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特許7450072仮想化ネットワーク・サービス配備方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】仮想化ネットワーク・サービス配備方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/122 20220101AFI20240307BHJP
   H04L 41/0895 20220101ALI20240307BHJP
【FI】
H04L41/122
H04L41/0895
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022574543
(86)(22)【出願日】2021-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2021097346
(87)【国際公開番号】W WO2021244483
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2023-01-20
(31)【優先権主張番号】202010495133.6
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リー,シータオ
【審査官】和平 悠希
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/117694(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/002991(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0062946(US,A1)
【文献】米国特許第10469317(US,B1)
【文献】中国特許出願公開第104219127(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106685679(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109743261(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109831318(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110891239(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00-12/66
H04L 41/00-101/695
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想化ネットワーク・サービス配備方法であって、
ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求を受信することであって、前記要求は、前記NSの識別子を含む、ことと、
前記NSの前記識別子に対応するネットワーク・サービス・ディスクリプタNSDファイルを取得することであって、前記NSDファイルは、ネットワーク・サービス仮想リンク・ディスクリプタVLDファイル及び仮想化ネットワーク機能VNFDファイルの識別子を含み、前記VNFDファイルは、前記NSを作成するために使用される仮想化ネットワーク機能VNFに関する情報を記述するために使用され、前記VLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含み、前記ルーティング・デバイスは、レイヤ3リンクを接続するように構成され、前記NSに含まれるVNFは、前記レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及び前記ルーティング・デバイスを介して接続される、ことと、
ネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信することであって、前記ネットワーク作成要求は、前記レイヤ3リンク、前記レイヤ2リンク、及び前記ルーティング・デバイスを作成するために使用される、ことと、
VNF作成要求を仮想化ネットワーク機能マネージャVNFMに送信することであって、前記VNF作成要求は、前記NSに含まれる前記VNFと前記レイヤ2リンク及び/又は前記レイヤ3リンクとの間の接続関係を含む、ことと、
前記NSの配備に成功したことを判定することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記ルーティング・デバイスに関する前記情報は、前記ルーティング・デバイスに接続される前記レイヤ3リンクに関する情報と、前記ルーティング・デバイスの位置情報と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記VLDファイルは、前記レイヤ2リンクに関する情報、前記レイヤ3リンクに関する情報、及び前記レイヤ2リンクと前記レイヤ3リンクとの間の対応をさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記NSに含まれる前記VNFと前記レイヤ2リンク及び/又は前記レイヤ3リンクとの間の前記接続関係は、前記VNFの外部インターフェースの識別子、及び前記外部インターフェースに接続される第1のレイヤ2リンク及び/又は第1のレイヤ3リンクに関する情報を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信することは、
第1のレイヤ2リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第1のレイヤ2リンク作成要求は、前記第1のレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、
第1のレイヤ3リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第1のレイヤ3リンク作成要求は、前記第1のレイヤ3リンクの識別子及び対応する第2のレイヤ2リンクの識別子を含み、前記第1のレイヤ3リンク作成要求は、前記第2のレイヤ2リンク上に対応する前記レイヤ3リンクを作成するために使用される、ことと、
ルーティング・デバイス作成要求を前記VIMに送信することであって、前記ルーティング・デバイス作成要求は、前記ルーティング・デバイスに関する前記情報を含み、前記VNFは、前記ルーティング・デバイスを介して前記レイヤ3リンクに接続される、ことと、を含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記ルーティング・デバイスに関する前記情報は、前記ルーティング・デバイスの設定情報及び/又は識別子をさらに含み、ルーティング・デバイス作成要求を前記VIMに送信することは、
デバイス作成要求を前記VIMに送信することであって、前記デバイス作成要求は、前記設定情報及び/又は前記識別子を含む、ことと、
リソース更新要求を前記VIMに送信することであって、前記リソース更新要求は、前記レイヤ3リンクに関する前記情報を含み、前記レイヤ3リンクを前記ルーティング・デバイスに追加するために使用される、ことと、を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
NS更新要求を受信することであって、前記NS更新要求は、前記NSを更新するために使用され、前記NS更新要求が、前記NSに対応する更新されたNSDファイルの識別子を含む、ことと、
前記更新されたNSDファイルの前記識別子に基づいて、前記更新されたNSDファイルを取得することであって、前記更新されたNSDファイルは、更新されたVLDファイルと、前記更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報と、を含み、前記更新されたVLDファイルは、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む、ことと、
前記更新されたNSDファイルに基づいて、前記NSに含まれる前記VNF間の接続関係を更新することと、をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記更新されたVLDファイルに関連付けられた前記VNFに関する前記情報は、前記更新されたレイヤ2リンクに接続される前記VNFの外部インターフェースに関する情報、及び/又は前記更新されたレイヤ3リンクに接続される前記VNFの外部インターフェースに関する情報を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記更新されたNSDファイルに基づいて、前記NSに含まれる前記VNF間の接続関係を更新することは、
第2のレイヤ2リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第2のレイヤ2リンク作成要求は、前記更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、
第2のレイヤ3リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第2のレイヤ3リンク作成要求は、前記更新されたレイヤ3リンクの識別子及び対応する前記更新されたレイヤ2リンクの前記識別子を含む、ことと、
VNF接続更新要求を前記VNFMに送信することであって、前記VNF接続更新要求は、前記更新されたレイヤ2リンクの前記識別子、前記更新されたレイヤ3リンクの前記識別子、及び前記更新されたVLDファイルに関連付けられた前記VNFに関する前記情報を含み、前記VNFMが、前記VNF接続更新要求に基づいて、更新される必要がある前記VNF間の前記接続関係を更新するようにする、ことと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
仮想化ネットワーク・サービス配備装置であって、
ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求を受信するように構成された受信モジュールであって、前記要求は、前記NSの識別子を含む、受信モジュールと、
前記NSの前記識別子に対応するネットワーク・サービス・ディスクリプタNSDファイルを取得するように構成された取得モジュールであって、前記NSDファイルは、ネットワーク・サービス仮想リンク・ディスクリプタVLDファイル及び仮想化ネットワーク機能VNFDファイルの識別子を含み、前記VNFDファイルは、前記NSを作成するために使用される仮想化ネットワーク機能VNFに関する情報を記述するために使用され、前記VLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含み、前記ルーティング・デバイスは、レイヤ3リンクを接続するように構成され、前記NSに含まれるVNFは、前記レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及び前記ルーティング・デバイスを介して接続される、取得モジュールと、
ネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信することであって、前記ネットワーク作成要求は、前記レイヤ3リンク、前記レイヤ2リンク、及び前記ルーティング・デバイスを作成するために使用される、ことと、VNF作成要求を仮想化ネットワーク機能マネージャVNFMに送信することであって、前記VNF作成要求は、前記NSに含まれる前記VNFと前記レイヤ2リンク及び/又は前記レイヤ3リンクとの間の接続関係を含む、ことと、行うように構成された送信モジュールと、
前記NSの配備に成功したことを判定するように構成された判定モジュールと、を含む、装置。
【請求項11】
前記ルーティング・デバイスに関する前記情報は、前記ルーティング・デバイスに接続される前記レイヤ3リンクに関する情報と、前記ルーティング・デバイスの位置情報と、を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記送信モジュールは
第1のレイヤ2リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第1のレイヤ2リンク作成要求は、前記レイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、
第1のレイヤ3リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第1のレイヤ3リンク作成要求は、前記レイヤ3リンクの識別子及び対応する第2のレイヤ2リンクの識別子を含み、前記第1のレイヤ3リンク作成要求は、前記第2のレイヤ2リンク上に対応する前記レイヤ3リンクを作成するために使用される、ことと、
ルーティング・デバイス作成要求を前記VIMに送信することであって、前記ルーティング・デバイス作成要求は、前記ルーティング・デバイスに関する前記情報を含み、前記VNFは、前記ルーティング・デバイスを介して前記レイヤ3リンクに接続される、ことと、を行うように構成されている、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記送信モジュールは
デバイス作成要求を前記VIMに送信することであって、前記デバイス作成要求は、設定情報及び/又は識別子を含む、ことと、
リソース更新要求を前記VIMに送信することであって、前記リソース更新要求は、前記レイヤ3リンクに関する前記情報を含み、前記レイヤ3リンクを前記ルーティング・デバイスに追加するために使用される、ことと、を行うように構成されている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記受信モジュールは、
NS更新要求を受信することであって、前記NS更新要求は、前記NSを更新するために使用され、前記NS更新要求が、前記NSに対応する更新されたNSDファイルの識別子を含む、ことを行うようにさらに構成されており、
