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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】リアクトル
(51)【国際特許分類】
   H01F 37/00 20060101AFI20240308BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20240308BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
H01F37/00 F
H01F37/00 M
H01F27/28 152
H01F27/29 X
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020015705
(22)【出願日】2020-01-31
(65)【公開番号】P2021125483
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390005223
【氏名又は名称】株式会社タムラ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩太郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 龍太
【審査官】久保田 昌晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-121665(JP,A)
【文献】特開2009-218292(JP,A)
【文献】特開2014-199872(JP,A)
【文献】特開2013-012664(JP,A)
【文献】特開2018-148079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 27/28-27/29、30/10、37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアに巻回するコイルと、
前記コイルと接続するバスバーと、
前記バスバーを固定する端子台と、
を備え、
前記コイルと前記バスバーの接続箇所は、溶接により接続する溶接部を有し、
前記端子台は、前記溶接部に近接した位置に設けられ、
前記バスバーは、前記端子台から延びた露出部を有し、
前記露出部は、前記溶接部を通り過ぎ、前記コイルの上方に突出した後、折り返って前記コイルと接続していること、
を特徴とするリアクトル。
【請求項2】
前記露出部の折り返しは、2回以上有すること、
を特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
【請求項3】
前記コアと前記コイルを樹脂で被覆し一体に成形するモールド樹脂部を更に備え、
前記端子台は、前記モールド樹脂部の一部を成し、前記モールド樹脂部と一続きで成ること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
【請求項4】
前記コアと前記コイルを樹脂で被覆し一体に成形するモールド樹脂部を更に備え、
前記端子台は、前記モールド樹脂部とは別体を成し、
前記モールド樹脂部は、前記端子台を固定していること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リアクトルに関する。
【背景技術】
【0002】
OA機器、太陽光発電システム、自動車、無停電電源など様々な用途にリアクトルが用いられている。リアクトルは、例えば、出力系への高調波電流の流出を防止するフィルタや、電圧を昇降させる電圧昇降用コンバータなどに用いられる。
【0003】
この種のリアクトルは、環状コアの周囲を樹脂部材によって被覆し、樹脂部材の外周にコイルを装着したものが知られている。一般的に、リアクトルを外部機器と接続させるために、板状の銅やアルミニウム等の導電性部材であるバスバーが用いられる。このバスバーの一方端部がコイルと接続され、他方端部が外部機器の端子と、接続される。このようにして、リアクトルと外部機器はバスバーを介して電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5212891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バスバーは、樹脂から成る端子台に固定されることが多い。また、バスバーの一方端部とコイルの接続は、溶接で接続されることが多い。例えば、コイル及びバスバーに銅を用いた場合、溶接する際の温度が銅の融点以上である1100℃程度に上昇し、高温となる。上述したとおり、バスバーは銅やアルミニウムなどの金属材料から成るため、溶接の際に生じた熱がバスバーを介して、端子台に伝達する虞がある。
【0006】
