル~約3ミリリットル、約2ミリリットル~約4ミリリットル、約3ミリリットル~約5ミリリットル、約4ミリリットル~約6ミリリットル、約5ミリリットル~約7ミリリットル、約6ミリリットル~約8ミリリットル、約7ミリリットル~約9ミリリットル、約8ミリリットル~約10ミリリットル、約9ミリリットル~約11ミリリットル、約10ミリリットル~約12ミリリットル、約11ミリリットル~約13ミリリットル、約12ミリリットル~約14ミリリットル、約13ミリリットル~約15ミリリットル、約14ミリリットル~約16ミリリットル、約15ミリリットル~約17ミリリットル、約16ミリリットル~約18ミリリットル、約17ミリリットル~約19ミリリットル、および約18ミリリットル~約20ミリリットルを含む、またはそれらから成る群のうちの1つまたはそれを上回るものから選択され得る、事前に選択された流体体積(12)を有することができる。
【0118】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)に可撤性に結合可能な構成を有する、弁付き導管(5)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、本方法はさらに、第1の構成(45)では、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)と結合し、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第1の方向(47)に一方向に調整可能な構成を有する、弁付き導管(5)を提供するステップを含むことができる。他の特定の実施形態に関して、本方法はさらに、第2の構成(46)では、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)と結合し、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第2の方向(48)に一方向に調整する可能な構成を有する、弁付き導管(5)を提供するステップを含むことができる。
【0119】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第1の流体流導管(49)を第1の流体流導管の第1の端部(50)に近接する第1の部分(53)および第1の流体流導管の第2の端部(51)に近接する第2の部分(54)に分割可能な構成を有する、第1の弁(52)を提供するステップを含み、第1の流体流導管(49)の第1の部分(53)と周囲圧力(11)との間に流体結合可能な構成を有する、第2の流体流導管(55)を提供するステップをさらに含み、第2の流体流導管(55)を遮断し、第2の流体流導管(55)内において、流体流(8)を一方向に調整可能な構成を有する、第2の弁(56)を提供するステップをさらに含むことができる。
【0120】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、内部体積(19)を有する体積調節可能要素(13)として構成される流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができ、体積調節可能要素(13)は、内部体積(19)を減少させ、第1の流体流導管(49)内に流体流(8)を発生させる、変形状態(20)を有し、第1の弁(52)は、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)から流出するように、流体流(8)を一方向に調整する。特定の実施形態に関して、体積調節可能要素(13)は、内部体積(19)を増加させ、第2の流体流導管(55)内に流体流(8)を発生させる、非変形状態(21)に戻ることができ、第2の弁(56)は、周囲圧力(11)から体積調節可能要素(13)に向かって流入するように、流体流(8)を一方向に調整し、第1の弁(52)は、第1の流体流導管(49)内において、第2の部分(54)から第1の部分(53)に向かう流体流(8)を遮断する。
【0121】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、内部体積(19)を有する体積調節可能要素(13)として構成される流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができ、体積調節可能要素(13)は、内部体積(19)を減少させ、第2の流体流導管(55)内に流体流(8)を発生させる、変形状態(20)を有し、第2の弁(52)は、第2の流体流導管(55)から周囲圧力(11)に向かって流出するように、流体流(8)を一方向に調整する。特定の実施形態に関して、体積調節可能要素(13)は、内部体積(19)を増加させ、第1の流体流導管(49)内に流体流(8)を発生させる、非変形状態(21)に戻ることができ、第1の弁(52)は、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)から体積調節可能要素(13)に向かって流入するように、流体流(8)を一方向に調整し、第2の弁(56)は、第2の流体流導管(55)内において、周囲圧力(11)から第1の部分(53)に向かう流体流(8)を遮断する。
【0122】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)と周囲圧力(11)との間に流体結合可能な構成を有する、第3の流体流導管(57)を提供するステップを含み、第3の流体流導管(57)を遮断し、第3の流体流導管(57)内の流体流(8)を一方向に調整可能な構成を有する、第3の弁(58)を提供するステップをさらに含むことができる。特定の実施形態に関して、本方法はさらに、周囲圧力(11)に流出するように、流体流(8)を調整可能な構成を有する、第3の弁(58)を提供するステップを含むことができる。他の特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、周囲圧力(11)から流入するように、流体流(8)を調整可能な構成を有する、第3の弁(58)を提供するステップを含むことができる。
