(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
D06F 58/10 20060101AFI20240308BHJP
D06F 73/02 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
D06F58/10 Z
D06F73/02
(21)【出願番号】P 2020562714
(86)(22)【出願日】2019-05-15
(86)【国際出願番号】 KR2019005822
(87)【国際公開番号】W WO2019221505
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-11-06
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-20
(31)【優先権主張番号】10-2018-0055927
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0055928
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0055929
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0055930
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0055931
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0056813
(32)【優先日】2019-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジュンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ワンシク
(72)【発明者】
【氏名】パク,サンフ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ハイヨン
【合議体】
【審判長】窪田 治彦
【審判官】八木 敬太
【審判官】関口 哲生
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0240425(US,A1)
【文献】実開平3-31273(JP,U)
【文献】実開昭57-139191(JP,U)
【文献】特開平10-232084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F58/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置であって、
前方に開口部を備えるキャビネットと;
前記開口部の前方に回転自在に設けられて前記開口部を開閉するドアと;
前記キャビネットに備えられて衣類を収容する収容空間を形成するインナーケースと;
前記インナーケースの下部に設けられて前記収容空間に熱風と水分のうちのいずれかを供給する熱風供給部と;
前記熱風供給部は、前記インナーケースの下に位置し、前記収容空間から別個の空間を形成する収容ボディを備え、
発泡空間内に注入される発泡剤と;及び、
前記発泡空間は、前記インナーケースと収容ボディの間に、及び、前記キャビネットと前記インナーケースの間に、形成され、
前記インナーケースと前記収容ボディの間に備えられ、お互いに流体的に連通する連通ダクトと;を備えることを特徴とする、衣類処理装置。
【請求項2】
前記キャビネットは、
前記発泡剤が注入される注入口と、
前記キャビネットと前記インナーケースの間の空気及び前記インナーケースと前記熱風供給部の間の空気を排出させる複数の通気孔とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記キャビネットの上面と前記インナーケースの上面の間に前記発泡剤が流入されず空いている空間からなる中空部を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記インナーケースの上面に結合して前記衣類を載置又は仮止めする載置部を備え、
前記載置部は前記中空部の内部に設置できるように備えられてなることを特徴とする、請求項3に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記インナーケースから前記キャビネットに向けて突出又は陥没するように設けられて、前記キャビネットと前記インナーケースの間の前記発泡空間を充填する発泡剤と結合する把持部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記把持部は、
前記インナーケースから前記キャビネットに向けて突出し、内部に前記発泡剤が収容される空間を提供する把持ケースと、
前記把持ケースの一面に設けられて前記キャビネットと前記インナーケースの間の前記発泡空間に前記発泡剤が流入される把持開口部と、を備えることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記把持部は、前記インナーケースから前記キャビネットに向けて突出し、前記発泡剤と結合する把持ビームを備えることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記把持部は、前記インナーケースから前記キャビネットに向けて突出し、前記発泡剤が貫通して結合する把持リングを備えることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記把持部は前記インナーケースの一面から突出し、前記発泡剤に収容されて備えられる把持突起を備えることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記ドアを前記キャビネットに回動自在に結合させるヒンジ部と;及び
前記熱風供給部の下部に備えられて前記インナーケースと前記熱風供給部を支持するベースと;を備え、
前記ヒンジ部と前記ベースのうちのいずれかは前記インナーケースと前記熱風供給部が発泡剤により固定されるとき、前記キャビネットに一緒に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記ベースは、
前記熱風供給部の下部に備えられて前記キャビネットの底面を形成するベースボディと、
前記ベースボディに備えられて前記熱風供給部が載せられるボディ結合部と、及び、
前記ボディ結合部から前記キャビネットの両側面の各内周面に延びて、前記ベースの下面に前記発泡剤が流入することを防止する漏れ防止部と、を備え、
前記発泡剤は前記キャビネット内に注入されると、前記熱風供給部と前記漏れ防止部を同時に固定することを特徴とする、請求項10に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記ヒンジ部は、前記ベースボディに結合して前記ドアが回転自在に結合される下部ヒンジを備えることを特徴とする、請求項11に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
前記下部ヒンジは、
前記ベースボディに結合される下部ボディと、
前記下部ボディに結合されて前記ドアが回転自在に結合されるヒンジボディと、
前記ヒンジボディから上方に延びて前記ドアの回転軸を形成する下部ヒンジ軸と、を備えることを特徴とする、請求項12に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
前記ヒンジ部は、前記ドアが回転自在に結合される上部ヒンジを備え、
前記上部ヒンジは、前記インナーケースと前記キャビネットの間を貫通して挿入されて前記発泡剤により固定されることを特徴とする、請求項13に記載の衣類処理装置。
【請求項15】
前記インナーケースは、前記発泡剤との密着力が維持されるスチレン(Styrene)樹脂からなることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項16】
前記連通ダクトは複数で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項17】
前記キャビネットの上面と前記インナーケースの上面の間に設置され、前記発泡剤を遮断する空間とする中空部を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項18】
前記中空部は、前記インナーケースの上面に結合され、前記発泡剤が流入することを遮断する遮断ケースを備えることを特徴とする、請求項17に記載の衣類処理装置。
【請求項19】
前記インナーケースの上部に設置され、衣類を置く載置部を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項20】
前記注入された発泡剤は、前記連通ダクトの外面の少なくとも一部を取り囲むことを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に衣類処理装置は、衣類に関連する各種の作業(洗濯、乾燥、脱臭、シワ除去など)を行う装置であり、衣類を洗濯する洗濯装置、ぬれた衣類を乾燥する乾燥装置、衣類に染み付いた匂い又はシワ(wrinkle)を除去するリフレッシャー(refresher)などを含む概念である。
【0003】
一方、衣類処理装置は、衣類の洗濯、乾燥、脱臭及びシワ除去を1つの装置で解決できるように開発されている。ただし、このような衣類処理装置は、衣類を収容するドラムと、該ドラムを回転させる駆動装置を用いるため、衣類の脱臭やシワ除去には至らぬところもある。
【0004】
これを解決するために、
図1に示す韓国公開特許(出願番号10-2009-0124596号)の‘衣類処理装置’では、衣類を置く収容空間を備えるインナーケース200と、インナーケースの下部で熱風又は水分を供給する熱風供給部(図示せず)と、インナーケース及び熱風供給部の外部に備えられて外観を形成するキャビネット100とからなる衣類処理装置が記載されている。
【0005】
従来の衣類処理装置は、インナーケース200に備えられた収容空間に衣類を置いた状態で、キャビネットの下部に位置する熱風供給部(図示せず)で熱風を供給したり、衣類を圧迫したりして、脱臭と同時にシワを除去することができる。よって衣類がキャビネット内で自重により畳まずに掛けられた状態で熱風又は水分が供給されることにより、別途の装置がなくても衣類の脱臭及びシワ除去が可能であるという長所がある。
【0006】
従来の衣類処理装置は、インナーケース200、熱風供給部及びキャビネット100の形状を固定し、耐久性を保障するために、さらにフレーム10を備える。フレーム10は、高さ方向に備えられた複数の垂直フレーム11と、垂直フレーム11を幅方向に連結する複数の水平フレーム12とで構成され、インナーケース200を安定して収容し、熱風供給部(図示せず)などから発生する振動を効果的に支持することができる。
【0007】
但し、この衣類処理装置は、製作過程において、水平フレーム12と垂直フレーム11を組み立て、組み立てられたフレーム10にインナーケース200及び熱風供給部を固定し、キャビネット100を再度フレーム10に結合させるため煩わしい。特にキャビネット100が側面120、背面110及び上面101を備える場合には、各々の構成が全部フレーム10に結合されるため煩わしい。
【0008】
またフレーム10を組み立てるときだけではなく、インナーケース及びキャビネットを結合する過程において、120個以上のボルト又はナットなどの結合部材の組み合わせが必要であるという短所がある。
【0009】
したがって、衣類処理装置の制作時間が長くなるだけではなく、特定の結合部材の締結が不完全であるか又は省略される場合には、衣類処理装置自体の耐久性を保障できないなど、不良率が増加する問題がある。
【0010】
なお、フレームを発泡剤で代替することを考慮しても、発泡剤が固まる途中に形状が変形されるか、内部空間を十分に確保できないか、又は強性を維持することが難しいため、実際の製品に適用することが難しい。
【0011】
また従来の衣類処理装置は、相対的にキャビネットが他の家電製品より高く備えられて外力によって曲がる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は発泡剤又は発泡断熱剤(以下、発泡剤)により内部構成を固定して組み立て工程を省略できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0013】
