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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】座椅子型排泄介護装置
(51)【国際特許分類】
   A61G 9/00 20060101AFI20240308BHJP
   A47K 11/04 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
A61G9/00 G
A47K11/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022093126
(22)【出願日】2022-06-08
(65)【公開番号】P2023180054
(43)【公開日】2023-12-20
【審査請求日】2022-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】513262908
【氏名又は名称】田中 文藏
(72)【発明者】
【氏名】田中 文藏
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3184393(JP,U)
【文献】特開2016-209223(JP,A)
【文献】特許第6484770(JP,B1)
【文献】特表2014-512233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 9/00-9/02
A47K 11/00-11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
排泄後の股間水洗洗浄するために、排泄物を包合する包合シート(9)を包合シートストッカー(1)から、包合シート外枠(8)の外周面(29)から内周面(30)へと引き出し、排泄者の股間部に篏合して包合シート(9)を接する包合シート外枠(8)の、背面側に上下方向に外枠切り込み(21)を設け、水洗ノズル(12)と、洗浄水回収皿(13)とを、伸動作、戻り動作させて、股間水洗動作実行のための水洗ノズル挿入口(11)を設けた包合シート外枠(8)を備えた、座椅子型排泄介護装置。
【請求項2】
平面形状を腹部側から、背面側の奥行方向に略長円形の長手方向とし、左右の肩の方向左方向、と、右方向とを略長円形の短手方向とし、縦方向に包合シート(9)をストックする包合シートストッカー(1)とし、駆動送りローラー(6)、(7)の外周面と、包合シートストッカー(1)に包合シート(9)を挟んで駆動送りローラー(6)、(7)を正回転、又は、逆回転させ、包合シート(9)のストック動作と、供給(払い出し)動作を可能な構造とする包合シートストッカー(1)を備えた請求項1に記載の座椅子型排泄介護装置。


【請求項3】
包合シートストッカー(1)の両奥行側上部に形成され、回動アーム切り込み(20)を備えた包合シートストッカー背面側包合シート案内爪(2)と、包合シートストッカー腹部側包合シート案内爪(3)と形状を、両奥行側から見て、なだらかな山形曲線形状にして、包合シート(9)のストック導入時の包合シート(9)と、包合シートストッカー(1)との導入センターリング機能を果たす、請求項1または2に記載の座椅子型排泄介護装置。
【請求項4】
背面側駆動ローラー(6)を時計方向へ一定回回転して包合シート(9)に弛みを持たせ、次に回動アーム(16)が回動して、包合シート(9)を、包合シート外枠(8)に形成された外枠切り込み(21)から、包合シート(9)を引きずりながら、回動アーム切り込み(20)に押し込んで水洗ノズル挿入口(11)を形成する請求項2に記載の座椅子型排泄介護装置。
【請求項5】
水洗ノズル(12)を水洗ノズル挿入口(11)の中へ挿入して、排泄者の股間へ向けて放水洗浄する、洗浄水は股間から包合シート(9)の中へしたたり排出される、一定時間の放水洗浄後、水洗ノズル(12)は水洗ノズル挿入口(11)から戻り動作をはじめ、一定距離の水洗ノズル(12)の戻り後、洗浄水回収皿(13)を伸動させ、水洗ノズル(12)からの排水を受け取り、再び洗浄水回収皿(13)から洗浄廃水を包合シート(9)の中へと排出する、水洗ノズル(12)が完全に元へ縮動完了後、水洗ノズル(12)先端部の放水による洗浄を開始する、水洗ノズル(12)の洗浄廃水も洗浄水回収皿(13)に受けて包合シート(9)の中へと排出する、一定時間の後、洗浄水回収皿(13)を縮動させ、回動アーム(16)が回動して戻して次の股間水洗起動動作に備える、請求項1に記載の座椅子型排泄介護装置。
【請求項6】
