(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20240307BHJP
【FI】
G06Q40/12 420
(21)【出願番号】P 2023107682
(22)【出願日】2023-06-30
【審査請求日】2023-12-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松井 一透
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-021147(JP,A)
【文献】特開2021-060801(JP,A)
【文献】特開2023-088441(JP,A)
【文献】特開2008-026967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの業務に係る会計処理を行うためのプログラムであって、
前記メモリは、前記業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報を記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザから、前記業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた付加情報が、前記記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または前記記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、前記同一の付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する前記記憶されている付加情報を抽出して前記ユーザに提示し、前記ユーザから、前記記憶されている付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するか、または前記受け付けた付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、前記受け付けた付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するステップと、を実行させ、
前記受け付けた付加情報が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、前記受け付けた付加情報と前記記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する、プログラム。
【請求項2】
前記メモリは、前記付加情報を、所定の優先度に応じて記憶し、
前記判定結果が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する前記記憶されている付加情報を前記優先度の順に前記ユーザに提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記優先度は、前記ユーザが前記仕訳の勘定科目を入力した回数に応じて決定される、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ユーザから新たな付加情報を受け付けるステップにおいて、前記ユーザが新たな付加情報を入力する途中で、類似する前記記憶されている付加情報を抽出して前記ユーザに提示する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
制御部と、メモリとを備え、ユーザの業務に係る会計処理を行う情報処理装置であって、
前記メモリは、前記業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報を記憶し、
前記制御部は、
前記ユーザから、前記業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた付加情報が、前記記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または前記記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、前記同一の付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する前記記憶されている付加情報を抽出して前記ユーザに提示し、前記ユーザから、前記記憶されている付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するか、または前記受け付けた付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、前記受け付けた付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するステップと、を実行し、
前記受け付けた付加情報が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、前記受け付けた付加情報と前記記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する、情報処理装置。
【請求項6】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行され、ユーザの業務に係る会計処理を行うための方法であって、
前記メモリは、前記業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報を記憶し、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記ユーザから、前記業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた付加情報が、前記記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または前記記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、前記同一の付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する前記記憶されている付加情報を抽出して前記ユーザに提示し、前記ユーザから、前記記憶されている付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するか、または前記受け付けた付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップと、
前記判定の結果が、前記記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、前記受け付けた付加情報を前記仕訳の勘定科目に付与するステップと、を実行し、
前記受け付けた付加情報が、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、前記受け付けた付加情報と前記記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、前記記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
