(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】高速デュアルチャネル無線非接触ロータリージョイントを備えた導波路装置
(51)【国際特許分類】
H01P 1/06 20060101AFI20240308BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240308BHJP
H01Q 7/00 20060101ALI20240308BHJP
H01Q 1/32 20060101ALI20240308BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20240308BHJP
H01P 5/103 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
H01P1/06
B60R11/02 Z
H01Q7/00
H01Q1/32 Z
H01Q1/22 B
H01P5/103 G
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022023377
(22)【出願日】2022-02-18
(62)【分割の表示】P 2020521955の分割
【原出願日】2018-10-22
【審査請求日】2022-03-14
(32)【優先日】2017-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジャ
(72)【発明者】
【氏名】イザディアン,ジャマル
(72)【発明者】
【氏名】ドロズ,ピエール-イヴ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ミン
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-511426(JP,A)
【文献】特開2007-201576(JP,A)
【文献】特開昭63-009301(JP,A)
【文献】米国特許第04492938(US,A)
【文献】中国特許出願公開第103594769(CN,A)
【文献】特表2016-513379(JP,A)
【文献】特開2004-112660(JP,A)
【文献】特開2007-329741(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0050016(US,A1)
【文献】国際公開第2010/076016(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 1/06
B60R 11/02
H01Q 7/00
H01Q 1/32
H01Q 1/22
H01P 5/103
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両であって、
整列構造を有するロータリージョイントと、
前記ロータリージョイントを経由して結合される2つの電気的結合器と、を備え、各電気的結合器が、
外部信号に結合するように構成されているインターフェース導波路と、
前記インターフェース導波路と前記ロータリージョイントの間で電磁信号を伝搬するように構成されている導波路セクションと、
第1のアンテナ、第2のアンテナ、および前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に位置する接地部分を含む、少なくとも1つの通信チップと、を備え、
前記ロータリージョイントが、一方の電気的結合器が他方の電気的結合器に対して回転し得るように構成され、回転軸が前記導波路セクションの一部の中心によって画定され、前記ロータリージョイントが、前記電気的結合器の前記導波路セクション間で電磁エネルギーが伝搬し得るようにし、前記ロータリージョイントの前記整列構造が、前記電気的結合器の前記導波路セクションを整列させる、車両。
【請求項2】
各電気的結合器が、
外部信号に結合するように構成されている追加のインターフェース導波路と、
(i)前記導波路セクションに電磁信号を発射するように、および(ii)異なるモードが異なるインターフェース導波路に結合されるように、前記導波路セクションからの電磁信号を、前記導波路セクションからの前記電磁信号の各々のモードに基づいて、
前記インターフェース導波路
及び前記追加のインターフェース導波路のうちの1つに選択的に結合するように構成されているセプタムと、をさらに備える、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記セプタムが、(i)第1のモードで前記インターフェース導波路から前記導波路セクションに第1の電磁信号を発射し、(ii)第2のモードで前記追加のインターフェース導波路から前記導波路セクションに第2の電磁信号を発射する、請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記第1のモードと前記第2のモードとが直交する、請求項3に記載の車両。
【請求項5】
前記通信チップ
の少なくとも1つのアンテナが、電磁信号を前記インターフェース導波路に送信すること、または電磁信号を前記インターフェース導波路から受信することのうちの少なくとも1つを実行するように構成されている、請求項1に記載の車両。
【請求項6】
前記導波路セクションが、円形導波路セクションおよび矩形導波路セクションからなる群から選択される、請求項1に記載の車両。
【請求項7】
前記電磁信号が、50~100ギガヘルツの周波数を有する、請求項1に記載の車両。
【請求項8】
方法であって、
電磁信号を第1のインターフェース導波路に結合することであって、第1の通信チップからの前記電磁信号を結合することを含むことと、
前記第1のインターフェース導波路からの前記電磁信号を第1の導波路セクションに結合することと、
前記第1の導波路セクションからの前記電磁信号を、ロータリージョイントを経由して第2の導波路セクションに結合することであって、前記第1の導波路セクションが、前記ロータリージョイントの整列構造を経由して前記第2の導波路セクションに整列されることと、
前記第2の導波路セクションからの前記電磁信号を、第2のインターフェース導波路に結合することであって、前記電磁信号を第2の通信チップに結合することを含むことと、
前記第2のインターフェース導波路から出た前記電磁信号を結合することと、を含み、
各通信チップが、前記
各通信チップ内に、第1のアンテナ、第2のアンテナ、および前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に位置する接地部分を有して構成される、方法。
【請求項9】
第2の電磁信号を第3のインターフェース導波路に結合することと、
前記第3のインターフェース導波路からの前記第2の電磁信号を前記第2の導波路セクションに結合することと、
前記第2の導波路セクションからの前記第2の電磁信号を、前記ロータリージョイントを経由して前記第1の導波路セクションに結合することと、
前記第1の導波路セクションからの前記第2の電磁信号を、第4のインターフェース導波路に結合することと、
前記第4のインターフェース導波路から出た前記第2の電磁信号を結合することと、さらに含み、
前記第1のインターフェース導波路からの前記電磁信号を前記第1の導波路セクションに結合することが、第1のセプタムにより第1のモードで前記電磁信号を前記第1の導波路セクションに発射することを含み、かつ、
前記第3のインターフェース導波路からの前記第2の電磁信号を前記第2の導波路セクションに結合することが、第2のセプタムにより第2のモードで前記第2の電磁信号を前記第2の導波路セクションに発射することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のモードと前記第2のモードとが直交する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の導波路セクションからの前記電磁信号を前記第2のインターフェース導波路に結合することが、前記第2のセプタムによって前記電磁信号を第3のモードで結合することを含み、かつ、