前記取得モジュールは、前記更新されたNSDファイルの前記識別子に基づいて、前記更新されたNSDファイルを取得することであって、前記更新されたNSDファイルは、更新されたVLDファイルと、前記更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報と、を含み、前記更新されたVLDファイルは、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む、ことを行うようにさらに構成されており、
前記送信モジュールは、前記更新されたNSDファイルに基づいて、前記NSに含まれる前記VNF間の接続関係を更新することを行うようにさらに構成されている、請求項10~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記更新されたVLDファイルに関連付けられた前記VNFに関する前記情報は、前記更新されたレイヤ2リンクに接続される前記VNFの外部インターフェースに関する情報、及び/又は前記更新されたレイヤ3リンクに接続される前記VNFの外部インターフェースに関する情報を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記送信モジュールは
第2のレイヤ2リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第2のレイヤ2リンク作成要求は、前記更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、
第2のレイヤ3リンク作成要求を前記VIMに送信することであって、前記第2のレイヤ3リンク作成要求は、前記更新されたレイヤ3リンクの識別子及び対応する前記更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、
VNF接続更新要求を前記VNFMに送信することであって、前記VNF接続更新要求は、前記更新されたレイヤ2リンクの前記識別子、前記更新されたレイヤ3リンクの前記識別子、及び前記更新されたVLDファイルに関連付けられた前記VNFに関する前記情報を含み、前記VNFMが、前記VNF接続更新要求に基づいて、更新される必要がある前記VNF間の前記接続関係を更新するようにする、ことと、を行うように構成されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記メモリ内の命令を読み出して実行して、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実装するように構成されている、仮想化ネットワーク配備装置。
【請求項18】
プログラム又は命令を含み、前記プログラム又は前記命令が実行されるときに、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実行される、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年6月3日に中国国家知識産権局に出願された「VIRTUALIZED NETWORK SERVICE DEPLOYMENT METHOD AND APPARATUS」と題する中国特許出願第202010495133.6号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
この出願は、通信技術の分野に関し、特に、仮想化ネットワーク・サービス配備方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワーク機能仮想化(network function virtualization、NFV)とは,ネットワーク・オペレータがx86などの汎用ハードウェアと仮想化技術を使用して,複数の機能のソフトウェア処理をサポートし、汎用高性能サーバ、スイッチ、及び記憶デバイスにネットワーク機能を実装し、ネットワークの高いデバイス・コストが低減される技術である。
【0004】
NFVでは、サービス要件に基づいて仮想化ネットワーク・サービス(network service、NS)が作成される。例えば、インターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム(internet protocol multimedia subsystem、IP IMS)ネットワーク・サービス、次世代モバイル・コア・ネットワーク(evolved packet core、EPC)ネットワーク・サービスなどが作成されてもよい。NS作成中に、サービス要求側は仮想化ネットワーク機能(virtualized network function、VNF)の記述情報と、NSを作成するために使用されるVNF間の接続関係を提供する必要がある。
【0005】
従来技術では、VNF間の接続関係は、接続されたVNF間のレイヤ2リンク及びレイヤ3リンクを使用して説明され、レイヤ2リンクは、スイッチによって割り当てられた仮想ネットワークを表すために使用され、レイヤ3リンクは、スイッチへのルーティング・デバイスによって割り当てられた仮想リンクを表すために使用される。
【0006】
しかし、実際の使用プロセスでは、VNF間の接続関係は複雑であることがある。例えば、1つのNSに含まれる複数のVNFは、データ・センタ内の異なるラックに配備される。このケースでは、VNF間の接続関係は、レイヤ2リンク又はレイヤ3リンクに関する情報のみを記述することでは正確に判定できない。その結果、NS作成に失敗するか、サービス要件を満たすことができない。したがって、複雑なシナリオにおいてNSをどのように作成するかが、現在解決されるべき緊急の問題である。
【発明の概要】
【0007】
この出願は、複雑なシナリオでNSを作成する目的を達成するために、仮想化ネットワーク・サービス配備方法と装置を提供する。
【0008】
第1の態様によれば、仮想化ネットワーク・サービス配備方法が提供される。この方法は、NFVオーケストレータNFVOによって実行されてもよい。この方法では、NFVOは、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するためのものであって、ネットワーク・サービスNSの識別子を含む要求を受信した後に、NSの識別子に対応するネットワーク・サービス・ディスクリプタNSDファイルを取得する。NSDファイルは、ネットワーク・サービス仮想リンク・ディスクリプタVLDファイル及び仮想化ネットワーク機能ディスクリプタVNFDファイルの識別子を含む。VNFDファイルは、NSを作成するために使用される仮想化ネットワーク機能VNFに関する情報を記述するために使用される。NSに含まれるVNFは、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びレイヤ3リンクを接続するように構成されたルーティング・デバイスを介して接続される。VLDファイルには、ルーティング・デバイスに関する情報を含む。次いで、NFVOは、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを作成するために使用されるネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信し、NSに含まれるVNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係を含むVNF作成要求を仮想化ネットワーク機能マネージャVNFMに送信する。NFVOは、VIMからの作成成功応答メッセージとVNFMからの作成成功応答メッセージを受信した後に、NSの配備に成功したと判定する。
【0009】
前述の技術的解決策では、NSFファイルが改善される。例えば、配備予定のNSに含まれる少なくとも2つのVNFが、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びレイヤ3リンクを接続するように構成されたルーティング・デバイスを介して接続されるときに、NSに対応するVLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含む。このようにして、少なくとも2つのVNF間の仮想ネットワークの接続関係はより正確になり、したがって、NSの配備の成功を保証することができる。
【0010】
可能な設計では、ルーティング・デバイスに関する情報は、ルーティング・デバイスに接続されるレイヤ3リンクに関する情報と、ルーティング・デバイスの位置情報と、を含む。
【0011】
ルーティング・デバイスに関する情報に含まれるコンテンツは、一例にすぎない。確かに、他のコンテンツも含まれてもよい。これは、本明細書において限定されるものではない。
【0012】
可能な設計では、VLDファイルは、レイヤ2リンクに関する情報、レイヤ3リンクに関する情報、及びレイヤ2リンクとレイヤ3リンクとの間の対応をさらに含む。
【0013】
前述の技術的解決策では、VLDファイル内のレイヤ2リンクに関する情報とレイヤ3リンクに関する情報を使用して、リンク間の接続関係をより明確に記述することができ、NSの配備の成功をさらに確実にすることができるようにする。
【0014】
可能な設計では、NSに含まれるVNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係は、VNFの外部インターフェースの識別子、及び外部インターフェースに接続される第1のレイヤ2リンク及び/又は第1のレイヤ3リンクに関する情報を含む。
【0015】
前述の技術的解決策では、VNFは、外部インターフェースを介してレイヤ2リンク又はレイヤ3リンクに接続されるので、VNFとレイヤ2リンク又はレイヤ3リンクとの接続関係は、VNFの外部インターフェースを使用して記述することができる。
【0016】
可能な設計では、NFVOは、ネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信するときに、レイヤ2リンクの識別子を含む第1のレイヤ2リンク作成要求、レイヤ3リンクの識別子及び対応する第2のレイヤ2リンクの識別子を含む第1のレイヤ3リンク作成要求、及びルーティング・デバイスに関する情報を含むルーティング・デバイス作成要求を別々にVIMに送信してもよい。第1のレイヤ3リンク作成要求は、第2のレイヤ2リンク上に対応するレイヤ3リンクを作成するために使用され、VNFは、作成されたレイヤ3リンクにルーティング・デバイスを介して接続される。
【0017】
前述の技術的解決策では、第1のレイヤ2リンクの数及び第2のレイヤ2リンクの数は制限されず、1つ以上の第1のレイヤ2リンク及び1つ以上の第2のレイヤ2リンクがあってもよい。第1のレイヤ2リンクが1つあるときは、第1のレイヤ2リンクは、第2のレイヤ2リンクと同じである。複数の第1のレイヤ2リンクがあるときは、第2のレイヤ2リンクは、第1のレイヤ2リンクの全部又は一部であってもよい。追加的に、この出願のこの実施形態では、NFVOが第1のレイヤ2リンク作成要求、第1のレイヤ3リンク作成要求、及びルーティング・デバイス作成要求を送信するシーケンスは制限されない。具体的には、NFVOは、最初に第1のレイヤ2リンク作成要求を送信し、次いで第1のレイヤ3リンク作成要求を送信し、最後にルーティング・デバイス作成要求を送信してもよい。代替的には、NFVOは、最初に、第1のレイヤ2リンク作成要求を送信し、次いで、ルーティング・デバイス作成要求を送信し、最後に、第1のレイヤ3リンク作成要求を送信してもよい。このようにして、NFVOの柔軟性を改善することができる。
【0018】
可能な設計では、ルーティング・デバイスに関する情報は、ルーティング・デバイスの設定情報及び/又は識別子をさらに含む。NFVOは、設定情報及び/又は識別子を含むデバイス作成要求と、レイヤ3リンクに関する情報を含むリソース更新要求とを別々にVIMに送信して、ルーティング・デバイスを作成するプロセスを実装してもよく、リソース更新要求は、レイヤ3リンクをルーティング・デバイスに追加するために使用される。
【0019】
前述の技術的解決策では、ルーティング・デバイスを作成するプロセスは、ルーティング・デバイス自体を作成し、作成されたルーティング・デバイスをレイヤ3リンクに接続するプロセスを含む必要がある。
【0020】
可能な設計では、NFVOは、作成されたNSをさらに更新してもよい。このケースでは、NVFOは、NSを更新するために使用されるNS更新要求を受信した後に、NS更新要求に含まれる更新されたNSDファイルの識別子に基づいて、NSに対応する更新されたNSDファイルを取得する。更新されたNSDファイルは、更新されたVLDファイルと、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報と、を含み、更新されたVLDファイルは、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む。次いで、NFVOは、更新されたNSDファイルに基づいて、NSに含まれるVNF間の接続関係を更新する。
【0021】
前述の技術的解決策では、NSを更新する必要があるときに、NSDファイル全体ではなくNSDファイル内のVLDファイルのみを更新してもよい。このようにして、更新されたコンテンツを低減することができ、更新をスピードアップすることができる。
【0022】
可能な設計では、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報は、更新されたレイヤ2リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報、及び/又は更新されたレイヤ3リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報を含む。
【0023】
前述の技術的解決策では、VNFと更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクとの間の接続関係は、VNFの外部インターフェースを使用して記述されてもよい。このようにして、VLDファイルに含まれるコンテンツを低減することができ、VLDファイルによって占有される記憶領域を低減することができる。
【0024】
