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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】燃料電池装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20240308BHJP
   H01M 8/04029 20160101ALI20240308BHJP
   H01M 8/04044 20160101ALI20240308BHJP
   H01M 8/0606 20160101ALI20240308BHJP
   H01M 8/0432 20160101ALI20240308BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20240308BHJP
   H01M 8/0444 20160101ALI20240308BHJP
【FI】
H01M8/04 N
H01M8/04029
H01M8/04044
H01M8/0606
H01M8/0432
H01M8/04746
H01M8/0444
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022179944
(22)【出願日】2022-11-10
(65)【公開番号】P2023072686
(43)【公開日】2023-05-24
【審査請求日】2022-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0155854
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ヘジョン ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ドンクン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンスク ウー
(72)【発明者】
【氏名】ジフン ジュン
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-280794(JP,A)
【文献】特開平8-255624(JP,A)
【文献】特開平10-26029(JP,A)
【文献】特開2020-205195(JP,A)
【文献】特開2009-152013(JP,A)
【文献】特開平10-321249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00-8/2495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池装置であって、
水素と酸素を電気化学反応させて電気エネルギーを生成するスタックと、
改質ガスを生成して前記スタックに供給する改質器と、
前記改質器を加熱するバーナーと、
前記スタックに供給される冷却水を貯蔵する給水タンクと、
外気を吸入して送出するバーナーエアブロアーと、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記バーナーに供給するメイン給気流路と、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を加熱空気と冷却空気とに変換するボルテックスチューブと、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記メイン給気流路またはボルテックスチューブに選択的に供給する3方バルブと、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気と冷却空気を第1転換流路及び第2転換流路の中で互いに異なる流路に転換して排出させる4方バルブと、
前記給水タンクから排出される冷却水と前記第1転換流路から排出される空気との間で熱交換させる第1熱交換器と、
前記第1熱交換器を通過した冷却水を前記スタックに供給する冷却水流路と、
前記第1熱交換器を通過した空気を前記バーナーに供給する第1給気流路と、
前記改質器から排出される改質ガスと前記第2転換流路から排出される空気との間で熱交換させる第2熱交換器と、
前記第2熱交換器を通過した改質ガスを前記スタックに供給する改質ガス流路と、
前記第2熱交換器を通過した空気を前記バーナーに供給する第2給気流路と、を備えてなる、燃料電池装置。
【請求項2】
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記4方バルブに供給する熱風供給流路と、
前記ボルテックスチューブから排出される前記冷却空気を前記4方バルブに供給する冷気供給流路と、を更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項3】
前記第1転換流路は、前記4方バルブと前記第1熱交換器とを連結し、
前記第2転換流路は、前記4方バルブと前記第2熱交換器とを連結する、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項4】
前記第1転換流路から分岐されて前記第1給気流路に連結される第1バイパス流路と、
前記第1バイパス流路に配置され、前記第1転換流路を通過する空気が前記第1熱交換器をバイパスするように開放することができる第1バイパスバルブと、
前記第2転換流路から分岐されて前記第2給気流路に連結される第2バイパス流路と、
前記第2バイパス流路に配置され、前記第2転換流路を通過する空気が前記第2熱交換器をバイパスするように開放することができる第2バイパスバルブと、を更に備える、請求項3に記載の燃料電池装置。
【請求項5】
前記第1給気流路は、一端が前記第1熱交換器と連通し、他端が前記メイン給気流路に連結され、
前記第2給気流路は、一端が前記第2熱交換器と連通し、他端が前記メイン給気流路に連結される、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項6】
前記給水タンクに貯蔵された水を前記スタックに供給する冷却水ポンプを更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項7】
前記冷却水流路を通過する冷却水と前記改質ガス流路を通過する改質ガスとの間で熱交換させる改質ガス熱交換器を更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項8】
前記改質ガス流路から分岐され、前記バーナーと連通する改質ガスバイパス流路と、
前記改質ガスバイパス流路に配置される改質ガスバイパスバルブと、
前記改質ガス流路から前記改質ガスバイパス流路が分岐される地点の下流に配置される改質ガスバルブと、を更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項9】
外気を吸入して前記スタックに供給するスタックエアブロアーと、
前記スタックエアブロアーと前記スタックを連結するスタック給気流路と、
前記スタックから外部と連通するスタック排気流路と、
前記スタック給気流路に配置され、開閉するスタックインバルブと、
前記スタック排気流路に配置され、開閉するスタックアウトバルブと、を更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項10】
前記燃料電池装置が稼働し始めれば、前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記メイン給気流路に供給するように前記3方バルブを制御する制御部を更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項11】
前記改質器の内部温度が設定改質器温度値に到逹すれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第1転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第2転換流路に排出するように前記4方バルブを制御する制御部を更に備える、請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項12】
前記スタックから排出される冷却水を前記給水タンクに供給する冷却水回収流路と、
前記スタックから排出される冷却水の温度を感知する第1温度センサーと、
前記スタックに供給される前記改質ガスの温度を感知する第2温度センサーと、を更に備える、請求項4に記載の燃料電池装置。
【請求項13】
前記第1温度センサーで感知した冷却水の温度が設定冷却水温度値より低ければ、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第1転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第2転換流路に排出するように前記4方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブは閉鎖し、
前記第2バイパスバルブは開放するように制御する制御部を更に備える、請求項12に記載の燃料電池装置。
【請求項14】
前記第1温度センサーで感知した冷却水温度と設定冷却水温度値との差が所定差分以上であれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第2転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第1転換流路に排出するように前記4方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブは閉鎖し、
前記第2バイパスバルブは開放する、ように制御する制御部を更に備える、請求項12に記載の燃料電池装置。
【請求項15】
前記第1温度センサーで感知した冷却水の温度が設定冷却水温度値以上であるとともに前記設定冷却水温度値との差が所定差分未満であれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第1転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第2転換流路に排出するように前記4方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブは開放し、
前記第2バイパスバルブは閉鎖する、ように制御する制御部を更に備える、請求項12に記載の燃料電池装置。
【請求項16】
前記制御部は、
前記第2温度センサーで感知した改質ガス温度が設定改質ガス温度値以下であれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記バーナーに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブ及び前記第2バイパスバルブが閉鎖する、ように制御する、請求項15に記載の燃料電池装置。
【請求項17】
燃料電池装置の制御方法であって、
前記燃料電池装置は、水素と酸素を電気化学反応させて電気エネルギーを生成するスタックと、改質ガスを生成して前記スタックに供給する改質器と、を備えてなり、
バーナーエアブロアーが外部空気を吸入して排出し、前記バーナーエアブロアーから排出される空気をバーナーに供給し、燃料を前記バーナーに供給し、前記バーナーを稼働させて前記改質器を予熱させる予熱運転モードを遂行する段階と、
前記改質器の内部温度が設定改質器温度値に到逹すれば、前記バーナーエアブロアーから排出される空気をボルテックスチューブに供給し、給水タンクから排出される冷却水を前記ボルテックスチューブから排出される加熱空気と熱交換させた後、前記スタックに供給し、前記改質器で生成されて排出される改質ガスを前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気と熱交換させた後、前記バーナーに供給し、前記熱交換された加熱空気と冷却空気を前記バーナーに供給して改質運転モードを遂行する段階と、
前記改質器で生成される改質ガスに含有された一酸化炭素の濃度が設定濃度値以下であれば、前記冷却空気と熱交換した改質ガスを前記加熱空気と熱交換した冷却水と熱交換させた後、前記スタックに供給し、スタックエアブロアーを作動させて前記スタックに外部空気を供給して電気エネルギーを生成する発電運転モードを遂行する段階と、を含んでなる、燃料電池装置の制御方法。
【請求項18】
前記発電運転モードの遂行中、前記スタックから排出される冷却水の温度が設定冷却水温度値より低ければ、
前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気を前記改質器で生成されて排出される改質ガスとの間で熱交換させずに前記バーナーに供給する、ように制御する、請求項17に記載の燃料電池装置の制御方法。
【請求項19】
前記発電運転モードの遂行中、前記スタックから排出される冷却水の温度と設定冷却水温度値との差が所定差分以上であれば、
前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気を前記給水タンクから排出される冷却水と熱交換させた後、前記バーナーに供給し、
前記ボルテックスチューブから排出される加熱空気を前記改質器で生成されて排出される改質ガスと熱交換させずに前記バーナーに供給する、ように制御する、請求項17に記載の燃料電池装置の制御方法。
【請求項20】
前記発電運転モードの遂行中、前記スタックから排出される冷却水の温度が設定冷却水温度値以上であるとともに前記設定冷却水温度値との差が所定差分未満であれば、
前記ボルテックスチューブから排出される加熱空気を前記給水タンクから排出される冷却水と熱交換させずにバーナーに供給し、
前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気を前記改質器で生成されて排出される改質ガスとの間で熱交換させた後、前記バーナーに供給する、ように制御する、請求項17に記載の燃料電池装置の制御方法。
【請求項21】
前記スタックに供給される改質ガスの温度が設定改質ガス温度値以下であれば、