特に、近年では、リアクトルの小型化の要請が強まり、端子台と溶接個所との距離が近接した位置に設けられることが多くなってきている。そのため、端子台と溶接箇所を繋ぐバスバーの長さも短くなってきている。端子台に熱が伝達すると、端子台を成す樹脂が溶け出し、この溶け出した樹脂が異物となり、コイルなどのリアクトルを構成する部品が損傷する虞がある。また、樹脂が溶け出した箇所の絶縁距離が確保できず、絶縁不良を起こす虞もある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、バスバーとコイルを溶接によって接続する場合であっても、溶接時の熱を端子台に伝達しにくいリアクトルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のリアクトルは、コアに巻回するコイルと、前記コイルと接続するバスバーと、前記バスバーを固定する端子台と、を備え、前記コイルと前記バスバーの接続箇所は、溶接により接続する溶接部を有し、前記端子台は、前記溶接部に近接した位置に設けられ、前記バスバーは、前記端子台から延びた露出部を有し、前記露出部は、前記溶接部を通り過ぎ、前記コイルの上方に突出した後、折り返って前記コイルと接続していること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、バスバーとコイルを溶接によって接続する場合であっても、溶接時の熱を端子台に伝達しにくいリアクトルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。
図2】実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。
図3】バスバーの延び方向と溶接部を示す拡大平面図である。
図4】バスバーを引出線に向けて最短経路で延ばした場合の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
本実施形態に係るリアクトルについて図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るリアクトルの分解斜視図である。
【0012】
リアクトル100は、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、電圧の昇降圧等に使用される。本実施形態のリアクトル100は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用されるリアクトルである。リアクトル100は、これら自動車に搭載される昇圧回路の主要部品である。
【0013】
リアクトル100は、図1及び図2に示すように、樹脂部材2、コイル3、センサ4、バスバー5、端子台6及びモールド樹脂部7を有する。樹脂部材2は、コア(不図示)を被覆する。コアは、圧粉磁心、フェライト、積層鋼板、メタルコンポジットコア(MCコア)などを用いることができる。コアは、2つの略U字型形状のコアの端部を接合することで、環状形状を成す環状コアである。
【0014】
コイル3は、エナメルなどで絶縁被覆した1本の導電性部材により構成される。本実施形態では、銅線によって構成された平角線のエッジワイズコイルである。コイル3は、2つあり、各コイル3は樹脂部材2に被覆されたコアに巻回される。即ち、コイル3とコアの間に樹脂部材2が介在し、樹脂部材2によってコイル3とコアの絶縁が図られる。2つのコイル3は、巻軸方向が平行になるように、隙間を介して横並びに配置される。各コイル3は、引出線31を有する。この引出線31は、コイル3の端部である。引出線31は、コアに巻回されず、バスバー6と溶接によって接続している。
【0015】
センサ4は、リアクトル100の状態を検出する。センサ4は、例えば、リアクトル100の温度を検出する温度センサである。センサ4は、コイル3間に配置され、樹脂部材2に保持されている。
【0016】
端子台6は、外部機器の端子等と接続され、リアクトル100と外部機器を電気的に接続するための部品である。端子台6は、バスバー5の少なくとも一部を被覆し、バスバー5を固定する。本実施形態では、端子台6は2つ設けられている。端子台6a、6bは、コイル3が巻回されていないコア(コアを被覆した樹脂部材2)の上面にそれぞれ設けられている。特に、端子台6bは、後述する溶接部8に近接した位置に設けられている。近接した位置とは、最短の経路でバスバー5を引出線31に向けて延ばすと、バスバー5と引出線31を溶接する際に、溶接時の熱で端子台6が溶け出す程度に近接していれば足りる。
【0017】
端子台6は、樹脂から成る。本実施形態では、端子台6は、後述するモールド樹脂部7とともに、モールド成型により形成される。換言すれば、端子台6は、モールド樹脂部7の一部を成す。そのため、端子台6とモールド樹脂部7は、継ぎ目なく一続きに形成されている。
【0018】
バスバー5は、例えば、銅やアルミニウムなどの導電性部材である。バスバー5は、板状形状を有する。バスバー5は、被覆部51と露出部52を有する。被覆部51は、バスバーの少なくとも一部が端子台6に被覆されている部分である。露出部52は、端子台6から突出し、端子台6に被覆されていない部分である。