可能な設計では、NFVOは、更新されたNSDファイルに基づいて、第2のレイヤ2リンク作成要求と第2のレイヤ3リンク作成要求を別々にVIMに送信し、VNF接続更新要求をVNFMに送信することによって、NSに含まれるVNF間の接続関係を更新してもよい。第2のレイヤ2リンク作成要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子を含み、第2のレイヤ3リンク作成要求は、更新されたレイヤ3リンクの識別子及び対応する更新されたレイヤ2リンクの識別子を含み、VNF接続更新要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子、更新されたレイヤ3リンクの識別子、及び更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報を含み、VNFMが、VNF接続更新要求に基づいて、更新する必要のあるVNF間の接続関係を更新する。
【0025】
前述の技術的解決策では、更新されたレイヤ2リンクの数及び更新されたレイヤ2リンクの数は制限されず、1つ以上の更新されたレイヤ2リンクがあってもよい。追加的に、この出願のこの実施形態では、NFVOが第2のレイヤ2リンク作成要求及び第2のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信し、VNF接続更新要求をVNFMに送信するシーケンスは制限されない。具体的には、NFVOは、最初に第2レイヤ2リンク作成要求と第2レイヤ3リンク作成要求を送信し、次にVNF接続更新要求を送信してもよい。代替的には、NFVOは、第2のレイヤ2リンク作成要求、第2のレイヤ3リンク作成要求、及びVNF接続更新要求を同時に送信してもよい。このようにして、NFVOの柔軟性を改善することができる。
【0026】
第2の態様によれば、仮想化ネットワーク・サービス配備装置が提供される。この装置は、前述の方法においてNFVOを実装する機能を有する。本機能は、ハードウェアによって実装されてもよいし、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。可能な設計では、装置の構造は、プロセッサ及びトランシーバを含む。プロセッサは、前述の方法において対応する機能を実行する際に装置をサポートするように構成されている。トランシーバは、装置とVIMとの間の通信及び装置とVNFMとの間の通信を実するように構成されている。装置は、メモリをさらに含んでもよい。メモリは、プロセッサに結合されるように構成されており、メモリは、装置に必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0027】
可能な設計では、装置は、プロセッサ及びトランシーバを含む。
【0028】
トランシーバは、プロセッサの制御下で、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求を受信し、この要求は、NSの識別子を含む。
【0029】
プロセッサは、NSの識別子に対応するネットワーク・サービス・ディスクリプタNSDファイルを取得することであって、NSDファイルは、ネットワーク・サービス仮想リンク・ディスクリプタVLDファイル及び仮想化ネットワーク機能VNFDファイルの識別子を含み、VNFDファイルは、NSを作成するために使用される仮想化ネットワーク機能VNFに関する情報を記述するために使用され、VLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含み、ルーティング・デバイスは、レイヤ3リンクを接続するように構成され、NSに含まれるVNFは、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを介して接続される、ことと、ネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信することであって、ネットワーク作成要求は、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを作成するために使用される、ことと、VNF作成要求を仮想化ネットワーク機能マネージャVNFMに送信することであって、VNF作成要求は、NSに含まれるVNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係を含む、ことと、NSの配備に成功したことを判定することと、を行う。
【0030】
可能な設計では、ルーティング・デバイスに関する情報は、ルーティング・デバイスに接続されるレイヤ3リンクに関する情報と、ルーティング・デバイスの位置情報と、を含む。
【0031】
可能な設計では、プロセッサは、第1のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信することであって、第1のレイヤ2リンク作成要求は、レイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、第1のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信することであって、第1のレイヤ3リンク作成要求は、レイヤ3リンクの識別子及び対応する第2のレイヤ2リンクの識別子を含み、レイヤ3リンク作成要求は、第2のレイヤ2リンク上に対応するレイヤ3リンクを作成するために使用される、ことと、ルーティング・デバイス作成要求をVIMに送信することであって、ルーティング・デバイス作成要求は、ルーティング・デバイスに関する情報を含み、VNFは、ルーティング・デバイスを介してレイヤ3リンクに接続される、ことと、を行う。
【0032】
可能な設計では、プロセッサは、デバイス作成要求をVIMに送信することであって、デバイス作成要求は、設定情報及び/又は識別子を含む、ことと、リソース更新要求をVIMに送信することであって、リソース更新要求は、レイヤ3リンクに関する情報を含み、レイヤ3リンクをルーティング・デバイスに追加するために使用される、ことと、を行う。
【0033】
可能な設計では、トランシーバは、プロセッサの制御下で、NS更新要求を受信することであって、NS更新要求は、NSを更新するために使用され、NS更新要求が、NSに対応する更新されたNSDファイルの識別子を含む、ことを行い、プロセッサは、更新されたNSDファイルの識別子に基づいて、更新されたNSDファイルを取得することであって、更新されたNSDファイルは、更新されたVLDファイルと、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報と、を含み、更新されたVLDファイルは、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む、ことを行い、プロセッサは、更新されたNSDファイルに基づいて、NSに含まれるVNF間の接続関係を更新することを行う。
【0034】
可能な設計では、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報は、更新されたレイヤ2リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報、及び/又は更新されたレイヤ3リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報を含む。
【0035】
可能な設計では、プロセッサは、第2のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信することであって、第2のレイヤ2リンク作成要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、第2のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信することであって、第2のレイヤ3リンク作成要求は、更新されたレイヤ3リンクの識別子及び対応する更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、VNF接続更新要求をVNFMに送信することであって、VNF接続更新要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子、更新されたレイヤ3リンクの識別子、及び更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報を含み、VNFMが、VNF接続更新要求に基づいて、更新される必要があるVNF間の接続関係を更新するようにする、ことと、を行う。
【0036】
第3の態様によれば、仮想化ネットワーク・サービス配備装置が提供される。この装置は、前述の方法においてNFVOを実装する機能を有する。通信装置は、対応する機能モジュール、例えば、前述の方法のステップを実施するように別々に構成された受信モジュール、取得モジュール、送信モジュール、及び判定モジュールを含んでもよい。
【0037】
可能な設計では、装置は、受信モジュール、取得モジュール、送信モジュール、及び判定モジュールを含む。
【0038】
受信モジュールは、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求を受信するように構成されており、要求は、NSの識別子を含む。
【0039】
取得モジュールは、NSの識別子に対応するネットワーク・サービス・ディスクリプタNSDファイルを取得するように構成されており、NSDファイルは、ネットワーク・サービス仮想リンク・ディスクリプタVLDファイル及び仮想化ネットワーク機能VNFDファイルの識別子を含み、VNFDファイルは、NSを作成するために使用される仮想化ネットワーク機能VNFに関する情報を記述するために使用され、VLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含み、ルーティング・デバイスは、レイヤ3リンクを接続するように構成され、NSに含まれるVNFは、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを介して接続される。
【0040】
送信モジュールは、ネットワーク作成要求を仮想化インフラストラクチャ・マネージャVIMに送信することであって、ネットワーク作成要求は、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを作成するために使用される、ことと、VNF作成要求を仮想化ネットワーク機能マネージャVNFMに送信することであって、VNF作成要求は、NSに含まれるVNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係を含む、ことと、行うように構成されている。
【0041】
判定モジュールは、NSの配備に成功したことを判定するように構成されている。
【0042】
可能な設計では、ルーティング・デバイスに関する情報は、ルーティング・デバイスに接続されるレイヤ3リンクに関する情報と、ルーティング・デバイスの位置情報と、を含む。
【0043】
可能な設計では、送信モジュールは、具体的には、第1のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信することであって、第1のレイヤ2リンク作成要求は、レイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、第1のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信することであって、第1のレイヤ3リンク作成要求は、レイヤ3リンクの識別子及び対応する第2のレイヤ2リンクの識別子を含み、レイヤ3リンク作成要求は、第2のレイヤ2リンク上に対応するレイヤ3リンクを作成するために使用される、ことと、ルーティング・デバイス作成要求をVIMに送信することであって、ルーティング・デバイス作成要求は、ルーティング・デバイスに関する情報を含み、VNFは、ルーティング・デバイスを介してレイヤ3リンクに接続される、ことと、を行うように構成されている。
【0044】
可能な設計では、送信モジュールは、具体的には、デバイス作成要求をVIMに送信することであって、デバイス作成要求は、設定情報及び/又は識別子を含む、ことと、リソース更新要求をVIMに送信することであって、リソース更新要求は、レイヤ3リンクに関する情報を含み、レイヤ3リンクをルーティング・デバイスに追加するために使用される、ことと、を行うように構成されている。
【0045】
可能な設計では、受信モジュールは、NS更新要求を受信することであって、NS更新要求は、NSを更新するために使用され、NS更新要求が、NSに対応する更新されたNSDファイルの識別子を含む、ことを行うようにさらに構成されており、取得モジュールは、更新されたNSDファイルの識別子に基づいて、更新されたNSDファイルを取得することであって、更新されたNSDファイルは、更新されたVLDファイルと、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報と、を含み、更新されたVLDファイルは、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む、ことを行うようにさらに構成されており、送信モジュールは、更新されたNSDファイルに基づいて、NSに含まれるVNF間の接続関係を更新することを行うようにさらに構成されている。
【0046】
可能な設計では、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報は、更新されたレイヤ2リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報、及び/又は更新されたレイヤ3リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報を含む。
【0047】