排泄介護装置本体(56)は、包合シートはがし前後プレート(61)を上下動する包合シートはがし上下動アクチュエータ(60)を備え、包合シート(9)熱着後の、包合シート前後熱着板(62)に融着した包合シート(9)をはぎ取る機能を備えた、請求項1に記載の座椅子型排泄介護装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包合シートの中へと排泄物を導入、封印する排泄介護装置において、包合シート外枠を介して、臀部を囲む袋状の排泄物包合シートの外側から、包合シート内側へと水洗ノズルを差し入れ、肛門周辺に付着した排泄物を洗浄するための、袋状の排泄物包合シートへの水洗ノズル出入スペース形成に関する座椅子型排泄介護装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
座位椅子型排泄装置に排泄行為者の意思による、排泄股間部の拭き取り装置を備えた座位型排泄装置としているが、さらに股間部への温水吹き付けてからの排泄股間部の拭き取りとすることにより股間洗浄効果を上げる。
現状では、市場に単体販売されている水洗便座は、多種、高機能であり改めて、排泄介護装置において別途備える必要はなく、連動として水洗便座を備えることによって、さらに座椅子型排泄介護装置の機能レベルを上げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許6484770号
【発明の概要】
【0004】
本発明は、特許6484770に開示されていない、包合シート形状の新規提案と、股間拭き取り効果の向上に関する。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
座椅子型排泄介護装置の、特許6484770では排泄後の股間拭き取り装置が考案されたが、さらに股間洗浄を水洗での実行が不足していた。
【0006】
包合シートを排泄装置のストッカーへ手挿入して、ドーナツ状に準備し、長い形状を成す包合シートを座椅子型排泄介護装置に備えると手間がかかる。
【0007】
ストッカーへ、包合シートをドーナツ状にストックすると、ストッカーからの包合シートのずれ落ちが生ずるために、ずれ防止の処置が要求される。
【0008】
排泄者の肛門や、股間周囲に直接接触する包合シートの表面について、例えば樹脂シート材等の場合そのままではすべりが生じ拭き取り効果が薄い。
【0009】
包合シート外枠の形状を、水洗便座の水洗ノズルの挿入口を形成可能な形状とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
包合シートは、必要に応じて座椅子型排泄介護装置へ自動供給できる構造とする。
【0011】
包合シートストッカーの包合シート導入口の形状を、包合シートと、包合シートストッカーとの、導入抵抗を無くし、導入時の自動センターリング可能なガイド形状とする。
【0012】
包合シートストッカーへの、包合シートストックは包合シート送り装置によって実施する。
【0013】
股間水洗装置を設けて、排泄後の股間洗浄の効果を高める。
【0014】
股間水洗装置は、市販の高機能付き水洗便座を利用して、座椅子型排泄介護装置と連動して利用しても良い。
【0015】
包合シートをガイドし排泄者の左右内腿に挟んで、股間から臀部に篏合して接する包合シート外枠の人体背面側の一部に凹部を設け、そこに包合シートを押し下げて空間を形成して水洗ノズルの導入口を形成する。
【0016】
排泄者の肛門や、股間周囲に直接接触する包合シートの表面に不織布等を貼り付けする事によってふき取り時のすべりを防止する。
【0017】
包合シートを連続した筒形状から、一端を閉じた長い袋状とする。
【発明の効果】
【0018】
必要に応じて座椅子型排泄介護装置へ自動供給できる構造とすることにより、包合シー

化できる。
【0019】
包合シートストッカーの包合シート導入口の形状を、包合シートと、包合シートストッカーとの、導入抵抗を無くす形状とすることにより、包合シートのストック作業時に、人手による、包合ストッカーへの人力での包合シート案内作業が省略できる。
【0020】
座椅子型排泄介護装置に、水洗機能を設けることによって、股間洗浄の達成度を充実できる。
【0021】
座椅子型排泄介護装置の水洗機能を、市販水洗便座を利用できる構造とすることにより、製造経費節減、高機能な水洗機能を容易に入手できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1(A)は、包合シートストッカーへの、包合シートストック初期状態の斜視図であり、(B)は、包合シートストック動作状態斜視図である。
