(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】歯科洗浄用装置
(51)【国際特許分類】
A61C 17/02 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
A61C17/02 G
A61C17/02 J
A61C17/02 B
(21)【出願番号】P 2020564823
(86)(22)【出願日】2019-02-13
(86)【国際出願番号】 US2019017897
(87)【国際公開番号】W WO2019160989
(87)【国際公開日】2019-08-22
【審査請求日】2022-02-10
(32)【優先日】2018-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520302615
【氏名又は名称】イーエイチティー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パッコウズ,エリメレック
(72)【発明者】
【氏名】ラウド,ラルフ
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05800367(US,A)
【文献】米国特許第03489141(US,A)
【文献】特表2013-500783(JP,A)
【文献】特表2008-515575(JP,A)
【文献】特開2005-185397(JP,A)
【文献】特開2003-319834(JP,A)
【文献】特表2009-502214(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1791005(KR,B1)
【文献】実開平07-015004(JP,U)
【文献】米国特許第03731675(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0128581(KR,A)
【文献】中国実用新案第203089438(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科洗浄用装置であって、
第一のマニホールドであって、前記第一のマニホールドの第一の壁と、前記第一のマニホールドの第二の壁に配置された第一の複数の出口穴を有し、前記第一の壁が前記第二の壁に略対向し、前記第一のマニホールドの前記第一の壁にある前記第一の複数の出口穴が、前記第一のマニホールドの前記第二の壁にある前記第一の複数の出口穴に向かって略配向された、第一のマニホールドと、
第二のマニホールドであって、前記第二のマニホールドの第一の壁と、前記第二のマニホールドの第二の壁に配置された第二の複数の出口穴を有し、前記第二のマニホールドの前記第一の壁にある前記第二の複数の出口穴が、前記第二のマニホールドの前記第二の壁にある前記第二の複数の出口穴に向かって略配向され、
前記第一のマニホールドおよび前記第二のマニホールドが、
略対称共通軸に略整列し、
前記第一および第二のマニホールドのそれぞれが反対方向に配向されるように点対称中心で対称となるように略位置付けられた、第二のマニホールドと、
回転入口ジョイントであって、流体を受容し、
前記流体が前記略対称共通軸に略向かって前記第一の複数の出口穴から排出されるよう方向づけされるように、前記第一の複数の出口穴に向かう前記第一のマニホールドと、
前記流体が前記略対称共通軸に略向かって前記第二の複数の出口穴から排出されるよう方向づけされるように、前記第二の複数の出口穴に向かう前記第二のマニホールドと、に前記流体を実質的に反対方向に方向づけする入口チャネルを備える、回転入口ジョイントと、を備え、
前記回転入口ジョイントが、前記第一のマニホールドと前記第二のマニホールドとの間に位置付けられ、
前記回転入口ジョイントが、前記第一のマニホールドの略基部の第一の入口部分で前記第一のマニホールドに接続し、
前記回転入口ジョイントが、前記第二のマニホールドの略基部の第二の入口部分で前記第二のマニホールドに接続し、
前記回転入口ジョイントの前記入口チャネルが、前記回転入口ジョイントから突出し、
前記回転入口ジョイントが、前記略対称共通軸を中心に回転して、前記入口チャネルから前記第一のマニホールドおよび前記第二のマニホールドへの流体流を塞ぐことなく、前記略対称共通軸を中心に前記入口チャネルを回すことができるよう構成された、歯科洗浄用装置。
【請求項2】
前記第一のマニホールドが使用者の上の歯を受容するよう構成され、前記第二のマニホールドが使用者の下の歯を受容するよう構成され、前記回転入口ジョイントが、前記第一のマニホールドの前記第一の入口部分および前記第二のマニホールドの前記第二の入口部分の位置によって、前記使用者の歯の配置に適合するよう設計された、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第一のマニホールドと、前記第二のマニホールドと、前記回転入口ジョイントとを組み合わせた設計により、前記使用者は、前記使用者の歯がそれぞれの対応するマニホールド内にある間、前記使用者の口の一方の側面から、前記使用者の他方の側面へ、弧を描くように前記装置を動かすことができる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記回転入口ジョイントが、前記使用者が前記使用者の口内で前記第一のマニホールドおよび前記第二のマニホールドを弧を描くように動かすとき、前記入口チャネルから前記第一の複数の出口穴および前記第二の複数の出口穴への流体
の流れを塞ぐことなく、前記略対称共通軸を中心に回転するよう構成された、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第一の複数の出口穴および前記第二の複数の出口穴が、前記流体を排出して、ジェットを形成するよう構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記マニホールドのそれぞれの前記第一の壁から形成される前記ジェットが、前記マニホールドのそれぞれの前記第二の壁から形成される前記ジェットからずれるよう配置された、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記流体流が、前記第一のマニホールドと前記第二のマニホールドとの間で交互に起こる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記流体流が、前記マニホールドのそれぞれの前記第一の壁から前記マニホールドのそれぞれの前記第二の壁へ交互に起こる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記交互に起こる流体流が、流れを交互に起こす部分によって提供される、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記流れを交互に起こす部分が、前記第一のマニホールドと第二のマニホールドとの間の前記回転する入口ジョイントの内側に取り付けられる、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記流れを交互に起こす部分が、前記流体流と連動するときに前記
流れを交互に起こす部分を回転させるフィンを有するブロアホイールを備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記回転入口ジョイントが、前記流体流をそらせて、前記ブロアホイールを特定の方向に旋回させるオフセット壁を備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記流れを交互に起こす部分が四つの部分に分けられ、第一の四分割体と第三の四分割体が上向きの流体流を塞いで下向きの流れを可能にし、第二の四分割体と第四の四分割体が下向きの流れを塞いで上向きの流体流を可能にする、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記マニホールドのそれぞれが、前記流れを交互に起こす部分内に設計された開口部に対応する前記流体流の各チャネル用の切抜部を備え、そのため、前記流れを交互に起こす部分が回転するにつれて、前記流れを交互に起こす部分の開口部が前記マニホールドのそれぞれの前記切抜部と交互に整列し、それによって前記マニホールドのそれぞれへの前記流体流の各チャネルを可能にする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記流れを交互に起こす部分が四つ部分に分けられ、第一の四分割体と第三の四分割体が前記第一のマニホールドへの前記流体流は塞ぐが、前記第二のマニホールドへの前記流体流は可能にし、第二の四分割体と第四の四分割体が前記第二のマニホールドへの前記流体流は塞ぐが、前記第一のマニホールドへの前記流体流は可能にする、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記流れを交互に起こす部分が二つの部分に分けられ、第一の半部分が、上向きの流体流は塞ぐが、下向きの流体流は可能にし、第二の半部分が、下向きの流体流は塞ぐが、上向きの流体流は可能にする、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記マニホールドのそれぞれが、前記流れを交互に起こす部分の半部分に対応する流体流のための二つの切抜部を備え、前記二つの切抜部が、前記マニホールドのそれぞれの前記対応する頬側および舌側にのみ前記流体流を提供する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記流れを交互に起こす部分が旋回するにつれ、前記流れを交互に起こす部分の開いた半部分が前記第一のマニホールドの前記第一の入口部分および前記第二のマニホールドの前記第二の入口部分と整列し、続いて、前記マニホールドのそれぞれの前記対応する頬側および舌側に上向きおよび下向きの流体流を交互に提供する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
流体圧が前記流れを交互に起こす部分
の旋回速度を決定する、請求項11に記載の装置。
【請求項20】
ばねが前記回転入口ジョイントの内側に取り付けられ、前記第一のマニホールドおよび前記第二のマニホールドに対向する圧力を印加し、前記ばねによって、前記第一のマニホールドと前記第二のマニホールドとの間の範囲で動きが可能になり、前記第一のマニホールドが前記第二のマニホールドにより近づくよう、および、さらに離れるように動くよう構成されうる、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記回転入口ジョイント内で流体流が圧力を増加させるにつれ、前記ばねが減圧する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
使用者が、上の歯で前記第一のマニホールドに圧力を加え、下の歯で第二のマニホールドに圧力を加えると、前記ばねが圧縮される、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記ばねの前記圧縮が、前記マニホールドのそれぞれの内での前記使用者の歯の整列を向上させる、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