【0019】
バスバー5は、露出部52側の端部がコイル3と溶接により接続されている。即ち、バスバー5とコイル3の接続箇所は、溶接部8を有する。なお、溶接部8は、バスバー5とコイル3が接触している一部分に設けられていれば足りる。バスバー5の被覆部51側の端部には孔があり、この孔に外部機器の端子が接続される。
【0020】
本実施形態では、バスバー5は、4つ設けられている。バスバー5a、5bは、端子台6aに固定されている。バスバー5c、5dは、端子台6bに固定されている。バスバー5a、5bの露出部52は、端子台6からリアクトル100の外側に延び、引出線31と接続している。
【0021】
一方、バスバー5c、5dの露出部52は、リアクトル100の外側でなく、内側、即ち、コイル3の上方に突出している。突出した露出部52は、コイル3の巻軸方向に延び、溶接部8を通り過ぎる。溶接部8を通り過ぎた露出部52は、巻軸方向と直交する方向に向けて折り返り、巻軸方向と直交する方向に延びている。そして、巻軸方向と直交する方向に延びた露出部52は、巻軸方向と平行になるように端子台6に向けて再び折り返り、引出線31に向けて延びている。引出線31と接触した箇所には、溶接部8が形成されている。なお、ここでいう折り返しとは、端子台6から突出した露出部52の基端の位置まで戻る必要はなく、単に屈折又は湾曲していれば足りる。
【0022】
このように、バスバー5c、5dの露出部52は、引出線31に向けて最短の経路で延びておらず、一度引出線31の位置を通り過ぎ、敢えて遠回りして引出線31と接続している。即ち、露出部52の長さを稼いでいる。
【0023】
モールド樹脂部7は、コアを被覆した樹脂部材2、コイル3、センサ4、バスバー6といったリアクトル100を構成する部材を一体に成形する。モールド樹脂部7によって、リアクトル100を構成する各部材は固定される。つまり、一体に成形するとは、リアクトルを構成する各部材を互いに固定することを意味する。
【0024】
モールド樹脂部7を構成する樹脂の種類としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。特に、熱伝導性の高い樹脂を用いることが望ましい。熱伝導性の高い樹脂を用いることで、コイル3の熱をリアクトル100の外部に伝達することができる。
【0025】
(コイルとバスバーの溶接について)
コイル3とバスバー5の接触箇所は、溶接によって固定される。この溶接は、コイル3及びバスバー5を構成する部材のうち、融点が高い方の温度以上で行われる。本実施形態では、コイル3及びバスバー5は、銅から成るので、溶接の際に1100℃程度となり、高温となる。バスバー5は、上述のとおり、銅から成るため溶接時に生じる熱が、露出部52を介して端子台6に伝達することがある。端子台6に熱が伝達すると、端子台6を構成する樹脂が溶け、リアクトル100に異物が混入する虞がある。そのため、露出部52の長さを長くして、溶接時の熱が端子台6に伝達することを抑制する必要がある。
【0026】
従来では、バスバー5a、5bのように、露出部52をリアクトル100の外側に向けて延ばすことで、露出部52の長さを稼ぎ、溶接時の熱が端子台に伝達することを抑制していた。しかし、近年では、リアクトル100の設置スペースが省スペース化している。そのため、リアクトル100の外側に露出部52を延ばすことができない場合があり、バスバー5c、5dのように、リアクトル100の内側でバスバー5とコイル3の接続を行うことが余儀なくされている。
【0027】
図4は、バスバー5cを引出線31に向けて最短の経路で延ばした模式図である。図4に示すように、バスバー5cを引出線31に向けて最短の経路で延ばす場合、露出部521の長さはL2のみとなってしまう。そのため、露出部521の長さが短く、溶接時の熱が露出部52を介して端子台6bに伝達する虞がある。
【0028】
しかし、本実施形態では、図3に示すように、バスバー5cの露出部52は、溶接部8を通り過ぎた後、2回折り返されて、引出線31と接続されている。そのため、露出部52の長さはL1と、最短のルートで延ばした場合と比べて格段と長くなっている。このように、露出部52を引出線31への最短の経路ではなく、敢えて遠回りをして引き延ばすことにより、露出部52の長さを稼ぐことができ、溶接時の熱が端子台6に伝達されることを抑制することができる。
【0029】
(効果)
本実施形態のリアクトル100は、コアに巻回するコイル3と、コイル3と接続するバスバー5c、5dと、バスバー5c、5dの一部を樹脂で被覆し、バスバー5c、5dを固定する端子台6bと、を備える。コイル3とバスバー5c、5dの接続箇所は、溶接により接続する溶接部8を有し、端子台6bは、溶接部8に近接した位置に設けられ、露出部52は、溶接部8を通り過ぎた後、折り返ってコイル3と接続している。
【0030】
