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特許7450620回転カムを利用した触覚部光学部管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】回転カムを利用した触覚部光学部管理システム
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/16 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
A61F2/16
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021529845
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 IB2019060763
(87)【国際公開番号】W WO2020121272
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】62/779,058
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】ジャック ロバート オールド
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ブレイデン フラワーズ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ダグラス マッコウリー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー トーマス シーバー
(72)【発明者】
【氏名】スーダーシャン ビー.シン
(72)【発明者】
【氏名】マーカス アントニオ ソウザ
【審査官】細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2004/087019(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/125905(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/221434(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/006889(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2014/0074107(US,A1)
【文献】米国特許第06537282(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
触覚部光学部管理システムであって、
第1のカム本体部分、前記第1のカム本体部分の開口部、及び前記開口部に配置された触覚部フォルダアームを含む第1のカムアセンブリと、
前記第1のカムアセンブリの片側に配置された第2のカムアセンブリであって、第2のカム本体部分、前記第2のカム本体部分の開口部、及び前記開口部に配置された光学部フォルダを含む、第2のカムアセンブリと、
前記第2のカム本体部分の前記開口部に眼内レンズを保持するための中央プレートであって、前記第1のカムアセンブリと前記第2のカムアセンブリとの間に配置されている、中央プレートと、
を備える、触覚部光学部管理システム。
【請求項2】
前記第1のカムアセンブリから前記第2のカムアセンブリの反対側に配置されたベースキャップを更に備え、前記ベースキャップが、前記触覚部フォルダアームから延在し、且つ、その周りを前記触覚部フォルダアームが回転するピンを受け入れる穴を含む、請求項1に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項3】
前記ベースキャップが、凹型リングと、前記凹型リングによって規定される隆起した中央表面とを含み、前記凹型リングが、前記第のカム本体部分の周囲に形成された隆起したリングを受け入れる、請求項2に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項4】
前記中央プレートが、レンズ面と、前記レンズ面を少なくとも部分的に横切って延在するチャネルとを含み、ガイドの第1の対及びガイドの第2の対がそれぞれ、前記チャネルのいずれかの側に配置され、前記チャネルが前記光学部フォルダを受け入れる、請求項1に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項5】
前記光学部フォルダがそれぞれ、本体部分、前記本体部分から延在して前記第2のカム本体部分と係合するタブ、及び前記タブから前記本体部分の反対側の端部にあって、前記第2のカムアセンブリが作動されるときに前記眼内レンズの光学部と係合するように動作可能なランプを含み、前記光学部フォルダがそれぞれ、前記ガイドの第1の対又は前記ガイドの第2の対のうちの少なくとも1つに形成された突起チャネルに配置された、前記本体部分の反対側からの突起を更に含む、請求項4に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項6】
前記第1のカム本体部分が、外周及び内周を含み、
前記第1のカム本体部分の前記内周が、前記第1のカム本体部分の前記開口部と、前記第1のカムアセンブリが作動されるときに前記触覚部フォルダアームと係合するように動作可能な1つ以上のカム表面とを規定し、
カム突起が、前記外周において前記第1のカム本体部分から延在しており、
前記第2のカム本体部分が、外周及び内周を含み、
前記第2のカム本体部分の前記内周が、前記第2のカムアセンブリの前記開口部と、前記第2のカムアセンブリが作動されるときに前記光学部フォルダと係合するように動作可能な1つ以上のカム表面とを規定し、
凹部が、前記第2のカム本体部分の前記外周に形成されており、
前記第1のカムアセンブリが、前記カム突起が前記凹部の第1の端部と第2の端部との間の前記凹部に配置されるように位置決めされている、
請求項1に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項7】
前記触覚部フォルダアームがそれぞれ、第1の端部及び第2の端部を有し、且つ、前記第1の端部における突起、及び前記第2の端部から延在するピンを含み、前記触覚部フォルダアームのそれぞれの前記突起が、前記中央プレートの対応する開口部を通って延在している、請求項1に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項8】
前記触覚部フォルダアームのそれぞれの前記突起が、前記第1のカムアセンブリが作動されるときに1つ以上のカム表面が前記突起と係合して前記触覚部フォルダアームの回転を引き起こすように、前記第1のカムアセンブリの前記開口部の周囲に形成された前記1つ以上のカム表面を追従するように動作可能である、請求項7に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項9】
前記第1のカムアセンブリ及び前記第2のカムアセンブリがそれぞれ、ディスク形状である、請求項1に記載の触覚部光学部管理システム。
【請求項10】
前記中央プレート上に配置された前記眼内レンズを更に備え、前記眼内レンズが、前記中央プレートのレンズ面に形成されたチャネル上に配置された光学部を含み、前記眼内レンズが、前記中央プレートの1つ以上の開口部を横切って前記光学部から延在する触覚部を更に含む、請求項1に記載の触覚部光学部管理システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
人間の眼は多くの疾患を被る可能性があり、軽度の悪化から完全な視力喪失を引き起こす。コンタクトレンズ及び眼鏡はいくつかの病気を補うことができるが、他の場合には眼科手術が必要になる場合がある。一般に、眼科手術は、硝子体網膜手術などの後眼部手術と、白内障手術などの前眼部手術とに分類され得る。硝子体網膜手術は、黄斑変性症、糖尿病性網膜症、糖尿病性硝子体出血、黄斑円孔、網膜剥離、網膜上膜、及びサイトメガロウイルス網膜炎を含むがこれらに限定されない、多くの異なる眼の状態に対処することができる。
