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特許7450618定義された物体を識別し、ユーザに警告するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】定義された物体を識別し、ユーザに警告するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/00 20060101AFI20240308BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20240308BHJP
   G08B 21/24 20060101ALI20240308BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240308BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240308BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
G08B25/00 510M
G08B25/04 K
G08B21/24
G06T7/00 660B
G08G1/09 F
G08G1/16 D
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021529133
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 AU2019051281
(87)【国際公開番号】W WO2020102855
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】2018904451
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】521222121
【氏名又は名称】プレシエン ピーティーワイ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PRESIEN PTY LTD
【住所又は居所原語表記】Suite 113,4 Cornwallis Street,Eveleigh,New South Wales 2015(AU)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】カーシュナー,ネイサン グレアム エドワード
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-146930(JP,A)
【文献】登録実用新案第3170021(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0381947(US,A1)
【文献】特開2016-066312(JP,A)
【文献】特開2018-147015(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T7/00-7/90
G06V10/00-20/90
30/418
40/16
40/20
G08B13/00-15/02
19/00-31/00
G08G1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の定義された物体を識別し、ユーザに警告するシステムであって、
複数のカメラであって、各カメラが、環境情報が感知される検出範囲を規定するように構成される撮像アセンブリを有しており、カメラが、規定された前記検出範囲内で発生する事象のビデオ映像を記録するように動作可能である、前記複数のカメラと、
複数の警報装置であって、各警報装置が警報を発するように構成された、前記複数の警報装置と、
少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのメモリストア、及び通信モジュールを含む処理ユニットであって、前記通信モジュールが、前記複数のカメラ、前記複数の警報装置、及び前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されており前記処理ユニットが、規定された前記検出範囲に対して前記ビデオ映像がその場で処理されることを可能になるように、前記複数のカメラに対してローカルに配置可能である、前記処理ユニットと、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ビデオ映像内の異なる物体を認識するために、複数の訓練プロセス及び/またはフィードバックループを介して訓練され、かつ、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記カメラによって記録された前記ビデオ映像を評価して、前記1つまたは複数の定義された物体を識別するように構成され、さらに、
前記カメラら識別情報及び/または認可情報を受信することに応答して、前カメラのうちの少なくとも1つの前記検出範囲に等しいまたは該検出範囲より小さい境界を有する第1の感知ゾーンを規定することと
記第1の感知ゾーンに登録する1つまたは複数の前記警報装置を決定することと、
前記第1の感知ゾーンに関連付けられた前記カメラによって記録された前記ビデオ映像受信すること、及び、前記1つまたは複数の定義された物体が前記ビデオ映像内に存在し、その結果、前記第1の感知ゾーン内に存在することを決定することに応答して、前記第1の感知ゾーンに登録された前記1つまたは複数の前記警報装置に警報信号を通信して、前記登録された前記1つまたは複数の前記警報装置のみに前記警報を出させることと、
を行うように構成される、前記システム。
【請求項2】
前記ビデオ映像を受信するために前記カメラと通信することに応答して、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記カメラのうちのどのカメラが前記第1の感知ゾーンに関連付けられることを認可されているか、及び前記カメラのうちのどのカメラが前記処理ユニットから第1の定義された距離未満にあるかの少なくとも1つを判断それによって、前記第1の感知ゾーンを定義することを可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
記警報装置と通信することに応答して、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記警報装置のうちのどの警報装置が前記第1の感知ゾーンに登録されることを認可されているかどうか、及び前記警報装置のうちのどの警報装置が前記処理ユニットから第2の定義された距離未満にあるかの少なくとも1つを判断それによって、前記第1の感知ゾーンへの少なくとも1つの前記警報装置の登録を決定するように構成される、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記カメラ、前記警報装置、及び前記処理ユニットの少なくとも1つは、互いに対して移動可能である、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理ユニットと前記カメラの少なくとも1つとは、互いに対して移動可能であり、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記カメラと連続的または定期的に通信して、前記カメラのうちのどのカメラが前記処理ユニットから第3の定義された距離未満にあるかに基づいて、前記第1の感知ゾーンを再構成することを可能にするように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記処理ユニットと前記警報装置の少なくとも1つとは、互いに対して移動可能であり、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記警報装置と連続的または定期的に通信して、前記警報装置のうちのどの警報装置が前記処理ユニットから第4の定義された距離未満にあるかに基づいて、前記警報装置のうちのどの警報装置を前記第1の感知ゾーンに登録するかを再決定することを可能にするように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記カメラ及び前記警報装置と通信する追加の処理ユニットを含み、
前記追加の処理ユニットは、
前記カメラら識別情報及び/または認可情報を受信することに応答して、前記カメラのうちの少なくとも1つの前記検出範囲に等しいまたは該検出範囲より小さい境界を有する第2の感知ゾーンを規定することと
記第2の感知ゾーンに登録する少なくとも1つの前記警報装置を決定することと、
前記第2の感知ゾーンに関連付けられた前記少なくとも1つのカメラによって記録された前記ビデオ映像受信すること、及び、前記1つまたは複数の定義された物体が前記ビデオ映像内に存在し、その結果、前記第2の感知ゾーン内に存在することを決定することに応答して、前記第2の感知ゾーンに登録された前記少なくとも1つの警報装置に第2の警報信号を通信して、前記登録された前記少なくとも1つの警報装置のみに前記警報を出させることと、