図2図2は、包合シートストッカーへの、包合シートストック完了状態の斜視図である。
図3図3は、自動水洗ノズル挿入口形成、包合シートストック装置の全体斜視図である。
図4図4は、包合シートストッカー背面側包合シート案内爪に形成された、の斜視図である。
図5図5(B)は、座椅子型排泄介護装置全体の外観図であり、(A)は断面A―Aである。
図6図6は、座椅子型排泄介護装置の斜視図である。
図7図7は、排泄介護装置本体の斜視図である。
図8図8、(A)と,(B)は、排泄介護装置本体の斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
左右の肩の方向を左方向、と、右方向、頭部から足元方向を上方向、下方向、腹部側から背面側方向を奥行方向とする。
尚、各部は模式的に示すものであって、本発明は図示また形態(形状、数量等)に限定するものではない。
以下、本発明の実施の形態を図1図5を用いて説明する。
【0024】
本発明の座椅子型排泄介護装置は、上面に、下段座板(54)を備えた座椅子(51)と、水洗便座(22)と、浄水タンク(23)と、浄水供給ポンプ(50)と、包合シート外枠(8)と、ストック装置(7a)と、排泄介護装置本体(56)と、排泄介護装置本体上下動アクチュエータ(53)を備えている。
【0025】
図7に示す、排泄介護装置本体(56)は、排泄介護装置本体フレーム(56a)に、先端ブロック(58)を、先端ブロック連結具(59)によって、左方向と、右方向とに、股間側から背面側へ自由に水平移動、水平回動する構造に備え、第一包合シート送り装置(24)と、上下動して包合シートはがし前後プレート(61)を上下方向に作動する、包合シートはがし上下動アクチュエータ(60)と、包合シート(9)の前後を熱着して切断する、包合シート前後熱着、切断ユニット(70)と、排泄物を包合し切断された包合シート(9)を送るための第二包合シート送り装置(25)を備えている。
【0026】
先端ブロック(58)と、排泄介護装置本体フレーム(56a)とを、接続する先端ブロック連結具(59)の接続部全てをピン接合とし、接続部を球面軸受け構造とすることにより、左方向と、右方向とに、股間側から背面側へ自由に水平移動、水平回動する構造を成している。
【0027】
包合シート外枠(8)は、先端ブロック(58)に、外枠連結具付勢体(57)によって上下動可能に設置されている。
【0028】
包合シート外枠(8)は、平面形状を、左右の太もも部で挟み込んで安定装着する為の、腹部側と、背面側とを、それぞれ略円形形状として、奥行き方向で接続し、人体側面視において腹部側から、股間を通り、背面側の臀部に沿って、腹部側と、背面側とを、それぞれ上方に湾曲した形状をなしている。
【0029】
図1、(B)に示す、ストック装置(7a)は、包合シートストッカー(1)と、包合シートストッカー背面側包合シート案内爪(2)と、包合シートストッカー腹部側包合シート案内爪(3)と、背面側駆動ローラーキャッチ(4)と、腹部側駆動ローラーキャッチ(5)と、背面側駆動ローラー(6)と、腹部側駆動ローラー(7)とで構成されている。
【0030】
図5と、図6とに示す、本発明の座椅子型排泄介護装置は、座椅子(51)の上面に設置された下段座板(54)の下面側に、上下動アクチュエーター(53)の固定側端部をピン接合し、上下動アクチュエーター(53)の可動部先端を排泄介護装置本体上下動板(55)にピン接合し、排泄介護装置本体(56)を吊り下げた構造として、上下動アクチュエーター(53)によって排泄介護装置本体(56)を上下動可能な構造としている。
【0031】
図6に示す、下段座板(54)の上面に、便座スペーサ(31)を上下方向に介して水洗便座(22)を設置している
【0032】
図6に示す、水洗便座(22)は、市販の水洗便座であっても良い。
【0033】
図6に示す、水洗便座への浄水供給は、座椅子(51)に備えられた浄水タンク(23)から浄水ポンプ(50)の作動によって水洗便座へ浄水供給する。
又、その水洗便座への浄水供給のタイミングは、排泄者の股間洗浄動作毎に、自動的に浄水ポンプ(50)が作動して浄水供給する。
【0034】
図5と、図6に示す、排泄介護装置本体(56)は、排泄介護装置本体上下動レール(52)に沿って上下動可能に備えられた排泄介護装置本体上下動板(55)に排泄介護装置本体連結材(55a)によって接合して設置されている。
【0035】
図6と、図7に示す、排泄介護装置本体(56)は、先端ブロック(58)を先端ブロック連結具(59)で排泄介護装置本体フレーム(56a)に連結し、第一包合シート送り装置(24)と、包合シート前後熱着、切断ユニット(70)と、第二包合シート送り装置(25)とを備えている。
