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特許7450075在席判定装置、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】在席判定装置、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240307BHJP
【FI】
G06Q10/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023003100
(22)【出願日】2023-01-12
【審査請求日】2023-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】二見 恭平
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-098401(JP,A)
【文献】特開2002-215861(JP,A)
【文献】特開2012-165134(JP,A)
【文献】特開2019-197382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席に設置されたディスプレイに対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する情報取得部と、
前記ディスプレイの第1外部接続端子を介して接続するための入出力端子と、
前記入力元情報に基づいて前記ディスプレイが設置された座席が使用されているか否かを判定する在席判定部と
を具備し、
前記入力元情報は、前記ディスプレイに表示されているデータの入力元となる外部接続端子を示す情報であり、
前記在席判定部は、前記入力元情報で特定される外部接続端子が前記第1外部接続端子でない場合に、前記ディスプレイが設置された座席が使用されていると判定する在席判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の在席判定装置と、
予約時間において、座席が所定期間以上継続して使用されていない場合に、予約者に座席使用に関する問い合わせを行う予約管理部と
を備える座席予約管理システム。
【請求項3】
前記予約管理部は、前記座席使用に関する問い合わせに対して前記予約者から応答がなかった場合、又は、座席を使用しない旨の情報を受信した場合に、当該座席予約を取り消す請求項に記載の座席予約管理システム。
【請求項4】
コンピュータとディスプレイとを第1外部接続端子を介して接続し、前記ディスプレイが設置された座席が使用されているか否かを前記コンピュータが判定する在席判定方法であって、
前記コンピュータが、
座席に設置された前記ディスプレイに対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する情報取得処理と、
前記入力元情報に基づいて前記ディスプレイが設置された座席が使用されているか否かを判定する在席判定処理と
を実し、
前記入力元情報は、前記ディスプレイに表示されているデータの入力元となる外部接続端子を示す情報であり、
前記在席判定処理は、前記入力元情報で特定される外部接続端子が前記第1外部接続端子でない場合に、前記ディスプレイが設置された座席が使用されていると判定する在席判定方法。
【請求項5】
コンピュータを請求項1に記載の在席判定装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、在席判定装置、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、フリーアドレス制のオフィスやシェアオフィスの利用が増えてきている。従来、このような形態のオフィスにおいて、座席を予約できる座席予約システムが提案されている。座席を事前に時間予約しておくことで、使用する座席がない等の不都合を解消することができる。
【0003】
このような座席予約システムでは、例えば、座席予約システムのWebページやオフィスの各座席に設置されているディスプレイのサイネージ画面に座席の予約状況を表示することにより、利用者に対してその座席の予約状況を通知している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような従来の座席予約システムでは、事前予約は可能なものの、利用者による実際の座席の使用状態を確認することができないという不都合があった。