可能な設計では、送信モジュールは、具体的には、第2のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信することであって、第2のレイヤ2リンク作成要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、第2のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信することであって、第2のレイヤ3リンク作成要求は、更新されたレイヤ3リンクの識別子及び対応する更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む、ことと、VNF接続更新要求をVNFMに送信することであって、VNF接続更新要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子、更新されたレイヤ3リンクの識別子、及び更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報を含み、VNFMが、VNF接続更新要求に基づいて、更新される必要があるVNF間の接続関係を更新するようにする、ことと、を行うように構成されている。
【0048】
第4の態様によれば、この出願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、第1の態様におけるNFVOによって実行される方法を実行することが可能になる。
【0049】
第5の態様によれば、この出願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、第1の態様におけるNFVOによって実行される方法を実行することが可能になる。
【0050】
第6の態様によれば、この出願の一実施形態は、チップ・システムを提供する。チップ・システムは、プロセッサを含み、メモリをさらに含んでもよい。チップ・システムは、第1の態様においてNFVOによって実行される方法を実装するように構成されている。チップ・システムは、チップを含んでもよいし、チップ及び別の個別のコンポーネントを含んでもよい。
【0051】
第2の態様~第6の態様及び第2の態様~第6の態様の実装の有益な効果については、第1の態様及び第1の態様の実装における方法の有益な効果の説明を参照のこと。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】NFVアーキテクチャの概略図である。
【0053】
図2】NS配備方法のフローチャートである。
【0054】
図3A】1つのNSが、データ・センタ内の同じラック上に配備された2つのVNFを含む例の概略図である。
【0055】
図3B】1つのNSが、データ・センタ内の同じラック上に配備された2つのVNFを含む別の例の概略図である。
【0056】
図4】1つのNSが、異なるVLANに配備された複数のVNFを含む例の概略図である。
【0057】
図5】この出願の一実施形態による、仮想化ネットワーク・サービス配備方法のフローチャートである。
【0058】
図6】この出願の一実施形態による、NS更新方法のフローチャートである。
【0059】
図7】この出願の一実施形態による、VNF4に接続されたレイヤ2リンク及びレイヤ3リンクを更新する例の概略図である。
【0060】
図8】この出願の一実施形態による、仮想化ネットワーク・サービス配備装置の構造の例の概略図である。
【0061】
図9】この出願の一実施形態による、仮想化ネットワーク・サービス配備装置の構造の別の例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
この出願の実施形態の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、以下、添付の図面及び明細書の特定の実装を参照して、この出願の実施形態における技術的解決策を詳細に説明する。
【0063】
この出願の実施形態では、「複数の」とは、2つ以上を意味する。この観点から、この出願の実施形態では、「複数の」は、代替的には、「少なくとも2つ」として理解されてもよい。「少なくとも1つ」は、1つ以上、例えば、1つ、2つ、又はそれ以上として理解されてもよい。例えば、「少なくとも1つを含む」は「1つ、2つ、又はそれ以上を含む」を意味し、どれが含まれるかについての限定はない。例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを含む」は、「A、B若しくはCを含む」、「A及びBを含むか、A及びCを含むか、若しくはB及びCを含む」、又は「A、B及びCを含む」を意味してもよい。「及び/又は」という用語は、関連するオブジェクト間の関連関係を説明し、3つの関係が存在してもよいことを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、A及びBの両方が存在し、Bのみが存在するという3つのケースを表してもよい。追加的に、別段の指定がない限り、「/」という文字は、一般に、関連するオブジェクト間の「又は」関係を示す。「リンク」及び「ネットワーク」という用語は、この出願の実施形態において互換的に使用されてもよい。
【0064】
別段の指定がない限り、この出願の実施形態における「第1の」、「第2の」などの順序番号は、複数のオブジェクトを区別するために使用され、複数のオブジェクトの順序、時間順序、優先度、又は重要度を限定することを意図していない。
【0065】
以上、この出願の実施形態におけるいくつかの概念を説明し、以下、この出願の実施形態における技術的特徴を説明する。
【0066】
ネットワーク・オペレータのデバイス・コストを低減するために、NFVアーキテクチャを使用して仮想化NSが作成されて、ネットワークにおけるいくつかのネットワーク機能を実装することが提案されている。例えば、IP IMSネットワーク・サービス又はEPCネットワーク・サービスが、NFVアーキテクチャを使用して作成され得る。このようにして、前述のネットワーク・サービス機能を実装することができるネットワーク・デバイスを購入することによってもたらされるネットワーク・オペレータのコストを低減することができる。
【0067】
図1は、NFVアーキテクチャの概略図である。NFVアーキテクチャは、複数のネットワーク、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network、LAN)、インターネット・プロトコル(internet protocol、IP)ネットワーク、発展型パケット・コア(evolved packet core、EPC)ネットワークなどを実装するために使用されてもよい。
【0068】
図1に示すように、NFVアーキテクチャは、NFV管理及びオーケストレーション・システム(NFV management and orchestration system、NFV-MANO)110、1つ以上の運用支援システム/業務支援システム(operation support systems/business support systems、OSS/BSS)120、複数の要素管理システム(element manager、EM)130、複数のVNF140、及びNFVインフラストラクチャ(NFVインフラストラクチャ、NFVI)150を含んでもよい。
【0069】
NFV-MANO 110は、NFVオーケストレータ(NFV orchestrator、NFVO)111、1つ以上のVNFM112、及び仮想化インフラストラクチャ・マネージャ(virtualized infrastructure manager、VIM)113を含んでもよい。
【0070】
NFVOは、ネットワーク・サービス・ディスクリプタ(network service descriptor、NSD)及び仮想化ネットワーク機能フォワーディング・グラフ(VNF forwarding graph、VNFFG)を管理及び処理し、ネットワーク・サービス・ライフ・サイクルを管理し、VNFMと協力して仮想リソースのVNFライフ・サイクル管理及びグローバル・ビュー機能を実装するように構成されている。
【0071】
VNFMは、仮想化ネットワーク機能ディスクリプタ(VNF descriptor、VNFD)管理、VNFインスタンス化、VNFインスタンス自動スケーリング(スケーリング・アウト/アップ(scaling out/up)、スケーリングイン/ダウン(scaling in/down)を含む)、VNFインスタンス・ヒーリング(healing)、及びVNFインスタンス終了を含むVNFライフ・サイクル管理を実装する。VNFMは、NFVOによって送達される自動スケーリング(scaling)ポリシーをさらに受信して、VNF自動スケーリングを実装する。
【0072】
VIMは、インフラストラクチャ・レイヤにおけるハードウェア・リソース及び仮想化リソースの管理(予約及び割り当てを含む)、仮想化リソースの状態の監視及び障害の報告、並びに上位レイヤアプリケーションへの仮想化リソース・プールの提供を主に担当する。
【0073】
OSS/BSS120は、主に通信サービス・オペレータを対象としており、ネットワーク管理(例えば、障害監視、ネットワーク情報収集)、課金管理、顧客サービス管理などを含む包括的なネットワーク管理及びサービス運用機能を提供する。
【0074】
EM130は、従来の障害、設定、アカウント、パフォーマンス、及びセキュリティ管理(障害管理、設定管理、アカウント管理、パフォーマンス管理、セキュリティ管理、FCAPS)機能をVNFに対して実行するように構成されている。
【0075】
VNF140は、従来の非仮想化ネットワークにおける物理ネットワーク機能(physical network function、PNF)に対応する。例えば、VNF140は、仮想化パケット・コア(evolved packet core、EPC)ノード(例えば、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)、サービス・ゲートウェイ(serving gateway、SGW)、又はパブリック・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(public data network gateway、PGW))である。ネットワーク機能の動作及び状態は、ネットワーク機能が仮想化されているかどうかとは無関係である。NFVの技術的要件は、VNFがPNFと同じ機能的挙動及び外部インターフェースを有することを期待する。
【0076】
VNF140は、下位機能レベルの1つ以上のVNFコンポーネント((VNF component、VNFC)を含んでもよい。したがって、1つのVNFは、複数の仮想マシン(virtual machine、VM)に配備され、各VMは1つのVNFCの機能を搬送する。代替的には、VNFは、1つのVM上に配備されてもよい。
【0077】
NFVI150は、仮想リソース・レイヤ、仮想化レイヤ、及びハードウェア(hardware)リソース・レイヤを含んでもよい。仮想リソース・レイヤは、複数のVMを含んでもよいし、仮想ストレージ、仮想ネットワークなど(図1には示さず)をさらに含んでもよい。ハードウェア・リソース・レイヤは、計算ハードウェア、記憶ハードウェア、ネットワーク・ハードウェアなど(図1には示さず)を含んでもよい。
【0078】
ハードウェア・リソース・レイヤにおけるハードウェアは、処理及び計算機能を提供するように構成された専用プロセッサ又は汎用プロセッサ、例えば、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)と、記憶機能を提供するように構成された装置、例えば、磁気ディスク又はネットワーク・アタッチト・ストレージ(network attached storage、NAS)と、スイッチ、ルータ、及び/又は別のネットワーク・デバイスと、を含んでもよい。
【0079】
仮想リソース・レイヤは、仮想マシンの形態でVNF140に提供されてもよい。例えば、1つ以上の仮想マシンが1つのVNF140を形成する。仮想化レイヤは、ハードウェア・リソース・レイヤにおいてハードウェアを用いて仮想ネットワークを形成し、複数の仮想マシン間の通信を実装するように構成されている。例えば、仮想ネットワークは、仮想ローカル・エリア・ネットワーク(virtual local area network、VLAN)、仮想プライベート・ローカル・エリア・ネットワーク・サービス(virtual private LAN service、VPLS)、仮想拡張可能ローカル・エリア・ネットワーク(virtual extensible local area network、VXLAN)、又は汎用ルーティング・カプセル化を使用するネットワーク仮想化(network virtualization using generic routing encapsulation、NVGRE)などの技術を使用して実装されてもよい。
【0080】
NFVI150における仮想化レイヤは、ハードウェア・リソース・レイヤにおけるハードウェア・リソースを抽象化して、ハードウェア・リソースが属する物理レイヤからVNF140を切り離し、VNFに仮想リソースを提供するように構成されている。
【0081】
NFV-MANO110は、VNF140及びNFVI150の監視及び管理を実装するように構成されてもよい。NFVO111は、1つ以上のVNFM112と通信して、リソース関係要求を実装し、設定情報をVNFM112に送信し、VNF140の状態情報を収集してもよい。追加的に、NFVO111はさらにVIM113と通信して、リソースを割り当て、及び/又は仮想化されたハードウェア・リソースの設定情報及び状態情報を予約及び交換してもよい。VNFM112は、1つ以上のVNF140を管理し、例えば、VNF140の開始、更新、照会、及び/又は終了などの様々な管理機能を実行するように構成されてもよい。VIM113は、仮想リソースを有するVNF140とNFVI内のハードウェア・リソースとの間の対話を制御及び管理するように構成されてもよい。例えば、VIM113は、VNF140にリソースを割り当てる動作を実行するように構成されてもよい。VNFM112及びVIM113は、仮想化されたハードウェア・リソースの設定及び状態情報を交換するために、互いに通信してもよい。
【0082】
図1に示すNFVアーキテクチャに基づいて、図2は、NS配備方法のフローチャートである。フローチャートは、以下のように説明される:
【0083】
S21:OSS/BSSは、NSをインスタンス化するための要求をNFVOに送信する。
【0084】
NSをインスタンス化するための要求は、インスタンス化予定のNSの識別子、例えば、インスタンス化予定のNSのアイデンティティ文書(identity document、ID)を含んでもよい。
【0085】