【0002】
白内障手術の場合、外科的処置では、曇った自然レンズを眼内レンズ(「IOL」)で置き換えるために、切開及び眼内へのツールの挿入が必要になり得る。切開部位が大きいと、術後の治癒時間がより長くなり得る。この治癒時間を短縮するために、典型的な手術手順では、眼内に約2ミリメートルのサイズの切開を行うことにシフトしている。このより小さなサイズの切開により術後の治癒時間を短縮し得るが、切開サイズが縮小し続けるにつれ、挿入ツールのサイズ及び機能性などの問題が生じる場合がある。通常、挿入ツールには、曇った自然レンズがいったん取り外されると患者の眼内に挿入することができるIOLがプリロードされている。挿入ツールは、挿入ツールのノズルからIOLを押し出すためのプランジャを含み得る。プランジャは、触覚部による押し込み、及びIOLの折り畳みなどの追加機能を有し得る。いったん切開が行われると、挿入ツールは、その切開を通して眼内に挿入され得、折り畳まれたIOLがプランジャの作動によって眼に分配され得る。切開部位が縮小するにつれて、挿入ツールのノズルのサイズはそれに応じて減少し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
例示的な態様では、本開示は、触覚部光学部管理システムを対象とする。触覚部光学部管理システムは、第1のカム本体部分、第1のカム本体部分の開口部、及び開口部に配置された触覚部フォルダアームを含む第1のカムアセンブリを備え得る。触覚部光学部管理システムは、第1のカムアセンブリの片側に配置された第2のカムアセンブリを更に備えてもよく、第2のカムアセンブリは、第2のカム本体部分、第2のカム本体部分の開口部、及び開口部に配置された光学部フォルダを備える。触覚部光学部管理システムは、第2のカム本体部分の開口部に眼内レンズを保持するための中央プレートを更に備えてもよく、中央プレートは、第1のカムアセンブリと第2のカムアセンブリとの間に配置されている。
【0004】
別の例示的な態様では、本開示は、挿入ツールに関する。挿入ツールは、駆動システムを備えてもよく、駆動システムは本体を含む。挿入ツールは、駆動システムに少なくとも部分的に配置されたプランジャを更に備えてもよい。挿入ツールは、ノズルを更に備え得る。挿入ツールは、プランジャの遠位先端を受け入れるために、駆動システムとノズルとの間に配置された触覚部光学部管理システムを更に含み得る。触覚部光学部管理システムは、第1のカム本体部分、第1のカム本体部分の開口部、及び開口部に配置された触覚部フォルダアームを含む第1のカムアセンブリを備え得る。触覚部光学部管理システムは、第1のカムアセンブリの片側に配置された第2のカムアセンブリを更に備えてもよく、第2のカムアセンブリは、第2のカム本体部分、第2のカム本体部分の開口部、及び開口部に配置された光学部フォルダを備える。触覚部光学部管理システムは、第2のカム本体部分の開口部に眼内レンズを保持するための中央プレートを更に備えてもよく、中央プレートは、第1のカムアセンブリと第2のカムアセンブリとの間に配置されている。
【0005】
別の例示的な態様では、本開示は、眼内レンズを提供する方法を対象とする。方法は、第1のカムアセンブリを回転させて、眼内レンズの触覚部を眼内レンズの光学部の上に押し出すことを含み得る。方法は、第1のカムアセンブリが第2のカムアセンブリと係合して、眼内レンズを係合しながら第2のカムアセンブリを回転させ、且つ、眼内レンズの光学部を折り畳むように、第1のカムアセンブリを更に回転させることを含み得る。方法は、駆動システムを作動させて、眼内レンズを、ノズルを通して眼内に分配することを更に含み得る。
【0006】
異なる態様は、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。触覚部光学部管理システムは、第1のカムアセンブリから第2のカムアセンブリの反対側に配置されたベースキャップを更に備えてもよく、ベースキャップは、触覚部フォルダアームから延在し、且つ、その周りを触覚部フォルダアームが回転するピンを受け入れる穴を含む。ベースキャップは、凹型リングと、凹型リングによって規定される隆起した中央表面とを更に備えてもよく、凹型リングは、第2のカム本体部分の周囲に形成された隆起したリングを受け入れる。中央プレートは、レンズ面と、レンズ面を少なくとも部分的に横切って延在するチャネルとを更に備えてもよく、ガイドの第1の対及びガイドの第2の対はそれぞれ、チャネルのいずれかの側に配置され、チャネルは光学部フォルダを受け入れる。光学部フォルダはそれぞれ、本体部分、本体部分から延在して第2のカム本体部分と係合するタブ、及びタブから本体部分の反対側の端部にあって、第2のカムアセンブリが作動されるときに眼内レンズの光学部と係合するように動作可能なランプを備えてもよく、光学部フォルダはそれぞれ、ガイドの第1の対又はガイドの第2の対のうちの少なくとも1つに形成された突起チャネルに配置された、本体部分の反対側からの突起を更に備える。
【0007】
異なる態様はまた、以下の特徴のうちの1つ以上を更に含み得る。第1のカム本体部分は、外周及び内周を備え得る。第1のカム本体部分の内周は、第1のカム本体部分の開口部と、第1のカムアセンブリが作動されるときに触覚部フォルダアームと係合するように動作可能な1つ以上のカム表面とを規定し得る。カム突起は、外周において第1のカム本体部分から延在し得る。第2のカム本体部分は、外周及び内周を備え得る。第2のカム本体部分の内周は、第2のカムアセンブリの開口部と、第2のカムアセンブリが作動されるときに光学部フォルダと係合するように動作可能な1つ以上のカム表面とを規定し得る。凹部は、第2のカム本体部分の外周に形成され得る。第1のカムアセンブリは、カム突起が凹部の第1の端部と第2の端部との間の凹部に配置されるように位置決めされ得る。触覚部フォルダアームはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部を有し、且つ、第1の端部における突起、及び第2の端部から延在するピンを備えてもよく、触覚部フォルダアームのそれぞれの突起は、中央プレートの対応する開口部を通って延在している。触覚部フォルダアームのそれぞれの突起は、第1のカムアセンブリが作動されるときに1つ以上のカム表面が突起と係合して触覚部フォルダアームの回転を引き起こすように、第1のカムアセンブリの開口部の周囲に形成された1つ以上のカム表面を追従するように動作可能であり得る。第1のカムアセンブリ及び第2のカムアセンブリはそれぞれ、ディスク形状であり得る。眼内レンズは、中央プレート上に配置されてもよく、眼内レンズは、中央プレートのレンズ面に形成されたチャネル上に配置された光学部を備えてもよく、眼内レンズは、中央プレートの1つ以上の開口部を横切って光学部から延在する触覚部を更に含み得る。
【0008】
異なる態様はまた、以下の特徴のうちの1つ以上を更に含み得る。プランジャは、駆動システムが作動されて眼内レンズをノズルから分配するときに、眼内レンズと係合するように動作可能であり得る。駆動システムは、レバー及び空気圧システムを備え得る。第1のカムアセンブリは、第1のカム本体部分、第1のカム本体部分の開口部、開口部に配置された触覚部フォルダアーム、及び第1のカム本体部分の開口部の周囲に形成された1つ以上のカム表面を備え得る。第1のカムアセンブリの1つ以上のカム表面は、触覚部フォルダアームが回転して触覚部を光学部の上に押し出すように、第1のカムアセンブリが回転するときに触覚部フォルダアームと係合し得る。第2のカムアセンブリは、第2のカム本体部分、第2のカム本体部分の開口部、開口部に配置された光学部フォルダ、及び第1のカム本体部分の開口部の周囲に形成された1つ以上のカム表面を備え得る。第2のカムアセンブリの1つ以上のカム表面は、眼内レンズを係合しながら光学部フォルダを互いに向かって内側に押し出して、光学部をそれ自体の上に折り畳むことができるように、第2のカムアセンブリが回転するときに光学部フォルダと係合し得る。第1のカムアセンブリを回転させることは、カム突起が第2の本体部分の外周に形成された凹部に乗るように、第1のカム本体部分の外周から延在するカム突起に力を加えることを含み得る。第1のカムアセンブリを更に回転させることにより、カム突起が凹部の端部を押し出して、第2のカムアセンブリを回転させ得る。
