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  • 特許-バレーボール打撃練習器具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】バレーボール打撃練習器具
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20240308BHJP
【FI】
A63B69/00 503D
A63B69/00 510
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022547269
(86)(22)【出願日】2021-02-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-17
(86)【国際出願番号】 US2021016331
(87)【国際公開番号】W WO2021158607
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】62/969,442
(32)【優先日】2020-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522308152
【氏名又は名称】アレン,グレッグ ジェイ.
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレン,グレッグ ジェイ.
【審査官】井上 香緒梨
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3181660(JP,U)
【文献】米国特許第06171205(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0224880(US,A1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0441378(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B69/00-69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
立て管に取り付けられるように適合されている近位端及び前記近位端から離間されている開口した遠位端を有する、剛性中空アームと、
第1の端部及び第2の端部を有し、少なくとも部分的に前記剛性中空アームを通って延びており、前記第1の端部において前記剛性中空アームに動作可能に接続されている、弾力性部材と、
記剛性中空アームの前記開口した遠位端を覆っており、中央開口部を含む、端部キャップと、
前記弾力性部材の前記第2の端部に取り付けられている第1の端部、及び、前記端部キャップの前記中央開口部を通って延びていることによって、バレーボールに動作可能に接続されている第2の端部を有する、可撓性コネクタと、
を備える、バレーボール練習装置。
【請求項2】
前記可撓性コネクタを取り囲んでおり、前記バレーボールと前記端部キャップの間に配置されている少なくとも一つのスペーサを更に備える、請求項1に記載のバレーボール練習装置。
【請求項3】
前記可撓性コネクタを取り囲んでおり、前記バレーボールと前記端部キャップの間に配置されている少なくとも三つのスペーサを更に備える、請求項1に記載のバレーボール練習装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのスペーサと前記バレーボールの間にカップを更に備え、前記カップは開口端を有することによって、前記バレーボールが前記弾力性部材によって前記カップの前記開口端に対して付勢される、請求項2に記載のバレーボール練習装置。
【請求項5】
前記カップはパッド付きの層によって取り囲まれている、請求項4に記載のバレーボール練習装置。
【請求項6】
前記弾力性部材の張力レベルは調節可能である、請求項1~5のいずれか一項に記載のバレーボール練習装置。
【請求項7】
前記弾力性部材の前記第1の端部を前記剛性中空アームに動作可能に接続するチェーンを更に備える、請求項6に記載のバレーボール練習装置。
【請求項8】
前記剛性中空アームの前記近位端は溝穴を含み、前記溝穴は、前記チェーンのリンクが前記溝穴を第1の向きで通過することになるが前記溝穴を第2の向きで通過することはないようなサイズ及び形状となっており、
前記チェーンは前記溝穴を通って延びており、
前記張力レベルの調節は、所望の張力が達成されるまで前記溝穴を通して前記チェーンを引くこと、及び、前記溝穴と隣り合ったチェーンリンクを前記第2の向きへとひねることで前記チェーンを固定することによって達成される、
請求項7に記載のバレーボール練習装置。
【請求項9】