本発明は発泡剤がフレームを代替しても変形を防止し、強性を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0014】
本発明は発泡剤がフレームを代替しても十分な内部空間を確保できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0015】
本発明は発泡剤が内部構成の間の間隙に均一に充填されるようにして耐久性を保障できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0016】
本発明は発泡剤がフレームを代替しても内部構成との干渉を防止できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0017】
本発明はキャビネットが他の家電製品よりも大きく備えられても外力による変形を防止できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0018】
発泡剤がキャビネット内に注入又は充填される過程においてキャビネットの形状を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0019】
本発明は発泡剤がキャビネット内で固まる途中に膨張してもキャビネットの形状を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0020】
本発明は発泡剤がフレームを代替することにより不良率を低減させる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0021】
本発明は発泡剤が均一に充填されるようにして耐久性を確保できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0022】
本発明は内部構成と発泡剤の結合力を強化できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0023】
本発明は高温多湿な環境において強性及び化学安定性を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0024】
発泡剤がキャビネット内に注入又は充填される過程においてキャビネットの形状を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0025】
本発明は発泡剤がキャビネット内で固まる途中に膨張してもキャビネットの形状を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は上記課題を解決するために、前方に開口部を備えるキャビネットと、開口部の前方に回転自在に設けられて開口部を開閉するドアと、キャビネットに備えられて衣類を収容する収容空間を形成するインナーケースと、
【0027】
該インナーケースの下部に設けられて収容空間に熱風と水分のうちのいずれかを供給する熱風供給部;とを含み、インナーケースはキャビネット内に注入される発泡剤との密着力が維持されるスチレン(Styrene)樹脂からなる衣類処理装置を提供する。
【0028】
発泡剤はキャビネットとインナーケースの間だけではなく、インナーケースと熱風供給部の間にも注入されて、発泡剤が固まったときに強度と形状を維持することができる。
【0029】
キャビネットは、発泡剤が注入される注入口と、キャビネットとインナーケースの間の空気及びインナーケースと熱風供給部の間に空気を排出させる複数の通気孔を含む。
【0030】
さらに、キャビネットの上面とインナーケースの上面の間に発泡剤が流入されず空いている空間からなる中空部を含む。
【0031】
さらに、インナーケースの上面に結合して衣類を載置又は仮止めする載置部を含み、載置部は中空部の内部に設置できるように備えられる。
【0032】
本発明の衣類処理装置は上記課題を解決するために、さらにインナーボディからキャビネットに向けて突出又は陥没するように設けられてキャビネットとインナーボディの間の空間を充填する発泡剤と結合する把持部を含む。
【0033】
把持部はインナーボディからキャビネットに向けて突出し、内部に発泡剤が収容される空間を提供する把持ケースと、把持ケースの一面に設けられて空間に発泡剤が流入される把持開口部とを含む。
【0034】
把持部はインナーボディからキャビネットに向けて突出し、発泡剤と結合する把持ビームを含む。
【0035】
把持部はインナーボディからキャビネットに向けて突出し、発泡剤が貫通して結合する把持リングを含む。
【0036】
把持部はインナーケースの一面から突出し、発泡剤に収容されて備えられる把持突起を含む。
【0037】
本発明の衣類処理装置は上記課題を解決するために、さらに、ドアをキャビネットに回動自在に結合させるヒンジ部と、熱風供給部の下部に備えられてインナーケースと熱風供給部を支持するベースとを含む。ヒンジ部とベースのうちのいずれかはインナーケースと熱風供給部が発泡剤により固定されるとき、キャビネットに一緒に固定される。
【0038】
ベースは、熱風供給部の下部に備えられてキャビネットの底面を形成するベースボディと、ベースボディに備えられて熱風供給部が載せられるボディ結合部と、ボディ結合部からキャビネットの両側面に延びて発泡剤の流出を防止する漏れ防止部とを含む。発泡剤はキャビネット内に注入されると、熱風供給部と漏れ防止部を同時に固定することができる。
【0039】
ヒンジ部はベースボディに結合してドアが回転自在に結合される下部ヒンジを含む。
【0040】
下部ヒンジは、ベースボディに結合される下部ボディと、下部ボディに結合されてドアが回転自在に結合されるヒンジボディと、ヒンジボディから上方に延びてドアの回転軸を形成する下部ヒンジ軸とを含む。
【0041】
ヒンジ部はドアが回転自在に結合される上部ヒンジを含む。
【0042】
上部ヒンジはインナーケースとキャビネットの間を貫通して挿入されて発泡剤により固定される。
【発明の効果】
【0043】
本発明は発泡剤又は発泡断熱剤(以下、発泡剤)により内部構成を固定して組み立て工程を省略できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0044】
本発明は発泡剤がフレームを代替しても変形を防止し、強性を維持できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0045】
本発明は発泡剤がフレームを代替しても十分な内部空間を確保できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0046】
本発明は発泡剤が内部構成の間の間隙に均一に充填されるようにして耐久性を保障できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0047】
本発明は発泡剤がフレームを代替しても内部構成との干渉を防止できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0048】
本発明は発泡剤が内部構成の間の間隙に均一に充填されるようにして耐久性を保障できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0049】
本発明はキャビネットが他の家電製品よりも大きく備えられても外力による変形を防止できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0050】
本発明は発泡剤がキャビネット内に注入又は充填される過程においてキャビネットの形状を維持する効果がある。
【0051】
本発明は発泡剤がキャビネット内で固まる途中に膨張してもキャビネットの形状を維持する効果がある。
【0052】
本発明は発泡剤がフレームを代替することにより不良率を低減させる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0053】
本発明は発泡剤が内部構成の間の間隙に均一に充填されるようにして耐久性を保障できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0054】
本発明は発泡剤との結合力及び密着力を強化できるインナーケースを製作する効果がある。
【0055】
本発明はインナーケースが発泡剤と結合しても高温多湿な環境において耐久性及び化学安定性を維持できる衣類処理装置を提供する効果がある。
【0056】
本発明は発泡剤がキャビネット内に注入又は充填される過程においてキャビネットの形状を維持する効果がある。
【0057】
本発明は発泡剤がキャビネット内で固まる途中に膨張してもキャビネットの形状を維持する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】従来の衣類処理装置の組み立て構造を示す図である。
【
図2】本発明による衣類処理装置の構造を示す図である。
【
図3】本発明による衣類処理装置が発泡剤により固定される構造を示す図である。
【
図4】内部構成の間にも発泡剤を均一に充填させる構造を示す図である。
【
図5】発泡剤で衣類処理装置を製作する過程を示す図である。
【
図6】発泡剤を内部に充填したときに変形が発生する構造を示す図である。
【
図7】発泡剤を内部に充填しても形状を維持し、内部構成の干渉を防止する実施例を示す図である。
【
図8】発泡剤の充填が完了したときの衣類処理装置の内部構造を示す図である。
【
図9】発泡剤を内部に充填しても形状を維持し、内部構成の干渉を防止する他の実施例を示す図である。
【
図10】発泡剤の充填が完了したときの衣類処理装置の内部構造を示す図である。
【
図11】本発明による衣類処理装置のキャビネットが発泡剤により変形される可能性を示す図である。
【
図12】キャビネットの変形を防止する変形防止部の構造を示す図である。
【
図13】キャビネットの変形を防止する変形防止部の他の構造を示す図である。
【
図14】キャビネットとインナーケースの結合力を強化した構造を示す図である。
【
図15】発泡剤とインナーケースが分離される場合を示す図である。
【
図16】発泡剤とインナーケースの結合力を維持できる把持部を示す図である。
【
図17】発泡剤とインナーケースの結合力を維持できる把持部の他の実施例を示す図である。
【
図18】発泡剤によりヒンジ部とベースまで同時に結合できる構造を示す図である。
【
図19】発泡剤によりヒンジ部とベースまで同時に結合できる他の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下、添付図面を参照しながら本明細書に開示された実施例について詳しく説明する。この明細書では、互いに異なる実施例であっても、同一・類似する構成については同一・類似する参照符号を与え、その説明を省略する。本発明で使用する単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。また、本発明を説明するにあたり、本発明に関連する公知の技術についての具体的な説明が、本発明の要旨を無駄に曖昧にするおそれがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。添付された図面は、本明細書に開示された実施例を簡単に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されてはいけない。
【0060】
図2は本発明による衣類処理装置の構造を示す図である。
【0061】
図2の(a)を参照すると、本発明の衣類処理装置は、前方に開口部130を備えるキャビネット100と、開口部の前方に回転自在に設けられて開口部を開閉するドア180と、キャビネットに設けられて衣類が収容される収容空間を形成するインナーケース200と、インナーケースの一側に設けられて収容空間に熱風及び水分のうちのいずれかを供給する熱風供給部400とを含む。
【0062】
ドア180は開口部130を密封するように設けられ、収容空間に供給される熱風又は水分が外部に流出されず、完全に衣類に露出されるようにする。
【0063】
インナーケース200の上部には、衣類が置かれるか又は衣類を仮止めして熱風又は水分に均一に露出させる載置部300が備えられる。