法人または個人事業主であるユーザの業務に係る、入出金を管理するための会計処理を行うシステムが知られている。
【0003】
特許文献1には、取引内容に含まれる摘要情報からキーワードとなる摘要文字列を抽出し、摘要辞書データを参照して取引内容に対応する勘定科目の候補を抽出するシステムについての技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような業務における入出金に係る仕訳において、勘定科目を記載することは通常行われているが、当該仕訳がどのような取引であったかを後に参照するのは、通常の会計処理における会計データでは困難であった。特許文献1に記載の発明では、摘要辞書データを参照して取引内容に対応する勘定科目の候補を抽出しているが、仕訳に取引内容を示すデータを付与することは行われていない。そのため、ユーザが仕訳に取引内容を示すデータを付与する構成にした場合、標記の統一性が担保できない、という課題があった。
【0006】
そこで、本開示では、仕訳の勘定科目に取引内容等を示す付加情報を付与する場合に、付加情報の表記の統一性を担保する技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの業務に係る会計処理を行うためのプログラムであって、メモリは、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報を記憶し、プログラムは、プロセッサに、ユーザから、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップと、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップと、判定結果が、記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、同一の付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップと、判定結果が、記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する記憶されている付加情報を抽出してユーザに提示し、ユーザから、記憶されている付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップと、判定結果が、記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップと、を実行させ、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、受け付けた付加情報と記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザから受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に存在するか、類似するものが存在するかを判定し、判定結果に基づいてユーザから受け付けた付加情報を勘定科目に付与する。これにより、仕訳の勘定科目に取引内容等を示す付加情報を付与する場合に、付加情報の表記の統一性を担保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る会計処理システム1の全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2の端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2のサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図3の会計データベース2021のデータ構造の例を示す図である。
【
図5】会計処理システム1によるタグ付与処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。以下の説明では、同一の構成には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概要>
以下、本開示に係る会計処理システムについて説明する。本開示に係る会計処理システムは、ユーザである法人または個人事業主の業務に係る、会計処理を行うためのシステムである。本開示に係る会計処理システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムである。
【0012】
本開示に係る会計処理システムは、会計処理をするにあたり、ユーザの業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に対して、付加情報としてタグを付与しておき、当該仕訳がどのような取引であったか、等の情報を後に参照することができるように構成されている。このタグは、ユーザがテキストデータとして入力したものである。
【0013】
ところで、このようなタグを、ユーザがテキストデータとして入力したものとすると、ユーザごとに記載内容が異なるため、同じような意味合いのタグであっても表記ゆれが起こることになり、タグの標記の統一性が担保できない、という課題があった。そこで、タグをある程度固定のものにしておき、ユーザがその固定のタグから選択できるようにする手法もある。ただし、この場合、固定のタグの中にユーザが選択したいものが存在しない場合もあり、ユーザにとって使いづらい、という課題があった。
【0014】
そこで、本開示に係る会計処理システムは、ユーザから受け付けたタグ(付加情報)と同一のものが記憶されているタグに存在するか、類似するものが存在するか、同一及び類似するものが存在しないかを判定し、判定結果に基づいて、ユーザから受け付けたタグ、またはすでに記憶されているタグを仕訳の勘定科目に付与する。このとき、受け付けたタグと記憶されているタグとの間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、記憶されているタグに類似するものが存在すると判定する。
【0015】
上記のような構成により、ユーザから受け付けたタグと同一のものがすでに登録されているか、類似するものが登録されているかを判定することにより、タグの表記ゆれを回避することを可能にしている。また、一致する度合いを示す一致度により判定するので、より精緻な判定を可能にしている。
【0016】
<実施の形態1>
以下、会計処理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0017】
<1 会計処理システム1の全体構成>
図1は、実施の形態1に係る会計処理システム1の全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、会計処理システム1は、複数の端末装置(