直立立て管と基部とを含む立て管構造体を更に備え、前記直立立て管は前記剛性中空アームの前記近位端を接合されるように受け入れ、前記基部は平坦面上に定置されるように適合されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のバレーボール練習装置。
【請求項10】
前記直立立て管は前記基部よりも上で前記剛性中空アームの高さを調節するように調節可能である、請求項9に記載のバレーボール練習装置。
【請求項11】
前記基部は、前記直立立て管と前記基部の間の接続部に近接した第1の端部と、前記基部の前記第1の端部から反対側の第2の端部と、を含み、前記装置は、前記平坦面上での前記装置の車輪搬送のための、前記基部の前記第1の端部に近接した車輪を更に備える、請求項9に記載のバレーボール練習装置。
【請求項12】
前記基部は、前記基部の前記第2の端部に近接した第1の位置において、使用中の前記装置の望まれない移動を抑制するための少なくとも一つの重しを支持するように適合されている、請求項11に記載のバレーボール練習装置。
【請求項13】
前記基部は、前記車輪のところで前記装置を傾けること、及び、前記車輪上の前記傾けた装置の前記平坦面上での車輪搬送を容易にするべく、前記少なくとも一つの重しを前記基部の前記第1の端部に近接した第2の位置において支持するように更に適合されている、請求項12に記載のバレーボール練習装置。
【請求項14】
前記少なくとも一つの重しを更に備え、前記少なくとも一つの重しは、重い物質で充填されるように適合されている中空の容器を備える、請求項12に記載のバレーボール練習装置。
【請求項15】
前記重い物質は水である、請求項14に記載のバレーボール練習装置。
【請求項16】
前記重い物質は流動可能な固体材料である、請求項14に記載のバレーボール練習装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は2020年2月3日に出願された米国仮特許出願第62/969,442号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は一般に運動練習機器に関し、より詳細には、バレーボールを打つ又はスパイクするための選手の練習を補助するための器具に関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかに分類された市販の一般的なバレーボールスパイク練習器が存在する。第1のグループはバレーボールを摩擦力で固定的に保持し、次いで打ったときにこれを解放するが、この場合、ルーズボールを追いかけて器具に装填し直す必要がある。別の分類では、支持体、天井、又は使用者のいずれかに取り付けた緩い紐をボールに繋ぐ。これらの器具ではルーズボールを追いかける必要はなくなるが、ボールが一貫した場所に保持されないか又は動きを迅速に抑えられないかのいずれかの欠点がある。第3の分類では、二つのバンジーコード又は弾性バンドの間にボールが取り付けられる。この構成ではボールを追いかける必要性が克服され、弾性紐の剛性に応じて、運動をかなり迅速に抑えて固定位置にボールを戻すことができる。しかしながら、一つではなく二つの弾性要素を使用することは、殴打したときのボールの反応が異なるため、並びに一つではなく二つの弾性要素を使用(及び支持)することの非効率性から、不利である。これら二つの弾性要素の器具にはまた、使用者の腕又は手首に絡まるリスクがあり、このことは良くても不快であり、最悪の場合は負傷の恐れがある。
【0004】
ばねを有する高所の単一のアームにバレーボールを取り付けることも知られている。しかしながら、これらにおいては打った後でボールがその開始位置に迅速に戻らず、そのためこれを特にライン練習(line drill)において迅速に再使用できないという欠点を有する。
【0005】
したがって、先行技術の欠点を克服又は軽減する改善されたバレーボール練習装置が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、当技術分野における不備を克服することが、開示される特徴の主たる目的、特徴、及び/又は利点である。
【0007】
ボールを打った後でそれを追いかける必要のないバレーボール練習器具を提供することが、開示される特徴のもう一つの目的、特徴、又は利点である。
【0008】
ボールを一定の場所に保持しボールを打った後で迅速にその動きを抑えるバレーボールスパイク練習補助具を提供することが、開示される特徴のもう一つの目的、特徴、又は利点である。
【0009】
安全であり、特に芯を外れた打撃時に使用者の手、手首、及び腕を保護するバレーボール練習補助具を提供することが、開示される特徴のもう一つの目的、特徴、又は利点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
当業者には本開示のこれらの及び/又は他の目的、特徴、及び利点が明らかになろう。本発明はこれらの目的、特徴、及び利点に、又はそれらによって、限定されるものではない。どの実施形態も、必ずしも単独でありとあらゆる目的、特徴、又は利点を提供する必要はない。