【0064】
載置部300は、インナーケース200の上面に結合して衣類が置かれる載置台310と、載置部310を振動させる仮止め装置320とを含む。
【0065】
仮止め装置320は、載置台310を振動させるモータと、載置台310に結合されてモータの動力を載置台310に伝達する伝達部とを含み、載置台310を振動可能であれば、いかなる形状であってもよい。
【0066】
熱風供給部400は密度が相対的に低い熱風を生成するので、熱風が衣類によく供給されるようにインナーケース200の下部に備えることが好ましい。
【0067】
インナーケース200の下面には熱風供給部400に連通する一つ以上の連通孔212が設けられる。具体的には、連通孔212は複数個が備えられるが、これらのうち、1つの連通孔212aは熱風を吐出するように設けられ、他の連通孔212bは熱風が衣類乾燥、シワ除去、脱臭などのリフレッシャーを行った後、再度熱風供給部400に排出されるように設けられる。
【0068】
図2の(b)を参照すると、熱風供給部400は、収容空間に熱風及び水分のうちのいずれかを供給するヒートポンプ450と、下部に収容空間が備えられてヒートポンプ450を収容する収容ボディ410とを含む。収容ボディは連通孔212に連通してヒートポンプ450に空気を供給するか又はヒートポンプ450から供給された熱風を収容空間に排出する連通口401を含む(
図3を参照)。
【0069】
収容ボディ410は、ヒートポンプ450を前方及び後方のうちのいずれかに露出させる貫通部420を有する。これにより、ユーザはドア180を開放するだけでヒートポンプ450などに容易に接近することができる。
【0070】
ヒートポンプ450の設置及びメンテナンスの便宜のために、さらに熱風供給部400は、ヒートポンプ450を支持し、貫通部420の外部に引き出される引出し部460と、引出し部460の引出し又は挿入を誘導するために収容ボディ410の内側に設けられるガイド413とを含む。
【0071】
これにより、ユーザはヒートポンプ450をキャビネット100から引き出して容易に維持・補修を行うことができ、ヒートポンプ450を個々に制作してモジュール方式で熱風供給部400を設けることもできる。
【0072】
引出し部460は板状であるか或いは'L'字状に形成されてキャビネットの背面に設けられた引出し孔190を遮蔽することができる。
【0073】
ガイド413は引出し部460を支持して案内できるローラーやレールなどである。
【0074】
ヒートポンプ450は、収容空間から流入した空気を冷却して空気に含有された水分を凝縮する蒸発器と、この蒸発器を通過した冷媒を圧縮して加熱する圧縮機と、圧縮機に吐出された冷媒により冷却された空気を加熱して熱風を生成する凝縮器と、凝縮器を通過した冷媒を膨張して温度を低減させるバルブとを含む。
【0075】
さらにヒートポンプ450は空気が流動する部分にスチームやミストを発生させる蒸気発生部を含み、熱風が循環する動力を提供する送風ファンを含んでもよい。
【0076】
図示していないが、ヒートポンプ450はインナーケース200に収容された空気が蒸発器及び凝縮器のみを経て外部に流出されず、再度インナーケース200に供給される流動ダクトを備え、流動ダクトは連通口401に連通して設けられ、流動ダクトの内部には送風ファンを設けることができる。
【0077】
図3は本発明の衣類処理装置がフレームを省略し、発泡剤により制作された構成を示す図である。
【0078】
図3を参照すると、キャビネット100はボックス状であり、インナーケース200と熱風供給部400は互いに連結されて開口部130に挿入されて固定される。
【0079】
その後、キャビネット100の背面などから発泡剤が投入されてキャビネット100の内部、インナーケース120及び熱風供給部400の外部空間を充填する。
【0080】
発泡剤は断熱材からなり、液状である。発泡剤はキャビネット100に投入されてインナーケース200、熱風供給部400及びキャビネット100が形成する空間を充填し、時間経過によって冷えて固まる。
【0081】
これにより、発泡剤はインナーケース200及び熱風供給部400の外面及びキャビネット100の内面の両方に接しながらインナーケース200と熱風供給部400の位置を固定することができる。またキャビネット100の内部空間を満たしながらキャビネット100の形状も維持して、外部に衝撃や振動が発生しても一定量を吸収して耐久性を保障することができる。
【0082】
その結果、本発明の衣類処理装置10は、フレーム10を省略してもインナーケース200と熱風供給部400を固定することができ、ボルト及びナットなどの結合部材による組み立て過程を省略し、総重量も低減することができる。
【0083】
さらに、インナーケース200及び熱風供給部400を断熱することにより、エネルギーの流出を防止して効率を極大化することができ、作動中の衣類処理装置10付近にいるユーザが熱による不便を感じないだけではなく、火傷などの安全事故も予防することができる。
【0084】
一方、キャビネット100内に発泡剤を流入してキャビネット100の内部空間を充填しても、発泡剤が固まる前には外部に流出されることを防止する必要がある。
【0085】
そのために、インナーケース200は、収容空間の前方に衣類が投入される投入口211を備えるインナーボディ210と、投入口の外周面から開口部130まで延びて発泡剤の流出を防止する遮蔽リブ220とを含む。
【0086】
図示とは異なり、キャビネット100には開口部130からインナーボディの投入口211に向けて延びる結合リブ131が備えられる。
【0087】
即ち、インナーボディ210とキャビネット100の空間が前方に露出されることを防止できれば、インナーボディ210とキャビネット100はいかなる形状や構造であってもよい。
【0088】
さらに熱風供給部400は、貫通部420の外周面から開口部130まで延びて発泡剤の流出を防止する防止リブ430を含む。
【0089】
遮蔽リブ220と防止リブ430は、開口部130を遮蔽してキャビネット100に流入された発泡剤が開口部130を介して流出されることを防止する。
【0090】
また投入口221の下端に設けられた遮蔽リブ220と貫通部420の上端に設けられた防止リブ430とが密着して、インナーケース200と熱風供給部400の間に流入した発泡剤が外部に流出されることを遮断することができる。
【0091】
熱風供給部400において、収容ボディ410は、貫通部420の後方に発泡剤Sが流入することを遮断するために、インナーケース200より後方にさらに延びている。
【0092】
即ち、インナーケース200の背面はキャビネット100の背面から離れているが、収容ボディ410はキャビネット100の背面に接触又は結合するまで延びることができる。
【0093】
従って、収容ボディ410の前後方向の長さはインナーケース200の前後方向の長さよりも長い。
【0094】
これにより、引出し部460が発泡剤と衝突せず、キャビネット100から引き出されることができる。
【0095】
一方、本発明の衣類処理装置10には、熱風供給部の下部に設けられてキャビネット100の底面を形成するか又はキャビネット100に収容されてインナーケース200及び熱風供給部400を支持するベース500が備えられる。
【0096】
ベース500は振動を吸収する材質からなって振動が衣類処理装置10の外部に伝達されることを防止する。
【0097】
発泡剤Sはキャビネット100の底面の間まで充填されてベース500を固定することもできる。一方、ベース500はキャビネット100の外部に引き出されるように備えられる。この場合、ベース500が引出し部460の役割まで果たすことができる。
【0098】
インナーケース200は通常使用されるPP(ポリプロピレン、polypropylene)樹脂からなる。PP樹脂は流動性及び寸法安定性に優れ、成形が容易であり、強度が高いという長所があるためである。
【0099】
しかし、熱風供給部400から供給される熱風又は水分によってインナーケース200は高温多湿な環境であるため、PP樹脂の強度を保障することが難しい。さらにPP樹脂は発泡剤との接着力もよくないので、インナーケース200をPP樹脂で形成されることは好ましくない。発泡剤の接着力が保証されないと、インナーケース200がキャビネット100の内部で流動或いは離脱する可能性があるためである。
【0100】
従って、本発明の衣類処理装置10は高温多湿な環境でも発泡剤との接着力及び密着力を維持できる材質をインナーケース200に適用する必要がある。
【0101】
そのために、本発明の衣類処理装置10は、インナーケース200を発泡剤Sとの密着力を維持できるスチレン(Styrene)樹脂で形成する。
【0102】
スチレン樹脂はベンゼン環から1つの水素をビニル基に置き換えた構造を有する芳香族炭化水であり、油化学系の熱可塑性樹脂の一種であって、エチレンとベンゼンを反応させて生成された液体スチレン単位体の重合体であるポリスチレンからなる樹脂である。スチレン樹脂は発泡剤との密着力に優れるといわれており、沸点が摂氏145°以上であって高温多湿な環境でも本然の性質を維持することができる。
【0103】
よって、スチレン樹脂からなるインナーケース200は、高温多湿な環境でも耐久性を一定水準に維持し、発泡剤との接着力も維持し、キャビネット100に安定して固定することができる。
【0104】
より具体的には、インナーケース200はスチレン樹脂のうち、発泡剤との密着力を維持しながらも耐衝撃性に優れて強度を保障できるABS(acrylonitrile butadiene styrene copolymer)樹脂からなる。
【0105】
ABS樹脂はスチレン・アクリロニトリル・ブタジエンの3つの成分からなるスチレン樹脂であって、加工が容易であり、一般的なスチレン樹脂よりも耐衝撃性が高く耐熱性に優れる。
【0106】
より具体的には、ABS樹脂はPP樹脂に比べて耐熱性が16%優れ、耐衝撃性が5.6倍以上優れる。従って、ABS樹脂はインナーケース200のような高温多湿な環境でも本然の性質を維持し、発泡剤との密着力に優れて発泡剤と密着する過程及び発泡剤と密着した状態でも強度及び強性を維持することができる。
【0107】
よって、ABS材質からなるインナーケース200は、発泡剤が液状であっても固状であっても発泡剤と接着してキャビネット100に完全に固定することができる。
【0108】
さらにABS樹脂は強性及び熱変形温度などにも優れるために、高温多湿な環境に持続的に露出されても物理的に変形及び変性されることを防止することができる。
【0109】
一方、インナーケース200は衣類からの汗、つばなどの各種分泌物や外部の異物質に容易に露出される。
【0110】
従って、インナーケース200に分泌物、異物質などが吸着した場合、類処理装置10の清潔性を保障できないという問題がある。
【0111】
さらにインナーケース200が衣類からの分泌物及び異物質と化学反応を行う場合には、色相が可変するか或いはインナーケース200の衛生及び安全性を保障できないという問題がある。
【0112】
従って、ABS樹脂より色相維持度及び強度に優れ、耐熱性、耐薬品性及び熱安定性に優れた樹脂でインナーケース200を製作する必要がある。
【0113】
そのために、本発明の衣類処理装置10では、スチレン樹脂のうち、ASA樹脂でインナーケース200を制作する。
【0114】
ASA樹脂はアクリレート-スチレン-アクリロニトリル共重合体(Acrylate-Styrene-Acrylonitrile、ASA)であり、ABSのように重合体内に不安定な二重結合を含まないので、耐候性、耐化学性、耐薬品性、耐熱性などに非常に優れると知られている。
【0115】
即ち、ASA樹脂は分泌物を含む有機物や異物質を含む無機物、熱風及び水分に各々又は全部露出されても、物理的・化学的性質が変わらない。
【0116】
従って、インナーケース200がASA樹脂からなる場合、熱風又は水分に露出されても収容空間内の流体と化学反応することを防止できる。その結果、インナーケース200の強度を保障するだけではなく、臭いの吸着を基本的に防止することができる。
【0117】
一方、インナーケース200の上部には載置部300が設けられるので、発泡剤の流入を防止する必要がある。
【0118】
そのために、本発明の衣類処理装置10はさらに、キャビネットの上面101とインナーケース200の間に載置部300が設けられるように発泡剤の流入が遮断されて空いた空間を形成する中空部240を含む。