前記第1の導波路セクションからの前記第2の電磁信号を前記第4のインターフェース導波路に結合することが、前記第1のセプタムによって前記第2の電磁信号を第4のモードで結合することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記電磁信号が、50~100ギガヘルツの周波数を有する、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月20日に出願された米国特許出願第15/789,533号に対する利益を主張し、該出願は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書で別段の指示がない限り、本項で記載される資料は、本出願の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、かつ、本項に含めることにより先行技術として認められるものでもない。
【0003】
車両は、ドライバーからの入力がほとんどないか、または全くない状態であっても、車両が環境を通ってナビゲートする自律モードで動作するように構成され得る。そのような自律走行車は、車両が動作する環境に関する情報を検出するように構成されている1つ以上のセンサを含み得る。車両とそれに関連するコンピュータ実装コントローラは、検出された情報を使用して環境を通ってナビゲートする。たとえば、コンピュータ実装コントローラによって判定されるように、車両が障害物に近づいていることをセンサ(複数可)が検出した場合、コントローラは車両の方向制御を調整して、車両が障害物を迂回するようナビゲートする。
【0004】
このようなセンサには、光検出および測距(LIDAR)デバイスがある。LIDARは、シーン全体を走査しながら環境特性への距離を能動的に推定し、環境シーンの三次元形状を示す点位置のクラウドを組み立てる。個々の点がレーザパルスを生成することにより、環境物体から反射され、戻ってくるパルスがあればそれを検出し、放射されたパルスと反射されたパルスとの受信との間の時間遅延に従って反射物体までの距離を判定することにより測定される。レーザまたはレーザのセットが、シーン全体にわたって高速かつ繰り返し走査され得、シーン内の反射物体までの距離に関する連続リアルタイム情報を提供する。LIDARおよびその他のセンサは、大量のデータを作成し得る。このデータ、またはこのデータの変形を車両の様々なシステムに通信することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0005】
車両の様々なセンサとの間の信号の通信に使用され得る電気デバイスが開示されている。たとえば、1つ以上のセンサは、センサドームのような車両のルーフに取り付けられ得る。センサの動作中、センサは、回転プラットフォーム上に取り付けられるなどして回転され得る。センサおよびプラットフォームは回転しているが、センサが車両上の構成要素とデータ通信することが望ましい場合がある。したがって、回転センサと車両との間で信号を確実に通信するシステムを備えることが望ましい場合がある。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態は、車両を提供する。車両は、ロータリージョイントを経由して結合された2つの電気的結合器を含む。各電気的結合器は、外部信号に結合するように構成されているインターフェース導波路を含む。各電気的結合器はまた、インターフェース導波路とロータリージョイントの間で電磁信号を伝搬するように構成されている導波路セクションを備える。付加的に、ロータリージョイントは、一方の電気的結合器が他方の電気的結合器に対して回転できるように構成されている。ロータリージョイントの回転軸は、導波路セクションの一部の中心によって画定される。またさらに、ロータリージョイントは、電磁エネルギーが電気的結合器の導波路セクション間を伝搬することを可能にする。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態は、方法を提供する。方法は、電磁信号を第1のインターフェース導波路に結合することを含む。この方法はまた、第1のインターフェース導波路からの電磁信号を第1の導波路セクションに結合することを含む。この方法は、第1の導波路セクションからの電磁信号を、ロータリージョイントを経由して第2の導波路セクションに結合することをさらに含む。付加的に、この方法は、第2の導波路セクションからの電磁信号を第2のインターフェース導波路に結合することを含む。またさらに、この方法は、第2のインターフェース導波路から出た電磁信号を結合することを含む。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態は、通信システムを提供する。通信システムは、ロータリージョイントを含む。付加的に、通信システムは、第1の電気的結合器を含む。第1の電気的結合器は、外部信号に結合するように構成されている第1の複数のインターフェース導波路を含む。第1の電気的結合器はまた、第1の複数のインターフェース導波路とロータリージョイントとの間で電磁信号を伝搬するように構成されている第1の導波路セクションを含む。付加的に、第1の電気的結合器は、(i)第1の導波路セクションに電磁信号を発射するように、および(ii)異なるモードが異なるインターフェース導波路に結合されるように、第1の導波路セクションからの電磁信号を、電磁信号の各々のモードに基づいて、第1の複数のインターフェース導波路のうちの特定のインターフェース導波路に選択的に結合するように構成されている第1のセプタムを含む。通信システムはまた、第2の電気的結合器を含む。第2の電気的結合器は、外部信号に結合するように構成されている第2の複数のインターフェース導波路を含む。第2の電気的結合器はまた、第2の複数のインターフェース導波路とロータリージョイントとの間で電磁信号を伝搬するように構成されている第2の導波路セクションを含む。付加的に、第2の電気的結合器は、(i)第2の導波路セクションに電磁信号を発射するように、および(ii)異なるモードが異なるインターフェース導波路に結合されるように、第2の導波路セクションからの電磁信号の各々のモードに基づいて、第2の導波路セクションからの電磁信号を第2の複数のインターフェース導波路のうちの特定のインターフェース導波路に選択的に結合するように構成されている第2のセプタムを含み、ロータリージョイントが、第1の電気的結合器が第2の電気的結合器に対して回転し得るように構成され、回転軸が導波路の一部の中心によって画定され、ロータリージョイントが、第1の電気的結合器の第1の導波路セクションと第2の電気的結合器の第2の導波路セクションとの間での電磁エネルギーの伝搬を可能にする。
【0009】
これらの態様ならびに他の態様、利点、および代替物は、当業者には、以下の詳細な説明を添付の図面を適宜参照して読み取ることにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】自律走行車の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4A】アンテナを有するマイクロチップの一例を示す図である。
【
図4B】2本のアンテナを有するマイクロチップの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
I.概要
車両の様々なセンサとの間に信号の通信を提供することが望ましい場合がある。たとえば、1つ以上のセンサが車両のルーフに取り付けられ得る。センサの動作中、センサは、回転プラットフォーム上に取り付けられるなどして、垂直軸を中心に回転(たとえば、360°)され得る。センサおよびプラットフォームは回転しているが、センサが車両上の構成要素とデータ通信することが望ましい場合がある。したがって、回転センサと車両との間で信号を確実に通信できるシステムを有することが望ましい場合がある。
【0012】
プラットフォームデバイスの回転は、回転可能な各センサへの通信の送信および回転可能な各センサからの通信の受信において課題を提示し得る。特に、ケーブルを使用して回転可能なセンサに通信を送信し、および/または回転可能なセンサから通信を受信することは、たとえば、ケーブルが(たとえば、摩擦に起因する)損傷を受けるか、または回転可能なセンサの回転中に絡まってしまう可能性があるため、好ましくないであろう。
【0013】
回転可能なセンサに通信を送信し、回転可能なセンサから通信を受信するように構成されている非接触電気的結合器が開示される。非接触電気的結合器は、車両に取り付けられるように構成されている車両電気的結合器と、回転可能なセンサに電気的に結合されているセンサ側電気的結合器とを含み得る。非接触電気的結合器は、無線周波数通信を通信するように構成され得る。いくつかの例では、無線周波数通信は、50~100ギガヘルツ(GHz)の間の波長を有する電磁エネルギーの形態をとり得る。他の様々な例では、電磁エネルギーは異なる周波数を有し得る。