【0009】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明の両方は、本質的に例示的且つ説明的であり、本開示の適用範囲を限定することなく本開示の理解を提供することを意図していることを理解されたい。その点に関して、本開示の追加の態様、特徴、及び利点が、以下の詳細な説明から当業者には明らかとなるであろう。
【0010】
これらの図面は、本開示のいくつかの実施形態の特定の態様を示しており、本開示を限定又は定義するために使用されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、IOLを眼内に提供するように動作可能な例示的な挿入ツールの概略図を示している。
図2A図2Aは、挿入ツールからIOLが導入されている眼を示している。
図2B図2Bは、IOLが眼のカプセルバッグ内に配置され、挿入ツールが眼から取り外されている、図2Aに示された眼を示している。
図3図3は、IOLを眼内に提供するように動作可能な別の例示的な挿入ツールの斜視図を示している。
図4図4は、図3の挿入ツールの上面図を示している。
図5図5は、図3の挿入ツールの側面図を示している。
図6図6は、図3の挿入ツールの遠位端部の詳細図である。
図7図7は、例示的な触覚部光学部管理を示している。
図8図8は、図7の触覚部光学部管理システムの中央プレートを示している。
図9図9は、図7の触覚部光学部管理システムの第1のカムアセンブリを示している。
図10図10は、図7の触覚部光学部管理システムのベースキャップを示している。
図11図11は、図7の触覚部光学部管理システムの第2のカムアセンブリを示している。
図12図12は、触覚部フォルダアームがその動作中に作動位置にある、図7の触覚部光学部管理システムを示している。
図13図13は、光学部フォルダがその動作中に作動位置にある、図7の触覚部光学部管理システムを示している。
図14図14は、IOL挿入ツールを介して提供するために眼内レンズ(IOL)を準備する方法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の原理の理解を促進する目的のため、ここで図面に示す実装形態を参照し、特定の言語を用いてそれを説明する。それでもやはり、開示の範囲について何の限定も意図され得ないことが理解されるであろう。説明するデバイス、機器、方法に対する任意の代替案及び更なる修正、並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、開示が関連する当業者に通常生じるであろうように完全に想定されるものである。特に、1つ以上の実装形態を参照して説明される特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実装形態を参照して説明される特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わされてもよいことは、完全に想定されている。簡略にするために、場合によっては、同じ又は同様の部品を参照するために、同じ参照番号が図面全体を通じて用いられ得る。
【0013】
本明細書に記載された例示的な実施形態は、一般に、眼科手術に関する。より具体的には、例示的な実施形態は、一般に、眼内レンズ(「IOL」)を眼内に挿入するためのシステム、方法、及びデバイスに関する。実施形態は、プランジャ、ノズル、及び触覚部光学部管理システムを含む、IOLを準備して患者の眼内に提供するための挿入ツールを含み得る。いくつかの実施形態では、触覚部管理システムは、IOLを折り畳み、IOLの1つ以上の触覚部を押し込むことができる。触覚部は、IOLの光学部から延在し、眼のカプセルバッグ内に配置されたときにIOLを安定させる。IOLの準備後、プランジャは、IOLを、挿入ツールを通してノズルから押し出させる。
【0014】
図1は、挿入ツール100の概略図を示している。いくつかの実施形態では、挿入ツール100は、駆動システム102、プランジャ104、触覚部光学部管理システム(交換可能に「HOMS」と呼ばれる)106、及びノズル108を含み得る。駆動システム102は、プランジャ104を作動させるように動作可能な任意のシステム又は構成要素の組み合わせであってもよい。例えば、駆動システム102は、レバー及び/若しくは空気圧システム、手動で駆動されるシステム若しくは構成要素、油圧システム、又は挿入ツール100からプランジャ104を前進させる、部分的に前進させる、若しくはIOL110を完全に提供するように駆動動作可能な他のデバイス、を利用することができる。プランジャ104は、駆動システム102に結合されている。駆動システム102は、プランジャ104を作動させるように動作可能である。例えば、駆動システム102は、例えば、電気的、機械的、油圧的、空気圧的、それらの組み合わせ、又はいくつかの他の方法によって電力供給され得る。駆動システム102に応答して、プランジャ104は、HOMS106を通って移動する。HOMS106は、駆動システム102とノズル108との間に配置され得る。代替的な実施形態では、HOMS106は、挿入ツール100内の他の位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、HOMS106は、折り畳まれていない位置にIOL110を含み得る。
【0015】
駆動システム102は、挿入ツール100を通ってIOL110を前進させるように動作可能な任意のシステム、構成要素、又は構成要素のグループであり得る。例えば、駆動システム102は、図1にプランジャ104として概略的に示されているプランジャを含み、プランジャは、挿入ツール100内に配置されたIOL110と係合し、挿入ツール100内でIOL110を前進させるように動作可能である。場合によっては、プランジャ104は、挿入ツール100からIOLを排出するように動作可能である。
【0016】
場合によっては、駆動システム102は、手動で駆動されるシステムであり得る。すなわち、場合によっては、ユーザは、力を加えて駆動システム102を動作させる。例示的な駆動システム102は、挿入ツール100を通してプランジャ1044を押し出すために、ユーザが直接又は間接的に手動で係合可能なプランジャ104を含む。前進すると、プランジャ104はIOL110と係合し、挿入ツール100を通してIOL110を前進させ、これはまた、挿入ツール100からIOL110を排出することを含み得る。手動IOL挿入ツールの非限定的な例は、米国特許出願公開第2016/0256316号明細書に示されており、その全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。他の実装形態によれば、駆動システム102は、自動化されたシステムであり得る。自動化された駆動システムの例は、米国特許第8,808,308号明細書、米国特許第8,308,736号明細書、及び米国特許第8,480,555号明細書に示されており、それぞれの全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。なおも更に、本開示の範囲内の他の自動化された駆動システムは、米国特許第8,998,983号明細書及び米国特許出願公開第2017/0119522号明細書に記載されており、それぞれの全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例として例示的な駆動システムが提供されているが、これらのシステムは、限定されることを意図したものではない。むしろ、IOL110を前進させるように動作可能な任意の構成要素、構成要素のグループ、システム、デバイス、機構、又はそれらの組み合わせは、本開示の範囲内にある。
【0017】
図1に示されるように、IOL110は、光学部114、及び光学部114の反対側から延在する触覚部112を含む単一部品のIOLである。例えば、図1に示されている例示的なIOL110では、触覚部112は、光学部114の外周に沿って互いに対して180°に配置されている。しかしながら、他のタイプのIOLも本開示の範囲内にある。例えば、光学部及び1つ以上の触覚部が別個の構成要素である多部品のIOLも使用できる。