このため、例えば、座席予約をした利用者が予約時間に現われなかった場合には、その座席は利用可能な状態にありながらも予約時間にわたって座席が占拠された状態となり、せっかくのリソースが無駄となるおそれがあった。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、座席の使用状況を把握することのできる在席判定装置、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の参考例としての一態様は、座席に設置されたディスプレイに対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する情報取得部と、前記ディスプレイの第1外部接続端子を介して接続するための入出力端子と、前記入力元情報に基づいて前記ディスプレイが設置された座席が使用されているか否かを判定する在席判定部とを具備し、前記入力元情報は、前記ディスプレイに表示されているデータの入力元となる外部接続端子を示す情報であり、前記在席判定部は、前記入力元情報で特定される外部接続端子が前記第1外部接続端子でない場合に、前記ディスプレイが設置された座席が使用されていると判定する在席判定装置である。
【0007】
本開示の参考例としての一態様は、上記在席判定装置と、予約時間において、座席が所定期間以上継続して使用されていない場合に、予約者に座席使用に関する問い合わせを行う予約管理部とを備える座席予約管理システムである。
【0008】
本開示の参考例としての一態様は、コンピュータとディスプレイとを第1外部接続端子を介して接続し、前記ディスプレイが設置された座席が使用されているか否かを前記コンピュータが判定する在席判定方法であって、前記コンピュータが、座席に設置された前記ディスプレイに対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する情報取得処理と、前記入力元情報に基づいて前記ディスプレイが設置された座席が使用されているか否かを判定する在席判定処理とを実し、前記入力元情報は、前記ディスプレイに表示されているデータの入力元となる外部接続端子を示す情報であり、前記在席判定処理は、前記入力元情報で特定される外部接続端子が前記第1外部接続端子でない場合に、前記ディスプレイが設置された座席が使用されていると判定する在席判定方法である。
【0009】
本開示の参考例としての一態様は、コンピュータを上記在席判定装置として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、座席の使用状況を把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態に係る座席予約管理システムの全体構成を概略的に示したシステム構成図である。
図2】本開示の一実施形態に係る在席判定装置のハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。
図3】本開示の一実施形態に係る座席予約管理サーバのハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。
図4】本開示の一実施形態に係る在席判定装置が有する機能の一例を示した機能構成図である。
図5】本開示の一実施形態に係る在席判定装置において、座席が利用されている場合の入力元情報について説明するための図である。
図6】本開示の一実施形態に係る在席判定装置において、座席が利用されていない場合の入力元情報について説明するための図である。
図7】本開示の一実施形態に係る座席予約管理サーバが有する機能の一例を示した機能構成図である。
図8】本開示の一実施形態に係る在席判定方法の処理手順の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本開示に係る在席判定装置、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本開示の一実施形態に係る座席予約管理システム1の全体構成を概略的に示したシステム構成図である。図1に示すように、座席予約管理システム1は、在席判定装置10及び座席予約管理サーバ20を主な構成として備えている。座席予約管理システム1は、座席50の予約状況を管理する。座席予約管理システム1によって管理される座席50には、ディスプレイ40が設置されている。図1では、説明の便宜上、1つの座席50を管理する場合を例示して説明するが、この例に限れない。例えば、座席予約管理システム1は、1つのオフィス内に設置されている複数の座席の予約状況を管理するものであってもよいし、更に、複数のオフィスにおける座席の予約状況を統括的に管理するシステムであってもよい。
【0014】
在席判定装置10と座席予約管理サーバ20とは、ネットワーク5を介して互いに通信可能に接続され、情報の送受信が可能な構成とされている。ネットワーク5の一例としてインターネット回線があげられるが、他のネットワーク回線であってもよい。
【0015】
図2は、本開示の一実施形態に係る在席判定装置10のハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。図2に示すように、在席判定装置10は、コンピュータであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)11、メインメモリ12、二次記憶装置13、外部インターフェース14、通信インターフェース15を備えている。これら各部は、バスを介して直接または間接的に接続されている。