【0119】
中空部240は、発泡過程において、キャビネット100とインナーケース200を固定するジグ(jig)などにキャビネット100の上面とインナーケース200の上面に挟止される成形物が備えられて形成される。
【0120】
また中空部240は、キャビネット100とインナーケース200の間に別途のケースを挿入して発泡剤を注入した後、一定時間後にケースを除去して生成することもできる。
【0121】
さらに中空部240には、キャビネット100の内面からインナーケース200まで延びるか、又はインナーケース200からキャビネット100の内面まで延びるリブ、ケースが備えられることもできる。
【0122】
中空部240は発泡剤がキャビネット100内に投入されても載置部300が発泡剤と干渉することを防止することができ、載置部300の設置又は修理時の便宜性を保障することができる。
【0123】
中空部240は図示したように六面体形状であるが、載置部300の外郭形状に対応して形成することもでき、載置部300を収容できる他の形状であってもよい。
【0124】
中空部240は発泡剤が充填されず載置部を設けることができれば、いかなる形状、体積であってもよい。
【0125】
一例として、本発明の衣類処理装置10は、インナーケース200の上面に結合して発泡剤の流入を遮断する遮断ケース241を備えて中空口240を生成することができる。
【0126】
遮断ケース241はインナーケース200の上面からキャビネットの上面101まで対応する間隙で設けられ、インナーケース200とキャビネットの上面101に挟止されるように備えられる。
【0127】
さらに遮断ケース241はインナーケース200と一体に形成されることもできる。
【0128】
遮断ケース241は図示したように六面体形状であるが、載置部300の外郭形状に対応して形成することもでき、中空部240を確保できる他の形状であってもよい。
【0129】
遮断ケース241は発泡剤が充填されず載置部を設けることができれば、いかなる形状、体積であってもよい。
【0130】
一方、インナーケース200及び熱風供給部400とキャビネット100の間に発泡液が充填される間に、この充填される発泡液の体積に該当する空気がキャビネット100の外部に排出される必要がある。空気が発泡過程でキャビネット100の外部に迅速に排出されないと、キャビネット100内に発泡液未充填空間が発生するためである。
【0131】
このために、キャビネット100、インナーケース200及び熱風供給部400にはキャビネット100内部の空気を排出する複数の通気孔700が形成される。
【0132】
通気孔700は液状の発泡剤が接触しても外部に排出されず、空気のみを排出する直径に形成される。即ち、液状の発泡剤は粘性が相対的に高いので、通気孔700の直径が小さい場合、通気孔700に流入又は接触しても通気孔700の外部に排出されない。例えば、通気孔700の直径は0.5mm~1.5mmである。これにより、通気孔700からは空気のみが排出され、発泡液の排出は防止することができる。
【0133】
一方、通気孔700に空気が流出されると、相対的な負圧が発生するので、発泡剤を通気孔700に接近させる効果を得ることもできる。従って、通気孔700は通気孔まで発泡剤が接近して充填されるようにする役割も果たすことができる。
【0134】
一方、キャビネット100の背面などのキャビネット100により発泡液が充填される場合、インナーケース200の前方、熱風供給部400の前方まで発泡液が均一に充填されるように、通気孔700は遮蔽リブ220と防止リブ430のうちのいずれかに備えられる。通気孔700は遮蔽リブ220と防止リブ430の長手方向に沿って複数個が貫通して形成される。これにより、キャビネット100内に発泡液が充填されると、キャビネット100内の空気が防止リブ430と遮蔽リブ220に形成された通気孔700から排出されながら、発泡液が防止リブ430と遮蔽リブ220の背面まで到達して供給される。
【0135】
言い換えれば、遮蔽リブ220は投入口211の外周面に設けられ、防止リブ430は貫通部420の外周面に設けられるので、通気孔700によって発泡剤がインナーボディ210の外周面と収容ボディ410の外周面にそって充填されながら防止リブ430及び遮蔽リブ220まで到達することができる。これにより、キャビネット100の内部とインナーボディ210及び収容ボディ410の外部が全部発泡剤で充填される。
【0136】
一方、収容ボディ410の上面412に備えられた連通口401とインナーボディ210の下面の連通孔212とは連通ダクト230によって連通する必要がある。連通ダクト230は発泡剤の注入前にインナーボディ210と収容ボディ410に結合して備えられる。また連通ダクト230は連通口401と連通孔212に発泡剤が流入されることを防止する役割も果たす。
【0137】
具体的には、連通ダクト230は、インナーケース200と熱風供給部400を連通するダクトボディ231と、ダクトボディ231の一端から延びてインナーケース200の下面に着いて備えられるダクト安着部232と、ダクトボディの他端から延びて熱風供給部400に挿入されるダクト挿入部233とを含む。
【0138】
ダクトボディ231はヒートポンプ450、連通孔212及び連通口401のうちのいずれかに対応する形状であり、内部に中空を形成して空気が流動する空間を確保している。ダクト挿入部233はダクトボディ231と同じ直径或いはより大きい直径に形成されて、連通孔212と連通口401のうちのいずれかに嵌め込み又は挿入可能である。ダクト安着部232はダクトボディ231の直径よりさらに大きく形成されて、インナーボディ210の下端又は連通孔212の上端に着いてダクトボディ231の位置を決定することができる。
【0139】
これにより、ダクト挿入部233は、ダクト安着部232が連通孔212に着くまで連通孔212と連通口401を同時に貫通して挿入されることにより、ヒートポンプ450と連通することができる。即ち、連通ダクト230は、インナーケース200と熱風供給部400を発泡液が注入される前に互いに連通して固定することができる。連通ダクト230は連通孔212と連通口401の個数に対応して複数個が形成される。
【0140】
また連通ダクト230が連通口401と連通孔212に容易に設置するために、ダクト挿入部233とダクト安着部232が軟質又は弾性の材質からなる。
【0141】
図4は本発明の衣類処理装置に発泡液を注入するための構造を示す図である。
【0142】
図4の(a)、(c)を参照すると、キャビネット100の背面には発泡剤が注入される注入口140が形成される。背面に少なくとも一つ以上の注入口140が設けられて、キャビネットの前方に向けて発泡液が噴射される。
【0143】
もちろん、注入口140はキャビネット100の側面、上面及び下面(存在する場合)のうちのいずれか1つに形成される。しかし、キャビネット100の背面とインナーケース200と熱風供給部400が対向しているので、キャビネット100の背面に注入口140が形成されることが好ましい。これにより、インナーケース200及び熱風供給部400のどちらか一方に偏らず、発泡剤を均一に充填することができる。
【0144】
一方、注入口140をキャビネット100の背面に散らすと、発泡液がキャビネット100内の全領域に均一に充填することができる。しかし、注入口140が散らして複数個が形成されると、審美感が低下し、注入口140を遮蔽する別途の部材が多数必要となって煩わしい。
【0145】
従って、注入口140はキャビネット100背面の中央部に互いに隣接して備えられる。これにより、発泡剤Sをキャビネット100の上部及び下部に均一に供給することができ、仕上げ処理も簡単になる。
【0146】
さらに本発明の衣類処理装置10は、インナーケース200とキャビネット100の間隙を維持する間隔維持部170を備える。間隔維持部170は、キャビネットの側面に沿って備えられるリブ、或いはキャビネットの背面とインナーケースの背面の両方に接する棒状である。間隔維持部170はキャビネット100と一体に設けられるか、又は別途にキャビネット100とインナーケース200の間に挿入されて設けられる。
【0147】
間隔維持部170が備えられる場合、注入口140は間隔維持部170を介して備えられる。例えば、注入口140は間隔維持部170に対称して備えられる。もちろん、ジグ(jig)などでインナーケース200とキャビネット100の位置及び間隔を固定できれば、間隔維持部170を省略してもよい。
【0148】
一方、発泡剤Sはインナーケース200の背面とキャビネット100の背面の間の空間だけではなく、インナーケース200及び熱風供給部400の側面とキャビネット100の側面の間、インナーケース200と熱風供給部400の間までの全領域に均一に供給される必要がある。
【0149】
図4の(a)を参照すると、インナーケース200の背面とキャビネット100の背面の間よりもインナーケース200の上面及びキャビネット100の下面、インナーケース200と熱風供給部400の間の領域、インナーケース200及び熱風供給部の側面とキャビネット100の側面は注入口140からもっと離れている。
【0150】
従って、注入口140から発泡剤Sが注入されると、インナーケース200の上面及びキャビネット100の下面、インナーケース200と熱風供給部400の間の領域、インナーケース200及び熱風供給部の側面とキャビネット100の側面は、インナーケース200の背面とキャビネット100の背面の間よりも発泡剤Sの充填が難しい。
【0151】
図4(b)を参照すると、本発明の衣類処理装置10では、発泡剤Sが全領域に均一に充填されるように、キャビネット100の側面にキャビネット内の空気を排出して発泡剤の移動を誘導する複数の通気孔700が形成される。これにより、複数の通気孔700はキャビネット100内の空気を外部に排出しながら発泡剤Sが注入口140から離れる方向にもっと深く流入されるようにすることができる。
【0152】
そのために複数の通気孔700は、キャビネット100の前方(開口部)に向かうほど間隔が狭くなるか、又は後方よりも前方に多く設けられて発泡剤Sがキャビネット100の側面及び前方まで流入することができる。
【0153】
この時、キャビネット100の上面とインナーケース200の上面の間及びインナーケース200と熱風供給部400の間には、より多い発泡剤Sが流入され、より確実に充填される必要がある。従って、複数の通気孔700は、インナーケース200と熱風供給部400の間隙に対応する部分とインナーケース200とキャビネット100の上面の間に対応する部分のうちのいずれかに備えられることが好ましい。
【0154】
一方、発泡剤Sがキャビネット100の背面から注入されても、キャビネット100の背面が上側を向いた状態で発泡剤Sがキャビネット100内に注入されることができる(
図5を参照)。従って、発泡剤Sがキャビネット100の背面から注入されてキャビネット100の前方又は開口部101まで充填されても、発泡剤Sがキャビネット100の背面と容易に付着することは難しい。
【0155】
図4の(c)を参照すると、本発明の衣類処理装置10はさらに、発泡剤Sがキャビネット100の背面にも容易に取り付けられるように通気孔700を備える。これにより、発泡剤Sがキャビネット100内で充填されて加熱されるか又は固まりながら膨らむ場合、キャビネット100背面の空気が通気孔700に排出され、これにより発泡剤Sをキャビネット100の背面まで充填することができる。
【0156】
この場合、通気孔700はキャビネット100の上面とインナーケース200の上面の間、インナーケース200と熱風供給部400に対応する位置に備えられる。これにより、この領域に流入された発泡剤Sが満たされてキャビネット100の背面まで到達することができる。
【0157】
さらに通気孔700はキャビネット背面の両端に備えられる。これにより、キャビネット100の背面とキャビネット100の側面が隣接する領域まで発泡剤Sを充填することができる。
【0158】
なお、キャビネット100の背面のうち、注入口140が対向する領域の縁部には発泡剤Sが容易に流入されない。従って、この領域まで発泡剤Sを流入するために、さらに通気孔700が設けられる。
【0159】