【0014】
車両側電気的結合器は、(i)少なくとも1つの通信チップ、(ii)少なくとも1つのインターフェース導波路、(iii)第1のセプタム、および(iv)第1の導波路セクションを含み得る。同様に、センサ側電気的結合器は、(i)少なくとも1つの通信チップ、(ii)少なくとも1つのインターフェース導波路、(iii)第2のセプタム、および(iv)第2の導波路セクションを含み得る。2つのセクション間の通信を送信するために、2つの導波路セクションは、ロータリージョイントを形成し得る。
【0015】
本明細書では、「ロータリージョイント」は、導波路の一方のセクションが他方のセクションに対して回転することを可能にし、また望ましくない損失を発生することなく、電磁エネルギーが2つのセクション間の導波路の長さに沿って伝搬することを可能にする機構(または、その欠如)を参照する場合がある。本質的に、ロータリージョイントは2つの導波路セクションを電気的に結合する。いくつかの例では、ロータリージョイントは、エアギャップ(たとえば、約2ミリメートル(mm)に等しい導波路セクションの各々の端部間のエアギャップ)の形態をとり得る。実際には、本導波路システムの一部は車両に取り付けられ、他の部分はセンサユニットに取り付けられ得る。センサユニットが車両に取り付けられると、導波路の2つの部分がエアギャップを形成しながら、互いに近接され得る。導波路システムの動作中、センサユニットの振動および回転が、エアギャップの間隔および導波路セクションの整列を変化させ得る。本システムは、機能性を維持しながら、2つの導波路セクションが互いに対してある程度動くことを可能にする。
【0016】
別の例として、ロータリージョイントは、2つの導波路セクション間で結合し、垂直軸または複数の軸の周りの一方または両方のセクションの回転をサポートするように構成されている誘電体導波路または他の構成要素の形態をとり得る。そのような例では、誘電体導波路または他の構成要素は、2つのセクションを整列させるように構成され得る(たとえば、同じ垂直軸が両方のセクションの中心を通過するように整列され得る)。ただし、これらの例やその他の例では、2つのセクションが整列されていないシナリオがあり得る。たとえば、導波路システムは、2つの中心が最大で約1mmまで、または、ことによると、異なる実施形態では、別の最大値までのずれを有する状態で確実に動作し得る。
【0017】
導波路セクションは、様々な形態をとり得る。たとえば、いくつかの実施形態では、導波路セクションは、円形の導波路セクション、または別のタイプの湾曲した導波路セクションであり得る。他の実施形態では、導波路セクションは、正方形の導波路セクション、長方形の導波路セクション、または別のタイプの多角形の導波路セクションであり得る。他の導波路セクション形状も可能である。
【0018】
2つのセクションが整列している場合、一方の導波路セクションの他方のセクションに対する回転は、導波路の中心軸を中心とした回転であり得る。しかし、いくつかの実施形態では、2つのセクションが整列されていなくても、一方のセクションが他方のセクションに対して回転し得る。本システムは、車両側とセンサ側を有するものとして説明されるが、実際には、システムは相互であり得る。相互システムは、順方向および逆方向で動作するときに同様の動作をする。したがって、車両側、センサ側、送信、および受信という用語は、様々な例で互換的に使用され得る。
【0019】
導波路システムの動作中に、電磁信号が通信チップによって生成され得る。通信チップは、統合アンテナを含み得る。このアンテナは、チップの外部に電磁信号を送信する。この送信された信号は、インターフェース導波路に結合され得る。インターフェース導波路は、通信チップとの間で信号を効率的に結合するように設計され得る。インターフェース導波路は、電磁信号を導波路に結合するようにさらに構成され得る。導波路は、導波路内で伝搬モードを発射するように構成されているセプタムを含み得る。伝搬モードは、電磁信号を導波路の長さ方向に伝搬させ得る。導波路は、ロータリージョイントによって結合された2つのセクションを有し得る。
【0020】
電磁エネルギーがロータリージョイントを横切った後、第2のセプタムに遭遇し得る。第2のセプタムは、伝搬モードに電磁エネルギーを第2のインターフェース導波路に結合させ得る。第2のインターフェース導波路は、第2のインターフェース導波路から出た電磁エネルギーを別の通信チップ内に配置されるアンテナに結合し得る。したがって、2つの通信チップは、ロータリージョイントおよび導波路を経由して互いに通信し得る。本システムは、様々なインターフェース導波路の入力ポート間に高い絶縁性を有し得る。実際には、信号が車両側(またはセンサ側)の第1のインターフェース導波路に注入された場合、同じ側の他のインターフェース導波路は、インターフェース導波路に注入された信号をまったく(または非常に小さい割合でしか)認識しない。したがって、ロータリージョイントの同じ側にあるインターフェース導波路からもう一方のインターフェース導波路への信号「スピルオーバー」は、非常に小さいか、存在しない。
【0021】
例示的な自律走行車が、
図1~
図2に関連して以下に説明され、例示的で回転可能な導波路システムが、
図3~
図7に関連して以下に説明される。
【0022】
II.自律走行車システムの例
例示的な実施形態では、例示的な自律走行車システムは、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の形態のメモリ、1つ以上の入力デバイス/インターフェース、1つ以上の出力デバイス/インターフェース、および1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、上述した様々な機能、タスク、能力などをシステムに実行させる機械可読命令を含み得る。
【0023】
本開示の範囲内の例示的なシステムは、以下でより詳細に説明される。例示的なシステムは、自動車に実装され得、または自動車の形態をとり得る。しかしながら、システムの例はまた、車、トラック、オートバイ、バス、ボート、飛行機、ヘリコプター、芝刈り機、アースムーバ、ボート、スノーモービル、航空機、レクリエーション車両、遊園地車両、農機具、建設機械、トラム、ゴルフカート、電車、トロリー、などの、他の車両に実装され得、または他の車両の形態をとり得る。他の車両も同じく可能である。
【0024】
図1は、例示的な実施形態による車両100を示す機能ブロック図である。車両100は、完全にまたは部分的に自律モードで動作するように構成され、したがって、「自律走行車」と呼ばれることがある。たとえば、コンピュータシステム112は、車両100のための制御システム106への制御命令を介して、自律モードにある間、車両100を制御し得る。コンピュータシステム112は、1つ以上のセンサシステム104から情報を受信し、自動化方式で受信した情報に基づいて、1つ以上の制御プロセス(検出された障害物を回避するように向きを設定するなど)をベースにし得る。
【0025】
自律走行車100は、完全自律型または部分的自律型であり得る。部分的自律型走行車では、いくつかの機能は、任意選択的に、一時的にまたは常時、手動で(たとえば、運転者によって)制御され得る。さらに、部分的自律型走行車は、完全手動動作モードと、部分的自律型および/または完全自律型動作モードとの間で切り替わるように構成され得る。
【0026】
車両100は、推進システム102、センサシステム104、制御システム106、1つ以上の周辺機器108、電源110、コンピュータシステム112、およびユーザインターフェース116を含む。車両100は、より多く、またはより少ないサブシステムを含むことができ、各サブシステムは、任意選択的に複数の構成要素を含み得る。さらに、車両100のサブシステムおよび構成要素の各々は、相互に接続され得、および/または通信中であり得る。したがって、本明細書に記載された車両100の1つ以上の機能は、任意選択的に、追加の機能的または物理的構成要素の間で分割されてもよく、またはより省略された機能的または物理的構成要素に結合され得る。いくつかのさらなる実施例では、追加の機能的および/または物理的構成要素が、
図1によって図示された実施例に追加され得る。
【0027】