【0123】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第1の流体導管(49)の第2の部分(54)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)が、0キロパスカル~約50キロパスカルの圧力差振幅(59)を有する事前に選択された圧力差(9)を超えるまで、第1の流体流導管(49)の第2の部分(54)と周囲圧力(11)との間の流体流(8)を遮断可能な構成を有する、第3の弁(58)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、1つまたはそれを上回る事前に選択された圧力差振幅(59)は、0キロパスカル~約5キロパスカル、約2.5キロパスカル~約7.5キロパスカル、約5キロパスカル~約10キロパスカル、約7.5キロパスカル~約12.5キロパスカル、約10キロパスカル~約15キロパスカル、約12.5キロパスカル~約17.5キロパスカル、約15キロパスカル~約20キロパスカル、約17.5キロパスカル~約22.5キロパスカル、約20キロパスカル~約25キロパスカル、約22.5キロパスカル~約27.5キロパスカル、約25キロパスカル~約30キロパスカル、約27.5キロパスカル~約32.5キロパスカル、約30キロパスカル~約35キロパスカル、約32.5キロパスカル~約37.5キロパスカル、約35キロパスカル~約40キロパスカル、約37.5キロパスカル~約42.5キロパスカル、約40キロパスカル~約45キロパスカル、約42.5キロパスカル~約47.5キロパスカル、および約45キロパスカル~約50キロパスカルを含む、またはそれらから成る群から選択されることができる。
【0124】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第2の弁(56)に結合可能な構成を有する第2の弁圧力緩和要素(71)と、第3の弁(58)に結合可能な構成を有する第3の弁圧力緩和要素(72)とを提供するステップを含むことができ、それぞれ、対応して、第2または第3の流体流導管(55)(57)内に流体流(8)を発生させるように手動で動作可能である。
【0125】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第1の構成(45)では、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)に結合し、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)から流出するように、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第1の方向(47)に一方向に調整可能な構成を有する、弁付き導管(5)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、本方法はさらに、非変形状態(21)から変形状態(20)に向かって動作可能であって、時間周期(76)にわたって、軸方向イヤホンボア(4)から流出する流体流(2)を発生させる、体積調節可能要素(13)として構成される、流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができる。
【0126】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、非変形状態(21)から変形状態(20)に向かって反復動作可能であって、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む圧力波(78)を有する流体流(8)を発生させる構成を有する、流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、圧力波周波数(79)は、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内であることができる。特定の実施形態に関して、1つまたはそれを上回る圧力波周波数(79)は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツを含む、またはそれらから成る群から選択されることができる。
【0127】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第3の弁(56)に結合可能な構成を有する、第3の弁圧力緩和要素(72)を提供するステップを含むことができる、それによって、流体流発生器(2)および第3の弁圧力緩和要素(72)は、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む圧力波(78)を有する流体流(2)を発生させるように、交互に反復動作可能であることができる。
【0128】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第2の構成(46)では、流体流発生器(2)およびイヤホン(3)に結合し、イヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)に流入するように、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第2の方向(48)に一方向に調整可能な構成を有する、弁付き導管(5)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、本方法はさらに、変形状態(20)から非変形状態(21)に向かって動作可能であって、時間周期(76)にわたって、軸方向イヤホンボア(4)から流入する流体流(2)を発生させる体積調節可能要素(13)として構成される、流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができる。