S22:NFVOは、インスタンス化予定のNSのネットワーク・サービス・ディスクリプタ(network service descriptor、NSD)ファイルを取得する。
【0086】
NSに対して仮想化配備が実行される前に、サービス・リクエスタは、最初にNSのNSDファイルをNFVOに提出する必要がある。NSDファイルは主に、NSに含まれるいくつかの仮想化ネットワーク機能(virtualized network function、VNF)における各VNFの記述情報(VNF descriptor、VNFD)と、複数のVNF間のトポロジ構造を記述する。複数のVNF間のトポロジ構造は、NS仮想リンク・ディスクリプタ(network service virtual link descriptor、NSVLD)又はVLDを使用して表わされてもよく、NSVLD/VLDはVNF間の接続情報を含む。
【0087】
NSDファイルに含まれるコンテンツをより明確に説明するために、以下、以下の2つの例を使用してNSDファイルを説明する。
【0088】
図3Aを参照すると、1つのNSは、データ・センタ内の同じラック上に配備された2つのVNF、すなわちVNF1及びVNF2を含む。VNF1及びVNF2は、同じスイッチ(仮想スイッチ又は物理スイッチ)を介して互いに通信する。言い換えれば、VNF1とVNF2は、同じ仮想ローカル・エリア・ネットワーク(仮想ローカル・エリア・ネットワーク、VLAN)を介して通信する。図3Aでは、VLANは、VLAN1として示されている。このケースでは、NSのNSDファイルは、VNF1に対応するVNFD1と、VNF2に対応するVNFD2と、VNF1とVNF2との間の接続情報VLDと、を含む。VLDは、VNF1とVNF2の間のVLAN、つまりVLAN1を含んでもよい。代替的には、VNF1とVNF2は同じVLANに接続されているため、VNF1とVNF2はレイヤ2リンクに基づいて通信してもよい。このケースでは、VLDは、VLAN1におけるレイヤ2リンクを含んでもよい。
【0089】
図3Aに示す例とは異なり、図3Bに示す例では、VNF1及びVNF2に接続されたスイッチの上位レイヤ・ルーティング・デバイスは、レイヤ3リンクをVNF1及びVNF2にさらに割り当ててもよい。このようにして、VNF1とVNF2は、上位レイヤ・ルーティング・デバイスによって割り当てられたレイヤ3リンクに基づいて通信してもよい。したがって、このケースでは、VLDは、上位レイヤ・ルーティング・デバイスを介してVNF1及びVNF2に割り当てられるレイヤ3リンクを含んでもよい。
【0090】
S23:NFVOは、VLDファイルに基づいて、リンク作成をVIMに申請する。
【0091】
具体的には、VLDファイルがレイヤ2リンクのみを含む場合、NFVOはレイヤ2リンクの作成をVIMに申請する。VLDファイルがレイヤ3リンクをさらに含む場合、NFVOはレイヤ2リンクを作成した後にレイヤ3リンクをさらに作成する必要がある。
【0092】
S24:NFVOは、VNFDファイルに基づいて、VNFのインスタンス化することをVNFMに申請する。
【0093】
具体的には、NFVOは、VNFをインスタンス化するための要求をVNFMに送信する。VNFをインスタンス化するための要求は、インスタンス化する必要があるVNFの識別子と、各VNFに接続されたレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクに関する情報と、を含んでもよい。
【0094】
S25:VNFMは、VNFをインスタンス化するプロセスを完了し、VNFのインスタンス化に成功したことを示すメッセージをNFVOにフィードバックする。
【0095】
VNFMは、VNFをインスタンス化する要求を取得した後に、各VNFの識別子に対応するVNFDに基づいて、各VNFに対する仮想マシン・リソース、記憶リソース、ネットワーク・リソースなどを申請し、各VNFに接続されたレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクに関する情報に基づいて、VNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続を完了し、VNFをインスタンス化するプロセスを完了する。次いで、VNFMは、VNFのインスタンス化に成功したことを示すメッセージをNFVOにフィードバックする。
【0096】
S26:NFVOは、NSのインスタンス化に成功したことを示すメッセージをOSS/BSSにフィードバックする。
【0097】
NFVOは、VNFMによって送信されたメッセージであって、VNFのインスタンス化に成功したことを示すメッセージを受信した後に、NSをインスタンス化するプロセスが完了したことを確認し、NSのインスタンス化に成功したことを示すメッセージをOSS/BSSにフィードバックする。
【0098】
前述の例では、1つのNSに含まれる複数のVNFが同じVLANに配備され、NSに含まれる複数のVNF間のレイヤ2リンクが相互接続されている。しかし、実際の使用プロセスでは、サービス要件に起因して、1つのNSに含まれる複数のVNF間のレイヤ2リンクを隔離する必要があることがある。言い換えれば、複数のVNFは、異なるVLANに配備される必要がある。この場合は、図4を参照して以下に詳細に説明する。
【0099】
図4では、例えば、NSは、VNF3及びVNF4として示される2つのVNFを含む。VNF3はラック1上に配備され、VNF4はラック2上に配備されている。ラック1によってVNF3に割り当てられたレイヤ2リンクをVLAN3と示し、ラック2によってVNF4に割り当てられたレイヤ2リンクをVLAN4と示す。このケースでは、VNF3とVNF4との間のレイヤ2リンクは隔離されており、VNF3とVNF4は、レイヤ2リンクに基づいて互いに通信することができない。VNF3とVNF4との間の通信を実装するためには、VNF3とVNF4との間にレイヤ3リンクに基づく通信リンクを作成する必要がある。レイヤ3リンクは、スイッチの上位レイヤにけるルーティング・デバイスによってVNFに割り当てられてもよいし、スイッチに対してあらかじめ設定されていてもよいことに留意されたい。これは、本明細書において限定されるものではない。図4では、VNF3に割り当てられたレイヤ3リンクをレイヤ3リンク1と示し、VNF4に割り当てられたレイヤ3リンクをレイヤ3リンク2と示す。例えば、スイッチ1は、VNF3に対してブリッジ・ドメイン(bridge domain、BD)1を作成し、BD1に、VNF3に割り当てられたレイヤ3リンクに関する情報を記録し、レイヤ3リンクに関する情報は、例えば、レイヤ3リンク1のIPアドレスであり、スイッチ2は、VNF4に対してBD2を作成し、BD2に、例えば、レイヤ3リンク2のIPアドレスであるVNF4に割り当てられたレイヤ3リンクに関する情報を記録する。次いで、ラック上のスイッチの上位レイヤにおけるルーティング・デバイスは、レイヤ3リンク1とレイヤ3リンク2との間にルーティング接続を作成し、スイッチ1とスイッチ2に対する仮想拡張可能ローカル・エリア・ネットワーク(virtual extensible local area network、VXLAN)を作成し、VXLANは、VNI1と示す。このようにして、VNF3及びVNF4は、VLAN3、レイヤ3リンク1、BD1、VNI1、BD2、レイヤ3リンク2、及びVLAN4に基づいて互いに通信してもよい。
【0100】
図4に示すシナリオでは、VNF3及びVNF4を含むNSが図2に示す方法を使用して作成される場合、NSのVLDは、VNF3とVNF4との間のレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクを記述する。言い刈れば、VLDは、VLAN3、レイヤ3リンク1、レイヤ3リンク2、及びVLAN4を含む。しかし、VLDは、複数のリンクがどのように接続されているかを示さない。その結果、NSが作成されないことがある。複雑なシナリオにおいてNSをどのように作成するかが、現在解決されるべき緊急の問題であることが分かる。
【0101】
この観点から、この出願の実施形態は、仮想化ネットワーク・サービス配備方法を提供する。この方法では、NSDファイルが改善されている。配備予定のNSに含まれる少なくとも2つのVNFは、少なくとも2つの仮想リンクを介して接続され、少なくとも2つの仮想リンクは、レイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクを含んでもよい。このケースでは、NSに対応するNSDファイルは、VLDファイルと、NSを作成するために使用されるVNFに関する情報を記述するために使用される少なくとも1つのVNFDファイルとを含み、VLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含む。ルーティング・デバイスは、少なくとも2つのレイヤ3リンクを接続するように構成されている。次いで、NSが配備されたときに、対応する仮想リンクとVNFがNSDファイルのコンテンツに基づいて作成される。したがって、NSを配備するプロセスが完了する。言い換えれば、少なくとも2つのVNF間の仮想リンクの接続関係は、VLDファイル内のルーティング・デバイスに関する情報を使用してより正確になり、したがって、NSの配備の成功を保証することができる。
【0102】
この出願の実施形態に説明されるNS配備例及びサービス・シナリオは、この出願の実施形態の技術的解決策をより明確に説明することを意図しており、この出願の実施形態に提供される技術的解決策に対する限定を構成しない。当業者は、ネットワーク・アーキテクチャの進化及び新しいサービス・シナリオの出現に伴い、この出願の実施形態に提供される技術的解決策が、同様の技術的問題にも適用可能であることを知ることができる。
【0103】
この出願の実施形態に提供される技術的解決策は、添付の図面を参照して以下に説明する。
【0104】
この出願の一実施形態は、仮想化ネットワーク・サービス配備方法を提供する。図5は、方法のフローチャートである。
【0105】
以下の説明プロセスでは、本方法が図1に示すNFVアーキテクチャに適用される例が使用される。言い換えれば、下記のNFVOは、図1に示すNFVOであってもよく、VIMは、図1に示すVIMであってもよい。追加的に、本方法は、2つの通信装置によって実行されてもよい。2つの通信装置は、例えば、第1の通信装置及び第2の通信装置である。第1の通信装置は、NFVOであってもよいし、本方法において必要とされる機能を実装する際にNFVOをサポートすることができる通信装置であってもよい。確かに、第1の通信装置は、代替的には、別の通信装置、例えば、チップ・システムであってもよい。第2の通信装置についても同じことが当てはまる。例えば、第2の通信装置は、NFVOであってもよいし、必要な機能を実装する際にNFVOをサポートすることができる通信装置であってもよいし、チップ・システムであってもよい。第1の通信装置及び第2の通信装置の実装は、ここでは限定されない。
【0106】
S501:NFVOは、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求を受信する。
【0107】
この出願のこの実施形態では、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求は、図1に示すNFVアーキテクチャにおけるOSS/BSSによって開始されてもよい。ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求は、NSの識別子、例えば、NSのID又は番号を搬送してもよい。NFVOは、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求を受信した後に、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求の正しさを検証してもよい。例えば、NFVOは、ネットワーク・サービスNSをインスタンス化するための要求において搬送されたNSの識別子が正しいかどうかを検証してもよい。NFVOは、検証が成功した後に、NSインスタンス化プロセスを実行する。
【0108】
S502:NFVOは、NSの識別子に対応するネットワーク・サービス・ディスクリプタNSDファイルを取得する。
【0109】
この出願のこの実施形態では、NSの識別子に対応するNSDファイルは、VLDファイル及び少なくとも1つのVNFDファイルを含む。下記にVLDファイルとVNFDファイルを別々に説明する。
【0110】
VNFDファイルの数は、NSに含まれるVNFの数と同じである。言い換えれば、各VNFは1つのVNFDに対応し、各VNFDは、VNFDに対応するVNFに関する情報を記述するために使用される。例えば、図4に示すシナリオでは、NSは、VNF3及びVNF4を含む。このケースでは、NSDファイルは、VNF3に対応するVNFD3と、VNF4に対応するVNFD4を含む。各VNFは、1つ以上の仮想配備ユニット(virtualization deployment unit、VDU)を含む。したがって、各VNFに対応するVNFDは、1つ以上のVDUに関する情報を含んでもよい。1つのVDUに関する情報には、VDUを形成する少なくとも1つのVMのリソースに関する情報を含んでもよい。例えば、各VMのリソースに関する情報は、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)の数、CPU性能、メモリ・サイズ、帯域幅、及びVMの記憶サイズなどの情報を含んでもよい。詳細は、この出願において1つずつ説明されない。
【0111】
VLDファイルは、NSに含まれるVNF間の仮想リンクの接続関係を説明するために使用される。図2の例におけるVLDとは異なり、この出願のこの実施形態では、VLDファイルは、ルーティング・デバイスに関する情報を含む。一例では、NSに含まれる少なくとも2つのVNFがレイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを介して接続される場合、ルーティング・デバイスは、レイヤ3リンクを接続するように設定される。例えば、図4に示すシナリオでは、NSは、VNF3及びVNF4を含む。VNF3とVNF4は、VLAN3、レイヤ3リンク1、VNI1、レイヤ3リンク2、及びVLAN4を介して互いに通信し(又は、VLAN3、レイヤ3リンク1、VNI1、レイヤ3リンク2、VLAN4を介して接続されていると理解されてもよい)、レイヤ3リンク1とレイヤ3リンク2は、ルーティング・デバイス1を介して接続される。このケースでは、上述のルーティング・デバイスは、ルーティング・デバイス1である。