推進システム102は、車両100に動力運動を提供するように動作可能な構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、推進システム102は、エンジン/モータ118、エネルギー源119、トランスミッション120、およびホイール/タイヤ121を含む。エンジン/モータ118は、エネルギー源119を機械的エネルギーに変換する。いくつかの実施形態では、推進システム102は、任意選択的に、エンジンおよび/またはモータの一方または両方を含み得る。たとえば、ガス-電気ハイブリッド車両は、ガソリン/ディーゼルエンジンと電気モータの両方を含み得る。
【0028】
エネルギー源119は、電気エネルギーおよび/または化学エネルギーなどのエネルギー源を表し、それは、その全部または一部が、エンジン/モータ118に電力を供給し得る。すなわち、エンジン/モータ118は、エネルギー源119を機械的エネルギーに変換してトランスミッションを作動させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、エネルギー源119は、ガソリン、ディーゼル、他の石油系燃料、プロパン、他の圧縮ガスベースの燃料、エタノール、ソーラーパネル、バッテリー、コンデンサー、フライホイール、回生ブレーキシステム、および/または他の電力源などを含み得る。エネルギー源119は、車両100の他のシステムにエネルギーを提供することもできる。
【0029】
トランスミッション120は、エンジン/モータ118からホイール/タイヤ121に機械的動力を伝達するのに適した適切なギアおよび/または機械的要素を含む。いくつかの実施形態では、トランスミッション120は、ギアボックス、クラッチ、ディファレンシャル、ドライブシャフト、および/または車軸(複数可)などを含む。
【0030】
ホイール/タイヤ121は、車両100が移動する道路などの表面に摩擦牽引力を与えながら、車両100を安定して支持するように配置される。したがって、ホイール/タイヤ121は、車両100の性質に応じて構成および配置される。たとえば、ホイール/タイヤは、一輪車、自転車、オートバイ、三輪車、または自動車/トラックの四輪形式として配置され得る。6つ以上のホイールを含むものなど、他のホイール/タイヤ形状も可能である。車両100のホイール/タイヤ121の任意の組み合わせは、他のホイール/タイヤ121に対して差動的に回転するように動作可能であり得る。ホイール/タイヤ121は、任意選択的に、トランスミッション120にしっかりと取り付けられた少なくとも1つのホイールと、走行面と接触する対応するホイールのリムに結合された少なくとも1つのタイヤとを含み得る。ホイール/タイヤ121は、金属とゴムの任意の組み合わせ、および/または他の材料または材料の組み合わせを含み得る。
【0031】
センサシステム104は、一般に、車両100の周辺環境に関する情報を検出するように構成されている1つ以上のセンサを含む。たとえば、センサシステム104は、全地球測位システム(GPS)122、慣性測定ユニット(IMU)124、RADARユニット126、レーザ距離計/LIDARユニット128、カメラ130、および/またはマイクロフォン131を含み得る。センサシステム104はまた、車両100の内部システムを監視するように構成されているセンサ(たとえば、O2モニタ、燃料計、エンジンオイル温度、ホイール速度センサなど)を含み得る。センサシステム104に含まれる1つ以上のセンサは、1つ以上のセンサの位置および/または向きを修正するために、別々におよび/または集合的に作動されるように構成され得る。
【0032】
GPS122は、車両100の地理的位置を推定するように構成されているセンサである。この目的のために、GPS122は、地球に対する車両100の位置に関する情報を提供するように動作可能なトランシーバを含み得る。
【0033】
IMU124は、慣性加速度に基づいて車両100の位置および向きの変化を感知するように構成されているセンサ(たとえば、加速度計およびジャイロスコープ)の任意の組み合わせを含み得る。
【0034】
RADARユニット126は、車両100のローカル環境内の物体を感知するために無線信号を利用するシステムを表し得る。いくつかの実施形態では、物体を感知することに加えて、RADARユニット126および/またはコンピュータシステム112は、物体の速度および/または向きを感知するように追加的に構成され得る。
【0035】
同様に、レーザ距離計またはLIDARユニット128は、レーザを使用して車両100が配置されている環境内の物体を感知するように構成されている任意のセンサであり得る。レーザ距離計/LIDARユニット128は、他のシステム構成要素の中でもとりわけ、1つ以上のレーザ源、レーザスキャナ、および1つ以上の検出器を含み得る。レーザ距離計/LIDARユニット128は、(たとえば、ヘテロダイン検出を使用して)コヒーレントまたはインコヒーレント検出モードで動作するように構成され得る。
【0036】
カメラ130は、車両100の周辺環境の複数の画像を捕捉するように構成されている1つ以上のデバイスを含み得る。カメラ130は、スチルカメラまたはビデオカメラであり得る。いくつかの実施形態では、カメラ130は、カメラが取り付けられたプラットフォームを回転および/または傾斜させることなどにより、機械的に移動可能であり得る。このように、車両100の制御プロセスは、カメラ130の動きを制御するように実装され得る。
【0037】
センサシステム104はまた、マイクロフォン131を含み得る。マイクロフォン131は、車両100の周辺環境からの音を捕捉するように構成され得る。あるケースにおいては、複数のマイクロフォンをマイクアレイとして、または場合によっては複数のマイクアレイとして配置され得る。
【0038】
制御システム106は、車両100およびその構成要素の加速を調節する動作(複数可)を制御するように構成される。加速をもたらすために、制御システム106は、ステアリングユニット132、スロットル134、ブレーキユニット136、センサフュージョンアルゴリズム138、コンピュータビジョンシステム140、ナビゲーション/経路指定システム142、および/または障害物回避システム144などを含む。
【0039】
ステアリングユニット132は、車両100の向きを調整するように動作可能である。たとえば、ステアリングユニットは、車両の方向転換を効果的に行うように、1つ以上のホイール/タイヤ121の軸(または複数の軸)を調整し得る。スロットル134は、たとえば、エンジン/モータ118の動作速度を制御し、次に、トランスミッション120およびホイール/タイヤ121を介して車両100の前進加速度を調整するように構成される。ブレーキユニット136は、車両100を減速させる。ブレーキユニット136は、摩擦を使用して、ホイール/タイヤ121を減速させ得る。いくつかの実施形態では、ブレーキユニット136は、回生ブレーキプロセスによってホイール/タイヤ121を誘導的に減速して、ホイール/タイヤ121の運動エネルギーを電流に変換する。
【0040】
センサフュージョンアルゴリズム138は、センサシステム104からのデータを入力として受け入れるように構成されているアルゴリズム(またはアルゴリズムを記憶するコンピュータプログラム製品)である。データは、たとえば、センサシステム104のセンサで感知された情報を表すデータを含み得る。センサフュージョンアルゴリズム138は、たとえば、カルマンフィルタ、ベイジアンネットワークなどを含み得る。センサフュージョンアルゴリズム138は、センサシステム104からのデータに基づいて、車両の周辺環境に関する評価を提供する。いくつかの実施形態では、評価は、車両100の周辺環境における個々の物体および/または特性評価、特定の状況の評価、および/または特定の状況に基づく車両100と環境における特性との間の干渉の潜在性の評価(たとえば、衝突および/または衝突の予測など)を含み得る。
【0041】
コンピュータビジョンシステム140は、カメラ130によって捕捉された画像を処理および分析して、車両100の周辺環境内の物体および/または特性を識別し得る。検出された特性/物体は、交通信号、道路の境界、他の車両、歩行者、および/または障害物などを含み得る。コンピュータビジョンシステム140は、任意選択的に、物体認識アルゴリズム、多視点三次元復元(SFM:Structure From Motion)アルゴリズム、ビデオトラッキング、および/または利用可能なコンピュータビジョン技術を採用して、検出された特性/物体の分類および/または識別を効果的に行い得る。いくつかの実施形態では、コンピュータビジョンシステム140は、環境をマッピングし、知覚された物体を追跡し、物体の速度推定などのために付加的に構成され得る。
