(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】エイリアシングを使用した信号のエネルギー効率が高い送信および受信のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
H04L27/26 110
(21)【出願番号】P 2020557206
(86)(22)【出願日】2018-04-20
(86)【国際出願番号】 EP2018060224
(87)【国際公開番号】W WO2019201452
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-12-17
【審判番号】
【審判請求日】2022-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ウィルヘルムソン, レイフ
(72)【発明者】
【氏名】ロペス, ミゲル
【合議体】
【審判長】猪瀬 隆広
【審判官】高野 洋
【審判官】寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0285598(US,A1)
【文献】特開2007-266711(JP,A)
【文献】米国特許第8301176(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0091984(US,A1)
【文献】Leif Wilhelmsson(Ericsson),Concurrent transmission of data and a wake-up signal in 802.11ax-Follow up,IEEE802.11-17/0385r0,IEEE,2017年3月
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおいて送信デバイスから受信デバイスに送信信号を送信する方法であって、前記受信デバイスが、所定のサンプリング周波数において受信信号をサンプリングするように構成されたアナログデジタル変換器(ADC)を備え、前記方法は、
前記送信デバイスによって前記送信信号を生成するステップであって、前記送信信号の帯域幅は、
前記所定のサンプリング周波数の1/2よりも高く、前記送信信号をサンプリングするとエイリアシング成分が前記ADCによって作成されるようなものであり、前記送信信号は、前記エイリアシング成分が、エイリアシングされない前記送信信号の対応するサンプリングされた低周波数成分と同じ位相を有し、それによって、前記送信信号の前記低周波数成分に強め合うように寄与するようなかたちで生成される、生成するステップと、
前記送信デバイスによって前記送信信号を前記受信デバイスに送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記無線通信ネットワークが、複数のサブキャリアを含む直交周波数分割多重(OFDM)を採用し、生成する前記ステップは、
前記送信信号をサンプリングすると少なくとも2つの別個のエイリアシング成分が前記ADCによって作成されるように前記送信信号を生成すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも2つのエイリアシング成分が、前記送信信号の少なくとも2つの別個の異なる低周波数成分とエイリアシングする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生成された送信信号が、前記受信デバイスを起動させるために構成された起動信号である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記送信デバイスによって、前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルを推定するステップであって、前記チャネルが前記帯域幅について推定され、それによってチャネルパラメータを取得する、推定するステップをさらに含み、
生成する前記ステップが、
前記推定されたチャネルパラメータを考慮に入れて前記送信信号を生成することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
生成する前記ステップは、
前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルのコヒーレンス帯域幅が少なくとも前記帯域幅であると仮定することによって、前記送信信号を生成すること
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記帯域幅および前記所定の
サンプリング周波数は、前記受信された送信信号をサンプリングすると前記ADCによって作成されるエイリアシングされた成分の数が1、3または7であるように選定される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
生成する前記ステップは、
オンオフキーイング(OOK)を使用することによって前記送信信号を生成すること
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
生成する前記ステップは、
2位相シフトキーイング(BPSK)または4位相シフトキーイング(QPSK)を使用することによって前記送信信号を生成すること