前記バーナーエアブロアーから排出される空気を前記バーナーに供給する、ように制御する、請求項20に記載の燃料電池装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は燃料電池装置及びその制御方法に関し、より詳しくは、ボルテックスチューブを活用して冷却水及び改質ガスの温度を制御することができる燃料電池装置に関する。
【0002】
〔関連技術〕
本願は、韓国特許出願第10-2021-0155854号(出願日:2021年11月12日:DAS:49D4)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、本願発明は、当該特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該特許出願の明細書、特許請求の範囲及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂される。
【背景技術】
【0003】
燃料電池装置(Fuel cell apparatus)は、炭化水素系の物質、例えばメタノール、エタノール、天然ガスなどに含まれている水素を酸素と電気化学的に反応させて電気エネルギーを発生させる発電装置である。
【0004】
従来の燃料電池装置は、特許文献1(韓国公開特許第10-2012-0071288号公報)のように、水素原子を含む燃料を水素ガスに転換改質(reforming)する燃料処理装置と、燃料処理装置から供給される水素ガスを用いて電気エネルギーを発生させるスタック(stack)とを備える。また、燃料電池装置は、スタックを冷却し、熱を回収するための熱交換器及び冷却水配管、生産された直流電源を交流電源に変換する電力変換装置などをさらに備えることができる。
【0005】
燃料処理装置のバーナーで起こる燃料ガスの燃焼やスタックでの電気の発生には酸素が必須に使われるので、一般的に燃料電池装置は、特許文献2(韓国登録特許第10-1951439号公報)のように、外部空気を燃料処理装置またはスタックに流動させるブロアー(blower)を備える。
【0006】
前記従来の燃料電池装置は、まず燃料ガスを受けてスタックの発電に必要な改質ガスを生成する改質器をバーナーで加熱して改質に適した温度に予熱する予熱モードで運転し、次いで、改質器が前記温度条件に到逹すれば、生成された改質ガスの水素及び一酸化炭素などの濃度がスタックの発電に適した濃度に到逹するまで改質器で生成される改質ガスをバーナーに再循環させながら改質を繰り返す改質モードで運転し、次いで改質ガスの濃度が前記濃度条件に到逹すれば、スタックに改質ガス及び外気を供給して電気化学反応を引き起こして電気エネルギーを生産する発電モードで運転することができる。
【0007】
ここで、スタックは一般的に約75度の温度で最高の発電効率を表す。前記従来技術の場合、発電運転に進入したときにだけ、高温の改質ガス及び前記改質ガスと熱交換して加熱された冷却水がスタックに供給されてスタックを予熱し始めるので、発電運転の初期にはスタックの温度が低くて発電効率が低下するという問題点があった。
【0008】
一方、燃料電池装置の発電運転によってスタックでは熱が発生する。このような熱は発電運転の初期にはスタックが発電に適した温度に到逹するようにするが、スタックが目標温度に到逹した後には、スタックの過熱を防ぐために放熱する必要がある。
【0009】
前記従来の燃料電池装置は、前記発電モードを一定時間維持して前記スタックが目標温度に到逹し、燃料電池装置の運転によって発生する熱の放出が要求される状況で、燃料電池装置の運転によって冷却水を循環させて熱を回収して貯蔵する給水タンクの温水を外部に排水し、また外部給水源から冷水を供給する方式を使うので、燃料電池装置の精巧な熱管理が難しく、給水による追加的な運転費用が発生するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国公開特許第10-2012-0071288A号公報
【文献】韓国登録特許第10-1951439B号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、スタックを発電に適した温度に予熱する時間を縮めて発電効率を向上させた燃料電池装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、簡易で効果的にスタックで生成される廃熱を放熱して最適の温度を維持することができる燃料電池装置を提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、バーナーまたはスタックに供給される改質ガスの密度を向上させてバーナーの燃焼効率またはスタックの発電効率を向上させた燃料電池装置を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、バーナーに供給される空気の密度を高めてバーナーの燃焼効率を向上させた燃料電池装置を提供することである。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、スタックに供給される冷却水の温度を最適温度に精巧に管理することができる燃料電池装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、バーナーまたはスタックに供給される改質ガスの温度を最適温度に精巧に管理することができる燃料電池装置を提供することである。
【0017】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及しなかった他の課題は以下の記載から当業者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
〔本発明の一の態様〕
本発明にあっては、その一の態様として、以下の発明を提案する。
〔1〕
燃料電池装置であって、
水素と酸素を電気化学反応させて電気エネルギーを生成するスタックと、
改質ガスを生成して前記スタックに供給する改質器と、
前記改質器を加熱するバーナーと、
前記スタックに供給される冷却水を貯蔵する給水タンクと、
外気を吸入して送出するバーナーエアブロアーと、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記バーナーに供給するメイン給気流路と、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を加熱空気と冷却空気とに変換するボルテックスチューブと、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記メイン給気流路またはボルテックスチューブに選択的に供給する3方バルブと、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気と冷却空気を第1転換流路及び第2転換流路の中で互いに異なる流路に転換して排出させる4方バルブと、
前記給水タンクから排出される冷却水と前記第1転換流路から排出される空気との間で熱交換させる第1熱交換器と、
前記第1熱交換器を通過した冷却水を前記スタックに供給する冷却水流路と、
前記第1熱交換器を通過した空気を前記バーナーに供給する第1給気流路と、
前記改質器から排出される改質ガスと前記第2転換流路から排出される空気との間で熱交換させる第2熱交換器と、
前記第2熱交換器を通過した改質ガスを前記スタックに供給する改質ガス流路と、
前記第2熱交換器を通過した空気を前記バーナーに供給する第2給気流路と、を備えてなる、燃料電池装置。
〔2〕
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記4方バルブに供給する熱風供給流路と、
前記ボルテックスチューブから排出される前記冷却空気を前記4方バルブに供給する冷気供給流路と、を更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔3〕
前記第1転換流路は、前記4方バルブと前記第1熱交換器とを連結し、
前記第2転換流路は、前記4方バルブと前記第2熱交換器とを連結する、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔4〕
前記第1転換流路から分岐されて前記第1給気流路に連結される第1バイパス流路と、
前記第1バイパス流路に配置され、前記第1転換流路を通過する空気が前記第1熱交換器をバイパスするように開放することができる第1バイパスバルブと、
前記第2転換流路から分岐されて前記第2給気流路に連結される第2バイパス流路と、
前記第2バイパス流路に配置され、前記第2転換流路を通過する空気が前記第2熱交換器をバイパスするように開放することができる第2バイパスバルブと、を更に備える、〔3〕に記載の燃料電池装置。
〔5〕
前記第1給気流路は、一端が前記第1熱交換器と連通し、他端が前記メイン給気流路に連結され、
前記第2給気流路は、一端が前記第2熱交換器と連通し、他端が前記メイン給気流路に連結される、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔6〕
前記給水タンクに貯蔵された水を前記スタックに供給する冷却水ポンプを更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔7〕
前記冷却水流路を通過する冷却水と前記改質ガス流路を通過する改質ガスとの間で熱交換させる改質ガス熱交換器を更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔8〕
前記改質ガス流路から分岐され、前記バーナーと連通する改質ガスバイパス流路と、
前記改質ガスバイパス流路に配置される改質ガスバイパスバルブと、
前記改質ガス流路から前記改質ガスバイパス流路が分岐される地点の下流に配置される改質ガスバルブと、を更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔9〕
外気を吸入して前記スタックに供給するスタックエアブロアーと、
前記スタックエアブロアーと前記スタックを連結するスタック給気流路と、
前記スタックから外部と連通するスタック排気流路と、
前記スタック給気流路に配置され、開閉するスタックインバルブと、
前記スタック排気流路に配置され、開閉するスタックアウトバルブと、を更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔10〕
前記燃料電池装置が稼働し始めれば、前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記メイン給気流路に供給するように前記3方バルブを制御する制御部を更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔11〕
前記改質器の内部温度が設定改質器温度値に到逹すれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第1転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第2転換流路に排出するように前記4方バルブを制御する制御部を更に備える、〔1〕に記載の燃料電池装置。
〔12〕
前記スタックから排出される冷却水を前記給水タンクに供給する冷却水回収流路と、
前記スタックから排出される冷却水の温度を感知する第1温度センサーと、
前記スタックに供給される前記改質ガスの温度を感知する第2温度センサーと、を更に備える、〔4〕に記載の燃料電池装置。
〔13〕
前記第1温度センサーで感知した冷却水の温度が設定冷却水温度値より低ければ、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第1転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第2転換流路に排出するように前記4方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブは閉鎖し、
前記第2バイパスバルブは開放するように制御する制御部を更に備える、〔12〕に記載の燃料電池装置。
〔14〕
前記第1温度センサーで感知した冷却水温度と設定冷却水温度値との差が所定差分以上であれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第2転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第1転換流路に排出するように前記4方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブは閉鎖し、
前記第2バイパスバルブは開放する、ように制御する制御部を更に備える、〔12〕に記載の燃料電池装置。
〔15〕
前記第1温度センサーで感知した冷却水の温度が設定冷却水温度値以上であるとともに前記設定冷却水温度値との差が所定差分未満であれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記ボルテックスチューブに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記ボルテックスチューブから排出される前記加熱空気を前記第1転換流路に排出し、
前記冷却空気は前記第2転換流路に排出するように前記4方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブは開放し、
前記第2バイパスバルブは閉鎖する、ように制御する制御部を更に備える、〔12〕に記載の燃料電池装置。
〔16〕
前記制御部は、
前記第2温度センサーで感知した改質ガス温度が設定改質ガス温度値以下であれば、
前記バーナーエアブロアーから送出される空気を前記バーナーに供給するように前記3方バルブを制御し、
前記第1バイパスバルブ及び前記第2バイパスバルブが閉鎖する、ように制御する、〔15〕に記載の燃料電池装置。
〔17〕
燃料電池装置の制御方法であって、
前記燃料電池装置は、水素と酸素を電気化学反応させて電気エネルギーを生成するスタックと、改質ガスを生成して前記スタックに供給する改質器と、を備えてなり、
バーナーエアブロアーが外部空気を吸入して排出し、前記バーナーエアブロアーから排出される空気をバーナーに供給し、燃料を前記バーナーに供給し、前記バーナーを稼働させて前記改質器を予熱させる予熱運転モードを遂行する段階と、