【0042】
ナビゲーションおよび経路指定システム142は、車両100の走行経路を決定するように構成される。たとえば、ナビゲーションおよび経路指定システム142は、たとえば、ユーザインターフェース116を介したユーザ入力に従って設定することができ、最終目的地に至る車道ベースの経路に沿って一般的に車両を前進させながら、知覚された障害物を実質的に回避する経路に沿って車両の移動を効果的に行うために、一連の速度および方向的向きを決定することができる。ナビゲーションおよび経路指定システム142は付加的に、知覚された障害物、交通パターン、天候/道路状況などに基づいて、車両100が動作している間に、走行経路を動的に更新するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ナビゲーションおよび経路指定システム142は、車両100の走行経路を決定するために、センサフュージョンアルゴリズム138、GPS122、および1つ以上の所定のマップからのデータを組み込むように構成され得る。
【0043】
障害物回避システム144は、車両100の周辺環境内の潜在的な障害物を識別、評価、および回避、またはうまくいかなければ交渉するように構成されている制御システムを表し得る。たとえば、障害物回避システム144は、制御システム106内の1つ以上のサブシステムを操作して、旋回操縦、方向転換操縦、制動操縦などを行うことにより、車両のナビゲーションに変化をもたらし得る。いくつかの実施形態では、障害物回避システム144は、周囲の交通パターン、道路状況等に基づいて、実行可能な(「利用可能な」)障害物回避操縦を自動的に決定するように構成される。たとえば、障害物回避システム144は、他のセンサシステムが、旋回するであろう車両に隣接する領域内にある車両、建設障壁、他の障害物等を検出した場合に、旋回操縦が行われないように構成され得る。いくつかの実施形態では、障害物回避システム144は、利用可能な操作であり、かつ車両内の乗員の安全を最大限に配慮した操作の両方を自動的に選択し得る。たとえば、障害物回避システム144は、車両100の乗員室内の加速度が最小となるように予測される回避操縦を選択し得る。
【0044】
車両100はまた、車両100と外部センサ、他の車両、他のコンピュータシステム、および/または車両100の乗員などのユーザとの間の相互作用を可能にするように構成されている周辺機器108を含む。たとえば、乗員、外部システム等から情報を受信するための周辺機器108は、無線通信システム146、タッチスクリーン148、マイクロフォン150、および/またはスピーカ152を含み得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、周辺機器108は、車両100のユーザがユーザインターフェース116と相互作用するための入力を受信するように機能する。この目的のために、タッチスクリーン148は、車両100のユーザに情報を提供することと、タッチスクリーン148を介して示されたユーザからの情報をユーザインターフェース116に伝えることとの両方が可能である。タッチスクリーン148は、静電容量感知、抵抗感知、光学感知、表面音響派プロセスなどを介して、ユーザの指(またはスタイラスなど)からのタッチ位置およびタッチジェスチャの両方を感知するように構成され得る。タッチスクリーン148は、タッチスクリーン表面に平行な方向または平面的な方向、タッチスクリーン表面に法線方向、またはその両方での指の動きを感知することができ、タッチスクリーン表面に加えられる圧力のレベルを感知することもできる。車両100の乗員はまた、音声コマンドインターフェースを利用し得る。たとえば、マイクロフォン150は、車両100のユーザから音声(たとえば、音声コマンドまたは他の音声入力)を受信するように構成され得る。同様に、スピーカ152は、車両100のユーザに音声を出力するように構成され得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、周辺機器108は、車両100と、車両の周辺環境内のデバイス、センサ、他の車両などの外部システム、および/または交通情報、気象情報などの車両の周辺に関する有用な情報を提供する車両から物理的に離れた位置にあるコントローラ、サーバなどの外部システムとの間の通信を可能にするように機能する。たとえば、無線通信システム146は、1つ以上のデバイスと直接または通信ネットワークを介して無線通信できる。無線通信システム146は、任意選択的に、CDMA、EVDO、GSM/GPRSなどの3Gセルラ通信、またはWiMAXまたはLTEなどの4Gセルラ通信を使用し得る。付加的に、または代替的に、無線通信システム146は、たとえばWiFiを使用して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と通信し得る。いくつかの実施形態では、無線通信システム146は、たとえば、赤外線リンク、Bluetooth、および/またはZigBeeを使用して、デバイスと直接通信し得る。無線通信システム146は、車両および/または路側ステーション間の公共および/または私的データ通信を含み得る1つ以上の専用狭域通信(DSRC)デバイスを含み得る。様々な車両通信システムなど、信号に埋め込まれた情報を送受信するための他の無線プロトコルも、本開示の文脈内で無線通信システム146によって採用され得る。
【0047】
上記のように、電源110は、周辺機器108、コンピュータシステム112、センサシステム104などの、車両100の電子機器などの構成要素に電力を供給し得る。電源110は、たとえば、様々な電力を供給された構成要素に電気エネルギーを貯蔵および放電するために充電可能なリチウムイオン電池または鉛酸電池を含み得る。いくつかの実施形態では、電池の1つ以上のバンクは、電力を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、電源110およびエネルギー源119は、いくつかの全電気自動車のように、共に実装され得る。
【0048】
車両100の機能の多くまたはすべては、センサシステム104、周辺機器108などからの入力を受信して、適切な制御信号を推進システム102、制御システム106、周辺機器などに通信して、周囲に基づいて車両100の自動動作を効果的に行うコンピュータシステム112を介して制御され得る。ここで、コンピュータシステム112は、データストレージ114などの非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶された命令115を実行する少なくとも1つのプロセッサ113(少なくとも1つのマイクロプロセッサを含み得る)を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム112は、車両100の個々の構成要素またはサブシステムを分散方式で制御するように機能し得る複数のコンピューティングデバイスを表し得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、データストレージ114は、
図1に関連して上述したものを含めて、車両100の様々な機能を実行するためにプロセッサ113によって実行可能な命令115(たとえばプログラム論理)を含んでいる。データストレージ114は、同様に、推進システム102、センサシステム104、制御システム106、および周辺機器108のうちの1つ以上に、データを送信するため、データを受信するため、データと相互作用するため、および/または制御するための命令を含む、追加の命令を含み得る。
【0050】
命令115に加えて、データストレージ114は、他の情報のうち、とりわけ、道路地図、経路情報などのデータを記憶し得る。そのような情報は、自律モード、半自律モード、および/または手動モードでの車両100の動作中に車両100およびコンピュータシステム112によって使用され、最終目的地への利用可能な道路を選択し、センサシステム104などからの情報を解釈する。
【0051】
車両100および関連するコンピュータシステム112は、車両100の車内の乗員などの車両100のユーザに情報を提供し、および/または車両100のユーザから入力を受信する。ユーザインターフェース116は、それに応じて、コンピュータシステム112と車両の乗員との間の通信を可能にするために、無線通信システム146、タッチスクリーン148、マイクロフォン150、および/またはスピーカ152など、周辺機器108のセット内に1つ以上の入力/出力デバイスを含み得る。