図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態では、サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)であり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。なお、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0018】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して会計処理システム1の機能である会計処理を行い、業務における仕訳の勘定科目に対して、付加情報としてタグを入力して付与する者であり、例えば事業者である企業の従業員、または個人事業主等である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0019】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0020】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0021】
サーバ20は、会計処理システム1の機能である、ユーザである法人または個人事業主の業務に係る、会計処理を行う装置である。サーバ20は、会計処理をするにあたり、ユーザから、業務における仕訳の勘定科目に対して、付加情報としてタグを付与するためのテキストデータの入力を受け付ける。また、サーバ20は、ユーザから受け付けたタグ(付加情報)と同一のものが記憶されているタグに存在するか、類似するものが存在するか、同一及び類似するものが存在しないかを判定し、判定結果に基づいて、ユーザから受け付けたタグ、またはすでに記憶されているタグを仕訳の勘定科目に付与する。
【0022】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0023】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0024】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、
図1の端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
図2に示す端末装置10は、移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末として説明するが、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。
【0025】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0026】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0027】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0028】
操作受付部130は、制御部180の制御に応じて、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0029】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部180へ出力する。
【0030】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部180へ出力する。
【0031】
音声処理部140は、制御部180の制御に応じて、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0032】
ディスプレイ150は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0033】
カメラ160は、制御部180の制御に応じて、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置により構成されてもよい。
【0034】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15及び記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報171を記憶する。
【0035】
ユーザ情報171は、端末装置10を使用して、会計処理システム1の機能である会計処理を行い、業務における仕訳の勘定科目に対して、付加情報としてタグを入力して付与するユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、事業者または担当者の氏名または名称等の情報が含まれる。
【0036】
制御部180は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10の記憶部170に格納され、インストールされているアプリケーションである図示しないプログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、通知制御部183と、データ処理部184としての機能を発揮する。
【0037】
入力操作受付部181は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0038】
送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0039】
通知制御部183は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部183は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0040】
データ処理部184は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0041】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、
図1のサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0042】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0043】
記憶部202は、例えばメモリ25、ストレージ26から構成され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、会計データベース2021等を記憶する。
【0044】
会計データベース2021は、会計処理システム1の管理対象である、業務に係る会計情報、具体的には企業や個人事業主等に係る仕訳の情報と、仕訳の勘定科目に対して付与されている、付加情報としてのタグを保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0045】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、タグ受付モジュール2033、タグ類否判定モジュール2034、及びタグ付与モジュール2035に示す機能を発揮する。