原動力を使用者の歯茎に与えて、前記使用者の口周りで前記装置を並進させる、少なくとも一つのローラーをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記使用者の上の歯肉線に向かって方向づけられた第一のローラーと、前記使用者の下の歯肉線に向かって方向づけられた第二のローラーと、をさらに備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
使用者の歯と歯肉線の表面、およびそれらの隣接空間に直接流体を吹き付けるよう設計された歯科洗浄用装置であって、
第一の略U形状マニホールドであって、
前記第一の略U形状マニホールドの第一の内面に配置された第一の複数の出口穴と、
前記第一の略U形状マニホールドの第二の内面に配置された第二の複数の出口穴と、
前記第一の略U形状マニホールドの略基部の第一の入口穴と、を備え、
前記第一の略U形状マニホールドの第一の内面の第一の複数の出口穴が、前記第一の略U形状マニホールドの第二の内面にある第二の複数の出口穴に対して非対称に整列した、第一の略U形状マニホールドと、
第二の略U形状マニホールドであって、
前記第二の略U形状マニホールドの第一の内面に配置された第三の複数の出口穴と、
前記第二の略U形状マニホールドの第二の内面に配置された第四の複数の出口穴と、
前記第二の略U形状マニホールドの略基部の第二の入口穴と、を備え、
前記第二の略U形状マニホールドの第一の内面の第三の複数の出口穴が、前記第二の略U形状マニホールドの第二の内面にある第四の複数の出口穴に対して非対称に整列した、第二の略U形状マニホールドと、
回転入口ジョイントであって、
前記流体を受容する入口チャネルと、
受容した前記流体を前記第一の略U形状マニホールドの前記第一の入口穴に方向づけする第一の開口部と、
前記第二の略U形状マニホールドの前記第二の入口穴に方向づけする第二の開口部と、を備え、
前記第一の開口部と前記第二の開口部が実質的に反対の方向に配向され、
前記入口チャネルが、前記第一の開口部と前記第二の開口部との間で実質的に垂直に略位置付けられ、
前記回転入口ジョイントが前記第一の略U形状マニホールドと前記第二の略U形状マニホールドを接続して略H形状のマニホールドを形成し、
前記略H形状のマニホールドが、前記入口チャネルから受容した流体を、前記第一の複数の出口穴、前記第二の複数の出口穴、前記第三の複数の出口穴、前記第四の複数の出口穴に方向づけするよう構成され、
前記回転入口ジョイントが、
前記第一の略U形状マニホールドの位置と前記第二の略U形状マニホールドの位置を変えることなく、および、
前記入口チャネルから前記第一の略U形状マニホールドおよび前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれへの流体流を塞ぐことなく、前記略H形状のマニホールドの略垂直対称軸を中心に回転して、前記入口チャネルが前記略垂直対称軸を中心に回るのを可能にするよう構成された、回転入口ジョイントと、を備える装置。
【請求項27】
前記第一の複数の出口穴および前記第二の複数の出口穴が前記非対称に整列することによって、互い違いのレイアウトで前記略H形状のマニホールドの前記略垂直対称軸に向かって前記流体の前記流れを可能にする、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記第三の複数の出口穴および前記第四の複数の出口穴が前記非対称に整列することによって、互い違いのレイアウトで前記略H形状のマニホールドの前記略垂直対称軸に向かって前記流体の前記流れを可能にする、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記略H形状のマニホールドが、前記第一の略U形状マニホールドにおける前記使用者の少なくとも一つの上の歯および前記第二の略U形状マニホールドにおける前記使用者の少なくとも一つの下の歯を受容するよう構成された、請求項26に記載の装置。
【請求項30】
前記第一の複数の出口穴と前記第三の複数の出口穴が前記使用者の歯
の舌側に向かって整列し、前記第二の複数の出口穴と前記第四の複数の出口穴が前記使用者の歯
の頬側に向かって整列する、請求項26に記載の装置。
【請求項31】
前記複数の出口穴のそれぞれを位置づけることによって、前記使用者の歯に向かって流体を互い違いに流すことができる、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記使用者が、前記使用者の口の一方の側面から、前記使用者の口の他方の側面へ弧を描くように前記略H形状のマニホールドを動かすことができる、請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記回転入口ジョイントが、前記使用者が前記使用者の口内で弧を描くように前記略H形状のマニホールドを動かすとき、前記入口チャネルから前記第一の複数の出口穴および前記第二の複数の出口穴への流体の前記流れを塞ぐことなく、前記略垂直対称軸を中心に回転するよう構成された、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記流体流が、前記第一の略U形状マニホールドと前記第二の略U形状マニホールドとの間で交互に起こる、請求項26に記載の装置。
【請求項35】
前記流体流が、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの一方の内面と、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの他方の内面との間で交互に起こる、請求項26に記載の装置。
【請求項36】
前記交互に起こる流体流が、流れを交互に起こすレボルバー部分によって提供される、請求項34または35に記載の装置。
【請求項37】
前記レボルバー部分が、前記第一の略U形状マニホールドと第二の略U形状マニホールドとの間の前記回転入口ジョイント内に取り付けられた、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記レボルバー部分が、前記流体流を連動するときに前記レボルバー
部分を回転させるフィンを有するブロアホイールを備える、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記レボルバー部分が四つの部分に分けられ、第一の四分割体と第三の四分割体が前記第一の略U形状マニホールドへの前記流体流は塞ぐが、前記第二の略U形状マニホールドへの前記流体流は可能にし、第二の四分割体と第四の四分割体が前記第二の略U形状マニホールドへの前記流体流は塞ぐが、前記第一の略U形状マニホールドへの前記流体流は可能にする、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれが前記レボルバー部分の四分割体に対応する前記流体流のための切抜部を備え、そのため、前記レボルバー
部分が回転するにつれて、その開口部が、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの前記切抜部と交互に整列し、それによって前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれへの前記流体流を可能にする、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれが、前記レボルバー部分の半部分に対応する流体流のための二つの切抜部を備え、前記二つの切抜部が、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの前記対応する頬側および舌側にのみ前記流体流を提供する、請求項37に記載の装置。
【請求項42】
前記レボルバー部分が旋回するにつれ、前記レボルバー部分の開いた半分が前記第一の略U形状マニホールドの前記第一の入口穴および前記第二の略U形状マニホールドの前記第二の入口穴と整列し、続いて、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの前記対応する頬側および舌側に上向きおよび下向きの流体流を交互に提供する、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記レボルバー部分が旋回するにつれ、前記レボルバー部分の切抜部が前記第一の略U形状マニホールドの前記第一の入口穴および前記第二の略U形状マニホールドの前記第二の入口穴と整列し、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの前記対応する頬側および舌側に上向きおよび下向きの流体流を交互に提供する、請求項40に記載の装置。
【請求項44】
流体圧がレボルバー部分の旋回速度を決定する、請求項38に記載の装置。
【請求項45】
ばねが前記回転入口ジョイント内に取り付けられ、前記第一の略U形状マニホールドおよび前記第二の略U形状マニホールドに対向する圧力を印加する、請求項26に記載の装置。
【請求項46】
前記回転入口ジョイント内で前記流体流が圧力を提供するにつれ、前記ばねが減圧する、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記使用者が、上の歯で前記第一の略U形状マニホールドに圧力を加え、下の歯で前記第二の略U形状マニホールドに圧力を加えると、前記ばねが圧縮される、請求項45に記載の装置。
【請求項48】
前記ばねの前記圧縮が、前記第一および前記第二の略U形状マニホールドのそれぞれの内での前記使用者の歯の整列を向上させる、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
原動力を前記使用者の歯茎に与えて、前記使用者の口周りで前記装置を並進させる、少なくとも一つのローラーをさらに備える、請求項26に記載の装置。
【請求項50】
前記使用者の上の歯肉線に向かって方向づけられた第一のローラーと、前記使用者の下の歯肉線に向かって方向づけられた第二のローラーと、をさらに備える、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
使用者の歯と歯肉線の表面、およびそれらの隣接空間に直接流体を吹き付けるよう設計された歯科洗浄用装置であって、
少なくとも一つの第一の入口と第一の複数の出口穴とを有する第一のマニホールドセグメントと、
少なくとも一つの第二の入口と第二の複数の出口穴とを有する第二のマニホールドセグメントと、
前記流体を受容して、前記少なくとも一つの第一の入口を通って第一のマニホールドセグメントに、および、前記少なくとも一つの第二の入口を通って第二のマニホールドセグメントに、前記流体を実質的に反対方向に方向付けする入口チャネルを備える回転入口セグメントと、を備え、
前記回転入口セグメントと、前記第一のマニホールドセグメントと、前記第二のマニホールドセグメントとが、
略中心垂直対称軸に略整列し、
前記第一のマニホールドセグメントおよび前記第二のマニホールドセグメントが前記回転入口セグメントの対向する側に位置付けられ、反対の方向に配向されるように、略中心平行対称軸を中心に略反転し、
前記入口チャネルが前記略中心垂直
対称軸を中心に回ることができるよう、前記回転入口セグメントが前記略中心垂直
対称軸を中心に回転するよう構成され、
前記略中心垂直対称軸および前記略中心平行対称軸を含む平面に対する前記回転入口セグメントの角度が使用者の歯への流体流の特性に影響を与える、装置。
【請求項52】