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
無線通信ネットワークにおいて送信信号を受信デバイスに送信するために構成された送信デバイスであって、前記受信デバイスが、所定のサンプリング周波数において受信信号をサンプリングするように構成されたアナログデジタル変換器(ADC)を備え、前記送信デバイスは、
前記送信信号を生成するために構成された信号生成手段であって、前記送信信号をサンプリングするとエイリアシング成分が前記ADCによって作成されるように、前記送信信号の帯域幅が前記所定のサンプリング周波数の1/2よりも高く、前記送信信号は、前記エイリアシング成分が前記送信信号の対応するサンプリングされた低周波数成分と同じ位相を有し、前記低周波数成分の周波数が前記所定のサンプリング周波数の2倍よりも小さく、それによって前記送信信号の前記低周波数成分に強め合うように寄与するようなかたちで、前記信号生成手段によって生成される、信号生成手段と、
前記生成された送信信号を前記受信デバイスに送信するために構成された送信手段と
をさらに備える、送信デバイス。
【請求項11】
前記信号生成手段は、さらに、前記送信信号をサンプリングすると少なくとも2つの別個のエイリアシング成分が前記ADCによって作成されるように、前記送信信号を生成するために構成された、請求項10に記載の送信デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも2つのエイリアシング成分が、前記送信信号の少なくとも2つの別個の異なる低周波数成分とエイリアシングする、請求項11に記載の送信デバイス。
【請求項13】
前記生成された送信信号が、前記受信デバイスを起動させるために構成された起動信号である、請求項10から12のいずれか一項に記載の送信デバイス。
【請求項14】
前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルを推定するために構成された推定手段であって、前記チャネルが前記帯域幅について推定され、それによってチャネルパラメータを取得する、推定手段、
をさらに備え、
前記信号生成手段が、さらに、前記推定されたチャネルパラメータを考慮に入れた前記送信信号を生成するために構成された、
請求項10から13のいずれか一項に記載の送信デバイス。
【請求項15】
前記信号生成手段は、さらに、前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルのコヒーレンス帯域幅が少なくとも前記帯域幅であると仮定することによって、前記送信信号を生成するために構成されている、請求項10から13のいずれか一項に記載の送信デバイス。
【請求項16】
前記帯域幅および前記所定の
サンプリング周波数は、前記受信された送信信号をサンプリングすると前記ADCによって作成されるエイリアシングされた成分の数が1、3または7であるように選定される、請求項10から15のいずれか一項に記載の送信デバイス。
【請求項17】
前記信号生成手段が、さらに、オンオフキーイング(OOK)変調を使用することによって前記送信信号を生成するために構成された、請求項10から16のいずれか一項に記載の送信デバイス。
【請求項18】
前記信号生成手段が、さらに、2位相シフトキーイング(BPSK)または4位相シフトキーイング(QPSK)変調を使用することによって前記送信信号を生成するために構成された、請求項10から16のいずれか一項に記載の送信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電気通信の分野に関し、より詳細には、電気通信システムにおけるトランシーバのエネルギー効率を改善することに関する。本開示は、特に、起動受信機のエネルギー効率を改善するための方法、およびそれの装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー効率が高い送信および受信は無線通信の分野においてますます重要になりつつある。このことの主な理由は、モノのインターネット(IoT)のための低コストデバイスの予想される大きい成長である。
【0003】
エネルギー効率は、2つの異なることを意味することができる。一方では、エネルギー効率は送信機側に関することがあり、送信側は、ただエネルギーを節約するために、あるいは許容されることについての規制制限があり得るので、できる限り低い電力を使用して情報を送信することが可能であるべきである。他方では、エネルギー効率は、信号を受信するために必要とされるエネルギーに関することがある。一般に、受信機においてより高い複雑さおよび電力消費を可能にすることによって、より低い送信電力において信頼できる通信を達成することがしばしば可能であるという意味において、送信機における電力消費と受信機における電力消費とが交換され得る。より高い複雑さは、一般に、たとえば、畳み込みコード、低密度パリティ検査コード、またはいわゆるターボコードなど、効率的な前方誤り訂正コードが使用されることを暗示する。
【0004】
デバイスにおいて低い電力消費を達成するための1つの手法は、1次無線機、または1次受信機と組み合わせて、起動無線機と呼ばれることもある、いわゆる起動受信機(WUR)を使用することである。これらのWURは、無線通信において使用される受信機における電力消費を著しく低減するための手段を与える。WURに関するアイデアは、WURは、起動信号の存在を検出することのみが可能である必要があるが、データ受信のために使用されないので、極めて緩和されたアーキテクチャに基づき得ることである。1次受信機は、その場合、データ受信のために構成される。