前記改質器の内部温度が設定改質器温度値に到逹すれば、前記バーナーエアブロアーから排出される空気をボルテックスチューブに供給し、給水タンクから排出される冷却水を前記ボルテックスチューブから排出される加熱空気と熱交換させた後、前記スタックに供給し、前記改質器で生成されて排出される改質ガスを前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気と熱交換させた後、前記バーナーに供給し、前記熱交換された加熱空気と冷却空気を前記バーナーに供給して改質運転モードを遂行する段階と、
前記改質器で生成される改質ガスに含有された一酸化炭素の濃度が設定濃度値以下であれば、前記冷却空気と熱交換した改質ガスを前記加熱空気と熱交換した冷却水と熱交換させた後、前記スタックに供給し、スタックエアブロアーを作動させて前記スタックに外部空気を供給して電気エネルギーを生成する発電運転モードを遂行する段階と、を含んでなる、燃料電池装置の制御方法。
〔18〕
前記発電運転モードの遂行中、前記スタックから排出される冷却水の温度が設定冷却水温度値より低ければ、
前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気を前記改質器で生成されて排出される改質ガスとの間で熱交換させずに前記バーナーに供給する、ように制御する、〔17〕に記載の燃料電池装置の制御方法。
〔19〕
前記発電運転モードの遂行中、前記スタックから排出される冷却水の温度と設定冷却水温度値との差が所定差分以上であれば、
前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気を前記給水タンクから排出される冷却水と熱交換させた後、前記バーナーに供給し、
前記ボルテックスチューブから排出される加熱空気を前記改質器で生成されて排出される改質ガスと熱交換させずに前記バーナーに供給する、ように制御する、〔17〕に記載の燃料電池装置の制御方法。
〔20〕
前記発電運転モードの遂行中、前記スタックから排出される冷却水の温度が設定冷却水温度値以上であるとともに前記設定冷却水温度値との差が所定差分未満であれば、
前記ボルテックスチューブから排出される加熱空気を前記給水タンクから排出される冷却水と熱交換させずにバーナーに供給し、
前記ボルテックスチューブから排出される冷却空気を前記改質器で生成されて排出される改質ガスとの間で熱交換させた後、前記バーナーに供給する、ように制御する、〔17〕に記載の燃料電池装置の制御方法。
〔21〕
前記スタックに供給される改質ガスの温度が設定改質ガス温度値以下であれば、
前記バーナーエアブロアーから排出される空気を前記バーナーに供給する、ように制御する、〔20〕に記載の燃料電池装置の制御方法。
【0019】
前記課題を達成するために、本発明の実施例による燃料電池装置は、スタックと、改質ガスを生成してスタックに供給する改質器と、改質器を加熱するバーナーと、スタックに供給される冷却水を貯蔵する給水タンクと、外気を吸入してバーナーに供給するバーナーエアブロアーと、空気を加熱空気と冷却空気とに変換するボルテックスチューブと、バーナーエアブロアーから送出される空気をボルテックスチューブまたはバーナーに選択的に供給する3方バルブとを含む(備える;構成する;構築する;設定する;包接する;包含する;含有する)。
【0020】
また、前記燃料電池装置は、ボルテックスチューブから排出される空気を給水タンクからスタックに供給される冷却水と熱交換させた後、バーナーに供給する第1熱交換器と、ボルテックスチューブから排出される空気を改質器から排出される改質ガスと熱交換させた後、バーナーに供給する第2熱交換器と、ボルテックスチューブから排出される加熱空気と冷却空気を第1熱交換器及び第2熱交換器の中で互いに異なる熱交換器に供給する4方バルブとを含む。
【0021】
前記燃料電池装置は、改質器から排出されて第2熱交換器を通過した改質ガスをバーナーに供給する改質ガスバイパス流路と、改質ガスバイパス流路に配置され、開閉する改質ガスバイパスバルブとをさらに含むことができる。
【0022】
したがって、給水タンクから排出された冷却水が第1熱交換器で加熱空気と熱交換して予熱された後、スタックに供給されることにより、予熱された冷却水がスタックに熱を伝達してスタックを発電に適した温度に早く予熱することができる。
【0023】
また、改質器で生成されて排出される改質ガスが第2熱交換器で冷却空気と熱交換して冷却された後、バーナーまたはスタックに供給されることにより、密度が高くなった改質ガスがバーナーまたはスタックに供給されてバーナーの燃焼効率及びスタックの発電効率が向上することができる。
【0024】
また、発電に適した温度に到逹した冷却水と改質ガスが第1及び第2熱交換器で不必要に熱交換しないように、3方バルブを転換して、バーナーエアブロアーから送出される空気をボルテックスチューブに供給せずにバーナーに供給することにより、冷却水と改質ガスの温度を最適に維持してスタックの発電効率を高く維持することができる。
【0025】
前記燃料電池装置は、第1熱交換器を通過した熱交換された冷却水と第2熱交換器を通過した熱交換された改質ガスとの間で熱交換させた後、それぞれスタックに供給する改質ガス熱交換器と、ボルテックスチューブから第1熱交換器に供給される空気が第1熱交換器をバイパスするようにする第1バイパス流路と、第1バイパス流路に配置され、開閉する第1バイパスバルブと、ボルテックスチューブから第2熱交換器に供給される空気が第2熱交換器をバイパスするようにする第2バイパス流路と、第2バイパス流路に配置され、開閉する第2バイパスバルブと、をさらに含むことができる。
【0026】
したがって、冷却空気が第2熱交換器をバイパスするようにして、改質ガスが第2熱交換器を通過しながら冷却空気に熱を奪われないようにすることにより、改質ガスが熱損失なしに改質ガス熱交換器に供給されて冷却水と熱交換するので、改質ガス熱交換器を通過する冷却水を効果的に予熱することができる。
【0027】
また、第1バイパスバルブを開放して、第1熱交換器に加熱空気が供給されないようにするか、または4方バルブを転換して、第1熱交換器に冷却空気が供給されるようにすることにより、第1熱交換器を通過する冷却水が予熱されないようにするか冷却されるようにして、冷却水が過熱せずに適正温度を維持するようにすることができる。
【0028】
その他の実施例の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施例による燃料電池装置は、バーナーを稼働させて改質器を予熱させる予熱運転モードの実行中、バーナーエアブロアーから送出される空気がボルテックスチューブに供給されずバーナーに供給されるように3方バルブを制御することにより、バーナーに供給される空気の不必要な圧力損失を除去することができる。
【0030】
本発明の実施例による燃料電池装置は、改質器で生成される改質ガスの一酸化炭素濃度が充分に低減するように改質を繰り返す改質運転モードの実行中、バーナーエアブロアーから送出される空気がボルテックスチューブに供給されるように3方バルブを制御し、ボルテックスチューブから排出される加熱空気が第1熱交換器に供給され、冷却空気は第2熱交換器に供給されるように4方バルブを制御し、第1及び第2バイパスバルブは閉鎖するようにし、冷却水が第1熱交換器で加熱空気と熱交換して予熱された後、スタックに供給されることにより、予熱された冷却水がスタックに熱を伝達してスタックを発電に適した温度に早く予熱することができる。
【0031】
また、本発明の実施例による燃料電池装置は、改質器で生成されて排出される改質ガスが第2熱交換器で冷却空気と熱交換して冷却された後、バーナーに供給されることにより、密度が高くなった改質ガスがバーナーに供給されてバーナーの燃焼効率が向上することができる。
【0032】
本発明の実施例による燃料電池装置は、改質ガスと外気をスタックに供給して電気エネルギーを生成する発電運転モードの実行中、第1熱交換器を通過しながら加熱空気によって予熱された冷却水が改質ガス熱交換器で改質ガスによってさらに予熱された後、スタックに供給されるようにすることにより、予熱された冷却水がスタックに熱を伝達してスタックを発電に適した温度にもっと早く予熱することができる。
【0033】
また、本発明の実施例による燃料電池装置は、第2熱交換器を通過しながら冷却空気によって冷却された改質ガスが改質ガス熱交換器で冷却水によってさらに冷却された後、スタックに供給されるようにすることにより、密度が高くなった改質ガスがスタックに供給されてスタックの発電効率を向上させることができる。
【0034】
本発明の実施例による燃料電池装置は、前記発電運転モードの実行中、第1バイパスバルブは閉鎖し、第2バイパスバルブは開放するように制御し、バーナーに供給される加熱空気は第1熱交換器で冷却水と熱交換して冷却された後、バーナーに供給されるようにし、バーナーに供給される冷却空気は第2熱交換器をバイパスして低温を維持したままでバーナーに供給されるようにすることにより、密度が高くなった空気がバーナーに供給されてバーナーの燃焼効率を向上させることができる。
【0035】
また、本発明の実施例による燃料電池装置は、改質器から排出される改質ガスが第2熱交換器を通過して改質ガス熱交換器に供給されるとき、冷却空気が第2熱交換器をバイパスし、改質ガスが第2熱交換器で冷却空気に熱を奪われないので、高温の状態を維持したままで改質ガス熱交換器に供給されて冷却水と熱交換することにより、改質ガス熱交換器を通過する冷却水を効果的に予熱してスタックを発電に適した温度にもっと早く予熱することができる。
【0036】
本発明の実施例による燃料電池装置は、前記発電運転モードの実行中、ボルテックスチューブから排出される加熱空気が第2熱交換器に供給され、冷却空気は第1熱交換器に供給されるように4方バルブを制御し、冷却第1熱交換器で冷却空気と熱交換して冷却された後、スタックに供給されるようにすることにより、スタックの電気化学反応によって生成される熱を冷却水が効果的に吸収しながらも冷却水が過熱せずに適正温度を維持するようにすることができる。
【0037】
また、本発明の実施例による燃料電池装置は、改質ガスが第2熱交換器で冷却空気と熱交換して一次的に冷却され、改質ガス熱交換器で冷却水と熱交換してさらに冷却された後、スタックに供給されるようにすることにより、密度が高くなった改質ガスをスタックに供給してスタックの発電効率を向上させることができる。
【0038】
本発明の実施例による燃料電池装置は、前記発電運転モードの実行中、ボルテックスチューブから排出される加熱空気が第1熱交換器に供給され、冷却空気は第2熱交換器に供給されるように4方バルブを制御し、第1バイパスバルブは開放し、第2バイパスバルブは閉鎖するように制御して、第1熱交換器に加熱空気が供給されないようにすることにより、第1熱交換器を通過する冷却水が加熱空気と熱交換しないようにして冷却水の温度を維持することができる。
【0039】
本発明の実施例による燃料電池装置は、前記発電運転モードの実行中、冷却水と改質ガスが発電に適した温度に到逹すれば、冷却水と改質ガスが第1及び第2熱交換器で不必要に熱交換しないように3方バルブをバーナー側に転換して冷却水と改質ガスの温度を維持することにより、スタックの発電効率を高く維持することができる。
【0040】
本発明の効果は以上で言及した効果制限されず、言及しなかった他の効果は請求範囲の記載から当業者に明らかに理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の実施例による燃料電池装置に対する構成図である。
図2】本発明の実施例による燃料処理装置の構成に対する概略図である。
図3】本発明の実施例による燃料電池装置の予熱運転モードを説明する図である。
図4】本発明の実施例による燃料電池装置の改質運転モードを説明する図である。
図5】本発明の実施例による燃料電池装置の冷却水追加予熱モードを説明する図である。
図6】本発明の実施例による燃料電池装置の冷却水過熱制御モードを説明する図である。
図7】本発明の実施例による燃料電池装置の冷却水温度安定化及び改質ガス冷却モードを説明する図である。
図8】本発明の実施例による燃料電池装置の正常運転モードを説明する図である。
図9】本発明の実施例による燃料電池装置の制御フローチャートである。
図10】本発明の実施例による燃料電池装置の制御フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は添付図面に基づいて詳細に後述する実施例を参照すると明らかになるであろう。しかし、本発明は以下で開示する実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現されることができる。ただ、本実施例は本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全般にわたって同じ参照符号は同じ構成要素を指す。
【0043】
本明細書で使用する用語は実施例を説明するためのもので、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数型は、文句で特に言及しない限り、複数型も含む。明細書で使う“含む(comprises)”及び/または“含む(comprising)”は言及する構成要素、段階及び/または動作が一つ以上の他の構成要素、段階及び/または動作の存在または追加を排除しないことを意味する。
【0044】
他の定義がなければ、本明細書で使うすべての用語(技術的及び科学的用語を含み)は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通的に理解可能な意味に使うことができる。また、一般的に使う辞書に定義されている用語は、特別に明白に定義しない限り、理想的にまたは過度に解釈されない。
【0045】
以下、図1を参照して燃料電池装置1の各部について説明する。
【0046】
燃料電池装置1は、燃料処理部I、電力生成部II、水循環部III及び/または熱回収部IVを含むことができる。燃料電池装置1は、電力生成部IIで生成された直流電源を交流電源に変換する電力変換装置を含む電力変換部(図示せず)をさらに備えることができる。