【0011】
一実施形態によれば、本発明は、立て管に取り付けられるように適合されている第1の端部と、第1の端部から反対側の開口した第2の端部とを有する剛性中空アームを備える、バレーボール練習装置に関する。弾性部材は第1の端部と第2の端部とを有し、少なくとも部分的に中空アームを通って延びる。弾性部材は、弾性部材の第1の端部においてアームに動作可能に固定される。端部キャップは、中空アームの開口した第2の端部を覆っている。端部キャップは中央開口部を含む。可撓性コネクタは、弾性部材の第2の端部に取り付けられた第1の端部を有する。可撓性コネクタは端部キャップの中央開口部を通って延びており、可撓性コネクタの第2の端部はバレーボールに動作可能に接続されている。バレーボール練習装置はまた、可撓性コネクタを取り囲んでおりバレーボールと端部キャップの間に配置されている、少なくとも一つのスペーサも含む。バレーボール練習装置はまた、少なくとも一つのスペーサとバレーボールの間にカップも備え、カップは開口端を有し、それによりバレーボールは弾性部材によってカップの開口端に対して付勢される。カップはパッド付きの層で取り囲まれてもよい。弾性部材の張力レベルは調節可能であってもよい。
【0012】
一実施形態によれば、バレーボール練習装置は、立て管に取り付けられるように適合されている近位端と、近位端から離間し、開口した遠位端とを有する、剛性中空アームを備える。第1の端部及び第2の端部を有する弾性部材は、少なくとも部分的に中空アームを通って延びており、弾性部材の第1の端部において、アームに動作可能に接続されている。端部キャップは、中空アームの開口した遠位端を覆っている/端部キャップは、中央開口部を有する。可撓性コネクタは、弾性部材の第2の端部に取り付けられている第1の端部を有し、端部キャップの中央開口部を通って延びている。これによって、可撓性コネクタの第2の端部は、バレーボールに動作可能に接続されている。少なくとも一つのスペーサは、可撓性コネクタを取り囲んで、バレーボールと端部キャップの間に配置されてもよい。別法として、少なくとも三つのスペーサは、可撓性コネクタを取り囲んで、バレーボールと端部キャップの間に配置されてもよい。カップは、少なくとも一つのスペーサとバレーボールの間に設けてもよく、カップは開口端を有する。これによって、バレーボールは弾性部材によってカップの開口端に対して付勢される。カップはパッド付きの層で取り囲まれてもよい。弾性部材の張力レベルは調節可能であってもよい。チェーンは、弾性部材の第1の端部をアームに動作可能に接続してもよい。アームの近位端は、チェーンのリンクが溝穴を第1の向きで通過することになるが溝穴を第2の向きで通過することはないようなサイズ及び形状となっている溝穴を含んでもよい。チェーンは溝穴を通って延びることができ、その場合、張力レベルの調節は、所望の張力が達成されるまで溝穴を通してチェーンを引くこと、及び、溝穴と隣り合ったチェーンリンクを第2の向きへとひねることでチェーンを固定すること、によって達成される。バレーボール練習装置は、直立立て管と基部とを有する立て管構造体を含んでもよく、直立立て管は剛性中空アームの近位端を接合されるように受け入れ、基部は平坦面上に定置されるように適合されている。立て管は基部よりも上方でアームの高さを調節するように調節可能であってもよい。基部は、直立立て管と基部の間の接続部に近接した第1の端部と、基部の第1の端部から反対側の第2の端部と、を含んでもよい。立て管構造体はまた、平坦面上での装置の車輪搬送(rolling transport)のための、基部の第1の端部に近接した車輪を含んでもよい。基部は、基部の第2の端部に近接した第1の位置において、使用中の装置の望まれない移動を抑制するための少なくとも一つの重しを支持するように適合されてもよい。基部は、車輪のところで装置を傾けること、及び、車輪上の傾けた装置の平坦面上での車輪搬送を容易にするべく、少なくとも一つの重しを基部の第1の端部に近接した第2の位置において支持するように、更に適合されてもよい。少なくとも一つの重しは、重い物質で充填されるように適合されている中空の容器を備えてもよい。重い物質は、水又は流動可能な固体材料であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係るバレーボール練習器具の正面斜視図である。
図2A】ボールが静止した平常時の位置にあり使用者の手によって今にも打たれようとしている、図1の器具の横方向アーム及びボールの部分斜視図である。
図2B】ボールが静止した平常時の位置から変位されている、ボールが打たれた直後の図2Aの横方向アーム及びボールを示す図である。
図2C】ボールが2人目の使用者が使用できるその平常時の静止位置へと跳ね戻された(snapped back)後の、図2Bの横方向アーム及びボールを示す図である。