【0016】
CPU11は、例えば、バスを介して接続された二次記憶装置13に格納されたOS(Operating System)により在席判定装置10全体の制御を行う。CPU11は、1つ又は複数設けられており、互いに協働して処理を実現してもよい。
【0017】
メインメモリ12は、例えば、キャッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の書き込み可能なメモリで構成され、CPU11の実行プログラムの読み出し、実行プログラムによる処理データの書き込み等を行う作業領域として利用される。
【0018】
二次記憶装置13は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体(non-transitory computer readable storage medium)である。二次記憶装置13は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどである。二次記憶装置13の一例として、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)フラッシュメモリなどが挙げられる。二次記憶装置13は、例えば、Windows(登録商標)、iOS(登録商標)、Android(登録商標)等の在席判定装置10全体の制御を行うためのOS、BIOS(Basic Input/Output System)が格納されている。また、二次記憶装置13には、各種処理を実現するためのプログラムや、各種処理を実現するために必要とされる各種データが格納されている。二次記憶装置13は、複数設けられていてもよく、各二次記憶装置13に上述したようなプログラムやデータが分割されて格納されていてもよい。
【0019】
外部インターフェース14は、外部機器と接続するためのインターフェースである。外部機器の一例として、外部ディスプレイ等が挙げられる。外部インターフェース14は、例えば、接続される機器に応じてそれぞれ適切な入出力端子およびインターフェースを備えている。
【0020】
通信インターフェース15は、ネットワークに接続して他の装置と通信を行い、情報の送受信を行うためのインターフェースとして機能する。例えば、通信インターフェース15は、有線又は無線により他の装置と通信を行う。無線通信として、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、移動通信システム(3G、4G、5G、6G、LTE等)、無線LANなどの回線を通じた通信が挙げられる。有線通信の一例として、有線LAN(Local Area Network)などの回線を通じた通信が挙げられる。
【0021】
図3は、本開示の一実施形態に係る座席予約管理サーバ20のハードウェア構成の一例を示した概略構成図である。座席予約管理サーバ20は、コンピュータであり、例えば、CPU21、メインメモリ22、二次記憶装置23、外部インターフェース24、通信インターフェース25等を備えている。これら各部は直接的にまたはバスを介して間接的に相互に接続されており互いに連携して各種処理を実行する。なお、各部の詳細については、上述した通りであるから、ここでの説明は省略する。
【0022】
図4は、本実施形態に係る在席判定装置10が有する機能の一例を示した機能構成図である。図4に示すように、在席判定装置10は、情報取得部31、座席予約情報取得部32、在席判定部33、通信部34、及び入出力端子を備えている。本実施形態では、入出力端子の一例として、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子35を例示して説明するが、この例に限られない。
例えば、入出力端子は、DDC/CI(Display Data Channel Command Interface)に対応している端子であればよく、一例として、VGA(Video Graphics Array)端子、DVI(Digital Visual Interface)端子、ディスプレイポート端子等が挙げられる。
【0023】
ディスプレイ40は、複数の外部接続端子を備えている。本実施形態において、ディスプレイ40は、HDMI端子(第1外部接続端子)41、USB Type-Cポート(以下、「Type-Cポート」という。)42、及びディスプレイポート43を備えている場合を例示して説明するがこの例に限られない。例えば、これらの端子に加えて、又は、代えて、VGA端子、DVI端子等を備えていてもよい。
在席判定装置10とディスプレイ40とは、HDMI端子35、41を介して互いに接続されている。
【0024】
情報取得部31は、座席50に設置されたディスプレイ40に対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する。入力元情報は、ディスプレイ40に表示されているデータ入力元となる外部接続端子を示す情報である。