【0047】
燃料処理部Iは、燃料処理装置10、燃料処理装置10に供給される燃料ガスの流動を調節する燃料バルブ30、空気を燃料処理装置10に流動させるバーナーエアブロアー71などを含むことができる。
【0048】
電力生成部IIは、スタック20a、20b、燃料処理装置10から吐き出された改質ガスの熱交換を遂行する改質ガス熱交換器21、スタック20a、20bで反応せずに排出されるガスの熱交換を遂行する第5熱交換器22、スタック20a、20bに供給される空気に水分を供給する加湿装置23、空気をスタック20a、20bに流動させるスタックエアブロアー72などを含むことができる。ここで、スタック20a、20bで反応せずに排出されるガスは、アノードオフガス(anode off gas:AOG)と言うことができる。本発明の一実施例で、燃料電池装置1が二つのスタック20a、20bを備えるものとして説明するが、これに制限されない。
【0049】
水循環部IIIは、燃料電池装置1で生成される水を貯蔵する給水タンク13、燃料処理装置10に水を流動させる水ポンプ38、燃料処理装置10に供給される水の流動を調節する給水バルブ39、改質ガス熱交換器21に水を流動させる冷却水ポンプ43などを含むことができる。
【0050】
熱回収部IVは、熱交換に使われる水を貯蔵する熱回収タンク15、熱回収タンク15に貯蔵された水を熱回収タンク15の外部に流動させる温水ポンプ48などを含むことができる。
【0051】
以下、本発明の技術的思想の核心の理解を助けるために、各部及び各部をなす構成の中で、各部及び各部をなす構成の作動順に関係ない順に特定の構成について先に説明する。
【0052】
図1図3を参照すると、本発明の実施例による燃料電池装置1は、スタック20a、20bと、改質ガスを生成してスタック20a、20bに供給する改質器140と、改質器140を加熱するバーナー120と、スタック20a、20bに供給される冷却水を貯蔵する給水タンク13と、外気を吸入してバーナー120に供給するバーナーエアブロアー71と、空気を加熱空気と冷却空気とに変換するボルテックスチューブ502と、バーナーエアブロアー71から送出される空気をボルテックスチューブ502またはバーナー120に選択的に供給する3方バルブ500と、を含む。
【0053】
また、前記燃料電池装置1は、ボルテックスチューブ502から排出される空気を給水タンク13からスタック20a、20bに供給される冷却水と熱交換させた後、バーナー120に供給する第1熱交換器510と、ボルテックスチューブ502から排出される空気を改質器140から排出される改質ガスと熱交換させた後、バーナー120に供給する第2熱交換器520と、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気と冷却空気を第1熱交換器510及び第2熱交換器520の中で互いに異なる熱交換器に供給する4方バルブ505とを含む。
【0054】
スタック20a、20bは、水素と酸素を電気化学反応させて電気エネルギーを生成することができる。例えば、スタック20a、20bは、燃料処理装置10から供給される改質ガスに含まれた水素と外気に供給される酸素を電気化学反応させて電気エネルギーを生成することができる。
【0055】
スタック20a、20bは、電気化学反応が起こる単一セルが積層されて構成されることができる。単一セルは、電解質膜を中心に燃料極と空気極が配置された膜電極接合体(membrane electrode assembly、MEA)、セパレーター(separator)などから構成されることができる。膜電極接合体の燃料極では、水素が触媒によって水素イオンと電子とに分離されて電気が発生することができ、膜電極接合体の空気極では水素イオンと電子が酸素と結合して水を生成することができる。
【0056】
改質器140は、燃料ガスを改質して改質ガスを生成し、スタック20a、20bに供給することができる。
【0057】
例えば、触媒を用いて、硫黄化合物が除去された燃料ガスから水素ガスを生成する改質工程を遂行することができる。ここで、改質反応に使われる触媒は、ニッケル(Ni)、アルミナ(Al23)などから構成された触媒であることができる。
【0058】
例えば、脱硫器110から吐き出された燃料ガスと蒸気発生器130から吐き出された水蒸気とが第2ミキサー112で混合されて改質器140に供給されることができる。ここで、改質器140に供給された燃料ガスと水蒸気とが改質器140内で改質反応する場合、水素ガスが生成されることができる。
【0059】
一方、改質器140から吐き出されるガスは改質ガスと言うことができる。
【0060】
バーナー120は、改質器140での改質反応を促進するように、改質器140を加熱することができる。例えば、脱硫器110から吐き出された燃料ガスと外部から流入した空気とが第1ミキサー111で混合されてバーナー120に供給されることができる。ここで、バーナー120は、燃料ガスと空気とが混合されたガスを燃消させて燃焼熱を発生させることができ、バーナー120から供給される熱により、改質器140の内部温度を適正温度(例:800℃)に維持することができる。
【0061】
一方、燃料ガスと空気とが混合されたガスの燃焼によってバーナー120で生成される排気ガスは、燃料処理装置10の外部に排出されることができる。例えば、燃料処理装置10のバーナー120で生成される排気ガスは、排気ガス吐出流路210を通して燃料処理装置10から吐き出され、第3熱交換器26に供給されて熱交換した後、外部に排出されることができる。
【0062】
バーナーエアブロアー71は、外気を吸入して送出することができる。バーナーエアブロアー71は第1外部空気流入路201に連結され、第1外部空気流入路201を通して流入する外気を吸入することができる。バーナーエアブロアー71は送出流路201aに連結され、吸入した外気を送出することができる。
【0063】
送出流路201aは、バーナーエアブロアー71の吐出口と3方バルブ500の吸入口とを連結することができる。
【0064】
3方バルブ500は、バーナーエアブロアー71から送出される空気をメイン給気流路202またはボルテックスチューブ502に選択的に供給することができる。
【0065】
例えば、3方バルブ500は、送出流路201a、メイン給気流路202、及びボルテックス給気流路501と3方向に連結されることができる。3方バルブ500は、バーナーエアブロアー71から送出される空気を、送出流路201aを通して受けることができる。3方バルブ500は、供給された空気がメイン給気流路202に吐き出されるように転換するか、またはボルテックス給気流路501に吐き出されるように転換することができきる。
【0066】
ボルテックス給気流路501は、3方バルブ500の吐出口とボルテックスチューブ502の吸入口とを連結することができる。
【0067】
メイン給気流路202は、3方バルブ500の吐出口と燃料処理装置10とを連結して、バーナーエアブロアー71から送出される空気をバーナー120に供給することができる。例えば、メイン給気流路202を通して燃料処理装置10に供給された空気は、脱硫器110から吐き出された燃料ガスと第1ミキサー111で混合されてバーナー120に供給されることができる。
【0068】
ボルテックスチューブ502は、バーナーエアブロアー71から送出される空気を加熱空気と冷却空気とに変換することができる。
【0069】
例えば、ボルテックスチューブ502の吸入口はボルテックス給気流路501と連結され、ボルテックス給気流路501を通して空気を受けて加熱空気と冷却空気とに変換することができる。例えば、ボルテックスチューブ502の加熱空気吐出口は熱風供給流路503と連結され、ボルテックスチューブ502で変換された加熱空気は熱風供給流路503を通して排出されることができる。例えば、ボルテックスチューブ502の冷却空気吐出口は冷気供給流路504と連結され、ボルテックスチューブ502で変換された冷却空気は冷気供給流路504を通して排出されることができる。
【0070】
熱風供給流路503はボルテックスチューブ502の加熱空気吐出口と4方バルブ505とを連結することにより、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気を4方バルブ505に供給することができる。
【0071】
冷気供給流路504は、ボルテックスチューブ502の冷却空気吐出口と4方バルブ505とを連結することにより、ボルテックスチューブ502から排出される冷却空気を4方バルブ505に供給することができる。
【0072】
4方バルブ505は、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気と冷却空気とを第1転換流路511及び第2転換流路521の中で互いに異なる流路に転換して排出することができる。
【0073】
例えば、4方バルブ505は、熱風供給流路503、冷気供給流路504、第1転換流路511、及び第2転換流路521に四方に連結されることができる。
【0074】
例えば、4方バルブ505は、熱風供給流路503を通して受けた加熱空気が第1転換流路511に排出され、冷気供給流路504を通して受けた冷却空気が第2転換流路521を通して排出されるように転換(以下、‘第1転換モード’と言う)されるか、または熱風供給流路503を通して受けた加熱空気が第2転換流路521に排出され、冷気供給流路504を通して受けた冷却空気が第1転換流路511を通して排出されるように転換(以下、‘第2転換モード’と言う)されることができる。
【0075】
第1転換流路511は、4方バルブ505の吐出口と第1熱交換器510とを連結することができる。第2転換流路521は、4方バルブ505の残りの吐出口と第2熱交換器520とを連結することができる。
【0076】
第1熱交換器510は、給水タンク13から排出される冷却水と第1転換流路511から排出される空気との間で熱交換させることができる。例えば、第1熱交換器510は、冷却水流路304を通して給水タンク13から排出される冷却水を受けて熱交換させた後、熱交換された冷却水を冷却水流路304に排出することができる。
【0077】
例えば、第1熱交換器510は、第1転換流路511を通してボルテックスチューブ502及び4方バルブ505から排出される加熱空気(第1転換モード)または冷却空気(第2転換モード)を受けて熱交換させた後、第1給気流路512に排出することができる。
【0078】
冷却水流路304は、第1熱交換器510を通過した冷却水がスタック20a、20bに供給されるようにすることができる。
【0079】
例えば、第1熱交換器510は冷却水流路304に配置され、冷却水流路304を前段と後段とに分離することができる。ここで、冷却水流路304の前段は給水タンク13と第1熱交換器510とを連結して、給水タンク13から第1熱交換器510に冷却水を供給することができる。ここで、冷却水流路304の後段は第1熱交換器510と改質ガス熱交換器21とを連結して、第1熱交換器510を通過した冷却水が改質ガス熱交換器21を通過した後、スタック20a、20bに供給されるようにすることができる。
【0080】
冷却水流路304の前段には、給水タンク13に貯蔵された水を第1熱交換器510に流動させる冷却水ポンプ43、及び/または冷却水流路304内に流動する水の流量を検出する冷却水流量計56が配置されることができる。
【0081】
冷却水ポンプ43は、給水タンク13に貯蔵された冷却水をスタック20a、20bに供給することができる。
【0082】
第1給気流路512は、第1熱交換器510を通過した空気がバーナー120に供給されるようにすることができる。第1給気流路512は、第1熱交換器510とバーナー120とを連結することができる。第1給気流路512の一端は第1熱交換器510と連通し、第1給気流路512の他端はメイン給気流路202に連結されることができる。
【0083】
第1バイパス流路513は第1転換流路511から分岐されて第1給気流路512に連結されることができる。第1バイパスバルブ514は第1バイパス流路513に配置され、第1転換流路511を通過する空気が第1熱交換器510をバイパスするように開放することができる。
【0084】
第1転換流路511を通過する空気は、第1バイパスバルブ514が開放することによって第1熱交換器510をバイパスし、第1バイパス流路513を通して直ちに第1給気流路512に供給されることができる。
【0085】
第2熱交換器520は、改質器140から排出される改質ガスと第2転換流路521から排出される空気とを熱交換させることができる。例えば、第2熱交換器520は、改質ガス流路104を通して改質器140から排出される改質ガスを受けて熱交換させた後、熱交換された改質ガスを改質ガス流路104に排出することができる。
【0086】
例えば、第2熱交換器520は、第2転換流路521を通してボルテックスチューブ502及び4方バルブ505から排出される加熱空気(第2転換モード)または冷却空気(第1転換モード)を受けて熱交換させた後、第2給気流路522に排出することができる。
【0087】
改質ガス流路104は、第2熱交換器520を通過した改質ガスがスタック20a、20bに供給されるようにすることができる。
【0088】
例えば、第2熱交換器520は改質ガス流路104に配置されて改質ガス流路104を前段と後段とに分離することができる。改質ガス流路104の前段は燃料処理装置10と第2熱交換器520とを連結して、改質器140から第2熱交換器520に改質ガスを供給することができる。改質ガス流路104の後段は第2熱交換器520と改質ガス熱交換器21とを連結して、第2熱交換器520を通過した改質ガスが改質ガス熱交換器21を通過した後、スタック20a、20bに供給されるようにすることができる。
【0089】
改質ガスバイパス流路105は改質ガス流路104から分岐されてバーナー120と連通することができる。
【0090】
例えば、改質ガスバイパス流路105は改質ガス流路104の後段から分岐され、バーナー120と連結されることができる。改質ガスバイパス流路105を通してバーナー120に流入する改質ガスはバーナー120の燃焼のための燃料として使われることができる。
【0091】
改質ガスバイパスバルブ34は改質ガスバイパス流路105に配置されることができる。