【0018】
IOL110は、眼(例えば、図2Aに示されている眼200)の自然水晶体の形状と同様の形状を有し得る。IOL110は、シリコーン、アクリル、及び/又はそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない多くの材料から作製され得る。他の材料もまた想定される。触覚部112は、光学部114の周辺から延在し、眼内に配置されたときにIOL110を安定させるように機能する。
【0019】
場合によっては、HOMS106を作動させて、触覚部112を光学部114上に押し込み、光学部114を折り畳むことができる。例えば、HOMS106は、触覚部112を光学部114上に折り畳み、光学部114を折り畳まれた触覚部112の上又は周囲に折り畳むように動作し得る。IOL110は、116において折り畳まれた構成で示されている。光学部114の折り畳まれた構成116は、光学部114に対して折り畳まれた1つ以上の触覚部112を含み、場合によっては、1つ以上の触覚部112に対して折り畳まれた光学部114を含み得る。プランジャ104は、いったんHOMS106がIOL110を折り畳むと、HOMS106を通って前進することができる。プランジャ104がHOMS106を通って移動すると、プランジャ104は、折り畳まれたIOL110をHOMS106から変位させる。例えば、プランジャ104は、折り畳まれたIOL110をノズル108内に、及びノズル108を通して押し込むことができる。
【0020】
図2Aは、挿入ツール100を用いて手術を受けている患者の眼200を示している。図示されるように、挿入ツール100は、折り畳まれたIOL110を患者の眼200内に分配する。いくつかの実施形態では、切開部202は、例えば、外科医によって眼200に作られる。例えば、場合によっては、切開部202は、眼200の強膜204を通して作られ得る。他の例では、切開部は、眼200の角膜209に形成され得る。切開部202は、折り畳まれたIOL110をカプセルバッグ208内に提供するために、挿入ツール100の一部の挿入を可能にするようなサイズにすることができる。例えば、場合によっては、切開部202のサイズは、約2000ミクロン(2ミリメートル)未満の長さであり得る。他の例では、切開部202は、約0ミクロン~約500ミクロン、約500ミクロン~約1000ミクロン、約1000ミクロン~約1500ミクロン、又は約1500ミクロン~約2000ミクロンの長さを有し得る。
【0021】
切開部202が作られた後、挿入ツール100は、切開を通して眼200の内部206内に挿入される。挿入ツール100は、折り畳まれたIOL110を眼200のカプセルバッグ208に分配するように作動される。分配されると、折り畳まれたIOL110は、初期の折り畳まれていない状態に戻り、図2Bに示されるように、IOL110は眼200のカプセルバッグ208内に置かれる。カプセルバッグ208は、光学部114が網膜(図示せず)に向けられた光を屈折させるような眼200に対する関係性で、眼200内にIOL110を保持する。IOL110の触覚部112は、カプセルバッグ208と係合して、IOL110をその中に固定する。IOL110をカプセルバッグ208に分配した後、挿入ツール100は、切開部202を通して眼200から取り外され、眼200がある期間にわたって治癒することを可能にする。
【0022】
図3図5は、IOL(例えば、図2A及び図2Bに示される眼200内のIOL110)を眼内に提供するように動作可能な例示的な挿入ツール100を示している。図示されるように、挿入ツール100は、駆動システム102、触覚部光学部管理システム106、及びノズル108を含む。挿入ツール100はまた、プランジャを含んでもよく、これは図1に示されるプランジャ104と同様であり得る。場合によっては、例えば、図1に示されるIOL110と同様であり得る、場合によっては、挿入ツール100からIOL110を分配する、プランジャ104を、挿入ツール100内でIOLを前進させるように作動させることができる。
【0023】
図3を参照すると、駆動システム102は、本体302と、本体302に枢動可能に結合され得るレバー304とを含む。ノズル108は、本体302の遠位端部308に結合されている。HOMS106は、本体302とノズル108との間に配置されている。場合によっては、ノズル108は、本体302に一体的に接続され得る。他の例では、ノズル108は、本体302から分離されてもよく、インターロック関係を介して本体302に結合されてもよい。場合によっては、HOMS106及びノズル108は、一体的に形成され得る。他の例では、HOMS106、ノズル108、及び本体302は、一体的に形成され得る。
【0024】
場合によっては、本体302は、スレンダーで細長い形状を有し得る。場合によっては、本体302は、第1の部分310及び第2の部分312を有し得る。場合によっては、第2の部分312は、第1の部分310の上方に少なくとも部分的に配置され得る。示される例では、第2の部分312は、複数のアパーチャ314を含む。第1の部分310上に形成された複数のタブ316は、アパーチャ314内に受け入れられて、第1の部分310と第2の部分312とを結合する。タブ316は、アパーチャ314とフィットするインターロックを形成し得る。しかしながら、図3図5に示される例示的な挿入ツール100の本体302の構造は、単なる非限定的な例である。場合によっては、本体302は、単一の一体型部品であり得る。場合によっては、本体302は、1つ以上の円筒形部品を含み得る。さらに、本体302は、任意の数の構成要素から任意の所望の方法で構築され得る。
【0025】
図3図5を参照すると、本体302はまた、レリーフ318、319、及び320を含む。レリーフ318、319、及び320は、例えば、ユーザの1本以上の指を収容するために本体302に形成された浅い凹部である。レリーフ318、319、及び320のうちの1つ以上は、挿入ツール100にわたって改良されたグリップ及び制御をユーザに提供し得るテクスチャ表面322を含み得る。図3及び図5に示されるように、レリーフ318は、テクスチャ表面322を含み得る。しかしながら、その範囲はそれほど限定され得ない。むしろ、レリーフ318、319、及び320のいずれか若しくは全てが、テクスチャ表面322を含み得るか、又はいずれもが含み得ない。同様に、レバー304はまた、テクスチャ表面324を含み得る。しかしながら、場合によっては、レバー304は、テクスチャ表面を含み得ない。
【0026】
図3を参照すると、ノズル108は、開口部328を規定する遠位先端326を含む。ノズル108はまた、フレア部分又は創傷ガード330を含む。遠位先端326は、折り畳まれたIOLをその中に提供するために、図2A及び図2Bに示される眼200の切開部202などの、眼に形成された切開部に挿入されるように適合され得る。創傷ガード330は、遠位先端326が眼200に入り込む深さを制限するために、外面に接触するように動作可能な端面332を含み得る。いくつかの実施形態では、創傷ガード330は省略され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、挿入ツール100は、プリロードされ得る。すなわち、挿入ツール100は、エンドユーザに提供されるときにその中に配置されたIOLを含み得る。場合によっては、IOLは、折り畳まれていないで、患者に提供される準備ができている状態で、挿入ツール100内に配置されてもよい。挿入ツール100にIOLがプリロードさせることにより、IOLを患者に提供する前にユーザが両方を実行しなければならないステップの数が減少する。例えば、プリロードされた挿入ツールにより、そうでなければ挿入ツールにIOLをロードするためにユーザが実行する必要のあるいずれのステップも不要になる。ステップ数を減らすことで、患者へのIOLの提供に関連するエラーとリスクを低減することができる。さらに、IOLの提供に必要な時間量もまた低減され得る。いくつかの実施形態では、IOLは、HOMS106内にプリロードされ得る。
【0028】