を行うように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記警報装置の少なくとも1つは、両方の処理ユニットに対して移動可能であり、最も近くに配置された前記処理ユニットに関連付けられている感知ゾーンに登録されるように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
移動可能な前記警報装置の前記少なくとも1つは、いずれかの感知ゾーンに登録される前に、前記ユーザからの認可を要求するようにさらに構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記カメラの少なくとも1つは、両方の処理ユニットに対して移動可能であり、最も近くに配置された前記処理ユニットに関連付けられている感知ゾーンに関連付けられるように構成され、それによって、前記感知ゾーンに関連付けられた前記カメラの集合的範囲を増加させる、請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記処理ユニットに通信可能に接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、前記1つまたは複数の定義された物体を定義するように、前記ユーザによって操作可能である、請求項に記載のシステム。
【請求項12】
前記処理ユニットに通信可能に接続されたコントローラをさらに備え、
前記コントローラは、前記1つまたは複数の定義された物体を定義し、1つまたは複数の第1の定義された物体を前記第1の感知ゾーンに関連付け、且つ、1つまたは複数の第2の定義された物体を前記第2の感知ゾーンに関連付けるように、前記ユーザによって操作可能である、請求項に記載のシステム。
【請求項13】
記コントローラから、警報装置構成に関連するデータを受信することに応答して前記処理ユニットが、前記第1の感知ゾーンに登録された前記少なくとも1つの警報装置に、前記警報信号を受信することに応答して第1の警報を出させ、前記第2の感知ゾーンに登録された前記少なくとも1つの警報装置に、第2の警報信号を受信することに応答して第2の警報を出させるように構成され、
前記第1の警報及び前記第2の警報は、前記ユーザによって区別可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記コントローラは、前記第1の感知ゾーン及び前記第2の感知ゾーンのうち一方の感知ゾーンを、その感知ゾーンに関連付けられた前記1つまたは複数のカメラの前記範囲未満の領域を規定するように構成するように操作可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
規定された感知ゾーンに対して複数のカメラによって記録されたビデオ映像がその場で処理されることを可能になるように前記複数のカメラに対してローカルに配置された1つまたは複数のプロセッサを用いて、1つまたは複数の定義された物体を別する方法であって、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、複数のカメラと通信して、識別情報及び/または認可情報を受信し、それによって、前記カメラのうちの少なくとも1つの感知ゾーンに等しいまたは該感知ゾーンより小さい境界を有する前記感知ゾーンを決定することと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、複数の警報装置のうちのどの警報装置を前記感知ゾーンに登録するかを決定することと、
前記カメラを用いて、前記感知ゾーンで発生する事象のビデオ映像記録し、前記ビデオ映像を前記1つまたは複数のプロセッサに通信することと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記1つまたは複数の定義された物体が前記感知ゾーン内にあるかどうかを、前記複数のカメラによって記録された前記ビデオ映像を評価して前記ビデオ映像内に表された前記1つまたは複数の定義された物体を識別することによって判断することと、
前記1つまたは複数の定義された物体が前記感知ゾーン内にあると判断することに応答して、前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記感知ゾーンに登録された少なくとも1つの前記警報装置に警報信号を通信することと、
前記登録された前記少なくとも1つの前記警報装置によって、警報を発することと、
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、人及び/または車両などの1つまたは複数の定義された物体を識別し、ユーザに警告して、ユーザが1つまたは複数の物体の存在を認識するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのシナリオでは、定義された物体を迅速に識別し、ユーザが行動を取ることを促すようにユーザに警告すると有益である。例えば、建設現場や鉄道現場では、作業員や高価値の機器が使用中に損傷するリスクが多く、これにより、怪我、死亡、及び/または多額の費用が発生し得る。このリスクを軽減するために、リスクの高い状況を手作業で識別し、損傷及び/または怪我を防ぐ行動を取る人を「監視員」として採用することが多い。
【0003】
物体を識別する自動化システムは既知であり、様々な目的で採用されている。そのようなシステムの一例は、米国特許第8,588,527号に記載されている。これは、カメラ付きスマートフォンによってキャプチャされた画像に表示される物体を識別し、その物体に関連する検索用語を導出することを伴い、それによって、検索用語を使用して検索クエリを生成及び実行できるようにして、識別された物体に関連する情報を識別する。このシステムは物体を識別するための効果的なツールのように見えるが、実際には、システムが効果的に動作するために必要な動作条件が一般に非常に制限されているため、このようなシステムは物体の識別に失敗するか識別が不正確であることが多い。例えば、物体に対するカメラの向き及び/または位置、及び/または物体の近くの照明もしくは他の環境条件が、そのようなシステムの精度に著しく影響を及ぼし得る。
【0004】
さらに、物体の識別を自動化するための関連する先行技術のアプローチは、正確な結果を達成するために、複数及び/または複雑なセンサ及びコンピュータプロセッサなどの複雑で高価な機器を必要とすることが多い。
【0005】
本明細書に含まれている文書、行為、材料、装置、物品等のいかなる説明も、これらの内容のいずれかまたは全てが、添付の「特許請求の範囲」のそれぞれの優先日前において存在していた本開示に関連する分野における通常の一般的知識であったことを認めるものとみなされるべきではない。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの開示された実施形態によると、1つまたは複数の定義された物体を識別し、ユーザに警告するシステムが提供される。システムは、複数のセンサであって、各センサが、規定された範囲内の環境情報を感知するように構成された複数のセンサと、複数の警報装置であって、各警報装置が警報を発するように構成された複数の警報装置と、複数のセンサ、複数の警報装置、及び1つまたは複数のプロセッサに通信可能に接続された通信モジュールとを備え、各プロセッサは、感知された環境情報を評価して、1つまたは複数の定義された物体を識別するように構成される。通信モジュールは、センサと通信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、センサのうちの少なくとも1つの範囲によって規定される感知ゾーンに関連するデータを受信し、警報装置と通信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、感知ゾーンに登録されている少なくとも1つの警報装置に関連するデータを受信し、感知ゾーンに関連付けられた少なくとも1つのセンサと通信して感知された環境情報を受信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、1つまたは複数の定義された物体が感知ゾーン内にあるかどうかを確認する警報信号を受信し、且つ、感知ゾーンに登録されている各警報装置に警報信号を通信して、登録されている各警報装置に警報を出させるように構成される。
【0007】
通信モジュールは、センサと通信するように構成されて、1つまたは複数のプロセッサが、どのセンサが感知ゾーンに関連付けられることを認可されているか、及び、どのセンサが通信モジュールから第1の定義された距離未満にあるかの少なくとも1つを判断することを可能にし、それによって、感知ゾーンが1つまたは複数のプロセッサによって決定されることを可能にする。
【0008】