【0052】
コンピュータシステム112は、車両および/または環境条件を示す様々なサブシステム(たとえば、推進システム102、センサシステム104、および/または制御システム106)から受信した入力、ならびにユーザの好みを示すユーザインターフェース116からの入力に基づいて、車両100の動作を制御する。たとえば、コンピュータシステム112は、制御システム106からの入力を利用して、センサシステム104および障害物回避システム144によって検出された障害物を回避するようにステアリングユニット132を制御し得る。コンピュータシステム112は、車両100およびそのサブシステムの多くの態様を制御するように構成され得る。しかし、一般的に、緊急時または単にユーザが起動したオーバーライドに応答するような場合は、自動化されたコントローラ駆動の動作を手動でオーバーライドするための規定が設けられている。
【0053】
本明細書に記載された車両100の構成要素は、それぞれのシステム内またはシステム外の他の構成要素と相互に連結して動作するように構成され得る。たとえば、カメラ130は、自律モードで動作している間、車両100の環境に関する情報を表す複数の画像を捕捉し得る。環境は、他の車両、信号機、交通標識、道路標識、歩行者などを含み得る。コンピュータビジョンシステム140は、センサフュージョンアルゴリズム138、コンピュータシステム112などと協調して、データストレージ114に予め記憶された物体認識モデルに基づいて、および/または他の技術によって、環境の様々な態様を分類および/または認識し得る。
【0054】
車両100は、車両100の様々な構成要素、たとえば、無線通信システム146、コンピュータシステム112、データストレージ114、およびユーザインターフェース116を車両100に統合して有するものとして
図1に記載および図示されているが、これらの構成要素のうちの1つ以上は、任意選択的に、車両100とは別個に取り付け、または関連付けされ得る。たとえば、データストレージ114は、たとえばクラウドベースのサーバ内などのように、車両100から分離して、部分的にまたは完全に存在し得る。したがって、車両100の機能要素の1つ以上は、別々にまたは共に配置されたデバイス要素の形態で実装され得る。車両100を構成するデバイス要素は、一般に、有線および/または無線方式で共に通信可能に結合され得る。
【0055】
図2は、
図1を参照して車両100に関連して説明された機能の一部またはすべてを含み得る例示的な車両200を示す。車両200は、例示の目的で四輪セダンタイプの車として
図2に示されているが、本開示はそのように限定されない。たとえば、車両200は、トラック、バン、セミトレーラートラック、オートバイ、ゴルフカート、オフロード車両、または農業車両などを表し得る。
【0056】
例示的な車両200は、センサユニット202、無線通信システム204、RADARユニット206、レーザ距離計ユニット208、およびカメラ210を含む。さらに、例示的な車両200は、
図1の車両100に関連して説明された構成要素のいずれかを含み得る。RADARユニット206および/またはレーザ距離計ユニット208は、潜在的な障害物の存在について周辺環境を能動的に走査することができ、車両100のRADARユニット126および/またはレーザ距離計/LIDARユニット128と同様のものであり得る。
【0057】
センサユニット202は、車両200の上部に取り付けられ、車両200の周辺環境に関する情報を検出し、情報の表示を出力するように構成されている1つ以上のセンサを含む。たとえば、センサユニット202は、カメラ、RADAR、LIDAR、距離計、および音響センサの任意の組み合わせを含み得る。センサユニット202は、センサユニット202内の1つ以上のセンサの向きを調整するように動作可能であり得る1つ以上の可動マウントを含み得る。一実施形態では、可動マウントは、車両200の周囲の各方向から情報を得るようにセンサを走査することができる回転プラットフォームを含み得る。別の実施形態では、センサユニット202の可動マウントは、角度および/または方位の特定の範囲内での走査方式で移動可能であり得る。センサユニット202は、たとえば、自動車のルーフの上に取り付けられ得るが、他の取り付け位置も可能である。付加的に、センサユニット202のセンサは、異なる場所に分散され得、1つの場所に配置されなくてもよい。いくつかの見込みセンサタイプと取り付け位置には、RADARユニット206とレーザ距離計ユニット208が含まれる。さらに、センサユニット202の各センサは、センサユニット202の他のセンサとは独立して移動または走査されるように構成され得る。
【0058】
例示的な構成では、1つ以上のRADARスキャナ(たとえば、RADARユニット206)は、車200の前方付近に配置され得、無線反射物体の存在を、車両200の前方の領域を能動的に走査する。RADARスキャナは、たとえば、車両200の他の特性によって閉塞されることなく、車両200の前進経路を含む領域を照らすのに適した場所に配置され得る。たとえば、RADARスキャナは、フロントバンパー、フロントヘッドライト、カウル、および/またはボンネットなどに埋め込まれるか、またはその近くに取り付けられるように配置され得る。さらに、1つ以上の追加のRADAR走査デバイスは、たとえば、リアバンパー、サイドパネル、ロッカーパネル、および/または足回りなどにそのようなデバイスを含むことによって、無線反射物体の存在を、車両200の側面および/または後部を能動的に走査するように配置され得る。
【0059】
無線通信システム204は、
図2に示されるように、車両200のルーフに配置され得る。あるいは、無線通信システム204は、完全にまたは部分的に、他の場所に配置され得る。無線通信システム204は、車両200の外部または内部のデバイスと通信するように構成され得る無線送信機および受信機を含み得る。具体的には、無線通信システム204は、たとえば、車両通信システムまたは道路ステーションにおいて、他の車両および/またはコンピューティングデバイスと通信するように構成されている送信機を含み得る。そのような車両通信システムの例は、専用の短距離通信(DSRC)、無線周波数識別(RFID)、およびインテリジェント輸送システムに向けに提案されている他の通信規格を含む。
【0060】
カメラ210は、車両200の環境の複数の画像を捕捉するように構成されている、スチルカメラ、ビデオカメラなどの感光性機器であり得る。この目的のために、カメラ210は、可視光を検出するように構成され得、付加的または代替的に、赤外光または紫外光などのスペクトルの他の部分からの光を検出するように構成され得る。カメラ210は、二次元検出器とすることができ、任意選択的に、感度の三次元空間範囲を有し得る。いくつかの実施形態では、カメラ210は、たとえば、カメラ210から環境内のいくつかの点までの距離を示す二次元画像を生成するように構成されている距離検出器を含み得る。この目的のために、カメラ210は、1つ以上の範囲検出技術を使用し得る。
【0061】
たとえば、カメラ210は、車両200が環境中の物体にグリッドまたはチェッカーボードパターンなどの所定の光パターンを照射し、カメラ210を用いて周辺環境からの所定の光パターンの反射を検出する構造化光技術を用いて、距離情報を提供し得る。反射光パターンの歪みに基づいて、車両200は、物体上の点までの距離を決定し得る。所定の光パターンは、赤外光、またはそのような測定に適した他の波長の放射線で構成され得る。
【0062】
カメラ210は、車両200のフロントガラスの内側に取り付けられ得る。具体的には、カメラ210は、車両200の向きに対して前方から見た画像を捕捉するように配置され得る。カメラ210の他の取り付け位置および視野角もまた、車両200の内側または外側のいずれかで使用され得る。さらに、カメラ210は、調整可能な視野を提供するように動作可能な関連する光学系を有し得る。さらに、カメラ210は、パン/チルト機構などを介して、カメラ210のポインティング角度を変えるために可動マウントを用いて車両200に取り付けられ得る。
【0063】
III.通信システムの例
あるケースにおいては、
図2に関連して上述したセンサユニット202は、LIDAR、RADAR、他の光学センサ、および/または他のセンサなどの様々なセンサを含み得る。センサの動作中、センサユニットと車両の様々なシステムとの間で大量のデータを通信することが望ましい場合がある。
【0064】