【0092】
改質ガスバイパスバルブ34は、改質ガス流路104を通過する改質ガスが改質ガスバイパス流路105を通してバーナー120に供給されるように開放することができる。もしくは、改質ガス流路104を通過する改質ガスが改質ガスバイパス流路105を通過しないように閉鎖することができる。
【0093】
改質ガスバルブ33は、改質ガス流路104から改質ガスバイパス流路105が分岐される地点の下流に配置されることができる。
【0094】
例えば、改質ガスバルブ33は、改質ガス流路104の後段のうち改質ガスバイパス流路105が分岐される地点の下流に配置されることができる。改質ガス流路104を通過する改質ガスが改質ガス熱交換器21及びスタック20a、20bに供給されるように開放することができる。もしくは、改質ガス流路104を通過する改質ガスが改質ガス熱交換器21及びスタック20a、20bに供給されないように閉鎖することができる。
【0095】
第2給気流路522は、第2熱交換器520を通過した空気をバーナー120に供給されるようにすることができる。第2給気流路522は第2熱交換器520とバーナー120とを連結することができる。第2給気流路522の一端は第2熱交換器520と連通し、第2給気流路522の他端はメイン給気流路202に連結されることができる。
【0096】
第2バイパス流路523は第2転換流路521から分岐され、第2給気流路522に連結されることができる。第2バイパスバルブ524は第2バイパス流路523に配置され、第2転換流路521を通過する空気が第2熱交換器520をバイパスするように開放することができる。
【0097】
第2転換流路521を通過する空気は、第2バイパスバルブ524が開放することにより、第2熱交換器520をバイパスし、第2バイパス流路523を通して直ちに第2給気流路522に供給されることができる。
【0098】
改質ガス熱交換器21は、冷却水流路304を通過する冷却水と改質ガス流路104を通過する改質ガスとを熱交換させることができる。
【0099】
改質ガス熱交換器21は改質ガス流路104の後段と連結され、改質ガスを受けることができる。改質ガス熱交換器21は冷却水流路304の後段と連結され、冷却水を受けることができる。改質ガス熱交換器21は、改質ガス流路104を通して供給された改質ガスと冷却水流路304を通して供給された冷却水との間で熱交換させることができる。
【0100】
スタックガス供給流路106は改質ガス熱交換器21とスタック20a、20bとを連結することにより、改質ガス熱交換器21で冷却水と熱交換した改質ガスをスタック20a、20bに供給することができる。
【0101】
スタック冷却水供給流路305は改質ガス熱交換器21とスタック20a、20bとを連結し、改質ガス熱交換器21で改質ガスと熱交換した冷却水をスタック20a、20bに供給することができる。
【0102】
給水タンク13は、スタック20a、20bに供給される冷却水を貯蔵することができる。例えば、水流入路301に連結されることができ、水流入路301を通して外部給水源(図示せず)から供給される冷却水を貯蔵することができる。水流入路301には、外部から供給される水に含まれた異物を除去する第1液体フィルター92及び/または給水タンク13に流入する水の流動を調節する水流入バルブ41が配置されることができる。
【0103】
冷却水は、水から異物が除去された超純水を意味することができる。説明の便宜のために、水と特別に区分せずに説明する。
【0104】
給水タンク13は排水流路302に連結されることができ、排水流路302を通して給水タンク13に貯蔵された冷却水の少なくとも一部を外部に排出することができる。排水流路302には、給水タンク13で排出される冷却水の流動を調節する排水バルブ42が配置されることができる。
【0105】
ここで、給水タンク13に貯蔵された冷却水を、排水流路302を通して排水し、外部給水源(図示せず)から冷たい冷却水を給水されることにより、給水タンク13に貯蔵される冷却水の温度を低めることができる。
【0106】
給水タンク13は水貯蔵流路308に連結されることができ、水貯蔵流路308を通して流動する冷却水を貯蔵することができる。例えば、改質ガス水分除去装置61、追加水分除去装置62、AOG水分除去装置63及び/または空気水分除去装置64から吐き出されて第3水回収流路311を通して流動する冷却水が水貯蔵流路308を経て給水タンク13に流入することができる。水貯蔵流路308には、給水タンク13に回収される冷却水に含まれた異物を除去する第2液体フィルター93が配置されることができる。
【0107】
給水タンク13に貯蔵された冷却水の少なくとも一部は冷却水ポンプ43によって改質ガス熱交換器21に流動することができ、改質ガス熱交換器21で改質ガスと熱交換することができる。改質ガス熱交換器21から吐き出された冷却水はスタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに流入することができる。
【0108】
スタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに流入した冷却水はスタック20a、20bを予熱または冷却することができる。スタック20a、20bに流入した冷却水は、スタック20a、20bで起こる電気化学反応によって発生する熱を吸収することができる。
【0109】
したがって、給水タンク13に貯蔵される冷却水はスタック20a、20bの温度に密接に関連する。よって、スタック20a、20bが発電に適した温度に到達して維持されるように、給水タンク13に貯蔵される冷却水の温度を管理する必要がある。
【0110】
複数のスタック20a、20bは水連結流路306を介して連結されることができる。第1スタック20aから吐き出される冷却水は水連結流路306を通して第2スタック20bに流入することができる。
【0111】
スタック20a、20bから排出される冷却水は冷却水回収流路307を通して給水タンク13に供給されることができる。もしくは、スタック20a、20bから吐き出される冷却水は冷却水回収流路307を通して冷却水熱交換器24に流入することができる。冷却水熱交換器24は、スタック20a、20bから吐き出された冷却水と熱回収タンク15から吐き出された冷却水との間で熱交換させることができる。スタック20a、20bから吐き出された冷却水は冷却水熱交換器24を経て水貯蔵流路308を通して給水タンク13に貯蔵されることができる。
【0112】
スタックエアブロアー72は外気を吸入してスタック20a、20bに供給することができる。スタックエアブロアー72は、第1外部空気流入路201と連結された第2外部空気流入路203と、スタック側空気流入路204とに連結されることができる。第2外部空気流入路203は空気フィルター91の後端に連結されることができる。スタックエアブロアー72は、第2外部空気流入路203を通して流入する空気を、スタック側空気流入路204を通してスタック側に流動させることができる。
【0113】
第2外部空気流入路203には、空気の流動方向を制限する第2空気側チェックバルブ82が配置されることができる。
【0114】
スタック給気流路は、スタックエアブロアー72とスタック20a、20bとを連結することができる。スタック給気流路は、スタック側空気流入路204、スタック側空気供給流路205、及び個別供給流路206、207を含むことができる。
【0115】
スタック側空気流入路204には、スタック側空気流入路204内に流動する空気の流量を検出する空気流量計53が配置されることができる。
【0116】
加湿装置23は、スタック側空気流入路204を通して流入する空気に水分を供給することができ、水分の含まれた空気を、スタック側空気供給流路205を通して吐き出すことができる。
【0117】
スタックインバルブ36はスタック給気流路に配置されて開閉することができる。例えば、スタック側空気供給流路205には、スタック20a、20bに供給される空気の流動を調節するスタックインバルブ36が配置されることができる。
【0118】
スタック側空気供給流路205はスタック20a、20bにそれぞれ対応する個別供給流路206、207に連結されることができる。スタック側空気供給流路205を通して流動する空気は個別供給流路206、207を通してスタック20a、20bに供給されることができる。
【0119】
スタック排気流路はスタック20a、20bから外部と連通することができる。スタック排気流路は、個別吐出流路208、209、空気吐出流路211、空気排出流路212、及び排気流路213を含むことができる。
【0120】
スタック側空気吐出流路211は、スタック20a、20bにそれぞれ対応する個別吐出流路208、209に連結されることができる。スタック20a、20bから吐き出された空気は個別吐出流路208、209を通してスタック側空気吐出流路211に流動することができる。ここで、スタック側空気吐出流路211を通して流動する空気は、スタック20a、20bで起こる電気化学反応によって生成される水分を含むことができる。
【0121】
スタック側空気吐出流路211は加湿装置23に連結されることができる。加湿装置23は、スタック側空気吐出流路211を通して供給される空気に含まれた水分を用いて、スタック20a、20bに流動する空気に水分を供給することができる。スタック側空気吐出流路211を通して加湿装置23に供給された空気は、加湿装置23を経て空気排出流路212に吐き出されることができる。
【0122】
スタックアウトバルブ37はスタック排気流路に配置され、開閉することができる。例えば、スタック側空気吐出流路211には、スタック20a、20bから吐き出されて加湿装置23に流入する空気の流動を調節するスタックアウトバルブ37が配置されることができる。
【0123】
燃料電池装置1は、温度を感知する温度計及び/または圧力を感知する圧力計をさらに含むことができる。
【0124】
例えば、燃料電池装置1は、温水回収流路317に流動する冷却水の温度を感知する温度計、スタック20a、20bから吐き出されてAOG吐出流路108に流動するアノードオフガス(AOG)の温度を感知する温度計などを含むことができる。
【0125】
例えば、燃料電池装置1は、スタック20a、20bから排出される冷却水の温度を感知する第1温度センサー530、スタック20a、20bに供給される改質ガスの温度を感知する第2温度センサー531、及び改質器140の内部温度を感知する第3温度センサー532を含むことができる。
【0126】
例えば、燃料電池装置1は、スタック20a、20bに流入する改質ガスの圧力を感知する圧力計、スタック20a、20bに吐き出されるアノードオフガス(AOG)の圧力を感知する圧力計などを含むことができる。
【0127】
燃料電池装置1は、改質器140で生成されて排出される改質ガスに含有された一酸化炭素濃度を感知する濃度測定センサー534を含むことができる。
【0128】
燃料電池装置1は、少なくとも一つの制御部(図示せず)をさらに含むことができる。制御部は、少なくとも一つのプロセッサを含むことができる。ここで、プロセッサはCPU(central processing unit)のような一般的なプロセッサであることができる。もちろん、プロセッサはASICのような専用装置(dedicated device)であるか、または他のハードウェアに基づくプロセッサであることができる。
【0129】
制御部は燃料電池装置1の動作全般を制御することができる。制御部は、燃料電池装置1に備えられたそれぞれの構成と連結されることができ、それぞれの構成と互いに信号を送信及び/または受信することができる。例えば、制御部は、燃料電池装置1に含まれた少なくとも一つの温度計から受信される信号に基づいて、バーナー120、改質器140、第1反応器150及び/または第2反応器160、及びスタック20a、20bから排出される冷却水、及びスタック20a、20bに供給される改質ガスの温度を確認することができる。
【0130】
制御部は、燃料電池装置1に備えられた各構成から受信される信号を処理することができ、信号を処理した結果による制御信号を燃料電池装置1に備えられた各構成に送信することができる。例えば、制御部は、燃料電池装置1に備えられた各バルブの開度を調節することができる。
【0131】
以下、図1及び図2を参照して本発明の実施例による燃料電池装置1の残りの構成について説明する。
【0132】
燃料処理装置10は、脱硫器110、バーナー120、蒸気発生器130、改質器140、第1反応器150及び/または第2反応器160を含むことができる。燃料処理装置10は少なくとも一つのミキサー111、112をさらに含むことができる。
【0133】
脱硫器110は、燃料ガスに含まれた硫黄化合冷却水を除去する脱硫工程を遂行することができる。例えば、脱硫器110は内部に吸着剤を備えることができる。ここで、脱硫器110の内部を通過する燃料ガスに含まれた硫黄化合冷却水が吸着剤に吸着されることができる。吸着剤は、金属酸化物、ゼオライト(Zeolite)、活性炭素(activated carbon)などからなることができる。
【0134】
脱硫器110は、燃料ガスに含まれた異物を除去するフィルターをさらに含むことができる。
【0135】
蒸気発生器130は、冷却水を気化させて水蒸気として排出することができる。例えば、蒸気発生器130は、バーナー120で生成される排気ガス、及び第1反応器150及び/または第2反応器160から熱を吸収して冷却水を気化させることができる。
【0136】
蒸気発生器130は、第1反応器150、第2反応器160及び/またはバーナー120から排出される排気ガスが流動する流路に隣接して配置されることができる。
【0137】
一方、第1ミキサー111及び/または第2ミキサー112は、エジェクター(ejector)によって具現されることができる。例えば、第2ミキサー112は、蒸気発生器130から吐き出された水蒸気を用いて、脱硫器110から吐き出された燃料ガスを内部に吸入するエジェクターであることができる。
【0138】
第1反応器150は、改質器140から吐き出されるガスに含まれた成分のうち、改質反応によって生成される一酸化炭素を低減することができる。例えば、改質器140から吐き出されるガスに含まれた一酸化炭素が第1反応器150の内部で水蒸気と反応して二酸化炭素及び水素を生成することができる。ここで、第1反応器150の内部温度は改質器140の内部温度より低く常温よりは高い温度(例:200℃)であることができる。