【0005】
起動信号(WUS)、すなわちWURに送られる信号のための一般的に使用される変調は、オンオフキーイング(OOK)である。OOKは、論理1が、信号を送信すること(ON)で表され、論理0が、信号を送信しないこと(OFF)によって表される、バイナリ変調である。
【0006】
現在、IEEE802.11baという名称の米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11タスクグループにおいて、単に電力消費を著しく低減する目的で、起動無線機がメイン802.11無線機に対するコンパニオン無線機として使用されるように、物理レイヤ(PHY)およびリンクレイヤ(MAC)を標準化するための活動が進行している。
【0007】
このブロックは、たとえば、802.11a/g/n/acをサポートするWi-Fi送信機においてすでに利用可能であるので、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用することによってWUSを生成することが提案されている。特に、OOKを生成するための説明される手法は、中心において13個のサブキャリアを使用し、次いで、ONを表すためにこれらに何らかの信号をポピュレートし、OFFを表すために何も送信しないことである。IFFTは64個の点を有し、20MHzのサンプリングレートにおいて動作しており、ちょうど通常の直交周波数分割多重(OFDM)のように、802.11a/g/n/acにおいて使用されるOFDMシンボル持続時間を保つように、IFFT演算の後にサイクリックプレフィックスが付加され、したがって、WUSの開始においてレガシープリアンブルを前に付加することによってレガシー局になりすますことが可能である。このようにして、レガシー局は、WUSを検出し、無線媒体へのアクセスを正確に遅らせることが可能になる。
【0008】
上記で説明したようなWUSの設計により、極めて電力効率が高い受信機実装が可能になる。しかしながら、これを達成するために、信号の帯域幅は約4MHzに制限される。
【0009】
WURにおいて低い電力消費を達成するために、受信機において低いサンプリングレートを使用することが望ましく、これは、比較的小さい帯域幅をもつチャネル選択性フィルタを有することにつながる。一方、規制上の要件により、使用され得る最大送信電力は、しばしば、電力スペクトル密度(PSD)によって制限される。すなわち、より高い総送信電力が可能にされるであろうが、信号の帯域幅が非常に小さい場合、これを使用することはできない。低減される送信電力は、WURのレンジが低減されることを直接意味するので、これにより受信機電力消費と送信レンジとの間のトレードオフが生じる。
【発明の概要】
【0010】
本開示による本発明の目的は、送信信号電力が高く保たれ、次いで受信機における高いパフォーマンスが可能になり、さらには受信機の低電力実装が可能になり得るように、比較的大きい帯域幅をもつ信号を送信することが可能であることである。
【0011】
本開示の第1の態様では、無線通信ネットワークにおいて、送信デバイスから受信デバイスに信号を送信する方法が提示され、受信デバイスは、所定のサンプリング周波数において受信信号をサンプリングするように構成されたアナログデジタル変換器(ADC)を備える。第1の態様による方法は、受信機によって受信信号をサンプリングすると、強め合うエイリアシングが起こるように、前記送信デバイスによって前記送信信号を生成するステップを含む。さらに、送信信号は、エイリアシング成分が、前記送信信号の対応するサンプリングされた低周波数成分と同じ位相を有し、それによって前記送信信号の前記低周波数成分に強め合うように寄与するようなかたちで生成される。
【0012】
本開示の第1の態様による方法は、送信デバイスによって送信信号を受信デバイスに送信するステップをさらに含む。
【0013】
本開示による本発明の利点は、ADCおよびデジタルブロックを低いレートにおいてクロックすることによって達成される受信機の低電力実装を可能にし、さらには、大きい帯域幅を有する送信信号の利点から恩恵を受けることである。大きい帯域幅は、ここで2つの利点を与える。第1に、より高い送信電力が使用され得ることが可能になる。第2に、信号がより良好な周波数ダイバーシティから恩恵を受けることが可能になる。
【0014】
一実施形態によれば、無線通信ネットワークは、複数のサブキャリアを備える直交周波数分割多重(OFDM)を採用し、生成するステップは、前記送信信号をサンプリングすると前記ADCによって少なくとも2つの別個のエイリアシング成分が作成されるように前記送信信号を生成することを含む。
【0015】
一実施形態では、少なくとも2つのエイリアシング成分は、前記送信信号の少なくとも2つの別個の異なる低周波数成分とエイリアシングする。これにより、受信されたエイリアシングされた信号の周波数範囲において、ある程度のダイバーシティが得られる。
【0016】
一実施形態では、生成された送信信号は、前記受信デバイスを起動するために構成された起動信号である。本方法は、有利には、1次無線機と組み合わせて採用される起動無線機(WUR)の場合に採用され得る。WURのタスクは、起動信号をリッスンすること、およびそのような起動信号を受信すると1次無線機を起動することである。