又、図7に示す、包合シート前後熱着、切断ユニット(70)は排泄物を封印した包合シート(9)を熱着する為の2列の包合シート前後熱着板(62)を備え、熱着、切断ユニット上下動アクチュエータ(71)によって上下動によって包合シート(9)を熱着、切断する。
【0036】
図8(A)、(B)に示す、包合シート前後熱着板当て座(26)の形状を、包合シート前後熱着板(62)の熱着面に沿って、包合シート前後熱着板(62)との熱着面の断面形状を、円周面形状断面として、熱着面の拡散による熱着不良個所を無くすことができる。
【0037】
図8(A)、(B)に示す、排泄介護装置本体(56)は、包合シート前後熱着板での熱着後に融着した包合シート(9)をはぎ取るための、包合シートはがし前後プレート(61)を備え、包合シート前後熱着、切断ユニット(70)上面に備えられた包合シートはがし上下動アクチュエータ(60)の上下動によって包合シート(9)を熱着後に融着した包合シート(9)をはぎ取る。
【0038】
図5に示す、本発明の座椅子型排泄介護装置は、包合シートストッカー(1)にストックされた包合シート(9)を包合シートストッカー(1)から引き出し,包合シート外枠
(8)の外周面(29)から内周面(30)へと引き出し、排泄物を封入した包合シート(9)を、左右の肛門開閉アーム左(27)、右(28)とで挟み込み、排泄物を押しつぶしながら封入した包合シート(9)を、第一包合シート送り装置(24)によって送り出し、包合シート前後熱着、切断ユニット(70)を通過して、熱着切断された包合シート(9)を、第二包合シート送り装置(25)によって排泄物を封印した包合シート(9)を排出する。
【0039】
図1に示す、包合シートストッカー(1)は、平面形状を腹部側から、背面側の奥行方向に略長円形の長手方向とし、左右の肩の方向左方向、と、右方向とを略長円形の短手方向とし、縦方向に包合シート(9)をストックする包合シートストッカー(1)として包合シート(9)をストックする。
【0040】
図1(A)に示す、包合シートストッカー(1)の上方向から下方向へと、包合シート(9)の左右を手に取って、包合シートストッカー(1)腹部側、背面側それぞれの包合シートストッカー腹部側包合シート案内爪、包合シートストッカー背面側包合シート案内爪の外面に沿わせて、包合シート(9)を下方向へと、包合シートセット位置(10)まで差し込む。
【0041】
図1(A)と、(B)とに示す、腹部側と、背面側とに備えられた、腹部側駆動ローラーキャッチ(5)と、背面側駆動ローラーキャッチ(4)とを手動においてそれぞれの方向へ押し倒して駆動送りローラー(6)、(7)をともに開放し、奥行方向に備えられた駆動送りローラー(6)、(7)の外周面と、包合シートストッカー(1)の奥行面に包合シート(9)を挟んで駆動送りローラー(6)、(7)を正回転、又は、逆回転させ、包合シート(9)のストック動作と、供給(払い出し)動作を可能な構造とする。
【0042】
図1(A)と、(B)とに示す、腹部側と、背面側とに備えられた、腹部側駆動ローラーキャッチ(5)と、背面側駆動ローラーキャッチ(4)とが無く、駆動送りローラー(6)、(7)をともに、包合シートストッカアー(1)に押し当てたままであっても、奥行方向に備えられた駆動送りローラー(6)、(7)の外周面と、包合シートストッカー(1)の奥行面に包合シート(9)を挟んで駆動送りローラー(6)、(7)を正回転、又は、逆回転させ、包合シート(9)のストック動作と、供給(払い出し)動作を可能な構造としても良い。
【0043】
図3に、包合シートストッカー(1)にストックされた包合シート(9)のストック状態と、水洗ノズル挿入口(11)の形成状態を示す。
【0044】
図1に示す、包合シートストッカー(1)の両奥行側上部に形成された、包合シートストッカー背面側包合シート案内爪(2)と、包合シートストッカー腹部側包合シート案内爪(3)との、なだらかな山形曲線形状によって、包合シート(9)のストック導入時の包合シート(9)と、包合シートストッカー(1)との導入センターリング機能を果たし、整然とした包合シート(9)のストック動作ができる。
【0045】
図4に示す、包合シート外枠(8)の背面側に、回動アーム(16)との緩衝を避ける為の、外枠切り込み(21)を上下方向に形成する。
【0046】
図4に示す、包合シートストッカー(1)の背面側に、包合シートストッカー背面側包合シート案内爪に、回動アーム(16)との緩衝を避ける回動アーム切り込み(20)を上下方向に形成する。