【0112】
一例では、ルーティング・デバイスに関する情報は、ルーティング・デバイスに接続されるレイヤ3リンクに関する情報と、ルーティング・デバイスの位置情報と、を含む。例えば、図4に示すシナリオでは、ルーティング・デバイス1は、スイッチ1及びスイッチ2に対するVXLAN、すなわちVNI1を作成し、VNI1を介してレイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2を接続する。このケースでは、ルーティング・デバイス1に接続されるレイヤ3リンクは、レイヤ3リンク1とレイヤ3リンク2である。したがって、ルーティング・デバイス1に関する情報は、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2の識別子を含んでもよい。例えば、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2の識別子は、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2のID、又はレイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2の名前であってもよい。これは、本明細書において限定されるものではない。ルーティング・デバイスの位置情報は、ルーティング・デバイスがラックのスイッチ内に配備されているか、ラックのスイッチの外側に配備されているかを示すために使用されてもよい。一例では、ラックのスイッチ内に配備されたルーティング・デバイスは、分散方式で配備されたルーティング・デバイスと呼ばれ、ラックのスイッチの上に配備されたルーティング・デバイスは、集中方式で配備されたルーティング・デバイスと呼ばれる。したがって、ルーティング・デバイスの位置は、ルーティング・デバイスが分散方式で配備されているかどうかを示すことによって示されてもよい。例えば、図4に説明されたシナリオでは、ルーティング・デバイス1が分散方式で配備されていることを示すことによって、ルーティング・デバイス1がスイッチ1及びスイッチ2内に配備されていることを示してもよい。確かに、各ルーティング・デバイスに関する情報は、他のコンテンツをさらに含んでもよく、例えば、ルーティング・デバイスの識別子及びルーティング・デバイスの名前を含んでもよいし、ルーティング・デバイスの設定パラメータを含んでもよい。設定パラメータは、ルートの宛先アドレス、ルートのネクストホップ・アドレスなどを含む特定のルーティング情報であってもよい。ルーティング・デバイスに関する情報は、本明細書において限定されない。
【0113】
この出願のこの実施形態では、ルーティング・デバイスの数が制限されないことに留意されたい。図4に示す例では、ルーティング・デバイスは1つだけである。しかしながら、別のシナリオでは、複数のルーティング・デバイスがあってもよい。複数のルーティング・デバイスがあるときに、VLDファイルは、複数のルーティング・デバイスに関する情報を含んでもよい。詳細は、この出願において1つずつ説明されない。
【0114】
追加的に、この出願のこの実施形態では、VLDファイルは、少なくとも2つのVNFを接続するように構成されたレイヤ2リンク及びレイヤ3リンクに関する情報をさらに含んでもよい。一例では、少なくとも2つのVNFを接続するレイヤ2リンク及びレイヤ3リンクに関する情報は、レイヤ2リンクに関する情報、レイヤ3リンクに関する情報、及びレイヤ2リンクとレイヤ3リンクとの間の対応を含んでもよい。
【0115】
例えば、図4に示すシナリオでは、VNF3とVNF4との間のレイヤ2リンクはVLAN3とVLAN4を含み、レイヤ3リンクはレイヤ3リンク1とレイヤ3リンク2を含む。VLAN3が割り当てられたVNFは、レイヤ3リンク1とレイヤ3リンク2を通して、VLAN4が割り当てられたVNFと通信する。このケースでは、VLDファイルは、VLAN3及びVLAN4の記述情報、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2の記述情報、VLAN3、VLAN4、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2間の対応を含む。VLAN3及びVLAN4の記述情報は、VLAN3及びVLAN4の名前、リンク・タイプ(例えば、VLANタイプ)、IDなどの情報を含んでもよい。レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2の記述情報は、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2の名前とインターネット・プロトコル・バージョン(internet protocol version、IPVersion)を含んでもよく、IPVersionはIPv4、IPv6などの情報であってもよい。VLAN3、VLAN4、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2間の対応は、VLAN3がレイヤ3リンク1に対応し、VLAN4がレイヤ3リンク2に対応することを含んでもよい。
【0116】
確かに、VLDファイルは、他の情報をさらに含んでもよい。詳細は、この出願において1つずつ説明されない。少なくとも2つのVNFが同じレイヤ2リンクを介して接続される場合、VLDファイル内のルーティング・デバイスに関する情報が空であってもよいことに留意されたい。
【0117】
一例として、VLDファイルに含まれるコンテンツは、欧州電気通信規格協会(european telecommunications standards institute,、ETSI)によってNFV技術について定義された標準を例として使用して、以下に詳細に説明する。
【0118】
ETSI NFVのVLDファイルは仮想リンク・プロファイル(virtual link profile)を含み、仮想リンク・プロファイルは表1に示すコンテンツを含む。表1では、仮想リンク・プロファイルは、仮想リンク・プロトコル・データ(virtual link protocol data)情報及びルータ記述(router description、routeDesc)情報を含む。
【表1】
【0119】
表1のvirtualLinkProtocolDataは、表2に示すように、レイヤ2リンクとレイヤ3リンクに関する情報を含む。表2では、L2ProtocolDataは、レイヤ2リンクの名前(name)、ネットワーク・タイプ(network type)、セグメンテーション識別子(segmentation ID)を含む。ネットワーク・タイプは、例えばVLAN IDであるリンク・タイプとして理解されてもよく、L3ProtocolDataは、レイヤ3リンクの名前、IPバージョンなどの情報を含む。詳細は、この出願において1つずつ説明されない。
【表2】
【0120】
この出願のこの実施形態では、l3ProtocolDataにおける候補値は0~Nの値をとり、1つのレイヤ2リンクが0又は複数のレイヤ3リンクに対応し得ることを示すために使用されることに留意されたい。候補値が0である場合、レイヤ2リンクに対応するレイヤ3リンクがないことを示す。候補値がNである場合、レイヤ2リンクは、N個のレイヤ3リンクに対応することを示す。
【0121】
表1のRouteDescは、ルーティング・デバイスに関する情報を記述するために使用される。一例では、RouteDescは、表3に示すンテンツを含んでもよい。
【表3】
【0122】
rdIdは、ルーティング・デバイスの識別子を表し、具体的にはアイデンティティであり、名前は、ルーティング・デバイスの名前を表し、具体的には文字列であり、l3networkNameは、ルーティング・デバイスに接続されるレイヤ3リンクの名前を表し、具体的には1つ以上の文字列であり、distributedは、ルーティング・デバイスの配備位置を表し、具体的にはブール・オブジェクトである。例えば、属性の値が1であるときに、ルーティング・デバイスが分散方式で配備されていることを示す。確かに、RouteDescは、ルーティング・デバイスの他のパラメータをさらに含んでもよい。詳細は、この出願において1つずつ説明されない。
【0123】
確かに、VirtualLinkProtocolDataとRouteDescは、他のコンテンツも含んでもよい。表1~表3のコンテンツは、説明のための一例にすぎず、VirtualLinkProtocolData及びRouteDescに対する制限として理解されるべきではない。追加的に、前述の例では、VNFを接続する仮想リンクは、レイヤ2リンク及びレイヤ3リンクを含む。実際の使用プロセスでは、VNFを接続する仮想リンクは、他のリンクも含んでもよい。VNFを接続する仮想リンクが他のリンクを含むときに、VLDファイル内のコンテンツについては、前述の例を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0124】
前述の例では、NSDファイルに含まれるVLDファイル及びVNFDファイルを説明する。この出願のこの実施形態では、NSDファイルは、NSに含まれる少なくとも2つのVNFと仮想リンク(virtual link)との間の接続情報を記述するために使用されるNsVirtualLinkConnectivity情報をさらに含んでもよい。この情報は、NSに含まれるVNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係として理解されよう。一例では、NSに含まれるVNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係は、VNFの外部インターフェースの識別子、及び外部インターフェースに接続される第1のレイヤ2リンク及び/又は第1のレイヤ3リンクに関する情報を含む。
【0125】
第1のレイヤ2リンク及び/又は第1のレイヤ3リンクは、少なくとも2つのVNFを接続するレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクの全部又は一部である。例えば、レイヤ2リンクとレイヤ3リンクは、同じVLAN内にあり、第1のレイヤ2リンクはレイヤ2リンクであり、第1のレイヤ3リンクはレイヤ3リンクである。
【0126】
NsVirtualLinkConnectivity情報に含まれるコンテンツは、ETSIによってNFVについて定義された標準を例として使用して、以下に詳細に説明する。図4を参照のこと。表4は、VirtualLinkConnectionInfo情報とconstituentCpdId情報の2つの情報を含む。VirtualLinkConnectionInfoは、仮想接続に関する情報、すなわち、レイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクに関する情報を表すために使用される。constituentCpdIdは、VNF上の外部接続ポイント(VnfExtCpと示されてもよい)に関する情報を表す。
【表4】
【0127】
virtualLinkConnectionInfoの候補値は1であり、VNFが1つの仮想リンクに接続されることを示す。VirtualLinkConnectionInfoDataは、表5に示すコンテンツを含んでもよい。表5では、virtualLinkProfileIdは、仮想リンクの識別子を示すために使用され、具体的には前述のVLDファイルの識別子であってもよい。L2NetworkNameは、レイヤ2リンクの名前を示すために使用され、L3NetworkNameは、レイヤ3リンクの名前を示すために使用される。
【表5】
【0128】
前述のNSDファイルは、他のコンテンツも含んでもよいと留意されたい。これは、本明細書において限定されるものではない。追加的に、ステップS502が実行される前に、OSS/BSSは、NSDファイルをアップロードしている、すなわち、NFVOは、NSDファイルを記憶している。したがって、NFVOはNSの識別子に基づいて記憶されたNSDファイルを取得してもよい。
【0129】
S503:NFVOは、VIMにネットワーク作成要求を送信する。
【0130】
この出願のこの実施形態では、ネットワーク作成要求は、レイヤ3リンク、レイヤ2リンク、及びルーティング・デバイスを作成するために使用される。NSに対応するNSDファイルを取得した後に、NFVOは、NSDファイル内のコンテンツに基づき、仮想リンクを作成する申請をVIMに行う。理解を容易にするために、以下では、レイヤ2リンクとレイヤ3リンクが同じVLAN内にある例が説明のために以下使用される。
【0131】
一例では、NFVOは、VLDファイル内のレイヤ2リンクに関する情報に基づいて、最初に第1のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信し、第1のレイヤ2リンク作成要求は、作成されたレイヤ2ネットワークの識別子を含む。具体的には、VLDファイル内のvirtualLinkProtocolData情報が複数のL2ProtocolData情報を含む場合、複数のレイヤ2リンクがあることを示し、NFVOは、複数のレイヤ2リンクを別々に確立するために、複数の第1のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信する必要がある。
【0132】
次いで、NFVOは、VLDファイル内のレイヤ2リンクに関する情報及びレイヤ3リンクに関する情報に基づいて、少なくとも1つの第1のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信する。第1のレイヤ3リンク作成要求は、レイヤ3リンクの識別子及び対応する第2のレイヤ2リンクの識別子を含み、レイヤ3リンクを第1のレイヤ2リンク上に作成するために使用される。第1のレイヤ2ネットワークは、VLDファイルに含まれる少なくとも1つのレイヤ2リンクのうちの1つ以上である。具体的には、NFVOは、VLDファイル内のvirtualLinkProtocolDataにおけるL3ProtocolData及び対応するL2ProtocolDataに基づいてレイヤ3リンクを作成する。追加的に、この出願のこの実施形態では、レイヤ3リンクの数が拡張される。NFVOは、1つのレイヤ2リンク上に複数のレイヤ3リンクを作成することが可能であってもよい。言い換えれば、異なるレイヤ3リンクが同じレイヤ2リンク上に作成されてもよい。