前記使用者の口内における前記装置の適切な位置を確保するために、前記回転入口セグメントの前記角度を測定する手段をさらに含む、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記使用者の口内における前記装置の前記適切な位置の変化を使用して、前記使用者の口全体にわたる前記装置の動きの速度を計算する、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記使用者が前記装置を動かすのが遅すぎるか、速すぎるかどうかの少なくとも一方について前記使用者に通知を提供する手段をさらに備える、請求項53に記載の装置。
【請求項55】
前記流体流が、前記使用者の口内における前記装置の前記適切な位置に基づいて頬側と舌側でのみ交互に起こるよう構成された、請求項52に記載の装置。
【請求項56】
前記流体流が、前記使用者の口内における前記装置の前記適切な位置に基づいて、前記第一のマニホールドセグメントと前記第二のマニホールドセグメントとで交互に起こる、請求項52に記載の装置。
【請求項57】
流体圧が前記使用者の口内における前記装置の前記適切な位置に基づいて制御される、請求項52に記載の装置。
【請求項58】
前記第一のマニホールドセグメントおよび前記第二のマニホールドセグメントの内面から突出した歯ブラシの毛をさらに備える、請求項51に記載の装置。
【請求項59】
前記使用者の歯および前記装置の少なくとも一つを滅菌するための電磁波を発生させる手段をさらに備える、請求項51に記載の装置。
【請求項60】
前記使用者の歯肉線および前記使用者の歯の少なくとも一つを記録するためのカメラをさらに備える、請求項51に記載の装置。
【請求項61】
前記使用者の歯を照射する電磁放射線を発生させる手段をさらに備える、請求項51に記載の装置。
【請求項62】
プラークを検出する前記照射の反射を検出するための電磁波検出器をさらに備える、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
前記少なくとも一つのローラーがプラークを取り除くように構成された、請求項24または25に記載の装置。
【請求項64】
前記少なくとも一つのローラーが歯茎のマッサージに使用される、請求項24または25に記載の装置。
【請求項65】
前記第一のマニホールドセグメントの第一の側面が、前記第一のマニホールドセグメントの第二の側面とは異なる高さを有する、請求項51に記載の装置。
【請求項66】
前記第二のマニホールドセグメントの第一の側面が、前記第二のマニホールドセグメントの第二の側面とは異なる高さを有する、請求項51に記載の装置。
【請求項67】
前記少なくとも一つのローラーがプラークを取り除くように構成された、請求項49または50に記載の装置。
【請求項68】
前記少なくとも一つのローラーが歯茎のマッサージに使用される、請求項49または50に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、米国特許法第119条の下で、2018年2月13日に出願された同一発明人による米国仮特許出願第62/629,904号(以下「‘904出願」)の利益を主張する。‘904出願の開示は、参照としてその全体が本明細書に組み込まれる。参照した出願は、概念および実施形態が異なる限定や構成で参照出願に開示され、異なる事例および用語を使用して記載されても、本明細書に開示されたそのような概念および実施形態に適用可能でありうることが意図される。
【0002】
本開示は一般に、歯科衛生の方法、システム、および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
歯が清潔で、歯科衛生が完璧であることは重要である。口内および歯科衛生状態が良好であれば、口臭、虫歯、歯周病を防ぎ、全体的な健康状態を改善する一助となりうる。さらに、口内および歯科衛生状態が良いことは、身体全体の健康にも関連している。人は少なくとも一日二回、歯を磨き、デンタルフロスや爪楊枝を使用するのが従来のやり方である。従来のやり方では、効果的かつ効率的に歯を清潔に掃除することができないため、問題が起こることが多い。より効果的で効率的な解決方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示により、正確で、精密で、効果的で、便利な歯の掃除および洗浄用の装置が提供されうる。この概観は、概念の選択を詳細な説明において以下でさらに詳述される簡略化形式で紹介するために提供されるものである。この概観は、特許請求される主題事項の重要な特徴または本質的な特徴を特定することが意図されたものではない。また、この概観は、特許請求される主題事項の範囲を限定するために用いられることも意図されない。
【0005】
使用者の歯と歯肉線の表面、およびそれら隣接空間に直接流体を吹き付ける歯科洗浄用装置が提供されうる。装置は、流体を噴射するときに使用するオリフィスが内面に配置された二つの中空のU形状マニホールドを備えうる。U形状マニホールドは、流体流を供給する回転入口ジョイントよって、点対称中心で接続されうる。本開示に一致した装置は、使用者の口内に配置されると、それぞれ対応するU形状マニホールドに上下の歯の組を受容するよう設計され、オリフィスは、使用者の歯の舌側および頬側に向かって整列した流体ジェットを提供するよう構成されている。オリフィスは、互い違いの流体流を提供できるよう、互い違いであってもよい。最後臼歯の各組の間で弧を描くように装置を動かすことによって、流体流を制御した状態で使用者の歯を洗浄することができる。
【0006】
本開示の実施形態に一致して、歯科洗浄用装置は、
第一のマニホールドであって、第一のマニホールドの第一の壁と、第一のマニホールドの第二の壁とに配置された第一の複数の出口穴を有し、第一の壁が第二の壁に略対向し、第一のマニホールドの第一の壁にある第一の複数の出口穴が、第一のマニホールドの第二の壁にある第一の複数の出口穴に向かって略配向された第一のマニホールドと、
第二のマニホールドであって、第二のマニホールドの第一の壁と、第二のマニホールドの第二の壁に配置された第二の複数の出口穴を有し、第二のマニホールドの第一の壁にある第二の複数の穴が、第二のマニホールドの第二の壁にある第二の複数の穴に向かって略配向され、
第一のマニホールドおよび第二のマニホールドが、
略対称共通軸に略整列し、
各マニホールドが反対方向に配向されるように点対称中心で対称となるように略位置付けられた、第二のマニホールドと、
回転入口ジョイントであって、流体を受容し、流体を、
流体が対称軸に略向かって第一の複数の穴から排出されるように方向づけされるよう、第一の複数の出口穴に向かう第一のマニホールドと、
流体が対称軸に略向かって第二の複数の穴から排出されるよう方向づけされるよう、第二の複数の出口穴に向かう第二のマニホールドと、に向けるための入口チャネルを備える、回転入口ジョイントと、を備え、
回転入口ジョイントが、第一のマニホールドと第二のマニホールドとの間に位置付けられ、
回転入口ジョイントが、第一のマニホールドの略基部の第一の入口部分で第一のマニホールドに接続し、
回転入口ジョイントが、第二のマニホールドの略基部の第二の入口部分で第二のマニホールドに接続し、
回転入口ジョイントの入口チャネルが、回転入口ジョイントから突出して、対称軸に対して角度を形成し、
回転入口ジョイントが対称軸を中心に回転して、入口チャネルから第一のマニホールドおよび第二のマニホールドへの流体流を塞ぐことなく、対称軸を中心に入口チャネルを回すことができるように構成された、歯科洗浄用装置。
【0007】
さらなる実施形態では、使用者の歯と歯肉線の表面、およびそれらの隣接空間に直接流体を吹き付けるよう設計された歯科洗浄用装置が提供されうる。装置であって、
第一の略U形状マニホールドであって、
第一のU形状マニホールドの第一の内面に配置された第一の複数の出口穴と、
第一のU形状マニホールドの第二の内面に配置された第二の複数の出口穴と、
第一のU形状マニホールドの略基部の第一の入口穴と、を備え、
第一のU形状マニホールドの第一の内面の第一の複数の出口穴が、第一のU形状マニホールドの第二の内面にある第二の複数の出口穴に対して非対称に整列した、第一の略U形状マニホールドと、
第二の略U形状マニホールドであって、
第二のU形状マニホールドの第一の内面に配置された第三の複数の出口穴と、
第二のU形状マニホールドの第二の内面に配置された第四の複数の出口穴と、
第二のU形状マニホールドの略基部の第二の入口穴と、を備え、
第二のU形状マニホールドの第一の面の第三の複数の出口穴が、第二のU形状マニホールドの第二の内面にある第四の複数の出口穴に対して非対称に整列した第二の略U形状マニホールドと、
回転入口ジョイントであって、
流体を受容する入口チャネルと、
受容した流体を、第一のU形状マニホールドの第一の入口穴に方向づけする第一の開口部と、
受容した流体を、第二のU形状マニホールドの第二の入口穴に方向づけする第一の開口部と、を備え、
第一の開口部と第二の開口部が実質的に反対の方向に配向され、
入口チャネルが、第一の開口部と第二の開口部との間で実質的に垂直に略位置付けられ、
回転入口ジョイントが第一のU形状マニホールドと第二のU形状マニホールドを接続して略H形状のマニホールドを形成し、
H形状のマニホールドが、入口チャネルから受容した流体を、第一の複数の出口穴、第二の複数の出口穴、第三の複数の出口穴、第四の複数の出口穴に方向づけするよう構成され、
回転入口ジョイントが、
第一のU形状マニホールドの位置と第二のU形状マニホールドの位置を変えることなく、および、
入口チャネルから第一のマニホールドおよび第二のマニホールドへの流体流を塞ぐことなく、H形状のマニホールドの略垂直対称軸を中心に回転して、入口チャネルが垂直対称軸を中心に回るのを可能にするよう構成された、回転入口ジョイントと、を備える装置。
【0008】
さらなる実施形態では、使用者の歯と歯肉線の表面、およびそれらの隣接空間に直接流体を吹き付けるよう設計された歯科洗浄用装置は、
少なくとも一つの第一の入口と第一の複数の出口穴とを有する第一のマニホールドセグメントと、
少なくとも一つの第二の入口と第二の複数の出口穴とを有する第二のマニホールドセグメントと、
流体を受容して、少なくとも一つの第一の入口を通って第一のマニホールドに、および、少なくとも一つの第二の入口を通って第二のマニホールドに、流体を方向付けする入口チャネルと、を備える回転入口セグメントと、を備え、
回転入口セグメントと、第一のマニホールドセグメントと、第二のマニホールドとが、
略中心垂直対称軸に略整列し、
第一のマニホールドおよび第二のマニホールドが回転入口セグメントの対向する側に位置付けられ、反対の方向に配向されるように、略中心平行対称軸を中心に対象に位置付けられ、
入口チャネルが対称軸を中心に回ることができるよう、回転する入口セグメントが共通対称軸を中心に回転するよう構成され、
回転する入口セグメントの角度が使用者の歯への流体流の特性に影響を与え、垂直対称軸および平行対称軸のうちの少なくとも一つに対して角度が付けられている、装置。
【0009】