通信モジュールは、警報装置と通信するように構成されて、1つまたは複数のプロセッサが、どの警報装置が感知ゾーンに登録されることを認可されているか、及び、どの警報装置が通信モジュールから第2の定義された距離未満にあるかの少なくとも1つを判断することを可能にし、それによって、少なくとも1つの警報装置の感知ゾーンへの登録が1つまたは複数のプロセッサによって決定されることを可能にする。
【0009】
センサ、警報装置、及び通信モジュールのうちの少なくとも1つは、互いに対して移動可能であってよい。
【0010】
通信モジュールとセンサの少なくとも1つとは、互いに対して移動可能であってよく、通信モジュールは、センサの少なくとも1つと1つまたは複数のプロセッサとの間の通信を継続的または定期的に促進するように構成されて、どのセンサが通信モジュールから第3の定義された距離未満にあるかを確認することに応答して、感知ゾーンを再構成することを可能にする。
【0011】
通信モジュールと警報装置の少なくとも1つとは、互いに対して移動可能であってよく、通信モジュールは、警報装置の少なくとも1つと1つまたは複数のプロセッサとの間の通信を継続的または定期的に促進するように構成されて、どの警報装置が通信モジュールから第4の定義された距離未満にあるかを確認することに応答して、感知ゾーンへの警報装置の登録を再決定することを可能にする。
【0012】
システムは、少なくとも1つの追加の警報装置と、少なくとも1つの追加の警報装置及び1つまたは複数のプロセッサと通信する追加の通信モジュールとを含んでよく、追加の通信モジュールは、少なくとも1つの追加の警報装置と通信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、感知ゾーンに登録されている追加の各警報装置に関連するデータを受信し、1つまたは複数のプロセッサから、1つまたは複数の定義された物体が感知ゾーン内にあるかどうかを確認する警報信号を受信し、その警報信号を、感知ゾーンに登録されている追加の各警報装置に通信して、登録されている追加の各警報装置に警報を出させるように構成される。
【0013】
システムは、センサ、警報装置、及び1つまたは複数のプロセッサと通信する追加の通信モジュールを含んでよい。追加の通信モジュールは、センサと通信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、センサのうちの少なくとも1つの範囲によって規定される追加の感知ゾーンに関連するデータを受信し、警報装置と通信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、追加の感知ゾーンに登録されている少なくとも1つの警報装置に関連するデータを受信し、追加の感知ゾーンに関連付けられた少なくとも1つのセンサと通信して感知された環境情報を受信することに応答して、1つまたは複数のプロセッサから、1つまたは複数の定義された物体が追加の感知ゾーン内にあるかどうかを確認する警報信号を受信し、且つ、追加の感知ゾーンに登録された各警報装置に警報信号を通信して、各登録された警報装置に警報信号を出させるように構成される。
【0014】
警報装置の少なくとも1つは、両方の通信モジュールに対して移動可能であってよく、最も近くに配置された通信モジュールに関連付けられた感知ゾーンに登録されるように構成されてよい。警報装置の少なくとも1つは、いずれかの感知ゾーンに登録する前にユーザからの認可を要求するようにさらに構成されてよい。
【0015】
センサの少なくとも1つは、両方の通信モジュールに対して移動可能であってよく、最も近くに配置された通信モジュールに関連付けられた感知ゾーンと関連させるように構成されることによって、感知ゾーンに関連付けられたセンサの集合的範囲を増加させてよい。
【0016】
システムはまた、1つまたは複数のプロセッサに通信可能に接続されたコントローラを備えてよく、コントローラは、1つまたは複数の定義された物体を定義し、1つまたは複数の定義された物体を感知ゾーンの少なくとも1つに関連付けるようにユーザによって操作可能である。
【0017】
コントローラは、1つまたは複数の第1の定義された物体を感知ゾーンに関連付け、且つ、1つまたは複数の第2の定義された物体を追加の感知ゾーンに関連付けるように操作可能であってよい。また、通信モジュールは、コントローラから、警報装置構成に関連するデータを受信し、感知ゾーンに登録された少なくとも1つの警報装置にデータを通信して第1の警報を出させ、且つ、追加の感知ゾーンに登録された少なくとも1つの警報装置にデータを通信して第2の警報を出させるように構成され、第1の警報及び第2の警報は、ユーザによって区別可能である。
【0018】
コントローラは、いずれかの感知ゾーンを、その感知ゾーンに関連付けられた1つまたは複数のセンサの範囲未満の領域を規定するように構成するよう操作可能であってよい。
【0019】
他の開示された実施形態によると、1つまたは複数の定義された物体を識別し、ユーザに警告するシステムが提供される。システムは、複数のセンサであって、各センサが、規定された範囲内の環境情報を感知するように構成された複数のセンサと、複数の警報装置であって、各警報装置が警報を発するように構成された複数の警報装置と、感知された環境情報を評価して、1つまたは複数の定義された物体を識別するように構成されたプロセッサとを備える。プロセッサは、複数のセンサ及び複数の警報装置に通信可能に接続された通信モジュールを備え、プロセッサは、通信モジュールを介してセンサと通信することに応答して、プロセッサは、センサの少なくとも1つの範囲によって定義される感知ゾーンを決定し、通信モジュールを介して警報装置と通信することに応答して、プロセッサは、感知ゾーンに登録する少なくとも1つの警報装置を決定し、感知ゾーンに関連付けられた少なくとも1つのセンサによって検出された感知された環境情報を受信することに応答して、プロセッサは、1つまたは複数の定義された物体が感知ゾーン内にあるかどうかを判断し、且つ、1つまたは複数の定義された物体を感知ゾーン内で識別することに応答して、プロセッサは、通信モジュールを介して、感知ゾーンに登録された各警報装置と通信して、各登録された警報装置に警報を出させるように構成される。
【0020】
他の開示された実施形態によると、1つまたは複数の定義された物体を1つまたは複数のプロセッサを用いて識別し、ユーザに警告する方法が提供される。方法は、1つまたは複数のプロセッサによって、複数のセンサと通信して、感知ゾーンを決定することと、1つまたは複数のプロセッサによって、複数の警報装置と通信して、感知ゾーンに登録する少なくとも1つの警報装置を決定することと、複数のセンサを用いて、感知ゾーンに関連する環境情報を感知することと、感知された環境情報を1つまたは複数のプロセッサに通信することと、1つまたは複数のプロセッサによって、1つまたは複数の定義された物体が感知ゾーン内にあるかどうかを判断することと、1つまたは複数のプロセッサによって、感知ゾーンに登録された各警報装置に警報信号を通信することと、登録された各警報装置によって警報を発することとを含む。
【0021】
他の開示された実施形態によると、環境情報を感知するためのセンサが提供される。センサは、環境情報が感知される検出範囲を規定する感知ユニットと、識別情報及び認可情報を記憶するメモリストアと、メモリストアに通信可能に接続されたプロセッサと、感知された環境情報、識別情報、及び認可情報を通信するように構成された通信モジュールとを備える。
【0022】
他の開示された実施形態によると、ユーザに警報を通信するための警報装置が提供される。警報装置は、警報を発するように構成された警報生成器と、識別情報及び認可情報を記憶するメモリストアと、メモリストアに通信可能に接続されたプロセッサと、識別情報及び認可情報を通信し、警報を発する警報生成器の動作を引き起こす警報信号を受信するように構成された通信モジュールとを備える。
【0023】
警報生成器は、ライト及びバイブレータの1つまたは複数を含んでよく、さらに、ユーザの手足の周りへの固定を可能にする解放可能なストラップを含んでよい。
【0024】
警報生成器は、電気回路に接続するように構成された少なくとも1つの電気コネクタを含んでよく、それによって、警報装置が別の装置を制御することを可能にする。
【0025】
他の開示された実施形態によると、カメラを構造に取り付けるためのマウントアセンブリが提供される。アセンブリは、複数のベースであって、各ベースが構造に解放可能に固定されるように構成され、各ベースが、第1のバヨネットフィッティングを規定する、複数のベースと、アームと、を備える。アームは、第1のバヨネットフィッティングと係合するように構成された第2のバヨネットフィッティングを規定するベースコネクタと、カメラと係合するように構成されたカメラコネクタであって、ベースコネクタに対して移動可能なカメラコネクタと、ベースコネクタ及びカメラコネクタを互いに対して適所に解放可能に固定するロック機構とを備える。
【0026】
第1のバヨネットフィッティング及び第2のバヨネットフィッティングのうちの一方は、シャフトから離れる方に延びる少なくとも1つのフランジを有するシャフトを規定してよく、他方のバヨネットフィッティングは、少なくとも1つのフランジを受け入れ、シャフトの軸を中心にフランジが少なくとも部分的に回転できるような形状の凹部を規定してよく、さらに凹部への開口を規定し、開口は、少なくとも1つのフランジ及びシャフトが凹部に入ることができるような形状である。