【0017】
起動信号を生成するために本開示による方法を採用することによって、WURが確実に低い電力を消費し、しかも起動信号が、様々な領域によって課される規制上の要件を満たすようにすることが可能である。
【0018】
本開示の第1の態様の一実施形態によれば、本方法は、前記送信デバイスによって、前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルを推定するステップであって、前記チャネルが前記帯域幅について推定され、それによってチャネルパラメータを取得する、推定するステップをさらに含み、前記生成するステップが前記推定されたチャネルパラメータを考慮に入れた前記送信信号を生成することを含む。
【0019】
場合によっては、チャネルがフラットでないことがある、すなわち、信号がその上で送信されるチャネルは、たとえば信号の位相を変更することによって、信号を特定の様式で変更し得ることが予見される。そのような場合、送信デバイスは、標準テスト信号を送ることによってチャネルパラメータを推定する。標準テスト信号は、周波数、振幅、位相などの、知られているパラメータの信号であり得る。次いで、受信デバイスにおいて受信された信号を調査することによってチャネルパラメータが推定され得る。チャネルパラメータが推定されると、送信されるべき信号は、信号に対するチャネルの影響がなくなるようなかたちで送信される前に変更され得る。言い換えれば、受信機は、生成されたとおり信号を受信するものである。
【0020】
一実施形態では、生成するステップは、前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルのコヒーレンス帯域幅が少なくとも前記帯域幅であると仮定することによって、前記送信信号を生成することを含む。コヒーレンス帯域幅は、チャネルがその上で「フラット」であると考えられ得る周波数の範囲の統計的測定値、または言い換えれば、信号の2つの周波数がその上で同等のまたは相関する振幅フェージングを受ける可能性がある近似最大帯域幅または周波数間隔である。したがって、送信されるべき信号の帯域幅が、コヒーレンス帯域幅と比較して十分に小さいことを保証することによって、チャネルがフラットのままであり、したがって予測可能であるという利点が得られる。
【0021】
本開示の第1の態様の一実施形態では、帯域幅および所定の周波数は、前記受信された送信信号をサンプリングすると、前記ADCによって作成されるエイリアシングされた成分の数が1、3または7であるように選定される。エイリアシングされた成分の数はアンダーサンプリングファクタに対応する。アンダーサンプリングファクタは、送信された信号の帯域幅と受信機のサンプリング周波数との間の比として定義され得る。ADCによって作成されるエイリアシングされた成分の数は、アンダーサンプリングファクタに依存しており、数は、それぞれ2、4および8のアンダーサンプリングファクタに対応する。
【0022】
本開示の第1の態様の一実施形態では、生成するステップは、オンオフキーイング(OOK)変調を使用することによって前記送信信号を生成することを含む。
【0023】
一実施形態によれば、生成するステップは、2位相シフトキーイング(BPSK)または4位相シフトキーイング(QPSK)を使用することによって前記送信信号を生成することを含む。
【0024】
本発明の第2の態様では、無線通信ネットワークにおいて送信信号を受信デバイスに送信するために構成された送信デバイスが提示され、前記受信デバイスは、所定のサンプリング周波数において受信信号をサンプリングするように構成されたアナログデジタル変換器(ADC)を備える。
【0025】
送信デバイスは、前記送信信号を生成するために構成された信号生成手段であって、前記送信信号をサンプリングするとエイリアシング成分が前記ADCによって作成されるように、前記送信信号の帯域幅が所定のサンプリング周波数の1/2よりも高く、前記送信信号は、エイリアシング成分が前記送信信号の対応するサンプリングされた低周波数成分と同じ位相を有し、それによって前記送信信号の前記低周波数成分に強め合うように寄与するようなかたちで、前記信号生成手段によって生成される、信号生成手段をさらに備える。
【0026】
送信デバイスは、生成された送信信号を受信デバイスに送信するために構成された送信手段をさらに備える。これによって、送信信号を送信する方法である、本開示の第1の態様に関連する用語および定義は、送信デバイスである第2の態様にも適用することに留意されたい。
【0027】
本開示によれば、それの利点を含む、本方法の上述の実施形態に適用可能な異なる態様は、本開示によるデバイスに適用可能である態様に対応する。
【0028】
本開示の第2の態様の一例によれば、信号生成手段は、さらに、前記送信信号をサンプリングすると少なくとも2つの別個のエイリアシング成分が前記ADCによって作成されるように前記送信信号を生成するために構成される。
【0029】
一例では、少なくとも2つのエイリアシング成分は、エイリアシングされた成分が前記送信信号の少なくとも2つの別個の異なる低周波数成分と結合するようにエイリアシングする。
【0030】
一実施形態によれば、生成された送信信号は、前記受信デバイスを起動するために構成された起動信号である。