上記概要および以下の詳細な説明はいずれも、例を提供し、説明を目的としたものにすぎない。したがって、上記概要および以下の詳細な説明は、限定的なものと見なされてはならない。また、本明細書に記載されるもの以外にも特徴または変形例が提供されうる。たとえば、実施形態は、詳細な説明に記載される様々な特徴の組み合わせおよび部分的組み合わせにも向けられうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示内に組み込まれ、本開示の一部を構成する添付の図面は、本開示の様々な実施形態を図示する。図面は本出願人の所有する様々な商標および著作権の表示を含む。さらに、図面は第三者の所有するその他の標章を含む可能性があるが、説明目的でのみ使用されている。それらそれぞれの所有者に帰属するものを除く、ここに表される様々な商標および著作権に関する権利は全て、本出願人に帰属し、且つ、本出願人の所有物である。本出願人は、ここに含まれるそれらの商標および著作権の全ての権利を保持および留保し、付与された特許の複製に関連して資料としてのみ複製することを許可するが、その他の目的については認めない。
【0011】
さらに、図は、本開示の特定の実施形態を説明しうるテキストまたはキャプションを含みうる。このテキストは、本開示の特定の実施形態を詳細に例示し、限定せず、説明するために含まれる。
【0012】
【
図1】
図1は、本開示に一致する装置組立品の概略図を図示しており、個別の構成要素に分解されている。
【
図2】
図2は、本開示に一致する、膜層上に突出したパッドを含み、Oリング60を使用しない装置の実施形態を図示する。
【
図3】
図3は、本開示に一致する、内側シェルに突出していない出口穴を含み、二組のOリングを使用する装置の実施形態を図示する。
【
図4】
図4は、本開示に一致する、膜層上に突出した出口穴を含み、一組のOリングを使用し、膜層に流体流チャネルを提供する装置の実施形態を図示する。
【
図5】
図5は、本開示に一致する、頬側と舌側で高さが異なる装置の実施形態を図示する。
【
図6】
図6は、膜層上の突出したパッドと、半透明/透明の入口ジョイントとを備えた、本開示に一致する装置の等角図を図示する。
【
図7】
図7は、本開示に一致する、ばね付き支持部を用いて装置の一側面に取り付けられたモータと、歯肉線に力を与えることによって装置を引きずるための柔らかいホイールとを備えた装置の実施形態を図示する。
【
図8】
図8は、様々な本開示の実施形態に一致する、装置の上部分と下部分との間の動きを可能にすることによって、流体ジェットを整列させ、心地よさを向上させるために高さを調節する、内部のばねを備えた装置の切欠図を図示する。
【
図9】
図9は、上下のU形状マニホールドの不整列を防ぐ回転防止特徴内部取付け部、および、U形状マニホールドの下側セクションにおける流体流の開口部を図示し、どちらも様々な本開示の実施形態に一致する。
【
図10】
図10は、様々な本開示の実施形態に一致する装置のために、交互に起こる流体流を方向づけする回転装置ホイールの二つの実施形態を図示する。
【
図11】
図11は、本開示に一致する、上部マニホールドの外側シェルと底部マニホールドの外側シェルとを図示し、流体が流れるための開口部が両方の外側シェル上で整列している。
【
図12】
図12は、回転装置ホイールと半透明/透明の回転入口ジョイントとを備える装置の実施形態を図示する。
【
図13】
図13は、流体流が下の歯と上の歯で交互に起こる、回転装置ホイールを備える装置の実施形態を図示する。
【
図14】
図14は、流体流が歯の頬側と舌側で交互に起こる、回転装置ホイールを備える装置の実施形態を図示する。
【
図15】
図15は、四つの個別の流体チャネルと共に設計された回転入口ジョイントの実施形態を図示する。
【
図16】
図16は、回転入口ジョイントの様々な位置と、様々な本開示の実施形態に一致する装置内において、回転によって流体流がどのように変わるのかを図示する。
【
図17】
図17は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置の一例を図示する。
【
図18】
図18は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置の別の例を図示する。
【
図19】
図19は、頬側および舌側で高さが異なる装置の、交差しない流体ジェット位置の一例を図示する。
【
図20】
図20は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置のさらに別の例を図示する。
【
図21】
図21は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置の代替例を図示する。
【
図22】
図22は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置の別の代替例を図示する。
【
図23】
図23は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、さらに別の代替的な、交差しない流体ジェット位置を図示する。
【
図24】
図24は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置のさらに別の例を図示する。
【
図25】
図25は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置のさらに別の例を図示する。
【
図26】
図26は、様々な本開示の実施形態に一致した装置のための、交差しない流体ジェット位置のさらに別の例を図示する。
【
図27】
図27は、一般的な顎に関連付けられた、本開示の様々な実施形態と一致する装置の実施形態を図示する。
【
図28】
図28は、本開示の様々な実施形態と互換可能な演算装置を含むシステムのブロック図を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
前提事項として、本開示が広範な有用性および応用性を有することが当業者には容易に理解される。任意の実施形態は、上述した本開示の態様の一つまたは複数のみを組み込んでよく、さらに上述した特徴の一つまたは複数のみを組み込んでよいことを理解すべきである。また、「好適」であると示され記載される任意の実施形態は、本開示の実施形態を実行するために考えられる最適モードの一部であるものと見なされる。他の実施形態もまた、完全かつ有効な開示を提供する上で追加の説明を付与する目的で記載されうる。また、たとえば改変例、変形例、修正例、および同等の構成などの多数の実施形態は、本明細書で説明される実施形態によって暗示的に開示され、本開示の範囲内に収まるものである。
【0014】
一つまたは複数の実施形態の本明細書における詳細な開示は、それによって付与される特許の任意の請求項において与えられる特許権保護の範囲を限定するものとして意図されておらず、またそのように解釈すべきではなく、その範囲は、特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義されなければならない。特許請求の範囲自体に明示されていない本明細書における限定事項を任意の請求項に読み取ることによって特許権保護の範囲が定義されることは意図されない。
【0015】
したがって、たとえば、本明細書で説明される様々な処理または方法のステップの任意の連続性および/または時間順序は、限定的ではなく例示的なものである。したがって、様々な処理または方法のステップが連続して、または時間順序で示され説明される場合でも、任意のそのような処理または方法のステップは、特に指示がない限り、特定の連続性または順序で実行されるように限定されないことを理解すべきである。実際、そのような処理または方法のステップは、概して、様々な異なる連続性および順序で実行されてよく、それらは本発明の範囲内に収まるものである。したがって、特許権保護の範囲は、本明細書に記載される説明ではなく特許請求の範囲によって定義されなければならない。
【0016】
また、重要なこととして、本明細書で使用される各用語は、本明細書におけるそのような用語の文脈的使用に基づいて当業者がその用語の意味するところを理解するものを指す。本明細書で使用される用語の、当業者が文脈的使用に基づいて理解するような意味が、そのような用語の任意の特定の辞書における定義と異なる場合、当業者によって理解される用語の意味を優先すべきことが意図される。
【0017】
35 U.S.C.§112,¶6の適用性に関して、この法律の規定が請求項の要素の解釈に適用されるものとして意図される場合、そのような請求項の要素はいずれも、「~ための手段」または「~ためのステップ」という明示的な語句がそのような請求項の要素において実際に使用されない限り、この法律の規定に準拠して読解されることは意図されない。
【0018】
また、重要なこととして、本明細書において用いられる場合、「a」および「an」の各々は、概して「少なくとも一つ」を表し、文脈的使用によって例外が示されない限り、複数形を除外するものではない。事項の羅列を繋げるために本明細書において用いられる「または」は、「事項の少なくとも一つ」を表し、羅列されたうちの複数の事項を除外するものではない。最後に、事項の羅列を繋げるために本明細書において用いられる「および」は、「羅列された事項の全て」を表す。
【0019】
以下の詳細な説明は、添付図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明において用いられる同じ参照番号は、同一または同様の要素を指す。本開示の多数の実施形態が説明されうるが、修正例、改変例、および他の実現形態が考えられる。たとえば、図面に示される要素に対する代用、追加、または変更が為されてよく、本明細書で説明される方法は、開示される方法に対して段階を代用、並べ替え、または追加することによって修正されうる。したがって、以下の詳細な説明は、本開示を限定するものではない。そうではなく、本開示の適切な範囲は、特許請求の範囲によって定義される。本開示は見出しを含む。これらの見出しは、参照として用いられ、見出し以下に開示される主題事項に限定するものとして解釈されてはならないことを理解すべきである。
【0020】
本開示は、多数の態様および特徴を含む。また、多数の態様および特徴は、歯科衛生に関連し、その場合について説明されるが、本開示の実施形態は、この場合のみの使用に限定されるものではない。
【0021】
本開示の実施形態に一致した、正確で、効率的で、便利な歯科清掃および洗浄のための装置が提供されうる。この概観は、以下で詳述される概念の選択を簡略化形式で紹介するために提供されるものである。この概観は、特許請求される主題事項の重要な特徴または本質的な特徴を特定することが意図されたものではない。また、この概観は、特許請求される主題事項の範囲を限定するために用いられることも意図されない。正確で、効率的で、便利な歯の掃除および洗浄のための装置は、歯科洗浄を実施し、歯科衛生を改善し、歯を掃除し、プラークを取り除き、歯茎をマッサージし、殺菌し、歯の状態を監視するために、個人、歯科診療者、および/または、企業によって用いられうる。
【0022】
上記概要および以下の詳細な説明はいずれも、図示を目的としてのみに使用される例を提供する。したがって、上記概観および確実に詳細な説明は、限定的なものと見なされてはならない。また、本明細書に記載されるもの以外にも特徴または変形例が提供されうる。たとえば、実施形態は、本明細書に記載される様々な特徴の組み合わせおよび部分的組み合わせにも向けられうる。
【0023】