【0046】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0047】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0048】
タグ受付モジュール2033は、事業者である企業の従業員、または個人事業主等であるユーザから、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報(タグ)を受け付ける処理を制御する。タグ受付モジュール2033が受け付けるタグは、例えば、下記を含む。
・付与される仕訳に係る取引の取引先に関する情報(企業名等)
・付与される仕訳に係る取引の品目に関する情報
・付与される仕訳に係る取引部門に関する情報(部署名等)
・付与される仕訳に係るセグメントに関する情報
・付与される仕訳に関するメモ情報
このほかにも、タグ受付モジュール2033は、仕訳に付与するあらゆる情報を受け付けてもよい。
【0049】
このとき、タグ受付モジュール2033は、新たな付加情報(タグ)の属性を示す属性情報を受け付けてもよい。タグ受付モジュール2033が受け付ける属性情報は、上記のタグに対応して、例えば下記を含む。
・属性「取引先」
・属性「品目」
・属性「部門」
・属性「セグメント」
・属性「メモ」
このほかにも、タグ受付モジュール2033は、あらゆる属性情報を受け付けてもよい。
【0050】
例えば、端末装置10は、入力操作受付部181による処理で、ユーザから勘定科目に付与する新たなタグの入力を受け付ける。ユーザが勘定科目に付与する新たなタグを入力すると、端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザにより入力された勘定科目に付与する新たなタグの情報を送信する。タグ受付モジュール2033は、通信部201を介して、ユーザにより入力された勘定科目に付与する新たなタグの情報を受信して受け付ける。
【0051】
また、タグ受付モジュール2033は、端末装置10からユーザが新たな付加情報を入力する途中で、類似する記憶されている付加情報を抽出し、ユーザに提示してもよい。タグ受付モジュール2033は、具体的には、いわゆる入力予測機能を備えてもよい。
【0052】
タグ類否判定モジュール2034は、タグ受付モジュール2033が受け付けたタグが会計データベース2021に記憶されているタグに同一のものが存在するか、記憶されているタグに類似するものが存在するか、または記憶されているタグに同一及び類似するものが存在しないか、を判定する処理を制御する。このとき、タグ類否判定モジュール2034は、タグ受付モジュール2033が受け付けた属性情報に基づいて判定してもよく、例えば、属性情報が一致するタグについて判定してもよく、特定の複数の属性についてのタグについて判定してもよい。
【0053】
次に、タグ類否判定モジュール2034は、受け付けたタグに同一のものが存在する場合、当該同一のタグを仕訳の勘定科目に付与するタグとして決定する処理を制御する。タグ類否判定モジュール2034は、同一のものが存在するかまたは存在しないかを判定する場合、例えば、タグのテキストデータが完全一致するか否かで判定する。
【0054】
タグ類否判定モジュール2034は、受け付けたタグに類似するものが存在する場合、その記憶されているタグを抽出してユーザに提示し、ユーザから、記憶されているタグを仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けたタグを仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付ける処理を制御する。このとき、タグ類否判定モジュール2034は、通信部201を介して、類似するものとして抽出されたタグの情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、送受信部182を介して、類似するものとして抽出されたタグの情報を受信し、通知制御部183による処理で類似するものとして抽出されたタグの情報をディスプレイ150に表示させて、ユーザに提示する。このとき、類似するものとして抽出されたタグは、複数でもよい。
【0055】
このとき、類似するものとして抽出されたタグの情報について、ユーザに提示する際の所定の優先度に応じて、その順で提示してもよい。この優先順位は、例えば、仕訳の勘定科目を入力した回数に応じて決定してもよい。また、この優先順位は、記憶部202にあらかじめ記憶されていてもよい。
【0056】
そして、端末装置10は、入力操作受付部181による処理で、ユーザから記憶されているタグを仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けたタグを仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付ける。ユーザが選択する操作をすると、端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザにより選択された情報を送信する。タグ類否判定モジュール2034は、通信部201を介して、ユーザにより選択されたタグの情報を受信して受け付け、仕訳の勘定科目に付与するタグとして決定する。
【0057】
このとき、タグ類否判定モジュール2034は、受け付けたタグに類似するものが存在するかまたは存在しないかを判定する場合、例えば、受け付けたタグと記憶されているタグとの間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、類似するものが存在すると判定する。
【0058】
また、タグ類否判定モジュール2034は、受け付けたタグに同一及び類似するものが存在しない場合、受け付けたタグを仕訳の勘定科目に付与するタグとして決定する処理を制御する。
【0059】
タグ付与モジュール2035は、タグ類否判定モジュール2034の判定結果に基づくタグを、仕訳の勘定科目に付与する処理を制御する。
【0060】
タグ付与モジュール2035は、付与したタグの情報を、会計データベース2021に格納して記憶させる。
【0061】
<2 データ構造>
以下、
図4を参照しながら、会計処理システム1により参照されるデータ構造について説明する。
図4は、
図3の会計データベース2021のデータ構造の例を示す図である。
【0062】
図4に示すように、会計データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「仕訳データ詳細情報」等を含む。
【0063】
項目「ユーザID」は、会計処理システム1にて管理する入出金情報の登録を行うユーザそれぞれを識別する情報である。
【0064】
項目「ユーザ名」は、会計処理システム1にて管理する入出金情報の登録を行うユーザである企業等の名称を示す情報であり、例えば、法人名称等が格納されている。
【0065】
項目「仕訳データ詳細情報」は、会計処理システム1にて管理する仕入や売上等の入出金を記帳した仕訳データであり、具体的には、項目「日付」と、項目「借方/貸方」と、項目「摘要」と、項目「金額」と、項目「タグ」等を含む。この項目「仕訳データ詳細情報」は、事業者であるユーザが日々の入出金について登録した情報に基づき、仕訳を行い、会計情報として登録した情報であり、例えば、項目「日付」の順に時系列で、最新の情報がレコードとして追加されるように構成されている。