ディスプレイ40の制御プロトコルは、VESA規格で定義されており、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)を用いて制御することが可能である。例えば、在席判定装置10からディスプレイ40に対して、アドレス60Hの問い合わせを行うことで、ディスプレイ40のデータ入力元となる外部接続端子の情報を取得することができる。なお、VESAに問い合わせアドレスが規定されていない制御プロトコル(例えば、TypeC等の制御プロトコル)については、問い合わせアドレスについてディスプレイメーカーと事前に決定すればよい。
情報取得部31は、例えば、所定の時間間隔(例えば、数分間隔)で、ディスプレイ40に対してデータ入力元の外部接続端子を繰り返し問い合わせ、入力元情報を取得する。
【0025】
例えば、図5に示すように、座席50を予約した利用者が予約時間に座席に着席し、持参した利用者端末(パーソナルコンピュータ)60をType-Cポート42(図4参照)を介してディスプレイ40に接続し、拡張ディスプレイとして使用した場合を考える。この場合、ディスプレイ40のデータ入力元(Input Select)となる外部接続端子は、Type-Cポート42となる。すなわち、この場合、情報取得部31は、入力元情報として、「Type-Cポート」を取得することとなる。
【0026】
一方、図6に示すように、利用者(予約者)が予約時間に座席に着席していない場合や、着席していてもディスプレイ40を使用していない場合には、ディスプレイ40には在席判定装置10しか接続されていない状態となる。この場合、ディスプレイ40のデータ入力元はHDMI端子35となり、ディスプレイ40には、在席判定装置10から提供されるデータ(例えば、サイネージ画面)が表示されることとなる。例えば、この場合、現在日時、予約状況、次の予約時間における利用者IDなどがディスプレイ40に表示される。
このように、ディスプレイ40の外部接続端子に在席判定装置10しか接続されていない場合には、情報取得部31は、入力元情報として、「HDMI端子」を取得することとなる。
【0027】
座席予約情報取得部32は、例えば、所定の時間間隔(例えば、6時間間隔、12時間間隔、24時間間隔等)又は所定のタイミング(例えば、0時等のように決められた時刻)で、座席予約管理サーバ20から座席50の座席予約情報を取得する。
座席予約情報には、例えば、座席50の識別情報及び予約者の識別情報が登録され、更に、予約者毎に予約開始時刻と予約終了時刻とが登録されている。
【0028】
在席判定部33は、入力元情報に基づいてディスプレイ40が設置された座席50の使用状況を判定する。例えば、在席判定部33は、入力元情報がHDMI端子(第1外部接続端子)以外である場合に、ディスプレイ40が設置された座席50が使用されていると判定し、他方、入力元情報がHDMI端子である場合に、ディスプレイ40が設置された座席が使用されていないと判定する。
更に、在席判定部33は、座席予約情報を参照し、座席予約情報と在席判定結果とに基づいて、座席予約管理サーバ20に通知する在席状況情報を作成する。
【0029】
例えば、在席判定部33は、予約が入っている時間であって、座席が使用されている場合には、正当使用であることを示す在席状況情報、例えば、「使用中」の在席状況情報を作成する。
また、在席判定部33は、予約が入っている時間であって、座席が使用されていない場合には、座席50が使用されていないことを示す在席状況情報、例えば、「離席中」の在席状況情報を作成する。
また、在席判定部33は、予約が入っていない時間であって、座席が使用されている場合には、座席が不正に使用されていることを示す在席状況情報、例えば、「一時使用中」の在席状況情報を作成する。
在席判定部33によって作成された在席状況情報は、通信部34によって座席予約管理サーバ20へ送信される。
【0030】
通信部34は、ネットワーク5に接続して他の装置(例えば、座席予約管理サーバ20等)と通信を行う。
【0031】
図7は、本実施形態に係る座席予約管理サーバ20が有する機能の一例を示した機能構成図である。図7に示すように、座席予約管理サーバ20は、記憶部51、通信部52、及び予約管理部53を備えている。
【0032】
記憶部51には、座席予約管理サーバ20が管理する座席予約情報が格納されている。座席予約情報には、例えば、座席の識別情報毎に、予約者の識別情報、各予約者による予約開始時刻と予約終了時刻とが関連付けられて登録されている。
【0033】
通信部52は、ネットワーク5に接続して他の装置(例えば、在席判定装置10、予約者端末等)と通信を行う。
【0034】
予約管理部53は、座席予約に関する処理を行う。
例えば、利用者から座席予約、予約キャンセル等を受け付けた場合に、その入力情報に基づいて記憶部51に格納されている座席予約情報を更新する。また、予約管理部53は、在席判定装置10から座席の識別情報と共に座席予約情報の送信リクエストを受信した場合に、受信した座席の識別情報によって特定される座席予約情報を記憶部51から取得し、取得した座席予約情報を在席判定装置10に送信する。