段階および/または構成要素、および図に示された構成要素は特定の順序で開示されているが、その順序は図示する目的のためのみに開示されていることが理解されよう。段階および/または構成要素は、組み合わされ、分離され、再順序化されることができ、様々な中間段階および/または構成要素が存在しうる。したがって、フロー図内に図示された様々は段階および/または構成要素は、様々な実施形態において図示されたものとは異なる配置で実施されてもよいことが理解されよう。さらに、様々な段階および/または構成要素は、本明細書に開示された、図示した方法およびシステムの基礎範囲から変更または逸脱することなく、図に追加、または図から排除されてもよい。装置の段階および/または構成要素を実装する方法が、以下にさらに詳細に説明されている。
【0024】
I.概要
圧力を制御した流体流が使用者の口内の歯の表面、隣接空間、および歯肉線に直接吹き付けられるよう、本開示の実施形態に一致した装置が設計されうる。装置は、穴が各マニホールドの内面に配置された、二つの中空マニホールド構成要素を備えることができ、回転入口ジョイントが点対称中心で二つのマニホールドに取り付けられている。マニホールドは、U形状、放物線状、または長方形といった、これらに限らない様々な異なる形状構成であってもよい。放物線の形状を開示する実施形態では、放物線状という用語は、マニホールドの内面形状が偶数次の多項式関数で近似しうるという意味で捉えられうる。
【0025】
図示の目的のため、マニホールドは本明細書ではU形状マニホールドとして説明されうる。各U形状マニホールドは、使用者の対応する上下の歯に合うように具現化されうる。本明細書に開示される様々な実施形態では、装置および対応する各マニホールドについて対称的な構成が言及されているが、対称は単に近似であってよく、頬側と舌側との非対称、および、過蓋咬合および/または、反対咬合に適合した設計を含む、マニホールドおよび装置の構成が、使用者の歯に合うよう使い勝手良く設計されてよいことが理解されるだろう。
【0026】
さらに、本開示に一致するマニホールド300のいくつかの実施形態は、様々な構成要素および様々な数の構成要素を備えうる。例えば、マニホールド300は、単一片の型、または、膜層30のない内側シェル10および外側シェル20を備えうる。さらに、本開示の実施形態では共に構成された二つのマニホールドが説明されているが、装置が単一の部分または構築物から成りうることが理解されるだろう。したがって、図示の目的のために装置が複数の部品に分解されており、単一部分の構築物を考察する。
【0027】
装置は、流体流を互い違いにするため、使用者の歯の舌側および頬側に向かって整列した流体ジェットを提供しうる。一方の最後臼歯から他方の最後臼歯まで弧を描くようにマニホールドを動かすことによって前述した流体ジェットですべての歯肉線およびすべての隣接空間を確実に洗浄できるよう、使用者の歯は、装置を歯の上で弧を描くように動かすことによって洗浄されうる。
【0028】
本明細書および図は装置のいくつかの実施形態のみを開示しており、本開示に一致する装置のその他の実施形態が本開示で予測されることが理解されるだろう。装置の様々な実施形態は、様々な構成要素、および、構成要素の様々な数および組み合わせを有しうる。
【0029】
図1は、本開示に一致する装置を図示しており、個別の構成要素に分解されている。装置は、二つの中空のU形状マニホールド300を備え、放物線状またはU形状のマニホールド300はそれぞれ、内側シェル10および外側シェル20を備え、二つのシェルの間に軟膜層30が挟まれている。共にクリップすること、および/または、短ねじ50で共に取り付けることを含むがそれらに限らない様々な手段を用いて、構成要素が組み合わされうる。U形状マニホールドはそれぞれ、流体をその中空層に受容するための入口を備えうる。入口は、U形状300の略頂点に位置付けられうる。
【0030】
内側シェル10は、各側面に切抜部または穴(以降「穴」と称する)を有する。穴によって、流体ジェットが装置100から排出し、使用者の歯に吹き付けることが可能となりうる。二つのU形状マニホールド300は、入口ジョイント200を回転させることによって、共に接続されうる。この接続によって、対称な、略H形状のマニホールドとなりうる。三つの構成要素(二つのU形状マニホールドと回転入口ジョイント)の接続は、共にスナップすること、および/または、長ねじ55によって取り付けられることを含むが、これらに限らない様々な手段によって接続されうる。
【0031】
いくつかの実施形態では、流体が漏れるのを防ぐため、回転入口ジョイント200と各外側シェル20との間に一つまたは複数のOリング60を使用することによって、密封を強化しうる。あるいは、精密成形や、またはOリング60を使用しないその他の手段によって密封を達成しうる。流体は、回転入口ジョイント200の入口チャネルを通って入り、次いで、外側シェル20の、対応する入口開口部を通ってそれぞれのU形状マニホールド300に導かれうる。流体は、外側シェル20と軟膜層30との間を移動し、各U形状マニホールド300の出口穴から流体の流れまたはジェットとして噴射されうる。このように、流体は、軟膜層30および/または内側シェル10の穴を通って使用者の歯に与えられうる。
【0032】
前述した回転入口ジョイント200について、本開示に一致する回転入口ジョイント200は、ジョイントを通過させて流体を各マニホールドに送達するための様々な方法に適合しうる。これらは、流体ポンプ、蛇口またはシャワーヘッドアタッチメント、コードレスハンドル、加圧流体コンテナ、歯科器具、およびその他の流体送達方法を含むが、これらに限らない。
【0033】
本開示は、二つのマニホールド構成要素300と、回転入口ジョイント200と、機能と、装置100の低摩擦動作態様について記載する。各マニホールド構成要素300は、流体オリフィスが歯の頬側と舌側で整列したU形状に設計されうる。したがって、二つのマニホールド300は、上の歯と下の歯の両方を同時に覆うように組み合わされうる。装置100は、使い心地を考慮して設計されうる。人間工学の研究から得られたデータから、例えば、組み合わされた二つのU形状、単一のU形状、H形状、X形状、染色体形状、または類似の形状といった装置100の設計が必要となった。
【0034】
回転入口ジョイント200は、対称垂直軸を中心に入口ジョイントを回転させることによって回転を可能にしつつ、歯全体に対して心地よい動きとなるように、一定の、交互に起こる、および/または、脈動する流体流を各マニホールド300に提供するように構築されうる。ジョイントは、必要な回転を可能にする、マニホールドに取り付けられたハンドルとして機能しうる。ジョイント200の回転を達成する複数の方法が存在し、どの方法もそれ自体に、本開示と一致した実施/技術配慮がなされている。
【0035】
本開示の機能は、一方の最後臼歯から他方の最後臼歯まで、使用者の口全体で弧を描くように動く装置100を含む。
図27では、弧を描くように動く装置100が明示されている。いくつかの実施形態では、入口ジョイントが垂直軸を中心に回転している間、入口/ハンドルおよび歯/歯肉線を介して原動力を与えるローラーによって、弧を描く動きが誘導されうる。
【0036】
本開示は、例えば以下を含むがこれらに限らない、従来の装置を上回る、前述したマニホールド300の利点を提供する。
・単一のウォータージェット、ウォーターピック、またはウォーターフロッサーと比較すると動作が速く、使用者はより効率的に洗浄し、フロスすることができる
・学術文献では、口内洗浄は、単一の流体ジェットでは維持することが難しい90度の角度で流体が送達されると最も効果的であると記されており、流体が確実に使用者の歯の適切な部分を適切に狙う能力を提供する
・単一の流体ジェット、ウォーターピック、手動のフロスと比較すると使いやすく、便利であることよりも使いやすいことが医療面でより必要とされる子供、高齢者、障害者にとっては、この使いやすさが特に重要となりうる
・マウスガードと比較すると、使用者の歯の特定のセクションを再度洗浄する能力を提供する
・使用者の歯がどのように構成されていても、どのスポットも見逃さないことを保証する
・歯/歯肉線全体において移動させやすく、不快感を最小限にするために低摩擦の移動をもたらす
【0037】
II.様々な構成
図2は、本開示に一致した、軟膜30が内側シェル10を通って突出した装置を図示する。突出部は、内側シェル10の切抜開口部115を通って出ているパッド110の形態と取りうる。軟膜パッド110は、使用者にさらなる心地よさをもたらす。パッド110は、流体ジェットを提供するための穴を含みうる。
【0038】
図3は、内側シェル10に穴125を備えた装置100の実施形態を図示する。内側シェルの穴125は、流体ジェットを提供するための、軟膜層120の穴と整列しうる。本開示と一致したどの実施形態も同様に、穴のサイズを変化させることができ、それによって、ジェットの流体圧を変化させ、および/または、歯に与えられる流体の量を変化させることができる。
【0039】
流体ポンプ付きの装置100の実施形態では、入口ジョイント200の入口開口部における進入点での流体圧を制限することができる。流体ジェットの圧力を、使用者の歯茎を傷つけないような圧力に抑えることができる。流体圧を抑えることにより、使用者の怪我を防ぐことができる。
【0040】
本開示のいくつかの実施形態と一致して、流体が装置100を通って流れるにつれ、流体圧は下がりうる。これは、入口ジョイント200の入口開口部における進入点での流体圧と、流体がマニホールド300の穴から排出されるときの流体圧との差異Δを表している。このように、装置100内で失われた圧力は、Δを越えない場合がある。いくつかの実施形態では、装置100内の流体経路を、例えば数十ミリほど小さくすることができ、これによって、直線セクションからの喪失を最小限にすることができる。失われる圧力の残りは主に、装置100内の一つまたは複数のジャンクション、湾曲部、狭窄部、枝分かれ部、等によるものでありうる。実施形態は、以下のジャンクションを含みうるが、これらに限らない。
1.入口ジャンクション-入口ジョイント200内で、突出した入口から上下のマニホールド300までに流体流の方向が変わる部分。
2.第一マニホールドジャンクション-入口ジョイント200からマニホールド300に入り、頬側または舌側といった、マニホールド300の一方の側面に向かって曲がるときに流体流の方向が変わる部分。
3.第二マニホールドジャンクション-横方向の移動から、マニホールド300を通って開口部に向かう上向きの移動へ流体流の方向が変わる部分。
【0041】
本開示に一致した、装置100のいくつかの実施形態では、前述した入口ジョイント200の入口ジャンクションは、空間を最大限に利用するために、長方形の形態を備えてもよい。圧力の損失は以下のように計算されうる。
δp=k・0.5・ρ・v2
【0042】
前述した長方形の入口ジャンクションの長さをaとし、幅をbとすると、長方形ダクトの水力径は以下のように計算されうる。
Dr=2・ab/(a+b)
【0043】
円形のtジャンクションに対して、長方形の小損失係数は存在しないため、長方形ダクトの水力径を概算で代用してもよく、円形tジャンクションk=2の小損失係数を使用してもよい。Qの流量全体では、前述した入口ジャンクションを通る圧力損失は、δp1によって与えられ、δp1は以下のように計算されうる。
δp1=ρ・(Q/(0.5πDr
2))2
【0044】
本開示に一致するいくつかの実施形態では、入口ジョイント200は、マニホールド300周りで回転することができる。回転には、前述した第一のマニホールドジャンクションの円形の形態が必要となりうる。本開示に一致するいくつかの実施形態では、上下のマニホールドが保持スクリュー55によって接合されてもよい。そのような実施形態では、流体が通過するための開口部が、当業者には周知の円環形態で、保持スクリュー55と回転する回転入口ジョイント200との間に形成されうる。円環の水力径は以下のように計算されうる。