センサユニットは、垂直軸の周りを回転する(たとえば、360°)ように構成されている回転可能なセンサのセットを含み得る。さらに、回転可能なセンサデバイスは、回転可能なセンサユニットに通信を送信し、回転可能なセンサユニットから通信を受信するように構成されている非接触電気結合を含み得る。たとえば、通信は、センサユニットとの間で送受信されるデータであり得る。
【0065】
図3は、非接触電気結合を形成する例示的な導波路システム300を示す。例示的な導波路システム300は、代表的な導波路セクションとして円形の導波路セクションを含むが、上述のように、他の導波路システムにおいて他のタイプおよび形状の導波路セクションも可能である。特に、導波路システム300は、第1の円形導波路セクション302Aおよび第2の円形導波路セクション302Bを含む。第1の円形導波路セクション302Aおよび第2の円形導波路セクション302Bは、ロータリージョイント304を経由して電気的に結合され得る。ロータリージョイント304において、第1の円形導波路セクション302Aおよび第2の円形導波路セクション302Bは、導波路の円形部分の中心軸を基準にしてほぼ整列され得る。
【0066】
システム300を形成する導波路は、金属材料、金属表面がメッキされた非金属材料、誘電体材料、これらの材料の組み合わせ、または電磁信号の伝搬を抑制および可能にする電磁特性を有する他の材料で構造化され得る。
【0067】
様々な実施形態では、ロータリージョイント304は、様々な形態をとり得る。図に示されるように、ロータリージョイント304は、エアギャップであり得る。たとえば、第1の円形導波路セクション302Aおよび第2の円形導波路セクション302Bは、電磁エネルギーが50GHz~100GHzの間である場合、1~3ミリメートル(mm)程度のエアギャップによって分離され得る。エアギャップは1mm~3mmである必要はない。いくつかの実施例では、エアギャップは、より大きく、またはより小さくなり得る。実際には、本導波路システムの一部は車両に取り付けられ、他の部分はセンサユニットに取り付けられ得る。センサユニットが車両に取り付けられると、導波路の2つの部分がエアギャップを形成しながら、互いに近接され得る。導波路システムの動作中、センサユニットの振動および回転が、エアギャップの間隔および導波路セクションの整列を変化させ得る。
【0068】
他の例に関して前述したように、ロータリージョイント304は、第1の円形導波路セクション302Aと第2の円形導波路セクション302Bとの間の物理的接続を含み得る。物理的接続は、第1の円形導波路セクション302Aおよび第2の円形導波路セクション302Bの端部の当接であり得る。いくつかの追加の例では、ロータリージョイント304は、他の構成要素も含み得る。たとえば、ロータリージョイント304は、回転を可能にしながら、第1の円形導波路セクション302Aと第2の円形導波路セクション302Bとを整列させるのに役立つ、ベアリングスリーブ、スリップリング、または同様の構造物などのいくつかの追加構成要素を含み得る。
【0069】
第1の円形導波路セクション302Aは、インターフェース導波路306Aおよび306Cとして示される複数のインターフェース導波路に結合され得る。第2の円形導波路セクション302Bはまた、インターフェース導波路306Bおよび306Dとして示される複数のインターフェース導波路に結合され得る。
【0070】
各インターフェース導波路は、チップアンテナを有する通信チップに結合され得る。たとえば、インターフェース導波路306Aは、チップアンテナ310Aを経由して通信チップ308Aに結合され、インターフェース導波路306bは、チップアンテナ310Bを経由して通信チップ308Bに結合され、インターフェース導波路306Cは、チップアンテナ310Cを経由して通信チップ308Cに結合され、およびインターフェース導波路306Dは、チップアンテナ310Dを経由して通信チップ308Dに結合される。いくつかの例では、単一の通信チップは複数のアンテナを有し、したがって、(
図6に関して示されるように)単一のチップが複数のインターフェース導波路に結合され得る。
【0071】
第1の円形導波路セクション302Aは、セプタム312Aを含み得、第2の円形導波路セクション302Bは、セプタム312Bを含み得る。各セプタムは、インターフェース導波路が円形導波路に結合する場所の中心によって画定される平面上に垂直に整列され得る。本質的に、セプタムは、インターフェース導波路の開口部間の円形導波路の壁を形成し得る。
【0072】
そのように構成されるため、例示的な導波路システム300は、いくつかの実施形態においては、通信チップ308Aおよび308Cがインターフェース導波路および円形導波路セクションを経由して通信チップ308Dおよび308Dと通信できるように動作し得る。たとえば、通信チップ308Aおよび308Cは各々、アンテナ310Aおよび310Cを介して、各々信号を送信し得る。チップ308Aからの信号は、インターフェース導波路306Aに結合され、それを通じて伝搬し得、チップ308Cからの信号は、インターフェース導波路308Cに結合され、それを通じて伝搬し得る。これらのインターフェース導波路の各々は、同様に、2つの信号を円形導波路セクション302Aに効率的に結合し得る。
【0073】
上述の説明に沿って、セプタム312Aは2つの信号の各々に直交モードを持たせ、その後、2つの信号は円形導波路の長さを下って、ロータリージョイントを通過して、セプタム312Bに伝搬し得る。この時点で直交モードを有する2つの信号は、セプタム312Bが信号を分割し、次いで、一方をインターフェース導波路306Bに結合し、他方をインターフェース導波路306Dに結合することを可能にし得る。次に、信号は、各々のインターフェース導波路を通じて伝搬し、それぞれアンテナ310Bおよび310Dを介して信号を受信する通信チップ308Bおよび308Dに結合され得る。
【0074】
図4Aは、アンテナ404を有する例示的なマイクロチップ402を示す。アンテナ404は、マイクロチップ402から出入りする信号を通信するためにマイクロチップ402によって使用され得る。多くの場合、特に無線周波数では、マイクロチップとの間のインターフェースは非効率的で、および、または設計が難しくなり得る。したがって、チップ通信を改善するために、マイクロチップは、マイクロチップの外部の構成要素に信号を通信できるアンテナを含み得る。
【0075】
従来のシステムでは、外部構成要素は、マイクロチップのアンテナによって出力された信号を受信するアンテナを有し得る(または外部アンテナは、マイクロチップのアンテナによって受信される信号を送信することができる)。本システムは、導波路を使用して、マイクロチップのアンテナによって送信された電磁エネルギーを直接収集する。導波路を使用してエネルギーを収集することにより、システムが、マイクロチップからの信号を他の様々な構成要素に効率的な方法で通信可能になり得る。
【0076】
図4Bは、2つのアンテナ454Aおよび454Bを有する例示的なマイクロチップ452を示す。例示的なマイクロチップ452はまた、2つのアンテナ454Aと454Bとの間に位置する接地部分456を含む。マイクロチップ452は、2つ(またはそれ以上)のアンテナを含み得、その各々は、マイクロチップ402のアンテナと同様に機能する。マイクロチップ452の各アンテナは、各々のインターフェース導波路に結合され得る。加えて、マイクロチップ452は、接地部分456を有し得る。接地部分456は、本明細書に開示される導波路構造に結合され得る。接地部分456を導波路構造に接地することにより、2つのアンテナは互いに十分に絶縁され得る。2つのアンテナが互いに絶縁されるとき、各アンテナは、他の各々のアンテナとの間で通信された信号を受信し得ない(またはそのごく一部を受信する。)。
【0077】
図5は、導波路502のセプタム504の一例を示す。
図3に示すように、セプタムは階段状パターンを有し得る。セプタム504は、金属材料、金属表面でメッキされた非金属材料、誘電体材料、これらの材料の組み合わせ、または電磁信号を変化させる電磁特性を有し得る他の材料で構築され得る。階段状パターンは、セプタムの一方の側で伝搬を開始する信号が、セプタムの他方の側で伝搬を開始する信号に対して直交モードを持たせるようにし得る。同様に、階段状パターンは、エネルギーに含まれるモードに基づいて電磁エネルギーを分割し得る。階段状パターンは、第1のモードを有する部分信号がセプタムの一方の側で伝搬を継続するようにし、第2のモードを有する部分信号がセプタムの反対側で伝搬を継続するようにし得る。