【0139】
第1反応器150はシフト反応器(shift reactor)と言うことができる。
【0140】
第2反応器160は、第1反応器150から吐き出されるガスに含まれた成分のうち、残存する一酸化炭素を低減することができる。例えば、第1反応器150から吐き出されたガスに含まれた一酸化炭素が第2反応器160の内部で酸素と反応する選択的酸化(preferential oxidation、PROX)反応が起こることができる。
【0141】
一方、選択的酸化反応の場合、多量の酸素が必要であるので、空気の追加供給が要求され、追加に供給された空気によって水素が希釈され、スタック20a、20bに供給される水素の濃度が低くなる欠点がある。よって、このような欠点を克服するために、一酸化炭素と水素とが反応する選択的メタン化(selective methanation)反応を活用することができる。
【0142】
一方、スタックガス供給流路106には、改質ガスに含まれた水分の量を調節する改質ガス水分除去装置61が配置されることができる。改質ガス水分除去装置61に流入した改質ガスは、水分が除去された後、改質ガス水分除去装置61から吐き出されることができる。
【0143】
改質ガス水分除去装置61で生成された凝縮水は改質ガス水分除去装置61から吐き出されて第1水回収流路309に流動することができる。第1水回収流路309には、冷却水の流動を調節する第1水回収バルブ44が配置されることができる。
【0144】
複数のスタック20a、20bはガス連結流路107によって互いに連結されることができる。第1スタック20aで反応せずに吐き出される改質ガスはガス連結流路107を通して第2スタック20bに流入することができる。
【0145】
ガス連結流路107には、改質ガスが第1スタック20aを通過するうちに凝縮して生成された冷却水を除去する追加水分除去装置62が配置されることができる。
【0146】
追加水分除去装置62で生成された冷却水は追加水分除去装置62から吐き出されて第2水回収流路310に流動することができる。第2水回収流路310には、冷却水の流動を調節する第2水回収バルブ45が配置されることができる。第2水回収流路310は第1水回収流路309に連結されることができる。
【0147】
スタック20a、20bで反応せずに吐き出されるアノードオフガス(AOG)はAOG吐出流路108を通して流動することができる。
【0148】
第5熱交換器22はスタック20a、20bから吐き出されたアノードオフガス(AOG)が流動するAOG吐出流路108に連結されることができる。第5熱交換器22は、熱回収タンク15から吐き出された冷却水が流動する温水供給流路313に連結されることができる。第5熱交換器22は、AOG吐出流路108を通して流入するアノードオフガス(AOG)と温水供給流路313を通して供給される冷却水との間で熱交換させることができる。
【0149】
温水供給流路313には、熱回収タンク15に貯蔵された冷却水を第5熱交換器22に流動させる温水ポンプ48及び/または温水供給流路313内に流動する冷却水の流量を検出する温水流量計55が配置されることができる。
【0150】
第5熱交換器22はAOG供給流路109に連結されることができ、AOG供給流路109を通して、熱交換されたアノードオフガス(AOG)を吐き出すことができる。第5熱交換器22から吐き出されたアノードオフガス(AOG)はAOG供給流路109を通して燃料処理装置10に流動することができる。AOG供給流路109を通して燃料処理装置10に供給されたアノードオフガス(AOG)はバーナー120の燃焼のための燃料として使われることができる。
【0151】
スタック20a、20bから吐き出されたアノードオフガスが燃料処理装置10に向かって流動するAOG吐出流路108及びAOG供給流路109はAOG流路と言うことができる。ここで、AOG吐出流路108はAOG流路の前端と言うことができ、AOG供給流路109はAOG流路の後端と言うことができる。
【0152】
AOG供給流路109には、アノードオフガス(AOG)に含まれた水分の量を調節するAOG水分除去装置63及び/または燃料処理装置10に供給されるアノードオフガス(AOG)の流動を調節するAOGバルブ35が配置されることができる。AOG水分除去装置63に流入したアノードオフガス(AOG)は、水分が除去された後、AOG水分除去装置63から吐き出されることができる。
【0153】
AOG水分除去装置63で生成された凝縮水はAOG水分除去装置63から吐き出され、第3水回収流路311を通して流動することができる。第3水回収流路311には、冷却流動を調節する第3水回収バルブ46が配置されることができる。第3水回収流路311は第1水回収流路309に連結されることができる。
【0154】
温水ポンプ48によって熱回収タンク15から吐き出された冷却水は、温水供給流路313を経て第5熱交換器22に流入することができる。第5熱交換器22でアノードオフガス(AOG)と熱交換した冷却水は第1温水循環回路314に吐き出されることができる。
【0155】
第4熱交換器25は、加湿装置23から吐き出された空気が流動する空気排出流路212に連結されることができる。第4熱交換器25は、第5熱交換器22から吐き出された冷却水が流動する第1温水循環回路314に連結されることができる。第4熱交換器25は、空気排出流路212を通して流入する空気と第1温水循環回路314を通して流入する冷却水との間で熱交換させることができる。
【0156】
第4熱交換器25で熱交換した空気は排気流路213を通して第4熱交換器25から吐き出されることができる。排気流路213は排気ガス吐出流路210と連結されることができ、排気ガス吐出流路210に流動する排気ガスと空気排出流路212に流動する空気とが混合されることができる。
【0157】
排気流路213には空気水分除去装置64が配置されることができる。空気水分除去装置64は外部に排出される空気に含まれた水分の量を調節することができる。空気水分除去装置64に流入した空気は、水分が除去された後、空気水分除去装置64から吐き出されることができる。
【0158】
空気水分除去装置64で生成された凝縮水は空気水分除去装置64から吐き出され、第4水回収流路312を通して流動することができる。第4水回収流路312には、冷却流動を調節する第4水回収バルブ47が配置されることができる。第4水回収流路312は水貯蔵流路308に連結されることができる。
【0159】
第4熱交換器25で熱交換した冷却水は第2温水循環流路315を通して第4熱交換器25から吐き出されることができる。第4熱交換器25から吐き出された冷却水は第2温水循環流路315を通して冷却水熱交換器24に流入することができる。
【0160】
冷却水熱交換器24は、冷却水回収流路307を通して流入する水と第2温水循環流路315を通して流入する冷却水との間で熱交換させることができる。
【0161】
第3熱交換器26は、排気ガスが流動する排気ガス吐出流路210に連結されることができる。第3熱交換器26は、冷却水熱交換器24から吐き出された冷却水が流動する第3温水循環流路316に連結されることができる。第3熱交換器26は、排気ガス吐出流路210を通して流入する排気ガスと第3温水循環流路316を通して流入する冷却水との間で熱交換させることができる。
【0162】
第3熱交換器26で熱交換した排気ガスは排気流路213に吐き出されることができ、排気流路213に流動する排気ガスは外部に排出されることができる。
【0163】
第3熱交換器26で熱交換した冷却水は温水回収流路317に吐き出されることができ、温水回収流路317に流動する冷却水は熱回収タンク15に流入することができる。
【0164】
以下、図3図10を参照して、本発明の実施例による燃料電池装置1の制御フローチャート及び作動モードについて説明する。
【0165】
燃料電池装置1が稼働し始めれば、バーナーエアブロアー71が外部空気を吸入して排出し、バーナーエアブロアー71から排出される空気をバーナー120に供給し、燃料をバーナー120に供給してバーナー120を稼働させることによって改質器140を予熱させる予熱運転モードを遂行することができる(S1、図3参照)。
【0166】
バーナーエアブロアー71から送出される空気は送出流路201aを通して3方バルブ500に供給されることができる。制御部は、バーナーエアブロアー71から送出される空気がメイン給気流路202に供給されるように、3方バルブ500を制御することができる。3方バルブ500に供給された空気は、3方バルブ500がメイン給気流路202側に転換されることにより、ボルテックスチューブ502に供給されず、直ちにメイン給気流路202を通してバーナー120に供給されることにより、不必要な圧力損失を無くすことができる。
【0167】
バーナー120は、供給された燃料とメイン給気流路202を通して供給された空気とを燃消させて改質器140を加熱することができる。燃焼された排気ガスは排気ガス吐出流路210を通して外部に排気されることができる。
【0168】
バーナー120に供給される燃料に関連して、脱硫器及びミキサーなどについての説明は上述したものと同様であるので、その敍述を省略する。
【0169】
制御部は、予熱運転モードの実行中、改質器140の内部温度を感知する第3温度センサー532から受信された温度値が設定改質器温度値に到逹したかを判断することができる(S2)。
【0170】
ここで、設定改質器温度値は改質器140で燃料と蒸気とを改質反応させて改質ガスを生成するのに適した温度であり、制御部のメモリに予め保存された値であることができる。
【0171】
改質器140の内部温度が設定改質器温度値に到逹すれば、バーナーエアブロアー71から排出される空気をボルテックスチューブ502に供給し、給水タンク13から排出される冷却水をボルテックスチューブ502から排出される加熱空気と熱交換させた後、スタック20a、20bに供給し、改質器140で生成されて排出される改質ガスはボルテックスチューブ502から排出される冷却空気と熱交換させた後、バーナー120に供給し、熱交換加熱空気と冷却空気をバーナー120に供給して改質運転モードを遂行することができる(S3、図4参照)。
【0172】
改質器140に燃料及び蒸気を供給し、燃料と蒸気を改質反応させて改質ガスを生成することができる。燃料及び蒸気に関連して、脱硫器、ミキサー、及び蒸気発生器などについての説明は上述したものと同様であるので、その敍述を省略する。
【0173】
バーナーエアブロアー71から送出される空気は送出流路201aを通して3方バルブ500に供給されることができる。制御部は、バーナーエアブロアー71から送出される空気がボルテックスチューブ502に供給されるように、3方バルブ500を制御することができる。3方バルブ500に供給された空気は、3方バルブ500がボルテックスチューブ502側に転換されることにより、ボルテックス給気流路501を通してボルテックスチューブ502に供給されることができる。
【0174】
ボルテックスチューブ502は、供給された空気を加熱空気と冷却空気とに変換して排出することができる。ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気は熱風供給流路503を通して4方バルブ505に供給されることができる。ボルテックスチューブ502から排出される冷却空気は冷気供給流路504を通して4方バルブ505に供給されることができる。
【0175】
制御部は、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が第1転換流路511に排出され、冷却空気は第2転換流路521に排出されるように、4方バルブ505を制御することができる(第1転換モード)。
【0176】
第1転換流路511に排出された加熱空気は第1熱交換器510に供給されることができる。第1熱交換器510は、給水タンク13から排出される冷却水と加熱空気との間で熱交換させることができる。熱交換された加熱空気は第1給気流路512を通してメイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された熱交換された加熱空気は燃焼に使われることができる。
【0177】
給水タンク13に貯蔵された冷却水は冷却水ポンプ43の作動によって給水タンク13から排出されることができる。給水タンク13から排出された冷却水は第1熱交換器510を通過しながら加熱空気と熱交換して予熱された後、冷却水流路304を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。改質ガス熱交換器21に供給された冷却水はスタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに供給されることができる。スタック20a、20bに供給された冷却水はスタック20a、20bを予熱し、冷却水回収流路307に排出された後、再び給水タンク13に回収されることができる。
【0178】
したがって、給水タンク13から排出された冷却水が第1熱交換器510で加熱空気と熱交換して予熱された後、スタック20a、20bに供給されることにより、予熱された冷却水がスタック20a、20bに熱を伝達してスタック20a、20bを発電に適した温度に早く予熱することができる。
【0179】
第2転換流路521に排出された冷却空気は第2熱交換器520に供給されることができる。第2熱交換器520は、改質器140から排出される改質ガスと冷却空気との間で熱交換させることができる。熱交換された冷却空気は第2給気流路522を通してメイン給気流路202に流入し、バーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された熱交換された冷却空気は燃焼に使われることができる。
【0180】
制御部は、改質器140で生成されて排出された改質ガスがバーナー120に供給されるように、改質ガスバルブ33が閉鎖し、改質ガスバイパスバルブ34が開放するように、制御することができる。
【0181】