【0031】
一例では、本デバイスは、前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルを推定するために構成された推定手段であって、前記チャネルが前記帯域幅について推定され、それによってチャネルパラメータを取得する、推定手段をさらに備え、前記信号生成手段が、さらに、前記推定されたチャネルパラメータを考慮に入れた前記送信信号を生成するために構成される。
【0032】
本開示の第2の態様の一実施形態によれば、信号生成手段は、さらに、前記送信信号がその上で送信されるべきチャネルのコヒーレンス帯域幅が少なくとも前記帯域幅であると仮定することによって、前記送信信号を生成するために構成される。
【0033】
一実施形態では、帯域幅および所定の周波数は、前記受信された送信信号をサンプリングすると前記ADCによって作成されるエイリアシングされた成分の数が1、3または7であるように選定される。
【0034】
本開示の第2の態様の一実施形態では、信号生成手段は、さらに、オンオフキーイング(OOK)変調を使用することによって前記送信信号を生成するために構成される。
【0035】
一実施形態によれば、信号生成手段は、さらに、2位相シフトキーイング(BPSK)または4位相シフトキーイング(QPSK)変調を使用することによって前記送信信号を生成するために構成される。
【0036】
本開示によれば、本方法は、受信機のADCがエイリアシング成分を分析し、これらのエイリアシング成分が、正しく受信され得る信号の部分に積極的な様態で寄与するようなかたちで向けられる。エイリアシング成分は、正しく復号される/され得る周波数スペクトル中に現れる。
【0037】
このことは、エイリアシング成分は、正しく復号され得る成分と一致すること、またはエイリアシング成分が元の成分と一致しないが、それらが受信機のための少なくとも何らかの種類の有用な情報を構成することを暗示し得る。
【0038】
さらに、エイリアシング成分はいくつかの事実により生成され得ることに留意されたい。たとえば、実ドメインにおけるサンプリングのために、サンプリングレートはナイキストレートであるべきである。ナイキスト帯域幅よりも高い帯域幅を選択することによって、エイリアシング成分が受信されたADCによって作成される。別のオプションは、受信機が、I/Qサンプリング、たとえば、1つはI成分のために、1つはQ成分のために、毎回2つのサンプルを使用することである。当業者は、エイリアシング成分が受信機側においてどのように作成されるかというこの概念に気づいていることに留意されたい。
【0039】
さらに、送信信号は、ベースバンド信号としておよび/または無線周波数信号、すなわちRF周波数にアップミックスされたベースバンド信号として見られ得ることに留意されたい。RF周波数は、たとえば、2.4Ghzから最高60Ghzまたはさらに高いようなギガヘルツのオーダーである。
【0040】
本開示の上述のおよび他の特徴ならびに利点は、添付の図面を参照しながら以下の説明から最も良く理解される。図面において、同様の参照番号は、同一の部分、または同一もしくは同等の機能または動作を実行する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図2】本開示による、信号を受信するために構成された受信デバイスのためのアーキテクチャを概略的に示す図である。
【
図3a】本開示による、エイリアシングの例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図3b】本開示による、エイリアシングの例示的な実施形態を概略的に示す図である。
【
図4】本開示による送信デバイスを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明は、本発明の核心をより容易に説明するために、特定のパラメータをもつ特定のシステムに適用されるときに提示される。当業者の誰にでも明らかであるように、ここで提示されるアイデアは、潜在的にまったく異なるパラメータをもつ他のシステムに容易に採用される。
【0043】
図1は、本開示による方法10に含まれるステップを示す。生成する第1のステップ20において、送信デバイスは、受信デバイスに送信されるべきである送信信号を生成する。送信信号は、信号が受信デバイスによってアンダーサンプリングされるように生成される。当業者は、サンプリング周波数、または受信デバイスによって採用されるサンプリングに気づくことが必要であり得ることを理解する。この情報は、そのようなサンプリングレートが規制上の要件の一部であり得るか、またはサンプリングレートが、無線周波数(RF)信号または周波数変調(FM)無線信号など、特定のタイプの信号のための標準であり得るという事実により、あらかじめ知られ得る。代替的に、受信デバイスは、早い時点でこの情報を送信デバイスに送っていることがある。
【0044】
送信するステップ40において、生成された信号が受信デバイスに送信される。方法10は、信号がその上で送信されるべきチャネルのチャネルパラメータを推定する随意のステップ30を含み得る。推定のこのステップ30は、チャネルが周波数フラットでないことが知られているときに、すなわち、チャネルが、送信された信号の異なる周波数部分について異なる信号に振幅および位相変化をもたらすときに必要とされ得る。そのような場合、推定されたチャネルパラメータは、チャネルによってもたらされた周波数依存変化の影響がゼロになり得るように、生成された信号を変更するために使用される。そのような場合、送信するステップ40において、デバイスによって送信されるのは変更された信号である。