図3】既存の立て管構造体に取り付けられるように適合されている器具の側面図であり、器具は図1の器具と同様の横方向アーム及びボールを含み、ボールは静止した平常時の位置にある。
図4図3の器具の断面図である。
図5】本発明に係るバレーボール練習器具の一実施形態の接続要素及びスペーサの分解図である。
図6】使用中に器具が望まれない遊走をしないようにウォータージャグが器具の基部上に定置されている、本発明に係るバレーボール練習器具の下側部分の部分的な図である。
図7】器具を傾けて新しい場所へと車輪で移動させるのがより容易になるように、ウォータージャグが器具の車輪の近くに移動されている、図6の下側部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明の一実施形態に係るバレーボール練習装置10を示す。装置10は調節可能な立て管構造体12を含む。立て管構造体は、垂直な直立立て管14と基部16とを含んでもよい。基部16は第1の端部に、装置10を所望の場所へと移動させるのをより容易にするための、車輪又はローラ18を含んでもよい。ローラ18から見て反対側における基部の第2の端部は、床の傷付きを防止するための及び使用中に装置の摺動に抵抗するための、パッド又は摩擦材料(図示せず)を含んでもよい。立て管構造体12は好ましくは、垂直立て管14の上昇及び下降を容易にするための調節機構20を含む。横方向アーム22は垂直立て管14からほぼ水平に延びている。横方向アーム22は垂直立て管14と一体に形成されてもよく、又は垂直立て管14上に装着される別個の部片であってもよい。横方向アーム22の遠位端には、端部キャップ24と、スペーサ26a、26b、及び26cと、パッド付きのカラー28と、バレーボール30とがある。以下に記載する様式でチェーン32が張力調節機構として使用される。
【0015】
練習装置10の使用が、図2A図2B、及び図2Cに図示されている。垂直な立て管14は、バレーボール30を所望の高さに位置付けるように調節される。使用者(バレーボール選手)がバレーボール30に近付き、空中に跳び上がり、バレーボール30を図2Aに示すように自身の手34で打つ。バレーボール30の場所を一定にすることは、使用者34が技術に集中するのを助け、使用者及び使用者のコーチに、技術の変化が使用者のジャンプの高さ及びバレーボール30との接触の質にどのような影響を与えるかについてのフィードバックを提供する。装置10は、試合の状態をシミュレートするために、並びに、使用者の走り込み、ジャンプ、及び着地の位置に関連した追加のフィードバック及び練習を提供するために、ネット(図示せず)の近くに配置されてもよい。装置10の使用によって使用者の技術が向上するにつれて、使用者によってバレーボール30をより高い高さまで上昇させることができるのが理想的である。
【0016】
図2Bに見られるように、バレーボール30が使用者34によって打たれると、バレーボール30は図2Aの静止位置から変位される。このことにより使用者34にフィードバックが提供され、競技中にバレーボール30を打った感触の現実的なシミュレーションが可能になり、バレーボール30が強固に装着されている場合に生じ得る、違和感を伴う又は場合によっては有害ですらある接触を回避するのに十分な曲がりが実現される。図2Cに見られるように、バレーボール30はかなり迅速に静止位置の所定位置に跳ね戻されて、同じ使用者又は例えばライン練習における別の使用者のいずれかによって再び打つことができる状態になる。
【0017】
図3は、既存の立て管構造体に付加されるように適合されている練習装置36を示す。例えば、装置36を、可搬設備又は私道設備としてのバスケットボールのバックボードを支持するために一般に使用されているもののような、正方形管を有する既存の立て管と共に使用することができる。装置36は、既存の立て管と接合するように適合されている、横方向アーム22の近位端から下方に延びる垂直スタブ38を含む。それ以外の点ではこの構造体は図1及び図2に示されているものと本質的に同じであり、実際には図1及び図2の立て管構造体12と共に使用できるが、図2の立て管が正方形ではなく円形の管を使用する点が異なっている。横方向アーム22及び特に垂直スタブ38は、任意の共通の立て管構造体と協働するために必要な形状とすることができると考えられる。また図4に、より容易に見られるように、端部カップ40はパッド付きのカラー28で覆われている。図4に見られるように、端部カップ40は、バレーボール30を端部カップ40の壁に対してしっかりと据え付けることを可能にする、バレーボール30に面する開口端を有する。
【0018】