改質器140で生成されて排出された改質ガスは、第2熱交換器520を通過しながら冷却空気と熱交換して冷却された後、改質ガス流路104及び改質ガスバイパス流路105を通してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された改質ガスは燃焼に使われることができる。
【0182】
したがって、改質器140から生成されて排出される改質ガスが第2熱交換器520で冷却空気と熱交換して冷却された後、バーナー120に供給されることにより、密度が高くなった改質ガスがバーナー120に供給されてバーナー120の燃焼効率が向上することができる。
【0183】
制御部は、改質運転モードの実行中、改質器140で生成される改質ガスに含有された一酸化炭素の濃度を感知する濃度測定センサー534から受信された濃度値が設定濃度値に到逹したかを判断することができる(S4)。
【0184】
ここで、設定濃度値は改質ガスがスタック20a、20bに供給されて電気化学反応を引き起こすのに適した一酸化炭素濃度であり、制御部のメモリに予め保存された値であることができる。
【0185】
改質器140で生成される改質ガスに含有された一酸化炭素の濃度が設定濃度値以下であれば、冷却空気と熱交換した改質ガスを加熱空気と熱交換した冷却水との間で熱交換させた後、スタック20a、20bに供給し、スタックエアブロアー72を作動させてスタック20a、20bに外部空気を供給して電気エネルギーを生成する発電運転モードを遂行することができる(S5)。
【0186】
発電運転モードで、3方バルブ500、4方バルブ505、及び第1及び第2バイパスバルブの位置または開閉可否は改質運転モードと同様であることができる。
【0187】
制御部は、改質器140で生成されて排出された改質ガスがスタック20a、20bに供給されるように、改質ガスバルブ33が開放し、改質ガスバイパスバルブ34が閉鎖するように、制御することができる。
【0188】
改質器140で生成されて排出された改質ガスは、第2熱交換器520を通過しながら冷却空気と熱交換して冷却された後、改質ガス流路104を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0189】
給水タンク13に貯蔵された冷却水は、冷却水ポンプ43の作動によって、給水タンク13から排出されることができる。給水タンク13から排出された冷却水は、第1熱交換器510を通過しながら加熱空気と熱交換して予熱された後、冷却水流路304を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0190】
改質ガス熱交換器21は、供給された冷却水と改質ガスとの間で熱交換させることができる。冷却水と熱交換した改質ガスは、スタックガス供給流路106を通してスタック20a、20bに供給されることができる。改質ガスと熱交換した冷却水はスタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに供給されることができる。
【0191】
したがって、第1熱交換器510を通過しながら予熱された冷却水が改質ガス熱交換器21で改質ガスによってさらに予熱された後、スタック20a、20bに供給されるので、予熱された冷却水がスタック20a、20bに熱を伝達してスタック20a、20bを発電に適した温度にもっと早く予熱することができる。
【0192】
したがって、第2熱交換器520を通過しながら冷却された改質ガスが改質ガス熱交換器21で冷却水によってさらに冷却された後、スタック20a、20bに供給されるので、密度が高くなった改質ガスがスタックに供給されてスタック20a、20bの発電効率が大きく向上することができる。
【0193】
制御部は、スタックエアブロアー72を作動し、スタックインバルブ36を開放することにより、スタック20a、20bに外部空気を供給することができる。第2外部空気流入路を通してスタックエアブロアー72に吸入された空気はスタック側空気流入路204を通して加湿装置23に供給されることができる。加湿装置23で水分を受けた空気はスタック側空気供給流路205を通してスタック20a、20bに供給されることができる。スタック側空気流入路204に配置された空気流量計53は、スタック20a、20bに供給される空気の流量を感知することができる。
【0194】
制御部は、スタックアウトバルブ37を開放して、スタック20a、20bから外部に空気が排気されるようにすることができる。スタック20a、20bに供給された空気は改質ガスと電気化学反応した後、スタック側空気吐出流路211を通して加湿装置23に吐き出されることができる。吐き出された空気に含有された水分は加湿装置23で吸収されることができる。
【0195】
水分を吸収した空気は空気排出流路212を通して第4熱交換器25に供給されることができる。第4熱交換器25を通過した空気は排気流路213を通して排気ガス吐出流路210に供給されることができる。排気ガス吐出流路210に供給された空気は排気ガスとともに第3熱交換器26に供給されることができる。第3熱交換器26を通過した空気は排気流路213を通して排気ガスとともに外部に排気されることができる。
【0196】
第3及び第4熱交換器及び空気水分除去装置64についての説明は上述したものと同様であるので、その敍述を省略する。
【0197】
スタック20a、20bは、供給された改質ガスと空気を電気化学反応させて電気エネルギーを生成することができる。電気化学反応は熱と水分の生成を伴うので、電気化学反応の結果として生成された熱と水はスタック20a、20bに供給された冷却水とともに排出されることができ、生成された水蒸気はスタック20a、20bから排出される空気とともに排気されることができる。
【0198】
制御部は、発電運転モードの実行中、スタック20a、20bから排出される冷却水の温度(Tw)を感知する第1温度センサー530から受信された温度値が設定冷却水温度値(T1)以上であるかを判断することができる(S6)。
【0199】
ここで、設定冷却水温度値(T1)はスタック20a、20bが改質ガスと空気を受けて電気化学反応を引き起こすのに効果的な温度であり、制御部のメモリに予め保存された値であることができる。
【0200】
制御部は、発電運転モードの遂行中、スタック20a、20bから排出される冷却水の温度(Tw)が設定冷却水温度値(T1)より低ければ、ボルテックスチューブ502から排出される冷却空気が改質器140で生成されて排出される改質ガスと熱交換せずにバーナー120に供給されるように、制御することができる(S61)。燃料電池装置1のこのような作動モードを冷却水追加予熱モードと言うことができる(図5参照)。
【0201】
制御部は、バーナーエアブロアー71から送出される空気がボルテックスチューブ502に供給されるように、3方バルブ500を制御することができる。例えば、3方バルブ500をボルテックスチューブ502側に転換するかまたはチューブ側に転換された位置を維持することができる。3方バルブ500に供給された空気はボルテックス給気流路501を通してボルテックスチューブ502に供給されることができる。
【0202】
制御部は、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が第1転換流路511に排出され、冷却空気は第2転換流路521に排出されるように、4方バルブ505を制御することができる(上述した‘第1転換モード’)。例えば、制御部は、第1転換モードに4方バルブ505を転換するか、または第1転換モードに転換されている4方バルブ505の位置を維持することができる。
【0203】
制御部は、第1バイパスバルブ514は閉鎖し、第2バイパスバルブ524は開放するように、制御することができる。例えば、制御部は閉鎖した第1バイパスバルブ514の位置を維持することができる。例えば、制御部は、第2バイパスバルブ524が開放するようにするか、または開放した第2バイパスバルブ524の位置を維持することができる。
【0204】
第1転換流路511に排出された加熱空気は、閉鎖した第1バイパスバルブ514によって、第1バイパス流路513に流動せずに第1熱交換器510に供給されることができる。
【0205】
第1熱交換器510は、給水タンク13から排出される冷却水と加熱空気との間で熱交換させることができる。熱交換された加熱空気は第1給気流路512を通してメイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された熱交換された冷却空気は燃焼に使われることができる。
【0206】
第2転換流路521に排出された冷却空気は、開放した第2バイパスバルブ524によって、第2熱交換器520に供給されずに第2バイパス流路523に流動して第2給気流路522に供給されることができる。第2給気流路に供給された冷却空気はメイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された冷却空気は燃焼に使われることができる。
【0207】
したがって、バーナー120に供給される加熱空気は第1熱交換器510で冷却水と熱交換して冷却された後、バーナー120に供給され、バーナー120に供給される冷却空気は第2熱交換器520をバイパスして低温を維持したままでバーナー120に供給されるので、バーナー120に供給される空気の温度が低くなって空気の密度が高くなることにより、バーナー120の燃焼効率が向上することができる。
【0208】
給水タンク13に貯蔵された冷却水は冷却水ポンプ43の作動によって給水タンク13から排出されることができる。給水タンク13から排出された冷却水は第1熱交換器510を通過しながら加熱空気と熱交換して予熱された後、冷却水流路304を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0209】
改質器140で生成されて排出された改質ガスは、改質ガス流路104を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。ここで、ボルテックスチューブ502から排出される冷却空気が第2熱交換器520に供給されずに第2熱交換器520をバイパスするようにすることにより、改質ガスが第2熱交換器520を通過しながらも冷却空気に熱を奪われず、高温状態を維持したままで第2熱交換器520を通過するようにすることができる。
【0210】
改質ガス熱交換器21は、供給された冷却水と改質ガスとの間で熱交換させることができる。第2熱交換器520で冷却空気に熱を奪われなかったままで改質ガス熱交換器21に供給された改質ガスは、冷却水に熱を伝達して冷却水をさらに予熱した後、スタックガス供給流路106を通してスタック20a、20bに供給されることができる。
【0211】
改質ガス熱交換器21を通過した冷却水はスタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに供給されることができる。スタック20a、20bに供給された冷却水はスタック20a、20bを予熱し、冷却水回収流路307に排出された後、再び給水タンク13に回収されることができる。
【0212】
したがって、改質器140から排出される改質ガスが第2熱交換器520を通過して改質ガス熱交換器21に供給されるとき、冷却空気が第2熱交換器520をバイパスするようにして、改質ガスが第2熱交換器520で冷却空気に熱を奪われないようにすることにより、高温の状態を維持したままで改質ガス熱交換器21に供給されて冷却水と熱交換するので、改質ガス熱交換器21を通過する冷却水を効果的に予熱してスタック20a、20bを発電に適した温度にもっと早く予熱することができる。
【0213】
制御部は、発電運転モードの実行中、スタック20a、20bから排出される冷却水の温度(Tw)を感知する第1温度センサー530から受信した温度値が、設定冷却水温度値(T1)以上であれば、受信された温度値(Tw)と設定冷却水温度値(T1)との差が所定差分(D)未満であるかを判断することができる(S7)。
【0214】
ここで、所定差分(D)とは、スタック20a、20bが改質ガスと空気を受けて電気化学反応を引き起こすのに効果的な温度区間であるT1からT1+Dまでの区間面積を定義する値であり、制御部のメモリに予め保存された値であることができる。
【0215】
制御部は、発電運転モードの遂行中、スタック20a、20bから排出される冷却水の温度(Tw)と設定冷却水温度値(T1)との差(Tw-T1)が所定差分(D)以上であれば、ボルテックスチューブ502から排出される冷却空気が給水タンク13から排出される冷却水との間で熱交換した後、バーナー120に供給され、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が改質器140で生成されて排出される改質ガスと熱交換せずにバーナー120に供給されるように、制御することができる(S71)。燃料電池装置1のこのような作動モードを冷却水過熱制御モードと言うことができる(図6参照)。
【0216】
制御部は、バーナーエアブロアー71から送出される空気がボルテックスチューブ502に供給されるように、3方バルブ500を制御することができる。例えば、3方バルブ500をボルテックスチューブ502側に転換するかまたはチューブ側に転換された位置を維持することができる。3方バルブ500に供給された空気はボルテックス給気流路501を通してボルテックスチューブ502に供給されることができる。
【0217】
制御部は、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が第2転換流路521に排出され、冷却空気は第1転換流路511に排出されるように、4方バルブ505を制御することができる(上述した‘第2転換モード’)。例えば、制御部は、第2転換モードに4方バルブ505を転換するかまたは第2転換モードに転換されている4方バルブ505の位置を維持することができる。
【0218】
制御部は、第1バイパスバルブ514は閉鎖し、第2バイパスバルブ524は開放するように、制御することができる。例えば、制御部は閉鎖した第1バイパスバルブ514の位置を維持することができる。例えば、制御部は、第2バイパスバルブ524が開放するようにするかまたは開放した第2バイパスバルブ524の位置を維持することができる。
【0219】