図6は、触覚部光学部管理システム106を備えた例示的な挿入ツール100の拡大図を示している。HOMS106は、第1のカムアセンブリ700、第2のカムアセンブリ702、及びベースキャップ1000を含み得る。第1のカムアセンブリ700は、第2のカムアセンブリ702とベースキャップ1000との間に配置され得る。HOMS106は、IOLを折り畳むように動作可能である。折り畳まれたIOLは、ノズル108から分配するためにハウジング600に受け入れられ得る。例えば、いくつかの例では、HOMS106は、例えば図1に示されるように、ストレスのない状態から完全に折り畳まれた構成にIOLを折り畳むように動作可能であり得る。折り畳み中に、HOMS106は、触覚部112をIOL110の光学部114上に押し込むか又は折り畳むことができ、並びに、例えば図1に示すように、光学部114の端部を押し込まれた触覚部112上に折り畳んで触覚部112をキャプチャし、それによってIOL110を折り畳まれた構成内に配置することができる。
【0029】
例えば、図3図6に示されるように、HOMS106は、挿入ツール100のサイズに見合ったサイズである。すなわち、HOMS106は、IOLを眼内に挿入している間に、外科医の視界に対する妨害の量を回避又は制限するコンパクトなサイズを有する。しかしながら、本開示の範囲はそのように限定されない。むしろ、場合によっては、触覚部光学部管理システムのサイズ及び/又は形状は、任意の所望のサイズ又は形状になるように選択され得る。さらに、HOMS106は挿入ツール100の遠位端部に配置されて示されているが、触覚部光学部管理システム106は、挿入ツール100内又は挿入ツール100に沿った任意の場所に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、HOMS106は、ノズル108と駆動システム102との間に配置され得る。
【0030】
図3図6に示される例では、HOMS106は、本体302の遠位端部308と、ノズル108との間に配置されている。場合によっては、HOMS106は、ノズル108及び/又は駆動システム102に取り外し可能に結合され得る。例えば、HOMS106は、留め具又は接着剤を用いて本体302に取り外し可能に結合され得る。更に他の実装形態では、HOMS106は、スナップフィット係合又は任意の他の所望の接続方法によって、本体302に結合され得る。限定されないが、例示的な留め具には、ナット及びボルト、ワッシャ、ねじ、ピン、ソケット、ロッド及びスタッド、ヒンジ、並びに/又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0031】
図7は、例示的な触覚部光学部管理システム106を示している。図示されている例では、触覚部光学部管理システム106は、第1のカムアセンブリ700、第2のカムアセンブリ702、及び中央プレート704を含む。中央プレート704は、第1のカムアセンブリ700と第2のカムアセンブリ702との間に配置されている。例では、中央プレート704は、同心の方法で第1のカムアセンブリ700の上に配置されている。図示されるように、IOL110は、第2のカムアセンブリ702の開口部708における中央プレート704のレンズ面706上に配置されている。
【0032】
図8は、中央プレート704を示している。中央プレート704は、例えば、金属、非金属、ポリマー、セラミック、及び/又はそれらの組み合わせなどの材料から作製され得る。中央プレート704は、任意の適切なサイズ及び/又は形状を有し得る。図示されるように、中央プレート704は、中央プレート704が一般に円形であるという点で、ディスク形状であり得る。しかしながら、他の形状もまた想定される。例えば、限定されないが、中央プレート704は、中央プレート704の全部又は一部が、楕円形、三角形、長方形、正方形、六角形、及び/又はそれらの組み合わせであるように形成され得る。図示されるように、中央プレート704は、レンズ面706、及びレンズ面706の周囲に端部802を含む。図示される例では、チャネル804がレンズ面706に形成されている。場合によっては、チャネル804は、レンズ面706全体にわたって延在する。図示されるように、チャネル804は、レンズ面706の中心805を通って、レンズ面706の正中線812に沿って延在する。チャネル804は、例えば断面が長方形であり得るが、チャネル804はそうでなければ、特定の用途に対して所望の通りに形成され得る。
【0033】
中央プレート704は、ガイド806の第1の対及びガイド808の第2の対を更に含む。いくつかの実施形態では、ガイド806の第1の対及びガイド806の第2の対は、チャネル804の端部810上に配置されている。ガイド806の第1の対及びガイド808の第2の対は、IOL110の互いから反対側に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガイド806の第1の対及びガイド806の第2の対は、中央プレート704のレンズ面706の中心805から等距離に配置されている。追加の例では、ガイド806の第1の対は、中心805に対してガイド808の第2の対と対称である。いくつかの実施形態では、ガイド806の第1の対及びガイド808の第2の対はそれぞれ、対向する突起807を含み得る。ガイド806の第1の対及びガイド808の第2の対のそれぞれの突起807は、チャネル804の反対側にあり得る。図示されるように、突起807は、レンズ面706から外側に延在する。いくつかの実施形態では、ガイドの第1の対及びガイド808の第2の対のそれぞれの突起807は、図8に示されるように、それぞれ、チャネル804に向かって内側に面する突起チャネル814を含み得る。
【0034】
加えて、中央プレート704は、第1の開口部816及び第2の開口部818を含む。いくつかの実施形態では、第1の開口部816及び第2の開口部818は、チャネル804のいずれかの側に配置されている。例では、第1の開口部816及び第2の開口部818はそれぞれ、第1の端部820及び第2の端部822を含む。場合によっては、第1の開口部816及び第2の開口部818は、正中線812及びチャネル804にわたって転置され得る。
【0035】
中央プレート704は、IOL110を支持している。図示されるように、IOL110は、中央プレート704上に配置され、レンズ面706によって支持されている。IOL110は、触覚部112及び光学部114を含む。いくつかの実施形態では、光学部114は、レンズ面706のチャネル804にわたって配置され、光学部114の端部824はレンズ面706上に少なくとも部分的に配置されている。触覚部112は、光学部114から第1の開口部816及び第2の開口部818にわたって延在している。図示されるように、触覚部112のうちの1つは、第1の開口部816にわたって延在し、一方、触覚部112の別の1つは、第2の開口部818にわたって延在している。
【0036】
図9は、第1のカムアセンブリ700を示している。第1のカムアセンブリ700は、例えば、金属、非金属、ポリマー、セラミック、及び/又はそれらの組み合わせなどの材料から作製され得る。第1のカムアセンブリ700は、任意の適切なサイズ及び/又は形状を有し得る。図示されるように、第1のカムアセンブリ700は、中央プレートが一般にリングのような形状であるという点で、環状形状であり得る。しかしながら、他の形状もまた想定される。図示される例では、第1のカムアセンブリ700は、開口部902を含む第1のカム本体部分900を含む。第1のカム本体部分900は、開口部902及び外周906を規定する内周904を更に含む。開口部902の直径は、直径が1つ以上のカム表面905を規定する内周904に沿って変化するように、均一ではない。図示される実施形態では、内周904は、2つのカム表面905を規定するが、2つよりも多いか又は少ないカム表面905が存在し得ることが想定される。第1のカムアセンブリ700は、第1のカム本体部分900の外周906に沿って隆起したリング908を更に含む。隆起したリング908は、例えば、レンズ面706に対して隆起し得る。隆起したリング908は、レンズ面706の上方及び/又は下方に任意の適切な厚さ及び任意の適切な高さを有し得る。