【0045】
考慮されるシステムが、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11ワーキンググループ(WG)によって開発された規格に基づくと仮定し、使用されるチャネル帯域幅が20MHzであると仮定する。世界の一部の地域では、使用され得る最大送信電力は、許容される最大電力スペクトル密度によって制限され、この理由で、送信された信号が20MHzチャネルのできる限り大きい部分を占めることが望ましい。16MHzは、使用するのに妥当な帯域幅であり、各側にガードバンドの2MHzが残ると仮定する。さらに、オンオフキーイング(OOK)信号は、64点逆高速フーリエ変換(IFFT)および0.8μsのサイクリックプレフィックスを使用する標準802.11送信機アーキテクチャを使用して生成されると仮定する。これにより総シンボル持続時間は4μsになる。マンチェスターコーディングを用いると、ビットの総持続時間は8μsになり、対応するデータレートは125kb/sになる。
【0046】
受信機は様々なかたちで実装され得、送信された信号の帯域幅はアーキテクチャに異なる程度に影響を及ぼし得る。1つの可能なアーキテクチャ50が
図2に示されている。この場合、包絡線検出器56はアナログ領域中に、すなわちADC57の前にある。包絡線検出器56への入力信号は、中間周波数(IF)であり、包絡線検出器に入る前にバンドパスフィルタ(BPF)55によってフィルタ処理される。BPF55への帯域幅は、ここで、WUSの信号帯域幅に整合される。このアーキテクチャの良い性質は、ADC57のために使用されるサンプリングレートが、容易に1桁大きくなり得る帯域幅ではなく、信号のシンボルレート、すなわち、250kシンボル/sに基づいて選択され得ることである。事実上、帯域幅が変更される場合に変更されるであろう唯一の成分はBPF55である。
【0047】
包絡線検出器を使用する受信機について、
図2に示されたものとは異なるアーキテクチャが想到できる。たとえば、いくつかのアーキテクチャにおいて、包絡線検出器56はADC57の後に配置され得、それにより包絡線検出器56がデジタル領域内にある。
【0048】
上記の説明において注目すべきことは、情報レートが一般に帯域幅よりもはるかに小さいことである。無線通信において頻繁に、情報レートは帯域幅よりも高く、その結果、スペクトル効率は1ビット毎秒(b/s)毎Hzを超える。上記の例では、スペクトル効率は一般に0.1b/s毎Hzよりも小さいであろう。事実上、これは、情報レートを増加させることなく総帯域幅が著しく増加するように、まったく同じ情報が異なる周波数チャネル上で並列に送られるので見られ得る。その利得は、もちろん、総受信電力が著しく増加し得ることである。いずれの場合も、上述の並列チャネルの電力は非コヒーレントに結合される、すなわち、包絡線検出器に到達する電力は、電力スペクトル密度(PSD)が同じままであるという条件で、信号帯域幅が2倍になるごとに2倍になる。
【0049】
留意され得ることは、信号が、OOKを使用して変調されるので、帯域幅よりもはるかに低いレートにおいてADC57をクロックすることによって引き起こされるエイリアシングは、検出されるべきことが、信号が存在するか否かのみであるので、実際には問題でないことである。エイリアシングされる信号の部分は、したがって、信号がONである場合はエネルギーを含んでいるが、信号がOFFであるときはエネルギーを含んでない。信号対雑音比(SNR)は一般に帯域幅全体にわたって同様であるので、また、雑音は信号と同様のかたちでエイリアシングされるので、エイリアシングはSNRを変化させないであろう。ここで観測するべき重要なことは、一般に、エイリアシングされた信号の位相は、エイリアシングされない信号と無相関であることが仮定され得るので、信号と雑音の両方が非コヒーレントに追加されることである。
【0050】
しかしながら、信号のエイリアシングは決定論的かつ予測可能であるので、信号がコヒーレントなかたちでエイリアシングされるように信号を構成することが可能である、すなわち、それらは、エイリアシングされた成分が強め合う干渉を効果的に引き起こすように、同じ位相で加算する。エイリアシングされた信号の雑音は、エイリアシングされない信号と無相関であるので、このことは、このようにして、包絡線検出器に到達する信号対雑音比を改善することができることを意味し、もちろん、この場合、そのようなエイリアシングがADCにおいて生成されるということから、デジタル領域において実装されなければならない。
【0051】
本開示の一実施形態は、エイリアシングされたとき、高周波数成分が低い周波数と強め合うように干渉し得る性質を有する、送信信号の構成に関する。送信機と受信機との間のチャネルが帯域幅全体にわたって同じである場合、受信機においてどんなサンプリング周波数が使用されているのかが知られると、エイリアシングは完全に決定論的であるので、信号を構成することは簡単である。
【0052】
構成は、ここで、信号のエイリアシングされた成分が、信号の低周波数成分と同じ位相を有し、したがって強め合うようにまたはコヒーレントに追加するように行われる。
【0053】