図5は、装置36の内部構成要素をより良く理解できるように分解した構成で示す。キャップ24は横方向アーム22の開口端46に当接し、そこを覆う。キャップ24、スペーサ26a、b、及びc、並びに端部カップ40は全て、キャップ24、スペーサ26a、b、及びc、並びにカップ40の各々を通過し、バレーボール保持ストラップ50を弾力性部材52と接続する可撓性コネクタ48を受け入れるための中央開口部を含む。バレーボール保持ストラップ50は、可撓性コネクタ48用の接続場所を提供するための金属リング又はアイレット(図示せず)を具備した、二つのナイロン製ストラップであってもよい。バレーボールを可撓性の紐に取り付けるための他の公知の機構を使用してもよい。示されている実施形態では、可撓性コネクタ48は1/8インチの編組ワイヤから製作されている。他の材料及び構造体を可撓性コネクタ48として使用してもよい。示されている実施形態では、引張コイルばねが弾力性部材52として機能している。弾性の紐又は他のタイプのばねなどの他の弾力性器具が、弾力性部材52の役割を果たしてもよい。
【0019】
図4図3の練習装置36の断面図である。全体的に中空の横方向アーム22が、既存の立て管構造体と接合する垂直スタブ38に取り付けられる。別法として、横方向アーム22及び垂直スタブ38は、所望の形状に曲げた単一の中空の管から形成されてもよい。垂直スタブ38は、装置36を立て管に固定するためのピン又は他の保持部材(図示せず)を通すことを可能にする通路を含んでもよい。横方向アーム22の近位端にはばね調節機構が設けられている。示されている実施形態では、ばね調節機構は弾力性部材52に取り付けられたチェーン32を備え、このばね調節機構を、弾力性部材52の張力を調節するために垂直スタブ38の開口部39を通して引くことができる。垂直スタブ38の外部に、チェーン32のリンクを捕捉してチェーン32を所定位置に保持するための、フック又は他の突起(図示せず)を設けてもよい。別法として、示されているように、垂直スタブ38の開口部39は、第1の方向に向いているときにだけリンクの通過を可能にする溝穴であってもよく、チェーン32はチェーン32を溝穴39の外側で反対の向きへとひねることによって、所定位置に保持されてもよい。いずれの場合も、チェーン32又は他のばね調節機構は緩みなく引かれて、ケーブル48及びばね52を介してバレーボール30をシリンダ44に対して緩みなく引き付けることになり、この結果バレーボール30が端部カップ40及びスペーサ26a~cを押圧し、これらが端部キャップ24に押し付けられる。図7は、ばね調節機構58が緩みなく引かれてバレーボール30が使用位置にある状態の、図6の装置36を示す。
【0020】
図3図5に図示されている構造体を念頭において図2A図2Cに戻ると、バレーボール30が使用者34によって打たれると、バレーボール30はそのリトレーニングストラップ50を介して可撓性ケーブル52に抵抗して引かれ、これによって、弾力性ばね52が引き延ばされることが見て取れる。このことにより、図2Bに示すように、バレーボールを図2Aの静止位置から一時的にずらすことが可能になる。しかしながら、図2Cに示すように、ばね52がケーブル48に抵抗して引かれることによって、スペーサ40、26a~c、及び24が互いと接触している静止位置へとバレーボール30が迅速に戻され、バレーボール30の移動が迅速に停止される。単一のスペーサの代わりに複数のスペーサ26a~cを使用することが好ましいが、その理由は、単一のより大きいスペーサと比較して、システムの可撓性の向上が可能になり、応力の発生が低減されるからである。
【0021】
図6及び図7には、バレーボール30を繰り返し打った結果生じ得る器具10の望まれない移動又は遊走を抑制するために使用され得る、好ましい加重システムが図示されている。特に、床の上での器具10の摺動を妨げる摩擦力及び慣性を大きくするために、基部16上に重し60が載置されてもよい。立て管構造体12の基部16上に設けられている山形鋼62は、重し60を支持するための支持構造体の役割を果たす。好ましい実施形態では、重しは、重い物質で充填され得る中空の容器であってもよい。中空の容器は積荷重量を減らすのを助ける。例えば重しは、空で出荷されその後使用場所で水を充填される、ウォータージャグ60であってもよい。別法として、中空の容器60は、砂又は類似の市販の流動可能な材料で充填されてもよい。重し60を、山形鋼62又は他の支持構造体上で、床との最大の摩擦力が生じるように重し60が車輪18から距離を置いて配置されている図6の位置と、器具10を車輪で移動させるべく立て管構造体12を傾けることがより容易になるように重しが車輪の近くにある図7の位置と、の間で摺動させることができる。
【0022】
このように、バレーボール練習器具の様々な構成を示し説明してきた。示され説明されている実施形態は例示を目的としており、バレーボール練習器具についての本発明はそのように提供されていることが諒解されるべきである。当業者にとって明白な多数の改変、変更、その他を本発明の一部と見なすべきであることが当然考えられる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7