【0078】
伝搬モードを分離するセプタムを使用を通じて、本導波路構造を経由して互いに通信している2つのチップが、導波路の回転に関係なく通信を維持し得る。したがって、一方のチップのアンテナによって送信された信号は、回転全体を通して対応するチップによって受信され得る可能性がある。本セプタムは階段状パターンを有するように示されているが、他の形状も同様に使用され得る。また、いくつかの例では、直交性が望まれない場合には、セプタムは省略され得る。
【0079】
図6は、非接触電気結合を形成する別の例示的な導波路システム600を示す。導波路システム600は、第1の円形導波路セクション602Aおよび第2の円形導波路セクション602Bを含む。第1の円形導波路セクション602Aおよび第2の円形導波路セクション602Bは、ロータリージョイント604を経由して電気的に結合され得る。
【0080】
第1の円形導波路セクション602Aは、インターフェース導波路606Aおよび606Cとして示される複数のインターフェース導波路に結合され得る。第2の円形導波路セクション602Bはまた、インターフェース導波路606Bおよび606Dとして示される複数のインターフェース導波路に結合され得る。
【0081】
各インターフェース導波路は、チップアンテナを有する通信チップに結合され得る。たとえば、インターフェース導波路606Aは、チップアンテナ610Aを経由して通信チップ608Aに結合され、インターフェース導波路606Cは、チップアンテナ610Cを経由して通信チップ608Aに結合され、インターフェース導波路606Bは、チップアンテナ610Bを経由して通信チップ608Bに結合され、およびインターフェース導波路606Dは、チップアンテナ610Dを経由して通信チップ608Bに結合される。第1の円形導波路セクション602Aは、セプタム612Aを含み得、第2の円形導波路セクション602Bは、セプタム612Bを含み得る。
【0082】
そのように構成されるため、例示的な導波路システム600は、アンテナ610Aおよび610Cを介して初期信号を送信する単一の通信チップ608Aと、アンテナ610Bおよび610Dを介して分割信号を受信する単一の通信チップ608B(
図4Bのマイクロチップ452など)を除いて、上述の例示的な導波路システム300と同様に(たとえば、信号がシステムを通じて伝搬し、直交モードを有するようにされ得る)動作し得る。
【0083】
付加的に、より多くのチップとアンテナも含まれ得る。各アンテナは、それ自体の各々のインターフェース導波路に結合され得る。いくつかの例では、4つのアンテナ、および導波路システムの各側に4つのインターフェース導波路があり得る。他の予測しうる例も同じく可能である。
【0084】
上述の実施態様の多くの変形も同様に可能であり、各々が車両と少なくとも1つのセンサとの間の通信を有利かつ確実に提供する。一実施形態では、たとえば、車両側またはセンサ側のいずれかが、受信チップのセットを含まなくてもよい。たとえば、車両は、レーダユニット(たとえば、RADARユニット126)による直接受信のために、本明細書に記載されたものと同様の導波路システムを通じて信号を送信するように構成されているチップのセットを含み得る。結果として、レーダユニットは、受信チップが信号を受信してレーダユニットに結合した場合よりも、信号損失および/または他の変化が少ない信号を受信し得る。
【0085】
別の実施形態では、第1および第2の導波路セクションは、ロータリージョイント以外の手段によって互いに結合され得る。たとえば、2つの導波路セクションは、直接結合されてもよく、それにより、インターフェース導波路との間に出入りする信号に結合され得る特異導波路セクションを形成し得る。特に、特異導波路は、単一の材料片から機械加工されてもよく、または2つの別個の導波路セクションを結合(たとえば、はんだ付け)することによって形成され得る。
【0086】
いくつかのさらなる例では、回転がまったくない場合があり、すなわち、2つの導波路が互いに対して固定され得る。さらに、これらの例では、2つの導波路は単一の導波路であり得る。
【0087】
図7は、方法例を示す。ブロック702では、方法は、電磁信号を第1のインターフェース導波路に結合することを含む。第1のインターフェース導波路は、マイクロチップのアンテナ内に配置されたアンテナによって送信される信号を受信できるように構成され得る。第1のインターフェース導波路は、導波路に結合するアンテナによって送信されるエネルギーの量を最大化しようと試みる方法で設計され得る。信号は、第1のインターフェース導波路の第1の端部に結合され得る。
【0088】
ブロック704で、方法は、導波路内に伝搬モードを誘導することを含む。第1のインターフェース導波路は、第2の端部で導波路に結合され得る。第1のインターフェース導波路は、マイクロチップから受信された信号を導波路内で伝搬させ始め得る。導波路はまた、関連する伝搬モードを有することによって信号を導波路に伝搬させるように構成されているセプタムを有し得る。各端部に1つ以上のインターフェース導波路があるいくつかの例では、セプタムは、各インターフェース導波路からの信号を、対応する伝搬モードを有する各信号と組み合わせ得る。
【0089】
たとえば、あるインターフェース導波路からの信号は、セプタムによって誘導される第1のモードを有し得、別のインターフェース導波路からの信号は、セプタムによって誘導される第2のモードを有し得る。モードは互いに直交し得るので、元の信号は、セプタムがモードに基づいて信号を分割することに基づいて(後のブロックで)取得され得る。
【0090】
ブロック706で、方法は、ロータリージョイントを横切って伝搬モードを結合することを含む。いくつかの例では、ロータリージョイントはエアギャップを含み得る。他の例では、ロータリージョイントは、導波路の物理的接続を含み得る。ブロック706で、導波路の第1のセクションを伝搬する信号は、ロータリージョイントを横切り、導波路の第2のセクションを伝搬し得る。ロータリージョイントは、導波路の第1のセクションが、導波路の第2のセクションに対して共通の軸を中心に回転することを可能にし得る。回転の軸は、完全に共通ではなくてもよいが、近いものであってもよい。
【0091】
ブロック708において、方法は、伝搬モードを第2のインターフェース導波路に結合することを含む。第2の導波路セクションは、特定のモードを有する信号の一部を第2のインターフェース導波路に向けるように構成されているセプタムを含み得る。いくつかの例では、各端部に1つ以上のインターフェース導波路がある場合、セプタムが、第1のモードを1つのインターフェース導波路に分割し、第2のモードを別のインターフェース導波路に分割し得る。前述のように、モードは互いに直交し得るので、元の信号は、セプタムがモードに基づいて信号を分割することに基づいて取得され得る。
【0092】
ブロック710で、方法は、第2のインターフェース導波路から出た電磁信号を結合することを含む。第2のインターフェース導波路は、マイクロチップのアンテナによって受信されるインターフェース導波路から放射する信号の割合を最大にするように設計され得る。
【0093】
したがって、方法700は、2つのマイクロチップのうちの1つが回転プラットフォーム上に取り付けられている間であっても、2つのマイクロチップが互いに無線周波数内にあることを可能にする。いくつかの例では、信号はマイクロチップで発生または終了しなくてもよい。他の構造物は、インターフェース導波路からの信号を発射または受信するために使用され得る。たとえば、レーダ信号発生器および受信機は、1つのインターフェース導波路に結合され得る。他方の端部にはレーダアンテナが設けられ得る。本システムを経由して、レーダアンテナは、レーダ信号発生器および受信機との通信を維持しながら、回転プラットフォーム上に設けられ得る。
【0094】
他のいくつかの例では、導波路の各端部に複数のインターフェース導波路が設けられ得る。これらの例では、直交信号を作成するため、複数の信号がロータリージョイントを通じて通信され、ロータリージョイントの後ろで個別に回収され得る。
【0095】
様々な態様および実施形態が本明細書において開示されているが、その他の態様および実施形態は、当業者には明らかであろう。本明細書において開示される様々な態様および実施形態は、例示を目的とするものであり、限定することを意図するものではなく、真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲により示される。