【0133】
最後に、NFVOは、VLDファイル内のルーティング・デバイスに関する情報に基づいて、ネットワーク・ルーティング・デバイス作成要求をVIMに送信する。ルーティング・デバイス作成要求は、ルーティング・デバイスに関する情報を含む。具体的には、NFVOは、ルーティング・デバイスに関する情報を含むルーティング・デバイス作成要求を直接送信してもよい。代替的には、ルーティング・デバイスに関する情報は、ルーティング・デバイスの設定情報及び/又は名前及び/又は作成に成功したレイヤ3リンクに関する情報を含む。このケースでは、NFVOは、代替的には、VLDファイルのrouteDesc情報内のdistributed情報及びname情報に基づいて、最初にデバイス作成要求をVIMに送信してもよく、デバイス作成要求は、ルーティング・デバイスを作成するために、ルーティング・デバイスの設定情報及び/又は識別子を含む。任意選択で、ルーティング・デバイスに含まれる作成に成功したレイヤ3リンクに関する情報に基づいて、VIMは、作成されたルーティング・デバイスにレイヤ3リンクを追加する。代替的には、デバイス作成要求は、正常に作成されたレイヤ3リンクに関する情報を含まない。ルーティング・デバイスが正常に作成された後、NFVOは、正常に作成されたレイヤ3リンクに基づいて、リソース更新要求をVIMに送信する。リソース更新要求は、ルーティング・デバイスに対応するレイヤ3リンクに関する情報を含み、作成されたルーティング・デバイスにレイヤ3リンクを追加するために使用される。例えば、図4のシナリオでは、レイヤ3リンク1及びレイヤ3リンク2をルーティング・デバイス1に追加する必要がある。上述のルーティング・デバイスを作成することは、データ・センタ内の物理ルーティング・デバイス上に独立したソフトウェア・ベースのルーティング・デバイス(virtual routing device)を作成することを指す。
【0134】
VIMは、ルーティング・デバイス作成要求を受信した後に、ソフトウェア定義ネットワーク(software defined network、SDN)コントローラにルーティング・デバイス作成要求を送信し、SDNコントローラは、ルーティング・デバイスを作成する。ルーティング・デバイスを正常に作成した後に、SDNコントローラは、作成成功応答情報をVIMに送信してもよい。VIMは、応答情報を受信した後に、ルーティング・デバイスの作成に成功したと判定する。
【0135】
この出願の本実施形態では、NFVOが第1のレイヤ3リンク作成要求及びルーティング・デバイス作成要求を送信するシーケンスは限定されないことに留意されたい。具体的には、NFVOは、最初にレイヤ3リンク作成要求を送信し、次いでルーティング・デバイス作成要求を送信してもよい。代替的には、NFVOは、最初にルーティング・デバイス作成要求を送信し、次いで第1のレイヤ3リンク作成要求を送信してもよい。代替的には、NFVOは、前述の異なる要求を同時に送信してもよい。これは、本明細書において限定されるものではない。
【0136】
S504:VIMは、対応する仮想リンクを作成し、作成成功メッセージをNFVOにフィードバックする。
【0137】
VIMは、NFVOによって送信されたリンク作成要求とルーティング・デバイス作成要求を受信した後に、リンク作成要求に基づいて対応する仮想リンクを作成し、ルーティング・デバイス作成要求に基づいてルーティング・デバイスを作成し、作成に成功した後に作成成功メッセージをNFVOにフィードバックする。
【0138】
S505:NFVOは、ネットワーク作成要求をVNFMに送信する。
【0139】
具体的には、NFVOは、最初に、NSDファイル内のVNFDファイルの識別子に基づいて、VNFの識別子、例えば、VNFインスタンスのIDをVNFMに申請する。NFVOは、VNFの識別子を取得した後、VNF作成要求をVNFMに送信する。この出願のこの実施形態では、NSは複数のVNFを含むので、NFVOは、複数のVNF作成要求をVNFMに送信してもよい。VNF作成要求は、各々、VNFの識別子と、VNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係を含む。一例では、VNFとレイヤ2リンク及び/又はレイヤ3リンクとの間の接続関係は、VNFに対応するNsVirtualLinkConnectivity情報から取得されてもよい。NsVirtualLinkConnectivity情報は、constituentCpdIdフィールドをさらに含み、このフィールドは、VNF上の対応する外部接続ポイントに関する情報を示す。virtualLinkConnectionInfoは、外部接続ポイントに接続する必要がある対応する仮想リンクに関する情報である。次いで、NFVOはvirtualLinkConnectionInfoに含まれるL2NetworkName及びL3NetworkName情報をVNF作成要求に追加する。例えば、NFVOは、VNF作成要求内のExtVirtualLinkDataパラメータにL2NetworkName及びL3NetworkName情報を追加してもよい。
【0140】
この出願のこの実施形態では、ステップS503及びステップS505の実行シーケンスは限定されない。具体的には、NFVOは、最初に、ステップS503を実行し、次いで、VIMによってフィードバックされた仮想リンク作成成功メッセージを受信した後に、ステップS505を実行してもよい。代替的には、NFVOは、ステップS503及びステップS505を同期して実行してもよいし、NFVOは、最初に、ステップS505を実行し、次いで、ステップS503を実行してもよい。図5では、ステップS505の前にステップS503が実行される例が使用されている。
【0141】
S506:VNFMは、VNFを作成する。
【0142】
VNFMは、VNF作成要求を受信した後に、VNF作成依頼に基づいて、VNFによって必要とされるリソース、例えば、VNFの仮想マシン・リソース、記憶リソース、ネットワーク・リソースなどをVIMに申請して、VNFを作成し、VNF作成依頼において搬送されたレイヤ2ネットワーク情報及びレイヤ3ネットワーク情報に基づいて、VNFとレイヤ2ネットワーク及びレイヤ3ネットワークとの接続を完了して、VNF作成プロセスを完了する。
【0143】
確かに、NSが複数のVNFを含む場合、ステップS505及びステップS506を複数回繰り返し実行して、NSに含まれる各VNFを作成する必要がある。詳細は、ここでは再度説明されない。図5では、1つのVNFが作成される例を説明のために使用する。
【0144】
S507:VNFMは、NFVOに応答メッセージを送信し、NSの配備に成功したことをNFVOが判定する。
【0145】
NSに含まれるすべてのVNFを作成した後に、VNFMは応答メッセージをNFVOに送信する。応答メッセージは、NSに含まれるすべてのVNFの作成に成功したことを示すために使用される。NFVOは、応答情報を受信した後に、NSの配備に成功したと判定する。
【0146】
前述の例では、少なくとも2つのVNF間の仮想リンクの接続関係は、VLDファイルに含まれるルーティング・デバイスに関する情報を使用してより正確になり、したがって、複雑なシナリオにおけるNSの配備の成功も保証することができる。
【0147】
実際の使用プロセスでは、NSは、サービス要件に基づいて変化することがある。このケースでは、NSを更新する必要がある。NS更新プロセスは、以下に説明する。図6は、この出願の一実施形態によるNS更新方法のフローチャートである。フローチャートは、以下のように説明される:
【0148】
S601:NFVOは、NS更新要求を受信する。
【0149】
この出願のこの実施形態では、NS更新要求は、NSに対応する更新されたNSDファイルの識別子を含む。例えば、NSのNSDファイルをNSDファイル1からNSDファイル2に更新する必要がある場合、NS更新要求は、NSDファイル2の識別子を含む。
【0150】
S602:NFVOは、更新されたNSDファイルを更新されたNSDファイルの識別子に基づいて取得する。
【0151】
この出願のこの実施形態において、更新されたNSDファイルは、以下の2つのケースを含むが、これらに限定されない:
【0152】
ケース1:
【0153】
VLDファイルとVNFDファイルは結合関係にある。言い換えれば、1つのNSDファイルは、1つのVLDファイルと少なくとも2つのVNFDファイルを含む必要がある。このケースでは、更新されたNSDファイルは、1つのVLDファイルと少なくとも2つのVNFDファイルを含む。NS更新要求が、NSに含まれるVNF間の少なくとも1つの仮想リンクを更新するためだけに使用される場合、更新前のNSDファイルに含まれるVNFDファイルは、更新されたNSDファイルに含まれるVNFDファイルと同じである。
【0154】
ケース2:
【0155】
VLDファイル及びVNFDファイルは、分離関係にある。言い換えれば、VLDファイルは、独立して配備されたファイルとして使用されてもよい。このケースでは、NSDファイルが配備されるときに、VLDファイルとVNFDファイルとの間のバインド関係のみを選択する必要があり、同じVLDファイルが複数のVNFDファイルにバインドされてもよい。このようにして、重複VLDファイルによって占有されるNFVOの記憶リソースを低減することができる。
【0156】
このケースでは、NS更新要求が、NSに含まれるVNF間の少なくとも1つの仮想リンクを更新するためだけに使用される場合、言い換えれば、VLDファイルを更新するためだけに使用される場合、更新されたNSDファイルは、更新されたVLDファイル及び更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報のみを含んでもよく、更新されたVLDファイルは、少なくとも1つの更新された仮想リンクを含む。このようにして、NSDファイル全体を更新する必要がなくなり、したがって、更新されたコンテンツを低減し、更新をスピードアップすることができる。
【0157】
図5に示す例では、VLDファイルとVNFDファイルとの間の関係は、前述の2つの例の任意の関係であり得ることに留意されたい。これは、本明細書において限定されるものではない。
【0158】
ケース2は、更新されたNSDファイルを説明するために以下に例として使用される。
【0159】
一例では、少なくとも1つの更新された仮想リンクが、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む場合、更新されたVLDファイルは、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクに関する情報、及び更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報を含む。更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報は、更新されたレイヤ2リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報、及び/又は更新されたレイヤ3リンクに接続されるVNFの外部インターフェースに関する情報を含む。
【0160】
例えば、図7を参照すると、NS更新要求は、VNF4に接続されているレイヤ2リンク及びレイヤ3リンクを更新するために使用される。例えば、VNF4のレイヤ2リンクはVLAN4からVLAN5に更新され、VNF4のレイヤ3リンクはレイヤ3リンク2からレイヤ3リンク3に更新される。このケースでは、更新されたVLDファイルは、VLAN5に関する情報及びレイヤ3リンク3に関する情報を含む。具体的なコンテンツは、表1~表3のコンテンツと同様である。詳細は、ここでは再度説明しない。追加的に、更新されたVLDファイルは、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報をさらに含む。具体的には、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報は、VLAN 5及びレイヤ3リンク3の名前を含むことができ、VNF4に対応するVNFDファイル内のVirtualLinkConnectionInfoData内のL2NetworkName及びL3NetworkName情報を更新するために使用される。確かに、複数のレイヤ3リンクを更新する必要がある場合、複数の更新されたレイヤ3リンクの名前を、更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報にリストする必要がある。
【0161】
更新されたNSDファイルは、ステップS602の前にOSS/BSSにアップロードされることに留意されたい。
【0162】
S603:NFVOは、更新されたNSDファイルに基づいてVIMにはリンク作成要求を、VNFMにはVNF接続更新要求を別々に送信して、VNFの少なくとも1つのリンク接続を更新する。
【0163】
具体的には、少なくとも1つの更新された仮想リンクが、更新されたレイヤ2リンク及び/又は更新されたレイヤ3リンクを含む場合、NFVOは、最初に、更新されたレイヤ2ネットワーク及び更新されたレイヤ3ネットワークの作成をVIMに申請する必要がある。例えば、NFVOは、更新されたレイヤ2リンクの識別子を含む第2のレイヤ2リンク作成要求をVIMに送信し、更新されたレイヤ3ネットワークの名前と更新されたレイヤ2ネットワークの識別子を含む第2のレイヤ3リンク作成要求をVIMに送信する。次いで、NFVOは、VNF接続更新要求をVNFMに送信する。VNF接続更新要求は、更新されたレイヤ2リンクの識別子、更新されたレイヤ3リンクの識別子、及び更新されたVLDファイルに関連付けられたVNFに関する情報を含む。例えば、更新されたVLDファイルに含まれるL2NetworkName及びL3NetworkName情報は、VNF接続更新要求のExtVirtualLinkDataパラメータに追加されてもよい。このプロセスは、ステップS503の対応するコンテンツと同様であり、詳細は、ここでは再度説明しない。