Da=(Dout
2-Din
2)1/2
【0045】
前述した入口ジョイントにおける流体圧損失と同様に、第一のマニホールドジャンクションにおける流体圧損失がδp2によって与えられ、δp2は以下のように計算されうる。
δp2=ρ・(Q/(0.5πDa
2))2
【0046】
本開示に一致するいくつかの実施形態では、第二のマニホールドジャンクションは、滑らかな直角の方向転換を備えうる。滑らかな直角の方向転換の形態である第二のマニホールドジャンクションにおける流体圧損失は、δp3によって与えられ、δp3は以下のように計算されうる。
δp3=0.9ρ・(Q/(πDh
2))2
【0047】
流体圧損失の合計は、Δとしてあらわされ、Δは以下のように計算されうる。
Δ=δp1+δp2+δp3
【0048】
特定の実施形態によって変わる空間の制約と組み合わせて、等式は最小直径を設定している。装置100の測定値を考慮すると、装置100に入る最大流体圧は、前述の式を使用して計算または概算されうる。最大流体圧の算出を使用して、例えば、これに限らないが、使用者の歯茎への損傷を防ぐために外部源によって与えられる流体圧を制限することによって、装置100をさらに向上させることができる。
【0049】
本開示の様々な実施形態に一致して、装置100は、
図4に図示するように、ジェット130用の開口部を取り囲む軟突出物を含みうる。突出部130は軟膜30の一部であり、内側シェル131に同様に形状付けられた切抜部に嵌合するよう設計されうる。
図4に図示するように、装置の一方の側の切抜部131は、装置の第二の側の切抜部132と異なる形状であってもよい。前述した設計により、流体ジェットを交差させないことが可能となり、それによって歯をより効率的に洗浄することができる。
【0050】
図4はまた、軟膜層30内に設計されうる流体チャネル135を示す。流体チャネル135は、流体を歯に吹き付けることができる開口部に流体を方向付ける。流体チャネル135によって、流体を保護し、流体圧をより良く制御し、外側シェル20との密封を向上させることができる。
【0051】
本開示に一致した特定の実施形態では、
図5に図示するように、U形状マニホールド300はそれぞれ、高さが異なる側面を有しうる。短い側面141が歯の舌側に配置されるよう設計され、長い側面142が頬側に配置されるように設計されてもよい。いくつかの実施形態では、高さが異なるマニホールドが装置100の上側にのみにあっても、装置100の下側のみにあっても、装置100の上下両側にあってもよい。使用者によっては、高さが異なることによって口内で装置100の整列が向上され、より広い範囲に流体流を行き渡らせることによって歯の洗浄を向上させることができる。
【0052】
図6は、前述した軟パッド110と、透明/半透明の回転入口ジョイント200を利用した装置100の実施形態を図示する。軟パッド110によりさらに心地よさがもたらされ、半透明のジョイント200によって使用者は、装置100を通る流体流を確認することができる。ジョイント200は、完全に不透明でも、完全に透明であってもよい。ジョイント200は、不透明または半透明の任意の色で構築されてもよい。
図6では透明の回転入口ジョイント200が開示されているが、本開示に一致する装置100の任意およびすべての部分が、完全な不透明から完全な透明までの範囲において、可変な透明度を有しうることが理解されるだろう。
図7は、本開示に一致する装置100を滑らかに移動させるためのガイドとして、小さくて柔らかいホイール160を利用する実施形態を図示する。ホイール160は小さなエンクロージャ150の上部に取り付けられ、モータ、原動力を提供する任意のデバイス、または任意の回転抵抗のレギュレータを含む。モータエンクロージャ150は、ばね付き支持部155を介して装置100に取り付けられうる。ばね付き支持部は、わずかな抵抗でモータエンクロージャ150をわずかに前後移動させ、より様々な使用者に心地よさと一体感を与えるよう設計されうる。柔らかいホイール160と、モータエンクロージャ150内のモータと、ばね付き支持部155とを備えるモーションコントロール機構により、柔らかいホイール160を介して、歯肉線に沿って圧力を与えることによって、装置を滑らかに移動させることができる。モーションコントロール機構は、上側マニホールド300、下側マニホールド300、または両方のマニホールド300に取り付けられてもよい。あるいは、ホイール160をモータエンクロージャ150の上下両端に取り付けてもよく、それによって上下の両歯肉線に沿って滑らかに動かすことができる。モータは、本開示に一致する演算装置900で制御されうる。あるいは、本開示に一致する装置100の電源が入っている間は、モータを常に作動させていてもよい。本開示に一致するモーションコントロール機構を使用して、使用者の口内で装置100が弧を描くように動くときの速度を管理し、最適な洗浄をもたらし、洗浄されない/洗浄不足範囲を防ぐことができる。
【0053】
装置100のいくつかの実施形態では、前述したモーションコントロール機構を使用して、歯茎をマッサージすることができる。歯茎のマッサージは、装置100を歯肉線に沿って前後に滑らかに動かすことによって達成されうる。ホイール160は、歯茎のマッサージに最適な材質で構成されうる。本開示に一致するいくつかの実施形態では、モーションコントロール機構の内側またはその近くに振動デバイスを取り付け、ホイール160を振動させて歯肉線のマッサージを向上させることができる。
【0054】
さらに、装置100のいくつかの実施形態では、前述のモーションコントロール機構を使用して、装置を歯に沿って滑らかに動かすことによってプラークを取り除くことができる。ホイール160は、プラーク除去に最適な材質で構成されうる。前述した振動デバイスを用いて、プラーク除去をさらに向上させることができる。本開示に一致した装置100において、プラーク除去を前述した歯茎のマッサージと組み合わせてもよい。
【0055】
図8は、高さ調節機構を備える装置100の切断図を図示する。機構は、余剰スペース430と、ばね420と、延長しすぎを防止するハードストップ機構410とを介して、マニホールド300の移動を可能にするジョイント200を備える。ばね420は、流体圧を減圧し、使用者が使用者の歯においてマニホールド300に力を与えると再加圧することができる。高さ調節機構により、装置の高さにいくらか柔軟性をあたえ、流体ジェットをより良好に整列することができる。高さ調節機構はまた、マニホールド300が半自在に動くため、さらなる心地よさを与えることができる。高さ調節機構は、使用者の歯によってマニホールド300に与えられた圧力に基づいて高さを調節することができる。流体ジェットを歯により良く整列させることによって、より良い洗浄が達成されうる。機構は、使用者の歯を介してマニホールド300に圧力を与えることによって作動されうる。本開示に一致するいくつかの実施形態では、装置100は、前述した高さ調節機構に圧力を与えると作動しうる。作動には、流体流を開始させること、前述したモーションコントロール機構を可能にすること、および本明細書に開示したその他の特徴が含まれうるが、これらに限らない。
【0056】
いくつかの実施形態では、前述した高さ調節機構は、上下のマニホールド300を接合するジョイントとして作用しうる。そのような実施形態では、回転入口ジョイント200が代替の入口機構と置き換えられてもよい。
【0057】
本開示のいくつかの実施形態と一致した装置100は、
図9に図示されるように、回転防止機構を具現化しうる。機構は、一方のマニホールド300に平らでない表面440を備える先端を有する押出部と、第二のマニホールド300に、第一のマニホールド300の先端440を受容するソケット445とを備え、表面が先端440と合致するよう設計されている。先端440の表面を平坦でなくし、ソケット445の表面と合致させることによって、装置100はマニホールド300の非整列や望まない回転を防止する。
【0058】
図9はまた、本開示に一致するマニホールド300の底部にある、流体450のための開口部を図示する。開口部450は、外側シェル20の略中心に切抜部を備える。開口部450によって、流体がマニホールド300に流れ、歯に吹き付けられうる。
【0059】
本開示に一致する装置100は、ジェットを形成する開口部から出る流体流を変化させることができる。洗浄を向上させるため、以下のような複数の方法によって流体流を変化させることができるが、これらに限らない。
・脈動させる-各ジェットを短時間で起動し、次いで短時間で起動解除させ、このサイクルを繰り返す。ジェットは、一括で、個別に、または交互に脈動されてよい。
・交互の流れ-頬側と舌側、および/または、マニホールド300の上下で、ジェットの起動が交互に行われてもよい。
【0060】
本開示の様々な実施形態に一致して、上下で交互に起こる流れは、
図10、
図12、および
図13の事例によって図示されるように、回転入口ジョイント200の内側に取り付けられたレボルバー部分460によって達成されうる。本明細書に記載の実施形態は流れの制御および分配方法の回転特性に関して記載されているが、その他の実装を使用して流れの制御および分配が達成されてもよい。
【0061】
レボルバー部分460は、例えば、レボルバー部分460が中心から外向きに延在するフィンを有し、そのフィンによってレボルバー部分460を通って流れる流体によってレボルバー部分460を回転させることができる、ブロアホイールとして設計されてもよい。回転入口ジョイント200は、流体流をそらせるオフセット壁を備え、レボルバー460を所望の方向に回転させることができる。レボルバー部分460は、レボルバー460の各四分割体(四分円)に上下の壁を有しうる。いくつかの実施形態では、上面と下面で交互に毎回50%を塞ぐことができ、上または下といった、異なる方向に流体を噴射することができる。例えば、第一の四分割体は上部が閉鎖されて流体が下に押し出され、第二の四分割体は下部が閉鎖されて流体が上に押し出され、第三の四分割体上部が閉鎖されて流体が下に押し出され、第四の四分割体は下部が閉鎖されて流体が上に押し出されうる。
【0062】
いくつかの実施形態では、マニホールド300の外側シェル20は、斜めに対向して位置付けられたホイール460の四分割体に対応する流体流のために二つの切抜部を有してもよく、そのため、二つの同一の外側シェル20を用いて、一方を他方の上部で対称にひっくり返すと、
図11に図示するように、それらの四分割体が整列する。 このようにして、レボルバー460は、流体を一度に一つのマニホールド300にのみ押し出すことになる。レボルバー460が回転すると、その上側の開口部が上側マニホールド300の開口部と整列して流体を上向きに流すことができ、その下側開口部は下側マニホールド300の壁と整列して流体の下向きの流れを塞ぐ。流体が流れ続けると、レボルバー460が回転し続けることができ、次いで、その上側の開口部が上側マニホールド300の壁と整列して流体の上向きの流れを塞ぎ、下側開口部が下側マニホールド300の開口部と整列して、流体を下向きに流すことができる。レボルバー460の旋回速度を変化させるために様々な流体圧を提供することができ、それによって、マニホールド300の上側から底側に、およびその逆方向に、流れを切り換える回数を変えることができる。
【0063】