さらにキャビネット100の背面には引出し部460を引き出すための引出し孔190が形成される。収容ボディ410の後方は引出し孔190に接するように設けられているので、引出し孔190には発泡剤Sの流入が防止される。
【0160】
上述したように、中空部240には発泡剤Sの充填が遮断される。
【0161】
図5は本発明の衣類処理装置10に発泡剤Sが充填される過程を示す図である。
【0162】
図5の(a)、(c)、(e)及び(g)は本発明による衣類処理装置10の断面図であり、
図5の(b)、(d)、(f)及び(h)は本発明による衣類処理装置10の背面を透視した図である。
【0163】
図5の(a)、(b)を参照すると、インナーケース200と熱風供給部400及びベース500が結合した状態でキャビネット100に挿入されて固定される。インナーケース200及び熱風供給部400は別途のジグにより固定されて結合される。
【0164】
その後、注入口140を介して発泡剤Sがキャビネット100の背面に流入される。発泡剤Sはインナーケース200の背面に沿って移動しながら、一部はインナーケース200の側面にそって下部に移動する。
【0165】
図5の(c)、(b)を参照すると、注入口140を介して発泡剤Sの流入が進行するほど、流入した発泡剤Sの体積に対応する体積の空気が通気孔700から抜け出される。これにより、発泡剤Sはより円滑にキャビネット100とインナーケース200及び熱風供給部400が形成する空いた空間に投入される。
【0166】
図示したように、インナーケースに備えられた遮蔽リブ220や熱風供給部に備えられた防止リブ430に通気孔700が設けられる場合、発泡剤Sはより円滑に遮蔽リブ220と防止リブ430に向けて進入することができる。
【0167】
もちろん、通気孔700が遮蔽リブ220や防止リブ430に形成されなくても、発泡剤Sの自重によって遮蔽リブ220と防止リブ430に向けて流入することができる。
【0168】
図5の(e)、(f)を参照すると、発泡剤Sが遮蔽リブ220と防止リブ430に到達すると、発泡剤Sはそれ以上下側に移動せず、側面や上側(キャビネットの背面)を満たしながら残りの領域を充填する。
【0169】
通気孔700がキャビネット100の背面に形成されている場合、通気孔700から空気が流出しながら、発泡剤Sがキャビネット100の背面側に移動する。
【0170】
この時、発泡剤Sがさらに供給されてキャビネット100の背面に向けて空気を通気孔700に押し出しながら満たされ、さらに供給されることが中断された状態で、加熱又は自然冷却されて膨らみながらキャビネット100の背面を向けて満たされる。
【0171】
即ち、キャビネット100の背面に形成された通気孔700から空気が集中的に排出されながら、充填が完了していない領域まで発泡剤Sが満たされて空いた空間を充填する。
【0172】
同時に、発泡剤Sが収容ボディ410の側面とベース500まで流入されて、収容ボディ410又はベース500とキャビネット100が形成する空いた空間まで流入する。
【0173】
図5の(g)、(h)を参照すると、発泡剤Sが加熱されるか、固まりながら膨らむか、又は発泡剤Sがさらに供給されると、発泡剤Sはキャビネット100の背面に充填が完了していない領域まで流入する。
【0174】
通常、キャビネット100の端部が合う領域や注入口140が対向する領域には、発泡剤Sの供給が遅いので、この領域には発泡剤Sが最後に充填される。
【0175】
この時、上記キャビネット100の角部が合う領域や注入口140が対向する領域に通気孔700が形成されると、通気孔700にキャビネット100内の空気が最終的に排出されながら、発泡剤Sがキャビネット100内に充填されることが完了する。
【0176】
これにより、キャビネット100の内部、インナーケース200の外部及び熱風供給部400の外部が形成する空間に発泡剤Sが全部満たされる。また発泡剤Sが固まると、インナーケース200と熱風供給部400及びベース500がキャビネット100に安定的に固定される。
【0177】
但し、上述したように、収容ボディ410の背面がキャビネット100の背面に接するか又は結合されているので、貫通部420に該当する領域には発泡剤Sの流入及び充填が排除される。従って、引出し部460はキャビネットの背面に備えられた引出し孔190に引き出される。
【0178】
一方、キャビネット100の上面とインナーケース200の上面の間の一定領域には、発泡剤Sの充填が防止されて中空部240が形成される。
【0179】
中空部240はキャビネット100の内面からインナーケース200まで延びるか、又はインナーケース200からキャビネット100の内面まで延びる遮断ケース241が備えられて形成される。
【0180】
一方、中空部240は発泡過程において、キャビネット100とインナーケース200を固定するジグ(図示せず)のうちの一部がキャビネット100とインナーケース200の上面を貫通して固定されることにより生成される。
【0181】
また、ジグにキャビネット100の上面とインナーケース200の上面に挟止される成形物が備えられて形成されることもできる。
【0182】
なお、中空部240はキャビネット100とインナーケース200の間に別途のハウジングが挿入され、発泡剤を注入した後、一定時間後にキャビネット100の上面を開放し、ハウジングを除去して生成されることもできる。
【0183】
結果的には、本発明の衣類処理装置は発泡剤Sを使用することにより、フレームを省略して組み立て過程を簡素化し、耐久性及び断熱性を確保することができる。
【0184】
図6は
図5に示した過程が完了した衣類処理装置10の断面図である。
【0185】
図6を参照すると、キャビネット100の内部とインナーケース200及び熱風供給部400の間には発泡剤Sが全部充填されている。
【0186】
発泡剤Sがフレームが設置される空間に充填されることにより、フレームを省略して、フレームを組み立てる工程、フレームとキャビネット、インナーケースなどを結合する工程を省略することができる。
【0187】
一方、本発明の衣類処理装置は、冷蔵庫のような完璧な断熱は不要であるだけではなく、内部収容空間の体積を最大限に確保するためには厚さ(L)を冷蔵庫のように厚くする必要がない。
【0188】
一方、本発明の衣類処理装置は、衣類を畳まずに収容空間に収容するために冷蔵庫よりも高さ(H)が高い。
【0189】
このような状況で、キャビネット100の内部を発泡剤Sのみで充填すると、相対的に発泡剤Sの厚さが薄くて長いので、耐久性が落ちる。また、発泡剤Sが固まりながら曲がる力によって薄くて長く充填された発泡剤Sの形状が可変する恐れがある。
【0190】
発泡剤Sの耐久性及び強性を補強・維持するために、本発明の衣類処理装置は、キャビネットの側面とインナーケースの側面及び熱風供給部の間の縦空間だけではなく、インナーケースと熱風供給部の間の横空間まで一体に発泡剤Sを充填することができる。
【0191】
これにより、発泡剤Sが衣類処理装置の高さ方向のみに備えられることではなく、衣類処理装置の内部から幅方向まで一体に充填されるので、構造的安定性を確保することができる。従って、発泡剤Sだけではなく、衣類処理装置の強性と強度を補強することができる。
【0192】
これにより、外部衝撃がキャビネット100に伝達されるか、又はキャビネット100内で強い振動が発生しても、発泡剤Sは'H'字状に堅く固定されているので、破損又は変形を防止することができる。
【0193】
一方、発泡剤Sはインナーケース200及び熱風供給部400を固定し、衣類処理装置10自体の形状及び強性を維持する役割を果たすので、インナーケース200及び熱風供給部400の側面(背面を含む)のみに充填されればよい。
【0194】
さらに、インナーケース200の上面には仮止め部300が設けられるので、インナーケース200の上部には、上述したように、中空部240が設けられる必要がある。
【0195】
ベース500又は引出し部460は必要によって外部に引き出すことができ、キャビネット100の下部に発泡剤Sが充填されると、発泡剤が固まる形状によって水平を維持できない可能性がある。従って、キャビネット100の下部には発泡剤Sを省略した方が望ましい。
【0196】
発泡剤Sが固まる過程で互いに凝縮すると、発泡剤の両端に曲がる力(F)が発生してインナーケース200又はベース500の形状が可変する問題がある。
【0197】
従って、本発明の衣類処理装置10では、インナーケース200の上部とベース500の下部の一定領域には発泡剤Sを流入しない。
【0198】
これにより、発泡剤Sは衣類処理装置の内部において上部と下部の一定領域が開放されたH字状構造に形成されて、仮止め部300の設置又はヒートポンプ465の引出しを容易にすることができる。
【0199】
図7は本発明の衣類処理装置10の他の実施例を示しており、インナーケース200の上部とベース500の下部に発泡剤Sが流入されることを防止する構造が示されている。
【0200】
上記実施例のように、インナーケース200は上面に載置部300が設けられる空間を確保して、発泡剤Sが載置部300に接することを防止する中空部240を備えることができる。
【0201】
但し、
図7に示された衣類処理装置の中空部240は、インナーケース200の上端とキャビネットの上面の間に備えられる遮断リブ242で生成される。
【0202】
即ち、遮断リブ242はインナーケース200の上端とこの上端の上部に備えられたキャビネット100の上面の両方に接するように備えられる。また遮断リブ242はインナーケース200の上端でキャビネット100の上面に接するように延びる。
【0203】
これにより、遮断リブ242によって注入口140から流入される発泡剤Sがインナーケース200の上面に流入されることを基本的に遮断することができる。
【0204】
さらに衣類処理装置10のベース500は、収容ボディ410を支持する部分からキャビネットの側面にもっと延びて、キャビネットに流入した発泡剤がキャビネット100の下部に流出することを防止する漏れ防止部530を含む。
【0205】
言い換えれば、漏れ防止部530は、キャビネット100底面の内周面に接して、発泡剤Sがキャビネット100に流出することを防止することができる。これにより、発泡剤Sがベース500の下面に流入することを基本的に遮断することができる。ベース500によってキャビネット100は底面を備えないことができる。
【0206】
なお、ベース500はキャビネット100の下端に接する程度に延びて、キャビネット100の底面を代替することができる。即ち、キャビネット100がベース500の漏れ防止部530に着いて備えられることができる。
【0207】
図8は
図7の衣類処理装置に発泡剤Sが充填された構造を示す図である。
【0208】
図8の(a)は衣類処理装置10の側面断面図であり、
図8の(b)は衣類処理装置10の正面図であり、
図8の(c)は衣類処理装置10の背面図である。
【0209】
図8の(a)、(b)を参照すると、発泡剤Sはインナーケース200の上部とベース
500の下部を除いた残りの領域に充填される。これにより、仮止め部300を設置できる空間が確保され、発泡剤Sが固まる過程で上部又は下部が内部に曲がることを防止することができる。
【0210】
結果として、
図8の(b)を参照すると、本発明の衣類処理装置10の他の実施例による発泡剤は'H'字状であり、キャビネット100内に充填されて備えられる。従って、インナーケース200内の熱がキャビネット100の側面や背面に流出されることを防止しながら基本的な強性は維持し、キャビネット100の上部と下部の形状が変形されたり不要な圧縮力などが発生したりすることを防止することができる。
【0211】
また
図8の(c)を参照すると、ベース500と収容ボディ410の貫通部420によって引出し部460が引き出される領域には発泡剤Sを排除される。
【0212】
図9は本発明の衣類処理装置10のさらに他の実施例を示す図である。
【0213】
中空部240は、インナーケース200の上端からキャビネット100の側面まで延びて、発泡剤Sがインナーケースの上面に流入することを遮断する遮断羽根243で生成される。
【0214】
具体的には、遮断羽根243はインナーケース200上面の各々の端部のうち、遮蔽リブ220を除いた端部でインナーケース200から離れる方向に延びてキャビネット100の内部に接するように形成される。
【0215】