【0066】
項目「日付」は、会計処理システム1にて管理する入出金が発生した日付の情報である。
【0067】
項目「借方/貸方」は、仕訳を行った仕訳データの借方または貸方の区別を示す情報であり、例えば、借方である場合は「借方」の情報が、貸方である場合は「貸方」の情報が格納されている。借方及び貸方は、現在帳簿への記帳で一般的に使用されている、複式簿記における記載項目である。
【0068】
項目「摘要」は、仕訳を行った仕訳データの勘定科目を示す情報である。勘定科目は、日々の取引の入力で使用される費目の内容を示す情報であり、例えば
図4に示すように、「仕入」、「買掛金」、「仮払消費税」等の内容が格納されている。
【0069】
項目「金額」は、仕訳を行った仕訳データの金額を示す情報である。項目「金額」には、項目「摘要」が示す勘定科目の例である、「仕入」、「買掛金」、「仮払消費税」等の金額が格納されている。
【0070】
項目「タグ」は、当該仕訳の勘定科目に付与されたタグを示す情報である。項目「タグ」には、例えば、タグ受付モジュール2033が受け付け、タグ付与モジュール2035が付与した属性情報と、タグの情報とが格納されている。
【0071】
サーバ20のタグ付与モジュール2035は、仕訳の勘定科目に付与するタグとして決定されることに伴って、会計データベース2021の項目「タグ」に付与する。
【0072】
<3 動作>
以下、
図5を参照しながら、実施の形態1における会計処理システム1によるタグ付与処理について説明する。
【0073】
図5は、会計処理システム1によるタグ付与処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0074】
ステップS111において、端末装置10の入力操作受付部181は、事業者である企業の従業員、または個人事業主等であるユーザから、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報(タグ)と、タグの属性を示す属性情報を入力する操作を受け付ける。送受信部182は、受け付けた新たなタグの情報、タグの属性情報、及びユーザ情報171をサーバ20へ送信する。
【0075】
ステップS121において、サーバ20のタグ受付モジュール2033は、ステップS111で送信された新たなタグの情報、タグの属性情報及びユーザ情報171を、通信部201を介して受け付ける。
【0076】
ステップS122において、サーバ20のタグ類否判定モジュール2034は、ステップS121で受け付けたタグが会計データベース2021に記憶されているタグに同一のものが存在するか、記憶されているタグに類似するものが存在するか、または記憶されているタグに同一及び類似するものが存在しないか、を判定する。また、ステップS122では、記憶されているタグを仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けたタグを仕訳の勘定科目に付与するかを決定する。
【0077】
ステップS123において、サーバ20のタグ付与モジュール2035は、ステップS122の判定結果に基づくタグを、仕訳の勘定科目に付与する。また、ステップS123において、サーバ20のタグ付与モジュール2035は、付与したタグの情報を、会計データベース2021に格納して記憶させる。
【0078】
以上のように、会計処理システム1では、ユーザから業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報(タグ)を受け付け、受け付けたタグが記憶されているタグに同一のものが存在するか、記憶されているタグに類似するものが存在するか、または記憶されているタグに同一及び類似するものが存在しないか、を判定する。このとき、会計処理システム1では、受け付けたタグと記憶されているタグとの間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、類似するものが存在すると判定する。そして、判定結果に基づくタグを、仕訳の勘定科目に付与する。そのため、ユーザから受け付けたタグと同一のものがすでに登録されているか、類似するものが登録されているかを判定することにより、タグの表記ゆれを回避することが可能になる。これにより、仕訳の勘定科目に取引内容等を示す付加情報を付与する場合に、付加情報の表記の統一性を担保することが可能になる。
【0079】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザから業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報(タグ)を受け付け、受け付けたタグが記憶されているタグに同一のものが存在するか、記憶されているタグに類似するものが存在するか、または記憶されているタグに同一及び類似するものが存在しないか、を判定する。このとき、受け付けたタグと記憶されているタグとの間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、類似するものが存在すると判定する。そして、判定結果に基づくタグを、仕訳の勘定科目に付与する。そのため、ユーザから受け付けたタグと同一のものがすでに登録されているか、類似するものが登録されているかを判定することにより、タグの表記ゆれを回避することが可能になる。これにより、仕訳の勘定科目に取引内容等を示す付加情報を付与する場合に、付加情報の表記の統一性を担保することが可能になる。
【0080】
また、本実施形態によると、新たな付加情報(タグ)の属性を示す属性情報を受け付け、受け付けたタグが記憶されているタグに同一または類似のものが存在するかを判定する際に、受け付けた属性情報に基づいて判定する。そのため、ユーザから受け付けたタグと同一のものがすでに登録されているか、類似するものが登録されているかを判定することにより、タグの表記ゆれをより精緻に回避することが可能になる。
【0081】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0082】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0083】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの業務に係る会計処理を行うためのプログラムであって、メモリ25は、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報(2021)を記憶し、プログラムは、プロセッサ29に、ユーザから、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップ(S121)と、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、同一の付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する記憶されている付加情報を抽出してユーザに提示し、ユーザから、記憶されている付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップ(S122)と、を実行させ、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、受け付けた付加情報と記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する、プログラム。