【0129】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、変形状態(20)から非変形状態(21)に向かって反復動作可能であって、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む圧力波(78)を有する流体流(8)を発生させる構成を有する、流体流発生器(2)を提供するステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、圧力波周波数(79)は、0ヘルツ~約10ヘルツの範囲内であることができる。特定の実施形態に関して、1つまたはそれを上回る圧力波周波数(79)は、0ヘルツ~約1ヘルツ、約0.5ヘルツ~約1.5ヘルツ、約1ヘルツ~約2ヘルツ、約1.5ヘルツ~約2.5ヘルツ、約2ヘルツ~約3ヘルツ、約2.5ヘルツ~約3.5ヘルツ、約3ヘルツ~約4ヘルツ、約3.5ヘルツ~約4.5ヘルツ、約4ヘルツ~約5ヘルツ、約4.5ヘルツ~約5.5ヘルツ、約5ヘルツ~約6ヘルツ、約5.5ヘルツ~約6.5ヘルツ、約6ヘルツ~約7ヘルツ、約6.5ヘルツ~約7.5ヘルツ、約7ヘルツ~約8ヘルツ、約7.5ヘルツ~約8.5ヘルツ、約8ヘルツ~約9ヘルツ、約8.5ヘルツ~約9.5ヘルツ、および約9ヘルツ~約10ヘルツを含む、またはそれらから成る群から選択されることができる。
【0130】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を生産する方法はさらに、第3の弁(56)に結合可能な構成を有する、第3の弁圧力緩和要素(72)を提供するステップを含むことができ、それによって、流体流発生器(2)および第3の弁圧力緩和要素(72)は、圧力波振幅(77)および圧力波周波数(79)を含む圧力波(78)を有する流体流(2)を発生させるように、交互に反復動作可能であることができる。
【0131】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素は、全体的に、同一材料から形成されることができる、または代替として、外耳道圧調整デバイス(1)の種々の構成要素は、異なる材料から形成されることができる。加えて、特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)または外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素は、一体型として、または複数の部品から外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態に組み立てられるように、または外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態の組立のための複数の部品として提供されるように、プレス成形、射出成形、加工、機械加工、印刷、3次元印刷、または同等物、あるいはそれらの組み合わせ等、用途に応じて、様々なプロセスのいずれかから生産されることができる。
【0132】
外耳道圧調整デバイス(1)の構成要素は、流体流(1)を発生および調整するために有用な外耳道圧調整デバイス(1)の実施形態を提供し得る、様々な材料のいずれかから生産されることができる。非限定的実施例として、弁付き導管(1)は、種々のエラストマー化合物、プラスチック、プラスチック状材料、アクリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルベースの材料、シリコーンベースの材料、または同等物、あるいはそれらの組み合わせから生産されることができる。
【0133】
外耳道圧調整デバイス(1)の特定の実施形態を使用する方法は、外耳道圧調整(1)デバイスを得るステップであって、該デバイスは、流体流を発生させる流体流発生器(2)と、流体流発生器(2)に流体結合される弁付き導管(5)であって、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を一方向に調整するために、第1の弁(52)によって遮断可能な第1の流体流導管(49)を有する、弁付き導管(5)と、イヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(29)との間に連通する軸方向イヤホンボア(4)を有する、イヤホン(3)であって、軸方向イヤホンボア(4)は、流体流発生器(2)に対向する弁付き導管(5)に流体結合され、イヤホン(3)は、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の障壁として外耳道(6)に密閉可能に係合するように構成される柔軟なイヤホン外部表面(7)を有する、イヤホン(3)とを含む、ステップと、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)と外耳道(6)を密閉可能に係合するステップと、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させるステップと、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を調整するステップとを含むことができる。