【0047】
図2に示すように、包合シートストッカー(1)に、包合シート(9)をストックして準備し、背面側駆動ローラー(6)のみを時計方向に一定回数回転する事により、背面側の包合シート(9)に弛みを持たせる、その後に、回動アーム(16)を、回動させて包合シート(9)を、図1に示す回動アーム切り込み(20)の中に押し込む、この動作によって、包合シート外枠(8)の背面側に水洗ノズル(12)の出入口となる、水洗ノズル挿入口(11)を形成する。
【0048】
回動アーム(16)は、図2と、図3とに示す回動アームブラケット(17)に設けられた回動アーム支点(18)に回動反転可能にピン接合され、同じく回動アーム(16)に設けられた、回動アーム作用点(19)にピン接合した回動アームアクチュエータ(15)の往復動によって回動反転動作をする構造である。
【0049】
図2と、図3とに示す水洗ノズル(12)は、回動アーム(16)の動作によって形成された水洗ノズル挿入口(11)の中を通過出入する。
【0050】
図3に示す、洗浄水回収皿(13)は、洗浄水回収皿アクチュエータ(14)の先端部に拘束され、水洗ノズル挿入口(11)と連携して、洗浄水回収皿アクチュエータ(14)
の、往復動作によって奥行方向に伸縮動する構造であり、下面座板(54)の上面、又は、水洗便座(22)下面の背面側に備えられている。
【0051】
水洗起動動作とは、図2と、図3に示す、背面側駆動ローラー(6)の時計方向回転と、水洗ノズル(12)と、回動アーム(16)と、洗浄水回収皿(13)の連動動作は、座椅子型排泄介護装置側からの、水洗起動信号によって、背面側駆動ローラー(6)を時計方向へ一定回回転して包合シート(9)に弛みを持たせ、次に回動アーム(16)が回動して、包合シート(9)を、包合シート外枠(8)に形成された外枠切り込み(21)から、包合シート(9)を引きずりながら、回動アーム切り込み(20)に押し込んで水洗ノズル挿入口(11)を形成する。
水洗ノズル(12)を水洗ノズル挿入口(11)の中へ挿入して、排泄者の股間へ向けて放水洗浄する、洗浄水は股間から包合シート(9)の中へしたたり排出される、一定時間の放水洗浄後、水洗ノズル(12)は水洗ノズル挿入口(11)から戻り動作をはじめ、一定距離の水洗ノズル(12)の戻り後、洗浄水回収皿(13)を伸動させ、水洗ノズル(12)からの排水を受け取り、再び洗浄水回収皿(13)から洗浄廃水を包合シート(9)の中へと排出する、水洗ノズル(12)が完全に元へ縮動完了後、水洗ノズル(12)先端部の放水による洗浄を開始する、洗浄廃水も洗浄水回収皿(13)に受けて包合シート(9)の中へと排出する、一定時間の後、洗浄水回収皿(13)を縮動させ、回動ア ーム(16)を反転して戻して次の股間水洗起動動作に備える。
【0052】
包合シート(9)の一端を閉じた袋状とすることによって、包合シート(9)の排泄介護装置への装着時の一端熱着作業の手間を省くことができる。
【符号の説明】
【0053】
1 包合シートストッカー
2 包合シートストッカー背面側包合シート案内爪
3 包合シートストッカー腹部側包合シート案内爪
4 背面側駆動ローラーキャッチ
5 腹部側駆動ローラーキャッチ
6 背面側駆動ローラー
7 腹部側駆動ローラー
7a ストック装置
8 包合シート外枠
9 包合シート
10 包合シートセット位置
11 水洗ノズル挿入口
12 水洗ノズル
13 洗浄水回収皿
14 洗浄水回収皿アクチュエータ
15 回動アームアクチュエータ
16 回動アーム
17 回動アームブラケット
18 回動アーム支点
19 回動アーム作用点
20 回動アーム切り込み
21 外枠切り込み
22 水洗便座
23 浄水タンク
24 第一包合シート送り装置
25 第二包合シート送り装置
26 包合シート前後熱着板当て座
27 肛門開閉アーム左
28 肛門開閉アーム右
29 外周面
30 内周面
31 便座スペーサ
50 浄水供給ポンプ
51 座椅子
52 排泄介護装置本体上下動レール
53 排泄介護装置本体上下動アクチュエータ
54 下段座板
55 排泄介護装置本体上下動板
56 排泄介護装置本体
56a排泄介護装置本体フレーム
57 外枠連結具付勢体
58 先端ブロック
59 先端ブロック連結具
60 包合シートはがし上下動アクチュエータ
61 包合シートはがし前後プレート
62 包合シート前後熱着板
70 包合シート前後熱着、切断ユニット
71 熱着、切断ユニット上下動アクチュエータ



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8