【0027】
少なくとも1つのフランジは、対向して延びるフランジの対を含んでよい。
【0028】
複数のベースは、第1のバヨネットフィッティングから離れる方に延びるフランジを有する第1のベースを含んでよく、フランジは、1つまたは複数のファスナを受け入れるように構成された複数の開口を規定する。
【0029】
複数のベースは、第2のベースと一体的に形成された、または第2のベースに接続された少なくとも1つの磁気要素を含む第2のベースを含んでよく、少なくとも1つの磁気要素は、第2のベースを表面に向かって引き付けるように配置される。
【0030】
複数のベースは、パイプクランプを含む第3のベースを含んでよく、パイプクランプは対向可能なジョーの対と、ジョーを互いに対して付勢するように動作可能なアクチュエータとを含む。
【0031】
カメラコネクタは、シャフトから離れる方に延びる対向するフランジの対を有するシャフトを規定する第3のバヨネットフィッティングを含んでよい。
【0032】
本明細書を通じて、単語「含む、備える(comprise)」、または「含む、備える(comprises)」もしくは「含む、備える(comprising)」などの変形は、記載した要素、整数もしくはステップ、または要素群、整数群もしくはステップ群を包含するが、いかなる他の要素、整数もしくはステップ、または要素群、整数群もしくはステップ群をも排除することを意味するものではないことが理解されよう。
【0033】
実施形態が、本明細書に開示した、または、本出願の明細書に個々にまたはまとめて、且つ、該ステップもしくは特徴の2つ以上の任意の及び全ての組み合わせで示されるステップ、特徴、及び/または整数を含んでよいことは理解されよう。
【0034】
ここで、実施形態を、添付の図面を参照して、例示のために記載する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】1つまたは複数の定義された物体を識別し、少なくとも1人のユーザに警告するシステムの平面図である。
図2図1に示すシステムの代替構成の平面図である。
図3図1に示すシステムのさらなる代替構成の平面図である。
図4図1に示すシステムの使用例を示す平面図である。
図5図1に示すシステムの代替使用例を示す平面図である。
図6図1に示すシステムのさらなる代替使用例を示す平面図である。
図7図1に示すシステムのさらなる代替使用例を示す平面図である。
図8図1に示すシステムの一部を形成するカメラの斜視図である。
図9図8に示すカメラを構造物に取り付けるためのマウントアセンブリの斜視図である。
図10図8に示すカメラを構造物に取り付けるためのマウントアセンブリの斜視図である。
図11図8に示すカメラを構造物に取り付けるためのマウントアセンブリの斜視図である。
図12図8に示すカメラを構造物に取り付けるためのマウントアセンブリの斜視図である。
図13図8に示すカメラを構造物に取り付けるためのマウントアセンブリの斜視図である。
図14図8に示すカメラを構造物に取り付けるためのマウントアセンブリの斜視図である。
図15図1に示すシステムの一部を形成する警報装置の2つの構成の斜視図である。
図16図1に示すシステムの一部を形成する警報装置の2つの構成の斜視図である。
図17図1に示すシステムの一部を形成する警報装置の2つの構成の斜視図である。
図18図1に示すシステムの一部を形成する警報装置の2つの構成の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図面において、参照番号10は一般に、1つまたは複数の定義された物体12を識別し、ユーザに警告するシステム10を示す。システム10は、複数のセンサ14であって、各センサ14は、規定された範囲16内の環境情報を感知するように構成された複数のセンサ14と、複数の警報装置18であって、各警報装置18は、ユーザに関連付けられ、警報を発するように構成される複数の警報装置18と、通信モジュール20とを含み、通信モジュール20は、複数のセンサ14、複数の警報装置18、及び感知された環境情報を評価して1つまたは複数の定義された物体12を識別するように構成された1つまたは複数のプロセッサ22に通信可能に接続されている。通信モジュール20は、センサ14と通信することに応答して、モジュール20が、1つまたは複数のプロセッサ22から、センサ14の少なくとも1つの範囲16によって規定された感知ゾーン24に関連するデータを受信し、警報装置18と通信することに応答して、モジュール20が、1つまたは複数のプロセッサ22から、感知ゾーン24に登録されている少なくとも1つの警報装置18に関連するデータを受信し、且つ、感知ゾーン24に関連付けられた少なくとも1つのセンサ14と通信して感知された環境情報を受信することに応答して、モジュール20が、1つまたは複数のプロセッサ22から、1つまたは複数の定義された物体12が感知ゾーン24内にあるかどうかを確認する警報信号を受信し、その警報信号を感知ゾーン24に登録されている各警報装置18に通信して、登録された各警報装置18に警報を出させるように、構成される。
【0037】
図1は、システム10の平面図を示し、両方向矢印は、システム10の構成要素間の通信チャネルを示す。システム10の図示の実施形態は、コントローラ26と、少なくとも1つのプロセッサ22及び通信モジュール20を収容する処理ユニット23と、無線ルータ21の形態の追加の非ローカル通信モジュール20と、ビデオカメラ15の形態の2つのセンサ14と、腕時計スタイルのウェアラブルデバイス19の形態の4つの警報装置18とを含む。
【0038】
コントローラ26は、オペレータが、センサ14、警報装置18、処理ユニット22、及び通信モジュール20のうちの1つまたは複数の機能を構成することを含む、システム10の機能を手動で構成することを可能にするインタフェースを提供する。コントローラ26は、典型的には、コンピューティングデバイスによって実行されるヒューマンマシンインタフェース(HMI)アプリケーションとして、この実施形態では、タブレットコンピュータ28の形態で構成される。
【0039】
コントローラ26は、オペレータが、1つまたは複数の定義された物体12を表すインタフェース要素を操作することによって、1つまたは複数の定義された物体を定義することを可能にする。図示の実施形態では、インタフェース要素は、タブレット28のタッチスクリーン上に表示されるアイコン30である。各アイコン30は、類似の物体12のカテゴリである検出クラスを表す。図示の実施形態では、アイコン30は、人32、サイト管理機器34、重機36、及び道路車両38の検出クラスを表す。コントローラ26は、ボタン、レバー、スイッチ、ダイヤルなどとして構成されたインタフェース要素を含む電気機械装置などで代替的に具体化され得ることが理解されよう。
【0040】
コントローラ26は、少なくとも通信モジュール20に通信可能に接続されて、オペレータがどの物体(複数可)12を定義したかをプロセッサ22に通信する。結果として、これは、プロセッサ22が感知ゾーン24内でどの物体(複数可)12を識別しようとするかを決定する。図示の実施形態では、コントローラ26は、人32の検出クラスを選択するように操作されており、これは、感知ゾーン24に関連する感知された環境情報をカメラ15から受信することに応答して、プロセッサ22が、情報を評価して、感知ゾーン24内に人32が存在するかどうかを判断することを意味する。図に示すように、人13が感知ゾーン24内におり、プロセッサ22に、通信モジュール20、21を介して、感知ゾーンに登録された各警報装置191、192に警報信号を送信させ、これらの警報装置191、192に警報を出させる。
【0041】
処理ユニット23は、少なくとも1つのプロセッサ(22-図示せず)と少なくとも1つのメモリストア(図示せず)とを含む。処理ユニット23は、カメラ15に対してローカルに配置されて感知された環境情報が感知ゾーン24に対してその場で処理されることを可能にする(「エッジコンピューティング」として知られる)ことが示されている。処理は、ローカルエリアネットワーク上でリモートでホストされている1つまたは複数のプロセッサ22(「フォグコンピューティング」として知られる)、及び/またはインターネット(「クラウドコンピューティング」として知られる)などによって、カメラ15(及びシステム10の他の任意の構成要素)からリモートで発生し得ることが理解されよう。プロセッサ(複数可)22がカメラ15からリモートでホストされる場合、処理ユニット23は、プロセッサ(複数可)22がシステム10の他の構成要素と通信することを可能にする通信モジュール20のみで置き換えられることが理解されよう。処理は、処理ユニット23及びインターネットでホストされるプロセッサ(複数可)22などによる、ローカル処理とリモート処理の組み合わせとして発生し得ることも理解されよう。例えば、システム10は、処理のための計算要件及び/または処理ユニット23及びリモートプロセッサ22のシステム10のカメラ15などの構成要素への接続性など、決定された要因に応じて、ローカル処理及び/またはリモート処理を継続的または定期的に切り替えるように構成されてよい。