同じく本開示に一致して、
図10、
図12、および
図14の事例で図示されるように、頬側と舌側で交互に起こる流体は、回転入口ジョイント200の内側に取り付けられたレボルバー部分470によって達成されうる。レボルバー部分470は、例えば、レボルバー部分470が中心から外向きに延在するフィンを有し、そのフィンによってレボルバー部分470を通って流れる流体によってレボルバー部分470を回転させることができる、ブロアホイールとして設計されてもよい。回転入口ジョイント200は、流体流をそらせるオフセット壁を備え、レボルバー470を所望の方向に回転させることができる。レボルバー部分470は、レボルバー470の各半分の上側壁と下側壁とを有し、上側と下側で交互に毎回50%が閉鎖され、上または下といった、異なる方向に流体を噴射することができる。例えば、第一の半部分の上部が塞がれて流体を一方向に押し出し、第二の半部分の底部が塞がれて流体を別の方向に押し出すことによって、一つのマニホールドが頬側でのみ流体を受容し、第二のマニホールドが舌側でのみ流体を受容することになる。レボルバー470の旋回速度を変化させるために様々な流体圧を提供することができ、それによって、マニホールド300の頬側から舌側に、およびその逆方向に、流れを切り換える回数を変えることができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、マニホールド300は、互いに対向して位置付けられたレボルバー470の半部分に対応する流体流のために二つの切抜部を有してもよいため、各開口部はマニホールドの頬側または舌側の対応する側にのみ流体流を提供することができる。このようにして、レボルバー470は、一度に流体を一つのマニホールド300の一側面にのみ押し出すことになる。レボルバー470が旋回するにつれ、その開口部が上側マニホールド300の一つの開口部および底側マニホールド300の別の開口部と整列することができ、各マニホールド300の対応する頬側/舌側に流体の上向きの流れおよび下向きの流れを提供する。流体が流れ続けると、レボルバー470が回転し続け、次いで、その上側開口部を各マニホールド300の反対側にある開口部と整列させることができ、各マニホールド300の頬側から舌側に、およびその逆に、流れを切り換えることができる。レボルバー470の旋回速度を変化させるために様々な流体圧を提供することができ、それによって、マニホールド300の上側から底側に、およびその逆方向に、流れを切り換える回数を変えることができる。本開示に一致するいくつかの実施形態では、流れの変化は二進法または正弦関数である。
【0065】
様々な実施形態では、流体流は、口内の装置100の位置および/または装置100が口内を滑らかに移動する速度に基づいて、変化しうる。ここでは、装置100は、回転入口ジョイント200の位置を検知する、(例えば、演算装置900に関してさらに開示されるような)一つまたは複数の検知装置を備えうる。本開示に一致する演算装置900は、センサを監視することができるため、マニホールド300に対して回転入口ジョイント200の現在の角度を監視し、角度の変化率を計算することができる。
【0066】
一実施例として、回転入口ジョイント200の現在の角度に基づいて、演算装置900は口内の現在の位置を得ることができる。計算された角度の変化率に基づいて、演算装置900は、口内で滑らかに移動する速度を得ることができる。
図15の実施例によって図示されるように、回転入口ジョイント200は流体流480の四つのチャネルを備えて設計されうる。
【0067】
図16は、回転入口ジョイント200の角度が異なることによって、どのように流体が異なるチャネルから異なるマニホールド300および/またはマニホールドの異なる側面に流れることができるのかを図示する。演算装置900は、装置100の速度と位置を使用者に通知することができる。任意の所定時間に流体が流れるチャネルを制御することによって、演算装置900は、以下のような数多くの方法で流体流を変化させることができるが、これらに限らない。
・位置および/または速度に基づいて、頬側から舌側に流れを交互に起こす。
・位置および/または速度に基づいて、上から下に流れを交互に起こす。
・位置および/または速度に基づいて、脈動させる。
・位置および/または速度に基づいて、流れを脈動させ、交互に起こす。
・位置および/または速度に基づいて、流体圧を変化させる。
・位置および/または速度に基づいて、流体圧を変化させて流れを脈動させる。
・位置および/または速度に基づいて、流体圧を変化させて流れを交互に起こす。
・位置および/または速度に基づいて、流体圧を変化させ、流れを脈動させ、交互に起こす。
【0068】
前述した流体流の制御方法は、個別に、または互いに組み合わせて使用することができる。さらに、本開示に一致する装置は、演算装置900が存在してもしなくても、個別に各ジェットを制御することができる。
【0069】
図17、
図18、
図19、
図20、
図21、
図22、
図23、
図24、
図25、および
図26は、装置100から排出される流体ジェットを与えるための穴のレイアウトの様々な実施形態を図示する。510は、マニホールド300の一側面にあるレイアウトを図示し、520は、マニホールド300の第二の側面にあるレイアウトを図示する。各側面は、マニホールドの頬側または舌側のどちらにも使用することができる。530はオリフィスの重層を図示し、第一の側面のレイアウト510が第二の側面のレイアウト520に重ね合わされている。いくつかの実施形態では、二つの側面はそれぞれ、類似のレイアウトを有してもよい。その他の実施形態では、一方の側面510から排出されている流体のジェットが、第二の側面520から排出されている流体のジェットに整列しないよう、レイアウトが互い違い、または左右非対称であってもよい。互い違いのレイアウトは、ジェットが整列したレイアウトと比較すると洗浄が向上されるため、好まれる場合がある。さらに、互い違いのレイアウトは、使用者の歯茎に加えられる圧力を低減することによって、安全性を高めることができる。
【0070】
図27は、人間の顎内にある、本開示に一致した装置100を図示する。図示の目的のため、人間の男性の顎の半分が図示されているが、装置は、任意の哺乳類、または、弧を描いて動かす方法で洗浄されうる歯の形状に漠然と類似している任意の対象物の歯の洗浄に使用されうることが理解されるだろう。
【0071】
本開示に一致した装置100の特定の実施形態は、以下のようなさらなる特徴を含みうるが、これらに限定されない。
・歯ブラシの毛が内側シェル100の内面に取り付けられうる。歯ブラシの毛によって、フロス中に歯を磨くことができ、洗浄を向上させうる。
・プラークを検出して使用者に警告するための、カメラまたは光学センサと一対になったUVおよびまたはIR照射。前述した装置および警告は、本開示に一致した演算装置900によって制御されることができ、この演算装置900はまたはクラウドに互換可能な任意の媒体にデータを記録することができる。さらに、記録は、歯科診療または医療エンティティによって操作されるプラットフォームに自動的にアップロードされうる。
・今後のレビュー、過去データ、歯科医のため、または第三者によって行われる研究のために、歯肉線を記録するカメラ。カメラは演算装置900によって制御され、この演算装置900またはクラウドに互換可能な任意の媒体に記録を保存することができる。さらに、記録は、歯科診療または医療エンティティによって操作されるプラットフォーム、使用者が選択したプラットフォーム、または第三者機関が実施する研究によって自動的にアップロードされうる。
・紫外線による殺菌照射またはその他の方法を使用したUV洗浄照射。UV洗浄は口内のバクテリアを減らすことができる。UV洗浄は、UV発光ダイオード(LED)を使用して洗浄を実施しうる。開示された装置を洗浄するためにUV洗浄を使用してもよい。本開示に一致するいくつかの実施形態では、洗浄は、これらに限らないが赤外線またはX線のような電磁スペクトルの異なる波長によって実施されうる。
・前述したモーションコントロール機構またはその他の機構といった、プラーク除去装置。開示された機構は、演算装置900が存在してもしなくても、プラークを減らす、および/または、取り除くことができる。
【0072】
当業者には明白であるように、本明細書に記載の特徴は互いに組み合わせることができ、本開示に一致した装置100の数多くの実施形態を生み出すことができる。例えば、本開示に一致した装置100は、内側シェル10から突出した軟パッドと、軟膜30に埋め込まれた流体チャネル135と、高さの異なるマニホールド300と、例えば複数の流体チャネル(例えば、四つ)を備えた色付き半透明の回転入口ジョイント200と、振動付きモーションコントロール機構と、ばね高さ調節と、回転防止機構と、口内の装置100の速度および位置に基づいた交互の、脈動性のジェットと、交差しないオリフィスパターンと、歯ブラシの毛と、UV洗浄と、歯茎マッサージと、歯茎の記録およびプラーク検出のためのカメラと、を備えてもよく、演算装置900によって制御されてもよい。
【0073】
本開示に一致して、ジョイントおよび様々な構成要素は、図に図示された形状を含む、提案された装置100の形状のいずれとも併用されうる。本開示の実施形態は、例えば、本開示の実施形態による方法、システム、および装置の略図および/または、動作の図示に関して上述されている。U形状マニホールド300および/または構成要素に記された機能/作用は、いずれの図にも示されるように、順序通りに発生しなくてもよい。例えば、連続して示されている二つのU形状マニホールド300は、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、または、関連する機能/作用に応じて、U形状マニホールド300は、逆の順序で実行される場合があってもよい。
【0074】
本開示の特定の実施形態が説明されているが、その他の実施形態が存在してもよい。例えば、管が使用者の口内の液体を吸い上げ、汚れる可能性を回避し、さらなる心地よさを与えるよう、吸引管がハンドルに取り付けられた実施形態が存在しうる。吸引管はまた、本開示に一致した装置100内に組み込まれてもよい。さらに、本開示に一致した別の実施形態は、X形状のヘッドを使用する。X形状のヘッドは、上の歯と下の歯のためのV形状を共に有するよう構成されうる。別の実施形態では、U形状またはV形状のマニホールドヘッドは、一回で上の歯または下の歯のどちらかに機能するよう構成されてもよい。マニホールドヘッドは、使用者の口全体の上の歯または下の歯に交互に使用されてもよい。実施形態では、U形状のマニホールド300は、使用者の口に最良にフィットするよう、角が丸み付けられていても、直角であってもよい。本開示に一致したさらに別の実施形態は、同時に上の歯と下の歯を両方洗浄するH形状の装置を備えてもよい。本開示の特定の実施形態が説明されているが、その他の実施形態が存在してもよい。
【0075】
III.一体化したおよび外付けの演算装置
本開示に一致した装置100は、演算装置900によって制御されうる。演算装置900は、装置内の埋込型マイクロコントローラ、またはモバイル演算装置、またはポンプシステムに埋め込まれたマイクロコンピュータ、または当業者によって理解される様々な方法を用いて通信する遠隔演算装置を備えることができるが、これらに限らない。
【0076】