【0084】
(付記2)メモリは、付加情報を、所定の優先度に応じて記憶し、判定結果が、記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する記憶されている付加情報を優先度の順にユーザに提示する、(付記1)に記載のプログラム。
【0085】
(付記3)優先度は、ユーザが仕訳の勘定科目を入力した回数に応じて決定される、(付記2)に記載のプログラム。
【0086】
(付記4)ユーザから新たな付加情報を受け付けるステップにおいて、ユーザが新たな付加情報を入力する途中で、類似する記憶されている付加情報を抽出してユーザに提示する、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載のプログラム。
【0087】
(付記5)制御部203と、メモリ(記憶部202)とを備え、ユーザの業務に係る会計処理を行う情報処理装置であって、メモリは、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報(2021)を記憶し、制御部は、ユーザから、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップ(S121)と、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、同一の付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する記憶されている付加情報を抽出してユーザに提示し、ユーザから、記憶されている付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップ(S122)と、を実行し、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、受け付けた付加情報と記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する、情報処理装置。
【0088】
(付記7)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行され、ユーザの業務に係る会計処理を行うための方法であって、メモリ25は、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報(2021)を記憶し、方法は、プロセッサ29が、ユーザから、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する、新たな付加情報を受け付けるステップ(S121)と、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に同一のものが存在するか、記憶されている付加情報に類似するものが存在するか、または記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しないか、を判定するステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に同一のものが存在する場合、同一の付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に類似するものが存在する場合、類似する記憶されている付加情報を抽出してユーザに提示し、ユーザから、記憶されている付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、または受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するか、を選択する入力を受け付けるステップ(S122)と、判定結果が、記憶されている付加情報に同一及び類似するものが存在しない場合、受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するステップ(S122)と、を実行し、受け付けた付加情報が、記憶されている付加情報に類似するものが存在するかを判定するステップにおいて、受け付けた付加情報と記憶されている付加情報との間において一致する度合いを示す一致度が、所定の閾値以上である場合、記憶されている付加情報に類似するものが存在すると判定する、方法。
【符号の説明】
【0089】
1 :会計処理システム
10 :端末装置
10A :端末装置
10B :端末装置
13 :入力装置
14 :出力装置
15 :メモリ
16 :記憶部
19 :プロセッサ
20 :サーバ
25 :メモリ
26 :ストレージ
29 :プロセッサ
80 :ネットワーク
81 :無線基地局
82 :無線LANルータ
111 :アンテナ
112 :アンテナ
121 :第1無線通信部
122 :第2無線通信部
130 :操作受付部
131 :キーボード
132 :マウス
140 :音声処理部
141 :マイク
142 :スピーカ
150 :ディスプレイ
160 :カメラ
170 :記憶部
171 :ユーザ情報
180 :制御部
181 :入力操作受付部
182 :送受信部
183 :通知制御部
184 :データ処理部
201 :通信部
202 :記憶部
203 :制御部
2021 :会計データベース
2031 :受信制御モジュール
2032 :送信制御モジュール
2033 :タグ受付モジュール
2034 :タグ類否判定モジュール
2035 :タグ付与モジュール
【要約】 (修正有)
【課題】仕訳の勘定科目に取引内容等を示す付加情報を付与する場合に付加情報の表記の統一性を担保するプログラム、情報処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】会計処理システムにおいて、サーバは、業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する付加情報を記憶し、ユーザから業務における入出金に係る仕訳の勘定科目に付与する新たな付加情報を受け付けS121、受け付けた付加情報が記憶されている付加情報に同一又は類似するのものが存在するかを判定しS122、同一のものが存在する場合、同一の付加情報を仕訳の勘定科目に付与しS122、類似するものが存在する場合、類似する記憶されている付加情報を抽出してユーザに提示し、ユーザから記憶されている付加情報又は受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するかの入力を受け付けS122、同一及び類似するものが存在しない場合、受け付けた付加情報を仕訳の勘定科目に付与するS122。
【選択図】
図5