これにより、露出部52の長さを稼ぐことができるので、溶接時に生じる熱が露出部52を介して端子台6bに伝達することを抑制することができる。よって、端子台6bが溶けることを防止でき、絶縁距離を確保することができる。また、端子台6bが溶けた樹脂が異物となり、リアクトル100に混入することを防止できるので、コイル3などリアクトル100を構成する部品が損傷することを防止できる。
【0031】
また、バスバー5c、5dの露出部52は、リアクトル100の外側ではなく、コイル3側に向けて延びている、即ち、リアクトル100の内側に向けて延びている。これにより、リアクトル100の小型化を図ることができる。
【0032】
ここで、バスバー5c、5dの露出部52は、敢えて遠回りして引出線31に向けて延びているため、その分スペースが必要となる。しかし、本実施形態では、バスバー5c、5dの露出部52は、コイル3の上方にあるデッドスペースを有効に活用して、引出線31に向けて迂回して引き延ばされている。そのため、新たなスペースを確保する必要もなく、リアクトル100の小型化を図ることができる。
【0033】
バスバー5c、5dの露出部52の折り返しは、2回折り返されている。そのため、折り返しの間の分さらに露出部52の長さをより稼ぐことができ、溶接時の熱が端子台に伝達されることをより効果的に抑制することができる。
【0034】
コアを被覆する樹脂部材2、コイル3、センサ4を樹脂で被覆し一体に成形するモールド樹脂部7を更に備え、端子台6は、モールド樹脂部7の一部を成し、端子台6とモールド樹脂部7は、継ぎ目なく一続きに形成される。即ち、端子台6には、樹脂部材2などに端子台6を固定するための固定具を設ける必要がない。そのため、部品点数を削減することができる。また、端子台6を形成するための金型の構造も簡易化することができるので、リアクトル100の生産性が向上する。さらに、端子台6に固定具を設ける必要がないため、端子台6を小型化することができ、その結果、リアクトル100を小型化することができる。
【0035】
また、端子台6を小型化することで、スペースの関係上、端子台6を配置できなかった場所に端子台6を配置することができる。その結果、端子台6の位置と引出線31の位置がより近接する場合がある。このような場合であっても、本実施形態のように、露出部52を遠回しして、引出線31と接続させることで、端子台6の樹脂が溶け出すことを抑制することができる。
【0036】
(変形例)
変形例に係るリアクトル100について説明する。上記実施形態においては、端子台6は、モールド樹脂部7を形成するためのモールド成型によって形成されていた。即ち。端子台6は、モールド樹脂部7の一部であった。
【0037】
しかし、変形例の端子台6は、モールド樹脂部7とは別体であってもよい。この場合、モールド樹脂部7を形成する前に、別工程においてモールド成型によってバスバー5を被覆した端子台6を形成する。その後、この端子台6も含めて、コアを被覆した樹脂部材2、コイル3、センサ4などをモールド樹脂部7によって固定させればよい。
【0038】
このような構成であっても、端子台6に固定具を設ける必要がないため、部品点数の削減、金型の構造の簡易化、端子台6の小型化に伴うリアクトル100の小型化を図ることができる。また、小型化された端子台6が引出線31により近接した位置に配置される場合であっても、溶接時の熱によって端子台6の樹脂が溶け出すことを抑制することができる。
【0039】
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0040】
本実施形態では、4つのバスバー5a、5b、5c、5dのうちバスバー5c、5dが、コイル3の上方に延び、バスバー5c、5dの露出部52は、溶接部8を一度通り過ぎて、迂回するようにして引出線31と接触していたが、バスバー5a、5bも同様の構成にしてもよい。このように、構成することで、リアクトル100を更に小型化することができる。
【0041】
本実施形態では、モールド樹脂部7によってコアを被覆する樹脂部材2、コイル3及びセンサ4などリアクトル100を構成する部品を固定する、所謂、二重モールド構造のリアクトルであったが、これに限定されない。コアを被覆する樹脂部材2、コイル3、センサ4、バスバー5、端子台6などをケースに収納し、ケースに充填剤に充填することで固定してもよい。
【0042】
本実施形態では、バスバー5c、5dの露出部52は、2回折り返されていたが、回数はこれに限らず、1回でもよいし、2回よりも多くてもよい。また、本実施形態における露出部52の折り返しは、略90度であったが、折り返しの角度は略90度に限らない。また、露出部52の折り返しは、例えば、U字型のように湾曲して折り返っていてもよい。
【符号の説明】
【0043】
100 リアクトル
2 樹脂部材
3 コイル
31 引出線
4 センサ
5、5a、5b、5c、5d バスバー
51 被覆部
52 露出部
521 露出部
6、6a、6b 端子台
7 モールド樹脂部
8 溶接部
図1
図2
図3
図4