本開示の実施形態は、中央処理ユニット(CPU)920と、バス930と、メモリユニット940と、電源ユニット(PSU)950と、一つまたは複数の入力/出力(I/O)ユニットとを有するシステムを備えうる。CPU920はバス930を介してメモリユニット940および複数のI/Oユニット960に接続されており、それらはすべてPSU950を動力源としている。いくつかの実施形態では、開示された各ユニットは実際、冗長性、利用性の高さ、および/または性能の目的のため、そのような複数のユニットでありうることが理解されるだろう。
【0077】
図28は演算装置900を含むシステムのブロック図である。本開示の実施形態に一致して、前述したCPU920、バス930、メモリユニット940、PSU950、および複数のI/Oユニット960が、
図28の演算装置900で実装されうる。ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの好適な任意の組み合わせが、前述したユニットを実装するために使用されうる。例えば、CPU920、バス930、メモリユニット940は、演算装置900と、または、演算装置900と組み合わせてその他の演算装置900と実装されうる。前述したシステム、装置、構成要素は実施例であり、その他のシステム、装置、構成要素が、本開示の実施形態と一致した、前述したCPU920と、バス930と、メモリユニット940とを備えてもよい。
【0078】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、前述した演算装置900内の構成要素間で、および/または、複数の演算装置900間で、データを移行する通信システムを用いてもよい。前述した通信システムは、バス930として当業者には既知となる。バス930は、例えば、ワイヤ、光学ファイバ、通信プロトコル、およびパラレル電気パスとして同一の論理機能を提供する任意の物理的配置を含むがこれらに限らない、複数の内部および/または外部ハードウェアおよびソフトウェア構成要素を具現化しうる。バス930はこれらに限らないが、パラレルバスおよびシリアルバスの少なくとも一つを備えることができ、パラレルバスは複数のワイヤでパラレルにデータワードを送り、シリアルバスはビットシリアル形態でデータを送る。
【0079】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、演算装置900ですぐに使用できるように情報を保存する回路が一体化された、当業者には一次記憶装置またはメモリ940として既知であるハードウェアを用いてもよい。
【0080】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、演算装置900といった情報処理システムと、例えば、これらに限らないが、人間、環境、および別の演算装置900といった外界との間に通信システムを用いてもよい。前述した通信システムは、当業者にはI/O960として既知となる。I/Oモジュール960は、演算装置900に関する複数の入出力を管理し、入力とは、演算装置900によって受信される複数の信号およびデータであり、出力とは、演算装置900から送信される複数の信号およびデータである。I/Oモジュール960は、不揮発性記憶装置961、通信装置962、センサ963、および周辺装置964といった、これらに限らない複数のハードウェアを連動させる。複数のハードウェアは、これらに限らないが、人間、環境、および別の演算装置900のうちの少なくとも一つによって使用されて、現在の演算装置900と通信する。I/Oモジュール960は、例えば、これらに限らないが、チャネルI/O、ポートマップドI/O、非同期I/O、およびダイレクトメモリアクセス(DMA)といった複数の形態を備えうる。
【0081】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、不揮発性記憶装置サブモジュール961を用いてもよく、これは、当業者によって二次憶装置、外部メモリ、三次記憶装置、オフライン記憶装置、補助記憶装置のうちの一つで称されうる。不揮発性記憶装置961は、メモリ940の中間域を使用しなければ、CPU920が直接アクセスすることができない場合がある。不揮発性記憶装置サブモジュール961は、電源が取り除かれてもデータを失うことはなく、速度と待ち時間を犠牲にすれば、メモリモジュールで使用される記憶装置よりも、コストが100分の1になりうる。
【0082】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、I/O960のサブセットとして通信サブモジュール962を用いてもよく、これは、当業者によって、これらに限らないがコンピュータネットワーク、データネットワーク、およびネットワークのうちの少なくとも一つで称されうる。ネットワークにより、演算装置900は接続を利用してデータをやりとりすることができ、これは、当業者には、ネットワークノード間のデータリンクとして既知でありうる。ノードは、データを作成し、転送し、打ち切るネットワークコンピュータ装置900を備える。ノードは、ネットワークアドレスによって特定され、演算装置900の実施形態と一致した複数のホストを含むことができる。前述した実施形態は、パーソナルコンピュータ、電話、サーバー、ドローンや、ハブ、スイッチ、ルーター、モデム、ファイアウォールといったこれらに限らないネットワーキング装置を含むが、これらに限らない。
【0083】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、I/O960のサブセットとしてセンササブモジュール963を用いることができる。センササブモジュール963は、その環境におけるイベントまたは変化を検知するか、または、演算装置900に情報を送信することが目的の装置、モジュール、およびサブシステムのうちの少なくとも一つを備える。センサは、測定したプロパティには反応するが、そのアプリケーションにおいて遭遇しうる、測定していないプロパティには反応せず、測定したプロパティには有意に影響を及ぼさない。センササブモジュール963は、複数のデジタル装置およびアナログ装置を備えることができ、アナログ装置を使用する場合、アナログからデジタルへの(ADC、A-D)コンバータを用いて装置と演算装置900を連動させなければならない。センサは、センサの正確性を制限する複数の逸脱の影響を受ける場合がある。センササブモジュール963は、化学センサ、自動センサ、聴覚的/音/振動センサ、電流、電位、磁石、ラジオセンサ、環境/天気/湿度/湿気センサ、流速/流体速センサ、電離放射線/分子センサ、誘導センサ、位置/角度/移動/距離/速度/加速センサ、撮像/光学/光センサ、圧力センサ、力/密度/レベルセンサ、熱/温度センサ、近位/存在検知センサといった、これらに限らない複数の実施形態を備えうる。
【0084】
本開示の実施形態に一致して、前述した演算装置900は、I/O960のサブセットとして周辺サブモジュール962を用いてもよい。周辺サブモジュール964は、演算装置900に情報を入れ、演算装置900から情報を得るために使用する付属装置を備える。周辺サブモジュール964を備える装置には三つのカテゴリーがあり、演算装置900、入力装置、出力装置、およびお入出力装置との関係に基づいて存在する。入力装置は、演算装置900にデータおよび命令の少なくとも一つを送信する。入力装置は、これらに限らないが以下に基づいてカテゴリー分けされうる。
・機械的なモーション、聴覚、視覚といった、これらに限らない入力様式
・入力が、キーを押すといった、これに限らない個別のものであるか、または、マウスの位置といった、これに限らない連続的なものであるか
・コンピュータ支援設計(CAD)アプリケーションに使用される二次元マイス対三次元マイスといった、これに限らない関連する自由度
【0085】
出力装置は、演算装置900からの出力を提供する。出力装置は、電子的に生成された情報を人間に表示できる形態に変換する。入力/出力装置は、入出力機能の両方を実施するように実施する。
【0086】
可聴入力装置は、音を捉えるのに使用される。いくつかの事例では、可聴出力装置は、生成された音を捉えるため、入力装置として使用されうる。可聴入力装置によって、使用者は、処理、記録、コマンドの実行のうちの少なくとも一つのために、演算装置900に可聴信号を送ることができる。マイクロフォンといった装置によって、使用者は、ボイスメッセージを記録したり、ソフトウェアを誘導するために、コンピュータに話しかけることができる。記録とは別に、可聴入力装置はまた、音声認識ソフトウェアと併用される。可聴入力装置のタイプの例には、マイクロフォン、および、キーボードやヘッドセットといった、これらに限らないミュージカルインストルメントデジタルインターフェース(MIDI)装置が含まれるが、これらに限らない。
【0087】
IV.態様
以下は、本開示の様々な態様を開示する。態様の言語が親特許として現れない限り、様々な態様は親特許として解釈されない。態様は、非限定的な様々な本開示の実施形態を説明する。
【0088】
態様1
装置であって、
a.穴が内面に配置された二つの中空のU形状マニホールドであって、
i.U形状マニホールドが歯の上下の組をそれぞれ対応するU形状マニホールドの内部に受けるよう設計され、
ii.穴が流体ジェットを提供するために使用され、
1.ジェットを互い違いに配置するために、穴が歯の舌側と頬側に向かって整列し、
iii.U形状マニホールドが、ジェットのために流体を供給する入口ジョイントを回転させることによって、点対称中心で接続されうる、二つの中空のU形状マニホールドと、
b.最後臼歯の各組の間で弧を描くように装置を動かすことによって、流体流を制御した状態で口内洗浄を可能にする設計と、を備える装置。
【0089】
態様2
原動力を歯茎に与えて、口の周辺で装置を平行移動させる、態様1に記載の装置。
【0090】
態様3
回転入口ジョイントが、U形状マニホールドのための回転防止特徴を含む、態様1に記載の装置。
【0091】
態様4
U形状マニホールドが、突出した軟膜を備える、態様1に記載の装置。
【0092】
態様5
回転入口ジョイントが、口内の装置の位置に基づいて、U形状マニホールドの面の間でジェットを交互に起こすための制御機構に使用される、態様1に記載の装置。
【0093】
態様6
使用者が、変更方法を構成しうる、態様5に記載の装置。
【0094】
態様7
回転入口ジョイントが、口内の装置の位置に基づいて、流体圧の制御に使用される、態様1に記載の装置。
【0095】
態様8
回転入口ジョイントが、各U形状マニホールドの面の間でジェットを交互に行うレボルバーを備える、態様1に記載の装置。
【0096】
態様9
装置の端に電磁波源が取り付けられた、態様1に記載の装置。
【0097】
態様10
U形状マニホールドの内部に、歯ブラシの毛が取り付けられた、態様1に記載の装置。
【0098】
態様11
装置の端に電磁波捕捉装置が取り付けられた、態様1に記載の装置。
【0099】
V.請求項
仕様には実施例が含まれるが、開示範囲は、以下の請求によって示される。さらに、構造上の特徴および/または方法論的な動作について、具体的な言葉で使用を記載してきたが、特許請求は、前述の特徴または動作に限定されない。むしろ、前述の具体的な特徴および動作は、本開示の実施形態のための実施例として明らかにしたものである。
【0100】
上記説明及び添付図面が以下の特許請求の範囲の範囲内ではない任意のさらなる主題を開示する限りにおいて、本発明は公共に捧げられておらず、一つまたは複数の出願を行ってさらなる発明について特許を請求する権利が保留されている。