前に示したように、いくつかの規制管轄区域では、最大許容送信電力に対する制限に加えて、信号の最大電力スペクトル密度に対する制限もあるので、信号の帯域幅が非常に小さい場合、最大許容送信電力が使用され得ずその結果、信号帯域幅が小さい場合、送信され得る総電力に対する要件がより厳しくなる。この制限を回避する1つの可能な方法は、いくつかのサブキャリアをミュートし、かついくつかの他のサブキャリアの電力をブーストしながら、その場合、送信信号の瞬時帯域幅よりも大きい、利用可能な帯域幅にわたって信号を拡散させるインターレースされたまたはくし状の周波数領域パターンを送信信号中で使用することである。そのようなパターンの例が
図3aに参照番号100によって示されている。
【0054】
このようにして、最大出力電力は送信機において採用され得る。本発明の一実施形態によれば、送信機は、エイリアシングの後に、2つの異なるサブキャリアが同じサブキャリアにエイリアシングされないように、コムパターン100を利用して周波数領域信号をフォーマットする。
図3aにおいて、ドットはOFDMシステムにおけるサブキャリアの位置を示す。矢印101、102、103、104は、ミュートされていないサブキャリアを示し、破線は、サブキャリアをラベル付けするために使用される。
【0055】
図3aにおける信号100が受信機において4倍にアンダーサンプリングされると仮定すると、エイリアシングされた受信信号150は、
図3bに示されているように周波数領域表現を有するべきである。
図3aと比較すると、成分151、152、153、154を含む知覚された低帯域幅信号を生成するように、エイリアシングされた成分が、他の信号成分がない場所に落ちるように、サブキャリア101、102、103、104がどのように設計されているのかが明らかである。
【0056】
以下の説明は、本発明がどのように実装され得るかを示す。ON信号は、OFDM送信機を使用して生成されると仮定する。連続時間、ベースバンド送信信号x(t)は以下の形式で表され得る。
【0057】
ここで、Kはサブキャリアの総数であり、Δfはサブキャリア間隔であり、Skは周波数領域シンボルであり、TはOFDMシンボル持続時間(サイクリックプレフィックスなし)であり、TCPはサイクリックプレフィックス持続時間である。公称サンプリングレートはFs=Δf・K=K/Tである。たとえば、QAMコンスタレーションから引き出される、K=64、Δf=312.5kHz、T=3.2μs、Fs=20MHz、およびSkは、802.11OFDM送信機において使用されるパラメータに対応する。しばしば、周波数シンボルSkのうちのいくつかは、ガードバンドを構築するために、または信号のDC成分を抑制するために、0に設定される。
【0058】
サブキャリアKの数は因数分解され、K=N・Mの形式で書かれると仮定し、ここでNはアンダーサンプリングファクタを表す。ファクタNによるアンダーサンプリングによるエイリアシングの影響を見るために、サブキャリアを再インデックス付けすることが便利である。サブキャリアインデックスkは、
k=pM+q; 0≦p≦N-1; 0≦q≦M-1
となるように、ペアp、qによって一意の形で表され得る。この表記法を使用すると、送信されたベースバンド信号x(t)は次のように書き直され得る。
【0059】
周波数Δf・kにおいてサンプリングされた周波数応答に対応する、インパルス応答h(t)および対応する離散周波数応答タップH
kをもつチャネルを通る伝搬の後、加法性雑音w(t)によって摂動させられた受信信号は以下の形式で表され得る。
【0060】
公称サンプリングレートF
sにおいてサンプリングされた、受信デジタル信号y
d(n)は、
である。
【0061】
y(t)についての式において、tをn.1/F
sに置き換え、簡略化すると、
であることがわかる。
【0062】
N倍のアンダーサンプリングによるエイリアシングの影響は、アンダーサンプリングされたデジタル信号y
u(n)についての式
を見ることによって理解され得る。
【0063】
式y
u(n)は、
図2におけるADC57の出力に対応する。言い換えれば、y
u(n)は、ADC57が、公称サンプリング周波数F
sよりも遅いレートにおいて動作し、アンダーサンプリングファクタがNであるときの、ADC57の出力についての式である。それは、受信デジタル信号y
dについての式において、nをn*Nに置き換えることによって評価され得る。
exp(j2πp・p・n)=1
であるので、
その場合、
となる。
項中の加数は、
複素数値であるので、弱め合う干渉が起こり得る、すなわち、和は小さい、またはさらには0の振幅を有することができることに留意されたい。
【0064】
本発明の一実施形態では、周波数領域シンボルS
kは以下のように選定される。最初に、M個の任意の周波数領域シンボルA
q、0≦q≦M-1が選定される。これらは、BPSK、QPSK、QAMシンボルであり得る。チャネル係数H
pM+qが送信機において知られている場合、周波数領域シンボルS
kは送信機において
のように設定される。
【0065】
ファクタP0は、出力電力を制御するために使用される任意の正の定数である。たとえば、ファクタP0は、平均送信電力を正規化するために使用され得る。
【0066】
この選定を用いると、ADC57の出力は
のように書かれ得る。
【0067】
便宜のために、
と書くことができる。
したがって、
となる。
【0068】