これにより、遮断羽根243は注入口140から流入される発泡剤Sがインナーケース200の上面に接することを基本的に遮断することができ、インナーケース200の上部にもっと広い空間を確保して載置部300の設置を容易にすることができる。
【0216】
さらに遮断羽根243は、遮断リブ242とは異なり、凸状であり、発泡剤Sの一部を収容するように備えられる。これにより、遮断羽根243と発泡剤Sの結合力を強化して発泡剤Sがインナーケース200と堅固に結合及び密着することができる。
【0217】
さらに本発明の衣類処理装置は、遮断羽根243を貫通して発泡剤が遮断羽根に移動して接するようにする複数の通気孔700を含む。
【0218】
即ち、遮断羽根243がインナーケース200の上面から外側に延びるので、遮断羽根243の下端が発泡剤Sと接することができる。従って、通気孔700が遮断羽根243上に備えられてキャビネット100内の空気が遮断羽根243に排出され、発泡剤Sが遮断羽根243まで容易に流入される。
【0219】
通気孔700は断羽根243の長手方向にそって複数個が備えられる。
【0220】
図10は遮断羽根243が備えられた衣類処理装置10に発泡剤Sが充填されたことを示す図である。
【0221】
図10の(a)を参照すると、発泡剤Sは遮断羽根243に形成された通気孔700によって遮断羽根243まで流入している。またインナーケース200の上面には空いた空間がさらに拡張されて、載置部300を容易に設置又は修理することができる。
【0222】
図10の(b)、(c)を参照すると、遮断羽根243とベース500によって発泡剤SがH字状にキャビネット100内に備えられる。さらに遮断羽根243が発泡剤Sの上端を収容して発泡剤Sとの結合をより堅固にする。
【0223】
また、発泡剤Sがインナーケース200に向けて収縮する力が発生しても遮断羽根243が力を面積に分散して内部応力を支持することができる。その結果、類処理装置10の耐久性及び設置安定性がもっと向上される。
【0224】
なお、上述した本発明の衣類処理装置10の全実施例において、発泡剤Sの厚さが厚いほど強性の確保及び形状維持に有利であるが、内部空間が狭くなるという問題がある。また発泡剤Sの厚さが薄いほど熱風供給部400及びインナーケース200の収容空間は広くなるが、強性が低下する問題がある。
【0225】
本発明の衣類処理装置10は全ての実施例において、下部に形成される熱風供給部400の存在によって冷蔵庫などの他の家電製品よりも相対的に高く形成され、それを支持できる発泡剤Sの厚さの範囲を定める必要がある。
【0226】
実験の結果、本発明の衣類処理装置10の高さと発泡剤Sの厚さの比率は、最小収容空間の確保のために、60より大きく、最小強性を確保するために、95より小さい必要があった。
【0227】
例えば、衣類処理装置の高さが1870mmである場合、発泡剤Sの厚さは20mm~30mmの間であることが好ましい。
【0228】
具体的には、衣類処理装置10の高さと発泡剤Sの厚さの比率が60より小さいと、発泡剤Sが厚いことを意味するので、ヒートポンプ450が設置される最小限の空間が制限されて衣類処理装置10の制作自体が不可能である。
【0229】
また衣類処理装置10の高さと発泡剤Sの厚さの比率が93より大きいと、発泡剤Sが薄いことを意味するので、最小限の強性を保存できず、衣類処理装置10の自重によって発泡剤Sが粉砕される可能性がある。
【0230】
即ち、本発明の衣類処理装置10の高さと発泡剤Sの厚さの比率が61以上93以下であるとは、本発明の衣類処理装置10が正常的に制作されて作動するための最小限の必須範囲を意味する。
【0231】
この時、発泡剤Sの厚さはインナーケース200の側面とキャビネット100の側面の間の間隔やインナーケース200の背面とキャビネット100の背面の間の間隔のうちのいずれかに対応する。
【0232】
発泡剤Sの厚さは熱風供給部400の側面とキャビネット100の側面の間の間隔に対応する。
【0233】
従って、インナーケース200と熱風供給部400はそれぞれキャビネット100とキャビネット100の全体高さの1/90~1/60に該当する間隔ほど離隔して備えられる。
【0234】
図11は本発明の衣類処理装置10のキャビネット100が外力によって曲がることを示す図である。
【0235】
本発明の衣類処理装置10は、インナーケース200に衣類を畳まずに収容するために、収容空間の高さが高く、熱風供給部400もインナーケース200の下部に位置するので、キャビネット100の高さは他の家電製品よりも高く形成される。従って、キャビネット100のうち、背面と側面は相対的に強性や強度が弱くて外力によって容易に曲がる。
【0236】
一方、発泡剤Sはキャビネット100への注入が完了すると、加熱工程を経るか又は固まる過程で体積が膨張しながらキャビネット100の空いた空間に充填される。よって、キャビネット100内の全領域に発泡剤Sが注入されなくても、発泡剤Sは固まる過程で膨張しながらキャビネット100内の領域を全部充填することができる。
【0237】
しかし、発泡剤Sが膨張してキャビネット100の内部を充填する過程中にキャビネット100の強度や強性が十分ではないと、キャビネット100が発泡剤Sの膨張力によって変形する可能性がある。
【0238】
図11を参照すると、発泡剤Sはキャビネット100内への流入が完了して固まる過程で膨張して空いた空間に充填されるとき、キャビネット100が発泡剤Sの膨張力によって膨らむことができる。
【0239】
特にキャビネット100の背面や側面は相対的に上面よりも長く形成されるので、強性が弱くて膨らむ程度が激しい。
【0240】
キャビネット100が膨らむと、審美感が低下し、衣類処理装置10が占める空間を不要に拡張するだけではなく、発泡剤Sが意図した領域まで到達できない問題がある。
【0241】
従って、発泡剤Sがフレームを代替する本発明の衣類処理装置10の場合、キャビネット100に求められる強性や強度がより高い。
【0242】
図12はキャビネット100の強度や強性を強化できる実施例を示す図である。
【0243】
図12を参照すると、本発明の衣類処理装置10はさらに、キャビネット100の内周面に備えられるか又は結合されてインナーケース200と熱風供給部400を固定し、空いた空間を充填する発泡剤が膨張してもキャビネット100の形状を維持する変形防止部160を含む。
【0244】
変形防止部160はキャビネット100の両側面120と背面110の幅方向に結合してキャビネット100の曲げを防止する幅結合部161を含む。
【0245】
幅結合部161は'コ'字状又は'C'字状であり、キャビネット100の内周面に幅方向にそって全部結合されるように備えられる。幅結合部161はキャビネット100との接触面積を最大に確保して強性を維持するために、断面が四角形に形成される。
【0246】
幅結合部161は、キャビネットが一側面120に結合する第1結合部1611と、第1結合部1611の一端から延びてキャビネットの背面110に結合する第2結合部1612と、第2結合部1612の一端からキャビネットの他側面120に結合する第3結合部1613とを含む。
【0247】
第1結合部1611、第2結合部1612及び第3結合部1613は棒状であり、キャビネット100の各面に対応する長さに形成される。
【0248】
第1結合部1611、第2結合部1612及び第3結合部1613は、キャビネット100の内面に溶接により結合されるか、別途のボルト、ナットなどの結合部材により結合されるか、又は嵌止されて発泡剤Sにより固定されて結合される。
【0249】
なお、第1結合部1611、第2結合部1612及び第3結合部1613は、キャビネット100内に注入される発泡剤Sの移動を妨害することを防止するために、インナーケース200と接しない厚さで形成される。
【0250】
さらに発泡剤Sが接触してもキャビネット100の内部を容易に移動するように、複数の案内孔1614を有する。即ち、案内孔1614は第1結合部1611、第2結合部1612及び第3結合部1613の長さ方向にそって複数個が設けられ、発泡剤Sが流入して移動できるように、通気孔700よりは大きい直径に形成される。
【0251】
案内孔1614は発泡剤Sの移動を制限しないように備えられるので、第1結合部1611、第2結合部1612及び第3結合部1613をキャビネット100の高さ方向に貫通して備えることが好ましい。
【0252】
案内孔1614内に発泡剤Sが流入されると、発泡剤Sとキャビネット100との結合力も向上してキャビネット100が任意に曲がることを防止することができる。
【0253】
このように幅結合部161は、キャビネット100の内周面に全て結合してキャビネット100を支持することにより、キャビネット100の背面110又は側面120が膨張したり曲がったりすることを防止することができる。
【0254】
キャビネット100は高さ方向を基準として中央部に該当する部分が最も弱いので、幅結合部161はキャビネット100の高さ方向を基準として中央部に結合して備えられる。しかし、幅結合部161は必要によってキャビネット100の高さ方向にそって離隔して複数個が備えられることができる。
【0255】
一方、注入口140は幅結合部161から離隔して備えられる。これにより、幅結合部161によって発泡剤Sの注入が妨害されることを防止できる。複数個の幅結合部161が備えられる場合、注入口140は幅結合部161の間に備えられ、幅結合部161の間ごとに備えられる。
【0256】
図13はキャビネット100の強度や強性を強化できる変形防止部の他の実施例を示す図である。
【0257】
図13を参照すると、本発明の変形防止部160はキャビネット100の高さ方向にそって陥没又は突出して備えられる凹凸部163を含む。
【0258】
凹凸部163はキャビネット100の制作後、プレス成形してキャビネット100の表面に立体感を形成する方式で制作される。
【0259】
凹凸部163がキャビネット100の一面に陥没して形成される場合、発泡剤Sの流動を妨害しないようにインナーケース200への接触を防止できる程度の深さに形成されることが好ましい。具体的には、凹凸部163はキャビネット100の強性を補強するために備えられるものであるので、2~5mmの深さや高さに形成される。
【0260】
凹凸部163は高さ方向に長く形成されるキャビネット100が曲がることを防止する。
【0261】
幅よりも高さが長く形成されて、具体的には、凹凸部163はキャビネットの側面120とキャビネットの背面110に少なくとも1つ以上が備えられる。但し、強性の補強のためにキャビネットの側面120と背面110の両方に備えられることがより望ましい。
【0262】
一方、凹凸部163が突出又は陥没して発泡剤Sが流入する過程において容易に接触できないことを防止するために、凹凸部163にはキャビネット100内の空気が排出される複数の通気孔700を備える。
【0263】
変形防止部160はキャビネット100の高さ方向にそって結合してキャビネットの曲がりを防止する高さ結合部162を含む。
【0264】
高さ結合部162はキャビネット100の内面に高さ方向に結合してキャビネット100の強性を補強することにより、キャビネット100が外側又は内側に曲がることを防止することができる。
【0265】
高さ結合部162はキャビネット100の側面120及び背面110のうちのいずれか1つが溶接により形成されるか、又は別途の結合部材で結合される。また高さ結合部162はキャビネット100の側面120及び背面110に各々離隔して複数個が結合して形成されるか、又はキャビネットの側面120と背面110に1つずつ結合して形成される。
【0266】
即ち、高さ結合部162はキャビネット100の形状を維持できれば、いかなる位置や個数で結合してもよい。
【0267】
一方、図示したように、高さ結合部162と凹凸部163が一緒に形成されることができる。即ち、凹凸部163の間に高さ結合部162が備えられてキャビネット100の形状が変形することを確実に防止することができる。
【0268】
しかし、高さ結合部162と凹凸部163のうち、いずれか1つのみが形成されてもキャビネット100が曲がることを十分に防止できれば、高さ結合部162と凹凸部163のうちのいずれか1つのみがキャビネット100に備えられてもよい。
【0269】
図13は色々な形状に形成された高さ結合部162がキャビネット100に結合されたことを示しているが、これは説明のためのものであり、1つの統一した形状で結合することもできる。
【0270】