【0035】
また、予約管理部53は、在席判定装置10から在席状況情報を受信し、受信した在席状況情報に基づいてWEBページの予約サイトに表示させる情報を制御する。例えば、座席予約サイトのWebページには、各座席の配置が表示されるとともに、各座席には、その座席の予約状況及び使用状況が表示される。
【0036】
例えば、予約管理部53は、「使用中」の在席状況情報を受信した場合には、Webページ上の当該座席に使用されていることを示す表示、例えば、「在席中」、「使用中」等の表示を行う。
【0037】
また、予約管理部53は、「離席中」の在席状況情報を受信した場合には、Webページ上の当該座席に、使用されていないことを示す表示、例えば、「離席中」等の表示を行う。更に、予約管理部53は、過去所定期間における在席状況情報を参照することにより、座席が所定期間以上継続して使用されていない場合には、当該座席50の予約者に座席使用に関する問い合わせを行うこととしてもよい。例えば、予約管理部53は、予約者の登録先(例えば、メールアドレス等)に、座席を使用しているか否かを問い合わせることとしてもよい。また、上記問い合わせは、例えば、在席判定装置10を介してディスプレイ40に在席か否かを問い合わせるメッセージを表示させることで行ってもよい。また、問い合わせは、表示に限らず、例えば、音声や音などによる問い合わせ、表示と音の組み合わせによる問い合わせであってもよい。
【0038】
更に、予約管理部53は、座席使用に関する問い合わせに対して、予約者から応答がなかった場合、又は、座席を使用しない旨の情報を受信した場合に、当該座席予約を取り消すこととしてもよい。すなわち、この場合には、予約管理部53は、記憶部51に格納されている予約管理情報における当該予約を取り消す等の処理を行う。
【0039】
また、予約管理部53は、「一時使用中」の在席状況情報を受信した場合には、Webページ上の当該座席に、予約中ではないのに座席が使用されていることを示す表示、例えば、「一時使用中」等の表示を行う。また、この場合は、座席が不正使用されている可能性があるので、予約管理部53は、その座席が設置されているオフィスの管理者に対して、座席の識別情報とともに不正使用の可能性がある旨の通知を行うこととしてもよい。
【0040】
次に、本実施形態に係る在席判定装置10による在席判定方法について図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る在席判定方法の処理手順の一例を示したフローチャートである。なお、以下の処理は、所定の時間間隔で繰り返し行われる。
【0041】
まず、在席判定装置10は、ディスプレイ40から入力元情報を取得し(SA1)、続いて、入力元情報がHDMI端子であるか否かを判定する(SA2)。この結果、入力元情報がHDMI端子以外である場合には(SA2:NO)、座席が使用されていると判定する(SA3)。続いて、座席予約の時間帯か否かを判定する(SA4)。この結果、座席予約の時間帯であれば(SA4:YES)、正当使用であることを示す在席状況情報、例えば、「使用中」の在席状況情報を座席予約管理サーバ20に送信して(SA5)、当該処理を終了する。
【0042】
一方、ステップSA4において、座席予約の時間帯でない場合には(SA4:NO)、座席が不正に使用されていることを示す在席状況情報、例えば、「一時使用中」の在席状況情報を座席予約管理サーバ20に送信し(SA6)、当該処理を終了する。
【0043】
一方、ステップSA2において、入力元情報がHDMI端子であった場合には(SA2:YES)、座席が使用されていないと判定する(SA7)。続いて、座席予約の時間帯か否かを判定する(SA8)。この結果、座席予約の時間帯であれば(SA8:YES)、使用されていないことを示す在席状況情報、例えば、「離席中」の在席状況情報を座席予約管理サーバ20に送信し(SA9)、当該処理を終了する。一方、ステップSA8において、座席予約の時間帯でない場合には(SA8:NO)、在席状況情報を送付することなく、本処理を終了する。
【0044】
上記の処理が所定の時間間隔(例えば、5分間隔)で繰り返し行われることにより、座席予約管理サーバ20には、定期的に座席50の在席状況情報が送られることとなる。座席予約管理サーバ20の予約管理部53は、在席状況情報に基づいて、座席50が正当に利用されているのか、不正に利用されているのか、また、予約が入っているにもかかわらず座席50が使用されていないのかなどの座席の使用状況を判定する。そして、この判定結果に基づいて適切な対応、例えば、Webページへの座席の使用状況に関する表示、利用者への問い合わせ、座席管理者への通知を行う。
【0045】
以上説明してきたように、本実施形態に係る在席判定装置10、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システム1によれば、以下のような効果を奏する。