【0164】
S604:VNFMは、VNFの少なくとも1つのリンク接続を更新し、更新成功メッセージをNFVOにフィードバックする。
【0165】
具体的には、VNFMは、第2のレイヤ2リンク作成要求及び第2のレイヤ3リンク作成要求を受信した後に、最初に、更新されたレイヤ2リンク及び更新されたレイヤ3リンクを作成し、次いで、受信されたVNF接続更新要求に基づいて、VNFと仮想リンクとの間の接続を更新する。このプロセスは、ステップS504の対応するコンテンツと同様であり、詳細は、ここでは再度説明しない。
【0166】
前述の技術的解決策では、VLDファイルは、VLDファイルを別々に配備することによってVNFDファイルから分離され、VNFの配備状態に影響を与えることなく、NSの仮想ネットワークを更新することができ、NSの更新の効率を改善することができる。
【0167】
実際の使用プロセスでは、図5及び図6に示す実施形態が組み合わされてもよいことに留意されたい。言い換えれば、NSは、図5に示す実施形態を使用して配備され、NSは、図6に示す実施形態を使用して更新される。
【0168】
この出願に提供される前述の実施形態では、この出願の実施形態に提供される方法は、NFVO、VIM、VNFM、及びNFVO、VIM、及びVNFM間の相互作用の観点から別個に説明される。この出願の実施形態に提供される方法においてNFVOの機能を実装するために、NFVOは、ハードウェア構造及び/又はソフトウェア・モジュールを含んで、ハードウェア構造、ソフトウェア・モジュール、又はハードウェア構造及びソフトウェア・モジュールの組み合わせを使用して、前述の機能を実装してもよい。前述の機能における機能が、ハードウェア構造を使用して実行されるか、ソフトウェア・モジュールを使用して実行されるか、ハードウェア構造及びソフトウェア・モジュールの組み合わせを使用して実行されるかは、技術的解決策の特定のアプリケーション及び設計制約に依存する。
【0169】
図8は、仮想化ネットワーク・サービス配備装置800の構造の概略図である。仮想化ネットワーク・サービス配備装置800は、NFVOであってもよく、この出願の実施形態に提供される方法においてNFVOの機能を実装することができる。代替的には、仮想化ネットワーク・サービス配備装置800は、この出願の実施形態に提供される方法におけるNFVOの機能を実装する際にNFVOをサポートすることができる装置であってもよい。仮想化ネットワーク・サービス配備装置800は、ハードウェア構造、ソフトウェア・モジュール、又はハードウェア構造及びソフトウェア・モジュールの組み合わせであってもよい。仮想化ネットワーク・サービス配備装置800は、チップ・システムによって実装されてもよい。この出願のこの実施形態では、チップ・システムは、チップを含んでもよいし、チップ及び別の別個のコンポーネントを含んでもよい。
【0170】
仮想化ネットワーク・サービス配備装置800は、受信モジュール801、取得モジュール802、送信モジュール803、及び判定モジュール804を含んでもよい。
【0171】
受信モジュール801は、図5に示す実施形態においてステップS501、ステップS504、及びステップS507を実行するように構成されてもよく、図6に示す実施形態においてステップS601及びステップS604を実行するように構成されてもよく、及び/又は本明細書に説明される技術の別のプロセスをサポートするように構成されてもよい。
【0172】
取得モジュール802は、図5に示す実施形態においてステップS502を実行するように構成されてもよく、図6に示す実施形態においてステップS602を実行するように構成されてもよく、及び/又は本明細書に説明される技術の別のプロセスをサポートするように構成されてもよい。
【0173】
送信モジュール803は、図5に示す実施形態においてステップS503及びステップS505を実行するように構成されてもよく、図6に示す実施形態においてステップS603を実行するように構成されてもよく、及び/又は本明細書に説明される技術の別のプロセスをサポートするように構成されてもよい。
【0174】
判定モジュール804は、図5に示す実施形態においてステップS503及びステップS507を実行するように構成されてもよく、及び/又は本明細書に説明される技術の別のプロセスをサポートするように構成されてもよい。
【0175】
受信モジュール801及び送信モジュール803は、仮想化ネットワーク・サービス配備装置800によって使用されて、別のモジュールと通信する。受信モジュール及び送信モジュールは、回路、コンポーネント、インターフェース、バス、ソフトウェア・モジュール、トランシーバ、又は通信を実装することができる他の装置であってもよい。
【0176】
前述の方法の実施形態におけるステップのすべての関係するコンテンツは、対応する機能モジュールの機能説明において引用されてもよい。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0177】
この出願の実施形態におけるモジュールへの分割は一例であり、論理機能分割にすぎず、実際の実装においては他の分割であってもよい。追加的に、この出願の実施形態における機能モジュールは、1つのプロセッサに統合されてもよいし、各モジュールは、物理的に単独で存在してもよいし、2つ以上のユニットは、1つのユニットに統合されてもよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0178】
図9は、この出願の一実施形態による仮想化ネットワーク・サービス配備装置900を示す。仮想化ネットワーク・サービス配備装置900は、図5又は図6に示す実施形態におけるNFVOであってもよく、この出願の実施形態に提供される方法におけるNFVOの機能を実装することができる。代替的には、仮想化ネットワーク・サービス配備装置900は、この出願の実施形態に提供される方法におけるNFVOの機能を実装する際にNFVOをサポートすることができる装置であってもよい。仮想化ネットワーク・サービス配備装置900は、チップ・システムであってもよい。この出願のこの実施形態では、チップ・システムは、チップを含んでもよいし、チップ及び別の別個のコンポーネントを含んでもよい。
【0179】
仮想化ネットワーク・サービス配備装置900は、この出願の実施形態に提供される方法におけるVNFMの機能を実装する際に、仮想化ネットワーク・サービス配備装置900を実装又はサポートするように構成された少なくとも1つのプロセッサ920を含む。例えば、プロセッサ920は、VNFをインスタンス化するために必要なリソースを判定してもよい。詳細については、方法の例における詳細な説明を参照のこと。詳細は、ここでは説明しない。
【0180】
仮想化ネットワーク・サービス配備装置900は、プログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成された少なくとも1つのメモリ930をさらに含んでもよい。メモリ930は、プロセッサ920に結合される。この出願のこの実施形態における結合は、電気的形態、機械的形態、又は別の形態で装置、ユニット、又はモジュール間の間接的結合又は通信接続であってよく、装置、ユニット、又はモジュール間の情報交換のために使用される。プロセッサ920は、メモリ930と協働して動作してもよい。プロセッサ920は、メモリ930に記憶されたプログラム命令を実行してもよい。少なくとも1つのメモリのうちの少なくとも1つは、プロセッサに含まれてもよい。
【0181】
仮想化ネットワーク・サービス配備装置900は、伝送媒体を介して別のデバイスとの通信をサポートするように構成された通信インターフェース910をさらに含んでもよく、仮想化ネットワーク・サービス配備装置900内の装置が別のデバイスと通信できるようにする。例えば、別のデバイスは、制御デバイスであってもよい。プロセッサ920は、通信インターフェース910を使用してデータを送信及び受信してもよい。
【0182】
この出願のこの実施形態は、通信インターフェース910、プロセッサ920、及びメモリ930の間の特定の接続媒体を限定しない。この出願の本実施形態では、図9において、メモリ930、プロセッサ920、及び通信インターフェース910は、バス940を介して接続されており、バスは、図9において太線を使用して表されている。他のコンポーネント間の接続方式は、説明のための一例にすぎず、限定を課さない。バスは、アドレス・バス、データ・バス、制御バスなどに分類されてもよい。表現を容易にするために、図9においてバスを表すために1本の太線のみが使用されるが、これはバスが1本のみ、又はバスのタイプが1つのみであることを意味しない。
【0183】
この出願の本実施形態では、プロセッサ920は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ若しくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート若しくはトランジスタ論理デバイス、又は個別ハードウェア・コンポーネントであってもよく、この出願の実施形態において開示される方法、ステップ、及び論理ブロック図を実装又は実行してもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサなどであってもよい。この出願の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア・プロセッサによって直接的に実行されてもよいし、プロセッサ内のハードウェア及びソフトウェア・モジュールの組み合わせを使用して実行されてもよい。
【0184】
この出願のこの実施形態では、メモリ930は、ハード・ディスク・ドライブ(hard disk drive、HDD)、ソリッドステート・ドライブ(solid-state drive、SSD)などの不揮発性メモリであってもよいし、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)などの揮発性メモリ(volatile memory)であってもよい。メモリは、期待されるプログラムコードを命令形態又はデータ構造形態で搬送又は記憶することができ、かつコンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であり、これに限定されない。この出願のこの実施形態のメモリは、代替的には、記憶機能を実装することができ、かつプログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成された回路又は任意の他の装置であってもよい。
【0185】
この出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、図5又は図6に示す実施形態においてNFVOによって実行される方法を実行することが可能となる。
【0186】
この出願の一実施形態は、命令を含むコンピュータ・プログラム製品を提供する。コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ上で動作するときに、コンピュータは、図5又は図6に示す実施形態においてNFVOによって実行される方法を実行することが可能となる。
【0187】
この出願の一実施形態は、チップ・システムを提供する。チップ・システムは、プロセッサを含み、メモリをさらに含んでもよく、前述の方法においてNFVOの機能を実装するように構成されている。チップ・システムは、チップを含んでもよいし、チップ及び別の個別のコンポーネントを含んでもよい。
【0188】
この出願の一実施形態は、システムを提供する。システムは、前述のNFVO及び別のデバイスを含み、別のデバイスはは、VIM、VNFM、及び/又は類似のものであってもよい。
【0189】
この出願の実施形態における方法の全部又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを介して実装されてもよい。ソフトウェア又はファームウェアが方法を実装するために使用されるときに、方法の全部又は一部は、コンピュータ・プログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータ・プログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータ上にロードされ、実行されるときに、本発明の実施形態による手順又は機能は、全体的又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ・ネットワーク、ネットワーク・デバイス、ユーザ機器、又は別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータ・センタから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、又はデジタル加入者線(digital subscriber line、略してDSL))又は無線(例えば、赤外線、ラジオ、又はマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータ・センタに伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバ、データ・センタなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー・ディスク、ハード・ディスク、又は磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル・ビデオ・ディスク(digital video disc、略してDVD))、半導体媒体(例えば、SSD)などであってもよい。
【0190】
明らかに、当業者は、この出願の範囲から逸脱することなく、この出願に様々な修正及び変形を行ってもよい。この出願は、この出願の以下の特許請求の範囲及びそれらの同等の技術によって定義される保護の範囲内にあることを条件として、この出願のこれらの修正及び変形をカバーすることを意図している。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9