高さ結合部162は、キャビネットの背面110又は側面120の高さ方向にそって接する接触リブ1621と、接触リブ1621の強性を補強する延長リブ1622とを含む。
【0271】
延長リブ1622は接触リブ1621と一体に形成されて接触リブ1621が曲がることを防止するだけではなく、発泡剤Sとの接触面積を拡張して発泡剤Sとの結合力を強化することができる。
【0272】
これにより、高さ結合部162はキャビネット100が曲がることを防止しながら、キャビネット100と発泡剤Sの結合力を維持することができる。
【0273】
高さ結合部162はキャビネットの背面110又は側面120の高さ方向にそって接する接触ダクト1623と、接触ダクト1623内に備えられる補強孔1624とを含む。
【0274】
接触ダクト1623は断面が四角形であり、キャビネット100に接する面積を確保し、自分の強性も維持してキャビネット100が曲がることを防止する。補強孔1624は接触ダクト1623内に備えられて、接触ダクト1623の重量を低減するだけではなく、接触ダクト1623の耐久性も強化することができる。
【0275】
また高さ結合部162は、キャビネットの背面110又は側面120の高さ方向にそって接する接触管1625と、接触管内に備えられる中空1626とを含む。接触管1625はキャビネット100と線接地するので、キャビネット100と結合する面積を最小化することができる。
【0276】
これにより、接触管1625を溶接などによりキャビネット100に結合する過程を簡素化しながら、キャビネット100が曲がることを十分に防止する効果を図ることができる。
【0277】
また高さ結合部162は、キャビネットの背面110又は側面120の高さ方向にそって接する接触台1626と、接触台1626の両端からインナーケースに向けて延びて発泡剤と結合する案内リブ1627とを含む。
【0278】
接触台1626はキャビネット100と接する面積を十分に確保してキャビネット100が曲がることを防止することができる。また案内リブ1627は内部に発泡剤Sと結合する収容溝1628を備えて発泡剤Sとの接触力も強化することができ、接触台1626が曲がることを防止してキャビネット100が曲がることを確実に防止することができる。
【0279】
よって、本発明の衣類処理装置10は、発泡剤Sがキャビネット100内に流入した状態で膨張する力が発生しても、キャビネット100の形状を維持することができる。これにより、キャビネット100の空いた空間に円滑に発泡剤Sの充填を完了することができる。
【0280】
なお、上記変形防止部160はキャビネット100内に備えられることを示しているが、キャビネット100の外部に結合してキャビネット100が外部に膨らむことを基本的に遮断することができる。
【0281】
図14はキャビネット100とインナーケース200の結合力を強化する実施例を示す図である。
【0282】
発泡剤Sが膨張すると、キャビネット100からインナーケース200の遮蔽リブ220が開いて遮蔽リブ220の外周面から発泡剤Sが流出される。
【0283】
従って、遮蔽リブ220とキャビネット100の結合はいかなる場合にも維持される必要がある。
【0284】
このために、キャビネット100の内周面にはさらに、遮蔽リブ220に向けて延びるか又は接する結合リブ131が備えられる。結合リブ131は開口部130から内部に延びて形成される。
【0285】
結合リブ131は遮蔽リブ220と一定部分接して、発泡剤Sが流入されたときに互いに固定されるように形成される。
【0286】
さらに本発明の衣類処理装置10は、結合リブ131内に置かれて遮蔽リブ220の自由端を収容して結合できる結合部900を含む。
【0287】
結合部900は、一面に遮蔽リブ220を収容できる投入面を有する結合リング820と、結合リング820を圧迫できる圧迫片810とを含む。
【0288】
これにより、結合部900が結合リブ131の背面に着き、遮蔽リブ220が収容されて結合した場合、発泡剤Sが流入して結合リング820と圧迫片810を加圧して遮蔽リブ220を堅固に圧迫することができる。
【0289】
なお、キャビネット100の側面には、結合部900の外周面と接するように、凹状の溝が設けられる。
【0290】
これにより、遮蔽リブ220とキャビネット100が別途の結合部材で締結されなくても、結合片800により発泡剤Sで結合を固定することができ、発泡剤Sが膨張してキャビネット100を外部に押し出す力が発生しても、遮蔽リブ220がキャビネット100から離れることを防止することができる。
【0291】
図15は本発明のインナーケース200と発泡剤Sが互いに接せず離隔される状況を示す図である。
【0292】
発泡剤Sが投入されても、発泡剤Sとインナーケース200との密着力は弱い可能性がある。よって、発泡剤Sの投入当時にはインナーケース200に接するが、発泡剤Sが固まって収縮する過程でインナーケース200と離隔する可能性がある。これにより、インナーケース200と発泡剤Sの間に中空が発生してインナーケース200の耐久性が顕著に減少する。また、インナーケース200内部の熱が発泡剤Sと離隔した空間に放出されて熱効率が減少する問題もあり得る。
【0293】
図16はインナーケース200と発泡剤Sとの結合力を持続的に保証できる本発明の実施例を示す図である。
【0294】
本発明の衣類処理装置10は、インナーボディ210からキャビネットに向けて突出又は陥没して備えられ、キャビネットとインナーボディ210の間の空間を充填する発泡剤と結合する把持部250を含む。
【0295】
把持部250はインナーボディ210と一体に備えられるか又はインナーボディ210と結合して備えられる。把持部250は発泡剤Sを収容するか又は結合される空間をさらに備えて、発泡剤Sとの結合を維持することにより、発泡剤Sとインナーボディ210が分離されることを防止する。
【0296】
把持部250はインナーボディ210とは異なる材質でかつ発泡剤Sとの接着力が非常に優れた材質からなる。また把持部250はインナーボディ210と同じ材質からなってもその形状が発泡剤Sを把持できるので、発泡剤Sとの結合を維持することができる。
【0297】
図16の(a)は把持部250の様々な形状と構造を示しており、
図16の(b)は把持部250のさらに他の形状と構造を示す図である。
【0298】
即ち、把持部250は
図16の(a)、(b)に示された構造のうちのいずれかが1つ又は複数個備えられる。
【0299】
図16の(a)を参照すると、把持部250はインナーボディ210からキャビネットに向けて突出して発泡剤Sが収容される空間を提供する把持ケース251を含む。
【0300】
把持ケース251はインナーボディ210においてキャビネット100に接しないように形成されて発泡剤Sが流動することを妨害しない。
【0301】
把持ケース251は、インナーボディ210に結合されるか又は延びて上記空間を形成するケースボディ251aと、ケースボディ251aの一面に備えられて空間に発泡剤が流入されるケース開口部251bとを含む。
【0302】
ケースボディ251aはケース開口部251bを除いた残りの部分が遮蔽されて備えられる。
【0303】
把持ケース251内に液状の発泡剤Sが流入されると、把持ケース251の外部に備えられた発泡剤Sと一体に固まる。
【0304】
これにより、把持ケース251の把持開口部251bを除いた残りの面は発泡剤Sと接して結合すると同時に、発泡剤Sを把持する効果を得ることができる。
【0305】
具体的には、把持開口部251bはインナーボディ210の一面と平行する方向に形成される。従って、把持ケース241が発泡剤S内に埋もれているので、発泡剤Sが把持ケース241から分離されることが不可能であり、その結果、発泡剤Sはインナーケース200との結合を維持することができる。
【0306】
なお、把持部250はインナーボディ210からキャビネット100に向けて突出して発泡剤Sと結合する把持ビーム253を含む。
【0307】
把持ビーム253は、インナーボディ210からキャビネットに向けて突出する延長リブ253aと、延長リブ253aから傾いて延びる第1把持リブ253bと、延長リブ253aから第1把持リブ253bとは異なる方向に延びる第2把持リブ253cとを含む。
【0308】
第1把持リブ253bと第2把持リブ253cは、延長リブ253aの自由端から互いに反対方向に延びてT字状に形成される。第1把持リブ253bと第2把持リブ253cは、図示されたものとは異なり、屈曲して形成されることができ、インナーボディ210に向けて傾いて延びることもできる。
【0309】
言い換えれば、第1把持リブ253bと第2把持リブ253cは、延長リブ253aの自由端からインナーボディ210の一面に平行して延びることもでき、インナーボディ210から離れる方向に延びることもでき、インナーボディ210に向けて延びることもできる。
【0310】
この時、把持リブ253と発泡剤Sとの結合力を極大化するために、インナーボディ210に向けて延びることが好ましく、凸状に曲線を描いて形成されることができる。
【0311】
一方、第1把持リブ253bと第2把持リブ253cは、延長リブ253aの自由端で互いに離れるように複数個が備えられ、延長リブ253aに対称して備えられることもできる。
【0312】
これにより、液状発泡剤Sは、延長リブ253aと第1把持リブ253b、第2把持リブ253cを取り囲んで充填されて固まる。従って、発泡剤Sが延長リブ253aによってインナーボディ210の一面と平行する方向に移動することが防止され、第1把持リブ253b及び第2把持リブ253cによってインナーボディ210から離れる方向に移動することが防止される。
【0313】
その結果、インナーボディ210と発泡剤Sの結合力を維持できる。
【0314】
把持部250はインナーボディ210からキャビネットに向けて突出して発泡剤Sが貫通して結合される把持リング252を含む。
【0315】
把持リング252は内部が貫通して備えられ、取っ手形状に形成される。
【0316】
具体的には、把持リング252は、インナーボディ210から突出する'コ'字状又は'C'字状に形成されるリングボディ252aと、リングボディ252aの内部に発泡剤Sを流入できるリング孔252bとを含む。
【0317】
これにより、発泡剤が把持リング252の外部に流入して把持リング252を収容した状態で固まり、把持リング252は発泡剤S内に埋もれた状態で形成される。従って、発泡剤Sはインナーボディ210との接着力が解除されても、把持リング252と結合した状態を維持してインナーボディ210との結合力を維持することができる。
【0318】
把持リング252は体積が小さいので、発泡剤Sが流動することを妨害しない。
【0319】
把持部250はインナーボディ210からキャビネット100に向けて突出して形成されたアンカー254を含む。アンカーは、支持台254bと、柱から両側に延びる収容部254aとを含む。
【0320】
また、支持台254bは外周面が曲線であり、発泡剤Sが円滑に接して移動することができ、アンカー254aは末端に行くほど幅が狭くなるように形成されて、発泡剤Sに収容されると、発泡剤S内部に固定される。
【0321】
これにより、発泡剤Sとインナーボディ210が強力に固定される。
【0322】
アンカー254はインナーボディ210の一面にそって一定距離離隔して複数個が形成される。
【0323】
図16の(b)を参照すると、把持部250はインナーボディ210から突出して形成される複数の延長台255を含む。延長台255は円形断面又は楕円形断面の筒で形成されて発泡剤Sが容易に流れることができ、多角形断面に形成されて発泡剤S内に収容されると、発泡剤Sとの固定力を向上させることができる。
【0324】
延長台255は発泡剤Sを収容する領域はないが、容易に成形又は結合できる長所があり、複数個が備えられる場合、発泡剤Sとの結合力も十分に保障することができる。
【0325】
把持部250はインナーボディ210からキャビネット100に向けて屈曲して形成される把持羽根257を含む。
【0326】
把持羽根257は一端がインナーボディ210に結合し、他端がインナーボディ210やキャビネットとインナーボディの間の空間に向かうように延びる。
【0327】
これにより、把持羽根257が発泡剤Sに収容されると、発泡剤Sが様々な角度で接触及び結合して発泡剤Sとインナーボディ210の結合力を向上させることができる。
【0328】