第1のカムアセンブリ700は、カム突起910を更に含む。図示される例では、カム突起910は、外周906に配置され、隆起したリング908から延在している。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1のカムアセンブリ700は、開口部902に配置された触覚部フォルダアーム912を更に含む。作動されると(以下でより詳細に説明されている)、触覚部フォルダアーム912は、触覚部112(例えば、図7を参照)を光学部114(例えば、図7を参照)の上に折り畳む。触覚部フォルダアーム912のそれぞれは、第1の端部914及び第2の端部916を含む。ピン918は、第2の端部916から延在している。ピン918は、ベースキャップに形成された穴(例えば、図10に示されるベースキャップ1000の穴1006)に受け入れられる。触覚部フォルダアーム912は、ピン918が触覚部フォルダアーム912がその上で回転する触覚部フォルダアーム912の固定された構成要素であるという点で、ピン918の周りを回転するように動作可能である。触覚部フォルダアーム912はまた、第2の端部916において突起920を含む。突起920は、IOL110(例えば、図1に示される)の触覚部112(例えば、図7を参照)と係合するように動作可能である。突起920は、プラットフォーム922及び触覚部係合面924を含む。プラットフォーム922は、IOL110の触覚部112を受け入れる(例えば、図7を参照)。
【0038】
いくつかの実施形態では、オペレータは、第1のカムアセンブリ700に(直接的に又は間接的にのいずれかで)力を加え、それによって第1のカムアセンブリ700を回転させる。第1のカムアセンブリ700は、第1のカムアセンブリ700の中心928を通過する横軸926の周りを回転し得る。図示されるように、第1のカムアセンブリ700は、矢印930によって示される方向に回転し得る。矢印930は反時計回りの回転を示すが、第1のカムアセンブリ700も時計回りの回転用に構成され得ることもまた想定される。触覚部フォルダアーム912の突起920は、内周904に沿って移動する。所与の位置において、内周904の直径は変化する。内周904の直径が変化するにつれて、突起920は、内周904のプロファイルに追従する。開口部902が楕円形状であり得るいくつかの実施形態では、触覚部フォルダアーム912が回転するときに突起920が1つ以上のカム表面905に追従するという点で、突起920は、より大きな直径を有する内周904の部分から、より小さな直径を有する部分へと移動する。
【0039】
図10は、ベースキャップ1000を示している。ベースキャップ1000は、例えば、金属、非金属、ポリマー、セラミック、及び/又はそれらの組み合わせなどの材料から作製され得る。ベースキャップ1000は、任意の適切なサイズ及び/又は形状を有し得る。図示されるように、ベースキャップ1000は、ベースキャップ1000が一般に形状が円形であるという点で、ディスク形状であり得る。しかしながら、他の形状もまた想定される。例えば、限定されないが、ベースキャップ1000は、ベースキャップ1000の全部又は一部が、楕円形、三角形、長方形、正方形、六角形、及び/又はそれらの組み合わせであるように形成され得る。例では、ベースキャップ1000は、凹型リング1002を含む。凹型リング1002は、ベースキャップ1000の中心から任意の適切な距離に配置され得る。図示されるように、凹型リング1002は、隆起した中央表面1004を規定する。場合によっては、ベースキャップ1000の凹型リング1002は、第1のカムアセンブリ700の隆起したリング908(例えば、図9を参照)を受け入れる。いくつかの実施形態では、1つ以上の穴1006が、ベースキャップ1000の隆起した中央表面1004に形成される。1つ以上の穴1006は、触覚部フォルダアーム912のピン918を受け入れ得る(例えば、図9を参照)。1つ以上の穴1006は、ベースキャップ1000上の任意の位置に任意の適切な方法で配置され得る。いくつかの実施形態では、ベースキャップ1000はまた、突起1008を含む。突起1008は、任意の適切なサイズ及び/又は形状を有し得る。例えば、限定されないが、突起1008は、突起1008の全部又は一部が、円形、楕円形、三角形、長方形、正方形、六角形、及び/又はそれらの組み合わせである断面形状を有し得るように形成され得る。突起1008は、第1のカムアセンブリ700及び第2のカムアセンブリ702に対してベースキャップ1000を位置合わせするように動作可能である。
【0040】
図11は、第2のカムアセンブリ702の斜視図である。第2のカムアセンブリ702は、例えば、金属、非金属、ポリマー、セラミック、及び/又はそれらの組み合わせなどの材料で作製され得る。第2のカムアセンブリ702は、任意の適切なサイズ及び/又は形状を有し得る。第2のカムアセンブリ702は、任意の適切なサイズ及び/又は形状を有し得る。図示されるように、第2のカムアセンブリ702は、中央プレートが一般にリングのような形状であるという点で、環状形状であり得る。しかしながら、他の形状もまた想定される。実施形態では、第2のカムアセンブリ702は、開口部708を含む第2のカム本体部分1100を含む。第2のカム本体部分1100は、開口部708及び外周1104を規定する内周1102を含む。開口部708の直径は、直径が1つ以上のカム表面1105を規定する内周1102に沿って変化するように、均一ではない。図示される実施形態では、内周1102は、2つのカム表面1105を規定するが、2つよりも多いか又は少ないカム表面1105が存在し得ることが想定される。第2のカムアセンブリ702は、外周1104に凹部1106を含む。凹部1106は、第2のカムアセンブリ702を作動させるように機能する。凹部1106は、外周1104に沿って材料が欠落している、第2のカムアセンブリ702の一部分であり得る。例えば、凹部1106は、第1の端部1108、及び凹部1106の弧長を規定する第2の端部1110を含む。
【0041】
図示されるように、第2のカムアセンブリ702は、開口部708に配置された光学部フォルダ1112を更に含む。場合によっては、複数の光学部フォルダ1112が存在し得る。図示される例では、2つの光学部フォルダ1112が開口部708に配置されている。光学部フォルダ1112は、開口部708の内周1102に沿って、及び中央プレート704のレンズ面706に形成されたチャネル804(例えば、図8に示される)内を移動するように動作可能である。いくつかの実施形態では、光学部フォルダ1112のそれぞれは、1つ以上のカム表面1105に追従するように動作可能であり得る。例えば、光学部フォルダ1112のそれぞれは、カム表面1105の対応する1つに追従するように動作可能であり得る。内周1102の直径は変化するため、光学部フォルダ1112は、1つ以上の表面に追従しながら、第2のカムアセンブリ702の中心1103に向かって移動する必要がある。光学部フォルダ1112は、例えば、金属、非金属、ポリマー、セラミック、及び/又はそれらの組み合わせなどの材料から作製され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、光学部フォルダ1112はそれぞれ、タブ1114、本体部分1116、突起1118、及びランプ1120を含む。タブ1114は、ランプ1120の反対側の本体部分1116から延在し、第2のカム本体部分1100と係合し得る。突起1118は、1つ以上のカム表面1105に沿って光学部フォルダ1112をガイドするように動作可能であり得る。光学部フォルダ1112を第2のカム本体部分1100に接続する任意の適切な手段である。突起1118は、各光学部フォルダ1112の本体部分1116のいずれかの側から延在し得る。各光学部フォルダ1112の突起1118のうちの1つは、本体部分1116の一部によって、図11では隠されている。突起1118は、ガイド806の第1の対(例えば、図8を参照)及び/又はガイド808の第2の対(例えば、図8を参照)の突起チャネル814内をスライドし得る。例では、ランプ1120は、タブ1114から本体部分1116の反対側に配置された弧面である。他の実装形態では、ランプ1120は他の形状を有し得る。例えば、ランプ1120は、非弧状である形状を有し得る。ランプ1120は、光学部フォルダ1112が作動されるときに、光学部114(例えば、図7を参照)と係合して折り畳むように動作可能である。