【0134】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)を使用する方法は、外耳道圧調整デバイス(1)を得るステップであって、該デバイスは、流体流(8)を発生させる流体流発生器(2)と、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を一方向に調整するために、第1の弁(52)によって遮断可能な第1の流体流導管(49)を有する、弁付き導管(5)と、イヤホンの第1の端部(31)とイヤホンの第2の端部(29)との間に連通する軸方向イヤホンボア(4)を有する、イヤホン(3)であって、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の障壁として外耳道(6)に密閉可能に係合するように構成される柔軟なイヤホン外部表面(7)を有する、イヤホン(3)とを含む、ステップと、第1の構成(45)では、弁付き導管(5)と流体流発生器(2)およびイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)を流体結合し、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第1の方向(47)に一方向に調整するステップと、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)と外耳道(6)を密閉可能に係合するステップと、第1の流体流導管(49)内において、第1の方向(47)に、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させるステップと、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を調整するステップであって、外耳道圧(10)は、周囲圧力(11)を上回る、ステップとを含むことができる。
【0135】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)を使用する方法はさらに、圧力緩和要素(70)を動作させ、外耳道(6)から周囲圧力(11)に向かって流体流(8)を発生させ、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、本方法はさらに、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)を外耳道(6)から係脱するステップを含むことができる。
【0136】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)を使用する方法はさらに、第1の構成(45)における弁付き導管(5)を流体流発生器(2)およびイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)から分断するステップを含むことができる。
【0137】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)を使用する方法はさらに、第2の構成(46)では、弁付き導管(5)と流体流発生器(2)およびイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)を流体結合し、第1の流体流導管(49)内において、流体流(8)を第2の方向(48)に一方向に調整するステップと、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)と外耳道(7)を密閉可能に係合するステップと、第1の流体流導管(49)内において、第2の方向(48)に、流体流発生器(2)と軸方向イヤホンボア(4)との間に流体流(8)を発生させるステップと、外耳道圧(10)と周囲圧力(11)との間の圧力差(9)を調整するステップであって、外耳道圧(10)は、周囲圧力(11)を下回る、ステップとを含むことができる。
【0138】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)を使用する方法はさらに、圧力緩和要素(70)を動作させ、周囲圧力(11)から外耳道(6)に向かって流体流(8)を発生させ、外耳道圧(10)を周囲圧力(11)に戻すステップを含むことができる。特定の実施形態に関して、本方法はさらに、イヤホン(3)のイヤホン外部表面(7)を外耳道(6)から係脱するステップを含むことができる。
【0139】
特定の実施形態に関して、外耳道圧調整デバイス(1)を使用する方法はさらに、第2の構成(46)における弁付き導管(5)を流体流発生器(2)およびイヤホン(3)の軸方向イヤホンボア(4)から分断するステップを含むことができる。
【0140】
前述から容易に理解され得るように、本発明の基本概念は、種々の方法で具現化されてもよい。本発明は、最良形態を含む、外耳道圧調整デバイスならびにそのような外耳道圧調整デバイスを作製および使用するための方法の多数かつ様々な実施形態を伴う。
【0141】
したがって、説明によって開示される、あるいは本願に付随する図または表に示される、本発明の特定の実施形態または要素は、限定を意図するものではなく、むしろ、概して、本発明によって包含される多数かつ様々な実施形態、またはその任意の特定の要素に関して包含される均等物の例示として意図される。加えて、本発明の単一実施形態または要素の具体的説明は、可能性として考えられる全実施形態または要素を明示的に説明していない場合がある。多くの代替が、説明および図によって暗黙的に開示される。
【0142】