在席判定装置10は、座席50に設置されたディスプレイ40に対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する情報取得部31と、入力元情報に基づいてディスプレイが設置された座席の使用状況を判定する在席判定部33とを備えている。これにより、座席50の使用状態を確認することが可能となる。
【0046】
より具体的には、在席判定装置10は、ディスプレイ40のHDMI端子(第1外部接続端子)41を介して接続するためのHDMI端子(入出力端子)35を備えており、情報取得部31は、ディスプレイ40のデータ入力元である外部接続端子を示す入力元情報を取得する。そして、在席判定部33は、データ入力元の外部接続端子がHDMI端子41でない場合に、ディスプレイ40が設置された座席が使用されていると判定する。
このように、ディスプレイ40の入力元情報に基づいて、その座席が使用されているか否かを判定するので、利用者が使用する利用者端末の機種等に依存することなく、座席の使用状況を把握することが可能となる。
【0047】
また、本実施形態に係る座席予約管理システム1によれば、予約時間において、座席が所定期間以上継続して使用されていない場合には、予約者に座席使用に関する問い合わせを行う。これにより、予約者に対して座席予約を改めて通知することができるとともに、座席使用に関する予約者の使用意思を確認することが可能となる。
更に、上記問い合わせに対して、予約者から応答がなかった場合、又は、座席を使用しない旨の情報を受信した場合には、当該座席予約を取り消すこととしたので、座席を他の利用者に開放することが可能となり、リソースの無駄遣いを解消することが可能となる。
【0048】
なお、上記実施形態では、在席判定装置10が入出力端子を介してディスプレイ40に接続される場合を例示して説明したがこの例に限られない。例えば、ディスプレイ40がコンピュータを搭載するようなスマートディスプレイ等の場合には、ディスプレイ40に搭載されているコンピュータに在席判定装置10の機能を持たせることとしてもよい。この場合、在席判定装置10は、ディスプレイ40が備えるいずれかの外部入力端子を介して利用者端末が接続された場合に、座席50が使用されていると判定することとしてもよい。
【0049】
また、上述した実施形態では、在席判定装置10が情報取得部31、座席予約情報取得部32、及び在席判定部33を備える場合について説明したが、これに限られない。例えば、これらの機能の全て又は一部を座席予約管理サーバ20が備えることとしてもよい。
同様に、上述した実施形態では、座席予約管理サーバ20が予約管理部53を備える場合を例示して説明したが、この例に限られない。例えば、予約管理部53が備える一部の機能を在席判定装置10が備えることとしてもよい。例えば、在席状況情報に基づく利用者への問い合わせ、座席予約情報の更新(例えば、利用者が現れなかった場合の座席予約の取消処理等)、座席が不正に使用されていた場合の管理者への通知を在席判定装置10が行うこととしてもよい。
【0050】
以上、本開示について実施形態を用いて説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。開示の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれる。また、上記実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、上記実施形態で説明した処理の流れも一例であり、本開示の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 :座席予約管理システム
10 :在席判定装置
14 :外部インターフェース
15 :通信インターフェース
20 :座席予約管理サーバ
24 :外部インターフェース
25 :通信インターフェース
31 :情報取得部
32 :座席予約情報取得部
33 :在席判定部
34 :通信部
35 :HDMI端子(入出力端子)
40 :ディスプレイ
41 :HDMI端子(第1外部接続端子)
42 :Type-Cポート
43 :ディスプレイポート
50 :座席
51 :記憶部
52 :通信部
53 :予約管理部
60 :利用者端末
【要約】
【課題】利用者(予約者)による座席の使用状況を把握することのできる在席判定装置、在席判定方法、及びプログラム、並びに座席予約管理システムを提供すること。
【解決手段】在席判定装置10は、座席に設置されたディスプレイに対するデータ入力元を示す入力元情報を取得する情報取得部31と、入力元情報に基づいてディスプレイ40が設置された座席の使用状況を判定する在席判定部33とを備える。入力元情報は、例えば、ディスプレイ40に表示されているデータの入力元となる外部接続端子を示す情報である。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8