項R
qは実数であり、正である。このようにして、弱め合う干渉が回避される。受信機におけるエイリアシングによる弱め合う干渉を回避する送信周波数領域シンボルには、他の選定がある。たとえば、5.2において説明したように、選定
(ここでarg(x)は複素数xの引数を示す)も、ADCの出力における弱め合う干渉をなくす。計算は、上記のものとほとんど同じである。
【0069】
チャネルがフラットである特殊なケースについて考える。これは、ある複素定数CについてH
k=Cとなるように、チャネル周波数応答が一定であることを意味する。この場合、周波数領域送信シンボルは、0≦p≦N-1、0≦q≦M-1の場合、単に
である。ADCの出力は、
である。
【0070】
対照的に、周波数領域シンボルが任意であった場合、ADCの出力は、
となる。
【0071】
すべての周波数領域シンボルS
pM+qおよびA
qが単位電力を有すると仮定すると、
であるので、本発明は、アンダーサンプリングされた受信信号において、信号対雑音比(SNR)のN倍の増加を与えることが観測され得る。
【0072】
最後に、チャネルが送信機において知られていない場合、弱め合う干渉が回避されるようなかたちで、送信された周波数領域シンボルが依然として選定され得る。本方法は以下のように可視化され得る。以下に示すように、表において周波数領域シンボルを構成する。行はqの一定の値に対応し、列はpの一定の値に対応する。
【0073】
行番号qにおける項は、弱め合う干渉を引き起こし得る項を含んでいる、和
の中に含まれるすべての周波数領域シンボルを含んでいる。アイデアは、各行からただ1つの周波数領域シンボルを選定し、他の周波数領域シンボルを0に設定することである。このようにして、各和
は、ただ1つの非ゼロ項を含んでおり、弱め合う干渉がない。これはいくつかの方法で実現され得る。たとえば、数列c(q)、0≦q≦M-1を定義し、各数c(q)は、0とN-1との間のランダムに選定される整数である。すなわち、0≦c(q)≦N-1であり、また、M個の任意の周波数領域シンボルA
q、0≦q≦M-1を選定する。これらは、BPSK、QPSK、QAMシンボルであり得る。
を定義する。
【0074】
各非ゼロシンボルS
pM+qについて、N-1個のゼロ化されたシンボルがあるので、信号電力を一定に保つために、ファクタNが追加される。送信される周波数領域シンボルのこの選定により、弱め合う干渉がなくなる。
【0075】
【0076】
前述のように、項
に起因する弱め合う干渉は回避され、平均SNRがN倍増加することがわかる。
【0077】
図4は、本開示による送信デバイス200を示す。デバイス200は、通信ネットワーク中の他のデバイスからの信号を受信するように構成された受信機201、202を備える。デバイス200はまた、通信ネットワーク中の他のデバイスに信号を送信するように構成された送信手段203、204を備える。受信機201、202および送信機203、204は、単に説明の目的のために別個に示されていることが当業者によって理解され得る。結合された機能は、たとえば、トランシーバによって達成され得る。
【0078】
送信デバイス200は、信号が、送信信号のエイリアシングされた成分を生成する受信デバイスによってアンダーサンプリングされるように、本開示による、信号を生成するように構成された信号生成器208をさらに備える。デバイス200はまた、生成される信号がその上で受信デバイスに送信されるチャネル(図示せず)のパラメータを推定するように構成された推定機器209を随意に備え得る。
【0079】
送信デバイス200は、プロセッサ205とメモリ206とをさらに備える。メモリは、プロセッサ205によって実行されたとき、デバイス200に本開示による方法を実行させるコンピュータプログラム製品を記憶するように構成され得る。内部構成要素は、内部バス207を使用して互いに通信する。
【0080】
開示された例の他の変形体は、図面および開示、ならびに添付の特許請求の範囲の研究から、クレームされた開示を実施する際に当業者によって理解され、実施され得る。特許請求の範囲において、「備える」という単語は他の要素またはステップを除外せず、不定冠詞「a」または「an」は複数を除外しない。単一のプロセッサまたは他のユニットは、特許請求の範囲に記載されたいくつかの項目の機能を実現し得る。いくつかの手段が、相互に異なる従属クレームに記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用され得ないことを示さない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒にまたは他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体または固体媒体など、好適な媒体上に記憶/分配され得るが、インターネットまたは他の有線もしくは無線電気通信システムを介してなど、他の形態で分配され得る。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、その範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。
【0081】
本開示は、上記で開示された例に限定されず、発明的技能を適用する必要なしに、添付の特許請求の範囲において開示された本開示の範囲を越えて当業者によって変更され、改善され得る。