装置の各要素または方法の各ステップは、装置用語または方法用語によって説明され得ることを理解されたい。そのような用語は、所望であれば、本発明が権利を与えられる暗黙的に広範な適用範囲を明確にするために置換されることができる。単なる一例として、方法の全ステップは、作用、その作用を行う手段、またはその作用を引き起こす要素として開示され得ることを理解されたい。同様に、装置の各要素は、物理的要素、または物理的要素が促進する作用として開示され得る。単なる一例として、「流体の流れ」という開示は、明示的に論じられるかどうかにかかわらず、「流体を流れさせる」作用の開示を包含すると理解されたい。逆に言えば、「流体を流れさせる」の事実上の開示がある場合、そのような開示は、「流体の流れ」と、さらに「流体を流れさせるための手段」の開示を包含するものと理解されたい。各要素またはステップのそのような代替用語は、説明に明示的に含まれるものと理解されたい。
【0143】
加えて、使用する各用語に関して、本願におけるその利用がそのような解釈と矛盾しない限り、一般的な辞書の定義は、各定義が参照によって本明細書に組み込まれる、Random House Webster’s Unabridged Dictionary, second editionに収録された各用語の記述に含まれると理解すべきであることを理解されたい。
【0144】
本明細書の全数値は、明示的に示されるかどうかにかかわらず、用語「約」によって修正されると仮定される。本発明の目的の場合、範囲は、「約」ある特定の値から「約」別の特定の値として表され得る。そのような範囲が表されるとき、別の実施形態は、ある特定の値から他の特定の値を含む。端点による数値範囲の列挙は、その範囲内に包含される、全数値を含む。1から5の数値範囲は、例えば、数値1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等を含む。さらに、範囲のそれぞれの端点は、他の端点と関連して、および他の端点から独立しての両方において、有意であることを理解されたい。値が、先行詞「約」の使用によって、近似値として表されるとき、特定の値は、別の実施形態を形成することを理解されるであろう。用語「約」は、概して、当業者が、列挙される数値と均等物である、あるいは同一機能または結果を有すると見なすであろう、数値の範囲を指す。同様に、先行詞「実質的に」は、全体的にではないが、大まかに、同一形態、様式、または程度を意味し、特定の要素は、当業者が同一機能または結果を有すると見なすであろう、構成の範囲を有するであろう。特定の要素が、先行詞「実質的に」の使用して近似として表されるとき、特定の要素は、別の実施形態を形成することを理解されるであろう。
【0145】
さらに、本発明の目的のために、用語「a」または「an」実体は、別様に限定されない限り、その実体のうちの1つまたはそれを上回るものを指す。したがって、用語「a」または「an」、「1つまたはそれを上回る」、および「少なくとも1つ」は、本明細書では、同じ意味で使用され得る。
【0146】
したがって、本出願人は、少なくとも、i)本明細書に開示および説明される、外耳道圧調整デバイス、ii)開示および説明される、関連方法、iii)これらのデバイスおよび方法のそれぞれの類似物、均等物、さらに暗黙的変形例、iv)図示、開示、または説明される機能のそれぞれを達成する、それらの代替実施形態、v)開示および説明されるものを達成することが暗黙的である、示される機能のそれぞれを達成する、それらの代替設計および方法、vi)別個かつ独立した発明として示される、各特徴、構成要素、およびステップ、vii)開示される種々のシステムまたは構成要素によって向上される用途、viii)そのようなシステムまたは構成要素によって生産される、結果として生じる製品、ix)実質的に、本明細書に前述され、付随の実施例のいずれかに関連して記載される、方法および装置、x)開示される前述の要素のそれぞれの種々の組み合わせおよび順列を請求すると理解されたい。
【0147】
本特許出願の背景の項は、本発明が属する事業分野を記載したものである。本項はまた、技術状況についての情報、問題、または懸念を本発明が導かれるものに関係付ける際に有用である、ある米国特許、特許出願、刊行物、または本発明の主題の言い換えを組み込み、あるいは含むこともできる。本明細書に引用または組み込まれる任意の米国特許、特許出願、刊行物、記載、または他の情報を本発明に関する従来技術として認めるものと読み取り、解釈し、またはそのように見なすことは意図されない。
【0148】
本明細書に記載の請求項は、該当する場合、本発明のこの説明の一部として、参照することによって本明細書に組み込まれ、本出願人は、そのような請求項のそのような組み込まれた内容の全部または一部を請求項あるいはその任意の要素または構成要素の一部または全部を裏付ける付加的説明として使用する権利を明示的に保有し、本出願人はさらに、必要に応じて、そのような請求項あるいはその任意の要素または構成要素の組み込まれた内容の任意の部分または全部を説明から請求項へまたはその逆に移動させ、本願によって、あるいはその任意の後続出願または継続、分割、もしくは一部継続出願によって、保護が求められる事項を規定する権利、または任意の国あるいは条約の特許法、規則、もしくは規制の任意の利益、それらに準ずる料金の減額を得る権利、またはそれらに準拠する権利を明示的に保有し、参照することによって組み込まれるそのような内容は、その任意の後続の継続、分割、あるいは一部継続出願またはそれについての任意の再発行もしく延長を含めて、本願の係属中全体を通して存続するものとする。
【0149】
加えて、本明細書に記載の請求項は、該当する場合、さらに、本発明の限定された数の好ましい実施形態の境界線を記述することを意図し、本発明の最も広い実施形態または特許請求することができる本発明の実施形態の完全なリストと解釈すべきではない。本出願人は、上に示した説明に基づいて、あらゆる特許請求の範囲を任意の継続、分割、あるいは一部継続出願または類似の出願の一部として展開するいかなる権利も放棄するものではない。