【0042】
システム10は、2018年2月8日出願の国際特許出願第PCT/AU2018/050095号「System for identifying a defined object」に開示されている方法のいずれかに従って、1つまたは複数の定義された物体12を識別するように構成される。これには、本出願で開示されるように、異なる物体12の範囲を規定するために、複数の訓練プロセス及び/またはフィードバックループを介してシステム10を訓練することが含まれる。
【0043】
通信モジュール20は、処理ユニット23とシステム10の任意の構成要素との間の通信を容易にするように構成され、システム10の任意の構成要素間の通信を容易にするように構成されてよい。これには通常、「Wi-Fi」、「XBee」、または「ZigBee」通信プロトコルの使用など、無線周波数を介したワイヤレス通信の促進が含まれる。プロセッサ(複数可)22がリモートに配置されている場合、通信モジュール20は、インターネットを介してプロセッサ(複数可)22に接続される。このシナリオでは、通信モジュール20は、無線ルータ21などのスタンドアロンユニットとして、及び/またはラップトップコンピュータもしくは携帯電話に接続可能なUSBドングルなどのインターネット接続に接続可能なドングルとして構成されてよい。
【0044】
図1に示すように、システム10は、複数の通信モジュール20、21を含んでよく、プロセッサ(複数可)22と少なくとも警報装置18との間の通信が広い領域に広がることを可能にする。例えば、処理ユニット23に収容された通信モジュール20は、処理ユニット23に対してローカルに配置された警報装置19と通信するように構成されてよく、一方、ルータ21として構成された通信モジュールは、処理ユニット23からリモートに配置されて、ルータ21に対してローカルに配置された警報装置19と通信してよい。この配置は、感知ゾーン24から離れた場所にいるユーザに警報を通信するのに役立ち得る。例えば、感知ゾーン24が造船所の積み込みベイにわたって配置されている場合、倉庫にいる作業員に積み込みベイ内の定義された物体(複数可)12の存在を知らせ、それに従って作業員に予測可能な時間枠内に定義された物体(複数可)12を倉庫で受け取る準備をさせることは有用であり得る。
【0045】
図示の実施形態は、2つのカメラ15及び4つのウェアラブル警報装置19を含む。図1に示すセンサ14及び警報装置18の数及びタイプは例示的なものであり、代わりに、システム10は、実質的に任意の数のセンサ14及び警報装置18を備えてよく、且つ、センサ14及び警報装置18は、別様に構成されてよい。例えば、センサ14の少なくとも1つは、赤外線センサまたは近接センサの代わりになってよい。
【0046】
各センサ14は、規定された範囲16内の環境情報を感知するように構成される。図に示す実施形態では、範囲16は、典型的には約110度である角度サイズ(α)を有する長方形ベースの角錐/錐台によって規定される各カメラ14の視野によって制限される。カメラ15は、範囲16内で発生する事象のビデオ映像を記録するように動作可能である。
【0047】
各カメラ15は通常、プロセッサ(図示せず)及びメモリストア(図示せず)を含む。メモリストアは、カメラ15に固有の識別(ID)コード及び/または認可情報のうちの少なくとも1つを定義する。各カメラ15は、通信モジュール20と通信して、映像、IDコード、及び認可情報のいずれかを処理ユニット23に通信するように構成される。
【0048】
システム10が単一のセンサ14を動作するように構成されている場合、そのセンサ14の範囲16は、システム10が1つまたは複数の定義された物体12を識別するために監視するように構成されている領域(領域またはボリューム)である感知ゾーン24を規定する。図1に示すように、システム10は、2つのカメラ15などの複数のセンサ14を含むように構成可能である。複数のセンサ14が採用される場合、通信モジュール20と通信する各センサ14の範囲16が集められて、感知ゾーン24の最大サイズを規定する集合的範囲を形成してよい。感知ゾーン24は、楕円形の境界を規定するものとして示されているが、感知ゾーン24の境界は、各カメラ15のビューの角錐/錐台と、床及び/または壁などの1つまたは複数の表面との交差によって規定し得る長方形など、異なる形状を規定してよいことは理解されよう。また、コントローラ26を操作するオペレータは、感知ゾーン24の境界を、カメラ15の範囲16を介してアクセスできる最大サイズよりも小さくなるように手動で規定してよい。これにより、オペレータは、感知ゾーン24の特定の形状及び/または寸法を確立することができる。
【0049】
通信モジュール20を介したカメラ15との通信に応答して、プロセッサ22は、各カメラ15のIDコード、認可情報、及び/または処理ユニット23のメモリストアに定義された任意の適用可能な規則を評価することによって、感知ゾーン24を決定してよい。例えば、カメラ15からの「ハロー」pingを受信することに応答して、プロセッサ22は、IDコードを規則と比較して、カメラ15が、規則によって、感知ゾーン24を形成するために使用されることが許可されているかどうかを判断してよい。代替的または追加的に、プロセッサ22は、認可情報を評価して、カメラ15が感知ゾーン24を形成することを認可されているかどうかを判断してよい。カメラ15が許可/認可されている場合、プロセッサ22は、通信モジュール20からのカメラ15の距離(例えば、無線周波数信号強度を評価することによって決定される)が定義された閾値未満であるかどうかを判断してよい。関連する各規則の全ての要件(複数可)が満たされる場合、プロセッサ22は、カメラ15を感知ゾーン24に割り当てる。これは、カメラ15の範囲16が感知ゾーン24を規定するか、または既に感知ゾーン24に割り当てられた1つまたは複数の他のカメラ15の範囲16を用いて累積されることを意味する。
【0050】
各警報装置18は、システム10が1つまたは複数の定義された物体を識別したことをユーザに知らせるために警報を発するように構成される。警報装置18は、1つまたは複数の振動、音及び光を発するウェアラブル警報装置19などによって直接ユーザに警告するように、または信号機(図4、7)、可変メッセージサイン/システム(VMS)、クラクション、ビーコンなどの別の装置を動作させることによって間接的にユーザに警告するように構成可能である。警報装置18は、警報を提供するために追加の装置と統合され得ることが理解されよう。例えば、警報装置18は、コントローラ(図示せず)として構成されてよく、エンジン管理制御システム内に統合されてよく、それにより、警報装置18は、関連するエンジンに動作を停止させて、ユーザに警報を発する。
【0051】
図示の実施形態では、ウェアラブル警報装置19は、バイブレータ(図示せず)及びライト178(図13)を含み、警報を発するためにこれらの少なくとも1つを動作させるように構成される。装置19はまた、装置19が別の電子装置に接続して動作させることを可能にするための直接信号統合のための1つまたは複数の電気接続部183(図16)を含む。例えば、装置19は、固定位置に固定され、信号機のセットまたはVMSに接続されてよく、それによって、コネクタ183を操作すると、信号機のオン/オフが切り替わる、またはVMSによって表示されるメッセージの範囲の1つが照らされる。
【0052】
各警報装置18は通常、プロセッサ(図示せず)及びメモリストア(図示せず)を含む。メモリストアは、警報装置18に固有の識別(ID)コード及び/または認可情報のうちの少なくとも1つを定義する。各警報装置18は、通信モジュール20と通信して、IDコード及び/または認可情報をプロセッサ22に通信するように構成される。
【0053】
通信モジュール20を介して警報装置19と通信することに応答して、プロセッサ22は、各警報装置19のIDコード、認可情報、及び/または処理ユニット22のメモリストアに定義された任意の関連する規則を評価することによって、感知ゾーン24にどの警報装置(複数可)19を登録するかを決定してよい。例えば、警報装置191からの「ハロー」pingを受信することに応答して、プロセッサ22は、IDコードを規則と比較して、警報装置191が、規則によって、感知ゾーン24に登録することを許可されているかどうかを判断してよい。代替的または追加的に、処理ユニット22は、認可情報を評価して、関連付けられた警報装置191が感知ゾーン24に登録されることを認可されているかどうかを判断してよい。警報装置191が許可/認可されている場合、処理ユニット22は、通信モジュール20から警報装置191の距離(例えば、無線周波数信号強度を評価することによって決定される)が定義された閾値未満であるかどうかを判断してよい。各関連規則の全ての要件(複数可)が満たされる場合、プロセッサ22は、警報装置191を感知ゾーン24に登録する。これは、プロセッサ22が感知ゾーン24内の1つまたは複数の定義された物体を識別することに応答して、警報装置191が、感知ゾーン24に関連付けられた警報信号を受信して、警報装置191に警報を発するようにさせることを意味する。