第1転換流路511に排出された冷却空気は、閉鎖した第1バイパスバルブ514によって、第1バイパス流路513に流動せずに第1熱交換器510に供給されることができる。
【0220】
第1熱交換器510は、給水タンク13から排出される冷却水と冷却空気との間で熱交換させることができる。熱交換された冷却空気は第1給気流路512を通してメイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された熱交換された加熱空気は燃焼に使われることができる。
【0221】
第2転換流路521に排出された加熱空気は、開放した第2バイパスバルブ524によって、第2熱交換器520に供給されず、第2バイパス流路523に流動して第2給気流路522に供給されることができる。第2給気流路に供給された加熱空気はメイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された加熱空気は燃焼に使われることができる。
【0222】
給水タンク13に貯蔵された冷却水は、冷却水ポンプ43の作動によって、給水タンク13から排出されることができる。給水タンク13から排出された冷却水は第1熱交換器510を通過しながら冷却空気と熱交換して冷却された後、冷却水流路304を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0223】
改質器140で生成されて排出された改質ガスは改質ガス流路104を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。ここで、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が第2熱交換器520に供給されずに第2熱交換器520をバイパスするようにすることにより、改質ガスが第2熱交換器520を通過しながらも加熱空気と熱交換せずに第2熱交換器520を通過するようにすることができる。
【0224】
改質ガス熱交換器21は、供給された冷却水と改質ガスとの間で熱交換させることができる。改質ガス熱交換器21に供給された改質ガスは冷却水に熱を伝達して冷却水を予熱した後、スタックガス供給流路106を通してスタック20a、20bに供給されることができる。
【0225】
改質ガス熱交換器21を通過した冷却水は、スタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに供給されることができる。スタック20a、20bに供給された冷却水はスタック20a、20bの熱を吸収して冷却水回収流路307に排出された後、再び給水タンク13に回収されることができる。
【0226】
したがって、冷却第1熱交換器510で冷却空気と熱交換して冷却されるようにした後、スタック20a、20bに供給されることにより、スタック20a、20bの電気化学反応によって生成される熱を効果的に吸収し、冷却水が過熱せずに適正温度を維持するようにすることができる。
【0227】
制御部は、発電運転モードの遂行中、スタック20a、20bから排出される冷却水の温度(Tw)が設定冷却水温度値(T1)以上であるとともに設定冷却水温度値との差(Tw-T1)が所定差分(D)未満であれば、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が給水タンク13から排出される冷却水と熱交換せずにバーナー120に供給され、ボルテックスチューブ502から排出される冷却空気が改質器140で生成されて排出される改質ガスと熱交換した後、バーナー120に供給されるように制御することができる(S8)。燃料電池装置1のこのような作動モードを冷却水温度安定化及び改質ガス冷却モードと言うことができる(図7参照)。
【0228】
制御部は、バーナーエアブロアー71から送出される空気がボルテックスチューブ502に供給されるように、3方バルブ500を制御することができる。例えば、3方バルブ500をボルテックスチューブ502側に転換するかまたはチューブ側に転換された位置を維持することができる。3方バルブ500に供給された空気はボルテックス給気流路501を通してボルテックスチューブ502に供給されることができる。
【0229】
制御部は、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が第1転換流路511に排出され、冷却空気は第2転換流路521に排出されるように、4方バルブ505を制御することができる(上述した‘第1転換モード’)。例えば、制御部は、第1転換モードに4方バルブ505を転換するかまたは第1転換モードに転換されている4方バルブ505の位置を維持することができる。
【0230】
制御部は、第1バイパスバルブ514は開放し、第2バイパスバルブ524は閉鎖するように、制御することができる。例えば、制御部は、閉鎖した第1バイパスバルブ514が開放するようにすることができる。例えば、制御部は、第2バイパスバルブ524が閉鎖するようにするかまたは閉鎖した第2バイパスバルブ524の位置を維持することができる。
【0231】
第1転換流路511に排出された加熱空気は、開放した第1バイパスバルブ514によって、第1熱交換器510に供給されず、第1バイパス流路513を通して第1給気流路512に供給されることができる。第1給気流路512に供給された加熱空気は、メイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された加熱空気は燃焼に使われることができる。
【0232】
第2転換流路521に排出された冷却空気は、閉鎖した第2バイパスバルブ524によって、第2バイパス流路523に流動せず、第2熱交換器520に供給されることができる。
【0233】
第2熱交換器520は、改質器140から排出される改質ガスと冷却空気との間で熱交換させることができる。熱交換された冷却空気は第2給気流路522を通してメイン給気流路202に流入してバーナー120に供給されることができる。バーナー120に供給された熱交換された冷却空気は燃焼に使われることができる。
【0234】
給水タンク13に貯蔵された冷却水は、冷却水ポンプ43の作動によって、給水タンク13から排出されることができる。ここで、ボルテックスチューブ502から排出される加熱空気が第1熱交換器510に供給されずに第1熱交換器510をバイパスするようにすることにより、冷却水が第1熱交換器510を通過しながらも加熱空気と熱交換せずに第1熱交換器510を通過するようにすることができる。第1熱交換器510を通過した冷却水は冷却水流路304を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0235】
改質器140で生成されて排出される改質ガスは、第2熱交換器520を通過しながら冷却空気と熱交換して冷却された後、改質ガス流路104を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0236】
改質ガス熱交換器21は、供給された冷却水と改質ガスとの間で熱交換させることができる。改質ガス熱交換器21に供給された改質ガスは、冷却水に熱を伝達して冷却水を予熱した後、スタックガス供給流路106を通してスタック20a、20bに供給されることができる。
【0237】
改質ガス熱交換器21を通過した冷却水は、スタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに供給されることができる。スタック20a、20bに供給された冷却水はスタック20a、20bの熱を吸収し、冷却水回収流路307に排出された後、再び給水タンク13に回収されることができる。
【0238】
したがって、改質ガスが第2熱交換器520で冷却空気と熱交換して一次的に冷却され、改質ガス熱交換器21で冷却水と熱交換してさらに冷却された後、スタック20a、20bに供給されるので、密度が高くなった改質ガスがスタック20a、20bに供給されてスタック20a、20bの発電効率を向上させることができる。
【0239】
したがって、第1バイパスバルブ514を開放して第1熱交換器510に加熱空気が供給されないようにすることにより、第1熱交換器510を通過する冷却水が加熱空気と熱交換しないようにして冷却水の温度を維持することができる。
【0240】
制御部は、冷却温度安定化及び改質ガス冷却モードの実行中、スタック20a、20bに供給される改質ガスの温度(Tg)を感知する第2温度センサー531から受信した温度値が設定改質ガス温度値(T2)以下であるかを判断することができる(S9)。
【0241】
ここで、設定改質ガス温度値(T2)はスタック20a、20bが電気化学反応を引き起こすのに効果的な改質ガス密度を形成する改質ガス温度値の最大値であり、制御部のメモリに予め保存された値であることができる。
【0242】
制御部は、スタック20a、20bに供給される改質ガスの温度(Tg)が設定改質ガス温度値(T2)以下であれば、バーナーエアブロアー71から排出される空気がバーナー120に供給されるように、制御することができる(S10)。燃料電池装置1のこのような作動モードを正常運転モードと言うことができる(図8参照)。
【0243】
制御部は、バーナーエアブロアー71から送出される空気がバーナー120に供給されるように、3方バルブ500を制御することができる。例えば、3方バルブ500をバーナー120側に転換することができる。3方バルブ500に供給された空気はメイン給気流路202を通してバーナー120に供給されることができる。
【0244】
制御部は、第1バイパスバルブ514及び第2バイパスバルブ524が閉鎖するように、制御することができる。例えば、制御部は開放した第1バイパスバルブ514を閉鎖することができる。例えば、制御部は閉鎖した第2バイパスバルブ524の位置を維持することができる。
【0245】
給水タンク13に貯蔵された冷却水は、冷却水ポンプ43の作動によって、給水タンク13から排出されることができる。ここで、バーナーエアブロアー71から排出される空気がボルテックスチューブ502に供給されずにバーナー120に供給されるようにすることにより、冷却水が別に熱交換せずに第1熱交換器510を通過するようにすることができる。第1熱交換器510を通過した冷却水は冷却水流路304を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0246】
改質器140で生成されて排出される改質ガスは、バーナーエアブロアー71から排出される空気がボルテックスチューブ502に供給されずにバーナー120に供給されるようにすることにより、別に熱交換せずに第2熱交換器520を通過することができる。第2熱交換器520を通過した改質ガスは改質ガス流路104を通して改質ガス熱交換器21に供給されることができる。
【0247】
改質ガス熱交換器21は、供給された冷却水と改質ガスとの間で熱交換させることができる。改質ガス熱交換器21に供給された改質ガスは、冷却水に熱を伝達して冷却水を予熱した後、スタックガス供給流路106を通してスタック20a、20bに供給されることができる。
【0248】
改質ガス熱交換器21を通過した冷却水はスタック冷却水供給流路305を通してスタック20a、20bに供給されることができる。スタック20a、20bに供給された冷却水はスタック20a、20bの熱を吸収し、冷却水回収流路307に排出された後、再び給水タンク13に回収されることができる。
【0249】
したがって、スタック20a、20bが電気化学反応を引き起こすのに適した温度に到逹した冷却水と改質ガスが第1及び第2熱交換器で不必要に熱交換しないようにして、冷却水と改質ガスの温度を維持することにより、スタック20a、20bの発電効率を高く維持することができる。
【0250】
一方、制御部は、正常運転モードへの進入時の時間(Tn)を測定してメモリに保存することができる。
【0251】
制御部は、正常運転モードの実行中、現在時間(Tn+1)を測定し、正常運転モードへの進入後に経過した時間((Tn+1)-(Tn))を計算することができる。制御部は、正常運転モードへの進入後に経過した時間((Tn+1)-(Tn))が制御周期時間(C)より大きいかを判断することができる(S11)。
【0252】
制御部は、正常運転モードへの進入後に経過した時間((Tn+1)-(Tn))が制御周期時間(C)より大きければ、S6段階に戻って冷却水及び改質ガスの温度制御を開始することができる。
【0253】
ここで、制御周期時間(C)は冷却水及び改質ガスの温度を制御する周期時間であり、制御部のメモリに予め保存された値であることができる。
【0254】
添付図面はこの明細書に開示した実施例を容易に理解することができるようにするためのものであるだけで、添付図面によってこの明細書に開示した技術的思想が制限されなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物及び代替物を含むものに理解されなければならない。
【0255】
同様に、特定の順に図面で動作を示しているが、これは好ましい結果を得るために図示の特定の順または手順にそのような動作を遂行しなければならないか、すべての図示の動作を遂行しなければならないものに理解されてはいけない。特定の場合、マルチタスキングと並列プロセッシングが有利であることができる。
【0256】
例えば、本実施例で、S1~S11段階を時間順に並べているが、これは本発明の理解を助けるための実施例であるだけで、本発明はS1~S11段階の遂行を必ずしもこのような手順に限定するものではない。
【0257】
また、以上では本発明の好適な実施例について図示しながら説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されなく、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなしに本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であるというのは言うまでもなく、このような変形実施は本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはいけないであろう。
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