【0043】
ここで図7図12、及び図14を参照して、次に触覚部光学部管理システムの動作について説明する。図7に示されるように、IOL110は、触覚部光学部管理システム106内に配置されている。IOL110は、触覚部112が光学部114から延在している、弛緩状態又は折り畳まれていない状態にあり得る。図示される例では、IOL110は、中央プレート704上に配置されている。触覚部フォルダアーム912は、中央プレート704の第1の開口部816及び第2の開口部818を通して部分的に配置され得る。図示される例では、触覚部フォルダアーム912の突起920はそれぞれ、第1の開口部816及び第2の開口部818内に配置されている。図示されるように、突起920は、触覚部112と係合している。第1のカムアセンブリ700のカム突起910は、第2のカムアセンブリ702の凹部1106内、例えば、凹部1106の第1の端部1108に配置されている。他の例では、カム突起910は、そうでなければ凹部1106内、例えば、第2の端部1110に配置され得る。
【0044】
ここで図12を参照すると、例は、第1のカムアセンブリ700の回転による第1のカムアセンブリ700の作動を含む。例では、第1のカムアセンブリ700の回転により、触覚部フォルダアーム912を作動させ、IOL110の触覚部112を光学部114上に折り畳みながら、触覚部フォルダアーム912を旋回させる。前述のように、触覚部フォルダアーム912は、(例えば、図9に示される)開口部902の(例えば、図9に示される)内周904に追従し、触覚部フォルダアーム912の回転及び対応する突起920の移動を引き起こす。図示される例では、突起920は、中央プレート704において、第1の開口部816及び第2の開口部818の第1の端部820から第2の端部822までそれぞれ移動する。第1のカムアセンブリ700が回転すると、カム突起910は、凹部1106に沿って移動する。場合によっては、カム突起910は、凹部1106の第1の端部1108から凹部1106の第2の端部1110まで移動し得る。いくつかの実施形態では、第1のカムアセンブリ700を約90°回転させて、カム突起910を第1の端部1108から第2の端部1110に移動させ得る。他の例では、第1のカムアセンブリ700は、他の距離を回転させることができ、例えば、第1のカムアセンブリ700は、90°よりも多く又はより少なく回転させることができる。
【0045】
ここで図13を参照すると、例は、例えば、第1のカムアセンブリ700の継続的な回転による第2のカムアセンブリ702の作動を含む。例では、第1のカムアセンブリ700は、第1のカムアセンブリ700が回転し続けるときに、第2のカムアセンブリ702を押し出す。例えば、カム突起910は、凹部1106の第2の端部1110と係合して第2のカムアセンブリ702を押し出し、第2のカムアセンブリ702を回転させる。いくつかの実施形態では、光学部フォルダ1112は、第2のカムアセンブリ702に形成された開口部708に、及び中央プレート704のレンズ面706に形成されたチャネル804内に配置されている。第2のカムアセンブリ702が回転すると、光学部フォルダ1112は、開口部708の内周1102に形成された1つ以上のカム表面1105に追従する。開口部708の直径が減少すると、光学部フォルダ1112は、光学部114と係合しながら、チャネル804に沿って内側に移動する。例として、(例えば、図11に示される)ランプ1120は、光学部114と係合する。ガイド806の第1の対及びガイド808の第2の対は、それらがチャネル804内で内側に移動するときに、光学部フォルダ1112をガイドする。場合によっては、光学部フォルダ1112は、光学部114をそれ自体の上に折り畳み、触覚部112を光学部114の上に配置して、図1に示されるIOL110用の折り畳まれた構成116内になどにIOL110を折り畳むように、光学部114を押し出す。次いで、IOL110は、開口部708から(例えば、図6に示される)ハウジング600内に上昇又は下降され得る。任意の適切な技術を使用して、IOL110を開口部708からハウジング600内に移動させ得る。図1に示される駆動システム102などの駆動システムが、次いで使用されて、ハウジング600からIOL110を分配することができる。したがって、本明細書に記載された触覚部光学部管理システム106を使用して、眼200内に挿入するためにIOL110を準備することができる(例えば、図2A及び2Bに示されている)。
【0046】
様々な実施形態では、触覚部光学部管理システム(「HOMS」)は、眼内レンズ(IOL)提供システムにおける多種多様なシステム、デバイス、構成要素、カートリッジなどのいずれかであり得、これらは提供用にIOLを準備するように構成されている。HOMSは、IOL挿入ツールのノズル又は先端と、IOL挿入ツールのプランジャ及び/又は駆動システムの間に配置され得る。例えば、HOMSは、1つ以上のカートリッジ、ノズル構成要素、駆動機構構成要素、プランジャ構成要素、ノズル構成要素、HOMS構成要素などを有する多構成要素モジュール式IOL挿入ツール内の構成要素であり得る。本明細書に記載されるように、HOMSは、モジュール式IOL挿入ツール、又は永久的若しくは半永久的に結合された構成要素を有するIOL挿入ツールのいずれかと共に使用することができる。モジュール式の実施形態では、HOMSを含むカートリッジ構成要素は、駆動構成要素に結合され得る。HOMSは、HOMSシステムのユーザ作動を受け入れて、プランジャ及び/又は駆動機構からのその後の相互作用による提供用に、そこに含まれるIOLを準備することができる。
【0047】
上述のように、HOMSは、提供用にIOLを準備するユーザ作動を受け入れるためのシステムを含むことができ、IOLの触覚部をIOLの光学部の上に押し込み及び/若しくは折り畳み、光学部の端部を押し込まれた触覚部の上に折り畳み、並びに/又はIOLインジェクタのノズルを通して挿入するために、触覚部をキャプチャしてIOLを折り畳まれた構成内に配置するための、第1及び第2のカムアセンブリを含み得る。しかしながら、IOLの材料、IOLの形状、IOLの内部容量の有無、IOLの内部容量に含まれる材料などに応じて、HOMSは、IOLインジェクタのノズルを通して押し出され、IOLインジェクタから排出するための準備中に、多種多様な構成においてIOLを変形させるために、ユーザ作動を受け入れるように構成することができる。
【0048】
上述のように、HOMSは、IOLの触覚部及び/又は光学部を様々な構成に変形及び/又は操作するように構成することができる。例えば、場合によっては、HOMSは、光学部から離れて実質的に反対方向にIOLの触覚部を拡張するように構成することができる。例えば、HOMSは、プリロードされたIOLを支持するための空洞、及びIOLの触覚部及び/又は光学部を伸長及び/又は拡張するためのカム機構を含み得る。カム機構は、IOLインジェクタのプランジャがIOLに接触する前、及びIOLがIOL挿入ツールのノズル内に前進する前に、ユーザによって、IOLの特徴を能動的に変形、伸長、拡張、又は他の方法で折り畳むように(例えば、1つの触覚部を折り畳む、複数の触覚部を折り畳む、1つの触覚部を変形させる、複数の触覚部を変形させる、1つの触覚部を拡張する、複数の触覚部を拡張するなど)、作動させることができる。本開示の利益を有する当業者は、多種多様な変形が、可能であり、本明細書に記載された構造及び原理を使用して達成できることを容易に理解するであろう。
【0049】
カムアセンブリの特定の例が上述されているが、本開示の目的のために、カムは、IOLの1つ以上の構成要素を操作するための回転動作を線形動作に変換するため(例えば、IOLの特徴を変形、伸長、拡張、又は折り畳むため)の任意の回転又はスライド構成要素であり得る。カムアセンブリは、IOL挿入ツールのダイヤル、キャップ、又はホイールを調整したり又は回転させたりすることを含む、任意の適切な機構を介してユーザが作動させ得る。或いは、カム機構は、上記のように、カム機構に機械的にリンクされて変形、伸長、拡張、又は他の方法で折り畳むための適切な回転動作を与える非回転機構(例えば、スイッチ、レバー、スライド、ボタンなど)の操作を介して作動され得る。