把持羽根275はインナーボディ210に複数個備えられ、その幅はインナーボディ210の厚さに対応するか又はそれより小さく形成される。
【0329】
なお、把持部250はインナーボディ210から突出して発泡剤Sに収容されて固定される把持フック257を備える。
【0330】
把持フック257はインナーボディ210から延びながら幅が狭くなるように形成され、一定角度傾いて備えられるか又は屈曲して形成される。把持フック257はインナーボディ210に複数個が形成され、注入口140などを基準として対称して形成される。
【0331】
把持フック257はインナーボディ210から2つ以上の方向に突出して延びる。
【0332】
これにより、把持フック257は発泡剤Sの移動を妨害しないながら、発泡剤Sに収容されると、発泡剤Sを固定して発泡剤Sがインナーボディ210から分離されることを防止することができる。
【0333】
【0334】
把持部250はインナーケース200の一面に突出して発泡剤に収容されて備えられる把持突起254を含む。
【0335】
把持突起254は、インナーボディ210の一面から突出する延長柱2542と、延長柱2542の自由端で延長柱の直径よりも大きく形成されるヘッド2541とを含む。
【0336】
把持突起254は延長柱2542とヘッド2541の体積が大きくないので、発泡剤Sが流動することを妨害しない。
【0337】
ヘッド2541が発泡剤Sに容易に接触及び収容されるようにして、発泡剤Sがヘッド2541からインナーボディ210と平行する方向及びインナーボディ210から離れる方向に分離されることを防止することができる。
【0338】
把持突起254はインナーボディ210の側面又は背面に複数個が離隔して備えられるか、インナーボディ210と結合して備えられるか、又は一体に射出されて備えられる。
【0339】
把持部250はインナーボディ210で陥没して発泡剤が流入して固定される把持孔255を含む。
【0340】
把持孔255は、インナーボディ210に陥没される流入孔2551と、流入孔2551の末端で流入孔の直径より大きく備えられて発泡剤が流入される空間を提供する収容孔2552とを含む。
【0341】
これにより、キャビネット100内に発泡剤Sが流入すると、液状の発泡剤は流入孔2551に浸透して収容孔2552を充填することができる。
【0342】
その結果、発泡剤Sはその一部がインナーボディ210に収容されて結合されるので、発泡剤Sがインナーボディ210から分離されることを防止することができる。
【0343】
把持孔255はインナーボディ210の側面又は背面に複数個が離隔して備えられ、発泡剤Sが容易に流入するように、さらに収容孔2552の末端からインナーボディ210の表面に向けて通気孔(図示せず)が備えられる。
【0344】
これにより、本発明のインナーケース200は。発泡剤Sとの接着力が保障されない材質からなっても発泡剤Sとの結合力を維持することができる。
【0345】
図18は本発明の衣類処理装置10のヒンジ部600とベース
500が発泡剤Sによりインナーケース200及び熱風供給部400と同時にキャビネット100に固定される構造を示す図である。
【0346】
本発明の衣類処理装置10は、開口部を開閉するドア180とキャビネットとを結合するためにヒンジ部600を備える。この時、発泡工程の完了後にヒンジ部600をキャビネット100などに結合すると、さらなる組み立て固定が発生して煩わしい。
【0347】
さらにヒンジ部600をキャビネット100、インナーケース200などにボルトや結合部材で結合すると、キャビネット100内に備えられた発泡剤Sにクラック(crack)が発生する恐れがある。
【0348】
ベース500もインナーケース200と熱風供給部400がキャビネット100に固定された後に個々に組み立てると、さらなる組み立て固定が発生する。
【0349】
またベース500をボルトなどの結合部材で熱風供給部400又はキャビネット100の下部に結合すると、内部に収容されたキャビネット100内に備えられた発泡剤Sにクラックが発生する恐れがある。
【0350】
従って、組み立て工程を単純化して生産性を向上させ、発泡剤Sの耐久性を保障するために、ヒンジ部600及びベース500も発泡剤Sで結合又は固定することが好ましい。
【0351】
さらに本発明の衣類処理装置10は、ドア180をキャビネット100に回動自在に結合させるヒンジ部600を含む。この時、ヒンジ部600とベース500のうちのいずれか1つはインナーケース200と熱風供給部400が発泡剤Sで固定されるとき、キャビネット100に共に固定される。
【0352】
これにより、ヒンジ部600とベース500が別途に組み立て、結合される工程を省略でき、発泡剤Sにボルトなどの結合部材が挿入されることを防止することができる。
【0353】
ベース500は熱風供給部400の下部に備えられてキャビネット100の底面を形成するベースボディ510を含む。ベースボディ510は板状であり、弾性材質からなるか、或いは樹脂や金属材質からなる。
【0354】
ベースボディ510には熱風供給部400が置かれるボディ結合部520が設けられる。ボディ結合部520は収容ボディ410の下面が置かれる領域であって、収容ボディ410と面接触する。収容ボディ410の下面が完全に挿入されて固定されるように溝で形成される。これにより、ベース500と熱風供給部400を安定して結合することができる。
【0355】
なお、ベースボディ510はボディ結合部520からキャビネット100の側面にもっと延びる漏れ防止部530を備える。即ち、漏れ防止部530はベースボディ510のうち、収容ボディ410が置かれる領域から側面に延びた部分である。
【0356】
漏れ防止部530は発泡剤Sが上部に置かれて結合されるように備えられて、発泡剤Sがキャビネット100の外部に流出することを防止する。さらに漏れ防止部530は発泡剤Sとの結合力を強化するために、発泡剤Sが挿入されて収容される泡立て収容溝531を含む。
【0357】
泡立て収容溝531に発泡剤Sが流入して収容されるように、複数の通気孔700が形成されることもできる。
【0358】
これにより、注入口140に発泡剤Sが流入して収容ボディ410の外側とベース500に同時に到達することができる。その後、発泡剤Sは収容ボディ410の外側からもっと流入されて漏れ防止部530まで到達するように充填される。その結果、熱風供給部400とベース50は発泡剤Sにより同時にキャビネット100に結合され、別途のボルトなどによる組み立て工程を省略できる。
【0359】
一方、ヒンジ部600はキャビネットの上部領域に結合してドアを回転自在に結合される上部ヒンジ610を含む。上部ヒンジ610はインナーケース200に結合されるか、又はキャビネット100に直接結合される。
【0360】
なお、上部ヒンジ610は結合力を強化するために、インナーケース200とキャビネット100の間に挿入されて結合されることができる。
【0361】
上部ヒンジ610はインナーケース200とキャビネット100の間を貫通して挿入され、発泡剤Sにより固定される。
【0362】
具体的には、遮蔽リブ220の上部には上部ヒンジ610が貫通して挿入される上部貫通孔630が備えられる。これにより、上部ヒンジ610は発泡剤Sが遮蔽リブ220に接する前に上部貫通孔630に挿入されて位置が固定される。
【0363】
上部ヒンジ610は、上部貫通孔630に挿入される上部ボディ611と、上部ボディの下部に延びてドアが回転自在に結合される上部ヒンジ軸615とを含む。これにより、上部ボディ611が上部貫通孔630に挿入されると、発泡剤Sがインナーケース200を固定するとき、上部ボディ611も固定することができる。即ち、上部ボディ611は発泡剤Sに完全に収容されて結合される。
【0364】
また上部ボディ611は発泡剤Sが膨張する過程で位置が可変しないように遮蔽リブ220を収容して置かれる上部凹溝部612をさらに含む。上部凹溝部612は遮蔽リブ220の厚さに対応する幅で形成され、遮蔽リブ220の一部が収容されるように備えられる。
【0365】
さらに上部ボディ611は発泡剤Sとの結合力をもっと強化するために、外面に凹凸を設けて摩擦力を向上させる第1結合誘導面613を含む。
【0366】
結合誘導面613は上部凹溝部612と同じ形状であることもでき、上部凹溝部612と幅が異なることもできる。結合誘導面613は発泡剤Sとの接触面積を拡張し、発泡剤Sを一部収容して、上部ヒンジ610が発泡剤Sに固定される結合力を向上させることができる。
【0367】
一方、本発明の衣類処理装置10は、熱風供給部400の前方に結合してドア10が回転自在に結合する下部ヒンジ620を含み、下部ヒンジ620は熱風供給部400とキャビネット100の間に結合して備えられる。
【0368】
具体的には、下部ヒンジ620は熱風供給部400とキャビネット100に挿入されて発泡剤Sにより固定される。
【0369】
熱風供給部400は防止リブ430の下部に下部ヒンジ620を挿入される下部貫通孔640を含む。
【0370】
下部貫通孔640はベースボディ510の上面に連結されるように形成される。これにより、下部ヒンジ620が下部貫通孔64に挿入されると、下部ヒンジ620の下面はベースボディ510に置かれて支持される。
【0371】
下部ヒンジ620は、下部貫通孔640に挿入される下部ボディ621と、下部ボディ621の上部に延びてドアが回転自在に結合される下部ヒンジ軸625とを含む。
【0372】
さらに下部ボディ621は、発泡剤Sが膨張する過程で位置が可変しないように、防止リブ430を収容して置かれる下部凹溝部622を有する。下部凹溝部622は防止リブ430の厚さに対応する幅に形成されて、防止リブ430の一部を収容する。
【0373】
さらに下部ボディ621は、発泡剤Sとの結合力をもっと強化するために、外面に凹凸を設けて摩擦力を向上させる第2結合誘導面623を有する。第2結合誘導面623は下部凹溝部622と同じ形状であってもよく、異なる形状であってもよい。
【0374】
これにより、下部ヒンジ620は下部貫通孔640に挿入されると、発泡剤Sが収容ボディ410とベース500を固定する時に一緒に固定される。即ち、下部ヒンジ620は下部ボディ621が発泡剤S内に収容されて固定される。
【0375】
これにより、ヒンジ部600とベース500を発泡剤Sで固定することができ、別途の組み立て工程を省略することができる。
【0376】
図19は本発明の衣類処理装置10の他の実施例を示す図である。
【0377】
上部ヒンジ610の上部ボディ611は、上部貫通孔630に挿入されて遮断リブ220に接する第2ボディ6112と、第2ボディに折り曲げて下部に上部ヒンジ軸625が備えられる第1ボディ6111とを含む。
【0378】
第1ボディ6111と第2ボディ6112は90°折り曲げられて形成される。これにより、第2ボディ6112が遮断リブ220に密着し、発泡剤Sの結合時に遮断リブ220に密着することにより、上部ヒンジ610の結合力を向上させることができる。
【0379】
また上部ボディ611を容易に挿入して回転するために、第1ボディ6111と第2ボディ6112が折り曲げられる部分は屈曲している。
【0380】
なお、下部ヒンジ620はベースボディ510に別途に結合して形成される。
【0381】
即ち、下部ヒンジ620は、ベースボディに結合される第1下部ボディ620aと、第1下部ボディ620aに結合して下部ヒンジ軸625が備えられる第2下部ボディ620bとを含む。
【0382】
第1下部ボディ620aは、ベースボディに結合される結合台6211と、結合台6211から前方に延びて第2下部ボディ620bが挿入される空間を形成する収容結合部6222とを含む。
【0383】
結合台6211と収容結合部6222は'コ'字状又は'C'字状に形成される。
【0384】
なお、第2下部ボディ620bは、収容結合部6222に挿入して結合される挿入結合部6224と、挿入結合部6224に折り曲げられて延び、下部ヒンジ軸625が備えられる軸延長部6223とを含む。
【0385】
軸延長部6223と挿入結合部6224は90°折り曲げられて形成される。
【0386】
下部ヒンジ620は別途の結合部材800により結合されてドア180の荷重を安定して支持する。
【0387】
本発明は様々な形態で変形して実施することができ、その権利範囲は上述した実施例により限られない。従って、変形実施例が本発明の請求範囲の構成要素を含んでいると、本発明の権利範囲に属するといえる。