【0054】
各警報装置19は、関連するメモリストアに記憶された1つまたは複数の規則によって、感知ゾーン24に登録する前に、ユーザによって提供される手動認可を要求するように構成されてよい。例えば、プロセッサ22が、警報装置19が関連する各規則に準拠し、感知ゾーン24に登録することを許可されていると判断し、これを通信モジュール20を介して警報装置19に通信する場合、これは、警報装置19に、特定の振動パターンを発して、ユーザに接続ボタン181(図16)を押して認可を確認するように促すなど、手動認可を求めさせてよい。
【0055】
図2は、2つの処理ユニット40、44及び関連する通信モジュール42、46を含むシステム10の代替構成の平面図を示す。しかしながら、この実施形態は、2つの処理ユニット40、44を含まなくてもよく、代わりに、1つまたは複数のリモートに配置されたプロセッサ22が各通信モジュール42、46と通信するように構成されてよいことは理解されよう。
【0056】
各通信モジュール42、46は、2台のカメラ15に対して固定されており、それらと通信している。2台のカメラ15の集合的範囲は、感知ゾーン48、50のうちの1つを規定する。互いに対するカメラ15の位置のために、感知ゾーン48、50は離れて配置されている。
【0057】
図2に示すシステム10の構成は、単一の警報装置19及びコントローラ26を含む。一方向の破線矢印は、一方の感知ゾーン48の近くから他方の感知ゾーン50内への警報装置19及びコントローラ26の動きを示している。
【0058】
警報装置19は、最初に処理ユニット40によって第1の感知ゾーン48に登録され、これは、装置19が第1のゾーン48に関連付けられた警報信号を受信して、装置19に警報を出させることを意味する。次に、警報装置19は、第2の感知ゾーン50内に移動し、処理ユニット44に、装置19を第1の感知ゾーン48から登録解除させ、装置19を第2の感知ゾーン50に登録させる。これは、装置19が第2のゾーン50に関連付けられた警報信号を受信して、装置19に警報を出させることを意味する。
【0059】
例えば、第1の感知ゾーン48は、掘削機の後部周辺に配置されてよく、処理ユニット40は、ゾーン48内の人を識別するように構成されてよい。第2の感知ゾーンは、アメニティブロックの周辺に配置されてよく、処理ユニット44は、重機を識別するように構成されてよい。このシナリオでは、警報装置18は、掘削機の運転者が着用して、掘削機の後部近くに人がいることを運転者に警告し、運転者が掘削機を人の方に向かって運転することを回避することを可能にする。次に、運転者は、掘削機を離れてアメニティブロックに入る場合があり、装置19が第2のゾーン50に入って登録することによって、運転者は第2のゾーン50に入る機械について警告されて、運転者が機械にぶつかることを回避して、潜在的に運転者の安全性を高めることができる。
【0060】
コントローラ26は、警報装置18と同じ方法で、感知ゾーン48、50のいずれかに登録するように構成可能である。感知ゾーン48、50に登録することにより、処理ユニット40、44に、処理ユニット40、44がゾーン48、50で識別しようとしている定義された物体(複数可)12を調整させてよい。
【0061】
例えば、コントローラ26は、オレンジ色のベストを着用しているオペレータによって携帯されてよく、コントローラ26が感知ゾーン48、50に登録するときに、オレンジ色のベストを着用している人が追加の定義された物体12としてインポートされるように構成されてよい。このシナリオでは、コントローラ26が最初に第1の感知ゾーン48に登録されるとき、これは、ゾーン48内の処理ユニット40によって識別される物体12に影響を及ぼさない(全ての人を識別するように既に構成されているため)。コントローラ26が第2の感知ゾーン50に移動して登録すると、これは、重機、及びオレンジ色のベストを着用している人を識別するように処理ユニット44を再構成する。これは、オペレータ(オレンジ色のベストを着用している)が第2のゾーン50に存在するときに、警報信号が第2のゾーン50に登録された警報装置19に通信され、オペレータの安全性を潜在的に高めることを意味する。
【0062】
図3は、それぞれが固定位置に固定されている6台のカメラ15を含むシステム10のさらなる代替構成の平面図である。この構成では、処理ユニット23及び通信モジュール20は、カメラ15に対して移動可能である。一方向の破線矢印は、処理ユニット23の移動経路を示す。単一の警報装置19は、処理ユニット23と通信し、移動しているところが示されている。この場合も、感知された情報の処理は、インターネット上でホストされる1つまたは複数のプロセッサ22によって、及び通信モジュール20を介してシステム10の構成要素と通信するなど、リモートで行われてよく、従って、処理ユニット23は、通信モジュール20のみによって置き換えられてよい。
【0063】
処理ユニット23は、3つの位置60、62、64に示されている。第1の位置60において、通信モジュール20は、第1のカメラ66と通信して、通信モジュール20から第1のカメラ66の距離が定義された閾値未満である(図示の実施形態では、距離閾値は、カメラ66の範囲16に等しい)ために、第1のカメラ66の範囲161が第1の感知ゾーン68を規定すると、プロセッサ22が判断できるようにする。その結果、第1のゾーン68内でカメラ66に対して移動している間、プロセッサ22は、定義された物体(複数可)12の存在について第1のゾーン68を監視し、物体(複数可)12が識別された場合、警報信号を警報装置19に通信する。
【0064】
第2の位置62において、通信モジュール20は、第2のカメラ70及び第3のカメラ72と通信して、通信モジュール20からの第2及び第3のカメラ70、72の距離が閾値を超えているために、プロセッサ22が、どちらのカメラ70、72も感知ゾーンを形成するために利用できないと判断することを可能にする。
【0065】
第3の位置64において、通信モジュール20は、第4のカメラ74と通信して、通信モジュール20から第4のカメラ74の距離が定義された閾値未満であるため、第4のカメラ74の範囲162が第2の感知ゾーン76を規定することをプロセッサ22が判断することを可能にする。その結果、第2のゾーン76内でカメラ74に対して移動している間、プロセッサ22は、定義された物体(複数可)12の存在について第2のゾーン76を監視し、物体(複数可)12が識別された場合、警報信号を警報装置19に通信する。
【0066】
このように動作することにより、感知ゾーンを通信モジュール20に対してローカルに一時的に生成することができる。これは、通信モジュール20が移動すると、警報信号が生成されて警報装置19に通信され得る時に影響を与え、従ってユーザが警告される時に影響を与えることを意味する。これは、通信モジュール20が車両などの移動式構造物に固定され、カメラ14が倉庫などの広い領域のあちこちに固定されている場合に有用である。この例では、これにより、システム10は、通信モジュール20が倉庫を通過する間、規定された領域を連続的に監視し、各領域の条件に応じて警報を生成できる。
【0067】
図4は、2つの死角にある物体88、90を識別するために、例えば、倉庫または建設現場などの交通量の多い交差点に設置されたシステム10の使用例の平面図である。この実施形態では、システム10は、リモートに配置されたプロセッサ22(図示せず)と通信する通信モジュール20を含み、モジュール20は、交差点に隣接する2つの壁80、82に固定された2台のカメラ15のうちの1台に関連付けられ、且つ、壁80のうちの1つに固定され、信号機84に動作可能に接続された警報装置18と通信する。各カメラ15の範囲16は、信号機84から離れる方に向けられている。プロセッサ22は、定義された物体カテゴリ12が車両及び人であるように構成される。通信モジュール20を介してカメラ15と通信することに応答して、プロセッサ22は、両方のカメラ15の集合的範囲が感知ゾーン86を規定すると判断した。警報装置18と通信することに応答して、プロセッサ22は、装置18を感知ゾーン86に登録した。
【0068】
図4に示すように、フォークリフト88及び/または人90が感知ゾーン86内にあるとき、プロセッサ22は、これらを定義された物体として識別し、プロセッサ22に、通信モジュール20を介して警報信号を警報装置18に通信させる。その結果、警報装置18は、電気接続部183の1つまたは複数を信号機84の動作を制御するように動作させる。これは、別のフォークリフト91の運転手に交差点を通る運転を停止するように信号を送り、フォークリフト91が人90及び/またはフォークリフト88と衝突するリスクを低減する。
【0069】