【0050】
図14は、本明細書に開示されるように、IOL挿入ツールを介して提供するために眼内レンズ(IOL)を準備するための方法1400を示している。ステップ1405において、モジュール式IOL挿入ツールの駆動システムは、任意選択的に、プリロードされたIOL及び触覚部光学部管理システム(「HOMS」)を含むIOLカートリッジに結合され得る。ステップ1410において、IOLカートリッジは、任意選択的に、モジュール式IOL挿入ツールのノズル構成要素に結合され得る。ステップ1415において、IOL挿入ツールのHOMSの(例えば、ダイヤルの回転を介した)ユーザ作動は、IOLがノズル構成要素内に前進する前に、プリロードされたIOLの1つ以上の特徴を能動的に操作(例えば、変形、伸長、拡張、又は他の方法で折り畳む)するように変換される。この変換は、例えば上述の例で検討したように、任意の適切な方法で実装され得る。いくつかの実施形態では、HOMSは、IOL挿入ツールのプランジャ又はノズルがIOLの任意の特徴と接触するようになる前に、ノズルへの前進に適した構成内にIOLを能動的に操作する。この方法で、IOLは、駆動システム及び/又はプランジャとの係合とは別個のユーザステップとして前進するために、能動的に折り畳まれるか又は拡張され得る。ステップ1420において、IOL挿入ツールの駆動機構のユーザ作動は、ノズルを通してIOLを前進させ、ターゲット(例えば、患者の前のカプセル)内にIOLを提供するように変換される。
【0051】
本開示の操作及び構築は、前述の説明から明らかになると考えられる。上記の装置及び方法は好ましいものとして特徴付けられているが、以下の特許請求の範囲で定義される開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正がその中で行うことができる。
また、本開示は以下の発明を含む。
第1の態様は、
触覚部光学部管理システムであって、
第1のカム本体部分、前記第1のカム本体部分の開口部、及び前記開口部に配置された触覚部フォルダアームを含む第1のカムアセンブリと、
前記第1のカムアセンブリの片側に配置された第2のカムアセンブリであって、第2のカム本体部分、前記第2のカム本体部分の開口部、及び前記開口部に配置された光学部フォルダを含む、第2のカムアセンブリと、
前記第2のカム本体部分の前記開口部に眼内レンズを保持するための中央プレートであって、前記第1のカムアセンブリと前記第2のカムアセンブリとの間に配置されている、中央プレートと、
を備える、触覚部光学部管理システムである。
第2の態様は、
前記第1のカムアセンブリから前記第2のカムアセンブリの反対側に配置されたベースキャップを更に備え、前記ベースキャップが、前記触覚部フォルダアームから延在し、且つ、その周りを前記触覚部フォルダアームが回転するピンを受け入れる穴を含む、第1の態様における触覚部光学部管理システムである。
第3の態様は、
前記ベースキャップが、凹型リングと、前記凹型リングによって規定される隆起した中央表面とを含み、前記凹型リングが、前記第1のカム本体部分の周囲に形成された隆起したリングを受け入れる、第2の態様における触覚部光学部管理システムである。
第4の態様は、
前記中央プレートが、レンズ面と、前記レンズ面を少なくとも部分的に横切って延在するチャネルとを含み、ガイドの第1の対及びガイドの第2の対がそれぞれ、前記チャネルのいずれかの側に配置され、前記チャネルが前記光学部フォルダを受け入れる、第1の態様における触覚部光学部管理システムである。
第5の態様は、
前記光学部フォルダがそれぞれ、本体部分、前記本体部分から延在して前記第2のカム本体部分と係合するタブ、及び前記タブから前記本体部分の反対側の端部にあって、前記第2のカムアセンブリが作動されるときに前記眼内レンズの光学部と係合するように動作可能なランプを含み、前記光学部フォルダがそれぞれ、前記ガイドの第1の対又は前記ガイドの第2の対のうちの少なくとも1つに形成された突起チャネルに配置された、前記本体部分の反対側からの突起を更に含む、第4の態様における触覚部光学部管理システムである。
第6の態様は、
前記第1のカム本体部分が、外周及び内周を含み、
前記第1のカム本体部分の前記内周が、前記第1のカム本体部分の前記開口部と、前記第1のカムアセンブリが作動されるときに前記触覚部フォルダアームと係合するように動作可能な1つ以上のカム表面とを規定し、
カム突起が、前記外周において前記第1のカム本体部分から延在しており、
前記第2のカム本体部分が、外周及び内周を含み、
前記第2のカム本体部分の前記内周が、前記第2のカムアセンブリの前記開口部と、前記第2のカムアセンブリが作動されるときに前記光学部フォルダと係合するように動作可能な1つ以上のカム表面とを規定し、
凹部が、前記第2のカム本体部分の前記外周に形成されており、
前記第1のカムアセンブリが、前記カム突起が前記凹部の第1の端部と第2の端部との間の前記凹部に配置されるように位置決めされている、
第1の態様における触覚部光学部管理システムである。
第7の態様は、
前記触覚部フォルダアームがそれぞれ、第1の端部及び第2の端部を有し、且つ、前記第1の端部における突起、及び前記第2の端部から延在するピンを含み、前記触覚部フォルダアームのそれぞれの前記突起が、前記中央プレートの対応する開口部を通って延在している、第1の態様における触覚部光学部管理システムである。
第8の態様は、
前記触覚部フォルダアームのそれぞれの前記突起が、前記第1のカムアセンブリが作動されるときに1つ以上のカム表面が前記突起と係合して前記触覚部フォルダアームの回転を引き起こすように、前記第1のカムアセンブリの前記開口部の周囲に形成された前記1つ以上のカム表面を追従するように動作可能である、第7の態様における触覚部光学部管理システムである。
第9の態様は、
前記第1のカムアセンブリ及び前記第2のカムアセンブリがそれぞれ、ディスク形状である、第1の態様における触覚部光学部管理システムである。
第10の態様は、
前記中央プレート上に配置された前記眼内レンズを更に備え、前記眼内レンズが、前記中央プレートのレンズ面に形成されたチャネル上に配置された光学部を含み、前記眼内レンズが、前記中央プレートの1つ以上の開口部を横切って前記光学部から延在する触覚部を更に含む、第1の態様における触覚部光学部管理システムである。
第11の態様は、
眼内レンズ(IOL)挿入ツールであって、
空洞内に配置されたIOLと、
ノズルと、
前記ノズルを通して前記IOLを前進させるように構成されたプランジャと、
触覚部光学部管理システム(HOMS)であって、前記IOLが前記ノズル内に前進する前に、前記HOMSのユーザ作動を変換して前記IOLを能動的に変形させるように構成されたカム機構を含む、触覚部光学部管理システム(HOMS)と、
を備える、眼内レンズ(IOL)挿入ツールである。
第12の態様は、
前記HOMSの前記カム機構が、前記HOMSの前記ユーザ作動を変換して、前記IOLが前記ノズル又は前記プランジャと接触を生じることなく前記IOLを能動的に変形させるように更に構成されている、第11の態様におけるIOL挿入ツールである。
第13の態様は、
前記カム機構が1つ以上のアームを備え、前記1つ以上のアームが、前記ユーザ作動に応じて前記空洞内を移動し、それによって前記IOLを変形させるように構成されている、第12の態様におけるIOL挿入ツールである。
第14の態様は、
前記HOMSが、前記IOLの光学部の下に前記IOLの1つ以上の触覚部を押し込み、前記IOLの光学部の1つ以上の端部を前記IOLの前記1つ以上の押し込まれた触覚部の上に折り畳むように更に構成されている、第11の態様におけるIOL挿入ツールである。
第15の態様は、
前記HOMSが、前記IOLの触覚部の対を反対方向に伸長するように更に構成されている、第11の態様におけるIOL挿入ツールである。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14