図5は、死角にある物体94を識別するためにブルドーザ92に設置されたシステム10の別の使用例の平面図である。この実施形態では、システム10は、ブルドーザ92の運転台96内に固定された通信モジュール20を含む処理ユニット23と、ブルドーザ92の後部に固定され、処理ユニット23と通信する2台のカメラ15と、ブルドーザ92の運転者が着用し、処理ユニット23と通信する警報装置19とを含む。カメラ15の範囲16は、ブルドーザ92の後部の角部から離れる方に向けられている。プロセッサ22は、定義された物体カテゴリ12が人であるように構成される。通信モジュール20を介してカメラ15と通信することに応答して、プロセッサ22は、両方のカメラ15の集合的範囲がブルドーザ92の後部全体にわたる感知ゾーン98を規定すると判断した。警報装置19と通信することに応答して、プロセッサ22は、装置19を感知ゾーン98に登録した。
【0070】
図5に示すように、人94が感知ゾーン98内にあるとき、プロセッサ22は、人94を定義された物体として識別し、プロセッサ22に、通信モジュール20を介して警報信号を警報装置19に通信させる。その結果、警報装置19は、ブルドーザ92の運転者に運転を停止するように合図するための振動パターンを発し、ブルドーザ92が人94と衝突するリスクを低減する。
【0071】
図6は、立入禁止区域内の物体102を識別するために掘削機100に設置されたシステム10のさらなる使用例の平面図である。この実施形態では、システム10は、掘削機100の運転台106内に固定された通信モジュール20を含む処理ユニット23と、掘削機100の後部と横に固定され、処理ユニット23と通信する2台のカメラ15と、一方は掘削機100の運転者によって着用され、他方は掘削機100の近くで働いている作業員103によって着用され、両方とも処理ユニット23と通信する2つの警報装置19とを含む。プロセッサ22は、定義された物体カテゴリ12が人であるように構成される。通信モジュール20を介してカメラ15と通信することに応答して、プロセッサ22は、両方のカメラ15の集合的範囲が、掘削機100のバケット110の移動半径にほぼ対応する掘削機100の横及び後部にわたって延在する感知ゾーン108を規定すると判断した。警報装置19と通信することに応答して、プロセッサ22は、両方の装置19を感知ゾーン108に登録した。
【0072】
図6に示すように、人102が感知ゾーン108内にいるとき、プロセッサ22は、人102を定義された物体として識別し、プロセッサ22に、通信モジュール20を介して警報信号を各警報装置19に通信させる。その結果、各警報装置19は振動パターンを発し、バケット110の動きを停止するように運転者に合図し、ブルドーザ92が人102と衝突するリスクを低減し、立入禁止区域内に人102がいることを作業員103に合図し、必要に応じて、作業員103が人102を立ち退かせることを可能にする。
【0073】
図7は、制限付きアクセスゾーンの物体112を識別するためにゲート110に設置されたシステム10のさらなる使用例の平面図である。この実施形態では、システム10は、リモートに配置されたプロセッサ22(図示せず)と通信する通信モジュール20を含み、モジュール20は、ゲート110に隣接するフェンス114に固定されたカメラ15に関連付けられ、2つの警報装置18、19とも通信し、一方の警報装置(18)は、フェンス114に固定され、信号機116に動作可能に接続され、他方の警報装置は、ゲート110から離れたところにいる警備員118が着用している。カメラ15の範囲16は、ゲート110への入口を横切って向けられている。プロセッサ22は、定義された物体カテゴリ12が認可されていない車両及び認可されていない人であるように構成される。通信モジュール20を介してカメラ15と通信することに応答して、プロセッサ22は、カメラ15の範囲が感知ゾーン120を規定すると判断した。警報装置18、19と通信することに応答して、プロセッサ22は、両方の装置18、19を感知ゾーン120に登録した。
【0074】
図7に示すように、認可されていない車両112が感知ゾーン120内にあるとき、プロセッサ22は、車両112を定義された物体として識別し、プロセッサ22に、通信モジュール20を介して警報信号を警報装置18、19に通信させる。その結果、フェンスに取り付けられた警報装置18は、信号機84の動作を制御するように電気接続部183の1つまたは複数を動作させる。これは、車両112の運転者に運転を停止するように合図する。その結果、ウェアラブル警報装置19は振動パターンを発し、警備員118にゲート110に行って、車両112が制限された進入ゾーンに入るべきかどうかを判断するように合図する。警備員118の位置に応じて、システム10は、可能ならばインターネットを介して、ウェアラブル警報装置19への警報信号の通信を容易にするための追加の通信モジュール(図示せず)を含んでよいことは理解されよう。
【0075】
図8は、カメラ15として構成された、環境情報を感知するためのセンサ14のうちの1つの斜視図である。センサ14は、図示の実施形態では、レンズ132及び画像センサ(図示せず)を含む撮像アセンブリ130の形態の感知ユニットを含む。撮像アセンブリ130 は、環境情報が感知される検出範囲を規定する。センサ14はまた、識別情報及び/または認可情報を記憶するメモリストア(図示せず)と、メモリストアに通信可能に接続されたプロセッサ(図示せず)と、環境情報、識別情報、及び認可情報の感知された1つまたは複数を通信するように構成された通信モジュール(図示せず)とを含む。以下でより詳細に説明するように、カメラは、マウントアセンブリ134によって構造130に固定されている。
【0076】
図9~14は、マウントアセンブリ134の態様の斜視図である。アセンブリ134は、複数のベース136、138、140と、各ベース136、138、140に固定可能なアーム144とを含む。各ベース136、138、140は、構造130に解放可能に固定されるように構成され、第1の(ベース)バヨネットフィッティング142を規定する。アーム144は、第1のバヨネットフィッティング142と係合するように構成された第2の(アーム)バヨネットフィッティング148を規定するベースコネクタ146と、カメラ15と係合するように構成されたカメラコネクタ150とを含む。カメラコネクタ150は、ベースコネクタ146に対して移動可能である。ロック機構152は、ベースコネクタ146及びカメラコネクタ150を互いに対して適所に解放可能に固定するように動作可能である。
【0077】
アームバヨネットフィッティング148は、シャフト154から外側に延びる少なくとも1つのフランジ156を有するシャフト154を規定する。図示の実施形態では、対向するフランジの対156は、シャフト154の自由端で延びる。ベースバヨネットフィッティング142は、少なくとも1つのフランジ156を受け入れ、シャフト154の軸を中心にフランジ156の少なくとも部分的な回転を可能にするような形状の凹部143を規定する。ベースバヨネットフィッティング142はまた、凹部143への開口158を規定し、開口158は、少なくとも1つのフランジ156及びシャフト154が凹部143に入ることを可能にするような形状である。図示の実施形態では、開口158は、円形の穴から延びるスロットを規定する。バヨネットフィッティング148、142の構成は逆にすることができ、そうすると、アームバヨネットフィッティング148は、凹部143及び開口158を規定し、ベースバヨネットフィッティング142は、シャフト154及びフランジ156を規定することが理解されよう。
【0078】
カメラコネクタ150は、ベースコネクタ148と同一であり、従って、シャフト154と、シャフト154の自由端から延びる対向するフランジの対156とを備えるバヨネットフィッティング148も含む。
【0079】
図10~12は、ベースバヨネットフィッティング142を規定するファスナマウント136と、フィッティング142から延びるフランジ160とを示している。フランジ160は、ファスナを受け入れるように寸法が定められた開口162のアレイを規定する。開口162の少なくともいくつかは、ねじを受け入れるように寸法が定められ(図11)、開口162のいくつかは、ループ状のケーブルまたはひもを受け入れるように寸法が定められている(図12)。
【0080】
図13は、ベースバヨネットフィッティング142を規定し、磁石164に接続された磁石マウント138を示す。図示の実施形態では、磁石マウント138は、磁石164を受け入れて保持するように形作られた凹部(見えない)を含む。
【0081】
図14は、ベースバヨネットフィッティング142を規定するクランプマウント140と、フィッティング142に接続された対向可能なジョーの対166、168とを示す。図示の実施形態では、ジョーの1つ166は、フィッティング142と一体的に形成される。クランプマウント140は、ジョー166、168を一緒に付勢するように動作可能なアクチュエータ170を含む。
【0082】
図15~17は、警報装置18の2つの構成、すなわちウェアラブル構成19及び表面実装構成172の斜視図である。警報装置18は、警報を発するように構成された警報生成器 (図示せず) と、識別情報及び/または認可情報を記憶するメモリストア (図示せず)と、メモリストアに通信可能に接続されたプロセッサ(図示せず)と、識別情報及び/または認可情報のうちの1つまたは複数を通信し、警報を発する警報生成器の動作を引き起こす警報信号を受信するように構成された通信モジュール (図示せず)とを備える。
【0083】
図15及び16は、腕時計スタイルのウェアラブルデバイス19として構成された警報装置18を示している。装置19は、バッテリ(図示せず)、バイブレータ(図示せず)、ライト178、プロセッサ(図示せず)、メモリストア(図示せず)、電気接続部183及び通信モジュール(図示せず)を収容するモジュール174を含む。電源ボタン175及び接続ボタン181(図16)は、ハウジング174に接続されているか、そうでなければハウジング174によって規定されている。モジュール174は、スナップクリップ構成によって示される実施形態では、フレーム176内に解放可能に保持される。ストラップ177は、フレーム176に固定され、ストラップ177は、ユーザの手足の周りに解放可能に固定可能である。腕時計スタイルの装置19は単なる例示であり、警報装置18は、ヘルメットなどの他のウェアラブルな形態で具体化されてよく、ヘルメット照明の縁などの代替警報を出すように構成されてよいことは理解されよう。
【0084】
図17及び18は、表面実装装置172として構成された警報装置18を示す。この構成では、モジュール174は、電気コネクタ183を介して電源179に接続され、代替フレーム180に解放可能に保持される。フレーム180は、機械的、磁気的及び/または接着手段によって表面に固定可能である。図17は、電力及びデータ伝達を容易にするために電源179に接続されたケーブル182を示す。ケーブル182は、信号機84などの他の装置に直接接続されて、警報装置172が他の装置の動作を制御できるようにしてよい、またはインターネットを含むネットワークに接続されて、リモートに配置された装置の制御を可能にしてよい。
【0085】
システム10の使用は、通常、処理ユニット23及び/または制御モジュール20を第1の位置にしっかりと固定することによって、通常、カメラ15を第2の位置にしっかりと固定し、ウェアラブルな各警報装置19をユーザに固定することによって、及び/または、各表面実装装置172を第3の位置にしっかりと固定することによって、設置することを伴う。第1、第2及び第3の位置のそれぞれは、固定であってよい、または車両または重機などの移動式構造物上にあってよい。
【0086】
システム10に電力が供給され、システム10が、通信モジュール20及び/または追加の通信モジュール21の範囲内で、各カメラ15と警報装置19、172との間の通信を確立することを可能にする。カメラ15と通信モジュール20、21との間の通信の第1段階により、プロセッサ(複数可)22は、1つまたは複数の感知ゾーン24を決定することができる。警報装置19、172と通信モジュール20、21との間の通信の第2段階により、プロセッサ(複数可)22は、警報装置19、172のどれを、各感知ゾーン24に登録するかを決定することができる。例えば、1つの警報装置19を1つのゾーン24に登録する(「固定構成」)必要があり、別の警報装置19を複数(または全て)のゾーン48、50に登録する(「ローミング構成」)必要があると判断されてよい。
【0087】
通信の第1及び第2の段階は、プロセッサ(複数可)22が感知ゾーン(複数可)24を再構成し、警報装置19、172を各ゾーン24に登録することを可能にするために頻繁に繰り返され得ることは理解されよう。例えば、システム10は、定義された間隔で少なくとも第1の段階を実行するように構成されてよい。あるいは、カメラ15と通信モジュール20が相対的に移動してカメラ15が通信モジュール20の通信範囲内に入ることによって、第1段階が実行され、それによって、プロセッサ(複数可)22がカメラ15からpingを受信することが可能になる。
【0088】
感知ゾーン(複数可)24が決定されると、コントローラ26を操作するオペレータは、例えば、手動でゾーン24の境界を構成する及び/またはゾーン24に登録された警報装置(複数可)19によって発せられる振動パターンなどの特定の警報を定義するなど、ゾーン24に関連付けられるシステム10の他の機能を定義してよい。
【0089】
システム10は、規定された各感知ゾーン24を継続的に監視して、各ゾーン24に関連付けられた1つまたは複数の定義された物体12を識別するように動作する。これは、感知ゾーン24に関連付けられた各カメラ15から感知された環境情報を1つまたは複数のプロセッサ22に継続的または定期的に通信することによって達成される。次に、プロセッサ(複数可)22は、感知された情報を評価して、定義された物体(複数可)12を識別する。定義された物体(複数可)12が識別されると、警報信号がプロセッサ(複数可)22からゾーン24に登録された各警報装置19、172に通信され、登録された警報装置(複数可)19、172に、警報を出させる。警報を発することで、怪我及び/またはや物的損害を回避するように反応するなどの行動を取るようにユーザ(複数可)に促す。
【0090】
マウントアセンブリ134の使用は、ベース136、138、140の1つを構造130に取り付けることと、カメラコネクタ150をカメラ15と係合させることと、アームバヨネットフィッティング148のフランジ156をベースバヨネットフィッティング142の開口148に挿入することと、アーム144を回転させて、アーム144をベース136、138、140と係合させることとを伴う。ロック機構154を解放することにより、ベースコネクタ146に対するカメラコネクタ150の位置を調整することができ、その結果、カメラ15の範囲16を関心のある領域/ボリュームの方に向けることができる。
【0091】
システム10は、センサ14、警報装置18及びプロセッサ22が使用要件及び/または状況に従って交換可能である「変化し続ける(living)デバイスメッシュ」を提供する。これにより、システム10は動的に適応し、自己管理することができる。これは、システム10が、職場の健康と安全、またはセキュリティなどの高価値で重要な操作を含む、幅広いアプリケーションに役立つことを意味する。
【0092】
システム10は、1つまたは複数の感知ゾーン24を確立して、警報装置18を介して関連するユーザを1つまたは複数の感知ゾーン24に関連付けることを自動化し、1つまたは複数の定義された物体12の存在について1つまたは複数の感知ゾーン24を監視し、物体(複数可)12を識別すると、ユーザに警告するように構成される。これは、例えば、怪我、物的損害、不正アクセスを回避するため、及び/またはタスク効率を改善するために、ユーザが警報に反応することを可能にして有利である。
【0093】
システム10は、任意の警報装置18、センサ14、及び通信モジュール20、21の「ローミング」を可能にするように構成される。これは、感知ゾーン24が流体であり、センサ14への接続に応答して拡張/収縮することができ、従って、潜在的に特定のタスクに対応して、感知ゾーン24の領域/ボリューム及び位置を最適化することを可能にすることを意味する。これはまた、ユーザへの警報の通信が動的であり、警報装置18が1つまたは複数の特定のゾーン24に登録されることに応答して調整できることを意味し、従って、潜在的に特定のタスクにも対応して、ユーザが警告される時及びどのタイプの警報がユーザに通信されるかを最適化することを意味する。
【0094】
同様に、システム10は、コントローラ26のローミングを可能にするように構成される。これは、感知ゾーン24で識別されている物体(複数可)12が、潜在的に特定のタスクにも対応して、コントローラ26への接続に応答して調整されてよいことを意味する。
【0095】
例えば、処理ユニット23を車両に設置することによる処理ユニット23のローミング機能は、低価格のセンサ14のネットワークを潜在的に広い領域に設置し、1つの高価な処理ユニット23が、必要に応じて、センサ14間をローミングしてセンサ14に接続することによって、処理ユニット23にローカルな感知ゾーン24を一時的に確立することを可能にするので、システム10の費用対効果を最適化することができる。これは、潜在的に広い領域を監視するために必要な処理ユニット23の数が最小化され、システム10のコストが削減されることを意味する。これはまた、低価格のセンサ14を監視するエリアにわたって豊富に散在させて、(必要な感知ゾーン24を形成するために)使用中にシステム10によって操作的に組織することができるので、潜在的に広いエリアにシステム10を設置することは、プラニングをあまり必要とせず、システム10の設置が簡単、迅速、結果として、費用対効果が高いことを意味する。
【0096】
本開示の広範な一般的範囲から逸脱することなく、多数の変形及び/または修正が、上記の実施形態に行われ得ることは、当業者には理解されよう。従って、本実施形態は、全ての点で例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。
図1
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